JP2015069244A - 配信システム、配信方法、及びプログラム - Google Patents

配信システム、配信方法、及びプログラム Download PDF

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小山  毅
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Abstract

【課題】同じ通信端末を複数のユーザが利用する場合であっても、同じユーザが複数の通信端末を利用する場合であっても、ユーザに対応する認証情報を用いて、ユーザ認証が必要な外部のコンテンツ提供装置から認証を受けられるようにする。【解決手段】配信管理装置2のブラウザは、ウェブサーバからコンテンツデータを取得して、通信端末に配信する映像(音)データを生成する。ブラウザは、配信先の通信端末に対応する実行環境情報を取得し、ユーザ認証が必要なウェブサイトからコンテンツデータを取得する場合には、このウェブサイトを提供するウェブサーバ8’から取得した有効期限内のCookie情報が、配信先の通信端末を利用するユーザに対応する情報として実行環境情報に含まれている場合は、このCookie情報の認証トークンを取り出してウェブサーバ8’に送信し、コンテンツデータを取得する。【選択図】図21

Description

本発明は、通信端末に通信ネットワークを介してデータを配信する配信システム、配信方法、及びプログラムに関する。
従来、ユーザ認証を行う際のユーザの入力操作を軽減する方法として、ユーザ認証に成功した場合に発行される認証トークンを保存しておき、次回のユーザ認証では、その認証トークンを用いて認証を行う方法が知られている。例えば、特許文献1には、画像処理装置がサービス提供サーバと連携し、サービス提供サーバが提供するウェブサービスを利用した画像処理を行う情報処理システムにおいて、サービス提供サーバでのユーザ認証が成功した場合に発行される認証トークンを画像処理装置に保存し、保存した認証トークンを用いて画像処理装置がサービス提供サーバから認証を受けることが記載されている。
しかし、特許文献1に記載の技術では、認証トークンを画像処理装置に保存する構成のため、同じ画像処理装置を複数のユーザが利用する場合や、同じユーザが複数の画像処理装置を利用する場合には、認証トークンを用いたユーザ認証を行うことができない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、同じ通信端末を複数のユーザが利用する場合であっても、同じユーザが複数の通信端末を利用する場合であっても、ユーザに対応する認証情報を用いて、ユーザ認証が必要な外部のコンテンツ提供装置から認証を受けることができる配信システム、配信方法、及びプログラムを提供することを主な目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、通信端末に通信ネットワークを介してデータを配信する配信システムであって、前記通信端末の認証を行うとともに、前記通信端末を利用するユーザのユーザ認証を行う認証手段と、前記通信端末に対応する実行環境情報を記憶する記憶手段と、前記認証手段による前記通信端末の認証及びユーザ認証が成功した場合に、前記通信端末に対応する前記実行環境情報を取得するとともに、所定の記述言語で示されたコンテンツデータを取得して、映像データ又は音データを生成する生成手段と、前記生成手段によって生成された前記映像データ又は前記音データのデータ形式を、通信ネットワークを介して前記通信端末に配信できるデータ形式に変換する変換手段と、前記変換手段によって変換された前記映像データ又は前記音データを、前記通信端末に配信する配信手段と、を備え、前記生成手段は、ユーザ認証が必要な外部のコンテンツ提供装置から前記コンテンツデータを取得する場合に、前記コンテンツ提供装置から過去に取得した有効期限内の第1認証情報が、前記通信端末を利用するユーザに対応する情報として前記実行環境情報に含まれていなければ、前記通信端末を利用するユーザが入力した入力情報を前記コンテンツ提供装置に送信し、ユーザ認証が成功した場合に前記コンテンツ提供装置から送信される前記第1認証情報及び前記コンテンツデータを取得して、前記第1認証情報を前記実行環境情報の一つとして前記通信端末を利用するユーザに対応付けて前記記憶手段に格納し、有効期限内の前記第1認証情報が、前記通信端末を利用するユーザに対応する情報として前記実行環境情報に含まれていれば、前記第1認証情報を前記コンテンツ提供装置に送信して、前記コンテンツ提供装置から送信される前記コンテンツデータを取得することを特徴とする。
本発明によれば、ユーザ認証が成功した場合に外部のコンテンツ提供装置から送信される第1認証情報を、通信端末に対応する実行環境情報の一つとして、通信端末を利用するユーザに対応付けて記憶するので、同じ通信端末を複数のユーザが利用する場合であっても、同じユーザが複数の通信端末を利用する場合であっても、ユーザに対応する認証情報を用いて、ユーザ認証が必要な外部のコンテンツ提供装置から認証を受けることができるという効果を奏する。
図1は、本実施形態に係る配信システムの概略図である。 図2は、通信端末にドングルを取り付ける際のイメージ図である。 図3は、基本的な配信方法を示す概念図である。 図4は、マルチキャストの概念図である。 図5は、マルチディスプレイの概念図である。 図6は、配信管理装置を介して複数の通信端末を使った複合配信の概念図である。 図7は、配信管理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図8は、ドングルのハードウェア構成の一例を示す図である。 図9は、主に配信管理装置の各機能を示す機能ブロック図である。 図10は、エンコーダブリッジ部の詳細図である。 図11は、変換部の各機能を示す機能ブロック図である。 図12は、主に通信端末の各機能を示す機能ブロック図である。 図13は、端末管理装置の各機能を示す機能ブロック図である。 図14は、配信先選択メニュー画面の概念図である。 図15−1は、端末管理テーブルの概念図である。 図15−2は、実行環境情報に含まれる過去のCookie情報の詳細を示す概念図である。 図16は、利用可能端末管理テーブルの概念図である。 図17は、ユーザ利用端末管理テーブルの概念図である。 図18は、配信管理装置の基本的な配信処理の一例を示すシーケンス図である。 図19は、配信管理装置の基本的な配信処理の他の例を示すシーケンス図である。 図20は、ユーザ認証が必要なウェブサイトに最初にアクセスする際の配信処理を示すシーケンス図である。 図21は、ユーザ認証が必要なウェブサイトに再度アクセスする際の配信処理を示すシーケンス図である。 図22は、配信管理装置の基本的な配信処理の他の例を示すシーケンス図である。 図23は、配信管理装置を介して複数の通信端末を使った複合配信の処理を示すシーケンス図である。 図24は、配信管理装置と通信端末との間で行われる時刻調整の処理を示すシーケンス図である。 図25は、配信管理装置から通信端末に送信するデータの回線適応制御の処理を示すシーケンス図である。 図26は、通信端末から配信管理装置に送信するデータの回線適応制御の処理を示すシーケンス図である。 図27は、マルチディスプレイの処理を示すシーケンス図である。 図28は、マルチディスプレイの処理を示すシーケンス図である。 図29は、マルチディスプレイの処理を示すシーケンス図である。
以下に図面を用いて、本実施形態に係る配信システムを詳細に説明する。以下に示す実施形態は、クラウドコンピューティングを利用してウェブコンテンツを映像データ、音データ、又は映像データ及び音データに変換してパーソナルコンピュータや電子黒板等の通信端末に配信する配信システムとしての適用例である。なお、以下、映像及び音のうち少なくとも一方を示す場合には、「映像(音)」と表記する。
〔実施形態の概略〕
まず、図1を用いて、本実施形態の概略を説明する。図1は、本実施形態に係る配信システム1の概略図である。
<システム構成の概略>
まず、配信システム1の構成の概略について説明する。図1に示すように、本実施形態の配信システム1は、配信管理装置2、複数の通信端末5a〜5f、端末管理装置7、及びウェブサーバ8を備えて構築されている。なお、以下では、複数の通信端末5a〜5fのうち、任意の通信端末を示す場合には、「通信端末5」と表記する。配信管理装置2、端末管理装置7、及びウェブサーバ8は、いずれもサーバコンピュータによって構築されている。
通信端末5は、配信システム1のサービスを受けるユーザが利用する端末である。このうち、通信端末5aは、ノートPC(Personal Computer)である。通信端末5bは、スマートフォンやタブレット端末等のモバイル端末である。通信端末5cは、コピー、スキャン、プリント、及びファックスの各機能が複合されたMFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product)である。通信端末5dは、プロジェクタである。通信端末5eは、カメラ、マイク及びスピーカを備えたテレビ(ビデオ)会議端末である。通信端末5fは、ユーザ等によって描かれた文字や図形等を電子的に変換することが可能な電子黒板(ホワイトボード)である。
なお、通信端末5は、図1に示したような端末だけでなく、腕時計、自動販売機、ガスメータ、カーナビゲーション装置、ゲーム機、エアコン、照明器具、カメラ単体、マイク単体、スピーカ単体等であってもよい。
また、配信管理装置2、通信端末5、端末管理装置7、及びウェブサーバ8は、インターネットやLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク9によって通信することができる。この通信ネットワーク9には、3G(3rd Generation)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)等の無線通信によるネットワークも含まれる。
なお、通信端末5によっては、通信端末5d等のように、通信ネットワーク9を介して他の端末やシステムと通信する機能を有していないものがある。しかし、図2に示すように、ユーザが通信端末5dのUSB(Universal Serial Bus)やHDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)等のインターフェース部にドングル99を差し込むことで、通信端末5は通信ネットワーク9を介して他の端末やシステムと通信可能となる。なお、図2は、通信端末にドングル99を取り付ける際のイメージ図である。
配信管理装置2は、クラウド上に存在するウェブブラウザとしての、いわゆるクラウドブラウザ(以下、「ブラウザ20」と表記する)を有する。配信管理装置2は、ブラウザ20を用いてクラウド上でウェブコンテンツをレンダリングし、これにより得られたH.264やMPEG−4等の映像(音)データを通信端末5に配信する。
端末管理装置7は、管理サーバとしての機能を有し、例えば、通信端末5のログイン認証や、通信端末5の契約情報等の管理等を行う。また、端末管理装置7は、電子メールを送信するためのSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバの機能を有している。端末管理装置7は、例えば、クラウドのサービス(IaaS:Infrastructure as a Service)上に展開される仮想マシンとして実現することができる。端末管理装置7は、不測の事態に対応して継続的なサービス提供を行うために、多重化して運用することが望ましい。
また、配信管理装置2のブラウザ20は、リアルタイムコミュニケーション(RTC:Real-time communication/collaboration)を可能にしている。更に、配信管理装置2は、図11に示す後述のエンコード部19を有しており、このエンコード部19は、ブラウザ20によって生成された映像(音)データに対して、リアルタイムのエンコードを行うことができる。そのため、配信管理装置2の処理は、例えば、DVDプレーヤによって、DVDに記録されているリアルタイム性のない映像(音)データを読み出して配信する場合等とは異なる。
<各種配信方式の概略>
続いて、本実施形態の配信システム1における各種配信方式の概略について説明する。
(基本配信)
