JP2015081865A - 流体種類判別装置及び流体種類判別方法 - Google Patents

流体種類判別装置及び流体種類判別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配管内を流れる流体の多様な種類を簡易かつ精度よく判別することができる流体種類判別装置及び流体種類判別方法を提供すること。【解決手段】配管外壁101に設置した1つの超音波探触子14は、配管100の接面と水平な面に超音波振動子11を設置して超音波を流体103に垂直に入射させる楔12を有し、時間計測部24は、超音波の送信から配管内壁102と流体103との界面から反射された反射波を受信するまでの第1時間と、流体103内を横断し配管100の反対側の配管内壁102と流体103との界面で反射された反射波を受信するまでの第2時間とをもとに流体103の伝搬時間を計測する。流体種類判別部25は、この伝搬時間及び取得された配管内径をもとに流体103の音速を求め、該音速と流体種類との対応関係を示す音速対流体種類関係情報DT1をもとに流体103の種類を判別する。【選択図】図1

Description

この発明は、配管内を流れる流体の多様な種類を簡易かつ精度よく判別することができる流体種類判別装置及び流体種類判別方法に関する。
地中には、都市ガスを供給するためのガス管や、上下水管等の配管が埋設されている。そして、配管が埋設された場所で工事を行う際、これらの配管が露出し、この露出した配管がどのような種類のものであるか不明な場合がある。このような場合、配管内部を流れる流体の種類、例えば都市ガスや水や空気などの流体の種類を判別することにより、露出した配管の種別を判定し、この配管種別ごとに適切な処置を取る必要がある。
従来の配管内の流体の種類を判別する流体種類判別方法として、配管に穿孔を設け、この穿孔により内部流体を抽出する方法がある。また、他の配管の流体種類判別方法として、中性子水分計を用いる方法がある。この方法は、配管を壊さずに流体種類を判別することができる。さらに、他の配管の流体種類判別方法として、特許文献1に記載されているように、超音波の透過強度により流体種類を判定するものがある。
特開平11−94613号公報
しかしながら、穿孔により内部流体を抽出して配管内の流体の種類を判別する流体種類判別方法では、配管の流体種類判別後に穿孔を塞ぐという配管の復旧作業が必要となり、時間と労力とがかかる。
また、中性子水分計を用いて配管内の流体の種類を判別する流体種類判別方法では、水の有無しか判らないので、判別できる流体が限られ、十分な流体種類判別を行うことができない。
さらに、特許文献1に記載された、超音波の透過強度を用いて配管内の流体の種類を判別する流体種類判別方法では、配管内に超音波探触子を設ける必要があり、このための複雑な配管工事が必要となる。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、配管内を流れる流体の多様な種類を簡易かつ精度よく判別することができる流体種類判別装置及び流体種類判別方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる流体種類判別装置は、配管外壁に設置した1つの超音波探触子から配管内の流体に超音波を送受信し、超音波の送信から受信までの時間を測定する時間計測部により計測された前記流体内を伝搬した超音波の伝搬時間及び配管内径をもとに前記流体の音速を求め、該音速と流体種類との対応関係をもとに前記流体の種類を判別する流体種類判別装置であって、前記超音波探触子は、前記配管の接面と水平な面に超音波振動子を設置して超音波を前記流体に垂直に入射させる楔を有し、前記時間計測部は、超音波の送信から配管内壁と前記流体との界面から反射された反射波を受信するまでの第1時間と、前記流体内を横断し前記配管の反対側の配管内壁と前記流体との界面で反射された反射波を受信するまでの第2時間とをもとに前記伝搬時間を計測することを特徴とする。
また、この発明にかかる流体種類判別装置は、上記の発明において、前記時間計測部は、超音波の送信から前記楔と前記配管外壁との界面から反射された反射波を受信するまでの第3時間を求め、前記第3時間と、入力される配管外径と、入力される配管材質の音速とをもとに前記配管内径を求めることを特徴とする。
また、この発明にかかる流体種類判別装置は、上記の発明において、前記配管材質と該配管材質の音速との対応関係を記憶する記憶部を有し、該対応関係をもとに前記配管材質の音速を求め、前記第3時間と、入力される前記配管外径と、前記配管材質の音速とをもとに、前記配管内径を求めることを特徴とする。
