JP2015062861A - 集塵濾材及び除塵フィルター - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、濾材の圧力損失上昇を極力押さえながら、タバコ集塵耐久性を向上した濾材を提案する。
【解決手段】帯電処理したメルトブローン不織布を積層した集塵濾材であって、上流側の帯電処理したメルトブローン不織布の圧力損失が下流側の帯電処理したメルトブローン不織布よりも大きい、上流側の帯電処理したメルトブローン不織布と下流側の帯電処理したメルトブローン不織布との間にスパンボンド不織布、ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布から選ばれる不織布からなる支持体が積層されてなる集塵濾材を用いる。
【選択図】なし
【解決手段】帯電処理したメルトブローン不織布を積層した集塵濾材であって、上流側の帯電処理したメルトブローン不織布の圧力損失が下流側の帯電処理したメルトブローン不織布よりも大きい、上流側の帯電処理したメルトブローン不織布と下流側の帯電処理したメルトブローン不織布との間にスパンボンド不織布、ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布から選ばれる不織布からなる支持体が積層されてなる集塵濾材を用いる。
【選択図】なし
Description
本発明は、集塵濾材及び除塵フィルターに関するものである。
HEPAフィルター等の高性能フィルター用濾材には、マイクロガラス不織布や帯電処理したメルトブローン不織布が使われている。日本電機工業会規格でのHEPAフィルターとは、粒径0.3μmの粒子を99.97%以上捕集するフィルターのことである(非特許文献1)。
マイクロガラス不織布を使用した濾材は、平均繊維径0.1〜数μmのガラス繊維を用いて粒子を物理的に捕集する(例えば、特許文献1参照)。そのため、粒子径よりも繊維間の目開きを小さくする必要があり、圧力損失が高くなる問題があった。フィルターの圧力損失上昇は、ブロアーを高出力で運転することになり、騒音と消費電力が大きくなるため、望ましくない。
一方、帯電処理したメルトブローン不織布は、メルトブローン法で製造した平均繊維径が数〜数十μmの不織布に高圧印加処理を行ったものである(例えば、特許文献2参照)。該不織布は静電気力で粒子を捕集するため、マイクロガラス不織布に比べ、圧力損失を低くすることができる。しかしながら、捕集の対象がタバコ煙である場合、粒子が油滴であるため、帯電処理したメルトブローン不織布の表面電荷が低下することで、ダストの捕集効率が低下しやすいという問題があった。
帯電処理したメルトブローン不織布のダストの捕集効率と捕集容量を高める手段として、帯電処理したエレクトレット不織布と特定の繊維径の繊維で構成されるケミカルボンド又はサーマルボンド不織布を積層する手段が示されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、捕集の対象となる粒子がタバコ煙である場合、粒径が約0.1〜0.5μmと小さいため、ケミカルボンドやサーマルボンド不織布を積層しても、捕集効率の向上は期待できない。
メルトブローン不織布間にネットを挟んだ低圧力損失、長寿命の集塵濾材が開示されている(例えば、特許文献4参照)。この集塵濾材は、ネットに直接メルトブロー繊維を吹き付けるため、ネット表面はメルトブロー繊維と同族の低融点ポリマーで構成されなければならず、使用する材料に制限が大きかった。
日本電機工業会規格JEM 1467:2009
本発明は、濾材の圧力損失上昇を極力押さえながら、タバコ集塵耐久性を向上した濾材を提案する。
上記の課題は、帯電処理したメルトブローン不織布を積層した集塵濾材であって、上流側の帯電処理したメルトブローン不織布の圧力損失が下流側の帯電処理したメルトブローン不織布よりも大きく、上流側の帯電処理したメルトブローン不織布と下流側の帯電処理したメルトブローン不織布との間に、スパンボンド不織布、ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布から選ばれた不織布からなる支持体が積層されてなる集塵濾材を用いることで解決された。
本発明の集塵濾材は、帯電処理したメルトブローン不織布を積層して用いることで、帯電処理したメルトブローン不織布を単層で用いた場合の弱点である、タバコ煙集塵による捕集効率の低下を抑制したものである。また、積層するメルトブローン不織布の通気性や捕集効率に差をつけることで、全体としての圧力損失上昇を抑えた構造である。さらには、メルトブローン不織布層間に支持体層を設けることで、折加工性とフィルター成型時の形状安定性を付与したものである。
