JP2015095524A - 描画装置、および物品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】重ね合わせ精度およびスループットの点で有利な描画装置を提供する。【解決手段】荷電粒子線を用いて基板に描画を行う描画装置は、前記荷電粒子線を前記基板上で走査するための偏向器と、前記基板を保持して移動可能なステージと、前記偏向器による主走査と前記ステージの移動による副走査とを制御する制御部と、を含み、前記制御部は、前記主走査の幅を、前記基板上の描画対象領域の前記主走査の方向における幅に基づいて制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、描画装置、および物品の製造方法に関する。
半導体集積回路における回路パターンの微細化および高集積化に伴い、荷電粒子線(電子線)を用いて基板にパターンの描画を行う描画装置が注目されている(特許文献1参照)。このような描画装置において、荷電粒子線による描画の対象となる基板上の描画対象領域が、本来あるべき基板上の位置からずれていると、高い重ね合わせ精度でパターンの描画を行うことが困難となりうる。そこで、描画対象領域の位置ずれを補償することができるように、荷電粒子線を偏向させる偏向幅を拡げて描画を行う描画装置が提案されている(特許文献2および3参照)。なお、その拡げた偏向幅を常に用いるのは、描画装置のスループットの点で好ましくない。
国際公開2009−147202号公報 特許第3940310号公報 特許第4563756号公報
特許文献2および3に記載された描画装置では、基板上に形成された描画対象領域の中心座標がずれた分だけ荷電粒子線の偏向幅を拡げているに過ぎない。即ち、特許文献2および3には、荷電粒子線を偏向させる方向における描画対象領域の長さに応じて荷電粒子線の偏向幅を拡げることは記載されていない。
そこで、本発明は、重ね合わせ精度およびスループットの点で有利な描画装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての描画装置は、荷電粒子線を用いて基板に描画を行う描画装置であって、前記荷電粒子線を前記基板上で走査するための偏向器と、前記基板を保持して移動可能なステージと、前記偏向器による主走査と前記ステージの移動による副走査とを制御する制御部と、を含み、前記制御部は、前記主走査の幅を、前記基板上の描画対象領域の前記主走査の方向における幅に基づいて制御する、ことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、重ね合わせ精度およびスループットの点で有利な描画装置を提供することができる。
本発明に係る描画装置を示す図である。 基板に描画するパターンを示す図である。 偏向器アレイによる荷電粒子線の偏向と基板の移動とによって描画可能となる範囲を説明するための図である。 各対物レンズとストライプ領域との位置関係を示す図である。 基板に形成された複数のショット領域の配列を示す図である。 ストライプ領域とショット領域との関係を示す図である。 描画対象領域の描画を行う方法を説明するための図である。 荷電粒子線の偏向幅をショット領域列の単位で決定する方法を説明するための図である。 荷電粒子線の偏向幅をショット領域の単位で決定する方法を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材ないし要素については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
本発明に係る描画装置100について、図1を参照しながら説明する。描画装置100は、荷電粒子線を基板10(例えばウエハ)に照射してパターンを描画する描画部30と、描画部30の各部を制御する制御部40とで構成されうる。描画部30は、例えば、荷電粒子源1、コリメータレンズ2、第1アパーチャアレイ3、コンデンサレンズアレイ4、第2アパーチャアレイ5、ブランカアレイ6、ブランキングアパーチャ7、偏向器アレイ8および対物レンズアレイ9を含む。また、描画部30は、基板10を保持して移動可能に構成されたステージ11(X−Yステージ)を含む。
荷電粒子源1は、荷電粒子線(電子線)を放射する。荷電粒子源1としては、例えば、LaB6やBaO/W(ディスペンサカソード)などの熱電子放出材を含むいわゆる熱電子放出型の電子源が用いられうる。コリメータレンズ2は、例えば、電界により荷電粒子線を収束させる静電型のレンズが用いられ、荷電粒子源1から放射された荷電粒子線を平行ビームにし、第1アパーチャアレイ3に入射させる。ここで、描画装置100は、複数の電子線で基板上にパターンの描画を行うものであるが、イオン線等の電子線以外の荷電粒子線を用いてもよく、複数の荷電粒子線で基板上のパターンの描画を行う描画装置に一般化しうるものである。
