JP2015066025A - 片麻痺患者用歩行訓練装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】縦レール31に昇降自在にスライダ32が嵌められ、このスライダ32に第1駆動ユニット41が取付けられ、縦レール31を支える板25と第1駆動ユニット41を支えるステイ33とに、ガススプリング34が掛け渡されている片麻痺患者用歩行訓練装置10。
【効果】第1駆動ユニットを含む運動機構の全荷重がガススプリングで支持されるため、運動機構の荷重が患者に加わる心配が無く、加わったとしても僅かである。結果、歩行しながら訓練ができ且つ患者の負担を軽減することができる片麻痺患者用歩行訓練装置が提供される。
【選択図】図2
Description
近年、医師や作業療法士を補助し、負担を軽減することを目的とした機能回復訓練装置が各種提案されてきた(例えば、特許文献1(図3)参照。)。
下肢を対象とする従来の機能回復訓練装置は、殆どが特許文献1のように患者を寝かせた状態で訓練を施す。この訓練は患者が歩けるようになることを目的とするものであり、歩行しながら訓練することが望まれる。
訓練装置は、特許文献2の図5によれば、患者が背負うバックパックと、下肢に取付ける下肢装具と、この下肢装具に付属する加速度センサ、DCモータ、ポテンショメータからなる。
この歩行補助具に付設され、片半身が麻痺した患者の麻痺している下肢の機能回復を促す運動機構と、からなる片麻痺患者用歩行訓練装置であって、
前記歩行補助具に縦レールが設けられ、この縦レールに昇降自在にスライダが嵌められ、このスライダに前記運動機構が取付けられ、前記縦レール又は前記歩行補助具と前記スライダ又は前記運動機構とに、前記運動機構を支えつつ前記スライダの上下動を許容するガススプリングが掛け渡されていることを特徴とする。
前記第1ホイールから前記第1ウオームに加わる第1トルクを検出する第1トルク検出機構と、前記第2ホイールから前記第2ウオームに加わる第2トルクを検出する第2トルク検出機構と、前記第3ホイールから前記第3ウオームに加わる第3トルクを検出する第3トルク検出機構とからなり、
前記第1トルクに対応する第1補助トルクを前記第1サーボモータで発生させ、前記第2トルクに対応する第2補助トルクを前記第2サーボモータで発生させ、前記第3トルクに対応する第3補助トルクを前記第3サーボモータで発生させる制御を一括して行う制御部で制御されることを特徴とする。
この湾曲部材と前記ブラケットと補助輪とからなる横よろけ防止機構で、患者と歩行補助具の横倒れや横よろけを防止するようにしたことを特徴とする。
徒手訓練時に、非麻痺足の大腿の左右回転を支える中殿筋の弱みにより、体の重心を非麻痺足側に維持しにくく重心を麻痺足側に移動し、横支える人がいなければ、被訓練者の足が突然乱れ麻痺側に横よろけて横倒れてしまうか、横よろめきながら数歩歩き横倒れてしまう。この場合の横への挙動を「横よろめき」を呼ぶ。
本発明によれば、横よろけ防止機構を設けたので、患者や歩行補助具の横倒れや横よろけを防止することができる。歩行補助具が倒れにくくなり且つ横よろけしにくくなり、安定した訓練が継続できる。
なお、実施例では、左下肢が麻痺した患者のための片麻痺患者用歩行訓練装置10を示すが、右下肢が麻痺した患者のためには、右の横バー28に板25が取付けられる。
そして、ステイ33と板25との間に、ガススプリング34が渡されている。
このバランス状態から、ステイ33に上向きの外力を加えると、オリフィス39を通って圧縮ガス38が移動するため、ステイ33は上へ移動する。また、ステイ33に下向きの外力を加えると、ステイ33は下へ移動する。
また、ステイ33は、スライダ32、32を一体的に備えると共に運動機構(図3、符号40)を一体的に備える。よって、ガスシリンダ34は、ステイ33に他端を連結する他、スライダ32又は運動機構に連結することができる。
図5にて、第1ウオーム56が駆動側部材で第1ホイール64が従動部材であることを基本とするが、白抜き矢印で示す負荷により、第1ホイール64に負荷トルクが加わることがある。普通のギヤセットであれば、従動側ギヤで駆動側ギヤが回されるが、ウオームギヤでは、第1ウオーム56は第1ホイール64で回されない。この現象はセルフフロック(自己制動機能)と呼ばれる。
訓練中に、大腿部72が上げ下げされるが、これはスイングアーム42の上下動で吸収される。
図7に示すように、第2メンバー45は、第2駆動ユニット80と、この第2駆動ユニット80から上へ延びる延長プレート81とからなる。
第2駆動ユニット80は、上述の第1駆動ユニット41とほぼ同一の構成物であり、第2ケース82と、この第2ケース82に固定される第2サーボモータ83と、この第2サーボモータ83に付属されモータ回転角を検出する第2エンコーダ84と、第2サーボモータ83のモータ軸85に取付けられる第2ウオーム86と、この第2ウオーム86に噛み合う第2ホイール92と、第2トルク検出機構87とを備える。
第2トルク検出機構87は、クロスメンバー88と、トルク検出バー89、89と、歪みゲージ91、91とからなる。
図7に示すように、第3メンバー48は、第3駆動ユニット100と、この第3駆動ユニット100から下へ延びる延長プレート101とからなる。
第3駆動ユニット100は、第3ケース102と、この第3ケース102に固定される第3サーボモータ103と、この第3サーボモータ103に付属されモータ回転角を検出する第2エンコーダ104と、第3サーボモータ103のモータ軸105に取付けられる第3ウオーム106と、この第3ウオーム106に噛み合う第3ホイール112と、第3トルク検出機構107とを備える。
