JP2015062099A - 静電式入力装置の誤動作防止構造を備える情報端末 - Google Patents

静電式入力装置の誤動作防止構造を備える情報端末 Download PDF

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Abstract

【課題】タッチパッドと筐体若しくはパッドベゼルとの間に隙間が存在するが、外部からその隙間への静電放電により静電式入力装置の基板部分に障害を生じてしまうことの無い、情報端末を提供する。
【解決手段】本開示における情報端末は、主面を有する筐体と、前記主面上に配置されたタッチパッドと、前記タッチパッドの裏面に配置された絶縁性のシート部材と、絶縁性のシート部材の裏面に配置された導電性のシート部材とを有する。
【選択図】図6

Description

本開示は、静電式入力装置の誤動作防止構造を備える情報端末に関する。
特許文献1は、表示ユニットと非導電性の外装部材との間に隙間が形成される電子機器において、この隙間から進入する静電気を回路基板のアース部に流す発明を開示する。この電子機器では、静電気を流す放電部材が外装部材の外側に配置されている。
特開2011−165405号公報
本開示は、静電放電(ESD:Electrostatic Discharge)が起きた際でも、静電式入力装置の基板部分に障害を生じさせ難い、情報端末を提供する。
本開示における情報端末は、主面を有する筐体と、前記主面上に配置されたタッチパッドと、前記タッチパッドの裏面に配置された絶縁性のシート部材と、前記絶縁性のシート部材の裏面に配置された導電性のシート部材とを有する。
本開示の情報端末は、静電放電(ESD:Electrostatic Discharge)が起きた際でも静電式入力装置の基板部分に障害を生じさせ難い。
実施の形態1に係る情報端末の全体斜視図である。 実施の形態1に係る情報端末の本体の斜視図である。図2(1)は、タッチパッドが取り外された状態での、情報端末の本体の斜視図であり、図2(2)は、タッチパッドが取り付けられた状態での、情報端末の本体の斜視図である。 図3(1)は、実施の形態1に係る情報端末における、タッチパッドの下部シートの斜視図である。図3(2)は、実施の形態1に係る情報端末における、タッチパッドの下部シート層の層構成を示す分解斜視図である。 図4(1)は、実施の形態1に係る情報端末における、タッチパッドの下部シート層の平面図である。図4(2)は、実施の形態1に係る情報端末における、タッチパッドの下部シート層の底面図である。 キーボードのキーが取り外された状態での、実施の形態1に係る情報端末の本体の斜視図である。 図6(1)は、実施の形態1に係る情報端末の本体の縦断面図である。図6(2)は、図6(1)に示す縦断面の部分拡大図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態に到る経緯)
従来の情報端末(例えば、ノート型パーソナルコンピュータ)では、タッチパッド(静電式入力装置)の縁部分は、パッドベゼルで覆われている。つまり、タッチパッドの縁部の上にパッドベゼルの一部が重ねられている。従って、従来の情報端末では、タッチパッド付近において、情報端末の本体筐体の上方から本体筐体の内部に向けて、直接貫通する隙間は存在しない。このように、直接貫通する隙間は存在しないことから、従来の情報端末を操作する操作者が放つ静電気が、タッチパッド内部の基板部分に侵入することは無い。
ところで、情報端末の携帯化をより容易にするために、今日、情報端末の更なる薄型化が図られている。薄型化が進められる情報端末では、タッチパッドの上面とパッドベゼルの上面とが略面一になるようにタッチパッドとパッドベゼルを並置することが、試みられている。
情報端末においてタッチパッドとパッドベゼルを並置すると、タッチパッドとパッドベゼルとの間に、情報端末の本体筐体の上方から本体筐体の内部に向けて直接貫通する隙間が生じることになる。そうすると、操作者が放つ静電気が、その隙間からタッチパッド内部の基板部分に侵入し、侵入したその基板部分に障害を生じるという事象が発生し得る。
