JP2015102276A - 送風設備の吸音構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】異物侵入防止部で発生する風切り音の低減を図ることができる送風設備の吸音構造を提供する。【解決手段】建物に設けられた空調設備は、空調ダクトと、空調ダクトに接続された吹出チャンバ33とを備え、それら空調ダクト及び吹出チャンバ33によって空調空気が流れる空気通路が形成されている。吹出チャンバ33には、吹出口35と、その吹出口35へ向けて空調空気が流れるとともに上記空気通路の一部であるチャンバ内通路53とが設けられている。空調ダクトと吹出チャンバ33との接続部分には防鼠部材57が設けられており、上記空気通路において防鼠部材57よりも吹出口35側となるチャンバ内通路53に吸音部材60が設けられている。【選択図】図5

Description

本発明は、送風設備の吸音構造に関する。
住宅等の建物に設置される空調設備として、空調装置により生成される空調空気が流れる空調ダクトと、その空調ダクトに接続され当該ダクトを流れる空気を居住空間に吹き出す吹出チャンバとを備えたものがある(例えば特許文献1参照)。かかる空調設備では、空調装置に送風機が設けられ、その送風機により空調装置で生成された空調空気が空調ダクトを通じて吹出チャンバへと供給される。
吹出チャンバには、空調空気を居住空間に吹き出す吹出口と、その吹出口に向けて空調空気が流れる吹出通路とが設けられている。吹出通路には、空調装置の送風機等で発生した騒音が吹出口を通じて居住空間に伝播するのを低減させるために吸音材が設けられることがある。
特開2008−241198号公報
ところで、上述した空調設備では、鼠等の小動物が吹出口を通じて吹出チャンバ内(さらには空調ダクト内)に入り込むのを防止すべく、防鼠部材が設けられることがある。防鼠部材は、例えば網板状に形成され、吹出口を塞ぐようにして設けられる。
しかしながら、かかる構成では、空調空気が防鼠部材の網目(通気孔)を通過する際に風切り音が発生することが想定され、その場合居住者に対して不快感を与えてしまうおそれがある。また、吹出チャンバ内に吸音材が設けられる上述の構成を採用しても、その吸音材は防鼠部材に対して上流側に位置することとなるため、防鼠部材で発生する風切り音をこの吸音材により吸収することは困難であると考えられる。
なお、上述の問題は、防鼠部材が設けられる場合に限らず、ごみや埃等の異物が入り込むのを防止する網状のフィルタ部材等、複数の通気孔を有する他の異物侵入防止部材が設けられる場合にも同様に生じうる問題である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、異物侵入防止部で発生する風切り音の低減を図ることができる送風設備の吸音構造を提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決すべく、第1の発明の送風設備の吸音構造は、屋内空間に向けて空気を吹き出す吹出口と、前記吹出口へ向けて前記空気が流れる空気通路と、前記空気を通過させる複数の通気孔を有し、前記吹出口を通じて異物が前記空気通路の奥側へ入り込むのを防止する異物侵入防止部と、備える建物における送風設備に適用され、前記異物侵入防止部は、前記空気通路において前記吹出口から通路奥側に離間した位置に配置されており、前記空気通路において前記異物侵入防止部よりも前記吹出口側には吸音部材が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、空気通路において吹出口から通路奥側に離間した位置に異物侵入防止部が配置されており、同通路において異物侵入防止部よりも吹出口側(換言すると下流側)に吸音部材が設けられているため、異物侵入防止部の通気孔を空気が通過する際に発生する風切り音をその下流側の吸音部材により吸収することができる。これにより、異物侵入防止部で発生する風切り音の低減を図ることができる。
第2の発明の送風設備の吸音構造は、第1の発明において、前記空気通路は、前記吹出口に通じるとともに当該吹出口の開口方向に延びる吹出通路を有しており、前記吸音部材は、前記吹出通路に設けられており、当該吹出通路の通路方向である前記開口方向に対して傾斜した傾斜面部を有しており、前記吹出通路では、その傾斜面部に沿って前記空気が流れることを特徴とする。
本発明によれば、吸音部材が吹出通路の通路方向に対して傾斜した傾斜面を有しており、吹出通路ではその傾斜面に沿って空気が流れるため、例えば吹出口から吹き出す空気の向きを当該吹出口の開口向きに対して斜めに向ける等、吹出口からの空気の吹出態様を変更することが可能となる。この場合、風切り音を吸収するための吸音部材に、吹出口からの空気の吹出態様を変更する吹出態様変更機能を付与することができる。そのため、吸音部材の多機能を図ることができるとともに、吸音部材とは別で吹出態様変更部材を設ける場合と比べて構成の簡素化を図ることができる。
第3の発明の送風設備の吸音構造は、第2の発明において、前記吸音部材は、前記吹出通路において通路幅方向の両端部にそれぞれ配置されており、それら前記各吸音部材は、各々の前記傾斜面部が前記通路幅方向に互いに向き合うように、かつ、前記通路方向に対して互いに同じ向きで傾斜するように配置されており、前記吹出通路において前記各吸音部材の前記傾斜面部の間には、前記通路方向に対して傾斜する方向へ延びる傾斜通路部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、吹出通路における通路幅方向の両端部に設けられた各吸音部材の傾斜面部の間に吹出通路の通路方向に対して傾斜した傾斜通路部が形成されている。この場合、吹出通路ではその傾斜通路部を通じて空気が流れるため、吹出口から吹き出す空気(風)の向き(風向き)を当該吹出口の開口向きに対して斜めに向けることができる。よって、この場合、吸音部材に風向き変更機能を付与することができる。
