JP2015056360A - アミン化合物、これを含む増感色素、半導体電極及び光電変換素子 - Google Patents

アミン化合物、これを含む増感色素、半導体電極及び光電変換素子 Download PDF

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Abstract

【課題】高い光電変換効率を有し、かつ半導体に対する吸着安定性が高い増感色素や、この増感色素を含む半導体電極、当該電極を含む光電変換素子の提供。
【解決手段】N(R11)(R12)R(13)で表されるアミン化合物を増感色素とする。(R11〜R13は水素原子、直鎖、分岐又は環状のアルキル基、置換又は未置換のアリール基、あるいは下記式で表される基、R11〜R13の少なくとも1つは下記式(2)で、互いに連結して環を形成してもよい)

(R21、R22は水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、直鎖、分岐又は環状のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アルキルシリル基あるいはアリール基、mは3〜11の整数、R21、R22は連結して環を形成してもよく、環Aはピリジン環)
【選択図】なし

Description

本発明は、アミン化合物、アミン化合物を含有する増感色素、半導体電極、およびそれを用いた光電変換素子に関する。
化石燃料に替わるエネルギー源として、太陽光を電力に変換する太陽電池が注目されている。近年、結晶系シリコン基板を含む太陽電池や、薄膜シリコンを含む太陽電池が実用化されている。
しかし、結晶系シリコン基板は、製造コストが高いという問題がある。一方、薄膜シリコンは、シリコンを含む原料ガスを特殊な装置で分解し、基板上にシリコンを堆積させて製造される。そのため、多大な設備投資が必要である。そこで、これらの太陽電池の光電変換効率を高め、発電出力当たりのコストを低減することが検討されている。しかし、その効果はいまだ十分ではない。
これに対して、1991年にグレッツェルらが提案した色素増感太陽電池は、光電変換効率が比較的高く、大掛かりな製造装置が不要であり、製造コストが低いという利点がある(非特許文献1参照)。色素増感太陽電池には通常、一対の電極と、当該電極間に配置された増感色素含有半導体層と、当該電極間に充填された電解質と、が含まれる。増感色素含有半導体層は、酸化チタン等の半導体の表面に増感色素を担持させた構造を有する。増感色素用化合物としては、ルテニウム錯体化合物、インドリン化合物、トリアリールアミン化合物、メロシアニン化合物、シアニン化合物、クマリン化合物、フタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物等が多数提案されている。これら増感色素用化合物は通常、半導体表面に吸着するために、カルボキシル基、ホスホノ基などの酸性基、またはピリジル基などの塩基性基(例えば、特許文献1〜3、非特許文献1〜4参照)を有する。
一方、上記酸性基を有する増感色素用化合物の複数種を半導体表面に担持させることにより、1種類の増感色素用化合物を担持させるものに比べ、色素増感太陽電池の光電変換効率を向上する提案がなされている(例えば、特許文献4)。
国際公開第1994/004497号 国際公開第2002/11213号 特開2012−144447号公報 特開2007−234580号公報
Nature,353,737(1991) The Journalof American Chemical Society Chemistry 128, 16701(2006) The Journalof Organic Chemistry, 72, 9550(2007) AngewandteChemie International Edition, 50, 32, 7429(2011)
色素増感太陽電池の実用化に向けて、さらに高い光電変換効率、および耐久性を有する増感色素が求められている。
本発明の課題は、高い光電変換効率、および耐久性を有する増感色素や、この増感色素を含む半導体電極、当該電極を含む光電変換素子等を提供することにある。
本発明者が鋭意検討した結果、一般式(1)で表される新規のアミン化合物を見出した。そして、当該化合物を含む増感色素が吸着した半導体電極を用いた光電変換素子が、高い光電変換効率および耐久性を有することを見出した。
さらに、当該化合物、および当該化合物と異なる構造を有し、酸性基を含有する増感色素用化合物を含む、増感色素が吸着した半導体電極を用いた光電変換素子が、さらに高い光電変換効率を有することを見出した。
本発明の第一は、以下のアミン化合物に関する。

