JP2015079855A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微小リークを抑制した半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置の製造方法では基板31上で電極47が形成される。電極47上に、一方の多数キャリアを有するキャリア保有層48が形成される。キャリア保有層48上に半導体層49の材料が形成される。電極47上でキャリア保有層48の被覆を維持しつつ半導体層49の材料をパターニングして、半導体層49を形成する。電極47の露出は回避され、半導体層49の端面49aに対して電極47の反応生成物の付着は防止される。
【選択図】図3

Description

本発明は半導体装置の製造方法等に関する。
PIN型フォトダイオードといった半導体装置は一般に知られる。PIN型フォトダイオードでは下部電極上に半導体層が形成される。特許文献1では半導体層は例えば下部電極側から順番に積層されるn+層、i層およびp+層(いずれもアモルファスシリコン層)を備える。p+層上には上部電極が形成される。光が照射されると、電荷が発生する。
特開2011−77184号公報
特許文献1では、半導体装置の製造にあたって下部電極上でn+層の素材層、i層の素材層およびp+層の素材層が相次いで積層される。素材層の積層体からパターニングに応じて半導体層が形成される。このとき、パターニングにあたって余分な素材層は除去される。n+層も完全にパターニングされることから、少なからずn+層下の下部電極も除去されてしまう。下部電極の導電材は反応生成物を形成し半導体層の端面に付着してしまう。こうした反応生成物の付着は微小リークを引き起こす。特に、光検出装置では解像度の向上に伴い半導体層のサイズは縮小する。サイズの縮小に応じて微小リークの影響は増大する。
本発明の少なくとも1つの態様によれば、微小リークを抑制した半導体装置およびその製造方法は提供されることができる。
(1)本発明の一態様は、基板上に電極を形成する工程と、前記電極上に、一方の多数キャリアを有するキャリア保有層を形成する工程と、前記キャリア保有層上に半導体材料の素材層を形成する工程と、前記電極上で前記キャリア保有層の被覆を維持しつつ前記素材層をパターニングして、半導体層を形成する工程とを備える半導体装置の製造方法に関する。
パターニングにあたって素材層から半導体層が形作られる。半導体層にはキャリア保有層から立ち上がる端面が形成される。このとき、余分な素材層は除去される。素材層の除去にあたって電極上でキャリア保有層の被覆は維持される。電極の露出は回避される。半導体層の端面に対して電極の反応生成物の付着は防止される。こうして半導体層からの微小リークは抑制される。
(2)半導体装置の製造方法は、前記基板上で絶縁層および他方の多数キャリアを有する上キャリア保有層を形成し、前記絶縁層および前記上キャリア保有層で前記半導体層を埋める工程を備えることができる。半導体層の露出面には絶縁層または上キャリア保有層が被さる。こうして半導体層の表面は保護される。導電物質の付着は防止されることができる。
(3)半導体装置の製造方法は、前記絶縁層および前記上キャリア保有層の形成にあたって、前記上キャリア保有層の形成に先立って前記基板上で前記絶縁層を形成し、前記絶縁層で前記半導体層を埋める工程と、前記半導体層上で前記絶縁層に開口を形成し、前記半導体層の表面を露出させる工程と、前記基板上で前記上キャリア保有層を形成し、前記上キャリア保有層で前記半導体層の露出面を塞ぐ工程とを備えることができる。上キャリア保有層の形成に先立って半導体層の露出面は絶縁層で覆われる。半導体層の端面は絶縁層で保護される。したがって、半導体層の端面は上キャリア保有層の反応生成物の付着からも保護される。さらに確実に微小リークは抑制されることができる。
(4)半導体装置の製造方法では、前記基板の厚み方向から見た平面視で、前記半導体層の長さは3μm以上100μm以下であることができる。
(5)半導体装置の製造方法では、前記基板の厚み方向から見た平面視で、前記半導体層の長さは5μm以上20μm以下であることができる。
(6)本発明の他の態様は、基板と、前記基板上に形成される電極と、前記電極上に形成されて、一方のキャリアを有するキャリア保有層と、前記キャリア保有層上に形成される半導体層とを備え、前記キャリア保有層には前記半導体層の輪郭に沿って段差が形成され、前記半導体層の端面は前記電極の反応生成物から隔離される半導体装置に関する。こうした半導体装置では微小リークは抑制される。
(7)半導体装置は光電変換装置に組み込まれて利用されることができる。このとき、光電変換装置は半導体装置を有すればよい。