第4の発明の送風設備の吸音構造は、第2の発明において、前記吸音部材は、前記吹出通路において通路幅方向の両端部にそれぞれ配置されており、それら前記各吸音部材は、各々の前記傾斜面部が前記通路幅方向に互いに向き合うように、かつ、前記通路方向に対して互いに反対の向きで傾斜するように配置されており、前記各吸音部材の前記傾斜面部は、前記通路方向における前記吹出口側に向かうにつれて互いに近づくように傾斜しており、前記吹出通路において前記各吸音部材の前記傾斜面部の間には、前記吹出口側に向かうにつれて通路幅が小さくなる絞り通路部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、吹出通路における通路幅方向の両端部に設けられた各吸音部材の傾斜面部の間に吹出口側に向かうにつれて通路幅が小さくなる絞り通路部が形成されている。この場合、吹出通路ではその絞り通路部を通じて空気が流れるため、吹出口から吹き出す空気(風)の吹出速度(風速)を増大させることができる。よって、この場合、吸音部材に風速増大機能を付与することができる。
その一方で、異物侵入防止部は空気通路において吸音部材よりも上流側に設けられているため、異物侵入防止部が設けられている部位では空気通路の通路幅が狭められておらず(絞られておらず)、そのため、当該部位では空気の流れる速度が増大しないようになっている。そのため、上述した風速増大機能を得ながらも、異物侵入防止部で発生する風切り音の増大を招くことを回避できる。
第5の発明の送風設備の吸音構造は、第2の発明において、前記吸音部材は、前記吹出通路において通路幅方向の両端部にそれぞれ配置されており、それら前記各吸音部材は、各々の前記傾斜面部が前記通路幅方向に互いに向き合うように、かつ、前記通路方向に対して互いに反対の向きで傾斜するように配置されており、前記各吸音部材の前記傾斜面部は、前記通路方向における前記吹出口側に向かうにつれて互いに遠ざかるように傾斜しており、前記吹出通路において前記各吸音部材の前記傾斜面部の間には、前記吹出口側に向かうにつれて通路幅が大きくなる拡張通路部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、吹出通路における通路幅方向の両端部に設けられた各吸音部材の傾斜面部の間に吹出口側に向かうにつれて通路幅が大きくなる拡張通路部が形成されている。この場合、吹出通路ではその拡張通路部を通じて空気が流れるため、吹出口から吹き出す空気(風)の吹出速度(風速)を低減させることができる。よって、この場合、吸音部材に風速低減機能を付与することができる。
第6の発明の送風設備の吸音構造は、第3乃至第5のいずれかの発明において、前記吹出通路は、矩形形状の通路断面を有して形成され、その通路幅が当該吹出通路を挟んで前記通路幅方向に対向する各通路端面によって規定されており、前記各吸音部材はそれぞれ所定の厚みを有した直角三角形状をなしているとともに、前記傾斜面部としての斜辺側の側面部を前記通路幅方向に互いに対向させ、かつ、当該側面部と隣接する隣辺側の側面部を前記通路端面に当接させて配置されており、前記各吸音部材はそれぞれ、前記吹出通路に着脱可能に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、矩形形状の通路断面を有する吹出通路においてその通路幅方向の両端部にそれぞれ直角三角形状の吸音部材が配設されており、それら各吸音部材がそれぞれ斜辺側の側面部(傾斜面部)を通路幅方向に対向させ、かつ、隣辺側の側面部を通路端面に当接させた状態で配置されている。この場合、これら各吸音部材の傾斜面部の間には空気が流れる空気流通部が形成される。
また、これら各吸音部材はそれぞれ吹出通路に着脱可能に設けられているため、吸音部材を吹出通路の通路方向に反転させることで、その傾斜面部の傾斜の向きを変更することが可能となる。この場合、各吸音部材をそれぞれ上記第3乃至第5の発明のいずれの配置態様でも配置することが可能となり、その結果上記空気流通部を傾斜通路部、絞り通路部及び拡張通路部のいずれにも設定することが可能となる。これにより、屋内空間の間取り等に応じて吹出口からの空気の吹出態様を適宜変更することが可能となり、利便性の向上を図ることができる。
第7の発明の送風設備の吸音構造は、第1乃至第6のいずれかの発明において、通気ダクトと、その通気ダクトに接続された吹出チャンバとを備え、前記空気通路は、それら前記通気ダクト及び前記吹出チャンバにより形成されており、前記吹出チャンバは、前記吹出口と、前記空気通路の一部であり前記吹出口に通じる吹出通路とを有しており、前記異物侵入防止部は、前記通気ダクトと前記吹出チャンバとの接続部分に設けられ、前記吸音部材は、前記吹出通路に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、異物侵入防止部が通気ダクトと吹出チャンバとの接続部分に設けられているため、異物侵入防止部を通気ダクトと吹出チャンバとの間に挟み込む等して比較的簡単に配設することができる。また、異物侵入防止部を吹出チャンバの外部に設けたことで、吹出チャンバ内において吹出通路の通路方向全域を吸音部材の配設スペースとして利用することが可能となり、その結果吸音部材による吸音効果を高めることが可能となる。
建物内の構成を示す概略縦断面図。 空調設備及びその周辺の構成を示す斜視図。 空調ダクトと吹出チャンバとの接続部分及びその周辺構成を示す斜視図。 空調ダクトと吹出チャンバとの接続部分の構成を示す縦断面図。 空調ダクトと吹出チャンバとの接続部分の構成を示す横断面図。 吹出チャンバ及びその周辺部材を示す斜視図。 吸音部材の配置に関する別態様を示す横断面図。 (a)が吹出チャンバ及びその周辺部材の構成を示す斜視図であり、(b)が同構成を示す横断面図である。 吸音部材及びその周辺部材を示す分解斜視図。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は建物内の構成を示す概略縦断面図である。
