JP2015065939A - 動物学習支援装置、及び動物学習支援機能付き飼育ケージ - Google Patents

動物学習支援装置、及び動物学習支援機能付き飼育ケージ Download PDF

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Abstract

【課題】被検動物は拘束されず自由に動くことのできる状態で各種各様なパターンのタスクを用いて被検動物を学習させること。【解決手段】操作供給部31は、所定の刺激が与えられた被検動物により操作がなされる操作部311と、当該操作が正解であった場合に報酬を被検動物に供給する報酬供給口312とを有している。当該報酬供給口312は、当該操作部311の一部として形成されている。そして、操作供給部31は、空間中の直交する第1仮想平面及び第2仮想平面の夫々において回転自在となるように支持部33により支持されている。【選択図】図4

Description

本発明は、被検動物は拘束されず自由に動くことのできる状態で各種各様なパターンのタスクを用いて被検動物を学習させることが可能になる、動物学習支援装置、及び動物学習支援機能付き飼育ケージに関する。
従来、被検動物に特定の行動を学習させて実験を行う装置として、オペラント学習実験装置が知られている。オペラント学習とは、被検動物がとある条件の時に道具を用いて何らかの行動をとると報酬若しくは罰を受けることについての学習をいう。一般的な報酬を受けるオペラント学習実験装置は、レバーと、該レバーの反応に応じて報酬を与える供給部とを備えている。オペラント学習実験装置により、被検動物がレバー押し行動を学習する過程を心理学的に評価することが可能になる。
例えば、被検動物にレバーを動かす行動を学習させるオペラント学習実験装置(いわゆるスキナー箱)では、スキナー箱に絶食させておいたネズミを入れ、ブザーが鳴ったとき平板形状のレバーを押すと報酬供給部からエサがもらえるようにしておくと、やがて、ネズミはブザーの音に反応してレバーを押すようになり、ブザーが鳴った直後にネズミがレバーを押す頻度(確率)が増加していく。
オペラント学習実験装置では、被検動物が偶然にレバーに接触することを契機に学習が始まり、偶然にレバーに接触することを繰り返して試行錯誤により、被検動物はレバーを動かすことと報酬を得ることとの相関を学習する。
このようなオペラント学習実験装置として、例えば、被検動物の胴部に沿う寸法の保定部内に被検動物が侵入するための入口部と被検動物の頭部がでる頭部開口部とを有する保定部と、被検動物の頭部を固定する頭部固定部と、被検動物が前肢で操作する操作部と、操作部の動作に応じて被検動物に報酬を供給する固定型の給水スパウトを備えた動物実験装置がある(特許文献1参照)。
このような特許文献1に記載の動物実験装置を適用した場合、被検動物が学習するためには、数週間から数カ月の訓練期間が必要であった。
そこで、本発明者は、極めて短時間で学習が可能で、かつ、操作が容易な動物実験装置を開発した(特許文献2参照)。
特開2012−152493号公報 特開2013−005746号公報
しかしながら、特許文献2に記載の動物実験装置は、学習時に被検動物を拘束することが前提とされていたため、所定の刺激に対して被検動物に所定の動作(操作)をさせるタスクのパターンが限定されたものになっていた。
このため、被検動物は拘束されず自由に動くことのできる状態で、各種各様なパターンのタスクを用いて被検動物を学習させたいという要求が存在する。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、被検動物は拘束されず自由に動くことのできる状態で、各種各様なパターンのタスクを用いて被検動物を学習させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様の動物学習支援装置は、
所定の刺激に対して被検動物に正解の操作をさせるタスクを用いた、前記被検動物の学習を支援する動物学習支援装置であって、
前記所定の刺激を前記被検動物に与える刺激供与部と、
報酬を移送する報酬移送部と、
前記刺激供与部により前記所定の刺激が与えられた前記被検動物により操作がなされる操作部と、当該操作が正解であった場合に前記報酬移送部から移送される前記報酬を前記被検動物に供給する報酬供給口とを有し、当該報酬供給口が当該操作部の一部として形成された操作供給部と、
空間中の直交する2つの仮想平面において夫々回転自在となるように、前記操作供給部を支持する支持部と、
前記操作供給部の位置を検出する検出部と、
前記刺激供与部に対して前記所定の刺激を与える指示をし、当該指示後の前記検出部の検出結果に基づいて前記被検動物の操作が正解か否かを判断し、正解の場合には前記報酬移送部に対して報酬を与える指示をすることで、タスクの実行を制御する制御部と、
を備える。
このように、操作供給部は、空間中の直交する2つの仮想平面において夫々回転自在となるように支持されている。これにより、被検動物は、拘束されずに自由に動ける状態で、所望の方向に所望の角度だけ操作供給部を傾動させる操作を容易に行うことができる。これに伴い、各種各様なパターンのタスクを生成することも容易に可能になる。
このようにして、被検動物は拘束されず自由に動くことのできる状態で各種各様なパターンのタスクを用いて被検動物を学習させることが可能になる。
また、本発明の一態様の動物学習支援装置において、
前記制御部は、さらに、前記所定の刺激のパターンと、正解の条件のパターンとを組み合わせて、タスクを生成することができる。
これにより、他の装置を使用せずに、動物学習支援装置のみで、所望のタスクの生成と、当該タスクを用いた学習との両方ができるため、ユーザ(実験者等)にとって便宜である。
また、本発明の一態様の動物学習支援装置において、前記制御部は、さらに、前記正解の条件のパターンとして、前記操作部の先端の前記第1仮想平面に対する射影の位置が、当該第1仮想平面に形成される所定の円内の所定の範囲内に進入したこと、という条件を設定することができる。
これにより、ユーザ(実験者等)は、所定の範囲として各種各様のパターンを設定することで、各種各様な正解の条件のパターンを生成することができ、その結果、各種各様のパターンのタスクを生成することができる。
また、本発明の一態様の動物学習支援装置において、
前記所定の範囲は、当該第1仮想平面に形成される所定の円に基づく座標系に基づく複数のパラメータで表され、
前記複数のパラメータの各値を指示する指示部をさらに備え、
前記制御部は、前記指示部により指示された前記複数のパラメータの各値に基づいて前記所定の範囲を設定し、前記正解の条件のパターンを生成することができる。
これにより、ユーザは、パラメータを入力するといった簡単で手間のかからない操作をするだけで、各種各様な正解の条件のパターンを容易に生成することができ、その結果、各種各様のパターンのタスクを容易に生成することができる。
また、上記目的を達成するため、本発明の一態様の動物学習支援機能付き飼育ケージは、
被検動物が収納されて飼育される収納部と、
所定の刺激に対して前記被検動物に正解の操作をさせるタスクを用いた、前記被検動物の学習を支援する動物学習支援装置と、
を備える動物学習支援機能付き飼育ケージであって、
前記動物学習支援装置は、
前記所定の刺激を前記被検動物に与える刺激供与部と、
前記報酬を移送する報酬移送部と、
前記刺激供与部により前記所定の刺激が与えられた前記被検動物により操作がなされる操作部と、当該操作が正解であった場合に前記報酬移送部から移送される前記報酬を前記被検動物に供給する報酬供給口とを有し、当該報酬供給口が当該操作部の一部として形成された操作供給部と、
空間中の直交する2つの仮想平面において夫々回転自在となるように、前記操作供給部を支持する支持部と、
