JP2015071152A - 二酸化炭素吸収液、これを用いた二酸化炭素の吸収方法及び分離方法 - Google Patents

二酸化炭素吸収液、これを用いた二酸化炭素の吸収方法及び分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二酸化炭素の吸収速度、吸収容量が大きく、低い二酸化炭素分圧で二酸化炭素を吸収可能であり、再生時の必要エネルギーの小さい二酸化炭素吸収液、これを用いた二酸化炭素の吸収方法及び分離方法を提供する。
【解決手段】二酸化炭素吸収液は、一般式(1)のイオン液体及び水を必須成分とし、吸収方法は、前記吸収液に二酸化炭素を接触させて該二酸化炭素を吸収させるものであり、分離方法は、二酸化炭素吸収液中のイオン液体に対する水の含有割合を増加させることにより、二酸化炭素吸収液から分離するものである。
Figure 2015071152

(式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子の一部が置換されていてもよいアルキル基もしくはアリール基であり、Z-はカルボン酸イオンである。)
【選択図】なし

Description

本発明は、燃焼排ガスからの二酸化炭素固定、再利用の促進などに用いる二酸化炭素吸収液、これを用いた二酸化炭素の吸収方法及び分離方法に関する。
二酸化炭素吸収剤は発電所における燃焼排ガスからの二酸化炭素の回収などに用いられる。
多数の二酸化炭素吸収剤が開発されているが、現在最も応用例の多いのは、アミン型の二酸化炭素吸収剤である。
例えば、アルカノールアミンの水溶液を用いる方法が知られており、弱塩基(アルカノールアミン)と弱酸(CO2)との水溶性塩をもたらす反応を利用している。この反応は可逆的であり、平衡は温度依存である。
そのうち、モノエタノールアミン(MEA)を用いる方法は、二酸化炭素の分圧が低くても、優れた吸収速度で二酸化炭素を吸収できる点で優れている。
しかしながら、アミン型の二酸化炭素吸収剤を用いる場合、いったん吸収させた二酸化炭素を分離して二酸化炭素吸収剤を再生する際の必要エネルギーが高いという問題があった。
また、イオン液体を用いて、物理的吸収法により二酸化炭素を吸収することも提案されているが(例えば、特許文献1参照)、このような従来の物理的吸収法では、高い二酸化炭素分圧が必要である。
特開2013−017993号公報
そこで、本発明は、二酸化炭素の吸収速度、吸収容量が大きく、低い二酸化炭素分圧で二酸化炭素を吸収可能であり、再生時の必要エネルギーの小さい二酸化炭素吸収液、これを用いた二酸化炭素の吸収方法及び分離方法を提供することを目的としている。
本発明者は、鋭意検討の結果、下記一般式(1)で表されるイオン液体と水を必須成分とすることにより、上記課題が全て解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
Figure 2015071152
(式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子の一部が置換されていてもよいアルキル基もしくはアリール基であり、Z-はカルボン酸イオンである。)
なお、上記一般式(1)で表されるイオン液体と水を必須成分とした吸収液を用いることにより本発明の課題が解決できるのは、下記平衡反応(2)が正方向に進行して、低い二酸化炭素分圧でも、二酸化炭素を迅速かつ高い容量で吸収できるとともに、カウンターアニオンが、共役酸が弱酸であるカルボン酸イオンであるため、アミン型の吸収液と比べて二酸化炭素との親和力が緩やかであり、低いエネルギーで逆反応を起こさせ、二酸化炭素を分離できるためであると推察される。
Figure 2015071152
すなわち、本発明にかかる二酸化炭素吸収液は、上記一般式(1)で表されるイオン液
体及び水を必須成分とすることを特徴とする。
本発明にかかる二酸化炭素の吸収方法は、上記二酸化炭素吸収液に二酸化炭素を接触させて該二酸化炭素を吸収させることを特徴とする。
本発明にかかる二酸化炭素の分離方法は、上記二酸化炭素の吸収方法により二酸化炭素吸収液に吸収させた二酸化炭素を、二酸化炭素吸収液中のイオン液体に対する水の含有割合を増加させることにより、二酸化炭素吸収液から分離することを特徴とする。
