JP2015081894A - 表面形状測定装置及び表面形状測定方法 - Google Patents

表面形状測定装置及び表面形状測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】測定対象の形状とともに絶対位置も取得可能な、表面形状測定装置及び方法を提供する。
【解決手段】演算器22は、光学素子16A〜16Dの相対移動時の被測定面26のモアレ像の変化に基づいて、撮像器20の任意の受光素子が受光した光線の、被測定面26上の反射点の法線ベクトルnを求める。さらに、複数の受光素子にそれぞれ対応する法線ベクトルnに基づいて被測定面26の形状を合成する。加えて、撮像器20と被測定面26とを相対的に角度変化させたときの、被測定面26上の任意の反射点に対応する、角度ごとの受光素子に基づいて、被測定面26の絶対位置を求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面形状測定装置及び表面形状測定方法に関する。
従来から、被測定面を撮像して、この撮像データに基づいて被測定面の表面形状を測定する、表面形状測定方法が知られている。例えば、特許文献1〜3、非特許文献1〜2では、被測定面に縞パターンを映り込ませるとともに、この縞パターン像に基づいて、被測定面の形状を求める、デフレクトメトリを行っている。また、非特許文献3〜4では、被測定面にモアレ像を映り込ませるとともに、このモアレ像に基づいて、被測定面の形状を求める、モアレデフレクトメトリを行っている。また、非特許文献5〜9では、被測定面上の任意の点の法線ベクトルを求めて、これらの法線ベクトルを積分することによって、被測定面の表面形状を求めている。
特開2006−214914号公報 特開2010−197391号公報 特開2013−24737号公報
エム.シー.クナウアー(M. C. Knauer)外2名、「位相測定デフレクトメトリ:鏡面測定の新しいアプローチ(Phase Measuring Deflectometry: a new approach to measure specular free-form surfaces)」、国際光工学会論文集(Proceedings of SPIE)、平成16年、第5457巻、p.366−376 ジー.ハウスラー(G. Hausler)外3名「マイクロデフレクトメトリ−ナノメートルレベルでの高さ解像度を持った3次元のマイクロトポグラフィーを取得する新しいツール(Microdeflectometry-a novel tool to acquire three-dimensional microtopography with nanometer height resolution)」、オプティクスレターズ(Optics Letters)、平成20年、第33巻、p.396−398 オー.カフリ(O. Kafri)外1名、「モアレデフレクトメトリを用いた鏡面反射解析(Reflective surface analysis using moire deflectometry)」、アプライドオプティクス(Applied Optics)、昭和56年、第20巻、第18号、p.3098 オー.カフリ(O. Kafri)外1名「モアレデフレクトメトリ(Moire deflectometry)」、ワイリー(Wiley)、平成1年、モアレメトロジーの物理学、第6章 エー.アグラワル(A. Agrawal)外2名「勾配センサから表面を再構成する際のレンジについて(What is the Range of surface reconstructions from gradient sensor)」、平成18年、コンピュータヴィジョン欧州会議(European Conference on Computer Vision (ECCV))、p.578−591 エー.アグラワル(A. Agrawal)外2名「勾配場に基づく表面再構成の代数的アプローチ(An algebraic approarch to surface reconstruction from gradient fields)」、平成17年、コンピュータヴィジョン国際会議(International Conference on Computer Vision)、p.174−181 アール.ティー.フランコット(R. T. Frankot)外1名、「シェーディングアルゴリズムを用いた、形状への積分可能性を高める方法(A Method for enforcing integrability in shape from shading algorithm)」、パターン解析と機械知能に関する米国電気電子学会紀要(IEEE transactions on pattern analysis and machine intelligence)、平成10年、第10巻、第4号、p.439−451 ピー.コヴェシ、「法線と関連付けた形状による表面形成(Shapeles correlated with surface normals Produce Surfaces)」、平成17年、コンピュータヴィジョン国際会議(International Conference on Computer Vision)、p994−1001 エス.エットル(S. Ettl)外3名、「勾配データに基づく表面再構成(Shape reconstruction from gradient data)、平成17年、応用光学(Applied Optics)、第47巻、第12号、p.2091−2097
