JP2015082792A - 信号収集装置、定期信号送信装置及び信号収集システム - Google Patents

信号収集装置、定期信号送信装置及び信号収集システム Download PDF

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Abstract

【課題】定期発呼の自動検針システムにおいて、収容できる無線子機数及び無線子機の検針データ送信間隔に大きな影響を与えることなく、無線親機からの大容量データを無線子機が受信できるようにする。
【解決手段】検針データなどの定期的に発生する定期信号を送受信する期間と、ファームウェア更新用データなどの非定期に発生する非定期信号を送受信する期間とからなる所定期間が繰り返し割り当てられ無線通信を行う信号収集装置は、定期信号を送受信する期間内に定期信号送信装置からの定期信号を受信するとともに、定期信号送信装置に対し非定期信号を送信する場合は、定期信号を送信した定期信号送信装置へ時刻情報を送信し、時刻情報は非定期信号を送受信する期間の範囲内である時刻を示す。
【選択図】図1

Description

本発明は、メーターからの検針データを無線通信で収集する際の信号収集装置、定期信号送信装置及び信号収集システムに関するものである。
各家庭に設置されたスマートメータで収集したガス等の検針データをガス会社等のデータ管理センターに伝送する場合、スマートメータに内蔵された無線子機と電柱やビルの屋上などの設けられた無線親機との間の無線通信にWireless M−bus上で動作するOMS(Open Metering System)プロトコルが欧州を中心に検討されている。そして無線親機とガス会社等のデータ管理センターとはインターネット等の公共ネットワークを用いて接続されている。
OMSプロトコルでは、無線子機が定期的に無線親機に対して検針データを送信する方法が用いられている。前記方法によれば、無線子機は定期的、例えば6時間ごとに無線部の電源をONし検針データを送信した後、無線親機からのデータ受信待ちを行う。そして通信終了後は無線部の電源をOFFし待機状態になるため、6時間に1回だけの短い通信が発生するだけであり、消費電力を少なくでき、電池で10年以上の動作を可能としている。一方無線親機側から無線子機側に何らかのデータを送信したい場合は、無線子機が次に検針データを送信するタイミングまで待ち、前記無線子機からの検針データ受信後すぐに無線親機からデータを送信する方法がとられている。
無線親機1台に対して無線子機が複数台接続される1:Nシステムにおいて、前記無線子機が検針データを送信する時間を一元管理しないと、複数の無線子機がほぼ同時に検針データを送信してしまうという電波の衝突が考えられる。そこで無線親機の時計にすべての無線子機の時計を同期させ、所定間隔で順次無線子機から検針データを送信させることが考えられている。
特許文献1によれば、無線親機が同期信号を送信し、すべての無線子機は前記同期信号に自機の時計を同期させ、前記同期信号受信後、所定の順番で順次Tc間隔で無線子機がデータを送信することが記されている。さらに詳しく説明すると無線子機D0は同期信号受信後すぐにデータを送信し、無線子機D1はTc後にデータを送信し、無線子機Dnは(Tc×n)後にデータを送信する。
特許文献1の無線親機と無線子機の時計を同期させ無線子機のデータ発呼タイミングを無線子機ごとにずらすことにより各無線子機が送信するデータが衝突することを防止できる。時間間隔Tcは無線子機が送信する検針データ長及び無線親機が送信するデータ長を考慮して決めれば、時間間隔Tcの中で無線親機からのデータ送信も可能である。
特開2006−343979号公報
しかしながら、特許文献1による方法では、無線親機からの大容量のデータ送信を考慮すると時間間隔Tcを大きくしなければならない。無線子機が検針データを送信する間隔Tsと無線親機が収容できる最大無線子機数Nは、N<Ts/Tcであるので、時間間隔
Tcを大きくすると収容できる無線子機数Nが少なくなってしまうという課題があった。
