JP2015089901A - 有機無機複合体及び構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】強度の低下や機能性の低下をより抑制することができる有機無機複合体及び構造体を提供する。
【解決手段】本発明の有機無機複合体は、金属元素を含む無機系化合物と、有機系化合物と、有機系化合物に保持された金属イオン及び/又は金属粒子からなる有機領域内金属と、を備えている。この有機無機複合体において、有機無機複合体の表面に平行な面において、有機系化合物及び前記有機領域内金属が形成する有機領域の平均長径は、0.1μm以上20μm以下である。また、有機領域において、炭素量に対する前記有機領域内金属の濃度が10mol%以上である。こうしたものにおいて、有機無機複合体の表面に平行な面において、前記無機系化合物が形成する無機領域の占める割合が20%以上80%以下であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機無機複合体及び構造体に関する。
従来、複合体としては、ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)のようなカルボニル基を有する有機高分子に均一に銀ナノ粒子が分散したナノ複合体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この複合体では、オレフィンに対する透過性が高く、乾燥した運転条件でも分離性能が安定し、銀イオンの還元などによる分離性能の低下がないとしている。また、有機無機複合体としては、無機粒子の表面を、対イオンの少なくとも一部が金属イオンである陽イオン交換基を有する重合体で被覆した、コンポジット材料が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この有機無機複合体では、防錆剤として用いると、より高い防錆性を有し、防錆効果の安定性、持続性にも高度に優れたものとすることができるとしている。また、有機無機複合体としては、ポリ(N−ビニルピロリドン)(PVP)のようなカルボニル基を有する有機高分子及びSiO2骨格からなるハイブリッド膜にAgBF4を加えたものが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この有機無機複合体は、例えばC24とC26との分離能を有するとしている。
特開2007−021473号公報 特許第4999333号
Journal of Materials Science Letters, 21(2002)525-527
しかしながら、特許文献1に記載された複合体では、有機膜であるため、例えば高圧のオレフィンに膨潤して分離性能が低下することがあった。また、特許文献2に記載された有機無機複合体では、無機系化合物の表面を有機系化合物が覆っているため、無機系化合物が連続層とならず、強度が低いことがあった。また、非特許文献1に記載された有機無機複合体では、無機系化合物と有機系化合物が均一に混合されていることから、無機系化合物からなる領域の大きさが小さいため、強度が低いことがあった。また、無機系化合物と有機系化合物が均一に混合されていることから、オレフィンの通過するパス(有機系化合物の部分)が狭く、オレフィン透過量が少ないことがあった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、強度の低下や機能性の低下をより抑制することができる有機無機複合体及び構造体を提供することを主目的とする。
上述した主目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、有機無機複合体において、有機領域のサイズと有機領域における有機領域内金属の濃度とを所定の範囲とすると、強度の低下や機能性の低下をより抑制できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の有機無機複合体は、
金属元素を含む無機系化合物と、有機系化合物と、該有機系化合物に保持された金属イオン及び/又は金属粒子からなる有機領域内金属と、を備える有機無機複合体であって、
前記有機無機複合体の表面に平行な面において、前記有機系化合物及び前記有機領域内金属が形成する有機領域の平均長径が0.1μm以上20μm以下であり、
前記有機領域において、炭素量に対する前記有機領域内金属の濃度が10mol%以上である。
本発明の構造体は、基材と、前記基材上に形成された上述の有機無機複合体と、を備えたものである。