図3は、本実施形態の配信システム1における基本的な配信方法を示す概念図である。配信システム1では、図3に示すように、配信管理装置2のブラウザ20がウェブサーバ8からウェブコンテンツデータ〔A〕を取得し、レンダリングすることにより、映像(音)データ〔A〕を生成する。そして、エンコーダブリッジ部30が、映像(音)データ〔A〕をエンコード等して、通信端末5に配信する。これにより、たとえHTML(Hyper Text Markup Language)やCSS(Cascading Style Sheets)等により作成されたウェブコンテンツがリッチであっても、H.264やMPEG−4等の映像(音)データとして配信される。このため、低スペックの通信端末5であってもスムーズに映像(音)を再生することが可能になる。また、本実施形態の配信システム1では、配信管理装置2のブラウザ20を最新化しておくことで、ローカルとしての通信端末5にコンテンツを提供するブラウザを最新化しなくても、最新のリッチなウェブコンテンツをスムーズに再生することが可能となる。
また、配信システム1は、上述の配信方法を応用し、図4乃至図6に示すように、同一拠点又は複数の拠点にある複数の通信端末5に、ウェブコンテンツを映像(音)データとして配信することも可能である。ここで、図4乃至図6に示す配信方法について説明する。
(マルチキャスト)
図4は、マルチキャストの概念図である。図4に示すように、配信管理装置2の単一のブラウザ20は、ウェブサーバ8からウェブコンテンツデータ〔A〕を取得してレンダリングすることで、映像(音)データ〔A〕を生成する。そして、エンコーダブリッジ部30が、映像(音)データ〔A〕をエンコードする。その後、配信管理装置2は、映像(音)データ〔A〕を複数の通信端末5f1,5f2,5f3に配信する。これにより、例えば複数の拠点に設置された複数の通信端末5f1,5f2,5f3において、同じ映像(音)が出力される。なお、この場合、複数の通信端末5f1,5f2,5f3が同じ表示再生能力(解像度が同じ等)を有する必要はない。このような配信方法は、例えば「マルチキャスト」と呼ぶ。
(マルチディスプレイ)
図5は、マルチディスプレイの概念図である。図5に示すように、配信管理装置2の単一のブラウザ20は、ウェブサーバ8からウェブコンテンツデータ〔XYZ〕を取得してレンダリングすることで、単一の映像(音)データ〔XYZ〕を生成する。そして、エンコーダブリッジ部30が、単一の映像(音)データ〔XYZ〕を、複数の映像(音)データ〔X〕,〔Y〕,〔Z〕に分割した後にエンコードする。その後、配信管理装置2は、分割後の映像(音)データ〔X〕を通信端末5f1に配信する。また、同じように、配信管理装置2は、分割後の映像(音)データ〔Y〕を通信端末5f2に配信し、分割後の映像(音)データ〔Z〕を通信端末5f3に配信する。これにより、例えば、横長のウェブコンテンツデータ〔XYZ〕であっても、複数の通信端末5f1,5f2,5f3で分割して映像が表示されるため、これら通信端末5f1,5f2,5f3を一列に並べて設置すれば、1つの大きな映像を表示させることと同様の効果を得ることができる。なお、この場合、通信端末5f1,5f2,5f3が同じ表示再生能力(解像度が同じ等)を有する必要がある。このような配信方法は、例えば「マルチディスプレイ」と呼ぶ。
(複合配信)
図6は、配信管理装置2を介して複数の通信端末5を使った複合配信の概念図である。図6に示すように、第1の拠点(図6の右側)では、電子黒板としての通信端末5f1及びテレビ会議端末としての通信端末5e1が利用され、第2の拠点(図6の左側)では、同じく電子黒板としての通信端末5f2及びテレビ会議端末としての通信端末5e2が利用されている。また、第1の拠点では、通信端末5f1にストロークによる文字等の操作データを表示させるための電子ペンP1が利用され、第2の拠点では、通信端末5f2にストロークによる文字等の操作データを表示させるための電子ペンP2が利用されている。なお、図6に示す例では、第1の拠点において、電子黒板としての通信端末5f1にテレビ会議端末としての通信端末5e1が接続され、通信端末5e1のカメラ・マイク・スピーカが、通信端末5f1の外付けのカメラ・マイク・スピーカとして利用されている。同様に、第2の拠点において、電子黒板としての通信端末5f2にテレビ会議端末としての通信端末5e2が接続され、通信端末5e2のカメラ・マイク・スピーカが、通信端末5f2の外付けのカメラ・マイク・スピーカとして利用されている。
そして、第1の拠点において、通信端末5e1によって取得された映像(音)データ〔E1〕は、エンコード部60でエンコードされた後に、配信管理装置2に送信される。その後、配信管理装置2のデコード部40でデコードされて、ブラウザ20に入力される。また、電子ペンP1によって通信端末5f1に描かれたストローク等を示す操作データ〔p1〕は、配信管理装置2に送信され、ブラウザ20に入力される。一方、第2の拠点においても、通信端末5e2によって取得された映像(音)データ〔E2〕は、エンコード部60でエンコードされた後に、配信管理装置2に送信される。その後、配信管理装置2のデコード部40でデコードされて、ブラウザ20に入力される。また、電子ペンP2によって通信端末5f2に描かれたストローク等の操作データ〔p2〕は、配信管理装置2に送信され、ブラウザ20に入力される。
一方、ブラウザ20は、例えば、ウェブサーバ8から通信端末5f1,5f2のぞれぞれのディスプレイに表示される背景画像のウェブコンテンツデータ〔A〕を取得する。そして、ブラウザ20は、ウェブコンテンツデータ〔A〕、操作データ〔p1〕,〔p2〕及び映像(音)データ〔E1〕,〔E2〕を結合してレンダリングすることで、所望のレイアウトに設置した映像(音)データを生成する。そして、エンコーダブリッジ部30は、映像(音)データをエンコードし、配信管理装置2が各拠点に同じ映像(音)データを配信する。これにより、第1の拠点では、通信端末5f1のディスプレイ上に、映像(〔A〕、〔p1〕、〔p2〕、〔E1(映像部分)〕及び〔E2(映像部分)〕)が表示されると共に、通信端末5e1のスピーカから音〔E2(音部分)〕が出力される。一方、第2の拠点でも、通信端末5f2のディスプレイ上に、映像(〔A〕、〔p1〕、〔p2〕、〔E1(映像部分)〕及び〔E2(映像部分)〕)が表示されると共に、通信端末5e2のスピーカから音〔E1(音部分)〕が出力される。なお、第1の拠点では、通信端末5f1のエコーキャンセル機能により、自拠点の音〔E1(音部分)〕は出力されない。一方、第2の拠点では、通信端末5f2のエコーキャンセル機能により、自拠点の音〔E2(音部分)〕は出力されない。
以上により、第1の拠点と第2の拠点とでは、遠隔地間においてリアルタイムで同じ情報を共有する遠隔共有処理を行うことができるため、本実施形態の配信システム1は遠隔会議等に有効である。
〔実施形態の詳細な説明〕
続いて、図7乃至図29を用いて、実施形態の詳細な説明を行う。
<実施形態のハードウェア構成>
まず、図7及び図8を用いて、本実施形態のハードウェア構成を説明する。図7は、配信管理装置2のハードウェア構成の一例を示す図である。また、図8は、ドングル99のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、通信端末5、端末管理装置7、及びウェブサーバ8のハードウェア構成は、図7に示す配信管理装置2のハードウェア構成と同様であるため、説明を省略する。
図7に示すように、配信管理装置2は、配信管理装置2全体の動作を制御するCPU201、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM202、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203、プログラム等の各種データを記憶するHDD204、CPU201の制御にしたがってHDD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDC(Hard Disk Controller)205、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ207、各種情報を表示するディスプレイ208、通信ネットワーク9を利用してデータ送信したりドングル99を接続するためのI/F209、キーボード211、マウス212、マイク213、スピーカ214、GPU(Graphics Processing Unit)215、上記各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン220を備えている。
なお、各通信端末、各システム又は各サーバ用のプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。
次に、図8を用いて、ドングル99のハードウェア構成について説明する。図8に示すように、ドングル99は、ドングル99全体の動作を制御するCPU91、基本入出力プログラムを記憶したROM92、CPU91のワークエリアとして使用されるRAM93、CPU91の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行うEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)94、各種の画像処理を行うGPU(Graphics Processing Unit)95、通信端末5のI/F209に接続するためのI/F96、アンテナ97a、このアンテナ97aを利用して短距離無線技術により通信を行う通信部97、及び、上記各部を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン90を備えている。なお、短距離無線技術として、例えば、NFC(Near Field Communication)規格、BlueTooth(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、ZigBee(登録商標)等が挙げられる。
<実施形態の機能構成>
次に、図9乃至図17を用い、本実施形態の機能構成について説明する。
(配信管理装置の機能構成)
図9は、主に配信管理装置2の各機能を示す機能ブロック図である。図9では、配信管理装置2が通信端末5f1に対して映像(音)データを配信する場合の機能構成を示しているが、配信先が通信端末5f1以外の場合も、同様の機能構成を有する。なお、配信管理装置2は、複数の配信エンジンサーバを備えているが、説明を簡単にするために、以下では、単一の配信エンジンサーバを備えている場合について説明する。
配信管理装置2は、図7に例示したハードウェア構成及びプログラムによって、図9に示す各機能構成を実現する。具体的に、配信管理装置2は、ブラウザ20、送受信部21、ブラウザ管理部22、送信用FIFO24、時刻管理部25、時刻取得部26、回線適応制御部27、エンコーダブリッジ部30、送受信部31、インデックス生成部32、受信用FIFO34、認識部35、遅延情報取得部37a、回線適応制御部37b、及びデコード部40を有している。更に、配信管理装置2は、図7に示したHDD204によって構築される記憶部2000を有している。この記憶部2000には、認識部35から出力された後述の認識情報が記憶される。なお、ブラウザ20が取得したコンテンツデータは、キャッシュとして、記憶部2000に一時的に記憶しておくこともできる。
上述の各機能構成のうち、ブラウザ20は、配信管理装置2内で動作するウェブブラウザである。ブラウザ20は、ウェブコンテンツデータ等のコンテンツデータをレンダリングすることにより、RGBデータ(又はPCM(Pulse Code Modulation)データ)を生成する。また、ブラウザ20は、例えば後述のプラグインを用いて映像(音)ファイルを再生することにより、映像(音)データを生成することができる。本実施形態では、ブラウザ20が生成するデータが、映像(音)データであるものとして説明する。ブラウザ20は、ウェブコンテンツのリッチ化に対応させて常に最新化されている。
また、本実施形態の配信システム1では、配信管理装置2内に複数のブラウザ20を用意しており、これら複数のブラウザ20の中からユーザセッションに使用するクラウドブラウザが選択される。なお、ここでは、説明を簡略化するため、単一のブラウザ20が用意されている場合について、以下続けて説明する。
ブラウザ20は、例えば、Media Player、Flash Player、JavaScript(登録商標)、CSS(Cascading Style Sheet)及びHTML(HyperText Markup Language)レンダラを有する。なお、JavaScript(登録商標)には、標準規格のものと配信システム1独自のものが含まれる。ここで、Media Playerは、映像(音)ファイルなどのマルチメディアファイルをブラウザ20内で再生するためのブラウザプラグインである。Flash Playerは、Flashコンテンツをブラウザ20内で再生するためのブラウザプラグインである。独自のJavaScript(登録商標)は、配信システム1に固有のサービスのAPI(Application Programming Interface)を提供するJavaScript(登録商標)群である。CSSは、HTMLで記述されたウェブページの見栄えやスタイルを効率的に定義するための技術である。HTMLレンダラは、ウェブキットベースのHTMLレンダリングエンジンである。
