JP2015093064A - 超音波画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】組織の構造的な特徴部位に応じてテンプレートを適正化する。
【解決手段】画像形成部20において形成された超音波画像に係る複数の画像データは、画像記憶部22に記憶される。トラッキング処理部30は、画像記憶部22に記憶された画像データに基づいて、画像データ間において、一方の画像データ内にテンプレートを設定し、そのテンプレートに対応した画像部分を他方の画像データ内で探索する。トラッキング処理部30は、テンプレートを設定するにあたり、画像データ内における組織の構造的な特徴部位に基づいて、テンプレート内で特徴部位の占める割合が増大するようにテンプレートの形態を変化させて画像データ内にテンプレートを設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波画像処理装置に関し、特に、画像データ内にテンプレートを設定する画像処理に関する。
超音波を送受することにより得られる超音波画像の画像データ内にテンプレートを設定して画像処理を行う超音波画像処理装置や超音波診断装置が知られている。
例えば、特許文献1〜3には、画像データ内の注目個所(注目点)にテンプレートを設定し、テンプレートを利用したパターンマッチングにより、注目個所を複数のフレームに亘って追跡する画期的な技術が提案されている。これにより、例えば心筋の動きを極めて高精度に追跡すること等が可能になる。
画像データ間のパターンマッチングにおいては、例えば、一方の画像データ内にテンプレートが設定され、そのテンプレートに対応した画像部分が他方の画像データ内で探索される。
特開2012−152379号公報 特開2012−115388号公報 特開2012−115387号公報
上述した背景技術に鑑み、本願の発明者は、パターンマッチング等のテンプレートを利用した画像処理について研究開発を重ねてきた。特に、組織の構造的な特徴部位(例えば組織の境界等)に対して設定されたテンプレートの挙動に注目した。
本発明は、その研究開発の過程において成されたものであり、その目的は、組織の構造的な特徴部位に応じてテンプレートを適正化することにある。
上記目的にかなう好適な超音波画像処理装置は、複数の超音波画像に対応した複数の画像データを記憶する画像記憶部と、画像データ間において、一方の画像データ内にテンプレートを設定し、そのテンプレートに対応した画像部分を他方の画像データ内で探索する画像処理部と、を有し、前記画像処理部は、画像データ内における組織の構造的な特徴部位に基づいて、テンプレート内で当該特徴部位の占める割合が増大するようにテンプレートの形態を変化させて画像データ内にテンプレートを設定する、ことを特徴とする。
上記構成において、組織の構造的な特徴部位とは、例えば、組織内で又は他組織と比較して、組成や形状等において特有な部分であり、画像データ内で識別できる部分であることが望ましい。組織の構造的な特徴部位には、例えば、組織の境界や組織内の膜や筋などの具体例が含まれるものの、特徴部位はこれらの具体例に限定されない。
例えば、組織の境界を例に挙げて説明すると、組織の境界上においては、注目部位の近傍に比較的良く似た画像パターンが存在する可能性があるため、例えば、上記装置とは異なる従来のテンプレートを利用して組織の境界上でパターンマッチングによるスペックルトラッキングを行うと、組織の境界上において注目部位に良く似た別部位の画像パターンが探索され、注目部位の追跡結果が境界上に沿って注目部位から離れて移動してしまう場合がある。
これに対し、上記装置は、テンプレート内における特徴部位の占める割合が増大するようにテンプレートの形態を変化させて画像データ内にテンプレートを設定する。例えば、基準となるテンプレートの形態を特徴部位の占める割合が増大するように変化させてテンプレートが設定される。または、複数のテンプレートの中から特徴部位の占める割合がより大きなテンプレートが選択されて設定される。
