JP2015077996A - 泡吐出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】泡吐出器内で雑菌が発生し難く、衛生的な問題も生じ難い泡吐出器を提供すること。
【解決手段】本発明の泡吐出器1はポンプヘッド部3を押圧して抗菌剤入りの内容液82と空気とを混合し発泡させて吐出するものである。泡吐出器1は、容器本体8内に配されてベースキャップ部2から垂下する無底の円筒形シリンダ部材41を有するシリンダ部4、シリンダ部4内を上下動する筒状部材51と筒状部材51から張り出して円筒形シリンダ部材41の内周面に沿って摺動するピストン部材52と筒状部材51から垂下する管53とを有するピストン部5を備える。泡吐出器1は、ポンプヘッド部3の押圧が開放されて復帰する際に、容器本体8内部の空間部83が負圧となることによって、シリンダ部4内の逆止弁7が開いて空間部83に外気を取込む。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の泡吐出器1はポンプヘッド部3を押圧して抗菌剤入りの内容液82と空気とを混合し発泡させて吐出するものである。泡吐出器1は、容器本体8内に配されてベースキャップ部2から垂下する無底の円筒形シリンダ部材41を有するシリンダ部4、シリンダ部4内を上下動する筒状部材51と筒状部材51から張り出して円筒形シリンダ部材41の内周面に沿って摺動するピストン部材52と筒状部材51から垂下する管53とを有するピストン部5を備える。泡吐出器1は、ポンプヘッド部3の押圧が開放されて復帰する際に、容器本体8内部の空間部83が負圧となることによって、シリンダ部4内の逆止弁7が開いて空間部83に外気を取込む。
【選択図】図1
Description
本発明は、泡吐出器に関し、特に、容器本体の口首部に取り付けて用いられ、収容された内容液を空気と混合することにより泡状にして吐出する泡吐出器に関する。
例えば液状の洗浄剤や毛髪剤等を収容し、容器を置いたままの状態でポンプヘッド部を押圧操作することにより、手等による泡立て動作や撹拌などを使用者が行うことなく、内容液を泡状にして吐出させるポンプフォーマー容器等の泡吐出器が種々開発されている。このような泡吐出器では、容器本体の口首部に、内容液を空気と混合することにより泡状にして吐出する泡吐出器が装着されている。泡吐出器には、例えば容器本体の口首部に装着されるベースキャップ部に、内容液の吸引、加圧、排出を行うピストン(液ピストン)と、空気の吸引、加圧、排出を行うピストン(エアピストン)とをそれぞれ同心状の直列配置にして組み入れた単一のシリンダ部からなるポンプが設けられている。そして、ベースキャップ部の上方に突出するポンプヘッド部の押し込みによりポンプの各ピストンを作動させ、内容液と空気をそれぞれシリンダ部内で加圧、排出して合流空間で相互に混合し、メッシュリング等の泡生成部材を通過させることで泡状にして内容液を外部に吐出させる構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
ポンプフォーマー容器等の泡吐出器は、例えば浴室や洗面台等の水周りで使用される機会が多いため、水に濡れることが多い。特に浴室においては、シャワー等の水が容器に直接かかる場合がある。さらに、ポンプヘッド部は、濡れた手で押すことが多いため、ポンプヘッド部の周囲は水に濡れる機会が多い。そして、特許文献1に記載の泡吐出器は、ポンプヘッド部を押圧して内容液を泡状に吐出した後にこれの押圧を開放した際に、ポンプヘッド部が上方に押し戻されるのに伴って、シリンダ部の内部が負圧になり、例えばポンプヘッド部の縦方向流路となる中空パイプとベースキャップ部のガイドステムとの間の隙間、及び空気を送り出すピストンに設けられた外気取込み孔を介して、ポンプヘッド部やベースキャップ部の周囲の水が、外気と共にベースキャップ部の内側のシリンダ部内の空気室に吸引される虞れがある。このように、水がシリンダ部内の空気室に吸引されると、泡吐出器内で雑菌が発生したり、水が腐敗する虞れがあり、衛生的な問題が生じてしまうことが考えられる。