送受信部21は、端末管理装置7やウェブサーバ8との間で、各種データや要求等の送受信を行う。例えば、送受信部21は、端末管理装置7からユーザ認証を行うための後述の認証画面データを受信し、認証用のブラウザに渡す。また、送受信部21は、ウェブサーバ8のコンテンツサイトからウェブコンテンツデータを受信し、コンテンツ用のブラウザ20に渡す。
ブラウザ管理部22は、ブラウザ20やエンコーダブリッジ部30の管理を行う。例えば、ブラウザ管理部22は、ブラウザ20やエンコーダブリッジ部30に、起動又は終了を指示したり、起動又は終了時にエンコーダIDを採番したりする。ここで、エンコーダIDは、ブラウザ管理部22がエンコーダブリッジ部30のプロセスを管理するために採番する識別情報である。また、ブラウザ管理部22は、ブラウザ20が起動されるたびに、ブラウザIDを採番して管理する。ここで、ブラウザIDは、ブラウザ管理部22がブラウザ20のプロセスを管理するために採番し、ブラウザ20を識別するための識別情報である。
また、ブラウザ管理部22は、送受信部31を介して通信端末5から各種操作データ〔p〕を取得し、ブラウザ20に出力する。なお、操作データ〔p〕は、通信端末5での操作イベント(キーボード211やマウス212等による操作や電子ペンPによるストローク等)によって生じたデータである。通信端末5に、温度センサ、湿度センサ、及び加速度センサ等の各種センサが設けられている場合には、ブラウザ管理部22は、通信端末5から各センサの出力信号であるセンサ情報を取得し、ブラウザ20に出力する。
送信用FIFO24は、ブラウザ20で生成された映像(音)データ〔AEp〕を格納するバッファである。
時刻管理部25は、配信管理装置2独自の時刻Tを管理している。時刻取得部26は、後述の通信端末5における時刻制御部56と連携して、時刻調整の処理を行う。具体的には、時刻取得部26は、時刻管理部25から配信管理装置2における時刻Tを示す時刻情報(T)を取得したり、送受信部31及び送受信部51を介して、後述の時刻制御部56から通信端末5における時刻tを示す時刻情報(t)を受信したり、時刻制御部56に時刻情報(t)及び時刻情報(T)を送信したりする。
回線適応制御部27は、後述の送信遅延時間情報(D)に基づいて、再生遅延情報Uを計算したり、エンコーダブリッジ部30における変換部10のフレームレートやデータの解像度等の動作条件を計算したりする。この再生遅延時間は、再生までにデータがバッファリングされることで、再生を遅延させるための時間である。
エンコーダブリッジ部30は、ブラウザ20で生成されて送信用FIFO24に格納された映像(音)データ〔AEp〕について、データ形式の変換等の処理を実行する。エンコーダブリッジ部30によってデータ形式の変換等が行われた映像(音)データは、送受信部31を介して、配信対象の通信端末5に配信される。
エンコーダブリッジ部30については、図10及び図11を用いて、更に詳細に説明する。図10は、エンコーダブリッジ部30の詳細図である。また、図11は、変換部10の各機能を示す機能ブロック図である。
図10に示すように、エンコーダブリッジ部30は、作成・選択部310、及び選択部320と、これらの間に構築される複数の変換部10a,10b,10cとを備える。ここでは、3つの変換部10a,10b,10cを示したが、変換部の数はいくつであってもよい。なお、以下、任意の変換部を「変換部10」と表記する。
更に、変換部10は、ブラウザ20によって生成された映像(音)データのデータ形式を、通信ネットワーク9を介して通信端末5に配信できるデータ形式に変換する。そのため、変換部10は、図11に示すように、トリミング部11、リサイズ部12、分割部13、及びエンコード部19を有する。トリミング部11、リサイズ部12、及び分割部13は、音データの場合は、処理を行わない。
トリミング部11は、映像の一部だけを切り出す処理を行う。リサイズ部12は、映像(画像)の縮尺を変更する。分割部13は、図5に示したように、ウェブサーバ8から取得したウェブコンテンツを分割する。
エンコード部19は、ブラウザ20で生成された画像(音)データをエンコードすることにより、通信ネットワーク9を介して通信端末5に画像(音)データを配信できるように変換する。また、エンコード部19は、映像が動かなければ(フレーム間で変化がなければ)、以降、映像が動くまでスキップフレームを挿入することで帯域をセーブする。なお、音の場合には、エンコードだけが行われる。
作成・選択部310は、新たに変換部10を作成したり、既に作成されている変換部10に対して入力させる映像(音)データを選択したりする。作成・選択部310が新たに変換部10を作成する場合の例としては、例えば、通信端末5における映像(音)データの再生能力に応じた変換が可能な変換部10を作成する場合等が挙げられる。また、作成・選択部310が変換部10に対して入力させる映像(音)データを選択する場合の例としては、例えば、既に作成されている変換部10を選択する場合等が挙げられる。例えば、通信端末5aへの配信に加えて通信端末5bへの配信を開始するにあたって、通信端末5aへ配信している映像(音)データと同じ映像(音)データを通信端末5bへ配信する場合がある。このような場合で、更に、通信端末5bが通信端末5aにおける映像(音)データの再生能力と同じ再生能力を有する場合等が挙げられる。すなわち、このような場合、作成・選択部310は、通信端末5b用に新たな変換部10bを作成せずに、通信端末5a用に既に作成している変換部10aを利用する。
選択部320は、既に作成されている変換部10から所望のものを選択する。これら作成・選択部310と選択部320による選択によって、例えば図7に示した複数の通信端末5を使った複合配信等、様々なパターンの配信を行うことができる。
図9に戻り、送受信部31は、通信端末5との間で、各種データや要求等の送受信を行う。例えば、送受信部31は、HTTPS(Hypertext Transfer Protocol over Secure Socket Layer)サーバを介して、配信システム1独自のプロトコルにより、配信システム1のサービスを受けるために通信端末5にインストールされたアプリケーションプログラム(ユーザアプリやデバイスアプリ)へのデータ送信及びデータ受信を行う。この独自のプロトコルは、配信管理装置2と通信端末5との間でリアルタイムに途切れることなくデータを送受信するためのHTTPSベースのアプリケーション層プロトコルである。また、送受信部31は、送信レスポンス制御、リアルタイムデータの作成、クライアントコマンド送信、受信レスポンス制御、受信データ分析、及びジェスチャ変換の各処理を行う。
送信レスポンス制御は、配信管理装置2から通信端末5にデータを送信するために、通信端末5からリクエスト(要求)されたダウンロード用のHTTPSセッションを管理する処理である。このダウンロード用のHTTPSセッションのレスポンスはすぐに終了せず、一定時間(1〜数分)保持する。送受信部31は、通信端末5に送るデータを動的にレスポンスのBody部に書き込む。また、再接続のコストをなくすため、通信端末5からは前のセッションが終了しないうちに別のリクエストが届くようにする。送受信部31を、前のリクエストが完了するまで待機させておくようにすることで、再接続を行っても、オーバヘッドを削除することができる。
リアルタイムデータの作成は、図11に示したエンコード部19で生成された圧縮映像(及び圧縮音)のデータに独自のヘッダを付与して、通信端末5への下り用のHTTPSのBody部に書き込む処理である。
クライアントコマンド送信は、通信端末5に送信するコマンドデータを生成し、通信端末5への配信用(下り用)のHTTPSのBody部に書き込む処理である。
受信レスポンス制御は、配信管理装置2が通信端末5からデータを受信するために、通信端末5からリクエストされた送信用(上り用)のHTTPSセッションを管理する処理である。このHTTPSセッションのレスポンスはすぐに終了せず、一定時間(1〜数分)保持される。通信端末5は、配信管理装置2の送受信部31に送るデータを動的にリクエストのBody部に書き込む。
受信データ分析は、通信端末5から送られてきたデータを種別ごとに分析し、必要なプロセスにデータを渡す処理である。
ジェスチャ変換は、ユーザが電子黒板としての通信端末5fに電子ペンPや手書きにより入力したジェスチャイベントを、ブラウザ20が受け取れる形式に変換する処理である。
図9に戻り、受信用FIFO34は、デコード部40でデコードされた映像(音)データを格納するバッファである。
認識部35は、通信端末5から受信する映像(音)データ〔E〕に対しての処理を行う。具体的には、認識部35は、例えば、サイネージ向けに、後述のカメラ62で撮影された映像から人や動物の顔、年齢、及び性別などを認識する。また、認識部35は、オフィス向けに、後述のカメラ62で撮影された映像から顔認識による名前タグ付けや背景映像の差し替え処理などを行う。認識部35は、認識した内容を示す認識情報を記憶部2000に記憶させる。この認識部35は、認識拡張ボードで処理を行うことで高速化が実現される。
遅延情報取得部37aは、上り用(通信端末5から配信管理装置2への通信用)の回線適応制御の処理に用いられる後述の遅延情報取得部57に対応して、下り用(配信管理装置2から通信端末5への通信用)の回線適応制御の処理に用いられる。具体的には、遅延情報取得部37aは、デコード部40から送信遅延時間d1を示す送信遅延時間情報(d1)を取得して一定時間保持しておき、複数の送信遅延時間情報(d1)を取得したところで、回線適応制御部37bに、複数の送信遅延時間d1による度数分布情報を示す送信遅延時間情報(d)を出力する。
回線適応制御部37bは、上り用の回線適応制御の処理に用いられる上述した回線適応制御部27に対応して、下り用の回線適応制御の処理に用いられる。具体的には、回線適応制御部37bは、送信遅延時間情報(d)に基づいて、エンコード部60の動作条件を計算する。また、回線適応制御部37bは、送受信部31及び後述の送受信部51を介して通信端末5のエンコード部60に、フレームレートやデータの解像度等の動作条件を示す回線適応制御信号を送信する。
デコード部40は、通信端末5から送信されて来た映像(音)データ〔E〕をデコードする。
(通信端末の機能構成)
続いて、図12を用いて、通信端末5の機能構成について説明する。図12は、主に通信端末5の各機能を示す機能ブロック図である。図12では、通信端末5の1つとして通信端末5f1を例示しているが、通信端末5f1以外の通信端末5であっても、同様の機能構成を有する。なお、通信端末5のうち、ユーザアプリがインストールされた通信端末5は、ユーザが配信システム1へのログインや映像(音)データの配信の開始又は停止などを行うためのインターフェースとなる。一方、デバイスアプリがインストールされた通信端末5は、映像(音)データの送受信や操作データの送信を行うのみで、上記インターフェースは持たない。以下では、便宜上、通信端末5にユーザアプリがインストールされているものとして説明する。
通信端末5は、図7と同様のハードウェア構成及びプログラム(ユーザアプリ)によって、図12に示す各機能構成を実現する。具体的に、通信端末5は、デコード部50、送受信部51、操作部52、再生制御部53、レンダリング部55、時刻制御部56、遅延情報取得部57、表示部58、エンコード部60を有している。更に、通信端末5は、図7に示したRAM203によって構築される記憶部5000を有している。この記憶部5000には、後述の時刻差Δを示す時刻差情報(Δ)、及び通信端末5における時刻tを示す時刻情報(t)等が記憶される。
デコード部50は、配信管理装置2から配信され、再生制御部53から出力された映像(音)データ〔AEp〕をデコードする。
送受信部51は、配信管理装置2の送受信部31、及び後述の端末管理装置7の送受信部71aとの間で、各種データや要求等の送受信を行う。例えば、送受信部51は、通信端末5のログイン処理において、操作部52による通信端末5の起動に基づき、端末管理装置7の送受信部71にログイン要求を行う。
操作部52は、ユーザの操作入力を受け付ける処理を行う。例えば、操作部52は、電源スイッチ、キーボード、マウス、電子ペンP等による入力や選択等を受け付け、操作データとして配信管理装置2のブラウザ管理部22に送信する。
再生制御部53は、送受信部51から受けた映像(音)データ(リアルタイムデータのパケット)をバッファリングし、再生遅延時間Uを考慮してデコード部50に出力する。
レンダリング部55は、デコード部50によってデコードされたデータをレンダリングする。