上記大容量のデータは、無線子機のファームウェア書き換えデータのように各無線子機共通のデータの場合が多い。従って同報で送信することを考慮し、時間間隔Tcを大きくするのではなく、最後のN番目の無線子機の検針データ送信タイミング終了後、無線親機からの送信専用の領域を設けることも考えられるが、この方法の場合も前記送信専用の領域を設けるために無線子機の収容台数を犠牲にしなければならないという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、無線子機の収容台数を大幅に減らすことなく、さらに検針データの発呼間隔を長くすることなく、無線親機からの大容量データを無線子機が受信できる定期報知装置及び定期報知システムを提供することを目的とする。
所定の時間間隔Tsで前記送信手段を起動する制御手段と、前記制御手段により起動されると検針データや異常の有無データなどの定期的に報知すべきデータを送信する前記送信手段とで構成される定期報知装置であって、前記制御手段は前記所定間隔Tsで前記送信手段を複数回起動すると、次の所定間隔TsのタイミングAにおいて前記送信手段を起動しない構成としたことを特徴とした定期報知装置と定期報知システムである。
そして、定期報知システムに収容できる無線子機数及び無線子機の検針データ送信間隔に大きな影響を与えることなく、無線親機からの大容量データを無線子機が受信できることとなる。
本発明の定期報知装置及び定期報知システムを用いることにより、ガス自動検針システムのような無線通信システムにおいて、収容できる無線子機数及び無線子機の検針データ送信間隔に大きな影響を与えることなく、各無線子機に対してファームウェアのような大容量データを無線親機は一斉同報することができる。
本発明の第一の実施の形態における受信装置の構成図 本発明の第一の実施の形態におけるOMSプロトコルのフレーム構成図 (1)本発明の第一の実施の形態における定期検針データ通信領域と同報通信領域の構成を示す図(2)本発明の第一の実施の形態における定期検針データ通信領域と同報通信領域の詳細構成を示す図 本発明の第一の実施の形態におけるOMSプロトコルによる定期検針データの通信シーケンスを示す図 本発明の第一の実施の形態におけるOMSプロトコルによる無線親機からの一斉同報の通信シーケンスを示す図 本発明の第一の実施の形態における無線親機からの一斉同報データを受信する無線子機の受信動作を説明する図
第1の発明は、定期的に発生する定期信号を送受信する期間と、非定期に発生する非定期信号を送受信する期間とからなる所定期間が繰り返し割り当てられる1または2以上の定期信号送信装置との間で、無線通信を行う信号収集装置であって、定期信号を送受信する期間内に、定期信号送信装置からの定期信号を受信する受信部と、定期信号送信装置に対し非定期信号を送信する場合に、定期信号を送信した定期信号送信装置へ時刻情報を送信する送信部とを備え、時刻情報が示す時刻は非定期信号を送受信する期間の範囲内であることを特徴とするものである。
第2の発明は、第1の発明において、定期信号は定期信号送信装置が備えつけられた計測装置から取得した検針データ、もしくは計測装置に関する異常の有無を示す異常通知データであるものとする。
第3の発明は、第2の発明において、非定期信号は定期信号送信装置に関わるファームウェアを更新するための更新用データであるものとする。
第4の発明は、第3の発明において、送信部は、時刻情報で指定した時刻から所定時間後に、1または2以上の定期信号送信装置に対し非定期信号を同報送信するものとする。
第5の発明は、定期的に発生する定期信号を送受信する期間と、非定期に発生する非定期信号を送受信する期間とからなる所定期間が繰り返し割り当てられ、定期信号を送受信する期間内に信号収集装置へ定期信号を送信する送信部と、定期信号の送信直後に定期信号を受信した信号収集装置から時刻情報を受信する受信部とを備え、時刻情報が示す時刻は、非定期信号を送受信する期間の範囲内であり、受信部は、時刻情報に基づいた時刻に信号収集装置からの非定期信号を受信する動作を開始するものである。
第6の発明は、定期的に発生する定期信号を送受信する期間と、非定期に発生する非定期信号を送受信する期間とからなる所定期間が繰り返し割り当てられた下で、信号収集装置と、1または2以上の定期信号送信装置との間で無線通信を行う信号収集システムであって、信号収集装置は、定期信号を送受信する期間内に、定期信号送信装置からの定期信号を受信する信号収集装置側受信部と、定期信号送信装置に対し非定期信号を送信する場合に、定期信号を送信した定期信号送信装置へ時刻情報を送信する信号収集装置側送信部とを備え、定期信号送信装置は、定期信号を送受信する期間内に信号収集装置へ定期信号を送信する定期信号送信装置側送信部と、定期信号の送信直後に定期信号を受信した信号収集装置から時刻情報を受信する定期信号送信装置側受信部とを備え、時刻情報が示す時刻は非定期信号を送受信する期間の範囲内であり、定期信号送信装置側受信部は、時刻情報に基づいた時刻に信号収集装置からの非定期信号を受信する動作を開始するものである。
