JP2015073181A - 受動光網システム - Google Patents
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Abstract
【課題】OLTでの送信データの待機バッファの規模を低減し、かつ効率的にONUの消費電力を低減することの可能なPONシステムを実現する。【解決手段】ONUとOLTの上りデータの転送時刻を同期させ、転送時刻に基づいてONUが周期的にスリープすることで、OLTでの送信データの待機バッファの規模を低減させ、かつONUの消費電力を抑えることができる。【選択図】図4
Description
本発明は、受動光網システムに係り、特にトラフィックシェーピング機能を備えた受動光網システムにおけるスリープ動作に関する。
通信網の高速・広帯域化に対応するため、光ネットワークの導入が図られている。光ネットワークは、局側光伝送路終端装置(Optical Line Terminal:OLT)と宅内光伝送路終端装置(Optical Network Unit:ONU)が光ファイバを介して通信を行う。光受動網システム(Passive Optical Network system:PON)は、光ネットワークのうち、1台のOLTが光スプリッタを介して複数のONUとスター型のネットワークを形成する。PONの代表的な規格として、IEEE802.3で標準化されたEPON(Ethernet(登録商標) PON)がある。ONUからOLTに向かって送信される上りフレームと、OLTからONUに向かって送信される下りフレームは、波長分割多重(Wave Division Multiplexing:WDM)される。
下りフレームは、光ファイバで接続された全てのONUで受信される。ONUは、下りフレームのプリアンブル部に含まれる宛先情報を参照して自分宛ではない下りフレームを破棄する。一方、上りフレームは、TDM(Time Division Multiplexing)により多重され通信を行う。
PONの通信速度は、64kbit/秒のような低速信号を扱うシステムから始まり、固定長のATMセルを最大約600Mbit/秒で送受信するBPON(Broadband PON)、Ethernet(登録商標)の可変長パケットを最大約1Gbit/秒で送受信するEPON、より高速な2.4Gbit/秒程度の信号を扱うGPON(Gigabit capable PON)の導入が進められている。今後は10Gbit/秒から40Gbit/秒の信号を扱うことが可能な高速PONの実現が求められている。
通信速度の向上に伴って、伝送路上の中継装置の消費電力は増大傾向にある。ONUは、加入者宅に設置されることからネットワーク上に多数設置される。しかし、ONUは、利用できる帯域を必要とする時間がOLTおよび上位スイッチ群と比較して短い。したがって、ONUは、通信を行わないでいる間は無駄な電力を使用しながら放置されていることになる。
一方、ネットワークを利用したアプリケーションも多様化している。多様化は、通信帯域の変化による影響が少ないアプリケーションより、リアルタイム性が必要なアプリケーションが増加している。これによって、通信帯域が安定したネットワークが要求されており、通信網の帯域を制御する必要性がある。帯域制御の一つの方法としてトラフィックシェーピングがある。
トラフィックシェーピングは、帯域制御対象のトラフィックが、予め設定された帯域を超えない様に、その帯域に応じた時間間隔でフレームをフレーム転送装置から出力することによって帯域を制御する。
なお、通信帯域の変化による影響が少ないアプリケーションとして、メール、World Wide Web、データ転送がある。リアルタイム性が必要なアプリケーションとして、ストリーミング、VoIP、ネットバンキング(振込日時の正確性による)がある。
近年の高速大容量通信の需要拡大に伴って、伝送路上の中継装置の消費電力は増大傾向にあり、低電力動作が求められている。特許文献1に開示された技術は、信号の送受信する時間の有無をトリガとして休止モードに遷移する。これによって、特許文献1の技術は、信号効率的にONUを休止モードへ遷移する。特許文献1の技術によれば、ONUには休止中のデータを蓄積するバッファが搭載されている(第4図)。しかし、特許文献1の技術では、ONUからの上り送信のタイミングが、OLTのシェーピングと同期していない。
