JP2015086277A - 粘着シートの製造方法、粘着シート、タッチパネル用積層体および静電容量式タッチパネル - Google Patents

粘着シートの製造方法、粘着シート、タッチパネル用積層体および静電容量式タッチパネル Download PDF

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Abstract

【課題】優れた粘着性を示す粘着シートを製造する方法、その方法により得られる粘着シート、ならびに、その粘着シートを備えるタッチパネル用積層体および静電容量式タッチパネルを提供する。
【解決手段】第1剥離シートと、特定の化合物を含有する硬化性層と、第2剥離シートとをこの順に有する積層体に対して硬化処理を施し、上記硬化性層を硬化して粘着シート前駆体を形成する、第1処理工程と、上記第1処理工程後の積層体に対して加熱処理を施し、上記粘着シート前駆体から粘着シートを形成する、第2処理工程とを備える、粘着シートの製造方法であって、上記硬化処理の時間が、上記加熱処理の時間よりも短く、上記第1処理工程後の硬化性層の硬化率が、50%以上であり、上記第1処理工程後の硬化性層のゲル分率と上記第2処理工程後の硬化性層のゲル分率との差が、10%以下である、粘着シートの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、粘着シートの製造方法、粘着シート(特にタッチパネル用粘着シート)、タッチパネル用積層体および静電容量式タッチパネルに関する。
近年、携帯電話や携帯ゲーム機器等へのタッチパネルの搭載率が上昇しており、例えば、多点検出が可能な静電容量方式のタッチパネル(以後、単にタッチパネルとも称する)が注目を集めている。
通常、タッチパネルを製造する際には、表示装置やタッチパネルセンサーなどの各部材間を密着させるために粘着シートが使用されている。
例えば、特許文献1には、特定の光重合性組成物を剥離シート上に塗布して光照射して重合させ、その後加熱することにより形成したアクリル系粘着剤層(粘着シート)が開示されている(請求項4など)。
特開平9−286808号公報
このようななか、本発明者が特許文献1の実施例を参考にして、第1剥離シートと硬化性層と第2剥離シートとをこの順に有する積層体に対して、硬化処理を施し、さらに硬化処理よりも短い時間の加熱処理を施すことで粘着シートを製造したところ、得られた粘着シートの粘着性は昨今求められるレベルを必ずしも満たすものではないことが明らかになった。
そこで、本発明は、上記実情を鑑みて、優れた粘着性を示す粘着シートを製造する方法、その方法により得られる粘着シート、ならびに、その粘着シートを備えるタッチパネル用積層体および静電容量式タッチパネルを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意研究した結果、硬化処理の時間と加熱処理の時間との関係、硬化処理後の硬化率、硬化処理後のゲル分率と加熱処理後のゲル分率との関係を特定することで、優れた粘着性を示す粘着シートが得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) 第1剥離シートと、モノマーおよびそのプレポリマーからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する硬化性層と、第2剥離シートとをこの順に有する積層体に対して硬化処理を施し、上記硬化性層を硬化して粘着シート前駆体を形成する、第1処理工程と、
上記第1処理工程後の積層体に対して加熱処理を施し、上記粘着シート前駆体から粘着シートを形成する、第2処理工程とを備える、粘着シートの製造方法であって、
上記硬化処理の時間が、上記加熱処理の時間よりも短く、
上記第1処理工程後の硬化性層の硬化率が、50%以上であり、
上記第1処理工程後の硬化性層のゲル分率と上記第2処理工程後の硬化性層のゲル分率との差が、10%以下である、粘着シートの製造方法。
(2) 上記第1処理工程後の硬化性層の硬化率と上記第2処理工程後の硬化性層の硬化率との差が、10%以下である、上記(1)に記載の粘着シートの製造方法。
(3) 上記(1)または(2)に記載の粘着シートの製造方法により得られる、粘着シート。
(4) タッチパネル用粘着シートである、上記(3)に記載の粘着シート。
(5) 上記(4)に記載の粘着シートと、静電容量式タッチパネルセンサーとを備える、タッチパネル用積層体。
(6) さらに、保護基板を備え、
上記保護基板と、上記粘着シートと、上記静電容量式タッチパネルセンサーとをこの順に備える、上記(5)に記載のタッチパネル用積層体。
(7) 静電容量式タッチパネルセンサーと、上記(4)に記載の粘着シートと、表示装置とをこの順に備える、静電容量式タッチパネル。
本発明によれば、優れた粘着性を示す粘着シートを製造する方法を提供することができる。
本発明の製造方法の一実施態様を工程順に示した模式的断面図である。 本発明のタッチパネル用積層体の一態様の断面図である。 本発明のタッチパネル用積層体の別の態様の断面図である。 本発明の静電容量式タッチパネルの断面図である。 静電容量式タッチパネルセンサーの一実施形態の平面図である。 図5に示した切断線A−Aに沿って切断した断面図である。 第1検出電極の拡大平面図である。 静電容量式タッチパネルセンサーの他の実施形態の一部断面である。 静電容量式タッチパネルセンサーの他の実施形態の一部断面である。 静電容量式タッチパネルセンサーの他の実施形態の一実施形態の一部平面図である。 図10に示した切断線A−Aに沿って切断した断面図である。
以下に、本発明の粘着シートの製造方法、タッチパネル用積層体および静電容量式タッチパネルについて説明する。
なお、本明細書において、(メタ)アクリルモノマーとは、アクリルモノマーまたはメタクリルモノマーを表し、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを表し、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイルまたはメタクリロイルを表し、(メタ)アクリルアミドとは、アクリルアミドまたはメタクリルアミドを表す。
また、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[粘着シートの製造方法]
以下に、本発明の粘着シートの製造方法について説明する。
本発明の粘着シートの製造方法(以下、本発明の製造方法とも言う)は、少なくとも以下の2つの工程を備える。
(1)第1剥離シートと、モノマーおよびそのプレポリマーからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する硬化性層と、第2剥離シートとをこの順に有する積層体に対して硬化処理を施し、上記硬化性層を硬化して粘着シート前駆体を形成する、第1処理工程
(2)上記第1処理工程後の積層体に対して加熱処理を施し、上記粘着シート前駆体から粘着シートを形成する、第2処理工程
ここで、上記硬化処理の時間は、上記加熱処理の時間よりも短く、上記第1処理工程後の硬化性層の硬化率は、50%以上であり、上記第1処理工程後の硬化性層のゲル分率と上記第2処理工程後の硬化性層のゲル分率との差は、10%以下である。
本発明の製造方法はこのような構成をとることにより、得られる粘着シートは優れた粘着性を示すものと考えられる。その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
本発明の製造方法は、硬化性層を有する積層体に対して硬化処理を施し、硬化性層の硬化率を特定値以上になるまで硬化する第1処理工程と、硬化処理の時間よりも長い時間をかけて加熱処理を施す第2処理工程とを備える。すなわち、本発明の製造方法は、特定値以上の硬化率になるまで硬化処理を施してから、硬化処理よりも長い時間をかけて加熱処理を施すものである。
ここで、第1処理工程における硬化処理によって基本骨格となる架橋構造(硬化成分)が形成され、その後の第2処理工程における加熱処理によって、上記架橋構造と残存するモノマーやプレポリマーが時間をかけて均質化し、均質な三次元網目構造が形成されるものと考えられる。また、硬化処理で形成された架橋構造が歪みを有する場合には、その後の加熱処理によって歪みが緩和されるものと考えられる。このことは、後述する比較例が示すように、硬化処理の時間以下の時間で加熱処理を施した場合(比較例2−6)には、粘着性が不十分になることからも推測される。
さらに、本発明の製造方法は、硬化処理後のゲル分率と加熱処理後のゲル分率との差(加熱処理前後のゲル分率の差)を特定値以下とするため、加熱処理による架橋構造の変化が小さく、安定した構造となる。
以上のとおり、本発明の製造方法を用いて粘着シートを製造した場合、歪みが小さく均質で安定な三次元網目構造が形成されるため、得られる粘着シートは優れた粘着性を示すものと考えらえる。
図1は、本発明の製造方法の一実施態様を工程順に示した模式的断面図である。
図1(A)は、本発明の製造方法で使用される積層体の一態様である積層体50を表す。積層体50は、第1剥離シート1と硬化性層10と第2剥離シート2とをこの順に有する。
まず、第1処理工程において、図1(A)に示される積層体50に対して硬化処理を施す。これにより、図1(B)に示されるように、硬化性層10が硬化されて粘着シート前駆体11が形成される。なお、粘着シート前駆体11は第1剥離シート1と第2剥離シート2によって挟まれ、第1処理工程後の積層体51は、第1剥離シート1と粘着シート前駆体11と第2剥離シート2とをこの順に有する。
