JP2015100343A - 茶園用散布機 - Google Patents

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Abstract

【課題】茶樹への散布剤の付着効果が高く、また、散布量の低減を図ることが可能な茶園用散布機を提供する。【解決手段】略門型の本体フレーム110と、本体フレームの下部に取り付けられた走行部120と、本体フレームの後部両側に配置され、複数の吐出口を有する散布剤導管134A〜134C,135と、本体フレームに取り付けられた送風機141と、送風機に接続されると共に本体フレームの後部両側から裾部にかけて延在するように配置され、圧力風の吹出口144を有する送風管143と、各送風管の下部と吹出口の間に設けられ、各送風管から吹出口に向かう圧力風を斜め上向きに案内し、各吹出口から吹出される圧力風を幅方向中間位置で互いに交差させる圧力風交差案内部145を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、茶園の薬剤散布等に用いる茶園用散布機に関するものである。
茶園では茶樹の新芽、古葉および枝に付着しこれらを害する病害虫を防除するため、薬液散布が通常行なわれている。比較的小規模の茶園では動力噴霧機を用いた手散布による薬液散布作業が広く行われているが、手散布は重労働で作業者の負担が過大であり、また、動力噴霧機による薬液散布は葉表の薬液付着に優れるが、病害虫が多く発生する葉裏への薬液付着は劣るという問題がある。
茶園の主要な害虫としてカンザワハダニ(ダニ)、クワシロカイガラムシ等が従来より知られているが、近年新たな害虫としてチャトゲコナジラミが全国に拡がりつつある。後者のチャトゲコナジラミは増殖力が非常に高く、対応が遅れるとまたたく間に茶園で高密度になるという特徴があり、迅速な対応が求められている。
比較的規模の大きい茶園では手散布にかわる乗用型の薬液散布機が用いられる場合が多く、走行しながら規定量(例えばクワシロカイガラムシ、チャトゲコナジラミに対する農薬使用基準量はそれぞれ10アールあたり700リットル、400リットル)の薬液を畝上の茶樹に散布している。本出願人は、従来より、乗用型の薬剤散布機の開発を行っており、特許文献1、2にその例を示す。特許文献1の薬剤散布機は、畝間を走行装置で走行しながら、畝上の茶樹に対し、本体フレームの幅方向に延在するアーチ状のブームに設けられた第1ノズルにより上方から、本体フレームの両側の下端近傍に縦方向に延在するように設けられた第2ノズルにより側方から、散布するようにしている。特許文献2の薬剤散布機は、送風ダクトを用いて、本体フレームの両側に縦方向に延在するように設けられたノズルにより側方から散布される薬液をより茶樹の内部に送り込むようにしている。そして、いずれも走行速度を調整しながら規定量の薬液を散布するようにしている。
特開2004−261157号公報 特開2006−20537号公報
ところが、上記従来の薬剤散布機によれば、畝上の茶樹に対し一定の散布効果、葉裏に対する薬液の付着効果が得られるものの、近年発生した新たなチャトゲコナジラミの非常な増殖力、高密度化に対応すべく、より一層の効果的な薬液散布が求められていた。しかしながら、ノズル口径を大きいものに変えたり、散布機の走行速度を落として、薬液散布量を増加しようとすると、規定の薬液使用量を超えたり、また、作業時間が長時間化して、作業者の負担が過大となるおそれがあった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、茶樹への散布剤の付着効果が高く、また、散布量の低減を図ることが可能な茶園用散布機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る茶園用散布機は、
略門型の本体フレームと、
本体フレームの下部に取り付けられた走行部と、
本体フレームの後部両側に配置され、複数の吐出口を有する散布剤導管と、