一方、トラフィックシェーピング機能を搭載するPONシステムにおいて、OLTからネットワーク網へのデータ送信は、設定された帯域に応じた時間間隔(シェーピング周期)で送信される。このため、OLT内にはシェーピング周期の間データを蓄積するバッファを搭載する必要がある。
トラフィックシェーピング機能を有するPONシステムにおいて低電力動作を実現する場合、ONUの省電力動作用のバッファとOLTのシェーピング用のバッファ両方が搭載される。OLTのシェーピング動作とONUのスリープ動作は、各々独立した動作であるため、OLTとONU双方に設定された帯域情報に基づくバッファを搭載する必要がある。
本発明は、ONUとOLTの上りデータの転送時刻を同期させることによって、OLTでの送信データの待機バッファの規模を低減し、かつ、スリープ制御を行い効率的にONUの消費電力を低減することの可能なPONシステムを実現する。
ONUとOLTの上りデータの転送時刻の同期は、OLTで実行される動的帯域割当処理にONUの転送時刻に基づいた演算条件を付加することで実行する。OLTは転送時刻に合わせてONUから送信されたデータ量に基づいて必要な帯域を算出し、転送時刻に合わせて最適なDBA(Dynamic Bandwidth Allocation:動的帯域割当)を選択し、ONUへのGrantを演算することによってOLTからネットワークへのデータ転送に同期してONUからOLTへデータを送信する。またONUの消費電力の低減は、転送時刻をあらかじめONUに通知し、転送時刻に合わせてスリープ状態へ遷移・復旧する。
上述した課題は、局側光伝送路終端装置と宅内光伝送路終端装置とを含んで構成される受動光網システムにおいて、局側光伝送路終端装置は、ネットワーク網と通信する網IF部と、宅内光伝送路終端装置と通信するOLT光信号IF部と、上りデータを処理するOLT受信部と、下りデータを処理するOLT送信部と、宅内光伝送路終端装置と通信を行う処理を実行するOLT制御部と、を備え、宅内光伝送路終端装置は、局側光伝送路終端装置と通信するONU光信号IF部と、収容する端末装置と通信するユーザIF部と、上りデータを処理するONU受信部と、下りデータを処理するONU送信部と、局側光伝送路終端装置と通信を行う処理を実行するONU制御部と、を備え、OLT制御部は、ネットワーク網へ周期的にデータ送信を行うことを指示するシェーピング制御部と、このシェーピング制御部にて定められた転送時刻に基づき宅内光伝送路終端装置への動的帯域割当処理の条件を決定する転送時刻制御部と、この転送時刻制御部にて指定された条件にて動的帯域割当処理を実施するDBA処理部と、を備え、ONU制御部は、局側光伝送路終端装置で定められた転送時刻に上りデータを局側光伝送路終端装置へ送信する転送時刻管理部と、上りデータを送信する転送時刻に合わせてスリープ状態から復旧し、上りデータを送信したらスリープ状態に遷移する制御を実施するスリープ制御部と、を備える受動光網システムにより、達成できる。
本発明によれば、OLTとONUとを含むPONシステムにおいて、OLTのシェーピング周期に合わせてONUが周期的にスリープ動作に入ることにより、ONUの電力消費を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例を用い図面を参照しながら詳細に説明する。
図1を参照して、PONシステムの構成を説明する。図1において、PONシステム500は、上位ネットワーク網100と、OLT200と、光スプリッタ300と、端末装置600とから構成されている。
図1を参照して、PONシステムの構成を説明する。図1において、PONシステム500は、上位ネットワーク網100と、OLT200と、光スプリッタ300と、端末装置600とから構成されている。
ONU400−1およびONU400−n、端末装置600−1および端末装置600−nは、それぞれ2台のみ図示しているが、光スプリッタ300を経由して同様にn台のONU400がOLT200と接続されている。
OLT200とONU400は、方向で異なる波長で波長多重分割により多重された光信号により通信を行っている。そのため上り方向(ONU→OLT)と下り方向(OLT→ONU)の通信が衝突することはない。一方、n台のONU400は、同じ送信波長で通信を行う。このため、OLT200は、光送出が同じ時間に重ならないように、各ONU400の光送出時間をコントロールする。
