JP2015075150A - 液化炭酸ガス回収方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、液化炭酸ガスを消火剤として使用する消火器では、消火剤として使用される炭酸ガスは、加圧液化され、液化炭酸ガスとしてガス貯蔵容器内に充填されており、火災の際に、消火器に設けられている容器弁を開放し、ガス貯蔵容器内の液化炭酸ガスを噴射ヘッドから放出し、気化した液化炭酸ガスを消火対象区画内に充満させて鎮火するようになっている。
また、消火薬剤を圧送するために液化炭酸ガスを使用する消火器では、火災の際にガス貯蔵容器から液化炭酸ガスを放出し、消火薬剤を火元に圧送して鎮火するようになっている。
ガス貯蔵容器の容器弁の点検を行う場合、ガス貯蔵容器から容器弁を取り外さなければならず、ガス貯蔵容器から容器弁を取り外すには、ガス貯蔵容器内に充填されている液化炭酸ガスを放出することが必須となる。
従来のガス系消火設備や消火器におけるガス貯蔵容器の容器弁の点検では、ガス貯蔵容器から容器弁を取り外す際にガス貯蔵容器から放出する液化炭酸ガスの回収については全く考慮されておらず、大気中に放出されることになる。
また、ガス貯蔵容器から容器弁を取り外す際に、ガス貯蔵容器から高圧の液化炭酸ガスが放出するので、ガス貯蔵容器からの容器弁の取り外しは困難で非常に危険な作業となるといった問題がある。
そして、液化炭酸ガスを回収したガス貯蔵容器をガス貯留槽に接続し、ガス貯蔵容器の容器弁を開きガス貯蔵容器内の圧力とガス貯留槽内の圧力との差圧を利用してガス貯蔵容器内に残存するガス或いはガスと液化炭酸ガスが混合した残存ガスをガス貯留槽に回収するので、ガス貯蔵容器内に残存する残存ガスを容易に回収することができ、そして、ガス貯蔵容器内とガス貯留槽内が同圧になった時点で残存ガス回収とみなし、ガス貯留槽内に回収した残存ガスは加圧して、液化炭酸ガスを回収した液化炭酸ガス貯留槽に送り込むので、加圧されて液化炭酸ガス貯留槽に送り込まれた残存ガスは液化炭酸ガス貯留槽内の冷却されている液化炭酸ガスで冷却されて液化されることから、ガス貯蔵容器内の液化炭酸ガスの殆どを液化炭酸ガス貯留槽に確実に回収することができる。
このように、ガス貯蔵容器から液化炭酸ガスを液化炭酸ガス貯留槽に確実に回収することができるので、液化炭酸ガスによる地球温暖化防止に寄与するとともに、液化炭酸ガスの再利用が図れ、経済的にも優れたものとなる。
さらには、残存ガスが回収されたガス貯蔵容器内には、ガスが殆ど残っておらず、或いは残っていても僅かなので、ガス貯蔵容器の容器弁の点検の際に、ガス貯蔵容器から容器弁を安全に取り外すことができる。
そして、前記ガス貯蔵容器内とガス貯留槽内が同圧になった時点で残存ガス回収とみなすガス貯留槽内の圧力は、ガス貯蔵容器内の残存ガスが回収されたとみなされるガス貯蔵容器内の圧力として予め設定された残存ガス回収みなし圧力を超えない範囲内の圧力であるので、残存ガスが回収されたガス貯蔵容器内には、ガスが殆ど残っておらず、或いは残っていても僅かとなり、ガス貯蔵容器内の圧力は大気圧と殆ど変わらなくなるので、ガス貯蔵容器の容器弁の点検の際に、ガス貯蔵容器から容器弁を安全に取り外すことができるとともに、容器弁の取り外しの際、放出される炭酸ガスも僅かであるので地球温暖化に殆ど影響はない。
先ず、本発明に係る液化炭酸ガス回収方法を実施する液化炭酸ガス回収システムについて説明する。
本発明を実施する液化炭酸ガス回収システムは、図1に示すように、ガス貯蔵容器1から回収する液化炭酸ガスを収容する液化炭酸ガス貯留槽2と、液化炭酸ガスが回収されたガス貯蔵容器1aから回収する残存ガスを収容するガス貯留槽3を備えている。
また、液化炭酸ガス貯留槽2には、目視できる圧力計15と液面計16が設けられている。
また、ガス貯留槽3には、目視できる圧力計18が設けられている。
本例のシステムでは、加圧ポンプ20はブースターポンプが用いられている。また、制御手段21は、ガス貯留槽3内の圧力を検出する圧力センサ22と、圧力センサ22で検出したガス貯留槽3内の圧力により加圧ポンプ20をON・OFFする制御部23とで構成されている。
[液化炭酸ガス回収工程]
先ず、計量器(図示せず)により液化炭酸ガスを貯蔵しているガス貯蔵容器1の重量を計測し、ガス貯蔵容器1に貯蔵されている液化炭酸ガス量を把握する。
ガス貯蔵容器1の重量を計測したら、ガス貯蔵容器1を液化炭酸ガス貯留槽2に接続する。この接続は、ガス貯蔵容器1の容器弁5に液回収配管4の先端に設けられているガス回収用治具6を取り付けることにより行う。このときの液化炭酸ガス貯留槽2内の圧力は、1.3MPa、ガス貯蔵容器1内の圧力は5.0MPa〜7.0MPaとなっている。
