JP2015069879A - Induction heating apparatus - Google Patents
Induction heating apparatus Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015069879A JP2015069879A JP2013204101A JP2013204101A JP2015069879A JP 2015069879 A JP2015069879 A JP 2015069879A JP 2013204101 A JP2013204101 A JP 2013204101A JP 2013204101 A JP2013204101 A JP 2013204101A JP 2015069879 A JP2015069879 A JP 2015069879A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- heating
- magnetic flux
- heating coil
- induction heating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- General Induction Heating (AREA)
Abstract
Description
本発明は、板体の穴に挿入された金属体を加熱する誘導加熱装置に関するものである。 The present invention relates to an induction heating apparatus for heating a metal body inserted into a hole of a plate body.
金属などの導電性物体を加熱する方法として、電磁誘導を利用した誘導加熱がある。誘導加熱は、コイルから供給した磁束によって被加熱体に渦電流を発生させて、その電流による発熱によって被加熱体を直接加熱する。このため、高速昇温可能かつ高効率という特長を有する。 As a method of heating a conductive object such as a metal, there is induction heating using electromagnetic induction. In induction heating, an eddy current is generated in a heated body by magnetic flux supplied from a coil, and the heated body is directly heated by heat generated by the current. For this reason, it has the features of being capable of high temperature increase and high efficiency.
誘導加熱は、前記のような特長を持つため、プリント基板のはんだ付けに用いられる加熱装置に誘導加熱を適用する要望がある。プリント基板のはんだ付けは、プリント基板上に形成されたスルーホールに部品のリードを差し込んだ構成を取る。この際、スルーホール近傍にはランドが形成される。また、リードは円筒など柱状の金属であることが多い。はんだ付けにおいては、リードを適切な温度に加熱する必要がある。 Since induction heating has the above-mentioned features, there is a demand to apply induction heating to a heating device used for soldering a printed circuit board. The soldering of the printed circuit board takes a configuration in which component leads are inserted into through holes formed on the printed circuit board. At this time, a land is formed in the vicinity of the through hole. The lead is often a columnar metal such as a cylinder. In soldering, it is necessary to heat the lead to an appropriate temperature.
従来の柱状金属の誘導加熱装置としては、加熱コイルにソレノイドコイルを用いたものがある(例えば、特許文献1参照。)。図7は、特許文献1に記載された従来の誘導加熱装置に用いられる加熱コイルを示す図である。
As a conventional columnar metal induction heating device, there is one using a solenoid coil as a heating coil (see, for example, Patent Document 1). FIG. 7 is a diagram showing a heating coil used in the conventional induction heating apparatus described in
図7において、金属パイプである被加熱体10は、冶具13によって上下から固定されている。加熱コイル9はソレノイドコイルである。加熱コイル9は誘導加熱電源3に接続されており、その内部に被加熱体10が配置される。加熱時は、誘導加熱電源3から加熱コイル9に電力を供給し、それによって被加熱体10が誘導加熱される。
In FIG. 7, the
しかしながら、前記従来の構成をプリント基板のはんだ付けに適用すると、プリント基板に焦げが生じて損傷するという課題を有していた。この原因について説明する。 However, when the conventional configuration is applied to the soldering of the printed board, there is a problem that the printed board is burnt and damaged. This cause will be described.
誘導加熱は、被加熱体に磁束を鎖交させ、磁気エネルギーを被加熱体に吸収させることで被加熱体を加熱する。このときの発熱量は、鎖交する磁束が多いほど、大きい値を取る。ここで、鎖交する磁束は、面積が大きいほど多くなる。したがって、誘導加熱においては、被加熱体の面積が大きいほど、鎖交する磁束が多くなり、発熱量が大きくなる。 In the induction heating, the heated body is heated by interlinking magnetic flux with the heated body and causing the heated body to absorb the magnetic energy. The amount of heat generated at this time takes a larger value as the interlinkage magnetic flux increases. Here, the interlinkage magnetic flux increases as the area increases. Therefore, in induction heating, the larger the area of the object to be heated, the greater the interlinkage magnetic flux and the greater the amount of heat generated.