OLT200は、MPCPのGrantフレームにより、それぞれのONUが時間的に衝突することなく送信できるように送信開始時刻、送信量を指示する。一方、ONU400は、MPCPのREPORTフレームによりONUのバッファに蓄積されている送信待ちのデータ量をOLTに伝える。具体的な手順は、以下の(1)〜(6)である。
(1)ONU400は、上りデータを受信すると、バッファに上りデータを蓄積する。
(2)ONU400は、蓄積している上りデータの量をREPORTフレームに書込み、OLTに送信する。
(3)OLT200は、受信したREPORTフレームから、ONU400に蓄積されている上りデータの量を把握する。
(4)OLT200は、ONU400の蓄積データ量と他のONU400の使用帯域から、このONU400に割り当てるべき上り帯域を計算する。具体的には、このONU400の上り送信開始時刻と送信量とを算出する。
(5)OLT200は、算出した値をGrantフレームに書込み、ONU400に送信する。
(6)ONU400は、受信したGrantフレームの指示に従い、指定された時刻にOLT200へ上りデータを送信する。
(1)ONU400は、上りデータを受信すると、バッファに上りデータを蓄積する。
(2)ONU400は、蓄積している上りデータの量をREPORTフレームに書込み、OLTに送信する。
(3)OLT200は、受信したREPORTフレームから、ONU400に蓄積されている上りデータの量を把握する。
(4)OLT200は、ONU400の蓄積データ量と他のONU400の使用帯域から、このONU400に割り当てるべき上り帯域を計算する。具体的には、このONU400の上り送信開始時刻と送信量とを算出する。
(5)OLT200は、算出した値をGrantフレームに書込み、ONU400に送信する。
(6)ONU400は、受信したGrantフレームの指示に従い、指定された時刻にOLT200へ上りデータを送信する。
図2を参照して、OLTの構成を説明する。図2において、OLT200は、光信号IF部210と、網IF部220と、受信部230と、送信部240と、制御部250とから構成されている。受信部230は、O/E変換部231と、上り信号処理部232と、上りデータバッファ233とから構成されている。送信部240は、E/O変換部241と、下り信号処理部242と、下りデータバッファ243とから構成されている。また、制御部250は、DBA処理部251と、スリープ管理部252と、転送時刻制御部253と、シェーピング制御部254とで構成されている。
O/E変換部231は、光信号IF部210を介して受信した光信号を電気信号に変換する。上り信号処理部232は、ONU400からの信号をネットワーク網100に中継する処理を行う。上りデータバッファ部233は、ネットワーク網100へ網IF部220を介して送信するデータを一時的に蓄える。
下りデータバッファ243は、ネットワーク網100から網IF部220を介して受信したデータを一時的に蓄える。下り信号処理部242は、ネットワーク網100からの光信号をONU400に中継する処理を行う。E/O変換部241は、電気信号を光信号に変換して、光信号IF部210を介してONU400に光信号を送信する。
制御部250は、各機能ブロックと接続され、複数のONU400と通信を行う各種処理を実行する。制御部250は、ネットワーク網100とONU400との間の信号を中継する。
DBA処理部251は、あらかじめ定められたDBA周期毎に、OLT200が収容した複数のONU400の夫々にどれだけの通信帯域を割り当てるかを決定する動的帯域割当処理を行なう。また、DBA処理部251は、収容したONU400各々の送信量通知に基づきONU400からの通信帯域情報を転送時刻制御部253へ通知する。
スリープ管理部252は、各々のONU400のスリープ状態を管理する。
転送時刻制御部253は、DBA処理部251で算出された通信帯域情報とシェーピング制御部254で算出されたネットワーク網100への転送時刻情報からONU400からのデータを受信するDBA周期を選択する演算を実施する。転送時刻制御部253は、DBA処理部251へ選択したDBA周期と条件をフィードバックする。
転送時刻制御部253は、DBA処理部251で算出された通信帯域情報とシェーピング制御部254で算出されたネットワーク網100への転送時刻情報からONU400からのデータを受信するDBA周期を選択する演算を実施する。転送時刻制御部253は、DBA処理部251へ選択したDBA周期と条件をフィードバックする。