図1に示すように、住宅等の建物10には、屋内空間として、居室11と廊下12と機械室13とが設けられている。廊下12は、居室11と機械室13とを繋いでおり、その四方が間仕切壁18によって仕切られている(図2や図3も参照)。間仕切壁18には、廊下12と居室11との間を出入りするための出入口21aと、廊下12と機械室13との間を出入りするための出入口21bとが設けられている。それら各出入口21a,21bにはそれぞれドア22a,22bが設けられている。
屋内空間の天井部には、天井面材27,28が設けられている。天井面材27,28の上方は天井裏空間25となっており、この天井裏空間25が天井面材27,28により屋内空間と上下に仕切られている。天井面材27,28には、第1天井面材27と、その第1天井面材27よりも低い位置に設けられた第2天井面材28とがある。第1天井面材27は、居室11と機械室13とに跨がって設けられており、居室11及び機械室13の天井面を形成している。第2天井面材28は、廊下12に設けられており、廊下12の天井面を形成している。第2天井面材28は、いわゆる下がり天井となっており、それにより廊下12は居室11及び機械室13よりも天井高さが低くされた低天井空間となっている。
廊下12では、第2天井面材28に加えて第1天井面材27が設けられている。そのため、廊下12では、その天井裏空間25が第1天井面材27により上下に仕切られており、天井裏空間25において第1天井面材27よりも上側が上側空間部25a、第1天井面材27よりも下側が下側空間部25bとなっている。
建物10には、屋内空間の空調を行うための空調設備30が設けられている。以下、空調設備30の構成について図1に加えて図2に基づいて説明する。図2は空調設備30及びその周辺の構成を示す斜視図である。なお、図2では便宜上、紙面手前側の間仕切壁18等の図示を省略している。
図1及び図2に示すように、空調設備30は、空調空気(暖気及び冷気)を生成する空調装置31と、空調装置31に接続された空調ダクト32と、空調ダクト32に接続された吹出チャンバ33とを備える。空調装置31は、機械室13に設置された室内機として構成されている。空調装置31は、廊下12から機械室13に流れ込む空気を還気として取り込み、その還気をもとに空調空気を生成する。そして、空調装置31は、その生成した空調空気を空調ダクト32へ供給する。
空調ダクト32は、廊下12上方の天井裏空間25に設置されている。空調ダクト32は、天井裏空間25の下側空間部25bに設置され、その下側空間部25bにおいて廊下12の通行方向(長手方向)に沿って延びるように配置されている。空調ダクト32は、間仕切壁18を貫通して廊下12の上方位置から機械室13に突出しており、その突出部分が接続ダクト34を介して空調装置31に接続されている。なお、空調ダクト32が通気ダクトに相当する。
空調ダクト32は、横並びに配置された複数のダクト部42を有して構成されている。ダクト部42は、ポリスチレンフォーム等の発泡スチロールにより四角筒状に形成されており、その内側に空調空気が流れる内部通路43を有している。空調ダクト32は、これら複数のダクト部42が互いに連結されることにより構成されており、その連結状態において互いの内部通路43同士が連通されて一連のダクト内通路が形成されている。なお、図示は省略するが、隣り合うダクト部42同士の連結は、専用の連結金具を用いて行われる。
吹出チャンバ33は、空調ダクト32に対して横並びに配置され、当該ダクト32に対して側方から接続されている。吹出チャンバ33は、空調ダクト32を構成する複数のダクト部42のうち所定のダクト部42(以下、その符号にXを付す)に対して接続されている。
吹出チャンバ33は、空調空気を居室11に向けて吹き出す吹出口35を有している。間仕切壁18には天井裏空間25(下側空間部25b)と居室11とを連通する連通孔36が形成され、その連通孔36に吹出チャンバ33が吹出口35を居室11に向けた状態で挿通されている。
吹出チャンバ33の吹出口35側(居室11側)には吹出グリル39が設けられている。吹出グリル39は、横方向に長い矩形枠状に形成されており、その横幅が吹出チャンバ33の横幅よりも大きくなっている。この吹出グリル39により、吹出チャンバ33や連通孔36が居室11側から覆い隠されている。
続いて、吹出チャンバ33及びその周辺の構成について図3乃至図6に基づいて説明する。図3は、空調ダクト32と吹出チャンバ33との接続部分及びその周辺構成を示す斜視図である。図4は、空調ダクト32と吹出チャンバ33との接続部分の構成を示す縦断面図である。図5は同構成を示す横断面図である。図6は、吹出チャンバ33及びその周辺部材を示す斜視図である。
図3乃至図5に示すように、間仕切壁18は、横並びに設けられた複数の壁パネル44を有して構成されている(図2も参照)。壁パネル44は、対向する一対の壁面材45と、それら各壁面材45の間に設けられた壁フレーム46とを有している。各壁面材45はそれぞれ、石膏ボードにより構成され、壁フレーム46は、木製角材よりなる複数のフレーム材が矩形枠状に連結されることにより構成されている。
これら複数の壁パネル44のうち、ダクト部42Xの側面側に設けられた壁パネル44には連通孔36が形成されている。連通孔36は、壁パネル44の上部に設けられたチャンバ取付枠47により形成されており、そのチャンバ取付枠47は、壁フレーム46の一部として構成されている。チャンバ取付枠47は、上下一対の横桟48と、それら各横桟48の間において左右方向(壁幅方向)に離間して設けられた一対の板材49とを有しており、それら各横桟48と各板材49とが互いに連結されることにより構成されている。そして、これら各横桟48及び各板材49により囲まれた内側の空間が連通孔36となっている。