本発明の有機無機複合体及び構造体では、強度の低下や機能性の低下をより抑制できる。この理由は、以下のように推察される。すなわち、本発明の有機無機複合体では、有機系化合物に保持された有機領域内金属によって、例えばオレフィンとパラフィンとの分離性などの機能性を発現することができる。ここで、有機領域内金属の濃度が10mol%以上であるため、機能性をより高めることができると考えられる。そして、有機領域内金属を有する各有機領域の平均長径が0.1μm以上で小さすぎないため、オレフィンの透過量の減少を抑制できるなど、機能性の低下をより抑制することができると考えられる。また、有機領域のサイズが20μm以下で大きすぎないため、有機領域の周囲に強度確保に有用な無機領域が存在し、強度の低下をより抑制することができると考えられる。
本発明の有機無機複合体の表面に平行な面の一例を表す説明図。 構造体10の構成の概略の一例を示す説明図。 実験例2のSEM写真。
本発明の有機無機複合体及び構造体の一実施形態を、図面を用いて説明する。図1は、本発明の有機無機複合体の表面に平行な面の一例を表す説明図である。図2は、構造体10の構成の概略の一例を示す説明図である。本発明の有機無機複合体は、金属元素を含む無機系化合物と、有機系化合物と、この有機系化合物に保持された金属イオン及び/又は金属粒子からなる有機領域内金属とを備えている。以下では、無機系化合物が形成する領域を無機領域、有機系化合物及び有機領域内金属が形成する領域を有機領域と称する。
本発明の有機無機複合体は、表面に平行な面において、図1に示すように、有機領域が無機領域中に点在しているものとしてもよい。ここで、「表面に平行な面」とは、表面でもよいし、表面に平行な断面でもよい。この表面に平行な面において、有機領域は、平均長径が0.1μm以上20μm以下である。有機領域の平均長径が0.1μm以上であれば、機能性の低下をより抑制でき、20μm以下であれば、強度の低下をより抑制できる。このうち、0.5μm以上であることが好ましく、1.0μm以上であることがより好ましい。また、15μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。なお、最大長径は、100μm以下であることが好ましく、最小長径は、0.01μm以上であることが好ましい。この有機領域では、炭素量に対する有機領域内金属の濃度が10mol%以上である。炭素量に対する有機領域内金属の濃度が10mol%以上であれば、有機領域内金属の有する機能を十分に発現することができるからである。このうち、20mol%以上であることが好ましく、30mol%以上であることがより好ましい。上限は特に限定されないが、例えば、100mol%以下としてもよく、70mol%以下としてもよい。100mol%以下であれば、有機領域内金属の凝集などが生じにくく、有機領域内金属の機能性を十分に発現できると考えられるからである。この有機無機複合体は、表面に平行な面において、無機領域の占める割合が20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、40%以上であることがさらに好ましい。20%以上であれば、強度の低下をより抑制できると考えられるからである。また、90%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましく、75%以下であることがさらに好ましい。90%以下であれば、有機領域の割合が少なすぎず、機能性の低下をより抑制できると考えられるからである。ここで、有機領域の長径、有機領域中の有機領域内金属濃度、無機領域の占める割合は、以下のように求めるものとする。まず、電子顕微鏡を用いて、複合体の表面から、代表的な視野を選択し、有機領域が視野中に10〜20個となるような倍率(例えば1000〜5000倍など)で微構造観察を行う。そして、視野中の全ての有機領域の長径を測定し、その平均値を有機領域の平均長径として算出し、最大値を最大長径とし、最小値を最小長径とする。また、エネルギー分散型X線分析により、上記視野における各有機領域中の元素分析を行う。そして、(金属量/炭素量)×100の平均値を、有機領域内金属濃度(mol%)として算出する。また、上記視野における無機領域の占める面積率を無機領域の占める割合とする。なお、本発明の有機無機複合体は、表面に平行な面以外の面、例えば、表面に垂直な面においても、図1に示すように、有機領域が無機領域中に点在しているものとしてもよい。表面とは、流体の透過方向に垂直な面を示すものとしてもよい。
この有機無機複合体において、無機領域内は、有機領域内よりも緻密であることが好ましい。例えば、有機無機複合体が流体を透過させて用いるものである場合に、流体の多くが有機領域を通過するため、有機領域に保持された有機領域内金属の有する機能を十分に発現させることができるからである。なお、無機領域は流体が通過できない程度に緻密であってもよいが、この場合、三次元的には、流体が表面から裏面まで通過できるようにするため、有機領域が表面から裏面まで繋がっていることが必要である。なお、無機領域内が緻密でない場合にも、三次元的には、有機領域が表面から裏面まで繋がっていることが好ましい。