次に、第2処理工程において、図1(B)に示される第1処理工程後の積層体51に対して加熱処理を施す。これにより、図1(C)に示されるように、粘着シート前駆体11から粘着シート12が形成される。なお、粘着シート12は、第1剥離シート1と第2剥離シート2によって挟まれ、第2処理工程後の積層体52は、第1剥離シート1と粘着シート12と第2剥離シート2とをこの順に有する。
以下、第1処理工程および第2処理工程について詳述する。
〔第1処理工程〕
上述のとおり、第1処理工程は、第1剥離シートと、モノマーおよびそのプレポリマーからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する硬化性層と、第2剥離シートとをこの順に有する積層体に対して硬化処理を施し、上記硬化性層を硬化して粘着シート前駆体を形成する工程である。
まず、本工程で使用される部材について詳述し、その後、本工程の手順について詳述する。
<剥離シート>
剥離シート(第1剥離シート、第2剥離シート)は、後述する硬化性層の両面に配置されるシートであり、硬化性層とともに積層体を構成する。剥離シートは、第2処理工程後に、後述する粘着シートに剥離可能に密着する。
剥離シートとしては、例えば、表面をシリコーン系剥離剤やその他の剥離剤で処理したフィルム、それ自体が剥離性を有するフィルムなどが挙げられる。
剥離シートを構成する材料としては、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。
剥離シートの厚みは特に制限されないが、粘着フィルムの取扱い性が優れる点で、25〜150μmが好ましく、25〜75μmがより好ましい。
<硬化性層>
硬化性層は、モノマーおよびそのプレポリマーからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する層である。
硬化性層の厚みは特に制限されないが、5〜2500μmであることが好ましく、50〜500μmであることがより好ましく、50〜250μmであることがさらに好ましい。
(モノマー)
上記モノマーは重合性化合物(重合性基含有化合物)であれば特に制限されない。
重合性基としては特に制限されないが、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基などが挙げられる。なかでも、反応性の観点から、ラジカル重合性基が好ましい。ラジカル重合性基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、イタコン酸エステル基、クロトン酸エステル基、イソクロトン酸エステル基、マレイン酸エステル基、ビニル基、アクリルアミド基、(メタ)アクリルアミド基などが挙げられる。なかでも、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アクリルアミド基、(メタ)アクリルアミド基が好ましく、(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。
上記モノマーは(メタ)アクリルモノマーまたはビニルモノマー(例えば、酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレンなど)であることが好ましく、(メタ)アクリルモノマーであることがより好ましい。
上記(メタ)アクリルモノマーとしては特に制限されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシノニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ジシクロヘキシルオキシエチル(メタ)アクリレート、モルホリノ(メタ)アクリルアミド、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグルコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、2−モルホリノエチル(メタ)アクリレート、9−アントリル(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トランス−1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートなどが挙げられる。
(プレポリマー)
上記プレポリマーは上記モノマーの重合体であり、後述する硬化処理によって他のモノマーやプレポリマーと重合し得る化合物である。プレポリマーの重量平均分子量は特に制限されないが、1,000〜1,000,000であることが好ましく、5,000〜500,000であることがより好ましい。なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定したものとする。
(その他の成分)
上記硬化性層は本発明の効果を損なわない範囲でモノマーおよびプレポリマー以外の成分を含有してもよい。
そのような成分としては、例えば、樹脂成分、溶媒などが挙げられる。
上記樹脂成分としては特に制限されないが、ジエン系ゴム(例えば、天然ゴム)、石油系樹脂(例えば、芳香族系石油樹脂、脂肪族系石油樹脂、C9留分による樹脂など)、テルペン樹脂(例えば、水添テルペン樹脂、水添テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂)、ロジン系樹脂(例えば、部分水素化ガムロジン樹脂、エリトリトール変性木材ロジン樹脂、トール油ロジン樹脂、ウッドロジン樹脂)、クマロンインデン系樹脂(例えば、クロマンインデンスチレン共重合体)、スチレン系樹脂(例えば、ポリスチレン、スチレンとα−メチルスチレンの共重合体等)などの粘着付与剤が挙げられる。なかでも、天然ゴム、テルペン樹脂が好ましい。
上記溶媒としては特に制限されないが、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、またはこれらの混合溶媒などを挙げることができる。
<積層体>
積層体は、第1剥離シートと、モノマーおよびそのプレポリマーからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する硬化性層と、第2剥離シートとをこの順に有する。
剥離シート(第1剥離シート、第2剥離シート)および硬化性層については上述のとおりである。
(積層体の製造方法)
上記積層体の製造方法は特に制限されないが、例えば、上述したモノマーおよびそのプレポリマーからなる群より選択される少なくとも1種の化合物とその他の成分とを含有する硬化性層形成用組成物を第1剥離シート上に塗布して、硬化性層を形成し、形成された硬化性層上に第2剥離シートを貼り合わせる方法などが挙げられる。
上記硬化性層形成用組成物は、硬化物の膜状態を制御するために、上述したモノマーを含有する組成物を加熱し、モノマーの少なくとも一部をプレポリマー化した組成物であってもよい。
上記硬化性層形成用組成物は、架橋剤(例えば、多官能イソシアネート、多官能(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル基を複数有するポリマーなど)を含有するのが好ましい。
上記硬化性層形成用組成物は、光重合開始剤(例えば、ルシリンTPO、イルガキュア184、819、907)、連鎖移動剤(例えばチオール化合物)、重合禁止剤、可塑剤等を含有してもよい。光重合開始剤や連鎖移動剤は、多く含まれすぎると、第一硬化過程で残存し、後の処理や経時保管時に変質し、本願規定以上の変化を生じさせるため、組成物全体の5質量%以下であることが好ましく、組成物全体の3質量%以下であることがより好ましい。
上記硬化性層形成用組成物は、(メタ)アクリルモノマーおよびそのプレポリマー以外に重合する成分を含有しないのが好ましい。
硬化性層形成用組成物を塗布する方法は特に制限されないが、例えば、グラビアコーター、コンマコーター、バーコーター、ナイフコーター、ダイコーター、ロールコーターなどによる方法が挙げられる。
<第1処理工程の手順>
第1処理工程は、上述した積層体に対して硬化処理を施し、上記硬化性層を硬化して粘着シート前駆体を形成する工程である。本発明の製造方法では、硬化性層の両面が2つの剥離シートで挟まれた状態で硬化性層を硬化するため、酸素などによる硬化反応の阻害が少なく、結果として、優れた粘着性を示す粘着シートを製造することができる。
上記硬化処理は特に制限されず、公知の方法を採用することができる。
上記硬化処理の時間は、後述する第2処理工程における加熱処理の時間よりも短い。なかでも、得られる粘着シートの粘着性がより優れる理由から、5秒以上であることが好ましい。
硬化処理の好適な態様としては、例えば、加熱処理(以下、第1処理工程における加熱処理を第1加熱処理とも言う)、光照射処理などが挙げられる。
(第1加熱処理)
第1加熱処理は特に制限されず、公知の方法を採用することができる。
第1加熱処理の温度は特に制限されないが、20〜80℃であることが好ましく、30〜60℃であることがより好ましい。
第1加熱処理の時間は、後述する第2処理工程における加熱処理の時間よりも短ければ特に制限されないが、1〜300時間であることが好ましく、10〜200時間であることがより好ましく、50〜100時間であることがさらに好ましい。
第1加熱処理に使用する装置は特に制限されず、送風乾燥機、オーブン、赤外線乾燥機、加熱ドラムなどを用いることができる。
(光照射処理)
光照射処理は特に制限されず、公知の方法を採用することができる。
光照射処理の照射量は特に制限されないが、0.1〜10J/cm2であることが好ましく、0.5〜2J/cm2がより好ましい。
