JP2015093856A - N−ニトロソアニリン誘導体、並びに、それを用いたno発生剤及びnoの発生方法 - Google Patents

N−ニトロソアニリン誘導体、並びに、それを用いたno発生剤及びnoの発生方法 Download PDF

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直弥 家田
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Abstract

【課題】有毒な金属を含むことがなく、可視光の照射によって一酸化窒素(NO)を放出することが可能なN−ニトロソアニリン誘導体、並びに、それを用いたNO発生剤及びNOの発生方法の提供。【解決手段】例えば、2-(5-アミノ-2-ヒドロキシフェニル)-プロピオン酸エステル、2,4-ジメチル-3-シアノピロール、および4-ホルミル安息香酸を組み合わせて合成した下式1のピロメテンホウ素錯体構造を有すN−ニトロソアニリン誘導体。【選択図】なし

Description

本発明は有毒な金属を含まず、可視光の照射によって一酸化窒素(NO)を放出するN−ニトロソアニリン誘導体、並びに、それを用いたNO発生剤及びNOの発生方法に関する。
一酸化窒素(NO)は、生体内において一酸化窒素合成酵素(NOS)によって生合成され、血管内皮由来弛緩因子(EDRF)の本態として血管拡張作用を示したり、神経伝達や免疫系において異物分解に関与したりする、重要な生理活性物質である。このため、体内でのNOの機能を調べたり、血管拡張剤としてNOを利用したりすることは、医学分野において極めて有意義なことであり、活発に研究がなされている。
しかしながら、NOは化学的に不安定で半減期が短く、NOガスそのものを利用することは困難である。このため、NOを発生させるためのNOドナーが開発されている。その中でも光作動型NOドナーは、光の照射によってNOの発生を時空間制御することができることから、生体内におけるNO機能研究のための便利なツールとなり得るとともに、また化学療法剤としても期待される。
例えば、次に示す化合物は、紫外線の照射によってNOを発生させることができる(非特許文献1、2)。
また、次に示す化合物によれば、可視光の照射によってNOを発生させることができる。
しかし、上記紫外線の照射によってNOを発生させることができる化合物では、紫外線は生体に対する侵入深さが浅いため、NOの生理活性作用を調べたり、医薬品として利用したりする場合に、深さ方向の制限を受けやすいという問題がある。また、生体への紫外線の照射は有毒であるという問題もあり、細胞の死滅等の制約を受けるおそれがある。
一方、上記可視光の照射によってNOを発生させる化合物を用いれば、生体への侵入深さが紫外線よりも深く、紫外線による毒性の問題も生じない。しかし、これらの化合物にはRuやFeが含まれており、重金属由来の細胞毒性のために生体への応用が制限されるという問題があった。
なお、本発明に関連する技術として本発明者らは4-ヒドロキシ-N-ニトロソアニリン誘導体に紫外線照射することにより、一酸化窒素(NO)やパーオキシナイトライト(ONOO-)が発生することを見出している(特許文献1)。
また、筑波大学の長崎らは、ジメチルニトロベンゼンにBODIPY構造を修飾させた分子が合成しているが、可視光照射によるN0の検出は確認していない(非特許文献3)。
特開2012−188412号公報
Journal of the American Chemical Society, 1997, 119, 3840-3841 Journal of the American Chemical Society, 2005, 127, 11720-11726 日本NO学会学術集会プログラム抄録集 JST資料番号:L7827A Vol.11th,Page73(2011)
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、有毒な金属を含まず、可視光の照射によって一酸化窒素(NO)を放出するN−ニトロソアニリン誘導体、並びに、それを用いたNO発生剤及びNOの発生方法を提供することを解決すべき課題としている。
前述した非特許文献1に記載のN-ニトロソアニリン誘導体に紫外線を照射した場合に効率よくNOが発生するのは、以下の理由による。すなわち、N-ニトロソアニリン誘導体(A)にN-N結合に相当するエネルギーを持つ紫外光を照射すると、N-N結合が切断され、一つ目のNOが放出される。この後、アミニルラジカル(B)も安定なキノン体(C)の形成を駆動力としてNOを放出する。
