JP2015072810A - 接続スリーブ、及び接続スリーブによる合成電線の結合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】取り扱い性及び作業性を低下させることなく、架空送電線として広く用いられている鋼心アルミ撚り線等の合成電線を効率的に改修可能とする。
【解決手段】心線101と、心線の周囲により合わされた撚り線102と、を備えた2本の合成電線100の端部同士を電気的機械的に接続する接続スリーブ1であって、撚り線の端部から突出させた状態にある心線の端部を保持する心線保持部23を両端に有した第一スリーブ10と、一端部により、心線保持部を含む第一スリーブの軸方向各端部外面を包囲すると共に、第一スリーブの心線保持部を越えて軸方向外側へ延在した他端部により、各撚り線の外周面を包囲する2つの第二スリーブ40と、を備えた。
【選択図】図5

Description

本発明は、心線と、心線の周囲に他の素線を撚り合わせた撚り線と、を夫々有する2本の電線の端部間を接続する接続スリーブに関し、特に接続スリーブを長尺化した場合であっても、容易に取り扱うことができ、作業性を向上させた接続スリーブに関する。
高圧の架空送電線には、図9の断面図に示すように、鋼心線101の周囲に硬アルミニウム線102を撚り合わせた鋼心アルミ撚り線(ACSR)100が広く用いられている。2本の鋼心アルミ撚り線100の端部同士を接続する際には、専用の接続スリーブが用いられる。
図10は、従来の圧縮形直線スリーブを用いて鋼心アルミ撚り線の端部同士を接続した様子を示す模式図である。
圧縮形直線スリーブ(以下、「圧縮スリーブ」という)110は、中空筒状の鋼スリーブ111と、鋼スリーブよりも大径、長尺且つ中空筒状のアルミスリーブ112とから構成されている。2本の鋼心アルミ撚り線100の端部同士を接続する場合は、各鋼心アルミ撚り線100、100の端部から突出させた鋼心線101、101を鋼スリーブ111内に挿入して圧縮接続し、次いで鋼スリーブ111の外周及び鋼スリーブ111から露出した各アルミ撚り線102、102の外周をアルミスリーブ112にて包囲して圧縮接続する。
スリーブによる接続部分は長年の使用により、雨水の浸入による腐食が発生したり、スリーブ内に充填された防食コンパウンドが劣化する等して、電気抵抗が増加する。これを放置すると、最悪の場合には抵抗増加に伴う異常加熱によって断線する虞がある。このため、スリーブによる接続部分は定期的に改修する必要が生ずる。
改修には、例えば、スリーブによる接続部分を除去し、除去により短縮された電線を補充する「割り線」を挿入して、割り線と既設の電線とを圧縮スリーブにて圧縮接続する方法を採用できる。しかし、割り線の各端部を既設の電線の各端部と接続する必要があるため圧縮接続部分が増大し、作業時間や工事費用が上昇するという問題があった。
上記問題を解決するため特許文献1には、切断により短縮された分の電線を補う「延長部」を軸方向中間部に備えた補修用ジャンパースリーブが開示されている。この発明によれば、電線の一部を除去した場合であっても、割り線を用いることなく1つの補修用ジャンパースリーブで電線同士を接続することができるので、圧縮接続部分の増大を防止し、作業時間や工事費用を抑制することができる。
特開2013−54895公報
しかし、特許文献1に記載の発明は、単一の撚り線から構成されたジャンパー線の接続に用いられるスリーブであり、鋼心アルミ撚り線のような合成電線を接続するものではない。仮に特許文献1に記載のように、切断により短縮された電線の長さを補填するために圧縮スリーブを延長すると図10に示すアルミスリーブ112の全長が非常に長くなり、圧縮スリーブの取り扱いが困難となるばかりでなく、作業性が低下することとなる。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、取り扱い性及び作業性を低下させることなく、架空送電線として広く用いられている鋼心アルミ撚り線等の合成電線を効率的に改修可能とする接続スリーブを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、心線と、該心線の周囲に撚り合わされた撚り線と、を備えた2本の合成電線の端部同士を電気的機械的に接続する接続スリーブであって、前記撚り線の端部から突出させた状態にある前記心線の端部を保持する心線保持部を両端に有した第一スリーブと、一端部により、前記心線保持部を含む前記第一スリーブの軸方向各端部外面を包囲すると共に、前記第一スリーブの心線保持部を越えて軸方向外側へ延在した他端部により、前記各撚り線の外周面を包囲する2つの第二スリーブと、を備えたことを特徴とする。