光照射処理の時間(照射時間)は、後述する第2処理工程における加熱処理の時間よりも短ければ特に制限されないが、0.1〜500秒であることが好ましく、1〜200秒であることがより好ましく、得られる粘着シートの粘着性がより優れる理由から、5〜180秒であることがさらに好ましい。
光照射処理に使用される光源は特に制限されず、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯等がある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などが挙げられる。
<粘着シート前駆体>
粘着シート前駆体は、上述した積層体に対して硬化処理を施すことにより、硬化性層が硬化されて形成されるものである。なお、粘着シート前駆体は第1剥離シートと第2剥離シートによって挟まれている。
粘着シート前駆体の厚みは特に制限されないが、5〜2500μmであることが好ましく、25〜500μmであることがより好ましく、50〜250μmであることがさらに好ましい。
後述するとおり、粘着シート前駆体の硬化率は50%以上である。
また、後述するとおり、粘着シート前駆体は、第2処理工程における加熱処理によって粘着シートとなる。
<第1処理工程後の硬化性層の硬化率>
第1処理工程後の硬化性層の硬化率(モノマー反応率)は、50%以上である。なかでも、80%以上であることが好ましい。上限は特に制限されず、100%以下である。
本明細書において、第1処理工程後の硬化性層の硬化率(粘着シート前駆体の硬化率)は、以下の方法によって算出される値を表す。
すなわち、粘着シート前駆体(0.03g)を特定溶剤(10g)に浸漬し、常温常圧下で、16時間静置する。これにより、溶剤中に、粘着シート前駆体中に存在するモノマーが抽出される。なお、特定溶剤とは、上記モノマーを溶解可能な溶剤であり、具体的には、上記モノマーを1質量%以上溶解可能な溶剤を指す。
次に、ガスクロマトグラフィー法や液体クロマトグラフィー法などを用いて、溶剤中に抽出されたモノマー数を求める。そして、以下の式から、第1処理工程後の硬化性層の硬化率を算出する。
「硬化率」=((硬化性層に含有される全モノマー単位数)−(溶剤中に抽出されたモノマー数))/(硬化性層に含有される全モノマー単位数)×100(%)
ここで、硬化性層に含有される全モノマー単位数とは、第1処理工程前の硬化性層に含有されるモノマーの数とモノマー単位の数との合計を表す。例えば、第1処理工程前の硬化性層中に、モノマーが10個、5量体のオリゴマーが10個、含有される場合、硬化性層に含有される全モノマー単位数は、60(=1×10+5×10)となる。
上記モノマー単位の数は、粘着シートの製造過程で重合する成分についてのモノマー単位の数である。例えば、硬化性層にゴム成分が含有されていたとしても該ゴム成分が粘着シートの製造過程において重合しない場合は、該ゴム成分中のモノマー単位の数は上記硬化率の計算には含めない。なお、硬化性層に架橋剤が含有されていたとしても架橋剤は硬化率の計算には含めない。
第1処理工程後の硬化性層の硬化率を調整する方法は特に制限されないが、架橋剤を使用する方法、硬化処理の条件(時間、温度など)を調整する方法などが挙げられる。
なお、第1処理工程後の硬化性層の硬化率が50%未満である場合、得られる粘着シートの粘着性は不十分となる。
<第1処理工程後の硬化性層のゲル分率>
第1処理工程後の硬化性層のゲル分率は、後述する第2処理工程後の硬化性層のゲル分率との差が10%以下であれば特に制限されない。第1処理工程後の硬化性層のゲル分率は、10〜60%であることが好ましく、20〜50%であることがより好ましい。
ここで、第1処理工程後の硬化性層のゲル分率とは、粘着シート前駆体中のゲル成分の割合を表し、具体的には以下の方法によって算出される値を表す。
すなわち、粘着シート前駆体(0.3g)を酢酸エチル(30g)に浸漬し、40℃で16時間静置する。これにより、粘着シート前駆体中のゲル成分以外の成分は溶剤に溶解する。そして、浸漬した粘着シート前駆体を取り出し、乾燥し、その質量を測定する。そして、以下の式から、粘着シート前駆体中のゲル分率を算出する。
「ゲル分率」=(浸漬後の粘着シート前駆体の質量)/(浸漬前の粘着シート前駆体の質量)×100(%)
第1処理工程後の硬化性層のゲル分率を調整する方法は特に制限されないが、架橋剤を使用する方法、硬化処理の条件(時間、温度など)を調整する方法、他の成分(天然ゴム、テルペン樹脂など)などが挙げられる。
〔第2処理工程〕
上述のとおり、第2処理工程は、上述した第1処理工程後の積層体に対して加熱処理を施し、粘着シート前駆体から粘着シートを形成する工程である。
(第2加熱処理)
第2処理工程における加熱処理(以下、第2加熱処理とも言う)は特に制限されず、公知の方法を採用することができる。
第2処理工程における加熱処理の温度は特に制限されないが、50〜150℃であることが好ましく、60〜100℃であることがより好ましく、なかでも、得られる粘着シートの粘着性がより優れる理由から、70℃以上であることがさらに好ましい。
第2加熱処理の時間は、上述した硬化処理の時間よりも長ければ特に制限されないが、24〜350時間であることが好ましく、50〜300時間であることがより好ましく、72〜250時間であることがさらに好ましく、なかでも、得られる粘着シートの粘着性がより優れる理由から、150時間以上であることが特に好ましい。
第2加熱処理に使用する装置は特に制限されず、その具体例は上述した第1加熱処理と同じである。
上述した硬化処理が加熱処理(第1加熱処理)である場合、第1加熱処理の温度と第2加熱処理の温度の差は、得られる粘着シートの粘着性がより優れる理由から、50℃以下であることが好ましい。
第1処理工程における硬化処理の時間は、第2処理工程における加熱処理の時間の1/100,000,000以上であることが好ましく、得られる粘着シートの粘着性がより優れる理由から、第2処理工程における加熱処理の時間の1/100,000以上1/2以下であることがより好ましい。
<粘着シート>
上述のとおり、第1処理工程後の積層体に対して加熱処理を施すことで、粘着シート前駆体から粘着シートが形成される。
粘着シートの厚みは特に制限されないが、5〜2500μmであることが好ましく、25〜500μmであることがより好ましく、50〜250μmであることがさらに好ましい。
粘着シートは、光学的に透明であることが好ましい。つまり、透明粘着シートであることが好ましい。光学的に透明とは、全光線透過率は85%以上であることを意図し、90%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。
<第2処理工程後の硬化性層の硬化率>
第2処理工程後の硬化性層の硬化率(モノマー反応率)は特に制限されないが、50〜100%であることが好ましい。
本明細書において、第2処理工程後の硬化性層の硬化率(粘着シートの硬化率)は、具体的には、以下の方法によって算出される値を表す。
すなわち、粘着シート(0.03g)を特定溶剤(10g)に浸漬し、常温常圧下で、16時間静置する。これにより、溶剤中に、粘着シート中に存在するモノマーが抽出される。なお、特定溶剤とは、上記モノマーを溶解可能な溶剤であり、具体的には、上記モノマーを1質量%以上溶解可能な溶剤を指す。
次に、ガスクロマトグラフィー法や液体クロマトグラフィー法などを用いて、溶剤中に抽出されたモノマー数を求める。そして、以下の式から、第2処理工程後の硬化性層の硬化率を算出する。
「硬化率」=((硬化性層に含有される全モノマー単位数)−(溶剤中に抽出されたモノマー数))/(硬化性層に含有される全モノマー単位数)×100(%)
ここで、硬化性層に含有される全モノマー単位数とは、第1処理工程前の硬化性層に含有されるモノマーの数とモノマー単位の数との合計を表す。例えば、第1処理工程前の硬化性層中に、モノマーが10個、5量体のオリゴマーが10個、含有される場合、硬化性層に含有される全モノマー単位数は、60(=1×10+5×10)となる。
上記モノマー単位の数は、粘着シートの製造過程で重合する成分についてのモノマー単位の数である。例えば、硬化性層にゴム成分が含有されていたとしても該ゴム成分が粘着シートの製造過程において重合しない場合は、該ゴム成分中のモノマー単位の数は上記硬化率の計算には含めない。なお、硬化性層に架橋剤が含有されていたとしても架橋剤は硬化率の計算には含めない。
第2処理工程後の硬化性層の硬化率を調整する方法は特に制限されないが、硬化性層を形成する材料の組成を変更する、加熱処理の条件(時間、温度など)を調整する方法などが挙げられる。
第1処理工程後の硬化性層の硬化率と第2処理工程後の硬化性層の硬化率との差は、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることがさらに好ましい。
ここで、第1処理工程後の硬化性層の硬化率と第2処理工程後の硬化性層の硬化率との差とは、「第1処理工程後の硬化性層の硬化率」から「第2処理工程後の硬化性層の硬化率」を差し引いて得られる値の絶対値であり、例えば、「第1処理工程後の硬化性層の硬化率」が52%、「第2処理工程後の硬化性層の硬化率」が53%である場合、第1処理工程後の硬化性層の硬化率と第2処理工程後の硬化性層の硬化率との差は1%となる。
<第2処理工程後の硬化性層のゲル分率>
第2処理工程後の硬化性層のゲル分率は、上述した第1処理工程後の硬化性層のゲル分率との差が10%以下であれば特に制限されない。第1処理工程後の硬化性層のゲル分率は、10〜50%であることが好ましく、20〜40%であることがより好ましい。
第2処理工程後の硬化性層のゲル分率とは、粘着シート中のゲル成分の割合を表し、具体的には以下の方法によって算出される値である。