上記連通孔36には、吹出チャンバ33が挿通されており、その挿通状態で吹出チャンバ33はダクト部42Xと接続されている。ダクト部42Xには、その側壁部42aに吹出チャンバ33へ空調空気を供給するための供給口51が形成されている。供給口51は、矩形形状をなしており、側壁部42aの一部がカッタ等の工具を用いて部分的に切り取られることにより形成されている。
図3〜図6に示すように、吹出チャンバ33は、ダクト部42と同様、ポリスチレンフォーム等の発泡スチロールにより直方体状に形成されている。吹出チャンバ33は、その内部に空調空気が流れるチャンバ内通路53を有している。チャンバ内通路53は、上下に分割されて複数(具体的には2つ)設けられている。但し、チャンバ内通路53は、必ずしも複数設けられる必要はなく、1つのみ設けられていてもよい。なお、チャンバ内通路53が吹出通路に相当する。
吹出チャンバ33には互いに対向する2つの端面部33a,33bが設けられ、チャンバ内通路53は、それら端面部33a,33bと直交する方向に吹出チャンバ33を貫通して延びている。チャンバ内通路53は、各端面部33a,33bにおいてそれぞれ外部に開口されており、端面部33bにおける開口が空調ダクト32(ダクト部42X)からチャンバ内通路53に空調空気を取り込むための取込口54とされ、端面部33aにおける開口がチャンバ内通路53に取り込まれた空調空気を居室11に吹き出す吹出口35とされている。この場合、チャンバ内通路53は、取込口54及び吹出口35の開口方向に直線状に延びており、当該開口方向がチャンバ内通路53の通路方向となっている。
チャンバ内通路53は、その通路断面が当該通路53の幅方向(通路幅方向に相当)に長い矩形形状(長方形状)をなしている。チャンバ内通路53の通路断面は通路方向全域に亘って同じ形状となっている。チャンバ内通路53は、通路幅方向の両端部がそれぞれ吹出チャンバ33の側壁部33cによって規定されており、これら各側壁部33cの内側面がそれぞれ通路端面に相当する。
吹出チャンバ33における両側の側壁部33cにはそれぞれL字状の固定金具55が設けられている。固定金具55は、その一部が側壁部33cに埋設され吹出チャンバ33と一体化されている。固定金具55は、吹出チャンバ33がチャンバ取付枠47の連通孔36に挿通された状態で、チャンバ取付枠47の板材49に居室11側からビス等で固定されている。これにより、吹出チャンバ33は固定金具55を介してチャンバ取付枠47に固定されている。
吹出チャンバ33のかかる固定状態では、吹出チャンバ33の取込口54とダクト部42の供給口51とが互いに向き合う位置に配置されており、それら供給口51と取込口54とを介してダクト部42Xの内部通路43(ひいては空調ダクト32のダクト内通路)と吹出チャンバ33のチャンバ内通路53とが互いに連通されている。これにより、空調ダクト32(ダクト部42X)を流れる空調空気が供給口51及び取込口54を通じてチャンバ内通路53に流れ込むようになっている。この場合、ダクト内通路とチャンバ内通路53とにより空気通路が構成されている。
なお、本実施形態では、上述したように、空調ダクト32と吹出チャンバ33とがそれぞれ間仕切壁18(ひいては建物10)に対して固定されている一方、それら両部材32,33が互いに非連結の状態とされている。
ダクト部42Xと吹出チャンバ33との接続部分には、防鼠部材57と気密部材58とが設けられている。ダクト部42Xと吹出チャンバ33との接続部分では、ダクト部42Xの側壁部42a(詳しくはその外側面)と吹出チャンバ33の端面部33bとが互いに対向しており、それら側壁部42a及び端面部33bの間に防鼠部材57と気密部材58とが挟み込まれた状態で設けられている。
防鼠部材57は、複数の通気孔57aを有する板状に形成されており、吹出チャンバ33の端面部33bと略同じ大きさ(縦横寸法)を有している。具体的には、防鼠部材57は、複数の金属又は樹脂等の線が編み込まれることにより網状(メッシュ状)に形成されており、各網目(複数の金属又は樹脂等の線により囲まれた内側領域)がそれぞれ上記通気孔57aとなっている。通気孔57a(網目)は、鼠等の小動物が通過することができない程度の大きさに設定されている。
防鼠部材57は、吹出チャンバ33の端面部33bに接着剤を用いて貼り付け固定されている。この場合、吹出チャンバ33の各取込口54がそれぞれ防鼠部材57により覆われた状態となっている。これにより、吹出チャンバ33の吹出口35から鼠等の小動物がチャンバ内通路53に入り込んだとしても、その小動物が取込口54を通じてダクト部42Xの内部通路43(空調ダクト32内)へ入り込むことが防止されている。なお、この場合、防鼠部材57が異物侵入防止部に相当する。
気密部材58は、弾性を有するクッション材料(素材)により板状に形成され、例えば発泡EPDMにより形成されている。気密部材58には、吹出チャンバ33の各取込口54に対応する開口部58aが形成されている。気密部材58は、それら各開口部58aをそれぞれ各取込口54と位置合わせした状態で吹出チャンバ33の端面部33bに貼り付けられている。具体的には、気密部材58は、当該気密部材58と吹出チャンバ33の端面部33bとの間に防鼠部材57を介在させた状態で端面部33bに貼り付けられている。
気密部材58は、ダクト部42Xの側壁部42aと吹出チャンバ33の端面部33bとの間で圧縮状態で介在されている。これにより、ダクト部42Xと吹出チャンバ33とを互いに非連結とした構成にあって、それら両者42X,33の接続部分における気密が確保されている。