請求項1の接続スリーブは、心線保持部を備えた第一スリーブと、第一スリーブの軸方向両端に重ねて配置される第二スリーブとを備えている。即ち、本発明の接続スリーブは、軸方向中央部に第一スリーブが配置され、軸方向両端部に第二スリーブが配置されており、接続スリーブが軸方向に三分割された構成である。
請求項2に記載の発明は、前記各心線保持部は中空筒状であり、前記各心線保持部内に前記各心線端部を挿入することを特徴とする。
請求項2の心線保持部は、従来の圧縮スリーブの鋼スリーブと同様に中空筒状であり、中空部内に心線端部を保持する。
請求項3に記載の発明は、前記心線保持部を回避した前記第一スリーブの軸方向各端部と、前記各第二スリーブの一端部とをネジ結合したことを特徴とする。
請求項3の発明では、ネジ結合構造を採用したことにより、第一スリーブに対する第二スリーブの偏心及び脱落を効果的に防止する。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の接続スリーブによる合成電線の結合構造である。
請求項4の発明では、請求項1乃至3と同様の作用、効果を有する。
本発明においては、接続スリーブを軸方向に複数に分割した構成としたので、接続スリーブ全体が長尺化した場合であっても第一スリーブと第二スリーブの長さを抑制することができ、接続スリーブの取り扱いが容易となって作業性が向上する。
本発明の一実施形態に係る接続スリーブを示す分解断面図である。 変形実施形態に係る第一スリーブの内部構造を示す断面図である。 (a)、(b)は、図1のA−A断面図である。 第一スリーブと第二スリーブの他の結合構造を示す斜視図である。 (a)は改修前の電線を示す模式図であり、(b)は改修後の電線を示す模式図である。 第一スリーブと鋼心線とを圧縮接続する様子を示す模式図である。 第一スリーブ、第二スリーブ、及びアルミ撚り線を圧縮接続する様子を示す模式図である。 図7のB−B断面図である。 鋼心アルミ撚り線の断面図である。 従来の圧縮形直線スリーブを用いて鋼心アルミ撚り線の端部同士を接続した様子を示す模式図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
〔接続対象となる電線〕
本発明に係る接続スリーブによって接続される電線の一例としての鋼心アルミ撚り線(ACSR)について説明する。図9は、鋼心アルミ撚り線の断面図である。
鋼心アルミ撚り線100(ACSR)は、中心部に設けた鋼心線101(心線)と、鋼心線101の周囲に層状に配置されたアルミ撚り線102(撚り線)とを有する合成電線である。鋼心線101は単一の鋼素線又は撚り合わされた複数の鋼素線から構成され、アルミ撚り線102は、複数のアルミ素線を撚り合わせて構成されている。
本発明の実施形態に係る接続スリーブは、図9に示すような2本の合成電線の端部同士を電気的機械的に接続するための接続スリーブである。
〔接続スリーブ〕
本発明の一実施形態に係る接続スリーブについて図1に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る接続スリーブを示す分解断面図である。
接続スリーブ1は、鋼心線101をアルミ撚り線102端部から突出させた状態にある2本の鋼心アルミ撚り線100、100の端部同士を電気的機械的に接続するスリーブである(図5(b)参照)。
接続スリーブ1は、各鋼心アルミ撚り線100、100の鋼心線101、101端部を保持する鋼心線保持部23を軸方向両端に有した第一スリーブ10と、一端部により、心線保持部23を含む第一スリーブ10の軸方向各端部外面を包囲すると共に、第一スリーブ10の心線保持部23を越えて軸方向外側へ延在した他端部により、アルミ撚り線102の外周面を包囲する2つの第二スリーブ40と、を備えている。即ち、各第二スリーブ40の軸方向一端部が、第一スリーブ10の軸方向各端部に重ねて配置される。
〔第一スリーブ〕