このようなことから、シリンダ部内の空気室の内面に抗菌剤を付与するために、シリンダ部を成型する樹脂に抗菌剤を配合した泡吐出器が開発されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2の泡吐出器によれば、シリンダ部内の空気室の内面に抗菌剤が付与されているため、泡吐出器内で雑菌が発生し難く、シリンダ部内の空気室に吸引されてしまった水も腐敗し難く、衛生的な問題が生じ難いとされている。
しかし、特許文献2の泡吐出器によれば、空気室を構成する部材の樹脂中に抗菌剤が含有されている為、部材表面に滲み出た抗菌剤と空気室内に吸引された水とが接触しない限り抗菌効果は期待できず、菌発生抑制効果は不十分であった。
本発明は、泡吐出器内で雑菌が発生し難く、衛生的な問題も生じ難い泡吐出器に関する。
本発明は、抗菌剤の含有された内容液入りの容器本体の口首部に装着されるベースキャップ部に対して往復動可能に設けられた、吐出口を備えるポンプヘッド部と、前記内容液を混合部に送る第1流路と、空気を該混合部に送る第2流路とを有し、該ポンプヘッド部が押圧されることにより、前記第2流路を開放し、前記混合部に送られる前記内容液を該混合部から前記吐出口に至る発泡流路において前記空気と混合し発泡させて吐出する泡吐出器であって、前記容器本体の口首部の内側に配置されて前記ベースキャップ部の天井部から垂下する無底の円筒形シリンダ部材を有するシリンダ部、該シリンダ部内を上下動する筒状部材と該筒状部材の外周側に位置し、該筒状部材の径方向外側に張り出して設けられて前記円筒形シリンダ部材の内周面に沿って摺動するピストン部材と該筒状部材から垂下して前記内容液に浸される管とを有するピストン部を備え、前記シリンダ部の内側には、外気を取込み可能とする逆止弁が設けられており、前記ポンプヘッド部の押圧が開放されて前記ポンプヘッド部が復帰する際に、前記容器本体の内部における前記内容液上の空間部が負圧となることによって、前記逆止弁が開いて該空間部に外気を取込む泡吐出器を提供するものである。
本発明の泡吐出器によれば、泡吐出器内で雑菌が発生し難く、衛生的な問題も生じ難い。
以下、本発明の泡吐出器を、その好ましい一実施形態に基づき、図1〜図4を参照しながら説明する。
本発明の好ましい一実施形態に係る泡吐出器1(以下、「本実施形態」とも言う。)は、いわゆるポンプフォーマー容器に取り付けて用いるポンプフォーマーであって、従来のポンプフォーマーと同様に、容器本体8の口首部81に装着されて、内容液と空気とを混合することにより泡状にして吐出する機能を備える。本実施形態の泡吐出器1は、図1に示すように、抗菌剤の含有された内容液入りの容器本体8の口首部81に装着されるベースキャップ部2に対して往復動可能に設けられたポンプヘッド部3と、内容液82を混合部13に送る第1流路14と、空気を混合部13に送る第2流路15とを有し、該ポンプヘッド部3が押圧されることにより、第2流路15を開放し、混合部15に送られた内容液82を混合部13から吐出口31に至る発泡流路32において前記空気と混合し発泡させて吐出する泡吐出器1である。
本発明の好ましい一実施形態に係る泡吐出器1(以下、「本実施形態」とも言う。)は、いわゆるポンプフォーマー容器に取り付けて用いるポンプフォーマーであって、従来のポンプフォーマーと同様に、容器本体8の口首部81に装着されて、内容液と空気とを混合することにより泡状にして吐出する機能を備える。本実施形態の泡吐出器1は、図1に示すように、抗菌剤の含有された内容液入りの容器本体8の口首部81に装着されるベースキャップ部2に対して往復動可能に設けられたポンプヘッド部3と、内容液82を混合部13に送る第1流路14と、空気を混合部13に送る第2流路15とを有し、該ポンプヘッド部3が押圧されることにより、第2流路15を開放し、混合部15に送られた内容液82を混合部13から吐出口31に至る発泡流路32において前記空気と混合し発泡させて吐出する泡吐出器1である。
