JP2015065738A - 電源制御回路および電源装置 - Google Patents

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【課題】負荷電流に応じて、動作させる電源回路の数を変更する場合でも、誤動作が生じるおそれを低減することができる電源制御回路を得る。【解決手段】並列接続された複数の電源回路の負荷電流の変化に応じて出力電圧が変化し、その出力電圧が変化した直後の所定期間にわたり変化直後の出力電圧に基づいて、複数の電源回路のうちの1つ以上の電源回路の起動または停止を制御する制御部を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、並列接続された電源回路を切り替える電源制御回路、およびそのような電源制御回路を備える電源装置に関する。
近年、ハイブリッドカー等に搭載される電源装置は、より大きな電力供給能力が望まれるとともに、その幅広い供給電力範囲にわたり高効率で動作することが望まれている。一般に、大きな電力供給能力を実現するためには、電源装置を構成する半導体部品、磁性部品、構造部品などは、大電力を扱うことができるものを用いる必要がある。しかしながら、このような大電力を扱うことができる部品は、負荷に小電力を供給する場合において、電源装置の効率を悪化させるおそれがある。
このように、幅広い負荷電流の範囲にわたり高効率で電力を供給するため、並列接続された複数の電源回路を有し、各電源回路がインターリーブ動作を行う電源装置がしばしば用いられる。例えば、特許文献1には、各電源回路の出力電流の加算結果が所定の電流量を超えないように各電源回路の動作を制御する電源装置が開示されている。また、例えば、特許文献2には、負荷電流に応じて、並列接続された複数の電源回路のうちの動作させる電源回路の数を変更する電源装置が開示されている。また、例えば、特許文献3には、負荷電流に応じて、動作させる電源回路の数を変更するとともに各電源回路におけるスイッチング動作のタイミングを変更する電源装置が開示されている。
特開2003−284333号公報 特開2007−116834号公報 特開2012−50207号公報
ところで、負荷電流に応じて、並列接続された複数の電源回路のうちの動作させる電源回路の数を変更する場合、その変更により一部の電源回路を起動または停止した後の所定時間において、各電源回路の出力電流が揺れるおそれがある。このとき、電源装置では、この出力電流の過渡的な揺れを検出し、動作させる電源回路の数を再度変更してしまい、誤動作が生じるおそれがある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、負荷電流に応じて、動作させる電源回路の数を変更する場合でも、誤動作が生じるおそれを低減することができる電源制御回路および電源装置を提供することにある。
本発明の電源制御回路は、制御部を備えている。制御部は、並列接続された複数の電源回路の負荷電流の変化に応じて出力電圧が変化し、その出力電圧が変化した直後の所定期間にわたり変化直後の出力電圧に基づいて、複数の電源回路のうちの1つ以上の電源回路の起動または停止を制御するものである。
本発明の電源装置は、複数の電源回路と、制御部とを備えている。複数の電源回路は、互いに並列接続されたものである。制御部は、複数の電源回路の負荷電流の変化に応じて出力電圧が変化し、その出力電圧が変化した直後の所定期間にわたり変化直後の出力電圧に基づいて、複数の電源回路のうちの1つ以上の電源回路の起動または停止を制御するものである。
本発明の電源制御回路および電源装置では、並列接続された複数の電源回路の負荷電流の変化に応じて出力電圧が変化し、その出力電圧に基づいて、電源回路の起動または停止が行われる。その際、その出力電圧が変化した直後の所定期間にわたり変化直後の出力電圧に基づいて、電源回路の起動または停止が行われる。
本発明の電源制御回路では、例えば、複数の電源回路は、マスタ電源回路およびスレーブ電源回路からなる2つの電源回路であってもよい。この場合、制御部は、リファレンス電圧と、マスタ電源回路およびスレーブ電源回路の合計出力電流に応じた第1の電圧とを比較して出力電圧を生成し、その出力電圧に基づいてスレーブ電源回路の起動または停止を制御するコンパレータを有するようにすることができる。
また、例えば、複数の電源回路は、マスタ電源回路および複数のスレーブ電源回路からなる3以上の電源回路であってもよい。この場合、制御部は、複数のスレーブ電源回路にそれぞれ対応した複数のコンパレータを有し、各コンパレータは、リファレンス電圧と、マスタ電源回路およびそのコンパレータに対応するスレーブ電源回路の合計出力電流に応じた第1の電圧とを比較して出力電圧を生成し、その出力電圧に基づいてそのコンパレータに対応するスレーブ電源回路の起動または停止を制御するようにすることができる。また、各コンパレータは、リファレンス電圧と、マスタ電源回路および複数のスレーブ電源回路の合計出力電流に応じた第1の電圧とを比較して出力電圧を生成し、その出力電圧に基づいてそのコンパレータに対応するスレーブ電源回路の起動または停止を制御するようにしてもよい。これらの場合には、各コンパレータのリファレンス電圧は互いに異なるようにすることが望ましい。
各コンパレータは、例えば、リファレンス電圧が印加される正入力端子と、第1の電圧が印加される負入力端子と、出力電圧を出力する出力端子とを有する演算増幅器と、正入力端子と出力端子との間に挿設された帰還抵抗素子と、1または複数の抵抗素子を含み、正入力端子に接続されたバイアス回路と、出力電圧の変化に応じて、リファレンス電圧を過渡的に変化させるリファレンス電圧制御部とを有するようにすることができる。このリファレンス電圧制御部は、例えば、リファレンス電圧を、出力電圧の増減変化の方向と同じ方向に過渡的に変化させることが望ましい。
リファレンス電圧制御部は、例えば、正入力端子と出力端子との間に、帰還抵抗素子と並列に挿設された容量素子を有するようにすることができる。また、リファレンス電圧制御部は、例えば、正入力端子に第2の電圧を伝える第1のスイッチと、正入力端子に第2の電圧よりも低い第3の電圧を伝える第2のスイッチと、出力電圧に基づいて第1のスイッチおよび第2のスイッチのオンオフを制御するスイッチ制御部とを有するようにしてもよい。この場合、スイッチ制御部は、例えば、出力電圧が低レベルから高レベルに変化した場合には、その変化後の所定期間にわたり、第1のスイッチをオン状態にし、出力電圧が高レベルから低レベルに変化した場合には、その変化後の所定期間にわたり、第2のスイッチをオン状態にすることが望ましい。
また、各コンパレータは、例えば、リファレンス電圧が印加される正入力端子と、第1の電圧が印加される負入力端子と、出力電圧を出力する出力端子とを有する演算増幅器と、正入力端子と出力端子との間に挿設された帰還抵抗素子と、1または複数の抵抗素子を含み、正入力端子に接続されたバイアス回路と、出力電圧に基づいて、その出力電圧が変化した直後の所定期間にわたり変化直後の出力電圧を保持する電圧保持回路とを有するようにしてもよい。
また、制御部は、例えば、合計出力電流を出力する複数の電源回路の合計入力電流に基づいて第1の電圧を生成する電圧生成部をさらに有するようにしてもよい。
本発明の電源制御回路および電源装置によれば、制御部の出力電圧が変化した直後の所定期間にわたり変化直後の出力電圧に基づいて、複数の電源回路のうちの1つ以上の電源回路の起動または停止を制御するようにしたので、負荷電流に応じて、動作させる電源回路の数を変更する場合でも、誤動作が生じるおそれを低減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るスイッチング電源装置の一構成例を表す回路図である。 図1に示したコンパレータのヒステリシス特性を表す説明図である。 図1に示したスイッチング電源装置の一動作例を表すタイミング波形図である。 図1に示したマスタ電源回路の基本動作の一状態を表す説明図である。 図1に示したマスタ電源回路の基本動作の他の状態を表す説明図である。 図1に示したスイッチング電源装置において、負荷電流が増加する場合の一動作例を表すタイミング波形図である。 図1に示したスイッチング電源装置において、負荷電流が減少する場合の一動作例を表すタイミング波形図である。 比較例に係るスイッチング電源装置の一構成例を表す回路図である。 図7に示したスイッチング電源装置において、負荷電流が増加する場合の一動作例を表すタイミング波形図である。 第1の実施の形態の変形例に係るスイッチング電源装置の一構成例を表すブロック図である。 第1の実施の形態の他の変形例に係るスイッチング電源装置の一構成例を表すブロック図である。 第2の実施の形態に係るスイッチング電源装置の一構成例を表す回路図である。 図11に示したスイッチング電源装置において、負荷電流が増加する場合の一動作例を表すタイミング波形図である。 図11に示したスイッチング電源装置において、負荷電流が減少する場合の一動作例を表すタイミング波形図である。 第3の実施の形態に係るスイッチング電源装置の一構成例を表す回路図である。 図14に示したスイッチング電源装置において、負荷電流が増加する場合の一動作例を表すタイミング波形図である。 図14に示したスイッチング電源装置において、負荷電流が減少する場合の一動作例を表すタイミング波形図である。 変形例に係るスイッチング電源装置の一構成例を表すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