第一スリーブ10は、中空筒状の外側部材11と、外側部材11を軸方向に貫通して配置された内側部材21とを備えている。内側部材21の軸方向中間部の外面は、外側部材によって包囲されており、内側部材21の軸方向両端部が、外側部材11の軸方向両端から夫々突出している。
外側部材11は、アルミ撚り線102と同一の素材(アルミニウム材)からなる中空筒状のスリーブ(アルミスリーブ)である。
外側部材11の軸方向両端部外周には、第二スリーブ40の軸方向一端部と結合するための結合部として雄ネジ部13が形成されている。なお、図5に示すように第一スリーブ10と第二スリーブ40とを一体化させたときに両スリーブ間に段差が形成されないように、雄ネジ部13の外径は外側部材11の軸方向中間部の外径よりも小さく設定されている。
外側部材11の中空部内には、内側部材21が挿通されて一体化されている。
内側部材21は、軸方向両端部に、各鋼心アルミ撚り線100の端部から突出させた鋼心線101端部を保持する鋼心線保持部23を備えている。鋼心線保持部23は中空筒状であり、各鋼心線保持部23内には鋼心線101の端部が挿入される。
内側部材21は、外側部材11の中空部内を軸方向に貫通しており、鋼心線保持部23は外側部材11の軸方向両端から露出した位置にある。鋼心線保持部23の最奥部には隔壁25が形成されており、鋼心線101の端面を隔壁25に突き当てることで、鋼心線保持部23内に規定長の鋼心線101が挿入されるようになっている。
内側部材の構造について説明する。内側部材21は、鋼心線101と同一の素材(鋼材)から形成されている。
図1に示す内側部材21は、鋼材にて全体を一体的に形成したものである。このように、内側部材21は単一の部材から構成してもよい。また、鋼心線保持部23を除く内側部材21の軸方向中間部を図示のように中実状としてもよいし、或いは中空状としてもよい。また、内側部材21の軸方向中間部に複数の中空状の空間を立体的に充填した広義のハニカム構造としてもよい。内側部材21を中実状とした場合には、強度を確保すると共に導電性を高めることができる。内側部材21を中空状又はハニカム構造とした場合には、軽量化することができる。
図2は、変形実施形態に係る第一スリーブの内部構造を示す断面図である。
図示するように内側部材21は、複数の部材を組み合わせて一体としたものであってもよい。即ち、内側部材21は、軸方向中間部に配置された鋼心線27と、一端部が鋼心線27の軸方向各端部にそれぞれ圧縮接続された2つの鋼スリーブ29、29を備えている。各鋼スリーブ29、29の他端部は鋼心線保持部23を構成する。ここで、鋼心線27は、鋼心アルミ撚り線100を構成する鋼心線101と同一の構成を有した導体である。
また、鋼スリーブ29、29は、中空部内を軸方向に2つに分離する分離壁31を軸方向中間部に備えている。第一スリーブ10の作製時には、鋼心線27を分離壁31に突き当てた状態にて圧縮接続すればよいため、内側部材21の軸方向長の管理が容易となる。更に、鋼心線保持部23としての各鋼スリーブ29、29の他端部に鋼心線101を挿入する場合には、分離壁31に図1の隔壁25と同様の機能を発揮させることができる。
なお、分離壁31を省略した構成としても良い。この場合は、各鋼心線27の軸方向両端面が図1に示す隔壁25と同様の役割を果たすこととなる。
2つの鋼スリーブ29、29は、鋼心線27の軸方向中間部において夫々の端面を突き合わせた状態としてもよいし、図2に示したように、鋼スリーブ29、29の端面を離間させた状態としてもよい。図2の場合、鋼スリーブ29、29の対向する各端部間に露出する鋼心線27の外周には、アルミカラーを配置したり軟アルミ線を巻き付ける等して、外側部材11との隙間を埋めることが望ましい。
図3(a)、(b)は、図1のA−A断面図である。
図示するように、第一スリーブ10の中心部には内側部材21が配置され、内側部材21の外径側には内側部材21と同心状に外側部材11が配置されている。内側部材21と外側部材11の外形は、円形であっても多角形状であってもその他の形状であってもよい。また、内側部材21と外側部材11は、嵌合により一体化されてもよいし、圧縮(塑性変形)により一体化されてもよい。
〔第二スリーブ〕
第二スリーブについて図1、及び図5(b)を参照しながら説明する。
第二スリーブ40は、図9に示した鋼心アルミ撚り線100の鋼心線101の周囲に配置されたアルミ撚り線102と同一の材料(アルミニウム材)から構成された中空筒状の部材である。