また、この発明にかかる流体種類判別装置は、上記の発明において、前記楔と前記配管外壁とが接する箇所の周囲に、前記配管外壁に接して超音波吸収体を設置することを特徴とする。
また、この発明にかかる流体種類判別装置は、上記の発明において、前記超音波吸収体は、基材にタングステンを混合したことを特徴とする。
また、この発明にかかる流体種類判別装置は、上記の発明において、前記超音波吸収体は、基材に磁性体を混合し、シート状に加工したことを特徴とする。
また、この発明にかかる流体種類判別方法は、配管外壁に設置した1つの超音波探触子から配管内の流体に超音波を送受信し、超音波の送信から受信までの時間を測定する時間計測部により計測された前記流体内を伝搬した超音波の伝搬時間及び配管内径をもとに前記流体の種類を判別する流体種類判別方法であって、前記配管の接面と水平な面に超音波振動子を設置して超音波を前記流体に垂直に入射させる送受信ステップと、超音波の送信から配管内壁と前記流体との界面から反射された反射波を受信するまでの第1時間と、前記流体内を横断し前記配管の反対側の配管内壁と前記流体との界面で反射された反射波を受信するまでの第2時間とをもとに前記伝搬時間を計測する伝搬時間計測ステップと、前記配管の配管内径を取得する配管内径取得ステップと、前記伝搬時間と前記配管内径とをもとに前記流体の音速を求める音速算出ステップと、音速と流体種類との対応関係をもとに前記流体の種類を判別する流体種類判別ステップと、を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる流体種類判別方法は、上記の発明において、前記伝搬時間計測ステップは、超音波の送信から前記楔と前記配管外壁との界面から反射された反射波を受信するまでの第3時間を求め、前記配管内径取得ステップは、前記第3時間と、入力される配管外径と、入力された配管材質に対して前記配管材質と該配管材質の音速との対応関係をもとに決定された配管材質の音速とをもとに前記配管内径を求めることを特徴とする。
この発明によれば、配管外壁に設置した1つの超音波探触子から配管内の流体に超音波を送受信し、超音波の送信から受信までの時間を測定する時間計測部により計測された前記流体内を伝搬した超音波の伝搬時間及び配管内径をもとに前記流体の音速を求め、該音速と流体種類との対応関係をもとに前記流体の種類を判別するものであって、前記超音波探触子は、前記配管の接面と水平な面に超音波振動子を設置して超音波を前記流体に垂直に入射させる楔を有し、前記時間計測部は、超音波の送信から配管内壁と前記流体との界面から反射された反射波を受信するまでの第1時間と、前記流体内を横断し前記配管の反対側の配管内壁と前記流体との界面で反射された反射波を受信するまでの第2時間とをもとに前記伝搬時間を計測するようにしている。この結果、配管内を流れる流体の多様な種類を簡易かつ精度よく判別することができる。
図1は、この発明の実施の形態である流体種類判別装置の全体構成を示す模式図である。 図2は、超音波振動子から配管に向けて出射された超音波信号の反射波の状態を示す模式図である。 図3は、超音波振動子で送信された超音波信号に対する反射波を超音波振動子が受信するタイムチャートである。 図4は、流体種類判別部による流体種類判別処理手順を示すフローチャートである。 図5は、配管内径の取得処理手順を示す詳細フローチャートである。 図6は、配管内を多重反射して伝わる干渉波の一例を示す模式図である。 図7は、配管内を多重反射しフランジで反射する干渉波の一例を示す模式図である。 図8は、配管内を多重反射して伝わる干渉波を超音波吸収体によって減衰させる状態を示す模式図である。 図9は、配管の円周の半分以下の範囲を覆うように超音波吸収体を設けた一例を示す模式図である。
以下、添付図面を参照してこの発明を実施するための形態について説明する。
(全体構成)
図1は、この発明の実施の形態である流体種類判別装置の全体構成を示す模式図である。図1において、流体種類判別装置1は、配管100内を流れる流体103の種類を判別するものである。