ところで、被測定面の形状を求める際に、その絶対位置を取得したいとの要望がある。測定対象が立体形状である場合など、一回の撮像で測定対象の全表面を撮像することが困難である場合に、測定対象を回転させるなどして、複数回撮像を行う必要がある。さらにこれらの撮像データを合成して、最終的な測定対象の立体表面形状を求める。この撮像データの合成の際に、絶対位置、つまり所定の基準位置からの測定対象の位置が分かっていないと、撮像データの合成(被測定面データの繋ぎ合わせ)が困難となる。そこで、本発明は、測定対象の形状とともに絶対位置も取得可能な、表面形状測定装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明は、表面形状測定装置に関する。当該装置は、被測定面に光を照射する光源と、前記光源から被測定面までの光路上に設けられるとともに、それぞれに格子が形成され、前記被測定面に前記格子によるモアレ像を投影させる、複数の光学素子と、複数の受光素子を備えるとともに、前記被測定面の前記モアレ像を撮像する撮像器と、前記撮像器が撮像した前記モアレ像に基づいて、前記被測定面に関する演算処理を行う演算器と、を備える。前記複数の光学素子は相対移動させられ、前記演算器は、前記光学素子の相対移動時の前記被測定面のモアレ像の変化に基づいて、任意の前記受光素子が受光した光線の、前記被測定面上の反射点の法線ベクトルを求めるとともに、複数の前記受光素子にそれぞれ対応する法線ベクトルに基づいて前記被測定面形状を合成し、前記撮像器と前記被測定面とを相対的に角度変化させたときの、前記被測定面上の任意の反射点に対応する、角度ごとの前記受光素子に基づいて、前記被測定面の絶対位置を求める。
また、上記発明において、前記演算器は、前記光学素子の相対移動に伴う、前記受光素子の輝度変化に基づいて、当該受光素子が受光した光線の、前記光源から前記被測定面までの経路に沿った入射ベクトルを求めることが好適である。
また、上記発明において、前記演算器は、前記撮像器に対して、ピンホールカメラモデルに基づくカメラキャリブレーションを行うことで、任意の前記受光素子が受光した光線の、前記被測定面から当該受光素子までの経路に沿った反射ベクトルを求めることが好適である。
また、上記発明において、前記演算器は、前記入射ベクトル及び反射ベクトルに基づいて、前記被測定面における光線の反射点における法線ベクトルを求めることが好適である。
また、上記発明において、前記撮像器は、前記撮像器と前記被測定面とが第1の角度及び前記第1の角度とは異なる第2の角度であるときの、前記光学素子の相対移動時の前記被測定面のモアレ像の変化を、それぞれ撮像し、前記演算器は、前記第1及び第2の角度であるときの、前記光学素子の相対移動に伴う前記受光素子の輝度変化に基づいて、前記第1の角度であるときの任意の前記受光素子に受光された光線の前記被測定面上の反射点と反射点が等しい前記第2の角度であるときの光線を受光した前記受光素子を求め、これらの前記受光素子に基づいて、前記反射点の絶対位置を求めることが好適である。
また、上記発明において、前記被測定面を備える測定対象物は回転テーブル上に配置され、前記回転テーブルによる前記被測定面の回転により、前記撮像器と被測定面とが相対的に角度変化することが好適である。
また、上記発明において、前記演算器は、前記回転テーブルによる前記被測定面の回転を、前記撮像器の回転に置き換える演算を行うことが好適である。
また、上記発明において、前記撮像器の光軸と、前記複数の光学素子の移動軸とが直交していることが好適である。
また、本発明は、表面形状測定方法に関する。当該方法では、光源によって被測定面に光を照射し、前記光源から被測定面までの光路上に、それぞれに格子が形成された複数の光学素子を設けるとともに、前記被測定面に前記格子によるモアレ像を投影させ、複数の受光素子を備える撮像器に、前記被測定面の前記モアレ像を撮像させ、前記撮像器が撮像した前記モアレ像に基づいて、前記被測定面に関する演算処理を行う。さらに、前記複数の光学素子を相対移動させ、前記光学素子の相対移動時の前記被測定面のモアレ像の変化に基づいて、任意の前記受光素子が受光した光線の、前記被測定面上の反射点の法線ベクトルを求め、複数の前記受光素子にそれぞれ対応する法線ベクトルに基づいて前記被測定面形状を合成し、前記撮像器と前記被測定面とを相対的に角度変化させたときの、前記被測定面上の任意の反射点に対応する、角度ごとの前記受光素子に基づいて、前記被測定面の絶対位置を求める。
本発明によれば、測定対象の形状とともにその絶対位置も取得可能となる。