帯電処理したメルトブローン不織布を積層した集塵濾材であって、上流側の帯電処理したメルトブローン不織布の圧力損失が下流側の帯電処理したメルトブローン不織布よりも大きい、上流側の帯電処理したメルトブローン不織布と下流側の帯電処理したメルトブローン不織布との間にスパンボンド不織布、ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布から選ばれる不織布からなる支持体が積層されてなる集塵濾材。本出願の濾材では、主たる集塵は下流側の帯電したメルトブローン濾材で行われる。そのため、上流側のメルトブローンによって下流側のメルトブローンの通気性が妨げられない構成である必要がある。
帯電処理したメルトブローン不織布の原料として、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。これらのうち、紡糸のし易さと帯電性の良さからポリオレフィン系樹脂であるポリプロピレンを使用することが望ましい。
メルトブローン不織布への帯電処理の方法は特に制限されず、直流電流を印加した一対の電極間に不織布を通して行う方法や、直流のコロナ放電を不織布に加える方法等が挙げられる。
支持体を用いる理由として、フィルターに成型加工した場合の形状安定性を持たせるためである。メルトブローン不織布のみでは、例えばプリーツ加工といった成型加工が行えない。支持体に用いる不織布として、スパンボンド不織布、ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布が挙げられる。これらの不織布は下流に積層するメルトブローン不織布よりも通気性が高ければ、特に種類は限定されない。支持体として、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、ステッチボンド不織布を用いた場合、支持体を用いない場合よりは、フィルターに成型加工した場合の形状安定性は向上するが、その程度は低く、満足できるレベルにはないので、好ましくない。また、支持体として、湿式不織布を用いた場合、同じく形状安定性の良化程度は低く、かつ、通気性が悪くなるので、好ましくない。
支持体として用いるスパンボンド不織布の原料として、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。これらのうち、紡糸のし易さからポリオレフィン系樹脂を使用することが望ましい。また、使用する原料として複数の樹脂を用いてもよい。不織布について繊維径や目付けについて特に限定はしないが、下流のメルトブローンよりも圧力損失が低くなる構成でなければならず、好ましくは風速5.3cm2/秒下での圧力損失が1.0Pa以下となる構成が好ましく、0.8Pa以下となる構成がより好ましく、0.5Pa以下となる構成がさらに好ましい。1.0Paを超えた場合、積層後の集塵濾材の通気性に劣る場合がある。
支持体として用いるケミカルボンド不織布の繊維原料として、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。使用する繊維は単一のものに限定されず、複数の繊維を混抄してもよい。ケミカルボンド不織布のバインダー原料として、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。不織布について繊維径や目付けについて特に限定はしないが、下流のメルトブローンよりも圧力損失が低くなる構成でなければならず、好ましくは風速5.3cm2/秒下での圧力損失が1.0Pa以下となる構成が好ましく、0.8Pa以下となる構成がより好ましく、0.5Pa以下となる構成がさらに好ましい。1.0Paを超えた場合、積層後の集塵濾材の通気性に劣る場合がある。
支持体として用いるサーマルボンド不織布の繊維原料として、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。使用する繊維は単一のものに限定されず、複数の繊維を混抄してもよい。不織布について繊維径や目付けについて特に限定はしないが、下流のメルトブローンよりも圧力損失が低くなる構成でなければならず、風速5.3cm2/秒下での圧力損失が1.0Pa以下となる構成が好ましく、0.8Pa以下となる構成がより好ましく、0.5Pa以下となる構成がさらに好ましい。1.0Paを超えた場合、積層後の集塵濾材の通気性に劣る場合がある。
上流側に用いる帯電処理したメルトブローン不織布の圧力損失は、下流の帯電処理したメルトブローン不織布よりも小さければよく、10Pa以下であることが好ましく、8Pa以下であることがより好ましく、5Pa以下であることがさらに好ましい。圧力損失が10Paを超えた場合、通気性に劣り、例えば、本発明の集塵濾材を空気清浄機に用いた場合、消費電力が高くなる場合がある。
下流側に用いる帯電処理したメルトブローン不織布の圧力損失は、上流の帯電処理したメルトブローン不織布よりも大きければよく、60Pa以下であることが好ましく、50Paであることがより好ましく、45Paであることがさらに好ましい。圧力損失が60Paを超える場合、通気性に劣り、例えば、本発明の集塵濾材を空気清浄機に用いた場合、消費電力が高くなる場合がある。
