JP2015093254A - 吸着性樹脂材料、シロキサン除去剤、それを用いたフィルター、フィルターを配設したガスセンサー及びガス検出器 - Google Patents

吸着性樹脂材料、シロキサン除去剤、それを用いたフィルター、フィルターを配設したガスセンサー及びガス検出器 Download PDF

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崇 中島
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久男 大西
篤 野中
Atsushi Nonaka
篤 野中
淳 丹羽
Atsushi Niwa
淳 丹羽
大策 荘所
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大策 荘所
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さつき 北島
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Abstract

【課題】シロキサン類を効率よく吸着して除去するのに有用な吸着性樹脂材料、該吸着性樹脂材料で構成されたシロキサン除去剤(又は吸着剤)、並びにシロキサン類を除去するのに有用なフィルター、このフィルターを配設した、半導体式ガスセンサー及びガス検出器の提供。【解決手段】スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを樹脂吸着材に添着させた吸着性樹脂材料;及び、更に、シロキサン類を吸着させた吸着性樹脂材料。好ましくは式(1)で表される官能基で修飾されたスルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを樹脂吸着材に添着させた吸着性樹脂材料。樹脂吸着材の溶解パラメーターが13〜27(J/cm3)1/2である吸着性樹脂材料。HOS(=O)2−R−Si(CH3)n(−O−)3−n(1){RはC1〜10のアルキレン基(アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い);nは0又は1}【選択図】図1

Description

本発明は、シロキサンを効率よく除去するのに有効な吸着性樹脂材料、それを用いたシロキサン除去剤(又は吸着剤)、それを含むフィルター、フィルターを配設した半導体式ガスセンサー及びガスセンサーを備えたガス検出器に関する。
揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds,VOC)の使用、及びVOC対策に伴う低揮発性溶媒への切り換えなどを含め、種々の化学物質の使用により、環境(住環境など)中には多様な化学物質が含まれている。特に、省エネルギー化に伴う住宅構造の高気密化などに付随して、住環境中には、多様な化学物質が含まれている。例えば、シリコーンパテ、防曇剤、艶だし剤、消臭スプレー、化粧品(整髪料など)、シャンプー、トリートメントなどに含まれるシロキサン化合物(シリコーンオイルなど)に起因して、大気中には、微量のシロキサン類(環状シロキサン類)が含まれている。
このようなシロキサン類は種々の弊害をもたらす。例えば、シロキサン類は燃焼して微粒子状の酸化ケイ素を生成し、ガスタービンやガスエンジンに付着して発電障害をもたらす。特許文献1には、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体からなる樹脂吸着剤を充填した複数の吸着塔を設け、少なくとも一つの吸着塔に水分を含む被処理ガスを流通してシロキサンを吸着除去し、同時に他の少なくとも一つの吸着塔に室温以上150℃以下の再生用ガスを通気してシロキサンの脱離により樹脂吸着剤を再生して、シロキサンの吸着除去と樹脂吸着剤の再生を並行して行い、一定時間後に被処理ガスと再生用ガスの通気を切替えて前記吸着処理と前記再生処理を交換してシロキサンを連続除去するシロキサン除去方法が開示されている。この方法では、シロキサンに対するスチレン−ジビニルベンゼン共重合体(樹脂吸着剤)の吸脱着性を利用して、シロキサンを除去でき、微粒子状の酸化ケイ素の生成に伴う弊害を解消できる。
一方、シロキサン類はセンサー(ガスセンサーなど)による誤った警報の原因ともなる。すなわち、ガスセンサーの容器の上流側には、センサーの被毒成分の通過を防止し、かつ被検出成分(例えば、一酸化炭素、メタンなど)の通過を許容するフィルターが配設されており、このフィルターは活性炭などの吸着剤を含んでいる。しかし、吸着剤に対する吸着性はVOC成分よりもシロキサン類が小さいため、シロキサン類がフィルターを通過してセンサーに到達する。また、VOC成分が吸着剤に吸着されて蓄積すると、吸着剤の吸着能が低下するため、時間の経過に伴って、シロキサン類がフィルターを通過してセンサーに到達しやすくなる。そして、センサー表面ではシロキサン類がシリカ皮膜を形成し、種々のガスに対して鋭敏化するため、誤警報のケースが増大している。