吹出チャンバ33を挟んで空調ダクト32とは反対側には吹出グリル39が設けられている。吹出グリル39は、複数の縦桟39aと複数の横桟39bとが格子状に連結されることにより構成されている。吹出グリル39は、間仕切壁18のチャンバ取付枠47に対して着脱可能に取り付けられている。具体的には、吹出グリル39の縦桟39a(詳しくは両端の縦桟39a)とチャンバ取付枠47の板材49との対向部分では、その板材49側にマグネット64が設けられ、その縦桟39a側にマグネット64に吸着されるマグネット受け65(例えば鋼板)が設けられている。この場合、マグネット受け65がマグネット64に吸着されることにより、吹出グリル39がチャンバ取付枠47に対して着脱可能に取り付けられている。
続いて、吹出チャンバ33に設けられた吸音構造について説明する。
吹出チャンバ33のチャンバ内通路53には、吸音部材60が設けられている。吸音部材60は、吸音性能に優れかつ弾性を有する材料(素材)により形成されており、例えば発泡ポリウレタンにより形成されている。この場合、吸音部材60は、防鼠部材57よりも吹出口35側、換言すると空調空気の流れ方向における下流側に配置されている。
吸音部材60は、所定の厚みを有する直角三角形状に形成されている。吸音部材60は、直角三角形状をなすとともに互いに対向する一対の上面部60a及び下面部60bと、それら上面部60a及び下面部60bの間に形成された3つの側面部60c〜60eとを有している。これら3つの側面部60c〜60eには、互いに直角をなす2つの側面部60c,60dと、それら側面部60c,60d同士を斜めに繋ぐ側面部60eとがある。この場合、各側面部60c,60dが直角三角形の隣辺に相当する部位に形成され、側面部60eが直角三角形の斜辺に相当する部位に形成されている。この点からすると、各側面部60c,60dをそれぞれ隣辺側側面部、側面部60eを斜辺側側面部ということもできる。また、この場合、側面部60eが傾斜面部に相当する。
側面部60cは、その長さ(詳しくは吸音部材60の厚み方向と直交する方向の長さ)が側面部60dよりも長くなっており、具体的には吹出チャンバ33のチャンバ内通路53の通路長さ(通路方向の長さ)と略同じ長さとなっている。また、吸音部材60は、その厚み寸法(換言すると上面部60aから下面部60bまでの離間距離)がチャンバ内通路53の上下寸法(高さ寸法)よりも若干大きい寸法に設定されている。但し、吸音部材60の厚みは、チャンバ内通路53の上下寸法と同じであってもよいし、チャンバ内通路53の上下寸法より小さくてもよい。
吸音部材60は、各チャンバ内通路53にそれぞれ設けられている。吸音部材60は、各チャンバ内通路53においてそれぞれ通路幅方向(横幅方向)における両端部に配置されている。以下においては説明の便宜上、チャンバ内通路53における両端部の吸音部材60のうち、一方の吸音部材60(吹出口35の正面視にて左側)の符号にAを付し、他方の吸音部材60(吹出口35の正面視にて右側)の符号にBを付す。また、これら各吸音部材60A,60Bはいずれも同一の構成(同じ形状でかつ同じ大きさ)を有している。
各吸音部材60A,60Bはそれぞれ、各々の側面部60eがチャンバ内通路53の通路幅方向に互いに向き合うように、かつ、各々の側面部60cが吹出チャンバ33の側壁部33cの内側面にそれぞれ当接するようにして配置されている。この場合、吸音部材60は、チャンバ内通路53においてその通路方向全域に跨がるように配置されており、その取込口54側の端部が防鼠部材57に接触している。なお、吸音部材60を防鼠部材57に対して非接触の状態で配置してもよい。
各吸音部材60A,60Bはそれぞれ、各々の側面部60eがチャンバ内通路53の通路方向に対して互いに同じ向きに傾斜するように配置されており、具体的には各々の側面部60eが互いに平行となるように配置されている。より詳しくは、吸音部材60Aの側面部60eが、上記通路方向における取込口54側から吹出口35側に向かうにつれて当該吸音部材60Aの当接する側壁部33cから離間する側へと傾斜しており、吸音部材60Bの側面部60eが、取込口54側から吹出口35側に向かうにつれて当該吸音部材60Bの当接する側壁部33cに接近する側へ傾斜している。
チャンバ内通路53には、各吸音部材60A,60Bの側面部60eの間に傾斜通路部62が形成されている。傾斜通路部62は、チャンバ内通路53の通路方向に対して傾斜する方向に延びており、詳しくは同方向における取込口54側から吹出口35側に向かうにつれて吹出口35の正面視における右側に傾斜するように延びている。
また、吸音部材60は、チャンバ内通路53において厚み方向(上下方向)に圧縮された状態で配設されている。この場合、吸音部材60は、かかる圧縮に基づく反発力(復元力)によってチャンバ内通路53を挟んだ上下の隔壁部に押し付けられており、その押し付けによってチャンバ内通路53において保持されている。これにより、吸音部材60は、吹出口35を通じてチャンバ内通路53に出し入れすることで同通路53に着脱可能とされている。
上述した吸音構造によれば、吸音部材60がチャンバ内通路53に設けられることで、吸音部材60が防鼠部材57よりも吹出口35側(下流側)に配置されているため、空調空気が防鼠部材57の通気孔57aを通過する際に発生する風切り音をその下流側の吸音部材60により吸収することができる。これにより、防鼠部材57で発生する風切り音の低減を図ることが可能となる。また、防鼠部材57は、吹出チャンバ33において吹出口35から通路奥側に離間した取込口54付近に配置されているため、その点でも防鼠部材57で発生する風切り音の低減効果を期待することができる。
また、防鼠部材57が空調ダクト32と吹出チャンバ33との接続部分に設けられているため、防鼠部材57を空調ダクト32と吹出チャンバ33との間に挟み込む等して比較的簡単に配設することができる。また、防鼠部材57を吹出チャンバ33の外部に設けたことで、吹出チャンバ33のチャンバ内通路53の通路方向全域を吸音部材60の配設スペースとして利用することが可能となる。その結果、吸音部材60による吸音効果を高めることが可能となる。
