JP2015094794A - 保護ガラス基板付きガラス積層体及びその製造方法 - Google Patents

保護ガラス基板付きガラス積層体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コストアップを招来させることなく、反射面の間隔を狭小化、且つ均一化し得ると共に、積層端面の強度を確保し得る保護ガラス基板付きガラス積層体を提供する。
【解決手段】ガラス積層体2の積層端面に保護ガラス基板4が接着固定された保護ガラス基板付きガラス積層体1であって、ガラス積層体2が、反射膜付きガラスフィルム5が積層一体化されたガラス積層体2であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、保護ガラス基板付きガラス積層体及びその製造方法に関し、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイから発生される光を中空に結像するための光学結像部材に好適な保護ガラス基板付きガラス積層体及びその製造方法に関する。
周知の通り、省スペース化の観点から、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイが普及している。
また、フラットパネルディスプレイから発生される光を中空に結像する技術開発が進んでいる。特許文献1には、隣接する反射面が互いに向かい合うように、複数本の両面反射帯を一定間隔で配置してなる光学結像部材が提案されている。しかし、特許文献1に記載の光学結像部材には、散乱光が通過した後は、必ずしも一点に収束しないという問題がある。
特開昭58−21702号公報
上記問題を解決するために、一方の表面が反射面である透明板を多数枚積層した後、各反射面に対して垂直な切断面が形成されるように切断して、一対の積層体を作製した上で、一方の積層体に形成されている反射面に対して、他方の積層体に形成されている反射面が直交するように、向かい合わせに密着させた光学結像部材が検討されている。この光学結像部材では、透明板の厚みが反射面の間隔に相当する。
上記の光学結像部材の場合、高解像度の結像を得るためには、透明板の厚みを均一に薄くする必要があるが、このような透明板を作製することは困難であり、コストアップの要因になっていた。
更に、上記の積層体では、積層端面の状態を均一に揃えることが困難であり、そのことに起因して、光学結像部材の製造コストが高騰すると共に、積層端面の強度が不十分になり、光学結像部材の機械的強度が低下し易かった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、コストアップを招来させることなく、反射面の間隔を狭小化、且つ均一化し得ると共に、積層端面の強度を確保し得る積層体構造を創案することである。
本発明者は、鋭意努力の結果、反射膜付きガラスフィルムを積層一体化させたガラス積層体について、ガラス積層体の積層端面に保護ガラス基板を接着固定することにより、上記技術的課題を解決し得ることを見出し、本発明として提案するものである。すなわち、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体は、ガラス積層体の積層端面に保護ガラス基板が接着固定された保護ガラス基板付きガラス積層体であって、該ガラス積層体が、反射膜付きガラスフィルムが積層一体化されたガラス積層体であることを特徴とする。ここで、「ガラスフィルム」とは、厚みが3000μm以下のガラスを指す。
本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体では、反射膜付きガラスフィルムが積層一体化されている。このようにすれば、反射膜の間隔が狭小化されるため、高解像度の結像を得易くなる。更に、ガラスフィルムは、表面平滑性を高め易く、厚みのばらつきを低減し得るため、その表面に反射膜を精度良く形成し得ると共に、積層一体化を適正に行うことができる。これにより、コストアップを招来させることなく、反射面の間隔を狭小化、且つ均一化することができる。
更に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体では、保護ガラス基板がガラス積層体の積層端面に接着固定されている。このようにすれば、積層端面の状態、特に積層端面の表面粗さを均一に揃える必要性が低下すると共に、積層端面の強度低下が生じ難くなり、光学結像部材の機械的強度を維持することができる。
第二に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体は、ガラス積層体の積層端面の一方に保護ガラス基板が接着固定されていること、すなわち保護ガラス板がガラス積層体の片方の面のみに接着固定されていることが好ましい。反射膜が形成された面同士が直交し、且つ保護ガラス基板が外側になるように、一対の保護ガラス基板付きガラス積層体を配置すると、光学結像部材を効率良く作製することができる。このような方法を採択する場合、積層端面の一方に保護ガラス基板が接着固定されたガラス積層体を使用すれば、光学結像部材の製造コストを低廉化しつつ、光学結像部材の機械的強度を維持することが可能になる。そして、このような保護ガラス基板付きガラス積層体を使用すれば、両方の積層端面に保護ガラス基板を接着固定する場合に比べて、光学結像部材の製造コストを低廉化することができる。
図1は、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体1を示す概念斜視図である。図1では、ガラス積層体2の一方の積層端面3に保護ガラス基板4が接着固定されており、これにより保護ガラス基板付きガラス積層体1を構成している。ガラス積層体2は、反射膜付きガラスフィルム5が積層一体化されたものであり、反射膜付きガラスフィルム5は反射膜同士が重ならないように配置されている。
第三に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体は、反射膜付きガラスフィルムが短冊状であることが好ましい。このようにすれば、光学結像部材の製造コストを低廉化することができる。ここで、「短冊状」とは、長さ寸法/幅寸法の比率が5以上のものを指す(以下、同様)。「長さ寸法」は、縦寸法と横寸法の内、長い方を指し、「幅寸法」は、縦寸法と横寸法の内、短い方を指す。なお、「短冊状のガラス積層体」も、ガラスフィルムを基準にして、長さ寸法/幅寸法の比率が5以上のガラスフィルムが積層されたものを意味する。
第四に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体は、ガラスフィルムの長さ寸法が500mm以上であることが好ましい。このようにすれば、大型の光学結像部材を作製し易くなる。
第五に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体は、ガラスフィルムの表面の平均表面粗さRaが100Å以下であることが好ましい。ここで、「表面粗さRa」は、JIS B0601:2001に準拠した方法で測定した値を指す。
第六に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体は、反射膜付きガラスフィルムの間に接着層を有し、該接着層の厚みが100μm以下であることが好ましい。接着層を設けると、反射膜付きガラスフィルムを積層一体化し易くなる。また、接着層の厚みを低減すると、反射膜の間隔を狭小化し易くなる。
