JP2015094592A - 電磁弁の機能検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁弁のヒステリシス特性を短時間で測定可能な機能検査方法を提供すること。
【解決手段】印加される制御電流に基づいて開閉が制御される電磁弁の機能検査方法であって、前記電磁弁に対し所定の圧力を掛けて流体を流した場合に、前記電磁弁が出力する前記流体の圧力勾配が所定の閾値以上になったときの前記制御電流の値を第1の電流値として測定するステップと、前記電磁弁に対し前記所定の圧力を掛けて流体を流し、前記制御電流の値を前記第1の電流値から減少させた場合に、前記電磁弁が出力する前記流体の圧力勾配が所定の閾値未満になったときの前記制御電流の値を第2の電流値として測定するステップと、前記第1の電流値と前記第2の電流値との差分を算出するステップと、前記差分が所定の基準値以下であるか否かを判定するステップと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は電磁弁の機能検査方法に関する。
電磁弁(以下、リニアバルブとも記載)の機能検査に関する技術が提案されている。
例えば、特許文献1においては、電磁弁の機能を検査する技術が開示されている。具体的には、コントローラにおいてコンピュータが検査プログラムを実行することにより、励磁電流の増加過程におけるグラフの勾配と、減少過程におけるグラフの勾配とがいずれも、許容範囲内にあるという条件が成立するか否かが判定される。さらに、それら2つのグラフのずれ量、即ちヒステリシスの大きさが許容範囲内であるという条件も、一緒に成立するか否か判定される。それら勾配に関する条件とヒステリシスに関する条件とが共に成立した場合には、検査対象である電磁弁SOL(solenoid)の開度(流量Q)が正常であると判定される。これに対し、それら2つの条件が共には成立しなかった場合には、検査対象である電磁弁SOLの開度が異常であると判定される。
関連技術として、特許文献2においては、各制御弁の電流−油量特性に応じた制御を行う液圧制御装置が開示されている。具体的には、液圧制御装置は、制御弁に対して、既知の方法であるPID(Proportional Integral Derivative)制御やフィードフォワード制御に加えてヒステリシス演算による制御を行う。制御弁は、供給される指令電流の増加時と減少時においては、同一の流量であっても指令電流の電流値が異なる。制御油圧が目標油圧に接近するときには、液圧制御装置は、このヒステリシス特性に基づく補正値によって指令電流を決定する。
また、特許文献3においては、ブレーキ制御技術が開示されている。特許文献3に記載の減圧リニア制御弁が閉弁されるときに、IQ(電流−流量)特性はヒステリシス的な特性を示す。つまり、制御電流を減少させていくときには、開弁されるときに比べて、ある程度低い制御電流まで弁の全開状態が維持される。さらに制御電流が減少すると、電流に比例して流量が減少していき、最終的には完全に閉弁される。
特開2002−347593号公報 特開2005−038314号公報 特開2008−290487号公報
リニアバルブにおける電流ヒステリシス特性は、リニアバルブの摩擦損失を求めるためには、求めることが必要な特性である。この電流ヒステリシス特性を求めるIQ特性検査は、自動車等に搭載するリニアバルブにおいて、車両制御上、重要な検査である。電流ヒステリシス特性が大きいということはリニアバルブの摩擦損失が大きいということを意味する。そして、リニアバルブの摩擦損失が大きいと、車両制御、特にブレーキフィーリングに影響を与えるためである。
図9は、関連技術にかかるIQ特性波形の一例を示したグラフである。図9のグラフにおいて、横軸はリニアバルブに印加する制御電流(A)、縦軸はリニアバルブの流量(cc/sec)を示している。リニアバルブへの制御電流(以下、単に電流と記載)が0から次第に大きくなり、図9における開弁ポイントに達したところで、リニアバルブが開弁する。その後、電流を増加させることにより、リニアバルブの開弁度が大きくなり、流量が増大する。電流が所定の電流値に達したところで、リニアバルブの弁は全開となり、流量は最大流量に達して増加しなくなる。