上流側に用いる帯電処理したメルトブローン不織布のダスト捕集効率は、下流側の帯電処理したメルトブローン不織布よりも低くてよく、風速5.3cm2/秒下での0.3μm大気塵の捕集効率が70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましく、50%以下であることがさらに好ましい。捕集効率が70%超の場合、上流側での目詰まりが生じる割合が高くなり、寿命が劣る場合がある。
下流側に用いる帯電処理したメルトブローン不織布のダスト捕集効率は、空気を清浄するために十分なものが要求される。具体的には風速5.3cm2/秒下での0.3μm大気塵の捕集効率で90%以上が好ましく、92%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましい。捕集効率が90%未満の場合、ダストの集塵性能に劣る場合がある。
帯電したメルトブローン不織布と支持体との積層方法は、特に制限はなく、支持体へメルトブローン不織布を直接吹き付ける方法、支持体とメルトブローン不織布を重ね合わせ加熱加圧により由着させる方法、支持体とメルトブローン不織布をホットメルト接着剤や溶剤系接着剤等の接着剤を用いて接着させる方法、支持体とメルトブローン不織布を重ね合わせ熱エンボスや超音波あるいは高周波などで接着する方法が考えられる。層間の剥離強度は2gf/cm以上であることが好ましく、3gf/cm以上であることがより好ましく、4gf/cm以上であることがさらに好ましい。層間の剥離強度が2gf/cm未満の場合、使用時に風圧によって層間剥離を生じる場合がある。
本出願の濾材を用いて作製するフィルターの形状は特定のものに限定されないが、単板もしくはプリーツ形状のものが望ましい。濾材の使用面積を増やし、圧力損失の上昇が小さいことから、プリーツ形状のものが特に望ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、実施例に限定されるものでない。なお、実施例中の「%」及び「部」は特に断りのない限り、それぞれ「質量%」及び「質量部」を示す。実施例及び比較例に記載した集塵濾材の性能評価方法を以下に示す。
(1)圧力損失
JIS−B−99008に準拠して、風速5.3cm/秒における実施例及び比較例の集塵濾材の圧力損失(Pa)を測定した。
JIS−B−99008に準拠して、風速5.3cm/秒における実施例及び比較例の集塵濾材の圧力損失(Pa)を測定した。
(2)タバコ集塵耐久性試験
1.風速5.3cm2/秒下での0.3μm大気塵の捕集効率を測定した。
2.開口部が15cm×15cmである風洞の入り口部分に集塵濾材を貼った。風洞の出口部分にはファンが取り付けられており、空気が濾材を通り抜けるような構造となっている。
3.2に示す風洞を1m3のアクリル容器中に設置し、マイルドセブン2本を燃焼させタバコ煙を得た。
4.アクリル容器内の粉塵濃度をデジタル粉じん計(柴田科学製、商品名:LD−5D)で測定後、風洞のファンを運転させ、濾材にタバコ煙を付着させた。アクリル容器内の粉塵濃度は一定時間毎に測定し、粉塵濃度が10分の1になるまでファンの運転を続けた。
5.風洞から集塵濾材を取り外し、風速5.3cm2/秒下での0.3μm大気塵の捕集効率を測定した。
6.2〜5をタバコ本数が合計10本になるまで行い、捕集効率の劣化度を調べた。捕集効率の劣化度(%)は(測定した捕集効率/初期の捕集効率)×100で算出した。
1.風速5.3cm2/秒下での0.3μm大気塵の捕集効率を測定した。
2.開口部が15cm×15cmである風洞の入り口部分に集塵濾材を貼った。風洞の出口部分にはファンが取り付けられており、空気が濾材を通り抜けるような構造となっている。
3.2に示す風洞を1m3のアクリル容器中に設置し、マイルドセブン2本を燃焼させタバコ煙を得た。
4.アクリル容器内の粉塵濃度をデジタル粉じん計(柴田科学製、商品名:LD−5D)で測定後、風洞のファンを運転させ、濾材にタバコ煙を付着させた。アクリル容器内の粉塵濃度は一定時間毎に測定し、粉塵濃度が10分の1になるまでファンの運転を続けた。
5.風洞から集塵濾材を取り外し、風速5.3cm2/秒下での0.3μm大気塵の捕集効率を測定した。
6.2〜5をタバコ本数が合計10本になるまで行い、捕集効率の劣化度を調べた。捕集効率の劣化度(%)は(測定した捕集効率/初期の捕集効率)×100で算出した。
(実施例1)