第七に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体は、保護ガラス基板の外側表面に反射防止膜が形成されていることが好ましい。
第八に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体は、保護ガラス基板が化学強化ガラス又は物理強化ガラスからなることが好ましい。
第九に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体は、ガラス積層体と保護ガラス基板の間に接着層を有することが好ましい。
第十に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体は、光学結像部材に用いることが好ましい。
第十一に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法は、短冊状の反射膜付きガラスフィルムが積層一体化されたガラス積層体を用意する工程と、ガラス積層体の積層端面に保護ガラス基板を接着固定する工程と、を有することを特徴とする。
第十二に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法は、短冊状の反射膜付きガラスフィルムを積層一体化すると共に、積層一体化の際に、反射膜付きガラスフィルムの端面を保護ガラス基板に接着固定することにより、保護ガラス基板付きガラス積層体を得ることを特徴とする。このようにすれば、大型の光学結像部材を効率良く作製することができる。
第十三に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法は、反射膜付きガラスフィルムの積層一体化と、反射膜付きガラスフィルムの端面と保護ガラス基板の接着固定と、を同一の接着剤で行うことが好ましい。
第十四に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法は、母材となる反射膜付きガラスフィルムを切断して、得られた短冊状の反射膜付きガラスフィルムを用いることが好ましい。
第十五に、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法は、母材となる反射膜付きガラスフィルムの反射膜が形成されていない表面にレーザーを照射して、短冊状に切断した反射膜付きガラスフィルムを用いることが好ましい。
第十六に、本発明の光学結像部材の製造方法は、上記の保護ガラス基板付きガラス積層体を一対用意する工程と、反射膜が形成された面同士が直交し、且つ保護ガラス基板が外側になるように、一対の保護ガラス基板付きガラス積層体を配置して、光学結像部材を得る工程と、を備えることを特徴とする。ここで、「保護ガラス基板が外側になるように」とは、光学結像部材の入射面側又は出射面側となる側に配置することを意味する。
本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体を示す概念斜視図である。 本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法の一例を示す概略説明図である。 本発明に係る光学結像部材の一例を示す概念斜視図である。
本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体において、反射膜付きガラスフィルムの幅寸法は、特に制限されないが、短冊状に加工される場合、反射膜付きガラスフィルムの長さ寸法/幅寸法の比率は5以上であり、好ましくは10以上、20以上、30以上、40以上、50以上、60以上、特に100〜2000である。長さ寸法/幅寸法の比率が小さ過ぎると、光学結像部材の製造効率が低下し易くなる。
本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体において、ガラスフィルムの厚みは3000μm以下であり、好ましくは2500μm以下、1500μm以下、1000μm以下である。ガラスフィルムの厚みが薄い程、反射膜の間隔が狭小化されるため、高解像度の結像を得易くなる。一方、ガラスフィルムの板厚が薄過ぎると、搬送工程での破損ロスが発生し易くなる。よって、ガラスフィルムの厚みは、好ましくは50μm以上、100μm以上、300μm以上、400μm以上、特に500μm以上である。
ガラスフィルムの表面の表面粗さRaは、好ましくは100Å以下、50Å以下、10Å以下、8Å以下、4Å以下、3Å以下、特に0.01〜2Åである。ガラスフィルムの表面の表面粗さRaが大き過ぎると、反射膜の間隔がばらつき易くなり、特に反射膜付きガラスフィルムを積層一体化した時に、反射膜の間隔のばらつきが増幅されて、高解像度の結像を得難くなる。更に、反射膜付きガラスフィルムを積層する際に、空気を巻き込み易くなったり、オプティカルボンディングし難くなる。
ガラスフィルムの端面の表面粗さRaは、好ましくは100Å以下、50Å以下、10Å以下、8Å以下、4Å以下、3Å以下、特に0.1〜2Åである。ガラスフィルムの端面の表面粗さRaが大き過ぎると、ガラス積層体が破損し易くなる。
ガラスフィルムのうねりは、好ましくは1μm以下、0.08μm以下、0.05μm以下、0.03μm以下、0.02μm以下、特に0.01μm以下である。ガラスフィルムのうねりが大き過ぎると、反射膜の間隔がばらつき易くなり、特に反射膜付きガラスフィルムを積層一体化した時に、反射膜の間隔のばらつきが増幅されて、高解像度の結像を得難くなる。更に、反射膜付きガラスフィルムを積層する際に、空気を巻き込み易くなったり、オプティカルボンディングし難くなる。なお、「うねり」は、触針式の表面形状測定装置を用いて、JIS B0601:2001に記載のWCA(ろ波中心線うねり)を測定した値を指し、この測定は、SEMI STD D15−1296「FPD保護ガラス基板の表面うねりの測定方法」に準拠した方法で測定し、測定時のカットオフは0.8〜8mm、ガラスフィルムの引き出し方向に対して垂直な方向に300mmの長さで測定した値を指す。
ガラスフィルムの最大厚みと最小厚みの差は、好ましくは10μm以下、5μm以下、2μm以下、特に0.01〜1μmである。この差が大き過ぎると、反射膜の間隔がばらつき易くなり、特に反射膜付きガラスフィルムを積層一体化した時に、反射膜の間隔のばらつきが増幅されて、高解像度の結像を得難くなる。更に、反射膜付きガラスフィルムを積層する際に、空気を巻き込み易くなったり、オプティカルボンディングし難くなる。なお、「ガラスフィルムの最大厚みと最小厚みの差」は、レーザー式厚み測定装置を用いて、ガラスフィルムの任意の一辺に厚み方向からレーザーを走査することにより、ガラスフィルムの最大厚みと最小厚みを測定した上で、最大厚みの値から最小厚みの値を減じた値を指す。
ガラスフィルムは、未研磨の表面を有することが好ましい。ガラスの理論強度は、本来、非常に高いが、理論強度よりも遥かに低い応力でも破壊に至ることが多い。これは、ガラスフィルムの表面にグリフィスフローと呼ばれる小さな欠陥がガラスの成形後の工程、例えば研磨工程等で生じるからである。よって、ガラスフィルムの表面を未研磨とすれば、本来の機械的強度を損ない難くなり、ガラスフィルムが破壊し難くなる。また、研磨工程を省略し得るため、ガラスフィルムの製造コストを低廉化することができる。なお、両表面の有効面全体を未研磨の表面とすれば、ガラスフィルムが更に破壊し難くなる。