前記操作供給部の先端の位置を検出する検出部と、
前記刺激供与部に対して前記所定の刺激を与える指示をし、当該指示後の前記検出部の検出結果に基づいて前記被検動物の操作が正解か否かを判断し、正解の場合には報酬を与える指示をすることで、タスクの実行を制御する制御部と、
を備え、
少なくとも前記操作供給部が前記収納部に配置されている。
このように、操作供給部は、空間中の直交する2つの仮想平面において夫々回転自在となるように支持されている。これにより、被検動物は、拘束されずに自由に動ける状態で、所望の方向に所望の角度だけ操作供給部を傾動させる操作を容易に行うことができる。これに伴い、各種各様なパターンのタスクを生成することも容易に可能になる。
このようにして、被検動物は拘束されず自由に動くことのできる状態で各種各様なパターンのタスクを用いて被検動物を学習させることが可能になる。
さらに、タスクの実行場所と飼育場所とは同一の収納部内になり、かつ、上述したように、被検動物は拘束されずに自由に動き回れる環境でタスクを行うことができるので、従来のような特別な環境や人に被検動物を慣らすことは不要になる。よって、従来よりも早期かつ効率的に学習することが可能になる。
本発明によれば、被検動物は拘束されず自由に動くことのできる状態で、各種各様なパターンのタスクを用いて被検動物を学習させることが実現可能となる。
本発明の一実施形態に係る動物学習支援装置の構成の概略を示す模式図である。 図1の動物学習支援装置のうち動物学習部の外観構成の一例の概略を示す斜視図である。 図2の動物学習部のうち動物操作部の主要部の正面図である。 図2の動物学習部のうち動物操作部の主要部の側面図である。 本発明の一実施形態に係る動物学習支援機能付き飼育ケージの外観構成を示す斜視図である。 図5の動物学習支援機能付き飼育ケージのうち、動物学習支援装置の動物学習部が取り付けられた収納部の外観構成を示す斜視図である。 図5の動物学習支援機能付き飼育ケージのうち、蓋の外観構成を示す斜視図である。 図7の蓋を、図6の収納部の上部の開放部に取り付けている様子を示す、動物学習支援機能付き飼育ケージの外観構成を示す斜視図である。 図1の動物学習支援装置のうち制御部のハードウェア構成を示すブロック図である。 図9の制御部が生成及び実行可能なタスクのパターンの一例を説明する模式図である。 図9の制御部が生成及び実行可能なタスクのパターンの一例を説明する模式図である。 図9の制御部が生成及び実行可能なタスクのパターンの一例を説明する模式図である。 図9の制御部が生成及び実行可能なタスクのパターンの一例を説明する模式図である。 図9の制御部のタスク実行時における表示画面の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る動物学習支援装置の構成の概略を示す模式図である。
動物学習支援装置は、図1に示すように、動物学習部11と、ポンプ12と、中継部13と、制御部14とを備えている。
動物学習部11は、後述の制御部14の制御に基づいて、所定の刺激Cueに対して被検動物に所定の動作(操作)を行わせるタスク(課題)により、当該被検動物が学習するために用いる部位である。
ここで、一般的なタスクにおいては、所定の刺激Cueに対する被検動物の操作は、1回のみでなく、複数回の刺激Cueが与えられる毎にその都度行われる。そこで、所定のタスクにおいて、所定の刺激Cueが1回与えられてから被検動物による操作が行われるまでのことを、以下、「トライアル」と呼ぶ。即ち、一般的なタスクは、N回(Nは1以上の任意の整数値)のトライアルにより構成される。
動物学習部11は、被検動物が、予め設定された正しい動作(以下、「正解」と呼ぶ)をした場合には報酬Rを与え、正解しなかった場合には報酬Rを被検動物に与えることを禁止することを、トライアル毎に繰り返す。
なお、動物学習部11のさらなる詳細については、図2乃至図5を参照して後述する。
ここで、被検動物としては、例えば、ラット、マウス、モルモット、イヌ、ネコ、サル等任意の動物を想定することができる。ただし本実施形態では、学習能力は高くないと考えられるが、医学生物学研究に最も多用されているラットやマウスのような下等な哺乳動物を被検動物として想定するものとする。
ポンプ12は、動物学習部11に報酬Rを移送するための動力を与える。
報酬Rの種類は、被検動物の種類や実験の目的に応じて適宜変更することができる。具体的には、液体状の報酬Rとしては、例えば、水、糖類を含有する水、人工甘味料を含有する水、アルコールや経口薬剤を含有する水等を採用することができる。また、気体状の報酬としては、例えば、タバコの煙やシンナー等、常習性の物質を含有する空気等を採用することができる。なお、本実施形態では、報酬Rとして水が採用されている。
また本実施形態では、上述したように、1回のトライアル毎に、正解の場合にのみ報酬Rが被検動物に与えられる。このトライアルの正解の可否の判断は後述の制御部14によってなされ、正解を示す制御信号(以下、「正解信号」と呼ぶ)が、制御部14から中継部13を介して伝送される。
ポンプ12は、正解信号が伝送されてきた場合には、動物学習部11に報酬Rを移送するための動力を与え、それ以外の場合、その動力を与えることを禁止する。
ポンプ12の種類は、被検動物の種類や実験の目的に応じて適宜変更することができるが、本実施形態では、ラットやマウスが被検動物として想定されているので、μl(マイクロリットル)単位で報酬Rの水を移送することが可能なマイクロポンプを適用すると好適である。
中継部13は、動物学習支援装置にとって特に必須な構成要素ではないが、本実施形態では制御部14として汎用のパーソナルコンピュータが採用されているため、制御部14と、ポンプ12又は動物学習部11とのうち、一方から出力された信号を、他方で取り扱い可能な形態(信号の種類やレベル等の形態)に適宜変換した上で、他方へ入力させる。
制御部14は、上述のように本実施形態では汎用のパーソナルコンピュータで構成されており、動物学習支援装置の全体の動作を制御する。
制御部14のさらなる詳細については、図9以降の図面を参照して後述する。
次に、図2乃至図5を参照して、このような動物学習支援装置のうち、動物学習部11の詳細について説明する。
図2は、動物学習部11の外観構成の一例の概略を示す斜視図である。
図2に示すように、動物学習部11は、ケージ取り付け部21と、動物操作部22と、動物頭部挿入部23とを含むように構成されている。なお、図2は外観構成の概略のため、幾つかの構成要素、例えば、刺激Cue又は正解音を与える構成要素(後述の図4のスピーカ36)等については、図示が省略されている。
ケージ取り付け部21は、長方形状の板で構成され、後述する飼育ケージの隅部に丁度収まるように取り付けられる(後述の図6等参照)。
動物操作部22は、タスクの実行の際に各トライアル毎に、各種刺激Cueを被検動物に与える部位と、各種刺激Cueに対する所定の動作(操作)を被検動物に行わせるための操作部とを有している。動物操作部22の詳細については、図3及び図4を参照して後述する。
動物頭部挿入部23は、被検動物が動物操作部22を操作する際にその習性により頭部や前肢を挿入させるチューブにより構成される。動物頭部挿入部23のサイズは、被検動物の種類や実験の目的に応じて適宜変更することができるが、被検動物(本実施形態ではラットやマウス)の頭部や前肢が容易に挿入可能なサイズとすると好適である。
ここで、図2に示すように、ケージ取り付け部21の長方形のうち長辺の方向(図2中左右斜め方向)を「x方向」と呼び、ケージ取り付け部21の長方形のうち短辺の方向(図2中上下斜め方向)を「y方向」と呼び、x,y方向に直角であってケージ取り付け部21の正面(図2に図示されている側の面)から裏面に向かう方向を「z方向」と呼ぶ。