上記装置によれば、テンプレート内における特徴部位の占める割合を増大させるため、例えば、組織の境界を対象としてパターンマッチングを行う際に、従来のテンプレートと比較して、テンプレート内において境界の占める割合を大きくすることができ、テンプレート内で境界に係る画像パターンの特性が優位になり画像パターンの固有性(独自性)が高まるため、境界上または境界付近におけるパターンマッチングの精度が向上する。そのため、上記装置は、特に心筋等の境界を追跡する画像処理において好適である。
望ましい具体例において、前記画像処理部は、前記特徴部位の方向に応じてテンプレートの形態を決定することを特徴とする。特徴部位の方向は、例えば、特徴部位の組成や形状等に応じて判定され、形状に応じて判定するのであれば、例えば、特徴部位の長手方向がその具体例である。なお、特徴部位の方向は、画像データに基づいて画像処理により決定されてもよいし、特徴部位の方向を指定するユーザ操作により決定されてもよい。
望ましい具体例において、前記画像処理部は、前記特徴部位である組織の境界に基づいて、当該境界の方向に応じてテンプレートの方向を決定し、当該境界を含むようにテンプレートを設定する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、前記画像処理部は、前記特徴部位である組織の境界に基づいて、当該境界の方向に応じてテンプレートの形状を決定し、当該境界を含むようにテンプレートを設定する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、心臓の拡張収縮運動を評価するために画像データ内において心筋と心腔の境界に対して設定された2つの設定点間の距離を計測する計測処理部をさらに有し、前記画像処理部は、2つの設定点の各々に対応したテンプレートを設定するにあたり、2つの設定点を通る直線の方向に基づいて仮定される前記境界の方向に応じて、テンプレートの方向と形状の少なくとも一方を決定する、ことを特徴とする。境界に対して設定される設定点は、境界上に設定されてもよいし境界近傍に設定されてもよい。また、2つの設定点を通る直線は、画像内に描画されてもよいし、演算上の仮想的な直線(例えば直線の数式)でもよい。
また、上記目的にかなう好適な超音波診断装置は、超音波を送受するプローブと、プローブを制御することにより受信信号を得る送受信部と、受信信号に基づいて複数の超音波画像に対応した複数の画像データを形成する画像形成部と、画像データ間において、一方の画像データ内にテンプレートを設定し、そのテンプレートに対応した画像部分を他方の画像データ内で探索する画像処理部と、を有し、前記画像処理部は、画像データ内における組織の構造的な特徴部位に基づいて、テンプレート内で当該特徴部位の占める割合が増大するようにテンプレートの形態を変化させて画像データ内にテンプレートを設定することを特徴とする。
また、上記目的にかなう超音波画像処理プログラムが実現されてもよい。例えば、複数の超音波画像に対応した複数の画像データを処理するコンピュータに、画像データ内における組織の構造的な特徴部位に基づいて、テンプレート内で当該特徴部位の占める割合が増大するようにテンプレートの形態を変化させて画像データ内にテンプレートを設定する機能と、画像データ間において、一方の画像データ内に設定されたテンプレートに対応した画像部分を他方の画像データ内で探索する探索機能と、を実現させることを特徴とする超音波画像処理プログラムである。
上記超音波画像処理プログラムは、例えば、ディスクやメモリなどのコンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶され、その記憶媒体を介してコンピュータに提供される。もちろん、インターネットなどの電気通信回線を介して上記超音波画像処理プログラムがコンピュータに提供されてもよい。
本発明により、組織の構造的な特徴部位に応じてテンプレートを適正化することができる。例えば、本発明の好適な態様によれば、テンプレート内における特徴部位の占める割合を増大させることにより、例えば組織の境界上または境界付近におけるパターンマッチングの精度が向上する。
本発明の実施において好適な超音波診断装置の全体構成を示す図である。 画像データ間のパターンマッチングを説明するための図である。 テンプレートの設定例を示す図である。 設定点の位置補正を説明するための図である。 テンプレートの形態を変化させる具体例を示す図である。 直線Lの別の設定例を説明するための図である。 図1の超音波診断装置による画像処理のフローチャートである。