プリント基板は、樹脂と配線パターンとによって形成される。配線パターンは金属板であり、誘導加熱可能である。プリント基板のはんだ付けにおいては、配線パターンの方がリードよりも面積が大きいことが多い。このため、同一の加熱コイルから誘導加熱を行うと、配線パターンの方がリードよりも発熱量が大きく、先に温度が上昇してしまうという現象が生じる。 The printed board is formed of a resin and a wiring pattern. The wiring pattern is a metal plate and can be induction-heated. In soldering a printed circuit board, the wiring pattern often has a larger area than the lead. For this reason, when induction heating is performed from the same heating coil, the wiring pattern generates a larger amount of heat than the lead, and the temperature rises first.
プリント基板を形成する樹脂は、金属と比べると、低温で焦げなどの損傷が生じる。そのため、誘導加熱を用いてはんだ付けを行うと、配線パターンが先に加熱され、リードがはんだ付けに適した温度に加熱されるよりも先に、配線パターンが樹脂の耐熱温度を超過する温度に上昇する。これによって、樹脂が焦げてプリント基板を損傷させるという現象が発生する。 The resin forming the printed circuit board is damaged at a low temperature, such as scoring, as compared with a metal. Therefore, when soldering is performed using induction heating, the wiring pattern is heated first, and the wiring pattern exceeds the heat resistance temperature of the resin before the lead is heated to a temperature suitable for soldering. To rise. As a result, a phenomenon occurs in which the resin burns and damages the printed circuit board.
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、誘導加熱によってプリント基板などの板体と金属体との接合を行う際に、板体を損傷させない誘導加熱装置を提供することを目的とする。 The present invention solves the above-described conventional problems, and an object of the present invention is to provide an induction heating apparatus that does not damage a plate body when a plate body such as a printed circuit board and a metal body are joined by induction heating. .
前記目的を達成するために、本発明の誘導加熱装置は以下のように構成する。 In order to achieve the above object, the induction heating apparatus of the present invention is configured as follows.
本発明の1つの態様によれば、誘導加熱電源と、
板体の穴に挿入された被加熱体である金属体の少なくとも一部が内部に配置され、かつ、前記誘導加熱電源から供給される電力によって前記被加熱体を誘導加熱する加熱コイルと、
前記板体に対向可能に前記加熱コイルに隣接配置され、前記加熱コイルの中心軸と中心軸が同一であり、前記誘導加熱電源から供給される電力によって、前記加熱コイルが発生させる磁束と逆方向に磁束が発生するように構成された補助コイルとを備える誘導加熱装置を提供する。
According to one aspect of the invention, an induction heating power source;
A heating coil in which at least a part of a metal body, which is a body to be heated inserted into a hole of a plate body, is disposed inside, and the body to be heated is induction-heated by electric power supplied from the induction heating power source;
Adjacent to the heating coil so as to face the plate body, the central axis of the heating coil is the same as the central axis, and the direction opposite to the magnetic flux generated by the heating coil by the power supplied from the induction heating power source And an auxiliary coil configured to generate a magnetic flux.
補助コイルは、加熱コイルが発生させた磁束と逆方向に磁束を発生させている。これによって、金属板近傍に発生する磁束を弱め、発熱を抑制している。 The auxiliary coil generates a magnetic flux in a direction opposite to the magnetic flux generated by the heating coil. This weakens the magnetic flux generated in the vicinity of the metal plate and suppresses heat generation.
以上のように、本発明の誘導加熱装置によれば、例えばプリント基板のような板体を損傷させることなくプリント基板と例えばリードのような金属体とのはんだ付けのような接合を実現することができる。 As described above, according to the induction heating device of the present invention, it is possible to realize bonding such as soldering between a printed board and a metal body such as a lead without damaging a plate body such as the printed board. Can do.