本体フレームに取り付けられた送風機と、
送風機に接続されると共に本体フレームの後部両側から裾部にかけて延在するように配置され、圧力風の吹出口を有する送風管と、
各送風管の下部と吹出口の間に設けられ、各送風管から吹出口に向かう圧力風を斜め上向きに案内し、各吹出口から吹出される圧力風を幅方向中間位置で互いに交差させる圧力風交差案内部を備えていることを主要な特徴とする。
本発明に係る茶園用散布機によれば、各送風管の下部と各吹出口の間に設けられた圧力風交差案内部によって、各吹出口から吹出される圧力風が幅方向中間位置(例えば幅方向中央位置付近)で互いに交差して衝突し、混合(膨張)しながら、上昇流を発生させる。
上記圧力風の衝突による混合流は、側方の散布剤導管から茶樹の側面や裾部内部に向けて散布された散布剤を混合流に巻き込み、微細化された散布剤を茶樹の内部全体に拡げるとともに上昇流に乗せて、茶樹の内部から各枝や葉層部の裏面全体に付着させる。これにより、従来の散布方法では届きにくかった茶樹の内部奥方に位置する枝や葉の裏面にも散布剤が到達して付着し、茶樹全体への付着率が大幅に向上する。
本発明に係る茶園用散布機は、前記圧力風交差案内部が、各送風管から吹出口に向かう圧力風を地面に対し10度乃至45度の角度で斜め上向きに案内することを第2の特徴とする。
本発明に係る茶園用散布機は、前記吹出口が地面から10cm乃至20cmの高さの裾部に位置することを第3の特徴とする。
本発明に係る茶園用散布機は、前記散布剤導管が、本体フレームの後部両側の裾部に配置され、斜め上向きの複数の吐出口を有する裾部散布剤導管であることを第4の特徴とする。
本発明に係る茶園用散布機は、追加の散布剤導管として、本体フレームの後部両側の側部に配置され、略水平向きの複数の吐出口を有する側部散布剤導管を備えることを第5の特徴とする。
本発明に係る茶園用散布機は、裾部散布剤導管に対する側部散布剤導管の高さ位置を調整する高さ調整機構を備えることを第6の特徴とする。
本発明に係る茶園用散布方法は、
略門型の本体フレームと、
本体フレームの下部に取り付けられた走行部と、
本体フレームの後部両側に配置され、複数の吐出口を有する散布剤導管と、
本体フレームに取り付けられた送風機と、
送風機に接続されると共に本体フレームの両側から裾部にかけて延在するように配置され、圧力風の吹出口を有する送風管と、
各送風管の下部と吹出口の間に設けられ、各送風管から吹出口に向かう圧力風を斜め上向きに案内し、各吹出口から吹出される圧力風を幅方向中間位置で互いに交差させる圧力風交差案内部を備える茶園用散布機を用い、
茶園の茶樹を跨る形で前記茶園用散布機を走行させながら、両側の散布剤導管の各吐出口から散布剤を茶樹に向けて散布すると同時に、両側の裾部に位置する送風管の吹出口から圧力風を斜め上向きに吹き出して幅方向中間位置で互いに交差させ衝突させることを主要な特徴とする。
以上説明したように、本発明に係る茶園用散布機や散布方法を用いることにより、茶園内の茶樹の内部の枝や葉層部裏側に薬液等の散布剤を到達させて付着させ、茶樹に対する散布剤の付着率を向上させることができ、茶園内における病害虫の防除効果が高く、また、薬液等の散布剤の付着率向上によって散布剤の散布量の低減又は削減を図ることができるという優れた効果を奏する。
また、散布剤として液肥等を用いると、液肥等を葉裏から良好に吸収し得て、茶樹の生育効果を発揮することができる。
さらに、散布機における散布作業の微調整等の操作に気を多く配る必要がなくなり、作業効率の向上と作業負担の軽減を図ることができるという優れた効果を奏する。
本発明の茶園用散布機を後方から見た背面図、 本発明の茶園用散布機の側面図、 (A)ないし(C)は送風ダクトと裾部薬液導管を示す要部説明図、 薬液散布の様子を後方から見た説明図、 (A)は送風ダクト等が散布位置にある状態を示す説明図、(B)は送風ダクト等が上方待機位置にある状態を示す説明図である。