本実施形態の泡吐出器1は、図1に示すように、容器本体8の口首部81の内側に配置されてベースキャップ部2の天井部21から垂下する無底の円筒形シリンダ部材41を有するシリンダ部4、シリンダ部4内を上下動する筒状部材51と筒状部材51から径方向外側に張り出して設けられて円筒形シリンダ部材41の内周面に沿って摺動するピストン部材52と筒状部材51から垂下して内容液82に浸される管53とを有するピストン部5を備えている。本実施形態の泡吐出器1は、筒状部材51とピストン部材52とを、それぞれ同心状の直列配置にして組み入れた単一のシリンダ部4を含むポンプ6を有している。そしてベースキャップ部2の上方に突出するポンプヘッド部3の押し込みにより、ポンプ6の筒状部材51及びピストン部材52を作動させ、内容液82と空気をそれぞれシリンダ部4により排出して、これらをポンプ出側に合流空間として設けた混合部13で混合し、泡状にしてポンプヘッド部3の吐出口31から外部に吐出させるものである。
ベースキャップ部2は、本実施形態では、図1に示すように、円環状の天井部21と、天井部21から立設する円筒状のガイドステム22とを有している。天井部21の外周縁全域から垂下する円筒状の周壁の内面には、容器本体8の口首部81の外周に周設された螺条と螺合する螺溝が周設されている。このように形成されたベースキャップ部2により、ポンプヘッド部3が、容器本体8の口首部81に装着される。
ポンプヘッド部3は、本実施形態では、図1に示すように、発泡流路32が内部に形成さる中空パイプ33を有している。詳述すると、ポンプヘッド部3は、本実施形態では、ベースキャップ部2のガイドステム22に相対変位可能に挿入される円筒状の中空パイプ33を有しており、またポンプヘッド部3の上部先端部分には、泡状にした内容液を吐出する吐出口31を備えている。中空パイプ33の内部には、吐出口31に至る発泡流路32が形成されている。発泡流路32には、空気と内容液82とを混合する混合部13と、混合部13の下流側に混合液を泡状にする泡生成部材18とが設けられている。
本実施形態の泡吐出器1は、図1に示すように、ポンプヘッド部3の中空パイプ33を囲んで、ベースキャップ部2のガイドステム22の上部に、ポンプヘッド部3を上方に付勢するスプリング部材91が配置されている。本実施形態では、ポンプヘッド部3は、図1に示すように、中空パイプ33の下端部に、後述するように、筒状部材51の有する円筒部511の上部が嵌め込まれて筒状部材51と一体として連結されている。すなわち、本実施形態では、筒状部材51の円筒部511は、その上端部分がポンプヘッド部3の中空パイプ33に一体として装着されており、ガイドステム22の上部に配置されたスプリング部材91の作用によって、ポンプヘッド部3の中空パイプ33と筒状部材51とは、一体となって上下動するようになっている。尚、ポンプヘッド部3の中空パイプ33の下端部に嵌め込まれた、ピストン部5を構成する筒状部材51の円筒部511の内部には、第1流路14が形成されている。
上述したように、ポンプヘッド部3を構成する中空パイプ33の下端部と、ピストン部5を構成する筒状部材51の円筒部511の上部とは、嵌め込まれて一体として連結されているが、本実施形態では、図1に示すように、連結部分において、中空パイプ33の内周面の一部、又は筒状部材51の円筒部511の外周面の一部に、上下方向に延びる線状切り欠き溝が形成されている。この線状切り欠き溝が、空気通路である第2流路15の一部となる。
シリンダ部4は、本実施形態では、図1に示すように、ベースキャップ部2の天井部21の周壁よりも内側に、天井部21の下面から容器本体8内へ垂下する円筒形シリンダ部材41を有している。円筒形シリンダ部材41は、無底形状に形成されており、ポンプヘッド部3が押圧された状態で、ピストン部5を構成するピストン部材52よりも下方に延在している(図3参照)。
ピストン部5を構成する筒状部材51は、本実施形態では、容器本体8内の内容液82を、筒状部材51の内部に形成された第1流路14を介して、第1流路14から混合部13に排出を行うものである。