図1に示すように、流体種類判別装置1は、測定部10と装置本体20とを有する。測定部10は、超音波振動子11と楔12とを有する。超音波振動子11と楔12とは、楔12下部が配管100の配管外壁101に接する接面と、楔12上部が超音波振動子11を設置する設置面とが平行になっており、配管外壁101の接面に対して超音波を垂直に照射して透過させる構造となっている。なお、楔12の下部には、楔12の下部と配管外壁101との間における超音波の透過率が悪い空気などの存在をなくすため、超音波カプラとして機能する超音波接続媒体13を設けている。この超音波接続媒体13は、精製水、アルコール、シリコンなどによって実現される。超音波接続媒体13は、液状、ゲル状、ゴム状などのいずれの形態であってもよい。なお、超音波振動子11、楔12、及び超音波接続媒体13は、超音波探触子14を形成する。また、超音波探触子14の周囲の配管外壁101には、配管100の肉厚部を多重反射して伝わる干渉波を吸収する超音波吸収体15が配置される。測定部10は、超音波探触子14と超音波吸収体15とからなる。
装置本体20は、送信部21、受信部22、スイッチ23、時間計測部24、流体種類判別部25、記憶部26、及び入出力部27を有し、各部は制御部28に接続される。スイッチ23は、超音波振動子11に電気的に接続される。
送信部21は、超音波振動子11に超音波信号を生成させる超音波送信パルス電気信号を生成し、スイッチ23を介して超音波振動子11に出力する。超音波振動子11は、超音波送信パルス電気信号によって超音波信号を生成する。生成された超音波信号は、楔12を介して配管100を透過し、流体103内に入射する。流体103内に入射した超音波信号は、超音波探触子14の配置位置と反対側の配管内壁102で反射し、流体103内を一往復し、配管100を再び透過し、楔12を介して超音波振動子11に入射する。超音波振動子11に入射した超音波信号は、超音波振動子11によって超音波受信パルス電気信号に変換され、受信部22に出力される。なお、制御部28は、超音波送信パルス電気信号の送信時のみ、スイッチ23を送信部21側に接続し、超音波送信パルス電気信号の送信後における超音波受信パルス電気信号の受信時にはスイッチ23を受信部22側に接続する。
時間計測部24は、送信部21が送信した超音波送信パルス電気信号の送信時刻(超音波振動子11から超音波信号を送信した時刻)と受信部22が受信した超音波受信パルス電気信号の受信時刻(超音波振動子11が超音波信号の反射波を受信した時刻)とをもとに、配管100に対して垂直に入射された超音波信号が流体103内を一往復する伝搬時間を計測する。
ここで、図2に示すように、超音波振動子11から出射された超音波信号の反射波にはSa,Sb,Scの3つがある。反射波Saは、超音波振動子11から出射された超音波信号のうち、一部が楔12と配管外壁101との界面で反射して超音波振動子11に戻ってきたものである。反射波Sbは、楔12と配管外壁101との界面を透過した超音波信号のうち、一部が配管内壁102と流体103との界面で反射して超音波振動子11に戻ってきたものである。反射波Scは、配管内壁102と流体103との界面を透過した超音波信号が、流体103内を横断し、反対側の配管内壁102で反射して、流体103内を一往復した後、配管100及び楔12を透過して超音波振動子11に戻ってきたものである。
図3は、超音波振動子11で送信された超音波信号Sに対する反射波Sa,Sb,Scを超音波振動子11が受信するタイムチャートである。図3に示すように、時間taは、超音波振動子11が超音波信号Sを送信してから反射波Saを受信するまでの時間(第3時間)である。時間tbは、超音波振動子11が超音波信号Sを送信してから反射波Sbを受信するまでの時間(第1時間)である。時間tcは、超音波振動子11が超音波信号Sを送信してから反射波Scを受信するまでの時間(第2時間)である。
時間計測部24は、上述したように、配管100に対して垂直に入射された超音波信号が流体103内を一往復する伝搬時間tfを、次式(1)によって求める。すなわち、
tf=tc−tb …(1)
(配管内径Diが既知の場合の流体種類判別)
流体種類判別部25は、配管内径Diの2倍を、時間計測部24が求めた伝搬時間tfで除算して流体103の音速を求める。ここで、記憶部26は、音速対流体種類関係情報DT1を保持している。音速対流体種類関係情報DT1は、流体の種類によって定まる固有の音速と、流体種類との関係を示している。例えば、流体種類が都市ガスの場合、都市ガスはメタンを主成分としており、その音速は約430m/sである。また、流体種類が水の場合、その音速は約1500m/sである。また、流体種類が空気の場合、その音速は約340m/sである。一方、配管内径Diは、入出力部27から入力される既知の値である。地下に埋設される配管100の配管内径Diと配管外径DoとはJIS等によって規格化されており、計測対象の配管100の配管外面の規格表記を読み取ることによって配管内径Diを知ることができる。すなわち、流体種類判別部25は、配管内径Diの2倍を伝搬時間tfで除算して流体103の音速を求め、この求めた音速に対する流体種類を、音速対流体種類関係情報DT1を参照して判別する。制御部28は、流体種類判別部25が判別した流体種類を入出力部27から出力する。
