以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示(変動表示)も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示や回転等による更新表示など)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5では、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図3に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120は、第1特別図柄表示装置4Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、表示領域下方隅部には、第1保留記憶数が表示される第1保留記憶数表示エリア5Dが形成(配置)されているとともに、これら第1保留記憶数表示エリア5Dと対角位置となる表示領域上方隅部には、第2保留記憶数が表示される第2保留記憶数表示エリア5Uが形成(配置)されている。第1保留記憶数表示エリア5Dでは、第1特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示し、第2保留記憶数表示エリア5Uでは、第2特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、第1特図ゲームや第2特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のそれぞれに対応して、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1保留記憶数表示エリア5Dでは、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている第1始動入賞口に対応した表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)が成立したときには、第1保留記憶数表示エリア5Dのうちの1つ(例えば青色表示となっている表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。
また、第2保留記憶数表示エリア5Uでは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている第2始動入賞口に対応した表示領域のうち左端の表示部位)を赤色表示に変化させる。その後、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)が成立したときには、第2保留記憶数表示エリア5Uのうちの1つ(例えば赤色表示となっている表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。
なお、これら第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が数字にて認識できるようにしてもよい。また、第1保留記憶数表示エリア5Dと第2保留記憶数表示エリア5Uで表示色を異なるようにしているが、どちらの保留表示が、どの特図保留記憶数に対応しているのかを識別し易くなることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uを、同一の表示色としても良い。また、この実施の形態では、第1保留記憶数表示エリア5Dを表示領域の下方に、第2保留記憶数表示エリア5Uを表示領域の上方に設けるとともに、どちらの保留表示が、どの特図保留記憶数に対応しているのかを識別し易くなることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uを、共に、画像表示装置5の表示領域の上方または下方に配置するようにしても良い。
また、これら第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uとともに、あるいは第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、これら第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部と下部とに、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、特図ゲームに対応した可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより実行される特図ゲームにて可変表示される特別図柄を、飾り図柄とは別個に特定可能として表示する特別図柄可変表示エリアが設けられていてもよい。一例として、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が開始されたことに対応して、特別図柄可変表示エリアにて特別図柄の可変表示に対応した「◎」や「○」、「×」などを示す演出画像の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が終了して確定特別図柄が停止表示されることに対応して、特別図柄可変表示エリアにて確定特別図柄に対応して予め定められた「◎」や「○」、「×」などの演出画像を停止表示すればよい。例えば、特図ゲームにおける確定特別図柄が大当り図柄である場合には特別図柄可変表示エリアに「◎」を停止表示し、小当り図柄である場合には「○」を停止表示し、ハズレ図柄である場合には「×」を停止表示すればよい。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図3に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図3に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
また、画像表示装置5と遊技盤2との間には、後述するシャッタモータ36H、36Lにより駆動されて上下方向に移動することにより、画像表示装置5の前方を開閉可能とされたシャッタ38H,38Lとが設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ30が取り付けられている。図2は、スティックコントローラ30の構成例を示している。スティックコントローラ30は、遊技者が把持する操作桿30Aを含み、操作桿30Aの所定位置(例えば遊技者が操作桿30Aを把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタン31Aが設けられている。トリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿30Aの内部には、トリガボタン31Aに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ35A(図3を参照)が内蔵されていればよい。スティックコントローラ30の下部における下皿の本体内部などには、操作桿30Aに対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット32が設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニット32は、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿30Aの中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿30Aの中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ30の取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ30の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35B(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ30の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
スティックコントローラ30に設けられたトリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを操作手で把持した状態において、操作指で押引操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。その一方で、プッシュボタン31Bは、スティックコントローラ30とは別個に上皿を形成する遊技機用枠3の所定位置に設けられており、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを把持しない状態などにおいて、操作手で押下操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。したがって、トリガボタン31Aは、プッシュボタン31Bに比べて、連続的な指示操作となる連打操作が困難である。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図3に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図3に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図3に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄及び小当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は15ラウンド大当り図柄となり、「1」の数字を示す特別図柄は2ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15ラウンド大当り状態では、大入賞口60に遊技球が入賞するたびに15個の出玉(賞球)が得られる。なお、15ラウンド大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
このような2ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の出玉(賞球)が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、2ラウンド大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、2ラウンド大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。また、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、ラウンドの実行回数が少ないものに限定されず、例えばラウンドの実行回数は少ラウンド特定遊技状態と多ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、少ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限期間(例えば2秒間)が多ラウンド特定遊技状態での上限期間(例えば29秒間)に比べて短くなるものであってもよい。すなわち、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を開放状態に変化させる期間が多ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が多ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、15ラウンド大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R非確変大当り」(「15R通常大当り」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時短制御とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。また、15ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R確変大当り」と称される。突確大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「突確大当り」(「2R確変大当り」ともいう)と称される。なお、15ラウンド大当り図柄「3」及び「7」、2ラウンド大当り図柄「1」は一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示された後には、小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が、第2回数(第2ラウンド数に等しい実行回数)に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、特別可変入賞球装置7を第1状態とする期間が第2期間となることと、第1状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。可変入賞動作により特別可変入賞球装置7を第1状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。また、高開放制御期間であるときには、遊技状態が高ベース中であるともいう。これに対して、高開放制御期間でないときには、遊技状態が低ベース中であるともいう。この実施の形態における時短状態は、低確高ベース状態とも称される遊技状態であり、通常状態は、低確低ベース状態とも称される遊技状態であり、後述する高開放制御期間ではない確変状態である潜伏確変状態は高確低ベース状態とも称される遊技状態である。
確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるものの他に、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われないもの(潜伏確変)が含まれていてもよい。一例として、特図ゲームにおける可変表示結果が「15R確変大当り」となったことに基づく15ラウンド大当り状態の終了後には、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる第1確変状態(高確高ベース状態ともいう)に制御される。その後、特図表示結果が「大当り」となることなく、特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば100回)に達したときには、確変制御は継続して行われるものの、時短制御や高開放制御が終了して行われなくなる第2確変状態(高確低ベース状態ともいう)に制御されるようにしてもよい。また、通常状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第2確変状態(潜伏確変状態)へと移行して、確変制御のみが行われ、時短制御や高開放制御は行われないようにしてもよい。その一方で、確変状態や時短状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第1確変状態へと移行して、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるようにしてもよい。あるいは、「15R確変大当り」に基づく15ラウンド大当り状態の終了後には、再び特図表示結果が「大当り」となるまで第1確変状態に制御される一方、「突確大当り」に基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第1確変状態に移行して、特図表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときに、第2確変状態へと移行するようにしてもよい。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に(連動して)行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて仮停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ仮停止表示もされていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が仮停止表示されているときに未だ仮停止表示もしていない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)や、シャッタ38H,38L等の可動物などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図4(A)に示すような特殊組合せの擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。ここで、図4(A)などに示す「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに仮停止表示される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に表示されている飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、一旦表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の可変表示演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出やシャッタ38H,38L等の可動物の動作などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、シャッタ38H,38L等の可動物や、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。さらに他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。これらの再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、「15R確変大当り」となる可能性などが高まるようにしてもよい。
再変動演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rによる音声や効果音の出力の違い、演出対象物(例えば演出用模型など)の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、画像表示装置5においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、飾り図柄の変動中に実行される再変動演出とは別に、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄の仮停止時などに、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことを遊技者が認識できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。この実施の形態では、「キャラクタ表示」や「ステップアップ表示」といった表示系予告、及び、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」といった操作系予告など、複数種類の予告演出が実行可能に設定されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)に変化が生じないものであればよい。
「キャラクタ表示」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数種類のキャラクタ画像のいずれかを表示させる演出表示が行われる。「ステップアップ表示」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り換えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ表示」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り換えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。また、演出画像を切り換えて表示させる演出表示に代えて、あるいは、このような演出表示とともに、例えば演出用の可動部材を所定の順番に従って複数種類の動作態様で動作させる演出動作により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われるようにしてもよい。
こうしたステップアップが可能な予告演出は、1回の始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口に1個の遊技球が進入したこと)に対応して実行される特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される予告演出の一種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ、シャッタ38H,38L等の可動物や可動部材等による演出内容)が複数段階に変化(ステップアップ)するステップアップ予告演出とも称される。一般的には変化する段階数(ステップ数)が多い程信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)が高くなる。また、ステップアップ予告演出におけるステップ数、あるいは、各ステップにおける演出態様に応じて、「15R確変大当り」や「2R確変大当り」となること、特定のリーチ演出が実行されること、「15R非確変大当り」から「15R確変大当り」へと昇格することのうち、少なくともいずれか1つを予告するものであってもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えば第2ステップまで行くと「リーチ確定」、第3ステップまで行くと「スーパーリーチ確定」、第4ステップまで行くと「大当り確定」となるようなものでもよい。予告の態様の変化(ステップアップ)としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や色等が変化することでステップアップするようなものであってもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであればよい。
「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」といった操作系予告となる予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、ボタン操作促進演出となる所定の演出動作が行われるようにすればよい。ボタン操作促進演出は、例えば画像表示装置5の表示領域における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者によるプッシュボタン31Bやトリガボタン31Aの操作を促す演出動作であればよい。遊技者による操作を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。こうしたボタン操作促進演出が行われるときには、遊技者による操作行為を有効に検出する操作有効期間となる。そして、操作有効期間内に遊技者による操作行為が検出されたことに応じて、例えば予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれかの演出画像を画像表示装置5に表示させることや、予め用意された複数種類の音声パターンのうちいずれかの音声パターンに対応する効果音をスピーカ8L、8Rから出力させることといった、各種の演出動作が実行される。
「プッシュボタン単発」や「トリガボタン単発」の予告演出では、操作有効期間内に遊技者による所定の指示操作(例えばプッシュボタン31Bの押下操作やトリガボタン31Aの押引操作など)が1回検出されたことに基づいて、予告演出における演出態様(演出内容)が変化する。例えば、操作検出がされたことによりシャッタ38H,38Lが動作する演出となる一方、操作検出がされないことにより、画像表示装置5に画像のシャッタが表示される。その後、さらに遊技者による指示操作が検出されても、その検出結果に対応した演出態様の変化は生じないように制御されればよい。あるいは、遊技者による指示操作が1回検出されたときに、操作有効期間を終了させて、以後は遊技者による指示操作が検出されないようにしてもよい。
「プッシュボタン連打」や「トリガボタン連打」の予告演出では、操作有効期間内に遊技者による所定の指示操作(例えばプッシュボタン31Bの押下操作やトリガボタン31Aの押引操作など)が検出された回数などに基づいて、予告演出における演出態様(演出内容)が変化する。例えば、操作検出が所定回数以上されたことによりシャッタ38H,38Lが動作する演出となる一方、操作検出が所定回数以上されないことにより、画像表示装置5に画像のシャッタが表示される。また、遊技者による指示操作が検出されるごとに、予告演出における演出態様を少しずつ変化させることで、指示操作が検出された回数に応じて演出態様が変化する程度を異ならせるようにしても良い。あるいは、所定時間内に検出された指示操作の合計回数に応じて、演出態様が変化する程度を異ならせるようにしてもよい。
また、「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」の予告演出では、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作に応じて、予告演出における演出態様(演出内容)が変化する。例えば、遊技者による傾倒操作が検出されたときには、検出された傾倒方向に対応する演出画像の切換表示、具体的には、傾倒操作に応じて表示されるキャラクタが移動したりキャラクタが変化したりする等の切換演出を行うことにより、演出画像の表示による演出態様が変化する。したがって、「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」の予告演出では、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作と、トリガボタン31Aに対する指示操作とに応じて、予告演出における演出態様が変化する。これに対して、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」の予告演出では、プッシュボタン31Bに対する指示操作に応じて、予告演出における演出態様が変化する。
なお、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とに応じて演出態様が変化する演出動作や、プッシュボタン31Bに対する指示操作に応じて演出態様が変化する演出動作は、予告演出に限定されず、例えば変動パターンに対応して実行されるリーチ演出や再変動演出などとして、実行されるようにしてもよい。
これらの予告演出とは個別に、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uにおいて、大当りやスーパーリーチとなる可能性を報知するようにしても良い。この実施の形態では、後述するように、有効始動入賞が発生した段階において、該有効始動入賞に対応した乱数を抽出して大当りか否かやスーパーリーチとなるか否か等の抽選を実施し、これら抽選結果に基づいて、該有効始動入賞に該当する保留記憶表示の表示形態を、例えば、通常の丸表示とは異なる星型や菱形に変更することで、大当りやスーパーリーチとなる可能性を報知すれば良い。尚、これらの報知の態様としては、異なる図形を表示するものに限らず、通常とは異なる色や大きさにより報知したり、報知する対象の違い(例えば大当りか、スーパーリーチか等)により、表示形態を個々に異なるようにしても良い。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち非確変大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せ(「通常大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が非確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「非確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「非確変」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、もしくは、大当り種別が「非確変」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後などに、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。このように、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合でも、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示されるときは、「確変」の可変表示態様に含まれる。こうして「確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄や確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、まとめて大当り組合せ(特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、確変昇格演出の一種として、再抽選演出が実行されてもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が実行されることもあれば、変動中昇格失敗演出が実行されることもある。こうした変動中昇格失敗演出と変動中昇格成功演出とを含む再抽選演出は、変動中昇格演出とも称される。
非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。こうした大当り中昇格演出も、確変昇格演出の一種である。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が非確変大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて非確変図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
こうした変動中昇格演出や大当り中昇格演出として、例えば「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」といった複数種類の確変昇格演出から、いずれかが選択されて実行可能に設定されてもよい。すなわち、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とに応じて演出態様が変化する演出動作や、プッシュボタン31Bに対する指示操作に応じて演出態様が変化する演出動作は、変動中昇格演出や大当り中昇格演出として、実行されるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合や、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、例えば図4(B)に示すような2回開放チャンス目TC1〜TC4として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に突確モード開始演出が実行されてもよい。突確モード開始演出では、大当り種別が「突確」となることに対応して予め定められた演出動作が行われる。突確モード開始演出が行われた後には、突確モードと称される通常の演出モードとは異なる演出モードが開始されてもよい。また、突確モード開始演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作に限定されず、2ラウンド大当り状態となる期間の一部または全部においても、可変表示中から継続して実行される演出動作であってもよい。突確モード開始演出が開始されるときには、可変表示中の飾り図柄を消去して、突確モード開始演出が実行された後には、確定飾り図柄が導出表示されないようにしてもよい。突確モードでは、例えば可変表示結果が「大当り」となって確変状態が終了するまで、突確モード中演出が行われる。突確モード中演出では、画像表示装置5の表示領域における背景画像の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすること、飾り図柄の可変表示に伴ってスピーカ8L、8Rから出力される音声を通常の演出モードにおける音声とは異なるものとすること、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯パターンを通常の演出モードにおける点灯パターンとは異なるものとすること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることにより、突確モードであることを遊技者が認識できるように報知すればよい。
確変状態では、例えば「確変中」といった確変状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、画像表示装置5の表示領域における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態であることを遊技者が認識できる確変中の演出モードとなるようにしてもよい。あるいは、確変状態では、例えば通常状態や時短状態と同様の演出モードとなることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識困難になることがあってもよい(いわゆる潜伏確変)。こうした潜伏確変が行われる期間は、遊技状態が潜伏確変中であるともいう。
尚、これら潜伏確変や通常状態において、例えば、画像表示装置5の表示態様を、昼モード、夕暮れモード、夜モードといった複数のモードの表示態様に変更することにより、潜伏確変である可能性を遊技者に報知するようにしてもよい。この場合には、例えば、潜伏確変でないときには、昼モードが選択され易く夜モードが選択され難く設定するとともに、潜伏確変であるときには、昼モードが選択され難く夜モードが選択され易く設定することで、昼モード、夕暮れモード、夜モードの順に、潜伏確変である可能性が高くなるようにすれば良い。
また、これらの昼モード、夕暮れモード、夜モードは、例えば、特図ゲームが実施される毎に、「上位へ移行」、「移行せず」、「下位へ移行」の抽選を実施することで、潜伏確変であっても夜モードから夕暮れモードや昼モードに変化(移行)したり、潜伏確変でなくても、昼モードから夕暮れモードや夜モードに変化(移行)するようにしても良い。
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、シャッタモータ36H,36L及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部、シャッタ38H,38L動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図3に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図5(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図5(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図5(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図5(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前決定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様(大当り種別)が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」、「大当り」及び「小当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。後述するように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド94XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施の形態では、後述する入賞時演出判定処理(図32参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時にいずれの変動パターン種別となるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定結果コマンドのEXTデータに判定結果としての変動パターン種別を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。例えば、この実施例では、第1始動入賞口への始動入賞時に変動パターン種別がCA1−1〜CA1−6となる(非リーチはずれとなる)と判定した場合には、EXTデータに「00(H)」を設定した入賞時判定結果1指定コマンドが送信される。また、例えば、第1始動入賞口への始動入賞時に変動パターン種別がCA2−3となる(スーパーリーチはずれとなる)と判定した場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した入賞時判定結果2指定コマンドが送信される。また、例えば、第1始動入賞口への始動入賞時に変動パターン種別がCA3−3となる(スーパーリーチ大当りとなる)と判定した場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した入賞時判定結果3指定コマンドが送信される。また、例えば、第2始動入賞口への始動入賞時に変動パターン種別がCA1−1〜CA1−6となる(非リーチはずれとなる)と判定した場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した入賞時判定結果4指定コマンドが送信される。また、例えば、第2始動入賞口への始動入賞時に変動パターン種別がCA2−3となる(スーパーリーチはずれとなる)と判定した場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した入賞時判定結果5指定コマンドが送信される。また、例えば、第2始動入賞口への始動入賞時に変動パターン種別がスーパーCA3−3となる(スーパーリーチ大当りとなる)と判定した場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した入賞時判定結果6指定コマンドが送信される。さらに、その他、判定した変動パターン種別に応じてEXTデータの値が設定され、入賞判定結果指定コマンドが送信される。
コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを遊技状態が通常状態である場合に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを遊技状態が確変状態で時短制御や高開放制御が行われる高確高ベース状態に対応した第2遊技状態指定コマンドとし、コマンド9502Hを遊技状態が確変状態で時短制御や高開放制御が行われない高確低ベース状態(潜伏確変中)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを遊技状態が時短状態である場合に対応した第4遊技状態指定コマンドとすればよい。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンドとして、飾り図柄停止コマンド8F00Hを主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにしている。これに対して、飾り図柄停止コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応する特図変動時間を特定し、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、特図ゲームに対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)や、2ラウンド大当り状態又は可変入賞動作における大入賞口の開放回数(例えば「1」又は「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始時点から、あるいは、飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかに応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。なお、2ラウンド大当り状態及び/又は小当り遊技状態に制御されるときには、当り開始指定コマンドや大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンドの一部又は全部が伝送されず、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンにより、2ラウンド大当り状態中及び/又は小当り遊技状態中における演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドC0XXHは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する特図保留記憶数通知コマンドである。特図保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して、第1保留記憶数通知コマンド並びに第2保留記憶数通知コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。特図保留記憶数通知コマンドでは、例えば図14に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「0」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されるときなどに、主基板11から伝送された特図保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた第1保留記憶数表示エリア5Dにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件が成立したことや、第1開始条件が成立して特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第1保留記憶数通知コマンドでは、例えば図14に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数(例えば「0」〜「4」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件が成立したときや、第1開始条件が成立して特図ゲームの実行が開始されるときなどに、主基板11から伝送された第1保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数を特定することで、有効始動入賞があったこと等を把握できる。