本発明者らは、4-ヒドロキシ-N-ニトロソアニリン誘導体を一電子酸化しても、上記化学式(B)と同じ電子状態になり、NOを放出できるのではないかと考えた。そして、さらに4−ヒドロキシ-N-ニトロソアニリン誘導体に可視光の波長で励起される吸光団を修飾すれば、可視光によるNOの発生が可能になるのではないかと考えた。
その理由を図1に従って説明する。まず可視光の照射によって吸光団のHOMO(最高被占軌道)に存在する電子がLUMO(最低空軌道)に励起される。そして、4-ヒドロキシ-N-ニトロソアニリン誘導体に存在する電子豊富なベンゼン環から、空いていた吸光団のHOMOを埋めるように電子移動が起こり(光誘起電子移動)、自らは一電子酸化状態(すなわち、上記化学式(B)に相当する状態)になる。これが安定なキノン体(すなわち、上記化学式(C)に相当する状態)の形成を駆動力としてNOが放出されると考えたのである。
上記の考え方に基づき、4-ヒドロキシ-N-ニトロソアニリン誘導体に対して吸光団として蛍光色素BODIPYを修飾させた化合物を合成した。そして、この化合物に可視光を照射したところ、NOが発生することを見出した。すなわち、本発明の第1の局面におけるN−ニトロソアニリン誘導体は、下記構造式(a)で示されることを特徴とする。
本発明の第1の局面のN−ニトロソアニリン誘導体によれば、可視光の照射によって一酸化窒素(NO)が放出される。可視光は紫外線よりも生体への侵入深さが深いため、NOの生理活性作用を調べたり、医薬品として利用したりする場合に、深さ方向の制限を受け難くなる。また、生体に対し、紫外線の照射に比べてはるかに有毒性を低くできる、さらには、金属を含まないため、金属由来の細胞毒性のために生体への応用が制限されるという問題もない。
本発明の第2の局面では、R2はニトリル基であるとした。ニトリル基は強力な電子吸引基であるため、吸光団であるBODIPYのラジカルのペアへの電子移動が促進され、その結果NOの発生がより容易となる。
本発明の第3の局面では、R1は水素または-CH2CH2COOHであるとした。
本発明の4-ヒドロキシ-N-ニトロソアニリン誘導体に可視光を照射することによって、NOを発生させることができることから、本発明の4-ヒドロキシ-N-ニトロソアニリン誘導体をNO発生剤として用いることができる。
吸光団を修飾させた4-ヒドロキシ-N-ニトロソアニリン誘導体に可視光を照射した場合の変化を示す模式図である。 実施例1の4-ヒドロキシ-N-ニトロソアニリン誘導体1についてのESR測定結果を示すグラフである。 N−ニトロソアニリン誘導体1に対しNOトラップ剤としてDAR-4Mを用いた場合の蛍光測定の結果を示すグラフである。 N−ニトロソアニリン誘導体1に対しNOトラップ剤としてDAR-4M AMを用いた場合の蛍光測定の結果を示す写真である。 実施例2の4-ヒドロキシ-N-ニトロソアニリン誘導体14についてのESR測定結果を示すグラフである。
以下、本発明を具体化した実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1ではN−ニトロソアニリン誘導体1を合成した。以下、その合成法について詳述する。
まず、化合物2を出発物質とし、下記合成経路により化合物5を合成した。
3の合成:2-Hydroxy-5-nitrobenzaldehyde(1.00g, 5.99 mmol)と炭酸カリウム(997 mg, 7.21 mmol, 1.2 equiv.)のDMF溶液(30 mL)にベンジルブロミド(860 μL, 7.19 mmol, 1.2 equiv.)を加え、室温で2時間撹拌した。そこにさらにベンジルブロミド(215 μL, 1.80 mmol, 0.3 equiv.)を加えて、さらに室温で1.5時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加えて、水で洗浄した。この有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。これをろ過した後、溶媒を留去し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=3:1 →2:1)で精製し、3の白色個体を1.39 g(収率90%)得た。
1H NMR (CDCl3, 500 MHz, δ; ppm) 10.52 (1H, s), 8.73 (1H, d, J = 2.8 Hz), 8.41 (1H, dd, J = 2.8 HZ, 9.2 Hz), 7.45-7.38 (5H, m), 7.18 (1H, d, J = 9.3 Hz), 5.33 (2H, s).