第1アパーチャアレイ3は、2次元に配列された開口を有し、これにより、平行ビームとして入射した荷電粒子線は複数に分割される。第1アパーチャアレイ3によって分割された荷電粒子線は、コンデンサレンズアレイ4を通過し、第2アパーチャアレイ5を照射する。第2アパーチャアレイは、荷電粒子線の形状を規定する(決定する)複数の開口5bが形成されたサブアレイ5aを複数含む。各サブアレイ5aは、第1アパーチャアレイ3によって分割された各荷電粒子線に対応するように配置され、各荷電粒子線を更に分割して複数の荷電粒子線を生成する。図1に示すサブアレイ5aは、例えば、16個(4×4個)の開口5bを有しており、これにより第1アパーチャアレイ3によって分割された各荷電粒子線を16本(4×4本)に更に分割することができる。
第2アパーチャアレイ5によって分割された複数の荷電粒子線は、複数の荷電粒子線を個別に偏向するブランカを複数含むブランカアレイ6に入射する。ブランカは、対向する2枚の電極によって構成され、2枚の電極の間に電圧を与えることにより電界を発生させて荷電粒子線を偏向することができる。ブランカアレイ6によって偏向された荷電粒子線は、ブランカアレイ6の後段に配置されたブランキングアパーチャ7により遮断されて基板上には到達しない。一方で、ブランカアレイ6によって偏向されない荷電粒子線は、ブランキングアパーチャ7に形成された開口を通過して基板上に到達する。即ち、ブランカアレイ6は、基板10への荷電粒子線の照射と非照射とを切り換えている。ブランキングアパーチャ7を通過した荷電粒子線は、荷電粒子線を基板上で走査させるために偏向する偏向器アレイ8に入射する。偏向器アレイ8は、複数の偏向器を含み、各偏向器は、例えば、複数の荷電粒子線を、ブランカアレイ6による各荷電粒子線の偏向と並行して、例えばX方向(第1方向)に一括に偏向する。これにより、対物レンズアレイ9を通過した複数の荷電粒子線を基板上で走査させることができる。ここで、図1に示す偏向器アレイ8は、1つのサブアレイ5aに1つの偏向器が対応するように複数の偏向器によって構成されているが、それに限られるものではなく、例えば、複数のサブアレイ5aに1つの偏向器が対応するように構成されてもよい。
ここで、描画装置100では、サブアレイ5aが配列されている面が物面となり、基板10の上面が像面となる。また、荷電粒子源1から放射された荷電粒子線は、コリメータレンズ2とコンデンサレンズアレイ4の1つのコンデンサレンズとを介してブランキングアパーチャ7上に結像される。結像される像の大きさは、ブランキングアパーチャ7の開口より大きくなるように設定されている。このため、基板10に照射される荷電粒子線のセミアングル(半角)は、ブランキングアパーチャ7の開口により規定されることとなる。ブランキングアパーチャ7の開口は、それに対応する対物レンズOLの前側焦点位置に配置されているため、サブアレイ5aの複数の開口5bから射出された複数の荷電粒子線の主光線は、基板上に略垂直に入射する。このため、基板の上面が上下に変位しても、水平面内での荷電粒子線の変位は微小となる。
ステージ11(X−Yステージ)は、基板10を保持し、光軸と直交するX−Y平面(水平面)内で移動可能に構成される。ステージ11は、基板10を保持する(引きつける)ための静電チャックなどのチャック機構(不図示)を含んでいる。ステージ11には、荷電粒子線が入射する開口パータンを含んで荷電粒子線の位置を検出する検出部18と、基板10に形成された各ショット領域SHの形状を計測するアライメント計測部17とが設けられている。検出部18は、例えば、荷電粒子線の入射を検知するファラデーカップを含み、荷電粒子線の入射を検知した際におけるステージ11の位置によって荷電粒子線の位置を検出することができる。ステージ11の位置は、例えば、レーザ干渉計やエンコーダなどを含む計測器(不図示)によって計測されうる。アライメント計測部17は、例えば、各ショット領域SHの四隅にそれぞれ設けられた複数のアライメントマークの位置を検出することにより、各ショット領域SHの形状を計測することができる。また、搬送機構12は、基板10を搬送し、ステージ11との間で基板10の受け渡しを行う。
制御部40は、例えば、ブランキング制御回路13、偏向器制御回路14、ステージ制御回路15、アライメント制御回路20、検出部制御回路19およびコントローラ16を含みうる。ブランキング制御回路13は、コントローラ16から供給される描画データに基づいて、ブランカアレイ6を構成する複数のブランカを個別に制御する。偏向器制御回路14は、偏向器アレイ8を構成する複数の偏向器を、コントローラ16から供給される共通の信号で制御する。ステージ制御回路15は、ステージ11の位置を計測するための計測器(不図示)と協同してステージの位置決めを制御する。計測器は、例えば、レーザ干渉計やエンコーダなどを含みうる。アライメント制御回路20は、各ショット領域SHの形状を計測するようにアライメント計測部17を制御する。検出部制御回路19は、荷電粒子線の位置を検出するように検出部18を制御する。コントローラ16は、CPUやメモリなどを含み、上記の複数の制御回路13〜15、19、20を制御し、描画装置100を統括的に制御する。ここで、描画装置100の制御部40は、図1では、複数の制御回路13〜15、19、20とコントローラ16とにより構成されているが、これには一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