第二スリーブ40の軸方向一端部内周には、第一スリーブ10の軸方向端部と結合される被結合部としての雌ネジ部41が形成されている。
また、第二スリーブ40には、第二スリーブ40と第一スリーブ10の鋼心線保持部23との間に防食剤を充填するための防食剤注入口43と、第二スリーブ40の第一スリーブ10からの脱落を防止するアルミピン47(図8参照)を挿入するためのピン挿入孔45が貫通形成されている。なお、本実施形態において第一スリーブ10と第二スリーブ40はネジによる結合構造、又は、図4に示すソケット式の結合構造により結合され、第二スリーブ40の脱落が発生しにくい構造のため、ピン挿入孔45及びアルミピン47の構成を省略しても構わない。
〔第一スリーブと第二スリーブの結合構造〕
第一スリーブと第二スリーブとの結合構造について説明する。
図1に示す接続スリーブ1は、第一スリーブ10と第二スリーブ40の結合構造としてネジによる結合構造を有している。即ち、心線保持部23を回避した第一スリーブ10の軸方向各端部外周である外側部材11の軸方向両端部外周には、雄ネジ部13が形成され、第二スリーブ40の軸方向一端部内周には雌ネジ部41が形成されており、両者はネジ結合される。
なお、第二スリーブ40の軸方向一端部外周に雄ネジ部を形成し、第一スリーブ10の外側部材11の軸方向両端部に、雄ネジ部と螺着する雌ネジ部を形成してもよい。即ち、外側部材11の軸方向両端部の内径を軸方向中間部よりも大きくして内側部材21の外周との間に第二スリーブ40の雄ネジ部を挿入可能な隙間を形成し、外側部材11の軸方向両端部内周に雌ネジ部を配置した構成としてもよい。
このように、第一スリーブ10と第二スリーブ40とをネジ結合する構成としたので、両者の軸線を合致させた状態にて確実に接合することができる。即ち、第一スリーブ10に対する第二スリーブ40の偏心及び脱落を効果的に防止できる。
図4は、第一スリーブと第二スリーブの他の結合構造を示す斜視図である。この例では、第一スリーブ10の軸方向各端部を第二スリーブ40の軸方向一端部内に挿入して、両スリーブを一体化する構成である。両スリーブは嵌合により一体化される。
特に、第一スリーブ10の軸方向両端部外周には被ガイド突起15が突出形成され、第二スリーブ40には、その一端から軸方向に伸びて周方向に屈曲された概略L字状の切欠き49が形成されている。被ガイド突起15を切欠き49に係合させながら両スリーブを一体化するので、第二スリーブの脱落を効果的に防止できる。
なお、外側部材11の軸方向両端部の内径を軸方向中間部よりも大きくして、内側部材21の外周との間に隙間を形成し、この隙間に第二スリーブ40の一端部を挿入して一体化させるようにしてもよい。
このように、図1及び図4において第二スリーブ40は、第一スリーブ10の軸方向両端部外周に夫々一端部内周を重ねた状態にて、第一スリーブ10と一体化される。なお、第二スリーブ40は、最終的には第一スリーブ10と鋼心アルミ撚り線100(アルミ撚り線102)の双方に圧縮接続されるので、以上説明した結合構造は少なくとも第二スリーブ40の第一スリーブ10に対する偏心を防止しつつ、脱落しない程度に一時的に固定できるものであればよい。
〔接続スリーブの軸方向長〕
ここで、本発明の実施形態に係る接続スリーブの軸方向長について図5に基づいて説明する。図5(a)は改修前の電線を示す模式図であり、(b)は改修後の電線を示す模式図である。なお、図5(a)は図10に対応する図であり、また図5(b)には改修時に切断された電線と本発明に係る接続スリーブとの関係を示している。
図5(a)に示すように、圧縮スリーブ110による鋼心アルミ撚り線100の接続部分を改修する場合は、圧縮スリーブ110の両端から所定長さ離間した切断点103、103を切断する(鋼心アルミ撚り線100の切断長S)。
図5(b)に示すように、接続スリーブ1は、切断された分の電線を補填しうる長さに設定されている。本例では、第一スリーブ10の外側部材11の長さは切断長Sに略等しくなるように設定されている。より正確には、2つの鋼心線保持部23内の隔壁25間の長さが切断長Sに等しい。
第一スリーブ10の鋼心線保持部23の長さは、従来の圧縮スリーブ110のうち鋼心線101を圧縮接続する鋼スリーブ111(図10参照)の長さ(Ls)の約半分の長さ「Ls/2」に設定されている。第二スリーブ40の長さは、従来の圧縮スリーブ110のうち、鋼スリーブ111の外周面に配置されるアルミスリーブ112の長さ(L)の約半分の長さ「L/2」に設定されている。