コマンドC2XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた第2保留記憶数表示エリア5Uにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動条件が成立したことや、第2開始条件が成立して特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドでは、例えば図14に示す第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数(例えば「0」〜「4」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第2始動条件が成立したときや、第2開始条件が成立して特図ゲームの実行が開始されるときなどに、主基板11から伝送された第2保留記憶数通知コマンドを受信して、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数を特定することで、有効始動入賞があったこと等を把握できる。
尚、この実施の形態では、保留記憶数に変化(増減)が生じた際に、第1保留記憶数通知コマンド並びに第2保留記憶数通知コマンドを送信することで、演出制御基板12において、保留記憶数が増加しているか否かにより有効始動入賞があったことを特定できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保留記憶数が増加の有無を判定しなくても有効始動入賞があったことを特定できるように、これら第1保留記憶数通知コマンド並びに第2保留記憶数通知コマンドに加えて、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンド(例えばコマンドB100H)や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンド(コマンドB200H)を送信するようにしても良い。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(ReadOnlyMemory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(RandomAccessMemory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(CentralProcessingUnit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路104やI/O105は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU103がROM101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又はCPU103)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板11では、例えば図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図6は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図12に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が通過(進入)しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図7は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合と「突確」である場合、さらには、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した変動パターンは、当り変動パターンと称される。
図7に示すように、この実施の形態では、非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−5と、変動パターンPB1−1及び変動パターンPB1−2とが、予め用意されている。また、リーチ変動パターンとして、変動パターンPA2−1、変動パターンPA2−2、変動パターンPB2−1、変動パターンPB2−2、変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合や、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合にのみ対応した当り変動パターンとして、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、予め用意されている。
図8は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図7に示す各変動パターンは、図8に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」の可変表示演出の有無や擬似連変動(再変動)の実行回数で分類(グループ化)して、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を1回とする変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を2回以上とする変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。さらに他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出の有無、あるいは、飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図8に示す例では、可変表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で「リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の可変表示態様(大当り種別)に対応して、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合や可変表示結果が「小当り」である場合に対応して、変動パターン種別CA4−1が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合のみに対応して、変動パターン種別CA4−2が、予め用意されている。
変動パターン種別CA1−1は、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−2は、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、合計保留記憶数としての特図保留記憶数が2〜4個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「保留2〜4個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−3は、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、合計保留記憶数が5〜8個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「保留5〜8個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−3を含んでいる。
変動パターン種別CA1−4は、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし(高ベース中)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−5は、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、合計保留記憶数が2〜8個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行されない「保留2〜8個短縮(高ベース中)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−6は、可変表示態様が「非リーチ」となる場合に「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行される「滑り、擬似連」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−4及び変動パターンPA1−5を含んでいる。
変動パターン種別CA2−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出となるノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA2−1及び変動パターンPA2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB2−1及び変動パターンPB2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かにかかわらず、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(ハズレ)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2を含んでいる。
変動パターン種別CA3−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA4−1及び変動パターンPA4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB4−1及び変動パターンPB4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かにかかわらず、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(大当り)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2を含んでいる。
変動パターン種別CA4−1は、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を導出表示する「2回開放チャンス目停止」の変動パターン種別であり、「2回開放チャンス目停止」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図7に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、確定飾り図柄を2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−1に含まれることになる。変動パターン種別CA4−2は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてからリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「2回開放時リーチハズレ」の変動パターン種別であり、「2回開放時リーチハズレ」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図7に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、確定飾り図柄をリーチ組合せとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−2に含まれることになる。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図6に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図9は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の特図表示結果決定テーブル130を参照して特図表示結果が決定される。
これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合とでは、「小当り」の特図表示結果に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。一例として、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合には、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合に比べて、「小当り」の特図表示結果に決定される割合が低くなるように、各特図表示結果に決定値が割り当てられるようにしてもよい。
このような設定により、第2特図を用いた特図ゲームでは、第1特図を用いた特図ゲームに比べて、可変表示結果が「小当り」となる確率を低下させて、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっているときに、特図表示結果が「小当り」となって賞球がほとんど得られない小当り遊技状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により確変状態や時短状態(特に確変状態)から15ラウンド大当り状態となるまでの時間が短縮されて、遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合には、「小当り」の特図表示結果に決定されることがないように決定値が割り当てられるようにしてもよい。
図10は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定(事前決定)されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、可変表示態様を「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、図14に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」などの大当り種別に割り当てられている。ここで、変動特図指定バッファ値は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「1」となり、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「2」となる。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」又は「確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「確変」又は「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
図10に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、各大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。例えば、「確変」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「37」〜「72」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に「37」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる。「突確」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「73」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には決定値が割り当てられていない。
図10に示す設定例では、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定されることがない。このような設定により、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっているときに、大当り種別が「突確」となって賞球がほとんど得られない2ラウンド大当り状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、このような設定とともに、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行されることで、確変状態や時短状態から15ラウンド大当り状態となる割合を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、例えば変動特図指定バッファ値が「1」であるときよりも少ない決定値が、「突確」の特図表示結果に対して割り当てられるようにしてもよい。また、遊技状態が時短状態であるときには、大当り種別が「突確」となって2ラウンド大当り状態の終了後に確変状態へと移行すれば、遊技者にとっての有利度合いが増大することになる。そこで、遊技状態が時短状態であるときには、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、「突確」の特図表示結果に対して決定値が割り当てられるように、大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを構成してもよい。
図11及び図12は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図11(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図11(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル132Bと、図12(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、図12(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bと、図12(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて2ラウンド大当り状態に制御される場合には、15ラウンド大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てをことならせてもよい。これにより、いずれの変動パターン種別に含まれる変動パターンによる可変表示が実行されるかに応じて、可変表示結果が「15R確変大当り」となる期待度を異ならせることができる。例えば、大当り種別が「確変」の場合に多くの決定値が割り当てられる一方、大当り種別が「非確変」の場合に少ない決定値が割り当てられる変動パターン種別に含まれる変動パターンによる可変表示が行われたときには、可変表示結果が「15R確変大当り」となる期待度が高められる。
小当り変動パターン種別決定テーブル132Bは、特図表示結果を「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を決定するために参照されるテーブルである。小当り変動パターン種別決定テーブル132Bでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターン種別CA4−1に対して割り当てられている。ここで、変動パターン種別CA4−1には、図11(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにおいて、大当り種別が「突確」である場合に応じて決定値の一部が割り当てられている。このように、変動パターン種別CA4−1は、大当り種別が「突確」となる場合と、特図表示結果が「小当り」となる場合とで、共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにて大当り種別が「突確」に対応したテーブルデータと、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを構成するテーブルデータとには、共通の変動パターン種別が含まれるように設定されている。なお、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bは、大当り種別が「突確」である場合に決定可能な変動パターン種別とは異なる変動パターン種別に対しても、決定値が割り当てられるように設定されてもよい。すなわち、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにて大当り種別が「突確」に対応したテーブルデータと、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを構成するテーブルデータとには、共通の変動パターン種別が含まれるとともに、それぞれに固有の変動パターン種別が含まれるように設定されてもよい。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bは、例えば遊技状態が時短状態であるときや、確変状態のうち時短制御や高開放制御が行われる高確高ベース状態であるときに、使用テーブルとして選択される。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cは、確変状態のうち時短制御や高開放制御が行われない高確低ベース状態(潜伏確変中)であるときに、使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cでは、合計保留記憶数としての特図保留記憶数に応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに割り当てられている。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cを比べると、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3に対する決定値の割当てが異なっている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか高ベース中であるか潜伏確変中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cでは、変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CA1−5に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3に対しては、特図保留記憶数に応じて決定値が割り当てられることがある。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bでは、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CA1−5に対しては、特図保留記憶数に応じて決定値が割り当てられることがある。これにより、遊技状態が通常状態であるか高ベース中であるか潜伏確変中であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
この実施の形態では、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cのいずれかを参照することにより、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに決定することができる。ここで、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6は、図8に示すように、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。また、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。したがって、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cのいずれかを参照して変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定することができる。
この実施の形態では、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cでは、いずれも図12に示すように、特図保留記憶数に応じて、各変動パターン種別に異なる乱数値MR3の範囲が割り当てられており、特図保留記憶数の増減に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
具体的には、遊技状態が確変状態でも時短状態でも潜伏確変状態でもない通常状態である場合では、保留記憶数が「0」または「1」であるときには、変動時間が比較的短い、短縮変動等の変動パターンを含むリーチとならない非リーチの変動パターン種別に対する乱数値MR3の割り当て範囲が少ない一方、変動時間が非リーチの変動パターンに比較して長いノーマルリーチの変動パターン種別に対する乱数値MR3の割り当て範囲が多いのに対し、保留記憶数が「2」〜「4」、「5」〜「8」と増えるのに伴って非リーチの変動パターン種別に対する乱数値MR3の割り当て範囲が順次大きくなる一方、変動時間が非リーチの変動パターンに比較して長いノーマルリーチの変動パターン種別に対する乱数値MR3の割り当て範囲が順次少なくなるように設定されていることで、保留記憶数が多い場合には、変動(可変常時)時間が比較的短い非リーチの変動パターンが多く選択されて特図ゲームが効率良く消化されるようになる一方、保留記憶数が少ない場合には、変動(可変常時)時間が比較的長いノーマルリーチの変動パターンが多く選択されることで、特図ゲームが実施されていない期間が長く生じて、遊技者の興趣が低下してしまうことを回避できるようになっている。
但し、スーパーリーチの変動パターン種別に対する乱数値MR3の割り当て範囲は、保留記憶数が異なっても全て同一とされており、このようにすることで、始動入賞時においてスーパーリーチと判定されたにも係わらず、当該始動入賞に該当する特図ゲームにおいてスーパーリーチと決定されない事態が発生したり、逆に、始動入賞時においてスーパーリーチと判定されていないにも係わらず、当該始動入賞に該当する特図ゲームにおいてスーパーリーチと決定されてしまう事態が発生しないようになっている。
なお、上記では、通常状態である場合に選択されるハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aについて説明したが、これら保留記憶数に応じた各変動パターン種別に対する乱数値MR3の割り当て範囲の状況は、図12に示すように、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bでも、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cでも同様である。但し、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)では、通常遊技状態では保留記憶数「5」以上の範囲に該当する乱数値MR3の割り当て内容が、保留記憶数「2」以上で割り当てされていることで、より特図ゲームの消化を促進できるように設定されている。
また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cでは、図12(C)に示すように、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aに比較してリーチやスーパーリーチの変動パターン種別に対する乱数値MR3の割り当て範囲が大きく設定されており、これら潜伏確変中においては、通常状態よりも、リーチやスーパーリーチが多く発生することで、遊技者に潜伏確変中ではないかと思わせるような遊戯性が付与されている。
尚、本実施例では、保留記憶数の範囲を、例えば、通常状態であれば、「0」〜「1」、「2」〜「4」、「5」〜「8」の3つの区分に分類しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの区分を例えば、「0」〜「2」、「3」以上の2区分としたり、逆に、4つ以上の区分としても良い。
図13は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン決定テーブルとして、図13(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブル134Aと、図13(B)に示す当り変動パターン決定テーブル134Bとが、予め用意されている。
ハズレ変動パターン決定テーブル134Aは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ハズレ変動パターン決定テーブル134Aでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「ハズレ」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(ハズレ変動パターン)に割り当てられている。
当り変動パターン決定テーブル134Bは、特図表示結果を「大当り」や「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン決定テーブル134Bでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(当り変動パターン)に割り当てられている。
この実施の形態では、図3に示すように、主基板11には、電源基板16に設けられている供給電圧等を監視する電力監視部62から出力される電源断信号を入力する信号線が接続されているとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が電源基板16に設けられているバックアップ電源部61より供給されるバックアップ電源によってバックアップされている。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源部61が有するコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
尚、これらバックアップ電源部61によりバックアップされているのは主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102のみであり、演出制御基板12等の他のサブ基板には、バックアップ電源は供給されない。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図14に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図14に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留記憶情報となる。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図29のステップS15や図30に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図29のステップS16や図37に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「大当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「小当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、小当りフラグがクリアされてオフ状態となる。
確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態となるときに、時短制御などが開始されることに対応してオン状態にセットされる一方で、時短制御が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1始動入賞判定カウンタ、第2始動入賞判定カウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、時短回数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、あるいは、乱数回路104から抽出された数値データを用いて、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
第1始動入賞判定カウンタは、第1始動口スイッチ22Aから伝送される遊技球の検出信号となる第1始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第1始動口スイッチ22Aからの第1始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第1始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第2始動入賞判定カウンタは、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第2始動口スイッチ22Bからの第2始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第2始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態であるときに、高ベース中における時短制御を終了するまでに実行可能な特図ゲームの残存回数を特定可能にカウントするためのものである。一例として、時短回数カウンタには、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別バッファ値が「0」であるに対応したカウント初期値「100」を示すデータが、時短回数カウント値として設定される。その後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新される。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短制御を終了して高ベース中から低ベース中へと移行する制御が行われる。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンド遊技が終了して次回のラウンド遊技が開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、始動口バッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
始動口バッファには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに進入した遊技球が検出されたかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1始動口スイッチ22Aにより第1始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「1」が設定される。また、第2始動口スイッチ22Bにより第2始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「2」が設定される。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「1」が設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「2」が設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図9に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「突確」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図3に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、トリガボタン31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット32から伝送するための配線も接続されている。
また、演出制御基板12には、シャッタ38H,38Lを動作させるためのシャッタモータ36H,36Lに駆動信号を出力する配線や、シャッタ38H,38Lが所定の初期位置である画像表示装置5の前面を覆わない格納位置に位置していることを検出するためのシャッタセンサ37H,37Lからの検出信号を伝送する配線が接続されている。
この実施の形態では、シャッタ38H,38Lのそれぞれに、シャッタモータ36H,36Lと、シャッタセンサ37H,37Lが設けられていることで、画像表示装置5の上方側に設けられているシャッタ38Hと、画像表示装置5の下方側に設けられているシャッタ38Lとを、個々に独立して動作させることができるようになっている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。図15は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1や操作系予告種別決定用の乱数値SR1−2、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1、操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2、当り終了(エンディング)演出決定用の乱数値SR3、ステージ(モード)種別決定用の乱数値SR4、保留予告決定用の乱数値SR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる最終停止図柄決定用の乱数値を示す数値データなどが、カウント可能に制御されてもよい。
表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1は、画像表示装置5の表示領域に所定の演出画像を表示することによる予告演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合における予告種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。操作系予告種別決定用の乱数値SR1−2は、スティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bに対する所定の指示操作に応じた演出動作による予告演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合における予告種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「377」の範囲の値をとり、操作系予告種別決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「491」の範囲の値をとる。
表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1は、表示系予告種別のいずれかに決定された場合に、予告演出となる演出動作の内容に対応した予告パターンである表示系予告パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2は、操作系予告種別のいずれかに決定された場合に、予告演出となる演出動作の内容に対応した予告パターンである操作系予告パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1は「1」〜「643」の範囲の値をとり、操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2は「1」〜「779」の範囲の値をとる。
当り終了(エンディング)演出決定用の乱数値SR3は、当り終了(エンディング)演出において、シャッタ38H,38Lを動作させる演出を実施するか、或いは、シャッタ38H,38Lを動作させずに、シャッタ画像による演出を実施するかを決定するために用いられる乱数値である。一例として、当り終了(エンディング)演出決定用の乱数値SR3は、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
ステージ(モード)種別決定用の乱数値SR4は、昼モード、夕暮れモード、夜モードといった複数のステージ(モード)のいずれかに決定するとともに、これらのステージ(モード)から他のステージ(モード)に変化(移行)するかしないかを決定するために用いられる乱数値である。一例として、ステージ(モード)種別決定用の乱数値SR4は、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