ピストン部5は、本実施形態では、図1に示すように、シリンダ部4内を上下動する筒状部材51と筒状部材51から径方向外側に張り出して設けられて円筒形シリンダ部材41の内周面に沿って摺動するピストン部材52と筒状部材51から垂下して内容液82に浸される管53とを有している。筒状部材51は、図1に示すように、ポンプヘッド部3が押圧されていない状態(非押圧時)で、ポンプヘッド部3の中空パイプ33の下端部からシリンダ部4の円筒形シリンダ部材41の下端と略同じ位置まで延在する略円筒状の円筒部511を有している。管53は、図1に示すように、容器本体8の底部まで垂下しており、容器本体8内の内容液82に浸されている。管53は、その上部外周面が、円筒部511の下部内周面と嵌合して一体化されている。
ピストン部5は、本実施形態では、図1に示すように、シリンダ部4内を上下動する筒状部材51と筒状部材51から径方向外側に張り出して設けられて円筒形シリンダ部材41の内周面に沿って摺動するピストン部材52と筒状部材51から垂下して内容液82に浸される管53とを有している。筒状部材51は、図1に示すように、ポンプヘッド部3が押圧されていない状態(非押圧時)で、ポンプヘッド部3の中空パイプ33の下端部からシリンダ部4の円筒形シリンダ部材41の下端と略同じ位置まで延在する略円筒状の円筒部511を有している。管53は、図1に示すように、容器本体8の底部まで垂下しており、容器本体8内の内容液82に浸されている。管53は、その上部外周面が、円筒部511の下部内周面と嵌合して一体化されている。
本実施形態では、図1に示すように、筒状部材51の円筒部511の外周面における、後述するピストン部材52のピストン円筒部521が装着された部分の下方に、空気流路である第2流路15を開閉する閉塞用凹状リブ513が設けられている。閉塞用凹状リブ513は、円筒部511の外周面から外方に張り出すように突出して当該外周面に沿って円環状に設けられている。筒状部材51の閉塞用凹状リブ513に、ピストン部材52のピストン円筒部521の下端部を挿入して当接させることにより、空気流路である第2流路15を、その入口部分において閉塞することが可能になる。
また、ピストン部5を構成するピストン部材52は、本実施形態では、外気を容器本体8の内部における内容液82上の空間部83に吸引し、空間部83を加圧して、空間部83から混合部13に空気を排出すると共に、管53を通して第1流路14に内容液82を供給し、第1流路14を介して混合部13に内容液82を排出するものである。
本実施形態では、ピストン部材52は、図1に示すように、筒状部材51の円筒部511の外周面に0.1〜0.2mm程度の隙間を有した状態で相対変位可能に遊嵌するピストン円筒部521と、ピストン円筒部521の外周面から外方に張り出して円環状に設けられた張出し部522と、張出し部522の外周先端部分に設けられ、シリンダ部4の円筒形シリンダ部材41の内周面に密着状態で摺動可能に接する外周面を備える外周ピストン部523を有する。尚、筒状部材51の円筒部511の外周面とピストン部材52のピストン円筒部521の内周面との間の隙間が、空気通路である第2流路15の一部となる。張出し部522は、さらに、ピストン円筒部521との接合基端部から外方に向って張り出す環状平板部522aと、環状平板部522aの外周縁部に垂直に立設して接合された環状外側壁522bと、環状外側壁522bの下端部から外方に向って張り出す外側環状平板部522cとを含んで構成されている。外側環状平板部522cの外周縁部には、外周ピストン部523が延設されている。
