JP2015073237A - 通信システム及び通信装置 - Google Patents

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照久 松井
Teruhisa Matsui
照久 松井
健治 中野
Kenji Nakano
健治 中野
佐藤 純一
Junichi Sato
純一 佐藤
清徳 本山
Kiyonori Motoyama
清徳 本山
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Abstract

【課題】電力線を介したマルチホップ型のネットワーク通信において地絡事故等の特定の事象が発生した場合に、低コストで効率良く事象の発生した地点を推定する。
【解決手段】任意の通信装置は、配電系統における地絡事故が発生した際の電気信号の波形情報を記憶する波形情報保持部13と、電力線から電力線の電気特性を受信する受信手段と、電力線の電圧の周波数特性を演算する信号強度算出部14と、演算結果が事故発生時に発生する電気信号の波形情報を満たす場合は、演算結果を最終的に集約装置へと送信する送信手段と、を有する。集約装置は、各通信装置から受信した周波数特性についての演算結果に基づき、一番高周波側の周波数特性を示す演算結果を送信した通信装置が最も事故点の発生位置に近いと推定する。
【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、複数の通信装置によってネットワークを構築し、隣接した通信装置間でパケットを中継するマルチホップ型の通信システム及び通信装置に関する。
近年、複数の通信装置によってネットワークを構築し、隣接した通信装置間でパケットを中継することにより、直接信号の届かない通信装置同士での通信を実現するマルチホップ型の通信システムが広がりを見せている。通信装置には種々のセンサが取り付けられ、例えば、電力やガス、水道の使用量などの各種情報を収集や制御するAMIシステム(Advanced Metering Infrastructure System)に使用されている。さらに通信システムを実現する方式として、建物に電力を供給する電力線を伝送路に利用した電力線搬送通信方式が用いられ、盛んに研究開発が進められている。
上記のような通信システムにおいては、配電線の劣化や木々との接触等による地絡事故が生じた場合、その事故発生地点を探すために、巡視などによる方法が用いられている。しかし、巡視による方法では作業効率が悪いため、事故発生地点を算出するための方法について様々な手法が検討されている。その手法の一つとして、零相電圧や零相電流の特性から事故発生位置を推定する手法が挙げられる。
しかし、配電系統に、事故点評定のための観測装置などを広範囲にわたって設定し、常時接続しておくことが必要となるため、作業面、コスト面を考慮すると実現は極めて困難である。
鳥飼孝幸, 田原鉄也「配電系統サージ波形解析への適用」 IEE Journal, 668(2009)
近年、電力量計に通信機能を付与したスマートメータの家庭への導入が進展している。これは、電力使用量などをスマートメータに搭載された通信機能により各家庭の電力使用情報を収集、分析し、送配電の高効率化などを図ろうとするものである。このスマートメータに観測装置の機能を付与することが可能であれば、より広範囲にデータを取得することが可能となり、配電系統の情報の取得ができるようになる。
しかしながら、スマートメータに観測のための回路を組み込むことは、スマートメータのサイズの増大やコストの増加を招くため困難である。
本発明の実施形態は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、マルチホップ型のネットワーク通信において地絡事故等の特定の事象が発生した場合に、低コストで効率良く事象の発生した地点の推定が可能な通信システム及び通信装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態の通信システムは、電力線を介して任意の通信装置が他の通信装置からの通信データを中継することによって通信ネットワークを構成し、前記通信データを集約装置が集約する通信システムであって、前記任意の通信装置は、特定の事象が発生した際の観測対象の波形情報を記憶する記憶手段と、前記電力線から、前記電力線の電気特性を受信する受信手段と、前記電力線の電気特性の物理量を演算する演算手段と、前記演算手段による前記物理量についての演算結果が前記観測対象の波形情報を満たす場合は、前記物理量についての演算結果を最終的に前記集約装置へと送信する送信手段と、を有し、前記集約装置は、各通信装置から受信した前記物理量についての演算結果に基づき、特定の事象が発生した地点を推定することを特徴とする。