(i)下記一般式(1)で表されるアミン化合物。
(一般式(1)において、R11〜R13は、各々独立に水素原子、直鎖、分岐または環状のアルキル基、置換または未置換のアリール基、あるいは下記一般式(2)で表される基を表し、R11〜R13のうち、少なくともひとつは下記一般式(2)で表される基であり、R11〜R13は互いに連結して環を形成してもよい)
(一般式(2)において、R21、R22は、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基、直鎖、分岐または環状のアシル基、直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基あるいは置換または未置換のアリール基を表し、mは3〜11の整数を表し、それぞれのR21、およびそれぞれのR22は互いに連結して環を形成してもよく、環Aは、置換または未置換のピリジン環を表す)
(ii)前記一般式(1)において、環Aが未置換のピリジン環である、(i)に記載のアミン化合物。
(iii)前記一般式(1)において、一般式(2)で表される基が、一般式(3)で表される基である、(ii)に記載のアミン化合物
(一般式(3)において、R31〜R34は、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基、直鎖、分岐または環状のアシル基、直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基あるいは置換または未置換のアリール基を表し、R31〜R34は、互いに連結して環を形成してもよく、nは0または1を表し、pは1または2を表す)
(iv)前記一般式(1)において、R11〜R13のうち、いずれか2つが一般式(2)で表される基である、(i)〜(iii)のいずれか一項に記載のアミン化合物。
(v)前記一般式(1)において、R11〜R13の全てが一般式(2)で表される基である(i)〜(iii)のいずれか一項に記載のアミン化合物。
(vi)テトラヒドロフラン溶液中で測定した極大吸収波長が400nm以上600nm以下である、(i)〜(v)のいずれか一項に記載のアミン化合物。
本発明の第二は、以下の増感色素及びこれを含む半導体電極に関する。
(vii)(i)〜(vi)のいずれか一項に記載のアミン化合物を1種以上含む、増感色素。
(viii)(i)〜(vi)のいずれか一項に記載のアミン化合物を1種以上、および(i)〜(vi)のいずれか一項に記載のアミン化合物と異なる構造を有し、酸性基を含有する増感色素用化合物(以下、化合物Aと記載する)を1種以上含む、増感色素。
(ix)導電性支持体と、その導電性支持体表面上に被覆された半導体層と、その半導体層の半導体の表面に吸着した増感色素からなる半導体電極において、増感色素として(vii)〜(viii)記載の増感色素を少なくとも一種含有することを特徴とする半導体電極。
(x)前記半導体が、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化ニオブ、酸化ジルコニウムから選ばれる金属酸化物を少なくとも1種含む、(ix)記載の半導体電極。
(xi)(ix)または(x)に記載の半導体電極と前記半導体電極に対向する対向電極と、前記半導体電極及び対向電極との間に充填される電解質層とを含む、光電変換素子。
(xii)(xi)に記載の光電変換素子を1つ以上含む、光電変換素子モジュール。
(xiii)(xi)に記載の光電変換素子を含む、発電システム。
(xiv)(xiii)に記載の発電システムを含む、電子機器。
(xv)(xiii)に記載の発電システムを含む、移動体。
本発明のアミン化合物を含む増感色素を用いることにより、高い光電変換効率、および耐久性を有する光電変換素子が得られる。
[一般式(1)で表されるアミン化合物]
本明細書において、アリール基とは、例えば、フェニル基、ナフチル基などの炭素環式芳香族基、例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基などの複素環式芳香族基を表す。
また、アリール基の置換基としては、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、あるいは炭素数4〜20の前記ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基で置換されていてもよいアリール基などが挙げられる。
本願発明のアミン化合物は、一般式(1)で表されるアミン化合物である。
(一般式(1)において、R11〜R13は、各々独立に水素原子、直鎖、分岐または環状のアルキル基、置換または未置換のアリール基、あるいは下記一般式(2)で表される基を表し、R11〜R13のうち、少なくともひとつは下記一般式(2)で表される基であり、R11〜R13は互いに連結して環を形成してもよい)
(一般式(2)において、R21、R22は、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基、直鎖、分岐または環状のアシル基、直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基あるいは置換または未置換のアリール基を表し、mは3から11の整数を表し、それぞれのR21、およびそれぞれのR22は互いに連結して環を形成してもよく、環Aは、置換または未置換のピリジン環を表す)
一般式(1)で表されるアミン化合物において、R11〜R13は、各々独立に、水素原子、直鎖、分岐または環状のアルキル基、置換または未置換のアリール基、あるいは下記一般式(2)で表される基を表し、R11〜R13のうち、少なくともひとつは下記一般式(2)で表される基であり、R11〜R13は互いに連結して環を形成してもよい。