本実施形態に係る表面形状測定装置を例示する斜視図である。 被測定面の撮像の様子を表す図である。 撮像器の開口角について説明する図である。 カメラキャリブレーションについて説明する図である。 カメラキャリブレーション後の光学系を例示する図である。 光学素子を例示する図である。 光学素子の相対移動による輝度変化を説明する図である。 光学素子の相対移動による輝度変化を説明する図である。 光学素子の相対移動による輝度変化を説明する図である。 被測定面の絶対位置を説明する図である。 被測定面の絶対位置を説明する図である。 被測定面の合成について説明する図である。 被測定面の絶対位置を説明する図である。 光学系の回転について説明する図である。 光学系の回転について説明する図である。
図1に、本実施形態に係る表面形状測定装置10を例示する。表面形状測定装置10は、光源12、回転テーブル14、光学素子16A〜16D、移動ステージ18A、18B、撮像器20、及び演算器22を備える。
光源12は、測定対象物24の被測定面26に向かって光を照射する。撮像器20が被測定面26を撮像するときに影が映り込むことを防ぐために、光源12は、被測定面26の全面を照射可能な光源であることが好適である。例えば、光源12は面光源であってよい。
回転テーブル14は、被測定面26を有する測定対象物24を保持するとともに回転させる。これにより、被測定面26と撮像器20とが相対的に角度変化する。回転テーブル14は、例えば90°回転が可能なテーブルであってよい。
光学素子16A〜16Dは、光源12と被測定面26との間の光路上に設けられる。光学素子16A〜16Dには、それぞれ格子Gが形成され、被測定面26には、図2下段で示すように、複数の格子Gが重なることによって生じるモアレ像(干渉縞像)が投影される。
図1に戻り、格子Gは、例えば、ガラスや石英等の透光性基材の表面に非透光性の材料を蒸着等することにより形成される。格子Gのパターンは、表面形状測定装置10で用いられる光源12から照射される光の特性や測定対象物24の反射特性に応じて設定することが好適である。例えば、光学素子16A〜16Dは、59本/cm(150本/インチ)のピッチで平行線が配列された一次元格子を備えるロンキー格子であってよい。
光学素子16A、16Bと、光学素子16C、16Dは、格子パターンが異なっていることが好適である。例えば、光学素子16A、16Bは、鉛直方向に延伸する一次元格子パターンを備え、光学素子16C、16Dには、水平方向に延伸する一次元格子パターンを備えるものであってよい。このようにすることで、後述するように、光源12からの光線の経路を求めることが可能となる。
移動ステージ18A、18Bは、複数の光学素子16A〜16Dを相対移動させる。これにより複数の光学素子16A〜16Dは、光路上の相対間隔が変化する。移動ステージ18A、18Bは、例えば一軸ステージであってよい。
移動ステージ18A、18Bは、すべての光学素子16A〜16Dを移動させてもよいし、いずれかの光学素子を移動可能とし、残りの光学素子を固定させてもよい。この場合、格子パターンが同一なペアの一方を固定して、他方を移動させることが好適である。例えば、移動ステージ18A、18Bは、光学素子16A、16Dを固定して、光学素子16B、16Cを移動させる。
移動ステージ18A、18Bは、それぞれの格子Gが平行となるように、光学素子16A〜16Dを保持してもよいし、非平行な状態で固定してもよい。なお、後述するように、非平行に保持する場合、被測定面26の形状算出の際に、平行に保持する場合と比較して演算負荷が大きくなる。このことから、それぞれの格子Gが平行となるように、移動ステージ18A、18Bは、それぞれの光学素子16A〜16Dを保持することが好適である。なお、平行とは完全な平行関係、つまり、格子間の角度が0°である場合のみに限られず、測定結果に対して格子間の角度のずれの影響が実質的に問題にならない角度も含む。
移動ステージ18A、18Bにより、光学素子16Aと16Bの間隔、及び、光学素子16Cと16Dの間隔が変更される。このとき、移動ステージ18A、18Bの移動方向は、光学素子16A〜16Dの格子形成面に対して垂直であっても、垂直とは異なる方向であってもよい。なお、後述するように、被測定面26の形状算出の際の演算負荷を軽減するため、移動ステージ18A、18Bは、格子形成面に対して垂直方向に光学素子16A〜16Dを移動させることが好適である。ここで、垂直とは完全な垂直関係のみに限られず、測定結果に対して垂直からの角度のずれの影響が実質的に問題にならない角度も含む。
撮像器20は、測定対象物24の被測定面26に投影されたモアレ像を撮像する機器である。図3に示すように、例えば、撮像器20は、CCDセンサやCMOSセンサ等の受光素子28が面状に複数配列された受光面30を備えている。また、撮像器20は、受光面30と被測定面26との間の光路上に、レンズ32を備えている。ここで、1つの受光素子28に対して広い開口角で光が入射すると、後述する輝度変化の周期性が低下するおそれがある。そこで、レンズ32の開口角γを絞り込むことが好適である。例えば、開口角γは、10mrad以下とすることが好適である。また、撮像器20は、角度調整ステージ等を備えてもよい。
なお、撮像器20の光軸L1と、光学素子16A〜16Dの移動軸L2とは、直交していても、非直交であってもよい。ここで、後述するように、被測定面26の形状算出の際に、光軸L1と移動軸L2とが非直交であると、直交であるときと比較して、演算負荷が掛かるようになることから、光軸L1と移動軸L2とを直交させるようにすることが好適である。なお、直交とは90°に交わる場合のみに限られず、測定結果に対して90°からの角度のずれの影響が実質的に問題にならない角度も含む。