逆に、リニアバルブの弁が全開状態から電流が減少すると、所定の電流値からリニアバルブの弁が閉じ始め、流量が減少する。そして、電流が図9における閉弁ポイントに達したところで、リニアバルブが閉弁し、流量が0になる。
図9を参照すると、電流の増加過程におけるグラフと、電流の減少過程におけるグラフとの間には、電流のずれ量が生ずる。このずれ量が電流ヒステリシス(図9では「電流ヒス」と表示)であり、この量を求めるために、IQ特性検査を実行する必要があった。図9におけるIQ特性検査においては、流量が0cc/secから10cc/sec程度に増加するまでの過程と、流量が10cc/sec程度から0cc/secに減少するまでの過程のグラフを、実験で測定する必要があった。
しかしながら、リニアバルブのIQ特性検査には、検査時間が長くかかってしまうという問題があった。
図10は、関連技術にかかるIQ特性検査の検査時間を示したグラフである。図10のグラフにおいて、(1)はリニアバルブの流量Q、(2)は電流Iをそれぞれ示したグラフである。また図10のグラフの横軸は時間(msec)、縦軸はリニアバルブの流量Q(cc/sec)又は電流I(A)の計測値を示している。図10で示す検査では、約16秒の検査時間がかかってしまっている。
特許文献1には、ヒステリシスの大きさを判定する旨が記載されているものの、その具体的な判定方法については記載されておらず、上述の課題を解決することはできない。特許文献2には、ヒステリシスを考慮した液圧制御が記載されているが、ヒステリシスを測定する方法については記載されていない。特許文献3にも、ヒステリシスを測定する方法については記載がなく、上述の課題を解決することはできない。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、電磁弁のヒステリシス特性を短時間で測定することを目的とする。
印加される制御電流に基づいて開閉が制御される電磁弁の機能検査方法であって、前記電磁弁に対し所定の圧力を掛けて流体を流した場合に、前記電磁弁が出力する前記流体の圧力勾配が所定の閾値以上になったときの前記制御電流の値を第1の電流値として測定するステップと、前記電磁弁に対し前記所定の圧力を掛けて流体を流し、前記制御電流の値を前記第1の電流値から減少させた場合に、前記電磁弁が出力する前記流体の圧力勾配が所定の閾値未満になったときの前記制御電流の値を第2の電流値として測定するステップと、前記第1の電流値と前記第2の電流値との差分を算出するステップと、前記差分が所定の基準値以下であるか否かを判定するステップと、を備える。
本発明により、電磁弁のヒステリシス特性を短時間で測定可能な機能検査方法を提供することができる。
リニアバルブにおいて、流量が0cc/sec近傍における電流及び圧力の測定結果を示したグラフの一例である。 測定した圧力波形から、開弁ポイント及び閉弁ポイントを導出するロジックを示したグラフである。 算出した圧力勾配を開弁ポイント付近において示したグラフの一例である。 算出した圧力勾配を閉弁ポイント付近において示したグラフの一例である。 実施の形態1にかかる油圧回路の構成例を示した図である。 実施の形態1にかかる空気圧回路の構成例を示した図である。 実施の形態1にかかる検査方法の一例を示したフローチャートである。 実施の形態1において導出した開弁近似式及び閉弁近似式の一例を示したグラフである。 関連技術にかかるIQ特性波形の一例を示したグラフである。 関連技術にかかるIQ特性検査の検査時間を示したグラフである。
[原理の説明]
まず、本願発明の原理について説明する。本願出願人は、研究により、図9に示したIQ特性において、流量が0cc/sec近傍における電流ヒステリシス(図9における開弁ポイントと閉弁ポイントとの差分)の値は、それ以上の流量における電流ヒステリシスと同等値であることを発見した。従って、流量が0cc/sec近傍における電流ヒステリシスを測定することにより、他の流量における電流ヒステリシスを測定しなくとも、リニアバルブの摩擦損失を測定することができる。
