JP2015080699A - 高濃度酸素吸入システム - Google Patents

高濃度酸素吸入システム Download PDF

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Ryo Hateruma
諒 波照間
誠 岩亀
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誠 岩亀
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Yoshinori Masuda
芳則 増田
哲哉 右近
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哲哉 右近
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Abstract

【課題】使用者に供給された高濃度酸素の一部が無駄になるのを防止することを可能にする。
【解決手段】吸気と呼気とが繰り返される呼吸サイクルにおいて、吸気時間の開始を検知すると、酸素供給装置で常時供給する高濃度酸素と、酸素タンクに貯留された高濃度酸素とを酸素マスクに供給し、使用者の吸気量に対して高濃度酸素が足りなくなると空気を供給する(酸素供給状態)。吸気開始から有効吸気時間が終了するのと同時に高濃度酸素の供給を停止し、吸気時間の残りの時間及び呼気時間に、酸素供給手段から常時供給可能な高濃度酸素を酸素タンクに貯留する(酸素貯留状態)。そして、次の吸気において、前回の呼吸で酸素タンクに貯留した高濃度酸素と、酸素供給手段から常時供給される高濃度酸素とを使用者に供給する。
【選択図】図3

Description

本発明は、高濃度の酸素を供給可能な高濃度酸素吸入システムに関する。
高濃度酸素吸入システムとして、酸素供給装置を用いて使用者に高濃度酸素を供給するシステムが知られている。従来は吸気時間及び呼気時間に使用者に高濃度酸素を供給していたが、呼気時間に供給された高濃度酸素は肺に取り込まれず、無駄になっている。そこで、吸気時間にだけ高濃度酸素を供給し、呼気時間には高濃度酸素の供給を停止するシステムが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1のシステムでは、高濃度酸素の供給源として酸素ボンベを用いている。
特開2001−129086号公報
ところで、使用者に供給された高濃度酸素は気道を介して肺に取り込まれるが、吸気時間が終了したときに気道内に存在する高濃度酸素は、肺に取り込まれることなく、呼気として吐き出される。そうすると、上述したシステムでも、吸気終了時に高濃度酸素が気道に存在するため、高濃度酸素の一部、つまり、吸気時間が終了したときに気道内に存在する高濃度酸素が無駄になっている。なお、特許文献1では高濃度酸素の供給源として酸素ボンベを用いているが、高濃度酸素の供給源として高濃度酸素を生成する酸素供給装置を用いた場合も同様な問題が起こる。
また、使用者の状態に応じて高濃度酸素の供給量を増加させたり、減少させたりすることが好ましいが、高濃度酸素を生成する酸素供給装置を用いたシステムにおいて、高濃度酸素の供給量を増加させるには、単位時間当たりの高濃度酸素の生成量を増加させる必要がある。しかし、高濃度酸素の生成量を増加するためには酸素供給装置を大型化するしかなく、装置の大型化に伴って高濃度酸素吸入システムも大型化する。
そこで、本発明の目的は、使用者に供給された高濃度酸素の一部が無駄になるのを防止するとともに、システムを大型化することなく高濃度酸素の供給量を増加させることができる高濃度酸素吸入システムを提供することである。
第1の発明に係る高濃度酸素吸入システムは、高濃度酸素を供給する酸素供給手段を有する酸素供給装置と、前記酸素供給装置の内部及び外部の少なくとも一方に配置されているとともに前記酸素供給手段から供給された高濃度酸素を貯留可能なタンクと、前記酸素供給装置からの高濃度酸素が酸素供給路を介して供給されると共に、その高濃度酸素の供給量では1回の吸気量に対して足りない分の空気が供給される酸素マスクと、前記酸素供給路を、前記酸素マスクに高濃度酸素を供給する酸素供給状態及び前記タンクに高濃度酸素を貯留する酸素貯留状態のいずれかに切り換える制御弁と、使用者の呼吸を検知する呼吸検知手段とを備え、前記制御弁が、吸気が開始されるとき又はその前に前記酸素供給路を酸素供給状態に切り換え、吸気開始から1回の吸気で肺まで取り込まれる気体を口から取り込み終わるまでの有効吸気時間終了と同時又は有効吸気時間が経過する前に前記酸素供給路を酸素供給状態から酸素貯留状態に切り換えると共に、次の吸気が開始されるとき又はその前まで前記酸素供給路を酸素貯留状態にするように制御される。
ここで、「高濃度酸素」とは、酸素供給手段から供給される気体であり、酸素濃度が大気中の酸素濃度(21%)よりも高い気体である。また、「有効吸気時間」とは、1回の吸気で肺まで取り込まれる気体を口から取り込み終わるまでの時間、言い換えると、吸気時間の開始からこれ以上酸素を吸気し体内に取り込んでも肺内で血液中に取り込まれない酸素を口から吸い始めるまでの時間である。
この高濃度酸素吸入システムでは、吸気開始後、有効吸気時間終了と同時又は有効吸気時間が終了する前に、言い換えると、1回の吸気で肺まで取り込まれる気体を口から取り込み終わった時又は取り込み終わる前に、高濃度酸素の供給を停止する。これにより、高濃度酸素の供給停止時に、使用者に供給された高濃度酸素は全て肺に取り込まれている、又は、気道に存在してもその後に続く吸気により肺に取り込まれることから、使用者に供給された高濃度酸素は、吸気が終了したときに、肺にだけ存在し、気道に残らないようにすることができる。よって、使用者に供給された高濃度酸素が肺に取り込まれることなく呼気として吐出されるのを抑止できるため、高濃度酸素が無駄になるのを防止することができる。
また、高濃度酸素の供給を停止した後、吸気時間の残りの時間及び呼気時間に、酸素供給手段で常時供給する高濃度酸素をタンクに貯留し、次の吸気に、酸素供給手段で常時供給する高濃度酸素だけでなくタンクに貯留された高濃度酸素も使用者に供給できるため、酸素供給手段で常時高濃度酸素を供給するだけの場合よりも、多くの高濃度酸素を肺に取り込むことができる。