(8)半導体装置は電子機器に組み込まれて利用されることができる。このとき、電子機は半導体装置を有すればよい。電子機器には例えば生体認証装置が例示されることができる。
一実施形態に係る光電変換装置の電気的な構成を概略的に示す配線図である。 光検出素子の等価回路図である。 第1実施形態に係る光検出素子の構造を概略的に示す垂直断面図である。 光電変換装置の製造方法を概略的に示す図であって、基板上に形成された下部電極を示す垂直断面図である。 光電変換装置の製造方法を概略的に示す図であって、半導体層の形成工程を概略的に示す垂直断面図である。 光電変換装置の製造方法を概略的に示す図であって、下コンタクト層のパターニング工程を概略的に示す垂直断面図である。 光電変換装置の製造方法を概略的に示す図であって、絶縁層の形成工程を概略的に示す垂直断面図である。 光電変換装置の製造方法を概略的に示す図であって、上コンタクト層の形成工程を概略的に示す垂直断面図である。 光電変換装置の製造方法を概略的に示す図であって、上部電極の形成工程を概略的に示す垂直断面図である。 フォトダイオードに印加されるバイアス電圧と暗電流密度との関係を示すグラフである。 本実施形態に係るフォトダイオードでサイズと暗電流密度との相関関係を示すグラフである。 比較例に係るフォトダイオードでサイズと暗電流密度との相関関係を示すグラフである。 第2実施形態に係る光検出素子の構造を部分的に示す垂直断面図である。 電子機器の一具体例である生体認証装置の構成を概略的に示す概念図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(1)光電変換装置の構成
図1は本発明の一実施形態に係る光電変換装置11の電気的な構成を概略的に示す。光電変換装置11は複数の光検出素子12を備える。光検出素子12は例えばアレイ状に配列され素子アレイ(素子領域)13を形成する。ここでは、光検出素子12は複数行複数列のマトリクスパターンに従って配置される。
光電変換装置11は複数の走査線14および複数のデータ線15を備える。走査線14は相互に平行に行方向に延びる。1行の光検出素子12に対して1つの走査線14が割り当てられる。1つの走査線14は1行の光検出素子12に共通に接続される。走査線14は共通に走査線回路16に接続される。走査線回路16は時間軸に従って順番に個々の走査線14の導通を確保する。データ線15は相互に平行に列方向に延びる。1列の光検出素子12に対して1つのデータ線15が割り当てられる。1つのデータ線15は1列の光検出素子12に共通に接続される。データ線15は共通にデータ線回路17に接続される。データ線回路17は時間軸に従って順番に個々のデータ線15の導通を確保する。こうして個々の光検出素子12ごとに照射光に応じた電力は検出される。個々の光検出素子12は1画素に相当する。
図2に示されるように、個々の光検出素子12はスイッチング素子としての薄膜トランジスター(TFT)21および光電変換素子としてのフォトダイオード22を備える。TFT21のソース電極23はデータ線15に接続される。TFT21のドレイン電極24にはフォトダイオード22の一方の電極が接続される。フォトダイオード22の他方の電極はデータ線15に並列に配置された定電位線25に接続される。TFT21のゲート電極26には走査線14が接続される。走査線14からゲート電極26に電圧が印加されると、ソース電極23とドレイン電極24との間で導通が確保される。フォトダイオード22は、後述されるように、PINダイオードとして構成される。フォトダイオード22は、光電変換を実現する半導体装置の一具体例である。
光検出素子12は保持容量27を備える。保持容量27の一方の電極はTFT21のドレイン電極24に接続され、他方の電極は走査線14に並列に配置された定電位線28に接続される。
(2)第1実施形態に係る光検出素子の構造
図3に示されるように、光電変換装置11は基板31を備える。基板31には例えば透明なガラス基板や不透明なシリコン基板が用いられる。基板31の表面には下地絶縁膜32が積層される。下地絶縁膜32は基板31の表面一面を覆う。下地絶縁膜32は例えば酸化シリコン(SiO)から形成されればよい。基板31上には光検出素子12ごとに多結晶シリコンの半導体膜33が島状に形成される。半導体膜33は例えば50nm程度の膜厚を有する。半導体膜33は絶縁層34で覆われる。絶縁層34は下地絶縁膜32一面にわたって広がる。絶縁層34は半導体膜33上でゲート絶縁膜を形成する。絶縁層34は例えばSiOなどの絶縁材料から形成される。絶縁層34は100nm程度の膜厚を有する。