4の合成:3(1.39 g, 5.39 mmol)とtert-butyl bromoacetate(1.42 mL, 9.74 mmol, 1.8 equiv.)を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30 mL)とTHF(10 mL)の混合液に懸濁させ、ここにPPh3(2.13 g, 8.13 mmol, 1.5 equiv.)を加えた。この懸濁液を室温で1.5時間撹拌した後、水で薄めて、クロロホルムで抽出した。この有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。これをろ過した後、溶媒を留去し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、4の透明油状物質を2.17 g(q. y.)得た。
1H NMR (CDCl3, 500 MHz, δ; ppm, 10:7 mixture of two isomers) (trans) 8.44 (1H, d, J = 2.8 Hz), 8.18 (1H, dd, J = 2.8 Hz, 9.1 Hz), 7.94 (1H, d, J =16.2 Hz), 7.42-7.37 (5H, m), 7.02 (1H, d, J = 9.1 Hz), 6.55 (1H, d, J = 16.1 Hz), 5.27 (2H, s), 1.53 (9H, s), (cis) 8.39 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.18 (1H, dd, J = 2.8 Hz, 9.1 Hz), 7.42-7.37 (5H, m), 7.03 (1H, d, J = 12.4 Hz), 6.99 (1H, d, J = 9.2 Hz), 6.03 (1H, d, J = 12.4 Hz), 5.21 (2H, s), 1.40 (9H, s).
5の合成:4(164 mg, 0.462 mmol)のメタノール溶液(5 mL)に5% Pd-C(97 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。その溶液をセライトでろ過して、ろ液の溶媒を留去した。その残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製して、86 mg(79%)の5を薄黄色の固体として得た。
1H NMR (CDCl3, 500 MHz, δ; ppm) 6.95 (1H, s), 6.72 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.49 (1H, dd, J = 2.8 Hz, 8.4 Hz), 6.45(1H, d, J = 2.8 Hz), 3.36 (2H, s), 2.77 (2H, t, J = 6.3 Hz), 2.60 (2H, t, J = 6.3 Hz), 1.41 (9H, s).
また、化合物8-1を出発物質とし、下記合成経路により化合物8を合成した。
8-2の合成:8-1(4.94 g, 22.6 mmol)に25% HBr酢酸溶液(19.2 mL)を加え、室温で30分間撹拌した。その溶液にEt2O(50 mL)を加えて白色固体を沈殿させた。その固体をろ取して乾燥させ、4.47 g(q. y.)の8-2として得た。
1H NMR (DMSO-d6, 500 MHz, δ; ppm) 8.04 (3H, s), 3.90 (2H, s), 3.72 (3H, s), 3.17 (3H, s).
8-3の合成:8-2(4.41 g, 22.2 mmol)と3-aminocrotononitrile(3.83 g, 44.8 mmol, 2.0 equiv.)のエタノール溶液(250 mL)を室温で24時間撹拌した。この溶液の溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、3.89 g(96%)の8-3を白色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d6, 500 MHz, δ; ppm) 6.89 (1H, s), 3.89 (2H, s), 3.78 (1H, s), 3.70 (3H, s), 3.12 (3H, s), 2.03 (3H, s).
8-4の合成:8-3(3.89 g, 21.2 mmol)のTHF溶液(150 mL)に3.0 M MeMgBr Et2O溶液(7.5 mL, 22.5 mmol, 1.1 equiv.)を-10 °C、窒素雰囲気下で加えた。-10 °Cのまま、窒素雰囲気下で50分間撹拌した後、3.0 M MeMgBr Et2O溶液(15 mL, 45.0 mmol, 2.2 equiv.)加え、さらに2時間撹拌した。この反応液に水(200 mL)を加えて、酢酸エチルで抽出した。この有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。これをろ過した後、溶媒を留去し、8-4の薄黄色固体を2.67 g(91%)得た。
1H NMR (DMSO-d6, 500 MHz, δ; ppm) 7.00 (1H, s), 3.90 (2H, d, J = 5.5 Hz), 3.74 (1H, s), 2.10 (3H, s), 2.02 (3H, s).