図1は、本発明の実施において好適な超音波診断装置の全体構成を示す図である。図1の超音波診断装置は、本発明に係る超音波画像処理装置の機能を備えている。
プローブ10は、例えば心臓や筋肉などの診断対象を含む領域に対して超音波を送受する超音波探触子である。プローブ10は、各々が超音波を送受する複数の振動素子を備えており、複数の振動素子が送受信部12により送信制御されて送信ビームが形成される。また、複数の振動素子が診断対象を含む領域内から超音波を受波し、これにより得られた信号が送受信部12へ出力され、送受信部12が受信ビームを形成して受信ビームに沿ってエコーデータが収集される。プローブ10は、超音波ビーム(送信ビームと受信ビーム)を二次元平面内において走査する。もちろん、超音波ビームを三次元空間内において立体的に走査する三次元プローブが利用されてもよい。
診断対象を含む領域内で超音波ビームが走査され、送受信部12によりエコーデータが収集されると、画像形成部20は、収集されたエコーデータに基づいて超音波の画像データを形成する。画像形成部20は、例えばBモード画像の画像データを形成する。また、画像形成部20は、複数の超音波画像に対応した複数の画像データを形成する。例えば、複数フレームに亘って診断対象を映し出した複数の画像データが形成される。
画像形成部20において形成された複数の画像データは、表示部50に出力され、例えば、診断対象である心臓に係る動画の超音波画像が表示部50に表示される。また、画像形成部20において形成された複数の画像データは、画像記憶部22に記憶される。
トラッキング処理部30は、画像記憶部22に記憶された画像データに基づいて、画像データ間において、一方の画像データ内にテンプレートを設定し、そのテンプレートに対応した画像部分を他方の画像データ内で探索する画像処理部として機能する。トラッキング処理部30は、画像データ内にテンプレートを設定するテンプレート設定機能と、テンプレート内の画像データに基づいてパターンマッチングを行うパターンマッチング機能を備えている。
計測処理部40は、トラッキング処理部30における探索結果に基づいて、心臓や筋肉などの診断対象に関する各種の計測処理を実行する。そして、表示部50には、画像形成部20において形成された画像データに対応した超音波画像や計測処理部40における計測結果などが表示される。
図1に示す構成(各機能ブロック)のうち、送受信部12と画像形成部20とトラッキング処理部30と計測処理部40は、それぞれ、例えばプロセッサや電子回路等のハードウェアを利用して実現することができ、その実現において必要に応じてメモリ等のデバイスが利用されてもよい。画像記憶部22は、例えば半導体メモリやハードディスク等のデータ記憶デバイスで実現され、表示部50の好適な具体例は例えば液晶ディスプレイ等である。
また、図1に示すプローブ10以外の構成は、例えばコンピュータにより実現することもできる。つまり、コンピュータが備えるCPUやメモリやハードディスク等のハードウェアと、CPU等の動作を規定するソフトウェア(プログラム)との協働により、図1のプローブ10以外の構成を実現してもよい。
図1の超音波診断装置の全体構成は以上のとおりである。次に、この超音波診断装置により実現される機能等について詳述する。なお、図1に示した構成(部分)については以下の説明において図1の符号を利用する。
図2は、画像データ間のパターンマッチングを説明するための図であり、画像データ1と画像データ2との間における処理を示している。画像データ1と画像データ2は、例えば同じ診断対象から互いに異なる時刻に得られる画像データである。パターンマッチングにおいては、まず、検査者などのユーザにより画像データ1内においてユーザが注目する個所に設定点(黒丸)が設定され、その画像データ1内において、例えば設定点を取り囲むようにテンプレートTが設定される。さらに、画像データ2内において、テンプレートTに対応した位置にある画像領域を含むように探索領域SAが設定される。探索領域SAの設定には、公知の様々な手法を利用することができる。もちろん、画像データ2の全体を探索領域SAとしてもよい。