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
(第1実施形態)
図1に、本発明の1つの実施形態である誘導加熱装置20を示す。
(First embodiment)
In FIG. 1, the
誘導加熱装置20は、加熱コイル1と、補助コイル2と、誘導加熱電源3とを備えて構成される。
The
誘導加熱電源3は、加熱コイル用誘導加熱電源3aと補助コイル用誘導加熱電源3bの2つを用意する。ここでは、例えば、被加熱体は、金属体の一例としてのリード6である。リード6は、板体の一例としてのプリント基板4に形成されたスルーホール(穴)5に差し込まれており、加熱コイル1でリード6を加熱して、リード6とスルーホール5との接合部22に配置されたはんだ12を溶融し、リード6とスルーホール5とをはんだ付けするようにしている。プリント基板4は、金属配線パターンを有している。
Two induction
誘導加熱電源3、すなわち、加熱コイル用誘導加熱電源3aと補助コイル用誘導加熱電源3bは、配線7を介して、加熱コイル1と補助コイル2とにそれぞれ別々に接続される。このとき、両加熱コイル用誘導加熱電源3aと補助コイル用誘導加熱電源3bとは、互いに位相が等しくなるように制御部23により駆動する。
The induction
加熱コイル1と補助コイル2とはそれぞれソレノイド形状であり、中心軸が互いに一致するように配置する。加熱コイル1と補助コイル2とは、中心軸方向に所定間隔だけ離れて配置されている。プリント基板4と補助コイル2とは、中心軸方向に所定間隔だけ離れて配置されている。加熱コイル1と補助コイル2とのコイルの巻き数は、加熱コイル1の巻き数を補助コイル2の巻き数よりも大きくする。また、加熱コイル1と補助コイル2とは、発生する磁束の向きが互いに逆向きになるように配置する。
The
リード6は、円筒状金属部材である。リード6は、加熱コイル1と補助コイル2との内部に差し込んで配置している。リード6は、補助コイル2を貫通する必要があるが、加熱コイル1は必ずしも貫通する必要はなく、後述するように、リード6の一部が、加熱コイル1の内部に配置されていればよい。加熱コイル1の中心軸とリード6の中心軸とを一致させるのが、均一にかつ効率良く加熱する観点から好ましい。
The
前記構成の誘導加熱装置20は、以下のように動作する。
The
まず、2つの誘導加熱電源3(3a,3b)を通電し、加熱コイル1と補助コイル2とにそれぞれ個別に高周波電流を通電する。
First, two induction heating power sources 3 (3a, 3b) are energized, and high frequency currents are individually energized in the
加熱コイル1と補助コイル2とに高周波電流を通電することで、それぞれのコイル1,2から磁束が発生する。これらの磁束によって、リード6は加熱される。はんだ12を接合部22に供給し、はんだ12に適した温度までリード6を加熱することで、はんだ12が溶融する。
By applying a high-frequency current to the
はんだ12が溶融した後に、2つの誘導加熱電源3(3a,3b)の通電を制御部23により停止する。
After the
その後、接合部22のはんだ12が冷却されることで、溶融していたはんだ12が接合部22で固まり、プリント基板4のスルーホール5とリード6との間で、はんだ付けの接合が形成される。
Thereafter, the
加熱コイル1と補助コイル2とは、互いに作用しあい、プリント基板4に適した磁束分布を実現している。以下では、この作用について説明する。
The
加熱コイル1単体が発生させる磁束8aを、図2Aに示す。また、補助コイル2単体が発生させる磁束8bを、図2Bに示す。図2A及び図2Bのように、加熱コイル1と補助コイル2とのそれぞれが発生させる磁束8a,8bは互いに逆向きとなっている。加熱コイル1のコイル巻き数が補助コイル2のコイル巻き数よりも大きいため、加熱コイル1単体が発生させる磁束8aの方が、補助コイル2単体が発生させる磁束8bよりも強い。
FIG. 2A shows the
加熱コイル1と補助コイル2とを組み合わせたときの磁束分布を図2Cに示す。磁束は重ね合わせることができるため、加熱コイル1単体が発生させる磁束8aと補助コイル2単体が発生させる磁束8bとの重ねあわせが、加熱コイル1と補助コイル2を組み合わせたときの磁束となり、加熱コイル1近傍の磁束8cと補助コイル2近傍の磁束8dとなる。
FIG. 2C shows the magnetic flux distribution when the
加熱コイル1単体が発生させる磁束8aは、補助コイル2単体が発生させる磁束8bより強いため、補助コイル2近傍でも加熱コイル1の影響が支配的となる。このため、補助コイル2近傍の磁束8dの向きは、加熱コイル1の発生させる磁束8aの向きと等しくなる。ただし、補助コイル2近傍の磁束8dは、補助コイル2が発生させかつ磁束8dとは向きが異なる磁束8bによって打ち消されるため、加熱コイル1近傍の磁束8cよりも弱いものになっている。このように、加熱コイル1と補助コイル2とが互いに作用することで、加熱コイル1近傍の磁束8cは強く、補助コイル2近傍の磁束8dは弱いという磁束分布が形成される。
Since the
図2Dに、プリント基板4へのはんだ付け時の磁束分布を示す。加熱コイル1近傍の磁束8cは強いことから、リード6の上部は強く誘導加熱されることになる。一方、補助コイル2近傍の磁束8dは弱いことから、プリント基板4の配線パターンに鎖交する磁束が弱く、発熱が小さくなり、誘導加熱によるプリント基板4の加熱が抑制される。
FIG. 2D shows the magnetic flux distribution during soldering to the printed
以上のように、加熱コイル1と補助コイル2とを組み合わせることで、プリント基板4の加熱を抑制しながら、リード6を加熱できるようになる。
As described above, by combining the
ここで、補助コイル2の形状と配置との条件について説明を行う。条件の導出には、解析を用いた。解析には、Femtet2013(ムラタソフトウェア株式会社)を使用した。
Here, the conditions of the shape and arrangement of the
解析モデルは、図1と同様の構成になるように作成した。 The analysis model was created to have the same configuration as in FIG.