図1に戻り、演算器22は、撮像器20が撮像したモアレ像に基づいて、被測定面26に関する演算処理を行う。演算器22は、撮像器20、回転テーブル14、及び移動ステージ18A、18Bと通信可能となっている。演算器22は、これらの機器から送られた信号の演算処理を行ったり、これらの機器に対して制御信号を送信する。
演算器22は、記憶部34及び演算処理部36を含んで構成される。記憶部34は、移動ステージ18A、18Bの移動ピッチ、撮像器20が取り込んだモアレ像の画像データ、及び当該画像データを演算処理するためのプログラム等を記憶する機器である。記憶部34は、これらの情報を記憶可能な機器であればよく、例えばROMやRAM、EPROM、ハードディスク装置等の1つまたは複数の組み合わせから構成することができる。
演算処理部36は、撮像器20が取り込んだ画像データに対して演算処理を行う。この演算処理によって、後述するように、被測定面26の形状及び絶対位置が求められる。また、演算処理部36は、移動ステージ18A、18Bを駆動させる図示しないモータ等の駆動手段に対して、所定の移動ピッチ(例えば0.1mm)分の駆動信号を送信する。演算処理部36は、これらの演算処理が可能な機器であればよく、例えばマイクロコンピュータユニットを含んで構成することができる。
次に、演算器22による演算処理について説明する。演算器22は、撮像器20の光学系を、カメラ中心と画像平面から構成されるピンホールカメラの光学系に変換する、カメラキャリブレーションを行う。
図4上段には、撮像器20のレンズ32及び受光面30からなる光学系の概念図が示されている。この光学系では、レンズ32中心Oから入射した光線が受光面30のそれぞれの受光素子28に入射する。この光学系を、図4の下段に示すようなピンホールカメラの光学系に変換する。ピンホールカメラモデルでは、受光面30の背面(光路の下流側)にカメラ中心Oを設けるとともに、このカメラ中心Oを、受光面30から入射したすべての光線が通過する。このモデルを用いると、受光面30上の任意の受光素子28を通過する光線の経路が一意に定まる。言い換えると、任意の受光素子28が受光した光線の、被測定面26から当該受光素子28までの経路に沿った反射ベクトルを一意に導き出すことができる。
レンズ32及び受光面30からなる光学系を、ピンホールカメラモデルによる光学系に変換する方法は既知であり、例えば非特許文献1、2等に記載されているが、例えばレンズ32の収差や座標系の回転を考慮したパラメータを用いて、当該変換が行われる。座標系の回転とは、例えば、光軸(Z軸)を回転軸として、座標系を180°回転させる(反転させる)ことを指す。
ピンホールカメラモデルによるカメラキャリブレーションを行うことで、被測定面26から反射して受光面30に入射する反射ベクトルeの他にも、焦点距離Fが求められる。焦点距離Fは、受光面30とカメラ中心Oまでの距離を指し、受光面30の中心cを通る反射ベクトルeから求めることができる。演算処理部36は、カメラキャリブレーションによって求められた受光面30上の全受光素子28に対応する反射ベクトルeと、焦点距離Fを算出するとともに、記憶部34にこれらのパラメータを記憶させる。
図5には、カメラキャリブレーション後の、被測定面26及び光源12を含む光学系の模式図が例示されている。光源12から射出された光線は、光学素子16A〜16Dを経由して被測定面26で反射し、その後受光素子28にて受光される。この光線の軌跡について、被測定面26から任意の受光素子28までの経路に沿った反射ベクトルeは、上記のカメラキャリブレーションによって既に求められているから、光源12から被測定面26までの経路に沿った入射ベクトルが分かれば、被測定面26の反射点における法線ベクトルを求めることができる。具体的には、反射ベクトルe、反射点rにおける法線ベクトルn、接線ベクトルt、及び係数α、βを用いて、以下の数式(1)が得られる。なお、以下では、計算の便宜上、被測定面26から受光素子28に向かう反射ベクトルを−eで表している。
ここで、入射ベクトルvと反射ベクトルeの内積から下記数式(2)が得られる。
さらに、入射ベクトルv、法線ベクトルn、接線ベクトルt、及び係数α、βを用いて、下記数式(3)が得られる。
さらに数式(1)〜(3)から、下記数式(4)が得られる。
ここで、被測定面26の形状を表す関数をf(x,y)とする。なお、座標系はカメラキャリブレーション後の座標系を用いるものとする。すなわち、カメラの光軸(L1)をz軸として、これに直交するようにx軸を取り、さらにz軸及びx軸に直交するようにy軸を取る。関数f(x,y)により、法線ベクトルnは下記数式(5)のように表すことができる。
なお、数式(5)のf、fは、それぞれ、関数f(x,y)のx、yに関する偏導関数である。Tは行列の転置を表している。
また、入射ベクトルvについて、図6のように、光学素子16A〜16Dの移動軸L2に対する、入射光線の水平面(x−z平面)上の角度をφ、鉛直面(x−y平面)上の角度をφで表すと、下記数式(6)が得られる。