図6を参照して後述するように、ケージ取り付け部21が飼育ケージに取り付けられると、垂直方向がy方向になり、飼育ケージの中央部から隅部に向かう水平方向がz方向になり、z方向と直角な水平方向がx方向になる。
図2に示すように、ケージ取り付け部21においては円形状の孔が設けられており、当該孔に対して、動物頭部挿入部23のチューブの一方の開放端が接続される。ここで、当該孔の直径は、動物頭部挿入部23の開放端の直径とほぼ同一サイズ、即ち、被検動物(本実施形態ではラットやマウス)の頭部や前肢が容易に挿入可能なサイズとなっている。
動物頭部挿入部23のチューブはz方向に延伸し、当該チューブの他方の開放端には動物操作部22が取り付けられる。
これにより、被検動物は、その習性により、動物頭部挿入部23のチューブ内にその頭部や前肢を挿入させ、動物操作部22(後述の図3の操作供給部31)に対して正面から(z方向を向いて)アプローチした状態で、動作(操作)をすることができる。この場合、被検動物にとっては、後述する音や光等の組み合わせからなる所定パターンの刺激Cueは常に所定の方向から与えられ、その所定パターンの刺激Cueに対する動物操作部22の操作も常に所定方向からすることになるので、効果的な学習が可能になる。
さらに、ケージ取り付け部21において、円形状の孔は、両長辺からy方向に離間して設けられている。その結果、ケージ取り付け部21が後述の飼育ケージに取り付けられると(図6等参照)、動物頭部挿入部23のチューブは、飼育ケージの底面から一定の高さ(y方向、即ち垂直上方向に一定の距離)を持って配置される。これにより、被検動物が、飼育ケージ内への不要物(床敷き等)の持ち込みや糞尿排泄等のいたずらをすることを防止できる。
次に、動物学習部11のうち動物操作部22の詳細について、図3及び図4を参照して説明する。
図3は、動物操作部22の主要部の正面図である。
図4は、動物操作部22の主要部の側面図である。
図3及び図4に示すように、動物操作部22は、操作供給部31と、12個のLED32と、支持部33と、シリコンチューブ34と、信号送受信部35と、スピーカ36と、筺体37とを備える。
操作供給部31は、本実施形態では棒状に構成されており、図3において正面からみて(z方向にみて)動物操作部22の略中心において、デフォルトの状態(被検動物が接触していない状態)でz方向に延伸するように配置される。
ここで、操作供給部31の棒状の両端のうち、被検動物により操作される側の端を、「先端」と呼び、反対側の端を「末端」と呼ぶ。
操作供給部31の末端は、xy平面及び、当該xy平面に直交する平面の夫々において操作供給部31が回転自在となるように支持部33により支持される。なお、「当該xy平面に直交する平面」とは、操作供給部31の末端のxy平面における回転角度の方向(回転すれば変化する方向)と、z方向とに平行な平面になる。
これにより、被検動物は、操作供給部31の先端を、xy平面の任意の方向に自在に傾倒操作することが可能になる。
操作供給部31は、図4に示すように、被検動物が操作する操作レバー311と、報酬Rを被検動物に供給する報酬供給口312とが一体的に形成されたものである。
操作供給部31の操作レバー311は、管状に形成され、内部は液体又は気体が通過可能な空洞になっている。
操作レバー311の空洞の直径は、被検動物の種類又は実験の目的に応じて適宜設計することが可能であるが、本実施形態では、ラットやマウスが被検動物と想定されているので、1〜2mm程度が好適である。
操作レバー311の長さも、被検動物の種類又は実験の目的に応じて適宜設計することが可能である。ここで、操作レバー311(操作供給部31)の先端は、被検動物によりxy平面の任意の方向に自在に傾倒操作される。操作レバー311が(デフォルト状態から)90度傾倒された場合の先端の位置が、図3に示すLED32の内部の円周上の1点となる。即ち、本実施形態では、操作レバー311の長さは、図3に示すLED32の内部の円の半径とほぼ同じとなっている。
ここで、操作供給部31の先端(操作レバー311の開口部のうち、後述の報酬供給口312が設けられている方の端)をxy平面に射影した位置を、以下、「レバー位置」と呼ぶものとすると、図3に示すLED32の内部の円(xy平面上に形成される円)の円周上及びその内部が、レバー位置の取り得る範囲(以下、「可動範囲」と呼ぶ)となる。レバー位置やその可動範囲については、制御部14の説明として後述する。
操作供給部31の先端(操作レバー311の開口部の1つ)には、報酬供給口312が設けられている。また、操作供給部31の他方の端(操作レバー311の開口部の他方の1つ)と、ポンプ12(図1)とが、所定のシリコンチューブ34により接続されている。これにより、報酬Rは、ポンプ12から当該シリコンチューブ34及び操作レバー311の空洞内を介して、報酬供給口312から被検動物に対して供給される。
なお、本実施形態では、報酬Rとしては水が採用されている。このため、被検動物が操作レバー311を認識しやすく、かつ操作しやすく、かつ報酬Rの水を飲みやすいように、被検動物の大きさにあわせた球状の飲口が、報酬供給口312に設けられている。
このような操作供給部31のレバー位置の可動範囲(図3のxy平面上の円)の周囲には、12個のLED32が均等に配置されている。
12個のLED32は、後述の制御部14の指示に基づいて、相互に独立に点灯又は消灯する。
つまり、本実施形態では、被検動物が、その習性により、動物頭部挿入部23(図2)のチューブ内に頭部や前肢を挿入させ、動物操作部22の正面(図3に示す面)に対峙した状態で、タスクが行われる。刺激Cueとして所定の光のパターンが採用されている場合には、当該所定の光のパターンに従って、12個のLED32の各々は独立に点灯又は消灯する。
このような所定のパターンの光の刺激Cueが与えられた被検動物は、操作供給部31の操作レバー311に対して何らかの操作を試みる。
その試みが正しい操作と認められた場合、即ち正解の場合には、操作供給部31の報酬供給口312から報酬Rの水が即座に与えられるため、被検動物は、正解した(正しい動作をした)ことを学習することができる。
これに対して、その試みが正解と認められなかった場合には、操作供給部31の報酬供給口312から報酬Rの水が与えられないため、被検動物は、正解していない(正しくない動作をした)ことを学習することができる。
支持部33は、空間中の直交する第1仮想平面(xy平)面及び第2仮想平面(xy平面に直交する平面)の夫々において回転自在となるように、操作供給部31を支持する。支持部33の内部には、操作供給部31の先端の位置を検出するセンサが設けられている。なお、ここで、「先端の位置を検出する」とは、先端の位置を直接的に検出することのみならず、制御部14等において先端の位置(レバー位置)を演算(検出)可能な物理量を検出することも含む広義な概念である。
シリコンチューブ34は、上述のように、操作供給部31の支持部33側の端と、ポンプ12(図1)とを接続し、ポンプ12からの報酬Rを、操作供給部31の操作レバー311の空洞内に供給する。これにより、報酬Rは、操作供給部31の報酬供給口312から被検動物に対して供給される。
信号送受信部35は、中継部13(それを介する制御部14)との間で授受される信号を送受信する。例えば、信号送受信部35は、上述の支持部33に設けられるセンサからの信号を中継部13に送信する。例えば、信号送受信部35は、LED32に対する点灯又は消灯させる指示の制御信号を中継部13から受信して、LED32を点灯又は消灯させる。また例えば、信号送受信部35は、所定の音声信号を中継部13から受信して、当該音声信号に対応する音声をスピーカ36から出力させる。
スピーカ36は、刺激Cueとして所定の音のパターンが採用されている場合には、当該所定の音のパターンに従った音声を出力する。また、スピーカ36は、必要に応じて、トライアルの成功を示す音声を出力する。