このように、本発明では、使用者に供給された高濃度酸素の一部が無駄になるのを防止できるとともに、システムを大型化することなく高濃度酸素の供給量を増加させることができる。また、酸素供給手段による高濃度酸素の供給量(単位時間当たりの供給量)が少ない場合でも、システムを大型化することなく高濃度酸素の供給量を増加させることができる。
第2の発明に係る高濃度酸素吸入システムは、第1の発明において、前記タンクは、前記酸素供給装置の外側に配置されたバッファタンクを有している。
酸素供給装置内にタンクが配置されている場合、タンクの状況(タンク内の圧力変化等)によって酸素供給装置の運転状況が変化しやすい。特に、酸素貯留状態において、酸素供給装置内のタンクに高濃度酸素を貯留すると、タンク内の圧力が大きく変化するため、酸素供給装置の運転状況が非常に変化しやすい。しかし、第2の発明では、酸素供給装置の外側に配置されたバッファタンクに高濃度酸素を貯留することができるため、酸素供給装置内に酸素タンクが存在する場合、酸素貯留状態において酸素タンクの貯留量を少なくすることができる又は酸素タンクに貯留しなくてもよいため、酸素タンク内の圧力変化を小さくできる。したがって、酸素供給装置の運転状況が変化しにくいため、酸素供給装置を効率の良い条件で継続して運転することができる。よって、使用者に高濃度酸素を安定して供給しつつ、高濃度酸素吸入システムを円滑に運転することができる。
第3の発明に係る高濃度酸素吸入システムは、第1又は第2の発明において、前記制御弁と前記酸素マスクとの間又は前記酸素マスクに配置された逆止弁をさらに備えている。
この高濃度酸素吸入システムでは、酸素マスク内の高濃度酸素及び空気が逆止弁により酸素供給路へ逆流することを防止できる。
第4の発明に係る高濃度酸素吸入システムは、第1〜第3のいずれかの発明において、空気供給路を介して前記酸素マスクに空気を供給する送風手段をさらに備えている。
この高濃度酸素吸入システムでは、送風手段により酸素マスクに空気を送り込むことで、吸気時間に酸素マスク内が負圧になることを抑止できる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の発明では、吸気開始後、有効吸気時間終了と同時又は有効吸気時間が終了する前に高濃度酸素の供給を停止する。これにより、高濃度酸素の供給停止時に、使用者に供給された高濃度酸素は全て肺に取り込まれている、又は、気道に存在してもその後に続く吸気により肺に取り込まれることから、使用者に供給された高濃度酸素は、吸気が終了したときに、肺にだけ存在し、気道に残らないようにすることができる。よって、使用者に供給された高濃度酸素が肺に取り込まれることなく呼気として吐出されるのを抑止できるため、高濃度酸素が無駄になるのを防止することができる。
また、高濃度酸素の供給を停止した後、吸気時間の残りの時間及び呼気時間に、酸素供給手段で常時供給する高濃度酸素をタンクに貯留し、次の吸気に、酸素供給手段で常時供給する高濃度酸素だけでなくタンクに貯留された高濃度酸素も使用者に供給できるため、酸素供給手段で常時高濃度酸素を供給するだけの場合よりも、多くの高濃度酸素を肺に取り込むことができる。
このように、本発明では、使用者に供給された高濃度酸素の一部が無駄になるのを防止できるとともに、システムを大型化することなく高濃度酸素の供給量を増加させることができる。また、酸素供給手段による高濃度酸素の供給量(単位時間当たりの供給量)が少ない場合でも、システムを大型化することなく高濃度酸素の供給量を増加させることができる。
第2の発明では、酸素供給装置の外側に配置されたバッファタンクに高濃度酸素を貯留することができるため、酸素供給装置内に酸素タンクが存在する場合、酸素貯留状態において酸素タンクの貯留量を少なくすることができる又は酸素タンクに貯留しなくてもよいため、酸素タンク内の圧力変化を小さくできる。したがって、酸素供給装置の運転状況が変化しにくいため、酸素供給装置を効率の良い条件で継続して運転することができる。よって、使用者に高濃度酸素を安定して供給しつつ、高濃度酸素吸入システムを円滑に運転することができる。
第3の発明では、酸素マスク内の高濃度酸素及び空気が逆止弁により酸素供給路へ逆流することを防止できる。
第4の発明では、送風手段により酸素マスクに空気を送り込むことで、吸気時間に酸素マスク内が負圧になることを抑止できる。
本発明の第1実施形態に係る高濃度酸素吸入システムの模式図である。 図1の高濃度酸素吸入システムの動作を示すフローチャートである。 (a)は図1の高濃度酸素吸入システムを用いた場合の気道内圧(酸素マスク内圧)の変化を示す図であり、(b)は使用者が吸い込む気体の構成を説明する図である。 (a)は、図1に示す酸素供給システムを利用した場合の使用者に供給される気体の取り込まれ先の構成を説明する図であり、(b)は従来の高濃度酸素吸入システムを利用した場合の使用者に供給される気体の取り込まれ先の構成を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る高濃度酸素吸入システムの模式図である。 図5の高濃度酸素吸入システムの動作を示すフローチャートである。 (a)は図5の高濃度酸素吸入システムを用いた場合の気道内圧の変化を示す図であり、(b)使用者が吸い込む気体の構成を説明する図である。 変形例の高濃度酸素吸入システムの動作を示すフローチャートである。 (a)は図8の高濃度酸素吸入システムを用いた場合の気道内圧(酸素マスク内圧)の変化を示す図であり、(b)使用者が吸い込む気体の構成を説明する図である。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜4を参照しつつ、本発明の第1実施形態について説明する。
(高濃度酸素吸入システムの全体構成)
図1に示すように、高濃度酸素吸入システム100は、高濃度酸素吸入装置1と、酸素マスク2と、呼吸検知センサ(呼吸検知手段)3とを備えている。
[高濃度酸素吸入装置]