また、本発明の実施形態の通信装置は、相互に通信可能な範囲に分散して配置されることによってツリー型ネットワークを構成し、相互に電力線を介して通信データを中継する通信装置であって、特定の事象が発生した際の観測対象の波形情報を記憶する第1の記憶手段と、前記電力線から、前記電力線の電気特性を受信する受信手段と、前記電力線の電気特性の物理量を演算する演算手段と、前記演算手段による前記物理量についての演算結果が前記観測対象の波形情報を満たす場合は、前記物理量についての演算結果を記憶する第2の記憶手段と、を有し、前記演算結果に基づき、特定の事象が発生した地点を推定することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る電力線搬送通信システムの全体構成を示す概略図である。 図1の電力線搬送通信システムにおける電力線搬送通信装置の詳細な構成を示すブロック図である。 図2の電力線搬送通信装置における信号受信部の詳細な構成を示すブロック図である。 図2の電力線搬送通信装置における信号送信部の詳細な構成を示すブロック図である。 図2の電力線搬送通信装置における制御部の詳細な構成を示すブロック図である。 図2の電力線搬送通信装置の動作手順を示すフローチャートである。 配電系統の事故発生時に電力線に生じる電気信号の周波数特性を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
(電力線搬送通信システムの全体構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電力線搬送通信システムの全体構成を示す概略図である。
この電力線搬送通信システム50では、ネットワーク上に配置された複数の電力線搬送通信装置10−1〜10−16と、これらの複数の電力線搬送通信装置10−1〜10−16からの情報を集約して管理する集約装置20と、集約装置20を介して複数の電力線搬送通信装置10−1〜10−16からの全ての情報を収集して管理する管理装置30と、の3種類の機器が配備されている。電力線搬送通信装置10−1〜10−16は互いに電力線11で接続され、電力線搬送通信可能な範囲で分散して配置されている。各電力線搬送通信装置10−1〜10−16には、例えば、各家庭の電力量計がそれぞれセンサとして接続されており、需要側が利用した電力量をセンサが収集する情報(センシング情報)として電力線搬送通信方式で送信できるようになっている。
即ち、本電力線搬送通信システム50は、電力線搬送通信機能を有する複数の電力線搬送通信装置10−1〜10−16により自律分散型ネットワークを形成し、各電力線搬送通信装置10−1〜10−16において収集されたセンシング情報(パケット)を自律分散型ネットワークを介して他の複数の電力線搬送通信装置10−1〜10−16または集約装置20に伝送する。この多段中継方式を用いることによって、多所に分散するセンシング情報を効率良く収集することができる。
以下、電力線搬送通信システム50を構成する管理装置30、集約装置20、電力線搬送通信装置10−1〜10−16の順に、さらに詳しく説明する。
(管理装置30)
管理装置30は集約装置20を管理するものであり、集約装置20との間で、光通信網等の確実な通信手段により情報通信可能となるように接続されている。管理装置30は、集約装置20を介して、分散配置された各電力線搬送通信装置10−1〜10−16が収集した情報の全てを収集することができる。例えば、電力線搬送通信装置10−12のセンサが収集した情報は、接続関係のある電力線搬送通信装置10−8、10−3を経由し、集約装置20に転送される。集約装置20が収集した全ての情報は、最終的に管理装置30に転送され管理される。
(集約装置20)
集約装置20は、電力線搬送通信装置10−1〜10−16のうち少なくとも1つと電力線搬送通信可能な範囲に配置されている。集約装置20は、多段中継方式により互いに電力線搬送通信する各電力線搬送通信装置10−1〜10−16で構成されるネットワークを統括し、各電力線搬送通信装置10−1〜10−16が収集した情報を集約する。集約した情報は、例えば、ネットワーク上の装置全体を表示できる表示装置を用い、ネットワーク上の各電力線搬送通信装置10−1〜10−16を情報量に応じて色分けして表示し、ネットワーク上の装置全体の傾向や問題がある装置を判別することができるようになっている。