第3トルク検出機構107は、クロスメンバー108と、トルク検出バー109、109と、歪みゲージ111、111とからなる。
また、第3サーボモータ103を回転させると、第3ホイール112を基準にして第3メンバー48が例えば反図面時計回りに回転する。
以上により、患者は膝を曲げることができる。
例えば、刺激付与機構として電気刺激を与える電極117を大腿部72に貼り付け、電極117を制御部115に繋ぐ。刺激付与機構117は、振動を付与するバイブレーター又は打撃を付与するゴムハンマーに代表される機械的刺激機構であってもよい。
図10に示すように、歩行補助具20Bは、前後左右に配置される4個の自在車輪23L、23L、23R、23Rに加えて、運動機構が取付けられる側に、V字ブラケット119、119が設けられ、これらのV字ブラケット119、119に補助輪120、120が取付けられている。そして、V字ブラケット119の上方に、患者の左脇を支える湾曲部材27を配置する。
よって、湾曲部材27とV字ブラケット119と自在車輪23Lと補助輪120とで横よろけ防止機構が構成され、歩行補助具が倒れにくく且つ横よろけしにくくなり、患者に安心感を与えることができ、安定した訓練が継続できる。
そこで、図11に示すように、サブスライダ71に力覚センサ112及びサブサーボモータ113を取付け、第1ホイール64の回転軸65に第2横レール124を固定し、この第2横レール124に第2サブスライダ125を前後移動可能に嵌め、この第2サブスライダ125に力覚センサ126及び第2サブサーボモータ127を取付ける。
この構成により、腰の回転や股関節のねじり回転、左右回転などに補助トルクを加えることができる。
(1)運動機構(いわゆる装着ユニット)の荷重を、使用者(患者)に負担させない。
(2)歩行時に腰の上下起伏を妨げない。
(3)能動的な筋力補助(いわゆるパワーアシスト)を有する。
(4)膝関節の運動、3自由度回転運動を妨げない。
(5)足の長さなど個人差に適応可能。
(6)患足側の横転倒を防止する。
(7)電気的刺激機能や機械的刺激機構を有する。
Claims (4)
- フレームの上部にハンドレールが設けられ、前記フレームの下に自在車輪が設けられる歩行補助具と、
この歩行補助具に付設され、片半身が麻痺した患者の麻痺している下肢の機能回復を促す運動機構と、からなる片麻痺患者用歩行訓練装置であって、
前記歩行補助具に縦レールが設けられ、この縦レールに昇降自在にスライダが嵌められ、このスライダに前記運動機構が取付けられ、前記縦レール又は前記歩行補助具と前記スライダ又は前記運動機構とに、前記運動機構を支えつつ前記スライダの上下動を許容するガススプリングが掛け渡されていることを特徴とする片麻痺患者用歩行訓練装置。 - 前記運動機構は、前記患者の左又は右にて前記歩行補助具に取付けられる第1サーボモータと、この第1サーボモータのモータ軸に取付けられる第1ウオームと、この第1ウオームで回されると共に回転軸が前記患者の大腿部中心を通る第1ホイールと、この第1ホイールで上下にスイングされ前記患者の左脇腹又は右脇腹を迂回するスイングアームと、正面視で前記麻痺している方の大腿部の中央位置にて前記スイングアームから下げられる第1メンバーと、この第1メンバーに設けられ前記大腿部の上部に巻き付ける第1巻き付け具と、体側に沿って前記第1巻き付け具から下げられる第2メンバーと、この第2メンバーに設けられ前記大腿部の下部に巻き付ける第2巻き付け具と、前記第2メンバーの下部に前後にスイング可能に取付けられるタイプレートと、このタイプレートの下部に前後にスイングに取付けられる第3メンバーと、この第3メンバーに設けられ下腿部の上下部に各々巻き付ける第3巻き付け具及び第4巻き付け具と、前記第2メンバーと前記タイプレートとの連結軸上にて前記タイプレートに固定される第2ホイールと、前記第2メンバーに固定されモータ軸に前記第2ホイールに噛み合う第2ウオームを備える第2サーボモータと、前記タイプレートと前記第3メンバーとの連結軸上にて前記タイプレートに固定される第3ホイールと、前記第3メンバーに固定されモータ軸に前記第3ホイールに噛み合う第3ウオームを備える第3サーボモータと、
前記第1ホイールから前記第1ウオームに加わる第1トルクを検出する第1トルク検出機構と、前記第2ホイールから前記第2ウオームに加わる第2トルクを検出する第2トルク検出機構と、前記第3ホイールから前記第3ウオームに加わる第3トルクを検出する第3トルク検出機構とからなり、
前記第1トルクに対応する第1補助トルクを前記第1サーボモータで発生させ、前記第2トルクに対応する第2補助トルクを前記第2サーボモータで発生させ、前記第3トルクに対応する第3補助トルクを前記第3サーボモータで発生させる制御を一括して行う制御部で制御されることを特徴とする請求項1記載の片麻痺患者用歩行訓練装置。 - 請求項1又は請求項2記載の片麻痺患者用歩行訓練装置は、前記下肢に電気的刺激と機械的刺激の少なくとも一方を付与する刺激付与機構を備えていることを特徴とする片麻痺患者用歩行訓練装置。
- 前記歩行補助具は、前後左右に配置される4個の自在車輪に加えて、前記運動機構が取付けられる側に、ブラケットが設けられ、このブラケットに補助輪が取付けら、前記ブラケットの上方に患者の脇を支える湾曲部材が配置され、
この湾曲部材と前記ブラケットと前記補助輪とからなる横よろけ防止機構で、患者と前記歩行補助具の横倒れや横よろけを防止するようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の片麻痺患者用歩行訓練装置。
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