操作者が放つ静電気が、タッチパッドとパッドベゼルとの隙間からタッチパッドの基板部分に侵入する、という事象を防ぐために、パッドベゼル表面や本体筐体の表面に導電性メッキを施すという対策を講じることが挙げられる。しかしながら、パッドベゼル表面や本体筐体の表面に導電性メッキを施すことには、相当のコストが発生する。
このような状況を踏まえて、発明者は、薄型化のためにタッチパッドとパッドベゼルとが並置され、タッチパッドとパッドベゼルとの間に、本体筐体の上方から内部に向けて直接貫通する隙間が形成される情報端末であっても、操作者が放つ静電気がタッチパッドの基板部分に侵入し難い構造を開発した。
(実施の形態1)
以下、図1から図8までを用いて、実施の形態1を説明する。
[1−1.情報端末の構成]
図1は、実施の形態1に係る情報端末の斜視図である。実施の形態1に係る情報端末2は、通常のノート型パーソナルコンピュータと同様に、本体、表示部4及び入力部を備える。本体は(本体)筐体6の内部に設けられる。
図1に示すように、入力部は、キーボード16、タッチパッド10、左ボタン12及び右ボタン14を含む。タッチパッド10はその内部に電子基板を含みその電子基板には回路パターンが構成されており、更にその電子基板の外周にはGND(グラウンド)端子が配置されている。タッチパッド10の周囲には、パッドベゼル8が配置されている。後で詳しく説明するように、タッチパッド10の上面、パッドベゼル8の上面及び本体筐体6の上面が略面一になるように、タッチパッド10、パッドベゼル8及び本体筐体6が相互に配置されている。
なお、本明細書では、図1に示す本体筐体6において、キーボード16及びタッチパッド10が備わる面を「上面」、「主面」及び「表面」と称することとする。従って、図1に示されない、本体筐体6の「上面」、「主面」及び「表面」の反対側の面を、「下面」、「副面」及び「裏面」と称することとする。このことに合わせて、本明細書では、本体筐体6において「上面」及び「表面」の存する方向を「上」「表」と称し、「下面」及び「裏面」の存する方向を「下」「裏」と称することとする。
図2は、実施の形態1に係る情報端末2の本体の斜視図である。このうち、図2(2)は、タッチパッド10が取り付けられた状態での、情報端末2の本体の斜視図であり、図2(1)は、タッチパッド10が取り外された状態での、情報端末2の本体の斜視図である。なお、図2(1)に示す情報端末2の本体では、後で説明する下部シート層20も取り外されている。
図2(1)に示すように、タッチパッド10の下部側(即ち、本体筐体6の内部側)には、電子部品を搭載した基板18が配置されている。
[1−2.下部シート層の構成]
実施の形態1に係る情報端末2では、タッチパッド10と、本体筐体6内部の電子部品を搭載した基板18との間であって、タッチパッド10の裏側(内側)に、下部シート層20が配置される(図6(2)参照)。図3(1)は、実施の形態1に係る情報端末2において、タッチパッド10の裏面に配置される下部シート層20の斜視図である。図3(2)は、下部シート層20の層構成を示す分解斜視図である。
下部シート層20は、4枚のシート部材、即ち、第1の両面接着シート22、絶縁シート24、第2の両面接着シート26及び導電布28が層構造を為して接着することにより、形成される。
第1の両面接着シート22は両面テープから成り、タッチパッド10裏面と絶縁シート24表面とに接着する。第1の両面接着シート22は、例えば、0.1〜0.2mmの厚さを備える。
絶縁シート24は、絶縁材料からなるシート部材である。図3(1)(2)に示すように、絶縁シート24には開口部(穴)が設けられていてもよい。絶縁シート24は、例えば、0.01〜0.1mmの厚さを備える。
第2の両面接着シート26は両面テープから成り、絶縁シート24裏面と導電布28表面とに接着する。第2の両面接着シート26は、例えば、0.1〜0.2mmの厚さを備える。