シェーピング制御部254は、ネットワーク網100への帯域制御の設定に基づきネットワーク網100への上りデータ送信間隔を算出する。シェーピング制御部254は、ネットワーク網100への送信時刻を決定する。また、シェーピング制御部254は、送信部240を介して算出した送信時刻を収容する各々のONUへ通知する。シェーピング制御部254は、算出した時刻に合わせて上りデータバッファ部233からデータを読み出す。これにより、シェーピング制御部254は、ネットワーク網100へデータを送信する。シェーピング制御部254は、OLT200からネットワーク網100へのトラフィックシェーピング機能を実現する。
ONU400のデータ送信は、このシェーピング制御部254の周期(シェーピング周期)に同期して行う。同期することにより、OLT200のデータバッファ量を低減する。OLT200の動作については、図4を参照して説明する。
図3を参照して、ONUの構成を説明する。図3において、ONU400は、ユーザIF部410と、光信号IF部420と、受信部430と、送信部440と、制御部450とから構成されている。
受信部430は、上りデータバッファ部431と、上り信号処理部432と、E/O変換部433とで構成されている。送信部440は、下りデータバッファ部441と、下り信号処理部442と、O/E変換部443とで構成されている。制御部450は、バッファ制御部451と、スリープ制御部452と、転送時刻制御部453と、スリープタイマ454とで構成されている。
上りデータバッファ部431は、ONU400が接続している端末装置600からユーザIF部410を介して受信したデータを一時的に蓄える。上り信号処理部432は、端末装置600からのデータをOLT200に中継する処理を行う。E/O変換部433は、電気信号を光信号に変換して光信号IF部420を介してOLT200に送信する。
O/E変換部443は、光信号IF部420を介して受信した光信号を電気信号に変換する。下り信号処理部442は、OLT200からの信号を接続する端末装置600に中継する処理を行う。下りデータバッファ部441は、端末装置網600へユーザIF部420を介して送信するデータを一時的に蓄える。
制御部450は、上述した各機能ブロックと接続される。制御部450は、OLT200からONU400へ送信される制御情報を受信する。制御部450は、通信を行う各種処理を実行する。制御部450は、端末装置とOLTとの間の信号を中継する。
スリープ制御部452は、転送時刻管理部453で管理される転送時刻情報に基づき、ONUのスリープ時間を算出する。スリープ制御部452は、算出されたスリープ時間に基づきスリープ可否を判定する。スリープ制御部452は、OLT200へのONU400のスリープ開始および復帰の通知とONUのE/O変換部433へ停止および復帰の指示を行う。
転送時刻管理部453は、OLT200から通知された転送時刻を受信し、格納する。
バッファ制御部451は、上りデータバッファ431の状態を監視する。これにより、バッファ制御部451は、OLT200への上り送信データの有無を管理する。
バッファ制御部451は、上りデータバッファ431の状態を監視する。これにより、バッファ制御部451は、OLT200への上り送信データの有無を管理する。
スリープタイマ454は、スリープ制御部452で算出されたスリープ時間に基づきONUのスリープ時間を計測する。
ONU400は、OLT200へ上りデータを送信した後、スリープ制御部452で算出された時間の間スリープ状態に移行する。ONU400は、スリープタイマ完了かつ上りデータバッファにデータ蓄積有りの場合にのみスリープ状態から復旧する。これによって、ONU400は、OLT200の転送時刻に同期したスリープ動作する。これによって、ONU400は、消費電力を抑制することができる。
図4を参照して、ONUがスリープ状態に移行およびスリープ状態から復帰するシーケンスを説明する。なお、OLT200とONU400−1の制御応答は、IEEE802.3ahで標準化されたMPCP(Multi-Point Control Protocol)で定められたフレームを基に実施されている。
図4において、OLT200は、シェーピング周期に基づきシェーピング制御部254が算出した次の転送時刻情報t2を付加したGrant+Request Report+転送時刻フレームをONU400へ送信する(S10)。