(一般式(2)において、R21、R22は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基、直鎖、分岐または環状のアシル基、直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基あるいは置換または未置換のアリール基を表し、mは3から11の整数を表し、それぞれのR21、およびそれぞれのR22は互いに連結して環を形成してもよく、環Aは、置換または未置換のピリジン環を表す)
一般式(1)で表されるアミン化合物において、より好ましくは、R11〜R13は、水素原子、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数4〜20の置換または未置換のアリール基、あるいは一般式(2)で表される基を表す。
一般式(1)で表されるアミン化合物において、さらに好ましくは、R11〜R13は、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数4〜20の置換または未置換のアリール基、あるいは下記一般式(2)で表される基を表す。
一般式(1)におけるR11〜R13の具体例としては、例えば、水素原子;
例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンチル基、n−ノニル基、2,2−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、1−ヘキシルヘプチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などの直鎖、分岐または環状のアルキル基;
例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4―n−ペンチルフェニル基、4−イソペンチルフェニル基、4−tert−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−n−ヘプチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−n−ノニルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ウンデシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−n−テトラデシルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、インダン−5−イル基、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル基、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−イソブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−n−ヘプチルオキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−ノニルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、4−n−ウンデシルオキシフェニル基、4−n−ドデシルオキシフェニル基、4−n−テトラデシルオキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、2−メトキシ−5−メチルフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−5−メトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、2−クロロ−4−メチルフェニル基、3−クロロ−4−メチルフェニル基、2−クロロ−4−メトキシフェニル基、3−メトキシ−4−フルオロフェニル基、3−メトキシ−4−クロロフェニル基、3−フルオロ−4−メトキシフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル基、4−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、4−(4’−メチルフェニル)フェニル基、4−(4’−メトキシフェニル)フェニル基、4−ビニルフェニル基、4−スチリルフェニル基、4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル基、ナフタレン−1−イル基、ナフタレン−2−イル基、4−メチルナフタレン−1−イル基、4−エトキシナフタレン−1−イル基、6−n−ブチルナフタレン−2−イル基、6−メトキシナフタレン−2−イル基、7−エトキシナフタレン−2−イル基、アントラセン−1−イル基、アントラセン−2−イル基、アントラセン−9−イル基、テトラセン−2−イル基、フルオレン−2−イル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、9,9−ジ−n−プロピルフルオレン−2−イル基、9,9−ジ−n−ヘキシルフルオレン−2−イル基、9,9−ジ−(2−エチルヘキシル)フルオレン−2−イル基フラン−2−イル基、チオフェン−2−イル基、5−n−プロピルチオフェン−2−イル基、5−n−ブチルチオフェン−2−イル基、5−n−ヘキシルチオフェン−2−イル基、5−n−オクチルチオフェン−2−イル基、5−n−デシルチオフェン−2−イル基、5−n−トリデシルチオフェン−2−イル基、5−フェニルチオフェン−2−イル基、5−(チオフェン−2’−イル)チオフェン−2−イル基、5−(5’−n−ブチルチオフェン−2’−イル)チオフェン−2−イル基、5−(5’−n−ヘキシルチオフェン−2’−イル)チオフェン−2−イル基、5−(5’−n−デシルチオフェン−2’−イル)チオフェン−2−イル基、チオフェン−3−イル基、ピリジン−2−イル基、ピリジン−3−イル基、ピリジン−4−イル基などの置換または未置換のアリール基を挙げることができる。
一般式(1)で表されるアミン化合物において、R11〜R13は、互いに連結して環を形成してもよく、
好ましくは、総炭素数4〜20の置換または未置換の含窒素複素環式脂肪族環、あるいは総炭素数4〜20の置換または未置換の含窒素複素環式芳香族環を形成してもよい。