上流側の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け10g/m2、圧力損失3.0Pa、平均繊維径15.0μm、捕集効率が50%のものを用意した。また、下流側の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け40g/m2、圧力損失36.4Pa、平均繊維径4.0μm、捕集効率が99.8%のものを用意した。さらには、支持体として、ポリエステル製スパンボンド不織布で目付け70g/m2、圧力損失0.4Paのものを用意した。上流側メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とをホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行い、次いで、下流側メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とをホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行って集塵濾材を得た。得られた集塵濾材の圧力損失は43.5Paであり、下流側のメルトブローン不織布の圧力損失に比べて、大幅な圧力損失の上昇はみられなかった。
上流側の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け10g/m2、圧力損失3.0Pa、平均繊維径15.0μm、捕集効率が50%のものを用意した。また、下流側の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け40g/m2、圧力損失36.4Pa、平均繊維径4.0μm、捕集効率が99.8%のものを用意した。さらには、支持体として、ポリエステル製スパンボンド不織布で目付け70g/m2、圧力損失0.4Paのものを用意した。上流側メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とをホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行い、次いで、下流側メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とをホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行って集塵濾材を得た。得られた集塵濾材の圧力損失は43.5Paであり、下流側のメルトブローン不織布の圧力損失に比べて、大幅な圧力損失の上昇はみられなかった。
(実施例2)
上流側の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け15g/m2、圧力損失5.0Pa、平均繊維径15.0μm、捕集効率が55%のものを用意した。また、下流側の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け40g/m2、圧力損失36.4Pa、平均繊維径4.0μm、捕集効率が99.8%のものを用意した。さらには支持体としてポリエステル製スパンボンド不織布で目付け70g/m2、圧力損失0.4Paのものを用意した。上流側メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とをホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行い、次いで、下流側メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とをホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行って集塵濾材を得た。得られた集塵濾材の圧力損失は44.6Paであり、下流側のメルトブローン不織布の圧力損失に比べて、大幅な圧力損失の上昇はみられなかった。
上流側の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け15g/m2、圧力損失5.0Pa、平均繊維径15.0μm、捕集効率が55%のものを用意した。また、下流側の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け40g/m2、圧力損失36.4Pa、平均繊維径4.0μm、捕集効率が99.8%のものを用意した。さらには支持体としてポリエステル製スパンボンド不織布で目付け70g/m2、圧力損失0.4Paのものを用意した。上流側メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とをホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行い、次いで、下流側メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とをホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行って集塵濾材を得た。得られた集塵濾材の圧力損失は44.6Paであり、下流側のメルトブローン不織布の圧力損失に比べて、大幅な圧力損失の上昇はみられなかった。
(実施例3)