この有機無機複合体において、無機領域は、連続して骨格を形成していることが好ましい。これにより、有機無機複合体の強度を高めることができるからである。
本発明の有機無機複合体において、無機系化合物は、例えば、金属マトリクス構造を有しているものとしてもよい。金属マトリクス構造は、例えば、金属と酸素との鎖状構造であるものとしてもよいし、3次元構造であるものとしてもよい。無機系化合物は、Si、Ti、Al及びZrから選ばれる1以上の金属と、Oとを含む化合物であるものとしてもよい。これらの金属を含む化合物では、酸素との結合により、機械的強度の高い構造としやすい。また、鎖状構造又は3次元構造としやすく好ましい。
この無機系化合物は、無機系化合物粒子を凝集または融着させたものとしてもよい。こうしたものでは、有機系化合物と細かく混ざりすぎないため、有機系化合物の平均長径を所望の範囲にするのに適している。また、凝集させたり、融着させたりすることによって、比較的容易に金属マトリクス構造を有するものとすることができる。無機系化合物粒子としては、例えば、金属をSiとした場合にはシリカを用いることができるし、金属をTiとした場合にはチタニアを用いることができるし、金属をAlとした場合にはアルミナを用いることができるし、金属をZrとした場合にはジルコニアを用いることができる。無機系化合物粒子の粒径は、特に限定されないが、例えば、平均一次粒径が2nm以上200nm以下のものとしてもよい。
この無機系化合物は、金属アルコキシドの加水分解化合物であるものとしてもよい。金属アルコキシドとしては、例えば、金属をSiとした場合は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシランなどが挙げられ、金属をTiとした場合は、テトライソプロポキシチタンなどが挙げられる。
本発明の有機無機複合体において、有機系化合物は、炭素原子が結合した炭素構造を有しているものとしてもよい。この炭素構造は、鎖状構造であるものとしてもよいし、3次元構造であるものとしてもよい。また、炭素構造は、主鎖または側鎖にN、O、S、Pのうち1以上を含むものとしてもよく、主鎖または側鎖にOを含むものであることがより好ましい。こうした炭素構造を有する有機系化合物としては、ポリマーが挙げられる。ポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリアレートなど)、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)、ポリ酢酸ビニル(PVA)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、フェノール樹脂、ポリスチレン、ポリスチレンスルホン酸、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体などが挙げられる。このうち、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルピロリドン、ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)などが好適である。これは、有機系化合物が主鎖または側鎖にOを含むため、有機系化合物内で電荷の偏りが生じ、金属イオンや金属粒子を有機領域内により安定に保持できるためである。この有機系化合物は、例えば、スルホ基、カルボキシル基、カルボニル基、リン酸基、水酸基などを有するものとしてもよい。このうち、カルボキシル基、スルホ基、カルボニル基がより金属イオンや金属粒子を保持しやすいため好ましい。さらに、金属イオンや金属粒子を安定化させるための安定化剤として、界面活性剤などを含むものとしてもよい。
本発明において、有機領域内金属としては、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Ni、Co、Fe及びアルカリ金属などが挙げられる。このうち、オレフィン分離に使用できるのでAgが特に好ましい。有機領域内金属が金属イオンである場合、金属イオンとしては、PF6 -やBF4 -、ClO4 -、NO3 -などのアニオンとともに塩を構成したものとしてもよい。例えば、金属イオンが銀イオンである場合、AgPF6、AgBF4、AgClO4、AgNO3などとしてもよい。この金属イオンは、有機系化合物にイオン結合や配位結合していることが好ましい。金属イオンの凝集などを抑制できるため、金属イオンの有する機能性の低下をより抑制できるからである。また、有機領域内金属が金属粒子である場合には、その粒径D50は1nm以上30nm以下が好ましい。