高濃度酸素吸入装置1は、高濃度酸素を供給する酸素供給装置10と、酸素供給装置10から供給される高濃度酸素が吐出される酸素吐出口11と、酸素供給装置10及び酸素吐出口11を接続する酸素経路12とを備えるとともに、空気を送る送風ファン(送風手段)13と、送風ファン13から送り込まれた空気を吐出する空気吐出口14と、送風ファン13及び空気吐出口14を接続する空気経路15とを備えている。酸素吐出口11と酸素マスク2とは、酸素接続経路16を介して接続されている。また、空気吐出口14と酸素マスク2とは、空気接続経路17を介して接続されている。
<酸素供給装置>
酸素供給装置10は、外部から吸い込んだ空気を圧縮するコンプレッサ21と、コンプレッサ21から圧縮空気が供給され、その圧縮空気中の窒素を吸着する吸着剤が収納された第1吸着筒22a及び第2吸着筒22bと、第1吸着筒22a及び第2吸着筒22bから排出された高濃度酸素を貯留する酸素タンク(タンク)23とを有している。酸素タンク23は、酸素供給装置10の内部に配置されている。本実施形態では、コンプレッサ21と、第1吸着筒22a及び第2吸着筒22bとにより酸素供給手段110が構成され、酸素供給手段から酸素タンク23に高濃度酸素が供給される。なお、酸素供給手段の構成要素は、コンプレッサ21と、第1吸着筒22a及び第2吸着筒22bに限られず、後述する制御弁24,25が含まれていてもよい。
コンプレッサ21と、第1吸着筒22a及び第2吸着筒22bとの間の流路には、第1吸着筒22a及び第2吸着筒22bのそれぞれに接続された制御弁24が配設されている。制御弁24は、コンプレッサ21から吐出された圧縮空気を第1吸着筒22aに供給する加圧状態と、コンプレッサ21から吐出された圧縮空気を第2吸着筒22bに供給する加圧状態とを切り換える。
また、第1吸着筒22a及び第2吸着筒22bと、酸素タンク23との間の流路には、第1吸着筒22a及び第2吸着筒22bのそれぞれに接続された制御弁25が配設されている。制御弁25は、第1吸着筒22aを通過した高濃度酸素を酸素タンク23に供給する状態と、第2吸着筒22bを通過した高濃度酸素を酸素タンク23に供給する状態とを切り換える。
<酸素供給路>
酸素タンク23に貯留された高酸素濃度を酸素マスク2に供給する酸素供給路30は、酸素経路12と、酸素接続経路16とにより構成されている。酸素経路12には、リリーフ弁31と、酸素制御弁(制御弁)32と、酸素制御弁32を通過した酸素の圧力を調整するオリフィス33とが、上流から順に配設されている。酸素制御弁32は、酸素供給路30を、酸素供給装置10を用いて高濃度酸素を酸素マスク2に供給する酸素供給状態と、高濃度酸素を酸素マスク2に供給することなく、酸素タンク23に貯留する酸素貯留状態とのいずれかに切り換える。酸素供給状態では、高濃度酸素吸入装置1から高濃度酸素が酸素マスク2に供給される。
<空気供給路>
送風ファン13により送り込まれた空気を酸素マスク2に供給する空気供給路40は、空気経路15と、空気接続経路17とにより構成されている。空気経路15には、空気制御弁41が配設されている。空気制御弁41は、空気供給路40を、送風ファン13により送り込まれた空気を酸素マスク2に供給する空気供給状態と、空気制御弁41を閉じることにより空気供給路40を閉鎖する閉鎖状態と、空気接続経路17を外部に接続された呼気経路42に接続する呼気状態とのいずれかに切り換える。呼気状態では、酸素マスク2内の高濃度酸素及び空気が外部に排出され、酸素マスク2に空気が供給されない。
[酸素マスク]
酸素マスク2には、酸素接続経路16が接続される酸素供給口51と、空気接続経路17が接続される空気供給口52とが形成されている。酸素供給口51には、逆止弁4が設けられている。逆止弁4により、酸素マスク2内の高濃度酸素や空気が酸素接続経路16に逆流するのが防止される。これにより、酸素接続経路16には、酸素供給状態のとき高濃度酸素が酸素制御弁(制御弁)32から酸素マスク2に向かって流れる。また、酸素マスク2には、使用者の呼吸を検知する呼吸検知センサ3が取り付けられている。呼吸検知センサ3は、微圧センサであって、酸素マスク2内の圧力変化を検知することにより吸気時間が開始したことを検知し(図3(a)参照)、検知信号を酸素制御弁32や空気制御弁41に送る。本実施形態では、酸素マスク2内が負圧になったことを検知することにより、吸気時間が開始したことを検知する。
次に、図1,2を参照しつつ、高濃度酸素吸入システムの動作を説明する。
高濃度酸素吸入システム100は、吸気と呼気とが順に繰り返される呼吸サイクルに応じて作動する。呼吸検知センサ3が吸気時間の開始を検知すると(S1)、酸素制御弁32が酸素供給路30を酸素供給状態に切り換えることにより、高濃度酸素の供給が開始され、これと同時に、空気制御弁41が空気供給路40を閉鎖状態に切り換える(S2)。その後、使用者の吸気量に対して高濃度酸素が足りなくなると、空気制御弁41が空気供給路40を空気供給状態に切り換えることにより、空気の供給が開始される(S3)。そして、吸気時間が開始してから有効吸気時間が経過した時に(S4)、酸素制御弁32が酸素供給路30を酸素貯留状態に切り換えることにより、高濃度酸素の供給を停止し(S5)、酸素タンク23への高濃度酸素の貯留を開始する。そして、吸気時間開始後、所定時間が経過した時に(S6)、空気制御弁41が空気供給路40を呼気状態へ切り換えることにより空気の供給を停止し、酸素マスク2内の高濃度酸素及び空気を、空気接続経路17及び呼気経路42を介して外部へ排出する(S7)。その後、呼吸検知センサ3が次の吸気時間の開始を検知すると(S1)、再び、高濃度酸素の供給を開始するとともに、空気制御弁41が空気供給路40を閉鎖状態に切り換える(S2)。
ここで、「吸気時間」とは使用者に供給された高濃度酸素及び空気が肺及び気道に吸い込まれる時間であり、「呼気時間」とは肺及び気道に吸い込まれた高濃度酸素及び空気が吐き出される時間である。また、上記「吸気時間」のうちの「有効吸気時間」とは、吸気開始から1回の吸気で肺まで取り込まれる気体を口から取り込み終わるまでの時間、言い換えると、吸気開始からこれ以上酸素を吸気し体内に取り込んでも肺内で酸素が血液中に取り込まれなくなるまでの時間である。また、気道とは、鼻及び口から入った気体を肺内の血液中に酸素を取り込む部位まで導く道である。
次に、図3を参照しつつ、図2で示した高濃度酸素吸入システムの動作を詳細に説明する。表1には、呼吸サイクル及び高濃度酸素吸入システム100の条件を例示している。また、図3には、1回の呼吸を示している。