以上の発明によれば、無線子機(定期信号送信装置に相当)は簡単な構成により、検針データ送信間隔に大きな影響を与えることなく、無線子機からの発呼のない区間を設けることができる。また、無線子機は簡単な構成により、検針データ送信間隔に大きな影響を与えることなく、無線親機(信号収集装置に相当)からの大容量データを無線子機が受信できる。また、無線親機からの大容量データの受信が必要なときだけ信号受信手段を起動すればよく、無線子機の消費電力を削減できる。そして、無線親機はすべての無線子機に同一のタイミングBを指定でき、一斉同報が可能となる。また、収容できる無線子機数及び無線子機の検針データ送信間隔に大きな影響を与えることなく、各無線子機に対してファームウェアのような大容量データを無線親機は一斉同報することができるシステムを提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の第一の実施の形態について説明する。図1は本発明の定期報知装置の一例を示すブロック図である。
まず図1を参照しながら、定期報知装置の構成及び動作の概略について説明する。最初
に定期送信動作の概要について説明する。制御手段8は後述詳細に説明するが、所定間隔Tsで送信手段9の電源をONする。送信手段9は制御手段8により電源をONされると、検針データをアンテナ1を介して電波として送信する。そして検針データの送信が終了すると制御手段8は送信手段の電源をOFFし、信号受信手段5を所定の時間動作させ、アンテナ1に受信すべき信号があるかどうか確認する。
次に後述する同報受信動作の概要について説明する。アンテナ1に入力した信号は、選択増幅手段2で希望周波数の信号が選択増幅される。制御手段8は図1に示す定期報知装置全体の制御に関わり、所定の時刻に間欠制御手段3を起動する。間欠制御手段3が起動すると、間欠制御手段3はキャリアセンス手段4及び選択増幅手段2の電源を所定の間隔でON/OFF制御する。すなわちキャリアセンス手段4において所定の間隔で間欠的にキャリアセンス動作を行わせる。第一の判定手段6は、制御手段8により起動され、キャリアセンス手段4においてキャリアを検出したかどうかの判定を行い、キャリア検出したと判定した場合に、制御手段8にキャリア検出情報を報知する。第二の判定手段7は、制御手段8により起動され、キャリアセンス手段4においてキャリアを検出無かどうかの判定を行い、キャリア検出無と判定した場合に、制御手段8にキャリア検出無情報を報知する。制御手段8は第一の判定手段6からのキャリア検出情報と第二の判定手段7からのキャリア無情報に基づいて信号受信手段5を起動して信号の受信復号動作を行う。
図2は無線親機から送信されるOMSプロトコルに準拠したデータフレーム構成を示す図である。プリアンブル21は0と1が繰り返す16ビットのビット列で構成されている。同期信号22は16ビットで構成され、同期信号22に続いて送信されるデータ23の先頭を識別するためのビット列である。データ23は送信元アドレスや送信先アドレスなどの通信制御情報やアプリケーションデータで構成されたビット列であり、OMSプロトコルでは最大2048ビットのデータを送信することができる。プリアンブル21は受信信号が1か0かを識別するためのデータサンプリングタイミングを作成するためのものである。
図3は定期検針データ通信領域と同報通信領域の構成を示す図である。1日24時間をTs=6時間ごとの4つのゾーン、A、B、C、Dに4等分している(図3の(1))。各ゾーンはさらに時間間隔Tcごとにn等分され、n等分した各領域Tcを各無線子機が定期検針データを発呼する領域に割り当てている。図3の(2)の例では、4等分されたTs=6時間をTc=54秒ごとに400分割している。そして最初のTc1は第1の無線子機1の発呼領域、次のTc2は第2の無線子機2の発呼領域、Tc3は第3の無線子機3の発呼領域というように、それぞれの領域Tcnを各無線子機nの発呼領域に割り当てる。図3の(2)の例では無線子機400台に発呼領域を割り当てることができる。