(配管内径Diが未知の場合の流体種類判別)
一方、古い配管や埋設された配管では、規格表記が薄くなって判読が不能であったり、規格表記の箇所が埋まっていて見ることができない場合も多い。また、規格表記そのものが無い配管もある。このような場合、流体種類判別部25は、時間ta(第3時間)、配管外径Do、及び配管材質を用いて配管内径Diを推定する。この配管内径Diが推定できれば、流体種類判別部25は、配管内径Diが既知の場合と同様にして流体種類判別処理を行うことができる。
配管外径Doは、配管100を半分ほど掘り起こせば、実測することができる。また、配管100の配管材質は外観によって判断することができる。この配管外径Doと配管材質とは入出力部27から入力される。
流体種類判別部25は、記憶部26に予め保持された配管材質対音速関係情報DT2をもとに、入力された配管材質に対する配管100の音速を求める。例えば、配管材質が鉄やステンレスなどの金属に対しては音速が約6000m/s、配管材質がプラスチックであるポリ塩化ビニルに対しては音速が約2300m/s、配管材質がプラスチックであるポリエチレンに対しては音速が約1900m/sである。そして、配管材質が金属であるかプラスチックであるかの目視判別は容易である。このため、配管材質対音速関係情報DT2には、配管材質が金属の場合には配管100の音速Cpを6000m/s、配管材質がプラスチックの場合には配管100の音速Cpを2000m/sとして保持される。
流体種類判別部25は、配管外径Do、配管100の音速Cp、時間tb、時間taを用い、次式(2)によって配管内径Diを求める。すなわち、
Di=Do−Cp(tb−ta) …(2)
ここで、Cp(tb−ta)の値は、配管100の肉厚の2倍に相当する。
ところで、式(2)では、配管100の音速Cpを推定しているので配管内径Diの値には誤差がある。しかし、例えば、配管外径Doから配管100の肉厚を推定しようとすれば、口径50A(50mm)の場合で、金属管で肉厚が1.5〜9mm、プラスチック管で肉厚が2〜8mmであり、偏差が大きく、誤差が大きくなる。一方、配管100の音速Cpの配管材質の違いによる偏差は、配管材質が金属であるかプラスチックであるかを目視にて判別可能であるので、上述したように配管100の音速Cpを推定する場合の方が肉厚を精度よく推定できる。その結果、この実施の形態では、精度の高い配管内径Diを求めることができる。
(流体種類判別処理)
ここで、図4及び図5に示したフローチャートをもとに流体種類判別部25による流体種類判別処理手順について説明する。まず、図4に示すように、流体種類判別部25は、時間計測部24から時間ta、tb、tcを取得する(ステップS101)。その後、式(1)によって伝搬時間tfを算出する(ステップS102)。その後、入出力部27によって入力された配管内径Diあるいは式(2)によって算出された配管内径Diを取得する配管内径Diの取得処理を行う(ステップS103)。
その後、流体種類判別部25は、配管内径Diの2倍を伝搬時間tfで除算して流体103の音速を算出する(ステップS104)。さらに、流体種類判別部25は、音速対流体種類関係情報DT1を用いて、求めた音速に対応する流体種類を判別し(ステップS105)、この流体種類を入出力部27から出力し(ステップS106)、本処理を終了する。
図5は、ステップS103に示した配管内径Diの取得処理手順の詳細フローチャートである。図5に示すように、流体種類判別部25は、まず、配管内径Diが入出力部27によって入力済みであるか否かを判断する(ステップS201)。配管内径Diが入力済みである場合(ステップS201,Yes)には、そのままステップS103にリターンする。
一方、配管内径Diが入力済みでない場合(ステップS201,No)には、入出力部27から入力された配管外径Do及び配管材質を取得する(ステップS202)。その後、流体種類判別部25は、配管材質対音速関係情報DT2をもとに、取得された配管材質に対応する配管100の音速Cpを決定する(ステップS203)。その後、流体種類判別部25は、式(2)を用いて、配管内径Diを算出し(ステップS204)、ステップS103にリターンする。