Figure 2015080699
ここで、表1の「有効吸気量」とは、1回の吸気で肺に取り込まれる気体の量、言い換えると、1回の吸気量のうち肺に入り血液に酸素を送り込むことに関与する気体量であり、肺の容量(肺に入り込むことが可能な最大容量)とは別に定義されるものであるが、本実施形態(特に図4等)では有効吸気量と肺の容量とが一致する場合(有効吸気量=肺の容量=350mL)を示している。
(有効吸気時間)
上述したように、「有効吸気時間」とは吸気開始から1回の吸気で肺まで取り込まれる気体(350mL)を口から取り込み終わるまでの時間、言い換えると、口から気体を有効吸気量(350mL)だけ取り込み終わるまでの時間であることから、表1に示す条件のとき、1回の呼吸における有効吸気時間は、
有効吸気時間=吸気時間×(有効吸気量/1回の吸気量)
=1秒×(350mL/500mL)
=0.7秒
である。
(吸気時間開始時に酸素タンクに貯留されている高濃度酸素量)
酸素貯留状態の間、酸素供給手段110が常時供給可能な高濃度酸素は、酸素タンク23に貯留される。図3(b)に示すように、酸素貯留状態は、有効吸気時間が経過した時から呼気時間が終了する時まで続く。したがって、1回の呼吸において、酸素貯留状態の間に酸素タンク23に蓄えられる高濃度酸素量は、
高濃度酸素量
=酸素供給手段110が常時供給可能な高濃度酸素量×(有効吸気時間が終了してから、呼気時間が終了するまでの時間)
=酸素供給手段110が常時供給可能な高濃度酸素量×(呼吸時間−有効吸気時間)
=80mL/秒×(3秒−0.7秒)
=80mL/秒×(2.3秒)
=184mL
である。したがって、呼気時間終了時に、184mLの高濃度酸素が酸素タンク23に貯留されている。呼気時間終了と同時に吸気時間が開始することから(呼気時間終了時=吸気時間開始時)、図3(a)に示す吸気時間開始時(0秒,3秒)には、184mLの高濃度酸素が酸素タンク23に貯留されている。
よって、吸気時間のうち有効吸気時間内(0.7秒間)には、
(i)吸気時間開始時に酸素タンク23に貯留されている高濃度酸素(184mL)と、
(ii)酸素供給手段110が常時供給可能な高濃度酸素(80mL/秒)と
を酸素マスク2へ供給することができるので、合計184mL+80mL/秒×0.7秒=240mLを供給することができる。一方、表1から有効吸気量は350mLであるが、0.7秒間に供給可能な高濃度酸素量は240mLであるから、350mL−240mL=110mLの空気が別途供給される。なお、本実施形態では使用者が500mL/秒で吸気するとして考えている。
ここで、表2及び図3(b)を参照しつつ、吸気時間に供給される高濃度酸素量を説明する。表2には、吸気時間開始時を0秒とした場合の吸気量を示している。また、図3(b)には、使用者が吸い込んだ高濃度酸素及び空気を模式的に示している。
Figure 2015080699
1回の吸気量(吸気時間1秒)が500mLである場合、表2に示すように、0.1秒間の吸気量は500mL×0.1秒=50mLである。下記では、吸気時間に酸素マスク2に供給される気体(使用者が吸い込む気体)の一例を0.1秒間毎にわかりやすく模式的に説明する。なお、吸気開始時(0秒)における酸素タンク23には、図3(b)の酸素貯留状態で貯留された高濃度酸素184mLが貯留されている。
<0秒〜0.1秒>
0秒〜0.1秒には、酸素タンク23内の50mLの高濃度酸素が酸素供給装置10から酸素マスク2に供給される。
吸気開始から0.1秒後、酸素タンク23には184mL−50mL=134mLの高濃度酸素と0秒〜0.1秒に酸素供給手段110から酸素タンク23に供給された高濃度酸素(8mL/0.1秒)との合計142mLの高濃度酸素が貯留されている。
<0.1秒〜0.2秒>
0.1秒〜0.2秒には、酸素タンク23内の50mLの高濃度酸素が酸素供給装置10から酸素マスク2に供給される。
吸気開始から0.2秒後、酸素タンク23には、142mL−50mL=92mLの高濃度酸素と0.1秒〜0.2秒に酸素供給手段110から酸素タンク23に供給された高濃度酸素(8mL/0.1秒)との合計100mLの高濃度酸素が貯留されている。
<0.2秒〜0.3秒>
0.2秒〜0.3秒には、酸素タンク23内の50mLの高濃度酸素が酸素供給装置10から酸素マスク2に供給される。
吸気開始から0.3秒後、酸素タンク23には、100mL−50mL=50mLの高濃度酸素と0.2秒〜0.3秒に酸素供給手段110から酸素タンク23に供給された高濃度酸素(8mL/0.1秒)との合計58mLの高濃度酸素が貯留されている。
<0.3秒〜0.4秒>
0.3秒〜0.4秒には、酸素タンク23内の50mLの高濃度酸素が酸素供給装置10から酸素マスク2に供給される。
吸気開始から0.4秒後、酸素タンク23には、58mL−50mL=8mLの高濃度酸素と0.3秒〜0.4秒に酸素供給手段110から酸素タンク23に供給された高濃度酸素8mとの合計16mLの高濃度酸素が酸素タンク23に貯留されている。
<0.4秒〜0.5秒>
0.4秒〜0.5秒には、酸素タンク23内の24mL(=16mL+8mL)の高濃度酸素が酸素供給装置10から酸素マスク2に供給される。24mLのうち16mLは0.4秒の時点で酸素タンク23に貯留されていた高濃度酸素であり、8mLは0.4秒〜0.5秒に酸素供給手段110から酸素タンク23に供給された高濃度酸素(80mL/秒)である。また、24mLの高濃度酸素では0.1秒間に吸気される気体50mLに足りないため、空気供給路40を介して26mLの空気が酸素マスク2に供給される。
<0.5秒〜0.6秒>
0.5秒〜0.6秒には、酸素マスク2に、酸素供給装置10から8mLの高濃度酸素(80mL/秒=0.8mL/0.1秒)と、空気供給路40を介して48mLの空気と、の合計50mLの気体が供給される。8mLの高濃度酸素は、0.5秒〜0.6秒に酸素供給手段110から酸素タンク23に供給された高濃度酸素(80mL/秒)である。
<0.6秒〜0.7秒>
0.6秒〜0.7秒には、0.5秒〜0.6秒と同様に、酸素マスク2に、酸素供給装置10から8mLの高濃度酸素と、空気供給路40を介して48mLの空気と、の合計50mLの気体が酸素マスク2に供給される。8mLの高濃度酸素は、0.6秒〜0.7秒に酸素供給手段110から酸素タンク23に供給された高濃度酸素(80mL/秒)である。