本発明を実施するための一実施形態を図1ないし図5を参照して説明する。図1および図2において符号100は本発明に係る茶園用散布機、符号Tは茶樹を示している。
まず、茶園用散布機について説明すると、図1および図2に示すように、茶園用散布機100(以下、散布機100という)は、 略門型の本体フレーム110と、本体フレーム110の下部に取り付けられた走行部120と、本体フレーム110に搭載された薬液散布部130と、本体フレーム110に搭載された送風部140を備えている。
本体フレーム110は、茶園の畝に一方向に植えられた茶樹Tを跨ぐ大きさに設定され、オペレータ用の運転部150が設けられている。運転部150は、オペレータが座る座席151と、オペレータが走行操作するハンドル(図示せず)と、オペレータが薬剤散布等の各種操作を行う操作盤(図示せず)が設けられている。本体フレーム110上には、走行部120、薬剤散布部130および送風部140のそれぞれを駆動するための原動機160が搭載されている。
走行部120は、本体フレーム110の左右の脚部111,111に支持された走行体121,121からなり、各走行体121は、前後の車輪と車輪間に巻回された無限軌道から構成され、茶園の畝間に接地し、原動機160からの駆動力によって駆動され、畝に沿って前後方向に走行可能となっている。
薬液散布部130は、本体フレーム110の左右両側に搭載された薬液タンク131,131と、薬液タンク131内の薬液を送り出すポンプ(動力噴霧機)132と、ポンプ132に各ホース133を介して接続された薬液導管群を備えている。薬液導管群は、本体フレーム110の後部両側の裾部に配置される左右の裾部薬液導管群134と、本体フレーム110の後部両側の側部(上寄り)に配置される側部薬液導管135を備えている。
裾部薬液導管群134は、前記ホース133を介して本体フレーム110の後部両側の裾付近(実施形態では地面Gから約10cm〜15cmの高さ)に延在するように左右に配置された3つの薬液導管134A〜134Cから構成されている。図3(A)〜(C)にそれぞれ示す。各薬液導管134A〜134Cは、支持部材を介して後述の送風ダクト143の吹出口144近くに支持されており、それぞれ幅方向かつ斜め上向き(実施形態では地面Gから15度乃至55度)に複数の吐出ノズル136が取り付けられている(以下、裾部薬液導管群134に取り付けられた複数の吐出ノズル136を裾部吐出ノズル群と称する場合がある。)。3つの薬液導管134A〜134Cは、それぞれ主たる役割があり、図4に示すように、第1薬液導管134Aは茶樹Tの裾から内部に向けて広範囲に薬液を散布し、第2薬液導管134Bは茶樹Tの裾から奥方中央に向けて直線的に薬液を散布し、第3薬液導管134Cは茶樹の裾から側面に広範囲に薬液を散布するようになっている。
側部薬液導管135は、本体フレーム110の後部で幅方向に延在すると共に、本体フレーム110の後部両側から裾部の手前(実施形態では地面Gから約50cm〜65cmの高さ)まで延在するように配置されている。具体的には、図2に示すように本体フレーム110の後部に昇降シリンダ112で昇降するリンク機構113および後述する高さ調整機構170を介して幅方向に延在するように支持されたアーチ状の飛散防止カバー114に側部薬液導管135の水平部135aが固定されている。この側部薬液液導管135の垂直部135bに茶樹Tに側方から水平方向に薬液を散布する複数の吐出ノズル136が取り付けられている(以下、側部薬液液導管135に取り付けられた複数の吐出ノズル135を側部吐出ノズル群と称する場合がある。)。この側部薬液導管135は茶樹Tの主として葉層部Tの表裏面に薬液を散布する。
裾部薬液導管群134の第1、第2薬液導管134A〜134Bの各吐出ノズル136から散布される薬液の散布方向は、図4に示すように、茶樹Tの幅方向中央線CLのうち、茶樹Tの高さの頂点位置Pよりも下方で茶樹Tの枝下端位置よりも上方の位置、例えば葉層部Tの下端位置Pに目標を向けて薬液が散布されるように調整されている。