この対策として特許文献2および特許文献3では、スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを多孔質材料に添着させ、かつシロキサン類を吸着させた多孔質物質がシロキサン類に対する吸着能が大きいこと、被検知成分(一酸化炭素、メタンなど)を効率よく透過させつつ、シロキサン類を効率よく吸収又は吸着することを見いだし、VOC成分(例えば、低揮発性有機化合物)は吸着することなく、シロキサン類を選択的に長期間に亘り吸着でき、さらに、ガスセンサーにおいては、被検知成分に対する検知応答性を低下させることなく、シロキサン類の通過又は透過を長期間に亘り抑制できる材料が開示されている。
一方、多孔質物質(例えば活性炭)では、プロパンガスなどを吸着するため、上記材料を用いたガスセンサーでは、検知可能な対象成分が限定されるおそれがある。
特許第3776904号公報 特開2013−103153号公報 特開2013−103154号公報
従って、本発明の目的は、シロキサン類を効率よく吸着して除去するのに有用な吸着性樹脂材料で構成されたシロキサン除去剤(又は吸着剤)、並びにシロキサン類を除去するのに有用なフィルター(若しくはこのフィルターを備えたガスセンサー)を提供することにある。
本発明の他の目的は、VOC成分(例えば、低揮発性有機化合物)は吸着することなく、シロキサン類を選択的に長期間に亘り吸着する吸着性樹脂材料で構成されたシロキサン除去剤(又は吸着剤)、並びにシロキサン類を除去するのに有用なフィルター(若しくはこのフィルターを備えたガスセンサー)を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、ガスセンサーにおいて、被検知成分に対する検知応答性を低下させることなく、被毒成分であるシロキサン類の通過又は透過を長期間に亘り安定して抑制できる吸着性樹脂材料又はシロキサン除去剤(又は吸着剤)、並びにフィルターを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを樹脂吸着材に添着させた吸着性樹脂材料;及びスルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを樹脂吸着材に添着させ、かつシロキサン類を吸着させた吸着性樹脂材料がシロキサン類に対する吸着能が大きいこと、被検知成分(一酸化炭素、メタンなど)を効率よく透過させつつ、シロキサン類を効率よく吸収又は吸着することを見いだし、本発明に至った。
即ち、本発明は、スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを樹脂吸着材に添着させた吸着性樹脂材料;及びスルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを樹脂吸着材に添着させ、かつシロキサン類を吸着させた吸着性樹脂材料である。
また本発明は、シロキサン類を吸着または吸収して除去する除去剤であって、前記吸着性樹脂材料を含む、シロキサン除去剤である。
また本発明は、シロキサン類を含む被処理流体を、前記吸着性樹脂材料と接触させ、シロキサン類を除去する方法である。
また本発明は、ガスセンサーの上流側に配設されるフィルターであって、前記吸着性樹脂材料を含むフィルターである。
また本発明は、前記フィルターを配設した、半導体式ガスセンサーである。
また本発明は、前記ガスセンサーを備え、前記ガスセンサーの抵抗値の変化を電気的出力として検出する検出回路を備え、前記検出回路により検出される前記電気的出力に基づいて、メタンガスに関係したガス情報を出力する出力手段を備えたガス検出器である。
本発明では、前記吸着性樹脂材料により、シロキサン類を効率よく吸着して被毒成分を除去できる。しかも、VOC成分(例えば、低揮発性有機化合物)は吸着することなく、シロキサン類を選択的に長期間に亘り吸着できる。特に多孔質物質(例えば活性炭)では吸着するプロパンガスも吸着することがない。
さらに、ガスセンサーにおいては、被検知成分に対する検知応答性を低下させることなく、シロキサン類の通過又は透過を長期間に亘り安定して抑制できる。そのため、本発明の吸着性樹脂材料はシロキサン除去剤(又は吸着剤)、シロキサン類を除去するためのフィルター(若しくはこのフィルターを備えたガスセンサー)として有用である。
フィルターを配設したセンサー断面図 半導体式ガスセンサーの構造 ガス検出器の機能ブロック図 ガス検出器の評価結果
本発明において、スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルは金属酸化物ゾルをスルホン酸基で修飾されていればよいが、好ましくは下記式(1)で表される官能基で修飾されることが好ましい。
HOS(=O)−R−Si(CH(−O−)3−n (1)
{式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基(本アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い)であり、nは0又は1を表す。}
上記式(1)において、Rの炭素数1〜10のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基等が挙げられる。これらのうちコスト及び原料入手の点を考慮すると、好ましくはトリメチレン基である。