このように構成された描画装置100に係るラスター走査式の描画方法について、図2を参照しながら説明する。図2は、基板10に描画するパターンを示す図である。荷電粒子線は、偏向器アレイ8による偏向とステージ11の位置とで決定される基板上の走査グリッド上で走査されながら、描画パターンPに応じて、基板上への照射と非照射とがブランカアレイ6によって制御される。ここで、走査グリッドとは、X方向にピッチGX、およびY方向にピッチGYで規定されるグリッドであり、図2に示す縦線と横線との交点(グリッド点)に、荷電粒子線の照射または非照射が割り当てられる。制御部40は、各荷電粒子線を偏向器アレイ8により偏向して基板上でX方向(第1方向)に走査(主走査)させながら、基板10をステージ11によりY方向(第2方向)に連続移動(副走査)させる。そして、制御部40は、各荷電粒子線を偏向器アレイ8によりX方向に偏向することと並行して、各荷電粒子線の照射と非照射とを、ピッチGXで規定されるグリッド点ごとにブランカアレイ6により制御する。本実施形態では、第1方向と第2方向とをそれぞれ、基板面と平行な面上で互いに直交するX方向とY方向とにしたが、第1方向と第2方向は、基板面と平行な面上で互いに異なる方向であればよい。また、本実施形態では、第1方向(X方向)が主走査の方向となり、第2方向(Y方向)が副走査の方向となる。
ここで、1つのサブアレイ5aによって分割された複数の荷電粒子線が、偏向器アレイ8による荷電粒子線の偏向(主走査)とステージ11による基板10の移動(副走査)とによって描画することができる基板上の範囲について、図3を参照しながら説明する。図3(a)は、1つのサブアレイによって分割された複数の荷電粒子線を偏向器アレイ8によってX方向に1回偏向した際に、各荷電粒子線が描画する基板上の領域24を示す図である。図3(b)は、1つのサブアレイによって分割された複数の荷電粒子線が、偏向器アレイ8による荷電粒子線の偏向とステージ11による基板10の移動とによって描画することができる範囲(ストライプ領域SA)を示す図である。図3では、各荷電粒子線が常に基板10に照射されるものとして説明するが、実際には、上述のように、ピッチGXで規定されるグリッド点ごとに各荷電粒子線の照射と非照射とがブランカアレイ6により制御される。
図3(b)において、黒く塗りつぶされた領域24aは、サブアレイ5aに形成された開口5bを通過した荷電粒子線が偏向器アレイ8の偏向によって描画する領域24を示している。開口5bを通過した荷電粒子線は、最上部の領域24aを描画した後、破線の矢印で示すように、−X方向へのフライバック(距離DP)および−Y方向へのステージ11の移動を介して領域24aを順次描画していく。このとき、開口5b以外の開口5bを通過した荷電粒子線も、開口5bを通過した荷電粒子線と同様に基板10を描画していく。これにより、ストライプ幅SWを有するストライプ領域SAを、図3において破線で示すように、各荷電粒子線によって描画される各領域24によって埋め尽くすことができる。即ち、描画装置100は、ステージ11の連続移動と、偏向器アレイ8による荷電粒子線の偏向とを繰り返すによって、ストライプ領域SAを描画することができる。このストライプ領域SAが、1つのサブアレイ5aを通過した複数の荷電粒子線によって描画可能となる基板上の領域である。
図4は、対物レンズアレイ9の各対物レンズOL(または各サブアレイ5a)とストライプ領域SAとの位置関係を示す図である。上述したように、1つのストライプ領域SAは、1つのサブアレイによって分割された複数の荷電粒子線によって描画することができる基板上の領域である。また、1つのサブアレイ5aによって分割された複数の荷電粒子線は、対物レンズアレイ9における1つの対物レンズOLを通過する。
対物レンズアレイ9は、例えば、図4に示すように、X方向に144μmのピッチで配列した複数の対物レンズOLをそれぞれ有する複数の列が、ストライプ幅SWである2μmだけX方向に互いにずれながらY方向に並ぶように構成される。このように対物レンズアレイ9を構成することによって、複数のストライプ領域SAを隙間なく配置することができる。対物レンズアレイ9は、図4では4×8個の対物レンズOLによって構成されているが、実際には、例えば、72×180個といった多くの対物レンズOLによって構成されうる。このような構成によれば、ステージ11をY方向に沿った一方向に連続移動(副走査)させることにより、描画領域EAで基板上に描画を行うことができる。
次に、基板上に2次元に配列された複数のショット領域SHに描画を行う方法について、図5を参照しながら説明する。ショット領域SHは描画の単位であり、この単位で描画データが処理および加工されうる。ここで、ショット領域SHのサイズは、光露光装置のショット領域のサイズ(26mm×33mm)と整合させると、光露光装置とのミックアンドマッチでのプロセス上好ましい。