なお、移動軸L2と撮像器20の光軸が非直交である場合には、直交状態に対するずれ角度を各座標のパラメータに反映させる。
さらに、反射ベクトルeについて、カメラの焦点距離Fを用いて、下記数式(7)が得られる。
数式(5)〜(7)を、数式(4)に代入すると、下記数式(8)、(9)が得られる。
ただし、κは下記数式(10)のように表される。
数式(8)〜(10)によってf及びfを求めれば、数式(5)によって法線ベクトルnを求めることができる。数式(8)〜(10)の各パラメータのうち、反射ベクトル成分e、e、および焦点距離Fは、カメラキャリブレーションにより既知である。入射光の角度φ及びφは、以下のようにして求める。
光源12と被測定面26との間には、光学素子16A〜16Dが設けられている。したがって、光源12から射出された光線は光学素子16A〜16Dの格子Gを通過する。光線は、格子Gの非透過部分に一部または全部遮断されるか、非透過部分の隙間を一部または全部通過することになる。この遮断/通過は、光学素子16A〜16Dの相対距離の変化に応じて変化する。
説明を容易にするために、光学素子16Aと16Bを例にとると、図7のように、光学素子16Aと16Bの距離ξが変化すると、これに応じて受光素子28の輝度が変化する。例えば光学素子16Aと16Bの相対距離がξ0及びξ3のとき、光線は格子パターンに形成された非透過部分の隙間を通過する。このとき、図7下段に示すように、この光線を受光する受光素子28が検知した輝度が極大値を取る。また、光学素子16Aと16Bの相対距離がξ2及びξ4のとき、光線は格子パターンの非透過部分によって遮断される。このとき、受光素子28が検知した輝度は極小値を取る。この輝度変化は、光学素子16Bの移動軸に対する光線の角度φに応じて変化する。具体的には、格子ピッチΛを用いて、輝度変化の波長λと、光線の角度φは、下記数式(11)のように表すことができる。
また、図3にて説明したように、受光素子28に受光される光線の経路は一つのみではなく、レンズ32の開口角γに起因して複数経路から光線が入射する。これを考慮すると、任意の受光素子28の輝度変化I(ξ)は、下記数式(12)のように記載することができる。なお、数式(12)では、輝度の直流成分は無視している。
なお、上記数式(12)は、光学素子16A〜16Dの格子Gがいずれも平行関係にあり、かつ、移動方向に対していずれも垂直である条件下での数式である。格子Gがそれぞれ非平行であるとき、及び移動方向に対して傾いているときは、ξやΛに対して、平行状態に対する角度差や移動方向に対する傾きに応じたオフセット値を与える。
数式(12)において、γはφよりも十分に小さく、0に近いとすると、tan(φ+γ)はtan(φ)+γと近似できる。この近似を利用すると、数式(12)は下記数式(13)のように変形できる。
数式(13)のうち、輝度I(ξ)は受光素子28から取得できる。また、光学素子16A,16Bの相対距離ξは移動ステージ18Aから取得できる。レンズ32の開口角γ及び光学素子16A,16Bの格子ピッチΛは既知である。したがって、受光素子28の輝度I(ξ)を測定することで、入射光の角度φを求めることができる。
ここで、数式(13)の正弦項の分母から、図8に示すように、光学素子16A,16Bの相対距離ξの増加に伴って、輝度I(ξ)の振幅(信号強度)は小さくなる。つまり輝度I(ξ)は減衰振動の挙動を示す。振幅が0となるξは、下記数式(14)のように表すことができる。
数式(14)から、隣り合う光学素子がξ以上離れていれば、輝度変化には影響を与えないことが導き出せる。このことから、光源12から被測定面26までの光路上に、2種類の光学素子16A,16B及び16C,16Dを配置することができる。
具体的には、図9に示すように、格子パターンが異なりかつ隣り合う光学素子16Bと16Cとを、ξ以上離間させる。本実施の形態では、光学素子16Bを、光学素子16Aから遠ざける、つまり光学素子16Cに近づけるように移動させることから、光学素子16Bを光学素子16Cに最も近づけたときに、その離間距離がξ以上となるように、両者を配置する。なお、図9では、光学素子16Bの移動距離をd1で表している。このことから、光学素子16Bと16Cとの初期離間距離は、d1+ξ以上であることが好適である。
さらに、一方の光学素子16A,16Bのペアの相対移動による輝度変化の測定中に、他方の光学素子16C,16Dのペアが輝度変化に影響を与えないように、それぞれを配置することが好適である。具体的には、光学素子16A,16Bを相対移動させて(光学素子16Bを移動させて)輝度変化を測定している際には、光学素子16C,16Dの離間距離をξ以上とする。同様にして、光学素子16C,16Dを相対移動させて(光学素子16Cを移動させて)輝度変化を測定している際には、光学素子16A,16Bの離間距離をξ以上とする。
このように光学素子16A〜16Dを配置するとともに、光学素子16Bと光学素子16Cを順に移動させることで、図9で示すような輝度変化を得ることができる。光学素子16Bの移動時に得た輝度変化から、入射ベクトルvの水平面(X−Z平面)上の角度成分φが求められる。また、光学素子16Cの移動時に得た輝度変化から、入射ベクトルvの鉛直面(Y−Z平面)上の角度成分φが求められる。求められた角度φ及びφを数式(8)〜(10)に代入して、f及びfを求めることができる。さらに求められたf及びfを数式(5)に代入すれば、法線ベクトルnを求めることができる。