図1は、第1の実施の形態に係るスイッチング電源装置の一構成例を表すものである。なお、本発明の実施の形態に係る電源制御回路および電源装置は、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。スイッチング電源装置1は、バッテリBHから入力端子T1,T2を介して供給された直流電圧Vinを電圧変換(降圧)して直流の出力電圧Voutを生成し、この出力電圧Voutを、出力端子T3,T4を介して負荷Lへ供給するものである。
このスイッチング電源装置1は、マスタ電源回路10と、スレーブ電源回路20と、容量素子Coutと、電源制御回路30とを備えている。このスイッチング電源装置1では、マスタ電源回路10およびスレーブ電源回路20は、互いに並列接続されている。
マスタ電源回路10は、電流検出回路11と、スイッチング素子SW12,SW13と、スイッチング制御部14と、ダイオード15と、コイル16とを有している。マスタ電源回路10は、この例では、降圧チョッパー方式のスイッチング電源回路である。
電流検出回路11は、マスタ電源回路10の入力電流Iin1を検出するものであり、一端は入力端子T1に接続されるとともにその入力端子T1を介してバッテリBHに接続され、他端はスイッチング素子SW12のドレインに接続されている。そして、電流検出回路11は、この入力電流Iin1に応じた検出信号D11を生成して、電源制御回路30へ供給するようになっている。このような電流検出回路11の具体的な回路構成としては、例えば、抵抗素子を用い、その両端間に生じる電圧を出力するものや、カレントトランスを含んだものなどが挙げられる。
スイッチング素子SW12,SW13は、スイッチ制御信号S12,S13に基づいて、それぞれオンオフ動作を行うものである。スイッチング素子SW12,SW13は、例えば、MOS(Metal Oxide Semiconductor)型のFET(Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などを用いて構成されるものである。この例では、スイッチング素子SW12,SW13は、全てNチャネルのMOS−FETにより構成されている。スイッチング素子SW12のゲートにはスイッチ制御信号S12が供給され、ドレインは電流検出回路11の他端に接続され、ソースは、スイッチング素子SW13のドレイン、ダイオード15のカソード、およびコイル16の一端に接続されている。スイッチング素子SW13のゲートにはスイッチ制御信号S13が供給され、ドレインはスイッチング素子SW12のソース、ダイオード15のカソード、およびコイル16の一端に接続され、ソースは入力端子T2に接続されるとともにその入力端子T2を介して接地されている。
スイッチング制御部14は、出力電圧Voutに基づいて、その出力電圧Voutが所定の電圧を保つように、スイッチ制御信号S12,S13を介してスイッチング素子SW12,SW13のオンオフ動作を制御するものである。また、スイッチング制御部14は、後述するように、スイッチング素子SW12,SW13がオンオフするタイミングを、スレーブ電源回路20に対して、制御信号STを介して伝える機能をも有している。
ダイオード15は、アノードが入力端子T2に接続されるとともにその入力端子T2を介して接地され、カソードはスイッチング素子SW12のソース、スイッチング素子SW13のドレイン、およびコイル16の一端に接続されている。
コイル16は、一端がスイッチング素子SW12のソース、スイッチング素子SW13のドレイン、ダイオード15のカソードに接続され、他端は出力端子T3に接続されている。
スレーブ電源回路20は、電流検出回路21と、スイッチング素子SW22,SW23と、スイッチング制御部24と、ダイオード25と、コイル26とを有している。すなわち、このスレーブ電源回路20は、マスタ電源回路10と同様の構成の回路である。
電流検出回路21は、スレーブ電源回路20の入力電流Iin2を検出するものであり、一端は入力端子T1に接続されるとともにその入力端子T1を介してバッテリBHに接続され、他端はスイッチング素子SW22のドレインに接続されている。そして、電流検出回路21は、この入力電流Iin2に応じた検出信号D21を生成して、電源制御回路30へ供給するようになっている。
スイッチング素子SW22,SW23は、スイッチ制御信号S22,S23に基づいて、それぞれオンオフ動作を行うものである。スイッチング素子SW22,SW23は、この例では、全てNチャネルのMOS−FETにより構成されている。スイッチング素子SW22のゲートにはスイッチ制御信号S22が供給され、ドレインは電流検出回路21の他端に接続され、ソースは、スイッチング素子SW23のドレイン、ダイオード25のカソード、およびコイル26の一端に接続されている。スイッチング素子SW23のゲートにはスイッチ制御信号S23が供給され、ドレインはスイッチング素子SW22のソース、ダイオード25のカソード、およびコイル26の一端に接続され、ソースは入力端子T2に接続されるとともにその入力端子T2を介して接地されている。
スイッチング制御部24は、出力電圧Voutおよび制御信号STに基づいて、その出力電圧Voutが所定の電圧を保つように、スイッチ制御信号S22,S23を介してスイッチング素子SW22,SW23のオンオフ動作を制御するものである。その際、スイッチング制御部24は、制御信号STに基づいて、スイッチング素子SW22,SW23が、マスタ電源回路10のスイッチング素子SW12,SW13と、位相が180度ずれたタイミングでオンオフするように、スイッチング素子SW22,SW23を制御するようになっている。
また、スイッチング制御部24は、電源制御回路30から供給された電源制御信号ENに基づいて、スレーブ電源回路20の動作を制御する機能をも有している。具体的には、電源制御信号ENがイネーブルである場合には、スイッチング制御部24は、出力電圧Voutおよび制御信号STに基づいて、スイッチング素子SW22,SW23をオンオフ動作させることによりスレーブ電源回路20を動作させる。また、電源制御信号ENがディセーブルである場合には、スイッチング制御部24は、スイッチング素子SW22,SW23をオフ状態にし、スレーブ電源回路20の動作を停止させるようになっている。
容量素子Coutは、コイル16,26から供給された電荷(出力電流Iout1,Iout2)を蓄えるものであり、一端がコイル16,26の他端および出力端子T3等に接続され、他端は入力端子T2および出力端子T4に接続されるとともに入力端子T2を介して接地されている。
電源制御回路30は、検出信号D11,D21に基づいて、電源制御信号ENを生成するものである。電源制御回路30は、バッファ31,33と、抵抗素子32,34と、コンパレータ40とを有している。
バッファ31は、インピーダンス変換の機能を有するとともに、例えば、検出信号D11の電圧レンジを変更して出力する回路である。バッファ33は、インピーダンス変換の機能を有するとともに、例えば、検出信号D21の電圧レンジを変更して出力する回路である。この例では、バッファ33は、バッファ31と同様の特性を有するものである。
抵抗素子32,34は、バッファ31の出力電圧とバッファ33の出力電圧を加算する、いわゆるアナログ加算回路を構成するものである。抵抗素子32の一端はバッファ31の出力端子に接続され、他端は、抵抗素子34の他端に接続されるとともにコンパレータ40の入力端子に接続されている。抵抗素子34の一端はバッファ33の出力端子に接続され、他端は、抵抗素子32の他端に接続されるとともにコンパレータ40の入力端子に接続されている。この例では、抵抗素子34の抵抗値は、抵抗素子32の抵抗値と同じ値である。
この構成により、抵抗素子32,34の他端には、スイッチング電源回路1の負荷電流Iload(マスタ電源回路10の出力電流Iout1と、スレーブ電源回路10の出力電流Iout2の合計電流)に応じた電圧Vioutが生じる。すなわち、マスタ電源回路10の入力電流Iin1は、マスタ電源回路10の出力電流Iout1に応じて変化するため、検出信号D11は、出力電流Iout1に応じて変化する。同様に、スレーブ電源回路20の入力電流Iin2は、スレーブ電源回路20の出力電流Iout2に応じて変化するため、検出信号D21は、出力電流Iout2に応じて変化する。よって、電圧Vioutは、出力電流Iout1および出力電流Iout2の合計電流(負荷電流Iload)に応じた電圧となる。この例では、電圧Vioutは、負荷電流Iloadが小さいほど低く、負荷電流Iloadが大きいほど高いものである。そして、この電圧Vioutが、コンパレータ40の入力端子に入力されるようになっている。