そして各無線子機は自分の発呼領域において定期検針データを無線親機に対して無線送信する。図3の例では、各無線子機はA、B、C、Dの各ゾーンでそれぞれ自分の領域で発呼を行うため、無線子機1台あたり1日4回定期検針データを無線親機に送信することになるが、1日4回も定期検針データを送信する必要はないので1日に3回定期検針データを送信したら、次のゾーンでの送信は1回休止するように無線子機は構成されている。すなわち、ゾーンA、B、Cにおいて各無線子機は定期検針データを発呼し、ゾーンDにおいて定期検針データの送信は行わない。そして無線子機が定期検針データの発呼を行わないゾーンDを無線親機からの大容量送信を行う領域として利用する。無線親機からの大容量送信データとしては、先に述べたように、例えば無線子機のファームウェアの書き換えデータなどがある。
以上述べたように各無線子機が複数回定期検針のための発呼を行った後、次の発呼タイミングを休止するように構成することにより、所定のまとまった定期検針発呼休止期間(図3の例ではゾーンD)を確保することができるので、上記休止期間であるゾーンDで無
線親機からの大容量データを送信することができる。ファームウェアの書き換えデータは例えば500kバイトと大きい。一方M−BUSを使用した場合、伝送速度は2400bps程度と低速のため、500kバイトのデータを送るためには連続送信したとしても1時間近い時間がかかる。したがってゾーンDで示されるようなまとまった時間領域が必要である。
無線子機が定期検針データを発呼する通信シーケンスについて図4を参照しながら説明する。図4はOMSプロトコルに基づく無線子機からの定期検針データ発呼シーケンスである。M1は第1の無線子機1、M2は第2の無線子機2、Mnは第nの無線子機nを示す。Cは無線親機である。無線子機M1は図3で示すゾーンA中の領域Tc1の先頭で無線親機Cに対してSND−NRという電文を送信する。SND−NR電文には定期検針データが乗っている。SND−NR電文を受信した無線親機Cは、定期検針データを送信してきた無線子機M1に対して送信するデータがなければリンク切断要求であるSND−NKEを送信し、通信を終了する。次に無線子機M2は図3で示すゾーンA中の領域Tc2の先頭で無線親機Cに対してSND−NRという電文を送信する。SND−NR電文には定期検針データが乗っている。SND−NR電文を受信した無線親機Cは、定期検針データを送信してきた無線子機M1に対して送信するデータがなければリンク切断要求であるSND−NKEを送信し、通信を終了する。無線子機nは図3で示すゾーンA中の領域Tcnの先頭で無線親機Cに対してSND−NRという電文を送信する。SND−NR電文には定期検針データが乗っている。SND−NR電文を受信した無線親機Cは、定期検針データを送信してきた無線子機M1に対して送信するデータがなければリンク切断要求であるSND−NKEを送信し、通信を終了する。同様に各無線子機はゾーンB、CにおいてもゾーンAと同様の動作を行う。そしてゾーンDではすべての無線子機はSND−NR電文の送信を休止する。すなわち各無線子機は時間間隔Tsで3回、SND−NR電文を送信すると次の時間間隔Tsでの送信タイミングAでのSND−NR電文の送信を休止する。
無線親機Cが定期検針データを送信してきた無線子機M1に対して送信したいデータがある場合は、SND−UD電文を送信する。そしてSND−UD電文を受信した無線子機M1はACK電文を送信し、無線親機Cはリンク切断要求であるSND−NKEを送信して通信を終了する。無線親機Cが各無線子機のファームウェアを書き換えたい場合、ファームウェアデータの送信に1時間近い時間を要するため、図4に示す無線子機M1の定期検針データ発呼タイミングで送信されるSND−NRの後のSND−UD電文でファームウェアデータを送信することは時間的に無理がある。なぜならば、無線子機M1の定期検針データ発呼タイミングの時間長は図3(2)に示すように高々54秒しかないのでこの時間領域でファームウェアデータを送信すると次の無線子機M2が定期検針データを発呼するので、無線親機からのファームウェアデータ送信と無線子機M2からの定期検針データが衝突することになり、システムが不安定になる。したがって、無線親機Cが各無線子機のファームウェアを書き換えたい場合、無線親機Cは、各無線子機に対して定期検針データ発呼のSND−NRの後に送信されるSND−UD電文に、ゾーンDの領域の所定の受信タイミングBにおいて受信を開始するよう時刻Taの情報を乗せる。上記説明したようにゾーンA或いはB或いはCで送信される各無線子機からの定期検針データの乗ったSND−NR電文の後のSND−UD電文を用いて、無線親機CがゾーンDの所定のタイミングBで受信を開始できるように各無線子機に指示することができる。なお、受信を開始するまでの経過時間を示す情報を時刻Taの代わりに使用することもできる。