本発明の有機無機複合体は、複数の成分からなる流体に含まれる特定の成分を選択的に透過する機能を有するものとしてもよい。流体としては、液体や気体が挙げられる。例えば、この有機無機複合体は、オレフィン/パラフィンの分離機能を有しているものとしてもよい。このとき、有機領域内金属(例えば銀)が分離機能を発現するものとしてもよい。また、本発明の有機無機複合体は、流体に含まれる第1成分と流体に含まれる第2成分とを分離する機能を有するものとしてもよい。なお、特定の成分は、1成分に限られず、複数成分であってもよい。
本発明の有機無機複合体は、オレフィン/パラフィンの分離機能を表す選択性が、2以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましく、10以上であることが更に好ましい。この選択性は、以下のように求めるものとする。オレフィン単体ガス又はパラフィン単体ガスを用い、23℃、0MPaから1MPaへ圧力を上げる測定条件で有機無機複合体にこのガスを吸着させる。この吸着結果を用い、(1MPaでのオレフィン吸着量)/(1MPaでのパラフィンの吸着量)を選択性とする。この選択性(オレフィン選択性)が高いほど、ガス分離機能の耐久性がより高い。用いるガスは、オレフィンとしては例えば、エチレン、プロピレンなどが挙げられる。また、パラフィンとしては、メタン、エタン、プロパンなどが挙げられる。
本発明の有機無機複合体は、マイクロビッカース硬さが、30kgf/mm2以上であることが好ましく、35kgf/mm2以上であることがより好ましく、40kgf/mm2以上であることがさらに好ましい。こうしたものでは、強度がより高く、製造時から使用時までの各段階における破損などをより抑制できるからである。なお、マイクロビッカース硬さは、ガラス基板などの基板上に形成された状態で測定してもよいし、バルク状にして測定してもよい。
この有機無機複合体は、例えば、(a)有機系化合物と無機系化合物とを混合する混合工程と、(b)有機系化合物と無機系化合物とを複合化する複合化工程と、(c)有機領域内金属を導入する導入工程と、を含む製造方法によって製造されたものとしてもよい。以下、各工程について説明する。
(a)混合工程
この工程では、有機系化合物と無機系化合物とを混合する。有機系化合物としては、有機無機複合体を構成する有機系化合物として例示したものと同様のものなどが挙げられる。また、有機系化合物としては、有機無機複合体を構成する有機化合物として例示したものの一部が置換された構造のものとしてもよい。例えば、有機無機複合体が有機系化合物としてポリアクリル酸を有する場合には、ポリアクリル酸ナトリウムなどを用いることができる。また、有機無機複合体がポリスチレンスルホン酸構造を有する場合には、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムなどを用いることができる。こうした有機系化合物は、分散媒に分散させて用いてもよい。分散媒としては、例えば、水や、アルコールなどを用いることができ、このうち、安価で安全性に優れることから、水が好ましい。無機系化合物としては、上述した無機系化合物粒子を好適に用いることができる。こうした無機系化合物は、有機系化合物と同様、分散媒に分散させ、ゾル状にして用いてもよい。分散媒については、有機系化合物で説明したものと同様のものが挙げられる。
(b)複合化工程
この工程では、例えば、混合工程で得られた混合物を成形し、必要に応じて乾燥し、得られた混合物を焼成し、有機系化合物と無機系化合物とを複合化するものとしてもよい。混合物の成形方法は、特に限定されず、例えばプレスなどによって成形してもよいが、ゾル状の混合物を基材などに塗布することによって成形することが好ましい。膜状などの比較的薄い有機無機複合体を容易に形成できるからである。ゾル状の混合物を用いた場合、乾燥を行うことが好ましく、送風乾燥を行うことがより好ましい。送風乾燥は、例えば、風速2m/s以上で行うことが好ましく、風速4m/s以上がより好ましく、風速8m/s以上が更に好ましい。風速度が2m/s未満だと乾燥に要する時間が長くなりすぎるためである。また、乾燥温度は、10℃以上であることが好ましく、使用する分散媒に応じて適宜選択することができる。このようにゾル状の混合物を乾燥させることにより、乾燥ゲル膜が得られる。焼成温度は特に限定されないが、例えば、100℃以上が好適であり、150℃以上がより好適である。また、300℃以下が好適であり、250℃以下がより好適である。これは、100℃未満では無機系化合物が十分に固化しないことがあるためであり、また、300℃より高温では有機系化合物が分解することがあるためである。また、焼成時間は、焼成温度に応じて適宜設定することができるが、例えば、1時間以上が好ましく、2時間以上がより好ましい。また、100時間以下が好ましく、50時間以下がより好ましい。こうした複合化工程によって、有機系化合物が有機領域となる位置に固定化され、無機系化合物が無機領域となる位置に固定化されるなどして、有機系化合物と無機系化合物とが複合化される。