導電布28は、導電材料からなるシート部材である。図3(2)(及び、図4(2))に示すように、導電布28は、絶縁シート24の縁部に対応する部分、及び、縁端部より僅かに、例えば0.01mm〜1.0mm程度、外側に広い部分のみで、形成されてもよい。このように、導電布28を主として絶縁シート24の縁部に対応する部分で形成することにより、導電布28を含む情報端末2全体の軽量化を図ることができる。なお、導電布28は、本体筐体6の裏面における金属蒸着された通電部分や、通電可能である他の筐体に電気的に接続されている。
なお、導電布28の形状に合わせて、第2の両面接着シート26は、図3(2)に示すように、導電布28に対応する部分若しくはそれより小さい部分のみで、形成されてもよい。更に、第1の両面接着シート22も、図3(2)に示すように、第2の両面接着シート26に対応する部分、及び、絶縁シート24の一部に対応する部分のみで、形成されてもよい。
図4(1)は、以上のように形成される下部シート層20の、図3(1)の点Aから見た平面図である。図4(2)は、下部シート層20の、図3(1)の点Bから見た底面図である。
[1−3.タッチパッド、下部シート層及びパッドベゼルの構成]
次に、実施の形態1に係る情報端末2における、タッチパッド10、下部シート層20及びパッドベゼル8の相互の構成について説明する。
図5は、キーボードのキーが取り外された状態での、実施の形態1に係る情報端末2の本体の斜視図である。図5に示す本体において、PPを通る縦断面を設定する。そのPPを通る縦断面を、図5に示すQの方向から見た縦断面図を図6(1)に示す。更に、図6(1)に示す縦断面図において、円αで囲まれた部分の拡大図を図6(2)に示す。
図2(1)に示すように、実施の形態1に係る情報端末2では、本体筐体6主面の凹部にパッドベゼル8が嵌め込まれ、更にその内側にタッチパッド10が配置される。タッチパッド10、パッドベゼル8及び本体筐体6は、タッチパッド10の上面、パッドベゼル8の上面及び本体筐体6の上面が略面一になるように相互に配置されている(図6(2)参照)。このとき、タッチパッド10の裏面に配置される下部シート層20(第1の両面接着シート22、絶縁シート24、第2の両面接着シート26及び導電布28)は、本体筐体6の裏面、及び、電子部品を搭載した基板18よりも表面側に配置される(図6(2)参照)。
パッドベゼル8及びタッチパッド10は並置されるので、図6(2)に示すように、パッドベゼル8とタッチパッド10との間には隙間tが生じている。この隙間tから、情報端末2の操作者が放つ静電気が入り込むことがある。
ここで、実施の形態1に係る情報端末2では、絶縁シート24の裏面に配置された導電布28が、隙間tを介する静電気の放電を受ける。導電布28は、本体筐体6の裏面における金属蒸着された通電部分や、通電可能である他の筐体に電気的に接続されているので、導電布28が放電を受ける、隙間tを介する静電気は、外部に逃げることになる。
[1−4.導電布の役割について]
前に説明したように、タッチパッド10はその内部に電子基板を含みその電子基板には回路パターンが構成されており、更にその電子基板の外周にはGND(グラウンド)端子が配置されている。ここで、導電布28が設けられていない従来技術の情報端末を想定すると、パッドベゼル8とタッチパッド10との間の隙間tを介する静電気は、そのGND端子に向かって飛ぶ可能性が高い。GND端子に向かって飛ぶ静電気は、GND端子のみならず、電子基板部分にも侵入して障害を発生することが予想される。
ところで、実施の形態1に係る情報端末2における導電布28は、電子基板の外周に配置されるGND端子に比して、電気容量が非常に大きい。従って、導電布28が設けられている実施の形態1に係る情報端末2においては、パッドベゼル8とタッチパッド10との間の隙間tを介する静電気は、導電布28に放電され、更に導電布28と接続する本体筐体6裏面における通電部分や通電可能である他の筐体に抜けることとなる。