本願出願人は、流量が0cc/sec近傍における電流ヒステリシスを求めるための検出ロジックを検討した。ここで、本願発明にかかる検査方法では、リニアバルブが出力する流体の流量ではなく、流体の圧力を検出している。これにより、流体の流量がわずかであっても、流体の圧力を正確に測定することができる。
図1は、リニアバルブにおいて、流量が0cc/sec近傍における電流及び圧力の測定結果を示したグラフの一例である。図1のグラフにおいて、横軸は時間(msec)、縦軸は圧力計が測定した、リニアバルブから流出する流体の圧力(MPa)を示している。なおリニアバルブには、上流側から所定の圧力で流体が流れている。
図1において、電流が所定値に達すると、リニアバルブの弁が閉じた状態から開いた状態に移行することにより、リニアバルブから流体が流れる。これにより、測定した圧力が0から増大する。このときの圧力及び電流を、図1において開弁ポイントP及び開弁電流Iと表示している。
次に、リニアバルブに印加する電流を開弁電流Iから下げると、所定の電流値において、圧力計が測定した圧力の増加が止まる。このときの圧力及び電流を、図1において閉弁ポイントP及び閉弁電流Iと表示している。
ここで、図1における開弁ポイント及び閉弁ポイントの特定方法について、より詳細に説明する。図2は、図1に記載された圧力波形から、開弁ポイント及び閉弁ポイントを導出するロジックを示したグラフである。図2のグラフにおいて、横軸は時間(sec)、縦軸は圧力計が測定した、リニアバルブから流出する流体の圧力(MPa)を示している。
具体的には、図1に記載された圧力波形において連続した100点を選択して、最小自乗法を利用し、選択した100点における「圧力勾配」を算出する。ここで点の間の間隔(サンプリングレート)は1msecとし、常に圧力勾配(圧力波形の傾き)を更新して算出する。図2では、サンプリングが白丸で表示されている。このようにして、1msec毎に、圧力勾配aを計算する。なお図2では、nmsec時点での圧力勾配をa、(n+1)msec時点での圧力勾配をan+1として表記している(一例として、a、an+9、an+10が表示されている)。なお、グラフの傾きを求めるのには、最小自乗法ではなく、他の方法を用いてもよい。
図3は、図2において算出した圧力勾配を開弁ポイント付近において示したグラフの一例である。図3のグラフにおいて、横軸は時間(msec)、縦軸は算出した圧力勾配(MPa/sec)を示している。図3において、圧力勾配が所定の閾値(図3では0.2MPa/sec)以上になった点における圧力を「開弁ポイントP」と定義し、圧力が開弁ポイント時の電流を「開弁電流I」として測定する。換言すれば、ここでは、図1における圧力波形において増加が始まった変曲点の箇所を「開弁ポイントP」と定義し、そのときの電流を「開弁電流I」として測定している。
図4は、図2において算出した圧力勾配を閉弁ポイント付近において示したグラフの一例である。図4のグラフにおいて、横軸は時間(msec)、縦軸は算出した圧力勾配(MPa/sec)を示している。図4において、圧力勾配が所定の閾値(図4では0.2MPa/sec)未満になった点における圧力を「閉弁ポイントP」と定義し、圧力が閉弁ポイント時の電流を「閉弁電流I」として測定する。換言すれば、ここでは、図1における圧力波形において増加が止まった変曲点の箇所を「閉弁ポイントP」と定義し、そのときの電流を「閉弁電流I」として測定している。なお、開弁ポイント及び閉弁ポイントを判定するための所定の閾値は同じでなくてもよく、それぞれ異なる値をとってもよい。
以上の方法で測定した開弁電流Iと閉弁電流Iとの差分を次の通り求めることにより、電流ヒステリシス量ΔIが算出される。
ΔI=I−I・・・(式1)