また、図1における各電力線搬送通信装置10−1〜10−16、集約装置20との間で示す実線は、互いに電力線搬送通信の接続関係(接続状態)が存在することを示している。各電力線搬送通信装置10−1〜10−16は、接続関係にある隣接機器間で電力線搬送通信方式により情報(データ)通信する。従って、各電力線搬送通信装置10−1〜10−16は、直接または間接的に、集約装置20に情報を送信する。
(電力線搬送通信装置10−1〜10−16)
電力線搬送通信装置10−1〜10−16は、互いに電力線搬送通信可能な範囲で、分散して配置されている。電力線搬送通信装置10−1〜10−16には、例えば、各家庭の電力量計がそれぞれセンサとして接続されている。つまり、各電力線搬送通信装置10−1〜10−16は、需要家が利用した電力量を電力線搬送通信方式で送信することができる。
なお、本明細書では、電力線搬送通信装置10−1〜10−16を総称して、または、これらのうちの少なくとも1つを指して、単に「電力線搬送通信装置」または「電力線搬送通信装置10」という場合がある。また、本明細書では、任意の電力線搬送通信装置との関係において、この任意の電力線搬送通信装置以外の電力線搬送通信装置のうちの少なくとも1つを指して、「他の電力線搬送通信装置」または「外部装置」という場合がある。
図2に、本実施形態の電力線搬送通信システム50における電力線搬送通信装置10−1の詳細な構成を示す。なお、電力線搬送通信装置10−2〜10−16は、電力線搬送通信装置10−1と同様の構成であるため、説明を省略する。
電力線搬送通信装置10−1は、電力を伝送する少なくとも2線の電力線11と接続される。電力線搬送通信装置10−1は、電力線11を用いて、電力線搬送通信(Power Line Communication、以下、「PLC」と略す)により、電力線11に接続された外部装置(例えば、電力線搬送通信装置10−1と同様の機能を備える他の電力線搬送通信装置10−2〜10−16)と通信する機能を備える。電力線搬送通信装置10−1は、電力線11に情報信号を重畳することで電力線搬送通信を行う。電力線11は、例えば、電線、引き込み線、電灯線など、電力を伝送するケーブルであればよく、限定されない。
電力線搬送通信装置10−1は、図2に示すように、制御部1、信号受信部2、信号送信部3及び結合部4を備えている。
結合部4は、信号受信部2及び信号送信部3を、電力線11と接続する手段である。結合部4は、電力線11によって電力が伝送される伝送周波数(例えば、50Hz)では高いインピーダンスを有する。これにより、結合部4は、電力が電力線搬送通信装置10−1側へ流れることを防止する。一方、結合部4は、通信に用いる通信周波数(例えば、10kHz〜450kHz)では低いインピーダンスを有する。つまり、結合部4では、伝送周波数より高い特定の周波数におけるインピーダンスは、伝送周波数におけるインピーダンスよりも低く設定されている。
信号受信部(受信手段)2は、外部装置から電力線11を介して電力線搬送通信装置10−1へ送られてくる信号を受信し、処理する手段である。さらに、信号受信部2は、電力線11を流れる電気信号の電気特性(例えば、電圧など)を受信し、処理する機能を有している。信号受信部2の詳細な構成については後述する。
信号送信部(送信手段)3は、電力線搬送通信装置10−1から電力線11を介して外部装置へ送信する信号を処理し、処理後の信号を外部機器へ送信する手段である。信号送信部3の詳細な構成については後述する。
制御部1は、電力線搬送通信装置10−1の動作を制御する手段である。制御部1の詳細な構成については後述する。
図3に、電力線搬送通信装置10−1における信号受信部2の詳細な構成を示す。信号受信部2は、制御部1から結合部4へ向かうに従い、A(analog)/D(digital) 変換部21と、受信信号調整部22とを備える。A/D変換部21は、アナログ信号をデジタル信号へ変換する手段である。受信信号調整部22は、受信増幅器部23と、受信フィルタ部24とを備える。受信増幅器部23は、A/D変換部21を用いてアナログ信号をデジタル信号へ変換する際に、できる限り信号に含まれる情報の欠損が少なくなるように信号の強度を調整する手段である。受信フィルタ部24は、電力線搬送通信に用いる周波数帯域、および事故時に発生する電気信号の周波数以外の周波数帯域の信号を減衰させる手段である。