金属酸化物ゾルとしては、シリカゾル、アルミナゾル及びジルコニアゾルが挙げられる。
これらのうち、シリカゾルが好ましく、オルガノシリカゾルが特に好ましい。
なお、オルガノゾルとは、ナノレベルで表面改質をしたコロイダルシリカを有機溶媒に安定的に分散させたコロイド溶液であり、アルコール、ケトン、エーテル、トルエン等の各種有機溶媒に分散可能である。
具体的には日産化学社製のオルガノシリカゾル(メタノールシリカゾル、IPA−ST、IPA−ST、IPA−ST−UP、IPA−ST−ZL、EG−ST、NPC−ST−30、DMAC−ST、MEK−ST、MIBK−ST、PMA−ST及びPGM−ST)や扶桑化学社製の高純度オルガノシリカゾル(PL−1−IPA、PL−2L−PGME及びPL−2L−MEK)等が挙げられる。
これらは単独のみならず、複数で用いても良い。
本発明のスルホン酸基修飾金属酸化物ゾルは以下の製造方法により得られる。
すなわち、金属酸化物ゾルに、化学的にスルホン酸基に変換できる官能基を有する下記式(SC1)または(SC2)で表されるシランカップリング剤を添加して金属酸化物ゾル上のシラノールと上記シランカップリング剤を反応させた後、チオール基をスルホン酸基に変換する方法によって得られる。
HS−R−Si(CH(−Y)3−n (SC1)
(Y−)3−n(CH)Si−R−S−S−R−Si(CH(−Y)3−n (SC1)
{式中Rは炭素数1〜10のアルキレン基(本アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い)であり、Yは同一或いは異なってもよい炭素数1〜4のアルコキシ基又は水酸基、nは0又は1を表す。}
式(SC1)または(SC2)で表されるシランカップリング剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2015093254
これらのうち、ウレタン結合やウレア結合を持つ化合物はイソシアネート基を有するシランカップリング剤に、2−メルカプトエタノール、2−メルカプトエチルアミン及び4−メルカプトアニリンを反応させることにより得ることが出来る。
金属酸化物ゾルにシランカップリング剤を反応させる場合の溶媒としては、アルコール系溶媒:メチルアルコール、エチルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ペンチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール及び1,4−ブタンジオール等、エーテル系溶媒:ジエチルエーテル、テトラハイドロフラン及びジオキサン等、ケトン系溶媒:アセトン及びメチルエチルケトン等、非プロトン溶媒:ジメチルスルホキサイド、N,N−ジメチルホルムアミド等及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、アルコール系溶媒であり、これらの溶媒は1種又は2種以上で使用できる。
溶媒に対する原料の金属酸化物ゾルの濃度は1〜50重量%であり、好ましくは1〜30重量%である。
金属酸化物ゾルに対する化学的にスルホン酸基に変換できる官能基を有するシランカップリング剤の量は金属酸化物ゾル1gに対して、好ましくは0.55〜5.5mmolであり、特に好ましくは2.0〜5.0mmolである。
化学的にスルホン酸基に変換できる官能基を有するカップリング剤を添加する際の温度は限定されないが、常温(約20℃)から沸点が好ましい。
反応温度も限定されないが、常温(約20℃)から沸点が好ましい。
反応時間も限定されないが、10分から48時間が好ましく、6時間から24時間が特に好ましい。
過酸化物としては、有機過酸化物(過酢酸、m−クロロ過安息香酸、過酸化ベンゾイル等)、無機過酸化物(オゾン、過酸化水素、過酸化カルシウム等)が挙げられる。これらのうち、好ましいのは過酸化水素と過酢酸であり、特に好ましいのは過酸化水素である。
過酸化物は前段階の製造工程(金属酸化物ゾルに化学的にスルホン酸基に変換できる官能基を有するシランカップリング剤を結合させる工程)の中に一度に或は分割して投入することが出来る。
用いる過酸化物の量は、スルホン酸基に変換できる官能基を有するシランカップリング剤に対して、200〜5000モル%、好ましくは300〜5000モル%、さらに好ましくは500〜5000モル%である。
過酸化物を添加する際の温度は限定されないが、常温(約20℃)が好ましい。
反応温度も限定されないが、常温(約20℃)から沸点が好ましい。
反応時間も限定されないが、10分から48時間が好ましく、6時間から24時間が特に好ましい。
本発明のスルホン酸基修飾金属酸化物ゾルは、作業性を向上させる為に希釈溶剤を含有させても良い。希釈溶媒としては、本発明のスルホン酸基修飾金属酸化物ゾルと反応せず、これらを溶解及び/又は分散させるものであれば制限がなく、例えば、エーテル系溶剤(テトラハイドロフラン、ジオキサン等)、アルコール系溶剤(メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール等)、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)及び非プロトン性溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等)及び水等が挙げられる。
