JP2015073846A - 光干渉断層撮像用光プローブ及びその製造方法 - Google Patents

光干渉断層撮像用光プローブ及びその製造方法 Download PDF

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Kiyotaka Murashima
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Abstract

【課題】光偏向部材の偏向特性を安定させることができるOCT用光プローブを提供する。【解決手段】光プローブ10Aは、光ファイバ22の端部22Bと、回転力伝達部材23の端部23Bと、光偏向部材11と、内層キャップ部材12と、外層キャップ部材13とを備える。光偏向部材11は、接続面11aおよび偏向面11bを有する。偏向面11bには、低屈折率媒体14が隣接している。照射光L2は、光偏向部材11内を伝搬後、偏向面11bにおいて、全反射によって側方に偏向される。内層キャップ部材12は、偏向面11bを密閉的に包囲する。外層キャップ部材13は、内層キャップ部材12の少なくとも一部を包囲する。【選択図】図2

Description

本発明は、光干渉断層撮像用光プローブ及びその製造方法に関するものである。
光干渉断層撮像(Optical Coherence Tomography:OCT)は、参照光と物体内部からの散乱光とを干渉させることにより断層イメージを得る技術である。この技術を応用して、管腔形状を有する生体対象物の内腔にカテーテルを挿入し、カテーテル内の光プローブから光を照射して生体対象物の断層イメージを得ることができる。OCTを応用した内腔観察では、光源から出射される低コヒーレンス光が照射光と参照光とに分岐され、照射光が、生体対象物に照射される。生体対象物によって反射される光は、参照光と干渉させられ、その干渉の解析結果から、生体対象物の精密な断層イメージを得ている(例えば、非特許文献1参照)。血管などの内壁の断層イメージを得るために、照射光の光路がカテーテルの長軸方向から側方に偏向されて出射される(例えば、特許文献2参照)。照射光の偏向には、ミラーやプリズムなどの光偏向部材が使用される(例えば、非特許文献2,3参照)。
米国特許第6445939号明細書 特許第4659137号公報 特開2013−56154号公報 特開昭61−219904号公報
J.M.Pelaprat et al., "All-Fiber Probes Hold Promise for MedicalImaging Applications" ,Photonics Spectra, USA, Laurin Publishing, July 2012, Issue7, pp.42-45. G.J.Tearney et al., "Scanning single-mode fiber optic catheter -endoscopefor optical coherence tomography", Optics Letters, USA, Optical Society ofAmerica, April 1996, Vol.21, No.7, pp.543-545.
しかしながら、光偏向部材の周囲には、例えばマッチングジェルといった種々の液体が存在するので、光偏向部材の偏向特性を安定させることが困難となる。液体が流動して光偏向部材の周囲の屈折率が絶えず変化し、光偏向部材の反射率が変動するからである。本発明は、光偏向部材の偏向特性を安定させることができるOCT用光プローブを提供することを目的とする。
本発明に係るOCT用光プローブは、回転軸線周りに回転する筒状の回転力伝達部材と、回転力伝達部材の中空部に内包され、光を伝送する光ファイバと、回転軸線に沿う方向に並ぶ接続面及び偏向面を有し、接続面を介して光ファイバの一の端面と光学的に結合され、一の端面から出射される光を偏向面によって偏向する光偏向部材と、光偏向部材の偏向面を密閉的に包囲し、光偏向部材によって偏向された光を透過させる内層キャップ部材と、回転軸線に沿う方向に並ぶ一対の端部を有する中空形状を呈しており、一方の端部が開口しており、該開口の縁部が回転軸線に沿う方向における回転力伝達部材の一端と接合されており、他方の端部が閉じられており、内層キャップ部材の少なくとも一部を包囲し、光偏向部材によって偏向された光を透過させる外層キャップ部材とを備える。
本発明によるOCT用光プローブ及びその製造方法によれば、光偏向部材の偏向特性を安定させることができる。