(超音波吸収体)
ところで、楔12と配管外壁101との接面から入射される超音波信号は、配管100内を導波路として一部が多重反射して伝わる。例えば、図6に示すように、配管100内を多重反射して伝わる干渉波は、配管100内を何周かして超音波振動子11にまで戻ってくる場合がある。また、図7は、配管100の縦断面図であり、図7に示すように、配管100内を伝わる干渉波が、配管100の軸方向端部などに設けられたフランジ130で反射して超音波振動子11に戻ってくる場合もある。なお、図7に示した実線は往きの超音波信号を表し、破線はフランジ130で反射して超音波振動子11に戻ってくる超音波信号を表している。これらの干渉波は、図3に示した反射波Scと時間的に重なり、あるいは反射波Scの受信時刻の近傍にある場合には、時間tcに対する測定誤差を生じさせる。
そこで、図1及び図8に示すように、超音波探触子14の周囲の配管外壁101表面に超音波吸収体15を設けている。超音波吸収体15は、基材がゴムや粘土などの超音波を減衰させる物質でできている。図8に示すように、干渉波は、配管100内を多重反射する度に、その一部が超音波吸収体15に透過し、超音波吸収体15内で減衰して消滅する。従って、干渉波は、超音波吸収体15と配管外壁101とが接する配管部分を通過する間に、その大部分が消失してしまう。このため、反射波Scの受信時点に対して干渉波が重なったり、近傍に存在することによって発生する反射波Scの測定誤差を抑制することができる。なお、超音波吸収体15は配管100の円周方向のみならず、配管100の軸方向にも配置され、超音波探触子14の四方を囲むように設けることが好ましい。これによって、図7に示したフランジ130によって反射してくる干渉波を吸収することができる。
なお、超音波吸収体15は、図9に示すように、配管100の円周の半分以下の範囲を覆うようにすることが望ましい。この場合、配管100を半分ほど掘り起こせば、配管外径Doの測定、超音波吸収体15の設置、測定部10の設置の全てを容易に行うことが可能となる。
また、超音波吸収体15は、配管100が金属の場合、ゴムや粘土といった基材にタングステン粒子を混合し、比重を増して干渉波の吸収効果を上昇させることが好ましい。これは、配管100と超音波吸収体15との比重が近いと、干渉波が超音波吸収体15に透過する割合が増え、超音波吸収の効果を増大させることができるからである。なお、一般に、超音波吸収体15の基材となるゴムや粘土の比重は1〜2程度であり、金属配管の比重が約8であることに対して大きな差があり、タングステンは比重が約19のタングステンを混ぜることにより、超音波吸収体15の比重を金属配管に近づけることができる。
さらに、配管100が鉄や鋼のような磁性体の場合、超音波吸収体15に磁性体を混合し、シート状に加工して磁化し、マグネットシートとすることが好ましい。超音波吸収体15をシート状とすることによって超音波吸収体15の配管100への設置を容易に行うことができる。また、磁性体として鉄を用いた場合、比重が8で小さいため、比重の大きいタングステンを一緒に混ぜることが好ましい。
上述した実施の形態では、1つの超音波探触子14から配管100の配管外壁101に対して垂直に超音波信号を入射するようにしている。この結果、配管100を壊さず、かつ、簡単に設置できる構造で、多様な種類の配管内の流体103を判別することができる。
従来の超音波探触子のように、超音波信号を配管に対して斜めに入射する一対の超音波探触子を用い、流体内の伝搬時間を計測して音速を求める構成では、その構成が複雑である。また、従来の超音波探触子では、超音波信号が配管に対して斜め入射であることから、本実施の形態のように反射波Sa、Sbを得ることができず、配管100の肉厚を求めることができず、精度の低い流体種類判別となる。さらに、従来の超音波探触子では、超音波信号が配管に対して斜め入射であり、この配管から流体への入射角設定は、スネルの法則に従って流体内の音速により変化する。したがって、配管内の流体が未知の場合、この入射角を特定することができない。その結果、一対の超音波探触子の最適な取付間隔を特定することができないため、測定誤差が生じやすい。
これに対し、上述した実施の形態では、流体103内を超音波信号が通過する伝搬時間tfを正確に計測でき、また配管100の肉厚が不明な場合でも配管内径Diを容易に推定できるので、精度良く流体の音速を求めることができ、この結果、精度の高い流体種類を判別することができる。