時刻制御部56は、配信管理装置2の時刻取得部26と連携して、時刻調整の処理を行う。具体的には、時刻制御部56は、記憶部5000から通信端末5における時刻tを示す時刻情報(t)を取得する。また、時刻制御部56は、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2の時刻取得部26に、配信管理装置2における時刻Tを示す時刻情報(T)を要求する。この場合、時刻情報(T)の要求と共に、時刻情報(t)が送信される。
遅延情報取得部57は、再生制御部53から送信遅延時間D1を示す送信遅延時間情報(D1)を取得して一定時間保持しておき、複数の送信遅延時間情報(D1)を取得したところで、送受信部51及び送受信部31を介して回線適応制御部27に、複数の送信遅延時間D1による度数分布情報を示す送信遅延時間情報(D)を送信する。なお、送信遅延時間情報(D)は、例えば、100フレームに1回送信される。
表示部58は、レンダリング部55によってレンダリングされたデータを再生する。
エンコード部60は、内蔵されたマイク213(図7参照)や、外付けのカメラ62及びマイク63から取得してエンコードした映像(音)データ〔E〕と、記憶部5000から取得した現時点の通信端末5における時刻t0を示す時刻情報(t0)と、同じく記憶部5000から取得した時間差Δを示す時間差情報(Δ)を、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2のデコード部40に送信する。エンコード部60の動作条件は、回線適応制御部37bから受信した回線適応制御信号に基づいて変更される。更に、動作条件が変更されると、エンコード部60は、新たな動作条件に従って、カメラ62及びマイク63から取得してエンコードした映像(音)データ〔E〕と、記憶部5000から取得した現時点の通信端末5における時刻t0を示す時刻情報(t0)と、記憶部5000から取得した時間差Δを示す時間差情報(Δ)とを、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2のデコード部40に送信する。
なお、内蔵されたマイク213や、外付けのカメラ62及びマイク63は、入力手段の一例であり、エンコードやデコードが必要な各種デバイスである。入力手段は、映像(音)データの他に、触覚(touch)データや嗅覚(smell)データを出力することができてもよい。図12では、電子黒板としての通信端末5f1にテレビ会議端末としての通信端末5eが接続され、通信端末5eのカメラ及びマイクが、通信端末5f1の外付けのカメラ62及びマイク63として利用される例を示している。
(端末管理装置の機能構成)
続いて、図13を用いて、端末管理装置7の機能構成について説明する。図13は、端末管理装置7の各機能を示す機能ブロック図である。
端末管理装置7は、図7と同様のハードウェア構成及びプログラムによって、図13に示す各機能構成を実現する。具体的に、端末管理装置7は、送受信部71a、送受信部71b、及び認証部75を有している。また、端末管理装置7は、図7に示したHDD204によって構築される記憶部7000を有している。
記憶部7000には、配信先選択メニューデータ7030、認証画面データ7040、端末管理テーブル7010、利用可能端末管理テーブル7020、ユーザ利用端末管理テーブル7050が記憶される。また、記憶部7000には、不図示のユーザ管理テーブルが記憶される。ユーザ管理テーブルは、配信システム1のサービスを受けるユーザとして登録されたユーザに対して一意に割り当てられる配信システムユーザIDと、ユーザにより設定されたパスワードとを対応付けて格納している。
配信先選択メニューデータ7030は、図14に示すような配信先選択メニュー画面を表示させるためのデータである。図14は、配信先選択メニュー画面の概念図である。この図14に示す配信先選択メニュー画面では、映像(音)データの配信先として選択できる通信端末5について、後述の共有ID及び表示名が一覧表示される。ユーザは、この配信先選択メニュー画面上で、映像(音)データの配信先として希望する通信端末5の項目にチェックを入れ、「OK」ボタンを押下することで、希望する通信端末5に映像(音)データを配信させることができる。
認証画面データ7040は、配信システム1のアカウントによるユーザ認証のための認証画面を表示させるためのデータである。認証画面には、配信システムユーザIDを入力する入力欄と、パスワードを入力する入力欄と、「OK」ボタンとが設けられている。ユーザがこの認証画面上で配信システムユーザID及びパスワードを入力し、「OK」ボタンを押下することで、その情報が配信管理装置2に送られる。
端末管理テーブル7010は、通信端末5を管理するテーブルである。図15−1は、端末管理テーブル7010の概念図である。端末管理テーブル7010では、図15−1に示すように、登録されている通信端末5を一意に識別する端末ID、ユーザ証明書、ユーザが配信システム1のサービスを利用する際の契約情報、通信端末5の端末種別、各通信端末5のホームURL(Uniform Resource Locator)を示す設定情報、各通信端末5の実行環境情報、共有ID、設置位置情報、及び表示名情報が関連付けて管理されている。
ユーザ証明書は、配信システム1への接続を許可された通信端末5であることを証明する証明書である。ユーザ証明書は、配信システム1への接続を許可された通信端末5に予め与えられている。契約情報は、端末IDによって特定される通信端末5を利用するユーザが配信システム1のサービスを利用する際の契約内容を示す。端末種別は、通信端末5の種別を示す。設定情報は、対応する端末IDによって識別される通信端末5のホームURLを示す。
実行環境情報は、通信端末5が配信管理装置2のブラウザ20を利用してウェブコンテンツをブラウジングする際に有用な環境設定のための情報である。本実施形態の配信システム1では、クラウド側のブラウザ20によりウェブコンテンツのブラウジングを行うため、実行環境情報を通信端末5に保存することができない。そこで、端末管理装置7の記憶部7000が記憶する端末管理テーブル7010に、端末IDと対応付けて実行環境情報を保存し、ブラウザ20を起動させる際に、実行環境情報をブラウザ20に渡すようにしている。
実行環境情報には、各通信端末5の「お気に入り」、「Cookie情報」、及び「キャッシュファイル」が含まれている。これらの情報は、各通信端末5のログイン後、ユーザ認証に成功すると配信管理装置2に送信され、各通信端末5に対して個別のサービスを行うために利用される。これらの情報のうち、特に「Cookie情報」は配信システムユーザIDと対応付けられて記憶されており、ユーザ認証によって特定されたユーザの配信システムユーザIDに対応する「Cookie情報」のみが、配信管理装置2に送信される。
図15−2は、実行環境情報に含まれる「Cookie情報」の詳細を示す概念図である。「Cookie情報」は、過去にユーザがウェブサイトにアクセスした際に与えられる情報であり、図15−2に示すように、ユーザ認証が必要なウェブサイトが発行した認証トークン(認証情報)、サイト操作履歴、通販サイトでのユーザの物品の購入履歴、ウェブサイトでの個人設定などが含まれる。端末管理テーブル7010では、この「Cookie情報」を、実行環境情報の一つとして、配信システムユーザIDと対応付けて記憶している。
また、共有IDは、各ユーザが、自己の通信端末5に配信されている映像(音)データと同じ内容の映像(音)データを他の通信端末5にも配信させることで、遠隔共有処理を行う場合等に利用されるIDであり、他の通信端末又は他の通信端末群を識別する識別情報である。図15−1に示す例では、端末ID「t006」の共有IDは「v006」であり、端末ID「t007」の共有IDは「v006」であり、更に、端末ID「t008」の共有IDは「v006」である。この場合、端末ID「t001」の通信端末5aから、共有ID「v006」の通信端末5f1,5f2,5f3との遠隔共有処理の要求があった場合には、配信管理装置2は、通信端末5f1,5f2,5f3に対して、通信端末5aに配信中の映像(音)データと同じ映像(音)データを配信する。但し、通信端末5aと通信端末5f1,5f2,5f3の表示部58の解像度が異なる場合には、これに応じて、配信管理装置2が映像(音)データを配信する。
設置位置情報は、例えば、図5に示したように、複数の通信端末5f1,5f2,5f3が並んで設置される場合の設置位置を示している。表示名情報は、図14に示した配信先選択メニュー画面の表示名の内容を表す情報である。
図16は、利用可能端末管理テーブル7020の概念図である。利用可能端末管理テーブル7020では、端末ID毎に、この端末IDによって示される通信端末5が遠隔共有処理することが可能な他の通信端末又は他の通信端末群を示す共有IDが関連付けて管理されている。
図17は、ユーザ利用端末管理テーブル7050の概念図である。ユーザ利用端末管理テーブル7050では、端末ID毎に、この端末IDによって示される通信端末5を利用するユーザの配信システムユーザIDが関連付けて管理されている。図17に示すように、1つの通信端末5を複数のユーザが利用するものとして登録されている場合は、1つの端末IDに複数の配信システムユーザIDが対応付けられている。また、一人のユーザが複数の通信端末5を利用するものとして登録されている場合は、1つの配信システムユーザIDが複数の端末IDに対応付けられている。
送受信部71aは、通信端末5との間で、各種データや要求等の送受信を行う。例えば、送受信部71aは、通信端末5の送受信部51からログイン要求を受信したり、送受信部51に対してログイン要求の認証結果を送信したりする。ログイン要求は、配信システム1に対する通信端末5の認証要求である。ログイン要求は、通信端末5を一意に識別する端末IDと、ユーザ証明書を含む。
送受信部71bは、配信管理装置2との間で、各種データや要求等の送受信を行う。例えば、送受信部71bは、配信管理装置2の送受信部21から、後述の配信先選択メニューデータ7030や認証画面データ7040の要求を受信したり、送受信部21に対して、配信先選択メニューデータ7030や認証画面データ7040を送信したりする。
認証部75は、通信端末5から受信したログイン要求に含まれる端末ID及びユーザ証明書に基づいて、端末管理テーブル7010を検索することにより、同じ組み合わせの端末ID及びユーザ証明書があるか否かを判断することで、通信端末5aの認証を行う。
また、認証部75は、配信システム1のアカウントを用いたユーザ認証、あるいは、外部認証サーバを利用したユーザ認証を行う。配信システム1のアカウントを用いたユーザ認証を行う場合、認証部75は、通信端末5aの認証後に起動される認証用のブラウザを通じて通信端末5aに認証画面を提供し、この認証画面から入力された配信システムユーザID及びパスワードを上述のユーザ管理テーブルと照合してユーザ認証を行う。外部認証サーバを利用したユーザ認証を行う場合、認証部75は、通信端末5aの認証後に起動される認証用のブラウザを通じて、外部認証サーバの認証画面を通信端末5aに提供し、この認証画面から入力された外部認証サーバに対するユーザID及びパスワードを、外部認証サーバに渡す。そして、認証部75は、外部認証サーバがユーザ認証に成功して認証情報を発行した場合に、配信システム1でのユーザ認証に成功したものとみなす。
なお、認証部75は、例えば、特定のユーザのみが利用するものとして予め定められた通信端末5のログイン時においては、通信端末5の認証のみを行って、ユーザ認証は行わないようにしてもよい。この場合、認証部75は、図17に示したユーザ利用端末管理テーブル7050により特定されるユーザを、通信端末5を利用するユーザであるとみなす。
〔実施形態の動作または処理〕
続いて、図18乃至図29を用いて、本実施形態の動作または処理について説明する。
<基本的な配信処理>
まず、図18乃至図22を用いて、配信管理装置2の基本的な配信方法における具体的な配信処理を説明する。
(配信システムのアカウントを用いたユーザ認証を行う例)
図18は、配信管理装置2の基本的な配信処理の一例を示すシーケンス図であり、配信システムのアカウントを用いたユーザ認証を行う場合のシーケンス図である。なお、以下では、ウェブコンテンツを表示させるためのブラウザ20を「(コンテンツ用の)ブラウザ20a」と表記し、ユーザ認証のための認証画面を表示させるためのブラウザ20を「(認証用の)ブラウザ20c」と表記する。また、以下では、通信端末5aを用いてログイン要求する場合について説明するが、通信端末5a以外の通信端末5を用いてログインしてもよい。
図18に示すように、通信端末5aにおいてユーザが電源オンにすると、通信端末5aの送受信部51は、端末管理装置7の送受信部71aを介して認証部75に、ログイン要求を行う(ステップS1)。このログイン要求には、通信端末5aの端末ID及びユーザ証明書が含まれている。