図4に、電力線搬送通信装置10−1における信号送信部3の詳細な構成を示す。信号送信部3は、制御部1から結合部4へ向かうに従い、D/A変換部31と、送信信号調整部32とを備える。D/A変換部31は、デジタルの通信信号をアナログの信号へ変換する手段である。送信信号調整部32は、送信増幅器部33と、送信フィルタ部34とを備える。送信増幅器部33は、電力線11を用いて通信信号を伝送できるように、信号強度を調整し、電力線11に電流を供給する手段である。送信フィルタ部34は、D/A変換部31の処理または送信増幅器部33の処理によって発生するノイズを減衰させる手段である。
図5に、電力線搬送通信装置10−1におけるにおける制御部1の詳細な構成を示す。制御部1は、例えば、フラッシュメモリやEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの記憶領域を持つマイクロコントローラを用いることができる。制御部1は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、PLD
(Programmable Logic Device)などによっても構成可能である。制御部1は、計算プロセッサ部12と、波形情報保持部13(第1の記憶手段)と、信号強度算出部14と、演算結果保持部(第2の記憶手段)15と、クロック部16とを備える。
計算プロセッサ部12は、数値演算や制御のための演算を行う手段である。計算プロセッサ部12は、マイクロコントローラにおける演算部である。制御部1がFPGAやPLDで構成されている場合は、計算プロセッサ部12は、マイクロコントローラ同様の演算部と同様の回路として実装される。
波形情報保持部(第1の記憶手段)13は、配電系統における事故発生時に生じる電気信号の波形情報、つまり信号強度の時間推移や周波数についての情報を記憶する手段である。波形情報保持部13は、フラッシュメモリやEEPROMを用いることができる。
信号強度算出部(演算手段)14は、信号受信部3が電力線11から取得した事故発生時に生じる電気信号の特性を演算する手段である。信号強度算出部14が演算する物理量は、例えば、事故発生時に生じる電気信号の強度や位相、周波数などである。本実施形態では、一例として、信号強度算出部14が周波数に対する強度を演算する例について説明する。信号強度算出部14は、高速フーリエ変換を用いて演算できる。
演算結果保持部(第2の記憶手段)15は、信号強度算出部14での演算結果を記憶する手段である。演算結果保持部15は、フラッシュメモリやEEPROMを用いることができる。なお、波形情報保持部13と演算結果保持部15は、同一の回路素子の異なるデータ領域とすることもできるし、異なる回路素子とすることも可能である。
クロック部16は、時刻を計時する手段である。制御部1は、クロック部16により、現在時刻を認識できる。クロック部16は、RTC(Real Time Clock)や水晶振動子などを用いることができる。つまり、演算結果保持部15は、信号強度算出部14での演算結果(物理量の情報)と、信号強度算出部14が電気信号の物理量を演算した時刻と、を対応付けて記憶することができる。
(作用)
上記のように構成された電力線搬送通信システム50において、地絡事故が発生した場合の発生地点を推定する手法について説明する。
図6は、電力線搬送通信装置10−1の動作手順を示すフローチャートである。電力線搬送通信装置10−1は、電力線11に接続されており、電力線11から電気信号を取得することが可能な状態であるとする。なお、電力線搬送通信装置10−2〜10−16の動作手順は、電力線搬送通信装置10−1と同様であるため、説明を省略する。
まず、電力線搬送通信装置10−1の信号受信部2(図2)は、電力線11から結合部4を介して電力線11を流れる電気信号を受信し、電気信号から電気特性を取得する(ステップS11)。以下では、電気特性を電圧とした場合を説明する。
次に、制御部1の計算プロセッサ部12(図5)は、波形情報保持部13に事故発生時に生じる電気信号の波形情報が保存されているか否かを判断する(ステップS12)。なお、電気信号の波形情報は可変である。電気信号の波形情報は、初期設定されたものでもよいし、電力搬送通信で外部装置から送信される情報に基づいて書き換えたものでもよい。