本発明によれば、優れた吸収速度、吸収容量で、かつ、低い二酸化炭素分圧で二酸化炭素を吸収することができるとともに、吸収したのちに二酸化炭素を分離して二酸化炭素吸収液を再生する際の必要エネルギーが小さい。
実施例で使用した実験装置を示す図である。 実施例1−1において、吸収された二酸化炭素の体積変化を示すグラフである。 実施例1−1における二酸化炭素吸収前の二酸化炭素吸収液の1H−NMRである。 実施例1−1における二酸化炭素吸収前の二酸化炭素吸収液の13C−NMRである。 実施例1−1における二酸化炭素吸収後の二酸化炭素吸収液の1H−NMRである。 実施例1−1における二酸化炭素吸収後の二酸化炭素吸収液の13C−NMRである。 実施例1において、二酸化炭素吸収液の温度と二酸化炭素吸収量との関係を示すグラフである。 実施例2において、イオン液体と水のモル比と、二酸化炭素吸収量との関係を示すグラフである。
以下、本発明にかかる二酸化炭素吸収液、これを用いた二酸化炭素の吸収方法及び分離方法の好ましい実施形態について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
〔二酸化炭素吸収液〕
本発明の二酸化炭素吸収液は、下記一般式(1)で表されるイオン液体を必須成分とする。
Figure 2015071152
上式(1)において、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子の一部が置換されていてもよいアルキル基もしくはアリール基である。例えば、R1〜R4の水素原子の一部は、フッ素などにより置換されていてもよい。
上記水素原子の一部が置換されていてもよいアルキル基としては、例えば、1個〜18個の炭素数を有する直鎖状または分岐鎖状のアルキル基やパーフルオロアルキル基が例示され、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロn−プロピル基、ヘプタフルオロiso−プロピル基、ノナフルオロn−ブチル基などが挙げられる。
上記水素原子の一部が置換されていてもよいアリール基としては、例えば、フェニル基やペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
好ましくは炭素数3〜18の直鎖状のアルキル基であり、特に好ましくはn−ブチル基である。
また、Z-はカルボン酸イオンであり、その酸性度やイオン液体の性状等を考慮して適宜選択すればよいが、好ましくは飽和脂肪酸イオン、特に好ましくはギ酸イオンである。
このようなイオン液体は、種々のイオン液体が市販されているが、公知の方法に従って合成することもできる。
例えば、カウンターアニオンがギ酸イオンであるイオン液体は、市販のテトラフルオロホウ酸イオンをアニオンとするイオン液体をエタノール中でギ酸セシウムと複分解反応させることによって得られる。他の任意のアニオンについても、テトラフルオロホウ酸イオンをアニオンとするイオン液体と対応するセシウム塩との複分解によって得られる。さらに別法として、強塩基型イオン交換樹脂を用いたアニオン交換法によっても任意のアニオンをもつイオン液体を合成することができる(Biomacromolecules、7巻、3295-3297ページ、2006年)。
本発明の二酸化炭素吸収液は、上記イオン液体の他に、水を必須成分とする。
上記イオン液体と水の含有割合としては、例えば、イオン液体1モルに対し、水0.5〜2.0モルであることが好ましく、水0.4〜1.8モルであることがより好ましい。水の割合が前記範囲であると、非常に優れた二酸化炭素吸収能が発揮される。
上記イオン液体と水の含有割合が二酸化炭素吸収能に影響を及ぼすことについて、本発明者は、以下の理由によるものと考えている。
すなわち、上述のとおり、本発明においては、下記反応(2)により、二酸化炭素の吸収がなされると理解できるが、下記反応(2)は熱力学的には不利な反応であり、本来は容易に進行するものではない。
Figure 2015071152
しかし、イオン液体のカウンターアニオンであるZ-は、ZHと安定な会合体を形成する。例えば、Z-がギ酸イオンである場合は、下記反応(3)の如くである。
Figure 2015071152
そして、上記会合体はイオン液体中で安定的に存在するものであって、上記反応(3)は、熱力学的に非常に有利な反応であり、その余剰エネルギーによって、上記反応(2)の進行が可能となっていると推察される。