含窒素複素環式脂肪族環の具体例としては、例えば、ピロリジン環、ピペリジン環、モルフォリン環などを挙げることができる。

含窒素複素環式芳香族環の具体例としては、例えば、インドリン環、インドール環、カルバゾール環などを挙げることができる。

尚、形成される炭素環式脂肪族環、炭素環式芳香族環、複素環式脂肪族環、および複素環式芳香族環は置換基を有していてもよく、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、炭素数4〜20の置換または未置換のアリール基で単置換あるいは多置換されていてもよい。

一般式(1)におけるR11〜R13のうち、少なくとも1つは、一般式(2)で表される基を表す。
また、一般式(1)で表されるアミン化合物を用いた光電変換素子の耐久性の観点から、好ましくは、R11〜R13のうち、いずれか2つが一般式(2)で表される基である。さらに好ましくは、R11〜R13の全てが一般式(2)で表される基である。
(一般式(2)において、R21、R22は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基、直鎖、分岐または環状のアシル基、直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基
あるいは置換または未置換のアリール基を表し、
mは3から11の整数を表し、それぞれのR21、およびそれぞれのR22は互いに連結して環を形成してもよく、環Aは、置換または未置換のピリジン環を表す)
21、R22は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基、直鎖、分岐または環状のアシル基、直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基、あるいは置換または未置換のアリール基を表し、

より好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数2〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、炭素数2〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアシル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基、あるいは炭素数4〜20の置換または未置換のアリール基
を表し、