筺体37は、必要に応じて設けられ、動物操作部22全体を覆うことで、汚れ等を防止することができる。
次に、このような動物学習支援装置(図1)が取り付けられた飼育ケージ、即ち本発明が適用される動物学習支援機能付き飼育ケージの一実施形態について、図5乃至図8を参照して説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係る動物学習支援機能付き飼育ケージの外観構成を示す斜視図である。
動物学習支援機能付き飼育ケージは、収納部51と、蓋52と、収納部51内に取り付けられる動物学習部11を含む動物学習支援装置(図1)とを備えている。
図6は、動物学習支援装置の動物学習部11が取り付けられた収納部51の外観構成を示す斜視図である。
収納部51は、本実施形態では汎用の飼育ケージを流用したものであり、透明のプラスチック製の、上部が解放された直方体状のケースである。
換言すると、本実施形態の動物学習支援装置の動物学習部11は、汎用の飼育ケージである収納部51に丁度収まるように構成されている。即ち、図6に示すように、垂直方向がy方向になり、飼育ケージの中央部から隅部に向かう水平方向がz方向になり、z方向と直角な水平方向がx方向になるように、動物学習部11のケージ取り付け部21が収納部51の隅部に取り付けられる。
収納部51のサイズは、被検動物の種類や実験の目的に応じて適宜変更することができるが、本実施形態ではラットやマウスが被検動物と想定されているので、当該ラットやマウスがタスクを実行していない時には通常の飼育が可能なサイズ、即ち適度な運動が可能であり飲食場所等の設置が可能なサイズであると好適である。
図7は、蓋52の外観構成を示す斜視図である。
図8は、蓋52を、収納部51の上部の開放部に取り付けている様子を示す、動物学習支援機能付き飼育ケージの外観構成を示す斜視図である。
蓋52のサイズは、被検動物の種類や実験の目的に応じて適宜変更することができるが、図8に示すように、動物学習部11が取り付けられた状態の収納部51の上部の開放部に対して丁度取り付けられるサイズである必要がある。
以上、図5乃至図8を参照して説明したように、本実施形態の動物学習支援機能付き飼育ケージを適用すると、通常の飼育をしながら被検動物のタスクの実行が可能になるので、従来よりも早期かつ効率的に学習することが可能になる。
即ち、従来では、タスクの実行にあたり、通常の飼育場所から離れた特別な環境に被検動物を移動させる必要があった。特に、上述の特許文献2の技術を適用した場合には、その特別な環境ではさらに被検動物を拘束することが前提とされる。このため、被検動物にとっては、特別な環境が当初多大なストレスになる。また、飼育をしている人(飼育場所にいる人)と、タスクを行う人(その特別な環境にいる人)とが異なると、被検動物にとっては、タスクを行う人が当初多大なストレスになる。従って、従来では、特別な環境や人に被検動物を慣らした上(ハンドリングした上)で、タスクによる学習を開始する必要があった。被検動物を特別な環境や人に慣らすためには、多大な時間と労力が必要であり、非効率的であった。
これに対して、本実施形態の動物学習支援機能付き飼育ケージを適用すると、タスクの実行場所と飼育場所とは同一であり、かつ、被検動物は拘束されずに自由に動き回れる環境でタスクを行うことができるので、従来のような特別な環境や人に被検動物を慣らすことは不要になる。よって、従来よりも早期かつ効率的に学習することが可能になる。
次に、本実施形態の動物学習支援機能付き飼育ケージ(図5乃至図8)に含まれる動物学習支援装置(図1)のうち、制御部14の詳細について説明する。
図9は、本発明が適用される動物学習支援装置の制御部のハードウェア構成を示すブロック図である。
制御部14は、CPU(Central Processing Unit)111と、ROM(Read Only Memory)112と、RAM(Random Access Memory)113と、バス114と、入出力インターフェース115と、出力部116と、入力部117と、記憶部118と、通信部119と、ドライブ120とを備えている。
CPU111は、ROM112に記録されているプログラム、又は、記憶部118からRAM113にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM113には、CPU111が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
CPU111、ROM112及びRAM113は、バス114を介して相互に接続されている。このバス114にはまた、入出力インターフェース115も接続されている。入出力インターフェース115には、出力部116、入力部117、記憶部118、通信部119及びドライブ120が接続されている。
出力部116は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
入力部117は、キーボードやマウス等で構成され、オペレータの指示操作に応じて各種情報を入力する。
記憶部118は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部119は、インターネット等を介して他の装置との間で行う通信を制御すると共に、本実施形態では図1の中継部13を介する動物学習部11又はポンプ12との間で行う通信を制御する。
ドライブ120には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア131が適宜装着される。ドライブ120によってリムーバブルメディア131から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部118にインストールされる。また、リムーバブルメディア131は、記憶部118に記憶されている各種データも、記憶部118と同様に記憶することができる。
このような構成の制御部14のCPU111は、タスクの各種パターンを生成し、生成した各種パターンのタスクの実行を制御する。
そこで、先ず、タスクの各種パターンの生成手法について説明する。
タスクの各種パターンの生成に必要なパラメータは、上述の図3に示されている。
上述したように、12個のLED32の内周の円(xy平面上の円)の円周上及びその内部が、操作供給部31の先端をxy平面に射影した「レバー位置」の可動範囲である。
この可動範囲内のレバー位置は、12個のLED32の内周の円(xy平面上の円)の中心を原点として、x方向の軸をx軸、y方向の軸をy軸とするxy平面上の座標(H,θ)により表される。
パラメータHは、被検動物による操作供給部31の傾動角度を示しているが、本実施形態では操作供給部31の先端のxy平面上の射影がレバー位置とされているので、原点からの距離として表される。パラメータHの単位としては、12個のLED32の内周の円(xy平面上の円)の半径に対する割合[%]が採用されている。
パラメータθは、被検動物による操作供給部31の傾動方向を示しているが、本実施形態では操作供給部31の先端のxy平面上の射影がレバー位置とされているので、y軸(第1象限と第2象限との間の軸)に対してなす角度により表される。
本実施形態では、何れのタスクの何れのトライアルも、デフォルト状態、即ち被検動物によって操作供給部31が触れられていない状態から開始するものとする。
ここで、デフォルト状態のレバー位置は、理想的には原点となるが、機械的誤差等を考慮すると、原点を中心とする半径Sの円状の範囲Saとする。このような範囲Saを、以下、「スタートエリアSa」と呼ぶ。
ここで、スタートエリアSaの半径Sは、任意の設計値であるが、例えば12個のLED32の内周の円(xy平面上の円)の半径の5%程度が好適である。