(c)導入工程
この工程では、有機系化合物に金属イオン及び/又は金属粒子からなる有機領域内金属を導入する。有機領域内金属としては、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Ni、Co、Fe及びアルカリ金属などが挙げられる。有機領域内金属が金属イオンの場合には、金属イオンの導入に、これらの金属イオンとPF6 -やBF4 -、ClO4 -、NO3 -などのアニオンとの塩を用いてもよい。この工程では、有機系化合物の陽イオン交換基の陽イオンを、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Ni、Co、Fe及びアルカリ金属などの金属イオン(陽イオン)に交換してもよい。金属イオンが陽イオン交換基に結合されるため、金属イオンの凝集を抑制でき、金属イオンの有する機能性を効率良く発現できるからである。
次に、本発明の構造体について説明する。本発明の構造体は、基材と、基材上に形成された上述した有機無機複合体と、を備えたものである。基材は、特に限定されないが、例えば、樹脂などの有機材料、無機材料及び金属材料などとすることができる。無機材料としては、例えば、コージェライト、Si結合SiC、再結晶SiC、チタン酸アルミニウム、ムライト、窒化珪素、サイアロン、リン酸ジルコニウム、ジルコニア、チタニア、アルミナ及びシリカから選択される1以上とすることができる。有機無機複合体は、例えば、膜状として基材上に形成されているものとしてもよい。このとき、有機無機複合体の厚さは、例えば、0.01μm〜数10μm程度とすることができる。
図2に示すように、構造体10は、混合流体の流路となる複数のセル12を形成する基材としての多孔質の隔壁部14と、上述した有機無機複合体からなり隔壁部14の内表面に設けられた機能層16と、を備えている。また、隔壁部14の端面17には、シール部18が形成されている。このシール部18は、例えば、ガラスやセラミックス、樹脂などのうち緻密質な材料により形成されており、隔壁部14の端面17からの流体の流入や流出を防ぐものである。この構造体10では、機能層16は、混合流体を分離する分離膜として機能する。具体的には、入口側からセル12へ入った混合流体のうち、機能層16の銀成分と親和性の高い流体は、機能層16が形成された多孔質の隔壁部14を通過して濃縮され、濃縮流体として構造体10の側面から排出される。一方、銀成分と親和性が低く機能層16を通過できない流体は、セル12の流路に沿って流通し、分離流体としてセル12の出口側から排出される。隔壁部14は、気孔径の大きな粗粒部14aの表面に気孔径の小さな細粒部14bが形成された二層以上の多層構造を有しているものとしてもよい。粗粒部14aの気孔径は、例えば、0.1μm〜数100μm程度とすることができる。細粒部14bの気孔径は、粗粒部14aの気孔径に比して小さいものであればよく、例えば、気孔径が0.001〜1μm程度のものとすることができる。こうすれば、隔壁部14の透過抵抗を低減することができる。このように、構造体10を形成し、有機無機複合体を利用することができる。
以上説明した有機無機複合体によれば、有機系化合物に保持された有機領域内金属によって、例えばオレフィンとパラフィンとの分離性などの機能性を発現することができる。ここで、有機領域における有機領域内金属の濃度が10mol%以上であるため、機能性を高めることができる。そして、有機領域内金属を有する各有機領域の平均長径が0.1μm以上で小さすぎないため、オレフィンの透過量の減少を抑制できるなど、機能性の低下をより抑制できる。また、有機領域のサイズが20μm以下で大きすぎないため、有機領域の周囲に強度確保に必要な無機領域が存在し、強度の低下をより抑制することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、構造体10は複数のセル12を備え流体が流通するものとしたが、基材と基材上に形成された有機無機複合体とを備えるものとすれば、特にこの形状に限定されない。例えば、1つのセルを備えたチューブラー形状としてもよい。あるいは、本発明の有機無機複合体は、粉末の状態で用いるものとしてもよい。有機無機複合体の粉末は、例えば、吸着剤や触媒として利用することができる。
上述した実施形態では、有機無機複合体からなる機能層16は流体としての混合流体を分離する分離膜として機能するものとしたが、特にこれに限定されず、液体や気体を殺菌・浄化する殺菌・浄化膜として機能するものとしてもよい。こうした殺菌・浄化膜としての機能層16を備えた構造体10は、殺菌・浄化用フィルターとして用いることができる。