図1は、第1実施形態に係るOCT用光プローブを備えるOCT装置の構成を示す図である。 図2は、第1実施形態に係る光プローブの構成を示す図である。 図3は、外層キャップ部材をモールド成型により形成する工程を示す断面図である。 図4は、内層キャップ及び外層キャップ部材をモールド成型により同時に形成する工程を示す断面図である。 図5は、内層キャップ及び外層キャップ部材をモールド成型により同時に形成する工程を示す断面図である。 図6は、第2実施形態に係る光プローブの構成を示す図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。本願発明によるOCT用光プローブは、(1)回転軸線周りに回転する筒状の回転力伝達部材と、回転力伝達部材の中空部に内包され、光を伝送する光ファイバと、回転軸線に沿う方向に並ぶ接続面及び偏向面を有し、接続面を介して光ファイバの一の端面と光学的に結合され、一の端面から出射される光を偏向面によって偏向する光偏向部材と、光偏向部材の偏向面を密閉的に包囲し、光偏向部材によって偏向された光を透過させる内層キャップ部材と、回転軸線に沿う方向に並ぶ一対の端部を有する中空形状を呈しており、一方の端部が開口しており、該開口の縁部が回転軸線に沿う方向における回転力伝達部材の一端と接合されており、他方の端部が閉じられており、内層キャップ部材の少なくとも一部を包囲し、光偏向部材によって偏向された光を透過させる外層キャップ部材とを備える。
このOCT用光プローブでは、光透過性の内層キャップ部材が光偏向部材の偏向面を密閉的に包囲することにより、マッチングオイル等の液体の流入を防いで偏向面の反射率を安定させつつ、照射光を光偏向部材から光プローブの外部へ好適に出射することができる。従って、このOCT用光プローブによれば、光偏向部材の偏向特性を安定させることができる。加えて、このOCT用光プローブでは、内装キャップ部材の少なくとも一部を包囲するように透光性の外層キャップ部材が設けられているので、内装キャップ部材及び光偏向部材を保護しつつ、照射光を光偏向部材から光プローブの外部へ好適に出射することができる。従って、回転やプルバック時の破損から光偏向部材を保護することができる。更に、このOCT用光プローブでは、内層キャップ部材が光偏向部材と外層キャップ部材との間に位置するので、内層キャップ部材が光偏向部材と外層キャップ部材との間の熱的な緩衝層となり得る。
(2)上記のOCT用光プローブでは、偏向面を含む光偏向部材の端部の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率媒体が偏向面に隣接しており、偏向面が回転軸線に対して傾きをなす全反射面であることが好ましい。このOCT用光プローブによれば、偏向面による全反射を行うに際し、安定した偏向特性を簡便かつ精確に提供することができる。この場合、(3)低屈折率媒体が空気であることが尚好ましい。低屈折率媒体が空気であれば他のどのような媒体よりも屈折率が小さいので臨界角を小さくすることができ、これにより光を垂直に近い角度で偏向させることができる。
(4)上記のOCT用光プローブでは、内層キャップ部材が熱収縮性材料を含むことが好ましい。これにより、光偏向部材の偏向面を密閉的に包囲する内層キャップ部材を簡便に実現することができる。
(5)上記のOCT用光プローブは、外層キャップ部材の外面上に設けられた潤滑剤の層を更に備えてもよい。これにより、外装部材への光プローブの挿入を容易にすることができる。
(6)上記のOCT用光プローブは、内層キャップ部材の一端が回転力伝達部材の中空部まで延びてもよい。これにより、偏向部材の回転軸線からの軸ずれが抑制され、振れ回りが低減される。
(7)また、本発明による第1のOCT用光プローブの製造方法は、上記いずれかのOCT用光プローブを製造する方法であって、光偏向部材の偏向面をレーザ切断又は研磨により形成する工程を含む。偏向面をレーザ切断により形成することによって、偏向面を簡易に形成することができる。また、偏向面を研磨により形成することによって、偏向面を簡易且つ精度良く形成することができる。