さらに、上述した実施の形態では、超音波吸収体15によって、配管100内を多重反射して回り込んでくる干渉波を低減できるので、干渉波の影響を抑制でき、更に正確な伝搬時間tfの計測が可能となり、結果的に、精度の高い流体種類を判別することができる。
1 流体種類判別装置
10 測定部
11 超音波振動子
12 楔
13 超音波接続媒体
14 超音波探触子
15 超音波吸収体
20 装置本体
21 送信部
22 受信部
23 スイッチ
24 時間計測部
25 流体種類判別部
26 記憶部
27 入出力部
28 制御部
100 配管
101 配管外壁
102 配管内壁
103 流体
130 フランジ
Cp 音速
Di 配管内径
Do 配管外径
DT1 音速対流体種類関係情報
DT2 配管材質対音速関係情報
S 超音波信号
Sa,Sb,Sc 反射波
ta,tb,tc 時間
tf 伝搬時間

Claims (8)

  1. 配管外壁に設置した1つの超音波探触子から配管内の流体に超音波を送受信し、超音波の送信から受信までの時間を測定する時間計測部により計測された前記流体内を伝搬した超音波の伝搬時間及び配管内径をもとに前記流体の音速を求め、該音速と流体種類との対応関係をもとに前記流体の種類を判別する流体種類判別装置であって、
    前記超音波探触子は、前記配管の接面と水平な面に超音波振動子を設置して超音波を前記流体に垂直に入射させる楔を有し、
    前記時間計測部は、超音波の送信から配管内壁と前記流体との界面から反射された反射波を受信するまでの第1時間と、前記流体内を横断し前記配管の反対側の配管内壁と前記流体との界面で反射された反射波を受信するまでの第2時間とをもとに前記伝搬時間を計測することを特徴とする流体種類判別装置。
  2. 前記時間計測部は、超音波の送信から前記楔と前記配管外壁との界面から反射された反射波を受信するまでの第3時間を求め、
    前記第3時間と、入力される配管外径と、入力される配管材質の音速とをもとに前記配管内径を求めることを特徴とする請求項1に記載の流体種類判別装置。
  3. 前記配管材質と該配管材質の音速との対応関係を記憶する記憶部を有し、該対応関係をもとに前記配管材質の音速を求め、前記第3時間と、入力される前記配管外径と、前記配管材質の音速とをもとに、前記配管内径を求めることを特徴とする請求項2に記載の流体種類判別装置。
  4. 前記楔と前記配管外壁とが接する箇所の周囲に、前記配管外壁に接して超音波吸収体を設置することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の流体種類判別装置。
  5. 前記超音波吸収体は、基材にタングステンを混合したことを特徴とする請求項4に記載の流体種類判別装置。
  6. 前記超音波吸収体は、基材に磁性体を混合し、シート状に加工したことを特徴とする請求項4または5に記載の流体種類判別装置。
  7. 配管外壁に設置した1つの超音波探触子から配管内の流体に超音波を送受信し、超音波の送信から受信までの時間を測定する時間計測部により計測された前記流体内を伝搬した超音波の伝搬時間及び配管内径をもとに前記流体の種類を判別する流体種類判別方法であって、
    前記配管の接面と水平な面に超音波振動子を設置して超音波を前記流体に垂直に入射させる送受信ステップと、
    超音波の送信から配管内壁と前記流体との界面から反射された反射波を受信するまでの第1時間と、前記流体内を横断し前記配管の反対側の配管内壁と前記流体との界面で反射された反射波を受信するまでの第2時間とをもとに前記伝搬時間を計測する伝搬時間計測ステップと、
    前記配管の配管内径を取得する配管内径取得ステップと、
    前記伝搬時間と前記配管内径とをもとに前記流体の音速を求める音速算出ステップと、
    音速と流体種類との対応関係をもとに前記流体の種類を判別する流体種類判別ステップと、
    を含むことを特徴とする流体種類判別方法。
  8. 前記伝搬時間計測ステップは、超音波の送信から前記楔と前記配管外壁との界面から反射された反射波を受信するまでの第3時間を求め、
    前記配管内径取得ステップは、前記第3時間と、入力される配管外径と、入力された配管材質に対して前記配管材質と該配管材質の音速との対応関係をもとに決定された配管材質の音速とをもとに前記配管内径を求めることを特徴とする請求項7に記載の流体種類判別方法。
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