描画領域EAの幅(X方向の長さ)は、例えば、1つのショット領域SHのX方向における幅より広くなるように設定される。これにより、ステージ11で基板10をY方向に連続移動させることにより、Y方向に沿って配列した少なくとも2つのショット領域SHを含むショット領域列SLの単位で描画を行うことができる。そして、描画装置100は、1つのショット領域列SLに含まれる複数のショット領域に対して描画を行った後、ステージ11で基板10をX方向に移動させ、隣り合うショット領域列SLに含まれる複数のショット領域に対して描画を行う。この処理を繰り返すことにより、描画装置100は、基板10に形成された複数のショット領域SHに対して、図5の矢印で示す順番で描画を行うことができる。ここで、基板に配置された複数のショット領域SHにおいて形状が同じであれば同じ描画データを繰り返し使用することができるため、描画データを処理するための時間を短縮でき、生産性の点で有利となる。また、図5では、描画領域EAの幅がショット領域のX方向の幅よりも広い場合について説明したが、描画領域EAの幅がショット領域SHの幅よりも狭い場合でも、描画領域EAでショット領域SHの描画を行うことができる。例えば、ショット領域SHを、複数の描画領域EAによって分割して描画を行うとよい。
図6は、描画領域EAを構成するストライプ領域SAとショット領域SHとの関係を示す図である。図4では、4×8本のストライプ領域SAで描画領域EAが構成される場合を示した。図6では、より説明を容易にするため、描画領域EAは4つのストライプ領域SAで構成されるものとし、4つのストライプ領域SAはそれぞれストライプ領域SA1〜SA4と表わされる。また、ショット領域SHはストライプ領域SA1〜SA4によって分割され、分割されたショット領域の各部分をそれぞれ描画対象領域WA1〜WA4と表す。各描画対象領域WA1〜WA4は、各サブアレイ5a(各対物レンズOL)を通過した複数の荷電粒子線によって描画が行われる対象の領域のことであり、ショット領域の一部である。以降の説明においても、描画領域EAは4つのストライプ領域SA1〜SA4で構成され、ショット領域SHは4つの描画対象領域WA1〜WA4で構成されるものとする。
<補正領域の付加による補正>
ショット領域SHの描画を行う際、基板10に形成されたショット領域SHの歪み(変形)による誤差や荷電粒子線の照射位置のずれによる誤差によって、ショット領域SHにパターンを精度よく描画することが困難になることがある。そのため、描画装置100は、ショット領域の歪みを示す情報(ショット領域の主走査の方向におけるサイズに係る情報)や荷電粒子線の照射位置のずれを示す情報を取得し、それらの情報に基づいてショット領域SHの描画を制御するとよい。ここで、荷電粒子線の照射位置のずれによる誤差とは、基板上における荷電粒子線の照射位置の目標位置からのずれによって生じる誤差のことである。
ショット領域SHの歪みを示す情報は、アライメント計測部17によってショット領域SHの形状(位置を含む)を計測した計測結果を含みうる。また、ショット領域SHの歪みを示す情報は、アライメント計測部17の計測誤差を示す情報や、基板10に荷電粒子線を照射することによるショット領域SHの熱変形を示す情報なども含みうる。アライメント計測部17の計測誤差は、アライメント計測部17によって計測されたショット領域SHの形状を、オーバーレイ検査装置などの描画装置100外のアライメント計測機器によって再度計測することによって取得されうる。ショット領域SHの熱変形は、実験やシミュレーションなどによって取得されうる。このようなショット領域SHの歪みを示す情報に基づくショット領域の補正量は、式(1)によって与えられるものとする。ここで、XsおよびYsは、ショット領域SHの中心を原点としたショット座標系における任意の描画座標であり、dXsおよびdYsは、各描画座標におけるショット領域SHの補正量である。また、Ax、Bx、Cx、Dx、Ay、By、CyおよびDyは、ショット領域SHの位置や形状の補正係数である。
Figure 2015095524
同様に、電子レンズや偏向器の誤差やコンタミネーションを起因とする荷電粒子線の照射位置のずれは、主にサブアレイ5a(または対物レンズOL)を単位として発生する。このような荷電粒子線の照射位置のずれを示す情報は、サブアレイ5aによって分割された複数の荷電粒子線の平均量として検出部18によって予め検出され、その情報に基づくショット領域SHの補正量は式(2)によって与えられるものとする。ここで、XbおよびYbは、サブアレイ5a(または対物レンズOL)を単位とする補正を表現するために、ショット座標系を各サブアレイ5aの偏向中心を原点としたビーム偏向座標系に置き換えた描画座標である。dXnおよびdYnは、各描画座標におけるショット領域SHの補正量である。また、Axn、Bxn、Cxn、Dxn、Ayn、Byn、CynおよびDynは、荷電粒子線の照射位置のずれの補正係数であり、nには各サブアレイ5a(または対物レンズOL)を区別するための数字が入力される。
Figure 2015095524
式(1)によって表されるショット領域SHの歪みによる誤差と、式(2)によって表される荷電粒子線の照射位置のずれによる誤差とを補正した後の描画座標(Xs’、Ys’)は式(3)によって表される。
Figure 2015095524