ガラスフィルムの長さ寸法は、好ましくは500mm以上、600mm以上、800mm以上、1000mm以上、1200mm以上、1500mm以上、特に2000mm以上である。このようにすれば、光学結像部材を大型化し易くなる。一方、ガラスフィルムの長さ寸法が大き過ぎると、反射膜が形成された面に直交する方向にガラス積層体を切断し難くなる。よって、ガラスフィルムの長さ寸法は、好ましくは3500mm以下、3200mm以下、特に3000mm以下である。
ガラスフィルムは、オーバーフローダウンドロー法で成形されてなることが好ましい。このようにすれば、未研磨で表面品位が良好なガラスフィルムを製造することができる。その理由は、オーバーフローダウンドロー法の場合、ガラスフィルムの表面となるべき面は樋状耐火物に接触せず、自由表面の状態で成形されるからである。ここで、オーバーフローダウンドロー法は、溶融ガラスを耐熱性の樋状構造物の両側から溢れさせて、溢れた溶融ガラスを樋状構造物の下端で合流させながら、下方に延伸成形してガラスフィルムを製造する方法である。樋状構造物の構造や材質は、ガラスフィルムの寸法や表面精度を所望の状態とし、ガラスフィルムに使用できる品位を実現できるものであれば、特に限定されない。また、下方への延伸成形を行うために、ガラスに対してどのような方法で力を印加するものであってもよい。例えば、充分に大きい幅を有する耐熱性ロールをガラスに接触させた状態で回転させて延伸する方法を採用してもよいし、複数の対になった耐熱性ロールをガラスの端面近傍のみに接触させて延伸する方法を採用してもよい。なお、オーバーフローダウンドロー法以外にも、例えば、スロットダウン法、リドロー法等の成形方法を採用することもできる。
オーバーフローダウンドロー法で成形する場合、樋状耐火物から非接触となる部分(下頂端部分)におけるガラスの粘度は、103.5〜105.0dPa・sが好ましい。樋状構造物の下頂端部分に何も力を加えなければ、表面張力によって縮みながら下方へ落下していく。これを防ぐためにガラス生地の両側をローラー上のもので挟み込みガラス生地が縮まないように幅方向に引き伸ばす必要がある。ガラスフィルムを成形する場合、ガラス自身が有する熱量が小さいため、樋状耐火物から離れた瞬間からガラスの冷却速度は急激に速くなる。よって、下頂端部分でのガラスの粘度は、好ましくは105.0dPa・s以下、104.8dPa・s以下、104.6dPa・s以下、104.4dPa・s以下、104.2dPa・s以下、特に104.0dPa・s以下である。このようにすれば、幅方向に引っ張り応力が付与されて、破損を防止した上で、フィルム幅を広げることが可能になると共に、安定して下方へ延伸することが可能になる。一方、下頂端部分でのガラスの粘度が低過ぎると、ガラスが変形し易くなり、反り、うねり等の品位が低下し易くなる。またその後の冷却速度が速くなり、ガラスフィルムの熱収縮が大きくなり易い。よって、下頂端部分でのガラスの粘度は、好ましくは103.5dPa・s以上、103.7dPa・s以上、103.8dPa・s以上、特に103.9dPa・s以上である。
ガラスフィルムのクラック発生率は、好ましくは70%以下、50%以下、40%以下、30%以下、特に20%以下である。このようにすれば、保護ガラス基板付きガラス積層体が破損し難くなる。ここで、「クラック発生率」は、湿度30%、温度25℃に保持された恒温恒湿槽内において、荷重1000gに設定したビッカース圧子をガラス表面(光学研磨相当面)に15秒間打ち込み、その15秒後に圧痕の4隅から発生するクラックの数をカウント(1つの圧痕につき最大4とする)し、この操作を20回繰り返し(即ち、圧子を20回打ち込み)、総クラック数を計数した後、総クラック発生数/80にて得られた値を指す。
ガラスフィルムの液相温度は、好ましくは1200℃以下、1150℃以下、1130℃以下、1110℃以下、1090℃以下、特に700〜1070℃である。ガラスフィルムの液相粘度は、好ましくは105.0dPa・s以上、105.6dPa・s以上、105.8dPa・s以上、特に106.0〜1010.0dPa・s以上である。このようにすれば、成形時にガラスが失透し難くなる。なお、「液相温度」は、標準篩30メッシュ(500μm)を通過し、50メッシュ(300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れ、温度勾配炉中に24時間保持して、結晶の析出する温度を測定した値を指す。「液相粘度」は、液相温度におけるガラスの粘度を白金球引き上げ法で測定した値を指す。
ガラスフィルムのヤング率は、好ましくは65GPa以上、67GPa以上、68GPa以上、69GPa以上、70GPa以上、71GPa以上、72GPa以上、特に75〜100GPaである。このようにすれば、ガラスフィルムの表面に反射膜を形成した後に、ガラスフィルムが反り難くなり、結果として、反射膜の間隔がばらつき難くなり、高解像度の結像を得易くなる。なお、「ヤング率」は、共振法により測定した値を指す。
ガラスフィルムの密度は、好ましくは2.7g/cm以下、2.6g/cm以下、2.5g/cm以下、特に2.0〜2.4g/cmである。このようにすれば、光学結像部材の軽量化を図り易くなる。
ガラスフィルムの熱膨張係数は、好ましくは25〜100×10−7/℃、30〜90×10−7/℃、30〜60×10−7/℃、30〜45×10−7/℃、特に30〜40×10−7/℃である。このようにすれば、各種機能膜の熱膨張係数に整合させ易くなる。なお、「熱膨張係数」は、ディラトメーターを用いて、30〜380℃における平均熱膨張係数を測定した値を指し、熱膨張係数の測定用試料として、端面にR加工を施したφ5mm×20mmの円柱状の試料を用いる。
ガラスフィルムの歪点は、好ましくは600℃以上、特に630〜750℃である。このようにすれば、耐熱性を高め易くなる。なお、「歪点」は、ASTM C336−71の方法に基づいて測定した値を指す。
ガラスフィルムの厚み500μm換算、波長300nmにおける透過率は、好ましくは30%以上、50%以上、70%以上、80%以上、85%以上、特に89〜99%である。また厚み500μm換算、波長350nmにおける透過率は、好ましくは50%以上、70%以上、80%以上、85%以上、89%以上、90%以上、特に91%以上である。また厚み500μm換算、波長550nmにおける透過率は、85%以上、89%以上、90%以上、特に91〜99%である。このようにすれば、光学結像部材等に適用した場合、光が反射を繰り返しながら透過する際に、光の損失が低減されて、高解像度の結像を得易くなる。
ガラスフィルムのHazeは、好ましくは10%以下、5%以下、3%以下、1%以下、0.5%以下、特に0.3%以下である。このようにすれば、表面での拡散反射を低減することが可能になり、光学結像部材等に適用した場合、光が反射を繰り返しながら透過する際に、光の損失が低減されて、高解像度の結像を得易くなる。なお、「Haze」は、市販のHazeメーターで測定可能である。
本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体において、ガラスフィルムは、ガラス組成として、質量%で、SiO 35〜80%、Al 0〜20%、B 0〜17%、MgO 0〜10%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜30%を含有することが好ましい。上記のように、各成分の含有範囲を限定した理由を下記に示す。なお、ガラス組成に関する説明において、%表示は、質量%を指す。