加熱コイル1と補助コイル2とは、コイル径とその線径とが互いにそれぞれ等しく、コイル径は18mm、線径は3mmである。また、加熱コイル1と補助コイル2とは、共に配線が十分密に巻かれていると仮定し、漏れ磁束はないものと仮定した。したがって、加熱コイル1も補助コイル2も、それぞれ、巻き数がN巻きであるとすると、それぞれ、コイルの幅は3×N mmとなる。コイルの線材の材質は銅である。ただし、Nは1以上の整数である。
The
プリント基板4は、誘導加熱から直接影響を受ける配線パターンのみをモデル化した。配線パターンは、10mm角の正方形とし、厚さは0.5mmとした。スルーホール5は配線パターンの中央に配置し、その穴径は2.5mmとした。配線パターンの材質は銅である。
For the printed
リード6は、径が2mmであり、長さは50mmである。リード6の材質は銅である。
The
リード6の長手方向の中央と配線パターンの高さの中央とは一致するように配置した。補助コイル2の中心軸は、リード6の中心軸と一致させ、かつ、プリント基板4の上部に、プリント基板4から1mmだけ離した位置に補助コイル2を配置する。加熱コイル1の中心軸は、リード6の中心軸と一致させ、補助コイル2の上部に、補助コイル2と1mmの隙間を持つように配置した。
The center of the
解析は、磁場と熱との連成解析で行った。磁場解析では、誘導加熱電源3からの周波数を200kHzで固定し、交流解析を行った。また、熱解析では、配線パターンとリード6のみを熱解析の対象としている。コイル1,2を熱解析の対象に入れない理由は、実際の誘導加熱装置20ではコイル1,2は水冷するため温度が一定であり、配線パターン又はリード6の温度上昇への影響が小さいためである。
Analysis was performed by coupled analysis of magnetic field and heat. In the magnetic field analysis, the frequency from the induction
プリント基板4が損傷しないためには、加熱コイル1と補助コイル2との巻き数比が重要である。この比率によって、加熱コイル1近傍の磁束と補助コイル2近傍の磁束の比率が決まり、リート6と配線パターンの発熱の比率が決まるからである。
In order to prevent the printed
そこで、解析ではプリント基板4を損傷しないコイル1,2の巻き数比の条件を導出する。ここでは、補助コイル2の巻き数を1巻きで固定し、加熱コイル1の巻き数を色々な値に変化させた。このときの巻き数とプリント基板4との温度の相関を取ることで、プリント基板4が損傷しない巻き数比の条件を導出する。
Therefore, in the analysis, conditions for the turn ratio of the
プリント基板4の樹脂は、ガラスエポキシを想定し、耐熱温度は250度である。また、はんだ付けには鉛フリーはんだを使用することを想定し、はんだ付け温度は250度である。はんだ付けの工程では、昇温時間を一定にすることが求められる。ここでは、昇温時間を10秒と仮定する。
The resin of the printed
以上から、プリント基板4の損傷しない条件は、10秒後に接合部22であるリード6の温度が250度となり、このときの配線パターンの温度が250度より小さくなることである。
From the above, the condition under which the printed
解析では、まず、10秒でリード6が250度になるための電流値を導出し、その電流値での配線パターンの温度を導出するという2つのステップを用いて計算を行った。
In the analysis, first, calculation was performed using two steps of deriving a current value for the
補助コイル2を1巻きで固定して、加熱コイル1の巻き数を変化させたときに、リード6が10秒で250度になるための電流値の解析結果を図3Aに示す。また、このときの配線パターンの温度の解析結果を図3Bに示す。このグラフから、例えば、加熱コイル1の巻き数が3巻きのときは、電流値が400Aで10秒後のリード温度が250度となり、このときの配線パターンの温度は155度と読むことができる。
FIG. 3A shows the analysis result of the current value for the
図3Bのグラフを見ると、加熱コイル1の巻き数が大きいほど、配線パターンの温度が低くなっていることが分かる。この理由について図2A〜図4Dを用いて説明する。
From the graph of FIG. 3B, it can be seen that the greater the number of turns of the
