JP2015069538A - 認証媒体、認証装置、認証媒体の認証方法及び認証プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
個人認証に係わる一般な情報記録媒体のセキュリティ機能としては、顔写真、ホログラム等の回折格子等がある。しかし、近年の偽造において、これらのセキュリティ技術を巧妙に模倣する偽造品が出回っていることより、新たなるセキュリティ機能を設ける必要がある。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、一般の人が所有するスマートフォン等の携帯型端末装置を読み取り装置に使用し、簡単に認証できる認証媒体、認証装置、認証媒体の認証方法及び認証プログラムを提供することである。
また、本発明の一態様の認証媒体は、前記態様において、前記凹凸部が、予め設定されているピッチで配置されている複数の凹凸を含むことが望ましい。
また、本発明の一態様の認証媒体は、前記態様において、前記コーティング層の表面が凹凸形状になっていることが望ましい。
また、本発明の一態様の認証媒体は、前記態様において、前記コーティング層の凹凸形状は、一定のピッチの凹凸を有することが望ましい。
また、本発明の一態様の認証媒体の認証方法は、上記態様において、前記凹凸部が、第1層と、当該第1層を覆い、かつ前記第1層よりも硬度が低い第2層とを含み、前記第4工程は、前記第1層が発生するスクラッチ音の波長と前記第2層が発生するスクラッチ音の波長とを分離して、各スクラッチ音のピッチから当該スクラッチ音が示す情報を読み取ることが望ましい。
(実施形態1)
図1は、実施形態1の認証媒体1を説明するための図である。認証媒体1は、ベース基材11上に認証凸部12、目視認識部13及び個別情報24が設けられてなる。ここで、目視認識部13及び個別情報24は必須ではなく、任意に設けて良い。
図3は、認証媒体1を擦った状態を示した図である。認証媒体1は、図3に示したように、手14の爪15にて認証凸部12を一定の方向に擦ることで、一定の音(以下、「スクラッチ音」とも記す)が発生する。
図5は、このような認証装置33を説明するための機能ブロック図である。認証装置33は、スクラッチ音を入力する入力部61と、入力したスクラッチ音と予め記録されている音とを比較して、両者の一致、不一致を判断する音比較部62と、音比較部62の判断の結果を示す文字や画像等を表示するための情報を生成する情報生成部63と、情報生成部63によって生成された視認可能な情報を表示する表示部34と、を備えている。
スクラッチ音は、図1に示した認証凸部12を構成する凸部12aのピッチを変化させることによって変化させることができる。即ち、凸部12aのピッチによってスクラッチ音の間隔が変わるため、認証装置33は、スクラッチ音の間隔を読み取ることで、認証凸部12によって認証媒体1に書き込まれた情報を得ることができる。なお、認証凸部12を構成する凸部12aのピッチは任意に設定することができ、書き込むべき情報に対応して予め設定されている。
図6(a)は、図6(b)に示すように、認証媒体1の認証凸部12を爪15で擦った時に発生するスクラッチ音を図式化して図である。図6(a)では、オシロスコープ画像31に、認証凸部12を爪15で擦った時の音出力波形32を示している。図6(a)では、音出力波形は波長毎のスクラッチ音の強弱を示すデシベルで表示されているが、この他にもスクラッチ音毎の波長を示すことができる。実施形態1は、特定の波長におけるスクラッチ音の強弱を表示させることで、認証と情報判読が可能となる。
以上説明したように、第1実施形態の認証媒体、認証装置、認証媒体の認証方法及び認証プログラムは、認証媒体表面1の凹凸部を爪等でこすることによりスクラッチ音を発生させ、そのスクラッチ音のピッチをスマートフォン等の携帯端末装置にて読み取らせ、スクラッチ音の照合及びスクラッチ音のピッチの判読により認証及びデータ表示を行うものである。従来の認証媒体は、目視または専用の読み取り装置で認証するものであるため、目視の認証で判別が困難な模倣品を専用の読み取り装置がない状況において認証することができない。第1実施形態は、一般の人が所有する比率が高い、スマートフォン等を用いることで認証媒体の認証が可能となる。
次に、本発明の実施形態2を、図面を参照しながら説明する。実施形態2で説明する図において、実施形態1で説明した構成と同様の構成については同様の符号を付し、その説明を一部略すものとする。
図8は、第2実施形態の認証媒体2を説明するための図である。認証媒体2は、ベース基材11上に認証凸部22、目視認識部13及び個別情報24が設けられている。第2実施形態では、さらに、認証凸部22の上層に認証凸部29が設けられている。なお、認証凸部22は、認証凸部12と同様に、複数の凸部22aを予め設定されているピッチで配置することによって形成される。
第2実施形態では、図8に示した認証媒体2の構成のうち、認証凸部29の表層がエンボスされて凹凸(以下、「エンボス部」とも記す)を有する形状になっている。認証凸部29のエンボス部は、図9に示したように、等間隔のピッチで凹凸が付いている。このような場合、図10(b)のように認証凸部29を爪15で擦った際に発生するスクラッチ音は、オシロスコープ画像51に示したように、認証凸部29のエンボス部が影響する音出力波形59が示す一定間隔の波に認証凸部22が影響する音出力波形52が加わった形で表される。