<0.7秒〜0.8秒>
0.7秒〜0.8秒は、有効吸気時間終了後であるため、酸素マスク2に空気供給路40を介して空気だけが供給され、高濃度酸素が供給されない。
<0.8秒〜0.9秒>
0.7秒〜0.8秒と同様に、酸素マスク2に空気だけが供給され、高濃度酸素が供給されない。
<0.9秒〜1.0秒>
0.7秒〜0.9秒と同様に、酸素マスク2に空気だけが供給され、高濃度酸素が供給されない。
続いて、図4を参照しつつ、吸気時間に使用者が吸い込む高濃度酸素量について説明する。図4(a)には、本発明の高濃度酸素吸入システム100を利用した場合を示し、図4(b)には、従来の高濃度酸素吸入システムを利用した場合を示している。従来の酸素吸入システムには、1)吸気時間及び呼気時間に使用者に高濃度酸素を供給するシステムと、2)吸気時間にだけ高濃度酸素を供給し、呼気時間に高濃度酸素を供給せず且つ呼気時間に高濃度酸素を貯留しないシステムがあるが、図4(b)には2)のシステムを示している。なお、1)のシステムは、図1のシステムにおいて酸素制御弁32を有さない構成となっている。
図4(b)に示すように、従来の高濃度酸素吸入システムを利用した場合、吸気時間終了時に、気道に80mL/秒×(1秒−0.7秒)=24mLの高濃度酸素が存在する。この高濃度酸素は、肺に取り込まれることなく、呼気として吐き出されるため、無駄になる。一方、図4(a)に示すように、高濃度酸素吸入システム100を利用した場合は、吸気時間終了時に気道に高濃度酸素が存在しないので、使用者に供給された高濃度酸素が無駄にならない。したがって、本発明の高濃度酸素吸入システム100では、従来の高濃度酸素吸入システムに比べて、使用者に供給された高濃度酸素が無駄になるのを防止することができる。
また、従来の高濃度酸素吸入システムを利用した場合、酸素供給装置が常時供給する高濃度酸素(80mL/秒)だけが使用者に供給されることから、図4(b)に示すように、肺に吸い込まれる高濃度酸素量は80mL/秒×0.7秒=56mLだけである。一方、図4(a)に示すように、高濃度酸素吸入システム100を利用した場合、(i)前の呼吸(呼気)で酸素タンク23に貯留した高濃度酸素(184mL)と、(ii)酸素供給手段110が常時供給可能な高濃度酸素(80mL/秒)とを供給できるので、吸気時間(特に、有効吸気時間)に184mL+80mL/秒×0.7秒=240mLの高濃度酸素を肺に供給することができる。したがって、本発明の高濃度酸素吸入システム100では、システムを大型化することなく、従来の高濃度酸素吸入システムよりも多くの高濃度酸素を肺に取り込むことができる。
(本実施形態の高濃度酸素吸入システム100の特徴)
本実施形態の高濃度酸素吸入システム100では、吸気開始後、有効吸気時間が終了した時、言い換えると、吸気開始後、肺に取り込まれる気体が口から取り込み終わった時に高濃度酸素の供給を停止する。これにより、高濃度酸素の供給停止時に、使用者に供給された高濃度酸素は全て肺に取り込まれている、又は、気道に存在してもその後続く吸気により肺に取り込まれることから、使用者に供給された高濃度酸素は、吸気が終了したときに、肺にだけ存在し、気道に残らないようにすることができる。よって、使用者に供給された高濃度酸素が肺に取り込まれることなく呼気として吐出されるのを抑止できるため、使用者に供給された高濃度酸素が無駄になるのを防止することができる。また、有効吸気時間が経過した後、吸気時間の残りの時間及び呼気時間に、酸素供給装置10が常時供給可能な高濃度酸素を酸素タンク23に貯留し、次の吸気に、酸素供給手段で常時供給する高濃度酸素だけでなくタンクに貯留された高濃度酸素も使用者に供給できる。これにより、酸素供給手段110で常時高濃度酸素を供給するだけの場合よりも、多くの高濃度酸素を肺に取り込むことができる。
このように、本実施形態では、使用者に供給された高濃度酸素の一部が無駄になるのを防止できるとともに、高濃度酸素吸入システム100を大型化することなく高濃度酸素の供給量を増加させることができる。また、酸素供給手段110による高濃度酸素の供給量(単位時間当たりの供給量)が少ない場合でも、高濃度酸素吸入システム100を大型化することなく高濃度酸素の供給量を増加させることができる。
また、酸素マスク2の酸素供給口51に逆止弁4が設けられているため、酸素マスク2内の高濃度酸素及び空気が逆止弁4により酸素接続経路16へ逆流することを防止できる。
さらに、送風ファン13により空気を酸素マスク2に送り込むことから、吸気時間において、使用者の吸込量に対して高濃度酸素の供給量が少なくなったときに、酸素マスク2内が負圧になることを抑止できる。
加えて、酸素マスク2(密閉型のもの)で酸素供給口と使用者の口及び鼻等を密閉できるので、カニューラ等を用いた開放型のもの(鼻腔、口腔付近で酸素が放出される構造のもの)よりも、酸素供給装置10から供給される高濃度酸素を無駄なく吸引することが可能となる。
また、酸素供給装置10からの高濃度酸素供給流量と送風ファン13によって供給される空気量をコントロールすることで、吸気による抵抗を極力低減できるとともに、酸素マスク2を装着していても刺激や不快感を軽減させることができる。
さらに、本実施形態では、酸素接続経路16だけでなく空気接続経路17及び呼気経路42が設けられているので、呼気のときに酸素マスク2内の高濃度酸素及び空気が外部に排出される。これにより、吸気前に酸素マスク2内で高濃度酸素と空気とがミクシングするのを防止できるので、吸気状態のときに酸素濃度の高い高濃度酸素を使用者に供給することができる。
〔第2実施形態〕
次に、図5〜7を参照しつつ、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の高濃度酸素吸入システム200は、i)第1実施形態では酸素貯留状態において酸素供給装置10の酸素タンク23に高濃度酸素を貯留するのに対して、第2実施形態では、酸素貯留状態において、酸素供給装置10の外部に配置された蛇腹構造を持った伸縮性のタンクであるバッファタンク223に高濃度酸素を貯留する点、ii)第1実施形態では送風ファン13により酸素供給路30を介して酸素マスク2に空気が供給されるのに対して、第2実施形態では使用者の自発呼吸で外部の空気を吸い込む点、及び、iii)第1実施形態では呼吸検知センサ3が酸素マスク2に取り付けられているのに対して、第2実施形態では呼吸検知センサ203が使用者の胸に取り付けられている点において、第1実施形態に係る高濃度酸素吸入システム100と異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