図5は、図3に示すゾーンDにおける通信シーケンスを示す図である。先で説明した無線親機Cによって指示された受信タイミングBである時刻Taになると各無線子機はSND−NRを送信後、受信状態となる。OMSプロトコルでは、特許文献1で示されるような定期的に無線親機から送信される同期信号は存在しない。無線親機と無線子機の時計同
期は、SND−NR電文に含まれる無線子機の時刻情報を無線親機が受信し、無線親機の時計との誤差を確認し、所定以上の時計誤差が生じた場合に、SND−UD電文で対象となる無線子機に時刻情報を送信する。そして時刻情報が頻繁に通信されないように所定の時間誤差が生じるまで無線子機と無線親機の時間同期は行わない。そのためOMSプロトコルにおいては無線親機Cと各無線子機M1〜Mnの時計は正確には一致しておらず、±5秒程度の誤差が生じている。例えば図5に示す例では、時計の進み具合は無線子機M1、無線子機M2、無線子機Mnの順番で無線子機M1の時計が一番早く進んでいる。そして無線親機Cは時刻Tbにおいてファームウェア書き換えデータの乗ったSND−UD1を送信する。時刻Tbは無線親機Cと各無線子機M1〜Mnの最大時計誤差を考慮し、時刻Taより10秒遅れた時刻に設定されている。よって時刻Tbの時点では受信を指示されたすべての無線子機は受信状態になっている。SND−NRやSND−UDなどの電文は図2に示すフレーム構成であり、定期検針データやファームウェア書き換えデータはデータ部23に乗っている。OMSプロトコルではデータ部23は最大2048ビットである。それに対してファームウェア書き換えデータは500kバイトと大きい。よってSND−UD1だけですべてのファームウェア書き換えデータを送ることはできないのでファームウェア書き換えデータを2048ビット以下の小さなデータに分割して、図5に示すようにSND−UD1、SND−UD2・・・・・SND−UDnと複数の電文に分けて送信する。そして最後にリンク切断要求であるSND−NKEを送信して通信を終了する。前記無線親機Cが送信するSND−UD1〜SND−UDn及びSND−NKEの電文は受信状態にあるすべての無線子機M1〜Mnで受信される。
図5では無線子機は受信状態になる前にSND−NRを送信している。これはOMSプロトコルに準拠したものであるが、無線子機M1〜Mnが送信する周波数と無線親機Cが送信する周波数、すなわち無線子機M1〜Mnが受信する周波数が異なっていれば良いが、同一の場合は無線子機M2が送信するSND−NRがすでに受信状態にある無線子機M1でキャリア検出されてしまうことが考えられる。無線子機M1〜Mnが送信する周波数と受信する周波数が同一の場合は、各無線子機M1〜MnはSND−NRを実際は送信せずに送信したとみなし、受信状態になるように構成すればよい。そのように構成すれば他の無線子機が送信したSND−NRを誤って無線親機からの信号としてキャリア検出することはない。
図6は無線子機M1〜M無線子機nのソーンDの受信タイミングB、すなわち時刻Taにおける受信動作を説明する図である。図6において、M1_RXは無線子機M1の受信動作を示し、M2_RXは無線子機M2の受信動作、Mn_RXは無線子機Mnの受信動作を示している。時刻Taにおいて無線子機M1はSND−NRを送信したとみなし受信状態になった場合を示している。そして無線子機M2は時刻Taより遅れて受信状態になり、無線子機Mnは時刻TaよりT3遅れて受信状態になった場合の図である。無線親機Cと無線子機M1〜Mnの最大時計誤差が±5秒とするとT3を10秒以上に設定すれば、時刻Tbにおいてすべての無線子機は受信状態になっている。11はキャリアセンス動作である。すなわち無線子機M1〜Mnは受信動作を開始してから時間間隔T1で繰り返しキャリアセンス動作を行っていることを示している。C_TXは無線親機Cの送信動作を示している。無線親機Cが時刻Tbになると図5に示すSND−UD1を送信する。15はSND−UD1を示している。