本実施形態では、ピストン部材52は、図1に示すように、筒状部材51の円筒部511の外周面に0.1〜0.2mm程度の隙間を有した状態で相対変位可能に遊嵌するピストン円筒部521と、ピストン円筒部521の外周面から外方に張り出して円環状に設けられた張出し部522と、張出し部522の外周先端部分に設けられ、シリンダ部4の円筒形シリンダ部材41の内周面に密着状態で摺動可能に接する外周面を備える外周ピストン部523を有する。尚、筒状部材51の円筒部511の外周面とピストン部材52のピストン円筒部521の内周面との間の隙間が、空気通路である第2流路15の一部となる。張出し部522は、さらに、ピストン円筒部521との接合基端部から外方に向って張り出す環状平板部522aと、環状平板部522aの外周縁部に垂直に立設して接合された環状外側壁522bと、環状外側壁522bの下端部から外方に向って張り出す外側環状平板部522cとを含んで構成されている。外側環状平板部522cの外周縁部には、外周ピストン部523が延設されている。
泡吐出器1のシリンダ部4の内側には、外気を取込み可能とする逆止弁7が設けられている。詳述すると、ピストン部材52は、本実施形態では、図1に示すように、容器本体8の内部の空間部83に貫通する外気取込み孔524を有している。外気取込み孔524は、本実施形態では、ピストン部材52を構成する張出し部522の環状平板部522aに設けられている。また、外気取込み孔524を下方から覆うようにして、シリンダ部4の内側には空気バルブ71が設けられている。空気バルブ71は、逆止弁7として用いられ、ピストン部材52の上昇により容器本体8内部の空間部83が負圧になって吸引力を生じる際には、吸引力によって空気バルブ71が開放され、外気取込み孔524を介して、ポンプヘッド部3の中空パイプ33とベースキャップ部2のガイドステム22との間の隙間を通過した外気が、容器本体8内部の空間部83に取り込まれる。すなわち、逆止弁7である空気バルブ71は、ポンプヘッド部3の押圧が開放されてポンプヘッド部3が上昇し、元の位置に復帰する際に、容器本体8内部の空間部83の内部が負圧となることにより開いて、外気を空間部83に取込み可能とする。
尚、本実施形態の泡吐出器1は、図1に示すように、ポンプヘッド部3の中空パイプ33の外方に、中空パイプ33と同心状に配置されたスカート状カバー34が、中空パイプ33とベースキャップ部2のガイドステム22との間の隙間を覆うように設けられている。スカート状カバー34が設けられていることにより、中空パイプ33とガイドステム22との間の隙間を介して外気が吸引される際に、外気の吸引に伴ってこれらの隙間から、外気と共にポンプヘッド部3やベースキャップ部2の周囲の水が容器本体8内部に流入するのを、相当程度防止することが可能になる。
容器本体8内の内容液82に含有される抗菌剤としては、例えば安息香酸、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン等が挙げられる。抗菌剤としては、これらの中から選ばれた1種、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
以上のように構成された本実施形態の泡吐出器1は、ポンプヘッド部3の押圧が開放されてポンプヘッド部3が復帰する際に、容器本体8の内部における内容液82上の空間部83が負圧となることによって、逆止弁7が開いて空間部83に外気を取込むようになる。また、本実施形態の泡吐出器1は、ポンプヘッド部3が押圧されることによって、容器本体8の空間部83から第2流路15を介して混合部13に空気を送ると共に、ピストン部5の管53を通って筒状部材51の内部の第1流路14に内容液82を供給しながら第1流路14を介して混合部13に内容液82を送るようになる。以下、具体的に、図1〜図4を用いて説明する。
本実施形態では、図1に示すポンプヘッド部3が押圧されていない押圧前の状態(非押圧時)から、スプリング部材91の付勢力に抗してポンプヘッド部3を押圧して下方に押し下げれば、ピストン部材52のピストン円筒部521と筒状部材51の円筒部511とが遊嵌状態で装着されており、ピストン部材52の外周ピストン部523とシリンダ部4の円筒形シリンダ部材41の内周面との密着力の方が大きくなっていることから、先ず、図2に示すように、ポンプヘッド部3の中空パイプ33と共にピストン部5の筒状部材51が、ピストン部5のピストン部材52に対して相対的に下方にスライド移動する。これに伴って、ピストン部材52のピストン円筒部521の下端部が、筒状部材51の閉塞用凹状リブ513から離れ、ピストン円筒部521の下端部と筒状部材51の閉塞用凹状リブ513との密着状態が解除されるので、ポンプヘッド部3を構成する中空パイプ33と筒状部材51の円筒部511との連結部分に形成された線状切り欠き溝、及び筒状部材51の円筒部511とピストン部材52のピストン円筒部521との遊嵌部分の隙間を有する第2流路15に、空気を流通させることが可能な状態となる。