希釈溶媒を含有する場合、希釈溶媒の含有量は、例えば、全溶媒に対する、本発明のスルホン酸基修飾金属酸化物ゾルの重量%が、0,01〜15重量%(好ましくは0.05〜10重量%、特に好ましくは0.1〜7.5重量%)となる量である。
本発明の吸着性樹脂材料は、上記スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを樹脂吸着材に添着させた吸着性樹脂材料;及び上記スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを樹脂吸着材に添着させ、かつシロキサン類を吸着させた吸着性樹脂材料である。
原料として用いられる樹脂吸着材は、特に限定されるものではないが、その溶解パラメータ(SP)は通常、13〜27(J/cm1/2であり、14〜22(J/cm1/2が好ましく、16〜20(J/cm1/2がさらに好ましい。
樹脂吸着材の具体例としては、ポリエチレン(SP:16.6)、ポリプロピレン(SP:16.6)、ポリスチレン(SP:18.4)、ポリメタクリル酸メチル(SP:18.9)、ポリ酢酸ビニル(SP:19.2)、ポリ塩化ビニル(SP:19.6)、ポリカーボネート(SP:20.0)、ポリエチレンテレフタレート(SP:21.9)、フェノール樹脂(SP:23.1)、ポリビニルアルコール(SP:25.7)、ポリアクリルニトリル(SP:26.1)及びスチレン−ジビニルベンゼン共重合体(SP:18.5)等が挙げられ、好ましくはスチレン−ジビニルベンゼン共重合体である。
また、架橋構造を有する樹脂(例えば、(メタ)アクリル酸−ジビニルベンゼン共重合体、(メタ)アクリル酸−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、スチレンスルホン酸−ジビニルベンゼン共重合体、スチレンスルホン酸−(メタ)アクリル酸−ジビニルベンゼン共重合体、スチレンスルホン酸−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−ジビニルベンゼン共重合体、スチレンスルホン酸−(メタ)アクリル酸エステル−ジビニルベンゼン共重合体など)なども例示できる。架橋した樹脂は、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体などの架橋構造を有する多孔質樹脂を、硫酸などによりスルホン化した樹脂であってもよい。さらに、これらのベース樹脂は、アルカリ金属塩(リチウム、ナトリウム、カリウム塩など)、アンモニウム塩、アミン塩(トリメチルアミン塩などのアルキルアミン塩)などであってもよい。
また、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体等からなる母体を持つイオン交換樹脂やキレート樹脂も用いることができる。
イオン交換樹脂としては、強酸性陽イオン交換樹脂(カチオン交換樹脂ともいう)、弱酸性陽イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂(アニオン交換樹脂ともいう)、弱塩基性陰イオン交換樹脂、両性イオン交換樹脂が挙げられる。
キレート樹脂としては、特定の金属とキレート結合のできる官能基(例えば、イミノジカルボン酸基,ポリアミン基などの多座配位性基)を有するキレート樹脂が挙げられる。
樹脂吸着材又は吸着性樹脂材料の形状は、特に制限されず、粒状(粉粒状)、繊維状などであってもよい。好ましくは粒状であり、その平均粒子径は、通常、0.1〜1000μm、好ましくは10〜750μm、さらに好ましくは100〜500μmである。
樹脂吸着材は、単独で用いてもよく、樹脂吸着材とバインダー成分(又は賦形成分)とで構成された成形体として用いてもよい。
バインダー成分としては、樹脂吸着材を適当な形状(例えば、粒状、シート状、ハニカム状など)に賦形又は成形できればよく、例えば、セピオライト、ゼオライト、アタパルジャイト、タルク、モンモリロナイトなどの無機粘土鉱物、フェノール系樹脂、ピッチ系樹脂などの結合剤に限らず、繊維成分なども含まれる。これらのバインダー成分は、単独で又は二種以上組み合わせて使用でき、必要により、結合剤と繊維成分とを組み合わせて用いてもよい。
前記バインダー成分のうち、繊維成分としては、合成繊維(ポリエステル繊維(ポリエチレンテレフタレート繊維など)、ポリアミド繊維、ポリカーボネート繊維、ポリイミド繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維、ポリエーテルスルホン繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリアセタール繊維、フェノール樹脂繊維、ポリアリレート繊維、液晶ポリマー繊維など)、半合成繊維(セルロースアセテートなどのセルロースエステル繊維など)、天然繊維(例えば、セルロース繊維、綿、麻、岩綿、羊毛繊維など)、無機繊維(炭素繊維、炭化ケイ素繊維、ガラス繊維、シリカ−アルミナ繊維など)などが挙げられる。これらの繊維成分は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。上記繊維成分のうち、セルロース繊維、セルロースエステル繊維、又はこれらのセルロース系繊維を含有する混合繊維、パルプなどが好ましい。繊維成分は、必要により、叩解してもよい。