コンパレータ40は、ヒステリシス特性を有する比較回路であり、電圧Vioutとリファレンス電圧Vref(後述)とを比較して電源制御信号ENを生成するものである。コンパレータ40は、演算増幅器41と、抵抗素子42〜44と、容量素子45とを有している。演算増幅器41の負入力端子は、抵抗素子32,34の他端に接続され、正入力端子は、抵抗素子42の他端、抵抗素子43の一端、抵抗素子44の一端、および容量素子45の一端に接続され、出力端子は、抵抗素子44の他端および容量素子45の他端等に接続されている。抵抗素子42の一端にはこの例では電源電圧VDDが印加され、他端は、演算増幅器41の正入力端子、抵抗素子43の一端、抵抗素子44の一端、および容量素子45の一端に接続されている。抵抗素子43の一端は、演算増幅器41の正入力端子、抵抗素子42の他端、抵抗素子44の一端、および容量素子45の一端に接続され、他端は接地されている。抵抗素子44の一端は、演算増幅器41の正入力端子、抵抗素子42の他端、抵抗素子43の一端、および容量素子45の一端に接続され、他端は、演算増幅器41の出力端子および容量素子45の他端等に接続されている。容量素子45の一端は、演算増幅器41の正入力端子、抵抗素子42の他端、抵抗素子43の一端、および抵抗素子44の一端に接続され、他端は、演算増幅器41の出力端子および抵抗素子44の他端等に接続されている。
この構成により、演算増幅器41の正入力端子には、リファレンス電圧Vrefが生じる。そして、演算増幅器41は、電圧Vioutとリファレンス電圧Vrefとを比較して、電源制御信号ENを生成する。具体的には、演算増幅器41は、電圧Vioutがリファレンス電圧Vrefよりも高い場合には電源制御信号ENを低レベルにし、電圧Vioutがリファレンス電圧Vrefよりも低い場合には電源制御信号ENを高レベルにする。その際、このリファレンス電圧Vrefは、電源制御信号ENの電圧により変化する。具体的には、電源制御信号ENが低レベルである場合には、リファレンス電圧Vrefは電圧VrefLになり、電源制御信号ENが高レベルである場合には、リファレンス電圧Vrefは、電圧VrefLよりも高い電圧VrefHになる。電圧VrefH,VrefLは、電源制御信号ENの電圧と、抵抗素子42,43,44の各抵抗値と、電源電圧VDDにより定まるものである。これにより、コンパレータ40は、ヒステリシス特性を実現する。
図2は、コンパレータ40のヒステリシス特性を表すものである。図2に示したように、電圧Vioutが十分に低い場合には、コンパレータ40は、高レベルの電圧制御信号ENを出力する。そして、その電圧Vioutを徐々に高くしていき電圧VrefHより高くなると、コンパレータ40は、電圧制御信号ENを高レベルから低レベルに変化させる。また、電圧Vioutが十分に高い場合には、コンパレータ40は、低レベルの電圧制御信号ENを出力する。そして、その電圧Vioutを徐々に低くしていき電圧VrefLよりも低くなると、コンパレータ40は、電圧制御信号ENを低レベルから高レベルに変化させる。
電源制御回路30は、このようにして生成した電源制御信号ENを、スレーブ電源回路20のスイッチング制御部24に供給する。具体的には、電源制御回路30は、スイッチング電源装置1の負荷電流Iloadが小さい場合には、電圧Vioutが低いので、電源制御信号ENを高レベル(ディセーブル)にし、スレーブ電源回路20の動作を停止させる。この場合、スイッチング電源装置1では、マスタ電源回路10のみが負荷Lに対して電力供給を行う。また、電源制御回路30は、スイッチング電源装置1の負荷電流Iloadが大きい場合には、電圧Vioutが高いので、電源制御信号ENを低レベル(イネーブル)にし、スレーブ電源回路20を動作させる。この場合、スイッチング電源装置1では、マスタ電源回路10およびスレーブ電源回路20の両方が、負荷Lに対して電力供給を行うようになっている。
このように、スイッチング電源装置1では、負荷電流Iloadに応じて、動作させる電源回路の数を変更できるようにしたので、幅広い負荷電流Iloadの範囲にわたり高効率で電力を供給することができるようになっている。すなわち、例えば、1つの電源回路を用いて電源装置を構成した場合には、その電源回路は、大きな負荷電流Iloadの場合でも電力供給を行えるようにするために、大電力を扱うことができる部品(半導体部品、磁性部品、構造部品など)を用いて構成する必要がある。よって、このような電源回路は、負荷電流Iloadが小さい場合には、効率が低下してしまうおそれがある。一方、スイッチング電源装置1では、例えば、マスタ電源回路10およびスレーブ電源回路20のそれぞれを、小さい負荷電流から中程度の負荷電流の範囲において高効率で電力供給できるように設計することにより、負荷電流Iloadが小さい場合には、マスタ電源回路10のみを動作させることにより高効率を実現でき、負荷電流Iloadが大きい場合には、マスタ電源回路10およびスレーブ電源回路20の両方を動作させることにより高効率を実現できる。その際、マスタ電源回路10およびスレーブ電源回路20は、それぞれの電力供給量を小さくできるため、小電力を扱う部品を用いて構成することができる。このような部品のうち、例えば、半導体部品は、大電力を扱うことができる半導体部品に比べて、一般に性能が高い。よって、スイッチング電源装置1では、さらに効率を高めることができるようになっている。
また、コンパレータ40では、電源制御信号ENの電圧が変化したときに、その電圧の変化が容量素子45を介して演算増幅器41の正入力端子に伝わり、リファレンス電圧Vrefが過渡的に変化する。これにより、スイッチング電源装置1では、後述するように、負荷電流Iloadが大きくなることによりスレーブ電源回路20が停止状態から動作状態に変化した後や、負荷電流Iloadが小さくなることによりスレーブ電源回路20が動作状態から停止状態に変化した後においても、スレーブ電源装置20が動作状態と停止状態との間で行き来(チャタリング)するおそれを低減することができ、誤動作が生じるおそれを低減できるようになっている。
ここで、電圧Vioutは、本発明における「第1の電圧」の一具体例に対応する。電源制御信号ENの電圧は、本発明における「出力電圧」の一具体例に対応する。抵抗素子44は、本発明における「帰還抵抗素子」の一具体例に対応する。容量素子45は、本発明における「リファレンス電圧制御部」の一具体例に対応する。抵抗素子42および抵抗素子43は、本発明における「バイアス回路」の一具体例に対応する。バッファ31,33および抵抗素子32,34は、本発明における「電圧生成部」の一具体例に対応する。
[動作および作用]
続いて、本実施の形態のスイッチング電源装置1の動作および作用について説明する。
(全体動作概要)
まず、図1を参照して、スイッチング電源装置1の全体動作概要を説明する。マスタ電源回路10において、電流検出回路11は、マスタ電源回路10の入力電流Iin1を検出し、この入力電流Iin1に応じた検出信号D11を生成する。スイッチング素子SW12,SW13は、スイッチ制御信号S12,S13に基づいて、それぞれオンオフ動作を行う。スイッチング制御部14は、出力電圧Voutに基づいて、その出力電圧Voutが所定の電圧を保つように、スイッチ制御信号S12,S13を介してスイッチング素子SW12,SW13のオンオフ動作を制御するとともに、スレーブ電源回路20に対して、スイッチング素子SW12,SW13がオンオフするタイミングを、制御信号STを介して伝える。
同様に、スレーブ電源回路20において、電流検出回路21は、スレーブ電源回路20の入力電流Iin2を検出し、この入力電流Iin2に応じた検出信号D21を生成する。スイッチング素子SW22,SW23は、スイッチ制御信号S22,S23に基づいて、それぞれオンオフ動作を行う。スイッチング制御部24は、出力電圧Voutに基づいて、その出力電圧Voutが所定の電圧を保つように、スイッチ制御信号S22,S23を介してスイッチング素子SW22,SW23のオンオフ動作を制御する。その際、スイッチング制御部24は、制御信号STに基づいて、スイッチング素子SW22,SW23が、マスタ電源回路10のスイッチング素子SW12,SW13と、位相が180度ずれたタイミングでオンオフするように、スイッチング素子SW22,SW23のオンオフ動作を制御する。また、スイッチング制御部24は、電源制御回路30から供給された電源制御信号ENに基づいて、スレーブ電源回路20の動作を制御する。
このスイッチング素子SW12,SW13,SW22,SW23のオンオフ動作により、マスタ電源回路10およびスレーブ電源回路20は、出力電圧Voutを生成する。
電源制御回路30では、バッファ31,33および抵抗素子32,34が、検出信号D11,D21に基づいて、電圧Vioutを生成する。コンパレータ40は、この電圧Vioutをリファレンス電圧Vrefと比較して、電源制御信号ENを生成する。
(スイッチング動作について)
図3は、スイッチング電源装置1の動作を表すものであり、(A),(B)はスイッチ制御信号S12,S13の波形をそれぞれ示し、(C)は出力電流Iout1の波形を示し、(D),(E)はスイッチ制御信号S22,S23の波形をそれぞれ示し、(F)は出力電流Iout2の波形を示し、(G)は出力電圧Voutの波形を示す。ここで、スイッチング素子SW12,SW13,SW22,SW23は、スイッチ制御信号S12,S13,S22,S23が高レベルの時にオン状態となり、低レベルの時にオフ状態になるものである。この例では、マスタ電源回路10とスレーブ電源回路20は、ともに動作している。