なお、飛散防止カバー114の下面には茶樹Tの上面に前後端および左右端から垂れる飛散防止網115が取り付けられている。これにより、側部吐出ノズル群から側方に散布される薬液が飛散するのを防止できる。また、側部薬液導管135の水平部135aに複数の下向きの吐出ノズル136を取り付けて、飛散防止網115内で上方から茶樹Tに薬液を散布するようにしてもよい。
以上の薬液散布部130に関連して、前記リンク機構113と前記ブーム114の間には、飛散防止カバー114の高さを独立して調整可能な高さ調整機構170が設けられている。この高さ調整機構170は、左右の裾部吐出ノズル群に対し、茶樹の成長高さに合わせて、側部吐出ノズル群の高さ位置を調整可能するもので、具体的には、図2および図4に示すように、リンク機構113の後部に取り付けられた左右の支持アーム171と、各支持アーム171の先端に設けられた高さ設定ロック用の掛止筒部172内に昇降可能に支持された左右の高さ調整用支持軸173とから構成されており、左右の高さ調整用支持軸173の下端に前記飛散防止カバー114が固定されている。
そして、上記高さ調整機構170は、ロック操作部材174の操作により、各高さ調整用支持軸173の外周面に設けられた周溝部173aに掛止筒部172を掛止して飛散防止カバー114を所望の高さ位置に固定できるようになっている。その結果、左右の裾部吐出ノズル群に対し、茶樹の成長高さに合わせて、側部吐出ノズル群の高さ位置を調整可能とし、茶樹の成長に合わせた適切な散布が可能となる。
送風部140は、本体フレーム110に搭載された送風機141と、送風機141に中間ダクト142を介して接続された左右の送風ダクト143,143を備えており、左右の送風ダクト143はリンク機構113の後部に支持されている。
左右の送風ダクト143は、図1および図4に示すように、本体フレーム110の後部両側から下向きに裾(実施形態では地面Gから約10cm〜15cmの高さ)まで延在するように配置され、それぞれの先端に圧力風を吹き出す斜め上向きの吹出口144を備えている。また、各送風ダクト143の下部と吹出口144の間には、各送風ダクト143から吹出口144に向かう圧力風を斜め上向きに案内する圧力風案内部145が設けられている。
圧力風案内部145は、送風ダクト143の下部に接続される屈曲部145Aと、屈曲部145Aから幅方向かつ斜め上向き(実施形態では地面Gに対し15度〜20度、より具体的には18度)に延びる配風部145Bからなり、左右の圧力風案内部145における配風部145Bの先端の吹出口144から吹出される圧力風を、茶樹の幅方向中央線CLのうち、各吹出口144の水平レベル(実施形態では地面Gから15cm)よりも高い位置Pで交差し互いに衝突させるようになっている。
次に上記構成の散布機100を用いて茶園内に薬液を散布する方法について、以下に述べる。
まず、茶園内において、図1に示すように、茶園の畝に植えられた茶樹Tに対し散布機100を位置決めし、昇降シリンダ112の作動により、裾部薬液導管群134、側部薬液導管135、送風ダクト143を上昇位置から下降させて所定の散布高さに設定し、また、必要に応じて高さ調整機構170により、側部薬液導管135の高さを再設定する。そして、茶樹Tを跨るようにして散布機100を低速で前進させながら、オペレータが操作盤の操作により茶樹Tの裾部および側方から薬液を茶樹Tの内部および側面に向けて同時に散布する。
原動機160からの駆動力によりポンプ132が駆動され、左右の薬液タンク131,131内の薬液が各ホース133を介して裾部薬液導管群134、側部薬液導管135に送り出される。送り出された薬液は、裾部薬液導管群134の各吐出ノズル136から茶樹Tの内部に向けて、側部薬液導管135の各吐出ノズル136から茶樹Tの側面(葉層部T)に向けて、一斉に散布される。特に裾部薬液導管群134のうち、第1薬液導管134Aおよび第2薬液導管134Bからの各吐出ノズル136から、茶樹Tの内部および奥方中心に向けて、散布される。