このようにして、本願発明では、流量が0cc近傍における電流ヒステリシスを測定することができるため、リニアバルブの摩擦損失を測定することができる。なお、サンプリングレートの取り方や開弁/閉弁ポイントの定義については、上述の説明に限られず、他の方法を適用することもできる。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。実施の形態1にかかる検査回路を図5に示す。図5にかかる検査回路10は、機能検査の検査対象にブレーキフルード(オイル)を使用した油圧回路の構成例である。
検査回路10は、リザーバタンク11、ポンプ12、リニアバルブ(電磁弁)13、圧力センサ14、バルブ15、バルブ16及び専用負荷17を備える。リザーバタンク11と、ポンプ12と、リニアバルブ13と、圧力センサ14と、専用負荷17とは、油路101〜103、分岐部104、105〜108によりそれぞれ接続されている。検査回路10のポンプ12、リニアバルブ13、圧力センサ14及び専用負荷17には制御装置18が接続されている。
リザーバタンク11は、検査回路における圧力媒体としてのブレーキフルードを貯蔵するためのタンクである。リザーバタンク11は、油路101を介してポンプ12に接続される。
ポンプ12は、油路102を介してリニアバルブ13に接続されている。ポンプ12は、例えば、図示しない電動モータにより駆動される。ポンプ12が駆動すると、ブレーキフルードをリザーバタンク11から吸引し、リニアバルブ13に向けて吐出する。図5では、ポンプ12は18MPaの圧力でブレーキフルードを吐出している。
リニアバルブ13は、油路103を介して専用負荷17に接続されている。リニアバルブ13は、図示しない電源に接続されることにより、電流が供給される。リニアバルブ13は、設備コイル131及び可動鉄心132を備える。設備コイル131が通電されると、その電流に応じて可動鉄心132が移動し、リニアバルブ13が開弁する。なお、リニアバルブ13は、設備コイル131及び可動鉄心132の他、一般的な電磁弁が備える構成要素を備えているが、その詳細については省略する。
リニアバルブ13が開弁すると、ブレーキフルードがリニアバルブ13を通過し、油路103に向かって流れる。その後、ブレーキフルードが油路103の下流側の分岐部104まで流れる。分岐部104は、油路105、106に分岐する。バルブ15が油路105に設置され、バルブ16が油路106に設置されている。リニアバルブ13から流出したブレーキフルードの流量が微小(0cc/sec近傍)である場合、バルブ15が閉まり、バルブ16が開く。ブレーキフルードは、油路103から分岐部104を経て油路106に流れる。
圧力センサ14は、油路103に設置されており、油路103におけるブレーキフルードの圧力を計測する。圧力センサ14は、計測した油圧値を電気信号に変換して、この電気信号を制御装置18に送信する。
専用負荷17は、油路107を介してリザーバタンク11に接続される。専用負荷17は、油路103内部のブレーキフルードに負荷圧力を発生させる負荷手段として機能する。この専用負荷17により、リニアバルブ13の弁が開いた状態から閉じた状態に移行した場合でも、圧力センサ14が測定する圧力は0にならず、一定の値を保ったままになる。なお図1では、専用負荷17は35MPa/sの剛性を備える。ブレーキフルードは、専用負荷17及び油路107を通過して、リザーバタンク1に戻る。専用負荷17は、例えばブレーキキャリパー、メカシリンダ等によって構成することもできる。
制御装置18は、ポンプ12と、リニアバルブ13と、専用負荷17とをそれぞれ制御するための信号を生成し、これらの信号を送る。制御装置18は、必要に応じて、演算処理を行うための情報を記憶する記憶部と、演算処理結果を表示するための表示部とを備える。制御装置18は、圧力センサ14からの計測した油圧値を示す信号を受けて、所定の演算処理を行う。
なお、リニアバルブ13からの流量が微小ではなく、一定の大きさ以上である場合、バルブ15が開き、バルブ16が閉まる。すると、ブレーキフルードは油路103から油路105、油路108を通過して、リザーバタンク11に至る。
なお、本発明にかかる検査回路の検査対象はブレーキフルードに限られず、圧縮エアでもよい。図6にかかる検査回路20は、機能検査の検査対象に圧縮エアを使用した空気圧回路である。