SiOの含有量は35〜80%が好ましい。SiOの含有量が多過ぎると、溶融性、成形性が低下し易くなる。よって、SiOの含有量は、好ましくは75%以下、64%以下、62%以下、特に61%以下である。一方、SiOの含有量が少な過ぎると、ガラス網目構造を形成し難くなって、ガラス化が困難になったり、クラックの発生率が高くなったり、耐酸性が低下し易くなる。よって、SiOの含有量は、好ましくは40%以上、50%以上、55%以上、特に57%以上である。
Alの含有量は0〜20%が好ましい。Alの含有量が多過ぎると、ガラスに失透結晶が析出して、液相粘度が低下し易くなる。Alの含有量は、好ましくは18%以下、17.5%以下、特に17%以下である。一方、Alの含有量が少な過ぎると、歪点、ヤング率が低下し易くなる。よって、Alの含有量は、好ましくは3%以上、5%以上、8.5%以上、10%以上、12%以上、13%以上、13.5%以上、14%以上、特に14.5%以上である。
の含有量は0〜17%が好ましい。Bの含有量が多過ぎると、歪点、ヤング率、耐酸性が低下し易くなる。よって、Bの含有量は、好ましくは15%以下、13%以下、12%以下、11%以下、特に10.4%以下である。一方、Bの含有量が少な過ぎると、高温粘度が高くなって、溶融性が低下したり、クラック発生率が上昇したり、液相温度が高くなったり、密度が高くなり易い。よって、Bの含有量は、好ましくは2%以上、3%以上、4%以上、5%以上、7%以上、8.5%以上、8.8%以上、特に9%以上である。
MgOは、ヤング率、歪点を高めると共に、高温粘度、クラック発生率を低下させる成分である。しかし、MgOの含有量が多過ぎると、液相温度が上昇して、耐失透性が低下し易くなることに加えて、耐BHF性が低下し易くなる。よって、MgOの含有量は、好ましくは10%以下、5%以下、3%以下、2%以下、1.5%以下、1%以下、特に0.5%以下である。
CaOの含有量は0〜15%が好ましい。CaOの含有量が多過ぎると、密度、熱膨張係数が高くなり易い。よって、CaOの含有量は、好ましくは12%以下、10%以下、9%以下、特に8.5%以下である。一方、CaOの含有量が少な過ぎると、溶融性、ヤング率が低下し易くなる。よって、CaOの含有量は、好ましくは2%以上、3%以上、5%以上、6%以上、7%以上、特に7.5%以上である。
SrOの含有量は0〜15%が好ましい。SrOの含有量が多過ぎると、密度、熱膨張係数が高くなり易い。よって、SrOの含有量は、好ましくは12%以下、10%以下、6%以下、5%以下、特に6.5%以下である。一方、SrOの含有量が少な過ぎると、溶融性、耐薬品性が低下し易くなる。よって、SrOの含有量は、好ましくは0.5%以上、1%以上、2%以上、3%以上、特に3.5%以上である。
BaOの含有量が多過ぎると、密度、熱膨張係数が高くなり易い。よって、BaOの含有量は、好ましくは30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、2%以下、1%以下、特に0.5%以下である。
MgO、CaO、SrO、BaOの各成分を複数導入すると、液相温度が低下して、ガラス中に結晶異物が発生し難くなる。一方、これらの成分の合量が少な過ぎると、融剤としての働きを十分に発揮できず、溶融性が低下し易くなる。よって、これらの成分の合量は、好ましくは5%以上、8%以上、9%以上、11%以上、特に13%以上である。一方、これらの成分の合量が多過ぎると、密度が上昇し、ガラスの軽量化が図り難くなることに加えて、クラック発生率が高くなる傾向がある。よって、これらの成分の合量は、好ましくは30%以下、20%以下、18%以下、特に15%以下である。特に、ガラスフィルムの低密度化を優先したい場合、これらの成分の合量は、好ましくは5%以上、特に8%以上であり、また13%以下、11%以下、特に10%以下である。
ZnOは、溶融性、ヤング率を高める成分である。しかし、ZnOの含有量が多過ぎると、ガラスが失透したり、歪点が低下したり、密度が上昇し易くなる。よって、ZnOの含有量は、好ましくは15%以下、10%以下、5%以下、3%以下、1%以下、特に0.5%以下である。
ZrOは、ヤング率を高める成分である。しかし、ZrOの含有量が多過ぎると、液相温度が上昇し、ジルコンの失透異物が発生し易くなる。よって、ZrOの含有量は、好ましくは3%以下、1%以下、0.5%以下、特に0.1%以下である。
Feの上限含有量は、好ましくは1000ppm(0.1%)以下、800ppm以下、300ppm以下、200ppm以下、130ppm以下、100ppm以下、80ppm以下、60ppm以下、40ppm以下、30ppm以下、20ppm以下、特に10ppm以下であり、下限含有量は、好ましくは1ppm以上、特に3ppm以上である。Feの含有量が少ない程、透過率が高くなるため、光学結像部材等に適用した場合、光が反射を繰り返しながら透過する際に、光の損失が低減されて、高解像度の結像を得易くなる。なお、Feの含有量を低減するためには、高純度の原料を使用することが好ましい。
、Nb、Laは、歪点、ヤング率等を高める成分である。しかし、これらの成分の含有量が多過ぎると、密度が高くなり易い。よって、Y、Nb、Laの含有量は、それぞれ3%以下が好ましい。
清澄剤として、As、Sb、CeO、SnO、F、Cl、SOの群から選択された一種又は二種以上を0〜3%添加してもよい。但し、As、Sb及びF、特にAs及びSbは、環境的観点から、その使用を極力控えることが好ましく、各々の含有量を0.1%未満に制限することが好ましい。好ましい清澄剤は、SnO、SO及びClである。SnOの含有量は、好ましくは0〜1%、0.01〜0.5%、特に0.05〜0.4%である。また、SnO+SO+Cl(SnO、SO及びClの合量)の含有量は、好ましくは0.001〜1%、0.01〜0.5%、特に0.01〜0.3%である。
上記成分以外にも、他の成分を添加してもよく、他の成分の含有量は10%以下、特に5%以下が好ましい。
反射膜付きガラスフィルムは、一方の表面のみに反射膜が形成されていることが好ましい。このようにすれば、成膜効率が向上するため、保護ガラス基板付きガラス積層体の製造コストを低廉化し易くなる。
反射膜は、種々の材料が使用可能であるが、その中でも、高解像度の結像を得る観点からAl又はAgが好ましい。
ガラスフィルムの表面に反射膜を形成する方法として、種々の方法があり、例えば、蒸着、スパッタ、めっき等が挙げられる。特に、成膜効率の観点から、スパッタで反射膜を形成することが好ましい。
スパッタ、蒸着により反射膜(特にAlの反射膜)を形成する場合、その反射膜を電解研磨することが好ましい。このようにすれば、反射膜の正反射率が向上して、結像される像の画質を高めることができる。
ガラスフィルムの表面に対して、反射膜付き樹脂フィルムを貼り付けることも好ましい。このようにすれば、反射膜の形成コストを低減することができる。
ガラスフィルムの表面に対して、Alペースト、Agペースト等の金属ペーストを塗布、乾燥した後、得られたガラスフィルムを積層、焼成することも好ましく、金属ペーストにはガラスフリットが含まれることが好ましい。このようにすれば、ガラスフィルム上に反射膜を強固に固着させることができる。
反射膜上には、必要に応じて、SiO等の保護膜を形成してもよい。このようにすれば、反射膜を適正に保護することができる。
本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体において、反射膜付きガラスフィルムの積層枚数は、好ましくは100枚以上、200枚以上、300枚以上、400枚以上、500枚以上、600枚以上、特に700枚以上である。反射膜付きガラスフィルムの積層枚数が多い程、大型の光学結像部材を作製し易くなる。