上流側の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け30g/m2、圧力損失5.2Pa、平均繊維径30.5μm、捕集効率50%のものを用意した。また、下流側の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け40g/m2、圧力損失36.4Pa、平均繊維径4.0μm、捕集効率99.8%のものを用意した。さらには支持体としてポリエステル製スパンボンド不織布で目付け70g/m2、圧力損失0.4Paのものを用意した。上流側メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とをホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行い、次いで、下流側メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とをホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行って集塵濾材を得た。得られた集塵濾材の圧力損失は44.7Paであり、下流側のメルトブローン不織布の圧力損失に比べて、大幅な圧力損失の上昇はみられなかった。
上流側の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け30g/m2、圧力損失5.2Pa、平均繊維径30.5μm、捕集効率50%のものを用意した。また、下流側の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け40g/m2、圧力損失36.4Pa、平均繊維径4.0μm、捕集効率99.8%のものを用意した。さらには支持体としてポリエステル製スパンボンド不織布で目付け70g/m2、圧力損失0.4Paのものを用意した。上流側メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とをホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行い、次いで、下流側メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とをホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行って集塵濾材を得た。得られた集塵濾材の圧力損失は44.7Paであり、下流側のメルトブローン不織布の圧力損失に比べて、大幅な圧力損失の上昇はみられなかった。
(実施例4)
支持体としてポリエステル製ケミカルボンド不織布で目付け60g/m2、圧力損失0.5Paのものを用意した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例4の集塵濾材を得た。得られた集塵濾材の圧力損失は44.9Paであり、下流側のメルトブローン不織布の圧力損失に比べて、大幅な圧力損失の上昇はみられなかった。
支持体としてポリエステル製ケミカルボンド不織布で目付け60g/m2、圧力損失0.5Paのものを用意した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例4の集塵濾材を得た。得られた集塵濾材の圧力損失は44.9Paであり、下流側のメルトブローン不織布の圧力損失に比べて、大幅な圧力損失の上昇はみられなかった。
(実施例5)
支持体としてポリエステルとポリプロピレン樹脂からなるサーマルボンド不織布で目付け50g/m2、圧力損失0.6Paのものを用意した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例5の集塵濾材を得た。得られた集塵濾材の圧力損失は44.3Paであり、下流側のメルトブローン不織布の圧力損失に比べて、大幅な圧力損失の上昇はみられなかった。
支持体としてポリエステルとポリプロピレン樹脂からなるサーマルボンド不織布で目付け50g/m2、圧力損失0.6Paのものを用意した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例5の集塵濾材を得た。得られた集塵濾材の圧力損失は44.3Paであり、下流側のメルトブローン不織布の圧力損失に比べて、大幅な圧力損失の上昇はみられなかった。
(比較例1)
単層の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け40g/m2、圧力損失36.4Pa、平均繊維径4.0μm、捕集効率99.8%のものを用いて、比較例1の集塵濾材を得た。
単層の帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け40g/m2、圧力損失36.4Pa、平均繊維径4.0μm、捕集効率99.8%のものを用いて、比較例1の集塵濾材を得た。
(比較例2)
帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け40g/m2、圧力損失36.4Pa、平均繊維径4.0μm、捕集効率99.8%のものを用意した。さらには支持体としてポリエステル製スパンボンド不織布で目付け70g/m2、圧力損失0.4Paのものを用意した。これらの不織布をホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行い、比較例2の集塵濾材を得た。
帯電処理したメルトブローン不織布として、ポリプロピレン製メルトブローン不織布で目付け40g/m2、圧力損失36.4Pa、平均繊維径4.0μm、捕集効率99.8%のものを用意した。さらには支持体としてポリエステル製スパンボンド不織布で目付け70g/m2、圧力損失0.4Paのものを用意した。これらの不織布をホットメルトパウダー7g/m2を用いて貼り合わせを行い、比較例2の集塵濾材を得た。
(比較例3)
実施例3で得られた集塵濾材の上流と下流を逆にしてタバコ集塵耐久性試験を行った。
実施例3で得られた集塵濾材の上流と下流を逆にしてタバコ集塵耐久性試験を行った。
(比較例4)
平均繊維径15.0μmのポリプロピレンメルトブロー繊維を、熱接着性を有する複合型開孔部材(日石コンウエッド(株)、品番=ON3431、開孔部形状=4mm格子、素材=ポリプロピレン、厚さ=0.35mm、目付10g/m2)に捕集距離40cmで噴射し、開孔部へ0.15mm食い込み,点々とメルトブロー接着性繊維状物で固着された総目付40g/m2のシートを得た。次に、このものの反対側から、平均繊維径4μmのポリプロピレンメルトブロー繊維40g/m2を開孔部材側から捕集距離60cmで噴射し,メルトブローン不織布同志が開孔部で相互に固着した濾材を得た。この濾材を、アースされた金属板にメルトブローン不織布側が接触するようにして乗せ、濾材の上方空間5cmに設置した針状電極によって+6kv/cmの電界強度でエレクトレット化を実施し、比較例4の集塵濾材を得た。
平均繊維径15.0μmのポリプロピレンメルトブロー繊維を、熱接着性を有する複合型開孔部材(日石コンウエッド(株)、品番=ON3431、開孔部形状=4mm格子、素材=ポリプロピレン、厚さ=0.35mm、目付10g/m2)に捕集距離40cmで噴射し、開孔部へ0.15mm食い込み,点々とメルトブロー接着性繊維状物で固着された総目付40g/m2のシートを得た。次に、このものの反対側から、平均繊維径4μmのポリプロピレンメルトブロー繊維40g/m2を開孔部材側から捕集距離60cmで噴射し,メルトブローン不織布同志が開孔部で相互に固着した濾材を得た。この濾材を、アースされた金属板にメルトブローン不織布側が接触するようにして乗せ、濾材の上方空間5cmに設置した針状電極によって+6kv/cmの電界強度でエレクトレット化を実施し、比較例4の集塵濾材を得た。
(比較例5)
ポリプロピレン製メルトブローン不織布(目付け10g/m2、圧力損失3.0Pa、平均繊維径15.0μm、捕集効率50%)に平均繊維径4μmのポリプロピレンメルトブローン不織布40g/m2を捕集距離60cmで噴射し,メルトブローン不織布相互が噴射積層されたメルトブローン積層不織布を得た。次いで、このものの平均繊維径の大きいメルトブローン不織布側に、ポリエステル製スパンボンド不織布(目付け70g/m2、圧力損失0.37Pa)を、ホットメルトパウダー7g/m2を用いて接着して濾材を得た。この濾材を、アースされた金属板にメルトブローン不織布側が接触するようにして乗せ、濾材の上方空間5cmに設置した針状電極によって+6kv/cmの電界強度でエレクトレット化を実施し、比較例5の集塵濾材を得た。
ポリプロピレン製メルトブローン不織布(目付け10g/m2、圧力損失3.0Pa、平均繊維径15.0μm、捕集効率50%)に平均繊維径4μmのポリプロピレンメルトブローン不織布40g/m2を捕集距離60cmで噴射し,メルトブローン不織布相互が噴射積層されたメルトブローン積層不織布を得た。次いで、このものの平均繊維径の大きいメルトブローン不織布側に、ポリエステル製スパンボンド不織布(目付け70g/m2、圧力損失0.37Pa)を、ホットメルトパウダー7g/m2を用いて接着して濾材を得た。この濾材を、アースされた金属板にメルトブローン不織布側が接触するようにして乗せ、濾材の上方空間5cmに設置した針状電極によって+6kv/cmの電界強度でエレクトレット化を実施し、比較例5の集塵濾材を得た。
実施例1〜5、比較例1〜5で得られた評価結果を表1に示す。
タバコ10本分のタバコ煙を処理したところ、実施例1〜3は捕集効率の低下が0.6〜0.8%と小さかった。一方、比較例1〜3では、実施例と比べ捕集効率の低下が著しかった。このことから、上流側に低圧損の帯電処理したメルトブローン不織布層を設けることで、タバコ集塵耐久性が大幅に向上することが示された。
(実施例6)