また、水の含有量が多くなりすぎた場合に二酸化炭素吸収能が低下する傾向にあるのは、上記反応(3)において、水分子が割り込んで会合体の生成が阻害され、逆反応(解離反応)が起こることとなる結果、反応(2)による二酸化炭素吸収も阻害されるためであると考えられる。
以上をまとめると、次のようになる。
すなわち、上記反応(2)においては水の添加が必須である。しかし、この反応(2)を進行させるための反応(3)においては、水の含有量が少ないほうが有利である。
このような理由により、イオン液体1モルに対し、水0.5〜2.0モル、特に水0.4〜1.8モルにおいて二酸化炭素吸収能が優れたものとなると理解される。
本発明の二酸化炭素吸収液は、本発明の効果を害しない範囲で、上記イオン液体及び水以外の成分を含んでいてもよい。
例えば、ジメチレングリコールジメチルエーテル、トリメチレングリコールジメチルエーテルなど揮発性が低く、かつイオン液体中のカウンターアニオンであるZ-(すなわち、カルボン酸イオン)と水素結合を生成しない非プロトン性有機溶媒などが挙げられる。
〔二酸化炭素吸収液の使用〕
本発明の二酸化炭素吸収液は、二酸化炭素の吸収のために用いることができる。
二酸化炭素吸収液に二酸化炭素を吸収させる方法としては、例えば、本発明の二酸化炭素吸収液に、二酸化炭素やこれを含有する混合ガスを吹き付けてもよいし、単に接触させるだけでもよい。
二酸化炭素吸収液に二酸化炭素を吸収させる際の条件として、圧力は、例えば、0.01〜10MPaであることが好ましく、0.1〜0.5MPaであることがより好ましい。
また、温度については、二酸化炭素吸収液の温度が低温であるほど二酸化炭素吸収能が高くなる傾向が見られる。
ただし、20℃付近より温度を下げても二酸化炭素吸収能の向上効果は高くなく、0℃以下では、むしろ、二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収液の固化が生じるおそれがあるので、低温でありさえすればよいわけではない。
従って、冷却に必要なエネルギーコストを加味した上で、20℃付近を目安として、できるだけ低温であることが好ましいといえる。
本発明の二酸化炭素吸収液は、上記の如く二酸化炭素を吸収させた後、これを再び分離することもできる。
二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収液から、二酸化炭素を分離する際の条件として、圧力は、例えば、0.001〜0.1MPaであることが好ましく、0.005〜0.05MPaであることがより好ましい。
また、温度については、二酸化炭素吸収液の温度が高温であるほど二酸化炭素吸収能が低くなり、二酸化炭素を分離させることができる。従って、二酸化炭素を吸収させた温度条件よりも高い温度に設定すれば、二酸化炭素を分離でき、その効率は、温度が高いほど高くなるということができる。
他方で、イオン液体の熱安定性を考慮すると、上述のように加熱によって二酸化炭素を分離する方法では好ましくない場合もある。
このような場合においては、二酸化炭素吸収液の組成を変化させるという方法を採用してもよい。
すなわち、本発明者の検討によれば、二酸化炭素吸収液におけるイオン液体と水の含有比率が二酸化炭素吸収能に影響を与えるということが判明している。これは、換言すれば、前記含有比率を変化させることにより、二酸化炭素吸収能を低下させ、二酸化炭素を分離することができるということである。
そして、二酸化炭素吸収液の組成を変化させる具体的な方法としては、水の添加もしくは除去、又はイオン液体の添加もしくは除去が考えられるが、水を添加することが簡明かつ低コストであり、好ましい。
具体的には、二酸化炭素吸収液中のイオン液体に対する水の含有割合を増加させることにより二酸化炭素を分離することが好ましく、例えば、イオン液体1モルに対し、水4モル程度となるまで水を添加することが好ましい。
このような方法によれば、二酸化炭素吸収液を加熱しなくても、二酸化炭素の分離が可能である。
以下、実施例を用いて、本発明にかかる二酸化炭素吸収液、これを用いた二酸化炭素の吸収方法及び分離方法について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
<実施例1−1>