以下には、有機無機複合体を具体的に作製した例を実験例として説明する。なお、実験例1〜4、6、7、10が本発明の実施例に相当し、実験例5、8、9が比較例に相当する。
[実験例1]
市販のポリアクリル酸ナトリウム0.2gと水30gとを攪拌しながら、シリカゾル(濃度20重量%、平均1次粒子径0.01μm)6gを添加し、前駆体ゾルを作製した。その後、得られた前駆体ゾルをガラス基板上に塗布し、風速8m/s、25℃にて送風しながら1時間乾燥させることで乾燥ゲル膜を作製した。乾燥後のゲル膜を150℃で2時間焼成し、焼成体を作製した。ガラス基板上の焼成体をAgBF4水溶液(0.5mol/L)に24時間浸漬し、洗浄、乾燥を行い、ガラス基板上に形成された実験例1の複合体を得た。得られた複合体をスパチュラによりはがし取って粉砕し、粉末状にした実験例1の複合体粉末を得た。
[実験例2〜5]
ポリアクリル酸ナトリウムを0.3gとした以外は実験例1と同様の工程を行い、実験例2の複合体及び複合体粉末を得た。また、ポリアクリル酸ナトリウムを0.7gとした以外は実験例1と同様の工程を行い、実験例3の複合体及び複合体粉末を得た。また、ポリアクリル酸ナトリウムを0.1gとした以外は実験例1と同様の工程を行い、実験例4の複合体及び複合体粉末を得た。また、ポリアクリル酸ナトリウムを1.0gとした以外は実験例1と同様の工程を行い、実験例5の複合体及び複合体粉末を得た。
[実験例6]
ポリアクリル酸ナトリウム0.2gの代わりに、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム0.5gを用いた以外は実験例1と同様の工程を行い、実験例6の複合体及び複合体粉末を得た。
[実験例7]
ポリアクリル酸ナトリウム0.2gの代わりに、ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)0.2gを用いた以外は実験例1と同様の工程を行い、実験例7の複合体及び複合体粉末を得た。
[実験例8]
カルボキシエチルシラントリオールナトリウム塩25%水溶液8gに、硝酸1gを添加したあと、ウォーターバス中にて60℃、6時間加熱処理を施すことで加水分解及び重合を進行させ、前駆体ゾルを作製した。前駆体の作製以降は、実験例1と同様の工程を行い、実験例8の複合体及び複合体粉末を得た。
[実験例9]
AgBF4水溶液への浸漬を行わなかった以外は実験例1と同様の工程を行い、実験例9の複合体及び複合体粉末を得た。
[実験例10]
実験例1にて作製した前駆体ゾルを、直径10mm、長さ10cm、表面細孔径0.1μmの多孔質アルミナ基材上に塗布し、25℃で1時間乾燥した後、150℃で2時間焼成し、構造体を作製した。この構造体の一方の端部を封止し、他方の端部にガラス管を接続した後、AgBF4水溶液(0.5mol/L)に24時間浸漬し、洗浄、乾燥を行い、得られた構造体を実験例10とした。
(複合体の微構造評価)
実験例1〜9の複合体について微構造観察を行った。電子顕微鏡を用いて、複合体の表面から、有機領域が視野中に10〜20個となるような倍率で微構造観察を行い、視野中における無機領域の面積割合を求めた。なお、実験例1〜8では、無機領域が黒っぽく、有機領域が白っぽく確認された。また、実験例9では、無機領域が白っぽく、有機領域が黒っぽく確認された。また、視野中の全ての有機領域の長径を測定して平均値を求めた。更に、エネルギー分散型X線分析により、有機領域10ヶ所で元素分析を行い、有機領域中の(銀量/炭素量)×100の平均値を有機領域内金属濃度(mol%)とした。図3に、実験例2の複合体のSEM写真を示す。図3(a)はSEM写真そのものであり、図3(b)は二値化処理したものである。図3(a)に示すように、SEM写真では、観察面の奥にある有機領域が透けて見え、複数の有機領域が繋がって見える場合がある。このような場合には、図3(b)に示すように二値化処理してから無機領域の面積割合や有機領域の長径などを測定してもよい。なお、二値化処理を行うときの閾値などの条件は、用いるSEM写真に応じて適宜設定するものとする。例えば、閾値は、観察面にある有機領域と観察面の奥にある有機領域とを区別できるように経験的に求めた値としてもよい。
(複合体の強度評価)
ガラス基板上に形成されたままの実験例1〜9の複合体について硬度測定を行った。測定は、マイクロビッカース硬度計にて行った。マイクロビッカース硬さが大きいほど、複合体の耐圧性がより高いものと判断することができる。
(構造体のガス吸着性評価)