樹脂吸着材とともにバインダー成分を用いた成形体には、通常、(i) 樹脂吸着材と結合剤と、必要により繊維成分とを用いて、繊維状、シート状、ハニカム状などに成形したり、ペレット化した成形体、及び(ii)
樹脂吸着材と、繊維成分と、必要により結合剤とを用いて、抄紙などの手段でシート状に成形した成形体などが含まれる。
バインダー成分を含む前記成形体において、バインダー成分の割合は、樹脂吸着材100重量部に対して、例えば、0.1〜500重量部、好ましくは1〜400重量部、さらに好ましくは5〜300重量部程度であってもよい。例えば、樹脂吸着材を繊維成分とともに抄紙した抄紙構造を有する樹脂吸着材などでは、バインダー成分(繊維成分)の割合は、樹脂吸着材100重量部に対して、例えば、10〜500重量部、好ましくは50〜450重量部、さらに好ましくは100〜350重量部程度であってもよい。
このような樹脂吸着材含有成形体の形状は、特に制限されず、粒状(粉粒状又はペレット状)、繊維状、シート状、ハニカム状であってもよい。
樹脂吸着材1gあたりの、スルホン酸基の添着量は0.01〜0.8mmolが好ましい。
スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを樹脂吸着材に添着させ、かつシロキサン類を吸着させた吸着性樹脂材料の場合の、シロキサン類の吸着量は、樹脂吸着材1gあたり、1〜200mgが好ましい。
スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルの樹脂吸着材への添着は、慣用の方法、例えば、樹脂吸着材をアルコール類(エタノールなど)に懸濁し、該懸濁液をスルホン酸基修飾金属酸化物ゾル分散液(エタノール中)に加え、攪拌することにより行うことができる。
シロキサン類の樹脂吸着材への吸着は、スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを樹脂吸着材へ添着させた後に行われる。
吸着は、スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを添着させた樹脂吸着材を炭化水素類に懸濁し、該懸濁液にシロキサン溶液を加え攪拌することにより行うことができる。
また、スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを添着させた樹脂吸着材を容器に入れ、同じ容器にシロキサンを満たした小さい容器を同伴し、スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを添着させた樹脂吸着材に気化したシロキサンを吸着させることもできる。シロキサンは別容器で気化させた後、スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを添着させた樹脂吸着材の容器に供給しシロキサンを吸着することもできる。
本発明の吸着性樹脂材料は、シロキサン類を効率よく吸着又は吸収するため、シロキサン除去剤(又は吸着剤)として有用である。前記シロキサン類(環状シロキサン類)としては、シロキサンの環状2量体(又は4員環シロキサン)[(CHSiO](D2)、環状3量体(又は6員環シロキサン)[(CHSiO](D3)、環状4量体(又は8員環シロキサン)[(CHSiO](D4)、環状5量体(又は10員環シロキサン)[(CHSiO](D5)、環状6量体(D6)などが例示される。本発明の凝集体(又は吸着剤)は、これらのシロキサン類のうち単独のシロキサン又は複数のシロキサン類を吸着又は吸収できる。なお、環境中(例えば、大気中)のシロキサン類のうち主たる成分は、環状3量体(D3)、環状4量体(D4)及び環状5量体(D5)、特に環状3量体(D3)及び環状4量体(D4)である。
シロキサン除去剤(又は吸着剤)は、前記本発明の吸着性樹脂材料(第一の吸着剤)を含んでいればよく、本発明の吸着性樹脂材料(第一の吸着剤)単独で構成してもよく、第一の吸着剤と他の吸着剤(例えば、活性炭、ゼオライト、シリカ、アルミナなど)とを併用してもよい。他の吸着剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
シロキサン類は、シロキサン類を含む被処理流体を、前記吸着性樹脂材料(又は吸着性樹脂材料を含む除去剤)と接触させることにより除去できる。被処理流体は、液体(水溶液、有機溶媒溶液など)であってもよいが、通常、気体(ガス)である。被処理流体中のシロキサン類の濃度は、例えば、1ppb〜20ppm、好ましくは1ppb〜1ppm、さらに好ましくは1ppb〜100ppb程度である。なお、被処理流体(特に被処理ガス)は、水分、一酸化炭素、二酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素、炭化水素(メタン、エタン、プロパン、ブタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素など)、ハロゲン化炭化水素類(トリクロロエチレンなど)、エーテル類(ジメチルエーテル、ジエチルエーテルなど)などを含んでいてもよい。さらに、被処理ガスは、シロキサン類を含む空気であってもよい。