まず、加熱コイル1の巻き数が少ないときの現象を説明する。ここでは、加熱コイル1が1巻きの場合を例として示す。
First, a phenomenon when the number of turns of the
加熱コイル1が1巻きのときの、加熱コイル1が発生させる磁束8aを図4Aに示す。このとき、補助コイル2が発生させる磁束8bを図4Bに示す。これらの磁束8a,8bは、コイル1,2の巻き数が等しいため、同じ大きさである。そのため、これらを重ね合わせると、互いに弱めあうことになり、加熱コイル1近傍の磁束8cと補助コイル2近傍の磁束8dとは、共に、図4Cに示す通り等しい大きさでかつ小さな値の磁束となる。なお、磁束の向きは、どちらのコイル1,2も磁束が等しいため、一方が支配的になることはなく、逆向きのままである。
FIG. 4A shows the
これらのコイル1,2をはんだ付けに用いると、図4Dのようになる。加熱コイル1近傍の磁束8cと補助コイル2近傍の磁束8dとは互いに等しいため、加熱されやすいプリント基板4が先に温度上昇をする。加熱コイル1近傍の磁束8cの磁束は小さいため、リード6を加熱するには大電流を印加して大きな磁束を発生させる必要がある。リード6の温度を250度にするために必要な電流量は、図3Aから、1202Aであることがわかる。このときの配線パターンの温度は、図3Bから9532度である。
When these
このように、加熱コイル1の巻き数が少ない条件ではんだ付けを行うと、配線パターンは、はんだ付け温度に比べて高温に加熱されることが分かる。
Thus, when soldering is performed under conditions where the number of turns of the
次に、加熱コイル1の巻き数が多いときの現象を説明する。ここでは、加熱コイル1が4巻きの場合を例として示す。
Next, a phenomenon when the number of turns of the
加熱コイル1が4巻きのとき、加熱コイル1が発生させる磁束8aを図2Aに示す。このとき、補助コイル2が発生させる磁束8bを図2Bに示す。これらの磁束8a,8bは、加熱コイル1の方が巻き数が多いため、加熱コイル1が発生させる磁束8aの方が大きな値を取る。そのため、これらを重ね合わせると、加熱コイル1近傍の磁束8cは大きな値を取り、補助コイル2近傍の磁束8dは小さな値を取る
これらのコイル1,2をはんだ付けに用いると、図2Dのようになる。加熱コイル1近傍の磁束8cの方が大きいため、誘導加熱ではリード6が先に昇温することになる。この結果、リード6を加熱するために必要な電流値も小さくなり、図3Aから400Aであることがわかる。このときの配線パターンの温度は、図3Bから77度である。
FIG. 2A shows the
このように、加熱コイル1の巻き数が多い条件ではんだ付けを行うと、配線パターンの温度は、はんだ付け温度に比べて低温になることが分かる。
Thus, when soldering is performed under conditions where the number of turns of the
以上の解析結果から、プリント基板4を損傷させないための加熱コイル1の条件を導出する。
From the above analysis results, the conditions of the
図3Bから、配線パターンの温度が250度以下となる加熱コイル1の条件を読み取ると、加熱コイル1の巻き数が2より大きいときである。ここから比率を計算し、
(加熱コイル1の巻き数÷補助コイル2の巻き数) > 2
を満たすことが、プリント基板4を損傷しない条件である。
From FIG. 3B, when the condition of the
(Number of turns of
Satisfying the conditions is a condition that does not damage the printed
ただし、リード6の配置条件によっては、前記の巻き数比を満たしても、プリント基板4に損傷を起こす可能性がある。これは、リード6が加熱コイル1の内部に配置されていないときである。図5にその様子を示す。補助コイル2は、プリント基板上部のリード6の長さよりも長くなっており、これによって、加熱コイル1はリード6の上端よりも上部に配置されることになる。このとき、加熱コイル1はリード6を加熱することができなくなる。その結果、補助コイル2が発生させた磁束8bがリード6と配線パターンを加熱することになり、加熱されやすい配線パターンが過加熱され、プリント基板4に損傷が発生する。
However, depending on the arrangement conditions of the
以上から、プリント基板4を損傷させないためには、リード6は、加熱コイル1の内部に配置する必要がある。また、加熱コイル1でリード6を確実に加熱させるためには、補助コイル2を貫通したリード6の少なくとも先端が加熱コイル1内に入っていることが必要である。