マスタ電源回路10のスイッチング制御部14は、図3(A),(B)に示したように、周期Tのパルス信号であるスイッチ制御信号S12,S13を生成する。その際、スイッチング制御部14は、スイッチ制御信号S12が高レベルになる期間T1と、スイッチ制御信号S13が高レベルになる期間T2が重ならないように、スイッチ制御信号S12,S13を生成する。言い換えれば、スイッチング制御部14は、スイッチング素子SW12,SW13が同時にオン状態にならないように、スイッチング素子SW12,SW13のオンオフ動作を制御する。同様に、スレーブ電源回路20のスイッチング制御部24は、図3(D),(E)に示したように、周期Tのパルス信号であるスイッチ制御信号S22,S23を生成する。その際、スイッチング制御部24は、スイッチング制御部14と同様に、スイッチング素子SW22,SW23が同時にオン状態にならないように、スイッチング素子SW22,SW23のオンオフ動作を制御する。これにより、スイッチング電源装置1では、バッテリBHの両端が、マスタ電源回路10のスイッチング素子SW12,SW13を介して、またはスレーブ電源回路20のスイッチング素子SW22,SW23を介して、電気的に短絡しないようにしている。
図4A,4Bは、マスタ電源回路10の動作を表すものであり、図4Aは期間T1における動作を示し、図4Bは期間T2における動作を示す。この例では、マスタ電源回路10の動作を例に説明するが、スレーブ電源回路20の動作についても同様である。なお、これらの図では、説明の便宜上、スイッチング素子SW12,SW13を、その動作状態(オン状態もしくはオフ状態)を表すスイッチの形状で示す。また、説明の便宜上、その説明に直接必要のない回路ブロックや素子などについては、適宜図示を省略する。
期間T1では、スイッチング素子SW12がオン状態になるとともに、スイッチング素子SW13がオフ状態になる(図3(A),(B))。これにより、スイッチング電源装置1では、図4Aに示したように、バッテリBH、スイッチング素子SW12、コイル16、容量素子Coutおよび負荷Lを順に通る経路に電流I1が流れる。一方、期間T2では、スイッチング素子SW13がオン状態になるとともに、スイッチング素子SW12がオフ状態になる(図3(D),(E))。これにより、スイッチング電源装置1では、図4Bに示したように、スイッチング素子SW13、コイル16、容量素子Coutおよび負荷Lを順に通る経路に電流I2が流れる。このようにして、マスタ電源回路10では、図3(C)に示したように、期間T1においては電流Iout1が増加し、期間T1以外の期間においては電流Iout1が減少する。
スイッチング制御部14,24は、図3に示したように、スレーブ電源回路20のスイッチング素子SW22,SW23が、マスタ電源回路10のスイッチング素子SW12,SW13と、位相が180度ずれたタイミングでオンオフするように、スイッチング素子SW12,SW13,SW22,SW23を制御する。これにより、スレーブ電源回路20の出力電流Iout2の波形は、図3(C),(F)に示したように、マスタ電源回路10の出力電流Iout1の波形と、互いに位相が180度ずれたものとなる。その結果、スイッチング電源装置1は、図3(G)に示したような出力電圧Voutを生成する。この出力電圧Voutの周期は、スイッチング制御信号S12,S13,S22,S23の周期Tの半分である。すなわち、スイッチング電源装置1では、マスタ電源回路10におけるスイッチング動作のタイミングと、スレーブ電源回路20におけるスイッチング動作のタイミングとを互いにずらすようにしたので、出力電圧Voutの周期を、スイッチング動作の周期よりも短くすることができる。これにより、スイッチング電源装置1では、電力供給能力を高めることができるとともに、出力電圧Voutに生じるリップルを抑えることができる。
(負荷電流Iloadの変動について)
スイッチング電源装置1は、負荷電流Iloadに応じて、スレーブ電源回路20の動作を制御する。具体的には、電源制御回路30は、スイッチング電源装置1の負荷電流Iloadが小さい場合にはマスタ電源回路10を動作させるとともにスレーブ電源回路20の動作を停止させ、負荷電流Iloadが大きい場合にはマスタ電源回路10およびスレーブ電源回路20の両方を動作させる。この負荷電流Iloadは、負荷Lを構成する電子機器の動作状態に応じて、動作中に大きく変化する場合がある。負荷電流Iloadが増加する場合には、スレーブ電源回路20は停止状態から動作状態に変化する。また、負荷電流Iloadが減少する場合には、スレーブ電源回路20は動作状態から停止状態に変化する。スイッチング電源装置1では、このように、負荷電流Iloadの変化に応じてスレーブ電源回路20の動作が変化する場合でも、誤動作が生ずるおそれを低減することができる。以下に、負荷電流Iloadが増加する場合と、負荷電流Iloadが減少する場合の2つのケースを例に説明する。
図5は、負荷電流Iloadが増加する場合における電源制御回路30の動作を表すものであり、(A)は電圧Vioutの波形を示し、(B)はリファレンス電圧Vrefの波形を示し、(C)は電源制御信号ENの波形を示す。図5(A),(B)では、同じ電圧軸を用いて各波形を示している。
タイミングt11以前において、負荷電流Iloadはこの例では0(ゼロ)にしている。このとき、電源制御回路30は、高レベル(ディセーブル)の電源制御信号ENを生成する(図5(C))。具体的には、この場合、電圧Vioutはリファレンス電圧Vrefよりも低いので(図5(A),(B))、演算増幅器41は高レベルの電源制御信号ENを出力する。このときのリファレンス電圧Vrefは電圧VrefHである。スレーブ電源回路20のスイッチング制御部24は、この高レベル(ディセーブル)の電源制御信号ENに基づいて、スレーブ電源回路20を停止状態にしている。
次に、タイミングt11において、負荷電流Iloadが増加し始めると、これに応じて、電圧Vioutが増加し始める(図5(A))。このとき、スレーブ電源回路20は停止状態であるので、マスタ電源回路10が、負荷電流Iloadの増加に応じて電力供給を行う。
そして、タイミングt12においてこの電圧Vioutがリファレンス電圧Vref(電圧VrefH)に達すると(図5(A),(B))、演算増幅器41は、電源制御信号ENを高レベル(ディセーブル)から低レベル(イネーブル)に変化させる(図5(C))。スレーブ電源回路20のスイッチング制御部24は、この低レベル(イネーブル)の電源制御信号ENに基づいて、スレーブ電源回路20の動作を開始させる。これに伴い、このタイミングt12以降において、図5(A)に示したように電圧Vioutが過渡的に揺れる。すなわち、タイミングt12において、スレーブ電源回路20が動作を開始するため、これ以降では、マスタ電源回路10およびスレーブ電源回路20の両方が電力供給を行う。これにより、マスタ電源回路10の出力電流Iout1が急激に減少するとともに、スレーブ電源回路20の出力電流Iout2が急激に増加する。このように、マスタ電源回路10およびスレーブ電源回路20に、急激な出力電流Iout1,Iout2の変動が生じるため、コイル16,26のインダクタンス値や容量素子Coutの容量値などにより定まる周波数で共振しながら減衰する。
また、電源制御回路30では、タイミングt12における電源制御信号ENの変化に応じて、リファレンス電圧Vrefが低下する(図5(B))。具体的には、まず、電源制御信号ENが高レベルから低レベルに変化することにより、リファレンス電圧Vrefは、電圧VrefLに向かって変化しようとする。さらに、この電源制御信号ENの高レベルから低レベルへの変化が、容量素子45を介して、演算増幅器41の正入力端子に伝わる。これにより、リファレンス電圧Vrefは、電圧VrefLよりもさらに低い電圧に一旦低下し、その後に徐々に上昇して、電圧VrefLに向かって収束していく(図5(B))。すなわち、リファレンス電圧Vrefは、容量素子45の容量値や抵抗素子44の抵抗値などにより定まる時定数で、電圧VrefLに向かって収束する。このとき、リファレンス電圧Vrefは、揺れている電圧Vioutよりも低くなる。これにより、後述する比較例の場合と異なり、誤動作を生じるおそれを低減することができる。
図6は、負荷電流Iloadが減少する場合における電源制御回路30の動作を表すものであり、(A)は電圧Vioutの波形を示し、(B)はリファレンス電圧Vrefの波形を示し、(C)は電源制御信号ENの波形を示す。
タイミングt21以前において、負荷電流Iloadは十分に大きいため、電源制御回路30は、低レベル(イネーブル)の電源制御信号ENを生成する(図6(C))。具体的には、この場合、電圧Vioutはリファレンス電圧Vrefよりも高いので(図6(A),(B))、演算増幅器41は低レベルの電源制御信号ENを出力する。このときのリファレンス電圧Vrefは電圧VrefLである。スレーブ電源回路20のスイッチング制御部24は、この低レベル(イネーブル)の電源制御信号ENに基づいて、スレーブ電源回路20を動作状態にしている。
次に、タイミングt21において、負荷電流Iloadが減少し始めると、これに応じて、電圧Vioutが減少し始める(図6(A))。このとき、スレーブ電源回路20は動作状態であるので、マスタ電源回路10およびスレーブ電源回路20が、負荷電流Iloadの減少に応じて電力供給を行う。
そして、タイミングt22においてこの電圧Vioutがリファレンス電圧Vref(電圧VrefL)に達すると(図6(A),(B))、演算増幅器41は、電源制御信号ENを低レベル(イネーブル)から高レベル(ディセーブル)に変化させる(図6(C))。スレーブ電源回路20のスイッチング制御部24は、この低レベル(イネーブル)の電源制御信号ENに基づいて、スレーブ電源回路20の動作を開始させる。これに伴い、このタイミングt22以降において、図6(A)に示したように電圧Vioutが過渡的に揺れる。すなわち、タイミングt22において、スレーブ電源回路20が動作を停止するため、これ以降では、マスタ電源回路10のみが電力供給を行う。これにより、マスタ電源回路10の出力電流Iout1が急激に増加する。このように、マスタ電源回路10に、急激な出力電流Iout1の変動が生じるため、電圧Vioutは、コイル16のインダクタンス値や容量素子Coutの容量値などにより定まる周波数で共振しながら減衰する。