すなわち、粘着シート(0.3g)を酢酸エチル(30g)に浸漬し、40℃で16時間静置する。これにより、粘着シート中のゲル成分以外の成分は溶剤に溶解する。そして、浸漬した粘着シートを取り出し、乾燥し、その質量を測定する。そして、以下の式から、粘着シート中のゲル分率を算出する。
「ゲル分率」=(浸漬後の粘着シートの質量)/(浸漬前の粘着シートの質量)×100(%)
第2処理工程後の硬化性層のゲル分率を調整する方法は特に制限されないが、硬化性層を形成する材料の組成を変更する、硬化処理の条件(時間、温度など)を調整する方法などが挙げられる。
第1処理工程後の硬化性層のゲル分率と第2処理工程後の硬化性層のゲル分率との差は、10%以下である。なかでも、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることがさらに好ましい。
ここで、第1処理工程後の硬化性層のゲル分率と第2処理工程後の硬化性層のゲル分率との差とは、「第1処理工程後の硬化性層のゲル分率」から「第2処理工程後の硬化性層のゲル分率」を差し引いて得られる値の絶対値であり、例えば、「第1処理工程後の硬化性層のゲル分率」が35%、「第2処理工程後の硬化性層のゲル分率」が36%である場合、第1処理工程後の硬化性層のゲル分率と第2処理工程後の硬化性層のゲル分率との差は1%となる。
第1処理工程後の硬化性層のゲル分率と第2処理工程後の硬化性層のゲル分率との差が10%を超えると、得られる粘着シートの粘着性が不十分となる。
[タッチパネル用積層体、静電容量式タッチパネル]
本発明のタッチパネル用積層体は、上述した本発明の製造方法により得られる粘着シート(以下、本発明の粘着シートとも言う)と、静電容量式タッチパネルセンサーとを備える。
本発明のタッチパネル用積層体の一態様について図面を参照して説明する。
図2は、本発明のタッチパネル用積層体の一態様を模式的に表す断面図である。図2において、タッチパネル用積層体100は、粘着シート12と、静電容量式タッチパネルセンサー18とを備える。
また、図3は、本発明のタッチパネル用積層体の別の態様を模式的に表す断面図である。図3において、タッチパネル用積層体200は、保護基板20と、粘着シート12と、静電容量式タッチパネルセンサー18とを備える。
また、本発明の静電容量式タッチパネルは、静電容量式タッチパネルセンサーと、上述した本発明の粘着シートと、表示装置とをこの順に備える。
本発明の静電容量式タッチパネルの一態様について図面を参照して説明する。
図4(A)は、本発明の静電容量式タッチパネルの一態様を模式的に表す断面図である。図4(A)において、静電容量式タッチパネル300は、静電容量式タッチパネルセンサー18と、粘着シート12と、表示装置60とを備える。
また、図4(B)は、本発明の静電容量式タッチパネルの別の態様を模式的に表す断面図である。図4(B)において、静電容量式タッチパネル400は、保護基板20と、粘着シート12と、静電容量式タッチパネルセンサー18と、粘着シート12と、表示装置60とを備える。
以下、タッチパネル用積層体および静電容量式タッチパネルで使用される各種部材について詳述する。
〔静電容量式タッチパネルセンサー〕
静電容量式タッチパネルセンサー18とは、表示装置上(操作者側)に配置され、人間の指などの外部導体が接触(接近)するときに発生する静電容量の変化を利用して、人間の指などの外部導体の位置を検出するセンサーである。
静電容量式タッチパネルセンサー18の構成は特に制限されないが、通常、検出電極(特に、X方向に延びる検出電極およびY方向に延びる検出電極)を有し、指が接触または近接した検出電極の静電容量変化を検出することによって、指の座標を特定する。
図5を用いて、静電容量式タッチパネルセンサー18の好適態様について詳述する。
図5に、静電容量式タッチパネルセンサー180の平面図を示す。図6は、図5中の切断線A−Aに沿って切断した断面図である。静電容量式タッチパネルセンサー180は、基板22と、基板22の一方の主面上(表面上)に配置される第1検出電極24と、第1引き出し配線26と、基板22の他方の主面上(裏面上)に配置される第2検出電極28と、第2引き出し配線30と、フレキシブルプリント配線板32とを備える。なお、第1検出電極24および第2検出電極28がある領域は、使用者によって入力操作が可能な入力領域EI(物体の接触を検知可能な入力領域(センシング部))を構成し、入力領域EIの外側に位置する外側領域EOには第1引き出し配線26、第2引き出し配線30およびフレキシブルプリント配線板32が配置される。
以下では、上記構成について詳述する。
基板22は、入力領域EIにおいて第1検出電極24および第2検出電極28を支持する役割を担うと共に、外側領域EOにおいて第1引き出し配線26および第2引き出し配線30を支持する役割を担う部材である。
基板22は、光を適切に透過することが好ましい。具体的には、基板22の全光線透過率は、85〜100%であることが好ましい。
基板22は、絶縁性を有する(絶縁基板である)ことが好ましい。つまり、基板22は、第1検出電極24および第2検出電極28の間の絶縁性を担保するための層である。
基板22としては、透明基板(特に、透明絶縁性基板)であることが好ましい。その具体例としては、例えば、絶縁樹脂基板、セラミックス基板、ガラス基板などが挙げられる。なかでも、靭性に優れる理由から、絶縁樹脂基板であることが好ましい。
絶縁樹脂基板を構成する材料としては、より具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアミド、ポリアリレート、ポリオレフィン、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、シクロオレフィン系樹脂などが挙げられる。なかでも、透明性に優れる理由から、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース樹脂であることが好ましい。
図5において、基板22は単層であるが、2層以上の複層であってもよい。
基板22の厚み(基板22が2層以上の複層の場合は、それらの合計厚み)は特に制限されないが、5〜350μmであることが好ましく、30〜150μmであることがより好ましい。上記範囲内であれば所望の可視光の透過率が得られ、且つ、取り扱いも容易である。
また、図5においては、基板22の平面視形状は実質的に矩形状とされているが、これには限られない。例えば、円形状、多角形状であってもよい。
第1検出電極24および第2検出電極28は、静電容量の変化を感知するセンシング電極であり、感知部(センサ部)を構成する。つまり、指先をタッチパネルに接触させると、第1検出電極24および第2検出電極28の間の相互静電容量が変化し、この変化量に基づいて指先の位置をIC回路によって演算する。
第1検出電極24は、入力領域EIに接近した使用者の指のX方向における入力位置の検出を行う役割を有するものであり、指との間に静電容量を発生する機能を有している。第1検出電極24は、第1方向(X方向)に延び、第1方向と直交する第2方向(Y方向)に所定の間隔をあけて配列された電極であり、後述するように所定のパターンを含む。
第2検出電極28は、入力領域EIに接近した使用者の指のY方向における入力位置の検出を行う役割を有するものであり、指との間に静電容量を発生する機能を有している。第2検出電極28は、第2方向(Y方向)に延び、第1方向(X方向)に所定の間隔をあけて配列された電極であり、後述するように所定のパターンを含む。図5においては、第1検出電極24は5つ、第2検出電極28は5つ設けられているが、その数は特に制限されず複数あればよい。
図5中、第1検出電極24および第2検出電極28は、導電性細線により構成される。図7に、第1検出電極24の一部の拡大平面図を示す。図7に示すように、第1検出電極24は、導電性細線34により構成され、交差する導電性細線34による複数の格子36を含んでいる。なお、第2検出電極28も、第1検出電極24と同様に、交差する導電性細線34による複数の格子36を含んでいる。
導電性細線34の材料としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などの金属や合金、ITO、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化ガリウム、酸化チタンなどの金属酸化物、などが挙げられる。なかでも、導電性細線34の導電性が優れる理由から、銀であることが好ましい。
導電性細線34の中には、導電性細線34と基板22との密着性の観点から、バインダーが含まれていることが好ましい。
バインダーとしては、導電性細線34と基板22との密着性がより優れる理由から、水溶性高分子であることが好ましい。バインダーの種類としては、例えば、ゼラチン、カラギナン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロースおよびその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリサッカライド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。なかでも、導電性細線34と基板22との密着性がより優れる理由から、ゼラチンが好ましい。
なお、ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンの他、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチンの加水分解物、ゼラチン酵素分解物、その他アミノ基、カルボキシル基を修飾したゼラチン(フタル化ゼラチン、アセチル化ゼラチン)を使用することができる。