次に、ショット領域SHの歪みによる誤差や荷電粒子線の照射位置のずれによる誤差を補正して描画対象領域WA1〜WA4の描画を行う方法について、図7を参照しながら説明する。図7(a)は、各描画対象領域WA1〜WA4を設計データの通りに配置させた状態を示す図であり、図7(b)〜(e)は、説明を容易にするため、図7(a)における各描画対象領域WA1〜WA4を個別に示した図である。ショット領域SHを構成する描画対象領域WA1〜WA4の描画データは、上述の式(3)による補正を行った結果、図7の破線で示す領域WA1’〜WA4’のようになるものとする。即ち、式(3)による補正が行われた描画データ(図7の破線で示す領域WA’〜WA4’)に基づいて描画を行うことにより、ショット領域SHの歪みによる誤差や荷電粒子線の照射位置のずれによる誤差を補正することができる。そして、このように式(3)による補正が行われた描画データに基づいて描画を行うためには、図7に示すように、各描画対象領域WA1〜WA4に補正領域CA1〜CA4をそれぞれ付加するとよい。例えば、補正領域CA1〜CA4は、X方向にはストライプ幅SWを拡張して隣接するストライプ領域SA間でオーバーラップさせ、Y方向には単純に領域を拡張することにより付加される。図7では、判りやすくするため、描画対象領域WA1に補正領域CA1を付加した領域を太線で示している。
したがって、描画装置100(制御部40)は、各描画対象領域WA1〜WA4の周辺に補正領域CA1〜CA4を冗長的に付加してストライプ領域SAを広げ、荷電粒子線をオーバースキャンさせる。これにより、描画装置100は、式(3)による補正が行われた描画データに基づいて描画を行うことができる。また、このように補正が行われた描画データを用いる場合、ブランカアレイ6の各ブランカは、ショット領域SHの外側(主走査の期間外)では荷電粒子線が照射されないように制御部40によって制御される。一方で、各ブランカは、ショット領域SHの内側(主走査の期間内)では描画データに基づいて描画が行われるように制御部40によって制御される。
このように、描画装置100は、描画対象領域WA1〜WA4ごとに描画データを式(3)によって補正をし、補正領域CA1〜CA4を含めた領域で描画を行う。このとき、X方向における補正領域CA1〜CA4は、上述のように各ストライプ幅SWを拡張することによって確保されるため、偏向器アレイ8による荷電粒子線の偏向幅(主走査の幅)を増加させる必要が生じうる。このように偏向幅を増加させることは、上述の補正を行うために必要であるが、描画に要する時間を増加させることになりうる。
従来の露光装置では、基板上に形成された複数のショット領域SHにおいて歪みが互いに異なる場合であっても、荷電粒子線の偏向幅は、複数のショット領域SHのすべてで共通に用いられる所定値に予め設定されていた。このように複数のショット領域SHで共通の偏向幅を用いると、ショット領域SHによっては荷電粒子線の偏向幅が冗長となることがあり、その結果、生産性(スループット)の低下を招きうる。そこで、本発明に係る描画装置100は、描画対象領域WA1〜WA4にそれぞれ付加される補正領域CA1〜CA4の量を、ショット領域SHを実際に補正する際に必要となる最低限な量に調整して荷電粒子線の偏向幅を決定する。以下に、荷電粒子線の偏向幅を決定する方法について説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態では、ショット領域の列(ショット領域列SL)ごとに荷電粒子線の偏向幅を決定する方法について説明する。描画装置100は、ステージ11で基板10をY方向に連続移動させながら、偏向器アレイ8で荷電粒子線をX方向に偏向し、各ストライプ領域SAの描画を行う。これにより、基板上に形成された複数のショット領域SHの描画をショット領域列SLの単位で行うことができる。ここで、各ストライプ領域SAの描画を行う際に荷電粒子線をY方向に走査する速度(ステージのY方向への移動速度(副走査の速度))は、荷電粒子線のX方向への偏向幅に依存し、荷電粒子線の偏向幅が小さいほど早くすることができる。上述のように荷電粒子線のY方向への走査はステージ11の移動によって制御されるため、荷電粒子線をY方向に走査する速度を複数のストライプ領域SAで共通にすることが好ましい。即ち、荷電粒子線のX方向への偏向幅(ストライプ幅SW)を、複数のストライプ領域SAで共通に設定することが好ましい。そして、複数のストライプ領域SAで共通に設定される荷電粒子線の偏向幅は、ショット領域の歪みを示す情報や荷電粒子線の照射位置のずれを示す情報に基づいて、ショット領域列SLの単位で変更されうる。
図8は、荷電粒子線の偏向幅を、ショット領域列SLの単位で決定する方法を説明するための図である。ショット領域列SLに含まれる複数のショット領域SHでは、図8(a)に示すように形状が互いに異なる。また、各荷電粒子線の照射位置は、サブアレイ5a(または対物レンズOL)を単位に発生する。そのため、式(1)の補正係数はショット領域列SLに含まれる複数のショット領域SHで互いに異なり、式(2)の補正係数は複数のストライプ領域SAで互いに異なることとなる。その結果、各ショット領域SHを構成する各描画対象領域WA1〜WA4では、式(3)によって表される補正量(補正後の描画座標)が互いに異なり、ショット領域SHを補正する際に必要となる補正領域の量が互いに異なることとなる。そこで、第1実施形態の描画装置100(制御部40)は、ショット領域列SLに含まれる各ショット領域SHをそれぞれ構成する複数の描画対象領域WA1〜WA4の各々に必要な補正領域の量(±X方向)を求める。そして、制御部40は、求めた補正領域の量(±X方向)のうち最大値を描画対象領域の幅に加えることによりストライプ幅SWを拡張し、拡張したストライプ幅SWに基づいて、当該ショット領域列SLにおける荷電粒子線の偏向幅を決定する。