次に、端末管理装置7の認証部75は、通信端末5aから受信した端末ID及びユーザ証明書に基づいて、端末管理テーブル7010を検索することにより、同じ組み合わせの端末ID及びユーザ証明書があるか否かを判断することで、通信端末5aの認証を行う(ステップS2)。ここでは、端末管理テーブル7010に同じ組み合わせの端末ID及びユーザ証明書がある、即ち、通信端末5aが配信システム1における正当な端末であると認証された場合について、以下に続けて説明する。
次に、認証部75は、送受信部71aを介して、通信端末5aの送受信部51bに、配信管理装置2のIPアドレスを送信する(ステップS3)。なお、配信管理装置2のIPアドレスは、予め端末管理装置7によって取得されて、記憶部7000に記憶されている。
次に、端末管理装置7の送受信部71bは、配信管理装置2の送受信部21を介して、ブラウザ管理部22に、認証用のブラウザ20cの起動要求を行う(ステップS4)。この起動要求に応じて、ブラウザ管理部22は、認証用のブラウザ20cを起動させる(ステップS5)。
次に、エンコーダブリッジ部30の作成・選択部310が、通信端末5aの再生能力(ディスプレイの解像度等)に従って変換部10を作成する(ステップS6)。
次に、認証用のブラウザ20cは、送受信部21及び送受信部71bを介して、端末管理装置7の記憶部7000に、認証画面データ7040を要求する(ステップS7)。これに応じて、端末管理装置7の記憶部7000は、送受信部71b及び送受信部21を介して、認証用のブラウザ20cに認証画面データ7040をコンテンツデータとして送信する(ステップS8)。
次に、認証用のブラウザ20cが、端末管理装置7から取得した認証画面を示すコンテンツデータをレンダリングして画像(音)データ〔C1〕を生成し、送信用FIFO24に出力する(ステップS9)。そして、エンコーダブリッジ部30の変換部10が、送信用FIFO24に格納された画像(音)データ〔C1〕をエンコードすることで、通信端末5aに配信すべき映像(音)データ〔C1〕に変換する(ステップS10)。
次に、エンコーダブリッジ部30は、送受信部31及び送受信部51を介して、通信端末5aの再生制御部53に映像(音)データ〔C1〕を送信する(ステップS11)。これにより、通信端末5aでは、再生制御部53からデコード部50に、映像(音)データ〔C1〕が出力され、レンダリング部55を介して、表示部58にて、認証画面の映像(音)が再生される(ステップS12)。
次に、ユーザによって、認証画面から配信システムユーザID及びパスワードの入力が行われ、「OK」ボタンが押下されると(ステップS13)、操作部52が、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2の認証用のブラウザ20cに、操作データとして配信システムユーザID及びパスワードを送信する(ステップS14)。そして、認証用のブラウザ20cは、送受信部21及び送受信部71bを介して、端末管理装置7の認証部75に、配信システムユーザID及びパスワードを送信する(ステップS15)。これにより、認証用のブラウザ20cは、役目を終えて終了する(ステップS16)。
次に、認証部75は、認証用のブラウザ20cから受信した配信システムユーザID及びパスワードに基づいて、ユーザ管理テーブルを検索することにより、同じ組み合わせの配信システムユーザID及びパスワードがあるか否かを判断することで、ユーザ認証を行う(ステップS17)。ここでは、ユーザ管理テーブルに同じ組み合わせの配信システムユーザID及びパスワードがある、即ち、ユーザが配信システム1における正当なユーザであると認証された場合(ユーザ認証に成功した場合)について、以下に続けて説明する。
次に、端末管理装置7の記憶部7000は、端末管理テーブル7010からステップS2の端末認証に用いた端末IDに対応する実行環境情報を読み出す(ステップS18)。このとき、記憶部7000は、実行環境情報に含まれる「過去のCookie情報」については、ステップS17のユーザ認証に用いた配信システムユーザIDに対応付けられた「過去のCookie情報」のみを読み出す。
次に、端末管理装置7の送受信部71bは、配信管理装置2の送受信部21を介して、ブラウザ管理部22に、コンテンツ用のブラウザ20aの起動要求を行う(ステップS19)。このとき、送受信部71bは、ステップS18で読み出された実行環境情報をブラウザ管理部22に渡す。この起動要求に応じて、ブラウザ管理部22は、ブラウザ20aを起動させて実行環境情報を渡す(ステップS20)。
次に、ブラウザ20aが、ウェブサーバ8に対して、コンテンツデータ〔A〕を要求する(ステップS21)。これに応じて、ウェブサーバ8は、要求されたコンテンツデータ〔A〕を自己の記憶部(不図示)から読み出す(ステップS22)。そして、ウェブサーバ8は、配信管理装置2の送受信部21を介して、要求元であるブラウザ20aにコンテンツデータ〔A〕を送信する(ステップS23)。
次に、ブラウザ20aが、コンテンツデータ〔A〕をレンダリングして画像(音)データ〔A〕を生成し、送信用FIFO24に出力する(ステップS24)。そして、変換部10が、送信用FIFO24に格納された画像(音)データ〔A〕をエンコードすることで、通信端末5aに配信すべき映像(音)データ〔A〕に変換する(ステップS25)。
次に、エンコーダブリッジ部30は、送受信部31及び送受信部51を介して、再生制御部53に映像(音)データ〔A〕を送信する(ステップS26)。これにより、通信端末5aでは、再生制御部53からデコード部50に、映像(音)データ〔A〕が出力され、スピーカ61から音が再生されると共に、レンダリング部55を介して表示部58にて映像が再生される(ステップS27)。
(外部認証サーバを利用してユーザ認証を行う例)
図19は、配信管理装置2の基本的な配信処理の他の例を示すシーケンス図であり、外部認証サーバ4を利用してユーザ認証を行う場合のシーケンス図である。外部認証サーバ4は、例えばFacebook(登録商標)やTwitter等の外部認証サービスを行うウェブサイトを提供するサーバである。図19に示す例では、図18に示したユーザ認証に変えて、外部認証サーバ4を利用したユーザ認証を行う。なお、図19のシーケンス図において、図18と同一の処理については同一のステップ番号を付して、重複した説明は省略する。
図19に示すように、外部認証サーバ4を利用してユーザ認証を行う場合は、エンコーダブリッジ部30の作成・選択部310が変換部10を作成した後(ステップS6)、認証用のブラウザ20cが、外部認証サーバ4に対して認証画面データの要求を行う(ステップS29)。これに応じて、外部認証サーバ4は、配信管理装置2の認証用のブラウザ20cに対して、独自の認証画面データをコンテンツデータとして送信する(ステップS30)。
次に、認証用のブラウザ20cが、外部認証サーバ4から取得した認証画面を示すコンテンツデータをレンダリングして画像(音)データ〔C2〕を生成し、送信用FIFO24に出力する(ステップS31)。そして、エンコーダブリッジ部30の変換部10が、送信用FIFO24に格納された画像(音)データ〔C2〕をエンコードすることで、通信端末5aに配信すべき映像(音)データ〔C2〕に変換する(ステップS32)。
次に、エンコーダブリッジ部30は、送受信部31及び送受信部51を介して、通信端末5aの再生制御部53に映像(音)データ〔C2〕を送信する(ステップS33)。これにより、通信端末5aでは、再生制御部53からデコード部50に、映像(音)データ〔C2〕が出力され、レンダリング部55を介して、表示部58にて、外部認証サーバ4が提供する認証画面の映像(音)が再生される(ステップS34)。
次に、外部認証サーバ4が提供する認証画面から、ユーザが外部認証サービスのユーザID及びパスワードの入力等を行うと(ステップS35)、操作部52が、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2の認証用のブラウザ20cに、操作データとして外部認証サービスのユーザID及びパスワードを送信する(ステップS36)。そして、認証用のブラウザ20cは、送受信部21を介して、外部認証サーバ4に外部認証サービスのユーザID及びパスワードを送信する(ステップS37)。これにより、認証用のブラウザ20cは、役目を終えて終了する(ステップS16)。
次に、外部認証サーバ4が、配信管理装置2の認証用のブラウザ20cから受信したユーザID及びパスワードを用いてユーザ認証を行う(ステップS38)。ここでは、ユーザ認証に成功した場合、即ち、ユーザが正当なユーザであると認証された場合について、以下に続けて説明する。
次に、外部認証サーバ4が、端末管理装置7の認証部75に対して、ユーザ認証の成功に応じて発行した認証情報を送信する(ステップS39)。なお、外部認証サービスとしては、OpenID Connectによるユーザ認証が広く知られており、本実施形態においても、このOpenID Connectによるユーザ認証を利用することができる。この場合、外部認証サーバ4は、ユーザ認証に成功すると、端末管理装置7の認証部75に対して、OpenIDトークンを認証情報として送信する。
端末管理装置7の認証部75は、外部認証サーバ4から認証情報が受信できたか否かにより、配信システム1におけるユーザ認証を行う(ステップS40)。つまり、端末管理装置7の認証部75は、外部認証サーバ4から認証情報を受信すると、ユーザが正当なユーザである(配信システム1におけるユーザ認証に成功)とみなす。その後、図18のステップS18以降と同様の処理が行われる。
(ユーザ認証が必要なウェブサイトにアクセスする場合の処理)
通信端末5aでウェブサーバ8から取得した映像(音)を再生している際に、ユーザ操作によって、ユーザ認証が必要なウェブサイトにアクセスする場合がある。このとき、ユーザ認証が必要なウェブサイトに過去にアクセスしたことがあり、当該ウェブサイトのユーザ認証に成功していれば、当該ウェブサイトを提供するウェブサーバ(以下、「ウェブサーバ8’」と表記する。)から発行された認証トークンを含むCookie情報が取得され、上述の実行環境情報の一つとして保持されている。したがって、そのCookie情報の有効期限内に同じウェブサイトに再度アクセスする際に、Cookie情報内の認証トークンを用いてユーザ認証を行うことで、ユーザがユーザIDやパスワードを入力する手間を省くことができる。以下では、図18または図19に示したシーケンスに続く処理として、ユーザ認証が必要なウェブサイトにアクセスする場合の処理について説明する。
(ユーザ認証が必要なウェブサイトに最初にアクセスする場合の処理)
まず、図20を用いて、ユーザ認証が必要なウェブサイトに最初にアクセスする際の配信処理について説明する。図20は、ユーザ認証が必要なウェブサイトに最初にアクセスする際の配信処理を示すシーケンス図であり、図18または図19のステップS27に続く処理を示している。
まず、通信端末5aでウェブコンテンツの映像(音)〔A〕を再生している状態で、ユーザ認証が必要なウェブサイトに遷移するユーザ操作が行われると(ステップS301)、操作部52が、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2のブラウザ20(図18または図19の説明におけるブラウザ20a)に、ユーザ操作に応じた操作データを送信する(ステップS302)。
次に、ブラウザ20は、この操作データで示されるアクセス先のウェブサイトを特定し、図18または図19のステップS19において端末管理装置7から渡された実行環境情報の中に、アクセス先のウェブサイトを提供するウェブサーバ8’から発行されたCookie情報であって、有効期限内のCookie情報が含まれているかを確認する。ここでは、最初のアクセス時であるため、端末管理装置7から渡された実行環境情報の中にウェブサーバ8’から発行されたCookie情報は含まれていない。このため、ブラウザ20は、ウェブサーバ8’に対して、認証画面データの要求を行う(ステップS303)。これに応じて、ウェブサーバ8’は、配信管理装置2のブラウザ20に対して、独自の認証画面データをコンテンツデータとして送信する(ステップS304)。
次に、ブラウザ20は、ウェブサーバ8’から取得した認証画面を示すコンテンツデータをレンダリングして画像(音)データ〔C3〕を生成し、送信用FIFO24に出力する(ステップS305)。そして、エンコーダブリッジ部30の変換部10が、送信用FIFO24に格納された画像(音)データ〔C3〕をエンコードすることで、通信端末5aに配信すべき映像(音)データ〔C3〕に変換する(ステップS306)。
次に、エンコーダブリッジ部30は、送受信部31及び送受信部51を介して、通信端末5aの再生制御部53に映像(音)データ〔C3〕を送信する(ステップS307)。これにより、通信端末5aでは、再生制御部53からデコード部50に、映像(音)データ〔C3〕が出力され、レンダリング部55を介して、表示部58にて、ウェブサーバ8’が提供する認証画面の映像(音)が再生される(ステップS308)。