ONU400は、Grant+Request Report+転送時刻フレームにて通知された転送時刻情報t2を転送時刻情報管理部453に格納する。ONU400は、上りデータバッファ部に蓄積されたdata+Report+スリープ通知フレームをOLT200に送信する(S11)。OLT200によるこの通知フレームの受信時刻が、転送時刻t1である。ここで転送時刻t1、t2は、シェーピング制御部254が制御するシェーピング時刻t1’、シェーピング時刻t2’に同期している。
ONU400の転送時刻管理部453は、格納した転送時刻t2をスリープ管理部452に通知する。スリープ管理部452は、転送時刻t2と現在時刻情報に基づきスリープ時間を決定し、スリープタイマ454を起動する。スリープ管理部452は、E/O変換部433に停止通知する。これにより、E/O変換部433は、停止し(S12)、ONU400は、スリープモードに入る。
スリープ管理部452は、スリープ時間について、
スリープ時間=転送時刻t2−現在時刻−DBA周期時間×4…(式1)
の計算式で算出する。なお、DBA周期時間×4を減算する理由は、図5を参照して、後述する。
スリープ時間=転送時刻t2−現在時刻−DBA周期時間×4…(式1)
の計算式で算出する。なお、DBA周期時間×4を減算する理由は、図5を参照して、後述する。
ONU400がスリープモードに入った後も、OLT200は、DBA周期ごとにRequest reportをONU400に送信する(S13〜S18)。ONU400は、Request reportを受信するが、応答しない。
スリープタイマ454が終了したとき、ONU400は、E/O変換部433を復帰させる(S19)。次のDBA周期で、OLT200は、Request reportをONU400に送信する(S20)。Request Reportを受信したとき、ONU400は、上りデータバッファ部431のデータ蓄積量をReport+スリープ復帰通知フレームにより通知する(S21)。
OLT200のDBA処理部251は、Report+スリープ復帰通知フレームにより通知されたデータ量と他のONUからのRepotフレームの情報に基づき該当ONUのデータを受信するのに必要な時間(データ受信時間)を算出して転送時刻制御部253へ通知する。
転送時刻制御部253は、Report+スリープ復帰通知フレームを受信したDBA周期の終わりから転送時刻t2まで残り時間を算出する。転送時刻制御部253は、算出した残り時間とDBA周期およびDBA処理部251から通知されたデータ受信時間との演算結果により、ONU400へデータ送信を指示するDBA周期の選択し動的帯域割当処理の条件を決定する。
その結果、DBA周期40で転送時刻t2までにONU400の上りデータ受信が可能であると判定できた場合、OLT200は、Request Reportフレームを送信する(S22、S24)。これに応答して、ONU400は、Reportを送信する(S23、S25)。OLT200は、t2直前のDBA周期40で、転送時刻制御部253で判定されたGrant+Request Report+転送時刻(t3)フレームを転送時刻制御部253で決定された条件にて動的帯域割当処理を実施し、送信する(S26)。ステップ26によって、OLT200は、ONU400へ上りデータの送信を指示する。ONU400は、上りデータバッファ部に蓄積されたdata+Report+スリープ通知フレームをOLT200に送信する(S27)。OLT200によるこの通知フレームの受信時刻が、転送時刻t1である。E/O変換部433は、停止し(S28)、ONU400は、スリープモードに入る。
図5を参照して、OLTにおいてONUにデータ送信を指示するDBA周期の選択につい説明する。ここで、図5は、ONUがスリープ状態から復帰する際のシーケンス図である。
図5において、ONU400は、E/O変換部を復帰させる(S30)。OLT200は、新たなDBA周期において、ONU400にRequest reportフレームを送信する(S31)。Request reportフレームを受信したONU400は、OLT200にreport+スリープ復帰通知フレームを送信する(S32)。OLT200は、reportによりONU401に蓄積された上りデータの蓄積量を算出する。OLT200は、DBA周期内で送信に必要な時間Ttを算出する。OLT200は、report+スリープ復帰通知フレームを受信したDBA周期の終了時刻と転送時刻t2との差をとることで、DBA周期終了時での転送時刻t2までの残り時間Trを算出する。なお、ステップ30から転送時刻t2までの時間を転送準備時間Taとする。