また、バインダーとしては、上記ゼラチンとは異なる高分子(以後、単に高分子とも称する)をゼラチンと共に使用してもよい。
使用される高分子の種類はゼラチンと異なれば特に制限されないが、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリジエン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、セルロース系重合体およびキトサン系重合体、からなる群から選ばれる少なくともいずれかの樹脂、または、これらの樹脂を構成する単量体からなる共重合体などが挙げられる。
導電性細線34中における金属とバインダーとの体積比(金属の体積/バインダーの体積)は、1.0以上が好ましく、1.5以上がさらに好ましい。金属とバインダーの体積比を1.0以上とすることで、導電性細線34の導電性をより高めることができる。上限は特に制限されないが、生産性の観点から、6.0以下が好ましく、4.0以下がより好ましく、2.5以下がさらに好ましい。
なお、金属とバインダーの体積比は、導電性細線34中に含まれる金属およびバインダーの密度より計算することができる。例えば、金属が銀の場合、銀の密度を10.5g/cm3として、バインダーがゼラチンの場合、ゼラチンの密度を1.34g/cm3として計算して求めるものとする。
導電性細線34の線幅は特に制限されないが、低抵抗の電極を比較的容易に形成できる観点から、30μm以下が好ましく、15μmがより好ましく、10μmがさらに好ましく、9μm以下が特に好ましく、7μm以下が最も好ましく、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。
導電性細線34の厚みは特に制限されないが、導電性と視認性との観点から、0.00001mm〜0.2mmから選択可能であるが、30μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましく、0.01〜9μmがさらに好ましく、0.05〜5μmが最も好ましい。
格子36は、導電性配線34で囲まれる開口領域を含んでいる。格子36の一辺の長さWは、800μm以下が好ましく、600μm以下がより好ましく、400μm以上であることが好ましい。
第1検出電極24および第2検出電極28では、可視光透過率の点から開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、所定領域において第1検出電極24または第2検出電極28中の導電性細線34を除いた透過性部分が全体に占める割合に相当する。
格子36は、略ひし形の形状を有している。但し、その他、多角形状(例えば、三角形、四角形、六角形)としてもよい。また、一辺の形状を直線状の他、湾曲形状でもよいし、円弧状にしてもよい。円弧状とする場合は、例えば、対向する2辺については、外方に凸の円弧状とし、他の対向する2辺については、内方に凸の円弧状としてもよい。また、各辺の形状を、外方に凸の円弧と内方に凸の円弧が連続した波線形状としてもよい。もちろん、各辺の形状を、サイン曲線にしてもよい。
なお、図7においては、導電性細線34はメッシュパターンとして形成されているが、この態様には限定されず、ストライプパターンであってもよい。
第1引き出し配線26および第2引き出し配線30は、それぞれ上記第1検出電極24および第2検出電極28に電圧を印加するための役割を担う部材である。
第1引き出し配線26は、外側領域EOの基板22上に配置され、その一端が対応する第1検出電極24に電気的に接続され、その他端はフレキシブルプリント配線板32に電気的に接続される。
第2引き出し配線30は、外側領域EOの基板22上に配置され、その一端が対応する第2検出電極28に電気的に接続され、その他端はフレキシブルプリント配線板32に電気的に接続される。
なお、図5においては、第1引き出し配線26は5本、第2引き出し配線30は5本記載されているが、その数は特に制限されず、通常、検出電極の数に応じて複数配置される。
第1引き出し配線26および第2引き出し配線30を構成する材料としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)などの金属や、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化ガリウム、酸化チタンなどの金属酸化物などが挙げられる。なかでも、導電性が優れる理由から、銀であることが好ましい。また、銀ペーストや銅ペーストなどの金属ペーストや、アルミニウム(Al)やモリブデン(Mo)などの金属や合金薄膜で構成されていてもよい。金属ペーストの場合は、スクリーン印刷やインクジェット印刷法で、金属や合金薄膜の場合は、スパッタ膜をフォトリソグラフィー法などのパターニング方法が好適に用いられる。
なお、第1引き出し配線26および第2引き出し配線30中には、基板22との密着性がより優れる点から、バインダーが含まれていることが好ましい。バインダーの種類は、上述の通りである。
フレキシブルプリント配線板32は、基板上に複数の配線および端子が設けられた板であり、第1引き出し配線26のそれぞれの他端および第2引き出し配線30のそれぞれの他端に接続され、静電容量式タッチパネルセンサー180と外部の装置(例えば、表示装置)とを接続する役割を果たす。
〔静電容量式タッチパネルセンサーの製造方法〕
静電容量式タッチパネルセンサー180の製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用することができる。例えば、基板22の両主面上に形成された金属箔上のフォトレジスト膜を露光、現像処理してレジストパターンを形成し、レジストパターンから露出する金属箔をエッチングする方法が挙げられる。また、基板22の両主面上に金属微粒子または金属ナノワイヤを含むペーストを印刷し、ペーストに金属めっきを行う方法が挙げられる。また、基板22上にスクリーン印刷版またはグラビア印刷版によって印刷形成する方法、または、インクジェットにより形成する方法も挙げられる。
さらに、上記方法以外にハロゲン化銀を使用した方法が挙げられる。より具体的には、基板22の両面にそれぞれ、ハロゲン化銀とバインダーとを含有するハロゲン化銀乳剤層(以後、単に感光性層とも称する)を形成する工程(1)、感光性層を露光した後、現像処理する工程(2)を有する方法が挙げられる。
以下に、各工程に関して説明する。
<工程(1):感光性層形成工程>
工程(1)は、基板22の両面に、ハロゲン化銀とバインダーとを含有する感光性層を形成する工程である。
感光性層を形成する方法は特に制限されないが、生産性の点から、ハロゲン化銀およびバインダーを含有する感光性層形成用組成物を基板22に接触させ、基板22の両面上に感光性層を形成する方法が好ましい。
以下に、上記方法で使用される感光性層形成用組成物の態様について詳述した後、工程の手順について詳述する。
感光性層形成用組成物には、ハロゲン化銀およびバインダーが含有される。
ハロゲン化銀に含有されるハロゲン元素は、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素のいずれであってもよく、これらを組み合わせでもよい。ハロゲン化銀としては、例えば、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀を主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられ、さらに臭化銀や塩化銀を主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられる。
使用されるバインダーの種類は、上述の通りである。また、バインダーはラテックスの形態で感光性層形成用組成物中に含まれていてもよい。
感光性層形成用組成物中に含まれるハロゲン化銀およびバインダーの体積比は特に制限されず、上述した導電性細線34中における金属とバインダーとの好適な体積比の範囲となるように適宜調整される。
感光性層形成用組成物には、必要に応じて、溶媒が含有される。
使用される溶媒としては、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、またはこれらの混合溶媒を挙げることができる。
使用される溶媒の含有量は特に制限されないが、ハロゲン化銀およびバインダーの合計質量に対して、30〜90質量%の範囲が好ましく、50〜80質量%の範囲がより好ましい。
(工程の手順)
感光性層形成用組成物と基板22とを接触させる方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、感光性層形成用組成物を基板22に塗布する方法や、感光性層形成用組成物中に基板22を浸漬する方法などが挙げられる。
形成された感光性層中におけるバインダーの含有量は特に制限されないが、0.3〜5.0g/m2が好ましく、0.5〜2.0g/m2がより好ましい。
また、感光性層中におけるハロゲン化銀の含有量は特に制限されないが、導電性細線34の導電特性がより優れる点で、銀換算で1.0〜20.0g/m2が好ましく、5.0〜15.0g/m2がより好ましい。
なお、必要に応じて、感光性層上にバインダーからなる保護層をさらに設けてもよい。保護層を設けることにより、擦り傷防止や力学特性の改良がなされる。
<工程(2):露光現像工程>
工程(2)は、上記工程(1)で得られた感光性層をパターン露光した後、現像処理することにより第1検出電極24および第1引き出し配線26、並びに、第2検出電極28および第2引き出し配線30を形成する工程である。
まず、以下では、パターン露光処理について詳述し、その後現像処理について詳述する。