ガラス製反応フラスコ(容量10ml)に、二酸化炭素吸収液として、イオン液体(テトラ−n−ブチルホスホニウムギ酸塩)1.89gと水0.11gの混合物(モル比で、イオン液体:水=1:1)を入れるとともに、磁性撹拌子を入れた。
フラスコには自由に開閉できるコックが取り付けられており、このコックを真空ポンプに接続して、コックを30秒間開くことにとり、フラスコ内を真空にした。
つぎに100mlのガラス製注射筒に、炭素13で同位体ラベルした二酸化炭素を捕集した。
この注射筒を、コックを介して、先に真空引きをしたフラスコと接続した。フラスコをマグネチックスターラーの上に置き、撹拌子を約120rpmの速度で回転させた。フラスコ内の二酸化炭素吸収液は、水浴により30℃に保った。
実験装置を図1に示す。
二酸化炭素の吸収実験は、コックを開けることによりフラスコ内に二酸化炭素を流入させることで開始した。
ただちにフラスコの空き容量である16mlの二酸化炭素が吸収され、注射筒のピストンが移動した。
その後、二酸化炭素吸収液が二酸化炭素を吸収するに伴い、注射筒のピストンはゆっくりと動き続けた。時間とともにピストンの位置を読み取り、吸収された二酸化炭素の体積を測定した。その結果を図2に示す。
この測定を2時間続けた後、フラスコ内の二酸化炭素吸収液を二酸化炭素雰囲気下、NMR管にサンプリングし、1Hおよび13C−NMRによって吸収された二酸化炭素を定量した。
NMRスペクトルを図3〜6に示す。ただし、図3と図4は二酸化炭素吸収前のNMRスペクトル、図5と図6は二酸化炭素吸収後のNMRスペクトルである。
NMR測定により、イオン液体・水混合溶液2.00gに対して二酸化炭素0.099gが吸収されたことが確認された。
<実施例1−2>
二酸化炭素吸収液の温度を30℃から60℃に変更したこと以外は実施例1−1と同様に試験を行った。
二酸化炭素吸収液2.00gに対して二酸化炭素0.041gが吸収されたことが確認された。
<実施例1−3>
二酸化炭素吸収液の温度を30℃から40℃に変更したこと以外は実施例1−1と同様に試験を行った。
二酸化炭素吸収液2.00gに対して二酸化炭素0.081gが吸収されたことが確認された。
<実施例1−4>
二酸化炭素吸収液の温度を30℃から20℃に変更したこと以外は実施例1−1と同様に試験を行った。
二酸化炭素吸収液2.00gに対して二酸化炭素0.14gが吸収されたことが確認された。
<実施例1−5>
二酸化炭素吸収液の温度を30℃から10℃に変更したこと以外は実施例1−1と同様に試験を行った。
二酸化炭素吸収液2.00gに対して二酸化炭素0.15gが吸収されたことが確認された。
<実施例1−6>
二酸化炭素吸収液の温度を30℃から0℃に変更したこと以外は実施例1−1と同様に試験を行った。
二酸化炭素吸収液2.00gに対して二酸化炭素0.15gが吸収されたことが確認された。
<実施例1の結果のまとめ>
二酸化炭素吸収液の温度を横軸、イオン液体1モルあたりの二酸化炭素吸収モル量([吸収された二酸化炭素]/[イオン液体])を縦軸として、結果を図7にまとめた。
〔実施例2〕
<実施例2−1>
イオン液体と水とのモル比([H2O]/[イオン液体])を0.29(二酸化炭素吸収液2.00gあたりの水の質量に換算すると33mg)に変更し、二酸化炭素吸収液の温度を30℃から20℃に変更したこと以外は実施例1−1と同様にして、試験を行った。
<実施例2−2>
イオン液体と水とのモル比([H2O]/[イオン液体])を0.54(二酸化炭素吸収液2.00gあたりの水の質量に換算すると62mg)に変更し、二酸化炭素吸収液の温度を30℃から20℃に変更したこと以外は実施例1−1と同様にして、試験を行った。
<実施例2−3>
イオン液体と水とのモル比([H2O]/[イオン液体])を1.85(二酸化炭素吸収液2.00gあたりの水の質量に換算すると196mg)に変更し、二酸化炭素吸収液の温度を30℃から20℃に変更したこと以外は実施例1−1と同様にして、試験を行った。
<実施例2−4>
イオン液体と水とのモル比([H2O]/[イオン液体])を4.00(二酸化炭素吸収液2.00gあたりの水の質量に換算すると762mg)に変更し、二酸化炭素吸収液の温度を30℃から20℃に変更したこと以外は実施例1−1と同様にして、試験を行った。
<実施例2の結果のまとめ>