さらに、各吸音部材60A,60Bの側面部60eの間には傾斜通路部62が形成されているため、チャンバ内通路53ではその傾斜通路部62を通じて空調空気が流れる。この場合、吹出口35から空調空気が当該吹出口35の開口方向に対して斜めの向きに吹き出されるため、それら吸音部材60A,60Bに空調空気(風)の吹出向き(風向き)を変更する風向き変更機能を付与することができる。これにより、吸音部材60A,60Bについて多機能化を図ることができるとともに、吸音部材60A,60Bとは別で風向き変更部材を設ける場合と比べて構成の簡素化を図ることができる。
ここで、上述したように、本実施形態では、吸音部材60が吹出チャンバ33のチャンバ内通路53に着脱可能に設けられているため、チャンバ内通路53における吸音部材60の配置態様を上述した配置態様(図5の配置態様)とは異なる態様に変更することが可能となっている。そこで以下では、吸音部材60の配置態様を変更した場合の例について図7(a)〜(c)に基づいて説明する。なお、図7(a)〜(c)は、吸音部材60の配置に関する別態様を示す横断面図である。
図7(a)〜(c)ではいずれも各吸音部材60A,60Bがそれぞれ、各々の側面部60eをチャンバ内通路53の通路幅方向に対向させ、かつ、各々の側面部60cをそれぞれ吹出チャンバ33の側壁部33cに当接させて配置されており、それら各吸音部材60A,60Bの側面部60eの間に空調空気が流れる空気流通部が形成されている。
まず、図7(a)では、各吸音部材60A,60Bの側面部60eがそれぞれ、チャンバ内通路53の通路方向に対して互いに同じ向きに傾斜しており、具体的には各側面部60eがそれぞれ、上述した各吸音部材60A,60Bの配置態様(図5)の場合とは逆向きに傾斜している。すなわち、吸音部材60Aの側面部60eが、上記通路方向における取込口54側から吹出口35側に向かうにつれて当該吸音部材60Aの当接する側壁部33cに接近する側へ傾斜しており、吸音部材60Bの側面部60eが、取込口54側から吹出口35側に向かうにつれて当該吸音部材60Bの当接する側壁部33cから離間する側へ傾斜している。
チャンバ内通路53には、これら各吸音部材60A,60Bの側面部60eの間に傾斜通路部67が形成されている。この傾斜通路部67は、チャンバ内通路53の通路方向に対して傾斜する方向に延びており、詳しくは同方向における取込口54側から吹出口35側に向かうにつれて吹出口35の正面視における左側に傾斜するように延びている。この場合、チャンバ内通路53では、この傾斜通路部67を通じて空調空気が流れるため、吹出口35からは空調空気が当該吹出口35の開口向きに対して斜めの向きに吹き出される。詳しくは、上述した図5の配置態様の場合とは逆の斜め向き(吹出口35の正面視における左斜め向き)に吹き出される。したがって、この場合にも、吹出口35から吹き出す空調空気(風)の向き(風向き)を変更することが可能となる。
続いて、図7(b)では、各吸音部材60A,60Bの側面部60eがそれぞれ、チャンバ内通路53の通路方向に対して互いに反対の向きに傾斜しており、具体的には各側面部60eが上記通路方向における取込口54側から吹出口35側に向かうにつれて互いに近づくように傾斜している。この場合、チャンバ内通路53には、これら各吸音部材60A,60Bの側面部60eの間に吹出口35側に向かうにつれて通路幅が小さくなる絞り通路部68が形成されている。チャンバ内通路53ではこの絞り通路部68を通じて空調空気が流れるため、吹出口35から吹き出す空調空気(風)の吹出速度(風速)を増大させることができる。つまり、この場合、各吸音部材60A,60Bに対して風速増大機能を付与することができ、当該機能によって吹出口35から空調空気を比較的遠くまで吹き出すことが可能となる。したがって、例えば居室11において吹出口35から離れた位置まで空調空気を到達させることが可能となる。
その一方で、防鼠部材57は吸音部材60A,60Bよりも上流側に設けられているため、防鼠部材57が設けられている部位では空気通路の通路幅が狭められておらず(絞られておらず)、そのため、当該部位では空調空気が流れる速度が増大しないようになっている。そのため、上述した風速増大機能を得ながらも、防鼠部材57で発生する風切り音の増大を招くことを回避できる。
続いて、図7(c)では、各吸音部材60A,60Bの側面部60eがそれぞれ、チャンバ内通路53の通路方向に対して互いに反対の向きに傾斜しており、具体的には各側面部60eが上記通路方向における吹出口35側に向かうにつれて互いに遠ざかるように傾斜している。この場合、チャンバ内通路53には、これら各吸音部材60A,60Bの側面部60eの間に吹出口35側に向かうにつれて通路幅が大きくなる拡張通路部69が形成されている。チャンバ内通路53ではこの拡張通路部69を通じて空調空気が流れるため、吹出口35から吹き出す空調空気(風)の吹出速度(風速)を低減させることができる。つまり、この場合、各吸音部材60A,60Bに風速低減機能を付与することができ、当該機能によって吹出口35から吹き出す空調空気の勢いを抑制することができる。したがって、例えば空調空気がユーザ(居住者)に強く当たってユーザに不快感を与える等の不都合を抑制することができる。また、当該機能によれば、吹出口35から吹き出す空調空気を居室11における比較的広範囲に拡散させ易くすることができるため、居室11を均一に空調する上で都合がよい。