例えば、制御部40は、ショット領域列SLに含まれる複数のショット領域SHをそれぞれ構成する複数の描画対象領域WA1〜WA4の各々について、それらに必要な補正領域の量をそれぞれ求める。ここで、描画対象領域WAmに必要な補正領域の量を決定する方法について、図8(b)を参照しながら説明する。図8(b)は、図8(a)における太線部を拡大した図である。図8(b)において、描画対象領域WAm(mは各描画対象領域を区別するための任意の数が入力される)は、図8(a)の太線部で示される描画対象領域WAを示し、補正が行われた描画対象領域WAm’が破線で示されている。また、図8(b)において、事前に見積もられ、かつ複数のショット領域SHのすべてで共通に設定された補正領域をCAmとし、描画対象領域WAmに必要な補正領域をCAm’(一点破線)とする。
式(1)〜式(3)によって表されるショット領域SHの補正量に基づく描画対象領域WAmの形状の補正は、四角形から四角形に変換するものである。そのため、制御部40は、描画対象領域WAmの4つの頂点V1m〜V4mの補正量に基づいて必要な補正領域CAm’の量(X方向)を求めることができる。制御部40は、描画対象領域WAmの4つの頂点V1m〜V4mの座標を式(1)および式(2)を用いて座標変換すると、X座標における補正量(dXs+dXn)を各頂点V1m〜V4mについて求めることができる。ここで、4つの頂点V1m〜V4mの補正量をそれぞれdXV1m、dXV2m、dXV3mおよびdXV4mとする。そして、制御部40は、補正が行われた描画対象領域WAm’の4つの頂点V1m〜V4mのうち最も−X方向側に位置する頂点と、最もX方向側に位置する頂点とを選択する。図8(b)の例では、制御部40は、最も−X方向側に位置する頂点として頂点V1mを選択し、最もX方向側に位置する頂点として頂点V3mを選択する。そして、制御部40は、頂点V1mの補正量dXV1mを補正領域CAm’の−X方向における量とし、頂点V3mの補正量dXV3mを補正領域CAm’のX方向における量とする。これにより、制御部40は、補正領域CAm’の量(X方向および−X方向)を求めることができる。
制御部40は、上述の方法により、ショット領域列SLに含まれる複数のショット領域SHをそれぞれ構成する複数の描画対象領域の各々に必要な補正領域の量(X方向および−X方向)をそれぞれ求める。そして、制御部40は、求めた補正領域の量(X方向および−X方向)のうち最大値を描画対象領域WAの幅に加えた値をストライプ幅SWに設定し、設定したストライプ幅SWに基づいて当該ショット領域列SLにおける荷電粒子線の偏向幅を決定する。例えば、図8(b)に示す描画対象領域WAmにおける補正領域CAm’の量(X方向および−X方向)が最大値であるとする。この場合、制御部40は、描画対象領域WAmの幅に頂点V1mの補正量dXV1mを−X方向に、かつ頂点V3mの補正量dXV3mをX方向に加えた値をストライプ幅SWに設定する。そして、制御部40は、設定したストライプ幅SWに基づいて、図8(a)に示すショット領域列SLにおける荷電粒子線の偏向幅を決定する。決定された偏向幅は、図8(a)に示すショット領域列SLに含まれる複数のショット領域SHにおいて共通に用いられる。
また、上述したように、各ストライプ領域SAの描画を行う際に荷電粒子線をY方向に走査する速度(ステージ11のY方向への移動速度)は荷電粒子線のX方向への偏向幅に依存する。そのため、制御部40は、ショット領域列SLごとに決定した荷電粒子線の偏向幅に応じて、ステージ11の移動速度をショット領域列SLごとに決定するとよい。これにより、荷電粒子線の偏向幅を狭めた分だけステージ11の移動速度を高くすることができ、生産性を更に向上させることができる。ここで、ステージ11の移動速度を決定する方法の一つとして、例えば、荷電粒子線の偏向幅とステージ11の移動速度との関係式を予め取得しておき、その関係式に基づいて決定した偏向幅からステージ11の移動速度を決定する方法が挙げられる。