この際、認証凸部29は、等間隔のピッチで凹凸が形成されておらず、独自の情報を持ったピッチの凹凸を持つものであっても良い。その場合は、認証凸部22の情報と認証凸部29の情報の2つの情報を得ることができる。
認証凸部22は、第1実施形態と同様に、ベース基材11を削ることにより凹部を形成する方法やエンボス加工により形成する方法の他に、ベース基材11上に凸状の材質を付加することで形成することができる。凸状の材質としては、紙、プラスチック樹脂、ガラス、金属、木材等が好ましく、これらとベース基材11を接着し、爪15等で擦った際に簡単に剥がれなければ良い。
次に、本発明の実施例を説明する。
第1実施例では、基材として0.72mm厚の白色PVC上にオフセットインキにて絵柄を印刷し、カード状に抜き、そのカード上に顔写真及び個別情報をサーマルリボンにて印字した。さらにカード裏面より幅0.5mm高さ7mmの金属を一定間隔毎に押付けカード表面をエンボス加工し、図9に示した認証凸部22のようなエンボス部分を有する第1実施例の認証カードを製造した。
第2実施例では、上記した第1実施例の認証カードのエンボス部上に、図9に示した認証凸部29のような、認証凸部Bを形成した。認証凸部Bの形成は、以下の組成からなる樹脂をスクリーン印刷法にて、エンボス部分上にドライ膜厚にて50μm塗工した。
[認証凸部Bの組成]
合成ゴム系樹脂(JSR N230SL:JSR株式会社製) 10〜20重量部
体質顔料(白艶華O:白石カルシウム社製) 10〜20重量部
石油系ナフタ溶剤(ソルベント#100:三協化学社製) 50〜60重量部
11 ベース基材
12 認証凸部
12a、22a 凸部
13 目視認識部
14 手
15 爪
16 ピック
22、29 認証凸部
24 個別情報
31、51 オシロスコープ画像
32、52、59 音出力波形
33 認証装置
34 表示部
61 入力部
62 音比較部
63 情報生成部
Claims (10)
- ベース基材の少なくとも一部に設けられ、一定の方向に擦られた場合に一定のスクラッチ音を発生する凹凸部を有することを特徴とする認証媒体。
- 前記凹凸部は、予め設定されているピッチで配置されている複数の凹凸を含むことを特徴とする請求項1に記載の認証媒体。
- 前記凹凸部を覆い、前記凹凸部の硬度よりも硬度が低いコーティング層を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の認証媒体。
- 前記コーティング層の表面が凹凸形状になっていることを特徴とする請求項3に記載の認証媒体。
- 前記コーティング層の凹凸形状は、一定のピッチの凹凸を有することを特徴とする請求項4に記載の認証媒体。
- ベース基材の少なくとも一部に設けられ、一定の方向に擦られた場合に一定のスクラッチ音を発生する凹凸部を有する認証媒体を認証する認証装置であって、
前記凹凸部を擦ることで発生したスクラッチ音を入力する入力部と、
前記入力部によって入力されたスクラッチ音と予め記録されている音とを比較し、入力されたスクラッチ音と予め記録されている音とが一致するか否かを判断する判断部と、
前記判断部による判断の結果を示す情報を提示する情報提示部と、
を含むことを特徴とする認証媒体の認証装置。 - ベース基材の少なくとも一部に設けられ、一定の方向に擦られた場合に一定のスクラッチ音を発生する凹凸部を有する認証媒体の認証方法であって、
前記凹凸部を擦ることでスクラッチ音を発生させる第1工程と、
発生したスクラッチ音と予め記録されている音とを比較し、発生したスクラッチ音と予め記録されている音とが一致するか否かを判断する第2工程と、
前記第2工程による判断の結果を示す情報を提示する第3工程と、
を含むことを特徴とする認証媒体の認証方法。 - 発生したスクラッチ音の波長を分離して波長毎のスクラッチ音のピッチを取得し、スクラッチ音のピッチから当該スクラッチ音が示す情報を読み取る第4工程をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の認証媒体の認証方法。
- 前記凹凸部が、第1層と、当該第1層を覆い、かつ前記第1層よりも硬度が低い第2層とを含み、
前記第4工程は、前記第1層が発生するスクラッチ音の波長と前記第2層が発生するスクラッチ音の波長とを分離して、各スクラッチ音のピッチから当該スクラッチ音が示す情報を読み取ることを特徴とする請求項8に記載の認証媒体の認証方法。 - ベース基材の少なくとも一部に設けられて一定の方向に擦られた場合に一定のスクラッチ音を発生する凹凸部を有する認証媒体を認証する認証装置において実行される認証プログラムであって、
コンピュータに、
前記凹凸部を擦ることで発生したスクラッチ音を入力する入力機能と、
前記入力機能によって入力されたスクラッチ音と予め記録されている音とを比較し、入力されたスクラッチ音と予め記録されている音とが一致するか否かを判断する判断機能と、
前記判断機能による判断の結果を示す情報を提示する情報提示機能と、と、を実現させることを特徴とする認証媒体の認証プログラム。
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