即ち、レバー位置が、半径S=5%程度のスタートエリアSa内に存在することを条件として、何れのタスクの何れのトライアルも開始される。
タスクにおける所定のトライアルの正解は、レバー位置が所定の範囲Taに入ったことを条件として設定することが可能である。このような所定の範囲Taを、以下、「ターゲットエリアTa」と呼ぶ。
ターゲットエリアTaは、パラメータ(h,θt、θw)により設定される。
パラメータhは、被検動物による操作供給部31の傾動角度について、正解と判断できる最低角度を示すパラメータであり、レバー位置のパラメータHとあわせるため、原点からの距離として表される。パラメータhの単位としては、12個のLED32の内周の円(xy平面上の円)の半径に対する割合[%]が採用されている。
パラメータθtは、被検動物による操作供給部31の傾動方向について、正解と判断できる範囲の中心角度を示しており、レバー位置のパラメータθとあわせるため、y軸(第1象限と第2象限との間の軸)に対してなす角度により表される。
パラメータθwは、被検動物による操作供給部31の傾動方向について、正解と判断できる範囲の中心角度θtからの許容角度を示しており、レバー位置のパラメータθとあわせるため、y軸(第1象限と第2象限との間の軸)に対してなす角度により表される。
ユーザ(実験者等)は、制御部14の入力部117(図9)等を操作して、各種刺激Cueの所定のパターンを設定すると共に、そのパターンに対する正解を示す上述のパラメータ(h,θt、θw)を設定することで、所定のタスクを設定することができる。
制御部14は、所定のタスク毎に、各種刺激Cueの所定のパターンと、正解を示すパラメータ(h,θt、θw)との組を1以上記憶部118(図9)等に記憶させる。
なお、各種刺激Cueの所定のパターンと、正解を示すパラメータ(h,θt、θw)との組は、トライアル毎に1つずつ対応付けられている場合もあるし、特に対応付けがなされておらずトライアル実行時にランダムに選択される場合もあるし、タスクに対して1つのみ設定される場合もある。
以上、タスクの各種パターンの生成手法について説明した。
次に、タスクのパターンの幾つかの具体例について、図10乃至図13を参照して説明する。
図10は、タスクのパターンの一例を説明する模式図である。
LED32を示す円状のシンボルのうち、当該シンボルに12本の線分が放射状に付されているもの(図10では全て)は、当該LED32が点灯していることを意味している。なお、このことは、後述する図11乃至図13でも同様である。
図10に示すタスクは、光の刺激Cueが与えられた際に被検動物が操作供給部31をともかく動かせば、正解として報酬Rが与えられることを学習するためのものである。即ち光の刺激Cueが与えられたら操作供給部31を動かすというルールが、図10に示すタスクにより学習可能になる。
刺激Cueのパターンとしては、全方位から光が与えられるパターン、即ち、12個全てのLED32が点灯するパターンが設定されている。
タスクの正解は、上述したように、被検動物が操作供給部31を動かすことであるので、正解を示すパラメータ(h,θt、θw)=(10%程度、不問、360度)となるように設定されている。
図10に示すタスクは、次のようにして行われる。
即ち、制御部14のCPU111(図9)は、レバー位置を常時監視し、当該レバー位置がスタートエリアSa内にあると判断すると、初回のトライアルを開始させ、通信部119(図9)及び中継部13(図1)を介して、12個全てのLED32を点灯させる制御を実行する。
被検動物は、この12個全てのLED32の光を刺激Cueとして与えられると、操作供給部31の操作レバー311を動かす。
このとき、操作レバー311が少し傾動されて、制御部14のCPU111が、H>=hを検出すると、正解であると判断して、上述の正解信号を通信部119(図9)及び中継部13(図1)を介して伝送する。すると、ポンプ12は、動物学習部11に報酬Rを移送するための動力を与える。報酬Rは、ポンプ12から当該シリコンチューブ及び操作レバー311の空洞内を介して、報酬供給口312から被検動物に対して供給される。
これにより、被検動物にとっては、操作供給部31を動かすと、その操作供給部31の先端に設けられた報酬供給口312から、報酬Rの水が即座に与えられることになるので、正解か否かを即座に理解することができる。
このようなトライアルが繰り返されることによって、被検動物は、光の刺激Cueが与えられたら操作供給部31を動かすというルールを、従来と比較して早期にかつ効率的に学習することができる。
図11は、タスクのパターンの一例であって、図10とは異なる例を説明する模式図である。
図11に示すタスクは、光の刺激Cueが与えられた方向に被検動物が操作供給部31を傾動させれば、正解として報酬Rが与えられることを学習するためのものである。即ち光の刺激Cueが与えられた方向に操作供給部31を傾動させるというルールが、図11に示すタスクにより学習可能になる。
刺激Cueのパターンとしては、図11(A)に示す右側から光の刺激Cueが与えられるパターン(A)、即ち、右側の3個のLED32が点灯するパターン(A)が設定されると共に、図11(B)に示す左側から光の刺激Cueが与えられるパターン、即ち、左側の3個のLED32が点灯するパターンが設定されている。
タスクの正解は、上述したように、光の刺激Cueが与えられた方向に被検動物が操作供給部31を傾動させることであるので、刺激Cueのパターン(A)に対しては、正解を示すパラメータ(h,θt、θw)=(10%程度、90度、90度)となるように設定されている。一方、刺激Cueのパターン(A)に対しては、正解を示すパラメータ(h,θt、θw)=(10%程度、270度、90度)となるように設定されている。
ここで、ユーザ(実験者等)は、制御部14の入力部117(図9)等を操作して、所定のタスクについて、複数のトライアル毎に、所定の刺激Cueのパターンを変化させる設定をすることができる。
ここでいう「所定の刺激Cueのパターンを変化させる」とは、ユーザ(実験者等)により予め設定された順番に変化させることの他、制御部14側で自動的に決定した順番(ランダムな順番含む)で変化させることも含む。
即ち、図11に示すタスクについては、例えば、ユーザ(実験者等)は、トライアル毎にパターン(A),(B)の繰り返しということを予め設定することもできるし、トライアル毎にパターン(A),(B)の何れかがランダムに選択されるという設定をすることもできる。
図11に示すタスクは、次のようにして行われる。なお、ここでは、パターン(A),(B)がランダムに選択されるものとする。
即ち、制御部14のCPU111(図9)は、レバー位置を常時監視し、当該レバー位置がスタートエリアSa内にあると判断すると、初回のトライアルを開始させ、パターン(A),(B)のうちの何れかをランダムに選択する。例えば、パターン(A)が選択されたものとする。この場合、制御部14のCPU111は、通信部119(図9)及び中継部13(図1)を介して、右側3個のLED32を点灯させる制御を実行する。
被検動物は、この右側3個のLED32の光が刺激Cueとして与えられると、即ち右方向から光の刺激Cueが与えられると、操作供給部31の操作レバー311を動かす。
このとき、操作レバー311が右側の方向に傾動されて、制御部14のCPU111が、H>=h及び(θt−θw/2)<=θ<=(θt+θw/2)を検出すると、正解であると判断して、上述の正解信号を通信部119(図9)及び中継部13(図1)を介して伝送する。すると、ポンプ12は、動物学習部11に報酬Rを移送するための動力を与える。報酬Rは、ポンプ12から当該シリコンチューブ及び操作レバー311の空洞内を介して、報酬供給口312から被検動物に対して供給される。