波形情報保持部13に電気信号の波形情報が保存されていない場合(ステップS12、No)、計算プロセッサ12は、通常の通信動作を実行するように制御する(ステップS16)。通常の通信動作とは、例えば、電力使用量などの情報を電力搬送通信により外部装置へ送信する動作である。
他方、波形情報保持部13に電気信号の波形情報が保存されている場合(ステップS12、Yes)、信号強度算出部14は、信号受信部3で取得した電圧の周波数特性を演算する(ステップS13)。
信号強度算出部14は、演算を行った後、演算結果が波形情報保持部13に保存されている電気信号の波形情報を満たすかを判断する(ステップS14)。演算結果が波形情報を満たさない場合は(ステップS14、No)、計算プロセッサ部12は、通常の通信動作を実行するように制御する(ステップS16)。他方、演算結果が波形情報を満たす場合は(ステップS14、Yes)、計算プロセッサ部12はステップS13での信号強度算出部14による上述の演算結果を演算結果保持部15に保存する(ステップS15)。次いで、計算プロセッサ部12は、通常の通信動作を実行するように制御する(ステップS16)。
なお、電力線搬送通信装置10−1による観測対象の周波数における物理量の演算は、ステップS16における通常の通信動作とは無関係に任意のタイミングで実行することができる。
その後、電力線搬送通信装置10−1の信号送信部3(図2)は、電力線11を用いて、演算結果の情報を外部装置を経由して集約装置20へ送信する。同様にして、他の電力線搬送通信装置10−2〜10−16についても、演算結果の情報を集約装置20へ送信する。集約装置20は、これらの演算結果の情報を光通信網等の確実な通信手段により管理装置30へ送信する。
次に、集約装置20において、事故発生地点を推定する一例について説明する。
図7は、配電系統の事故発生時に電力線11に生じる電気信号の周波数特性を示すグラフである。このグラフは、任意の2つの電力線搬送通信装置10の信号強度算出部14において演算され、集約装置20へ送信された周波数特性結果を示すものであり、横軸は周波数、縦軸は信号強度を示している。ここで、事故発生時に生じる電気信号の周波数は、電力線搬送通信に用いられる通信信号の周波数よりも低いものとする。
実線のグラフは、事故点までの距離が近い電力線搬送通信装置10の電気信号の周波数特性を示している。これに対して、点線のグラフは、事故点までの距離が遠い電力線搬送通信装置10の電気信号の周波数特性を示している。即ち、事故点からの距離が離れるにつれて配電線のインダクタンスやキャパシタンスが増加するため、周波数特性は低周波数側へシフトする。そのため、集約装置20は、複数の電力線搬送通信装置10から得られた電気信号の周波数特性を比較し、一番高周波側の周波数特性を有する電力線搬送通信装置10が最も事故点の発生位置に近いと推定することが可能となる。集約装置20では、ネットワーク上の装置全体を表示できる表示装置を用いて、ネットワーク上の各電力線搬送通信装置10−1〜10−16を周波数特性に応じて色分けして表示し、事故点に最も近い電力線搬送通信装置10を瞬時に判別するようにすることができる。
一方、事故発生時に生じる電気信号の周波数は、電力線搬送通信に用いられる通信信号の周波数よりも高い場合も有り得る。また、事故発生時に生じる電気信号の周波数は、電力線搬送通信に用いられる通信信号の周波数と重複する場合も有り得る。この場合、制御部1は、電力線11で通信信号が伝送されていないことを確認した後に、図6のステップS13のような信号強度算出部14による周波数特性の演算を実行するようにしてもよい。
(効果)
本実施形態によれば、電力量計に通信機能を付与したスマートメータを利用して事故発生時に生じる電気信号を事故検出の情報として利用することができる。このため、スマートメータに特別な信号処理回路を追加することなく、ソフトウェアを変更するだけで、電気信号の観測装置として機能することが可能となる。従って、低コストで効率良く、事故が発生した地点の推定を行うことができる。
また、本実施形態では、電力量計に通信機能を付与したスマートメータを広範囲にわたって複数設置することができるため、多数のデータが取得できるようになり、事故点位置の推定精度の向上が可能となる。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、図1に示す構造の電力線搬送通信システムの例を示したが、集約装置20や電力線搬送通信装置10は、任意の個数とすることができる。