SND−UD1の信号長がT4である。ファームウェア書き換えデータを500kバイト、200バイトごとに分割すると500kバイトのデータは2500ブロックに分割される。そして1ブロック=200バイト=1600ビットを1つのSND−UDに載せた場合、制御情報を含めてSND−UD長を2048ビットとすると伝送速度が2400bpsであるのでT4は約853m秒である。そして送信休止時間T5経過後、無線親機Cは次のブロック情報の乗ったSND−UD2を送信する。16はSND−UD2を示している。以下同様に休止時間T5をはさんで順次SND−UDnを送信していく。休止時間T5は100m秒以上である。ここでT1を400m秒
とすれば、無線子機M1〜MnはSND−UD1である信号15が送信されている時間T4の間に2回キャリアセンスすることができる。図6において白丸で示す12のタイミングでのキャリアセンス動作において信号15のキャリアを検出することができる。無線子機M1〜Mnはキャリアセンスタイミング12においてキャリアを検出すると送信休止時間T5よりも短い時間間隔T2でキャリアセンス動作をするようにキャリアセンス間隔をT1からT2に変更する。送信休止時間T5を100m秒とするとT2は例えば20m秒に設定される。黒丸で示す13のキャリアセンスタイミングはT5のタイミングでのキャリアセンス動作であり、キャリアが検出されなくなったタイミングを示している。図6の場合連続して2回キャリアが検出されなくなったと判定したとき送信休止時間T5を検出したとして、無線子機M1〜Mnは、次に送信されるSND−UD2である信号16を受信するために連続受信動作14に移行する。
上記説明した動作について図1を参照しながらさらに説明する。無線子機M1〜Mnは時刻Taになると制御手段8からの信号により間欠制御手段3が起動され、間欠制御手段3は周期T1で間欠的に選択増幅手段2及びキャリアセンス手段4の電源をONし、キャリアセンス動作を行わせる。キャリアセンス動作とは、受信した信号レベルが所定の信号レベル以上かどうかを検出する動作である。キャリアセンスのために電源をONする時間は10m秒以下である。第一の判定手段6では信号15を検出したかどうかの判定を行う。判定方法は、T1周期で連続して所定の回数キャリアを検出した時としても良いし、例えば(3×T1)時間の間に2回キャリアを検出した時としても良い。図6の例ではキャリアを1回でも検出すれば信号15を検出したと判定している。第一の判定手段6で信号15を検出したと判定すると、制御手段8は間欠制御手段3に間欠周期をT1からT2に変更するように指示する。そして第二の判定手段7で送信休止時間の有無を判定する。送信休止時間の有無についての判定方法は、T2周期で連続して所定の回数キャリアを検出できない時としても良いし、例えば(3×T2)時間の間に2回キャリアを検出できない時としても良い。第二の判定手段7でキャリア無、すなわち送信休止時間有と判定すると制御手段8は間欠制御手段3に指示して選択増幅手段2の電源を常時ONさせ、信号受信手段5を起動して信号16を受信できる状態に定期報知装置を移行させる。第一の判定手段6及び第二の判定手段7はそれぞれタイムアウト機能を有し、それぞれの判定手段が起動してからタイムアウト時間が経過すると、制御手段8に報知し、制御手段8はキャリアセンス動作を停止し、定期報知装置のすべての電源をOFFし待機状態に戻る。また第二の判定手段7で送信休止時間を検出後、所定の時間経過しても信号受信手段5において図2に示すフレームパケットを受信できない場合も制御手段8は定期報知装置のすべての電源をOFFし待機状態に戻る。
以上説明した動作により、無線子機M1〜Mnは信号16以降のSND−UDn電文を受信し、ファームウェア書き換えデータを復号できる。無線子機M1〜MnはSND−UD1信号である信号15を受信復号できない。そこで信号15には意味のないダミーデータを乗せ、信号16からファームウェア書き換えデータを200バイトごとに分割した信号を乗せて順次送信するようにすれば良い。或いは信号15と信号16は同一のデータを送るようにしても良い。或いは信号15に含まれるファームウェア書き換えデータはゾーンA、B、Cにおいて無線子機M1〜Mnにおいて送信されるSND−NRの後に無線親機から再度送信するようにしても良い。