同時に、原動機160からの駆動力により送風機141が駆動され、送風機141により生成された圧力風が中間ダクト142を介して左右の送風ダクト143,143に圧送され、裾部に位置する圧力風案内部145,145で向きを変えて、左右の吹出口144,144から、茶樹Tの内部に向けて、茶樹Tの幅方向中央線CLのうち、散布液の散布目標位置よりも低いが、前述したように各吹出口144の水平レベルよりも高い位置Pに向けて吹き出す。
左右の吹出口144,144から吹き出された圧力風は、同位置Pで互いに衝突し、混合(膨張)しながら上昇流を発生させる。同時に、左右の裾部から茶樹Tの内部に散布された薬液を巻き込みながら空気とむらなく混合して、薬液をさらに微細化し、微細化された薬液を上昇流に乗せて茶樹T内部の各枝や葉裏面に付着させる。
このように、散布機100を走行させながら、同時に裾部吐出ノズル群、側部吐出ノズル群からの薬液散布と、裾部からの圧力風の吹出しにより、茶樹Tの葉層部Tにおける葉表面への薬液散布のみならず、従来では薬液が届きにくかった茶樹T内部の各枝や葉裏面に対しても薬液を確実に到達させ、付着させることができる。
一列の畝に対する薬液散布が終了したら、畝の端部から散布機100を旋回させ、隣接する列の畝に対し散布機100を位置決めする。散布機100を旋回させるにあたっては、図5に示すように、下方の散布位置(図5(A))にある送風ダクト143等を昇降シリンダ112の作動により上方の待機位置(図5(B))まで上昇させて、茶樹Tの端部との干渉を回避する。隣接する列の畝に対し散布機100を位置決めしたら、再び送風ダクト143等を下方の散布位置(図5(A))に下降させて、散布機100を他方向に低速走行させながら、薬液散布を継続して行う。
上記散布機100によると、以下の効果を奏する。
(1)散布機100を走行させながら、同時に裾部吐出ノズル群、側部吐出ノズル群からの薬液散布と、裾部からの圧力風の吹出しにより、茶樹Tの葉層部Tにおける葉表面への薬液散布のみならず、従来では薬液が届きにくかった茶樹T内部の各枝や葉裏面に対しても薬液を確実に到達させ、付着させることができる。これにより、茶樹T全体に対する薬液付着率が向上する。
(2)これまで薬液が届きにくかった茶樹内部の枝、葉裏面に対しても薬液が確実に届いて付着し、薬液付着率が向上するので、薬液の散布量の低減または削減を図ることができ、薬液散布に要する経費の節減を図ることができる。
(3)薬液散布を確実に行えるので、薬液散布の作業効率が向上し、また、薬液散布量を増量するべく吐出ノズルを口径の大きいものに変更したり、散布機100の走行スピードをより低速にする必要がなくなる。
(4)その結果、オペレータは散布作業に余計な作業が追加されたり、散布機100の走行操作に気を使ったりすることがなく、作業負担の増加や作業時間の増加を招くことがなくなる。また、規定の薬剤使用量を超えてしまう事態も防ぐことができる。
(5)高さ調整機構170を追加したことにより、茶樹の成長に合わせて、茶樹の成長前の幼木であっても、茶樹の成長後の古木であっても、茶樹の高さにあわせて、適切に散布し、葉表面、葉裏面、枝への薬液散布を確実に行えるようになる。
(6)茶樹の葉表面、葉裏面、枝いずれに対しても薬液付着率が向上するから、葉表面、葉裏面、枝に発生する病害虫(例えばクワシロカイガラムシ、チャトゲコナジラミなど)を効果的に防除することができる。
本実施形態では、薬液を用いたが、薬液は水和剤、水溶剤、乳剤いずれの形態であってもよい。また、散布剤として、液体または粉体の肥料であってもよい。粉体には米ぬか等も含まれる。葉表面、葉裏面への付着効率が高いので、茶樹の生育を良好にすることができる。
かくして、本発明を用いることにより、散布量を削減しながら、茶園における薬剤等の散布作業をオペレータの作業負担を減らしつつ良好に行え、防除効果あるいは生育効果を大いに発揮させることができるようになる。