以上のように、各吸音部材60A,60Bがチャンバ内通路53に着脱可能に設けられていることで、各吸音部材60A,60Bの配置態様を図5及び図7(a)〜(c)に示す各配置態様のいずれにも変更することが可能となっている。つまり、各吸音部材60A,60Bの側面部60eの間に形成される空気流通部を傾斜通路部62、傾斜通路部67、絞り通路部68及び拡張通路部69のいずれにも設定することが可能となっている。これにより、居室11の間取り等に応じて吹出口35から吹き出す空調空気の向きや速度(流速)を適宜変更することが可能となり、利便性の向上を図ることができる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)上記実施形態では、吸音部材60を直角三角形状に形成したが、吸音部材60の形状は必ずしもこれに限定されない。例えば、吸音部材60を、直方体状に形成したり円柱状に形成したりする等、その他の形状で形成してもよい。
また、上記実施形態では、吸音部材60をチャンバ内通路53において通路幅方向の両端部に配置したが、これに代えて又は加えて、吸音部材60をチャンバ内通路53において通路幅方向の中間部(例えば中央部)に配置してもよい。
また、上記実施形態では、(一の)チャンバ内通路53において吸音部材60を2つ配置したが、チャンバ内通路53において吸音部材60は1つだけ配置してもよいし、3つ以上配置してもよい。
また、吸音部材60は、チャンバ内通路53において必ずしも着脱可能に設ける必要はなく、吹出チャンバ33の側壁部33cに接着剤を用いて固定する等して着脱不能に設けてもよい。
(2)上記実施形態では、吸音部材60を直角三角形状に形成し、その側面部60eをチャンバ内通路53の通路方向に対して傾斜した傾斜面部としたが、これを変更して、例えば吸音部材を矩形板状に形成し、その吸音部材を通路方向に対して斜めに向けて配置することで、当該吸音部材の板面を傾斜面部としてもよい。
(3)上記実施形態では、防鼠部材57を空調ダクト32と吹出チャンバ33との接続部分に設けたが、これを変更して、防鼠部材57を吹出チャンバ33のチャンバ内通路53に設けてもよい。その場合、吸音部材60をチャンバ内通路53において防鼠部材57よりも吹出口35側(下流側)に配置すればよい。
また、防鼠部材57を空調ダクト32のダクト内通路、例えばダクト部42Xの内部通路43に設けてもよい。その場合、吸音部材60を、内部通路43における防鼠部材57よりも下流側又はチャンバ内通路53に設ければよい。
(4)吹出チャンバ33のチャンバ内通路53に板状の吸音部材を同通路53を通路幅方向に仕切るように設けるとともに、その吸音部材を上下方向(通路高さ方向)に延びる軸部を介して回動可能に設けることで、チャンバ内通路53の通路方向に対する吸音部材の傾斜角度を調整可能にしてもよい。その具体例を図8及び図9に示す。
図8に示すように、チャンバ内通路53には、矩形板状をなす2つの吸音部材71,72が通路幅方向における両端部にそれぞれ設けられており、それら各吸音部材71,72が互いに対向した状態で配置されている。チャンバ内通路53には、それら各吸音部材71,72の間に、可動式の吸音部材73が設けられている。吸音部材73は、全体として矩形板状をなしており、チャンバ内通路53の通路幅方向の中央部において同通路53を通路幅方向に仕切るようにして配置されている。
図8及び図9に示すように、吸音部材73は、帯板状に形成された吸音材を長手方向に折り返す(2つ折りする)ことにより形成されている。吸音部材73は、その折り返し方向をチャンバ内通路53の通路方向に向けた状態で同通路53に配置されており、詳しくはその折り返し部74を吹出口35側に向けた状態で配置されている。吸音部材73においてその折り返しにより重なり合う2つの重なり部73a,73bの間には平板状の支持板75が挟み込まれている。支持板75の両板面には吸音部材73の各重なり部73a,73bがそれぞれ接着剤等を用いて固定されている。かかる固定状態において、吸音部材73は全体として板状をなしており、その上下寸法が支持板75の上下寸法よりも長い寸法に設定されている。これにより、チャンバ内通路53における吸音部材73の配設状態では、吸音部材73が吹出チャンバ33におけるチャンバ内通路53を挟んだ上下の隔壁部により若干圧縮された状態とされている一方、支持板75はそれら各隔壁部に対して非接触とされている。
支持板75には、その吹出口35側の端部に上下方向(チャンバ内通路53の高さ方向)に延びる軸部77が固定されている。支持板75の当該端部には、円弧状の曲げ部75aが設けられており、その曲げ部75aの内側に軸部77が配設された状態で固定されている。より詳しくは、軸部77と曲げ部75aとにはそれぞれ互いに対応する位置に貫通孔が形成されており、それら両貫通孔にビス79が挿通されて締結状態とされることにより軸部77と支持板75とが一体化されている。
軸部77は、その長手方向の両側がそれぞれ支持板75及び吸音部材73からはみ出してはみ出し部77aとなっている。これら両側のはみ出し部77aはそれぞれ吹出チャンバ33の端面部33aに形成された半円状の凹部よりなる軸受け部81に配設されている。この軸受け部81において軸部77が回転することにより、支持板75ひいては吸音部材73が当該軸部77を中心とし回動可能とされている。つまり、吸音部材73は、その吹出口35側の端部を回動基端部として、その取込口54側の端部を回動先端部として回動可能とされている。そして、かかる吸音部材73の回動によって、吸音部材73はそのチャンバ内通路53の通路方向に対する傾斜角度を調整可能とされている。
上述の構成によれば、吸音部材73の傾斜角度を調整することにより、チャンバ内通路53における空調空気の流れ方向を調整することができるため、吹出口35から居室11に吹き出す空調空気の向きを調整することが可能となる。これにより、居室11の間取り等に応じて空調空気の吹出向きを調整することが可能となり、より一層利便性を高めることができる。
なお、上述の構成では、吸音部材73の板面が傾斜面部に相当する。そして、当該傾斜面部(吸音部材73の板面)についてそのチャンバ内通路53の通路方向に対する傾斜角度が調整可能とされている。
