JP2015077634A - ロール・ローラー - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間連続して使用しても摩耗の発生量が少なく、例え摩耗が生じたとしても、摩耗した部分を交換可能にしてメンテナンスの頻度やメンテナンス費用が抑制可能なロール・ローラーを提供する。【解決手段】対象物と摩擦的に接触するロール・ローラーにおいて、軸状の軸本体に装着部を形成し、該装着部に、主成分が炭化珪素製で対象物に摩擦的に接触する円環状のリング部材を着脱自在に嵌合、取り付ける。【選択図】図1

Description

この発明は、圧延ライン等で使用されるローラーやロール、例えば圧延ロール、棒鋼を複数の線材に分けて複数の線材の巻取操作時に各線材にテンションを付加するテンションローラー、線材のガイドローラー等の構造に関する。
例えば、線材にテンションを付加するテンションローラーは、線材(対象物)とテンションローラー表面との摩擦力により線材にテンションを付与する性質上、従来、テンションローラー素材として剛性に優れた鉄等の適宜金属製素材が用いられている。
特開平07−303913号公報 特開2003−225711号公報
しかしながら、ローラー表面が対象物との摩擦で徐々に摩耗してその表面が荒れ、対象物に疵が発生するので、摩耗量が所定水準に達するとローラー全体を取り替える必要がある。
従って、少しでも取り替え頻度を減らすために、耐摩耗性、耐熱性、剛性に優れたハイクロム鋳鉄をローラーの素材として用いるケースがあるが、この素材は高価格であり、たとえハイクロム鋳鉄を使用したとしても数ヶ月間連続して使用すると対象物との摩擦で摩耗量が所定水準に達し、ローラー全体を交換しなければならず、メンテナンス費用が高くつく。又、剛性が高く靭性が低い素材を用いているので、対象物との摩擦に伴う振動でローラーにひびが生じやすく、耐久性に劣っている。
本発明が解決しようとする課題は、長期間連続して使用しても摩耗の発生量が少なく、例え線材等の対象物との摩擦で摩耗が生じたとしても、摩耗した部分を交換可能にしてメンテナンス費用が抑制可能なロールやローラーを提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係るロール・ローラーは、軸本体に装着部を形成し、該装着部に対象物に摩擦的に接触する円環状のリング部材を着脱自在に嵌合、固定している。
第1の発明に係るロール・ローラーにおいて、前記円環状のリング部材を、炭化珪素を主成分とする材質にすることが好ましい。
第1の発明に係るロール・ローラーにおいて、前記円環状のリング部材が、炭化珪素粉末及び有機物を含む材料を円環状に成形してリング素材を得る成形工程と、前記リング素材を加熱して前記有機物を炭化させ炭化成形体を得る炭化工程と、前記炭化成形体を所望の寸法に機械加工する加工工程と、前記機械加工された炭化成形体をフェロシリコンと共に密閉空間内で加熱して前記機械加工された炭化成形体中の炭素と前記フェロシリコンとを反応させる反応工程を経て形成することができる。
本発明によれば、第1の発明に係るロール・ローラーは、対象物に摩擦的に接触する円環状のリング部材と軸本体とを別部材にしてリング部材を軸本体に嵌合固定しているので、摩耗したリング部材を軸本体から容易に取り外して新しいリング部材に交換することが可能になり、メンテナンス費用を低く抑えることができる。
円環状リング部材の素材として、硬度が非常に高く、耐摩耗性、耐熱性、化学的安定性に優れた炭化珪素を用いることで、高温雰囲気下で線材に接触してもリング部材の摩耗がほとんど生ぜず、リング部材の交換回数を減らすことができる。
円環状のリング部材が、炭化珪素粉末及び有機物を含む材料を円環状に成形してリング素材を得る成形工程と、前記リング素材を加熱して前記有機物を炭化させ炭化成形体を得る炭化工程と、前記炭化成形体を所望の寸法に機械加工する加工工程と、前記機械加工された炭化成形体をフェロシリコンと共に密閉空間内で加熱して前記炭化成形体中の炭素と前記フェロシリコンとを反応させる反応工程を経て形成することで、反応工程前に、強度が高くない炭化成形体に対して精密な機械加工を容易に施すことができ、寸法精度に優れた炭化珪素製の円環状リング部材を得ることができ、軸本体に嵌合することができる。