8の合成:8-4(2.67 g, 19.3 mmol)のエタノール溶液(75 mL)にNaOEt(273 mg, 4.01 mmol, 0.2 equiv.)を加えて室温で30分間撹拌した。この溶液の溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルに溶かして水で洗浄した。この有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。これをろ過した後、溶媒を留去し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、8-4の白色固体を2.09 g(90%)得た。
1H NMR (CDCl3, 500 MHz, δ; ppm) 7.94 (1H, brs), 6.37 (1H, s), 2.38 (3H, s), 2.14 (3H, s).
さらに、化合物6を出発物質とし、下記合成経路により実施例1のN−ニトロソアニリン誘導体1を合成した。

7の合成:6(5.00 g, 33.3 mmol)のジクロロメタン溶液(200 mL)にN-メチルモルフォリン(3.66 mL, 36.9 mmol, 1.0 equiv.)、EDC・HCl(7.68 g, 40.1 mmol, 1.2 equiv.)、NHMeOMe・HCl (3.60 g, 36.9 mmol, 1.1 equiv.)の順に加えた。室温で4.5時間撹拌した後、溶媒を留去した。その残渣にEt2Oを加え、水で洗浄した。この有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。これをろ過した後、溶媒を留去し、6の黄色油状物質を4.31 g(67%)得た。
1H NMR (CDCl3, 500 MHz, δ; ppm) 10.07 (1H, s), 7.93 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.81 (2H, d, J = 8.2 Hz), 3.54 (3H, s), 3.39 (3H, s).
9の合成:7(1.26 g, 6.51 mmol)と8(1.55 g, 12.9 mmol, 2.0 equiv.)のジクロロメタン溶液(50 mL)にTFA(0.2 mL)を加え、室温で19時間撹拌した。そこにDDQ(2.21 g, 9.71 mmol, 1.5 quiv.)を加え、さらに室温で20分間撹拌した。そこにBF3 OEt2(8.5 mL, 32.4 mmol, 5.0 equiv.)、続いてDIPEA(6.0 mL, 34.4 mmol, 5.3 equiv.)を氷浴上で加え、10分間撹拌した。そこにさらにBF3 OEt2(8.5 mL, 32.4 mmol, 5.0 equiv.)、続いてDIPEA(6.0 mL, 34.4 mmol, 5.3 equiv.)を氷浴上で加え、10分間撹拌した。そこに水(100 mL)を加え、吸引ろ過を行った。ろ液の有機層を分離し、水層をクロロホルムで抽出した。二つの有機層を併せて、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。これをろ過した後、溶媒を留去し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:2)で精製し、9の暗赤色固体を1.92 g(64%)得た。
1H NMR (CDCl3, 500 MHz, δ; ppm) 7.88 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.35 (2H, d, J = 8.3 Hz), 4.28 (4H, q, J = 7.1 Hz), 3.51 (3H, s), 3.42 (3H, s), 2.84 (6H, s), 1.68 (6H, s), 1.33 (6H, t, J = 7.1 Hz).
10の合成:9(206 mg, 0.447 mmol)のTHF溶液(10 mL)にCp2ZrHCl(142 mg, 0.551 mmol, 1.2 equiv.)を加え、室温で5分間撹拌した。その後、水を加えて反応を止め、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。これをろ過した後、溶媒を留去し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、10の赤色固体を126 mg(70%)得た。
1H NMR (CDCl3, 500 MHz, δ; ppm) 10.37 (1H, s), 8.31 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.74 (2H, d, J = 8.1 Hz), 4.51 (4H, q, J = 7.1 Hz), 3.07 (6H, s), 1.87 (6H, s), 1.55 (6H, t, J = 7.1 Hz).
11の合成:5(130 mg, 0,549 mmol, 1.0 equiv.)と10(221 mg, 0.550 mmol)のジクロロメタン溶液(5 mL)に酢酸(0.5 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。この反応液にNaBH(OAc)3(353 mg, 1.67 mmol, 3.0 equiv.)を加え、さらに10分間撹拌した。この反応液に水を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。これをろ過した後、溶媒を留去し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1→3:2)で精製し、9の暗緑色固体を283 mg(83%)得た。
1H NMR (CDCl3, 500 MHz, δ; ppm) 7.61 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.22 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.96 (1H, brs), 6.75 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.43 (1H, dd, J = 2.9 Hz, 8.5 Hz), 6.38 (1H, d, J = 2.8 Hz), 4.43 (2H, s), 2.76 (2H, t, J = 6.2 Hz), 2.72 (6H, s), 2.58 (2H, t, J = 6.2 Hz), 1.59 (6H, s), 1.42 (9H, s).