さらに好ましくは、水素原子、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基、あるいは炭素数4〜20の置換または未置換のアリール基
を表す。
一般式(2)におけるR21、R22の具体例としては、例えば、水素原子;例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素などのハロゲン原子;例えば、カルボキシル基;例えば、シアノ基;例えば、ニトロ基;例えば、ヒドロキシル基;
例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンチル基、n−ノニル基、2,2−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、1−ヘキシルヘプチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などの直鎖、分岐または環状のアルキル基;
例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、2−エチルブチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−エイコシルオキシ基などの直鎖、分岐または環状のアルコキシ基;
例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−ブトキシメチル基、n−ペンチルオキシメチル基、n−ヘキシルオキシメチル基、(2−エチルブチルオキシ)メチル基、n−ヘプチルオキシメチル基、n−オクチルオキシメチル基、n−デシルオキシメチル基、n−ドデシルオキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−n−プロポキシエチル基、2−イソプロポキシエチル基、2−n−ブトキシエチル基、2−n−ペンチルオキシエチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、2−(2’−エチルブチルオキシ)エチル基、2−n−ヘプチルオキシエチル基、2−n−オクチルオキシエチル基、2−(2’−エチルヘキシルオキシ)エチル基、2−n−デシルオキシエチル基、2−n−ドデシルオキシエチル基、2−n−テトラデシルオキシエチル基、2−シクロヘキシルオキシエチル基、2−メトキシプロピル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−n−プロポキシプロピル基、3−イソプロポキシプロピル基、3−n−ブトキシプロピル基、3−n−ペンチルオキシプロピル基、3−n−ヘキシルオキシプロピル基、3−(2’−エチルブトキシ)プロピル基、3−n−オクチルオキシプロピル基、3−(2’−エチルヘキシルオキシ)プロピル基、3−n−デシルオキシプロピル基、3−n−ドデシルオキシプロピル基、3−n−テトラデシルオキシプロピル基、3−シクロヘキシルオキシプロピル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、4−n−プロポキシブチル基、4−イソプロポキシブチル基、4−n−ブトキシブチル基、4−n−ヘキシルオキシブチル基、4−n−オクチルオキシブチル基、4−n−デシルオキシブチル基、4−n−ドデシルオキシブチル基、5−メトキシペンチル基、5−エトキシペンチル基、5−n−プロポキシペンチル基、5−n−ペンチルオキシペンチル基、6−メトキシヘキシル基、6−エトキシヘキシル基、6−イソプロポキシヘキシル基、6−n−ブトキシヘキシル基、6−n−ヘキシルオキシヘキシル基、6−n−デシルオキシヘキシル基、4−メトキシシクロヘキシル基、7−メトキシヘプチル基、7−エトキシヘプチル基、7−イソプロポキシヘプチル基、8−メトキシオクチル基、8−エトキシオクチル基、9−メトキシノニル基、9−エトキシノニル基、10−メトキシデシル基、10−エトキシデシル基、10−n−ブトキシデシル基、11−メトキシウンデシル基、11−エトキシウンデシル基、12−メトキシドデシル基、12−エトキシドデシル基、12−イソプロポキシドデシル基、14−メトキシテトラデシル基、テトラヒドロフルフリル基などの直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基;
例えば、メトキシメトキシ基、エトキシメキシ基、n−ブトキシメトキシ基、n−ペンチルオキシメトキシ基、n−ヘキシルオキシメトキシ基、(2−エチルブトキシ)メトキシ基、n−ヘプチルオキシメトキシ基、n−オクチルオキシメトキシ基、n−デシルオキシメトキシ基、n−ドデシルオキシメトキシ基、1−メトキシエトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、2−n−プロポキシエトキシ基、2−イソプロポキシエトキシ基、2−n−ブトキシエトキシ基、2−n−ペンチルオキシエトキシ基、2−n−ヘキシルオキシエトキシ基、2−(2’−エチルブチルオキシ)エトキシ基、2−n−ヘプチルオキシエトキシ基、2−n−オクチルオキシエトキシ基、2−(2’−エチルヘキシルオキシ)エトキシ基、2−n−デシルオキシエトキシ基、2−n−ドデシルオキシエトキシ基、2−n−テトラデシルオキシエトキシ基、2−シクロヘキシルオキシエトキシ基、2−メトキシプロポキシ基、3−メトキシプロポキシ基、3−エトキシプロポキシ基、3−n−プロポキシプロポキシ基、3−イソプロポキシプロポキシ基、3−n−ブトキシプロポキシ基、3−n−ペンチルオキシプロポキシ基、3−n−ヘキシルオキシプロポキシ基、3−(2’−エチルブトキシ)プロポキシ基、3−n−オクチルオキシプロポキシ基、3−(2’−エチルヘキシルオキシ)プロポキシ基、3−n−デシルオキシプロポキシ基、3−n−ドデシルオキシプロポキシ基、3−n−テトラデシルオキシプロポキシ基、3−シクロヘキシルオキシプロポキシ基、2−メトキシブトキシ基、3−メトキシブトキシ基、4−メトキシブトキシ基、4−エトキシブトキシ基、4−n−プロポキシブトキシ基、4−イソプロポキシブトキシ基、4−n−ブトキシブトキシ基、4−n−ヘキシルオキシブトキシ基、4−n−オクチルオキシブトキシ基、4−n−デシルオキシブトキシ基、4−n−ドデシルオキシブトキシ基、5−メトキシペンチルオキシ基、5−エトキシペンチルオキシ基、5−n−プロポキシペンチルオキシ基、5−n−ペンチルオキシペンチルオキシ基、6−メトキシヘキシルオキシ基、6−エトキシヘキシルオキシ基、6−イソプロポキシヘキシルオキシ基、6−n−ブトキシヘキシルオキシ基、6−n−ヘキシルオキシヘキシルオキシ基、6−n−デシルオキシヘキシルオキシ基、4−メトキシシクロヘキシルオキシ基、7−メトキシヘプチルオキシ基、7−エトキシヘプチルオキシ基、7−イソプロポキシヘプチルオキシ基、8−メトキシオクチルオキシ基、8−エトキシオクチルオキシ基、9−メトキシノニルオキシ基、9−エトキシノニルオキシ基、10−メトキシデシルオキシ基、10−エトキシデシルオキシ基、10−n−ブトキシデシルオキシ基、11−メトキシウンデシルオキシ基、11−エトキシウンデシルオキシ基、12−メトキシドデシルオキシ基、12−エトキシドデシルオキシ基、12−イソプロポキシドデシルオキシ基、14−メトキシテトラデシルオキシ基、テトラヒドロフルフリルオキシ基などの直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基;
例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、シクロペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、3,3−ジメチルブチルチオ基、2−エチルブチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、n−ノニルチオ基、n−デシルチオ基、n−ウンデシルチオ基、n−ドデシルチオ基、n−トリデシルチオ基、n−テトラデシルチオ基、n−ペンタデシルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基、n−ヘプタデシルチオ基、n−オクタデシルチオ基、n−エイコシルチオ基などの直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基;
例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、3,3−ジメチルブチルオキシカルボニル基、2−エチルブチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基、n−ウンデシルオキシカルボニル基、n−ドデシルオキシカルボニル基、n−トリデシルオキシカルボニル基、n−テトラデシルオキシカルボニル基、n−ペンタデシルオキシカルボニル基、n−ヘキサデシルオキシカルボニル基、n−ヘプタデシルオキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基、n−エイコシルオキシカルボニル基などの直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基;
例えば、ホルミル基、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、n−ペンチルカルボニル基、ネオペンチルカルボニル基、シクロペンチルカルボニル基、n−ヘキシルカルボニル基、3,3−ジメチルブチルカルボニル基、2−エチルブチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、n−ヘプチルカルボニル基、n−オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、n−ノニルカルボニル基、n−デシルカルボニル基、n−ウンデシルカルボニル基、n−ドデシルカルボニル基、n−トリデシルカルボニル基、n−テトラデシルカルボニル基、n−ペンタデシルカルボニル基、n−ヘキサデシルカルボニル基、n−ヘプタデシルカルボニル基、n−オクタデシルカルボニル基、n−エイコシルカルボニル基などの直鎖、分岐または環状のアシル基;
例えば、上述のアルキル基で置換された直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基;