即ち、従来の炭化珪素成形体の製造方法で炭化珪素製円環状リング部材を製造する場合は、例えば炭化珪素粉末、焼結助剤及び熱可塑性樹脂の混合物をプレス成型し、これを焼結することにより得ることができるものの、緻密性の高い焼結体は高強度となっているため焼結後の機械加工(研磨、切削等)が容易ではなく、円環状リング部材を軸本体に嵌合する精密な寸法精度を得ることは極めて難しいが、本発明では精密な寸法精度の円環状リング部材を得ることができる。
本発明の一実施の形態に係るテンションローラーの要部の構造を示す断面図である。 同、軸本体の要部の断面図である。 同、円環状リング状部材の平面図である。 同、押さえ部材の断面図である。 本発明の円環状リング状部材の製造工程図である。 同上、製造工程でできる部材の斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るガイドローラーの要部の組立構造を示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係る圧延ロールの要部の組立構造を示す断面図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。まず、図1〜図4を参照しながら、本発明の一実施の形態に係るテンションローラー10について説明する。
軸状のテンションローラー10の軸本体11の端部12に第1の段部13を介して軸本体11の軸径Dより小径dの装着部14を形成し、更に第2の段部15を介してガイド部16を形成している。又、第2の段部15の端面には複数(この実施例では6)個のネジ孔17が刻設されている。
この実施例では、軸本体11は、耐摩耗性より靭性を重視して、靭性に優れたクロム・モリブデン鋼を用いており、軸径Dは100mm、装着部14の径dは84mmである。
軸本体11の装着部14には、炭化珪素を主成分とする円環状リング部材18を嵌合し、更に装着部14とガイド部16に嵌合する嵌合部19、20を形成したクロム・モリブデン鋼製の押さえ部材21をネジ22で軸本体11に取り付け固定し、押さえ部材21の端部23と第1の段部13で円環状リング部材18を着脱自在に挟着・固定しており、この円環状リング部材18の外周面に線材(図示せず)が接触する。
円環状リング部材18は、その外径Rは軸本体11の軸径Dと略同径で、その内径rは軸本体11の装着部14の径dと同径か又は少し大径であって、円環状リング部材18を装着部14に着脱自在に嵌合可能であり、その長さLはこの実施例では線材の幅より長い40mmであって、軸本体11の第1の段部13と押さえ部材21の端部23との間隔より僅かに長い寸法となっている。
従って、円環状リング部材18が線材との摩擦により摩耗した場合、押さえ部材21を取り外し、摩耗した円環状リング部材18を装着部14から取り外し、新たな円環状リング部材18を装着部14に取り付ければよい。
この円環状部材18の製造方法について説明すると、図5に示すように、成形工程31、炭化工程32、加工工程33及び反応工程34をこの順に有する。
(成形工程)
成形工程31においては、原料の加熱プレス成型により、円筒状の有機物を含有する有機物成形体35(図6(A)参照)を得る。この加熱プレス成型に供する原料は、炭化珪素粉末及び有機物の一例として熱硬化性樹脂を少なくとも含み、さらに炭素粉末を含むことが好ましい。加熱プレス成型に供する原料に炭化珪素粉末を含有させることで、得られる有機物成形体35、及びこれを炭化して得られる炭化成形体36(図6(B)参照)の緻密性を高め、緻密性、強度等に優れた炭化成形体36を得ることができる。また、炭素粉末をさらに含有させることで、この緻密性を一層高めることができる。
円筒状の有機物成形体35は、図6(A)に示すように、外径R1は円環状リング部材18の外径Rより大径で、内径r1は円環状リング部材18の内径rより小径であり、その長さL1は円環状リング部材18の長さLの複数倍より少し長い寸法、本実施例では130mmとしている。
炭化珪素粉末は、α型SiC、β型SiCなど、特に限定されず、公知のものを用いることができる。炭化珪素粉末の平均粒径としては、0.05μm以上50μm以下程度好ましくは、0.3μm以上10μm以下である。
原料に占める炭化珪素粉末の含有量(固形分換算、以下他の成分も同様)としては、例えば30質量%以上99質量%以下とすることができ、50質量%以上90質量%以下が好ましい。炭化珪素粉末の含有量が少なすぎると緻密性の高い成形体が得られにくくなる場合があり、逆に、炭化珪素粉末の含有量が多すぎると、有機物成形体35の成形性が低下する場合がある。