上述したように、第1実施形態では、描画装置100(制御部40)は、各荷電粒子線による描画の対象となる各描画対象領域WAのX方向の長さ(幅)に応じて、ショット領域列SLの単位で荷電粒子線の偏向幅を制御する。これにより、描画装置100は、荷電粒子線の偏向幅が複数のショット領域SHのすべてで共通に用いられる所定値に予め設定されていた従来の描画装置に比べて荷電粒子線の偏向幅を狭めることができるため、生産性を向上させることができる。ここで、第1実施形態では、各描画対象領域のX方向における補正領域の量を求めてからショット領域列SLの単位で荷電粒子線の偏向幅を求めたが、各描画対象領域の各頂点の補正量からショット領域列SLの単位で荷電粒子線の偏向幅を直接求めてもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態では、ショット領域SHごとに荷電粒子線の偏向幅を決定する方法について説明する。図9は、荷電粒子線の偏向幅を、ショット領域SHごとに決定する方法を説明するための図である。ショット領域列SLに含まれる複数のショット領域SHでは、図9(a)に示すように、回転成分だけでなく、X方向への倍率成分も互いに異なる。図9(a)では、各ショット領域SHを紙面の下から順にショット領域SH1〜SH4と称し、ショット領域SH1からSH4にいくにつれて倍率成分が小さくなっているものとする。
図9(b)は、図9(a)のショット領域SH1における太線部を拡大した図であり、図9(c)は、図9(a)のショット領域SH4における太線部を拡大した図である。図9(b)において、描画対象領域WA1m(mは各描画対象領域を区別するための任意の数が入力される)は、図9(a)のショット領域SH1の太線部で示される描画対象領域WAを示し、補正が行われた描画対象領域WA1m’が破線で示されている。また、図9(b)において、事前に見積もられ、かつ複数のショット領域SHのすべてで共通に設定された補正領域をCA1mとし、描画対象領域WA1mに必要な補正領域をCA1m’(一点破線)とする。同様に、図9(c)において、描画対象領域WA4m(mは各描画対象領域を区別するための任意の数が入力される)は、図9(c)のショット領域SH4の太線で示される描画対象領域WAを示し、補正が行われた描画対象領域WA4m’が破線で示されている。また、図9(c)において、事前に見積もられ、かつ複数のショット領域SHのすべてで共通に設定された補正領域をCA4mとし、描画対象領域WA4mに必要な補正領域をCA4m’(一点破線)とする。
ここで、制御部40は、第1実施形態において説明した補正領域の量(±X方向)を決定する方法を用いて、偏向器アレイ8により荷電粒子線を偏向する偏向幅をショット領域SHごとに決定する。例えば、図8(b)に示す描画対象領域WA1mにおける補正領域CA1m’の量(X方向および−X方向)が、ショット領域SH1に含まれる複数の描画対象領域WAのうち最大値であるとする。この場合、制御部40は、描画対象領域WA1mの幅に頂点V1mの補正量dX1V1mを−X方向に、かつ頂点V3mの補正量dX1V3mをX方向に加えた値をストライプ幅SWに設定する。そして、制御部40は、設定したストライプ幅SWに基づいてショット領域SH1における偏向幅を決定する。このように偏向幅を決定することにより、補正領域CA1m’の量(±X方向)を事前に見積もられた補正領域CA1mの量(±X方向)よりも小さくすることができ、偏向器アレイ8による荷電粒子線の偏向幅を狭めることができる。そして、偏向幅を狭めた分だけステージ11のY方向への移動速度(副走査の速度)を高くすることができるため、基板10の描画に要する時間を短縮することができ、生産性を向上させることができる。
同様に、例えば、図8(c)に示す描画対象領域WA4mにおける補正領域CA4m’の量(X方向および−X方向)が、ショット領域SH4に含まれる複数の描画対象領域WAのうち最大値であるとする。この場合、制御部40は、描画対象領域WA4mの幅に頂点V2mの補正量dX4V2mを−X方向に、かつ頂点V4mの補正量dX4V4mをX方向に加えた値をストライプ幅SWに設定する。そして、制御部40は、設定したストライプ幅SWに基づいてショット領域SH4における偏向幅を決定する。このように偏向幅を決定することにより、補正領域CA4m’の量(±X方向)を事前に見積もられた補正領域CA4mの量(±X方向)よりも小さくすることができ、偏向器アレイ8による荷電粒子線の偏向幅を狭めることができる。そして、偏向器を狭めた分だけステージ11のY方向への移動速度を高くすることができるため、基板10の描画に要する時間を短縮することができ、生産性を向上させることができる。
また、例えば、図9(c)に示す補正領域CA4m’の量(±X方向)は、図9(b)に示す補正領域CA1m’の量(±X方向)より小さい。この場合、ショット領域SH1を描画する際の偏向幅より、ショット領域SH4を描画する際の偏向幅を狭めることができるため、ショット領域SH1よりショット領域SH4の方が描画に要する時間を短くすることができる。即ち、複数のショット領域SH1〜SH4の間において補正領域CA1m’〜CA4m’のX方向の幅が互いに異なる場合は、ショット領域SHごとに偏向幅を決定するとよい。このようにショット領域SHごとに偏向幅を決定することにより、ショット領域列SLごとに偏向幅を決定したときと比べて基板10の描画に要する時間を短縮することができる。
上述したように、第2実施形態では、描画装置100(制御部40)は、各荷電粒子線による描画の対象となる描画対象領域WAのX方向における長さに応じて、ショット領域SHの単位で荷電粒子線の偏向幅を制御する。これにより、描画装置100は、荷電粒子線の偏向幅が複数のショット領域SHのすべてで共通に用いられる所定値に予め設定されていた従来の描画装置に比べて荷電粒子線の偏向幅を狭めることができるため、生産性を向上させることができる。ここで、制御部40は、ショット領域SHごとに決定した荷電粒子線の偏向幅に応じて、ステージ11の移動速度をショット領域SHごとに決定するとよい。これにより、荷電粒子線の偏向幅を狭めた分だけステージ11の移動速度を高くすることができ、生産性を更に向上させることができる。