OLT200は、残り時間Trをシステム固有値であるDBA周期で除法処理し、転送時刻t2を含むDBA周期にて、DBA周期の先頭から転送時刻t2までの時間であるDBA周期位相時間Tpを算出する。
OLT200は、データ受信時間TtとDBA周期位相時間Tpとを比較することで、データを受信するDBA周期をt2を含むDBA周期と一つ前のDBA周期から選択する。
具体的には、データ受信時間Tt<DBA周期位相時間Tpの場合、OLT200は、t2を含むDBA周期の先頭から転送時刻t2の間にデータが送信されるように、DBA処理部251で送信時刻を割り当てGrant+Requestフレームでデータ送信を指示する(S37)。ONU400は、指示に応じてdata+Report+スリープ通知をOLT200に送信する(S38)。
データ受信時間Tt>=DBA周期位相時間Tpの場合、OLT200は、t2を含むDBA周期では転送時刻t2までにデータを受信し終えることができないため、一つ前のDBA周期の最後でデータを送信するように、DBA処理部251で送信時刻を割り当てGrant+Requestフレームでデータ送信を指示する(S35)。ONU400は、指示に応じてdata+Report+スリープ通知をOLT200に送信する(S36)。
この動作により、必要なデータを転送時刻t2に合わせてONU400からOLT200へ送信することでONU400の上りデータとOLT200のネットワークへの送信時刻を同期させることができる。式1において、DBA周期時間×4を減算したのは、データ受信時間Tt>=DBA周期位相時間Tpの場合には、遅くともステップ35でGrantを送信する必要があるが、その場合DBA演算にDBA周期×1が必要であることからONUからのReportフレームをステップ32で受信しなければならない。DBA周期位相時間にかかわらず、ステップ32でReportフレーム送信するためには、3周期ではすれ違いがあるためである。
図6を参照して、ONUによるスリープ状態に移行およびスリープ状態からの復帰を説明するフローチャートを説明する。図6において、ONU400は、OLT200からGrant+Requestフレーム+転送時刻フレームにより、転送時刻情報を受信し、転送時刻管理部453に設定する。ONU400は、転送時刻情報と現在時刻からスリープ時間を算出する(S62)。スリープ時間は、式1で算出する。これによりONUのスリープが転送時刻のDBA周期時間×4で現される時間前に終了する。
ONU400は、スリープ時間が0を超えているか判定する(S32)。スリープ時間が0または負の値になった場合(NO)、ONU400は、通知された転送時刻でデータを送信するのは間に合わないと判断し、ステップ61に遷移する。ステップ63YESのとき、ONU400は、OLT200へスリープ通知フレームを送信する(S64)。スリープ制御部452は、E/O変換部433に停止通知を出力することにより、光出力を停止する(S65)。ONU400は、スリープタイマ454にスリープ時間を設定し起動する(S66)。
ONU400は、スリープタイマ454の終了を監視する(S67)。スリープタイマ454が終了したとき、ONU400は、バッファ制御部451にて上りデータがあるか判定する(S68)。送信データが蓄積している場合(YES)、スリープ制御部452は、E/O変換部433に再起動通知を出力し、光出力を復帰する(S69)。復帰後、ONU400は、Request reportフレームに応答し、Report+スリープ復帰通知フレームにてOLTへスリープから復旧したことと送信データ量を通知する(S70)。ONU400は、Grantを受信する(S71)。ONU400は、転送時刻情報を受信する(S72)。ONU400は、Grantと転送時刻情報に基づきデータを送信し(S73)、ステップ61に遷移する。
スリープタイマ終了時に送信データが蓄積していなかった場合(S68:NO)、ONU400は、スリープ状態から復旧せず、ステップ61に遷移する。