有機物の一例としての熱硬化性樹脂としては、例えばフェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができ、これらの中でもフェノール樹脂が好ましい。熱硬化性樹脂は粉末状のものを用い、炭化珪素粉末と均一に混合させる。粉末状の熱硬化性樹脂の平均粒径としては、特に制限されないが、均一に混合するために炭化珪素粉末の粒径と同程度が好ましい。
原料に占める熱硬化性樹脂の含有量としては、例えば1質量%以上50質量%以下とすることができ、10質量%以上30質量%以下が好ましい。熱硬化性樹脂の含有量が少なすぎると、成形性が低下する場合がある。逆に熱硬化性樹脂の含有量が多すぎると、得られる有機物成形体35の緻密性が低下するおそれがある。
炭素粉末は、いわゆるカーボンブラック等の公知のものを用いることができる。炭素粉末の平均粒径としては、特に限定されないが、均一に混合するために炭化珪素粉末の粒径と同程度が好ましい。
原料に占める炭素粉末の含有量としては、例えば1質量%以上30質量%以下とすることができ、5質量%以上20質量%以下が好ましい。炭素粉末の含有量が少なすぎると緻密性を高める効果が十分に発揮されない場合がある。逆に、炭素粉末の含有量が多すぎると、有機物成形体35の成形性が低下する場合がある。
なお、この原料には、その他の成分、例えば熱硬化性樹脂以外の有機物、硬化促進剤、離型剤、焼結助剤等が含有されていてもよい。
加熱プレス成型は、公知の加熱プレス機を用いて行うことができる。加熱プレス成型の条件としては特に限定されず、用いる熱硬化性樹脂の特性等に応じて適宜設定することができる。例えば、熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂を用いる場合、加熱温度を150℃以上200℃以下とすることができる。また、プレス成型の際の圧力としては、例えば5MPa以上100MPa以下とすることができる。
(炭化工程)
炭化工程32においては、成形工程で得られた有機物成形体35の加熱により、有機物成形体35中の有機物(熱硬化性樹脂)を炭化させ、有機物成形体35と略同形状の円筒状の炭化成形体(炭化物を含有する成形体)36を得る(図6(B)参照)。
この炭化は、公知の炭化炉等を用いて行うことができる。炭化の際の加熱温度としては、有機物成形体35中の有機物が炭化する温度であれば特に限定されず、例えば800℃以上1000℃以下とすることができる。炭化の際の加熱時間としては、十分に炭化がなされる時間であれば特に限定されず、有機物成形体35のサイズ等に応じて適宜調整すればよいが、例えば30分以上6時間以下程度とすることができる。この炭化は、通常、不活性ガス(窒素ガス、希ガス等)雰囲気下で行われ、希ガス下が好ましく、アルゴンガス下がより好ましい。また、炭化の際の雰囲気圧としては特に制限されず、大気圧でよい。なお、得られた炭化成形体36中に、炭化されずに残った有機物が存在していてもよい。
(加工工程)
加工工程33においては、炭化工程32によって得られた円筒状の炭化成形体36に対して、機械加工を施し、円環状リング素材37を得る。炭化成形体36は、熱硬化性樹脂由来の炭化物(カーボン)を含有し、比較的脆い状態となっている。従って、炭化成形体36に対して機械加工が容易であり、精密な形状への加工(平滑性の高い研磨等)や複雑な形状への加工(細かい切削等)などを比較的容易に行うことができる。
即ち、図6(B)に示した炭化成形体36に対して機械加工を施し、図6(C)に示すように、その外径R2を円環状リング部材18の外径Rに、その内径r2を円環状リング部材18の内径rに夫々切削研磨などで精密に加工し、その長さL2を円環状リング部材18の長さLに切断研磨加工等して複数個の円環状リング素材37を得る。本実施例では長さL2を130mmとしており、これを幅5mmのカッターで切断することで、長さL3が40mm(長さLと同じ寸法)の円環状素材37を3個得ることができる。
(反応工程)
反応工程34においては、円環状リング素材37とフェロシリコンとを一の密閉空間内で略真空条件化で加熱し、円環状リング素材37中の炭素とフェロシリコンとを反応させる。この反応により、円環状リング素材37中の炭化物(カーボン)が炭化珪素(SiC)となり、円環状リング素材37が炭化珪素を主成分とする円環状リング部材18となる。この加熱の際、円環状リング素材37に含有される炭化珪素粉末が焼結してもよく、この場合、得られる円環状リング部材18の緻密性がより高まる。