検査回路20は、エア源21、ポンプ22、リニアバルブ23、圧力センサ24、バルブ25を備える。エア源21と、ポンプ22と、リニアバルブ23と、圧力センサ24とは、空気路201〜203によりそれぞれ接続されている。検査回路20のポンプ22、リニアバルブ23及び圧力センサ24には制御装置26が接続されている。
エア源21及びポンプ22は、工場側インフラとして設けられている。エア源21は、検査回路における圧力媒体としての空気を貯蔵する。エア源21は、空気路201を介してポンプ22に接続される。
ポンプ22は、空気路202を介してリニアバルブ23に接続されている。ポンプ22は、例えば、図示しない電動モータにより駆動される。ポンプ22が駆動すると、圧縮エアをエア源21から吸引し、リニアバルブ23に向けて吐出する。
リニアバルブ23は、設備コイル231及び可動鉄心232を備える。リニアバルブ23は、リニアバルブ13と同様の原理で開弁し、圧縮エアを空気路203に向かって流す。
バルブ25は、空気路203に設置されている。リニアバルブ23から流出した圧縮エアの流量が微小(0cc/sec近傍)である場合、バルブ25は閉まる。リニアバルブ23から流出した圧縮エアの流量が一定の大きさ以上である場合、バルブ25は開く。
圧力センサ24は、空気路203に設置されており、空気路203における圧縮エアの圧力を計測する。圧力センサ24は、計測した空気圧値を電気信号に変換して、この電気信号を制御装置26に送信する。
制御装置26は、ポンプ22と、リニアバルブ23とをそれぞれ制御するための信号を生成し、これらの信号を送る。制御装置26の構成は、制御装置18と同様である。制御装置26は、圧力センサ24からの計測した空気圧値を示す信号を受けて、所定の演算処理を行う。
図7は、実施の形態1にかかる検査方法の例を示したフローチャートである。ここで、検査回路は、検査回路10を用いる。以下、図7を用いて、リニアバルブの機能検査方法を説明する。
まず、検査開始時に、制御装置18は、検査回路10においてポンプ12がブレーキフルードを吐出する圧力nを設定する(ステップS1)。
次に、制御装置18は、電流を所定のスイープレートで増加させて、リニアバルブ13に印加する(ステップS2)。このとき、制御装置18は、所定のサンプリングレート(例えば1msec)毎に圧力センサ14が計測した油圧値についての情報を記憶し、その油圧値に基づいて圧力勾配を算出する。そして、制御装置18は、算出した圧力勾配が所定の閾値以上になるか否かを判定する。この詳細については図1〜図3に記載の通りである。
算出した圧力勾配が所定の閾値以上になった場合、制御装置18はそのときの圧力センサ14が測定した圧力を開弁ポイントPOnと認識する。さらに、制御装置18は、そのときのリニアバルブ13に印加されている電流を開弁電流IOnとして測定する(ステップS3)。
次に、制御装置18はリニアバルブ13に印加されている電流を減少させる(ステップS4)。このときも、制御装置18は、所定のサンプリングレート(例えば1msec)毎に圧力センサ14が計測した油圧値についての情報を記憶し、その油圧値に基づいて圧力勾配を算出する。そして、制御装置18は、算出した圧力勾配が所定の閾値未満になるか否かを判定する。この詳細については図1、図2及び図4に記載の通りである。
算出した圧力勾配が所定の閾値未満になった場合、制御装置18はそのときの圧力センサ14が測定した圧力を閉弁ポイントPCnと認識する。さらに、制御装置18は、そのときのリニアバルブ13に印加されている電流を閉弁電流ICnとして測定する(ステップS5)。
制御装置18は、以上のようにして開弁電流IOn及び閉弁電流ICnを測定した後、開弁電流IOn及び閉弁電流ICnの測定が所定の回数分終了したか否かを判定する(ステップS6)。図7のフローにおいて制御装置18は、2種類以上の異なるポンプ12の圧力nにおいて、それぞれ開弁電流IOn及び閉弁電流ICnの測定を行う。つまり、制御装置18は、開弁電流IOn及び閉弁電流ICnの測定を少なくとも2回実行する。