被処理流体(又は被処理ガス)は、バッチ式、セミバッチ式又は連続式で前記吸着性樹脂材料(又は吸着性樹脂材料を含む除去剤)と接触させることができる。連続式に被処理流体(又は被処理ガス)を処理する場合、被処理流体(又は被処理ガス)の流量は、前記吸着性樹脂材料(又は吸着性樹脂材料を含む除去剤)100gに対して、常温常圧(温度20〜25℃、圧力1気圧)で、100mL〜200L/分、好ましくは1〜100L/分、さらに好ましくは1〜60L/分(例えば、5〜50L/分)程度であってもよい。被処理流体(又は被処理ガス)の空間速度(SV)は、例えば、100〜50000h−1、好ましくは1000〜30000h−1、さらに好ましくは5000〜20000h−1程度であってもよい。
被処理流体(又は被処理ガス)は、加圧して前記吸着性樹脂材料(又は除去剤、吸着剤)と接触させてもよいが、通常、被処理流体(又は被処理ガス)の処理は常圧で行われる。吸着処理は、例えば、温度0〜100℃(好ましくは10〜50℃、さらに好ましくは15〜35℃)程度で行うことができる。
本発明の吸着性樹脂材料は、センサーの被毒成分又は鋭敏化成分であるシロキサン類を選択的に吸着する。そのため、吸着性樹脂材料(又は吸着性樹脂材料を含む除去剤)は、センサー(例えば、工業用又は家庭用ガス警報器のセンサー)の上流側に配設されるフィルター材料として適している。より詳細には、所定の検知成分を検知するためのセンサ(ガスセンサーなど)は、通常、流入口と排出口とを備えた中空筒体と、この筒体の上流側(流入口側)の筒体内に配設され、夾雑成分(センサの被毒成分など)を除去するためのフィルターと、このフィルターの下流側の筒体に配設されたセンサーとを備えている。センサーからの検出値は基準値と比較され、検出値が基準値を越えると、警報により有毒成分又は可燃成分の濃度が高くなったことを報知している。
このようなセンサーによる検知成分は、センサーの用途に応じて選択できるが、前記吸着性樹脂材料(又は除去剤)は、検知成分[一酸化炭素、VOC成分(例えば、メタンなどの低揮発性有機化合物)など]を吸着することなく、シロキサン類を選択的に効率よく吸着する。そのため、センサーのフィルターを前記吸着性樹脂材料(又は除去剤)で構成すると、シロキサン類の通過又は透過を長期間に亘り抑制でき、被検知成分に対する検知応答性を低下させることなく、誤警報の発生を防止できる。なお、センサーとしては、被検知成分の種類に応じて選択でき、一酸化炭素では、慣用のセンサー(例えば、接触燃焼式、半導体式、電気化学式センサー)、メタンなどの可燃性成分では、慣用のセンサー(例えば、接触燃焼式、半導体式センサー)などが利用できる。
本発明の半導体式ガスセンサーは、前記フィルターを配設したものである。フィルターを配設したセンサー断面図を図1に示す。
半導体式ガスセンサーとしては、例えば特許401738号公報に記載のものが挙げられる。即ち、基板と膜状酸化物半導体と、この膜状酸化物半導体の表面を覆うように設けられた触媒層を有する半導体式ガスセンサーである。膜状酸化物半導体が、径0.005〜0.5μmの柱状構造粒子の集合体として形成される。
半導体式ガスセンサーの構造は、図2に示すように、加熱手段としての膜状ヒーター2を備えた絶縁基板3(例えばアルミナ基板)上に、膜状酸化物半導体(例えば酸化スズ)からなる感応層4を備えると共に、この感応層4を覆うように、触媒層5を設けて形成される。この感応層4の両端部には、この層4の抵抗値の変化を検出するための一対の電極6(6a,6b)が設けられる。
酸化物半導体とは、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化銅、酸化鉄などの遷移金属酸化物や酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化ビスマス等の金属酸化物を主成分とする半導体材料から構成される感ガス部を有し、その電気抵抗値が、検出ガスの存在や濃度により変化しうるものを言う。
メタン検出を目的とした場合、酸化物半導体として、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化鉄から選ばれる一つ以上の金属酸化物またはその混合物あるいは固溶体を用いることが好ましい。とりわけメタン感度が大きく発現する酸化スズが好ましい。金属酸化物として酸化スズを用いた場合は、柱状構造粒子は5〜20nm程度の微細結晶の集合体(2次粒子)として形成される。
酸化物半導体の形態としては、メタンに対する感度を大きくするため、酸化物半導体を膜状とし、径0.005〜0.5μmの柱状構造粒子の集合体として形成されていることが好ましい。ここで、径が0.005μmより大きいと酸化物半導体の抵抗値が小さくなり、抵抗検出が容易である。一方、径が0.5μmより小さいと、緻密構造では無いため、柱状構造をとる感度増大の効果を得やすい。