また、電源制御回路30では、タイミングt22における電源制御信号ENの変化に応じて、リファレンス電圧Vrefが上昇する(図6(B))。具体的には、まず、電源制御信号ENが低レベルから高レベルに変化することにより、リファレンス電圧Vrefは、電圧VrefHに向かって変化しようとする。さらに、この電源制御信号ENの低レベルから高レベルへの変化が、容量素子45を介して、演算増幅器41の正入力端子に伝わる。これにより、リファレンス電圧Vrefは、電圧VrefHよりもさらに高い電圧に一旦上昇し、その後に徐々に低下して、電圧VrefHに向かって収束していく(図6(B))。すなわち、リファレンス電圧Vrefは、容量素子45の容量値や抵抗素子44の抵抗値などにより定まる時定数で、電圧VrefHに向かって収束する。このとき、リファレンス電圧Vrefは、揺れている電圧Vioutよりも高くなる。これにより、後述する比較例の場合と異なり、誤動作を生じるおそれを低減することができる。
(比較例)
次に、比較例と対比して、本実施の形態の作用を説明する。
図7は、比較例に係るスイッチング電源装置1Rの一構成例を表すものである。スイッチング電源装置1Rは、コンパレータ40Rを有する電源制御回路30Rを備えている。コンパレータ40Rは、本実施の形態に係るコンパレータ40において、容量素子45を省いたものである。
図8は、負荷電流Iloadが増加する場合における電源制御回路30Rの動作を表すものであり、(A)は電圧Vioutの波形を示し、(B)はリファレンス電圧Vrefの波形を示し、(C)は電源制御信号ENの波形を示す。なお、以下では、負荷電流Iloadが増加する場合を例に説明するが、負荷電流Iloadが減少する場合についても同様である。
本実施の形態の場合(図5)と同様に、タイミングt11において、負荷電流Iloadが増加し始めると、これに応じて、電圧Vioutが増加し始める(図8(A))。そして、タイミングt12においてこの電圧Vioutがリファレンス電圧Vref(電圧VrefH)に達すると、演算増幅器41は、電源制御信号ENを高レベル(ディセーブル)から低レベル(イネーブル)に変化させ(図8(C))、スレーブ電源回路20が動作を開始する。これに伴い、このタイミングt12以降において、図8(A)に示したように電圧Vioutが過渡的に揺れる。
その際、電源制御回路30Rでは、タイミングt12における電源制御信号ENの変化に応じて、リファレンス電圧Vrefが電圧VrefHから電圧VrefLに変化する(図8(B))。すなわち、本実施の形態の場合(図5)には、コンパレータ40に容量素子45があるため、リファレンス電圧Vrefは、電圧VrefLよりもさらに低い電圧に一旦低下し、その後に徐々に上昇して、電圧VrefLに向かって収束したが、この比較例に係る電源制御回路30Rには容量素子45がないため、リファレンス電圧Vrefは、タイミングt12において電圧VrefLに変化する。よって、この例では、タイミングt13において、揺れている電圧Vioutがこのリファレンス電圧Vref(電圧VrefL)を下回ってしまい、演算増幅器41は、電源制御信号ENを低レベル(イネーブル)から高レベル(ディセーブル)に変化させてしまう(図8(C))。
このように、比較例に係るスイッチング電源装置1Rでは、負荷電流Iloadが増加して電源制御信号ENが高レベルから低レベルに変化した後、さらに高レベルに戻る。そしてその後も、電源制御信号ENは、高レベルと低レベルの間を行き来するおそれがある。すなわち、タイミングt12以降では、負荷電流Iloadが大きいため、マスタ電源装置10とスレーブ電源装置20の両方が電力供給するべきであるが、スレーブ電源装置20が動作状態と停止状態との間で行き来(チャタリング)してしまい、安定して動作しないおそれがある。同様に、負荷電流Iloadが減少して電源制御信号ENが低レベルから高レベルに変化した後でも、電源制御信号ENが高レベルと低レベルの間を行き来するおそれがある。すなわち、負荷電流Iloadが小さいため、スレーブ電源装置20が動作を停止し、マスタ電源装置10のみが電力供給するべきであるが、スレーブ電源装置20が動作状態と停止状態との間で行き来してしまい、安定して動作しないおそれがある。
一方、本実施の形態に係るスイッチング電源装置1では、コンパレータ40において、抵抗素子44に並列に容量素子45を設けるようにしたので、電源制御信号ENが変化した後、リファレンス電圧Vrefを、その電源制御信号ENの電圧が変化した方向に、過渡的に変化させることができる。これにより、電源制御信号ENが変化した後に、揺れる電圧Vioutとリファレンス電圧Vrefとが同じ電圧になるおそれを低減することができるため、スレーブ電源装置20が動作状態と停止状態との間で行き来(チャタリング)するおそれを低減することができる。
また、スイッチング電源装置1では、電源制御信号ENが変化した後、リファレンス電圧Vrefを過渡的に変化させるようにしたので、負荷電流Iloadの急激な変化に対応することができる。すなわち、例えば、負荷電流Iloadが増加し、スレーブ電源回路が停止状態から動作状態に変化する場合において、スレーブ電源回路の出力電流Iout2が徐々に変化するようにスレーブ電源回路20の回路動作を抑制すれば、電圧Vioutの揺れ自体を減らすことができると考えられる。この場合には、リファレンス電圧Vrefを過渡的に変化させることなく、スレーブ電源装置が動作状態と停止状態との間で行き来するおそれを低減することができる。しかしながら、このような構成を用いた場合には、負荷電流Iloadの急激な変化に対応することが困難となる。具体的には、負荷電流Iloadが急激に増加し、スレーブ電源回路が停止状態から動作状態に変化する際、スレーブ電源回路の回路動作が抑制されているため、マスタ電源回路10は、負荷電流Iloadの大半を供給しようとする。この場合には、マスタ電源回路10の過電流保護機能が動作して、マスタ電源回路10の動作が停止するおそれがある。
一方、本実施の形態に係るスイッチング電源装置1では、電源制御信号ENが変化した後、リファレンス電圧Vrefを過渡的に変化させるようにしている。これにより、例えば、負荷電流Iloadが急激に増加すると、マスタ電源回路10およびスレーブ電源回路20の両方が電力を供給し始める。このとき、電圧Vioutは揺れるものの、リファレンス電圧Vrefが過渡的に変化するため、スレーブ電源装置20が動作状態と停止状態との間で行き来するおそれを低減することができる。このように、スイッチング電源装置1では、負荷電流Iloadの急激な変化に対応することができる。
また、スイッチング電源装置1では、電源制御信号ENが変化した後、リファレンス電圧Vrefを過渡的に変化させるようにしたので、設計の自由度を高めることができる。すなわち、例えば、コイル16,26のインダクタンス値や容量素子Coutの容量値などを変更することにより、電圧Vioutの共振時の振幅を小さくすることができる。しかしながら、この場合には、コイル16,26のインダクタンス値や容量素子Coutの容量値を制約することとなるため、例えば他の電気特性を悪化させ、またコストがかかるおそれがある。一方、スイッチング電源装置1では、電源制御信号ENが変化した後、リファレンス電圧Vrefを過渡的に変化させるようにしたので、電圧Vioutが揺れても誤動作が生じるおそれを低減することができるため、例えば、コイル16,26のインダクタンス値や容量素子Coutの容量値などに対する制約を少なくすることができ、設計の自由度を高めることができる。
[効果]
以上のように本実施の形態では、コンパレータの抵抗素子44に並列に容量素子45を設けるようにしたので、スレーブ電源装置が動作状態と停止状態との間で行き来するおそれを低減することができる。
本実施の形態では、電源制御信号が変化した後、リファレンス電圧を過渡的に変化させるようにしたので、負荷電流の急激な変化に対応することができる。
[変形例1−1]
例えば、上記実施の形態では、マスタ電源回路10およびスレーブ電源回路20にスイッチング素子SW13,SW23を設け、いわゆる同期整流を行うようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、スイッチング素子SW13,SW23の代わりにダイオードをそれぞれ設け、これらのダイオードにより整流を行うようにしてもよい。
[変形例1−2]