所定の回数分、開弁電流IOn及び閉弁電流ICnの測定が終了していない場合には(ステップS6のNo)、再度開弁電流IOn及び閉弁電流ICnの測定を実行する(ステップS1)。ここで検査回路10は、以前に行った測定におけるポンプ12の圧力とは異なる圧力にポンプ12の圧力を設定し直す。これにより、開弁電流IOn及び閉弁電流ICnについて、異なるデータを測定することができる。
所定の回数分、開弁電流IOn及び閉弁電流ICnの測定が終了した場合には(ステップS6のYes)、制御装置18はこれまで取得した開弁電流IOn及び閉弁電流ICnのデータに基づいて、ポンプ12の圧力nをパラメータとしたときの開弁電流の近似式(以下開弁近似式と記載)及びポンプ12の圧力nをパラメータとしたときの閉弁電流の近似式(以下閉弁近似式と記載)を作成する(ステップS7)。
制御装置18は、ステップS7で作成した開弁近似式及び閉弁近似式に基づいて、ポンプ12が指定圧力でブレーキフルードを吐出した場合における電流ヒステリシス量を算出し、出力する(ステップS8)。
ここで、ステップS7及びS8における「開弁近似式及び閉弁近似式の作成」及び「電流ヒステリシスの算出」の具体的な処理を説明する。
ステップS7では、制御装置18は、以前に複数セット測定した開弁ポイントPOn及び開弁電流IOnに基づいて、以下のように開弁近似式を導出する。
・IOn=(傾き)×POn+(切片)・・・(式2)
nは上述したようにポンプ12が掛ける圧力であり、一例として0〜20(MPa)までの値をとる。なお開弁近似式は、複数セット測定した開弁電流IOnを用いて、例えば最小自乗法により導出することができる。
さらに、開弁近似式と同様に、制御装置18は、以前に複数セット測定した閉弁ポイントPCn及び閉弁電流ICnに基づいて、以下のように閉弁近似式を導出する。
・ICn=(傾き)×POn+(切片)・・・(式3)
ステップS8では、制御装置18は、ステップS7で導出した開弁近似式及び閉弁近似式に基づいて、ポンプ12が指定圧力でブレーキフルードを吐出した場合における電流ヒステリシス量を算出する。例えば、指定圧力が10MPaである場合に、制御装置18は、(式1)の開弁近似式に基づいて開弁電流IO10を算出するとともに、(式2)の閉弁近似式に基づいて閉弁電流IC10を算出する。そして、電流ヒステリシス量ΔIを次の通り算出する。
ΔI=IO10−IC10・・・(式4)
指定圧力が10MPa以外の圧力であっても、同様にして電流ヒステリシス量ΔIが算出できる。
図8は、以上のようにして導出した開弁近似式及び閉弁近似式の一例を示したグラフである。図8のグラフにおいて、横軸は圧力(MPa)、縦軸はリニアバルブ13に印加される電流(A)を示している。
図8では、電流ヒステリシス量ΔIに対して判定規格を設け、規格外の電流ヒステリシス量ΔIを有するリニアバルブは異常品として検出する。圧力(MPa)をx、電流(A)をyとすると、図8では、開弁近似式における判定規格(上限規格)の式は
y=−0.0345x+1.3539・・・(式5)
である。また、閉弁近似式における判定規格(下限規格)の式は
y=−0.0296x+1.1675・・・(式6)
である。図8において、(式4)に基づいて算出した電流ヒステリシス量ΔIは、x=10(MPa)の際の(式5)に基づく上限規格の電流と、(式6)に基づく下限規格の電流との差分(所定の基準値)以下である。従って、図8で測定したリニアバルブは、電流ヒステリシス量の規格を満たしている正常品であると判定することができる。
さらに、(式2)に基づいて算出した開弁電流IO10は、x=10(MPa)の際の(式5)に基づく上限規格の電流よりも小さい。また、(式3)に基づいて算出した閉弁電流IC10は、x=10(MPa)の際の(式6)に基づく下限規格の電流よりも大きい。従って、図8で測定したリニアバルブは、上限規格及び下限規格を満たしている正常品であると判定することができる。
なお、以上に示した方法は、検査回路10だけでなく、検査回路20にも同様に適用することができる。
[効果]
以上のように、実施の形態1にかかるリニアバルブの機能検査方法は、リニアバルブの電流ヒステリシス特性を確認し、規定値内にあるかを保証することができる。