即ち、本発明に係る接続スリーブ1は、切断された電線の長さ(切断長S)に現在使用されている圧縮スリーブ110の長さ(L)を加えた長さに略等しい。
このように接続スリーブ1の各部の長さを設定することで、鋼心アルミ撚り線100の端部同士を接続した後の電気抵抗と引っ張り荷重を、従来の圧縮スリーブ110を用いて接続した場合と同様に確保することが可能となる。
なお、接続スリーブの各部の長さについて具体例を挙げれば以下のようになる。
接続対象となる電線が公称断面積330mm^2の鋼心アルミ撚り線100の場合、この電線を圧縮接続する圧縮スリーブ110のアルミスリーブ112の長さは、L=600mmである。圧縮による伸びはΔL=45〜77mm(7〜12%程度)であるので、圧縮後のスリーブ長は、L′=685〜717mmとなる。L′に余裕分を加えて切りのいい数値とした800mmを電線の切断長Sとする。また、第二スリーブ40の長さは、L/2=300mmに設定される。なお、この例では鋼スリーブ111の長さはLs=200mmであるので、鋼心線保持部23の長さはLs/2=100mmに設定される。
このように、接続スリーブ1は圧縮により延伸するので、圧縮による伸び率を含めた長さ分の電線(2つの切断点103間)を切断により除去する。また、従来の圧縮スリーブの長さや太さは電線のサイズ毎に決められているため、本発明に係る接続スリーブの各部の長さや太さもこれに従って接続対象となる電線のサイズごとに設定される。
〔電線の改修方法〕
本発明の実施形態に係る接続スリーブによる鋼心アルミ撚り線の改修方法について説明する。なお、以下の説明では、図1に示す接続スリーブの例により説明するが、図2に示した接続スリーブについても同様である。
図6は、第一スリーブと鋼心線とを圧縮接続する様子を示す模式図である。図7は、第一スリーブ、第二スリーブ、及びアルミ撚り線を圧縮により接続する様子を示す模式図である。図6、及び図7には、軸方向一端部(左側端部)のみを示しているが、軸方向他端部(右側端部)も同様に処理する。図8は、図7のB−B断面図である。図8においては、二分割アルミカラー51の図示を省略している。
<切断、準備工程>
まず、既設の圧縮スリーブ110による接続部分を除去する(図5(a))。即ち、圧縮スリーブ110端部に隣接する部位の切断点103にて電線を切断する。切断点103、103の位置は、切断する電線の長さが所定の切断長Sとなるように、メジャー等で計測した上で決定する。
続いて、夫々の鋼心アルミ撚り線100端部のアルミ撚り線102を所定長切り取り、鋼心線101を突出(露出)させる。また、鋼心アルミ撚り線100の各端部から、夫々第二スリーブ40を通しておく。
<鋼心線圧縮接続工程>
次に、鋼心線を鋼心線保持部に接続する。
即ち、図6に示すように、鋼心アルミ撚り線100の端部から突出させた状態にある鋼心線101を鋼心線保持部23内に挿入し、鋼心線101の先端を隔壁25に突き当てる。このとき鋼心線101の先端は雄ネジ部13から端部寄り(図中左側)に離間した位置となる。そして、鋼心線保持部23の雄ネジ部13寄りの部位(圧縮開始位置)から軸方向端部(図中左側)に向かって圧縮器(不図示)により、鋼心線101と鋼心線保持部とを順次圧縮接続していく。
<アルミ撚り線圧縮準備工程>
図7に示すように、圧縮処理された鋼心線保持部23の外周に、二分割アルミカラー51又は軟アルミ線(不図示)を巻き付ける。二分割アルミカラー51は、軸方向に沿って2分割された半筒状であり、圧縮後の鋼心線保持部23の外面形状(一般的には扁平六角形状)に係合する内面形状を有する。二分割アルミカラー51又は軟アルミ線は、第二スリーブ40と鋼心線保持部23との隙間を塞ぐ役割を果たす。
続いて、第二スリーブ40と第一スリーブ10とをネジ結合により一体化させる。即ち、第二スリーブ40を鋼心アルミ撚り線100に沿って移動させ、第一スリーブ10の雄ネジ部13に第二スリーブ40の雌ネジ部41を螺着させる。このとき、第二スリーブ40の他端部は、第一スリーブ10の鋼心線保持部23を越えて延在して、各アルミ撚り線102の外周面を包囲する。