実施例3で得られた集塵濾材を用いて、山高35mm、ピッチ3.6mm、高さ450mm、幅250mm、厚み35mmのフィルターを作製した。フィルターのプリーツ加工性は良好であった。処理風量5.6m3の空気清浄機を用いて該フィルターについてJEM1467に記載のタバコ集塵耐久性試験を行ったところ耐久年数は10.2年であった。
実施例3で得られた集塵濾材を用いて、山高35mm、ピッチ3.6mm、高さ450mm、幅250mm、厚み35mmのフィルターを作製した。フィルターのプリーツ加工性は良好であった。処理風量5.6m3の空気清浄機を用いて該フィルターについてJEM1467に記載のタバコ集塵耐久性試験を行ったところ耐久年数は10.2年であった。
(比較例6)
比較例2で得られた集塵濾材を用いて、山高35mm、ピッチ3.6mm、高さ450mm、幅250mm、厚み35mmのフィルターを作製した。処理風量5.6m3の空気清浄機を用いて該フィルターについてJEM1467に記載のタバコ集塵耐久性試験を行ったところ耐久年数は5.3年であった。
比較例2で得られた集塵濾材を用いて、山高35mm、ピッチ3.6mm、高さ450mm、幅250mm、厚み35mmのフィルターを作製した。処理風量5.6m3の空気清浄機を用いて該フィルターについてJEM1467に記載のタバコ集塵耐久性試験を行ったところ耐久年数は5.3年であった。
実施例6は比較例6に比べ、タバコ集塵耐久年数が大幅に長かった。この結果から、タバコ集塵耐久性には、上流側に低圧力損失の帯電処理したメルトブローン不織布層を設けることが有効であることが示された。
Claims (2)
- 帯電処理したメルトブローン不織布を積層した集塵濾材であって、上流側の帯電処理したメルトブローン不織布の圧力損失が下流側の帯電処理したメルトブローン不織布よりも大きく、且つ、上流側の帯電処理したメルトブローン不織布と下流側の帯電処理したメルトブローン不織布との間に、スパンボンド不織布、ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布から選ばれた不織布からなる支持体が積層されてなる集塵濾材。
- 請求項1に記載の集塵濾材を用いてなる除塵フィルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013197797A JP2015062861A (ja) | 2013-09-25 | 2013-09-25 | 集塵濾材及び除塵フィルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013197797A JP2015062861A (ja) | 2013-09-25 | 2013-09-25 | 集塵濾材及び除塵フィルター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015062861A true JP2015062861A (ja) | 2015-04-09 |
Family
ID=52831243
Family Applications (1)
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JP2013197797A Pending JP2015062861A (ja) | 2013-09-25 | 2013-09-25 | 集塵濾材及び除塵フィルター |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015062861A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107497601A (zh) * | 2017-10-09 | 2017-12-22 | 张桂华 | 一种城市自运行智能化除霾设备 |
JP2022025058A (ja) * | 2020-07-28 | 2022-02-09 | 株式会社スクエアプラス | ウィルス不活性化フィルタ、ウィルス不活性化フィルタの製造方法、および抗ウィルス処理方法 |
-
2013
- 2013-09-25 JP JP2013197797A patent/JP2015062861A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107497601A (zh) * | 2017-10-09 | 2017-12-22 | 张桂华 | 一种城市自运行智能化除霾设备 |
CN107497601B (zh) * | 2017-10-09 | 2019-10-25 | 山西蓝邦环保科技有限公司 | 一种城市自运行智能化除霾设备 |
JP2022025058A (ja) * | 2020-07-28 | 2022-02-09 | 株式会社スクエアプラス | ウィルス不活性化フィルタ、ウィルス不活性化フィルタの製造方法、および抗ウィルス処理方法 |
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