あるいは、実施の形態1に係る情報端末2においては、パッドベゼル8とタッチパッド10との間の隙間tを介して放電される静電気が導電布28に抜ける際の電気抵抗が、同静電気がタッチパッド10のGND端子を超えて電子基板部分に侵入するまでの電気抵抗よりも、非常に小さいと考えられる。従って、パッドベゼル8とタッチパッド10との間の隙間tを介する静電気は、タッチパッド10のGND端子では無く、導電布28に放電されることとなる。
このように、パッドベゼル8とタッチパッド10との間の隙間tを介する静電気が、導電布28に放電されることをより促進するためには、図3(1)(2)、図4(1)及び図6(2)に示すように、導電布28は、絶縁シート24の縁端部より僅かに、例えば1mm程度、外側に広いことが好ましい。また、図6(2)に示すように、パッドベゼル8とタッチパッド10との間の隙間tの真下に導電布28の一部が存在するように、導電布28が絶縁シート24の縁端部より僅かに外側に広いことが好ましい。
[1−5.まとめ]
実施の形態1に係る情報端末2は、主面を有する本体筐体6と、主面上に配置されたタッチパッド10と、タッチパッド10の裏面に配置された絶縁性のシート部材24と、絶縁性のシート部材24の裏面に配置された導電性のシート部材28とを有する。
このように、実施の形態1に係る情報端末2においては、タッチパッド10と筐体6若しくはパッドベゼル8との間に隙間が存在するが、外部からその隙間への静電放電(ESD)によりタッチパッド10の電子基板部分に障害を生じることが無い。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。
実施の形態1に係る情報端末2では、タッチパッド10の上面、パッドベゼル8の上面及び本体筐体6の上面が略面一になるように、タッチパッド10、パッドベゼル8及び本体筐体6が相互に配置されている(図6(2)参照)。情報端末2はこれに限定されない。例えば、情報端末2がパッドベゼル8を備えるものでは無く、且つ、タッチパッド10の上面及び本体筐体6の上面が略面一になるように、タッチパッド10及び本体筐体6が相互に配置されているものであってもよい。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、ノート型パーソナルコンピュータのみならず、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、又はタブレット型コンピュータに利用可能である。
2・・・情報端末、4・・・表示部、6・・・本体筐体、8・・・パッドベゼル、10・・・タッチパッド、12・・・左ボタン、14・・・右ボタン、16・・・キーボード、20・・・下部シート層、22・・・第1の両面接着シート、24・・・絶縁シート、26・・・第2の両面接着シート、28・・・導電布。

Claims (6)

  1. 主面を有する筐体と、
    前記主面上に配置されたタッチパッドと、
    前記タッチパッドの裏面に配置された絶縁性のシート部材と、
    前記絶縁性のシート部材の裏面に配置された導電性のシート部材と
    を有する情報端末。
  2. 前記導電性のシート部材が、前記絶縁性のシート部材の縁部より外側に広い部分を含む
    請求項1に記載の情報端末。
  3. 前記外側に広い部分が、前記絶縁性のシート部材の縁部よりも0.01〜1.0mm外側に広いものである
    請求項2に記載の情報端末。
  4. 更に、
    前記筐体と前記タッチパッドの間に存在し、前記タッチパッドとの間に所定の間隔をおいて配置されたパッドベゼルを有する
    請求項1に記載の情報端末。
  5. 前記導電性のシート部材は、前記絶縁性のシート部材の縁部に対応する部分で形成されている
    請求項1に記載の情報端末。
  6. 更に、
    前記筐体の内部に電子部品を搭載した基板を有し、
    前記導電性のシート部材は前記基板より主面側に配置されている
    請求項1に記載の情報端末。
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