反射膜付きガラスフィルム同士は、接着剤により積層一体化されていることが好ましい。つまり反射膜付きガラスフィルム間に接着層を有することが好ましい。このようにすれば、反射膜付きガラスフィルムガラスフィルム同士を強固に積層一体化することができる。また、接着層の厚みは、好ましくは100μm以下、70μm以下、50μm以下、40μm以下、特に30μm以下である。このようにすれば、反射膜の間隔を狭小化し易くなる。なお、接着剤として、種々の材料が使用可能であるが、光学特性の観点からOCA等の透明接着剤が好ましく、製造効率の観点からUV硬化樹脂接着剤も好ましい。
接着層として、EVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)接着層も好ましい。EVA樹脂接着層の厚みは、好ましくは0.5mm以下、0.4mm以下、0.3mm以下、0.2mm以下、0.1mm以下、0.05mm以下、特に0.005〜0.03mmである。これにより、高解像度の結像を得易くなる。
接着層、特にEVA樹脂接着層を形成するに際し、加熱することが好ましく、加熱温度は、好ましくは50℃以上、70℃以上、90℃以上、100℃以上、特に110〜250℃である。これにより、EVA樹脂層の形成時間を短縮することができる。また、加熱時の圧力は、好ましくは700torr以下、70torr以下、10torr以下、1torr以下、0.1torr以下、特に0.01torr以下である。これにより、接着層、特にEVA樹脂接着層の界面での発泡を抑制することができる。
接着層は、生産効率の観点から、接着剤の塗布により形成されていることが好ましい。接着剤の塗布方法として、種々の方法が利用可能であるが、その中でも塗布作業性の観点からディスペンサー塗布、スクリーン印刷が好ましい。
反射膜付きガラスフィルムを積層一体化する方法として、反射膜付きガラスフィルムを重ね合わせた状態で熱処理する方法も考えられる。この方法では、接着層が不要になるため、反射膜の間隔を狭小化し易くなる。なお、隣り合う表面同士が平滑であれば、低温(250℃程度)で積層一体化を行うことができる。
本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体において、ガラス積層体の積層端面の表面粗さRaは、好ましくは0.01μm以上、0.05μm以上、0.1μm以上、0.2μm以上、0.4μm以上、特に0.7μm以上であり、好ましくは3μm以下、2μm以下、1.5μm以下、1.2μm以下、特に1μm以下である。ガラス積層体の積層端面の表面粗さRaを過小にしようとすると、この表面の研磨の必要性が高くなり、結果として、光学結像部材の製造コストが高騰する虞がある。一方、ガラス積層体の積層端面の表面粗さRaが大き過ぎると、保護ガラス基板を接着固定するための接着層に空気が混入し易くなる。
ガラス積層体と保護ガラス基板を接着固定するための接着層の屈折率nは、ガラス積層体中のガラスフィルムの屈折率と整合していることが好ましい。ガラスフィルムと接着層の屈折率n差は、好ましくは0.2以下、0.15以下、0.12以下、0.1以下、0.08以下、0.05以下、0.02以下、0.01以下、0.008以下、特に0.005以下である。これにより、ガラス積層体の積層端面を研磨しなくても、ガラス積層体と接着層の界面での拡散反射を低減することができる。結果として、光学結像部材の製造コストを大幅に低減することができる。なお、屈折率nは、精密屈折率計により測定可能である。
接着層の屈折率は、保護ガラス基板の屈折率と整合していることが好ましい。保護ガラス基板と接着層の屈折率n差は、好ましくは0.2以下、0.15以下、0.12以下、0.1以下、0.08以下、0.05以下、0.02以下、0.01以下、0.008以下、特に0.005以下である。これにより、保護ガラス基板と接着層の界面での拡散反射を低減することができる。
接着層の屈折率nは、好ましくは1.60以下、1.55以下、1.54以下、1.52以下、1.51以下、特に1.50以下であり、好ましくは1.45以上、1.48以上、特に1.49以上である。これにより、ガラスフィルムや保護ガラス基板の屈折率に整合させ易くなり、接着層の界面での拡散反射を抑制することができる。
保護ガラス基板の表面粗さRaは、好ましくは1.0nm以下、0.8nm以下、0.6nm以下、0.5nm以下、0.4nm以下、0.3nm以下、0.2nm以下、特に0.001〜0.1nmが好ましい。このようにすれば、光学結像部材の機械的強度を高めることができる。
保護ガラス基板は、オーバーフローダウンドロー法により成形されていることが好ましい。このようにすれば、保護ガラス基板の表面精度が向上し、研磨工程を省略することが可能になる。
保護ガラス基板は、表面に圧縮応力層を有する強化ガラスからなることが好ましく、化学強化ガラス又は物理強化ガラスからなることが好ましく、特に化学強化ガラスからなることが好ましい。この場合、圧縮応力層の圧縮応力値は、好ましくは200MPa以上、400MPa以上、600MPa以上、特に800〜1500MPaであり、応力深さは、好ましくは10μm以上、20μm以上、30μm以上、特に40〜80μmである。このようにすれば、光学結像部材の機械的強度を高めることができる。
保護ガラス基板は、外側表面(ガラス積層体とは反対側)に反射防止膜(反射防止層)を有することが好ましい。これにより、保護ガラス基板の外側表面の反射が抑制されて、高解像度の結像を得易くなる。
保護ガラス基板の寸法(長さ寸法及び幅寸法)は、ガラス積層体の積層端面の寸法と同じでもよいが、反射膜付きガラスフィルムの表面を保護する観点から、ガラス積層体の積層端面の長さ寸法及び/又は幅寸法より大きくしてもよい。
本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法は、2種類の方法に大別される。一つ目の方法は、まず短冊状の反射膜付きガラスフィルムが積層一体化されたガラス積層体を作製した後に、ガラス積層体の積層端面に保護ガラス基板を接着固定する方法であり、二つ目の方法は、あらかじめ用意した保護ガラス基板の一方の面に沿って、短冊状の反射膜付きガラスフィルムを積層一体化すると共に、反射膜付きガラスフィルムの端面を保護ガラス基板に接着固定する方法である。一つ目の方法では、光学結像部材の製造効率を高めることができる。二つ目の方法では、大型の光学結像部材を作製し易くなる。ここで、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法の技術的特徴(例えば、ガラスフィルム、ガラス積層体、保護ガラス基板付きガラス積層体の好適な特性、態様等)は、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体の説明欄に一部記載されている。本明細書では、便宜上、重複部分の説明を省略する。
最初に、一つ目の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法について詳細に説明する。この方法では、まず母材となる反射膜付きガラスフィルムを順次積層一体化して、母材となるガラス積層体を得た上で、このガラス積層体を反射膜が形成された面と直交する方向に短冊状に切断して、短冊状のガラス積層体を得ることが好ましい。このようにすれば、短冊状のガラス積層体を簡便に作製することができ、光学結像部材の製造効率が向上する。