(8)また、本発明による第2のOCT用光プローブの製造方法は、上記いずれかのOCT用光プローブを製造する方法であって、外層キャップ部材をモールド成型により形成する工程を含む。これにより、外層キャップ部材を簡易に製造でき、また、外層キャップ部材の表面の凹凸が低減するので、照明光の光散乱を抑制できる。この場合、(9)内層キャップ部材と外層キャップ部材とをモールド成型により同時に形成してもよい。これにより、製造工程を簡略にすることができ、また、内層キャップ部材と外層キャップ部材との境界面に空隙がなくなるので、照明光のフレネル反射による損失を低減することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態にかかるOCT用光プローブ及びその製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1実施形態に係るOCT用光プローブを備えるOCT装置の構成を示す図である。OCT装置1は、カテーテル20と検出部30とを備え、生体対象物3の断層イメージを得る装置である。カテーテル20は、長手方向における一方の端部20A及び他方の端部20Bを備える。端部20Aは、コネクタ21を有する。カテーテル20は、コネクタ21を介して、検出部30に光学的に接続される。端部20Bは、OCT用光プローブ(以下、単に光プローブという)10Aを有する。
カテーテル20は、光ファイバ22、回転力伝達部材(トルクワイヤ)23および外装部材24を有する。回転力伝達部材23は、筒状を呈しており、光ファイバ22を中空部に内包するとともに、コネクタ21から伝達される回転力を端部20Bへ伝える。外装部材24は、筒状を呈しており、光ファイバ22および回転力伝達部材23を包囲する。なお、外装部材24は回転せず常に静止している。また、外装部材24は、カテーテル20の最外部を構成する。なお、光ファイバ22は、例えばシングルモード光ファイバによって構成され、高屈折率のコアおよび低屈折率のクラッドからなるガラス製線状体と、このガラス製線状体を覆う樹脂被覆とを含んで構成される。
検出部30は、光源31、2×2光カプラ32、光検出器33、光端末34、反射鏡35、分析部36、および出力ポート37を有する。また、検出部30は、導波路301〜304を有する。導波路301は、光源31と2×2光カプラ32とを互いに光学的に結合する。導波路302は、2×2光カプラ32と光検出器33とを互いに光学的に結合する。導波路303は、2×2光カプラ32とコネクタ21とを互いに光学的に結合する。導波路304は、2×2光カプラ32と光端末34とを互いに光学的に結合する。光検出器33と分析部36とは信号配線305によって互いに電気的に接続され、分析部36と出力ポート37とは信号配線306によって互いに電気的に接続される。
光源31は、低コヒーレンス光L1を発生する。低コヒーレンス光L1は、導波路301を導波後、2×2光カプラ32によって、照射光L2および参照光L3に分岐される。照射光L2は、導波路303を導波後、コネクタ21を介して、カテーテル20内の光ファイバ22の一端に入射する。照射光L2は、光ファイバ22の他端から出射した後、後述する光偏向部材11によって偏向され、例えば血管などの生体対象物3に照射される。生体対象物3では、照射光L2が反射されて反射光L4が生じる。反射光L4は、光偏向部材11を経て、照射光L2と逆方向に光ファイバ22を導波する。反射光L4は、コネクタ21を介して導波路303に入射した後、2×2光カプラ32に導入される。反射光L4は、2×2光カプラ32から導波路302へ導かれ、光検出器33に導入される。一方、参照光L3は、導波路304を導波した後、光端末34から出射され、反射鏡35において反射され、折返参照光L5となる。折返参照光L5は、光端末34および導波路304を経て、2×2光カプラ32に導入される。そして、2×2光カプラ32において反射光L4と折返参照光L5とが互いに干渉し、干渉光L6が生じる。干渉光L6は、2×2光カプラ32から導波路302に導かれ、光検出器33に導入される。
光検出器33は、干渉光L6の波長毎の光強度(スペクトル)を検出する。干渉光L6のスペクトルに関する検出信号は、信号配線305を介して分析部36に入力される。分析部36は、干渉光L6のスペクトルを解析し、生体対象物3の内部の各点における反射効率の分布を計算する。分析部36は、その計算結果に基づいて、生体対象物3の断層イメージを求め、その断層イメージに関する画像信号を出力する。画像信号は、出力ポート37からOCT装置1の外部へ出力される。
なお、照射光L2が生体対象物3に照射された後、再び光偏向部材11に戻ってくるメカニズムには、生体対象物3における反射のほか、屈折や散乱等がある。しかし、メカニズムの違いは、本実施形態における画像信号の取得には影響を及ぼさないので、光偏向部材11に戻ってくる光を、一括して反射光L4と表記する。