半導体膜33はチャネル形成領域36でソース領域37およびドレイン領域38に分割される。チャネル形成領域36に対向する位置で絶縁層34上にゲート電極39が形成される。ゲート電極39は例えばモリブデン(Mo)などの金属材料で形成される。ゲート電極39は500nm程度の膜厚を有する。絶縁層34には第1層間絶縁膜41が積層される。第1層間絶縁膜41はゲート電極39を覆う。第1層間絶縁膜41は例えばSiOといった絶縁材料から形成される。第1層間絶縁膜41は800nm程度の膜厚を有する。
第1層間絶縁膜41上には導電膜パターン42が形成される。導電膜パターン42はソース電極42aおよびドレイン電極42bを個別に含む。導電膜パターン42はMoなどの金属材料から形成される。導電膜パターン42は500nm程度の膜厚を有する。ソース電極42aの導電材は第1層間絶縁膜41および絶縁層34を貫通するコンタクトホール43を充填する。こうしてソース電極42aは半導体膜33のソース領域37に接続される。同様に、ドレイン電極42bの導電材は第1層間絶縁膜41および絶縁層34を貫通するコンタクトホール44を充填する。こうしてドレイン電極42bは半導体膜33のドレイン領域38に接続される。導電膜パターン42はソース電極42aに接続されるデータ線15を含む。
第1層間絶縁膜41上には第2層間絶縁膜45が積層される。第2層間絶縁膜45は例えば窒化シリコン(Si)といった絶縁材料から形成される。第2層間絶縁膜45は800nm程度の膜厚を有する。第2層間絶縁膜45はソース電極42a、ドレイン電極42bおよびデータ線15に覆い被さる。
第2層間絶縁膜45上にはフォトダイオード22が配置される。フォトダイオード22は下部電極47を有する。下部電極47は第2層間絶縁膜45上に形成される。下部電極47は、第2層間絶縁膜45の表面に直交する方向から見た平面視(以下、単に「平面視」という)で決められたパターンに形成される。下部電極47はMoその他の導電材から形成されればよい。
下部電極47上には下コンタクト層(キャリア保有層)48が形成される。下コンタクト層48は下部電極47の表面(上面)に被さる。下コンタクト層48は例えばアモルファスシリコンから形成される。ここでは、下コンタクト層48はn+層を形成する。下コンタクト層48は多数キャリアとして正孔を有する。ただし、下コンタクト層48はn+層に代えてp+層で形成されてもよい。p+層では多数キャリアとして電子が含まれる。
下コンタクト層48上には半導体層(i層)49が形成される。半導体層49は平面視で決められた輪郭に区画される。半導体層49は例えばマイクロクリスタルシリコンから形成される。下コンタクト層48には、半導体層49の輪郭に一致する輪郭を有する座面48aが形成される。座面48aの周囲には半導体層49の輪郭に沿って段差51が形成される。座面48aの周囲で下コンタクト層48と半導体層49の端面49aとは面一で連続する。半導体層49の端面49aは、後述されるように、下部電極47の反応生成物から隔離される。半導体層49の端面49aには下部電極47の反応生成物は付着しない。
第2層間絶縁膜45上には絶縁層52が積層される。絶縁層52は下コンタクト層48および半導体層49に被さる。絶縁層52は例えばSiOやSiといった絶縁材から形成される。半導体層49上で絶縁層52には開口53が形成される。絶縁層52上には上コンタクト層(上キャリア保有層)54が積層される。上コンタクト層54は開口53内に進入する。上コンタクト層54は開口53内で半導体層49の表面に積層される。ここでは、上コンタクト層54はp+層を形成する。ただし、下コンタクト層48にp+層が用いられる場合には、上コンタクト層54にはn+層が用いられる。
上コンタクト層54上には上部電極55が形成される。上部電極55は平面視で決められたパターンに形成される。上部電極55はITO(酸化インジウムスズ)その他の透明導電材から形成されればよい。上部電極55は開口53内で上コンタクト層54に重なる。絶縁層52および第2層間絶縁膜45にはドレイン電極42bに通じるコンタクトホール56が形成される。上部電極55はコンタクトホール56内に延びる。こうして上部電極55はドレイン電極42bに接続される。
光電変換装置11では、定電位線25、28によってフォトダイオード22に逆バイアス電圧が印加された状態で、フォトダイオード22に光が入射される。それによって、p+層である上コンタクト層54とn+層である下コンタクト層48とのpn接合に光り電流が流れ、それに応じた電荷が保持容量27に蓄積される。複数の走査線14のそれぞれによってTFT21が選択され、データ線15には光検出素子12ごとに保持容量27に蓄積された電荷に対応する信号が順次に出力される。こうして個々の光検出素子12で受光された光の強度はそれぞれ検出されることができる。