ここで、第1実施形態および第2実施形態では、ショット領域SHをストライプ領域SAの単位で分割して描画対象領域WAとし、各々を補正する例で説明したが、それに限られるものではない。分割する方向によらず、かつより細かく分割して補正を行うことでより高次の非線形形状の補正にも対応することができる。例えば、より細かく分割した複数の描画対象領域WAにおいて、ショット領域SHまたはショット領域列の単位、もしくは他の単位で共通の偏向幅を、上述した方法によって求めてればよい。また、上述した実施形態では、四角形を四角形に補正する方法について説明したが、四角形を任意の図形に補正する場合も、四角形の外周における座標から、上述した方法によって求めることができる。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態における物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布された感光剤に上記の描画装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板に描画を行う工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。

Claims (12)

  1. 荷電粒子線を用いて基板に描画を行う描画装置であって、
    前記荷電粒子線を前記基板上で走査するための偏向器と、
    前記基板を保持して移動可能なステージと、
    前記偏向器による主走査と前記ステージの移動による副走査とを制御する制御部と、
    を含み、
    前記制御部は、前記主走査の幅を、前記基板上の描画対象領域の前記主走査の方向における幅に基づいて制御する、ことを特徴とする描画装置。
  2. 前記荷電粒子線のブランキングを行うブランカを更に含み、
    前記制御部は、前記主走査の期間外は前記荷電粒子線をブランキングし、前記主走査の期間内は描画データに基づいて前記荷電粒子線をブランキングするように、前記ブランカを制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  3. 前記制御部は、前記基板上の各ショット領域の前記主走査の方向におけるサイズに係る情報に基づいて前記主走査の幅をショット領域ごとに決定する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の描画装置。
  4. 前記制御部は、ショット領域ごとに決定された前記主走査の幅に基づいて、前記副走査の速度をショット領域ごとに制御する、ことを特徴とする請求項3に記載の描画装置。
  5. 前記制御部は、前記基板上の各ショット領域の前記主走査の方向におけるサイズに係る情報に基づいて前記副走査の方向におけるショット領域の列ごとに前記主走査の幅を決定する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の描画装置。
  6. 前記制御部は、前記列ごとに決定された前記主走査の幅に基づいて、前記副走査の速度を前記列ごとに制御する、ことを特徴とする請求項5に記載の描画装置。
  7. 前記サイズに係る情報を得るための計測部を含む、ことを特徴とする請求項3乃至6のうちいずれか1項に記載の描画装置。
  8. 前記計測部は、各ショット領域に関して形成されたマークの位置を計測する、ことを特徴とする請求項7に記載の描画装置。
  9. 前記制御部は、前記基板上における前記荷電粒子線の位置の目標位置からのずれを示す情報にも基づいて前記主走査の幅を決定する、ことを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の描画装置。
  10. 前記描画装置は、前記主走査の方向に沿って配列された複数の荷電粒子線を用いて描画を行い、
    前記複数の荷電粒子線のそれぞれに関して前記描画対象領域を含む、ことを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の描画装置。
  11. 前記制御部は、前記複数の荷電粒子線に対応する複数の前記描画対象領域それぞれの前記幅に基づいて、前記複数の荷電粒子線に関して前記主走査の幅を同一とする、ことを特徴とする請求項10に記載の描画装置。
  12. 請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載の描画装置を用いて基板に描画を行う工程と、
    前記工程で描画を行われた前記基板を現像する工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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