図2は、本実施形態の光プローブ10Aの構成を示す図である。光プローブ10Aは、カテーテル20の端部20Bの一部を構成しており、外装部材24に収容されている。光プローブ10Aは、回転軸線Aに沿う方向における光ファイバ22の端面22dを含む光ファイバ22の端部22Bと、回転軸線Aに沿う方向における回転力伝達部材23の一端23dを含む回転力伝達部材23の端部23Bとを備える。光ファイバ22の端部22Bは、回転力伝達部材23の中空部に内包され、回転力伝達部材23の端部23Bに接着固定される。回転力伝達部材23と外装部材24との間は、緩衝流体25が充填されたり、空気層となっている。緩衝流体25としては、例えば、生理食塩水やマッチングオイルなどが用いられる。
また、光プローブ10Aは、光偏向部材11、内層キャップ部材12、及び外層キャップ部材13を備える。光偏向部材11は、回転力伝達部材23の回転軸線Aに沿う方向に並ぶ接続面11a及び偏向面11bを有する。偏向面11bは、回転軸線Aに沿う方向に対してある傾きを成している。光偏向部材11は、接続面11aを介して光ファイバ22の端面22dと光学的に結合されており、端面22dから出射される照射光L2を、偏向面11bによって側方(すなわち回転軸線Aと交差する方向)へ偏向する。光偏向部材11の偏向面11bには、低屈折率媒体14が隣接している。低屈折率媒体14の屈折率は、光偏向部材11の偏向面11bを含む端部11Bの屈折率よりも低い。これにより、偏向面11bは全反射面となっている。低屈折率媒体14としては、例えば空気が好適である。
偏向面11bの法線と回転軸線Aとの成す角は、例えば45°を超え55°以下である。これらの成す角が45°でないことにより、照射光L2が、外装部材24等に対して垂直に入射することを回避し、外装部材24等からの反射光が生体対象物3からの反射光L4に混入することを防止できる。また、これらの成す角が55°以下であることにより、照射光L2が外装部材24等を十分に透過し、反射光L4の強度の低下を防ぐことができる。
光プローブ10Aを製造する際、偏向面11bを研磨又はレーザ切断により形成する工程が含まれてもよい。偏向面11bを研磨により形成することによって、簡易な作製工程でもって偏向面11bを精度良く形成することができる。また、偏向面11bをレーザ切断により形成することによって、簡易に偏向面11bを形成することができる。レーザ切断としては、例えばビームの小スポット化が可能な炭酸レーザによるレーザ切断が好適である。
また、光偏向部材11は、集光レンズの機能を併せて有してもよい。例えば、グレーデッドインデックス(GRIN)レンズとしての屈折率分布を有するように光偏向部材11内の屈折率が調整されることにより、集光レンズの機能が好適に実現される。集光機能を光偏向部材11が有することによって、照射光L2を小スポット化し、生体対象物3の微細領域の断層イメージを得ることができる。
内層キャップ部材12は、緩衝流体25などの液体が光偏向部材11の偏向面11bに触れないように、偏向面11b及び低屈折率媒体14を密閉的に包囲する。なお、本実施形態の内層キャップ部材12は、回転力伝達部材23の中空部まで延びている。また、内層キャップ部材12は、光偏向部材11によって偏向された照射光L2を透過させ、且つ、生体対象物3から戻ってきた反射光L4を透過させる材料、すなわち照射光L2及び反射光L4の波長に対して透明な材料によって構成されている。但し、照射光L2及び反射光L4が内層キャップ部材12と光偏向部材11との境界を通過する際に、屈折率の相違に基づくフレネル反射による損失が抑制されるように、内層キャップ部材12と光偏向部材11との屈折率差は小さいことが好ましい。
また、内層キャップ部材12は、熱収縮性材料を含んで構成されてもよい。すなわち、熱収縮材料が光偏向部材11及び低屈折率媒体14を囲むように配置されて加熱されると、熱収縮性材料が収縮し、その結果、光偏向部材11、および低屈折率媒体14が密閉的に包囲される。低屈折率媒体14が例えば空気などの気体である場合においても、内層キャップ部材12の作製にあたっては、低屈折率媒体14のための中空部を有する熱収縮部材を用いるとよい。なお、内層キャップ部材12の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)などが好適である。なお、内層キャップ部材12が温度変化によって伸縮することにより、内層キャップ部材12が緩衝層として作用して、外層キャップ部材13と光偏向部材11との熱膨張係数差を好適に吸収することができる。