個々の光検出素子12では、後述される製造方法に由来して、半導体層49の端面49aには下部電極47の反応生成物は付着しない。したがって、付着した反応生成物に起因する微小リークは防止されることができる。特に、光電変換装置11では解像度の向上に伴い半導体層49のサイズは縮小する傾向にある。このように半導体層49のサイズが縮小しても、微小リークの影響は著しく軽減されることができる。サイズが縮小すると、半導体層49の平面視の長さに対して端面49aの大きさが相対的に増大する。一般に、半導体層49のサイズの縮小に応じて微小リークの影響は増大する。
(3)光電変換装置の製造方法
次に光電変換装置11の製造方法を説明する。基板材上で区画ごとに個々の光電変換装置11が作り込まれる。基板材は基板31と同一の素材で形成される。基板材は例えばガラス基板ウェハーやシリコンウェハーであればよい。基板材から個々の光電変換装置11は切り出される。
光電変換装置11の作り込みにあたって、基板材上で既存の形成方法に従って個々の光検出素子12ごとにTFT21が形成される。TFT21の形成にあたって基板材上には一面に第1層間絶縁膜41および第2層間絶縁膜45が積層される。積層にあたって例えばCVD(化学気相成長)法が用いられればよい。その後、第2層間絶縁膜45上で個々のTFT21に関連づけられて光検出素子12ごとにフォトダイオード22が形成される。
次にフォトダイオード22の形成方法を詳述する。図4に示されるように、まず、第2層間絶縁膜45上で下部電極47が形成される。形成にあたって例えばフォトリソグラフィ技術が用いられればよい。下部電極47は均一な導電膜から決められたパターンにパターニングされる。一律な導電膜は例えば蒸着法その他の方法で形成されればよい。
図5に示されるように、第2層間絶縁膜45上には一律に第1素材層58および第2素材層59が積層される。第1素材層58は下コンタクト層48の材料で形成される。第2素材層59は半導体層49の材料で形成される。第1素材層58および第2素材層59は下部電極47に覆い被さる。下部電極47は第1素材層58に埋もれる。その後、第2素材層59上でレジスト膜61が形成される。レジスト膜61は平面視で半導体層49の形状を象る。レジスト膜61は下部電極47に対して位置決めされる。レジスト膜61のパターンに従ってドライエッチング処理が実施される。レジスト膜61の周囲で第2素材層59および第1素材層58は除去されていく。
図6から明らかなように、第2素材層59の除去に応じて半導体層49は決められたパターンにパターニングされる。半導体層49には第1素材層(下コンタクト層)58から立ち上がる端面49aが形成される。第2素材層59のパターニングにあたって下部電極47上で第1素材層58の被覆は維持される。下部電極47の露出は回避される。下部電極47はドライエッチング処理から隔離される。下部電極47の反応生成物は発生しない。こうして半導体層49の端面49aに対して下部電極47の反応生成物の付着は防止される。このとき、ドライエッチング処理の停止は計時で実施される。半導体層49は確実にパターニングされることから、第1素材層58には半導体層49の輪郭に沿って段差51が形成される。座面48aの周囲で第1素材層58の側面は半導体層49の端面49aに面一で連続する。
図6に示されるように、第1素材層58上にレジスト膜62が形成される。レジスト膜62は下コンタクト層48の形状を象る。レジスト膜62は半導体層49を完全に覆う。レジスト膜62の形状パターンに従ってエッチング処理が実施される。レジスト膜62の周囲で第1素材層58は除去される。こうして下コンタクト層48は決められたパターンにパターニングされる。ここでは、平面視でレジスト膜62の輪郭は下部電極47の輪郭よりも外側に位置する。したがって、第1素材層58の除去にあたって下部電極47の露出は回避される。
図7に示されるように、第2層間絶縁膜45上には絶縁層52が形成される。半導体層49および下コンタクト層48は絶縁層52に埋もれる。半導体層49上で絶縁層52に開口53が形成される。こうして半導体層49の表面(頂上面)は露出する。
図8に示されるように、第2層間絶縁膜上で上コンタクト層54が形成される。上コンタクト層54は一律に形成される。開口53内で上コンタクト層54は半導体層49の露出面を塞ぐ。続いて、図9に示されるように、上コンタクト層54上に上部電極55が形成される。上部電極55は一律な導電膜からパターニングされればよい。このとき、導電膜や上コンタクト層54はエッチング処理で除去される。上部電極55および上コンタクト層54のパターニングに先立って半導体層49の露出面は絶縁層52および上コンタクト層54で覆われる。半導体層49の端面49aは絶縁層52で保護される。したがって、半導体層49の端面49aは上コンタクト層54の反応生成物や上部電極55の反応生成物からも保護されることができる。