本発明は、茶園用の散布作業に利用可能である。また、施設園芸用、芝育成用等に利用可能である。
100 散布機(茶園用散布機)
110 本体フレーム
111 脚部
112 昇降シリンダ
113 リンク機構
114 飛散防止カバー
115 飛散防止網
120 走行部
121 走行体
130 薬液散布部
131 薬液タンク
132 ポンプ
133 ホース
134 裾部薬液導管(裾部散布剤導管)
134A 第1薬液導管
134B 第2薬液導管
135 側部薬液導管(側部散布剤導管)
136 吐出ノズル
140 送風部
141 送風機
142 中間ダクト
143 送風ダクト
144 吹出口
145 圧力風案内部
145A 屈曲部
145B 配風部
150 運転部
151 座席
160 原動機
170 高さ調整機構
171 支持アーム
172 高さ設定ロック用の掛止筒部
173 高さ調整用支持軸
174 ロック操作部材
G 地面
T 茶樹
葉層部

Claims (7)

  1. 略門型の本体フレームと、
    本体フレームの下部に取り付けられた走行部と、
    本体フレームの後部両側に配置され、複数の吐出口を有する散布剤導管と、
    本体フレームに取り付けられた送風機と、
    送風機に接続されると共に本体フレームの後部両側から裾部にかけて延在するように配置され、圧力風の吹出口を有する送風管と、
    各送風管の下部と吹出口の間に設けられ、各送風管から吹出口に向かう圧力風を斜め上向きに案内し、各吹出口から吹出される圧力風を幅方向中間位置で互いに交差させる圧力風交差案内部を備えていることを特徴とする茶園用散布機。
  2. 前記圧力風交差案内部が、各送風管から吹出口に向かう圧力風を地面に対し10度乃至45度の角度で斜め上向きに案内することを特徴とする、請求項1記載の茶園用散布機。
  3. 前記吹出口が地面から10cm乃至20cmの高さに位置することを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の茶園用散布機。
  4. 前記散布剤導管が、本体フレームの後部両側の裾部に配置され、斜め上向きの複数の吐出口を有する裾部散布剤導管であることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の茶園用散布機。
  5. 追加の散布剤導管として、本体フレームの後部両側の側部に配置され、略水平向きの複数の吐出口を有する側部散布剤導管を備えることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の茶園用散布機。
  6. 裾部散布剤導管に対する側部散布剤導管の高さ位置を調整する高さ調整機構を備えることを特徴とする、請求項5記載の茶園用散布機。
  7. 略門型の本体フレームと、
    本体フレームの下部に取り付けられた走行部と、
    本体フレームの後部両側に配置され、複数の吐出口を有する散布剤導管と、
    本体フレームに取り付けられた送風機と、
    送風機に接続されると共に本体フレームの両側から裾部にかけて延在するように配置され、圧力風の吹出口を有する送風管と、
    各送風管の下部と吹出口の間に設けられ、各送風管から吹出口に向かう圧力風を斜め上向きに案内し、各吹出口から吹出される圧力風を幅方向中間位置で互いに交差させる圧力風交差案内部を備える茶園用散布機を用い、
    茶園の茶樹を跨る形で前記茶園用散布機を走行させながら、両側の散布剤導管の各吐出口から散布剤を茶樹に向けて散布すると同時に、両側の裾部に位置する送風管の吹出口から圧力風を斜め上向きに吹き出して幅方向中間位置で互いに交差させ衝突させることを特徴とする、茶園の散布方法。

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