外層キャップ部材13は、中空形状を呈しており、内層キャップ部材12の少なくとも一部を包囲する。外層キャップ部材13は、回転軸線Aに沿う方向に並ぶ一対の端部を有する。外層キャップ部材13の一方の端部には、開口13bが形成されている。そして、開口13bの縁部は、回転力伝達部材23の一端23dと接合されている。この接合方式としては、接着剤による接合、溶融接合等が好適である。また、外層キャップ部材13の他方の端部は閉じられている。
また、外層キャップ部材13は、内層キャップ部材12と同様に、光偏向部材11によって偏向された照射光L2を透過させ、且つ、生体対象物3から戻ってきた反射光L4を透過させる材料、すなわち照射光L2及び反射光L4の波長に対して透明な材料によって構成されている。但し、照射光L2及び反射光L4が内層キャップ部材12と外層キャップ部材13との境界を通過する際に、屈折率の相違に基づくフレネル反射による損失が抑制されるように、内層キャップ部材12と外層キャップ部材13との屈折率差は小さいことが好ましく、屈折率が互いに等しいことが尚好ましい。また、外層キャップ部材13と内層キャップ部材12との境界部分における照射光L2のフレネル反射による損失を低減するため、外層キャップ部材13と内層キャップ部材12とは、接着剤を用いないで互いに密着されることが望ましい。外層キャップ部材13の構成材料としては、例えば、ウレタンアクリレート樹脂やエポキシ樹脂、シリコーン樹脂などが好適である。なお、外層キャップ部材13と外装部材24との間には、緩衝流体25が充填されている。
光プローブ10Aを製造する際、外層キャップ部材13をモールド成型により形成する工程が含まれてもよい。図3は、当該工程を示す断面図であって、外層キャップ部材13と、モールド41とを示している。この工程では、図3に示されるように、内層キャップ部材12の一部または全部を包囲する形状を有するモールド41が作成され、このモールド41の中に紫外線硬化樹脂、例えば、エポキシ樹脂が流し込まれる。モールド41は、例えば石英ガラス製である。モールド41の外側から紫外線UVが照射されると、モールド41の内部のエポキシ樹脂が硬化し、外層キャップ部材13が形成される。
また、光プローブ10Aを製造する際、内層キャップ部材12及び外層キャップ部材13をモールド成型により同時に形成する工程が含まれてもよい。図4は、当該工程を示す断面図であって、内層キャップ部材12と、外層キャップ部材13と、モールド41とを示している。この工程では、内層キャップ部材12および外層キャップ部材13の材料として、例えばエポキシ樹脂が用いられる。先ず、モールド41の中に外層キャップ部材13用の第一の樹脂が流し込まれる。次に、内層キャップ部材12用の第二の樹脂が、第一の樹脂の上層に流し込まれる。その後、紫外線UVの照射によって、第一及び第二の樹脂が、それぞれ層状に分離した状態で硬化する。これにより、一体化された内層キャップ部材12及び外層キャップ部材13が同時に形成される。
あるいは、光プローブ10Aを製造する際、外層キャップ部材13を光ファイバ22、光偏向部材11及び回転力伝達部材23と一体化した状態でモールド成型してもよい(図5)。この場合、あらじめ光ファイバ22、光偏向部材11に内層キャップ12を取り付けた状態で外層キャップ部材13をモールド成形してもよく、内層キャップ部材12及び外層キャップ部材13を同時にモールド成型してもよい。回転力伝達部材23の端部23dは、このモールド成形により外層キャップ部材13に固定される。
また、図3〜図5に示された工程では、硬化後の外層キャップ部材13がモールド41から容易に取り出されるようにするため、硬化前の紫外線硬化樹脂がモールド41に流し込まれる前に、モールド41の内面にシリコンオイル等の潤滑材が塗布されるとよい。この潤滑材は、外層キャップ部材13がモールド41から取り出された後も外層キャップ部材13の外面に層状に付着する。この層状の潤滑材を残すことにより、図2に示されるように、光プローブ10Aが、外層キャップ部材13の外面上に設けられた潤滑剤の層15を備えることとなる。これにより、光プローブ10Aと外装部材24との摩擦が低減され、外装部材24への光プローブ10Aの挿入を容易にすることができる。