(パターン露光)
感光性層に対してパターン状の露光を施すことにより、露光領域における感光性層中のハロゲン化銀が潜像を形成する。この潜像が形成された領域は、後述する現像処理によって導電性細線を形成する。一方、露光がなされなかった未露光領域では、後述する定着処理の際にハロゲン化銀が溶解して感光性層から流出し、透明な膜が得られる。
露光の際に使用される光源は特に制限されず、可視光線、紫外線などの光、または、X線などの放射線などが挙げられる。
パターン露光を行う方法は特に制限されず、例えば、フォトマスクを利用した面露光で行ってもよいし、レーザービームによる走査露光で行ってもよい。なお、パターンの形状は特に制限されず、形成したい導電性細線のパターンに合わせて適宜調整される。
(現像処理)
現像処理の方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、銀塩写真フィルム、印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。
現像処理の際に使用される現像液の種類は特に制限されないが、例えば、PQ現像液、MQ現像液、MAA現像液等を用いることもできる。市販品では、例えば、富士フイルム社処方のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社処方のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72等の現像液、またはそのキットに含まれる現像液を用いることができる。また、リス現像液を用いることもできる。
現像処理は、未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる定着処理を含むことができる。定着処理は、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができる。
定着工程における定着温度は、約20℃〜約50℃が好ましく、25〜45℃がより好ましい。また、定着時間は5秒〜1分が好ましく、7秒〜50秒がより好ましい。
現像処理後の露光部(導電性細線)に含まれる金属銀の質量は、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、高い導電性を得ることができるため好ましい。
上記工程以外に必要に応じて、以下の下塗層形成工程、アンチハレーション層形成工程、または加熱処理を実施してもよい。
(下塗層形成工程)
基板22とハロゲン化銀乳剤層との密着性に優れる理由から、上記工程(1)の前に、基板22の両面に上記バインダーを含む下塗層を形成する工程を実施することが好ましい。
使用されるバインダーは上述の通りである。下塗層の厚みは特に制限されないが、密着性と相互静電容量の変化率がより抑えられる点で、0.01〜0.5μmが好ましく、0.01〜0.1μmがより好ましい。
(アンチハレーション層形成工程)
導電性細線34の細線化の観点で、上記工程(1)の前に、基板22の両面にアンチハレーション層を形成する工程を実施することが好ましい。
<工程(3):加熱工程>
工程(3)は、上記現像処理の後に加熱処理を実施する工程である。本工程を実施することにより、バインダー間で融着が起こり、導電性細線34の硬度がより上昇する。特に、感光性層形成用組成物中にバインダーとしてポリマー粒子を分散している場合(バインダーがラテックス中のポリマー粒子の場合)、本工程を実施することにより、ポリマー粒子間で融着が起こり、所望の硬さを示す導電性細線34が形成される。
加熱処理の条件は使用されるバインダーによって適宜好適な条件が選択されるが、40℃以上であることがポリマー粒子の造膜温度の観点から好ましく、50℃以上がより好ましく、60℃以上がさらに好ましい。また、基板のカール等を抑制する観点から、150℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましい。
加熱時間は特に限定されないが、基板のカール等を抑制する観点、および、生産性の観点から、1〜5分間であることが好ましく、1〜3分間であることがより好ましい。
なお、この加熱処理は、通常、露光、現像処理の後に行われる乾燥工程と兼ねることができるため、ポリマー粒子の造膜のために新たな工程を増加させる必要がなく、生産性、コスト等の観点で優れる。
なお、上記工程を実施することにより、導電性細線34間にはバインダーを含む光透過性部が形成される。光透過性部における透過率は、380〜780nmの波長領域における透過率の最小値で示される透過率は90%以上が好ましく、95%以上がより好ましく、97%以上がさらに好ましく、98%以上が特に好ましく、99%以上が最も好ましい。
光透過性部には上記バインダー以外の材料が含まれていてもよく、例えば、銀難溶剤などが挙げられる。
静電容量式タッチパネルセンサーの態様は、上記図5の態様に限定されず、他の態様であってもよい。
例えば、図8に示すように、静電容量式タッチパネルセンサー280は、第1基板38と、第1基板38上に配置された第2検出電極28と、第2検出電極28の一端に電気的に接続し、第1基板38上に配置された第2引き出し配線(図示せず)と、粘着シート40と、第1検出電極24と、第1検出電極24の一端に電気的に接続している第1引き出し配線(図示せず)と、第1検出電極24および第1引き出し配線が隣接する第2基板42と、フレキシブルプリント配線板(図示せず)とを備える。
図8に示すように、静電容量式タッチパネルセンサー280は、第1基板38、第2基板42、および粘着シート40の点を除いて、静電容量式タッチパネルセンサー180と同様の構成を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
第1基板38および第2基板42の定義は、上述した基板22の定義と同じである。
粘着シート40は、第1検出電極24および第2検出電極28を密着させるための層であり、光学的に透明であることが好ましい(透明粘着シートであることが好ましい)。粘着シート40を構成する材料としては公知の材料が使用され、粘着シート40としては上記粘着シート12が使用されてもよい。
図8中の第1検出電極24と第2検出電極28とは、図5に示すようにそれぞれ複数使用されており、両者は図5に示すように互いに直交するように配置されている。
なお、図8に示す、静電容量式タッチパネルセンサー280は、基板と基板表面に配置された検出電極および引き出し配線とを有する電極付き基板を2枚用意し、電極同士が向き合うように、粘着シートを介して貼り合せて得られる静電容量式タッチパネルセンサーに該当する。
静電容量式タッチパネルセンサーの他の態様としては、図9に示す態様が挙げられる。
静電容量式タッチパネルセンサー380は、第1基板38と、第1基板38上に配置された第2検出電極28と、第2検出電極28の一端に電気的に接続し、第1基板38上に配置された第2引き出し配線(図示せず)と、粘着シート40と、第2基板42と、第2基板42上に配置された第1検出電極24と、第1検出電極24の一端に電気的に接続し、第2基板42上に配置された第1引き出し配線(図示せず)と、フレキシブルプリント配線板(図示せず)とを備える。
図9に示す静電容量式タッチパネルセンサー380は、各層の順番が異なる点を除いて、図8に示す静電容量式タッチパネルセンサー280と同様の層を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
また、図9中の第1検出電極24と第2検出電極28とは、図5に示すようにそれぞれ複数使用されており、両者は図5に示すように互いに直交するように配置されている。
なお、図9に示す、静電容量式タッチパネルセンサー380は、基板と基板表面に配置された検出電極および引き出し配線とを有する電極付き基板を2枚用意し、一方の電極付き基板中の基板と他方の電極付き基板の電極とが向き合うように、粘着シートを介して貼り合せて得られる静電容量式タッチパネルセンサーに該当する。
静電容量式タッチパネルセンサーの他の態様としては、例えば、図5において、第1検出電極24および第2検出電極28の導電性細線34が、金属酸化物粒子、銀ペーストや銅ペーストなどの金属ペーストで構成されていてもよい。なかでも導電性と透明性に優れる点で、銀細線による導電膜と銀ナノワイヤ導電膜が好ましい。
また、第1検出電極24および第2検出電極28は導電性細線34のメッシュ構造で構成されていたが、この態様には限定されず、例えば、ITO、ZnOなどの金属酸化物薄膜(透明金属酸化物薄膜)、銀ナノワイヤや銅ナノワイヤなどの金属ナノワイヤでネットワークを構成した透明導電膜で形成されていてもよい。
より具体的には、図10に示すように、透明金属酸化物で構成される第1検出電極24aおよび第2検出電極28aを有する静電容量式タッチパネルセンサー180aであってもよい。図10は、静電容量式タッチパネルセンサー180aの入力領域における一部平面図を示す。図11は、図10中の切断線A−Aに沿って切断した断面図である。静電容量式タッチパネルセンサー180aは、第1基板38と、第1基板38上に配置された第2検出電極28aと、第2検出電極28aの一端に電気的に接続し、第1基板38上に配置された第2引き出し配線(図示せず)と、粘着シート40と、第2基板42と、第2基板42上に配置された第1検出電極24aと、第1検出電極24aの一端に電気的に接続し、第2基板42上に配置された第1引き出し配線(図示せず)と、フレキシブルプリント配線板(図示せず)とを備える。
図10および図11に示す静電容量式タッチパネルセンサー180aは、第1検出電極24aおよび第2検出電極28a以外の点を除いて、図9に示す静電容量式タッチパネルセンサー380と同様の層を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