例えば、上記各実施の形態では、1つのスレーブ電源回路20を設けたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、2以上のスレーブ電源回路20を設けてもよい。図9に、2つのスレーブ電源回路20A,20Bを設けた場合の例を示す。このスイッチング電源装置1Aは、マスタ電源回路10と、スレーブ電源回路20A,20Bと、電源制御回路30A,30Bを備えている。スレーブ電源回路20A,20Bは、上記実施の形態に係るスレーブ電源回路20と同様の構成を有するものであり、電源制御回路30A,30Bは、上記実施の形態に係る電源制御回路30と同様の構成を有するものである。なお、この図では、バッファ31,32および抵抗素子32,34を加算回路ADDとして示している。電源制御回路30Aは、マスタ電源回路10の電流検出回路11から供給された検出信号D11と、スレーブ電源回路20Aの電流検出回路21から供給された検出信号D21Aとに基づいて、電源制御信号ENAを生成する。すなわち、電源制御回路30Aにおける電圧Vioutは、マスタ電源回路10とスレーブ電源回路20Aの出力電流の和に応じたものである。スレーブ電源回路20Aのスイッチング制御部24は、この電源制御信号ENAに基づいて、スレーブ電源回路20Aの動作を制御する。電源制御回路30Bは、マスタ電源回路10の電流検出回路11から供給された検出信号D11と、スレーブ電源回路20Bの電流検出回路21から供給された検出信号D21Bとに基づいて、電源制御信号ENBを生成する。すなわち、電源制御回路30Bにおける電圧Vioutは、マスタ電源回路10とスレーブ電源回路20Bの出力電流の和に応じたものである。スレーブ電源回路20Bのスイッチング制御部24は、この電源制御信号ENBに基づいて、スレーブ電源回路20Bの動作を制御する。電源制御回路30Bのコンパレータ40における電圧VrefH,VrefLは、例えば、電源制御回路30Aのコンパレータ40における電圧VrefH,VrefLよりもそれぞれ高くすることが望ましい。このスイッチング電源装置1Aでも、上記実施の形態に係るスイッチング電源装置1と同様に、マスタ電源回路10におけるスイッチング動作のタイミングと、スレーブ電源回路20Aにおけるスイッチング動作のタイミングと、スレーブ電源回路20Bにおけるスイッチング動作のタイミングとを、位相が互いに120度ずれるように制御することが望ましい。
また、このスイッチング電源装置1Aでは、検出信号D11,D21Aに基づいて電源制御信号ENAを生成する電源制御回路30Aと、検出信号D11,D21Bとに基づいて電源制御信号ENBを生成する電源制御回路30Bとを設けたが、これに限定されるものではなく、図10に示すスイッチング電源装置1Bのように、検出信号D11,D21A,D21Bに基づいて電源制御信号ENAを生成する電源制御回路90Aと、検出信号D11,D21A,D21Bに基づいて電源制御信号ENBを生成する電源制御回路90Bとを設けてもよい。この場合、電源制御回路90A,90Bでは、検出信号D11,D21A,D21Bに基づいて、電源制御回路30(図1)と同様の加算回路ADD2により、電圧Vioutをそれぞれ生成する。すなわち、電源制御回路90A,90Bにおける電圧Vioutは、マスタ電源回路10とスレーブ電源回路20A,20Bの出力電流の和に応じたものである。電源制御回路90Bのコンパレータ40における電圧VrefH,VrefLは、例えば、電源制御回路90Aのコンパレータ40における電圧VrefH,VrefLよりもそれぞれ高くすることが望ましい。
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係るスイッチング電源装置2について説明する。本実施の形態は、コンパレータにおいて、過渡的にリファレンス電圧Vrefを変化させる方法が、上記第1の実施の形態と異なるものである。なお、上記第1の実施の形態に係るスイッチング電源装置1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図11は、本実施の形態に係るスイッチング電源装置2の一構成例を表すものである。スイッチング電源装置2は、コンパレータ60を有する電源制御回路50を備えている。コンパレータ60は、信号変化検出部61と、PMOSトランジスタ62と、NMOSトランジスタ63とを有している。信号変化検出部61は、電源制御信号ENの変化に基づいて、パルス信号S62,S63を生成するものである。パルス信号S62は、電源制御信号ENが低レベルから高レベルに変化した場合において、その変化のタイミングから所定の期間低レベルになり、その他の期間では高レベルになるものである。パルス信号S63は、電源制御信号ENが高レベルから低レベルに変化した場合において、その変化のタイミングから所定の期間高レベルになり、その他の期間では低レベルになるものである。PMOSトランジスタ62は、ゲートにはパルス信号S62が供給され、ソースには電圧VHが供給され、ドレインは、NMOSトランジスタ63のドレインに接続されるとともに演算増幅器41の正入力端子等に接続されている。NMOSトランジスタ63は、ゲートにはパルス信号S63が供給され、ソースには電圧VLが供給され、ドレインは、PMOSトランジスタ62のドレインに接続されるとともに演算増幅器41の正入力端子等に接続されている。
この構成により、コンパレータ60では、電源制御信号ENが低レベルから高レベルに変化した場合において、その変化のタイミングから所定の期間、PMOSトランジスタ62がオン状態になり、リファレンス電圧Vrefを電圧VHに設定する。また、電源制御信号ENが高レベルから低レベルに変化した場合において、その変化のタイミングから所定の期間、MMOSトランジスタ63がオン状態になり、リファレンス電圧Vrefを電圧VLに設定するようになっている。
ここで、PMOSトランジスタ62は、本発明における「第1のスイッチ」の一具体例に対応する。NMOSトランジスタ63は、本発明における「第2のスイッチ」の一具体例に対応する。信号変化検出部61は、本発明における「スイッチ制御部」の一具体例に対応する。
図12は、負荷電流Iloadが増加する場合における電源制御回路50の動作を表すものであり、(A)は電圧Vioutの波形を示し、(B)はリファレンス電圧Vrefの波形を示し、(C)は電源制御信号ENの波形を示す。
上記第1の実施の形態の場合(図5)と同様に、タイミングt31において、負荷電流Iloadが増加し始めると、これに応じて、電圧Vioutが増加し始める(図12(A))。そして、タイミングt32においてこの電圧Vioutがリファレンス電圧Vref(電圧VrefH)に達すると、演算増幅器41は、電源制御信号ENを高レベル(ディセーブル)から低レベル(イネーブル)に変化させ(図12(C))、スレーブ電源回路20が動作を開始する。これに伴い、このタイミングt32以降において、図12(A)に示したように電圧Vioutが過渡的に揺れる。
電源制御回路50では、タイミングt32における電源制御信号ENの変化に応じて、リファレンス電圧Vrefが電圧VrefHから電圧VLに低下する(図12(B))。具体的には、まず、電源制御信号ENの高レベルから低レベルへの変化に基づいて、信号変化検出部61は、タイミングt32〜t33の期間においてパルス信号S63を高レベルにし、NMOSトランジスタ63をオン状態にする。これにより、電圧VLがNMOSトランジスタ63を介して演算増幅器41の正入力端子等に供給され、リファレンス電圧Vrefが電圧VLに設定される。このとき、リファレンス電圧Vref(電圧VL)は、揺れている電圧Vioutよりも低くなる。これにより、スレーブ電源装置20が動作状態と停止状態との間で行き来するおそれを低減することができる。その後、信号変化検出部61は、タイミングt33においてパルス信号S63を低レベルにし、NMOSトランジスタ63をオフ状態にする。これにより、リファレンス電圧Vrefが電圧VrefLに設定される。
図13は、負荷電流Iloadが減少する場合における電源制御回路50の動作を表すものであり、(A)は電圧Vioutの波形を示し、(B)はリファレンス電圧Vrefの波形を示し、(C)は電源制御信号ENの波形を示す。
上記第1の実施の形態の場合(図6)と同様に、タイミングt41において、負荷電流Iloadが減少し始めると、これに応じて、電圧Vioutが減少し始める(図13(A))。そして、タイミングt42においてこの電圧Vioutがリファレンス電圧Vref(電圧VrefL)に達すると、演算増幅器41は、電源制御信号ENを低レベル(イネーブル)から高レベル(ディセーブル)に変化させ(図13(C))、スレーブ電源回路20が動作を停止する。これに伴い、このタイミングt42以降において、図13(A)に示したように電圧Vioutが過渡的に揺れる。
電源制御回路50では、タイミングt42における電源制御信号ENの変化に応じて、リファレンス電圧Vrefが電圧VrefLから電圧VHに上昇する(図13(B))。具体的には、まず、電源制御信号ENの低レベルから高レベルへの変化に基づいて、信号変化検出部61は、タイミングt42〜t43の期間においてパルス信号S62を低レベルにし、PMOSトランジスタ62をオン状態にする。これにより、電圧VHがPMOSトランジスタ62を介して演算増幅器41の正入力端子等に供給され、リファレンス電圧Vrefが電圧VHに設定される。このとき、リファレンス電圧Vref(電圧VH)は、揺れている電圧Vioutよりも高くなる。これにより、スレーブ電源装置20が動作状態と停止状態との間で行き来するおそれを低減することができる。その後、信号変化検出部61は、タイミングt43においてパルス信号S62を高レベルにし、PMOSトランジスタ62をオフ状態にする。これにより、リファレンス電圧Vrefが電圧VrefHに設定される。