(4)検証
本発明者はフォトダイオード22の実効性を検証した。検証にあたってフォトダイオード22の暗電流密度が測定された。測定にあたってフォトダイオード22には−6Vまで逆バイアス電圧が印加された。本発明者は同時に比較例を検証した。比較例では下コンタクト層48が半導体層49の輪郭にパターニングされた。ドライエッチング中に下コンタクト層のパターニングに応じて下部電極47が露出した。その結果、下部電極47の導電材が反応生成物を形成し半導体層49の端面49aに付着した。図10に示されるように、本実施形態に係るフォトダイオード22ではいずれの電圧域でも暗電流密度が抑制された。
本発明者はフォトダイオード22のサイズと暗電流密度との相関関係を検証した。ここでは、半導体層49は平面視で円形に形成された。直径100μm、20μmおよび10μmの3種類のサイズが用意された。個々のサイズごとに前述と同様に暗電流密度が測定された。その結果、図11に示されるように、サイズの縮小に拘わらず暗電流密度は抑制されることが確認された。その一方で、比較例では、図12に示されるように、サイズが20μmを下回ると、暗電流密度が増加する傾向が見受けられた。本実施形態では平面視で半導体層の長さは3μm以上100μm以下であることができる。長さが3μmを下回ると、半導体層49の膜厚に対して長さが縮小しすぎ、抵抗値が高まりすぎてしまう。長さが100μmを超えると、十分な配置密度が実現されることができない。本実施形態では、特に、長さが5μm〜20μmで比較例に対して優位性が見出された。
(5)第2実施形態に係る光検出素子の構造
図13は第2実施形態に係る光検出素子12aの構造を部分的に示す。光検出素子12aのフォトダイオード22では上コンタクト層(上キャリア保有層)63は半導体層49の輪郭に重なる輪郭を有する。半導体層49の上面は上コンタクト層63で覆われる。絶縁層52は上コンタクト層63に被さる。開口53内の空間は上コンタクト層63の一部に接する。絶縁層52上には上部電極55が形成される。上部電極55は開口53内で上コンタクト層63に重なる。こうした上コンタクト層63の形成にあたって、半導体層49のパターニングに先立って第2素材層59上に上コンタクト層の材料の第3素材層が積層される。第2素材層59から半導体層49がパターニングされる際に同時に第3素材層はパターニングされる。共通のレジスト膜61が利用される。その他の構成は前述の光電変換装置11と同様である。
(5)電子機器としての生体認証装置
図14に示されるように、光電変換装置11は生体認証装置65に組み込まれて利用されることができる。生体認証装置65はマイクロレンズアレイ66を備える。マイクロレンズアレイ66は例えばマトリクス配列のマイクロレンズ67で形成される。マイクロレンズアレイ66には発光基板68が向き合わせられる。発光基板68は基板本体69の表面に形成される発光層71を備える。発光層71は例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)材料から形成される。発光層71は第1電極層72および第2電極層73に挟まれる。第1電極層72および第2電極層73から発光層71に電圧が印加されると、発光層71は面直方向に発光する。
発光基板68は遮光基板74に重ねられる。遮光基板74は基板本体75の裏面に形成される遮光層76を備える。遮光層76は例えばクロム膜といった金属膜や不透明な樹脂膜などの遮光材から形成される。遮光層76にはマイクロレンズ67の光路に対応して開口77が形成される。遮光基板74は光電変換装置11に重ねられる。マイクロレンズ67で集光された光は個々の光検出素子12(12a)で受光される。
発光基板68および光電変換装置11には制御部78が接続される。制御部78は発光層71の発光を制御するとともに光検出素子12の出力を信号処理する。発光の制御にあたって制御部78は例えば発光基板68の第1電極層72および第2電極層73に対して電圧の供給を制御する。発光層71から指FGに光は照射される。光は近赤外線であって例えば750〜3000nm(好ましくは800〜900nm)の波長を有する。光は指FGの内部に到達すると散乱し、一部は反射光として光検出素子12に向かう。個々の光検出素子12は近赤外線光の強度に応じて電気信号を出力する。アレイ状の光検出素子12の出力に応じて光の画像が形成される。静脈中のヘモグロビンは近赤外線光を吸収することから、画像中で暗い静脈像は描かれることができる。制御部78にはマイクロプロセッサーユニット(MPU)といった演算処理回路が用いられればよい。