本実施例では図4に示す無線親機CからのSND−UDで各無線子機が受信を開始する受信タイミングBの情報を送信し、上記受信タイミングBを受信した無線子機がゾーンDの受信タイミングBで受信を開始し、前記SND−UDを無線親機Cから送信されなかった無線子機はゾーンDでの受信を行わない構成であるが、上記SND−UDに受信タイミングBの情報を乗せなくても良い。SND−UDに受信タイミングBの情報を乗せないばあいは、あらかじめ各無線子機には受信タイミングBの情報が例えば無線子機設置時に書
き込まれている。
また各無線子機は上記SND−UD受信の有無に関わらず、あらかじめ記憶しているゾーンDで受信タイミングBで受信動作をするように構成しても良い。
以上のように本発明にかかる定期報知装置及び定期報知システムは、世界標準的なWireless M−bus上で動作するOMSプロトコルを用いたガス自動検針システムのような無線通信システムにおいて、収容できる無線子機数及び無線子機の検針データ送信間隔に大きな影響を与えることなく、効率的に各無線子機に対してファームウェアのような大容量データを無線親機は一斉同報することができる。
1 アンテナ
2 選択増幅手段
3 間欠制御手段
4 キャリアセンス手段
5 信号受信手段
6 第一の判定手段
7 第二の判定手段
8 制御手段
9 送信手段

Claims (6)

  1. 定期的に発生する定期信号を送受信する期間と、非定期に発生する非定期信号を送受信する期間とからなる所定期間が繰り返し割り当てられる1または2以上の定期信号送信装置との間で、無線通信を行う信号収集装置であって、
    前記定期信号を送受信する期間内に、前記定期信号送信装置からの定期信号を受信する受信部と、
    前記定期信号送信装置に対し非定期信号を送信する場合に、前記定期信号を送信した定期信号送信装置へ時刻情報を送信する送信部とを備え、
    前記時刻情報が示す時刻は、前記非定期信号を送受信する期間の範囲内であることを特徴とする信号収集装置。
  2. 前記定期信号は、前記定期信号送信装置が備えつけられた計測装置から取得した検針データ、もしくは前記計測装置に関する異常の有無を示す異常通知データである、
    請求項1記載の信号収集装置。
  3. 前記非定期信号は、前記定期信号送信装置に関わるファームウェアを更新するための更新用データである、
    請求項2記載の信号収集装置。
  4. 前記送信部は、前記時刻情報で指定した時刻から所定時間後に、前記1または2以上の定期信号送信装置に対し非定期信号を同報送信する、
    請求項3記載の信号収集装置。
  5. 定期的に発生する定期信号を送受信する期間と、非定期に発生する非定期信号を送受信する期間とからなる所定期間が繰り返し割り当てられ、前記定期信号を送受信する期間内に信号収集装置へ定期信号を送信する送信部と、
    前記定期信号の送信直後に前記定期信号を受信した信号収集装置から時刻情報を受信する受信部とを備え、
    前記時刻情報が示す時刻は、前記非定期信号を送受信する期間の範囲内であり、
    前記受信部は、前記時刻情報に基づいた時刻に前記信号収集装置からの非定期信号を受信する動作を開始する、定期信号送信装置。
  6. 定期的に発生する定期信号を送受信する期間と、非定期に発生する非定期信号を送受信する期間とからなる所定期間が繰り返し割り当てられた下で、信号収集装置と、1または2以上の定期信号送信装置との間で無線通信を行う信号収集システムであって、
    前記信号収集装置は、
    前記定期信号を送受信する期間内に、前記定期信号送信装置からの定期信号を受信する信号収集装置側受信部と、
    前記定期信号送信装置に対し非定期信号を送信する場合に、前記定期信号を送信した定期信号送信装置へ時刻情報を送信する信号収集装置側送信部とを備え、
    前記定期信号送信装置は、
    前記定期信号を送受信する期間内に、前記信号収集装置へ定期信号を送信する定期信号送信装置側送信部と、
    前記定期信号の送信直後に前記定期信号を受信した信号収集装置から時刻情報を受信する定期信号送信装置側受信部とを備え、
    前記時刻情報が示す時刻は、前記非定期信号を送受信する期間の範囲内であり、
    前記定期信号送信装置側受信部は、前記時刻情報に基づいた時刻に前記信号収集装置からの非定期信号を受信する動作を開始する、信号収集システム。
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