このように、スイッチング電源装置2では、コンパレータ60に、信号変化検出部61、PMOSトランジスタ62、およびNMOSトランジスタ63を設け、電源制御信号ENが変化した後、リファレンス電圧Vrefを過渡的に変化させるようにした。これにより、電源制御信号ENが変化した後に、揺れる電圧Vioutとリファレンス電圧Vrefとが同じ電圧になるおそれを低減することができるため、スレーブ電源装置20が動作状態と停止状態との間で行き来(チャタリング)するおそれを低減することができる。
以上のように本実施の形態では、信号変化検出部、PMOSトランジスタ、およびNMOSトランジスタを設け、電源制御信号が変化した後、リファレンス電圧を過渡的に変化させるようにしたので、スレーブ電源装置が動作状態と停止状態との間で行き来するおそれを低減することができる。その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
[変形例2−1]
上記実施の形態に係るスイッチング電源装置2に、上記第1の実施の形態の変形例を適用してもよい。
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態に係るスイッチング電源装置3について説明する。本実施の形態は、コンパレータにおいて、電源制御信号ENが変化した後に、電源制御信号ENを所定期間保持することにより、電源制御信号ENが高レベルと低レベルとの間で行き来するおそれを低減するものである。なお、上記第1の実施の形態に係るスイッチング電源装置1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図14は、本実施の形態に係るスイッチング電源装置3の一構成例を表すものである。スイッチング電源装置3は、コンパレータ80を有する電源制御回路70を備えている。コンパレータ80は、信号変化検出部81と、S/H(Sample/Hold)回路82とを有している。信号変化検出部81は、演算増幅器41から出力される電源制御信号EN2の変化に基づいて、パルス信号S82を生成するものである。パルス信号S82は、この例では、電源制御信号EN2が低レベルから高レベルに変化した場合、および高レベルから低レベルに変化した場合において、その変化の直後のタイミングから所定の期間高レベルになり、その他の期間では低レベルになるものである。S/H回路82は、電源制御信号EN2およびパルス信号S82に基づいて、電源制御信号EN2を保持することにより電源制御信号ENを生成する回路である。具体的には、S/H回路82は、パルス信号S82が低レベルである場合は、電源制御信号EN2をそのまま電源制御信号ENとして出力する。また、S/H回路82は、パルス信号S82が高レベルである場合は、S/H回路82の出力信号(電源制御信号EN)を保持する。
この構成により、コンパレータ80では、電源制御信号EN2が変化した場合において、S/H回路82は、この変化する電源制御信号EN2をそのまま電源制御信号ENとして出力する。そして、その電源制御信号EN2の変化の直後のタイミングから所定の期間、S/H回路82は、その出力信号(電源制御信号EN)を保持するようになっている。
ここで、信号変化検出部81およびS/H回路82は、本発明における「電圧保持回路」の一具体例に対応する。
図15は、負荷電流Iloadが増加する場合における電源制御回路70の動作を表すものであり、(A)は電圧Vioutの波形を示し、(B)はリファレンス電圧Vrefの波形を示し、(C)は電源制御信号ENの波形を示す。
上記第1の実施の形態の場合(図5)と同様に、タイミングt51において、負荷電流Iloadが増加し始めると、これに応じて、電圧Vioutが増加し始める(図15(A))。そして、タイミングt52においてこの電圧Vioutがリファレンス電圧Vref(電圧VrefH)に達すると、演算増幅器41は、電源制御信号EN2を高レベル(ディセーブル)から低レベル(イネーブル)に変化させる(図15(C))。そして、S/H回路82は、このように高レベルから低レベルへ変化する電源制御信号EN2を、電源制御信号ENとして出力する(図15(D))。また、信号変化検出部81は、この電源制御信号EN2の変化の直後から所定の期間P1においてパルス信号S82を高レベルにし、S/H回路82は、このパルス信号S82に基づいて、期間P1において出力信号(電源制御信号EN)を保持する。これにより、電源制御信号ENは、この期間P1において低レベル(イネーブル)を維持し、スレーブ電源回路20は動作を開始する。これに伴い、このタイミングt52以降において、図15(A)に示したように電圧Vioutが過渡的に揺れる。
また、電源制御回路70では、タイミングt52における電源制御信号EN2の変化に応じて、リファレンス電圧Vrefが電圧VrefHから電圧VrefLに低下する(図15(B))。
次に、タイミングt53において、電圧Vioutはリファレンス電圧Vref(電圧VrefL)よりも低くなるため、電源制御信号EN2が低レベルから高レベルに変化するとともに(図15(C))、リファレンス電圧Vrefが電圧VrefLから電圧VrefHに変化する(図15(B))。これにより、信号変化部81は、この電源制御信号EN2の変化の直後から所定の期間P2においてパルス信号S82を高レベルにする。すなわち、このタイミングt53は、期間P1の期間内であるため、信号変化部81は、期間P1の開始タイミングから期間P2の終了タイミングまで、パルス信号S82を高レベルにする。S/H回路82は、このパルス信号S82に基づいて、出力信号(電源制御信号EN)を保持する。
次に、タイミングt54において、電圧Vioutはリファレンス電圧Vref(電圧VrefH)よりも高くなるため、電源制御信号EN2が高レベルから低レベルに変化するとともに(図15(C))、リファレンス電圧Vrefが電圧VrefHから電圧VrefLに変化する(図15(B))。これにより、信号変化部81は、この電源制御信号EN2の変化の直後から所定の期間P3においてパルス信号S82を高レベルにする。すなわち、このタイミングt54は、期間P2の期間内であるため、信号変化部81は、期間P1の開始タイミングから期間P3の終了タイミングまで、パルス信号S82を高レベルにする。S/H回路82は、このパルス信号S82に基づいて、出力信号(電源制御信号EN)を保持する。
図16は、負荷電流Iloadが増加する場合における電源制御回路70の動作を表すものであり、(A)は電圧Vioutの波形を示し、(B)はリファレンス電圧Vrefの波形を示し、(C)は電源制御信号ENの波形を示す。
上記第1の実施の形態の場合(図6)と同様に、タイミングt61において、負荷電流Iloadが減少し始めると、これに応じて、電圧Vioutが減少し始める(図16(A))。そして、タイミングt62においてこの電圧Vioutがリファレンス電圧Vref(電圧VrefL)に達すると、演算増幅器41は、電源制御信号EN2を低レベル(イネーブル)から高レベル(ディセーブル)に変化させる(図16(C))。そして、S/H回路82は、このように低レベルから高レベルへ変化する電源制御信号EN2を、電源制御信号ENとして出力する(図16(D))。また、信号変化検出部81は、この電源制御信号EN2の変化の直後から所定の期間P4においてパルス信号S82を高レベルにし、S/H回路82は、このパルス信号S82に基づいて、期間P4において出力信号(電源制御信号EN)を保持する。これにより、電源制御信号ENは、この期間P4において高レベル(ディセーブル)を維持し、スレーブ電源回路20は動作を停止する。これに伴い、このタイミングt62以降において、図16(A)に示したように電圧Vioutが揺れる。
また、電源制御回路70では、タイミングt62における電源制御信号EN2の変化に応じて、リファレンス電圧Vrefが電圧VrefLから電圧VrefHに低下する(図16(B))。
次に、タイミングt63において、電圧Vioutはリファレンス電圧Vref(電圧VrefH)よりも高くなるため、電源制御信号EN2が高レベルから低レベルに変化するとともに(図16(C))、リファレンス電圧Vrefが電圧VrefHから電圧VrefLに変化する(図16(B))。これにより、信号変化部81は、この電源制御信号EN2の変化の直後から所定の期間P5においてパルス信号S82を高レベルにする。すなわち、このタイミングt63は、期間P4の期間内であるため、信号変化部81は、期間P4の開始タイミングから期間P5の終了タイミングまで、パルス信号S82を高レベルにする。S/H回路82は、このパルス信号S82に基づいて、出力信号(電源制御信号EN)を保持する。
次に、タイミングt64において、電圧Vioutはリファレンス電圧Vref(電圧VrefL)よりも低くなるため、電源制御信号EN2が低レベルから高レベルに変化するとともに(図16(C))、リファレンス電圧Vrefが電圧VrefLから電圧VrefHに変化する(図16(B))。これにより、信号変化部81は、この電源制御信号EN2の変化の直後から所定の期間P6においてパルス信号S82を高レベルにする。すなわち、このタイミングt64は、期間P5の期間内であるため、信号変化部81は、期間P4の開始タイミングから期間P6の終了タイミングまで、パルス信号S82を高レベルにする。S/H回路82は、このパルス信号S82に基づいて、出力信号(電源制御信号EN)を保持する。
このように、スイッチング電源装置3では、信号変化検出部81およびS/H回路82を設け、電源制御信号ENが変化した後に、電源制御信号ENを所定期間保持するようにした。これにより、電源制御信号ENが変化した後に、電源制御信号EN2が変化しても、この変化が電源制御信号ENとして出力されるおそれを低減することができるため、スレーブ電源装置20が動作状態と停止状態との間で行き来(チャタリング)するおそれを低減することができる。