テンプレートTと探索領域SAが設定されると、画像データ2の探索領域SA内においてテンプレートTが移動され、各移動位置において、画像データ1のテンプレートT内の複数の画素と、画像データ2のテンプレートT内の複数の画素とに基づいて、相関値が算出される。例えば、画像データ1内のテンプレートTに対応した位置を初期位置とし、その初期位置からの変位(dx,dy)ごとに相関値が算出され、探索領域SA内の全域に亘る複数の変位に対応した相関値が算出される。
こうして、探索領域SA内の全域に亘る複数の変位に対応した相関値が算出されると、複数の変位の中から最も類似の度合が大きい変位が特定され、画像データ1内のテンプレートTの移動先、つまり設定点(黒丸)の移動先とされる。
なお、相関値とは画像データ間の相関関係の程度(類似の程度)を示す数値であり、相関値の算出には相関演算の各手法に応じた公知の数式が用いられる。例えば、位相限定相関法や相互相関法では、類似の度合が大きいほど大きな値を示す相関値が利用され、最小和絶対差法では、類似の度合が大きいほど小さな値を示す相関値が利用される。
また、図2においては二次元平面内における平行移動の変位(dx,dy)を示しているが、さらに回転移動の変位を加えて、回転移動の変位も考慮して相関値が算出されてもよい。また、三次元画像の画像データの場合には、三次元的な平行移動や回転移動の各変位ごとに相関値が算出され、複数の変位の中から最も類似の度合が大きい変位が特定される。
上述した相関演算に基づいたパターンマッチングにより、トラッキング処理部30は、例えば、画像データ内において設定点(黒丸)の移動先を複数の時相に亘って追跡(トラッキング)する。そのパターンマッチングに利用されるテンプレートは、画像データ内における組織の構造的な特徴部位に基づいて設定される。
図3は、テンプレートの設定例を示す図である。図3には、心臓の心筋と心腔の境界におけるテンプレートの設定例が示されている。例えば、ユーザが、表示部50に表示される心臓Hの超音波画像を見ながら、マウス、トラックボール又はタッチパネル等の操作デバイスを操作して、心筋と心腔の境界上または境界付近に、設定点(黒丸)を設定する。図3に示す具体例では、設定点が2つ設定されている。
設定点が設定されると、トラッキング処理部30は、設定点の位置(座標)を含むように又は設定点の近傍に、テンプレートを設定する。図3に示す具体例では、2つの設定点の各々に対応した2つのテンプレートT1,T2が設定されている。
トラッキング処理部30は、各設定点ごとに、その設定点に対応したテンプレートを利用したパターンマッチング(図2参照)により、各設定点の移動先を複数の時相に亘って追跡(トラッキング)する。これにより、例えば、心臓の拡張収縮運動に伴って動く心筋の境界、つまり2つのテンプレートT1,T2に対応した心筋の境界が複数の時相に亘ってトラッキングされる。
図3の設定例は、心臓の拍出機能の指標であるFS(Fractional Shortening)計測において好適である。FS計測において、計測処理部40は、2つのテンプレートT1,T2を利用して追跡される2つの設定点(黒丸)を結ぶ線分の長さを計測する。例えば、心臓が拡張収縮運動する期間内において、計測処理部40が、複数の時刻(フレーム)に亘って各時刻ごとに線分の長さを計測し、複数の時刻に亘って線分の長さの変化を示す波形等を形成し、その波形等が表示部50に表示される。これにより、例えば、心臓の長軸に対して設定された2つの設定点により長軸についての波形が形成され、また、心臓の短軸に対して設定された2つの設定点により短軸についての波形が形成される。
なお、テンプレートを設定するにあたり、トラッキング処理部30は、ユーザが設定した設定点の位置を補正してもよい。
図4は、設定点の位置補正を説明するための図である。図4には、例えばFS計測において、心筋の境界の近傍にユーザにより2つの設定点P1,P2が設定された場合の具体例が図示されている。
2つの設定点P1,P2が設定されると、トラッキング処理部30は、図4(1)に示すように、2つの設定点P1,P2を通る直線Lを設定し、さらに、直線L上において、設定点P1を含む検索範囲R1と、設定点P2を含む検索範囲R2を設定する。例えば、各設定点から既定距離までの範囲が検索範囲とされる。なお、既定距離は適宜変更されてもよい。