触媒層は、基本的に薄膜化、厚膜化もともに可能である。ここで、薄膜化に関しては、薄くすると透過課程での反応時間が短くなってしまうため、メタン以外の感度を抑制したい成分の除去が十分に行えないという限界が存在する。このような場合は、透過速度を抑制し反応時間を稼ぐため、緻密にすることが好ましい。低濃度に対する応答性は高く無くても良い用途には、このような構成を採用することでも使用可能である。但し、保温効果が低く、気流の影響を受けやすくなる。触媒層の厚みの上限は、メタンを完全に燃焼させてしまわない厚さとしてきまる。
触媒層における触媒の担体成分としてアルミナ、酸化チタン、ジルコニア、シリカから選ばれる一つ以上の金属酸化物またはその混合物あるいは固溶体を用いることが好ましい。
触媒としては、パラジウムや白金が好ましく用いられる。
本発明のガス検出器は、前記ガスセンサーを備え、前記ガスセンサーの抵抗値の変化を電気的出力として検出する検出回路を備え、前記検出回路により検出される前記電気的出力に基づいて、メタンガスに関係したガス情報を出力する出力手段を備えたのであり、図3に示すような構成を採用することができる。
この機能ブロック図においては、これまで説明してきたガスセンサーを可変抵抗Rsとして示している。図3の構成は、定電圧源10を使用する場合のものであり、可変抵抗Rsとしてのガスセンサーと、固定抵抗Roとを直列に定電圧源10に接続し(可変抵抗Rsの端子は、先の一対の電極6(6a,6b)を使用する)、この固定抵抗Roを挟んだ端子13間の電圧出力Voutを検出する構造を採用する。このような回路を検出手段と称する。
さて、電圧出力VoutはA/D変換器14によりA/D変換し、この様にして得られるデジタルデーターに基づいて、採用されているガスセンサーの感度特性(抵抗値またはこれに基づく電圧出力と検出対象ガスのガス濃度との関係を示す感度特性)から、ガス濃度を求める。一方、ガス濃度あるいは抵抗値は、予め設定される閾値と比較され、これが閾値を越えた場合に、ガスが検出された等の警報を発生するものとする。この操作は、マイクロプロセッサー15によって行われる。さらに、処理された情報は、濃度表示手段17、警報発生、表示手段16等に送られ、外部出力される。本願にあっては、マイクロプロセッサー15、表示手段16、17等を纏めて出力手段と称する。この例の場合は、検出対象ガスとしてのメタンガスの濃度、警報が、本願にいうガス情報となる。このようなガス情報としては、ガスの有無のみを示す情報も含まれる。
このようにして、ガス検出器を構成することができる。
このように、ガスセンサーにおける検出対象ガスとの接触による抵抗値の変化を電気的出力として取り出す構成としては、公知の任意の構成を採用でき、例えば、ブリッジ回路の一片にガスセンサーの抵抗を用いる構成や、定電流源を利用し電圧を検出する構成等も採用できる。図3には、A/D変換器14を用いた回路を示したが、オペアンプ等を用いたアナログデーターに基づいて濃度表示手段、警報発生、表示手段等により外部出力してもよい。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。実施例は、本発明を説明するものであり、制限を加えるものではない。
実施例1
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(JNC社商品名:S810)7.31g(37.2mmol)、エタノール
250g、水 73g、30%シリカゾルIPA(イソプロピルアルコール)分散液 36.6g(日産化学商品名:IPA−ST、シリカゾル11.0g相当)を混合し、バス温90℃で一晩加熱還流した。30%過酸化水素水 25.2g(222.8mmol)を加えさらに一晩加熱還流し、スルホン酸修飾シリカゾル分散液を得た。
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体 2.08gをエタノール10gに懸濁し、上記のスルホン酸修飾シリカゾル分散液 2.08g(計算酸当量0.200mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。ロータリーエバポレータで減圧濃縮し、吸着性樹脂材料を得た。計算添着量0.095mmol/gであった。
実施例2
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体 2.09gをエタノール10.5gに懸濁し、実施例1で得られたスルホン酸修飾シリカゾル分散液 3.10g(計算酸当量0.297mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。ロータリーエバポレータで減圧濃縮し、吸着性樹脂材料を得た。計算添着量0.143mmol/gであった。
比較例1
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体をそのまま使用した。
[評価試験1]
実施例1で得られた吸着性樹脂材料 約250mgを、アルミニウム容器に入れて精秤(小数点以下4桁まで精秤)した。ガラス容器底部に、小さいシャーレに入れた環状4量体シロキサン(D4)を置き、網製架台の上に精秤した吸着性樹脂材料を置いた。ガラス容器にふたをして20℃恒温槽に入れ72時間後の重量を測定した。72時間後、熱分析(TG−DTA:N2
300ml/分、25℃から250℃へ10℃/分の昇温速度で昇温)により吸着性樹脂材料の重量増加に対する保持量を測定した。