From the above, in order not to damage the printed
前記実施形態によれば、加熱コイル1の中心軸と補助コイル2の中心軸が同一でかつ隣接配置された状態で、プリント基板4のスルーホール5に挿入されたリード6が補助コイル2を貫通して、そのリード6の一部が加熱コイル1の内部に配置され、誘導加熱電源3から供給される電力によって、加熱コイル1が発生させる磁束と逆方向に補助コイル2で磁束を発生しつつ、加熱コイル1でリード6を誘導加熱している。
According to the embodiment, the
かかる構成によれば、加熱コイル1に加えて補助コイル2を設置することにより、誘導加熱によるプリント基板4の配線パターンの加熱を抑制することができる。これによって、誘導加熱を用いてプリント基板4のはんだ付けを行う際に発生するプリント基板4の損傷を抑制することができるようになる。よって、誘導加熱によってプリント基板4とリード6とのはんだ付けを行う際に、プリント基板4を損傷させることを防止できる。
According to this configuration, by installing the
なお、前記実施形態の変形例として、加熱コイル1と補助コイル2とは直列に接続してもよい。以下、加熱コイル1と補助コイル2を直列に接続したコイルを直列コイル11と呼ぶ。図6に、直列コイル11を用いた誘導加熱装置20Bの概略図を示す。
As a modification of the embodiment, the
誘導加熱装置20Bは、加熱コイル1と補助コイル2とを配線7Bで直列に接続した直列コイル11と、直列コイル11と配線7を介して接続された誘導加熱電源3とを備えて構成される。一例として、被加熱体は、プリント基板4のスルーホール5に差し込まれたリード6で構成される。
The
直列コイル11は、加熱コイル1と補助コイル2とを直列に接続して構成される。誘導加熱電源3は、直列コイル11の両端部にそれぞれ配線7を介して接続され、電力を直列コイル11に供給する。これ以外のリード6などの配置は、前述の構成と同様である。
The
図1に示すような、加熱コイル1と補助コイル2とに別々の電源3a,3bから電力を供給する構成においては、誘導加熱電源3a,3bが2つ必要となり、設備のコストが大きくなってしまうという問題があった。また2つの誘導加熱電源3a,3bが同じ位相になるように制御部23で制御を行う必要もあった。
In the configuration in which power is supplied from the
かかる構成によれば、加熱コイル1と補助コイル2とを直列に接続することで誘導加熱電源3を1つにすることができ、設備コストの問題と制御の問題とを解決することができる。また、図1に示す構成と同様に、誘導加熱を用いてプリント基板4をはんだ付けする際に発生するプリント基板4の損傷を抑制することができる。
According to this configuration, the induction
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。 In addition, it can be made to show the effect which each has by combining arbitrary embodiment or modification of the said various embodiment or modification suitably.
本発明の誘導加熱装置は、プリント基板のような穴の開いた金属配線パターンを有する板体と、リードのような被加熱体である金属体との接合時に、被加熱体に隣接する板体の損傷を抑制する効果を有し、板体の穴に挿入された被加熱体、例えば、円筒状金属体のはんだ付け又はロウ付けなどの接合用途にも適用できる。 The induction heating apparatus of the present invention is a plate body adjacent to a heated body when a plate body having a holed metal wiring pattern such as a printed circuit board and a metal body that is a heated body such as a lead. It can be applied to joining applications such as soldering or brazing of a heated object inserted into a hole in a plate, for example, a cylindrical metal body.