次に、図3に示すように、ポンプヘッド部3をさらに下方に押圧して押し下げれば、ポンプヘッド部3の中空パイプ33と共に、ピストン部5の筒状部材51及びピストン部材52が、一体として下方に押し下げられることになる。これによって、容器本体8内部における空間部83の空気が、第2流路15を介してポンプヘッド部3の中空パイプ33内に配置された発泡流路32に向けて排出される。
さらに、図3に示すように、ポンプヘッド部3の中空パイプ33と共にピストン部5の筒状部材51及びピストン部材52が、下方に押し下げられることによって、容器本体8内部における空間部83が加圧されて、容器本体8内部の内容液82が、内容液82に浸された管53を通って筒状部材51を構成する円筒部511の内部の第1流路14に供給されると共に、第1流路14を介してポンプヘッド部3の中空パイプ33内の発泡流路32に向けて排出される。
このように排出された内容液82と空気とが、ポンプヘッド部3の中空パイプ33内に配置された混合部13において加圧混合され、加圧混合された混合液が泡生成部材18を通過して発泡された後に、ポンプヘッド部3の吐出口31から泡状に吐出される。
ポンプヘッド部3は、図3に示すように、ピストン部5を構成するピストン部材52の外周ピストン部523がシリンダ部4の円筒形シリンダ部材41の下端部近傍に至るまで、すなわち1ストロークの最後まで押圧される。
ポンプヘッド部3を最後まで押圧したら、ポンプヘッド部3の押圧を開放する。ポンプヘッド部3の押圧を開放すると、先ず図4に示すように、ピストン部材52のピストン円筒部521と筒状部材51の円筒部511とが遊嵌状態で装着されており、ピストン部材52の外周ピストン部523とシリンダ部4の円筒形シリンダ部材41の内周面との密着力の方が大きくなっていることから、スプリング部材91の付勢力によって、ポンプヘッド部3の中空パイプ33と共にピストン部5の筒状部材51が、ピストン部5のピストン部材52に対して相対的に上方にスライド移動する。これに伴って、筒状部材51の閉塞用凹状リブ513が、ピストン部材52に対して上方に移動するので、ピストン部材52のピストン円筒部521の下端部が、筒状部材51の閉塞用凹状リブ513の凹部に密着当接され、第2流路15を介した空気の流通を遮断する。
しかる後に、スプリング部材91の付勢力によって、ポンプヘッド部3が上方に押し上げられ復帰すると共に、筒状部材51及びピストン部材52も押し上げられる。これによって、容器本体8内部における空間部83が負圧になり、無底形状の円筒形シリンダ部材41を有するシリンダ部4内に設けられた空気バルブ71が開放されることで、ピストン部材52を構成する張出し部522の環状平板部522aに設けられた外気取込み孔524を介して、外気が容器本体8内部の空間部83に取り込まれることになる。
以上のような操作を繰り返し行うことによって、ポンプヘッド部3の1ストローク毎に、内容液82と空気との泡状になった混合液が、ポンプヘッド部3の吐出口31から外部に吐出される。
上述した本発明の一実施形態の泡吐出器1を使用した際の作用効果について説明する。