保留予告決定用の乱数値SR5は、入賞時演出判定処理において有効始動入賞があったときに判定された変動パターンが、非リーチはずれの変動パターンであるときに、保留予告を実施することを決定する(いわゆるがせ)ための乱数である。一例として、保留予告決定用の乱数値SR5は、「1」〜「10」の範囲の値をとる。
なお、各乱数値がとる値の範囲は一例として示したものであり、任意の範囲に設定可能である。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、制御を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
図16は、ROM121に記憶される予告種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、予告種別決定テーブルとして、図16(A)に示す表示系予告種別決定テーブル140Aと、図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bとが、予め用意されている。表示系予告種別決定テーブル140Aは、画像表示装置5の表示領域に所定の演出画像を表示することによる表示系予告種別の予告演出を実行するか否か、また、実行する場合における表示系予告種別を複数種類のいずれとするかを、表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。操作系予告種別決定テーブル140Bは、スティックコントローラ30やプッシュボタン31Bに対する所定の指示操作に応じた操作系予告種別の予告演出を実行するか否か、また、実行する場合における操作系予告種別を複数種類のいずれとするかを、操作系予告種別決定用の乱数値SR1−2に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。
表示系予告種別決定テーブル140Aでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、表示系予告なし、あるいは、キャラクタ表示CAY1、ステップアップ表示CAY2の表示系予告種別のいずれかに、表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。ここで、キャラクタ表示CAY1の表示系予告種別は、「キャラクタ表示」の予告演出に含まれる演出動作として、画像表示装置5の表示領域にてキャラクタ画像の表示を行う演出表示が実行される予告種別である。ステップアップ表示CAY2の表示系予告種別は、「ステップアップ表示」の予告演出に含まれる演出動作として、画像表示装置5の表示領域にて複数種類の演出画像を所定の順番に従って表示可能とする演出表示が実行される予告種別である。
操作系予告種別決定テーブル140Bでは、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数や、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、操作系予告なし、あるいは、プッシュボタン単発CBY1、プッシュボタン連打CBY2、トリガボタン単発CBY3、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別のいずれかに、操作系予告種別決定用の乱数値SR1−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。ここで、プッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別は、「プッシュボタン単発」の予告演出に含まれる演出動作として、操作有効期間内に遊技者がプッシュボタン31Bの指示操作を1回行ったことに応じて、演出画像の切換表示などにより演出態様(演出内容)が変化する予告種別である。プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別は、「プッシュボタン連打」の予告演出に含まれる演出動作として、操作有効期間内に遊技者がプッシュボタン31Bを指示操作した回数(例えば合計回数や単位時間あたりの操作回数、操作間隔など)に応じて、演出画像の切換表示などにより演出態様が変化する予告種別である。トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別は、「トリガボタン単発」の予告演出に含まれる演出動作として、操作有効期間内に遊技者がトリガボタン31Aの指示操作を1回行ったことやスティックコントローラ30の操作桿30Aを傾倒操作したことに応じて、演出画像の切換表示などにより演出態様が変化する予告種別である。トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別は、「トリガボタン連打」の予告演出に含まれる演出動作として、操作有効期間内にトリガボタン31Aを指示操作した回数(例えば合計回数や単位時間あたりの操作回数、操作間隔など)やスティックコントローラ30の操作桿30Aを傾倒操作したことに応じて、演出画像の切換表示などにより演出態様が変化する予告種別である。
図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bの設定例では、変動パターンPA1−1や変動パターンPA1−4あるいは変動パターンPA1−5といった、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる変動パターンの場合でも、操作系予告なし以外の操作系予告種別に決定されることがある。これに対して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンの場合には、操作系予告なし以外の操作系予告種別に決定されることがないように設定してもよい。一般的に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンの場合には、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短いものが多く、スティックコントローラ30やプッシュボタン31Bを用いた予告演出による演出効果を高めることが困難である。また、スティックコントローラ30やプッシュボタン31Bを用いた予告演出が実行されたにもかかわらず、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にもならなければ、遊技者の落胆が大きく、遊技興趣の低下を招く。そこで、リーチ状態とならない場合には操作系予告となる予告演出が実行されないように設定することで、こうした問題の発生を防止できる。
また、図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bの設定例では、プッシュボタン単発CBY1と、トリガボタン単発CBY3に示すように、はずれ時における操作系予告種別決定用乱数値SR1−2の判定値の割り当て数がほぼ同様であるのに対し、当り時における乱数値SR1−2の判定値の割り当て数が、プッシュボタン単発CBY1に比較してトリガボタン単発CBY3の方が非常に大きくなるように設定されていることで、プッシュボタン31Bよりもトリガボタン31Aによる操作予告演出の方が、大当りとなる可能性が高くされており、これら操作予告演出の開示時においては、操作対象がプッシュボタン31Bとするかトリガボタン31Aとするかの選択表示(白黒の反転表示の繰返し)を表示することで、操作対象が大当りとなる可能性が高いトリガボタン31Aとなるのではないかという期待感を遊技者に持たせることができるようになっている。
図17及び図18は、ROM121に記憶される表示系予告パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、表示系予告パターン決定テーブルとして、図17に示す表示系予告パターン決定テーブル141Aと、図18に示す表示系予告パターン決定テーブル141Bとが、予め用意されている。表示系予告パターン決定テーブル141Aは、キャラクタ表示CAY1の表示系予告種別に決定された場合に、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1に基づいて、表示系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。表示系予告パターン決定テーブル141Bは、ステップアップ表示CAY2の表示系予告種別に決定された場合に、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1に基づいて、表示系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
表示系予告パターン決定テーブル141Aでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−9のいずれかに、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。そして、表示系予告パターン決定テーブル141Aでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4のいずれかに決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合に所定の演出態様で予告演出を実行するものとなっている。表示系予告パターンYAP1−5〜表示系予告パターンYAP1−9は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数(合計回数)に対応して、所定の演出態様で予告演出を実行するものとなっている。
表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4では、例えば演出画像として表示されるキャラクタの種類や数を異ならせること、同一キャラクタを示す演出画像の表示態様(例えばキャラクタの服の色など)を異ならせること、あるいは、これらを組み合わせること、あるいは、その他のキャラクタ表示における任意の表示態様を異ならせることなどにより、「キャラクタ表示」の予告演出における信頼度が異なることを、遊技者が認識できるようにすればよい。なお、遊技者が容易に認識できる演出態様を異ならせるものに限定されず、遊技者が認識困難な表示態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを示唆してもよい。予告演出の信頼度は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性であってもよいし、可変表示結果が「大当り」となる可能性であってもよいし、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が「確変」となる可能性であってもよい。表示系予告パターンYAP1−5〜表示系予告パターンYAP1−9では、初回変動及び擬似連変動のそれぞれに対応して、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4のいずれかによる予告演出と同様のキャラクタあるいは異なるキャラクタを示す演出画像の表示が行われるように設定されていればよい。
表示系予告パターン決定テーブル141Bでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−9のいずれかに、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。そして、表示系予告パターン決定テーブル141Bでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4のいずれかに決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合に所定の演出態様で予告演出を実行するものとなっている。表示系予告パターンYAP2−5〜表示系予告パターンYAP2−9は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数(合計回数)に対応して、所定の演出態様で予告演出を実行するものとなっている。
表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4では、例えば演出画像の切換表示が行われるステップ数を異ならせることや、演出画像の外枠の表示態様(例えば額縁の柄や表示色など)を異ならせること、第1段階となる第1ステップで所定の演出画像を表示させるか否かを異ならせること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせること、あるいは、その他のステップアップ表示における任意の表示態様を異ならせることなどにより、「ステップアップ表示」の予告演出における信頼度が異なることを、遊技者が認識できるようにすればよい。表示系予告パターンYAP2−5〜表示系予告パターンYAP2−9では、初回変動及び擬似連変動のそれぞれに対応して、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4のいずれかによる予告演出と同様のステップアップ表示あるいは異なるステップアップ表示が行われるように設定されていればよい。
表示系予告パターンには、「擬似連」の可変表示演出による初回変動及び擬似連変動の一部において、表示系予告となる予告演出を行わないものが含まれていてもよい。ただし、擬似連変動の実行後(再変動後)における変動表示に対応して実行される予告演出の信頼度が、前回の変動表示(初回変動又は擬似連変動)に対応して実行される予告演出の信頼度以上となればよい。また、初回変動又は擬似連変動のいずれかにおいて表示系予告となる予告演出が一旦行われた場合には、それ以降すべての擬似連変動に対応して、表示系予告となる予告演出が行われるように設定する。これにより、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、擬似連変動の回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことや、予告演出が途切れてしまうことによる、遊技興趣の低下を防止できる。
図19及び図20は、ROM121に記憶される操作系予告パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、操作系予告パターン決定テーブルとして、図19(A)に示す操作系予告パターン決定テーブル142Aと、図19(B)に示す操作系予告パターン決定テーブル142Bと、図20(A)に示す操作系予告パターン決定テーブル142Cと、図20(B)に示す操作系予告パターン決定テーブル142Dとが、予め用意されている。操作系予告パターン決定テーブル142Aは、プッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別に決定された場合に、操作系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。操作系予告パターン決定テーブル142Bは、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に決定された場合に、操作系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。操作系予告パターン決定テーブル142Cは、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に決定された場合に、操作系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。操作系予告パターン決定テーブル142Dは、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別に決定された場合に、操作系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
操作系予告パターン決定テーブル142Aでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、操作系予告パターンYBP1−1〜操作系予告パターンYBP1−8のいずれかに、操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。そして、操作系予告パターン決定テーブル142Aでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、操作系予告パターンYBP1−1及び操作系予告パターンYBP1−2に決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には、操作系予告パターンYBP1−1及び操作系予告パターンYBP1−2のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、操作系予告パターンYBP1−1及び操作系予告パターンYBP1−2は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合に対応して、「プッシュボタン単発」の予告演出を実行するためのものである。操作系予告パターンYBP1−3〜操作系予告パターンYBP1−8は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数(合計回数)に対応して、「プッシュボタン単発」の予告演出を実行するためのものである。
操作系予告パターン決定テーブル142Bでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、操作系予告パターンYBP2−1〜操作系予告パターンYBP2−8のいずれかに、操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。そして、操作系予告パターン決定テーブル142Bでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、操作系予告パターンYBP2−1及び操作系予告パターンYBP2−2に決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には、操作系予告パターンYBP2−1及び操作系予告パターンYBP2−2のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、操作系予告パターンYBP2−1及び操作系予告パターンYBP2−2は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合に対応して、「プッシュボタン連打」の予告演出を実行するためのものである。操作系予告パターンYBP2−3〜操作系予告パターンYBP2−8は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数(合計回数)に対応して、「プッシュボタン連打」の予告演出を実行するためのものである。
操作系予告パターン決定テーブル142Cでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、操作系予告パターンYBP3−1〜操作系予告パターンYBP3−8のいずれかに、操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。そして、操作系予告パターン決定テーブル142Cでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、操作系予告パターンYBP3−1及び操作系予告パターンYBP3−2に決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には、操作系予告パターンYBP3−1及び操作系予告パターンYBP3−2のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、操作系予告パターンYBP3−1及び操作系予告パターンYBP3−2は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合に対応して、「トリガボタン単発」の予告演出を実行するためのものである。操作系予告パターンYBP3−3〜操作系予告パターンYBP3−8は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数(合計回数)に対応して、「トリガボタン単発」の予告演出を実行するためのものである。
操作系予告パターン決定テーブル142Dでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、操作系予告パターンYBP4−1〜操作系予告パターンYBP4−8のいずれかに、操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。そして、操作系予告パターン決定テーブル142Dでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、操作系予告パターンYBP4−1及び操作系予告パターンYBP4−2に決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には、操作系予告パターンYBP4−1及び操作系予告パターンYBP4−2のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、操作系予告パターンYBP4−1及び操作系予告パターンYBP4−2は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合に対応して、「トリガボタン連打」の予告演出を実行するためのものである。操作系予告パターンYBP4−3〜操作系予告パターンYBP4−8は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数(合計回数)に対応して、「トリガボタン連打」の予告演出を実行するためのものである。
操作系予告パターン決定テーブル142Aを用いて決定された操作系予告パターンによる「プッシュボタン単発」の予告演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、あるいは、可変表示が開始されると同時に、例えばプッシュボタン31Bを示す演出画像と、「ボタンを押して狙ってね」といったメッセージ画像とを画像表示装置5の表示領域に表示させることなどにより、プッシュボタン31Bに対する1回の指示操作を遊技者に促すボタン操作促進演出が実行される。続いて、例えばルーレットに向かって弓矢を構えたキャラクタの演出画像を表示することなどにより、遊技者がタイミングを見計らってプッシュボタン31Bの指示操作をできるような演出動作を実行する。そして、操作有効期間内に遊技者による操作行為が検出された場合には、その検出時点で弓矢が放たれて的に当たる演出画像を表示したり、疑似連の演出においてシャッタ38H,38Lを動作させること等により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性といった、信頼度を遊技者が認識可能に報知できればよい。
一例として、ルーレットの的には、「まだまだ」や「激熱」といった信頼度を示唆する枠が設けられており、操作系予告パターンYBP1−1では操作検出時に「まだまだ」の枠に弓矢が当たることで、信頼度が低い旨を報知する一方、操作系予告パターンYBP1−2では操作検出時に「激熱」の枠に弓矢が当たることで、信頼度が高い旨を報知すればよい。こうしたプッシュボタン31Bの操作検出時における演出態様を異ならせるとともに、演出画像として表示されるキャラクタの種類を異ならせること、同一キャラクタを示す演出画像の表示態様(例えばキャラクタの服の色など)を異ならせること、あるいは、疑似連の回数を異ならせることや、疑似連の再変動時にシャッタを動作或いは非動作とすること、その他の任意の演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。なお、操作有効期間内にプッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されなかったときには、弓矢が放たれることなく予告演出が終了したり、疑似連の演出を非実施として、遊技者が信頼度を認識できないようにしてもよい。これにより、プッシュボタン31Bに対する操作を促進して、予告演出に対する遊技者の参加意欲を向上させることができる。「プッシュボタン単発」の予告演出における演出動作としては、ルーレットを用いたゲームを行うものに限定されず、例えば伸縮する棒グラフを所定位置で止めるゲームといった、任意のゲームを行うものであってもよいし、プッシュボタン31Bに対する指示操作により所定のメッセージが報知されるものであってもよい。
尚、決定されている変動パターンが、例えば、PA3−1やPA3−2のように、3回の疑似連を伴う変動パターンである場合に決定される操作系予告パターンYBP1−7や操作系予告パターンYBP1−8においては、操作系予告パターンYBP1−7では、シャッタの画像が画像表示装置5に表示されることで信頼度が低い旨を報知する一方、操作系予告パターンYBP1−8では、シャッタ38H,38Lが実際に動作することで、信頼度が高い旨を報知すればよい。
操作系予告パターン決定テーブル142Bを用いて決定された操作系予告パターンによる「プッシュボタン連打」の予告演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、あるいは、可変表示が開始されると同時に、例えばプッシュボタン31Bを示す演出画像と、「ボタンを連打して綱引きに勝ってね」といったメッセージ画像とを画像表示装置5の表示領域に表示させることなどにより、プッシュボタン31Bに対する連打操作を遊技者に促すボタン操作促進演出が実行される。続いて、例えば自己キャラクタと相手キャラクタとが綱引きを行う演出画像を表示することなどにより、遊技者がプッシュボタン31Bの連打操作をできるような演出動作を実行する。そして、操作有効期間内での遊技者による操作行為の検出回数や検出間隔などに基づいて、綱引きの優勢や劣勢の度合いが変化する演出画像を表示して、操作有効期間が終了したときに、綱引きの勝負結果を示す演出画像を表示したり、疑似連の演出を実施することなどにより、信頼度を遊技者に報知できればよい。
一例として、操作系予告パターンYBP2−1では綱引きの勝負結果が負けとなることで、信頼度が低い旨を報知する一方、操作系予告パターンYBP2−2では綱引きの勝負結果が勝ちとなることで、信頼度が高い旨を報知すればよい。もっとも、操作系予告パターンYBP2−2の場合でも、操作有効期間内にプッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されないときや、検出回数が所定数未満であるときには、綱引きの勝負結果が負けとなることで、本来の信頼度が報知されないようにしてもよい。これにより、プッシュボタン31Bに対する操作を促進して、予告演出に対する遊技者の参加意欲を向上させることができる。こうしたプッシュボタン31Bの連打操作後における演出態様を異ならせるとともに、演出画像として表示される自己キャラクタや相手キャラクタの種類を異ならせること、同一の自己キャラクタや相手キャラクタを示す演出画像の表示態様(例えば服の色など)を異ならせること、自己キャラクタや相手キャラクタとは異なる演出画像の表示態様(例えば装飾品の有無や綱の色、太さ、長さ、本数など)を異ならせること、あるいは、その他の任意の演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。「プッシュボタン連打」の予告演出における演出動作としては、綱引きとなるゲームを行うものに限定されず、例えばプッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されるに従って伸長する棒グラフを所定長以上に伸ばすゲームといった、任意のゲームを行うものであってもよいし、プッシュボタン31Bに対する指示操作の検出回数が所定回数に達したことを条件に所定のメッセージが報知されるものであってもよい。
尚、決定されている変動パターンが、例えば、PA3−1やPA3−2のように、3回の疑似連を伴う変動パターンである場合に決定される操作系予告パターンYBP2−7や操作系予告パターンYBP2−8においては、操作系予告パターンYBP2−7では、シャッタの画像が画像表示装置5に表示されることで信頼度が低い旨を報知する一方、操作系予告パターンYBP2−8では、シャッタ38H,38Lが実際に動作することで、信頼度が高い旨を報知すればよい。
操作系予告パターン決定テーブル142Cを用いて決定された操作系予告パターンによる「トリガボタン単発」の予告演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、あるいは、可変表示が開始されると同時に、例えばスティックコントローラ30を示す演出画像と、「照準を合わせて発射せよ!」といったメッセージ画像とを画像表示装置5の表示領域に表示させることなどにより、操作桿30Aの傾倒操作とトリガボタン31Aに対する1回の指示操作を遊技者に促すボタン操作促進演出が実行される。続いて、例えば飛来する飛行機(敵機)を狙う照準(スコープ)の演出画像を、表示位置の変更が可能となるように表示することなどにより、遊技者が操作桿30Aの傾倒操作を行いながらタイミングを見計らってトリガボタン31Aの指示操作をできるような演出動作を実行する。そして、操作有効期間内にトリガボタン31Aに対する指示操作が検出された場合には、その検出時点で砲弾が発射される演出画像を表示し、敵機の撃墜に成功したか否かを示す演出画像を表示したり、疑似連の演出においてシャッタ38H,38Lを動作させること等により、信頼度を遊技者が認識可能に報知できればよい。
一例として、操作系予告パターンYBP3−1では操作桿30Aの傾倒操作態様にかかわらず照準が敵機に合致せず、敵機に砲弾が命中せず撃墜できないことで、信頼度が低い旨を報知する。その一方、操作系予告パターンYBP3−2では操作桿30Aの傾倒操作に応じて照準が敵機に合致し、このときに発射された砲弾が敵機に命中して撃墜できることで、信頼度が高い旨を報知する。なお、操作系予告パターンYBP3−2であっても、照準が敵機に合致しない状態で砲弾が発射された場合には、敵機が撃墜されないようにしてもよい。あるいは、操作系予告パターンYBP3−2では、照準が敵機に合致しない状態で砲弾が発射された場合でも、その砲弾が敵機に命中して撃墜できるようにしてもよい。こうしたトリガボタン31Aの操作検出時における演出態様を異ならせるとともに、演出画像として表示される敵機の種類(例えばプロペラ機、ジェット戦闘機、仮想飛行物など)を異ならせること、同じ種類の敵機を示す演出画像の表示態様(例えば機体の色など)を異ならせること、あるいは、その他の任意の演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。なお、操作有効期間内にトリガボタン31Aに対する指示操作が検出されなかったときには、例えば敵機の攻撃により自機が撃墜されるなどして、予告演出が終了してもよい。これにより、操作桿30Aやトリガボタン31Aに対する操作を促進して、予告演出に対する遊技者の参加意欲を向上させることができる。「トリガボタン単発」の予告演出における演出動作としては、敵機を撃墜するゲームを行うものに限定されず、例えば逃げ回る1匹の獲物を捕獲するゲームといった、任意のゲームを行うものであってもよいし、複数枚のカードからいずれかを選択すれば、そのカードに記された所定のメッセージが報知されるものなどであってもよい。
尚、決定されている変動パターンが、例えば、PA3−1やPA3−2のように、3回の疑似連を伴う変動パターンである場合に決定される操作系予告パターンYBP3−7や操作系予告パターンYBP3−8においては、操作系予告パターンYBP3−7では、シャッタの画像が画像表示装置5に表示されることで信頼度が低い旨を報知する一方、操作系予告パターンYBP3−8では、シャッタ38H,38Lが実際に動作することで、信頼度が高い旨を報知すればよい。
操作系予告パターン決定テーブル142Dを用いて決定された操作系予告パターンによる「トリガボタン連打」の予告演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、あるいは、可変表示が開始されると同時に、例えばスティックコントローラ30を示す演出画像と、「照準を合わせて連射せよ!」といったメッセージ画像とを画像表示装置5の表示領域に表示させることなどにより、操作桿30Aの傾倒操作とトリガボタン31Aに対する連打操作を遊技者に促すボタン操作促進演出が実行される。続いて、例えば「トリガボタン単発」の予告演出と同様に、飛来する飛行機(敵機)を狙う照準(スコープ)の演出画像を、表示位置の変更が可能となるように表示することなどにより、遊技者が操作桿30Aの傾倒操作を行いながらトリガボタン31Aの連打操作をできるような演出動作を実行する。そして、操作有効期間内にトリガボタン31Aに対する指示操作が検出されるごとに、その検出時点で砲弾が発射される演出画像を表示し、照準の合致度合いや指示操作の検出回数、検出間隔などに基づいて、敵機が破壊される度合いが変化する演出画像を表示する。その後、操作有効期間が終了したときに、敵機の撃墜に成功したか否かを示す演出画像を表示することなどにより、信頼度を遊技者が認識可能に報知できればよい。
一例として、操作系予告パターンYBP4−1では砲弾が敵機に命中した程度にかかわらず敵機が撃墜できないことで、信頼度が低い旨を報知する。その一方、操作系予告パターンYBP4−2では敵機が1回でも被弾していれば、敵機を撃墜できることで、信頼度が高い旨を報知する。あるいは、操作系予告パターンYBP4−2では、敵機が被弾していなくても、砲弾が発射されたことさえあれば、敵機を撃墜できるようにしてもよい。これに対して、操作系予告パターンYBP4−2であっても、敵機が被弾していない場合や、被弾回数が所定数未満である場合、敵機が破壊された度合いが一定程度に達していない場合には、敵機が撃墜されないことで、本来の信頼度が報知されないようにしてもよい。これにより、操作桿30Aの傾倒操作やトリガボタン31Aに対する操作を促進して、予告演出に対する遊技者の参加意欲を向上させることができる。また、「トリガボタン単発」の予告演出と同様に、敵機の種類や敵機の表示態様などを異ならせることにより、信頼度が異なることを遊技者に報知できるようにすればよい。「トリガボタン連打」の予告演出における演出動作としては、敵機を撃墜するゲームを行うものに限定されず、例えば逃げ回る複数の獲物を捕獲するゲームといった、任意のゲームを行うものであってもよいし、複数枚のカードを順次に選択すれば、各カードの組合せによって特有の意味をなす所定のメッセージが報知されるものなどであってもよい。
尚、決定されている変動パターンが、例えば、PA3−1やPA3−2のように、3回の疑似連を伴う変動パターンである場合に決定される操作系予告パターンYBP4−7や操作系予告パターンYBP4−8においては、操作系予告パターンYBP4−7では、シャッタの画像が画像表示装置5に表示されることで信頼度が低い旨を報知する一方、操作系予告パターンYBP4−8では、シャッタ38H,38Lが実際に動作することで、信頼度が高い旨を報知すればよい。
操作系予告となる予告演出における操作有効期間は、ボタン操作促進演出が実行されたことにより開始された後、例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示される以前(飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる以前)に、終了すればよい。あるいは、可変表示結果が「大当り」となる可能性を報知する場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にも、所定時間が経過するまで操作有効期間が継続するようにしてもよい。
操作系予告パターンYBP1−3〜操作系予告パターンYBP1−8では、初回変動及び擬似連変動のそれぞれに対応して、操作系予告パターンYBP1−1や操作系予告パターンYBP1−2のいずれかによる予告演出と同様の演出態様あるいは異なる演出態様で、プッシュボタン31Bに対する1回の指示操作に応じた演出動作が行われるように設定されていればよい。あるいは、初回変動及び擬似連変動の全体にわたる一連の演出動作により、プッシュボタン31Bに対する1回の指示操作に応じて信頼度を報知する予告演出が行われるようにしてもよい。
操作系予告パターンYBP2−3〜操作系予告パターンYBP2−8では、初回変動及び擬似連変動のそれぞれに対応して、操作系予告パターンYBP2−1や操作系予告パターンYBP2−2のいずれかによる予告演出と同様の演出態様あるいは異なる演出態様で、プッシュボタン31Bに対する連打操作に応じた演出動作が行われるように設定されていればよい。あるいは、初回変動及び擬似連変動の全体にわたる一連の演出動作により、プッシュボタン31Bに対する連打操作に応じて信頼度を報知する予告演出が行われるようにしてもよい。
操作系予告パターンYBP3−3〜操作系予告パターンYBP3−8では、初回変動及び擬似連変動のそれぞれに対応して、操作系予告パターンYBP3−1や操作系予告パターンYBP3−2のいずれかによる予告演出と同様の演出態様あるいは異なる演出態様で、操作桿30Aの傾倒操作やトリガボタン31Aに対する1回の指示操作に応じた演出動作が行われるように設定されていればよい。あるいは、初回変動及び擬似連変動の全体にわたる一連の演出動作により、操作桿30Aの傾倒操作やトリガボタン31Aに対する1回の指示操作に応じて信頼度を報知する予告演出が行われるようにしてもよい。
操作系予告パターンYBP4−3〜操作系予告パターンYBP4−8では、初回変動及び擬似連変動のそれぞれに対応して、操作系予告パターンYBP4−1や操作系予告パターンYBP4−2のいずれかによる予告演出と同様の演出態様あるいは異なる演出態様で、操作桿30Aの傾倒操作やトリガボタン31Aに対する連打操作に応じた演出動作が行われるように設定されていればよい。あるいは、初回変動及び擬似連変動の全体にわたる一連の演出動作により、操作桿30Aの傾倒操作やトリガボタン31Aに対する連打操作に応じて信頼度を報知する予告演出が行われるようにしてもよい。
操作系予告パターンには、「擬似連」の可変表示演出による初回変動及び擬似連変動の一部において、操作系予告となる予告演出を行わないものが含まれていてもよい。ただし、擬似連変動の実行後(再変動後)における変動表示に対応して実行される予告演出の信頼度が、前回の変動表示(初回変動又は擬似連変動)に対応して実行される予告演出の信頼度以上となればよい。また、初回変動又は擬似連変動のいずれかにおいて操作系予告となる予告演出が一旦行われた場合には、それ以降すべての擬似連変動に対応して、操作系予告となる予告演出が行われるように設定する。これにより、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、擬似連変動の回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことや、予告演出が途切れてしまうことによる、遊技興趣の低下を防止できる。
図21は、ROM121に記憶される各種演出制御パターンテーブル143、当り終了演出を決定するための当り終了演出決定テーブル144、ステージ(モード)決定用テーブル145を示す図である。
各種演出制御パターンテーブル143には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、ラウンド等に応じて格納されている。各演出制御パターンには、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
尚、種演出制御パターンテーブル143には、図21(A)に示すように、当りの終了時において実施される演出である当り終了演出の異なる演出内容とされた演出制御パターンが、ラウンド回数に応じて設定されているとともに、ラウンド回数が2回である場合において決定される演出制御パターンとして、潜伏確変(高確低ベース状態)状態に移行しない場合(通常状態または高確高ベース状態となる場合)に決定される演出制御パターンである当り終了CED1−1と、潜伏確変状態に移行する場合に決定される演出制御パターンである当り終了CED2−2と当り終了CED2−3とが設定されている。
これら潜伏確変状態に移行する場合に決定される演出制御パターンである当り終了CED2−2と当り終了CED2−3においては、図21(B)の当り終了演出を決定するための当り終了演出決定テーブル144に示すように、当り終了CED2−2では、シャッタ38H,38Lを動作させずに画像のシャッタが表示される演出の内容が含まれ、当り終了CED2−3では、シャッタ38H,38Lを動作させる演出の内容が含まれており、それぞれの演出制御パターンに、当り終了後の遊技状態が当り前の遊技状態から変化しない小当りである場合と、当り終了後の遊技状態が潜伏確変となる突確当りである場合とで、異なる範囲の当り終了(エンディング)演出決定用の乱数値SR3の判定値が割り当てられている。
具体的には、当り終了(エンディング)演出決定用の乱数値SR3の判定値として、シャッタ38H,38Lを動作させない当り終了CED2−2では、小当りである場合には1〜7(判定値数7)の範囲の判定値が割り当てられているのに対し、潜伏確変となる突確当りである場合では8〜10(判定値数3)の範囲の判定値が割り当てられ、シャッタ38H,38Lを動作させる当り終了CED2−3では、小当りである場合には1〜3(判定値数3)の範囲の判定値が割り当てられているのに対し、潜伏確変となる突確当りである場合では4〜10(判定値数7)の範囲の判定値が割り当てられており、このように当り終了(エンディング)演出決定用の乱数値SR3の判定値を設定することで、潜伏確変に移行する場合には、当り終了CED2−3が多く決定されてシャッタ38H,38Lを動作させる当り終了(エンディング)演出が多く実施される一方、潜伏確変に移行しない場合には、当り終了CED2−2が多く決定されてシャッタ38H,38Lを動作させない当り終了(エンディング)演出が多く実施されるようになっている。よって、当り終了(エンディング)演出におけるシャッタ38H,38Lの動作するときには潜伏確変である可能性が大きく、シャッタ38H,38Lの動作しないときには潜伏確変である可能性が小さいこととなり、これら当り終了(エンディング)演出におけるシャッタ38H,38Lの動作・非動作により、潜伏確変である可能性が遊技者に報知されることになる。