1の合成:11(273 mg, 0.438 mmol)を4N HCl酢酸エチル(7 mL)と酢酸エチル(3 mL)の溶液に溶かし、19.5時間撹拌した。この反応液を2N NaOH水溶液と飽和炭酸水素ナトリウム溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。これをろ過した後、溶媒を留去し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:1→30:1→10:1)で精製し、12の暗赤色固体を247 mg(含不純物)得た。この固体を酢酸(6 mL)に溶かし、NaNO2(34 mg, 0.493 mmol)の水溶液(6 mL)を、氷浴上で加えた。この反応液を10分間撹拌し、反応液を酢酸エチルで薄めた後、10%クエン酸水溶液で洗浄した。有機層の溶媒を留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。これをろ過した後、溶媒を留去し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1→酢酸エチル→酢酸エチル:メタノール=20:1)で精製し、N−ニトロソアニリン誘導体1の赤色固体を113 mg(44%, 2 steps)得た。この赤色固体をn-ヘキサン、クロロホルムで再結晶し、緑色結晶としてN−ニトロソアニリン誘導体1を75 mg得た。
mp 195.3-198.3 ℃; 1H NMR (DMSO-d6, 500 MHz, δ; ppm) 12.08 (1H, brs), 9.82 (1H, s), 7.36 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.32 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.29 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.15 (1H, dd, J = 2.7 Hz, 8.7 Hz), 6.82 (8.5 Hz), 5.38 (2H, s), 2.75 (2H, t, J = 7.8 Hz), 2.63 (6H, s) 2.48 (2H, t, J = 7.8 Hz), 1.39 (6H, s); 13C NMR (DMSO-d6, 125 MHz, δ; ppm) 173.7, 158.8, 154.9, 149.1, 147.1, 137.1, 132.0, 130.7, 130.7, 129.2, 127.7, 127.5, 123.3, 120.9, 114.9, 113.3, 105.4, 46.8, 33.1, 25.2, 13.5, 13.3; Anal.Calcd for C31H27BF2N6O4 4/3H2O ; C:60.01, H:4.82, N:13.55. Found ; C:60.29, H:4.79, N:13.28; MS (FAB): m/z 597 [(M+1)+].
<評 価>
実施例1で得られたN−ニトロソアニリン誘導体1について、以下の試験を行った。なお、本明細書では、ESR測定において用いた試薬について、以下の略号を用いることがある。
MGD:N-(Dithiocarbamoyl)-N-methyl-D-glucamine, sodium salt
・ESRスピントラッピング法によるNOの検出
実施例1のN−ニトロソアニリン誘導体1に光照射をすることにより、NOが発生するか否かを調べるため、ESRスピントラッピング法による測定を行った。
まずN−ニトロソアニリン誘導体1 100 mM、FeSO4 1.5 mM及びMGD 6 mMを含むリン酸緩衝液 (10 mM, pH = 7.0) 200 μL (共溶媒としてDMF 1 %含む) を調整した。その溶液をキュベットに入れ、朝日分光の照射装置(MAX-302)を用いて、470-500 nmの光照射を15分間行った(200 mW/cm2)。光照射をした溶液をESR測定用扁平セルに入れ、JES-RE2X spectrometerによりESR測定を行った。測定条件は以下のとおりである。
microwave power 10 mW;frequency, 9.4200 GHz; field, 330 mT;
sweep width, 7.5 mT; sweep time, 4 min; modulation width, 0.125 mT;
time constant; 0.10 s.