本実施形態の泡吐出器1は、図4に示すように、ポンプヘッド部3の押圧が開放されてポンプヘッド部3が復帰する際に、容器本体8内部の空間部83が負圧となることによって、逆止弁7が開いて空間部83に外気が取込まれる。従って、容器本体8内部の空間部83を負圧にして、逆止弁7を開き、外気取込み孔524を介して、空間部83の内部に外気が取込まれる際に、ポンプヘッド部3或いはベースキャップ部2の周囲に付いた水が、該外気と共に容器本体8内部の空間部83に吸引されてしまっても、容器本体8の内部には、抗菌剤の含有された内容液82が配されているので、容器本体8内の水が腐敗し難く、泡吐出器1内で雑菌が発生し難く、衛生的な問題が生じ難い。また、本実施形態の泡吐出器1は、衛生的な問題が生じ難いように、容器本体8内の内容液82を利用しているので、構成が簡素となる。このように構成が簡素化すると、泡吐出器1の生産性が向上する。
本実施形態の泡吐出器1は、図4に示すように、ポンプヘッド部3の押圧が開放されてポンプヘッド部3が復帰する際に、容器本体8内部の空間部83が負圧となることによって、逆止弁7が開いて空間部83に外気が取込まれる。従って、容器本体8内部の空間部83を負圧にして、逆止弁7を開き、外気取込み孔524を介して、空間部83の内部に外気が取込まれる際に、ポンプヘッド部3或いはベースキャップ部2の周囲に付いた水が、該外気と共に容器本体8内部の空間部83に吸引されてしまっても、容器本体8の内部には、抗菌剤の含有された内容液82が配されているので、容器本体8内の水が腐敗し難く、泡吐出器1内で雑菌が発生し難く、衛生的な問題が生じ難い。また、本実施形態の泡吐出器1は、衛生的な問題が生じ難いように、容器本体8内の内容液82を利用しているので、構成が簡素となる。このように構成が簡素化すると、泡吐出器1の生産性が向上する。
また、本実施形態の泡吐出器1は、図2及び図3に示すように、ポンプヘッド部3が押圧されることによって、容器本体8の空間部83から第2流路15を介して混合部13に空気を送ると共に、ピストン部5の管53を通って筒状部材51の内部の第1流路14に内容液82を供給しながら第1流路14を介して混合部13に内容液82を送るようになる。
また、本実施形態の泡吐出器1は、図1に示すように、ポンプヘッド部3の中空パイプ33を囲んで、ベースキャップ部2のガイドステム22の上部に、ポンプヘッド部3を上方に付勢するスプリング部材91が配置されている。その為、スプリングが内容液に接触しないため、内容液に対するスプリングの劣化を考慮する必要がなく、スプリング素材の選択肢の幅が広がるとの効果を奏する。
本発明の泡吐出器は、上述の実施形態の泡吐出器1に何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、本実施形態の泡吐出器1においては、図1に示すように、ポンプヘッド部3は、ベースキャップ部2のガイドステム22の上部に設けられたスプリング部材91の作用によって、上方に付勢されるようになっているが、スプリング部材91は、ガイドステム22の上部に設けず、他の部分に設けてもよい。
また、本実施形態の泡吐出器1においては、図1に示すように、外気取込み孔524が、ピストン部材52を構成する張出し部522の環状平板部522aに設けられているが、環状平板部522a以外の他の部分に設けてもよい。
また、前記特許文献1に記載の泡吐出器、或いは前記特許文献2に記載の泡吐出器で使用されている玉弁等による逆止弁を、混合部の上流側に設けても良い。
1 泡吐出器
13 混合部
14 第1流路
15 第2流路
18 泡生成部材
2 ベースキャップ部
21 天位部
22 ガイドステム
3 ポンプヘッド部
31 吐出口
32 発泡流路
33 中空パイプ
34 スカート状カバー
4 シリンダ部
41 円筒形シリンダ部材
5 ピストン部
51 筒状部材
511 円筒部
513 閉塞用凹状リブ
52 ピストン部材
521 ピストン円筒部
522 張出し部
522a 環状平板部
522b 環状外側壁
522c 外側環状平板部
523 外周ピストン部
524 外気取込み孔
6 ポンプ
7 逆止弁
71 空気バルブ
8 容器本体
81 口首部
82 内容液
83 空間部
91 スプリング部材
13 混合部
14 第1流路
15 第2流路
18 泡生成部材
2 ベースキャップ部
21 天位部
22 ガイドステム
3 ポンプヘッド部
31 吐出口
32 発泡流路
33 中空パイプ