尚、これら当り終了(エンディング)演出決定用の乱数値SR3が抽出されるときには、これら当り終了(エンディング)演出決定用の乱数値SR3とともに、ステージ(モード)種別決定用の乱数値SR4も抽出されて、これら抽出された乱数値SR4が図21(C)に示すステージ(モード)決定用テーブル145と比較されることにより、当り終了(エンディング)演出後のステージ(モード)種別が、昼モード、夕暮れモード、夜モードのいずれかに決定される。尚、昼モードでは、昼状態に対応した明るい背景画像が使用され、夕暮れモードでは、夕暮れ状態に対応した夕焼けの背景画像が使用され、夜モードでは、夜状態に対応した暗い背景画像が使用される等により、現在のモードが昼モード、夕暮れモード、夜モードのいずれであるかが遊技者に報知されるようにすれば良い。
このステージ(モード)決定用テーブル145においても、当り終了演出決定テーブル144と同様に、昼モード、夕暮れモード、夜モードのそれぞれに対し、当り終了後の遊技状態が当り前の遊技状態から変化しない小当りである場合と、当り終了後の遊技状態が潜伏確変となる突確当りである場合とで、異なる範囲のステージ(モード)種別決定用の乱数値SR4割り当てられている。
具体的には、ステージ(モード)種別決定用の乱数値SR4の判定値として、昼モードでは、小当りである場合には1〜6(判定値数6)の範囲の判定値が割り当てられているのに対し、潜伏確変となる突確当りである場合では1(判定値数1)のみの判定値が割り当てられ、夕暮れモードでは、小当りである場合には7〜9(判定値数3)の範囲の判定値が割り当てられているのに対し、潜伏確変となる突確当りである場合では2〜4(判定値数3)の範囲の判定値が割り当てられ、夜モードでは、小当りである場合には10(判定値数1)のみの判定値が割り当てられているのに対し、潜伏確変となる突確当りである場合では5〜10(判定値数6)の範囲の判定値が割り当てられていることで、潜伏確変である場合には、夕暮れモードや夜モードが決定され易く昼モードに決定され難いのに対し、潜伏確変でない場合には、昼モードや夕暮れモードが決定され易く夜モードに決定され難い。つまり、昼モードよりも夕暮れモードの方が、夕暮れモードよりも夜モードの方が潜伏確変である可能性が大きくなるように設定されている。よって、潜伏確変である場合には、当り終了(エンディング)演出においてシャッタ38H,38Lが動作した後に夜モードとなることが多く発生するのに対し、潜伏確変でない場合には、当り終了(エンディング)演出においてシャッタ38H,38Lが動作せずにシャッタ画像が表示された後に昼モードとなる(その前が昼モードであれば変化なし)ことが多く発生する。
よって、これら小当りや突確当りとなる場合においては、変動パターンPC1−4やPC1−5が決定されてノーマルリーチが発生した後、これらノーマルリーチがハズレて2回開放制御が実施されるとともに、所定の発展表示となるシャッタ画像が表示されて潜伏確変に移行するときと、可動物であるシャッタ38H,38Lを動作させて潜伏確変に移行するときとがあり、これらシャッタ画像が表示される場合と、シャッタ38H,38Lを動作させる場合とで、決定されるステージ(モード)の種類および潜伏確変である信頼度が異なるようになっている。
尚、この実施の形態では、可動物であるシャッタ38H,38Lの動作・非動作によっても、決定されるステージ(モード)の種類によっても潜伏確変である信頼度が異なるようにしているが、可動物であるシャッタ38H,38Lの動作・非動作または決定されるステージ(モード)の種類のいずれか一方によってのみ、潜伏確変である信頼度を報知するようにしても良い。
尚、ROM121には、さらに、ステージ(モード)種別決定用の乱数値SR4を用いてステージ(モード)を変更するか否かを決定するための図示しないステージ(モード)変更決定用テーブルが記憶されており、上記のようにして決定されたステージ(モード)は、通常状態または潜伏確変状態である低ベース状態において特図ゲームが実施される毎に、ステージ(モード)種別決定用の乱数値SR4が抽出されてステージ(モード)変更決定用テーブルと比較されることにより、ステージ(モード)を変更するか否かが決定される。
具体的にステージ(モード)変更決定用テーブルにおいては、例えば、ステージ(モード)決定用テーブル145と同じく、変更あり(モードダウン)、変更なし、変更あり(モードアップ)のそれぞれに対し、遊技状態が通常状態である場合と潜伏確変とで異なる範囲の乱数値SR4割り当てられていれば良い。
例えば、夜モードが夕暮れモードに変化したり、夕暮れモードが昼モードに変化する「変更あり(モードダウン)」に対しては、通常状態である場合には1〜6(判定値数6)の範囲の判定値が割り当てられているのに対し、潜伏確変である場合では1(判定値数1)のみの判定値が割り当てられ、「変更なし」に対しては、通常状態である場合には7〜9(判定値数3)の範囲の判定値が割り当てられているのに対し、潜伏確変である場合では2〜4(判定値数3)の範囲の判定値が割り当てられ、昼モードが夕暮れモードに変化したり、夕暮れモードが夜モードに変化する「変更あり(モードアップ)」に対しては、通常状態である場合には10(判定値数1)のみの判定値が割り当てられているのに対し、潜伏確変である場合では5〜10(判定値数6)の範囲の判定値が割り当てられていることで、潜伏確変である場合には、夜モードに変化する可能性が大きいとともに夜モードが長く持続され易いのに対し、潜伏確変である場合には、昼モードに変化する可能性が大きいとともに昼モードが長く持続され易いように設定されれば良い。
また、ROM121には、各種演出制御パターンテーブル143に記憶されているように、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における各種の演出制御の内容を示すパターンデータに加えて、演出制御用CPU120が各種の演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを構成するパターンデータが、予め複数種類記憶されている。こうした演出制御パターンとしては、例えば図22(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル146に示す図柄変動制御パターンや、図23及び図24に示す予告演出制御パターンテーブル148、149に示す予告演出制御パターンなどが含まれていればよい。
図柄変動制御パターンは、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示領域での飾り図柄の可変表示動作に関する制御内容を示すパターンデータなどから構成され、飾り図柄の変動パターンに対応して予め複数用意されたものであればよい。また、パチンコ遊技機1における昼モード、夕暮れモード、夜モード等の複数種類の演出モード(ステージ)に対応して、互いに異なる図柄変動制御パターンが用意されてもよい。こうした複数の図柄変動制御パターンはそれぞれ、最終停止図柄となる確定飾り図柄や可変表示中に仮停止表示される仮停止図柄などを用いて行われる飾り図柄の可変表示において、飾り図柄の表示位置や大きさ、飾り図柄の変動方向や変動速度などのタイムスケジュールを規定していればよい。ここで、最終停止図柄や仮停止図柄などは、主基板11から演出制御基板12へと伝送された変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンなどに基づいて、可変表示の開始時に決定されるものであればよい。
尚、本実施の形態では図22(A)に示すように、突確当りまたは小当りとなる場合を除いて、リーチ状態となる飾り図柄の変動パターンのそれぞれに対応して、リーチ成立時にシャッタ38H,38Lを動作させずにシャッタ画像を画像表示装置5に表示させる図柄変動制御パターン(末尾がN)と、リーチ成立時にシャッタ38H,38Lを動作させる図柄変動制御パターン(末尾がP)とが予め設定されており、これらリーチ成立時におけるシャッタ38H,38Lの動作の有無によっても、大当りとなる可能性が遊技者に報知されるようになっている。
尚、疑似連を伴わないスーパーリーチα、βについては、スーパーリーチαがリーチ成立時にシャッタ38H,38Lが動作し、スーパーリーチβがリーチ成立時にシャッタ38H,38Lが動作しない図柄変動制御パターンが設定されている。そして、スーパーリーチβについては、初めに成立したリーチ状態がハズレとなってスーパーリーチに発展する際にシャッタ38H,38Lが動作する図柄変動制御パターン(SPB3−2P)と、スーパーリーチに発展する際にシャッタ38H,38Lが動作しない図柄変動制御パターン(SPB3−2N)とが予め設定されており、これらリーチ状態がハズレとなってスーパーリーチに発展する際のシャッタ38H,38Lの動作の有無によっても、大当りとなる可能性が遊技者に報知されるようになっている。
具体的にROM121には、図22(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル146とともに、図22(B)に示すリーチ時シャッタ動作振分け決定テーブルが記憶されており、これらリーチ時シャッタ動作振分け決定テーブルと乱数値SR2−1とが比較されることにより、シャッタ38H,38Lを動作させる図柄変動制御パターン(末尾がP)とするか、シャッタ38H,38Lを動作させずにシャッタ画像を画像表示装置5に表示させる図柄変動制御パターン(末尾がN)とするかが決定される。
図22(B)に示す設定例では、ハズレとなる変動パターンであるSPB2−1、SPB2−2、SPA3−1、SPA3−2においては、末尾がNであるシャッタ画像を表示する図柄変動制御パターンに対して判定値数が多く割り当てられる一方、末尾がPであるシャッタ38H,38Lが動作する図柄変動制御パターンに対して判定値数が少なく割り当てられ、当りとなる変動パターンであるSPB4−1、SPB4−2、SPA5−1、SPA5−2においては、末尾がNであるシャッタ画像を表示する図柄変動制御パターンに対して判定値数が少なく割り当てられる一方、末尾がPであるシャッタ38H,38Lが動作する図柄変動制御パターンに対して判定値数が多く割り当てられていることで、ハズレとなる場合にはリーチ成立時に画像表示装置5にシャッタ画像が表示される場合が多く決定され、大当りとなる場合にはリーチ成立時にシャッタ38H,38Lが動作する場合が多く決定されることで、シャッタ38H,38Lが動作した場合には大当りとなる可能性が高く、シャッタ38H,38Lが動作しない場合(画像シャッタが表示される場合)には大当りとなる可能性が低いこととなる。
同様に、図22(B)に示す設定例では、スーパーリーチβについても、ハズレとなる変動パターンであるSPB3−2においては、末尾がNであってスーパーリーチに発展する際にシャッタ画像を表示する図柄変動制御パターンに対して判定値数が多く割り当てられる一方、末尾がPであってスーパーリーチに発展する際にシャッタ38H,38Lが動作する図柄変動制御パターンに対して判定値数が少なく割り当てられ、当りとなる変動パターンであるSPB5−2においては、末尾がNであってスーパーリーチに発展する際にシャッタ画像を表示する図柄変動制御パターンに対して判定値数が少なく割り当てられる一方、末尾がPであってスーパーリーチに発展する際にシャッタ38H,38Lが動作する図柄変動制御パターンに対して判定値数が多く割り当てられていることで、ハズレとなる場合にはスーパーリーチに発展する際に画像表示装置5にシャッタ画像が表示される場合が多く決定され、大当りとなる場合にはスーパーリーチに発展する際にシャッタ38H,38Lが動作する場合が多く決定されることで、スーパーリーチに発展する際にシャッタ38H,38Lが動作した場合には大当りとなる可能性が高く、スーパーリーチに発展する際にシャッタ38H,38Lが動作しない場合(画像シャッタが表示される場合)には大当りとなる可能性が低いこととなる。
図23に示す予告演出制御パターンは、予告演出における演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成され、予告演出における演出動作の内容に応じた予告演出パターンごとに予め複数用意されたものであればよい。例えば、複数の予告演出制御パターンには、例えば図23に示す表示系予告種別に対応した予告演出制御パターンのように、表示系予告種別に分類されて「キャラクタ表示」や「ステップアップ表示」などの予告演出を実行するために予め用意された複数の表示系予告パターンのいずれかに対応して、演出画像の表示位置や大きさ、更新表示手順などのタイムスケジュールを規定するものが含まれていればよい。
尚、これら図23に示す表示系予告種別に対応した予告演出制御パターンには、シャッタ38H,38Lの動作制御を有するものと、シャッタ38H,38Lを動作させずにシャッタの画像を画像表示装置5に表示する表示制御を有するものとを含んでいる。具体的には、予告演出の種別としてステップアップ予告が決定された場合において設定される予告演出制御パターンSTA2−2〜STA2−4には、ステップアップ時においてシャッタ38H,38Lを動作(一時的に閉状態とする動作)させる動作制御が含まれており、第2ステップ以上に発展するステップアップ予告では、ステップアップ時(予告演出の発展時)においてシャッタ38H,38Lを一時的に閉状態とする動作が実施される。
また、2回以上の疑似連変動となる各疑似連回数の予告演出制御パターンには、図23に示すように、ハズレ時に決定されることが多いとともに大当り時には決定されることが少ない(図17、図18参照)ことで大当りとなる信頼度が低い低信頼度のものと、大当り時には決定されることが多いとともにハズレ時に決定されることが少ない(図17、図18参照)ことで大当りとなる信頼度が高い高信頼度のものとが予め設定されており、これら高信頼度の予告演出制御パターンには、疑似連における可変表示の再変動開始時においてシャッタ38H,38Lを動作させる動作制御が含まれている一方、低信頼度の予告演出制御パターンには、疑似連における可変表示の再変動開始時において、画像表示装置5にシャッタ画像を表示させる動作制御が含まれており、これらの疑似連の予告演出においては、可変表示の再変動開始時にシャッタ38H,38Lが動作するか否かによっても、大当りの可能性が大きいか小さいか(信頼度が高いか低いか)が報知される。
また、複数の予告演出制御パターンには、例えば図24に示す操作系予告種別に対応した予告演出制御パターンのように、操作系予告種別に分類されて「プッシュボタン単発」、「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」などの予告演出を実行するために予め用意された複数の操作系予告パターンのいずれかに対応して、演出画像の表示位置や大きさ、更新表示手順、遊技者による操作行為を有効に検出する操作有効期間の設定、操作検出時における演出動作の切換設定などのタイムスケジュールを規定していればよい。
尚、これら操作系予告種別に関しても、表示系予告種別と同様に、高信頼度と低信頼度の予告演出制御パターンが設定されているが、これらの高信頼度と低信頼度の報知は、操作の結果として演出中において報知されるので、これら高信頼度と低信頼度に対応する予告演出制御パターンに対してシャッタ38H,38Lを動作させる動作制御や、シャッタ画像を画像表示装置5に表示させる表示制御を設定していないが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら操作系予告種別の予告演出制御パターンに対しても、表示系予告種別と同様に、高信頼度と低信頼度に対応する予告演出制御パターンに対してシャッタ38H,38Lを動作させる動作制御や、シャッタ画像を画像表示装置5に表示させる表示制御を設定するようにしても良い。
図25(A)は、こうした各々の演出制御パターンの構成例を示している。図25(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、シャッタ制御データ、保留表示中止フラグ制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、保留表示中止フラグや演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
演出制御プロセスタイマ判定値は、図26に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とを有効に検出する操作有効期間、あるいは、プッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。ここで、操作検出制御データは、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とを有効に検出する操作有効期間において、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されないように制限(禁止)する設定がなされていればよい。また、操作検出制御データは、プッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間において、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作の検出とトリガボタン31Aに対する指示操作の検出とを制限(禁止)するように設定されていればよい。
シャッタ制御データには、例えば上側のシャッタ38Hを動作させるシャッタモータ36Hの駆動制御内容や、下側のシャッタ38Lを動作させるシャッタモータ36Lの駆動制御内容を指定するデータといった、上側のシャッタ38Hと下側のシャッタ38Lを個別に動作させることが可能なデータが含まれていれば良い。
保留表示中止フラグ制御データには、保留表示中止フラグのセット或いはリセットを指示するデータが含まれていれば良く、例えば、これら保留表示中止フラグのセットを指示する保留表示中止フラグ制御データが、シャッタ制御データによってシャッタ38H,38Lのいずれかが動作される直前のプロセスデータや、トリガボタン31Aやプッシュボタン31Bの操作を有効に検出する操作有効期間が開始される時点のプロセスデータに含まれるように設定されることで、シャッタ38H,38Lのいずれかが動作する直前またはトリガボタン31Aやプッシュボタン31Bの操作が有効とされたときに、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uにおける第1保留記憶数や第2保留記憶数の表示が中止されて非表示状態とされるようになっている。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、シャッタ制御データ、保留表示中止フラグ制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば、シャッタ38H,38L以外に演出用役物が備える他の可動部材を備える場合であれば、シャッタ制御データに加えて、該可動部材における動作態様を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図25(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aあるいはプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行い、シャッタ制御データにより指定される態様でシャッタモータ36H、36Lを駆動してシャッタ38H,38Lを動作させる制御を行うとともに、保留表示中止フラグ制御データの指定により、保留表示中止フラグのセット或いはリセットを行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、シャッタ38H,38L、遊技効果ランプ9等の発光体など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#n、シャッタ制御データ#1〜シャッタ制御データ#n、保留表示中止フラグ制御データは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13やシャッタモータ36H、36Lなどに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令(駆動信号)を受けたシャッタモータ36H、36Lは、シャッタ38H,38Lを動作(上側シャッタ38Hを下方に、下側シャッタ38Hを上方に動作)させて、画像表示装置5の表示領域の開閉を行う。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、保留表示や演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図26に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図26に示す演出制御用データ保持エリア190は、特図保留記憶部195と、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
特図保留記憶部195には、第1始動入賞口または第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)による保留番号に対応付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件または第2始動条件の成立に基づいて入賞時演出判定処理が実施されることに応じて主基板11から送信される入賞時判定結果指定コマンドに対応した値(0(入賞なし)、1(入賞あり)、2(予告対象、はずれ)、4(予告対象、当り))が、第1特図と第2特図のそれぞれについて記憶される。こうして特図保留記憶部195に記憶されたデータは、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uに第1保留記憶数や第2保留記憶数の表示並びに保留予告の表示に使用される(図45参照)。尚、第1特図についての入賞時判定結果指定コマンドに対応した値が記憶される領域を第1保留記憶部と、第2特図についての入賞時判定結果指定コマンドに対応した値が記憶される領域を第2保留記憶部と称する場合がある。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示状態といった演出動作状態または保留記憶表示の表示状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。一例として、演出制御カウンタ設定部193には、演出動作の進行を制御するために用いられる乱数値(演出用乱数)を示す数値データの一部又は全部をカウントするためのランダムカウンタが設けられていればよい。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図3に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御や、演出制御用CPU120からの保留表示指示や保留非表示指示により第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uに第1保留記憶数や第2保留記憶数を表示または非表示とするための制御を行う。表示制御部123は、VDP(VideoDisplayProcessor)、CGROM(CharacterGeneratorROM)、VRAM(VideoRAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや、トリガセンサ35A、プッシュセンサ35B及び傾倒方向センサユニット32、シャッタセンサ37H、37Lから伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)、シャッタモータ36H、36Lへ伝送され指令(駆動信号)などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
ここで、本実施例におけるシャッタ38H,38Lを備えるシャッタユニット500の構造について、図面にもとづいて説明する。図53は、シャッタユニットの構造を示す概略分解斜視図である。図54は、(a)はシャッタ38Hと左側の案内部材との取付部を示す拡大縦断面図であり、(b)はシャッタ38Lと左側の案内部材との取付部を示す拡大縦断面図である。図55は、(a)はシャッタ38Hと右側の案内部材との取付部を示す拡大縦断面図であり、(b)はシャッタ38Lと右側の案内部材との取付部を示す拡大縦断面図である。図56は、(a)はシャッタ38H,38Lが格納位置に位置している状態を示す概略図であり、(b)はシャッタ38H,38Lが前面位置に位置している状態を示す概略図である。尚、以下の説明において、図53の左斜め下をシャッタユニットの前面側、右斜め上側をシャッタユニットの背面側として説明する。
図53に示すように、シャッタユニット500は、中央に横長長方形状の開口503が形成された四角枠状の枠板502と、枠板502の前面側に上下方向に移動可能に設けられる上下一対のシャッタ38H,38Lと、枠板502の背面側に設けられ、シャッタ38を駆動させるためのシャッタモータ36H,36Lと、これらシャッタ38H,38Lが格納位置に位置していることを検出するためのシャッタセンサ37H,37Lと、から主に構成される。
シャッタユニット500は、特に図示はしないが、開口503の背面に設けられる画像表示装置5の前面側に起立姿勢で配設される。開口503は、枠板502の背面側に配設される画像表示装置5の表示面とほぼ同形に形成され、該開口503を介して表示面を遊技盤2の前面側から視認可能に形成されている。
シャッタ38H,38Lは、正面から見て横長長方形状をなす板状部材にて構成される。シャッタ38Hの左右側辺からは、後述する案内部材520L,520Rを取り付けるための取付片508a,508bが外向きに形成され、また、シャッタ38Lの左右側辺からは、後述する案内部材521L,521Rを取り付けるための取付片509a,509bが外向きに形成されている。
シャッタ38Hは、枠板502の上辺部の前面に配置される格納位置(図56(a)参照)と、開口503の上部に配置される前面位置(図56(b)参照)と、の間で移動可能に設けられる。シャッタ38Lは、枠板502の下辺部の前面に配置される格納位置(図56(a)参照)と、開口503の下部に配置される前面位置(図56(b)参照)と、の間で移動可能に設けられる。
シャッタ38Hの左側の取付片508aには、横断面コ字形をなす棒状の案内部材520Lが下方に向けて延びるように取り付けられるとともに、右側の取付片508bには、横断面コ字形をなす棒状の案内部材520Rが下方に向けて延びるように取り付けられる。また、シャッタ38Lの左側の取付片509aには、横断面コ字形をなす棒状の案内部材521Lが上方に向けて延びるように取り付けられるとともに、右側の取付片509bには、横断面コ字形をなす棒状の案内部材521Rが上方に向けて延びるように取り付けられる。
案内部材520Rの内面には、後述する従動ピニオンギヤ565Hに噛合する駆動用ラックギヤ526Hが長手方向にわたり形成されているとともに、案内部材521Lの外面には、後述する従動ピニオンギヤ565Lに噛合する駆動用ラックギヤ526Lが長手方向にわたり形成されている。
案内部材520Lの背面には、枠板502の前面左辺上部に突設された上下方向に延びる案内片522Lに嵌合される案内溝523Lが長手方向にわたり形成されており、案内片522Lにより案内部材520Lが上下方向に移動案内されるようになっている。また、案内部材520Rの背面には、枠板502の前面右辺上部に案内片522Lに対して平行に設けられた上下方向に延びる案内片522Rに嵌合される案内溝523Rが長手方向にわたり形成されており、案内片522Rにより案内部材520Rが上下方向に移動案内されるようになっている。
案内部材521Lの背面には、枠板502の前面左辺下部に突設された上下方向に延びる案内片524Lに嵌合される案内溝525Lが長手方向にわたり形成されており、案内片524Lにより案内部材521Lが上下方向に移動案内されるようになっている。また、案内部材521Rの背面には、枠板502の前面右辺下部に案内片524Lに対して平行に突設された上下方向に延びる案内片524Rに嵌合される案内溝525Rが長手方向にわたり形成されており、案内片524Rにより案内部材521Rが上下方向に移動案内されるようになっている。
案内部材520Lの外面からは、シャッタセンサ37Hにより検出される被検出片530H(図56参照)が長手方向に向けて形成されている。シャッタセンサ37Hは、シャッタ38Hが格納位置に位置している状態において被検出片530Hの下端よりも下方位置に配設されており、シャッタ38Hが格納位置から前面位置に向けて移動することにより被検出片530Hを検出できるようになっている。
また、案内部材521Rの外面からは、シャッタセンサ37Lにより検出される被検出片530L(図56参照)が長手方向に向けて形成されている。シャッタセンサ37Lは、シャッタ38Lが格納位置に位置している状態において被検出片530Lの上端よりも上方位置に配設されており、シャッタ38Lが格納位置から前面位置に向けて移動することにより被検出片530Lを検出できるようになっている。
このように本実施例では、シャッタ38H,38Lが格納位置から前面位置に向けて移動している間はシャッタセンサ37H,37Lにより被検出片530H,530Lが検出されるようになっているため、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)は、シャッタセンサ37H,37Lからの被検出片530H,530Lの検出信号が入力されない(シャッタセンサ37H,37L;off)状態において、シャッタ38H,38Lが初期位置である格納位置に位置していると判定する。
尚、本実施例では、シャッタ38H,38Lが格納位置から前面位置に向けて移動している間はシャッタセンサ37H,37Lにより被検出片530H,530Lが検出されるようになっているが、格納位置においてシャッタセンサ37H,37Lから被検出片530H,530Lの検出信号が入力される(シャッタセンサ37H,37L;on)ようにすることにより、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)がシャッタ38H,37Lが格納位置に位置していると判定するようにしてもよい。
次に、シャッタ38H及び左右の案内部材520L,520Rと、シャッタ38L及び左右の案内部材521L,521Rと、の取付構造について、図53〜図55にもとづいて説明する。
案内部材520L,520Rは、被取付片527a,527bの前面にシャッタ38Hの左右の取付片508a,508bを配置した状態でシャッタ38Hに取り付けられる。一方、案内部材521L,521Rは、被取付片529a,529bの背面にシャッタ38Lの左右の取付片509a,509bを配置した状態でシャッタ38Lに取り付けられる。
具体的に説明すると、図54(a)に示すように、シャッタ38Hの左側においては、案内部材520Lの被取付片527aの上下にそれぞれ形成された取付穴540aに背面側から挿通した取付ネジ541aを、取付片508aに形成されたネジ穴542aに螺入することで、シャッタ38Hの左側に案内部材520Lが固定される。
また、図54(b)に示すように、シャッタ38Lの左側においては、案内部材521Lの被取付片529aの上下にそれぞれ形成された取付穴540bに前面側から挿通した取付ネジ541bを、取付片509aに形成されたネジ穴542bに螺入することで、シャッタ38Lの左側に案内部材521Lが固定される。
一方、図55(a)に示すように、シャッタ38Hの右側の取付片508bの上下には、案内部材520Rの被取付片527bの上下にそれぞれ形成された横長の長穴550a内に挿通可能な凸部551aが背面側に向けて突設されており、該凸部551aを長穴550a内に前面側から嵌合した状態で、凸部551aに形成されたネジ穴552aに、長穴550aよりも大きなワッシャ554aを介して取付ボルト553aを背面側から螺入することで、シャッタ38Hの右側に案内部材520Rが取り付けられる。
つまり、ワッシャ554aを介して取付ボルト553aをネジ穴552aに螺入することで、取付片508bが被取付片527bに対して離脱不能に取り付けられるが、凸部551aは、左右方向に延びる長穴550a内を摺動自在であるため、シャッタ38Hに対して案内部材520Rは左右方向に移動自在に取り付けられる。尚、長穴550aの上下幅寸法は凸部551aの幅寸法(外径)L51と同寸であり、左右幅寸法L50は凸部551aの幅寸法(外径)L51よりも大きく形成されていることで(L50>L51)、案内部材520Rはシャッタ38Hに対して左右方向に若干の遊びを設けて取り付けられている。
また、凸部551aの高さ寸法は、長穴550aの深さ寸法よりも若干寸法が長くされていることで、取付ボルト553aをネジ穴552aにきつく螺入しても、ワッシャ554aが長穴550a周辺部に押圧されることはなく、ワッシャ554aと長穴550a周辺部との間には隙間が確保されるため、シャッタ38Hに対して案内部材520Rを若干の遊びを設けて取り付けているにも関わらず、取付ボルト553aにて固定されてしまうことはない。
また、図55(b)に示すように、シャッタ38Lの右側の取付片509bの上下には、案内部材521Rの被取付片529bの上下にそれぞれ形成された横長の長穴550b内に挿通可能な凸部551bが前面側に向けて突設されており、該凸部551bを長穴550b内に背面側から嵌合した状態で、凸部551bに形成されたネジ穴552bに、長穴550bよりも大きなワッシャ554bを介して取付ボルト553bを前面側から螺入することで、シャッタ38Lの右側に案内部材521Rが取り付けられる。
つまり、ワッシャ554bを介して取付ボルト553bをネジ穴552bに螺入することで、取付片509bが被取付片529bに対して離脱不能に取り付けられるが、凸部551bは、左右方向に延びる長穴550b内を摺動自在であるため、シャッタ38Lに対して案内部材521Rは左右方向に移動自在に取り付けられる。尚、長穴550bの上下幅寸法は凸部551bの幅寸法(外径)L53と同寸であり、左右幅寸法L52は、凸部551bの幅寸法(外径)L53よりも大きく形成されていることで(L52>L53)、案内部材521Rはシャッタ38Lに対して左右方向に若干の遊びを設けて取り付けられている。
また、凸部551bの高さ寸法は、長穴550bの深さ寸法よりも若干寸法が長くされていることで、取付ボルト553bをネジ穴552bにきつく螺入しても、ワッシャ554bが長穴550b周辺部に押圧されることはなく、ワッシャ554bと長穴550b周辺部との間には隙間が確保されるため、シャッタ38Lに対して案内部材521Rを若干の遊びを設けて取り付けているにも関わらず、取付ボルト553bにて固定されてしまうことはない。
このように、シャッタ38Hに取り付けられる案内部材520L,520R及びシャッタ38Lに取り付けられる案内部材521L,521Rは、左側の案内部材520L,521Lはシャッタ38H,38Lに対して固定的に取り付けられ、右側の案内部材520R,521Rは、シャッタ38H,38Lに対して上下方向に移動不能であるが左右方向に若干移動可能に取り付けられている。よって、左右側の案内部材520L,520R、521L,521Rの成型や組み付けの精度に誤差が生じても、この誤差が上下のシャッタ38H,38Lそれぞれと右側の案内部材520R,521Rとの取付部の遊びにて吸収されることで、左右側の案内部材520L,520R、521L,521Rが上下方向に移動する際に捻れ等が生じても上下のシャッタ38H,38Lに伝達されることがないので、上下のシャッタ38H,38Lの昇降動作不良が生じることが防止されている。
そして、図56に示すように、左右側に案内部材520L,520Rが下方に向けて取り付けられたシャッタ38Hは、枠板502の上辺部に配置した状態において左右辺部の上部に案内部材520L,520Rが配置される。また、左右側に案内部材521L,521Rが上方に向けて取り付けられたシャッタ38Lは、枠板502の下辺部に配置した状態において、左右辺部の下部に案内部材521L,521Rが配置される。案内部材520L,520Rは、案内部材521L,521Rよりも左右方向の外側にそれぞれ配置される。
このように、上下の左右一対の案内部材520L,520R及び案内部材521L,521Rはそれぞれ左右に並設されるので、前後方向に配置した場合に比べてシャッタユニット500の前後幅を極力薄型化することができ、これにより画像表示装置5の表示部に対してシャッタ38H,38Lを極力近接させて配置することができる。
開口503の左右に配置された案内部材520L,520R、521L,521Rは、それぞれの案内溝523L,523R、525L,525R内に上下方向を向く案内片522L,522R、524L,524Rを嵌合させることで、上下方向に摺動可能に案内される。尚、これら案内部材520L,520R、521L,521Rの前面は、図示しないカバー部材により覆われることで、前方への浮き上がりが防止されるようになっている。
案内部材520L,520Rに形成された駆動用ラックギヤ526H,526Lは、枠板502の背面に配設された従動ピニオンギヤ565H,565Lに枠板502の背面にて噛合され、この従動ピニオンギヤ565H,565Lは、前後方向を向く回動軸566,566周りに回動自在に設けられており、駆動用ラックギヤ526H,526Lと噛合する。
また、従動ピニオンギヤ565H,565Lは、枠板502の背面側に取り付けられるシャッタモータ36H,36Lの出力軸36aに固着された駆動ギヤ36bに噛合する背面側の従動ギヤ567H,567Lに、枠板502の背面側において噛合されている。
よって、シャッタモータ36H,36Lがそれぞれ正回転することにより、従動ギヤ567H,567L及び従動ピニオンギヤ565H,565Lが回転駆動し、これに噛合する案内部材520L,520Rが下方に、案内部材521L,521Rが上方に移動する。つまり、シャッタ38H,38Lはそれぞれ格納位置から前面位置に向けて移動する。
また、シャッタモータ36H,36Lが逆回転すると、案内部材520L,520Rは上方に移動してシャッタ38Hが前面位置から格納位置に向けて上方に移動し、案内部材521L,521Rは下方に移動してシャッタ38Lが前面位置から格納位置に向けて下方に移動する。
すなわち、シャッタ38H,38Lは、それぞれ別個の駆動源であるシャッタモータ36H,36Lにギヤを介して連係されているため、図56(a)(b)に示すように、それぞれのシャッタ38H,38Lを格納位置から前面位置または前面位置から格納位置まで、それぞれを個別にまたは連動させることが可能である。尚、本実施例では、上下のシャッタ38H,38Lをそれぞれ別個のシャッタモータ36H,36Lにより移動させることができるようになっていたが、単一のシャッタモータにて上下のシャッタ38H,38Lを前面位置から格納位置または格納位置から前面位置に連動させる連動機構等を設け、双方のシャッタを単一のシャッタモータにて連動できるようにしてもよい。
以上説明したように、シャッタユニット500は、可動物としてのシャッタ38H,シャッタ38Lと、シャッタ38H,シャッタ38Lを左側方から支持する第1移動体としての案内部材520L,521Lと、シャッタ38H,シャッタ38Lを右側方から支持する第2移動体としての案内部材520R,521Rと、案内部材520L,521Lを移動案内する第1案内手段としての案内片522L,524L及び案内溝523L,525Lと、案内片522L,524Lに対して平行に設けられ、案内部材520L,521Lの案内方向と同じ方向(上下方向)に案内部材520R、521Rを移動案内する第2案内手段としての案内片522R,524R及び案内溝523R,525Rと、案内部材520L,521L、520R,521R双方を上下方向に駆動する駆動手段としてのシャッタモータ36H,36L、駆動ギヤ36b、従動ギヤ567H,567L、従動ピニオンギヤ565H,565L、駆動用ラックギヤ526H,526Lと、案内部材520L,521Lとシャッタ38H,シャッタ38Lとを、上下方向に対し直交する左右方向に相対移動不能に連結する第1連結手段としての取付ネジ541a,541b、ネジ穴542a,542bと、案内部材520R,521Rとシャッタ38H,シャッタ38Lとを、上下方向に対し直交する左右方向に相対移動不能に連結する第2連結手段としての凸部551a,551b、長穴550a,550b、取付ボルト553a,553b、ネジ穴552a,552bと、から構成される。
このように構成されるシャッタ38H,38Lは、案内片522L,524Lと案内溝523L,525Lにより移動案内される案内部材520L,521L及び案内片522R,524Rと案内溝523R,525Rにより移動案内される案内部材520R,521Rに連結して支持されていることにより、移動時における位置ずれやガタツキが生じにくい。また、シャッタ38H,38Lや案内片や案内溝等の成型及び組み付け等の精度や、左右の案内部材との駆動タイミング等に誤差が生じた場合、シャッタ38H,38Lが案内部材520L,521Lに対して固定されていることで大きな位置ずれが防止されるとともに、案内部材520R,521Rに対して相対移動することにより誤差が吸収されるため、シャッタ38H,38Lをガタツキなくスムーズに移動させることができる。