フェロシリコンとは、鉄鋼の製造に用いる還元剤、脱酸剤、造さい剤又は合金成分添加剤として広く用いられており、融点が1,200〜1400℃の鉄と珪素との合金(例えば、Si:20〜90質量%、Fe:10〜80質量%)であって、その他微量の元素(C、P、S、Al等)を含んでいる。フェロシリコンとしては、例えばJIS G2302:1998で規定される1号、2号、3号等を用いることができる。これらの中でも、比較的一般的かつ珪素含有量の高いフェロシリコン2号(Si:75〜80質量%)が好ましい。フェロシリコンは、粉末状又は粒状物の市販品を用いることができ、安価に入手できる。
フェロシリコンの使用量は、特に限定されず、共に加熱する円環状リング素材37の個数やこれに含有する炭化物(カーボン)量に応じて調整すればよい。
この反応工程34においては、例えば、一の密閉空間として公知の真空炉中に円環状リング素材37とフェロシリコンとを、両者が接触するように入れ、これらを加熱することにより行われる。この加熱により、フェロシリコンが溶融し、溶融したフェロシリコンが脱気した円環状リング素材37内に浸透して円環状リング素材37中の炭素原子が珪素化し、炭化珪素となって、円環状リング部材18が得られる。
なお、反応工程34において、フェロシリコン中の鉄等も円環状リング素材37と接触し、鉄が円環状リング部材18中に残存することとなるが、性能等に特別に負の影響を与える範囲ではない。逆に、鉄等を残存させることが、緻密な円環状リング部材18を得ることができる原因の一つであるとも推測される。更には、鉄等が残存することにより電気伝導度が大きくなるので、出来上がった円環状リング部材18を後加工で放電加工や集中イオンビーム加工などのμオーダーの超微細加工が行えるメリットも生じる。
密閉空間の略真空条件としては、30Pa未満が好ましく、10Pa以下がさらに好ましい。このような略真空条件で反応を行うことで、脱気された円環状リング素材37内部に溶融したフェロシリコンが浸透しやすく、効率的に反応させることができる。なお、真空炉内をアルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガス雰囲気にすることで、副反応も抑えることができる。
反応工程34における加熱温度としては、フェロシリコンの融点以上、炭化珪素の融点以下であれば良いが、フェロシリコンの融点近傍、例えば、1200℃以上1400℃以下が好ましい。加熱温度が高すぎると形状の変形等が生じるおそれがある。
反応工程34における加熱時間としては、例えば0.1時間以上2時間以下が好ましい。加熱時間が短すぎると、溶融したフェロシリコンが炭化成形体11内部全体に浸透せずに十分に反応が進行しないおそれがあり、加熱時間が長すぎると形状の変形等が生じるおそれがある。
この反応工程34を経ることで、円環状リング素材37が緻密に硬化された円環状リング部材18となる。反応工程34を経た円環状リング部材18は必要に応じて、例えば最終的な超精密な研磨処理等の後処理を施してもよい。
次に、第7図に示す本発明の一実施の形態に係るガイドローラーについて説明すると、ガイドローラー40のクロム・モリブデン鋼製の軸本体41の端部42に段部43を介して装着部44を形成している。又、この装着部44の端面には複数個のネジ孔45が刻設されている。
軸本体41の装着部44には、炭化珪素を主成分とし、外周面に溝46を加工した円環状リング部材47を嵌合し、更にこの円環状リング部材47に嵌合する軸部48を鍔部49中央部に突設した断面凸形状のクロム・モリブデン鋼製の押さえ部材50をネジ51で軸本体41の装着部44に取り付け固定している。
なお、装着部44の軸方向の長さと押さえ部材50の軸部48の長さの合計長さは円環状リング部材47の長さLより僅かに長く設定されており、円環状リング部材47は、押さえ部材50の鍔部49と軸本体41の段部43間で回転自在に嵌合されている。そして、この円環状リング部材47の溝46に線材(図示せず)がガイドされる。
円環状リング部材47の溝46が線材との摩擦により摩耗した場合、押さえ部材50を軸本体41から外し、摩耗した円環状リング部材47を軸本体41から取り外し、新たな円環状リング部材47を装着部44と押さえ部材間に取り付ければよい。