母材となるガラス積層体を短冊状に切断する方法として、種々の方法が使用可能である。その中でもワイヤーソーを用いて切断することが好ましく、ワイヤーソーに研磨砥粒を含むスラリーを供給しながら切断することが好ましい。更に、ワイヤーソーをガラス積層体のガラスフィルムの表面に対して45°以下、30°以下、20°以下、10°以下、5°以下、3°以下、特に1°以下の角度に規制した状態で切断することが好ましい。ガラス積層体の切断は、通常のガラス単体の切断とは異なり、ガラスフィルム、反射膜、接着層等を有する複合材料の切断になる。このため、母材となるガラス積層体の切断時に、各構成部材の接着強度が不十分であると、構成部材の一部が引き剥がされる虞がある。そこで、切断手段として、上記方法を用いると、各種部材の引き剥がしに繋がる応力が低減されて、上記不具合を適正に防止することができる。
この方法では、更に、ガラス積層体の積層端面(通常、切断面になる)に保護ガラス基板が配置されるが、この場合、積層端面の一方のみに保護ガラス基板が配置されることが好ましい。更に、ガラス積層体の積層端面は、実質的に研磨されていないことが好ましい。このようにすれば、光学結像部材の製造コストを大幅に低減することができる。また、ガラス積層体と保護ガラス基板は、既述の通り、接着剤により接着固定することが好ましい。
次に、二つ目の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法について説明する。この製造方法では、母材となる反射膜付きガラスフィルム(矩形の反射膜付きガラスフィルム)を切断して、短冊状の反射膜付きガラスフィルムを得ることが好ましく、母材となる反射膜付きガラスフィルムの反射膜が形成されていない表面にレーザーを照射することにより、切断を行い、短冊状の反射膜付きガラスフィルムを得ることが好ましい。このようにすれば、短冊状の反射膜付きガラスフィルムを効率良く作製することができる。なお、レーザーを反射膜が形成されていない表面に照射すれば、反射膜によりレーザー光が反射される事態を防止することができる。
レーザーによる切断を行う場合、種々のレーザーを用いることができるが、その中でもCOレーザーを用いることが好ましい。このようにすれば、ガラスがレーザー光を吸収し易くなり、レーザーによる切断を適正に行うことができる。
更に、反射膜付きガラスフィルムの積層一体化と、反射膜付きガラスフィルムの端面と保護ガラス基板の接着固定と、を同一の接着剤で行うことが好ましく、同一の接着工程で行うことが好ましい。このようにすれば、保護ガラス基板付きガラス積層体を効率良く作製することができる。接着剤として、上記の接着剤が好適であるが、その中でも濡れ性の観点から、低粘度の接着剤が好ましく、特にUV硬化接着剤が好ましい。
この方法では、短冊状の反射膜付きガラスフィルムを所定角度に傾いた架台の底板上に順次積層することが好ましく、底板の傾斜角度は5〜30°が好ましい。このようにすれば、積層の際に、短冊状の反射膜付きガラスフィルムをアライメントし易くなる。また、底板上には、ダミーガラス基板を配置することが好ましく、このダミーガラス基板上に短冊状の反射膜付きガラスフィルムを順次積層することが好ましい。このようにすれば、液系の接着剤を使用する場合に、ガラス積層体が架台の底板に接着して、両者を分離できなくなる事態を防止することができる。
ダミーガラス基板の表面粗さRaは、好ましくは1.0nm以下、0.8nm以下、0.6nm以下、0.5nm以下、0.4nm以下、0.3nm以下、0.2nm以下、特に0.001〜0.1nmが好ましい。このようにすれば、反射膜付きガラスフィルムをアライメントし易くなる。
ダミーガラス基板は、オーバーフローダウンドロー法により成形されていることが好ましい。このようにすれば、ダミーガラス基板の表面精度が向上し、反射膜付きガラスフィルムをアライメントし易くなる。
ダミーガラス基板は、破損防止の観点から、表面に圧縮応力層を有する強化ガラスからなることが好ましく、化学強化ガラス又は物理強化ガラスからなることが好ましく、特に化学強化ガラスからなることが好ましい。この場合、ダミーガラス基板の内部引っ張り応力は、23MPa以下が好ましい。このようにすれば、強化後切断が可能になるため、ダミーガラス基板を安価に得ることができる。なお、内部引っ張り応力は、(圧縮応力層の圧縮応力値×応力深さ)/(厚み−応力深さ×2)の式で計算した値である。
更に、この方法では、短冊状の反射膜付きガラスフィルムを積層一体化する際に、反射膜付きガラスフィルムの端面を保護ガラス基板に接着固定する。具体的には、架台の背板になるべき領域に保護ガラス基板を配置した後、接着剤を供給して、短冊状の反射膜付きガラスフィルムを積層一体化すると共に、積層一体化の際に、反射膜付きガラスフィルムの端面を保護ガラス基板に接着固定することが好ましい。このようにすれば、保護ガラス基板付きガラス積層体を効率良く作製することができる。
二つ目の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法について、図2を参酌しながら詳細に説明する。図2(a)は、反射膜付きガラスフィルムの切断から積層一体化までの工程を図示している。まず母材となる反射膜付きガラスフィルム11を搬送コンベア12で搬送し、この搬送中に反射膜付きガラスフィルム11の反射膜が形成されていない表面13にレーザー14を照射することにより、短冊状の反射膜付きガラスフィルム15に切断分離する。その後、短冊状の反射膜付きガラスフィルム15を搬送アーム16により所定角度に傾いた架台17に順次供給する。なお、架台17の底板18はαの角度だけ傾いており、底板18上には、ダミーガラス基板19が配置されている。また、架台17の背板20に接するように保護ガラス基板21が配置されている。そして、供給された短冊状の反射膜付きガラスフィルム15に対して、図示しない供給装置で接着剤を塗布して、短冊状の反射膜付きガラスフィルム15をダミーガラス基板上に積層一体化すると同時に、反射膜付きガラスフィルム15の一方の端面22を保護ガラス基板21に接着固定する。このようにして、保護ガラス基板付きガラス積層体を得ることができる。図2(b)は、短冊状の反射膜付きガラスフィルム11の積層一体化と、一方の積層端面23への保護ガラス基板21の接着固定が完了した状態を示している。図2(c)は、架台46から保護ガラス基板付きガラス積層体24を取り出した状態を示している。
本発明の光学結像部材の製造方法は、上記の保護ガラス基板付きガラス積層体を一対用意する工程と、反射膜が形成された面同士が直交し、且つ保護ガラス基板が外側になるように、一対の保護ガラス基板付きガラス積層体を配置して、光学結像部材を得る工程と、を備えることを特徴とする。具体的には、第一の保護ガラス基板、接着層、第一のガラス積層体、接着層、第二のガラス積層体、接着層、第二の保護ガラス基板の順に積層配置することが好ましい。このようにすれば、光学結像部材の製造コストを大幅に低減することができる。ここで、本発明の光学結像部材の製造方法の技術的特徴(例えば、ガラスフィルム、ガラス積層体、保護ガラス基板付きガラス積層体の好適な特性、態様等)は、本発明の保護ガラス基板付きガラス積層体及びその製造方法の説明欄に一部記載されている。本明細書では、便宜上、重複部分の説明を省略する。
保護ガラス基板付きガラス積層体同士は、接着剤により接着固定されていることが好ましい。つまり、ガラス積層体の間に接着層を有することが好ましい。このようにすれば、一対の保護ガラス基板付きガラス積層体を強固に接着固定することができる。また、接着層の厚みは、光学的な影響を最小化するために、好ましくは100μm以下、70μm以下、50μm以下、40μm以下、特に1〜30μmである。なお、接着剤として、種々の材料が使用可能であるが、OCA等の透明接着剤が好ましい。