また、シャッタユニット500は、上下のシャッタ38H,38Lが格納位置に位置している状態を、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)による駆動制御における初期位置として設定している。そして、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)からシャッタ38H,38Lの突出動作指令が出力されると、ステッピングモータからなるシャッタモータ36H,36Lに突出動作方向への駆動指令が送信される。これにより、各シャッタモータ36H,36Lはそれぞれ予め設定されたステップ数の駆動動作を開始する。これによりシャッタ38H,38Lが前面位置に向けて移動する突出動作を行う。
また、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)からシャッタ38H,38Lの退避動作指令が出力されると、ステッピングモータからなるシャッタモータ36H,36Lに退避動作方向への駆動指令が送信される。これにより、各シャッタモータ36H,36Lはそれぞれ予め設定されたステップ数の駆動動作を開始する。
そして、シャッタ38H,38Lが格納位置に到達すると、シャッタセンサ37H,37Lからの被検出片530H,530Lの検出信号の入力が途絶え(シャッタセンサ37H,37L;off)、シャッタモータ36H,36Lの退避動作の駆動が停止される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)は、シャッタ38の駆動制御を、例えば遊技状態が第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示される確率が高くなる確率変動状態に移行した場合、普通可変入賞球装置6Bに遊技球が始動入賞しやすくなる高ベース状態に移行した場合、大当り遊技状態に移行した場合等の遊技状態の移行に応じて行ったり、画像表示装置5の表示部にて様々な演出(例えばリーチ演出等)が実行される場合や操作ボタン50による操作がなされた場合等の適宜タイミングで行ってもよい。
さらに、上下のシャッタ38を、各遊技状態に制御されている間や画像表示装置5で演出が実行されている場合において前面位置または格納位置のいずれかに配置させるだけでなく、前面位置と格納位置との間で上下動を繰り返すような制御を行ってもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)は、パチンコ遊技機1の電源投入時等の所定のタイミングで、シャッタモータ36H,36Lに所定の初期動作を行わせ、動作確認を行うようになっている。この初期動作では、例えばシャッタモータ36H,36Lを突出動作及び退避動作させ、シャッタセンサ37H,37Lが正常にon/offされるかが確認される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)は、例えばシャッタモータ36H,36Lを突出動作させる際に、シャッタモータ36H,36Lの動作量が所定の最大ステップ数を超えてもシャッタセンサ37H,37Lからの検出信号が入力されない場合には、所定のリトライ動作を行い、それでもシャッタセンサ37H,37Lからの検出信号が入力されない場合には異常状態と判定するようになっている。
このリトライ動作では、例えばシャッタモータ36H,36Lを退避動作方向に所定ステップ数、退避動作方向に突出動作方向よりも多い所定ステップ数作動させるようになっている。なお、異常状態と判定した場合、その旨を画像表示装置5による表示や、音やLED等により報知してもよいし、報知することなく、画像表示装置5によりシャッタ38H,38Lと略同様のシャッタが動作する動画像を表示して演出を行うようにしてもよい。
尚、上下のシャッタ38H,38Lが初期位置である格納位置に配置されていない状態でパチンコ遊技機1の電源が投入され、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)がシャッタモータ36H,36Lに所定の初期動作を行うことで、シャッタセンサ37H,37Lに電力が供給された時点で該シャッタセンサ37H,37Lから検出信号が入力され、シャッタ38Hがどの位置に位置しているのかを特定できずにエラーと判定してしまったり、必要以上にシャッタモータ36H,36Lを駆動してシャッタモータ36H,36Lや各種案内部材等に負荷をかけてしまう虞がない。
また、左右のラックギヤ526H,526Lの成型や組み付けの精度に誤差が生じても、この誤差がシャッタ38H,38Lと右側の案内部材520R,521Rとの取付部の遊びにて吸収されるようになっている。よって、枠板502の左右辺部それぞれの前面に形成された案内片522L,522R,525L,525Rを案内部材520L,520R、521L,521Rが移動する際に上下のシャッタ38H,38Lとの間に捩れ等が生じることがないので、シャッタ38H,38Lの昇降動作不良が生じることを防止できる。
また、本実施例では、案内部材520R、521Rまたはシャッタ38のうち一方に設けられ、相対移動方向である左右方向及び案内部材520R、521Rの案内方向である上下方向に対して直交する前後方向に向けて開口する連結開口部としての長穴550a,550bと、他方に設けられ、相対移動方向である左右方向及び案内部材520R、521Rの案内方向である上下方向に対して直交する前後方向に延設されて長穴550a,550bに挿入される連結挿入部としての凸部551a,551bと、から第2連結手段が構成され、長穴550a,550bを、該長穴550a,550bに挿入された凸部551a,551bを左右方向に移動可能な左右幅寸法(L50,L52)を有する長穴として形成していることで、長穴550a,550b及び凸部551a,551bの軸心が前後方向を向くことになるため、例えばシャッタ38H,38Lと案内部材520R、521Rとの距離を強制的に広げなくても、シャッタ38H,38Lと案内部材520R、521Rとの連結及び解除作業を前面側から簡単に行うことができる。
尚、案内部材520R、521Rまたはシャッタ38のうち一方の対向面に、他方に向けて開口する連結凹部を形成するとともに、他方の対向面に、相対移動方向である左右方向に延設されて連結凹部に嵌合する連結凸部を形成し、連結凹部は、該連結凹部に嵌合された連結凸部を左右方向に移動可能な深さ寸法を有する第2連結手段を構成してもよく、この場合、連結凹部に対し連結凸部を嵌合するだけで、シャッタ38に対して案内部材520R、521Rを左右方向に相対移動可能、かつ、上下及び前後方向に相対移動不能に連結することができる。
尚、本実施例では、左右のうち右側の案内部材520R,521Rは、上下のシャッタ38H,38Lに対してそれぞれ上下方向に移動不能、かつ、左右方向に移動可能な遊びを設けて取り付けられていたが、左右方向だけでなく、上下方向にも移動可能な遊びを設けて取り付けてもよく、このようにすることで、左右のラックギヤ526H,526Lの成型や組み付けの精度に上下方向の誤差が生じても、この誤差がシャッタ38H,38Lと右側の案内部材520R,521Rとの取付部の遊びにて吸収することができる。
また、右側の案内部材520R,521Rを、上下のシャッタ38H,38Lに対してそれぞれ左右方向に移動不能、かつ、上下方向に移動可能な遊びを設けて取り付けてもよく、この場合、例えば長穴550a,550bを上下方向に向けて配置すればよい。
また、本実施例では、案内部材520R,521R側に長穴550a,550bを設け、シャッタ38H,38L側に長穴550a,550b内に挿通可能な凸部551a,551bを設けていたが、シャッタ38側に長穴550a,550bを設け、案内部材520R,521R側に凸部551a,551bを設けてもよい。
また、本実施例では、シャッタ38H,38Lに対して右側の案内部材520R,521Rのみを左右方向に移動不能、かつ、上下方向に移動可能な遊びを設けて取り付けていたが、シャッタ38H,38Lに対して左側の案内部材520L,521Lのみを左右方向に移動不能、かつ、上下方向に移動可能な遊びを設けて取り付けてもよいし、あるいはシャッタ38H,38Lに対して左右側の案内部材520L,520R,521L,521R双方を左右方向に移動不能、かつ、上下方向に移動可能な遊びを設けて取り付けてもよい。尚、この場合、シャッタ38H,38Lに対する左右の案内部材520L,521L、520R,521Rの遊び、つまり相対移動許容量を、左右のうち一方を他方よりも大きくすればよい。
また、これら上下のシャッタ38H,38Lの駆動は、主に演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)により制御される画像表示装置5による演出表示に応じて行われるため、例えば上下のシャッタ38H,38Lが万が一何らかの要因で駆動しない場合、通常なら前面側にシャッタ38H,38Lが配置される画面領域には何も表示されず、遊技者に違和感を与えてしまうため、例えばシャッタ38H,38Lを駆動させる演出を実行する際に、常にシャッタ38H,38Lを模した画像を該シャッタ38の背面領域に表示させる制御を行うことで、万が一シャッタ38H,38Lが駆動しない場合でも、シャッタ38H,38Lを駆動した場合と同様の演出画面を提供できるので、遊技者に違和感を与えることがない。
また、前記実施例のシャッタユニット500では、シャッタ38H,38Lは非透光性に形成され、シャッタ38H,38Lを通して背面側の表示部に表示された画像等を視認することはできないが、シャッタ38H,38Lを透光性を有する材質にて形成し、シャッタ38H,38Lを通して背面側の表示部に表示された画像等を視認できるようにしてもよい。
また、前記実施例のシャッタユニット500は、案内部材520L,520R、521L,521Rはそれぞれ表示部の左右側方に配設されていたが、表示部の前面側に配設してもよいし、あるいは画像表示装置5の背面側に配設するようにしてもよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。図27は、主基板11における遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU103は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU103が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU103は、入力ポートを介して入力される図示しないクリアスイッチ(例えば、電源基板16に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU103は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU103は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU103は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU103は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM101に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM102内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU103は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。なお、この実施の形態においてCPU103は、ステップS43の処理において、バックアップRAMに保存されていた第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタに基づく第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンド、特図保留記憶数通知コマンドも演出制御基板80に対して送信することで、電力供給復旧時において迅速に、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uに正確な第1保留記憶数や第2保留記憶数の表示が開始できるようになっている。
なお、この実施例では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU103は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普図表示結果決定用の乱数値MR5を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普図表示結果決定用の乱数値MR5を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタ等の各種カウンタや、遊技制御バッファ設定部155における変動特図指定バッファ、遊技制御フラグ設定部152における特図プロセスフラグや大当りフラグ、小当りフラグ、確変フラグ、時短フラグ等に初期値が設定される。
また、CPU103は、サブ基板(主基板11以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ100が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用CPU120は、初期化指定コマンドを受信すると、画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための初期画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路104に乱数値MR1の値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにしている。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU103は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数MR5等を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に設けられている画像表示装置5、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU103は、図28に示すステップS20〜S27のタイマ割込処理を実行する。図29に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板16に搭載されている電力監視部(回路)62が、パチンコ遊技機1に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU103は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS27)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図29は、特別図柄プロセス処理として、図28に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図30及び図31は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。図30及び図31に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、所定の入力ポートレジスタに格納された入力ポートデータを読み出す(図30のステップS201)。ここで、入力ポートレジスタは、例えばI/O105に含まれる入力ポートにおける外部信号の入力状態を示すビット値などが、格納されるレジスタである。この実施の形態では、入力ポートレジスタのビット番号[0]に格納される入力ポートデータが、第1始動口スイッチ22Aから伝送される検出信号となる第1始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示し、入力ポートレジスタのビット番号[1]に格納される入力ポートデータが、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示している。
ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[1]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS202)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS202;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2始動入賞判定カウンタの格納値である第2始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS203)。これに対して、ステップS202にて“0”であると判定された場合には(ステップS202;No)、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS204)。
ステップS203、S204の処理のいずれかを実行した後には、ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[0]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS205)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS205;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1始動入賞判定カウンタの格納値である第1始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS206)。これに対して、ステップS205にて“0”であると判定された場合には(ステップS205;No)、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS207)。
ステップS206、S207の処理のいずれかを実行した後には、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値として予め定められた所定の判定値(例えば「2」)に達したか否かを判定する(ステップS208)。このとき、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS208;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS209)。また、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS210)。
ステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS208;No)、第1始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第1始動口スイッチ22Aにより検出されていないことに対応して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したか否かを判定する(ステップS211)。このとき、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS211;No)、第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出されていないことに対応して、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS212)。また、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS213)。
ステップS210、S213の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS214)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み出す。そして、ステップS214における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(図31のステップS215)。このとき、ステップS214での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始するための始動条件が有効に成立することになる。例えば、図30に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立する。また、図30に示すステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立する。
このように、ステップS215にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS215;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS216)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU103は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算する(ステップS217)。
ステップS217の処理に続いて、CPU103は、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS218)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS219)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
ステップS219にて乱数値を記憶した後には、ステップS216にて更新した始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値に応じた保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS220)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、ROM101における第1保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納して、第1保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには、ROM101における第2保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納して、第2保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図28に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS220における設定の後には、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図28に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS215;Yes)、ステップS221の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS222)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS222;「1」)、時短フラグがセットされているか否か(ステップS225)、並びに特図プロセスフラグが4以上、つまり、大当りの制御または小当りの制御が実施されている期間中であるか否か(ステップS226)を判定し、いずれもが「No」である場合にはステップS227に進んで入賞時演出判定処理を実施する一方、いずれか一方が「Yes」である場合にはステップS227を経由することなく、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS228)、図30に示すステップS211の処理に進む。
これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS222;「2」)、無条件にステップS223に進んで図32に示す入賞時演出判定処理を実施した後、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS224)、始動入賞判定処理を終了する。
なお、この実施の形態では、ステップS225、ステップS226の処理が実行されることによって、第1始動入賞口への有効始動入賞があった場合には、遊技状態が通常状態や潜伏確変状態である場合や、大当りや小当りの制御が実施されていない期間においてのみステップS227の入賞時演出判定処理が実行されることにより、演出制御基板12による保留記憶表示により予告演出が実施される。なお、大当り遊技状態である場合にのみステップS227に移行しないようにし、小当り遊技状態である場合にはステップS227に移行して入賞時演出判定処理が実行されるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、図30に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図30に示すステップS209、S210、S214の処理を実行してから、図31に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS228の処理を実行してから、図30に示すステップS211の処理に進む。そして、ステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図30に示すステップS212〜S214の処理を実行してから、図31に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS224の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図32は、ステップS223やステップS227の入賞時演出判定処理を示すフローチャートである。入賞時演出判定処理では、CPU103は、まず、ステップS219で第1特図保留記憶部151Aまたは第2特図保留記憶部151Bに記憶した乱数値MR1と特図表示結果決定テーブル130に示す通常状態又は時短状態に対応する大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS420)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出判定処理を実行することによって、あらかじめいずれの変動パターン種別となるか否かを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動パターン種別を特定し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用CPU120によって、スーパーリーチや大当りとなることを、該当する保留表示の表示態様を変化させることで予告する保留予告演出を実行する。
乱数値MR1が通常状態又は時短状態の大当り判定値と一致しなければ(ステップS420のNo)、CPU103は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS421)。確変フラグがセットされていれば、CPU103は、乱数値MR1と特図表示結果決定テーブル130における確変状態に対応する大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS422)。
乱数値MR1が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS422のNo)、CPU103は、該乱数値MR1と特図表示結果決定テーブル130における小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS423)。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS423のNo)、CPU103は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS424)。この実施の形態では、CPU103は、ステップS424において、遊技状態が通常状態であるか、時短フラグがセットされている高ベース状態であるか、確変フラグのみがセットされている潜伏確変状態であるかを判定する。また、CPU103は、合算保留記憶数を特定する。
そして、CPU103は、ステップS424の判定結果に応じて、はずれ用変動パターン種別決定テーブルを設定する(ステップS425)。具体的には、CPU103は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、図12(A)に示すはずれ用変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aを設定する。遊技状態が高ベース状態であると判定した場合には、図12(B)に示すはずれ用変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bを設定する。遊技状態が潜伏確変状態であると判定した場合には、図12(C)に示すはずれ用変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cを設定する。
一方、乱数値MR1が小当り判定値と一致した場合には(ステップS423でYes)、CPU103は、図11(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを設定する(ステップS426)。
ステップS420またはステップS422で乱数値MR1が大当り判定値と一致した場合にCPU103は、乱数値MR1とともに記憶されている乱数値MR2と大当り種別決定テーブル131とを比較して大当りの種別が、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する(ステップS427)とともに、大当り変動パターン種別決定テーブルを設定する(ステップS428)。
次いで、CPU103は、ステップS425,S426,S428でそれぞれ設定した変動パターン種別決定テーブル並びにステップS427にて特定した大当り種別と、乱数値MR1、MR2とともに記憶されている乱数値MR3とを用いて、変動パターン種別を判定する(ステップS429)。
そして、CPU103は、判定した変動パターン種別を入賞時判定結果指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS430)。例えば、第1始動入賞口への始動入賞があった場合にステップS429で「非リーチはずれ」と判定した場合には、MODEデータ「94(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「00(H)」を設定する処理を行う。また、ステップS429で「スーパーリーチはずれ」と判定した場合には、MODEデータ「94(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「01(H)」を設定する処理を行う。また、ステップS429で「スーパーリーチ大当り」と判定した場合には、MODEデータ「94(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「02(H)」を設定する処理を行う。また、第2始動入賞口への始動入賞があった場合には、ステップS429で「非リーチはずれ」と判定した場合には、MODEデータ「94(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「03(H)」を設定する処理を行う。また、ステップS429で「スーパーリーチはずれ」と判定した場合には、MODEデータ「94(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「04(H)」を設定する処理を行う。また、ステップS429で「スーパーリーチ大当り」と判定した場合には、MODEデータ「94(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「05(H)」を設定する処理を行う。その他、CPU103は、判定した変動パターン種別に応じた値を入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに設定するとともに、該EXTデータを設定した入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を実施する(S430)。これら送信設定がされた入賞時判定結果指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図28に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図29に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS110〜S120の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグや小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。さらに、大当りフラグ及び小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」であることに対応して15ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定する。これに対して、大当り種別が「突確」であることに対応して2ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「2回」に設定する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において可変入賞動作の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、可変入賞動作における大入賞口の開放回数を「2回」に設定すればよい。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。
図33は、図29のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第2保留記憶数カウンタが記憶する第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。
そして、減算更新後の第2保留記憶数カウント値に基づく第2保留記憶数通知コマンドの送信設定を実施する(ステップS233+)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行され、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。したがって、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。
そして、減算更新後の第1保留記憶数カウント値に基づく第1保留記憶数通知コマンドの送信設定を実施する(ステップS237+)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特図表示結果を「大当り」や「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、ステップS240にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。
ステップS241にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、「非確変」や「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれとするかを決定する(ステップS244)。ここで、ステップS234の処理にて変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、突確大当り図柄「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図34は、図29のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。そして、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを選択してセットする(ステップS265)。
ステップS264にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS264;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、確変状態や時短状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中であるか否かを判定する(ステップS266)。このとき、遊技状態が高ベース中でない場合には(ステップS266;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、遊技状態が高ベース中でなくとも確変状態となる潜伏確変中であるか否かを判定する(ステップS267)。
ステップS267にて遊技状態が潜伏確変中ではない場合には(ステップS267;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aを選択してセットする(ステップS268)。また、ステップS266にて遊技状態が高ベース中である場合には(ステップS266;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bを選択してセットする(ステップS269)。ステップS267にて遊技状態が潜伏確変中である場合には(ステップS267;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(潜伏確変中)133Cを選択してセットする(ステップS270)。
ステップS263、S265、S268〜S270の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。ここで、ステップS271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。変動パターン種別決定用の乱数値を示す数値データは、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものでなくてもよく、例えばステップS271の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよい。
ステップS271にて変動パターン種別を決定した後には、特図表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」又は「小当り」であるかに応じて、ハズレ変動パターン決定テーブル134Aと当り変動パターン決定テーブル134Bのいずれかを選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS272)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS272にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS273)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS273の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS273の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS273の処理では、ステップS271における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS273にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS274)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS275)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS275の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS276)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS274での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図28に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンド、合計保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS277)、変動パターン設定処理を終了する。