炭化珪素を主成分とする円環状リング部材47は前述した加工工程33において、炭化工程32によって得られた円筒状の炭化成形体36に対して切削工具(図示せず)等で溝46や内周面の加工を行い、反応工程34を経て得ることができる。
次に、第8図に示す本発明の一実施の形態に係るロールについて説明すると、この例においては、対象物(図示せず)と摩擦、当接する箇所に炭化珪素製の円環状リングを取り付けたロール60の例であり、クロム・モリブデン鋼製の軸本体61の大径部外周面を装着部62としている。そして、この装着部62に少なくとも内径を装着部62の外径と略同一にした複数のハイクロム鋼製の円環リング63と複数の炭化珪素製の円環状リング部材64が交互に嵌合している。
そして、装着部62両端面にはクロム・モリブデン鋼製の円盤状押さえ部材65をネジ66にて取り付け固定し、円環リング63と円環状リング部材64の脱落を防止している。
円環状リング部材64の少なくとも何れかが摩耗損傷した場合は、押さえ部材65を外して損傷した円環状リング部材64のみを交換することが可能である。
以下、実施例を挙げて、より具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
炭化珪素粉末(平均粒径3μm)73質量%、炭素粉末(平均粒径1μm)11質量%及びフェノール樹脂粉末(平均粒径2.5μm)15質量%を混合し、加熱プレス成型に供する原料を得た。公知のプレス機を用い、得られた原料を20MPa、150〜200℃の加圧加熱条件でプレス成型し、円筒状の有機物成形体を得た。
この有機物成形体を公知の炭化炉により炭化させた。この炭化は、アルゴン雰囲気中の大気圧下で、800〜1000℃の範囲で2.5時間加熱することにより行った。得られた円筒状炭化成形体を機械加工し円環状リング素材を得た。
円環状リング素材を立てた状態で、その上端面にフェロシリコン粒を載せて公知の真空炉内に配置した。フェロシリコン(Si:75質量%、Al:1〜2質量%、P:微量、Fe:残部)の量は、円環状リング素材100質量部に対して26質量%とした。そして真空炉を10Paに減圧して略真空状態とし、1400℃で0.5時間加熱した。この加熱によりフェロシリコンが溶融し、溶融したフェロシリコンが炭化成形体に浸透して炭化成形体中の炭化物(カーボン)と反応し、SiCが生成され炭化珪素を主成分とする円環状リング部材を得た。
こうして得られた円環状部材を軸本体に嵌合・固定し、テンションローラーとして使用し、従来のものに比べ耐磨耗性、耐久性が格段に向上していることを確認した。
本発明はプラスチックやゴムの加工に用いるロール・ローラーや紙送り用のローラなどにも適用できる。
10:テンションローラー 11:軸本体 12:端部 13:第1の段部
14:装着部 15:第2の段部 16:ガイド部 17:ネジ孔
18:円環状リング部材 19:嵌合部 20:嵌合部
21:押さえ部材 22:ネジ 23:端部
31:成形工程 32:炭化工程 33:加工工程 34:反応工程
35:有機物成形体 36:炭化成形体 37:円環状リング素材
40:ガイドローラー 41:軸本体 42:端部 43:段部
44:装着部 45:ネジ孔 46:溝 47:円環状リング部材
48:軸部 49:鍔部 50:押さえ部材 51:ネジ
60:ロール 61:軸本体 62:装着部 63:円環リング
64:円環状リング部材 65:押さえ部材 66:ネジ
R、R1、R2:外径 r、r1、r2:内径 L、L1、L2:長さ

Claims (3)

  1. 対象物と摩擦的に接触するロール・ローラーであって、軸本体に装着部を形成し、該装着部に前記対象物に摩擦的に接触する円環状のリング部材を着脱自在に嵌合、取り付けたことを特徴とするロール・ローラー。
  2. 前記円環状のリング部材が、炭化珪素を主成分とする材質であることを特徴とする請求項1記載のロール・ローラー。
  3. 前記円環状のリング部材が、炭化珪素粉末及び有機物を含む材料を円筒状に成形して有機物成形体を得る成形工程と、前記有機物成形体を加熱して前記有機物を炭化させた円筒状の炭化成形体を得る炭化工程と、前記炭化成形体を所望の寸法に機械加工し円環状リング素材を得る加工工程と、前記円環状リング素材をフェロシリコンと共に密閉空間内で加熱して前記円環状リング素材中の炭素と前記フェロシリコンとを反応させる反応工程を経て形成されていることを特徴とする請求項2記載のロール・ローラー。
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