[高濃度酸素吸入装置]
高濃度酸素吸入装置201は、酸素供給装置10と、酸素吐出口11と、酸素供給装置10の外部に配置された蛇腹構造を持った伸縮性のあるバッファタンク(タンク)223とを備えている。バッファタンク223は、酸素供給装置10の外部に配置されている。酸素供給装置10とバッファタンク223とを接続する第1酸素経路212には、減圧弁231が配設されている。また、バッファタンク223と酸素吐出口11とを接続する第2酸素経路213には、酸素制御弁32が配設されている。そして、第1酸素経路212と、第2酸素経路213と、酸素接続経路16とにより、酸素供給路230が構成されている。また、本実施形態では、コンプレッサ21と、第1吸着筒22a及び第2吸着筒22bとにより酸素供給手段210が構成されている。
酸素供給路230が酸素貯留状態であるとき、酸素供給装置10から供給された高濃度酸素はバッファタンク223に貯留される。このとき、酸素供給装置10では酸素タンク23にも高濃度酸素が貯留されるが、本実施形態では第1実施形態よりも酸素タンク23における高濃度酸素の貯留量が少ない。したがって、本実施形態では第1実施形態よりも酸素タンク23内の圧力変化が小さい。なお、本実施形態では、酸素貯留状態のとき酸素タンク23に高濃度酸素を貯留したが、酸素タンク23に高濃度酸素を貯留しなくてもよい。また、酸素供給装置10が酸素タンク23を有さない構成としてもよい。
バッファタンク223は、コンプレッサ21に圧縮空気供給経路240によって接続され、コンプレッサ21の排気空気によって収縮する。バッファタンク223が収縮することで、バッファタンク223に貯留された高濃度酸素が圧縮空気供給経路240に排出され、酸素マスク202に送られる。
圧縮空気供給経路240には圧縮空気制御弁241が配置されている。圧縮空気制御弁241は、圧縮空気供給経路240を、コンプレッサ21から排出された圧縮空気をバッファタンク223に供給する供給状態と、その供給を停止する供給停止状態とに切り換え可能である。
[酸素マスク]
酸素マスク202には、酸素接続経路16及び外部に接続された空気経路217が接続された制御弁260が設けられた供給口251が形成されている。制御弁260は、酸素供給路230を、i)バッファタンク223から酸素マスク202に高濃度酸素を供給する第1酸素供給状態と、ii)高濃度酸素を酸素マスク202に供給しつつ、酸素マスク202の内部と空気経路217とを接続する第2酸素供給状態と、iii)酸素マスク202の内部と空気経路217とを接続しつつ、高濃度酸素の供給を停止する空気接続状態とのいずれかに切り換える。第1酸素供給状態では、酸素マスク202の内部と空気経路217とが接続されないため、酸素マスク202に外部の空気が供給されない。
[呼吸検知センサ203]
呼吸検知センサ203は、使用者の胸等に装着され、肺の動き(膨張、収縮等)を検知することにより、吸気時間が開始したことを検知する吸気時間開始検知と、呼気時間が開始したことを検知する呼気時間開始検知とを行い、酸素制御弁32、圧縮空気制御弁241や制御弁260に検知信号を送る。
次に、図6,7を参照しつつ、高濃度酸素吸入システム200の動作を説明する。図7では、1回の呼吸を示している。
図6に示すように、呼吸検知センサ203が吸気時間の開始を検知すると(S11)、酸素制御弁32が酸素供給路230を酸素供給状態に切り換えることにより、高濃度酸素の供給が開始され、これと同時に、制御弁260が酸素供給路230及び空気経路217を第1酸素供給状態に切り換える(S12)。その後、使用者の吸気量に対して高濃度酸素が足りなくなると、制御弁260が空気経路217を第2酸素供給状態に切り換えることにより、酸素マスク202と空気経路217とが接続される(S13)。これにより、外部の空気が空気経路217を介して酸素マスク202内へ供給可能な状態となる。そして、吸気時間が開始してから有効吸気時間が経過した時に(S14)、酸素制御弁32が酸素供給路230を酸素貯留状態に切り換えることにより、高濃度酸素の供給を停止し、バッファタンク223へ高濃度酸素を貯留し始める(S15)。また、これと同時に、制御弁260が酸素供給路230を空気接続状態に切り換えることにより、酸素供給路230と酸素マスク2とを接続しないようにする。これにより、酸素マスク202への高濃度酸素の供給が確実に停止される。その後、呼吸検知センサ203が呼気時間の開始を検知した後(S16)、次の吸気時間の開始を検知すると(S11)、再び、高濃度酸素の供給を開始するとともに、制御弁260が酸素供給路230及び空気経路217を第1酸素供給状態に切り換える(S12)。
図7に示すように、吸気時間開始後の0.4秒〜0.7秒では、使用者の吸気量(500mL/秒)に対して供給される高濃度酸素が足りなくなるため、使用者の自発呼吸により外部の空気が酸素マスク202内に供給されることから、気道内圧が低下する(図7(a)参照)。そして、0.7秒〜1.0秒では、高濃度酸素が酸素マスク202に供給されず、使用者の自発呼吸により外部の空気が供給されるだけとなるため、気道内圧が負圧になる。その後、呼気時間が開始すると、気道内圧は正圧となるが、吸気時間開始時に略0となる。
(本実施形態の高濃度酸素吸入システム200の特徴)
本実施形態の高濃度酸素吸入システム200では、第1実施形態の高濃度酸素吸入システム100と同様に、使用者に供給された高濃度酸素が無駄になるのを防止することができるとともに、高濃度酸素吸入システム100を大型化することなく高濃度酸素の供給量を増加させることができる。また、酸素供給手段210による高濃度酸素の供給量(単位時間当たりの供給量)が少ない場合でも、高濃度酸素吸入システム200を大型化することなく高濃度酸素の供給量を増加させることができる。