そして、トラッキング処理部30は、検索範囲内におけるエコーデータの輝度値に基づいて、心筋と心腔の境界位置を検索する。図4(2)は、探索範囲R1(探索範囲R2についても同様)内の各位置を横軸とし、各位置における輝度値を縦軸としたグラフを示している。トラッキング処理部30は、探索範囲R1(探索範囲R2)内における輝度値を平滑化処理する。図4(3)は、図4(2)の輝度値を平滑化した結果の具体例を示している。
さらに、トラッキング処理部30は、探索範囲R1(探索範囲R2)内における平滑化処理後の輝度値を直線Lに沿って空間的に微分処理する。図4(4)は、図4(3)の輝度値を微分処理した結果の具体例を示している。心筋の輝度値に比べて心腔の輝度値は小さいため、心筋と心腔との間における輝度値の差は比較的大きい。したがって、心筋と心腔の境界において、輝度値の空間的な微分値は比較的大きくなる。
そこで、トラッキング処理部30は、探索範囲R1(探索範囲R2)内において輝度値の微分値が最大となる位置を心筋と心腔の境界であると特定する。そして、トラッキング処理部30は、ユーザが設定した設定点P1(設定点P2)を直線L上において境界の位置まで移動して、補正後の設定点P1´(設定点P2´)とする。
なお、トラッキング処理部30は、輝度値の微分値が閾値よりも小さい場合に、境界が無い又は境界が検索できないと判断して、ユーザが設定した設定点P1(設定点P2)を位置補正せずにそのまま利用してもよい。
さらに、テンプレートを設定するにあたり、トラッキング処理部30は、テンプレート内で境界の占める割合が増大するようにテンプレートの形態を変化させる。
図5は、テンプレートの形態を変化させる具体例を示す図である。トラッキング処理部30は、例えば、心筋と心腔の境界の方向に応じて、テンプレートの方向と形状の少なくとも一方を変化させる。
図5(A)は、複数のテンプレート候補(T(1)〜T(5))の中から、境界の方向に応じたテンプレートを選択する具体例を示している。図5(A)において、直線Lは、例えばFS計測における2つの設定点を通る直線(図3,図4参照)である。トラッキング処理部30は、直線Lの方向に基づいて境界の方向を判断する。例えば、直線LのX軸に対する角度θの大きさに応じて、テンプレート候補(T(1)〜T(5))の中からテンプレートを選択する。
図5(A)に示す具体例において、テンプレートT(2)とテンプレートT(4)は、縦方向つまりX軸に直交するY軸方向の長さがnであり、横方向つまりX軸方向の長さもnである。nは画素数であり、nを奇数(例えば5)とすることにより、テンプレートの中心となる1画素が特定できる。
テンプレートT(1)とテンプレートT(5)は、縦方向の長さがnであり、横方向の長さがnの80パーセント(0.8n)である。横方向の長さをnの80パーセントに縮めると、例えば横方向の長さを5画素から4画素に縮めると、テンプレートの中心が画素と画素の間になり、中心となる1つの画素を特定できない場合がある。この場合には、例えば、横方向に縮める前の中心画素に対して横方向に隣接する2つの画素のうち、輝度値の大きい方を新たな(縮めた後の)中心画素としてもよい。
テンプレートT(3)は、横方向の長さがnであり、縦方向の長さがnの80パーセント(0.8n)である。縦方向の長さをnの80パーセントに縮めると中心となる1つの画素を特定できない場合がある。この場合には、例えば、縦方向に縮める前の中心画素に対して縦方向に隣接する2つの画素のうち、輝度値の大きい方を新たな(縮めた後の)中心画素としてもよい。
そして、図5(A)に示す具体例では、角度θが0以上で36度よりも小さい場合にテンプレートT(1)が選択され、角度θが36度以上で72度よりも小さい場合にテンプレートT(2)が選択され、角度θが72度以上で108度よりも小さい場合にテンプレートT(3)が選択され、角度θが108度以上で144度よりも小さい場合にテンプレートT(4)が選択され、角度θが144度以上で180度よりも小さい場合にテンプレートT(5)が選択される。これにより、直線Lの角度θに応じて、直線Lにほぼ直交すると仮定される境界の方向に応じた形状のテンプレートが選択される。