図10および図11に示す、静電容量式タッチパネルセンサー180aは、基板と基板表面に配置された検出電極および引き出し配線とを有する電極付き基板を2枚用意し、一方の電極付き基板中の基板と他方の電極付き基板の電極とが向き合うように、粘着層を介して貼り合せて得られる静電容量式タッチパネルセンサーに該当する。
上述したように、第1検出電極24aおよび第2検出電極28aはそれぞれX軸方向およびY軸方向に延びる電極で、透明金属酸化物で構成され、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)で構成される。なお、図10および図11においては、透明電極ITOをセンサーとして生かすため、インジウム錫酸化物(ITO)自体の抵抗の高さを、電極面積を稼いで配線抵抗総量を小さくして、さらに厚みを薄くし透明電極の特性を生かし、光透過率を確保する設計になっている。
なお、ITOのほかに上記態様で使用できる材料としては、例えば、亜鉛酸化物(ZnO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、ガリウム亜鉛酸化物(GZO)、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)などが挙げられる。
なお、電極部(第1検出電極24aおよび第2検出電極28a)のパターニングは、電極部の材料に応じて選択でき、フォトリソグラフィー法やレジストマスクスクリーン印刷−エッチング法、インクジェット法、印刷法などを用いてもよい。
〔保護基板〕
保護基板20は、粘着シート上に配置される基板であり、外部環境から後述する静電容量式タッチパネルセンサー18を保護する役割を果たすと共に、その主面はタッチ面を構成する。
保護基板20として、透明基板であることが好ましくプラスチックフィルム、プラスチック板、ガラス板などが用いられる。基板の厚みはそれぞれの用途に応じて適宜選択することが望ましい。
上記プラスチックフィルムおよびプラスチック板の原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVA等のポリオレフィン類;ビニル系樹脂;その他、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィン系樹脂(COP)等を用いることができる。
また、保護基板20としては、偏光板、円偏光板などを用いてもよい。
〔表示装置〕
表示装置60は、画像を表示する表示面を有する装置であり、表示画面側に各部材が配置される。
表示装置60の種類は特に制限されず、公知の表示装置を使用することができる。例えば、陰極線管(CRT)表示装置、液晶表示装置(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)表示装置、真空蛍光ディスプレイ(VFD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、表面電界ディスプレイ(SED)または電界放出ディスプレイ(FED)または電子ペーパー(E−Paper)などが挙げられる。
上述した本発明の粘着シートは、静電容量式タッチパネルの製造に好適に使用できる。例えば、表示装置と上記静電容量式タッチパネルセンサーとの間や、上記静電容量式タッチパネルセンサーと保護基板との間や、または、静電容量式タッチパネルセンサー内の基板と基板上に配置された検出電極を備える導電フィルム同士の間に配置される粘着シートを付与するために使用される。
特に、本発明の粘着シートは、静電容量式タッチパネル中の検出電極に隣接する粘着層を付与するために使用されることが好ましい。このような態様に使用される場合、上記変動要因の影響によるタッチ誤動作を顕著に削減することができるため、好ましい。
なお、上記検出電極に粘着シートが隣接する場合としては、例えば、静電容量式タッチパネルセンサーが基板の裏表面に検出電極が配置された態様である際に、その両面の検出電極に接するように粘着シートが配置される場合が挙げられる。また、他の場合としては、静電容量式タッチパネルセンサーが基板と基板の片面に配置された検出電極とを備える導電フィルムを2枚有し、この2枚の導電フィルムを貼り合せる際に、検出電極に接するように粘着シートが配置される場合が挙げられる。より具体的には、図8および図9の粘着シート40の態様として使用される場合が挙げられる。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<硬化性層形成用組成物1の調製>
45質量部の2−エチルヘキシルアクリレート(70g)、45質量部のイソボルニルアクリレート(70g)、5質量部のドデシルアクリレート(7.8g)、5質量部のヒドロキシエチルアクリレート(7.8g)および酢酸エチル(39g)を混合し、窒素気流下、90℃で15分間攪拌して系内の酸素除去を行った。続いて、アゾビスイソブチロニトリル(0.04g)を加え、90℃で3時間攪拌した。その後、アゾビスイソブチロニトリル(0.04g)、酢酸エチル(140g)を加え、90℃で2時間攪拌し、さらにトルエン(78g)を加えて、モノマーおよびそのプレポリマーを含有する溶液Aを得た。
上記溶液A(10g、固形分3.8g)、水添テルペンフェノール樹脂(15g、ヤスハラケミカル社製、UH−115)およびコロネートL−55(41mg、日本ポリウレタン社製、イソシアネート系架橋剤)を混合し、よく攪拌し、硬化性層形成用組成物を調製した。調製した硬化性層形成用組成物を硬化性層形成用組成物1とする。
<硬化性層形成用組成物2の調製>
モノマー(2−エチルヘキシルメタクリレート(40g)、ファンクリル FA512M(ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、日立化成社製)(7.5g))に、Polyvest110(液状ポリブタジエン、evonik社製)(20g)、UC−203(ポリイソプレンメタクリレートオリゴマー、クラレ社製)(架橋剤)(43g)およびクリアロンP135(水添テルペン樹脂、ヤスハラケミカル社製)(80g)を加え、加熱によって溶解させ、その後、ルシリンTPO(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド)(1.5g)と、イルガキュア184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)(4g)を加え、攪拌、100℃で溶解し、硬化性層形成用組成物を調製した。調製した硬化性層形成用組成物を硬化性層形成用組成物2とする。
<実施例1−1>
(粘着シートの製造)
剥離PET(第1剥離シート、厚み:50μm)上に上記硬化性層形成用組成物1を塗布して、硬化性層を形成した。次に、形成された硬化性層上に別の剥離PET(第2剥離シート、厚み:50μm)を貼り合わせた。このようにして、剥離PET(第1剥離シート)と硬化性層と剥離PET(第2剥離シート)とをこの順に有する積層体を作製した。
次に、得られた積層体に対してクリーンオーブンを用いて加熱処理(40℃、72時間)を施した(第1処理工程)。これにより、硬化性層が硬化されて粘着シート前駆体(厚み:100μm)が形成された。
さらに、第1処理工程後の積層体に対してクリーンオーブンを用いて加熱処理(60℃、120時間)を施した(第2処理工程)。これにより、粘着シート前駆体から粘着シート(厚み:100μm)が形成された。得られた粘着シートは2枚の剥離PETによって挟まれている。
(第1処理工程後の硬化性層の硬化率(粘着シート前駆体の硬化率)の評価)
上記粘着シートの製造において、粘着シート前駆体を剥離PETから剥がした。剥がした粘着シート前駆体(0.03g)を溶剤(THF(テトラヒドロフラン))(10g)に浸漬し、常温常圧下で、16時間静置した。次に、ガスクロマトグラフィー法を用いて、溶剤中に抽出されたモノマー数を求めた。そして、以下の式から、粘着シート前駆体の硬化率を算出した。結果を第1表に示す。
「硬化率」=((硬化性層に含有される全モノマー単位数)−(溶剤中に抽出されたモノマー数))/(硬化性層に含有される全モノマー単位数)×100(%)
なお、「硬化性層に含有される全モノマー単位数」は、用いた硬化性層形成用組成物に含有されるモノマー(2−エチルヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ドデシルアクリレート、およびヒドロキシエチルアクリレート)の数から求めた。
THF(テトラヒドロフラン)は、2−エチルヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ドデシルアクリレートおよびヒドロキシエチルアクリレートをそれぞれ1質量%以上溶解可能な溶剤であり、2−エチルヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ドデシルアクリレートおよびヒドロキシエチルアクリレートについて上述した特定溶剤に該当する。
(第1処理工程後の硬化性層のゲル分率(粘着シート前駆体のゲル分率)の評価)
上記粘着シートの製造において、粘着シート前駆体を剥離PETから剥がした。剥がした粘着シート前駆体(0.3g)を酢酸エチル(30g)に浸漬し、40℃で16時間静置した。次に、浸漬した粘着シート前駆体を取り出し、乾燥し、その質量を測定した。そして、以下の式から、粘着シート前駆体のゲル成分を算出した。結果を第1表に示す。
「ゲル分率」=(浸漬後の粘着シート前駆体の質量)/(浸漬前の粘着シート前駆体の質量)×100(%)