図7を参照して、OLTにおけるONUをスリープ状態に移行およびスリープ状態から復帰させるフローチャートを説明する。図7において、シェーピング制御部254は、ネットワーク網100への転送時刻を計算する(S81)。OLT200は、設定した転送時刻をGrant+Request report+転送時刻フレームにてONU400に通知する(S82)。OLT200は、スリープ通知を待つ(S83)。ONUからスリープ通知を受信したとき(YES)、OLT200は、ONU400の状態管理をスリープ中に設定する(S84)。OLT200は、スリープ復帰通知を受信したか判定する(S85)。OLT200は、ONUスリープ通知が受信されるまでは転送時刻通知が完了していないと判断し、転送時刻まで経過したか判定する(S89)。NOのとき、OLT200は、ステップ85に遷移する。ステップ89でYESのとき、OLT200は、次の転送時刻を算出する(S90)。OLT200は、Grant+Request report+転送時刻フレームを送信して(S91)、ステップ85に遷移する。
ステップ85でONUスリープ中にReport+スリープ復帰通知フレームにてスリープ復帰通知を受信したら、OLT200は、ONU状態をONU運用中に設定する(S86)。OLT200は、受信したReport情報から通知された上りデータ量からデータ受信時間(S87)と転送時刻までの残り時間を算出する(S88)。残り時間は、DBA周期の先頭から測定する。OLT200は、算出した残り時間とDBA周期時間の除法処理を実施しDBA周期位相時間Tpを算出する(S92)。
OLT200は、DBA周期位相時間Tpがデータ送信時間Ttより長いか判定する(S93)。DBA周期位相時間Tpがデータ送信時間Ttより長いとき(YES)、OLT200は、転送時刻が含まれるDBA周期にて転送時刻までに受信することが可能であると判定し、ONU200にRequest Reportを送信する(S94)。DBA処理部251は、t2を含むDBA周期で通知された条件であるDBA先頭から転送時刻t2前という条件のもとDBA演算を実施する(S95)。
DBA周期位相時間Tpがデータ送信時間Tt以下のとき(S93:NO)、OLT200は、転送時刻が含まれるDBA周期にて転送時刻までに送ることが不可能であると判定し、通知された条件であるt2を含むDBA周期の一つ前のDBA周期かつDBA周期最後尾という条件のもとDBA演算を実施する(S97)。ステップ95またはステップ97のあと、OLT200は、次転送時刻(図4のt3)を算出する(S98)。OLT200は、ONU400へGrant(送信許可)+転送時刻フレームを送信する(S99)。OLT200は、ONU400からデータを受信し、ネットワーク100へデータを送信して(S100)、ステップ83に遷移する。
本実施例によれば、ONU400のデータの送信は、転送時刻t2に同期したものとなる。このため、転送時刻t2からOLT200がネットワーク網へデータを転送するシェープング周期t2’までの待機時間はほとんどない。このためOLT200の上りデータバッファ部233は、十分小さなもので対応することができる。
図8を参照して、OLTからONUへの制御応答をIEEE802.3ahのMPCPで実施した場合のGateフレームのフォーマットを説明する。Gateフレームは、OLTからONUへのフレームの総称であり、Grantフレームを含む。
図8において、Gateフレーム800は、6ByteのDA801と、6ByteのSA802と、2ByteのType/Length803と、2ByteのOpcode=00−02 804と、4ByteのTimestamp805と、1ByteのGrant数/Flag805と、0/4ByteのGrant#1 Start time807と、0/2ByteのGrant#1 Length808と、0/4ByteのGrant#2 Start time809と、0/2ByteのGrant#2 Length810と、0/4ByteのGrant#3 Start time811と、0/2ByteのGrant#3 Length812と、0/4ByteのGrant#4 Start time813と、0/2ByteのGrant#4 Length814と、0/2ByteのSync Time815と、1Bypeの転送時刻設定816と、4Byteの転送時刻817と、9−35ByteのPad/Reserved818と、4ByteのFCS819とを含んで構成されている。なお、図8および図9において、記号「/」は、「または」の意味である。記号「−」は、「ないし」の意味である。
転送時刻設定フィールド816に「1」を設定することにより、転送時刻通知があることを通知し、転送時刻フィールド817にて転送時刻を通知する。なお、転送時刻設定フィールド816g「0」は、転送時刻の設定がないことを表す。