以上のように本実施の形態では、信号変化検出部およびS/H回路を設け、電源制御信号ENが変化した後に、電源制御信号ENを所定期間保持するようにしたので、スレーブ電源装置が動作状態と停止状態との間で行き来するおそれを低減することができる。その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
[変形例3−1]
上記実施の形態に係るスイッチング電源装置3に、上記第1の実施の形態の変形例を適用してもよい。
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、常に動作するマスタ電源回路10と、動作が制御されるスレーブ電源回路20とを設けたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、図17に示すスイッチング電源装置9のように、動作が制御される複数の電源回路(この例では2つの電源回路100A,100B)を設けてもよい。この場合、例えば、ある日には、電源制御回路110は、電源回路100Aをマスタ電源回路として動作させるともに電源回路100Bをスレーブ電源回路として動作させ、他の日には、電源回路100Bをマスタ電源回路として動作させるとともに電源回路100Aをスレーブ電源回路として動作させることができる。また、例えば、電源回路100Bの電力供給能力を、電源回路100Aの電力供給能力の2倍にし、負荷電流Iloadに応じて、動作させる電源回路を選択するようにしてもよい。具体的には、電源制御回路110は、負荷電流Iloadが十分に小さい場合には電源回路100Aのみを動作させ、負荷電流Iloadが大きくなり第1のしきい値を上回った場合には電源回路100Bのみを動作させ、さらに負荷電流Iloadが大きくなり第2のしきい値を上回った場合には電源回路100A,100Bの両方を動作させるようにすることができる。
また、例えば、上記の実施形態では、入力電圧Vinを降圧して出力電圧Voutを生成するようにしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、入力電圧Vinを昇圧して出力電圧Voutを生成してもよい。
また、例えば、上記実施の形態では、トランスを用いずにスイッチング電源装置を構成したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、トランスを設けるようにしてもよい。その際の一次側のスイッチング回路は、例えばフルブリッジ構成やハーフブリッジ構成などを用いることができる。
また、例えば、上記実施の形態では、チョッパー方式のスイッチング電源に適用したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、リニア電源に適用してもよい。
1〜3,1A…スイッチング電源装置、10…マスタ電源回路、20,20A,20B…スレーブ電源回路、11,21,21A,21B…電流検出回路、14,24,24A,24B…スイッチ制御部、15,25…ダイオード、16,26…コイル、30,30A,30B,50,70…電源制御回路、31,33…バッファ、32,34…抵抗素子、40,60,80…コンパレータ、41…演算増幅器、42〜44…抵抗素子、45…容量素子、61…信号変化検出部、62…PMOSトランジスタ、63…NMOSトランジスタ、81…信号変化検出部、82…S/H回路、BH…バッテリ、Cout…容量素子、D11,D21,D21A,D21B…検出信号、EN,ENA,ENB,EN2…電源制御信号、L…負荷、Iin1,Iin2…入力電流、Iload…負荷電流、Iout1,Iout2…出力電流、I1,I2…電流、P1〜P6…期間、SW12,SW13,SW22,SW23…スイッチング素子、S12,S13,S22,S23…スイッチ制御信号、S62,S63,S82…パルス信号、T1,T2…期間、VDD…電源電圧、VH,VL…電圧、Vin…入力電圧、Viout,VrefL,VrefH…電圧、Vout…出力電圧、Vref…リファレンス電圧。

Claims (13)

  1. 並列接続された複数の電源回路の負荷電流の変化に応じて出力電圧が変化し、その出力電圧が変化した直後の所定期間にわたり変化直後の前記出力電圧に基づいて、前記複数の電源回路のうちの1つ以上の電源回路の起動または停止を制御する制御部を備えた
    電源制御回路。
  2. 前記複数の電源回路は、マスタ電源回路およびスレーブ電源回路からなる2つの電源回路であり、
    前記制御部は、リファレンス電圧と、前記マスタ電源回路および前記スレーブ電源回路の合計出力電流に応じた第1の電圧とを比較して前記出力電圧を生成し、その出力電圧に基づいて前記スレーブ電源回路の起動または停止を制御するコンパレータを有する
    請求項1に記載の電源制御回路。
  3. 前記複数の電源回路は、マスタ電源回路および複数のスレーブ電源回路からなる3以上の電源回路であり、
    前記制御部は、前記複数のスレーブ電源回路にそれぞれ対応した複数のコンパレータを有し、
    各コンパレータは、リファレンス電圧と、前記マスタ電源回路およびそのコンパレータに対応するスレーブ電源回路の合計出力電流に応じた第1の電圧とを比較して前記出力電圧を生成し、その出力電圧に基づいてそのコンパレータに対応するスレーブ電源回路の起動または停止を制御する
    請求項1に記載の電源制御回路。
  4. 前記複数の電源回路は、マスタ電源回路および複数のスレーブ電源回路からなる3以上の電源回路であり、
    前記制御部は、前記複数のスレーブ電源回路にそれぞれ対応した複数のコンパレータを有し、
    各コンパレータは、リファレンス電圧と、前記マスタ電源回路および前記複数のスレーブ電源回路の合計出力電流に応じた第1の電圧とを比較して前記出力電圧を生成し、その出力電圧に基づいてそのコンパレータに対応するスレーブ電源回路の起動または停止を制御する
    請求項1に記載の電源制御回路。
  5. 各コンパレータのリファレンス電圧は互いに異なる
    請求項3または請求項4に記載の電源制御回路。
  6. 各コンパレータは、
    前記リファレンス電圧が印加される正入力端子と、前記第1の電圧が印加される負入力端子と、前記出力電圧を出力する出力端子とを有する演算増幅器と、
    前記正入力端子と前記出力端子との間に挿設された帰還抵抗素子と、
    1または複数の抵抗素子を含み、前記正入力端子に接続されたバイアス回路と、
    前記出力電圧の変化に応じて、前記リファレンス電圧を過渡的に変化させるリファレンス電圧制御部と
    を有する
    請求項2から請求項5のいずれかに記載の電源制御回路。
  7. 前記リファレンス電圧制御部は、前記リファレンス電圧を、前記出力電圧の増減変化の方向と同じ方向に過渡的に変化させる
    請求項6に記載の電源制御回路。
  8. 前記リファレンス電圧制御部は、前記正入力端子と前記出力端子との間に、前記帰還抵抗素子と並列に挿設された容量素子を有する
    請求項6または請求項7に記載の電源制御回路。
  9. 前記リファレンス電圧制御部は、
    前記正入力端子に第2の電圧を伝える第1のスイッチと、
    前記正入力端子に前記第2の電圧よりも低い第3の電圧を伝える第2のスイッチと、
    前記出力電圧に基づいて前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチのオンオフを制御するスイッチ制御部と
    を有する
    請求項6または請求項7に記載の電源制御回路。
  10. 前記スイッチ制御部は、
    前記出力電圧が低レベルから高レベルに変化した場合には、その変化後の前記所定期間にわたり、前記第1のスイッチをオン状態にし、
    前記出力電圧が高レベルから低レベルに変化した場合には、その変化後の前記所定期間にわたり、前記第2のスイッチをオン状態にする
    請求項9に記載の電源制御回路。
  11. 各コンパレータは、
    前記リファレンス電圧が印加される正入力端子と、前記第1の電圧が印加される負入力端子と、前記出力電圧を出力する出力端子とを有する演算増幅器と、
    前記正入力端子と前記出力端子との間に挿設された帰還抵抗素子と、
    1または複数の抵抗素子を含み、前記正入力端子に接続されたバイアス回路と、
    前記出力電圧に基づいて、その出力電圧が変化した直後の所定期間にわたり変化直後の前記出力電圧を保持する電圧保持回路と
    を有する
    請求項2から請求項5のいずれかに記載の電源制御回路。
  12. 前記合計出力電流を出力する複数の電源回路の合計入力電流に基づいて前記第1の電圧を生成する電圧生成部をさらに備えた
    請求項2から請求項11のいずれかに記載の電源制御回路。
  13. 互いに並列接続された複数の電源回路と、
    前記複数の電源回路の負荷電流の変化に応じて出力電圧が変化し、その出力電圧が変化した直後の所定期間にわたり変化直後の前記出力電圧に基づいて、前記複数の電源回路のうちの1つ以上の電源回路の起動または停止を制御する制御部と
    を備えた電源装置。

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