このESR測定では、スピントラップ剤としてNOラジカルと結合するFe-MGDを用いているため、NOラジカルを間接的に検出することができる。
その結果、図2に示すように、NOラジカルの吸収が明確に検出され、実施例1のN−ニトロソアニリン誘導体1に470-500 nmの可視光線を照射すると、NOが発生することが分かった。
・蛍光プローブ(DAR-4M)を用いたNOの検出
実施例1のN−ニトロソアニリン誘導体1に光照射をすることにより、NOが発生するか否かを調べるため、NO検出用蛍光試薬であるDAR-4Mを用いた蛍光測定を行った。この測定において、DAR-4MはNOと反応し、励起波長560 nmで励起すると波長575 nmのオレンジ色の蛍光を発するため、蛍光測定によってNOの発生を検知することができる。
すなわち、まずN−ニトロソアニリン誘導体1 10 μM、DAR-4M 10 μM、を含むリン酸緩衝液(10 mM、pH = 7.4)2 mL(共溶媒としてDMSO 0.3%含む)を調整した。その溶液をキュベットに入れ、撹拌しながら朝日分光照射装置(MAX-302)で可視光の照射を行い、蛍光測定(励起 560 nm、蛍光 575 nm、バンド幅はいずれも1.5 nm)を行った。可視光は470-500 nm(200 mW/cm2)の光を用い、照射光強度100%、50%及び20%で行った。なお、比較のために照射強度0%及びN−ニトロソアニリン誘導体1の存在しない状態で照射強度100%においても行った。光照射は30 秒ごとに行い、経時変化を測定した。
その結果、図3に示すように、N−ニトロソアニリン誘導体1の存在下では、可視光の照射によって蛍光が観測され、その強さは可視光の照射強度が大きいほど強くなった。これに対して、照射強度0%及びN−ニトロソアニリン誘導体1の存在しない状態では、蛍光は観測されなかった。以上の結果から、N−ニトロソアニリン誘導体1に可視光を照射すると、NOが発生することが分かった。
・NOの蛍光プローブ(DAR-4M AM)を用いた細胞内でのNOの検出
実施例1のN−ニトロソアニリン誘導体1が、可視光の照射によって細胞内においてもNOを発生するか否かについて調べるため、次の実験を行った。
ヒト胎児腎細胞由来HEK293細胞の1.0×105 cells/mLの懸濁液を3.5 cmグラスボトムディッシュに2 mLずつ播種した。この細胞をインキュベータ内で37 °C、5% CO2雰囲気下で二日間恒温放置した。この細胞の培地を2 mLのDMEMに置き換え、化合物1(10 mM DMSO溶液)を2 μL加えた。37 °C、5% CO2雰囲気下で1時間、恒温放置した後、培地を新しいDMEM 2 mLで置換した。この細胞をDMEM 2 mLで2回洗浄し、DAR-4M AM(5 mM DMSO溶液)を2 μL加えた。37 °C、5% CO2雰囲気下で30分間、恒温放置した後、培地をD-PBS 2 mLで置換した。この細胞をD-PBS 2 mLで2回洗浄し、朝日分光照射装置(MAX-302)で光照射(470-500 nm、25 mW/cm2)を行った。比較対象として、化合物1を加えて光照射を行わなかった場合、及び化合物1を加えずに光照射を行ったも場合についても行った。これらの細胞を微分干渉顕微鏡で観察した。
この測定において、DAR-4M AM はNOと反応し、励起波長560 nmで励起すると波長575 nmのオレンジ色の蛍光を発するため、蛍光測定によってNOの発生を検知することができる。
その結果、図4に示すように、N−ニトロソアニリン誘導体1の存在下において可視光が照射された場合に蛍光が観測された(図4左)。これに対して、N−ニトロソアニリン誘導体1の存在下において可視光が照射されない場合(図4中)、及び可視光が照射されてもN−ニトロソアニリン誘導体1の存在しない状態(図4右)では、蛍光は観測されなかった。以上のことから、生きた細胞内に置いても、N−ニトロソアニリン誘導体1を存在させれば、可視光照射によってNOを発生させることができることが分かった。このことは、生きた細胞内において、必要な時に必要な場所においてNOの発生を制御できることを意味するものである。
(実施例2)
実施例2では次に示す合成経路にしたがってN−ニトロソアニリン誘導体14を合成した。以下、その合成法について詳述する。
13の合成:ジクロロメタン(5 mL)に10(107 mg, 0.266 mmol)と4-aminophenol(27 mg, 0.247 mmol, 0.9 equiv.)と酢酸(0.5 mL)を溶かし、室温で30分間撹拌した。そして4-aminophenol(26 mg, 0.238 mmol, 0.9 equiv.)を追加し、さらに30分間撹拌した。その溶液にNaBH(OAc)3(187 mg, 0.882 mmol, 3.0 equiv.)を加え、室温で2時間撹拌した。その溶液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。これをろ過、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1)で精製し、13を66 mg(50%)の紫色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d6, 500 MHz, δ; ppm) 8.41 (1H, s), 7.59 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.37 (2H, d, J = 8.2 Hz), 6.49 (2H, d, J = 8.5 Hz), 6.40 (2H, d, J = 8.5 Hz), 5.74 (1H, s), 4.32 (2H, s), 2.64 (6H, s), 1.50 (6H, s).