また、酸素貯留状態において、酸素供給装置10の外側に配置されたバッファタンク223に高濃度酸素を貯留することができるため、酸素供給装置内の酸素タンク23への貯留量を少なくすることができる。これにより、酸素タンク23内の圧力変化を小さくできるため、酸素供給装置の運転状況が変化しにくい。したがって、酸素供給装置を効率の良い条件で継続して運転することができるため、使用者に高濃度酸素を安定して供給しつつ、高濃度酸素吸入システムを円滑に運転することができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の第1実施形態及び第2実施形態では、有効吸気時間が経過した時(有効吸気時間の経過と同時)に酸素供給路30(230)を酸素供給状態から酸素貯留状態に切り換えているが、有効吸気時間が経過する前に酸素供給路を酸素供給状態から酸素貯留状態に切り換えてもよい。「有効吸気時間が経過する前に酸素供給路を酸素供給状態から酸素貯留状態に切り換える」とは、吸気開始時又はその前から有効吸気時間が開始した後であって、使用者に必要な酸素量が供給されてから有効吸気時間が経過するまでの間に酸素供給路を酸素供給状態から酸素貯留状態に切り換えることである。これには、高濃度酸素吸入システム100,200の酸素制御弁32が切り換わる時間を考慮してもよい。また、酸素供給手段110,210及び酸素供給装置10から供給される高濃度酸素の量(供給速度等)や酸素濃度を考慮してもよい。さらに、使用者の肺に十分な量の高濃度酸素を供給してから酸素貯留状態に切り換えてもよい。例えば、吸気開始から有効吸気時間(0.7秒)が経過する前(例えば0.6秒経過後)に酸素貯留状態に切り換えてもよい。
また、上述の第1実施形態及び第2実施形態では、呼気と吸気との切り換わり時、つまり、吸気開始時(呼気終了時)に酸素供給路を酸素貯留状態から酸素供給状態に切り換えたが、吸気開始前(呼気終了前)に酸素供給路を酸素貯留状態から酸素供給状態に切り換えてもよい。「吸気開始前(呼気終了前)に酸素供給路を酸素貯留状態から酸素供給状態に切り換える」とは、吸気開始時(呼気終了時)に酸素マスク2,202内の気体の少なくとも一部が高濃度酸素となるように、吸気開始前(呼気終了前)に酸素供給路を酸素貯留状態から酸素供給状態に切り換えることである。これには、吸気開始時(呼気終了時)に酸素マスク2,202内が高濃度酸素だけで満たされるように吸気開始前(呼気終了前)に酸素供給路を酸素貯留状態から酸素供給状態に切り換える場合が含まれる。このタイミングには、高濃度酸素吸入システム100,200の酸素制御弁32が切り換わる時間を考慮してもよい。
また、上述の実施形態では、呼吸検知センサ3,203の検知結果を基に酸素供給路を酸素貯留状態から酸素供給状態に切り換えたが、呼吸検知センサ3,203の検知結果を用いなくてもよい。
例えば、図8,9に示すように、1回目の呼吸では、呼吸検知センサ3の検知結果を基に吸気開始時に高濃度酸素の供給を開始し、2回目以降の呼吸では、吸気時間開始から所定時間経過後(次の吸気時間開始前)に(S18)高濃度酸素の貯留をやめるとともに高濃度酸素の供給を開始してもよい(S2)。吸気開始前に高濃度酸素の供給を開始することで、酸素マスク内の空気を高濃度酸素により外部へ押し出し、吸気開始時に酸素マスク内を高濃度酸素で満たすことができる。これにより、吸気開始時から多量の高濃度酸素を肺に供給できる。酸素マスク内の空気を外部に押出す時間は、酸素マスクの容積や酸素供給路の容積等を考慮して決定することができる。例えば、吸気開始時より呼気時間の1/4以内前に高濃度酸素を供給するとよい。また、呼気から吸気への切り換えは呼気動作に含まれるため、呼気終了間際は酸素マスクに出入りする気体の合計流量がほぼ0となる。なお、図8において「所定時間」を1回の呼吸時間とした場合、「1回目の吸気時間開始から所定時間経過後(S18)」とは、吸気時間開始時となる。
また、上述の第1実施形態及び第2実施形態では、有効吸気量と肺の容量とが一致する場合(有効吸気量=肺の容量=350mL)を示したが、有効吸気量と肺の容量とが異なってもよい。例えば、肺の容量が有効吸気量より多くてもよい。
さらに、上述の第1実施形態及び第2実施形態では、表1に示す条件としたが、表1に示す条件は一例であり各数値は変更可能である。また、有効吸気時間を0.7秒としたが、0.7秒を超えてもよく(例えば0.75秒)、0.7秒未満でもよい。
加えて、上述の第1実施形態では、吸気時間開始から所定時間経過後、呼気時間が開始されるとしたが、呼吸検知センサ3により呼気時間の開始を検知してもよい。
また、上述の第1実施形態では、逆止弁4が、酸素マスク2の一部である酸素供給口51に設けられているが、逆止弁4は、酸素供給口51と酸素吐出口11との間に設けられてもよい。
また、上述の第1実施形態では、吸気時間に酸素マスク2に供給される気体(使用者が吸い込む気体)の一例を0.1秒間毎に説明したが、このような場合に限られない。
例えば、他の例として、0秒〜0.1秒に酸素供給装置10から酸素マスク2に供給される高濃度酸素50mLのうち、8mLを酸素供給手段110が常時供給可能な高濃度酸素(80mL/秒=8mL/0.1秒)とし、42mLを酸素タンク23に貯留された高濃度酸素の一部(184mLのうちの42mL)としてもよい。この場合、0.1秒における酸素タンク23には、184mL−42mL=142mLの高濃度酸素が貯留されている。
また、0.1秒〜0.2秒に酸素供給装置10から酸素マスク2に供給される高濃度酸素50mLのうち、8mLを酸素供給手段110が常時供給可能な高濃度酸素でとし、42mLを酸素タンク23に貯留された高濃度酸素の一部(142mLのうちの42mL)としてもよい。この場合、0.2秒における酸素タンク23には、142mL−42mL=100mLの高濃度酸素が貯留されている。
そして、0.2秒〜0.3秒に酸素供給装置10から酸素マスク2に供給される高濃度酸素50mLのうち、8mLを酸素供給手段110が常時供給可能な高濃度酸素とし、42mLを酸素タンク23に貯留された高濃度酸素の一部(100mLのうちの42mL)としてもよい。この場合、0.3秒における酸素タンク23には、100mL−42mL=58mLの高濃度酸素が貯留されている。