34 スカート状カバー
4 シリンダ部
41 円筒形シリンダ部材
5 ピストン部
51 筒状部材
511 円筒部
513 閉塞用凹状リブ
52 ピストン部材
521 ピストン円筒部
522 張出し部
522a 環状平板部
522b 環状外側壁
522c 外側環状平板部
523 外周ピストン部
524 外気取込み孔
6 ポンプ
7 逆止弁
71 空気バルブ
8 容器本体
81 口首部
82 内容液
83 空間部
91 スプリング部材
Claims (3)
- 抗菌剤の含有された内容液入りの容器本体の口首部に装着されるベースキャップ部に対して往復動可能に設けられた、吐出口を備えるポンプヘッド部と、前記内容液を混合部に送る第1流路と、空気を該混合部に送る第2流路とを有し、該ポンプヘッド部が押圧されることにより、前記第2流路を開放し、前記混合部に送られる前記内容液を該混合部から前記吐出口に至る発泡流路において前記空気と混合し発泡させて吐出する泡吐出器であって、
前記容器本体の口首部の内側に配置されて前記ベースキャップ部の天井部から垂下する無底の円筒形シリンダ部材を有するシリンダ部、該シリンダ部内を上下動する筒状部材と該筒状部材の外周側に位置し、該筒状部材の径方向外側に張り出して設けられて前記円筒形シリンダ部材の内周面に沿って摺動するピストン部材と該筒状部材から垂下して前記内容液に浸される管とを有するピストン部を備え、
前記シリンダ部の内側には、外気を取込み可能とする逆止弁が設けられており、
前記ポンプヘッド部の押圧が開放されて前記ポンプヘッド部が復帰する際に、前記容器本体の内部における前記内容液上の空間部が負圧となることによって、前記逆止弁が開いて該空間部に外気を取込む泡吐出器。 - 前記ポンプヘッド部が押圧されることによって、前記容器本体の前記空間部から前記第2流路を介して前記混合部に空気を送ると共に、前記ピストン部の前記管を通って前記筒状部材の内部の前記第1流路を介して該混合部に該内容液を送る請求項1記載の泡吐出器。
- 前記ポンプヘッド部は、前記発泡流路を内部に備える中空パイプを有し、
前記ベースキャップ部は、前記天井部から立設する円筒状のガイドステムを有し、
前記ポンプヘッド部の前記中空パイプを囲んで、前記ベースキャップ部の前記ガイドステムの上部に、前記ポンプヘッド部を上方に付勢するスプリング部材が配置されている請求項1又は2記載の泡吐出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013216314A JP2015077996A (ja) | 2013-10-17 | 2013-10-17 | 泡吐出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013216314A JP2015077996A (ja) | 2013-10-17 | 2013-10-17 | 泡吐出器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015077996A true JP2015077996A (ja) | 2015-04-23 |
Family
ID=53009823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013216314A Pending JP2015077996A (ja) | 2013-10-17 | 2013-10-17 | 泡吐出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015077996A (ja) |
-
2013
- 2013-10-17 JP JP2013216314A patent/JP2015077996A/ja active Pending
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Legal Events
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