次に、ウェブサーバ8’が提供する認証画面から、ユーザがアクセス先のウェブサイトのユーザID及びパスワードの入力等を行うと(ステップS309)、操作部52が、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2のブラウザ20に、操作データとして当該ウェブサイトのユーザID及びパスワードを送信する(ステップS310)。そして、ブラウザ20は、送受信部21を介して、ウェブサーバ8’にユーザ認証が必要なウェブサイトのユーザID及びパスワードを送信する(ステップS311)。
次に、ウェブサーバ8’が、配信管理装置2のブラウザ20から受信したユーザID及びパスワードを用いてユーザ認証を行う(ステップS312)。ここでは、ユーザ認証に成功した場合、即ち、ユーザが正当なユーザであると認証された場合について、以下に続けて説明する。
ウェブサーバ8’は、ユーザ認証に成功すると、認証したユーザに対応する認証トークンを含むCookie情報を、配信管理装置2のブラウザ20に送信する(ステップS313)。このCookie情報は、ブラウザ20が終了するまでブラウザ20に保持される。
次に、ブラウザ20が、ウェブサーバ8’に対して、コンテンツデータ〔A’〕を要求する(ステップS314)。これに応じて、ウェブサーバ8’は、要求されたコンテンツデータ〔A’〕を自己の記憶部(不図示)から読み出す(ステップS315)。そして、ウェブサーバ8’は、配信管理装置2の送受信部21を介して、要求元であるブラウザ20にコンテンツデータ〔A’〕を送信する(ステップS316)。
次に、ブラウザ20が、コンテンツデータ〔A’〕をレンダリングして画像(音)データ〔A’〕を生成し、送信用FIFO24に出力する(ステップS317)。そして、変換部10が、送信用FIFO24に格納された画像(音)データ〔A’〕をエンコードすることで、通信端末5aに配信すべき映像(音)データ〔A’〕に変換する(ステップS318)。
次に、エンコーダブリッジ部30は、送受信部31及び送受信部51を介して、再生制御部53に映像(音)データ〔A’〕を送信する(ステップS319)。これにより、通信端末5aでは、再生制御部53からデコード部50に、映像(音)データ〔A’〕が出力され、スピーカ61から音が再生されると共に、レンダリング部55を介して表示部58にて映像が再生される(ステップS320)。
その後、通信端末5aを利用するユーザによって映像(音)の再生終了、つまり映像(音)データの配信終了を指示する操作が行われると(ステップS321)、操作部52が、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2のブラウザ20に、配信終了を示す操作データを送信する(ステップS322)。ブラウザ20は、この配信終了を示すユーザ操作を受信すると、保持していたCookie情報を、送受信部21及び送受信部71bを介して、端末管理装置7の記憶部7000に送信する(ステップS323)。これにより、ブラウザ20は、役目を終えて終了する(ステップS324)。
そして、端末管理装置7の記憶部7000が、ブラウザ20から送信されたCookie情報を、実行環境情報の一つとして、配信システムユーザIDと対応付けて端末管理テーブル7010に格納する(ステップS325)。この際、記憶部7000は、図17に示したようなユーザ管理テーブル7040において、1つの配信システムユーザIDが複数の端末IDに対応付けられている場合は、複数の端末IDにそれぞれ対応する実行環境情報のすべてに対し、ブラウザ20から送信されたCookie情報を配信システムユーザIDと対応付けて端末管理テーブル7010に格納する。
(ユーザ認証が必要なウェブサイトに最初にアクセスする場合の処理)
次に、図21を用いて、ユーザ認証が必要なウェブサイトに再度アクセスする際の配信処理について説明する。図21は、ユーザ認証が必要なウェブサイトに再度アクセスする際の配信処理を示すシーケンス図であり、図18または図19のステップS27に続く処理を示している。なお、図21のシーケンス図において、図20と同一の処理については同一のステップ番号を付して、重複した説明は省略する。
ユーザ認証が必要なウェブサイトに再度アクセスする場合は、ステップS302で通信端末5aから送信された操作データで示されるアクセス先のウェブサイトを提供するウェブサーバ8’から発行されたCookie情報が、図18または図19のステップS19において端末管理装置7から渡された実行環境情報の中に含まれている。このため、ブラウザ20は、ステップこのCookie情報の有効期限を確認し、有効期限内であれば、Cookie情報の認証トークンを取り出して(ステップS330)、ウェブサーバ8’に送信する(ステップS331)。なお、実行環境情報に含まれるCookie情報が有効期限切れである場合は、図20に示した最初のアクセス時と同様の処理が行われる。
次に、ウェブサーバ8’が、配信管理装置2のブラウザ20から受信した認証トークンを用いてユーザ認証を行う(ステップS332)。この場合、有効な認証トークンがウェブサーバ8’に送られているため、ウェブサーバ8’でのユーザ認証に成功する。その後は、図20のステップS313以降と同様の処理が行われる。
(通信端末の認証のみを行う場合の処理)
本実施形態の配信システム1では、上述したように、通信端末5のログイン時に通信端末5の認証(機器認証)及び通信端末5を利用するユーザの認証(ユーザ認証)を行う。しかし、例えば、特定のユーザのみが利用するものとして予め定められた通信端末5のログイン時においては、通信端末5の認証のみを行い、ユーザ認証は行わないようにしてもよい。
図22は、配信管理装置の基本的な配信処理の他の例を示すシーケンス図であり、通信端末5の認証のみを行う場合のシーケンス図である。図22に示す例は、通信端末5のログイン時にユーザ認証を行っていない点のみが、図18または図19に示した処理と異なっている。図22のシーケンス図において、図18または図19と同一の処理については同一のステップ番号を付して、重複した説明は省略する。
図22に示す例では、通信端末5aの認証に成功し(ステップS2)、配信管理装置2のIPアドレスが通信端末5aに送信されると(ステップS3)、この段階で、端末管理装置7の記憶部7000が、端末管理テーブル7010からステップS2の端末認証に用いた端末IDに対応する実行環境情報を読み出す(ステップS18)。そして、端末管理装置7の送受信部71bは、配信管理装置2の送受信部21を介して、ブラウザ管理部22に、コンテンツ用のブラウザ20aの起動要求を行う(ステップS19)。このとき、送受信部71bは、ステップS18で読み出された実行環境情報をブラウザ管理部22に渡す。
次に、ブラウザ管理部22は、端末管理装置7からの起動要求に応じて、コンテンツ用のブラウザ20aを起動させて実行環境情報を渡す(ステップS20)。そして、このコンテンツ用のブラウザ20aの起動に伴い、エンコーダブリッジ部30の作成・選択部310が、通信端末5aの再生能力(ディスプレイの解像度等)に従って変換部10を作成する(ステップS330)。その後は、図18または図19のステップS21以降と同様の処理が行われる。
<複数の通信端末を使った通信の処理>
続いて、図23を用いて、配信管理装置2を介して複数の通信端末5を使った複合配信の処理を説明する。図23は、配信管理装置2を介して複数の通信端末5を使った複合配信の処理を示すシーケンス図である。ここでは、複数の通信端末5として通信端末5f1,5f2を想定し、図6に示したパターンについて具体的な処理を説明する。なお、ここでも、図18または図19または図22のステップS21〜ステップS29と同様のログイン処理及びブラウザ起動等の処理が行われるが、図18または図19または図22のステップS21〜ステップS28に対応する処理の説明は省略し、ステップS29に対応するステップS41の処理から説明する。
図23に示すように、配信管理装置2のブラウザ20は、ウェブサーバ8から送受信部21を介してコンテンツデータ〔A〕を受信する(ステップS41)。そして、ブラウザ20は、コンテンツデータ〔A〕をレンダリングすることにより、画像(音)データを生成して、送信用FIFO24に出力する(ステップS42)。
一方、通信端末5f1のエンコード部60が、カメラ62及びマイク63からコンテンツデータ〔E〕の入力を受け付けると(ステップS43)、エンコード部60はエンコードした後、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2のデコード部40にコンテンツデータ〔E〕を送信する(ステップS44)。これにより、コンテンツデータ〔E〕は、デコード部40でデコードされた後、受信用FIFO34を介して、ブラウザ20に入力される。そして、ブラウザ20は、コンテンツデータ〔E〕をレンダリングすることにより、画像(音)データ〔E〕を生成して、送信用FIFO24に出力する(ステップS45)。この場合、ブラウザ20は、既に取得しているコンテンツデータ〔A〕に対して、コンテンツデータ〔E〕を結合して出力する。
更に、通信端末5f1の操作部52が、電子ペンP1によるストローク操作の入力を受け付けると(ステップS46)、操作部52は、送受信部51及び送受信部31を介して、ブラウザ管理部22に操作データ〔p〕を送信する(ステップS47)。これにより、操作データ〔p〕は、配信管理装置2のブラウザ管理部22からブラウザ20に入力される。そして、ブラウザ20は、操作データ〔p〕をレンダリングすることにより、画像データ〔p〕を生成して、送信用FIFO24に出力する(ステップS48)。この場合、ブラウザ20は、既に取得しているコンテンツデータ(〔A〕,〔E〕)に対して、操作データ〔p〕を結合して出力する。
次に、変換部10が、送信用FIFO24に格納された画像(音)データ(〔A〕,〔E〕,〔p〕)をエンコードすることで、通信端末5aに配信すべき映像(音)データ(〔A〕,〔E〕,〔p〕)に変換する(ステップS49)。そして、エンコーダブリッジ部30は、送受信部31及び送受信部51を介して、通信端末5f1の再生制御部53に映像(音)データ(〔A〕,〔E〕,〔p〕)を送信する(ステップS50−1)。その後、映像(音)データ(〔A〕,〔E〕,〔p〕)は、通信端末5f1のデコード部50でデコードされてスピーカ61に音が出力されると共に、レンダリング部55でレンダリングされて表示部58に映像が出力される(ステップS51−1)。
また、エンコーダブリッジ部30は、送受信部31及び送受信部51を介して、通信端末5f2の再生制御部53に対しても、同様の映像(音)データ(〔A〕,〔E〕,〔p〕)を送信する(ステップS50−2)。その後、映像(音)データ(〔A〕,〔E〕,〔p〕)は、通信端末5f2のデコード部50でデコードされてスピーカ61に音が出力されると共に、レンダリング部55でレンダリングされて表示部58に映像が出力される(ステップS51−2)。これにより、通信端末5f1で出力される映像(音)と同じ映像(音)が、通信端末5f2でも出力されることになる。
<時刻調整の処理>
続いて、図24を用いて、時刻調整の処理について説明する。図24は、配信管理装置2と通信端末5との間で行われる時刻調整の処理を示すシーケンス図である。
図24に示すように、まず、通信端末5の時刻制御部56は、送受信部51が配信管理装置2に時刻情報(T)を要求する時刻を取得するために、記憶部5000から通信端末5における時刻情報(t)を取得する(ステップS81)。そして、送受信部51は送受信部31に、配信管理システム2における時刻情報(T)を要求する(ステップS82)。この場合、時刻情報(T)の要求と共に、上記時刻情報(t)が送信される。
次に、時刻取得部26は、送受信部31が上記ステップS82の要求を受信した時刻を取得するために、時刻管理部25から配信管理装置2における時刻情報(T)を取得する(ステップS83)。更に、時刻取得部26は、送受信部31が上記ステップS82の要求に応答する時刻を取得するために、時刻管理部25から配信管理装置2における時刻情報(T)を取得する(ステップS84)。そして、送受信部31は送受信部51に、時刻情報(t, T,T)を送信する(ステップS85)。
次に、通信端末5の時刻制御部56は、送受信部51が上記ステップS85の応答を受信した時刻を取得するために、記憶部5000から通信端末5における時刻情報(t)を取得する(ステップS86)。そして、通信端末5の時刻制御部56は、配信管理システム2と通信端末5との間の時刻差Δを計算する(ステップS87)。この時刻差Δは、下記式(1)によって表される。
Δ=((T+T)/2)−((t+t)/2) ・・・(1)
そして、時刻制御部56は、記憶部5000に時刻差Δを示す時刻差情報(Δ)を記憶する(ステップS88)。この時刻調整の一連の処理は、例えば、毎分定期的に行われる。
<下り用の回線適応制御の処理>