また、0.3秒〜0.4秒に酸素供給装置10から酸素マスク2に供給される高濃度酸素50mLのうち、8mLを酸素供給手段110が常時供給可能な高濃度酸素とし、42mLを酸素タンク23に貯留された高濃度酸素の一部(58mLのうちの42mL)としてもよい。この場合、0.4秒における酸素タンク23には、58mL−42mL=16mLの高濃度酸素が貯留されている。
そして、0.4秒〜0.5秒に酸素供給装置10から酸素マスク2に供給される高濃度酸素を酸素供給手段110が常時供給可能な高濃度酸素8mL及び酸素タンク23に貯留された高濃度酸素16mLとの合計24mLとし、酸素マスク2に空気供給路40を介して空気26mL(=50mL−24mL)をさらに供給してもよい。
さらに、逆止弁4にクラッキング圧力(弁が開く圧力)が設定されていてもよい。クラッキング圧力を設定することにより、逆止弁4に所定の圧力が加わるまで、酸素制御弁32から逆止弁4までの酸素接続経路16内に、大気圧以上の高濃度酸素を蓄える事ができる。
加えて、高濃度酸素吸入システム100,200の設定において、吸気時間、呼気時間、有効吸気量、気道の容量及び高濃度酸素供給量等は表1に示す数値に限られず、変更可能である。
また、上述の第2実施形態では、酸素接続経路16の切り換え及び空気経路217の切り換えに制御弁260を用いたが、酸素接続経路16の切り換えと空気経路217の切り換えとを異なる弁を用いて行ってよい。また、弁は、制御弁に限られず、デマンドバルブ(酸素マスク内圧が負圧になったことを検知すると開くバルブ)を使用してもよい。デマンドバルブは、酸素マスク内の圧力と周囲圧力との圧力差を検知することにより、吸気時間の開始及び呼気時間の開始を検知し、これに応じて機械的に開閉する。したがって、デマンドバルブを用いる場合、呼吸検知センサを用いなくてもよい。
さらに、上述の第2実施形態において、制御弁260とともに逆止弁を用いてもよい。
加えて、上述の第2実施形態では、バッファタンク223の収縮にコンプレッサ21の排気空気を用いたが、別のものを用いてもよい。
また、呼吸検知センサは、第1実施形態及び第2実施形態に示すものに限られない。例えば、第1実施形態の呼吸検知センサ3は、酸素マスク2内が負圧になったことを検知することにより吸気時間の開始を検知するが、酸素マスク2内の圧力が所定の圧力よりも低下した場合に吸気時間の開始を検知するものでもよい。
また、高濃度酸素吸入システム100,200は、加湿器、空気洗浄器やアロマ器などをさらに備えてもよい。例えば、第1実施形態において(図1)、上記機器を送風ファン13の上部等に配置するとよい。
さらに、酸素供給装置10は、大気中の空気の酸素を濃縮させる酸素濃縮器に限られず、薬品により酸素を発生させる装置や、別途生成された高濃度酸素を蓄える酸素タンクであっても良い。
加えて、上述の第2実施形態では、バッファタンク223の駆動源として、コンプレッサ21の排気圧力を使用したが、吸着筒22からの排気圧を利用しても良い。また、電動アクチュエータを用いた機構でも良い。このように、バッファタンク223は、酸素供給装置10内で高濃度酸素を一時的に貯留した後にこれを外部に供給する装置であれば様々な構成のものを用いて良い。
また、上述の第2実施形態では、バッファタンク223が蛇腹構造のものであるが、酸素供給装置10内で高濃度酸素を一時的に貯留した後にこれを外部に供給する装置であれば様々な構成のものを用いて良い。
さらに、上述の第2実施形態では、酸素供給装置10が酸素タンク23を含む構成であるが、酸素供給装置10が酸素タンク23を含まなくても良い。酸素供給装置10が供給する高濃度酸素をバッファタンク223等で一時的に貯留することで、効率的に酸素マスクに濃縮酸素を供給できれば良い。
本発明を利用すれば、使用者に供給された高濃度酸素の一部が無駄になるのを防止するとともに、システムを大型化することなく高濃度酸素の供給量を増加させることができるため、高濃度酸素吸入システムとして有効である。
1,201 高濃度酸素吸入装置
2,202 酸素マスク
3,203 呼吸検知センサ(呼吸検知手段)
10 酸素供給装置
13 送風ファン(送風手段)
23 酸素タンク(タンク)
223 バッファタンク(タンク)
24,25,32,260 制御弁
30,230 酸素供給路
32 酸素制御弁(制御弁)
41 空気制御弁
100,200 高濃度酸素吸入システム
110,210 酸素供給手段

Claims (4)

  1. 高濃度酸素を供給する酸素供給手段を有する酸素供給装置と、
    前記酸素供給装置の内部及び外部の少なくとも一方に配置されているとともに前記酸素供給手段から供給された高濃度酸素を貯留可能なタンクと、
    前記酸素供給装置からの高濃度酸素が酸素供給路を介して供給されると共に、その高濃度酸素の供給量では1回の吸気量に対して足りない分の空気が供給される酸素マスクと、
    前記酸素供給路を、前記酸素マスクに高濃度酸素を供給する酸素供給状態及び前記タンクに高濃度酸素を貯留する酸素貯留状態のいずれかに切り換える制御弁と、
    使用者の呼吸を検知する呼吸検知手段とを備え、
    前記制御弁が、
    吸気が開始されるとき又はその前に前記酸素供給路を酸素供給状態に切り換え、吸気開始から1回の吸気で肺まで取り込まれる気体を口から取り込み終わるまでの有効吸気時間終了と同時又は有効吸気時間が経過する前に前記酸素供給路を酸素供給状態から酸素貯留状態に切り換えると共に、次の吸気が開始されるとき又はその前まで前記酸素供給路を酸素貯留状態にするように制御されることを特徴とする高濃度酸素吸入システム。
  2. 前記タンクは、前記酸素供給装置の外側に配置されたバッファタンクを有していることを特徴とする請求項1に記載の高濃度酸素吸入システム。
  3. 前記制御弁と前記酸素マスクとの間又は前記酸素マスクに配置された逆止弁をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の高濃度酸素吸入システム。
  4. 空気供給路を介して前記酸素マスクに空気を供給する送風手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高濃度酸素吸入システム。
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