(5)上記実施形態では、異物侵入防止部として防鼠部材57が設けられていたが、異物侵入防止部としてはそれ以外に、ごみや埃等の異物が侵入するのを防止する網状のフィルタ部材や、吹出チャンバ33の奥側に指が入れられるのを防止する格子状部材等が設けられる場合がある。これらの異物侵入防止部も、上記防鼠部材57と同様に、空調空気を通過させる多数の通気孔を有しているため、それらの通気孔を空調空気が通過する際には風切り音が発生することが想定される。そのため、防鼠部材57以外の異物侵入防止部が設けられる場合にも、本発明の吸音構造を適用することで風切り音の低減を図ることが可能である。
(6)上記実施形態では、空調装置31により生成した空調空気を吹出口35より居室11に向けて吹き出す空調設備30(送風設備に相当)に本発明の吸音構造を適用したが、その他の送風設備に対して本発明を適用してもよい。例えば、屋外から外気を取り込みその外気(空気に相当)を吹出口35より居室11に向けて吹き出す換気設備(送風設備に相当)に本発明の吸音構造を適用してもよい。
10…建物、11…屋内空間としての居室、30…送風設備としての空調設備、32…通気ダクトとしての空調ダクト、33…吹出チャンバ、35…吹出口、53…吹出通路としてのチャンバ内通路、57…異物侵入防止部としての防鼠部材、60A,60B…吸音部材、60e…傾斜面部としての側面部、62…傾斜通路部、67…傾斜通路部、68…絞り通路部、69…拡張通路部。

Claims (7)

  1. 屋内空間に向けて空気を吹き出す吹出口と、
    前記吹出口へ向けて前記空気が流れる空気通路と、
    前記空気を通過させる複数の通気孔を有し、前記吹出口を通じて異物が前記空気通路の奥側へ入り込むのを防止する異物侵入防止部と、
    を備える建物における送風設備に適用され、
    前記異物侵入防止部は、前記空気通路において前記吹出口から通路奥側に離間した位置に配置されており、
    前記空気通路において前記異物侵入防止部よりも前記吹出口側には吸音部材が設けられていることを特徴とする送風設備の吸音構造。
  2. 前記空気通路は、前記吹出口に通じるとともに当該吹出口の開口方向に延びる吹出通路を有しており、
    前記吸音部材は、前記吹出通路に設けられており、当該吹出通路の通路方向である前記開口方向に対して傾斜した傾斜面部を有しており、
    前記吹出通路では、その傾斜面部に沿って前記空気が流れることを特徴とする請求項1に記載の送風設備の吸音構造。
  3. 前記吸音部材は、前記吹出通路において通路幅方向の両端部にそれぞれ配置されており、
    それら前記各吸音部材は、各々の前記傾斜面部が前記通路幅方向に互いに向き合うように、かつ、前記通路方向に対して互いに同じ向きで傾斜するように配置されており、
    前記吹出通路において前記各吸音部材の前記傾斜面部の間には、前記通路方向に対して傾斜する方向へ延びる傾斜通路部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の送風設備の吸音構造。
  4. 前記吸音部材は、前記吹出通路において通路幅方向の両端部にそれぞれ配置されており、
    それら前記各吸音部材は、各々の前記傾斜面部が前記通路幅方向に互いに向き合うように、かつ、前記通路方向に対して互いに反対の向きで傾斜するように配置されており、
    前記各吸音部材の前記傾斜面部は、前記通路方向における前記吹出口側に向かうにつれて互いに近づくように傾斜しており、
    前記吹出通路において前記各吸音部材の前記傾斜面部の間には、前記吹出口側に向かうにつれて通路幅が小さくなる絞り通路部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の送風設備の吸音構造。
  5. 前記吸音部材は、前記吹出通路において通路幅方向の両端部にそれぞれ配置されており、
    それら前記各吸音部材は、各々の前記傾斜面部が前記通路幅方向に互いに向き合うように、かつ、前記通路方向に対して互いに反対の向きで傾斜するように配置されており、
    前記各吸音部材の前記傾斜面部は、前記通路方向における前記吹出口側に向かうにつれて互いに遠ざかるように傾斜しており、
    前記吹出通路において前記各吸音部材の前記傾斜面部の間には、前記吹出口側に向かうにつれて通路幅が大きくなる拡張通路部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の送風設備の吸音構造。
  6. 前記吹出通路は、矩形形状の通路断面を有して形成され、その通路幅が当該吹出通路を挟んで前記通路幅方向に対向する各通路端面によって規定されており、
    前記各吸音部材はそれぞれ所定の厚みを有した直角三角形状をなしているとともに、前記傾斜面部としての斜辺側の側面部を前記通路幅方向に互いに対向させ、かつ、当該側面部と隣接する隣辺側の側面部を前記通路端面に当接させて配置されており、
    前記各吸音部材はそれぞれ、前記吹出通路に着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の送風設備の吸音構造。
  7. 通気ダクトと、その通気ダクトに接続された吹出チャンバとを備え、
    前記空気通路は、それら前記通気ダクト及び前記吹出チャンバにより形成されており、
    前記吹出チャンバは、前記吹出口と、前記空気通路の一部であり前記吹出口に通じる吹出通路とを有しており、
    前記異物侵入防止部は、前記通気ダクトと前記吹出チャンバとの接続部分に設けられ、
    前記吸音部材は、前記吹出通路に設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の送風設備の吸音構造。





































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