例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4―n−ペンチルフェニル基、4−イソペンチルフェニル基、4−tert−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−n−ヘプチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−n−ノニルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ウンデシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−n−テトラデシルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、インダン−5−イル基、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル基、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−イソブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−n−ヘプチルオキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−ノニルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、4−n−ウンデシルオキシフェニル基、4−n−ドデシルオキシフェニル基、4−n−テトラデシルオキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、2−メトキシ−5−メチルフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−5−メトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、2−クロロ−4−メチルフェニル基、3−クロロ−4−メチルフェニル基、2−クロロ−4−メトキシフェニル基、3−メトキシ−4−フルオロフェニル基、3−メトキシ−4−クロロフェニル基、3−フルオロ−4−メトキシフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル基、4−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、4−(4’−メチルフェニル)フェニル基、4−(4’−メトキシフェニル)フェニル基、4−ビニルフェニル基、4−スチリルフェニル基、4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル基、ナフタレン−1−イル基、ナフタレン−2−イル基、4−メチルナフタレン−1−イル基、4−エトキシナフタレン−1−イル基、6−n−ブチルナフタレン−2−イル基、6−メトキシナフタレン−2−イル基、7−エトキシナフタレン−2−イル基、アントラセン−1−イル基、アントラセン−2−イル基、アントラセン−9−イル基、テトラセン−2−イル基、フルオレン−2−イル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、9,9−ジ−n−プロピルフルオレン−2−イル基、9,9−ジ−n−ヘキシルフルオレン−2−イル基、9,9−ジ−(2−エチルヘキシル)フルオレン−2−イル基フラン−2−イル基、チオフェン−2−イル基、5−n−プロピルチオフェン−2−イル基、5−n−ブチルチオフェン−2−イル基、5−n−ヘキシルチオフェン−2−イル基、5−n−オクチルチオフェン−2−イル基、5−n−デシルチオフェン−2−イル基、5−n−トリデシルチオフェン−2−イル基、5−フェニルチオフェン−2−イル基、5−(チオフェン−2’−イル)チオフェン−2−イル基、5−(5’−n−ブチルチオフェン−2’−イル)チオフェン−2−イル基、5−(5’−n−ヘキシルチオフェン−2’−イル)チオフェン−2−イル基、5−(5’−n−デシルチオフェン−2’−イル)チオフェン−2−イル基、チオフェン−3−イル基、ピリジン−2−イル基、ピリジン−3−イル基、ピリジン−4−イル基などの置換または未置換のアリール基を挙げることができる。