図35は、図29のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;No)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。このときには、飾り図柄停止コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。また、特図確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1000ミリ秒)を設定する(ステップS294)。例えば、ステップS294の処理では、特図確定表示時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS292の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップS294にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行されるごとに、ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、ステップS294の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御用タイマ割込み処理が実行されるごとに、1減算されるように更新すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;Yes)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;Yes)、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS299)。また、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理として、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、高ベース中において実行される特図ゲームの残り回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS304)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS304;Yes)、小当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS305)。続いて、特図表示結果が「小当り」となったことに対応した当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS306)。その後、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS307)。また、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS308)。
ステップS304にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS304;No)、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップS309)。ステップS308、S309の処理のいずれかを実行した後には、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了させるか否かの判定を行ってから(ステップS310)、特別図柄停止処理を終了する。例えば、ステップS310の処理では、時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS310の処理を終了すればよい。なお、遊技状態が確変状態であるときでも時短フラグがオンであれば時短制御を終了するか否かの判定を行い、終了するとの判定結果に基づき時短制御を終了するようにしてもよい。こうして時短制御を終了する一方で、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。これにより、遊技状態が潜伏確変中となることができる。あるいは、時短フラグがオンであるとともに確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時短制御が行われるようにしてもよい。
また、ステップS310の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変制御終了判定テーブルを参照すること、あるいは、確変制御中における特図ゲームの実行回数が所定の確変終了判定値に達したことなどにより、確変制御を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。これに対して、ステップS310の処理では、確変制御を終了するための処理を実行せず、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御を継続させるようにしてもよい。あるいは、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データに基づき確変制御を終了するか否かを判定する処理は、例えば図33に示すステップS240にて特図表示結果を決定(事前決定)する以前に、実行されるようにしてもよい。
図36は、図29のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図30に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「確変」又は「突確」と判定された場合には(ステップS323;No)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットする。
なお、大当り種別が「確変」と判定された場合と、大当り種別が「突確」と判定された場合とで、種類が異なる確変状態へと制御するための設定を行うようにしてもよい。一例として、大当り種別が「確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短回数カウント値の初期値設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定する。これに対して、大当り種別が「突確」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短状態に制御される場合と同様に時短回数カウント値の初期値設定を行い、確変制御は次に特図表示結果が「大当り」となるまで継続して行われる一方、時短制御は特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば「100」)に達するまで継続するように設定してもよい。あるいは、大当り種別が「突確」と判定された場合には、所定の時短中突確フラグがオンであれば、確変制御とともに時短制御を開始するための設定を行う一方、時短中突確フラグがオフであれば、確変制御のみを開始するための設定を行うようにしてもよい。ここで、時短中突確フラグは、例えば図35に示すステップS298にて大当りフラグがオンであると判定されたときに、大当り種別が「突確」であること、及び、時短フラグがオンであり時短制御が行われていることに対応して、オン状態にセットされればよい。あるいは、例えば図33に示すステップS244にて大当り種別が「突確」に決定されたときに、時短フラグがオンであり時短制御が行われていることに対応して、特別図柄等の可変表示が開始されるときに時短中突確フラグがオン状態にセットされてもよい。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
図37は、普通図柄プロセス処理として、図28のステップS16にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、ゲート通過判定処理を実行する(ステップS130)。例えば、ステップS130のゲート通過判定処理では、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づき、ゲートスイッチ21がオンであるか否かを判定し、オフであれば、そのままゲート通過判定処理を終了する。これに対して、ゲートスイッチ21がオンであるときには、普図保留記憶部151Cにおける保留データの記憶数である普図保留記憶数を示す普図保留記憶カウント値が、普図保留上限値として予め定められた値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普図保留上限値に達していれば、通過ゲートにおける今回の遊技球の通過を無効として、ゲート通過判定処理を終了する。その一方で、普図保留上限値に達していない場合には、例えば乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。このとき抽出した乱数値MR5を示す数値データが、保留データとして普図保留記憶部151Cにおける空きエントリの先頭にセットされることで、乱数値MR5が記憶される。この場合には、普図保留記憶数カウント値を1加算するように更新してから、ゲート通過判定処理を終了する。
ステップS130のゲート通過判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた普図プロセスフラグの値に応じて、図37に示すステップS140〜S143の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部151Cに格納された保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば普図保留記憶部151Cに格納された保留データがある場合には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果である普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかを決定する普図表示結果決定処理が実行してから、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
普図表示結果決定処理では、普図保留記憶部151Cから読み出した保留データに含まれる普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどに基づき、所定の普図表示結果決定テーブルを参照して、普図表示結果を決定する。ここで、普図表示結果決定テーブルでは、時短フラグがオンである場合に、時短フラグがオフである場合よりも普図表示結果を「普図当り」とする決定がなされる割合が高くなるように、決定値が普図表示結果に割り当てられている。これにより、確変状態や時短状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中といった特別遊技状態では、通常状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となりやすくなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。
また、普図表示結果決定処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも普図変動時間が短くなるように設定される。これにより、確変状態や時短状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中といった特別遊技状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。さらに、普図表示結果決定処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第2始動入賞口を拡大開放状態とする時間である傾動制御時間や拡大開放状態とする回数である傾動制御回数を設定してもよい。このとき、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも傾動制御時間や傾動制御回数が増加するように設定される。これにより、確変状態や時短状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中といった特別遊技状態では、第2始動入賞口が拡大開放状態となる時間や回数が増加することで、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。なお、第2始動入賞口を拡大開放状態とする設定は、ステップS142の普通図柄停止処理やステップS143の普通電動役物作動処理にて行うようにしてもよい。
ステップS141の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示器20において普通図柄を変動させるための設定が行われるとともに、その普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。また、こうして計測された経過時間が所定の普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。
ステップS142の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普図変動時間が経過したことに基づき、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動を停止させ、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)させるための設定などを行う。ステップS143の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果(普図表示結果)が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片を垂直位置から傾動位置に移動させて、第2始動入賞口を通常開放状態から拡大開放状態に変化させるための設定などが行われる。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図38のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図38に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作、シャッタ38H,38Lや演出用模型の駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図39〜図41は、コマンド解析処理として、図38のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)毎に読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU120は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが可変表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU120は、その可変表示結果通知コマンドを、RAMに形成されている可変表示結果通知コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが飾り図柄停止コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU120は、飾り図柄停止コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが当り開始指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU120は、EXTデータから特定される当りの種別に対応する当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが第1変動開始コマンドであれば(ステップS623)、第1変動開始コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが第2変動開始コマンドであれば(ステップS625)、第2変動開始コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが当り終了指定コマンドであれば(ステップS627)、演出制御用CPU120は、EXTデータから特定される当りの種別に対応する当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS629)、演出制御用CPU120は、図42に示すシャッタ位置初期化処理(ステップS630)を実施した後に、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を画像表示装置5に表示する制御を行う(ステップS631)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS632)、図42に示すシャッタ位置初期化処理(ステップS633)を実施した後に、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが遊技状態指定コマンドであれば(ステップS636)、遊技状態に応じた遊技状態フラグをセットする(ステップS637)。具体的には、遊技状態指定コマンドが通常状態を指定するものであれば、演出制御用CPU120は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする。また、受信した遊技状態指定コマンドが時短状態を指定するものであれば、演出制御用CPU120は、時短状態フラグのみをセットする。また、受信した遊技状態指定コマンドが確変状態を指定するものであれば、演出制御用CPU120は、確変状態フラグと短状態フラグとをセットする。また、受信した遊技状態指定コマンドが潜伏確変状態を指定するものであれば、演出制御用CPU120は、確変状態フラグのみをセットする。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドまたは第2保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS638)、演出制御用CPU120は、図43に示す保留記憶更新処理を実施する(ステップ639)。
受信した演出制御コマンドが合計保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS640)、演出制御用CPU120は、その合計保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)に基づいて、演出制御カウンタ設定部193における合計保留記憶数カウンタの値(計保留記憶数)を更新する(ステップS641)。
受信した演出制御コマンドが時短回数指定コマンドであれば(ステップS642)、演出制御用CPU120は、その時短回数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)に基づいて、演出制御カウンタ設定部193における時短回数カウンタの値(時短回数)を更新する(ステップS643)。すなわち、演出制御用CPU120は、時短回数指定コマンドで示される時短状態の残り回数を保存する。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS648)。
次いで、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果指定コマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じたフラグをセットする。
例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果1指定コマンドであれば(ステップS665)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「00(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時に「非リーチはずれ」となると判定したことを示す入賞判定結果1フラグをセットする(ステップS666)。
また、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果2指定コマンドであれば(ステップS667)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「01(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時に「スーパーリーチはずれ」となると判定したことを示す入賞判定結果2フラグをセットする(ステップS668)。
また、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果3指定コマンドであれば(ステップS669)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「02(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時に「スーパーリーチ大当り」となると判定したことを示す入賞判定結果3フラグをセットする(ステップS670)。
また、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果4指定コマンドであれば(ステップS671)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「03(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、第2始動入賞口への始動入賞時に「非リーチはずれ」となると判定したことを示す入賞判定結果4フラグをセットする(ステップS672)。
また、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果5指定コマンドであれば(ステップS673)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「04(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、第2始動入賞口への始動入賞時に「スーパーリーチはずれ」となると判定したことを示す入賞判定結果5フラグをセットする(ステップS674)。
また、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果6指定コマンドであれば(ステップS675)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「05(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、第2始動入賞口への始動入賞時に「スーパーリーチ大当り」となると判定したことを示す入賞判定結果6フラグをセットする(ステップS676)。
その他、演出制御用CPU120は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞判定結果フラグをセットする。なお、この実施例では、入賞時の判定結果が「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」、「スーパーリーチ大当り」である場合に、保留予告演出を実行するように構成しているので、上記に示した入賞時判定結果1指定コマンド〜入賞時判定結果6指定コマンドについてのみ受信したか否かを確認し、フラグをセットするようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS677)。そして、ステップS611に移行する。
ここで、電源投入に応じて主基板11から送信される電源投入指定コマンドの受信時におけるステップS630、或いは停電復旧に応じて主基板11から送信される停電復旧指定コマンドの受信時におけるステップS633にて実施されるシャッタ位置初期化処理について以下に説明する。
シャッタ位置初期化処理において演出制御用CPU120は、まず、シャッタモータ36H,36Lに対して予め定められた所定の確認動作駆動信号を出力することで、シャッタセンサ37H,37Lの作動確認を行うための所定の動作、例えば、初期位置となる格納位置から所定量だけ移動させた後、再度初期位置に戻す動作等を実施させて、初期位置から移動させた時には、シャッタセンサ37H,37Lによるシャッタ38H,38Lの検出がないとともに、初期位置(格納位置)に移動させたときには、シャッタセンサ37H,37Lによるシャッタ38H,38Lの検出がなされていることを確認する等により、シャッタセンサ37H,37Lが良好に作動しているか否かを確認する(ステップS680)。
そして、シャッタセンサ37H,37Lが良好に作動していない場合には(ステップS681でNo)、ステップS688に進み、画像表示装置にシャッタセンサ37H,37Lが不良である旨を特定可能なエラーコードを表示するとともに、これらシャッタセンサ37H,37Lが不良であることで、シャッタ38H,38Lが所定の格納位置にないことにより、遊技者から保留表示がシャッタ38H,38Lによって見えない状態となる事態が発生してしまうことを防止するために、保留表示禁止フラグをセットして第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uに特図保留記憶数が表示されないようにして、シャッタ位置初期化処を終了する。
シャッタセンサ37H,37Lが良好に作動している場合には、ステップS681においてYesと判断されることでステップS682に進み、リトライ回数に対して初期値である0をセットした後、シャッタセンサ37H,37Lが共にシャッタ38H,38Lを検出している状態、つまり、シャッタ38H,38Lが共に初期位置である格納位置に停止しているか否かを判定する(ステップS683)。
該判定においてシャッタ38H,38Lが共に初期位置である格納位置に停止している場合には、ステップS687に進んで保留禁止フラグがセットされていれば、該セットされている保留禁止フラグをリセットしてシャッタ位置初期化処を終了する一方、いずれかのシャッタ38H,38Lが初期位置である格納位置に停止していない場合には、ステップS684に進んで、リトライ回数が3に達しているか否かを判定する。
リトライ回数が3に達していない場合には、リトライ回数に1を加算した後(ステップS685)、シャッタ38H,38Lを検出していないシャッタセンサ37H,37Lに対応するシャッタモータ36H,36Lに対して、初期位置方向(格納方向)に向けて移動可能なステップ数を上回る所定ステップ数の駆動信号を出力して初期位置方向(格納方向)に向けて動作させた後(ステップS686)、ステップS683に戻ってシャッタ38H,38Lが共に初期位置である格納位置に停止しているか否かを判定することで、初期位置方向(格納方向)に向けての動作を最大3回実施する。
そして、リトライ回数が3回に達してもシャッタ38H,38Lが共に初期位置である格納位置に停止していないと判定された場合、つまり、ステップS684でYesと判定された場合には、ステップS688に進み、画像表示装置5にシャッタ38H,38Lが良好に格納されていない旨を特定可能なエラーコードを表示するとともに、これらシャッタ38H,38Lが初期位置である所定の格納位置に良好に格納されていないことにより、遊技者から保留表示がシャッタ38H,38Lによって見えない状態となる事態が発生してしまうことを防止するために、保留表示禁止フラグをセットして第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uに特図保留記憶数が表示されないようにして、シャッタ位置初期化処を終了する。
つまり、本実施の形態においては、新たに電源が投入された場合となる主基板11から電源投入指定コマンドが送信されてきたとき、並びに、停電等が発生した後、停電が復旧した場合となる主基板11から停電復旧指定コマンドが送信されてきたときのいずれにおいても、シャッタ位置初期化処理を実施してシャッタ38H,38Lが、初期位置に正しく格納されているか否かを判定し、初期位置に正しく格納されていない場合には、保留表示禁止フラグをセットして第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uに特図保留記憶数が表示されないようにすることで、保留記憶表示による誤認等が発生してしまうことを防止できるようになっている。
ここで、ステップS639で実施される保留記憶更新処理について、図43を用いて以下に説明する。尚、処理の内容は第1保留記憶と第2保留記憶で同様であるので、第2についての内容を括弧書きにて記載することで省略する。
まず、受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドまたは第2保留記憶数指定コマンドのいずれであるか、つまり、第1保留記憶と第2保留記憶のいずれであるかを特定する(ステップS900)。
そして、受信した第1(2)保留記憶数指定コマンドにより特定される第1(2)保留記憶数と、その時点において特図保留記憶部195に記憶されているデータから特定される第1(2)保留記憶数とを比較して、受信した第1(2)保留記憶数指定コマンドにより特定される第1(2)保留記憶数の方が多いか否か、つまり、有効始動入賞による第1(2)保留記憶数の増加であるか否かを判定する。
第1(第2)保留記憶数が増加である場合(ステップS901でYes)には、保留表示禁止フラグ或いは保留表示中止フラグのいずれかがセットされているか、すなわち、保留表示禁止フラグ或いは保留表示中止フラグのいずれかがセットされていることにより、保留記憶表示が非表示となっているか否かを判定する(ステップS902)。
該判定において、保留表示禁止フラグ或いは保留表示中止フラグのいずれかがセットされている場合、つまり、保留記憶表示が非表示となっている場合にはステップS903に進んで保留記憶数が増加したことを報知する所定の報知音をスピーカ8L、8Rから出力させる。尚、この際、演出制御用CPU120は、ステップS900にて第1保留記憶であると特定した場合には、第1保留記憶に対応する音を出力させ、ステップS900にて第2保留記憶であると特定した場合には、第1保留記憶とは異なる第2保留記憶に対応する音を出力させることで、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uに特図保留記憶数が表示されていなくても、遊技者がどちらの有効始動入賞があったのかを認識できるようになっている。但し、これらの出力音は、第1保留記憶と第2保留記憶とで同一であってもよい。
そして、特図保留記憶部195の第1(2)保留記憶部に、予告対象データである「3」が既に記憶されているか否かを判定する。
既に予告対象データ「3」がセットされている場合、つまり、スーパーリーチ当りとなることの保留予告が既に実施されている場合には、ステップS909に進み、第1(2)保留記憶部の最下位(入賞なしを示す「0」が記憶されている順位の内の最も上位の順位)のデータとして入賞したことを示す入賞データ「1」を格納した後、ステップS910に進む。
一方、予告対象データ「3」がセットされていない場合には、スーパーリーチはずれを示す入賞時判定結果2(5)指定コマンドの受信による入賞時判定結果2(5)フラグや、スーパーリーチ当りを示す入賞時判定結果3(6)指定コマンドの受信による入賞時判定結果3(6)フラグがセットされているか否か、つまり、新たに加算された保留記憶数が該当する保留記憶に対応する飾り図柄の可変表示においてスーパーリーチが発生するか否かを判定する(ステップS905)。
入賞時判定結果2、3(5、6)フラグがセットされていない場合には(ステップS905でNo)、ステップS911に進み、保留予告決定用の乱数値SR5を抽出して、該抽出したSR5の値が「1」であるか否かを判定する。
そして、SR5の値が「1」でない場合には、ステップS909に進み、第1(2)保留記憶部の最下位(入賞なしを示す「0」が記憶されている順位の内の最も上位の順位)のデータとして入賞したことを示す入賞データ「1」を格納した後、ステップS910に進む。一方、SR5の値が「1」である場合にはステップS908に進んで、第1(2)保留記憶部の最下位(入賞なしを示す「0」が記憶されている順位の内の最も上位の順位)のデータとして、予告対象であってハズレを示すデータである「2」を格納する。
つまり、入賞時判定結果2、3(5、6)フラグがセットされていない場合、すなわち、スーパーリーチが発生しない場合であっても、予告対象となる「2」が格納されることで、後述するように、スーパーリーチとなるときと同様の保留予告表示が表示される(いわゆるがせ)ようになっている。
入賞時判定結果2、3(5、6)フラグがセットされている場合には(ステップS905でYes)、更に スーパーリーチ当りを示す入賞時判定結果3(6)指定コマンドの受信による入賞時判定結果3(6)フラグがセットされているか否か、つまり、当該スーパーリーチで当りとなるか否かを判定する(ステップS906)。そして、入賞時判定結果3(6)フラグがセットされていれば、ステップS907に進んで、第1(2)保留記憶部の最下位(入賞なしを示す「0」が記憶されている順位の内の最も上位の順位)のデータとして予告対象であることとともに、当該対象のスーパーリーチで当りとなることを示す予告対象当りデータ「3」を格納した後、ステップS910に進む。一方、入賞時判定結果3(6)フラグがセットされていなければ、ステップS908に進んで、第1(2)保留記憶部の最下位(入賞なしを示す「0」が記憶されている順位の内の最も上位の順位)のデータとして予告対象であることとともに、当該対象のスーパーリーチではずれとなることを示す予告対象はずれデータ「2」を格納した後、ステップS910に進む。ステップS910では、セットされている入賞時判定結果フラグをクリアする。
また、第1(第2)保留記憶数が増加でない場合(ステップS901でNo)、つまり、第1(第2)保留記憶数が減少した場合にはステップS912に進み、第1(2)保留記憶部における最上位(1番)の保存領域のデータをクリアするとともに、各保存領域の内容を1つ上位の順位にシフトして更新する。つまり、第1(2)保留記憶部において順番1のデータを削除するとともに、順番2,3,4に対応する保存領域に格納されているデータを、順番1,2,3に対応する保存領域に格納し、順番4には、入賞なしを示す「0」を格納する。
このようにして、第1保留記憶数指定コマンドまたは第2保留記憶数指定コマンドの受信時に第1(2)保留記憶部のデータが更新されることにより、図45(A)に示す保留記憶表示制御処理が図44に示す演出制御プロセス処理におけるステップS169にて実施されることで、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uに、これら更新された第1(2)保留記憶部のデータに基づく保留記憶表示が実施される。
図44は、演出制御プロセス処理として、図38のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、図45(A)に示すステップS169の保留記憶表示制御処理を毎回実施するとともに、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示中演出設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示中演出設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。図柄変動制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ここで、ステップS169において実施される保留記憶表示制御処理について図45を用いて説明すると、保留記憶表示制御処理において演出制御用CPU120は、まず、保留表示禁止フラグ或いは保留表示中止フラグのいずれかがセットされているかを判定する(ステップS920)。
保留表示禁止フラグ或いは保留表示中止フラグのいずれかがセットされている場合において演出制御用CPU120は、保留非表示指示を表示制御部123に出力することで、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uにおける保留記憶数表示を非表示として処理を終了する(ステップS922)一方、保留表示禁止フラグ或いは保留表示中止フラグのいずれもがセットされていない場合において演出制御用CPU120は、第1保留記憶部並びに第2保留記憶部から読み出した各保留番号のデータを含む保留表示指示を表示制御部123に出力することで、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uに、第1保留記憶部並びに第2保留記憶部のデータに応じた保留記憶表示を実施させる。
つまり、後述するように、シャッタ38H,38Lの開閉演出が実施されるときや、トリガボタン31Aに対する指示操作やプッシュボタン31Bに対する指示操作を有効とするときに保留表示中止フラグがセットされることにより、保留記憶表示が全が消去されるとともに、該保留表示中止フラグがセットされている期間においては、新たな始動条件の成立である第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞に基づく保留記憶の表示(保留特定情報の表示)が禁止されるようになっている。
具体的には、第1保留記憶部または第2保留記憶部に入賞ありを示す「1」が格納されている順位に対応する保留表示については、保留有りを示す「●」の表示を行うとともに、予告対象はずれデータ「2」または予告対象当りデータ「3」が格納されている順位に対応する保留表示については、スーパーリーチとなる可能性や大当りとなる可能性があることを報知する星(第1保留記憶部)や菱形(第2保留記憶部)の表示を行う一方、入賞なしを示す「0」が格納されている順位については、保留有りを示す「●」の表示を行なわないことで、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uにおいて、図45(B)に示すように表示される。
尚、この実施の形態では、スーパーリーチとなる可能性や大当りとなる可能性があることを報知する表示を、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uとで異なるようにすることで、どちらが第1特図の保留予告であり、どちらが第2特図の保留予告であるかを遊技者が判別し易くしているが、これらの表示として、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uとで同じものを使用してもよい。
また、この実施の形態では、スーパーリーチとなる可能性や大当りとなる可能性があることを、スーパーリーチとならない他の保留表示と異なる図柄となる星や菱形を表示するようにしているが、表示する図柄をスーパーリーチとならない他の保留表示と同じとし、色を変化させるようにしても良い。
図46は、図44のステップS171にて実行される可変表示中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図46に示す可変表示中演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされれば(ステップS501;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS501にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS501;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、又は、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS505)。このとき、大当り種別が「突確」又は特図表示結果が「小当り」であると判定されれば(ステップS505;Yes)、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかといった、大当り種別が「突確」の場合や特図表示結果が「小当り」の場合に対応した飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS506)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS504と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS505にて特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」以外の「非確変」又は「確変」であると判定されたときには(ステップS505;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS507)。一例として、ステップS507の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。例えば、大当り種別が「非確変」である場合には、非確変図柄(例えば「2」、「4」、「6」、「8」の数字を示す飾り図柄)から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる。大当り種別が「確変」である場合には、例えば確変昇格演出の有無などに応じて、非確変図柄と確変図柄(例えば「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す飾り図柄)のいずれかが選択されればよい。より具体的には、変動中昇格演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出が実行される場合には、大当り種別が「非確変」である場合と同様に、非確変図柄から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる。これに対して、確変昇格演出が実行されない場合には、確変図柄から1つが選択されて、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる。あるいは、大当り種別が「確変」である場合には、非確変図柄と確変図柄のいずれかが所定割合で選択され、その選択結果に対応して、確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。この場合、非確変図柄が選択されたときには確変昇格演出を実行することに決定される一方、確変図柄が選択されたときには確変昇格演出を実行しないことに決定されればよい。