これにより、被検動物にとっては、光の刺激Cueを受けた方向に操作供給部31を傾動させると、その操作供給部31の先端に設けられた報酬供給口312から、報酬Rが即座に与えられることになるので、正解か否かを即座に理解することができる。
このようなトライアルが繰り返されることによって、被検動物は、光の刺激Cueが与えられた方向に操作供給部31を傾動させるというルールを、従来と比較して早期にかつ効率的に学習することができる。
ここで、ユーザ(実験者等)は、制御部14の入力部117等を操作して、所定のタスクについて、複数のトライアル毎に、正解を示すパラメータ(h,θt、θw)を夫々個別に設定することもできる。
これにより、ユーザ(実験者等)は、より効果的に学習できるタスクを容易に生成することができる。
具体的には例えば、図11のタスクについて、初期のトライアルの頃には、パラメータhを短くすることで、被検動物による操作レバー311の傾動角度が小さくても正解とするような設定、即ち、被検動物が操作レバー311を少しでも動かせば正解とするような設定が容易に実現可能になる。そして、トライアルを重ねる毎にパラメータhを徐々に長くするような設定(例えば、h=10%→70%という設定)をすることも容易に実現可能になる。これにより、被検動物は、正解するためには、トライアルを重ねる毎に、操作レバー311の傾動角度を徐々に大きくしていかなければならず、操作レバー311をしっかり傾動させる操作(正解するためには本来そのような操作が必要であること)を、従来と比較して早期にかつ効果的に学習することができる。
図12は、タスクのパターンの一例であって、図10及び図11とは異なる例を説明する模式図である。
図12に示すタスクは、被検動物が操作供給部31を持ち上げれば、正解として報酬Rが与えられることを学習するためのものである。即ち、操作供給部31を持ち上げるというルールが、図12に示すタスクにより学習可能になる。
この場合、刺激Cueのパターンとしては、任意のものを採用し得るが、学習の効果を高めるため、上側の5個のLED32が点灯するパターンが設定されている。
タスクの正解は、上述したように、被検動物が操作供給部31を持ち上げる(上側に傾動させる)ことであるので、正解を示すパラメータ(h,θt、θw)=(10%→70%、0度、150度)となるように設定されている。
図12に示すタスクは、次のようにして行われる。
即ち、制御部14のCPU111(図9)は、レバー位置を常時監視し、当該レバー位置がスタートエリアSa内にあると判断すると、初回のトライアルを開始させ、通信部119(図9)及び中継部13(図1)を介して、上側5個のLED32を点灯させる制御を実行する。
被検動物は、この上側5個のLED32の光が刺激Cueとして与えられると、操作供給部31の操作レバー311を動かす。
このとき、操作レバー311が持ち上げられて(上側の方向に傾動されて)、制御部14のCPU111が、H>=h及び(θt−θw/2)<=θ<=(θt+θw/2)を検出すると、正解であると判断して、上述の正解信号を通信部119(図9)及び中継部13(図1)を介して伝送する。すると、ポンプ12は、動物学習部11に報酬Rを移送するための動力を与える。報酬Rは、ポンプ12から当該シリコンチューブ及び操作レバー311の空洞内を介して、報酬供給口312から被検動物に対して供給される。
これにより、被検動物にとっては、操作供給部31を持ち上げると(上側に傾動させると)、その操作供給部31の先端に設けられた報酬供給口312から、報酬Rが即座に与えられることになるので、正解か否かを即座に理解することができる。
このようなトライアルが繰り返されることによって、被検動物は、操作供給部31を持ち上げる(上側に傾動させる)というルールを、従来と比較して早期にかつ効率的に学習することができる。
図13は、タスクのパターンの一例であって、図10乃至図12とは異なる例を説明する模式図である。
図13に示すタスクは、光の刺激Cueが与えられた方向に被検動物が操作供給部31を傾動させれば、正解として報酬Rが与えられることを学習するためのものである。即ち光の刺激Cueが与えられた方向に操作供給部31を傾動させるというルールが、図13に示すタスクにより学習可能になる。
なお、図11に示すタスクとの違いは、図11に示すタスクでは左右弁別であったのに対して、図13に示すタスクでは全方向であり、正解となる範囲も厳しい(狭い)ものとなっている。即ち、被検動物にとっては、図11に示すタスクを学習した後に、図13に示すタスクを学習すると、従来と比較して早期にかつ効率的に学習することができる。
刺激Cueのパターンとしては、12方向からの光の刺激Cueの夫々が与えられるパターン(1)乃至(12)、即ち、12個のLED32の夫々が1つずつ点灯するパターン(1)乃至(12)の夫々が設定されている。
タスクの正解は、上述したように、光の刺激Cueが与えられた方向に被検動物が操作供給部31を傾動させることであるので、刺激Cueのパターン(1)乃至(12)の夫々に対しては、正解を示すパラメータ(h,θt、θw)=(10%→70%、各パターンのLED32の点灯方向の角度、30度程度)となるように設定されている。
また、図13に示すタスクについては、例えば、ユーザ(実験者等)は、トライアル毎にパターン(1)乃至(12)について所望の順番で選択されるということを予め設定することもできるし、トライアル毎にパターン(1)乃至(12)の何れかがランダムに選択されるという設定をすることもできる。
図13に示すタスクは、次のようにして行われる。なお、ここでは、パターン(1)乃至(12)がランダムに選択されるものとする。
即ち、制御部14のCPU111(図9)は、レバー位置を常時監視し、当該レバー位置がスタートエリアSa内にあると判断すると、初回のトライアルを開始させ、パターン(1)乃至(12)のうちの何れかをランダムに選択する。例えば、図13に例示されているパターン(2)が選択されたものとする。この場合、制御部14のCPU111は、通信部119(図9)及び中継部13(図1)を介して、最上位から時計回りに2個目(時計の1時の位置)のLED32を点灯させる制御を実行する。
被検動物は、このLED32の光が刺激Cueとして与えられると、即ち時計の1時の方向から光の刺激Cueが与えられると、操作供給部31の操作レバー311を動かす。
このとき、操作レバー311が1時の方向に傾動されて、制御部14のCPU111が、H>=h及び(θt−θw/2)<=θ<=(θt+θw/2)を検出すると、正解であると判断して、上述の正解信号を通信部119(図9)及び中継部13(図1)を介して伝送する。すると、ポンプ12は、動物学習部11に報酬Rを移送するための動力を与える。液体状又は気体状の報酬Rは、ポンプ12から当該シリコンチューブ及び操作レバー311の空洞内を介して、報酬供給口312から被検動物に対して供給される。
これにより、被検動物にとっては、光の刺激Cueを受けた方向に操作供給部31を傾動させると、その操作供給部31の先端に設けられた報酬供給口312から、報酬Rが即座に与えられることになるので、正解か否かを即座に理解することができる。
このようなトライアルが繰り返されることによって、被検動物は、光の刺激Cueが与えられた方向に操作供給部31を傾動させるというルールを、従来と比較して早期にかつ効率的に学習することができる。
以上、タスクの各種パターンの生成手法及びタスクのパターンの幾つかの具体例について、説明した。
次に、タスク実行時の制御部14の表示画面の一例について、図14を参照して説明する。
図14は、タスク実行時の制御部14の表示画面の一例を示している。
タスク実行時には、制御部14の出力部116(図9)のディスプレイには、図14に示すような表示画面201が表示される。