一般式(2)で表される基において、mは3から11の整数を表し、より好ましくは、6から11の整数を表す。
一般式(2)で表される基において、それぞれのR21、およびそれぞれのR22は互いに連結して環を形成してもよい。環を形成している場合、結合するR21とR22の組み合わせは特に限定されないが、通常は隣接するR21とR22との組み合わせ、または隣接する2つのR21同士、若しくは隣接する2つのR22同士の組み合わせで環を形成する。このようにして形成される環としては、好ましくは置換または未置換の炭素環式脂肪族環、置換または未置換の炭素環式芳香族環、置換または未置換の複素環式脂肪族環、あるいは置換または未置換の複素環式芳香族環を形成してもよく、
より好ましくは、総炭素数5〜20の置換または未置換の炭素環式脂肪族環、総炭素数6〜20の置換または未置換の炭素環式芳香族環、総炭素数4〜20の置換または未置換の複素環式脂肪族環、あるいは総炭素数4〜20の置換または未置換の複素環式芳香族環を形成してもよい。
炭素環式脂肪族環の具体例としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロデサン環などを挙げることができる。

炭素環式芳香族環の具体例としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環などを挙げることができる。

複素環式脂肪族環の具体例としては、例えば、ジヒドロフラン環、ジヒドロチオフェン環、ジオキサン環、ジチアン環などを挙げることができる。

複素環式芳香族環の具体例としては、例えば、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、シロール環などを挙げることができる。
尚、形成される炭素環式脂肪族環、炭素環式芳香族環、複素環式脂肪族環、および複素環式芳香族環は置換基を有していてもよく、
例えば、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、あるいは炭素数4〜20の前記ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基で置換されていてもよいアリール基で単置換あるいは多置換されていてもよい。

一般式(2)で表される基において、環Aは置換または未置換のピリジン環を表し、より好ましくは、未置換のピリジン環を表す。

一般式(2)で表される基における環Aの具体例としては、ピリジン−2−イル基、ピリジン−3−イル基、ピリジン−4−イル基を挙げることができ、例えば、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、あるいは炭素数4〜20の前記ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基で置換されていてもよいアリール基で単置換あるいは多置換されていてもよい。
一般式(1)で表されるアミン化合物において、さらに好ましくは、R11〜R13のうち、少なくともひとつは下記一般式(3)で表される基である
また、一般式(1)で表されるアミン化合物を用いた光電変換素子の耐久性の観点から、好ましくは、R11〜R13のうち、いずれか2つが一般式(3)で表される基である。さらに好ましくは、R11〜R13の全てが一般式(3)で表される基である。
(一般式(3)において、R31〜R34は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基、直鎖、分岐または環状のアシル基、直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基あるいは置換または未置換のアリール基を表し、R31〜R34は、互いに連結して環を形成してもよく、nは0または1を表し、pは1または2を表す)

一般式(3)において、R31〜R34は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基、直鎖、分岐または環状のアシル基、直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基あるいは置換または未置換のアリール基を表し、

より好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数2〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、炭素数2〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアシル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基あるいは炭素数4〜20の置換または未置換のアリール基を表し、

さらに好ましくは、水素原子、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基、あるいは炭素数4〜20の置換または未置換のアリール基
を表す。