実施例2で得られた吸着性樹脂材料及び比較例1のスチレン−ジビニルベンゼン共重合体についても同様に行った。その結果を表1に示した。
Figure 2015093254
表1から明らかなように、比較例に比べ、実施例ではシロキサン類を長時間に亘り効率よく吸着し、かつ保持する。
[評価試験2]
実施例1で得られた吸着性樹脂材料 約250mgを、アルミニウム容器に入れて精秤(小数点以下4桁まで精秤)した。ガラス容器底部に、小さいシャーレに入れた環状4量体シロキサン(D4)および水を置き、網製架台の上に精秤した吸着性樹脂材料を置いた。ガラス容器にふたをして20℃恒温槽に入れ96時間後の重量を測定した。96時間後、熱分析(TG−DTA:N2
300ml/分、25℃から250℃へ10℃/分の昇温速度で昇温)により吸着性樹脂材料の重量増加に対する保持量を測定した。
実施例2で得られた吸着性樹脂材料及び比較例1のポリ(スチレン−ジビニルベンゼン)についても同様に行った。その結果を表2に示した。
Figure 2015093254
表2から明らかなように、水分共存下においても比較例に比べ、実施例ではシロキサン類を長時間に亘り効率よく吸着し、かつ保持する。
実施例3
実施例2の吸着性樹脂材料を用いフィルターを作成した。このフィルターを図1のように配設し、半導体式ガスセンサーを作成した。この半導体式ガスセンサーを備えた、上記で説明したガス検出器を作成した。
このガス検出器を用いて、常温常湿でD4暴露試験を72時間行った後、LPG警報濃度を測定した。また、その後、清浄空気中の雰囲気にて50℃の恒温槽に6時間放置後し、LPG警報濃度を測定した。その後、清浄空気中、常温常湿で24時間放置後のLPG警報濃度を測定した。その結果を図4に示した。
比較例2
実施例3において、実施例2の吸着性樹脂材料の代わりに、比較例1のものを使用し、同様に比較のガス検出器を作成し、LPG警報濃度を測定した。その結果を図4に示した。
本願発明のガス検出器は、比較例に比べ性能が安定し、誤作動しにくい。
本発明は、シロキサン類を効率よくかつ選択的に吸着して除去又は分離する。そのため、種々に分野、例えば、工業的にシロキサン類を分離するだけでなく、環境中のシロキサン類を分離するのに有用である。また、被毒成分であるシロキサン類を分離除去して、被検知成分(一酸化炭素、メタンなど)を検知するガスセンサーのフィルターなどとして有用である。

ガスセンサー

加熱手段(膜状ヒーター)

基板

感応層(膜状酸化物半導体層)

触媒層

電極
10 定電圧源
13 端子
14 A/D変換器
15 マイクロプロセッサー
16 警報発生、表示手段
17 濃度表示手段

Claims (12)

  1. スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを樹脂吸着材に添着させた吸着性樹脂材料。
  2. スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルを樹脂吸着材に添着させ、かつシロキサン類を吸着させた吸着性樹脂材料。
  3. 樹脂吸着材の溶解パラメータが13〜27(J/cm1/2である請求項1又は2に記載の吸着性樹脂材料。
  4. スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルが、金属酸化物ゾル1gあたりスルホン酸基を
    0.55〜5.5mmol修飾した請求項1〜3のいずれかに記載の吸着性樹脂材料。
  5. スルホン酸基修飾金属酸化物ゾルが、下記式(1)で表される官能基で修飾された修飾金属酸化物ゾルである請求項1〜4のいずれかに記載の吸着性樹脂材料。
    HOS(=O)−R−Si(CH(−O−)3−n (1)
    {式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基(本アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い)であり、nは0又は1を表す。}
  6. 金属酸化物ゾルがシリカゾルである請求項1〜5のいずれかに記載の吸着性樹脂材料。
  7. 多孔質材料1gあたりの、スルホン酸基の添着量が0.01〜0.8mmolである請求項1〜6のいずれかに記載の吸着性樹脂材料。
  8. シロキサン類を吸着または吸収して除去する除去剤であって、請求項1〜7のいずれかに記載の吸着性樹脂材料を含む、シロキサン除去剤。
  9. シロキサン類を含む被処理流体を、請求項1〜7のいずれかに記載の吸着性樹脂材料と接触させ、シロキサン類を除去する方法。
  10. ガスセンサーの上流側に配設されるフィルターであって、請求項1〜7のいずれかに記載の吸着性樹脂材料を含むフィルター。
  11. 請求項10に記載のフィルターを配設した、半導体式ガスセンサー。
  12. 請求項11に記載のガスセンサーを備え、前記ガスセンサーの抵抗値の変化を電気的出力として検出する検出回路を備え、前記検出回路により検出される前記電気的出力に基づいて、メタンガスに関係したガス情報を出力する出力手段を備えたガス検出器。
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