図3は、本発明に係る光学結像部材の一例を示す概念斜視図である。光学結像部材30は、ガラス積層体31が一対使用されており、一対のガラス積層体31は、反射膜32が形成された面同士が直交するように、ガラス積層体31の積層端面同士が、図示しない接着層により接着固定されている。そして、一対のガラス積層体31のそれぞれには、積層端面の一方に保護ガラス基板33が図示しない接着層により接着固定されており、保護ガラス基板付きガラス積層体34を構成している。光学結像部材30は、ガラスフィルム35により、反射膜32の間隔が狭小化、且つ均一化されている。ここで、接着層の屈折率は、保護ガラス基板33とガラスフィルム35の屈折率と整合している。
実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。但し、以下の実施例は単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
表1は、ガラスフィルム(試料No.1〜7)のガラス組成と特性を示している。
以下のようにして、ガラスフィルムを作製した。まず表1に記載のガラス組成になるように、ガラス原料を調合し、得られたガラス原料をガラス溶融炉に供給して1500〜1600℃で溶融した。次いで、得られた溶融ガラスをオーバーフローダウンドロー法により、表中の厚み、長さ寸法1500mmになるように成形した。続いて、成形直後のガラスフィルムを徐冷エリアに移動させた。その際に、1012〜1014dPa・sにおける温度での冷却速度が20℃/分になるように、徐冷エリアの温度とフィルム引き出し速度を調整した。
密度は、周知のアルキメデス法により測定した値である。
歪点は、ASTM C336−71の方法に基づいて測定した値である。
ガラス転移温度は、熱膨張曲線からJIS R3103−3の方法に基づいて測定した値である。
軟化点は ASTM C338−93の方法に基づいて測定した値である。
104.0、103.0、102.5dPa・sにおける温度は、白金球引き上げ法で測定した値である。この温度が低い程、溶融性に優れていることになる。
ヤング率は、共振法により測定した値である。
熱膨張係数は、ディラトメーターを用いて、30〜380℃における平均熱膨張係数を測定したものである。熱膨張係数の測定用試料として、端面にR加工を施したφ5mm×20mmの円柱状の試料を用いた。
液相温度は、標準篩30メッシュ(500μm)を通過し、50メッシュ(300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れ、温度勾配炉中に24時間保持して、結晶の析出する温度を測定したものである。液相粘度は、液相温度におけるガラスの粘度を白金球引き上げ法で測定した値である。
下記の方法により、耐HCl性と耐BHF性を評価した。まず各試料の両表面を光学研磨した後、表面の一部をマスキングした。次に、所定の濃度に調合した薬液中で、所定の温度で所定の時間浸漬した。その後、マスクを外し、マスク部分と浸食部分の段差を表面粗さ計で測定し、その値を浸食量とした。また、各試料の両表面を光学研磨した後、所定の濃度に調合した薬液中で、所定の温度で所定の時間浸漬した。その後、試料の表面を目視で観察し、表面が白濁したり、荒れたり、クラックが入っているものを「×」、変化が全く無いものを「○」として評価した。
ここで、耐BHF性の浸食量は、130BHF溶液(NHHF:4.6質量%,NHF:36質量%)を用いて20℃、30分間の処理条件で測定した。外観評価は、63BHF溶液(HF:6質量%,NHF:30質量%)を用いて、20℃、30分間の処理条件で行った。また耐HCl性の浸食量は、10質量%塩酸水溶液を用いて80℃、24時間の処理条件で測定した。外観評価は、10質量%塩酸水溶液を用いて80℃、3時間の処理条件で行った。
クラック発生率は、湿度30%、温度25℃に保持された恒温恒湿槽内において、荷重1000gに設定したビッカース圧子を試料表面(光学研磨面)に15秒間打ち込み、その15秒後に圧痕の4隅から発生するクラックの数をカウント(1つの圧痕につき最大4とする)する。20回圧子を打ち込み、総クラック発生数/80×100として評価した。
表面の表面粗さRaは、JIS B0601:2001に準拠した方法で測定した値である。
端面の表面粗さRaは、JIS B0601:2001に準拠した方法で測定した値である。
うねりは、触針式の表面形状測定装置を用いて、JIS B0601:2001に記載のWCA(ろ波中心線うねり)を測定した値であり、この測定は、SEMI STD D15−1296「FPD保護ガラス基板の表面うねりの測定方法」に準拠した方法で測定し、測定時のカットオフは0.8〜8mm、ガラスフィルムの引き出し方向に対して垂直な方向に300mmの長さで測定した値である。
ガラスフィルムの最大厚みと最小厚みの差は、レーザー式厚み測定装置を用いて、ガラスフィルムの任意の一辺に厚み方向からレーザーを走査することにより、ガラスフィルムの最大厚みと最小厚みを測定した上で、最大厚みの値から最小厚みの値を減じた値である。
屈折率nは、精密屈折率計(島津製作所社製KPR−2000)を用いて測定した値である。
表1から明らかなように、試料No.1〜7は、厚みが小さく、表面精度が良好である。よって、試料No.1〜7に係るガラスフィルムの表面に反射膜を形成すれば、光学結像部材に好適な反射膜付きガラスフィルムを得ることができる。
試料No.1〜6に係るガラスフィルムにつき、表中の厚み、波長にて透過率を測定した。測定装置として、UV−3100PCを使用し、スリット幅:2.0nm、スキャン速度:中速、サンプリングピッチ:0.5nmの条件で測定した。その結果を表2に示す。
表2から明らかなように、試料No.1〜6は、何れの厚み、波長でも透過率が高かった。
更に、各試料について、Hazeメーター(日本電飾工業社製Haze Meter NDH−5000)によりHazeを測定した。その結果を表2に示す。表2から明らかなように、試料No.1〜6は、何れもHazeが小さいため、表面での拡散反射を抑制することができる。
まず、上記の通りに試料No.2のガラス組成を有するガラスフィルムを作製した。ここで、ガラスフィルムの厚みを0.25mmとして、屈折率nは1.50であった。次に、ガラスフィルムの一方の表面に対して、Al膜、SiO膜を順次形成した後、得られたガラスフィルム1600枚をLOCTITE454(ヘンケルジャパン株式会社製)を用いて、ガラスフィルムと反射膜が交互に配置されるように積層一体化してガラス積層体を得た。続いて、マルチワイヤーソー(砥粒#600)を用いて、反射膜が形成された面に直交する方向、つまりガラスフィルムの厚み方向にガラス積層体を短冊状に切断した後、砥粒等を除くために洗浄を行い、短冊状のガラス積層体(400mm×400mm×0.75mm)を得た。なお、切断に際し、ワイヤーソーの角度をガラス積層体のガラスフィルムの表面と平行になるように調整した。ガラス積層体の切断面の表面粗さを測定したところ、Raは0.7μm、Rqは0.89μm、Rsmは63μmであった。次に、試料No.2のガラス組成を有する保護ガラス基板を用意した。保護ガラス基板の厚みは0.3mmであり、オーバーフローダウンドロー法により成形されている。最後に、保護ガラス基板の一方の面にUV硬化樹脂(ヘンケルジャパン株式会社製Loctite3301)を滴下し、この保護ガラス基板をガラス積層体の積層端面の一方に配置した後、365nmのUVランプ(30mW/cm)を100秒照射して、ガラス積層体と保護ガラス基板を接着固定して、保護ガラス基板付きガラス積層体を得た。続いて、一対の保護ガラス基板付きガラス積層体を用意し、一方の保護ガラス基板付きガラス積層体について、保護ガラス基板が接着固定された積層端面と相対する積層端面に上記UV硬化樹脂を滴下した後、反射膜が形成された面同士が直交するように、別の保護ガラス基板付きガラス積層体を配置し、上方から365nmのUVランプ(30mW/cm)を100秒照射して、光学結像部材を得た。なお、試料No.1、3〜7でも、同様の方法により光学結像部材を得ることができる。