14の合成:酢酸(3 mL)に13(66 mg, 0.133 mmol)を溶かし、氷浴上で亜硝酸ナトリウム (11 mg, 0.159 mmol, 1.2 equiv.) の水溶液(2 mL)を加えた。この溶液を氷浴上で10分間撹拌したあと、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。この溶液をクロロホルムで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。これをろ過、溶媒を留去し、実施例2のN−ニトロソアニリン誘導体14を34 mgの暗赤色固体として得た。
1H NMR (CDCl3, 500 MHz, δ; ppm) 7.33-7.30 (4H, m), 7.18 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.89 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.32 (2H, s), 5.04 (1H, s), 2.71 (6H, s), 1.50 (6H, s).
<評 価>
実施例2で得られたN−ニトロソアニリン誘導体14に光照射をすることにより、NOが発生するか否かを調べるため、ESRスピントラッピング法による測定を行った。
まずN−ニトロソアニリン誘導体14 100 mM、FeSO4 1.5 mM、及びMGD 6 mMを含むリン酸緩衝液 (10 mM, pH = 7.0) 200 μL (共溶媒としてDMF 1 %含む) を調整した。その溶液をキュベットに入れ、朝日分光の照射装置(MAX-302)のを用いて、470-500 nmの光照射を15分間行った(200 mW/cm2)。光照射をした溶液をESR測定用扁平セルに入れ、JES-RE2X spectrometerによりESR測定を行った。測定条件は以下のとおりである。
microwave power 10 mW; frequency, 9.4200 GHz; field, 330 mT;
sweep width, 7.5 mT; sweep time, 4 min; modulation width, 0.125 mT;
time constant; 0.10 s.
その結果、図5に示すように、NOラジカルの吸収が明確に検出され、実施例1のN−ニトロソアニリン誘導体14に470-500 nmの可視光線を照射すると、NOが発生することが分かった。
この発明は上記発明の実施の態様及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本発明のN−ニトロソアニリン誘導体は、可視光を照射することによってNOを任意の場所で、任意の時間に発生させることができる。この特性を利用することにより、体内でのNOの機能の研究や医療分野において利用することができる。例えば、次のような利用方法が考えられる。
(体内でのNOの機能の研究)
本発明のN−ニトロソアニリン誘導体を投与後、様々な部位へ可視光レーザを照射してNOを発生させ、体内でのNOの機能の研究を行うことが考えられる。
(血栓部分等への部位特異的な血管拡張)
NOは血管拡張作用を有する。このため、本発明のN−ニトロソアニリン誘導体を投与後、血栓部分等の問題個所に可視光レーザを照射してNOを発生させ、血管を拡張させて血栓を取り除くこと等が考えられる。
(がん治療への利用)
NOはがん細胞のアポトーシスを誘導することが知られている(Cell Death and Differentiation,1999,6,969-975)。このため、本発明のN−ニトロソアニリン誘導体を投与後、がん細胞の存在する箇所に可視光レーザを照射してNOを発生させ、がん細胞を消滅させることが可能となる。このとき、正常細胞は可視光に対して有害性が少ないため、正常細胞に対するダメージはがん細胞よりも小さくなる。

Claims (5)

  1. 下記構造式(a)で示されることを特徴とするN−ニトロソアニリン誘導体。
  2. R2はニトリル基である請求項1記載のN−ニトロソアニリン誘導体。
  3. R1は水素または-CH2CH2COOHである請求項1又は2に記載のN−ニトロソアニリン誘導体。
  4. 請求項1乃至3のいずれかのN−ニトロソアニリン誘導体を含有するNO発生剤。
  5. 請求項4のNO発生剤に光を照射することによってNOを発生させることを特徴とするNOの発生方法。
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