一方、図5(B)は、境界の方向に応じて、基準となるテンプレートT(1)の方向を変更する具体例を示している。図5(B)における直線Lも、例えばFS計測における2つの設定点を通る直線(図3,図4参照)である。トラッキング処理部30は、例えば、直線LのX軸に対する角度θの大きさに応じてテンプレートT(1)の方向を変更する。
基準となるテンプレートT(1)は、縦方向の長さがnであり、横方向の長さがnの80パーセント(0.8n)であり、直線Lの角度θが0度の場合におけるテンプレートTとなる。トラッキング処理部30は、直線Lの傾きと同じ角度θだけ、テンプレートT(1)をその中心を軸として回転させ、例えば、その中心が直線L上の設定点(図4参照)に重なるようにテンプレートTを配置する。これにより、直線Lにほぼ直交すると仮定される境界の方向と、テンプレートTの長手方向(長さn画素)が一致するように、テンプレートTが配置される。
なお、図5における縮小率(80パーセント)は、あくまでも具体例の一つに過ぎず、例えば、診断対象の種類や画像の状態等に応じて、縮小率が適宜に修正されてもよい。
図6は、直線Lの別の設定例を説明するための図である。図6には、心筋と心腔の境界に沿って複数の設定点を設定する場合における、直線Lの設定例が示されている。例えばユーザが表示部50に表示される心臓の超音波画像を見ながら、マウス、トラックボール又はタッチパネル等の操作デバイスを操作して、心筋と心腔の境界に沿って、複数の設定点を設定する。図6に示す具体例では、心臓壁(境界)に沿って8つの設定点P1〜P8が設定されている。
複数の設定点P1〜P8が設定されると、トラッキング処理部30は、各設定点ごとにそれに隣接する設定点を利用して直線Lを決定する。図6には、設定点P2に関する直線Lの設定例が拡大表示されている。
トラッキング処理部30は、まず、設定点P2と設定点P1を通る補助直線L1を設定し、設定点P2と設定点P3を通る補助直線L2を設定する。そして、トラッキング処理部30は、設定点P2を通り補助直線L1,L2の交差角度を二等分するように直線Lを決定する。トラッキング処理部30は、設定点P2以外の他の設定点についても、それに隣接する設定点を利用して直線Lを決定する。
直線Lが決定されると、トラッキング処理部30は、各設定点ごとに決定した直線Lを利用し、例えば図5において説明した処理により、各設定点ごとにテンプレートの形態を変化させてテンプレートを設定する。なお、図4を利用して説明した処理により、直線L上において各設定点の位置が補正されてもよい。こうして、トラッキング処理部30は、各設定点ごとに設定したテンプレートを利用したパターンマッチング処理により、複数の設定点の動きをトラッキングする。
図6の設定例は、例えば、心臓が拡張収縮運動する期間内において、複数の時相に亘って、心臓の心尖部を中心に心臓壁(境界)の動きを観測する場合に好適である。
図7は、図1の超音波診断装置による画像処理のフローチャートである。図7のフローチャートは、図1の超音波診断装置により心臓を診断する場合における具体例である。
ユーザ操作等により設定点が設定されると(S701)、例えば設定点を中心とする初期テンプレートが設定される(S702)。初期テンプレートは、境界の方向に応じて形状と方向が修正される前のテンプレートである。そして、初期テンプレート内の画像データに基づいて、初期テンプレート内に心筋と心腔の境界があるか否かが確認される(S703)。境界が無ければ、初期テンプレートをそのまま利用したパターンマッチングによりトラッキング処理が実行される(S708)。なお、初期テンプレート内で境界が見つからなかった場合に、表示部50にその旨を知らせるメッセージを表示させてもよい。
初期テンプレート内に境界があれば、境界の探索方向が導出される(S704)。つまり、境界の探索方向として、例えば直線L(図4〜図6参照)が導出される。そして、探索方向に沿って境界が探索され(S705:図4参照)、設定点が境界の位置に移動される(S706:図4参照)。さらに、境界の方向に応じて、テンプレートの形状と方向が決定され、初期テンプレートが修正される(S707:図5参照)。修正(変更)があれば、修正後のテンプレートを利用したパターンマッチングによりトラッキング処理が実行される(S708)。
トラッキング処理は、例えばユーザによって指定された全てのフレームが終了するまで実行され(S709)、全フレームについてのトラッキング処理が終了すると本フローチャートが終了する。