まず、上記の通りに試料No.2のガラス組成を有するガラスフィルムを作製した。ここで、ガラスフィルムの厚みを0.7mmとして、屈折率nは1.50であった。次に、ガラスフィルムの一方の表面に対して、Al膜を形成した後、Al膜が形成されていない表面にCOレーザーを照射することにより、切断を行い、短冊状の反射膜付きガラスフィルム(長さ寸法800mm、幅寸法2mm)を得た。次に、底板が15°に傾いた架台を用意し、この底板上にダミーガラス基板(日本電気硝子株式会社製OA−10G)を配置すると共に、架台の背板部分に試料No.2のガラス組成を有する保護ガラス基板を配置した。保護ガラス基板の厚みは0.5mmであり、オーバーフローダウンドロー法により成形されている。更に、供給装置で低粘度のUV硬化接着剤を供給しながら、ダミーガラス基板上に短冊状の反射膜付きガラスフィルムを714枚積層すると共に、UVを照射して、ガラス積層体を一体化した。その際に、反射膜付きガラスフィルムの一方の端面も保護ガラス基板に接着固定した。積層一体化が完了した後に、ダミーガラス基板からガラス積層体を分離し、架台から取り出した。続いて、上記方法で作製された一対の保護ガラス基板付きガラス積層体を用意し、一方の保護ガラス基板付きガラス積層体について、保護ガラス基板が接着固定された積層端面と相対する積層端面に上記UV硬化樹脂を滴下した後、反射膜が形成された面同士が直交するように、別の保護ガラス基板付きガラス積層体を配置し、上方から365nmのUVランプ(30mW/cm)を100秒照射して、光学結像部材を作製した。なお、試料No.1、3〜7でも、同様の方法により光学結像部材を得ることができる。
1 保護ガラス基板付きガラス積層体
2 ガラス積層体
3 ガラス積層体の積層端面
4 保護ガラス基板
5 反射膜付きガラスフィルム
11 ガラスフィルム
12 搬送コンベア
13 反射膜が形成されていない表面
14 レーザー
15 短冊状の反射膜付きガラスフィルム
16 搬送アーム
17 架台
18 底板
19 ダミーガラス基板
20 背板
21 保護ガラス基板
22 ガラスフィルムの端面
23 ガラス積層体の積層端面
24 保護ガラス基板付きガラス積層体
30 光学結像部材
31 ガラス積層体
32 反射膜
33 保護ガラス基板
34 保護ガラス基板付きガラス積層体
35 ガラスフィルム

Claims (16)

  1. ガラス積層体の積層端面に保護ガラス基板が接着固定された保護ガラス基板付きガラス積層体であって、該ガラス積層体が、反射膜付きガラスフィルムが積層一体化されたガラス積層体であることを特徴とする保護ガラス基板付きガラス積層体。
  2. ガラス積層体の積層端面の一方に保護ガラス基板が接着固定されていることを特徴とする請求項1に記載の保護ガラス基板付きガラス積層体。
  3. 反射膜付きガラスフィルムが短冊状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の保護ガラス基板付きガラス積層体。
  4. ガラスフィルムの長さ寸法が500mm以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の保護ガラス基板付きガラス積層体。
  5. ガラスフィルムの表面の平均表面粗さRaが100Å以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の保護ガラス基板付きガラス積層体。
  6. 反射膜付きガラスフィルムの間に接着層を有し、該接着層の厚みが100μm以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の保護ガラス基板付きガラス積層体。
  7. 保護ガラス基板の外側表面に反射防止膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の保護ガラス基板付きガラス積層体。
  8. 保護ガラス基板が化学強化ガラス又は物理強化ガラスからなることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の保護ガラス基板付きガラス積層体。
  9. ガラス積層体と保護ガラス基板の間に接着層を有することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の保護ガラス基板付きガラス積層体。
  10. 光学結像部材に用いることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の保護ガラス基板付きガラス積層体。
  11. 短冊状の反射膜付きガラスフィルムが積層一体化されたガラス積層体を用意する工程と、
    ガラス積層体の積層端面に保護ガラス基板を接着固定する工程と、を有することを特徴とする保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法。
  12. 短冊状の反射膜付きガラスフィルムを積層一体化すると共に、積層一体化の際に、反射膜付きガラスフィルムの端面を保護ガラス基板に接着固定することにより、保護ガラス基板付きガラス積層体を得ることを特徴とする保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法。
  13. 反射膜付きガラスフィルムの積層一体化と、反射膜付きガラスフィルムの端面と保護ガラス基板の接着固定と、を同一の接着剤で行うことを特徴とする請求項12に記載の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法。
  14. 母材となる反射膜付きガラスフィルムを切断して、得られた短冊状の反射膜付きガラスフィルムを用いることを特徴とする請求項12又は13に記載の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法。
  15. 母材となる反射膜付きガラスフィルムの反射膜が形成されていない表面にレーザーを照射して、短冊状に切断した反射膜付きガラスフィルムを用いることを特徴とする請求項12〜14の何れかに記載の保護ガラス基板付きガラス積層体の製造方法。
  16. 請求項1〜11の何れかに記載の保護ガラス基板付きガラス積層体を一対用意する工程と、
    反射膜が形成された面同士が直交し、且つ保護ガラス基板が外側になるように、一対の保護ガラス基板付きガラス積層体を配置して、光学結像部材を得る工程と、を備えることを特徴とする光学結像部材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017134151A (ja) * 2016-01-26 2017-08-03 コニカミノルタ株式会社 空中映像表示デバイスおよび空中映像表示装置

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