なお、外装部材24は、例えば、照射光L2の透過性に優れるポリアミド(ナイロン、ポリエーテルブロックアミド)、フッ素樹脂(FEP、PFA、PTFE)、ポリエステル(PET)、およびポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン)等によって構成される。また、回転力伝達部材23は、例えば、ステンレス、Co−Cr合金またはNi−Ti合金で構成される複数本(典型的には5〜50本)の金属線が中空型に撚り合わされて捻られた構造を有する。
上記の構成を備えるOCT装置1では、コネクタ21が回転すると、その回転トルクが回転力伝達部材23を通して光ファイバ22、光偏向部材11、内層キャップ部材12及び外層キャップ部材13に伝達され、これらが一体となって回転する。光偏向部材11の回転に伴い、光偏向部材11から出射される照射光L2が生体対象物3の全体に照射されることとなる。このとき、緩衝流体25を用いれば、回転力伝達部材23及び外層キャップ部材13と外装部材24との間に生じる回転時の摩擦抵抗を低減する。
本実施形態のOCT用光プローブ10Aが奏する効果について説明する。本実施形態の光プローブ10Aでは、光透過性の内層キャップ部材12が光偏向部材11の偏向面11bを密閉的に包囲することにより、緩衝流体25等の液体の流入を防いで偏向面11bの反射率を安定させつつ、照射光L2を光偏向部材11から光プローブ10Aの外部へ好適に出射することができる。従って、本実施形態の光プローブ10Aによれば、光偏向部材11の偏向特性を安定させることができる。加えて、この光プローブ10Aでは、内層キャップ部材12の少なくとも一部を包囲するように透光性の外層キャップ部材13が設けられているので、内層キャップ部材12及び光偏向部材11を保護しつつ、照射光L2を光偏向部材11から光プローブ10Aの外部へ好適に出射することができる。従って、回転やプルバック時の破損から光偏向部材11を保護することができる。特に、本実施形態の光プローブ10Aでは内層キャップ部材12及び外層キャップ部材13の二層構造によって光偏向部材11を保護しているので、外装部材24と外層キャップ部材13とがぶつかったり、熱膨張により外層キャップ部材13が変形したりしても内層キャップ部材12が緩衝層として作用するため、光偏向部材11にダメージを与えることが少ない。
また、本実施形態のように、内層キャップ部材12が熱収縮性材料を含むことが好ましい。これにより、光偏向部材11の偏向面11bを密閉的に包囲する内層キャップ部材12を簡便に実現することができる。
また、本実施形態の光プローブ10Aの製造方法は、外層キャップ部材13をモールド成型により形成する工程を含む(図3を参照)。これにより、外層キャップ部材13を簡易に製造できる。また、外層キャップ部材13の表面の凹凸が低減するので、照射光L2及び反射光L4の光散乱を抑制し、断層イメージの質の向上を図ることができる。この場合、内層キャップ部材12と外層キャップ部材13とをモールド成型により同時に形成してもよい(図4を参照)。これにより、製造工程を簡略にすることができ、また、内層キャップ部材12と外層キャップ部材13との境界面に空隙がなくなるので、照射光L2及び反射光L4のフレネル反射による損失を低減することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、第2実施形態に係る光プローブ10Bの構成を示す図である。光プローブ10Bは、カテーテル20の端部20Bの一部を構成しており、外装部材24に収容されている。光プローブ10Bは、第1実施形態と同様に、光ファイバ22の端部22Bと、回転力伝達部材23の端部23Bとを備える。また、光プローブ10Bは、光偏向部材11、内層キャップ部材16、及び外層キャップ部材13を備える。なお、端部22B及び23B、光偏向部材11、並びに外層キャップ部材13の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態の光プローブ10Bが第1実施形態と相違する点は、偏向面11bに、反射効率を高めるために、誘電体多層膜、或いは金やアルミ等の金属膜からなる反射膜26が設けられている点である。この場合、内層キャップ部材16の内部には空洞が設けられておらず、内層キャップ部材16が光偏向部材11の偏向面11bに直接接していてもよい。なお、それ以外の点では、内層キャップ部材16の構成は第1実施形態の内層キャップ部材12と同様である。また、本実施形態の内層キャップ部材16及び外層キャップ部材13は、第1実施形態の製造方法によって好適に形成されることができる。