制御部78には記憶部81および出力部82が接続される。記憶部81には特定の識別子の下で静脈像が記憶される。静脈像は光電変換装置11で取得されて登録される。静脈像は個人個人相違する。記憶部81には例えばフラッシュメモリーやハードディスクドライブといった不揮発性メモリーが用いられることができる。生体認証にあたって制御部78は登録された静脈像に撮像された静脈像を照らし合わせる。撮像の静脈像が登録の静脈像に一致すれば、本人認証は達成される。認証完了の出力信号が出力部82から出力される。撮像の静脈像が登録の静脈像に一致しなければ、本人認証は否定される。認証不良の出力信号が出力部82から出力される。こうした生体認証装置65は、入退室管理装置や現金自動預け払い機(ATM)、携帯電話やスマートフォンなどの利用者管理その他で利用されることができる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれる。例えば、明細書または図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語とともに記載された用語は、明細書または図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えられることができる。また、光電変換装置11や光検出素子12、12a、スイッチング素子、光電変換素子、生体認証装置65、電子機器等の構成および動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形が可能である。
11 光電変換装置、45 基板(第2層間絶縁膜)、47 電極(下部電極)、48 キャリア保有層(下コンタクト層)、49 半導体層、51 段差、52 絶縁層、53 開口、54 上キャリア保有層(上コンタクト層)、59 素材層(第2素材層)、65 電子機器(生体認証装置)。

Claims (8)

  1. 基板上に電極を形成する工程と、
    前記電極上に、一方の多数キャリアを有するキャリア保有層を形成する工程と、
    前記キャリア保有層上に半導体材料の素材層を形成する工程と、
    前記電極上で前記キャリア保有層の被覆を維持しつつ前記素材層をパターニングして、半導体層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、前記基板上で絶縁層および他方の多数キャリアを有する上キャリア保有層を形成し、前記絶縁層および前記上キャリア保有層で前記半導体層を埋める工程を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、前記絶縁層および前記上キャリア保有層の形成にあたって、前記上キャリア保有層の形成に先立って前記基板上で前記絶縁層を形成し、前記絶縁層で前記半導体層を埋める工程と、前記半導体層上で前記絶縁層に開口を形成し、前記半導体層の表面を露出させる工程と、前記基板上で前記上キャリア保有層を形成し、前記上キャリア保有層で前記半導体層の露出面を塞ぐ工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、前記基板の厚み方向から見た平面視で、前記半導体層の長さは3μm以上100μm以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項4に記載の半導体装置の製造方法において、前記基板の厚み方向から見た平面視で、前記半導体層の長さは5μm以上20μm以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 基板と、
    前記基板上に形成される電極と、
    前記電極上に形成されて、一方のキャリアを有するキャリア保有層と、
    前記キャリア保有層上に形成される半導体層とを備え、
    前記キャリア保有層には前記半導体層の輪郭に沿って段差が形成され、前記半導体層の端面は前記電極の反応生成物から隔離されることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項6に記載の半導体装置を有することを特徴とする光電変換装置。
  8. 請求項6に記載の半導体装置を有することを特徴とする電子機器。
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