実際の演算では、光学素子16A〜16Dの相対移動時の、被測定面26上に投影されたモアレ像の変化に基づいて、法線ベクトルnを求める。すなわち、演算処理部36が任意の受光素子28を選択して、この受光素子28の、光学素子16A〜16Dの相対移動に伴う輝度変化を求める。さらにこの輝度変化から、当該受光素子28が受光した光線の、光源12から被測定面26に向かう角度φ及びφを求める。これにより、入射ベクトルvが求められる。
さらに演算処理部36は、入射ベクトルv及び反射ベクトルeから、任意の受光素子28に対応する法線ベクトルn、つまり、当該受光素子28が受光した光線の、被測定面26上の反射点における法線ベクトルnを求める。この演算を、例えば受光面30上のすべての受光素子28に対して行う。
次に、演算処理部36は、求めた法線ベクトルnを用いて、被測定面26の形状を合成する。被測定面26上の任意の点を示すベクトルとして、図10に示すように、カメラ中心Oから被測定面26の反射点rを結ぶベクトルrを用いる。ベクトルrは下記数式(15)のように表すことができる。
ここで、kは倍率を表すスカラー値である。さらに、法線ベクトルn及び反射ベクトルeを、同次座標n、eに改めると、それぞれ下記数式(16)、(17)のように表すことができる。
ここで、被測定面26の形状を表す関数z=f(x,y)上の任意の点をr(x,y,z)とすると、図11に示すように、ベクトルrとkeの差からなるベクトルは、法線ベクトルnと直交する。このことから、下記数式(18)が導き出せる。
数式(18)から、被測定面26の形状を表す関数は、下記数式(19)のように表される。
数式(19)で与えられた関数を、各受光素子28に適用する。受光面30上では、複数の受光素子28が面上に配置されている。図12に示すように、受光素子28の番号(画素番号)を、受光面30に沿って互いに直交するi軸及びj軸を用いて、(i,j)(i=1,2…,I j=1,2…,J)とすると、数式(19)は下記数式(20)のように表すことができる。
法線ベクトルnの要素(fxi,j,fyi,j)は上述したように受光素子28の輝度変化から求めることができ、また反射ベクトルeの要素(exi,j,eyi,j,F)は、カメラキャリブレーションにより求めることができる。したがって倍率ki,jが分かれば、被測定面26の形状を求めることができる。
ここで、受光素子28は離散的に分布しているから、これにより求めた被測定面上の点(反射点)も、離散的に分布することになる。倍率ki,jを求めるに当たり、本来離散的に分布する被測定面上の反射点は、隣接する反射点間で連続するという条件を用いる。数式(20)に隣接する反射点は下記数式(21)のように表される。
数式(20)、(21)を用いると、これらの数式によって表される反射点の中点αは、下記数式(22)のように表すことができる。
さらに、中点αにおいて、数式(20)、(21)のzが等しくなると仮定すると、数式(20)〜(22)から、下記数式(23)が得られる。
数式(23)は、ki,jとki+1,jとの関係式である。i=1,2…Iであり、j=1,2…Jであるから、これらのすべての要素について方程式を作ると、I×J個の連立方程式ができる。これを行列で表すと、下記数式(24)及び(25)のようになる。
行列Mは、下記数式(26)、(27)で示す行列要素Mi,j、Mi+1,j以外の成分は0となる対角行列である。
また、数式(24)のうち、0はkと同じ要素数を持つゼロベクトルである。数式(24)と同様の式は、ki,jとki-1,j、ki,jとki,j+1、ki,jとki,j-1のそれぞれについて得ることができる。したがって、4×I×J個の連立方程式が得られる。
上記連立方程式に、ある受光素子28に対応するベクトルr(=ke)の倍率kを与える。例えばk1,1=10とする。これは、下記数式(28)のように表すことができる。
行列Fは、kと同じ要素数を持つ行ベクトルであり、下記数式(29)のように表される。
この制約条件の下で、ラグランジュ未定乗数法を用いて、数式(24)、(28)で表される連立方程式を解くと、ベクトルk=ki,j(i=1,2…I,j=1,2…J)を求めることができる。ベクトルkを求めることで、数式(15)、(17)を用いて、被測定面26の点群データを求めることができ、これにより、被測定面26の形状が合成される。
上述したように、任意のki,jを与えることで被測定面26の形状を合成できるが、図13に示すように、ki,jの値に応じて被測定面26の倍率(大きさ)や位置が変化する。そこで、演算処理部36は、被測定面26の絶対位置(基準位置からの距離)を示す倍率ki,jを求める演算処理を行う。
絶対位置の特定には、いわゆるステレオヴィジョンの原理を利用する。一般的なステレオヴィジョンでは、2つの撮像器を異なる角度で配置するとともに、これらの撮像器で撮影したそれぞれの画像において、同じ計測点が写る画素(対応点)を見つけて、この計測点の三次元座標を求める。