ステップS503、S504、S506、S507の処理のいずれかを実行した後には、「擬似連」や「滑り」といった可変表示演出を実行するための設定が行われる(ステップS508)。例えば、ステップS508の処理では、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取って特定された変動パターンなどに応じて、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行されるか否かを判定する。このとき、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行されると判定した場合には、「擬似連」の可変表示演出において仮停止表示されて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄や、「滑り」の可変表示演出において仮停止表示される飾り図柄などを決定する。
ステップS508の処理を実行した後には、予告演出設定処理を実行する(ステップS510)。図47は、ステップS510にて実行される予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図47に示す予告演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出画像の表示による予告演出を実行するか否かや、実行する場合における表示系予告種別を決定するための使用テーブルとして、表示系予告種別決定テーブル140Aを選択してセットする(ステップS701)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する(ステップS702)。そして、ステップS702にて抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、表示系予告種別決定テーブル140Aを参照することにより、変動パターンに応じて異なる割合で、表示系予告なし、あるいは、キャラクタ表示CAY1及びステップアップ表示CAY2の表示系予告種別のうち、いずれかに決定する(ステップS703)。このとき、ステップS703にて表示系予告なしに決定されたか否かを判定する(ステップS704)。
そして、キャラクタ表示CAY1及びステップアップ表示CAY2の表示系予告種別のいずれかに決定されたときには(ステップS704;No)、決定された表示系予告種別に対応して、表示系予告パターン決定テーブル141Aと、表示系予告パターン決定テーブル141Bとのうち、いずれかを使用テーブルとして選択してセットする(ステップS705)。すなわち、ステップS703にてキャラクタ表示CAY1の表示系予告種別に決定された場合には表示系予告パターン決定テーブル141Aをセットする一方、ステップアップ表示CAY2の表示系予告種別に決定された場合には表示系予告パターン決定テーブル141Bをセットする。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1を示す数値データを抽出する(ステップS706)。続いて、ステップS706にて抽出した乱数値SR2−1を示す数値データに基づき、ステップS705にてセットした表示系予告パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンに応じて異なる割合で、表示系予告パターンを決定する(ステップS707)。
ステップS704にて表示系予告なしと判定された場合や(ステップS704;Yes)、ステップS707の処理を実行した後には、操作系予告種別に分類される予告演出を実行するか否かや、実行する場合における操作系予告種別や操作系予告パターンを決定するための処理を実行する。なお、表示系予告種別に分類される予告演出を実行する場合には、操作系予告種別に分類される予告演出が実行されないように制限してもよい。この場合には、ステップS707の処理を実行した後に、予告演出設定処理を終了させればよい。このように、表示系予告種別に分類される予告演出と、操作系予告種別に分類される予告演出とのうち、いずれか一方の予告演出のみが実行され、他方の予告種別に分類される予告演出が実行されないように制限することにより、予告演出の競合を防止して予告演出による演出効果を高め、遊技興趣を向上させることができる。
操作系予告種別に分類される予告演出を決定する処理においては、まず、予告演出を実行するか否かや、実行する場合における操作系予告種別を決定するための使用テーブルとして、操作系予告種別決定テーブル140Bを選択してセットする(ステップS708)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される操作系予告種別決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する(ステップS709)。そして、ステップS709にて抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、ステップS708にてセットした操作系予告種別決定テーブル140Bを参照することにより、変動パターンに応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、プッシュボタン単発CBY1、プッシュボタン連打CBY2、トリガボタン単発CBY3及びトリガボタン連打CBY4の操作系予告種別のうち、いずれかに決定する(ステップS710)。
なお、ステップS710の処理では、特図ゲームに用いられて可変表示する特別図柄が第1特図であるか第2特図であるかに対応して、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数を特定する。すなわち、主基板11から伝送された第1変動開始コマンドを受信したことに基づき、第1特図を用いた特図ゲームが実行される場合に対応して、第1特図保留記憶数を特定する。これに対して、主基板11から伝送された第2変動開始コマンドを受信したことに基づき、第2特図を用いた特図ゲームが実行される場合に対応して、第2特図保留記憶数を特定する。そして、特定された第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が「0」〜「3」であるか「4」であるかに応じて、操作系予告種別決定テーブル140Bで参照するテーブルデータを異ならせるようにすればよい。これにより、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数としての特図保留記憶数が所定数(例えば「4」)に達したか否かに応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定することができる。
その後、ステップS710にて操作系予告なしに決定されたか否かを判定する(ステップS711)。そして、操作系予告なしと判定されたときには(ステップS711;Yes)、予告演出設定処理を終了する。これに対して、操作系予告種別のいずれかに決定されたときには(ステップS711;No)、決定された操作系予告種別に対応して、操作系予告パターン決定テーブル142Aと、操作系予告パターン決定テーブル142Bと、操作系予告パターン決定テーブル142Cと、操作系予告パターン決定テーブル142Dとのうち、いずれかを使用テーブルとして選択してセットする(ステップS712)。すなわち、ステップS710にてプッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別に決定された場合には操作系予告パターン決定テーブル142Aをセットし、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に決定された場合には操作系予告パターン決定テーブル142Bをセットし、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に決定された場合には操作系予告パターン決定テーブル142Cをセットし、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別に決定された場合には操作系予告パターン決定テーブル142Dをセットする。
ステップS712の処理に続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2を示す数値データを抽出する(ステップS713)。そして、ステップS713にて抽出した乱数値SR2−2を示す数値データに基づき、ステップS712にてセットした操作系予告パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンに応じて異なる割合で、操作系予告パターンを決定してから(ステップS714)、予告演出設定処理を終了する。
図47に示す予告演出設定処理では、ステップS701〜S707の処理により表示系予告種別に分類される予告演出を先に決定してから、ステップS708〜S714の処理により操作系予告種別に分類される予告演出を後に決定している。これに対して、操作系予告種別に分類される予告演出を先に決定してから、表示系予告種別に分類される予告演出を後に決定するようにしてもよい。この場合、操作系予告種別に分類される予告演出を実行するための操作系予告パターンが決定されたときには、予告演出設定処理を終了して、表示系予告種別に分類される予告演出が実行されないようにしてもよい。すなわち、操作系予告種別に分類される予告演出は、表示系予告種別に分類される予告演出よりも優先的に実行されるようにしてもよい。あるいは、予告演出設定処理が開始されたときに、まず、表示系予告種別に分類される予告演出と、操作系予告種別に分類される予告演出とのうち、いずれに分類される予告演出を実行するかが決定されてもよい。そして、決定された予告種別に分類される予告演出を実行するための予告パターンなどを決める処理が実行されればよい。
図46に示すステップS510にて以上のような予告演出設定処理を実行した後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS511)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された図柄変動制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えば図47に示すステップS707にて決定された表示系予告パターンや、ステップS714にて決定された操作系予告パターンに対応して、複数用意された予告演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS511の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS512)。そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS513)。このときには、例えばステップS511にて使用パターンとして決定された図柄変動制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS514)、可変表示中演出設定処理を終了する。
図48は、図44のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図48に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)してから(ステップS531)、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS532)。
ステップS532にてタイマ判定値と合致した場合には(ステップS532;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された演出制御実行データ(例えば、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、シャッタ制御データ、保留表示中止フラグ制御データの一部又は全部)あるいは終了コードを読み出す(ステップS533)。ここで、ステップS532にて演出制御パターンで示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の演出制御実行データを、ステップS533にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS533にて終了コードが読み出されたか否かの判定を行う(ステップS534)。このとき、終了コードではないと判定された場合には(ステップS534;No)、ステップS533にて読み出された演出制御実行データに従った指令や設定を行うための演出制御指令処理を実行してから(ステップS538)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS534にて終了コードであると判定された場合には(ステップS534;Yes)、セットされているときには、保留表示中止フラグをリセットするとともに(ステップS535)、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、当り開始指定コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS536)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS537)、可変表示中演出処理を終了する。これにより、次回のタイマ割込み発生時には、特図当り待ち処理が実行され、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過するまでに当り開始指定コマンドの受信がなければ、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。その一方で、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過するまでに当り開始指定コマンドの受信があれば、特図表示結果が「小当り」であるか「大当り」であるかに応じて、演出制御プロセスフラグの値が“4”又は“6”に更新されることにより、小当り時や大当り時における演出動作の制御が行われるようにすればよい。
尚、この実施の形態では、演出制御プロセスデータ中には、保留表示中止フラグのセット指示を含む保留表示中止フラグ制御データを1つのみ含み、保留表示中止フラグのリセット指示を含む保留表示中止フラグ制御データを含まないようにして、終了コードであると判定された後、つまり、飾り図柄の可変表示が終了した際のステップS535において保留表示中止フラグをリセットすることにより、飾り図柄の可変表示が開始された後に保留表示中止フラグがセットされて保留記憶表示が一旦非表示とされた場合には、飾り図柄の可変表示が終了するまで、該非表示を維持する、すなわち、新たな始動条件の成立にもとづく保留記憶(保留特定情報)の表示を該可変表示中において全て禁止するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、トリガボタン31Aに対する指示操作やプッシュボタン31Bに対する指示操作を有効とする操作有効期間が経過した時点や、シャッタ38H,38Lの動作が終了した時点またはシャッタ38H,38Lが所定の格納位置に移動した時点に該当するプロセスデータ中に、保留表示中止フラグのリセット指示を含む保留表示中止フラグ制御データを含めるようにして、飾り図柄の可変表示が終了する以前に、非表示とされた保留記憶表示を再度表示するようにしても良い。
なお、本発明にける保留記憶表示の非重畳位置とは、シャッタ38H,38Lが完全に格納されている格納位置となる初期値位置のみを示すものではなく、シャッタ38H,38Lが完全に格納されていないが、シャッタ38H,38Lが保留記憶表示を隠すことのない位置であっても良く、このような非重畳位置となって時点において、保留表示中止フラグをリセットして、非表示とされた保留記憶表示を再度表示するようにしても良い。
また、ステップS532にてタイマ判定値のいずれとも合致しなかったときにも(ステップS532;No)、可変表示中演出処理を終了する。ただし、ステップS532の処理を実行した後に、あるいは、ステップS532の処理を実行する以前に、主基板11から伝送された飾り図柄停止コマンドを受信したと判定された場合には、ステップS536の処理に進み、次回のタイマ割込み発生時には特図当り待ち処理が実行されるようにしてもよい。
図49は、図48のステップS535にて実行される演出制御指令処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御指令処理において、演出制御用CPU120は、まず、図48に示すステップS533の処理で読み出された演出制御実行データの種類を特定する(ステップS721)。このときには、演出制御実行データに含まれる表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、シャッタ制御データ、保留表示中止フラグ制御データのうち、いずれの制御データであるかが特定されればよい。
その後、特定された演出制御実行データが表示制御データであるか否かを判定する(ステップS722)。このとき、表示制御データであると判定された場合には(ステップS722;Yes)、その表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して送出するための設定を行う(ステップS723)。
ステップS722にて表示制御データではないと判定された場合や(ステップS722;No)、ステップS723の処理を実行した後には、特定された演出制御実行データが音声制御データであるか否かを判定する(ステップS724)。このとき、音声制御データであると判定された場合には(ステップS724;Yes)、その音声制御データが指定する音番号データに応じた効果音信号を音声制御基板13に対して送出するための設定を行う(ステップS725)。
ステップS724にて音声制御データではないと判定された場合や(ステップS724;No)、ステップS725の処理を実行した後には、特定された演出制御実行データがランプ制御データであるか否かを判定する(ステップS726)。このとき、ランプ制御データであると判定された場合には(ステップS726;Yes)、そのランプ制御データが指定する電飾信号をランプ制御基板14に対して送出するための設定を行う(ステップS727)。
ステップS726にてランプ制御データではないと判定された場合や(ステップS726;No)、ステップS727の処理を実行した後には、特定された演出制御実行データが操作検出制御データであるか否かを判定する(ステップS728)。
このとき、操作検出制御データではないと判定された場合や(ステップS728;No)や、ステップS735の処理を実行した後には、特定された演出制御実行データがシャッタ制御データであるか否かを判定する(ステップS736)。このとき、シャッタ制御データであると判定された場合には(ステップS736;Yes)、そのシャッタ制御データにより特定されるシャッタモータ36Hおよび/またはシャッタモータ36Lに対して、シャッタ制御データが指定する駆動信号を出力する設定を行う(ステップS737)。
また、ステップS736にてシャッタ制御データではないと判定された場合や(ステップS736;No)や、ステップS737の処理を実行した後には、特定された演出制御実行データが保留表示中止フラグ制御データであるか否かを判定する(ステップS738)。このとき、保留表示中止フラグ制御データであると判定された場合には(ステップS738;Yes)、その保留表示中止フラグ制御データにより、保留表示中止フラグのセット或いはリセットを行い(ステップS739)、演出制御指令処理を終了する。
尚、ステップS728の判定において操作検出制御データであると判定された場合には(ステップS728;Yes)、その操作検出制御データに基づいて、遊技者のプッシュボタン31Bに対する所定の指示操作(例えば押下操作など)を有効に検出して、検出結果に応じて演出動作を切換可能な期間であるプッシュボタン有効検出期間であるか否かを判定する(ステップS729)。例えば、プッシュボタン単発CBY1やプッシュボタン連打CBY2に分類される予告演出において、プッシュボタン31Bの操作を促す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させたときから所定時間が経過するまでをプッシュボタン有効検出期間とするように、所定の演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた操作検出制御データにより予め規定しておけばよい。
ステップS729にてプッシュボタン有効検出期間であると判定された場合には(ステップS729;Yes)、スティックコントローラ30に設けられたトリガボタン31Aに対する遊技者の指示操作を検出しないように制限するための検出制限設定を行う(ステップS730)。例えば、ステップS730の処理では、トリガボタン31Aに対する指示操作を検出するトリガセンサ35Aの動作を停止させることなどにより、トリガボタン31Aに対する指示操作を検出しないように制限できればよい。あるいは、トリガセンサ35Aから伝送される操作検出信号をチェックしないように制御することなどにより、指示操作の検出を制限してもよい。また、トリガボタン31Aに対する指示操作を検出しないように制限するときには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作も検出しないように制限してもよい。
ステップS730の処理に続いて、プッシュボタン31Bに対する指示操作の検出結果に基づく演出制御を実行してから(ステップS731)、演出制御指令処理を終了する。例えば、ステップS731の処理では、プッシュセンサ35Bから演出制御基板12へと伝送される操作検出信号に基づいて、プッシュボタン31Bに対する所定の指示操作(例えば押下操作など)が検出されたか否かを判定する。そして、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときには、その検出結果に応じて演出内容の変更などを行うための設定が行われればよい。なお、プッシュボタン有効検出期間である場合でも、トリガボタン31Aに対する遊技者の指示操作が検出されたときには、その検出結果に応じて演出内容の変更などを行うための設定が行われるようにしてもよい。この場合、トリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたときには、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときと同様に演出内容を変更してもよいし、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときとは異なる態様で演出内容を変更してもよい。
ステップS729にてプッシュボタン有効検出期間ではないと判定された場合には(ステップS729;No)、操作検出制御データに基づいて、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の傾倒操作やトリガボタン31Aに対する所定の指示操作(例えば押引操作など)を有効に検出して、検出結果に応じて演出動作を切換可能な期間であるスティックコントローラ有効検出期間であるか否かを判定する(ステップS732)。例えば、トリガボタン単発CBY3やトリガボタン連打CBY4に分類される予告演出において、スティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aの操作を促す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させたときから所定時間が経過するまでをスティックコントローラ有効検出期間とするように、所定の演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた操作検出制御データにより予め規定しておけばよい。
ステップS732にてスティックコントローラ有効検出期間であると判定された場合には(ステップS732;Yes)、プッシュボタン31Bに対する遊技者の指示操作を検出しないように制限するための検出制限設定を行う(ステップS733)。例えば、ステップS733の処理では、プッシュボタン31Bに対する指示操作を検出するプッシュセンサ35Bの動作を停止させることなどにより、プッシュボタン31Bに対する指示操作を検出しないように制限できればよい。あるいは、プッシュセンサ35Bから伝送される操作検出信号をチェックしないように制限することなどにより、指示操作の検出を制限してもよい。
ステップS733の処理に続いて、トリガボタン31Aに対する指示操作の検出結果等に基づく演出制御を実行してから(ステップS734)、演出制御指令処理を終了する。例えば、ステップS734の処理では、トリガセンサ35Aから演出制御基板12へと伝送される操作検出信号に基づいて、トリガボタン31Aに対する所定の指示操作(例えば押引操作など)が検出されたか否かを判定する。また、傾倒方向センサユニット32から演出制御基板12へと伝送される操作検出信号に基づいて、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作が検出されたか否かを判定する。そして、操作桿30Aに対する傾倒操作やトリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたときには、その検出結果に応じて演出内容の変更などを行うための設定が行われればよい。なお、トリガボタン有効検出期間である場合でも、プッシュボタン31Bに対する遊技者の指示操作が検出されたときには、その検出結果に応じて演出内容の変更などを行うための設定が行われるようにしてもよい。この場合、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときには、トリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたときと同様に演出内容を変更してもよいし、トリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたときとは異なる態様で演出内容を変更してもよい。
ステップS732にてスティックコントローラ有効検出期間ではないと判定された場合には(ステップS732;No)、操作検出制御データに基づくその他の操作検出制御を行ってから(ステップS735)、演出制御指令処理を終了する。例えば、ステップS735の処理では、操作検出制御データに基づいて、プッシュボタン有効検出期間やスティックコントローラ有効検出期間を終了して、遊技者による指示操作等が以後に検出されないように制限するための設定を行えばよい。
こうした演出制御指令処理のステップS731にて実行される処理の一例として、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン連打」の予告演出が実行されるときなどには、図50のフローチャートに示すようなプッシュボタン連打時処理が実行されればよい。図50に示すプッシュボタン連打時処理において、演出制御用CPU120は、まず、操作検出制御データなどに基づいて、所定の演出開始時であるか否かを判定する(ステップS801)。例えば、ステップS801の処理では、プッシュボタン連打CBY2の操作予告種別に分類される操作系予告パターンによる予告演出にてプッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出するプッシュボタン有効検出期間が開始されるときに、演出開始時であると判定すればよい。
ステップS801にて演出開始時であると判定された場合には(ステップS801;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられた操作検出カウンタをクリアすることなどにより、操作検出カウント初期値(例えば「0」など)を設定する(ステップS802)。続いて、操作系予告パターン等に応じた演出変更判定値を設定する(ステップS803)。ステップS803にて設定される演出変更判定値は、所定の演出開始から最初に演出内容を変更するまでに必要とされるプッシュボタン31Bに対する指示操作の検出回数を示し、例えば使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンなどに応じて、異なる数値となるものであればよい。例えば、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高い操作系予告パターンである場合には、大当り信頼度が低い操作系予告パターンの場合(例えば「10」)に比べて小さい数値(例えば「5」)が演出変更判定値に設定されることにより、プッシュボタン31Bに対する連打操作に応じて演出内容が変更されやすくなればよい。
ステップS801にて演出開始時ではないと判定された場合や(ステップS801;No)、ステップS803の処理を実行した後には、プッシュボタン31Bに対する指示操作によるボタンオン検出があったか否かを判定する(ステップS804)。このとき、ボタンオン検出なしと判定された場合には(ステップS804;No)、プッシュボタン連打時処理を終了することにより、演出内容の変更が行われないように制限すればよい。これに対して、ボタンオン検出ありと判定された場合には(ステップS804;Yes)、操作検出カウント値を、例えば1加算するなどして更新する(ステップS805)。そして、更新後の操作検出カウント値が演出変更判定値に達したか否かを判定する(ステップS806)。
ステップS806にて操作検出カウント値が演出変更判定値に達していない場合には(ステップS806;No)、プッシュボタン連打時処理を終了する。これに対して、操作検出カウント値が演出変更判定値に達した場合には(ステップS806;Yes)、演出内容を変更するための設定を行う(ステップS807)。例えば、ステップS807の処理では、操作検出制御データに基づいて、演出制御パターンに含まれるプロセスデータの切換えを行うことなどにより、プッシュボタン31Bに対する連打操作に応じて演出内容が変更されるようにすればよい。ここで、切換後のプロセスデータの種類や、複数種類のプロセスデータのいずれに切り換えるかの決定割合などは、使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンや予告演出における演出内容の進行状況、ステップS806にて操作検出カウント値が演出変更判定値に達したと判定されたタイミングなどの一部又は全部に応じて、異ならせるようにしてもよい。
ステップS807の処理に続き、変更後の演出内容等に応じて新たな演出変更判定値を設定してから(ステップS808)、プッシュボタン連打時処理を終了する。ステップS808の処理では、演出動作の進行状況(演出内容が変化した程度)に応じて異なる数値が、演出変更判定値として設定されるようにすればよい。例えば、所定演出が開始されてから短時間のうちにプッシュボタン31Bに対する指示操作が多数回検出されたことにより、予め定められた演出内容の最終段階付近まで演出動作が進行している場合には、演出変更判定値として通常の場合(例えば「10」)よりも大きな値(例えば「20」)を設定することにより、演出内容が変更されにくくなるようにすればよい。また、ステップS808の処理においても、ステップS803の処理と同様に、使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンに応じて、演出変更判定値の設定を異ならせてもよい。例えば、信頼度が高い旨を報知する操作系予告パターンの場合には、予告演出における最終的な達成演出(例えば綱引きで相手を引き倒す場面など)が実行可能となるように、演出変更判定値が現実的に発生可能な数値(例えば「10」など)に設定されればよい。これに対して、信頼度が低い旨を報知する操作系予告パターンの場合には、予告演出が所定段階まで進行しているときには、最終的な達成演出が実行されないように、演出変更判定値が現実的に発生不可能な数値(例えば「9999」など)に設定されればよい。あるいは、信頼度が低い旨を報知する操作系予告パターンの場合には、予告演出が所定段階まで進行しているときには、ステップS804の処理によるボタンオン検出をすべて無効として(ステップS804;No)、それ以降は演出内容の変更が行われないようにしてもよい。ステップS808の処理では、操作系予告パターンではなく可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、演出変更判定値の設定を異ならせることがあってもよい。例えば、可変表示結果が「大当り」となる場合には、前述した信頼度が高い旨を報知する操作系予告パターンの場合と同様に、最終的な達成演出が実行可能となる演出変更判定値が設定される。これに対して、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、前述した信頼度が低い旨を報知する操作系予告パターンの場合と同様に、最終的な達成演出が実行されないように、演出変更判定値の設定などが行われればよい。
図50に示すプッシュボタン連打時処理では、操作検出カウント値が演出変更判定値に達すると、常に演出内容を変更する設定が行われる。これに対して、操作検出カウント値に応じて異なる割合で、演出内容を変更するか否かの決定が行われるようにしてもよい。例えば、操作検出カウント値に応じて、演出内容を変更するか否かの決定結果に対する決定値の割当てが異なる演出内容変更決定テーブルを用意する。そして、図50に示すステップS805にて操作検出カウント値を更新した後には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される演出内容変更決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、抽出した演出内容変更決定用の乱数値に基づき、演出内容変更決定テーブルを参照することにより、操作検出カウント値に応じて異なる割合で、演出内容を変更するか否かが決定されるようにすればよい。
また、演出内容の進行状況に応じて、演出内容を変更するか否かの決定結果に対する決定値の割当てが異なる演出内容変更決定テーブルを参照することにより、操作検出カウント値と演出内容の進行状況とに応じて異なる割合で、演出内容を変更するか否かが決定されるようにしてもよい。こうした演出内容を変更するか否かの決定に代えて、あるいは、演出内容を変更するか否かの決定とともに、演出内容の進行状況や操作検出カウント値に応じて異なる割合で、変更後の演出内容が決定されるようにしてもよい。あるいは、プッシュボタン連打時処理では、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されるごとに、現時点における演出内容の進行状況に応じて異なる割合で、演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容が決定されるようにしてもよい。
図49に示す演出制御指令処理のステップS731にて実行される処理の他の一例として、プッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン単発」の予告演出が実行されるときなどに、プッシュボタン連打時処理とは異なるプッシュボタン単発時処理が実行されてもよい。プッシュボタン単発時処理において、演出制御用CPU120は、例えばプッシュボタン有効検出期間が開始されてからの経過時間を計測し、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときの経過時間などに基づいて、予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定できればよい。また、使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンに応じて異なる割合で、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときに予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定してもよい。あるいは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときに予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定してもよい。
このように、プッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン単発」の予告演出が実行されるか、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン連打」の予告演出が実行されるかに応じて、ステップS731にて異なる処理が実行されるようにする。これにより、予告演出の実行中にプッシュボタン31Bに対する1回の指示操作が検出されたときでも、「プッシュボタン単発」の予告演出において演出内容を変更するための処理と、「プッシュボタン連打」の予告演出において演出内容を変更するための処理との間に、混同が生じることはない。
演出制御指令処理のステップS734にて実行される処理の一例として、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に分類される「トリガボタン単発」の予告演出が実行されるときになどに、トリガボタン単発時処理が実行されてもよい。トリガボタン単発時処理において、演出制御用CPU120は、例えば傾倒方向センサユニット32から伝送される操作検出信号などに基づき、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作に応じて演出画像の切換表示を行うか否かや、切換後に表示する演出画像などを決定できればよい。そして、トリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたタイミングにおける演出画像の表示内容などに基づいて、予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定できればよい。また、使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンに応じて異なる割合で、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作やトリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたときに、予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定してもよい。
演出制御指令処理のステップS734にて実行される処理の他の一例として、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別に分類される「トリガボタン連打」の予告演出が実行されるときなどに、トリガボタン単発時処理とは異なるトリガボタン連打時処理が実行されてもよい。トリガボタン連打時処理では、例えば図50に示すプッシュボタン連打時処理をトリガボタン31Aに適合させた処理とともに、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作に応じて演出画像の切換表示を行うための処理などが実行されればよい。すなわち、トリガボタン連打時処理において、演出制御用CPU120は、トリガボタン単発時処理の場合と同様に、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作に応じて演出画像の切換表示を行うか否かや、切換後に表示する演出画像などを決定できればよい。そして、トリガボタン31Aに対する指示操作の検出回数が所定回数に達したタイミングにおける演出画像の表示内容などに基づいて、予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定できればよい。また、使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンに応じて異なる割合で、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作が検出されたときやトリガボタン31Aに対する指示操作の検出回数が所定回数に達したときに、予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定してもよい。あるいは、演出内容の進行状況やトリガボタン31Aに対する指示操作の検出回数に応じて異なる割合で、演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容が決定されるようにしてもよい。あるいは、トリガボタン31Aに対する指示操作が検出されるごとに、現時点における演出内容の進行状況に応じて異なる割合で、演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容が決定されるようにしてもよい。
このように、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に分類される「トリガボタン単発」の予告演出が実行されるか、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別に分類される「トリガボタン連打」の予告演出が実行されるかに応じて、ステップS734にて異なる処理が実行されるようにする。これにより、予告演出の実行中にトリガボタン31Aに対する1回の指示操作が検出されたときでも、「トリガボタン単発」の予告演出において演出内容を変更するための処理と、「トリガボタン連打」の予告演出において演出内容を変更するための処理との間に、混同が生じることはない。