(第2処理工程後の硬化性層の硬化率(粘着シートの硬化率)の評価)
得られた粘着シートを剥離PETから剥がした。剥がした粘着シート(0.03g)を溶剤(THF(テトラヒドロフラン))(10g)に浸漬し、常温常圧下で、16時間静置した。次に、ガスクロマトグラフィー法を用いて、溶剤中に抽出されたモノマー数を求めた。そして、以下の式から、粘着シートの硬化率を算出した。結果を第1表に示す。
「硬化率」=((硬化性層に含有される全モノマー単位数)−(溶剤中に抽出されたモノマー数))/(硬化性層に含有される全モノマー単位数)×100(%)
なお、「硬化性層に含有される全モノマー単位数」の求め方は上述のとおりである。
(第2処理工程後の硬化性層のゲル分率(粘着シートのゲル分率)の評価)
得られた粘着シートを剥離PETから剥がした。剥がした粘着シート(0.3g)を酢酸エチル(30g)に浸漬し、40℃で16時間静置した。次に、浸漬した粘着シートを取り出し、乾燥し、その質量を測定した。そして、以下の式から、粘着シートのゲル分率を算出した。結果を第1表に示す。
「ゲル分率」=(浸漬後の粘着シートの質量)/(浸漬前の粘着シートの質量)×100(%)
<実施例1−2〜1−3、比較例1−1〜1−2>
第1処理工程および第2処理工程の条件を第1表に示される条件に変更した以外は、実施例1−1と同様の手順に従って、粘着シートを得た(得られた粘着シートは2枚の剥離PETによって挟まれている)。また、粘着シート前駆体および粘着シートについて各種評価を行った。結果を第1表に示す。実施例1−2〜1−3における粘着シート前駆体および粘着シートの厚みは実施例1−1における粘着シート前駆体および粘着シートの厚みとそれぞれ同じである。
なお、比較例1−1では、第2処理工程を行なわず、第1処理工程後の硬化性層を粘着シートとした。そのため、比較例1−1については、第2処理工程後の硬化性層の硬化率およびゲル分率の評価は行わなかった。
<実施例2−1>
硬化性層形成用組成物1の代わりに硬化性層形成用組成物2を使用し、第1処理工程で加熱処理を施す代わりに光照射処理(UV光、照射量:1J/cm2、照射時間:1秒)を施した以外は、実施例1−1と同様の手順に従って、粘着シートを得た(得られた粘着シートは2枚の剥離PETによって挟まれている)。また、粘着シート前駆体および粘着シートについて各種評価を行った。結果を第1表に示す。実施例2−1における粘着シート前駆体および粘着シートの厚みは実施例1−1における粘着シート前駆体および粘着シートの厚みとそれぞれと同じである。
なお、「硬化性層に含有される全モノマー単位数」は、用いた硬化性層形成用組成物に含有されるモノマー(2−エチルヘキシルメタクリレートおよびジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート)の数から求めた。
THF(テトラヒドロフラン)は、2−エチルヘキシルメタクリレートおよびジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートをそれぞれ1質量%以上溶解可能な溶剤であり、2−エチルヘキシルメタクリレートおよびジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートについて上述した特定溶剤に該当する。
<実施例2−2、比較例2−1〜2−6>
第1処理工程および第2処理工程の条件を第1表に示される条件に変更した以外は、実施例2−1と同様の手順に従って、粘着シートを得た(得られた粘着シートは2枚の剥離PETによって挟まれている)。また、粘着シート前駆体および粘着シートについて各種評価を行った。実施例2−2における粘着シート前駆体および粘着シートの厚みは実施例1−1における粘着シート前駆体および粘着シートの厚みとそれぞれと同じである。
なお、比較例2−1〜2−3では、第2処理工程を行なわず、第1処理工程後の硬化性層を粘着シートとした。そのため、比較例2−1〜2−3については、第2処理工程後の硬化性層の硬化率およびゲル分率の評価は行わなかった。
<粘着性の評価>
得られた粘着シートを2.5cm×5cmに切り出し、剥離PETから剥がした。剥がした粘着シートの片面をガラス基板に、もう一方の面をカプトンフイルムに貼り付けた。続いて、島津製作所社製オートグラフを用いてカプトンフイルムの一端を把持して、180度ピール試験(引張速度300cm/分)を行い、粘着強度(N/mm)を測定した。結果を第1表に示す。なお、結果は、実施例1−1〜1−3および比較例1−2については比較例1−1の粘着強度を1.0とする相対値とし、実施例2−1〜2−2および比較例2−2〜2−6については比較例2−1の粘着強度を1.0とする相対値とした。
なお、第1表中、「硬化率」の中の「第1処理工程後」は、第1処理工程後の硬化性層の硬化率(すなわち、粘着シート前駆体の硬化率)を表し、「硬化率」の中の「第2処理工程後」は、第2処理工程後の硬化性層の硬化率(すなわち、粘着シート前駆体の硬化率)を表し、「硬化率」の中の「硬化率の差」は、第1処理工程後の硬化性層の硬化率と第2処理工程後の硬化性層の硬化率との差を表す。
また、第1表中、「ゲル分率」の中の「第1処理工程後」は、第1処理工程後の硬化性層のゲル分率(すなわち、粘着シート前駆体のゲル分率)を表し、「ゲル分率」の中の「第2処理工程後」は、第2処理工程後の硬化性層のゲル分率(すなわち、粘着シート前駆体のゲル分率)を表し、「ゲル分率」の中の「ゲル分率の差」は、第1処理工程後の硬化性層のゲル分率と第2処理工程後の硬化性層のゲル分率との差を表す。
Figure 2015086277
Figure 2015086277
Figure 2015086277
第1表から分かるように、第2処理工程(加熱処理工程)を備えない比較1−1や、第2処理工程(加熱処理工程)を備えるが第1処理工程(硬化処理工程)後のゲル分率と第2処理工程(加熱処理工程)後のゲル分率との差が10%を超える比較例1−2と比較して、実施例1−1〜1−3の製造方法で製造された粘着シートは、優れた粘着性を示した。
実施例1−1と1−2との対比から、硬化処理の時間が加熱処理の時間の1/2以下である実施例1−2の方がより優れた粘着性を示した。
また、実施例1−1と1−3との対比から、加熱処理の温度が70℃以上である実施例1−3の方がより優れた粘着性を示した。
また、第2処理工程(加熱処理工程)を備えない比較例2−1および2−2や、第2処理工程(加熱処理工程)を備えるが硬化処理の時間が加熱処理の時間以上である比較例2−6や、第2処理工程(加熱処理工程)を備えるが第1処理工程(硬化処理工程)後の硬化率が50%未満である比較例2−4や、第2処理工程(加熱処理工程)を備えて第1処理工程(硬化処理工程)後の硬化率が50%以上であるが第1処理工程(硬化処理工程)後のゲル分率と第2処理工程(加熱処理工程)後のゲル分率との差が10%を超える比較例2−5と比較して、実施例2−1および2−2の製造方法で製造された粘着シートは、優れた粘着性を示した。
実施例2−1と2−2との対比から、硬化処理の時間が加熱処理の時間の1/100,000以上である実施例2−2の方がより優れた粘着性を示した。
1 第1剥離シート
2 第2剥離シート
10 硬化性層
11 粘着シート前駆体
12 粘着シート
18、180、180a、280、380 静電容量式タッチパネルセンサー
20 保護基板
22 基板
24、24a 第1検出電極
26、26a 第1引き出し配線
28、28a 第2検出電極
30 第2引き出し配線
32 フレキシブルプリント配線板
34 導電性細線
36 格子
38 第1基板
40 粘着シート
42 第2基板
50 積層体
51 第1処理工程後の積層体
52 第2処理工程後の積層体
60 表示装置
100、200 タッチパネル用積層体
300、400 静電容量式タッチパネル

Claims (7)

  1. 第1剥離シートと、モノマーおよびそのプレポリマーからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する硬化性層と、第2剥離シートとをこの順に有する積層体に対して硬化処理を施し、前記硬化性層を硬化して粘着シート前駆体を形成する、第1処理工程と、
    前記第1処理工程後の積層体に対して加熱処理を施し、前記粘着シート前駆体から粘着シートを形成する、第2処理工程とを備える、粘着シートの製造方法であって、
    前記硬化処理の時間が、前記加熱処理の時間よりも短く、
    前記第1処理工程後の硬化性層の硬化率が、50%以上であり、
    前記第1処理工程後の硬化性層のゲル分率と前記第2処理工程後の硬化性層のゲル分率との差が、10%以下である、粘着シートの製造方法。
  2. 前記第1処理工程後の硬化性層の硬化率と前記第2処理工程後の硬化性層の硬化率との差が、10%以下である、請求項1に記載の粘着シートの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の粘着シートの製造方法により得られる、粘着シート。
  4. タッチパネル用粘着シートである、請求項3に記載の粘着シート。
  5. 請求項4に記載の粘着シートと、静電容量式タッチパネルセンサーとを備える、タッチパネル用積層体。
  6. さらに、保護基板を備え、
    前記保護基板と、前記粘着シートと、前記静電容量式タッチパネルセンサーとをこの順に備える、請求項5に記載のタッチパネル用積層体。
  7. 静電容量式タッチパネルセンサーと、請求項4に記載の粘着シートと、表示装置とをこの順に備える、静電容量式タッチパネル。
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