本実施形態では、上記の原理を利用して、撮像器20と被測定面26とを相対的に角度変化させるとともに、この角度変化の際の、被測定面26上の任意の反射点に対応する、角度ごとの受光素子28の情報に基づいて、被測定面26の絶対位置を求める。
具体的には、撮像器20を固定するとともに、被測定面26を回転テーブル14によって回転させる。回転角度Δθは、0°より大きく45°以下であってよい。好適には、5°としてよい。さらにこの回転を、被測定面26を固定させて撮像器20を回転させた状態に置き換える。図14に示すように、ある回転中心から被測定面26をψだけ回転させることは、光学素子16と撮像器20で構成される計測系を、回転中心に対して−ψだけ回転させることと等価である。また、図14に示されているように、被測定面26を角度ψだけ回転させると、入射ベクトルvの角度は2ψだけ変化する。なお、図14では、角度変化前の入射ベクトルvを、光学素子16の移動軸と平行としている。角度変化による入射ベクトルvの変化を表すと、下記数式(30)のようになる。
上記数式(30)では、角度変化前の入射ベクトルをvで表し、角度変化後の入射ベクトルをvで表している。数式(30)から、任意の入射ベクトルvを選択するとともに、数式(30)の右辺が2ψになる入射ベクトルvを探索する。例えば、被測定面26の回転軸に垂直な面と交わる受光素子28の列から、入射ベクトルvの候補を選択する。
入射ベクトルvが求められると、入射ベクトルv、vに対応する反射ベクトルe、eが求められる。この2つの反射ベクトルe、eが最も近づく点を被測定面26上の反射点とすると、当該反射率の倍率kを求めることができる。具体的には下記数式(31)のようになる。
ここで、ベクトルTはカメラ中心Oの相対的な位置を示す。ベクトルTは、例えば、キャリブレーションプレートを用いて求めることができる。図15の下段には、キャリブレーションプレート38が例示されている。キャリブレーションプレート38は、プレート上に規則的なパターンが形成された板部材である。
被測定面26の測定に先立って、キャリブレーションプレート38を回転テーブル14に保持させる。さらに回転前後のキャリブレーションプレート38を撮像器20にて撮像する。回転前後でキャリブレーションプレート38の画像は図15下段のように変化する。
次に、キャリブレーションプレート38の特徴点(例えば中心点)を基準とした座標系を求めて、2つのキャリブレーションプレート38を合わせる(一致させる)ように座標系の回転を計算すると、カメラ中心Oの移動量Tを求めることができる。
被測定面26の回転前後の反射ベクトルe、e、カメラ中心Oの移動ベクトルTを数式(31)に代入することで、倍率k、kを求めることができる。このうち、被測定面26回転前の倍率kを数式(24)、(28)で表される連立方程式に適用すると、被測定面26の絶対位置を示すベクトルk=ki,j(i=1,2…I,j=1,2…J)を求めることができる。
次に、実際の表面形状測定プロセスについて説明する。まず、事前校正を行う。具体的には、カメラキャリブレーションを行うことで、全受光素子28に対応する反射ベクトルeと焦点距離Fを求める。反射ベクトルの算出に当たり、被測定面26を所定の角度θだけ回転させた前後の反射ベクトルe及びeを求める。また、キャリブレーションプレート38を用いて、カメラ中心Oの移動ベクトルTを求める。
次に、データ計測を行う。測定対象物24を回転テーブル14に保持するとともに、光学素子16A〜16Dを相対移動させて、撮像器20に被測定面26に投影されたモアレ像を撮像させる。撮像器20のフォーカスは被測定面26に合わせておく。さらに、被測定面26をΔθ回転させて、撮像器20にこのときのモアレ像も撮像させる。
次にデータ処理を行う。演算処理部36は、被測定面26回転前のモアレ像の画像から、任意の受光素子28の輝度変化を求め、これに基づいて入射ベクトルvを求める。また、被測定面26回転後のモアレ像の画像から、入射ベクトルvを求める。さらに、任意の入射ベクトルvを選択し、これと被測定面上の反射点を等しくする入射ベクトルvを数式(30)により求める。求められた入射ベクトルv及びvにそれぞれ対応する反射ベクトルe及びeを求めてこれらと予め取得したカメラ中心Oの移動ベクトルTを数式(31)に代入する。これにより絶対位置を示す倍率kが求められる。
さらに演算処理部36は、入射ベクトルvと反射ベクトルeから、法線ベクトルnを求める。法線ベクトルnと倍率kから、被測定面26の形状及び絶対値を求める。
上記の測定装置を用いて、表面形状測定を行った。光源12としてMETAPHASE TECHNOLOGIES社製の白色照明(146mm×254mm)を用いた。光学素子16として、豊和産業社製のロンキー格子(260mm×160mm)を用いた。光学素子16の移動ステージ18として、シグマ光機社製のSGSP20−20を用いた。撮像器20として、Basler社製のCCDカメラである、GigEカメラ(型式:acA1300−30gm)を用いた。演算器22として、パーソナルコンピュータを用いた。また、計測対象として、曲率半径が100mmの凹面ミラーを用いた。回転テーブル14による凹面ミラーの回転角度は5°とした。直径は45mmであった。