実験例1〜9の複合体粉末を用いて、ガス分離機能に関する測定を行った。ここでは、オレフィン/パラフィンの分離機能を考察するものとし、そのモデルとして、エチレン及びエタンの吸着測定を実施した。エチレン又はエタンのいずれかをより吸着するものとすれば、オレフィン/パラフィンの分離機能がより高いと判断することができる。吸着測定は、エチレン単体ガス又はエタン単体ガスを用い、23℃、0MPa〜1MPaの測定条件で行った。吸着測定の結果を用い、(1MPaでのエチレン吸着量)/(1MPaでのエタンの吸着量)を選択性とした。
(構造体のガス透過性評価)
実験例10の構造体についてガス分離機能に関する測定を行った。ガス透過性評価は、エチレン/エタン混合ガス(1:1)を用い、23℃、1MPaの測定条件で行った。
(結果と考察)
実験例1〜9の有機無機複合体の構成、微構造、特性について表1に示す。実験例5,8ではマイクロビッカース硬さが低かった。これは、実験例5では、有機領域の大きさが大きかったことから、有機系化合物の特性が大きく影響したためと推察された。また、実験例8では、有機領域の大きさが小さかったことから、無機系化合物と有機系化合物が細かく均一に混合されていることがわかった。そのため、無機領域の割合は比較的多いものの、硬度を発現する無機化合物の大きさが小さくなっているため、マイクロビッカース硬さが低かったと推察された。
ガス吸着測定の結果、実験例1〜8はすべてオレフィン選択性を示した。しかし、実験例9は、銀を含有しないため、オレフィン選択性を示さなかった。また、実験例4は、無機系化合物からなる領域の割合が比較的高く、銀濃度が比較的低いため、オレフィン選択性が他よりも低くなった。
また、実験例10にてガス透過性の評価を行った結果、エタンに比べてエチレンが選択的に透過することを確認した。
本発明は、フィルターやハニカム構造体などの機能材の分野に利用可能である。
10 構造体、12 セル、14 隔壁部、14a 粗粒部、14b 細粒部、16 機能層、17 端面、18 シール部。

Claims (11)

  1. 金属元素を含む無機系化合物と、有機系化合物と、該有機系化合物に保持された金属イオン及び/又は金属粒子からなる有機領域内金属と、を備える有機無機複合体であって、
    前記有機無機複合体の表面に平行な面において、前記有機系化合物及び前記有機領域内金属が形成する有機領域の平均長径が0.1μm以上20μm以下であり、
    前記有機領域において、炭素量に対する前記有機領域内金属の濃度が10mol%以上である、
    有機無機複合体。
  2. 前記有機無機複合体の表面に平行な面において、前記無機系化合物が形成する無機領域の占める割合が20%以上80%以下である、請求項1に記載の有機無機複合体。
  3. 前記有機無機複合体は、マイクロビッカース硬さが30kgf/mm2以上である、請求項1又は2に記載の有機無機複合体。
  4. 前記無機系化合物は、金属元素としてSi、Ti、Al及びZrから選ばれる1以上と、Oとを含む化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  5. 前記無機系化合物は、シリカを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  6. 前記有機系化合物は、炭素原子が結合した炭素構造を有しているものであり、主鎖または側鎖にN、O、S、Pのうち1以上を含むものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  7. 前記有機系化合物は、スルホ基、カルボキシル基、カルボニル基のうち1以上を有している、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  8. 前記有機領域内金属は、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Ni、Co、Fe及びアルカリ金属から選ばれる1以上の金属イオン及び/又は金属粒子である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  9. 前記有機領域内金属は、少なくとも銀を含むものである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  10. 複数の成分からなる流体に含まれる特定の成分を選択的に透過する機能を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  11. 基材と、
    前記基材上に形成された請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機無機複合体と、
    を備えた構造体。
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