そして、ガス貯蔵容器1内と液化炭酸ガス貯留槽2内が同圧になった時点で液化炭酸ガス回収とみなし、ガス貯蔵容器1の容器弁5を閉じ、容器弁5からガス回収用治具6を外すことによりガス貯蔵容器1を液化炭酸ガス貯留槽2から分離する。
本例では、液化炭酸ガス回収みなし圧力P1は1.3MPa〜1.5MPaの範囲で設定している。
先ず、前工程で液化炭酸ガス貯留槽2から分離した液化炭酸ガスが回収されたガス貯蔵容器1aをガス貯留槽3に接続する。この接続は、ガス貯蔵容器1aの容器弁5にガス回収配管17の先端に設けられているガス回収用治具6を取り付けることにより行う。このときのガス貯留槽3内の圧力は、0.00MPaとなっている。
そして、ガス貯蔵容器1a内とガス貯留槽3内が同圧になった時点で残存ガス回収とみなし、容器弁5からガス回収用治具6を外すことによりガス貯蔵容器1aをガス貯留槽3から分離する。
本例では、残存ガス回収みなし圧力P4は0.03MPa〜0.05MPaの範囲で設定している。
この工程は、次に説明する残存ガス液化工程と平行して行う。
前記残存ガス回収工程で、ガス貯蔵容器1a内の残存ガスの回収によりガス貯留槽3内の圧力が上昇し0.01MPaを超えたら、加圧ポンプ20を起動させ、ガス貯留槽3内に回収した残存ガスを加圧して、加圧した残存ガスをガス送り管19を介して液化炭酸ガス回収工程で液化炭酸ガスを回収した液化炭酸ガス貯留槽2に送り込む。
このときの加圧ポンプ20による残存ガスの加圧は、液化炭酸ガス貯留槽2に送り込まれた残存ガスが液化炭酸ガス貯留槽2内の液化炭酸ガスで冷却されて液化するのに要する加圧であることが求められ、本例では2MPに加圧している。
そして、ガス貯蔵容器1内と液化炭酸ガス貯留槽2内が同圧P2となった時点で液化炭酸ガス回収とみなすので、ガス貯蔵容器から所定量の液化炭酸ガスを確実に回収することができる。
そして、ガス貯蔵容器1a内とガス貯留槽3内が同圧P3となった時点でガス回収とみなすので、ガス貯蔵容器1aから所定量の残存ガスを確実に回収することができる。
2 液化炭酸ガス貯留槽
3 ガス貯留槽
4 液回収配管
4a,4b,4c,4d,4e 分岐管
5 容器弁
6 ガス回収用治具
7 冷却手段
8 冷却コイル
9 冷却ガス貯蔵槽
10 冷却ガス配管
11 制御手段
12 圧力センサ
13 冷却操作弁
14 制御部
15 圧力計
16 液面計
17 ガス回収配管
17a,17b,17c,17d,17e 分岐管
18 圧力計
19 ガス送り管
20 加圧ポンプ
21 制御手段
22 圧力センサ
23 制御部
Claims (3)
- 液化炭酸ガスを貯蔵するガス貯蔵容器から液化炭酸ガスを回収する液化炭酸ガス回収方法であって、
液化炭酸ガスを貯蔵しているガス貯蔵容器を液化炭酸ガス貯留槽に接続し、ガス貯蔵容器の容器弁を開きガス貯蔵容器内の圧力と液化炭酸ガス貯留槽内の圧力との差圧を利用してガス貯蔵容器内の液化炭酸ガスを液化炭酸ガス貯留槽に回収し、ガス貯蔵容器内と液化炭酸ガス貯留槽内が同圧になった時点で液化炭酸ガス回収とみなし、ガス貯蔵容器の容器弁を閉じ、ガス貯蔵容器を液化炭酸ガス貯留槽から分離する液化炭酸ガス回収工程と、
前工程で液化炭酸ガス貯留槽から分離したガス貯蔵容器をガス貯留槽に接続し、ガス貯蔵容器の容器弁を開きガス貯蔵容器内の圧力とガス貯留槽内の圧力との差圧を利用してガス貯蔵容器内に残存するガス或いはガスと液化炭酸ガスが混合した残存ガスをガス貯留槽に回収し、ガス貯蔵容器内とガス貯留槽内が同圧になった時点で残存ガス回収とみなし、ガス貯蔵容器とガス貯留槽を分離する残存ガス回収工程と、
ガス貯留槽内に回収した残存ガスを加圧して、液化炭酸ガスを回収した液化炭酸ガス貯留槽に送り込む残存ガス液化工程を含むことを特徴とする液化炭酸ガス回収方法。 - 前記ガス貯蔵容器内と液化炭酸ガス貯留槽内が同圧になった時点で液化炭酸ガス回収とみなす液化炭酸ガス貯留槽内の圧力は、ガス貯蔵容器内の液化炭酸ガスが回収されたとみなされるガス貯蔵容器内の圧力として予め設定された液化炭酸ガス回収みなし圧力を超えない範囲内の圧力であり、
前記ガス貯蔵容器内とガス貯留槽内が同圧になった時点で残存ガス回収とみなすガス貯留槽内の圧力は、ガス貯蔵容器内の残存ガスが回収されたとみなされるガス貯蔵容器内の圧力として予め設定された残存ガス回収みなし圧力を超えない範囲内の圧力であることを特徴とする請求項1に記載の液化炭酸ガス回収方法。 - 前記液化炭酸ガス貯留槽は内部を冷却する冷却手段を備えており、液化炭酸ガス貯留槽内を冷却して液化炭酸ガス貯留槽内の圧力が液化炭酸ガス回収みなし圧力を超えない範囲に制御することを特徴とする請求項1または2のいずれか1に記載の液化炭酸ガス回収方法。
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