また、関連技術においてなされていたリニアバルブのIQ特性検査には、以下の課題が存在していた。
1.リニアバルブのIQ特性検査には長い検査時間(例えば約16sec)を要する。そのため、所定時間内にリニアバルブの検査を終了させようとすると検査に用いる機器を多く導入しなければならなくなり、特性検査のための設備投資が嵩んでしまう。
2.特性検査において、流量計等の付帯計測機器が必要となる。特にリニアバルブの流量を測定する流量計は高価であり(例えば70万円)、検査のためのコストが余計にかかってしまう。
3.リニアバルブから流出する流体の流量が微小である場合には、流量計は正確な測定が難しくなる。そのため、正確な開弁ポイントの電流及び閉弁ポイントの電流を測定することが難しくなり、電流ヒステリシス量の測定精度が悪化してしまう。
4.IQ特性検査では、検査対象となる流体が限定される。具体的には、ブレーキフルードは非圧縮性流体なので検査対象となるが、圧縮エアでブレーキフルードの代用をすることは困難であった。そのため、ブレーキフルードを用いてリニアバルブの検査をした後、リニアバルブ内のフルード除去の実施が必要になるため、高価なフルード除去装置が必要になる。また、検査に使用するフルードのランニングコストも高いという問題があった。さらに、一旦リニアバルブにブレーキフルードを通すことにより、リニアバルブの内部に気泡を含んだ油膜が発生してしまう。このため、車両工場において、リニアバルブを含むブレーキユニット全体のいわゆる真空引きを行ってフルードを充填する際に、リニアバルブの内部に空気が残り、フルード充填の品質が劣化してしまう可能性があった。
実施の形態1にかかるリニアバルブの機能検査方法では、これらの課題を解決することができる。具体的には次の通りである。
1.リニアバルブからの流体の流量が0cc近傍における電流ヒステリシス量を算出すればよいため、検査に掛かる時間が削減できる。
2.機能検査において必要な機器は、高価な流量計ではなく安価な圧力計であるため、検査のためのコストを削減できる。
3.測定しているのはリニアバルブからの流体の流量ではなくその圧力であるため、流量が微小であっても、その圧力を正確に測定することができる。そのため、電流ヒステリシス量の測定精度が悪化することを防ぐことができる。
4.検査対象となる流体はブレーキフルードだけでなく、車両工場の圧縮エア(例えば圧力20MPa)でもよい。そのため、ブレーキフルードを検査に使用せずに済み、さらなるコスト削減ができる。また、検査時に、リニアバルブの内部に油膜が発生しないため、ブレーキユニットへのフルード充填の品質を高くすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10、20 検査回路
11 リザーバタンク
21 エア源
12、22 ポンプ
13、23 リニアバルブ
131、231 設備コイル
132、232 可動鉄心
14、24 圧力センサ
15、25 バルブ
16 バルブ
17 専用負荷
18、26 制御装置
101、102、103、105、106、107、108 油路
104 分岐部
201、202、203 空気路

Claims (1)

  1. 印加される制御電流に基づいて開閉が制御される電磁弁の機能検査方法であって、
    前記電磁弁に対し所定の圧力を掛けて流体を流した場合に、前記電磁弁が出力する前記流体の圧力勾配が所定の閾値以上になったときの前記制御電流の値を第1の電流値として測定するステップと、
    前記電磁弁に対し前記所定の圧力を掛けて流体を流し、前記制御電流の値を前記第1の電流値から減少させた場合に、前記電磁弁が出力する前記流体の圧力勾配が所定の閾値未満になったときの前記制御電流の値を第2の電流値として測定するステップと、
    前記第1の電流値と前記第2の電流値との差分を算出するステップと、
    前記差分が所定の基準値以下であるか否かを判定するステップと、
    を備える電磁弁の機能検査方法。
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