更に、第二スリーブ40のピン挿入孔45にアルミピン47を挿入する(図7、図8)。アルミピン47は、アルミ撚り線102の端部と二分割アルミカラー51の端部との間に位置する鋼心線101に添設される。アルミピン47を挿入することにより、第二スリーブ40の第一スリーブ10からの脱落を防止できる。
防食剤注入口43から防食剤を充填する。防食剤の充填後は、防食剤注入口43に止栓53をねじ込み、防食剤注入口43を閉塞する。
<アルミ撚り線圧縮工程>
最後に、第一スリーブ10と第二スリーブ40との結合部分(図7に示す圧縮開始位置)から、軸方向端部(図中左側)に向かって順次第二スリーブ40を圧縮し、アルミ撚り線102と第二スリーブ40とを一体化させる。この工程では、雄ネジ部13と雌ネジ部41も圧縮される。
以上のようにして、改修後の鋼心アルミ撚り線100は、本実施形態に係る接続スリーブ1による結合構造を備える(図5(b))。
〔実施形態の主な効果〕
上述のように、接続スリーブは切断された長さ分の送電線を補填しうる長さに設定されている、従来一般的に用いられている圧縮スリーブよりも長尺である。このため、接続スリーブ全体を一体的に構成すると、接続スリーブの長尺化、及び重量化により取り扱いが困難となる。
本実施形態に係る接続スリーブは、軸方向にみて中央部に第一スリーブが配置され、両端部に第二スリーブが配置されており、接続スリーブが軸方向に三分割された構成である。従って、接続スリーブ全体が長尺化した場合であっても、第一スリーブと第二スリーブの長さを抑制することができ、接続スリーブを分割しない場合に比べて接続スリーブの取り扱いが容易となり、作業性が向上する。
また、第一スリーブについては予め工場等において作成したものを使用することができ、現場での作業量を減少させることができる。特に第一スリーブを工場で生産することにより、長尺となる第一スリーブの内側部材と外側部材の偏心を効果的に防止できる。
更に、接続スリーブは、切断された分の電線を補填しうる長さを有するので、電線改修の際に割り線が不要となり圧縮接続部分の増加を防止できる。また、接続スリーブは、使用されている電線のサイズ(公称断面積)に応じてそのサイズが決定されており、電線の改修時にはこのサイズに応じた長さの電線を切断すればよい。このため、電線の長さを改修前後で略同一とすることができ、改修後の電線の弛度調整が不要となり、作業時間の短縮を図れる。
また、現場で圧縮処理が必要な部分が減少するので、作業時間の短縮を図れる。また、現場で圧縮処理が必要な電線の長さが減少するため、圧縮によるスリーブの湾曲や偏心を効果的に防止できる。
1…接続スリーブ、10…第一スリーブ、11…外側部材、13…雄ネジ部、15…被ガイド突起、21…内側部材、23…鋼心線保持部、25…隔壁、27…鋼心線、29…鋼スリーブ、40…第二スリーブ、41…雌ネジ部、43…防食剤注入口、45…ピン挿入孔、47…アルミピン、49…切欠き、51…二分割アルミカラー、53…止栓、100…鋼心アルミ撚り線、101…鋼心線、102…アルミ撚り線、103…切断点、110…圧縮スリーブ(圧縮形直線スリーブ)111…鋼スリーブ、112…アルミスリーブ

Claims (4)

  1. 心線と、該心線の周囲に撚り合わされた撚り線と、を備えた2本の合成電線の端部同士を電気的機械的に接続する接続スリーブであって、
    前記撚り線の端部から突出させた状態にある前記心線の端部を保持する心線保持部を両端に有した第一スリーブと、
    一端部により、前記心線保持部を含む前記第一スリーブの軸方向各端部外面を包囲すると共に、前記第一スリーブの心線保持部を越えて軸方向外側へ延在した他端部により、前記各撚り線の外周面を包囲する2つの第二スリーブと、を備えたことを特徴とする接続スリーブ。
  2. 前記各心線保持部は中空筒状であり、前記各心線保持部内に前記各心線端部を挿入することを特徴とする請求項1に記載の接続スリーブ。
  3. 前記心線保持部を回避した前記第一スリーブの軸方向各端部と、前記各第二スリーブの一端部とをネジ結合したことを特徴とする請求項1又は2に記載の接続スリーブ。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の接続スリーブによる合成電線の結合構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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