表示画面201には、左上部において測定結果表示領域211が、左下部において測定値表示領域212が、右上部において設定内容表示領域213が、右下部においてログ内容表示領域214が、夫々設けられている。
測定結果表示領域211には、図3に示すレバー位置の可動範囲、即ち12個のLED32の内周の円(xy平面上の円)が常時画像表示されると共に、レバー位置の現在位置を示すポイントがリアルタイムに画像表示される。必要に応じて、スタートエリアSaやターゲットエリアTaも測定結果表示領域211に画像表示される。
測定値表示領域212には、図3に示すレバー位置の現在位置等の各種測定値が数値としてリアルタイムに表示される。また必要に応じて、ターゲットエリアTaのパラメータh(図3)等の現在の設定値も測定値表示領域212に表示される。
設定内容表示領域213には、各種設定内容が表示される。具体的には図14の例では、上から順に次のような各種項目が、設定内容表示領域213に設けられ、各項目に対応付けられた設定内容が表示される。
「Animal ID」の項目には、被検動物毎に付されたIDが表示される。即ち、本実施形態では、被検動物毎に異なるタスクの設定が可能になっており、このIDにより夫々のタスクの設定が管理されている。
「End Condition」の項目には、タスクの終了条件が表示される。本実施形態では、タスクの終了条件としては、正解が規定回数に達したという条件、所定時間が経過したという条件、及び正解が規定に達したことと所定時間が経過したことのうち何れか早い方という条件が選択可能なように設けられている。当該「End Condition」の項目では、タスクの終了条件がいつでも変更可能なようになされている。
当該「End Condition」の下方の「Duration」の項目には、タスクの継続時間が表示される。当該「Duration」の項目では、タスクの継続時間がいつでも変更可能なようになされている。
「Traial Count」の項目には、タスクのトライアルの回数が表示される。当該「Traial Count」の項目では、トライアルの回数がいつでも変更可能なようになされている。
「Task」の項目には、タスクの種類が表示される。
当該「Task」の下方の「Duration」の項目には、トライアルの最大継続時間、即ち1回のトライアルにおいて正解と判断する最大の時間が表示される。即ち、レバー位置がターゲットエリアTaに入ったとしても、トライアル開始時から最大継続時間を超えた時間であった場合には、正解と判断されない。当該「Duration」の項目では、トライアルの継続時間がいつでも変更可能なようになされている。
「Start Area Ratios(S)」の項目には、スタートエリアSaの半径S(図3)が表示される。当該「Start Area Ratios(S)」の項目では、半径Sがいつでも変更可能なようになされている。
「Target Area Height(H)」の項目には、ターゲットエリアTaのパラメータh(図3)が表示される。当該「Target Area Height(H)」の項目では、パラメータhがいつでも変更可能なようになされている。
「Increment」の項目には、パラメータhをトライアル毎に増加させる場合、その増加比率が表示される。当該「Increment」の項目では、増加比率がいつでも変更可能なようになされている。
「Target Area AngleT」の項目には、ターゲットエリアTaのパラメータθt(図3)が表示される。当該「Target Area AngleT」の項目では、パラメータθtがいつでも変更可能なようになされている。
「AngleW」の項目には、ターゲットエリアTaのパラメータθw(図3)が表示される。当該「AngleW」の項目では、パラメータθwがいつでも変更可能なようになされている。
「ITI」の項目には、試行間隔時間(Inter−Trial Interval)が表示される。ここでいう試行間隔時間とは、1つのトライアルが正解により終了してから、次のトライアルが開始されるまでに、「何も起こらない」休止時間をいい、通常数秒間程度が設定される。このトライアル間隔時間が長ければ、被検動物は、1つ1つのトライアルを集中してこなす必要がある。当該「ITI」の項目では、トライアル間隔時間がいつでも変更可能なようになされている。
ログ内容表示領域214には、測定結果表示領域211や測定値表示領域212に表示されていた過去の内容が、ログとして表示される。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、操作供給部31の個数は、上述の実施形態では1個とされたが、特にこれに限定されず、複数個でもよい。
例えば、報酬Rの種類や供給量が異なる複数の操作供給部31を設置してもよい。これにより、被検動物の報酬Rの種類に応じた行動(嗜好性)や運動の調節の仕組みを観察する研究に応用することができる。
例えば、操作供給部31の形状は、上述の実施形態では同一太さの棒状とされたが、特にこれに限定されず、例えば操作供給部31の全部又は一部が変形可能な形状でもよいし、また例えば被検動物が操作しやすいように取っ手を付けたりグリップ状に太く変形した棒状でもよい。
例えば、報酬供給口312の形成場所は、上述の実施形態では操作レバー311の先端とされたが、特にこれに限定されず、操作レバー311の一部であれば足り、例えば、操作レバー12の根元付近や、両端部の中間の位置でもよい。
例えば、報酬供給口312の個数は、上述の実施形態では1個とされたが、特にこれに限定されず、複数個でもよい。
例えば、操作レバー311の異なる複数個所に報酬供給口312を設けることもできる。この場合、夫々異なる量の報酬Rが供給されるようにしておけば、被検動物は、ある報酬供給口312を舐めるのと別の報酬供給口312を舐めるのとでは報酬Rの両が異なることを学習すると、操作レバー311の位置を自らが調整する行動をとるようになる。このような被検動物の運動の調節の仕組みを観察する研究に応用することができる。
例えば、タスクにおいて被検動物の刺激は、上述の実施形態ではLED32(図3等)の光(視覚)が採用されたが、特にこれに限定されず、例えば図示はしていないが図2のケージ取り付け部21の裏面にはスピーカが取り付けられているので、スピーカから発せられる音(聴覚)でもよい。その他、香り(嗅覚)、触覚等、被検動物の五感で感じ取れるものであれば、任意のものを採用することができる。
換言すると、本発明が適用される動物学習支援装置は、次のような構成を有していれば足り、上述の実施形態を含め、各種各様の実施形態を取ることができる。
即ち、
所定の刺激に対して被検動物に正解の操作をさせるタスクを用いた、前記被検動物の学習を支援する動物学習支援装置であって、
前記所定の刺激を前記被検動物に与える刺激供与部と、
報酬を移送する報酬移送部と、
前記刺激供与部により前記所定の刺激が与えられた前記被検動物により操作がなされる操作部と、当該操作が正解であった場合に前記報酬移送部から移送される前記報酬を前記被検動物に供給する報酬供給口とを有し、当該報酬供給口が当該操作部の一部として形成された操作供給部と、
空間中の直交する第1仮想平面及び第2仮想平面の夫々において回転自在となるように、前記操作供給部を支持する支持部と、
前記操作供給部の先端の位置を検出する検出部と、
前記刺激供与部に対して前記所定の刺激を与える指示をし、当該指示後の前記検出部の検出結果に基づいて前記被検動物の操作が正解か否かを判断し、正解の場合には前記報酬移送部に対して前記報酬を与える指示をすることで、タスクの実行を制御する制御部と、
を備える動物学習支援装置であれば足りる。
このように、操作供給部は、空間中の直交する2つの仮想平面において夫々回転自在となるように支持されている。これにより、被検動物は、拘束されずに自由に動ける状態で、所望の方向に所望の角度だけ操作供給部を傾動させる操作を容易に行うことができる。これに伴い、各種各様なパターンのタスクを生成することも容易に可能になる。