本実施形態の光プローブ10Bにおいても、光透過性の内層キャップ部材16が光偏向部材11の偏向面11bを密閉的に包囲することにより、緩衝流体25等の液体の流入を防いで偏向面11bの反射率を安定させつつ、照射光L2を光偏向部材11から光プローブ10Bの外部へ好適に出射することができる。従って、本実施形態の光プローブ10Bによれば、光偏向部材11の偏向特性を安定させることができる。
本発明による光干渉断層撮像用光プローブ及びその製造方法は、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、光ファイバ22として、単芯ファイバに限らず複芯ファイバが用いられることもできる。
1…OCT装置、3…生体対象物、10A,10B…光プローブ、11…光偏向部材、11B…端部、11a…接続面、11b…偏向面、12,16…内層キャップ部材、13…外層キャップ部材、14…低屈折率媒体、15…潤滑材層、20…カテーテル、20A,20B…端部、21…コネクタ、22…光ファイバ、22B…端部、23…回転力伝達部材、23B…端部、24…外装部材、25…緩衝流体、30…検出部、31…光源、32…2×2光カプラ、33…光検出器、34…光端末、35…反射鏡、36…分析部、37…出力ポート、41…モールド、301〜304…導波路、305,306…信号配線、A…回転軸線、L1…低コヒーレンス光、L2…照射光、L3…参照光、L4…反射光、L5…折返参照光、L6…干渉光、UV…紫外線。

Claims (9)

  1. 回転軸線周りに回転する筒状の回転力伝達部材と、
    前記回転力伝達部材の中空部に内包され、光を伝送する光ファイバと、
    前記回転軸線に沿う方向に並ぶ接続面及び偏向面を有し、前記接続面を介して前記光ファイバの一の端面と光学的に結合され、前記一の端面から出射される光を前記偏向面によって偏向する光偏向部材と、
    前記光偏向部材の前記偏向面を密閉的に包囲し、前記光偏向部材によって偏向された光を透過させる内層キャップ部材と、
    前記回転軸線に沿う方向に並ぶ一対の端部を有する中空形状を呈しており、一方の前記端部が開口しており、該開口の縁部が前記回転軸線に沿う方向における前記回転力伝達部材の一端と接合されており、他方の前記端部が閉じられており、前記内層キャップ部材の少なくとも一部を包囲し、前記光偏向部材によって偏向された光を透過させる外層キャップ部材と
    を備える、光干渉断層撮像用光プローブ。
  2. 前記偏向面を含む前記光偏向部材の端部の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率媒体が前記偏向面に隣接しており、
    前記偏向面が前記回転軸線に対して傾きをなす全反射面である、請求項1に記載の光干渉断層撮像用光プローブ。
  3. 前記低屈折率媒体が空気である、請求項2に記載の光干渉断層撮像用光プローブ。
  4. 前記内層キャップ部材が熱収縮性材料を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光干渉断層撮像用光プローブ。
  5. 前記外層キャップ部材の外面上に設けられた潤滑剤の層を更に備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光干渉断層撮像用光プローブ。
  6. 前記内層キャップ部材の一端が前記回転力伝達部材の中空部まで延びている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光干渉断層撮像用光プローブ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光干渉断層撮像用光プローブを製造する方法であって、
    前記光偏向部材の前記偏向面をレーザ切断又は研磨により形成する工程を含む、光干渉断層撮像用光プローブの製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光干渉断層撮像用光プローブを製造する方法であって、
    前記外層キャップ部材をモールド成型により形成する工程を含む、光干渉断層撮像用光プローブの製造方法。
  9. 前記内層キャップ部材と前記外層キャップ部材とをモールド成型により同時に形成する、請求項8に記載の光干渉断層撮像用光プローブの製造方法。
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