1 加熱コイル
2 補助コイル
3 誘導加熱電源
3a 加熱コイル用誘導加熱電源
3b 補助コイル用誘導加熱電源
4 プリント基板
5 スルーホール
6 リード
7,7B 配線
8a 加熱コイル1が発生させた磁束
8b 補助コイル2が発生させた磁束
8c 加熱コイル1近傍の磁束
8d 補助コイル2近傍の磁束
9 ソレノイドコイル
10 被加熱体
11 直列コイル
12 はんだ
13 冶具
20,20B 誘導加熱装置
22 接合部
DESCRIPTION OF
Claims (3)
板体の穴に挿入された被加熱体である金属体の少なくとも一部が内部に配置され、かつ、前記誘導加熱電源から供給される電力によって前記被加熱体を誘導加熱する加熱コイルと、
前記板体に対向可能に前記加熱コイルに隣接配置され、前記加熱コイルの中心軸と中心軸が同一であり、前記誘導加熱電源から供給される電力によって、前記加熱コイルが発生させる磁束と逆方向に磁束が発生するように構成された補助コイルとを備える誘導加熱装置。 An induction heating power supply;
A heating coil in which at least a part of a metal body, which is a body to be heated inserted into a hole of a plate body, is disposed inside, and the body to be heated is induction-heated by electric power supplied from the induction heating power source;
Adjacent to the heating coil so as to face the plate body, the central axis of the heating coil is the same as the central axis, and the direction opposite to the magnetic flux generated by the heating coil by the power supplied from the induction heating power source And an auxiliary coil configured to generate magnetic flux.
前記加熱コイルと前記補助コイルとの比が、
2 < (加熱コイルの巻き数÷補助コイルの巻き数)
である請求項1に記載の誘導加熱装置。 At least a portion of the lead that is the metal body is disposed inside the heating coil;
The ratio of the heating coil to the auxiliary coil is
2 <(number of turns of heating coil ÷ number of turns of auxiliary coil)
The induction heating apparatus according to claim 1, wherein
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013204101A JP2015069879A (en) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | Induction heating apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013204101A JP2015069879A (en) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | Induction heating apparatus |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015069879A true JP2015069879A (en) | 2015-04-13 |
Family
ID=52836338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013204101A Pending JP2015069879A (en) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | Induction heating apparatus |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015069879A (en) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106238847A (en) * | 2015-06-08 | 2016-12-21 | 松下知识产权经营株式会社 | Soldering load coil |
WO2017021373A3 (en) * | 2015-07-31 | 2017-04-06 | TRUMPF Hüttinger GmbH + Co. KG | Inductor and inductor system |
-
2013
- 2013-09-30 JP JP2013204101A patent/JP2015069879A/en active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106238847A (en) * | 2015-06-08 | 2016-12-21 | 松下知识产权经营株式会社 | Soldering load coil |
WO2017021373A3 (en) * | 2015-07-31 | 2017-04-06 | TRUMPF Hüttinger GmbH + Co. KG | Inductor and inductor system |
CN107852783A (en) * | 2015-07-31 | 2018-03-27 | 通快许廷格两合公司 | Inductor and inductor arrangement |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4845447B2 (en) | Soldering apparatus and method for manufacturing soldered apparatus | |
JP2017503657A (en) | Induction heating head for melting and supplying metal materials | |
US6229124B1 (en) | Inductive self-soldering printed circuit board | |
US6188052B1 (en) | Matrix-inductor soldering apparatus and device | |
CA2881369C (en) | Electric resistance welded pipe welding apparatus | |
JP2007122924A (en) | Induction heating device | |
Khazaal et al. | Modeling, design and analysis of an induction heating coil for brazing process using FEM | |
JP2008118731A (en) | Heating device and heating method for stator coil and core | |
JP2015069879A (en) | Induction heating apparatus | |
JP2018514910A (en) | Coil assembly for induction heating apparatus and induction heating apparatus including the same | |
JP6161479B2 (en) | Induction heating device | |
JP2017004694A (en) | Induction heating coil for soldering | |
JP2018144093A (en) | Solder joint device | |
JP5892390B2 (en) | Stud welding method and resistance welding machine | |
JP6347044B2 (en) | Induction heating device | |
JP2008218091A (en) | Induction cooker | |
JP4155884B2 (en) | Electromagnetic induction heating device | |
CN111128790A (en) | Micro-element processing device, welding method and display panel | |
JP2014120649A (en) | Heating head, solder device using heating head, and solder method | |
JP2018078077A (en) | Heating apparatus for heating and jointing | |
CN105379414B (en) | Small-sized soldering tip for printed circuit induction welding | |
US20090145894A1 (en) | Passive inductor for improved control in localized heating of thin bodies | |
JP2016207813A (en) | Thermal adhesion device | |
JP2014136249A (en) | Soldering device and semiconductor device manufacturing method | |
JP2020013635A (en) | Induction heating apparatus |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20150312 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20150319 |