イオン液体と水とのモル比([H2O]/[イオン液体])を横軸、イオン液体1モルあたりの二酸化炭素吸収モル量([吸収された二酸化炭素]/[イオン液体])を縦軸として、結果を図8にまとめた。
なお、図8中、[H2O]/[イオン液体]=1のデータについては、実施例1−4の結果を援用した。
〔実施例3〕
ガラス製反応フラスコ(容量20ml)に、二酸化炭素吸収液として、イオン液体(テトラ−n−ブチルホスホニウム酢酸塩)1.89gと水0.11gの混合物(モル比で、イオン液体:水=1:1)を入れるとともに、磁性撹拌子を入れた。フラスコ内の二酸化炭素吸収液は、水浴により25℃に保った。そして、それ以外については、実施例1−1と同様に試験を行った。
二酸化炭素吸収液2.00gに対して二酸化炭素0.078gが吸収されたことが確認された。
〔比較例1〕
ガラス製反応フラスコ(容量20ml)に、二酸化炭素吸収液として、30質量%モノエタノールアミン水溶液2.00gを入れるとともに、磁性撹拌子を入れた。フラスコ内の二酸化炭素吸収液は、水浴により20℃に保った。シリンジ内の気体としてはラベルされていない二酸化炭素を用いた。そして、それ以外については、実施例1−1と同様に試験を行った。
二酸化炭素吸収液2.00gに対して二酸化炭素0.13gが吸収されたことが確認された。
〔考察〕
上記実施例1(実施例1−1〜実施例1−6)に示す各結果から、実施例1の各二酸化炭素吸収液が、優れた吸収速度及び吸収容量を有することが分かった。
また、実施例1−1〜実施例1−6の吸収量の違いから、比較的穏やかな温度条件において、二酸化炭素の吸収量を変化させることができ、低いエネルギーで二酸化炭素の吸収と分離をなし得ることが分かった。
上記実施例2(実施例2−1〜実施例2−4、実施例1−4)に示す各結果から、イオン液体と水との割合が二酸化炭素吸収能に影響することが分かった。そして、特に、イオン液体1モルに対し、水0.4〜1.8モルを含有する二酸化炭素吸収液の吸収能が優れていた。
この結果から、イオン液体と水との割合の割合を変化させることで、二酸化炭素の吸収量を変化させることができ、このような特性を利用することによっても、二酸化炭素の吸収と分離をなし得ることが分かった。
実施例1,2に示す結果と比較例1に示す結果とを併せて考察すると明らかなように、本発明の二酸化炭素吸収液は、モノエタノールアミンを用いる従来の方法と同等以上の二酸化炭素吸収能を発揮し得るものであり、しかも、温度やイオン液体の組成を変更することによって、二酸化炭素を容易に分離でき、二酸化炭素吸収液を再生する際の必要エネルギーが小さいという優れた効果をも奏するものである。
さらに、実施例3に示す結果から、ギ酸イオン以外のカルボン酸イオンを含むイオン液体を用いても優れた二酸化炭素吸収能が発揮されることが確認できた。
本発明にかかる二酸化炭素吸収液、これを用いた二酸化炭素の吸収方法及び分離方法は、例えば、燃焼排ガスからの二酸化炭素固定、再利用の促進などに好適に利用することができる。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表されるイオン液体及び水を必須成分とする、二酸化炭素吸収液。
    Figure 2015071152
    (式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子の一部が置換されていてもよいアルキル基もしくはアリール基であり、Z-はカルボン酸イオンである。)
  2. イオン液体1モルに対し、水0.4〜1.8モルを含有する、請求項1に記載の二酸化炭素吸収液。
  3. 請求項1又は2に記載の二酸化炭素吸収液に二酸化炭素を接触させて該二酸化炭素を吸収させる、二酸化炭素の吸収方法。
  4. 請求項3に記載の二酸化炭素の吸収方法により二酸化炭素吸収液に吸収させた二酸化炭素を、二酸化炭素吸収液中のイオン液体に対する水の含有割合を増加させることにより、二酸化炭素吸収液から分離する、二酸化炭素の分離方法。
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CN114558549A (zh) * 2020-11-27 2022-05-31 北京驭碳科技有限公司 羧酸盐类化合物作为捕集二氧化碳的吸收剂的应用

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