以上、本発明の実施において好適な超音波診断装置について説明したが、この超音波診断装置によれば、例えば心臓に係る計測において、心筋の境界の方向に応じてテンプレートの形態が最適化され、必要に応じて設定点の位置も補正されるため、ユーザ(検査者)の巧拙に伴う診断のバラツキが軽減され、望ましくは、常に信頼性の高い計測結果を得ることが可能になる。
なお、本発明の好適な実施形態として説明したテンプレート設定機能とパターンマッチング機能の処理に対応したプログラムにより、図1に示したパターンマッチング処理部30の機能をコンピュータで実現し、そのコンピュータを超音波画像処理装置として機能させてもよい。
また、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。
10 プローブ、20 画像形成部、30 トラッキング処理部。

Claims (6)

  1. 複数の超音波画像に対応した複数の画像データを記憶する画像記憶部と、
    画像データ間において、一方の画像データ内にテンプレートを設定し、そのテンプレートに対応した画像部分を他方の画像データ内で探索する画像処理部と、
    を有し、
    前記画像処理部は、画像データ内における組織の構造的な特徴部位に基づいて、テンプレート内で当該特徴部位の占める割合が増大するようにテンプレートの形態を変化させて画像データ内にテンプレートを設定する、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の超音波画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記特徴部位の方向に応じてテンプレートの形態を決定する、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の超音波画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記特徴部位である組織の境界に基づいて、当該境界の方向に応じてテンプレートの方向を決定し、当該境界を含むようにテンプレートを設定する、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の超音波画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記特徴部位である組織の境界に基づいて、当該境界の方向に応じてテンプレートの形状を決定し、当該境界を含むようにテンプレートを設定する、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の超音波画像処理装置において、
    心臓の拡張収縮運動を評価するために画像データ内において心筋と心腔の境界に対して設定された2つの設定点間の距離を計測する計測処理部をさらに有し、
    前記画像処理部は、2つの設定点の各々に対応したテンプレートを設定するにあたり、2つの設定点を通る直線の方向に基づいて仮定される前記境界の方向に応じて、テンプレートの方向と形状の少なくとも一方を決定する、
    ことを特徴とする超音波画像処理装置。
  6. 超音波を送受するプローブと、
    プローブを制御することにより受信信号を得る送受信部と、
    受信信号に基づいて複数の超音波画像に対応した複数の画像データを形成する画像形成部と、
    画像データ間において、一方の画像データ内にテンプレートを設定し、そのテンプレートに対応した画像部分を他方の画像データ内で探索する画像処理部と、
    を有し、
    前記画像処理部は、画像データ内における組織の構造的な特徴部位に基づいて、テンプレート内で当該特徴部位の占める割合が増大するようにテンプレートの形態を変化させて画像データ内にテンプレートを設定する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
JP2013234233A 2013-11-12 2013-11-12 超音波画像処理装置 Active JP6174973B2 (ja)

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