図9を参照して、ONUからOLTへの制御応答をIEEE802.3ahのMPCPで実施した場合のReportフレームのフォーマットを説明する。図9において、Reportフレーム600は、6ByteのDA601と、6ByteのSA602と、2ByteのType/Length603と、2ByteのOpcode=00−02 604と、4ByteのTimestamp605と、1Byteのキュー数606と、1ByteのReport bitmap607と、0/2Byteのキュー#0 Report608と、0/2Byteのキュー#1 Report609と、0/2Byteのキュー#2 Report610と、0/2Byteのキュー#3 Report611と、0/2Byteのキュー#4 Report612と、0/2Byteのキュー#5 Report613と、0/2Byteのキュー#6 Report614と、0/2Byteのキュー#7 Report615と、1Byteのスリープ状態通知616と、12−38ByteのPad/Reserved617と、4ByteのFCS618とを含んで構成されている。
ONU400は、スリープ状態フィールド616で該当ONUのスリープ状態を示し、OLTへ通知する。なお、スリープ状態フィールド616が「0」はスリープ中、「1」は運用中である。
本実施例によれば、少なくとも一つのOLTとONUからなるPONシステムにおいて、OLTのシェーピング周期に合わせてONUが周期的にスリープ動作に入ることにより、電力消費を抑えることができる。また、OLTのデータ送信時刻とONUのデータ送信時刻を合わせることにより、OLT内にデータが待機することなくなるため、OLT内に大規模なバッファを持つ必要がなくなり、ハード規模の低減を実現できる。
100…上位ネットワーク網、200…局側光伝送路終端装置(OLT)、210…光信号IF部、220…網IF部、230…受信部、240…送信部、250…制御部、300…光スプリッタ、400…宅内光伝送路終端装置(ONU)、410…ユーザIF部、420…光信号IF部、430…受信部、440…送信部、450…制御部、500…PONシステム、600…端末装置。
Claims (2)
- 局側光伝送路終端装置と宅内光伝送路終端装置とを含んで構成される受動光網システムにおいて、
前記局側光伝送路終端装置は、ネットワーク網と通信する網IF部と、前記宅内光伝送路終端装置と通信するOLT光信号IF部と、上りデータを処理するOLT受信部と、下りデータを処理するOLT送信部と、前記宅内光伝送路終端装置と通信を行う処理を実行するOLT制御部と、を備え、
前記宅内光伝送路終端装置は、前記局側光伝送路終端装置と通信するONU光信号IF部と、収容する端末装置と通信するユーザIF部と、上りデータを処理するONU受信部と、下りデータを処理するONU送信部と、前記局側光伝送路終端装置と通信を行う処理を実行するONU制御部と、を備え、
前記OLT制御部は、前記ネットワーク網へ周期的にデータ送信を行うことを指示するシェーピング制御部と、このシェーピング制御部にて定められた転送時刻に基づき前記宅内光伝送路終端装置への動的帯域割当処理の条件を決定する転送時刻制御部と、この転送時刻制御部にて指定された条件にて動的帯域割当処理を実施するDBA処理部と、を備え、
前記ONU制御部は、前記局側光伝送路終端装置で定められた転送時刻に上りデータを前記局側光伝送路終端装置へ送信する転送時刻管理部と、上りデータを送信する転送時刻に合わせてスリープ状態から復旧し、上りデータを送信したらスリープ状態に遷移する制御を実施するスリープ制御部と、を備えることを特徴とする受動光網システム。 - 請求項1に記載の受動光網システムであって、
前記OLT制御部は、転送時刻と宅内光伝送路終端装置の要求帯域情報とに基づき、前記宅内光伝送路終端装置が上りデータを送信する最適なDBA周期とその演算条件とを判定することを特徴とする受動光網システム。
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2013
- 2013-10-02 JP JP2013207273A patent/JP2015073181A/ja active Pending
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