(2)上記実施形態では、集約装置20において事故が発生した地点を推定する例を示したが、管理装置30において同様の手順で事故が発生した地点の推定を行うこともできる。
(3)上記実施形態として、管理装置30を有する電力線搬送通信システムの例を示したが、管理装置30を省略したシステムであっても良い。
(4)上記実施形態では、各電力線搬送通信装置10から集約装置20へ演算結果の情報を送信したが、集約装置20へ演算結果を送信することなく、自装置で演算結果を用いて事故が発生した地点を推定してもよい。電力線搬送通信装置10は、推定結果に応じて、自装置で警報を鳴動させたり、電力線11を用いて集約装置20へ警報情報を送信したりすることもできる。
(5)上記実施形態では、センサとして電力量計を用い測定対象を電気信号としたが、センサや測定対象は上記に限定されない。例えば、各種センサを用い、ガスの使用量、水道の使用量などを測定対象として、ネットワーク上に広範に配置された複数の通信装置において、これら測定対象に関する各種情報を収集して、比較対照することにより、水道管が破裂した箇所やガス漏れが生じた地点の推定等にも用いることができる。
(6)以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…制御部
2…信号受信部
3…信号送信部
4…結合部
10、10−1〜10−16…電力線搬送通信装置
11…電力線
12…計算プロセッサ部
13…波形情報保持部
14…信号強度算出部
15…演算結果保持部
16…クロック部
20…集約装置
21…A/D変換部
22…受信信号調整部
23…受信増幅器部
24…受信フィルタ部
30…管理装置
31…D/A変換部
32…送信信号調整部
33…送信増幅器部
34…送信フィルタ部
50…電力線搬送通信システム

Claims (5)

  1. 電力線を介して任意の通信装置が他の通信装置からの通信データを中継することによって通信ネットワークを構成し、前記通信データを集約装置が集約する通信システムであって、前記任意の通信装置は、
    特定の事象が発生した際の観測対象の波形情報を記憶する記憶手段と、
    前記電力線から、前記電力線の電気特性を受信する受信手段と、
    前記電力線の電気特性の物理量を演算する演算手段と、
    前記演算手段による前記物理量についての演算結果が前記観測対象の波形情報を満たす場合は、前記物理量についての演算結果を最終的に前記集約装置へと送信する送信手段と、を有し、
    前記集約装置は、各通信装置から受信した前記物理量についての演算結果に基づき、特定の事象が発生した地点を推定することを特徴とする通信システム。
  2. 前記特定の事象は配電系統における地絡事故であり、前記観測対象は配電系統における事故発生時に発生する電気信号であり、前記電気特性の物理量は、電圧の周波数特性であり、一番高周波側の周波数特性を示す演算結果を送信した通信装置が最も事故点の発生位置に近いと推定することを特徴とする請求項1記載の通信システム。
  3. 前記受信手段及び前記送信手段として、電力量計に通信機能を付与したスマートメータを用いることを特徴とする請求項1又は2記載の通信システム。
  4. 相互に通信可能な範囲に分散して配置されることによってツリー型ネットワークを構成し、相互に電力線を介して通信データを中継する通信装置であって、
    特定の事象が発生した際の観測対象の波形情報を記憶する第1の記憶手段と、
    前記電力線から、前記電力線の電気特性を受信する受信手段と、
    前記電力線の電気特性の物理量を演算する演算手段と、
    前記演算手段による前記物理量についての演算結果が前記観測対象の波形情報を満たす場合は、前記物理量についての演算結果を記憶する第2の記憶手段と、を有し、
    前記演算結果に基づき、特定の事象が発生した地点を推定することを特徴とする通信装置。
  5. 時刻を計時するクロック部をさらに備え、
    前記第2の記憶手段は、前記物理量についての演算結果と、前記演算手段が前記物理量を演算した時刻とを対応付けて記憶することを特徴とする請求項4記載の通信装置。
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