続いて、図25を用いて、配信管理装置2から通信端末5に送信する(下り)データの回線適応制御の処理を説明する。図25は、配信管理装置2から通信端末5に送信するデータの回線適応制御の処理を示すシーケンス図である。
まず、配信管理装置2のエンコーダブリッジ部30は、送受信部31及び送受信部51を介して、通信端末5の再生制御部53に、再生までにバッファリングして再生を遅延させるための再生遅延時間を示す再生遅延時間情報(U)を送信する(ステップS101)。また、エンコーダブリッジ部30は、送信用FIFO24から取得してエンコード等を行った映像(音)データ〔A〕に対して、時刻管理部25から取得した現時点の時刻Tをタイムスタンプとして付加し、送受信部31及び送受信部51を介して、通信端末5の再生制御部53に送信する(ステップS102)。
一方、通信端末5では、再生制御部53が、通信端末5における時刻(T+U−Δ)になるまで待ってから、映像(音)データをデコード部50に出力することで、スピーカ61から音を再生させ、レンダリング部55を介して表示部58から映像を再生させる(ステップS103)。即ち、下記式(2)に示される再生遅延時間Uの範囲内に通信端末5が受信した映像(音)データだけが再生されることになり、範囲外の映像(音)データは再生されずに消去される。
U≧(t+Δ)−T ・・・(2)
また、再生制御部53は、記憶部5000から、通信端末5における現時点の時刻tを読み出す(ステップS104)。この時刻tは、通信端末5が配信管理装置2から映像(音)データを受信した時点の通信端末5における時刻を示す。更に、再生制御部53は、記憶部5000から、図24のステップS88によって記憶されている時刻差Δを示す時刻差情報(Δ)を読み出す(ステップS105)。そして、再生制御部53は、上記の時刻Tと時刻tと時刻差Δとを用いて、映像(音)データが配信管理装置2から送信されて通信端末5で受信されるまでの時間を示す送信遅延時間D1を計算する(ステップS106)。この計算は、下記式(3)によって行われる。通信ネットワーク9が混雑している場合には、送信遅延時間D1が長くなる。
D1=(t+Δ)−T ・・・(3)
次に、遅延情報取得部57が、再生制御部53から送信遅延時間D1を示す送信遅延時間情報(D1)を取得して一定時間保持しておき、複数の送信遅延時間情報(D1)を取得したところで、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2の回線適応制御部27に、複数の送信遅延時間D1による度数分布情報を示す送信遅延時間情報(D)を送信する(ステップS107)。
次に、配信管理装置2の回線適応制御部27は、送信遅延時間情報(D)に基づいて、新たに再生遅延情報U’を計算したり、変換部10のフレームレートやデータの解像度等の動作条件を計算したりする(ステップS108)。
次に、配信管理装置2のエンコーダブリッジ部30は、送受信部31及び送受信部51を介して、通信装置5の再生制御部53に、上記ステップS108によって計算された新たな再生遅延時間U’を示す再生遅延時間情報(U’)を送信する(ステップS109)。
更に、エンコーダブリッジ部30内の変換部10が、回線適応制御信号に基づいて、動作条件を変更する(ステップS110)。例えば、送信遅延時間D1が長すぎる場合、送信遅延時間D1に応じて再生遅延時間Uを長くすると、スピーカ61や表示部58での再生時間が遅くなり過ぎるため、再生遅延時間Uを長くすることには限界がある。そこで、回線適応制御部27は、エンコーダブリッジ部30に対して、再生遅延時間Uを変更させて再生遅延時間U’とするだけでなく、変換部10に対して、映像(音)データのフレームレートを下げさせたり、映像(音)データの解像度を下げさせたりすることで、通信ネットワーク9の混雑に対応することができる。これにより、エンコーダブリッジ部30は、変更後の動作条件に従って、上記ステップS102のように、現時点の時刻Tをタイムスタンプとして付加した映像(音)データを通信端末5の再生制御部53に送信する(ステップS111)。
次に、通信端末5では、再生制御部53が、通信端末5における時刻(T+U’−Δ)になるまで待ってから、映像(音)データをデコード部50に出力することで、上記ステップS103のように、スピーカ61から音を再生させ、レンダリング部55を介して表示部58から映像を再生させる(ステップS112)。その後、上記ステップS104以降の処理が続けて行われる。このようにして、下り用の回線適応制御の処理が継続して行われる。
<上り用の回線適応制御の処理>
続いて、図26を用いて、通信端末5から配信管理装置2に送信する(上り)データの回線適応制御の処理を説明する。図26は、通信端末5から配信管理装置2に送信するデータの回線適応制御の処理を示すシーケンス図である。
まず、通信端末5のエンコード部60は、カメラ62及びマイク63から取得してエンコードした映像(音)データ〔E〕と、記憶部5000から取得した現時点の通信端末5における時刻tを示す時刻情報(t)と、記憶部5000から取得した時間差Δを示す時間差情報(Δ)とを、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2のデコード部40に送信する(ステップS121)。
次に、配信管理装置2では、デコード部40が上記ステップS121によって映像(音)データ〔E〕等を受信した時点の時刻Tを、時刻管理部25から読み出す(ステップS122)。そして、デコード部40は、映像(音)データが通信端末5から送信されて配信管理装置2で受信されるまでの時間を示す送信遅延時間d1を計算する(ステップS123)。この計算は、下記式(4)によって行われる。通信ネットワーク9が混雑している場合には、送信遅延時間D2が長くなる。
d1=T−(t+Δ) ・・・(4)
次に、配信管理装置2の遅延情報取得部37aは、通信端末5の遅延情報取得部57と同様に、デコード部40から送信遅延時間d1を示す送信遅延時間情報(d1)を取得して一定時間保持しておき、複数の送信遅延時間情報(d1)を取得したところで、回線適応制御部37bに、複数の送信遅延時間d1による度数分布情報を示す送信遅延時間情報(d)を出力する(ステップS124)。
次に、回線適応制御部37bが、送信遅延時間情報(d)に基づいて、通信端末5のエンコード部60の動作条件を計算する(ステップS125)。そして、回線適応制御部37bは、送受信部31及び送受信部51を介して、通信端末5のエンコード部60に、フレームレートやデータの解像度等の動作条件を示す回線適応制御信号を送信する(ステップS126)。即ち、下りの場合の回線適応制御部27は、同じ配信管理装置2内でエンコーダブリッジ部30に回線適応制御信号を出力するのに対して、上りの場合の回線適応制御部37bは、配信管理装置2から通信ネットワーク9を介して、通信端末5に回線適応制御信号を送信する。
次に、通信端末5のエンコード部60が、受信した回線適応制御信号に基づいて、動作条件を変更する(ステップS127)。そして、エンコード部60は、新たな動作条件によって、上記ステップS121のように、カメラ62及びマイク63から取得してエンコードした映像(音)データ〔E〕と、記憶部5000から取得した現時点の通信端末5における時刻tを示す時刻情報(t)と、同じく記憶部5000から取得した時間差Δを示す時間差情報(Δ)を、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2のデコード部40に送信する(ステップS128)。その後、上記ステップS122以降の処理が続けて行われる。このようにして、上り用の回線適応制御の処理が継続して行われる。
<マルチディスプレイの処理>
続いて、図27乃至図29を用いて、マルチディスプレイの処理について説明する。図27乃至図29は、図5に示したマルチディスプレイの処理を示すシーケンス図である。ここでは、通信端末5aで再生されている映像(音)〔XYZ〕を、通信端末5f1,5f2,5f3にも分割して再生させる例である。また、ここでは、ウェブコンテンツを表示させるためのブラウザ20を「ブラウザ20a」と表記し、ユーザへの設定画面を表示させるためのブラウザ20を「ブラウザ20b」と表記する。更に、ここでは、図18または図19または図22のステップS24に相当する処理から説明する。
まず、図27に示すように、配信管理装置2のブラウザ20aは、ウェブサーバ8から取得したウェブコンテンツデータ〔XYZ〕をレンダリングして画像(音)データを生成し、送信用FIFO24に出力する(ステップS201)。そして、エンコーダブリッジ部30の変換部10が、送信用FIFO24に格納された画像(音)データをエンコードすることで、通信端末5aに配信すべき映像(音)データ〔XYZ〕に変換する(ステップS202)。
次に、エンコーダブリッジ部30は、送受信部31及び送受信部51を介して、通信端末5aの再生制御部53に、映像(音)データ〔XYZ〕を送信する(ステップS203)。これにより、通信端末5aでは、再生制御部53からデコード部50に、映像(音)データ〔XYZ〕が出力され、レンダリング部55を介して、表示部58にて映像(音)が再生される(ステップS204)。
次に、通信端末5aのユーザによって、表示部58上に表示されている画面が不図示のメニュー要求画面に切り替えられ、操作部52が、メニュー要求画面中の不図示の「配信先選択メニュー」ボタンの押下を受け付ける(ステップS205)。これにより、送受信部51が、端末管理装置7の送受信部71aに、配信先選択メニューへの切り替えを要求する(ステップS206)。この際、通信端末5aの端末IDも送信される。これに対して、送受信部71bは、送受信部21を介して配信管理装置2のブラウザ管理部22に対し、ブラウザ20bの起動要求を行う(ステップS207)。
次に、ブラウザ管理部22が設定用のブラウザ20bを起動し(ステップS208)、エンコーダブリッジ部30の作成・選択部310が、ブラウザ20aから変換部10(例えば、変換部10a)への出力を、ブラウザ20bから変換部10(例えば、変換部10b)への出力に切り替える(ステップS209)。但し、通信端末5aが他の通信端末5(例えば、通信端末5b)と変換部10(例えば、変換部10a)を共有して上記ステップS203による映像(音)データを受信していた場合には、他の通信端末5(例えば、通信端末5b)はブラウザ20a用に変換部10(例えば、変換部10a)を利用中であるため、エンコーダブリッジ部30の作成・選択部310は、新たに変換部10(例えば、変換部10b)を作成する。
そして、ブラウザ20bは、送受信部21及び送受信部71bを介して、端末管理装置7の記憶部7000に、配信先選択メニューを要求する(ステップS210)。これに対して、端末管理装置7の記憶部7000では、通信端末5aから受信した端末IDに基づいて、記憶部7000に記憶されている利用可能端末管理テーブル7020を検索することにより、対応する共有IDを抽出する(ステップS211)。この共有IDは、通信端末5aが遠隔共通処理をするために利用可能な通信端末5を示している。例えば、通信端末5aの端末IDが「t001」である場合、図15−1に示した利用可能端末管理テーブル7020を検索することで、共有ID「v003」,「v006」が抽出される。
更に、記憶部7000は、抽出した共有IDに基づいて端末管理テーブル7010を検索することにより、対応する表示名を示す表示名情報を抽出する(ステップS212)。ここでは、図15−1に示されているように、抽出された共有ID「v003」,「v006」に対応する表示名は、それぞれ「東京本社10F MFP」、「大阪展示場1F マルチディスプレイ」である。
そして、記憶部7000は、送受信部71b及び送受信部21を介して、配信管理装置2のブラウザ20bにコンテンツデータとして配信先選択メニューデータ7030を送信する(ステップS213)。この配信先選択メニューデータ7030は、図14に示した配信先選択メニュー画面を表示させるための情報であり、チェックボックス、共有ID、及び表示名が含まれている。
次に、図28に示すように、配信管理装置2のブラウザ20bが、端末管理装置7から取得した配信先選択メニュー〔M〕を示すコンテンツデータをレンダリングして画像(音)データを生成し、送信用FIFO24に出力する(ステップS221)。そして、エンコーダブリッジ部30の変換部10が、送信用FIFO24に格納された画像(音)データ〔M〕をエンコードすることで、通信端末5aに配信すべき映像(音)データ〔M〕に変換する(ステップS222)。
次に、エンコーダブリッジ部30は、送受信部31及び送受信部51を介して、通信端末5aの再生制御部53に映像(音)データ〔M〕を送信する(ステップS223)。これにより、通信端末5aでは、再生制御部53からデコード部50に、映像(音)データ〔M〕が出力され、レンダリング部55を介して、表示部58にて、図14に示したような配信先選択メニュー画面の映像(音)が再生される(ステップS224)。