上記の設備にて被測定面の形状測定を行ったところ、計算上の曲率半径は98.3mmとなり、直径は44.5mmとなり、いずれも実形状とよく一致した結果を得た。
10 表面形状測定装置、12 光源、14 回転テーブル、16 光学素子、18 移動ステージ、20 撮像器、22 演算器、24 測定対象物、26 被測定面、28 受光素子、30 受光面、32 レンズ、34 記憶部、36 演算処理部。

Claims (9)

  1. 被測定面に光を照射する光源と、
    前記光源から被測定面までの光路上に設けられるとともに、それぞれに格子が形成され、前記被測定面に前記格子によるモアレ像を投影させる、複数の光学素子と、
    複数の受光素子を備えるとともに、前記被測定面の前記モアレ像を撮像する撮像器と、
    前記撮像器が撮像した前記モアレ像に基づいて、前記被測定面に関する演算処理を行う演算器と、
    を備え、
    前記複数の光学素子は相対移動させられ、
    前記演算器は、
    前記光学素子の相対移動時の前記被測定面のモアレ像の変化に基づいて、任意の前記受光素子が受光した光線の、前記被測定面上の反射点の法線ベクトルを求めるとともに、
    複数の前記受光素子にそれぞれ対応する法線ベクトルに基づいて前記被測定面形状を合成し、
    前記撮像器と前記被測定面とを相対的に角度変化させたときの、前記被測定面上の任意の反射点に対応する、角度ごとの前記受光素子に基づいて、前記被測定面の絶対位置を求める、
    ことを特徴とする、表面形状測定装置。
  2. 請求項1に記載の表面形状測定装置であって、
    前記演算器は、前記光学素子の相対移動に伴う、前記受光素子の輝度変化に基づいて、当該受光素子が受光した光線の、前記光源から前記被測定面までの経路に沿った入射ベクトルを求めることを特徴とする、表面形状測定装置。
  3. 請求項2に記載の表面形状測定装置であって、
    前記演算器は、前記撮像器に対して、ピンホールカメラモデルに基づくカメラキャリブレーションを行うことで、任意の前記受光素子が受光した光線の、前記被測定面から当該受光素子までの経路に沿った反射ベクトルを求めることを特徴とする、表面形状測定装置。
  4. 請求項3に記載の表面形状測定装置であって、
    前記演算器は、前記入射ベクトル及び反射ベクトルに基づいて、前記被測定面上の反射点における法線ベクトルを求めることを特徴とする、表面形状測定装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の表面形状測定装置であって、
    前記撮像器は、前記撮像器と前記被測定面とが第1の角度及び前記第1の角度とは異なる第2の角度であるときの、前記光学素子の相対移動時の前記被測定面のモアレ像の変化を、それぞれ撮像し、
    前記演算器は、前記第1及び第2の角度であるときの、前記光学素子の相対移動に伴う前記受光素子の輝度変化に基づいて、前記第1の角度であるときの任意の前記受光素子に受光された光線の前記被測定面上の反射点と反射点が等しい前記第2の角度であるときの光線を受光した前記受光素子を求め、これらの前記受光素子に基づいて、前記反射点の絶対位置を求めることを特徴とする、表面形状測定装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載の表面形状測定装置であって、
    前記被測定面を備える測定対象物は回転テーブル上に配置され、
    前記回転テーブルによる前記被測定面の回転により、前記撮像器と被測定面とが相対的に角度変化することを特徴とする、表面形状測定装置。
  7. 請求項6に記載の表面形状測定装置であって、
    前記演算器は、前記回転テーブルによる前記被測定面の回転を、前記撮像器の回転に置き換える演算を行うことを特徴とする、表面形状測定装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載の表面形状測定装置であって、
    前記撮像器の光軸と、前記複数の光学素子の移動軸とが直交していることを特徴とする、表面形状測定装置。
  9. 光源によって被測定面に光を照射し、
    前記光源から被測定面までの光路上に、それぞれに格子が形成された複数の光学素子を設けるとともに、前記被測定面に前記格子によるモアレ像を投影させ、
    複数の受光素子を備える撮像器に、前記被測定面の前記モアレ像を撮像させ、
    前記撮像器が撮像した前記モアレ像に基づいて、前記被測定面に関する演算処理を行う、表面形状測定方法であって、
    前記複数の光学素子を相対移動させ、
    前記光学素子の相対移動時の前記被測定面のモアレ像の変化に基づいて、任意の前記受光素子が受光した光線の、前記被測定面上の反射点の法線ベクトルを求め、
    複数の前記受光素子にそれぞれ対応する法線ベクトルに基づいて前記被測定面形状を合成し、
    前記撮像器と前記被測定面とを相対的に角度変化させたときの、前記被測定面上の任意の反射点に対応する、角度ごとの前記受光素子に基づいて、前記被測定面の絶対位置を求める、
    ことを特徴とする、表面形状測定方法。
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