このようにして、被検動物は拘束されず自由に動くことのできる状態で各種各様なパターンのタスクを用いて被検動物を学習させることが可能になる。
ここで、制御部は、さらに、前記所定の刺激のパターンと、正解の条件のパターンとを組み合わせて、タスクを生成することができるようにしてもよい。
これにより、他の装置を使用せずに、動物学習支援装置のみで、所望のタスクの生成と、当該タスクを用いた学習との両方ができるため、ユーザ(実験者等)にとって便宜である。
また、制御部は、さらに、前記正解の条件のパターンとして、前記操作部の先端の前記第1仮想平面に対する射影の位置が、当該第1仮想平面に形成される所定の円内の所定の範囲内に進入したこと、という条件を設定することができるようにしてもよい。
これにより、ユーザ(実験者等)は、所定の範囲として各種各様のパターンを設定することで、各種各様な正解の条件のパターンを生成することができ、その結果、各種各様のパターンのタスクを生成することができる。
さらにまた、前記所定の範囲は、当該第1仮想平面に形成される所定の円に基づく座標系に基づく複数のパラメータで表され、
前記複数のパラメータの各値を指示する指示部をさらに備え、
前記制御部は、前記指示部により指示された前記複数のパラメータの各値に基づいて前記所定の範囲を設定し、前記正解の条件のパターンを生成することができるようにしてもよい。
これにより、ユーザは、パラメータを入力するといった簡単で手間のかからない操作をするだけで、各種各様な正解の条件のパターンを容易に生成することができ、その結果、各種各様のパターンのタスクを容易に生成することができる。
また、本発明が適用される動物学習支援機能付き飼育ケージは、収納部と、上述の本発明が適用される動物学習支援装置とを備えており、少なくとも操作供給部が収納部に配置されていれば足り、上述の実施形態を含め、各種各様の実施形態を取ることができる。
この場合、操作供給部は、空間中の直交する2つの仮想平面において夫々回転自在となるように支持されている。これにより、被検動物は、拘束されずに自由に動ける状態で、所望の方向に所望の角度だけ操作供給部を傾動させる操作を容易に行うことができる。これに伴い、各種各様なパターンのタスクを生成することも容易に可能になる。
このようにして、被検動物は拘束されず自由に動くことのできる状態で各種各様なパターンのタスクを用いて被検動物を学習させることが可能になる。
さらに、タスクの実行場所と飼育場所とは同一の収納部内になり、かつ、上述したように、被検動物は拘束されずに自由に動き回れる環境でタスクを行うことができるので、従来のような特別な環境や人に被検動物を慣らすことは不要になる。よって、従来よりも早期かつ効率的に学習することが可能になる。
また、本発明が適用される動物学習支援機能付き飼育ケージ又は動物学習支援装置のうち、制御部14は、上述の実施形態では汎用のコンピュータで構成されたが、特にこれに限定されない。
例えば、制御部14は、上述の各機能を有する電子機器一般、例えばサーバ、ノート型のパーソナルコンピュータ、プリンタ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、スマートフォン、携帯電話機、ポータブルゲーム機等により構成してもよい。
そして、この場合、制御部14の各機能を発揮するために必要な各処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば上述の制御部14として構成された汎用のコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。
リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図9のROM112や、図9の記憶部118のハードディスク等で構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
11・・・動物学習部
12・・・ポンプ
13・・・中継部
14・・・制御部
21・・・ケージ取り付け部
22・・・動物操作部
23・・・動物頭部挿入部
31・・・操作供給部
32・・・LED
51・・・収納部
52・・・蓋
111・・・CPU
201・・・表示画面
311・・・操作レバー
312・・・報酬供給口

Claims (5)

  1. 所定の刺激に対して被検動物に正解の操作をさせるタスクを用いた、前記被検動物の学習を支援する動物学習支援装置であって、
    前記所定の刺激を前記被検動物に与える刺激供与部と、
    報酬を移送する報酬移送部と、
    前記刺激供与部により前記所定の刺激が与えられた前記被検動物により操作がなされる操作部と、当該操作が正解であった場合に前記報酬移送部から移送される前記報酬を前記被検動物に供給する報酬供給口とを有し、当該報酬供給口が当該操作部の一部として形成された操作供給部と、
    空間中の直交する第1仮想平面及び第2仮想平面の夫々において回転自在となるように、前記操作供給部を支持する支持部と、
    前記操作供給部の先端の位置を検出する検出部と、
    前記刺激供与部に対して前記所定の刺激を与える指示をし、当該指示後の前記検出部の検出結果に基づいて前記被検動物の操作が正解か否かを判断し、正解の場合には前記報酬を与える指示をすることで、タスクの実行を制御する制御部と、
    を備える動物学習支援装置。
  2. 前記制御部は、さらに、前記所定の刺激のパターンと、正解の条件のパターンとを組み合わせて、タスクを生成する、
    請求項1に記載の動物学習支援装置。
  3. 前記制御部は、さらに、前記正解の条件のパターンとして、前記操作部の先端の前記第1仮想平面に対する射影の位置が、当該第1仮想平面に形成される所定の円内の所定の範囲内に進入したこと、という条件を設定する、
    請求項1又は2に記載の動物学習支援装置。
  4. 前記所定の範囲は、当該第1仮想平面に形成される所定の円に基づく座標系に基づく複数のパラメータで表され、
    前記複数のパラメータの各値を指示する指示部をさらに備え、
    前記制御部は、前記指示部により指示された前記複数のパラメータの各値に基づいて前記所定の範囲を設定し、前記正解の条件のパターンを生成する、
    請求項3に記載の動物学習支援装置。
  5. 被検動物が収納されて飼育される収納部と、
    所定の刺激に対して前記被検動物に正解の操作をさせるタスクを用いた、前記被検動物の学習を支援する動物学習支援装置と、
    を備える動物学習支援機能付き飼育ケージであって、
    前記動物学習支援装置は、
    前記所定の刺激を前記被検動物に与える刺激供与部と、
    報酬を移送する報酬移送部と、
    前記刺激供与部により前記所定の刺激が与えられた前記被検動物により操作がなされる操作部と、当該操作が正解であった場合に前記報酬移送部から移送される前記報酬を前記被検動物に供給する報酬供給口とを有し、当該報酬供給口が当該操作部の一部として形成された操作供給部と、
    空間中の直交する2つの仮想平面において夫々回転自在となるように、前記操作供給部を支持する支持部と、
    前記操作供給部の先端の位置を検出する検出部と、
    前記刺激供与部に対して前記所定の刺激を与える指示をし、当該指示後の前記検出部の検出結果に基づいて前記被検動物の操作が正解か否かを判断し、正解の場合には前記報酬移送部に対して前記報酬を与える指示をすることで、タスクの実行を制御する制御部と、
    を備え、
    少なくとも前記操作供給部が前記収納部に配置されている、
    動物学習支援機能付き飼育ケージ。
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