次に、ユーザによってマルチディスプレイに使用する通信端末5を指定する操作、例えば、図14に示した配信先選択メニュー画面の共有ID「v006」のチェックボックスにチェックが入れられ、「OK」ボタンが押下されると(ステップS225)、操作部52が、送受信部51及び送受信部31を介して、配信管理装置2のブラウザ管理部22に、操作データとしてチェック結果を送信する(ステップS226)。
次に、配信管理装置2のブラウザ20bが、チェック結果から共有IDを選択する(ステップS227)。そして、ブラウザ20bは、送受信部21及び送受信部71bを介して、端末管理装置7の記憶部7000に配信先追加要求を行う(ステップS228)。この配信先追加要求には、上記ステップS227によって選択された共有IDが含まれている。これにより、ブラウザ20bは、役目を終えて終了する(ステップS229)。その後、エンコーダブリッジ部30の作成・選択部310は、ブラウザ20bから変換部10への出力を、ブラウザ20aから変換部10への出力に戻すよう切り替える(ステップS230)。
次に、図29に示すように、端末管理装置7の記憶部7000では、上記ステップS228によって送られて来た共有IDに基づいて、端末管理テーブル7010を検索することにより、対応する端末ID及び設置位置情報を抽出する(ステップS241)。そして、記憶部7000は、送受信部71b及び送受信部21を介して、配信管理装置2のブラウザ管理部22に、配信先の追加指示を行う(ステップS242)。この配信先の追加指示には、上記ステップS241によって抽出された端末ID及び設置位置情報が含まれている。ここでは、端末ID及び設置位置情報が「t006」、「左」と、端末ID及び設置位置情報が「t007」、「中」と、端末ID及び設置位置情報が「t008」、「右」との3組の端末ID及び設置位置情報が含まれているものとする。
次に、エンコーダブリッジ部30の作成・選択部310が、マルチディスプレイ用の変換部10を作成する(ステップS243)。なお、この場合、エンコーダブリッジ部30の作成・選択部310は、ブラウザ管理部22から、端末ID及び設置位置情報を取得する。そして、上記ステップS243によって作成された変換部10の分割部13が、送信用FIFO24に格納されている映像(音)データ〔XYZ〕を分割し、エンコード部19が、分割された各データをエンコードする(ステップS244)。
そして、エンコーダブリッジ部30は、端末ID(「t006」)及び設置位置情報(「左」)に基づいて、送受信部31及び通信端末5f1の送受信部51を介して、通信端末5f1の再生制御部53に映像(音)データ〔X〕を送信する(ステップS245_1)。これにより、通信端末5f1では、再生制御部53からデコード部50に、映像(音)データ〔X〕が出力され、スピーカ61から音が再生されると共に、レンダリング部55を介して表示部58にて映像が再生される(ステップS246_1)。
また、同様にして、エンコーダブリッジ部30は、端末ID(「t007」)及び設置位置情報(「中」)に基づいて、送受信部31及び通信端末5f2の送受信部51を介して、通信端末5f2の再生制御部53に映像(音)データ〔Y〕を送信する(ステップS245_2)。これにより、通信端末5f2は、再生制御部53からデコード部50に、映像(音)データ〔Y〕が出力され、スピーカ61から音が再生されると共に、レンダリング部55を介して表示部58にて映像が再生される(ステップS246_2)。
更に、同様にして、エンコーダブリッジ部30は、端末ID(「t008」)及び設置位置情報(「右」)に基づいて、送受信部31及び通信端末5f3の送受信部51を介して、通信端末5f3の再生制御部53に映像(音)データ〔Z〕を送信する(ステップS245_3)。これにより、通信端末5f3は、再生制御部53からデコード部50に、映像(音)データ〔Z〕が出力され、スピーカ61から音が再生されると共に、レンダリング部55を介して表示部58にて映像が再生される(ステップS246_3)。
〔実施形態の主な効果〕
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の配信システム1では、クラウド上のブラウザ20を利用してウェブコンテンツをブラウジングする際に有用な環境設定のための実行環境情報を、通信端末5に対応付けて記憶している。また、ユーザ認証が必要なウェブサイトに過去にアクセスした際に取得した認証トークンを含むCookie情報を、通信端末5に対応する実行環境情報の一つとして、通信端末5を利用するユーザの配信システムユーザIDと対応付けて記憶している。そして、通信端末5でのユーザ操作に応じて、ユーザ認証が必要なウェブサイトにブラウザ20が再度アクセスする際には、通信端末5に対応する実行環境情報に、正当なユーザとして認証されたユーザに対応する有効期限内のCookie情報が含まれていれば、このCookie情報から認証トークンを取り出して、ユーザ認証が必要なウェブサイトでのユーザ認証に利用する。
このように、本実施形態の配信システム1では、ユーザ認証が必要なウェブサイトから発行されたCookie情報を、通信端末5に対応する実行環境情報の一つとして、通信端末5を利用するユーザに対応付けて記憶するので、同じ通信端末5を複数のユーザが利用する場合であっても、同じユーザが複数の通信端末5を利用する場合であっても、ユーザに対応するCookie情報に含まれる認証トークンを用いて、ユーザ認証がウェブサイトから認証を受けることができる。
〔変形例〕
本実施形態の配信システム1では、端末管理装置7と配信管理装置2とを互いに別個の装置として構成しているが、例えば、配信管理装置2に端末管理装置7の機能を持たせるなどにより、端末管理装置7と配信管理装置2とを一体の装置として構成するようにしてもよい。
また、上記実施形態における配信管理装置2、及び端末管理装置7は、単一のコンピュータによって構築されてもよいし、各部(機能、手段、又は記憶部)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されていてもよい。
更に、上記実施形態の各プログラムが記憶されたCD−ROM等の記録媒体、並びに、これらプログラムが記憶されたHDD204は、いずれもプログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供されることができる。
1 配信システム
2 配信管理装置
4 外部認証サーバ
5 通信端末
7 端末管理装置
8’ ウェブサイト
9 通信ネットワーク
10 変換部
19 エンコード部
20 ブラウザ
21 送受信部
22 ブラウザ管理部
30 エンコーダブリッジ部
31 送受信部
75 認証部
7000 記憶部
7010 端末管理テーブル
特開2013−88901号公報

Claims (5)

  1. 通信端末に通信ネットワークを介してデータを配信する配信システムであって、
    前記通信端末の認証を行うとともに、前記通信端末を利用するユーザのユーザ認証を行う認証手段と、
    前記通信端末に対応する実行環境情報を記憶する記憶手段と、
    前記認証手段による前記通信端末の認証及びユーザ認証が成功した場合に、前記通信端末に対応する前記実行環境情報を取得するとともに、所定の記述言語で示されたコンテンツデータを取得して、映像データ又は音データを生成する生成手段と、
    前記生成手段によって生成された前記映像データ又は前記音データのデータ形式を、通信ネットワークを介して前記通信端末に配信できるデータ形式に変換する変換手段と、
    前記変換手段によって変換された前記映像データ又は前記音データを、前記通信端末に配信する配信手段と、を備え、
    前記生成手段は、ユーザ認証が必要な外部のコンテンツ提供装置から前記コンテンツデータを取得する場合に、前記コンテンツ提供装置から過去に取得した有効期限内の第1認証情報が、前記通信端末を利用するユーザに対応する情報として前記実行環境情報に含まれていなければ、前記通信端末を利用するユーザが入力した入力情報を前記コンテンツ提供装置に送信し、ユーザ認証が成功した場合に前記コンテンツ提供装置から送信される前記第1認証情報及び前記コンテンツデータを取得して、前記第1認証情報を前記実行環境情報の一つとして前記通信端末を利用するユーザに対応付けて前記記憶手段に格納し、有効期限内の前記第1認証情報が、前記通信端末を利用するユーザに対応する情報として前記実行環境情報に含まれていれば、前記第1認証情報を前記コンテンツ提供装置に送信して、前記コンテンツ提供装置から送信される前記コンテンツデータを取得することを特徴とする配信システム。
  2. 前記認証手段は、前記通信端末を用いるユーザが入力した入力情報を外部認証装置に送信し、前記外部認証装置から第2認証情報を取得した場合にユーザ認証に成功したと判断することを特徴とする請求項1に記載の配信システム。
  3. 前記第2認証情報は、OpenID ConnectのOpenIDトークンであることを特徴とする請求項2に記載の配信システム。
  4. 通信端末に通信ネットワークを介してデータを配信する配信システムにおいて実行される配信方法であって、
    前記配信システムは、前記通信端末に対応する実行環境情報を記憶する記憶手段を備え、
    前記配信システムの認証手段が、前記通信端末の認証を行うとともに、前記通信端末を利用するユーザのユーザ認証を行う第1工程と、
    前記配信システムの生成手段が、前記認証手段による前記通信端末の認証及びユーザ認証が成功した場合に、前記通信端末に対応する前記実行環境情報を取得するとともに、所定の記述言語で示されたコンテンツデータを取得して、映像データ又は音データを生成する第2工程と、
    前記配信システムの変換手段が、前記生成手段によって生成された前記映像データ又は前記音データのデータ形式を、通信ネットワークを介して前記通信端末に配信できるデータ形式に変換する第3工程と、
    前記配信システムの配信手段が、前記変換手段によって変換された前記映像データ又は前記音データを、前記通信端末に配信する第4工程と、を含み、
    前記第2工程では、前記生成手段が、ユーザ認証が必要な外部のコンテンツ提供装置から前記コンテンツデータを取得する場合に、前記コンテンツ提供装置から過去に取得した有効期限内の第1認証情報が、前記通信端末を利用するユーザに対応する情報として前記実行環境情報に含まれていなければ、前記通信端末を利用するユーザが入力した入力情報を前記コンテンツ提供装置に送信し、ユーザ認証が成功した場合に前記コンテンツ提供装置から送信される前記第1認証情報及び前記コンテンツデータを取得して、前記第1認証情報を前記実行環境情報の一つとして前記通信端末を利用するユーザに対応付けて前記記憶手段に格納し、有効期限内の前記第1認証情報が、前記通信端末を利用するユーザに対応する情報として前記実行環境情報に含まれていれば、前記第1認証情報を前記コンテンツ提供装置に送信して、前記コンテンツ提供装置から送信される前記コンテンツデータを取得することを特徴とする配信方法。
  5. 通信端末に通信ネットワークを介して接続されるコンピュータに、
    前記通信端末の認証を行うとともに、前記通信端末を利用するユーザのユーザ認証を行う認証手段と、
    前記通信端末に対応する実行環境情報を記憶する記憶手段と、
    前記認証手段による前記通信端末の認証及びユーザ認証が成功した場合に、前記通信端末に対応する前記実行環境情報を取得するとともに、所定の記述言語で示されたコンテンツデータを取得して、映像データ又は音データを生成する生成手段と、
    前記生成手段によって生成された前記映像データ又は前記音データのデータ形式を、通信ネットワークを介して前記通信端末に配信できるデータ形式に変換する変換手段と、
    前記変換手段によって変換された前記映像データ又は前記音データを、前記通信端末に配信する配信手段と、を実現させ、
    前記生成手段は、ユーザ認証が必要な外部のコンテンツ提供装置から前記コンテンツデータを取得する場合に、前記コンテンツ提供装置から過去に取得した有効期限内の第1認証情報が、前記通信端末を利用するユーザに対応する情報として前記実行環境情報に含まれていなければ、前記通信端末を利用するユーザが入力した入力情報を前記コンテンツ提供装置に送信し、ユーザ認証が成功した場合に前記コンテンツ提供装置から送信される前記第1認証情報及び前記コンテンツデータを取得して、前記第1認証情報を前記実行環境情報の一つとして前記通信端末を利用するユーザに対応付けて前記記憶手段に格納し、有効期限内の前記第1認証情報が前記実行環境情報に含まれていれば、前記第1認証情報を前記コンテンツ提供装置に送信して、前記コンテンツ提供装置から送信される前記コンテンツデータを取得することを特徴とするプログラム。
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