図51は、図44のステップS173にて実行される特図当り待ち処理の一例を示すフローチャートである。図51に示す特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、図48のステップS536にて設定された当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS551)。そして、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していれば(ステップS551;Yes)、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS552)、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS551にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していない場合には(ステップS551;No)、主基板11から伝送される当り開始指定コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS553)。このとき、当り開始指定コマンドの受信がなければ(ステップS553;No)、特図当り待ち処理を終了する。その一方で、当り開始指定コマンドの受信があった場合には(ステップS553;Yes)、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS554)。そして、特図表示結果が「大当り」ではない場合には(ステップS554;No)、特図表示結果が「小当り」であることから、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新した後(ステップS555)、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS554にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には(ステップS554;Yes)、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新してから(ステップS557)、特図当り待ち処理を終了する。
図52は、図44のステップS177にて実行されるエンディング演出処理の一例を示すフローチャートである。図52に示すエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、エンディング演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS580)。エンディング演出タイマが設定されている場合には、ステップS595に移行する。エンディング演出タイマが設定されていない場合には、当り終了指定コマンドを受信したことを示す当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS581)。
当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS582)、終了するのが15ラウンド大当りであるか否かを判定する。
15ラウンド大当りである場合には、エンディング演出タイマに15回解放後演出時間に相当する値を設定するとともに(ステップS584)、演出制御パターンCED1−1を設定する(ステップS585)。
一方、15ラウンド大当りでない場合(突確当りや小当りの場合)にはステップS586に進んで、エンディング演出タイマに2回解放後演出時間に相当する値を設定した後、確変フラグと時短フラグのセット状況により潜伏確変状態であるか否かを判定する(ステップS587)。
ステップS587の判定において潜伏確変状態ではない場合には、演出制御パターンCED2−1を設定する。
ステップS587の判定において潜伏確変状態である場合には、ステップS590に進んで、乱数値SR3、SR4を抽出する。そして、これら抽出した乱数値SR3と当り終了演出決定テーブル144とを比較することによって、シャッタ38H,38Lが動作される演出を含む当り演出制御パターンCED2−3或いは画像のシャッタが表示される演出制御パターンCED2−2のいずれかをエンディング演出の演出制御パターンとして決定するとともに、SR4とステージ(モード)決定用テーブル145とを比較することにより、当り終了後のステージ(モード)を決定する(ステップS591)。そして、該ステップS591にて決定した演出制御パターンCED2−2または演出制御パターンCED2−3をエンディング演出の演出制御パターンとして設定する。
ステップS595では、大当り終了演出タイマの値を1減算した後、ステップS596に進んで、ステップS585、ステップS589、ステップS592において設定された演出制御パターンに基づく、ステップS538と同様の演出制御指令処理を実施する。
そして、演出制御用CPU120は、エンディング演出タイマの値が0になっているか否か、すなわちエンディング演出時間が経過したか否か確認する(ステップS597)。経過していなければ処理を終了する。エンディング演出時間が経過している場合には、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS598)、エンディング演出処理を終了する。
ここで、上記のように制御される本実施の形態のパチンコ遊技機1で実施される演出の具体例を、図62〜65を用いて説明する。尚、図62〜65では、紙面左上から紙面右下に、(A)、(B)、(C)、(D)…の順に、画像表示装置5の表示画面が遷移する。
図62は、本実施の形態の表示系予告における3回の疑似連後にスーパーリーチとなる場合の演出形態を示している。まず、飾り図柄の可変表示前においては、図62(A)に示すように、第1保留記憶数表示エリア5Dにおいて、次に可変表示の対象とされる第1保留記憶数表示エリア5Dの向かって最も左端に表示されている保留記憶表示が、スーパーリーチや大当りとなる可能性があることを示す星の表示態様とされている。
そして、図62(B)に示すように、今回の可変表示の対象となる星の表示態様とされた保留記憶表示が消費(消去)されて保留記憶表示数が減少して可変表示が開始される。尚、これら保留記憶表示の消去により、星の表示態様よりも向かって右側に表示された保留記憶表示が、図62(B)に示すように、向かって左方向に順次シフトされる。
飾り図柄の可変表示が開始されると、例えば、可変表示中のキャラクタ等が表示されて、疑似連となる可能性が報知される場合がある。
そして、図62(C)に示すように、図4(A)の疑似連チャンス目の中から決定された疑似連チャンス目の左図柄である例えば「5」が左表示エリア5Lに、右図柄である例えば「6」が右表示エリア5Rに仮停止表示されることでチャンス目の1つである「5」、「5」、「6」の仮停止図柄となって疑似連となるのではとの期待感を遊技者に与えた後、図62(D)に示すように、中図柄である例えば「5」が中表示エリア5Cに仮停止表示されることでチャンス目「5」、「5」、「6」が一旦仮停止表示される。
そして、仮停止後に1回目の可変表示が再度開始されるときには、図62(E)に示すように、下側のシャッタ38Lが画像表示装置5の下側半分の表示領域を覆うように上方へ移動した後、所定の格納位置に戻るように動作する。尚、これらシャッタ38Lが動作する場合は、図23に示すように、高信頼度の予告演出パターンが決定された場合であり、低信頼度の予告演出パターンが決定された場合には、画像表示装置5には、下側半分の表示領域を覆うように上方へ動作(移動)するシャッタの画像が表示される。
このように下側のシャッタ38Lが動作する際には、図62(E)に示すように、チャンス目である「5」、「5」、「6」の仮停止図柄の表示とともに画像表示装置5の表示領域に表示されていた保留記憶表示が、下側シャッタ38Lが動作することによって遊技者から見えなくなる第1保留記憶数表示エリア5Dの保留記憶表示だけではなく、下側シャッタ38Lによって隠されてしまうことのない、画像表示装置5の上方の表示領域に設けられた第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示も非表示とすることで、これら第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が、下側シャッタ38Lによって隠された第1保留記憶数表示エリア5Dの保留記憶表示であると誤認されてしまうことを防止できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら下側シャッタ38Lのみを動作する場合には、該下側シャッタ38Lにて隠される第1保留記憶数表示エリア5Dの保留記憶表示だけを非表示とするようにしても良い。
尚、これら第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が非表示とされている期間において、第1始動入賞口または第2始動入賞口に始動入賞があって保留記憶数が増加した場合には、第1始動入賞口または第2始動入賞口に対応した異なる音が、スピーカ8L、8Rから出力される。
そして、再変動の開始後において、図62(F)に示すように、チャンス目である例えば「5」、「5」、「6」の仮停止図柄が表示された後、2回目の再変動が開始される。
この2回目の再変動が開始される際には、図62(G)に示すように、上側シャッタ38Hが、画像表示装置5の上側半分の表示領域を一時的に覆うように下方へ移動した後、所定の格納位置に戻るように動作する。尚、この上側シャッタ38Hの動作の際には、既に1回目の下側シャッタ38Lの動作に伴って、動作する上側シャッタ38Hによって隠される第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が第1保留記憶数表示エリア5Dとともに既に非表示とされているので、改めて保留記憶表示を非表示とする制御を実施していない。このように、保留記憶表示の非表示を飾り図柄の変動表示中において継続させるようにすることは、保留記憶表示を非表示とすることにより、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの表示領域にも予告演出やリーチ演出の画像等を表示でき、演出効果を高められることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、1回目の再変動時における下側シャッタ38Lの動作が完了した段階で、再度、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示を表示状態としておき、2回目の再変動時における上側シャッタ38Hの動作に際して、再度、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示を非表示とするようにしても良い。つまり、シャッタ38H,38Lが動作している期間のみにおいて、1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示を非表示とするようにしても良い。
そして、2回目の再変動の開始後において、図62(H)に示すように、チャンス目である例えば「5」、「5」、「6」の仮停止図柄が表示された後、3回目の再変動が開始される。
この3回目の再変動が開始される際には、図62(I)に示すように、上側シャッタ38Hと下側シャッタ38Lとが共に動作して、画像表示装置5の全表示領域を一時的に覆うように動作(移動)する。尚、この両シャッタ38H,38Lの動作の際には、既に1回目の下側シャッタ38Lの動作に伴って、両シャッタ38H,38Lによって隠される第1保留記憶数表示エリア5Dと第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示がともに既に非表示とされているので、改めて保留記憶表示を非表示とする制御を実施していない。つまり、これら疑似連等の再変動や、ステップアップ予告のステップアップ等に伴って間歇的にシャッタ38H,38Lを繰返し動作させる場合における制御負荷を低減できる。
そして、3回目の再変動の開始後において、図62(J)に示すように、左表示エリア5Lと右表示エリア5Rとに、同一の飾り図柄である例えば「5」が表示されることでリーチが成立して、所定のリーチ演出が実施された後、図62(K)に示すように、中表示エリア5Cに、「5」以外の飾り図柄が表示されることで、リーチハズレとなる演出が実施される。
その後、画像表示装置5の表示領域には、図62(L)に示すように、例えば、プッシュボタン31Bの画像とともに「連打!」等のメッセージが表示され、遊技者によりプッシュボタン31Bによる操作が所定条件(例えば、所定時間内における操作回数が所定数以上)を満たすことで、図62(L)〜図62(R)に示すスーパーリーチの演出に発展し、操作が所定条件を満たさなければ、スーパーリーチの演出に発展することなく、飾り図柄の変動表示が終了する(図62(R))。尚、最終的に大当りとなる場合には、遊技者による操作が所定条件を満たすか否かに係わらず、スーパーリーチの演出に発展する。
スーパーリーチの演出においては、遊技者による操作が所定条件を満たすこと等に応じて、図62(M)に示すように、3回目の再変動の開始時と同様に、上側シャッタ38Hと下側シャッタ38Lとが共に動作して、画像表示装置5の全表示領域を一時的に覆うように動作(移動)して、表示領域が一旦隠された後、両シャッタ38H,38Lが初期位置となる格納位置に戻って表示領域が開放された際に、「戦闘!」のメッセージが表示された後、図62(N)に示すように、例えば、スティックコントローラ30を使用して、画像表示装置5に表示される敵戦闘機を打ち落とす等の戦闘演出が実施される。
そして、最終的に大当りとなる場合には、戦闘に勝利することで、図62(O)に示すように、「勝利!」の表示が表示された後、図62(P)に示すように、大当りを示す飾り図柄である、例えば、「5」、「5」、「5」が、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに導出表示される一方、最終的にはずれとなる場合には、戦闘に敗北することで、図62(Q)に示すように、「敗北!」の表示が表示された後、図62(R)に示すようにリーチはずれとなる飾り図柄である、例えば、「5」、「6」、「5」が、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに導出表示される。
図57は、これら表示系予告における3回の疑似連でのシャッタ38H,38Lの動作と保留記憶表示の表示・非表示の関係を示す図である。図57に示すように、飾り図柄は、特別図柄の変動表示と連動して可変表示(変動表示)が開始される。
予告演出の予告パターンとして高信頼度の予告パターンが決定された場合には、図57(A)に示すように、疑似連における飾り図柄の1回目の再変動時において上側シャッタ38Hが動作され、2回目の再変動時において下側シャッタ38Lが動作され、3回目の再変動時において両シャッタ38H,38Lが動作される。そして、これら1回目の再変動時において上側シャッタ38Hが動作されるとき、つまり、リーチが成立する前に実施される予告演出中において可動物である上側シャッタ38Hが動作されるときに、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が非表示とされる。
一方、予告演出の予告パターンとして低信頼度の予告パターンが決定された場合には、図57(B)に示すように、疑似連における飾り図柄の1回目の再変動時において上側シャッタの移動画像が表示され、2回目の再変動時において下側シャッタの移動画像が表示され、3回目の再変動時において上側シャッタと下側シャッタの移動画像が表示され、実物のシャッタ38H,38Lは動作されない。よって、1回目の再変動時以降においても、2回目の再変動時以降においても、3回目の再変動時以降においても第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が継続される。つまり、これら低信頼度の予告パターンが決定された場合には、リーチ成立時やリーチ成立後においても第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が継続されている場合が存在することになる。
また、図58は、上記した3回の疑似連と同様にリーチ成立前の予告演出期間において実施されるステップアップ演出におけるシャッタ38H,38Lの動作と保留記憶表示の表示・非表示の関係を示す図である。
この実施の形態では、図58に示すように、ステップアップ予告演出が実施される場合においては、予告演出の各変化(ステップアップ)時においてシャッタ38H,38Lが動作する。具体的には、第1ステップから第2ステップへの変化(ステップアップ)時においては、下側シャッタ38Lが画像表示装置5の下側半分の表示領域を一時的に覆うように上方へ移動した後、所定の格納位置に戻るように動作し、第2ステップから第3ステップへの変化(ステップアップ)時においては、上側シャッタ38Hが画像表示装置5の上側半分の表示領域を一時的に覆うように下方へ移動した後、所定の格納位置に戻るように動作し、第3ステップから第4ステップへの変化(ステップアップ)時においては、両シャッタ38H,38Lが画像表示装置5の全表示領域を一時的に覆うように移動した後、所定の格納位置に戻るように動作する。
そして、これらステップアップ予告演出においては、リーチの成立前となる、下側シャッタ38Lが動作される第1ステップから第2ステップへの変化(ステップアップ)時において、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が共に非表示とされる。
尚、これら第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が非表示とされる前、つまり、飾り図柄の変動開始から第1ステップから第2ステップへ変化する以前に保留記憶数の増加があった場合には、図58に示すように、該保留記憶数の増加を示す報知音(増加報知音)はスピーカ8L、8Rから出力されないのに対し、第1ステップから第2ステップへの変化後から可変表示が終了されるまで、つまり、保留記憶表示が非表示とされている期間において保留記憶数の増加があった場合には、図58に示すように、該保留記憶数の増加を示す報知音(増加報知音)がスピーカ8L、8Rから出力される。
このように増加報知音の出力を保留記憶表示が非表示とされている期間において実施し、保留記憶表示が表示されている期間においては実施しないようにすることで、増加報知音が不必要に出力されて、演出における効果音の出力と任意のタイミングで重なって出力されてしまうことで、効果音による効果が低下してしまう事態の発生を極力回避できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら増加報知音の出力を、保留記憶表示の表示・非表示にかかわらずに、常時実施するようにしても良い。
図63は、操作系予告における3回の疑似連後にスーパーリーチとなる場合の演出形態を示している。まず、飾り図柄の可変表示前においては、図62(A)に示すように、第1保留記憶数表示エリア5Dにおいて、次に可変表示の対象とされる第1保留記憶数表示エリア5Dの向かって最も左端に表示されている保留記憶表示が、スーパーリーチや大当りとなる可能性があることを示す星の表示態様とされている。
そして、図63(B)に示すように、今回の可変表示の対象となる星の表示態様とされた保留記憶表示が消費(消去)されて保留記憶表示数が減少して可変表示が開始される。尚、これら保留記憶表示の消去により、星の表示態様よりも向かって右側に表示された保留記憶表示が、図62(B)に示すように、向かって左方向に順次シフトされる。
飾り図柄の可変表示が開始されると、図63(C)と図63(D)に示すように、画像表示装置5の表示領域に、トリガボタン31Aが操作対象とされるスティックコントローラ30の画像と、プッシュボタン31Bが操作対象とされるプッシュボタン31Bの画像とが並んで表示されるとともに、それぞれの画像が交互に繰返し反転表示されることで、どちらが選択されるかの抽選演出表示が実施される。この実施の形態では、前述したように、プッシュボタン31Bよりもトリガボタン31Aが選択された場合の方が、大当りとなる信頼性が高いことから、遊技者は、大当りとなる信頼性が高いトリガボタン31Aが選択されるのではないかとの期待感を持って抽選演出表示を注視するようになるので、演出表示への遊技者の注意力を向上させることができる。
そして、例えば、抽選演出表示においてプッシュボタン31Bが反転表示された段階で繰返し反転表示が終了して、操作対象としてプッシュボタン31Bが決定された後、図62(E)に示すように、プッシュボタン31Bの画像と「連打!」等のメッセージが表示されるとともに、プッシュボタン31Bの操作が有効とされる。
この際、プッシュボタン31Bの操作が有効とする際のプロセスデータに含まれている保留表示中止フラグ制御データに基づいて、演出制御用CPU120により保留表示中止フラグがセットされることにより、プッシュボタン31Bの操作が有効とされることに伴って、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が共に非表示とされる。
その後、画像表示装置5の表示領域には、図63(E)に示すように、例えば、プッシュボタン31Bの画像とともに「連打!」等のメッセージが表示され、遊技者によりプッシュボタン31Bによる操作が所定条件(例えば、操作回数が所定数(1回や10回等))を満たすことで、図62(F)に示すように、上側シャッタ38Hと下側シャッタ38Lとが共に動作して、画像表示装置5の全表示領域を一時的に覆うように動作(移動)して、表示領域が一旦全て隠された後、両シャッタ38H,38Lが初期位置となる格納位置に戻って表示領域が開放された際に、「チャンス目」である、例えば、「5」、「5」、「6」の飾り図柄表示となる可能性がある左表示エリア5Lに「5」の飾り図柄が、右表示エリア5Rに「6」の飾り図柄が表示されて、中表示エリア5Cが変動中である画像が現れる演出が実施される。
このように、本実施の形態では、遊技者の操作によってシャッタ38H,38Lが動作される演出が実行される可能性を示唆する演出として、図62(C)と図62(D)の画面や、図63(E)の画面を画像表示装置5に表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのシャッタ38H,38Lが動作される演出が実行される可能性を示唆する演出として、図62(C)と図62(D)の画面や、図63(E)の画面を画像表示装置5に表示することに代えて、例えば、スピーカ8L、8Rから「連打!」等のメッセージを音声にて出力する等の演出や、プッシュボタン31Bを点滅発光させる等の演出を実施するようにしても良く、この場合には、これら音声出力や点滅発光の演出開始に伴って、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示を共に非表示とすれば良い。
尚、遊技者によりプッシュボタン31Bによる操作が所定条件を満たさない場合、例えば、プッシュボタン31Bによる操作が全くされない場合等においては、図63(F)に示すシャッタ38H,38Lの閉動作演出や、図63(H)〜図63(L)に示す疑似連の演出が実施されずに図63(M)に示すリーチ成立に移行する。つまり、遊技者の操作に応じてシャッタ38H,38Lが動作しない場合が存在する。
このように、遊技者による操作に応じてシャッタ38H,38Lが動作されて第1保留記憶数表示エリア5Dや第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が隠れてしまう場合には、予め遊技者による操作を有効とする時点において予め保留記憶表示を非表示とすることで、これら操作の有無の検出をしつつ保留記憶表示を非表示とする制御を実施したり、操作に応じてシャッタ38H,38Lを動作させる制御とともに保留記憶表示を非表示とする制御を実施することによって、演出制御用CPU120の処理負荷が一時的に非常に大きくなってしまうことを回避でき、演出制御用CPU120の安定動作を確保できる。
そして、図63(G)に示すように、中図柄である例えば「5」が中表示エリア5Cに仮停止表示されることでチャンス目「5」、「5」、「6」が一旦仮停止表示された後、図63(H)〜図63(L)に示すように、前述した図62における疑似連3回の場合と同様に、飾り図柄の1回目の再変動において下側のシャッタ38Lが画像表示装置5の下側半分の表示領域を一時的に覆うように上方へ動作(移動)し、2回目の再変動において上側のシャッタ38Hが画像表示装置5の上側半分の表示領域を一時的に覆うように下方へ動作(移動)し、3回目の再変動において上側シャッタ38Hと下側シャッタ38Lとが共に動作して、画像表示装置5の全表示領域を一時的に覆うように動作(移動)して、図63(M)に示すリーチ成立に移行する。尚、リーチ成立後の流れ(リーチハズレやスーパーリーチへの発展演出等)については、前述した図62における疑似連3回の場合と同様であるので、ここでの説明は省略する。
図59は、これら操作系予告におけるシャッタ38H,38Lの動作と保留記憶表示の表示・非表示の関係を示す説明図である。図59に示すように、飾り図柄は、特別図柄の変動表示と連動して可変表示(変動表示)が開始される。
予告演出の予告パターンとして高信頼度の予告パターンが決定された場合には、図59(A)に示すように、疑似連の開始前において実施される遊技者からの操作を受け付けるためにトリガボタン31Aやプッシュボタン31Bの操作が有効とされたときに、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が非表示とされる。
一方、予告演出の予告パターンとして低信頼度の予告パターンが決定された場合には、図59(B)に示すように、高信頼度の予告パターンと同じく遊技者からの操作を受け付けるためにトリガボタン31Aやプッシュボタン31Bの操作が、疑似連の開始前において有効とされるが、疑似連においては、飾り図柄の1回目の再変動時において上側シャッタの移動画像が表示され、2回目の再変動時において下側シャッタの移動画像が表示され、3回目の再変動時において上側シャッタと下側シャッタの移動画像が表示され、実物のシャッタ38H,38Lは動作されない。よって、トリガボタン31Aやプッシュボタン31Bの操作が有効とされた以降においても、1回目の再変動時以降においても、2回目の再変動時以降においても、3回目の再変動時以降においても第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が継続される。よって、これら低信頼度の予告パターンが決定された場合には、リーチ成立時やリーチ成立後においても第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が継続されている場合が存在することになる。
図64は、本実施の形態におけるノーマルリーチの演出形態を示している。これらノーマルリーチとしては、図64に示すように、リーチ成立時にシャッタ38H,38Lが動作せずにシャッタ画像が表示されるノーマルリーチ1(ノーマルPA2−1(はずれ)、ノーマルPA4−1(当り)、図22参照)と、リーチ成立時にシャッタ38H,38Lが画像表示装置5の全表示領域を一時的に覆うように動作するノーマルリーチ2(ノーマルPA2−2(はずれ)、ノーマルPA4−2(当り)図22参照)が有る。
そして、いずれのノーマルリーチでもリーチ成立時において第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が非表示とされるようになっている。
つまり、ノーマルリーチ2のように、リーチ成立時にシャッタ38H,38Lが動作する場合のみならず、画像によるシャッタが表示されてシャッタ38H,38Lは動作しないノーマルリーチ1においても、保留記憶表示を非表示としている。
すなわち、所定のリーチ演出となるノーマルリーチの演出を実施する場合には、シャッタ38H,38Lの動作、非動作に拘わらずに保留記憶表示を非表示としており、このようにすることは、シャッタ38H,38Lは動作しないノーマルリーチ1において、シャッタ38H,38Lに隠れないことから保留記憶表示を継続すると、画像表示装置5に、実際のシャッタ38H,38Lと同様の画像を表示させることで、ノーマルリーチの種別がノーマルリーチ1であると容易に判断されてしまわないようにしているにもかかわらず、ノーマルリーチの種別がノーマルリーチ1であるとリーチ成立時に簡単に遊技者に把握されてしまうことになるのに対し、ノーマルリーチ1においても保留記憶表示を非表示とすることで、リーチ成立時にノーマルリーチ1であると簡単に遊技者に把握されてしまうことを極力防止できる。
尚、上記においてはノーマルリーチを例に説明したが、これらシャッタ38H,38Lが動作する演出と、画像のシャッタを表示する演出とを個別に実施する場合(予告演出やエンディング演出の高信頼度と低信頼度の場合等)にも同様に、シャッタ38H,38Lの動作、非動作に拘わらずに保留記憶表示を非表示としても良い。
図60は、これらノーマルリーチにおけるシャッタ38H,38Lの動作と保留記憶表示の表示・非表示の関係を示す図である。変動パターンとしてノーマルリーチ2が決定された場合には、図60(B)に示すように、リーチの成立時において両シャッタ38H,38Lが動作される。そして、これら両シャッタ38H,38Lが動作されるとき、つまり、可動物である両シャッタ38H,38Lが動作されるリーチの成立時において、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が非表示とされる。
一方、変動パターンとしてノーマルリーチ1が決定された場合には、図60(A)に示すように、リーチの成立時において上側シャッタと下側シャッタの移動画像が表示され、実物のシャッタ38H,38Lは動作されないが、ノーマルリーチ2と同様に、リーチの成立時において、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が非表示とされる。
尚、これらノーマルリーチが実施される場合でも、予告演出においてシャッタ38H,38Lが動作されたり、或いは、トリガボタン31Aやプッシュボタン31Bの操作が有効とされた場合には、リーチが成立する前に、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が非表示とされる場合がある。
図65は、本実施の形態におけるスーパーリーチβの演出形態を示す図である。疑似連を伴わないスーパーリーチβは、図22に示すように、スーパーリーチαのように、リーチ成立時にはシャッタ38H,38Lが動作されない変動パターンであるので、図65に示すように、予告演出が選択されない場合や、予告演出が選択されても画像のシャッタが表示される低信頼度の予告演出である場合には、リーチの成立後においても第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が表示されている場合が存在する。
つまり、図65(A)〜図65(D)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始された後リーチが成立して(図65(C))、該成立したリーチがハズレとなった時点(図65(D))においても、保留記憶表示が表示されている場合が存在する。
そして、図65(D)に示すように、成立したリーチがハズレとなった後に、画像表示装置5の表示領域には、図65(E)に示すように、例えば、プッシュボタン31Bの画像とともに「連打!」等のメッセージが表示され、遊技者によりプッシュボタン31Bの操作が有効とされて、該プッシュボタン31Bによる操作が所定条件(例えば、操作回数が所定数(1回や10回等))を満たすことで、図柄変動制御パターンとしてSPB3−2Pが決定されている場合には、図65(J)に示すように、上側シャッタ38Hと下側シャッタ38Lとが共に、画像表示装置5の全表示領域を一時的に覆うように動作(移動)して、表示領域が一旦全て隠された後、両シャッタ38H,38Lが初期位置となる格納位置に戻って表示領域が開放された際に、「戦闘!」のメッセージが表示された後、図65(K)に示すように、例えば、キャラクタA〜Dが、スティックコントローラ30の操作に応じて、画像表示装置5に表示される敵戦闘機を打ち落とす等の戦闘演出が実施される。
一方、図柄変動制御パターンとしてSPB3−2Nが決定されている場合には、図65(F)に示すように、プッシュボタン31Bによる操作が所定条件(例えば、操作回数が所定数(1回や10回等))を満たすことで、画像表示装置5の全表示領域を覆うようにシャッタ画像が移動表示されていくとともに、該シャッタ画像が上下方向に移動表示されていくことに応じて、「戦闘!」のメッセージが表示された後、図65(G)に示すように、例えば、キャラクタAとキャラクタBとが、スティックコントローラ30の操作に応じて、画像表示装置5に表示される敵戦闘機を打ち落とす等の戦闘演出が実施される。
そして、最終的に大当りとなる場合には、戦闘に勝利することで、図65(H)に示すように、「勝利!」の表示が表示された後、図65(I)に示すように、大当りを示す飾り図柄である、例えば、「5」、「5」、「5」が、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに導出表示される一方、最終的にはずれとなる場合には、戦闘に敗北することで、図65(L)に示すように、「敗北!」の表示が表示された後、図65(M)に示すようにリーチはずれとなる飾り図柄である、例えば、「5」、「6」、「5」が、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに導出表示される。
これらスーパーリーチβにおいては、図65(D)に示すように、成立したリーチがハズレとなった後に、プッシュボタン31Bの操作が有効とされて、該有効とされた操作に応じてシャッタ38H,38Lが動作するときに、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が非表示とされるようになっている。
尚、この実施の形態では、リーチハズレによるスーパーリーチへの発展時において、プッシュボタン31Bの操作演出を実施し、これら操作演出に伴うプッシュボタン31Bの操作有効に伴って第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示を非表示とする例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスーパーリーチへの発展時において、プッシュボタン31Bの操作演出を実施せずに、シャッタ38H,38Lの動作演出や、シャッタ画像の表示演出を実施するようにしても良く、この場合にあっては、これらシャッタ38H,38Lを動作させるときに、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示を非表示とすれば良い。
図61は、疑似連を伴わないスーパーリーチにおけるシャッタ38H,38Lの動作と保留記憶表示の表示・非表示の関係を示す図である。
変動パターンとしてスーパーリーチαが決定された場合には、図61(A)に示すように、ノーマルリーチ2と同じように、リーチ成立時においてシャッタ38H,38Lが動作される。つまり、スーパーリーチαが決定された場合には、リーチはずれとなってスーパーリーチに発展するまでは、ノーマルリーチ2であるのかスーパーリーチαであるのかを遊技者は認知できない。そして、これら両シャッタ38H,38Lが動作されるとき、つまり、可動物である両シャッタ38H,38Lが動作されるリーチの成立時において、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が非表示とされる。
一方、変動パターンとしてスーパーリーチβが決定されるとともに、図柄変動制御パターンとしてSPB3−2N又はSPB5−2Nが決定された場合には、スーパーリーチαとは異なり、図61(B)に示すように、リーチ成立時においては、シャッタ38H,38Lが動作されないとともに、図65に示すように、リーチはずれ後のスーパーリーチへの発展時においても、上側シャッタと下側シャッタの移動画像が表示され、実物のシャッタ38H,38Lは動作されない。但し、これらリーチはずれ後のスーパーリーチへの発展時においては、例えば、トリガボタン31Aやプッシュボタン31Bの操作が有効とされることに伴って、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が非表示とされる。尚、これら図柄変動制御パターンとしてSPB3−2N又はSPB5−2Nが決定された場合における、スーパーリーチへの発展時においては、遊技者の操作によっても実物のシャッタ38H,38Lは動作されないので、このような操作を有効とするときには、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示を非表意とせずに継続することで、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が飾り図柄の変動表示終了まで表示されるようにしても良い。
また、変動パターンとしてスーパーリーチβが決定されるとともに、図柄変動制御パターンとしてSPB3−2P又はSPB5−2Pが決定された場合には、スーパーリーチαとは異なり、図61(C)に示すように、リーチ成立時においては、シャッタ38H,38Lが動作されないが、図65に示すように、リーチはずれ後のスーパーリーチへの発展時において、両シャッタ38H,38Lが動作される。そして、これらリーチはずれ後のスーパーリーチへの発展時において両シャッタ38H,38Lが動作されるとき、つまり、リーチはずれ後に両シャッタ38H,38Lが動作されるときに、第1保留記憶数表示エリア5D並びに第2保留記憶数表示エリア5Uの保留記憶表示が非表示とされる。
尚、これらリーチはずれ後には、該リーチはずれが生じた特図ゲームにより、大当り等が発生して、該大当りの終了時におけるエンディング演出の期間も含まれる。
次に、この実施の形態において、はずれとなる場合に決定されるはずれ用変動パターンについての特徴点に関して以下に説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、通常状態であれば、図12(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブルを用いて変動パターン種別を決定して変動パターンを決定する。この場合、はずれ変動パターン種別決定テーブルは、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるCA2−3に対しては、合算保留記憶数にかかわらず、共通の判定値(230〜251)が割り当てられている。また、はずれ変動パターン種別決定テーブルは、スーパーリーチ以外の変動パターン(ノーマルリーチや非リーチ)を含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数に応じて異なる判定値が割り当てられている。そのため、合算保留記憶数が多くなるに従って可変表示時間の短い変動パターンを含む変動パターン種別に対する判定値の割合が多くなるように割り当てを行うことによって、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
図66は、はずれ変動パターン種別決定テーブルにおける判定値の割り当て状態を示す説明図である。この実施の形態では、合算保留記憶数が2〜4である場合には、図12(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブルにおける特図保留記憶数「2〜4」に対応する乱数値MR3についての決定値が用いられ、合算保留記憶数が5以上である場合には、図12(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブルにおける特図保留記憶数「5〜8」に対応する乱数値MR3についての決定値が用いられる。
図66に示すように、合算保留記憶数が「2〜4」である場合には、合算保留記憶数が0〜2である場合に比較して、変動時間が比較的長い滑りや疑似連並びにノーマルリーチとなる割合が少ない。また、合算保留記憶数が0〜2である場合には、非リーチはずれの変動パターン種別として、短縮の非リーチはずれの変動パターンを含まないCA1−1の変動パターン種別が設定されているのに対し、合算保留記憶数が「2〜4」である場合には、これらCA1−1の変動パターン種別に代えて、短縮の非リーチはずれの変動パターンを含むCA1−2の変動パターン種別が設定され、これら短縮の非リーチはずれの変動パターンを含むCA1−2の変動パターン種別に対して多くの乱数値MR3の判定値が割り当てられていることで、これら短縮の非リーチはずれの変動パターンを含むCA1−2の変動パターン種別が多く選択されうるので、合算保留記憶数が多くなるに従って平均的な変動時間を短くすることによって、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
同様に、合算保留記憶数が5以上である場合には、合算保留記憶数が2〜4である場合に比較して、滑りや疑似連となる場合並びにノーマルリーチとなる割合がさらに少ない。また、合算保留記憶数が5以上である場合には、「2〜4」である場合における、短縮の非リーチはずれの変動パターンを含むCA1−2の変動パターン種別に代えて、さらに変動時間が短い短縮の非リーチはずれの変動パターンを含むCA1−3の変動パターン種別が設定され、これら短縮の非リーチはずれの変動パターンを含むCA1−3の変動パターン種別に対してさらに多くの乱数値MR3の判定値が割り当てられていることで、これら短縮の非リーチはずれの変動パターンを含むCA1−3の変動パターン種別が多く選択されうるので、合算保留記憶数がさらに多くなるに従って平均的な変動時間を短くすることによって、可変表示の作動率が低下してしまう事態をより一層防止することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、パチンコ遊技機などの遊技機に適用可能であり、特に、可変表示装置における識別情報の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な有利状態に制御する遊技機に好適に適用される。