一般式(3)におけるR31〜R34の具体例としては、例えば一般式(2)における
21、R22の具体例として挙げた置換基を挙げることができる。

一般式(3)において、nは0または1を表し、pは1または2を表す。
一般式(3)で表される基において、それぞれのR31〜R34は互いに連結して環を形成してもよく、好ましくは、置換または未置換の炭素環式脂肪族環、置換または未置換の炭素環式芳香族環、置換または未置換の複素環式脂肪族環、あるいは置換または未置換の複素環式芳香族環を形成してもよく、
より好ましくは、総炭素数5〜20の置換または未置換の炭素環式脂肪族環、総炭素数6〜20の置換または未置換の炭素環式芳香族環、総炭素数4〜20の置換または未置換の複素環式脂肪族環、あるいは総炭素数4〜20の置換または未置換の複素環式芳香族環を形成してもよい。

炭素環式脂肪族環の具体例としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロデサン環などを挙げることができる。

炭素環式芳香族環の具体例としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環などを挙げることができる。

複素環式脂肪族環の具体例としては、例えば、ジヒドロフラン環、ジヒドロチオフェン環、ジオキサン環、ジチアン環などを挙げることができる。

複素環式芳香族環の具体例としては、例えば、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、シロール環などを挙げることができる。
尚、形成される炭素環式脂肪族環、炭素環式芳香族環、複素環式脂肪族環、および複素環式芳香族環は置換基を有していてもよく、
例えば、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、あるいは炭素数4〜20の前記ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基で置換されていてもよいアリール基で単置換あるいは多置換されていてもよい。
次に、本発明の一般式(1)で表されるアミン化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。












[一般式(1)で表されるアミン化合物の製造法]
前述の一般式(1)で表されるアミン化合物は、公知の文献(例えば、Angewandte
Chemie International Edition, 50, 32,7429(2011)に記載の方法を参考に合成される。具体的には、下記一般式(X1−a)で表される金属化合物と、下記一般式(Y1−b)で表されるハロゲン化合物とを、パラジウム触媒存在下で反応させる;もしくは下記一般式(X1−b)で表されるハロゲン化合物と、下記一般式(Y1−a)で表される金属化合物とを、パラジウム触媒存在下で反応させる;ことで合成される。
パラジウム触媒の例には、ビス(トリフェニルフォスフィン)パラジウムジクロライド、テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム、酢酸パラジウム、パラジウム/炭素等が含まれる。アミン化合物の合成の際には、必要に応じて塩基性化合物を存在させてもよい。
(一般式(X1−a)において、R11〜R13は、前述の一般式(1)で表されるアミン化合物のR11〜R13と同様であり、R11〜R13のうち、少なくともひとつは下記一般式(X2−a)で表される基である)
(一般式(X2−a)において、R21、R22、mは、前述の一般式(2)で表される基のR21、R22、mと同様であり、Mは、アルカリ金属または金属含有基を表す)
(一般式(Y1−b)において、環Aは、前述の一般式(2)で表される基の環Aと同様であり、Zはハロゲン原子を表す)
(一般式(X1−b)において、R11〜R13は、前述の一般式(1)で表されるアミン化合物のR11〜R13と同様であり、R11〜R13のうち、少なくともひとつは下記一般式(X2−b)で表される基である)
(一般式(X2−b)において、R21、R22、mは、前述の一般式(2)で表される基のR21、R22、mと同様であり、Zはハロゲン原子を表す)
(一般式(Y1−a)において、環Aは、前述の一般式(2)で表される基の環Aと同様であり、Mは、アルカリ金属または金属含有基を表す)
一般式(Y1−b)及び(X2−b)において、Zはハロゲン原子を表し、好ましくは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である。
また、一般式(X2−a)及び(Y1−a)において、Mは、アルカリ金属または金属含有基を表す。
は、Li原子;Na原子;K原子;もしくは、ホウ素、スズ、マグネシウム、亜鉛、マンガン、ジルコニウム、インジウム、ゲルマニウム、鉛、ビスマス、または銅を含有する基;であることが好ましく、ホウ素、スズ、マグネシウム、または亜鉛を含有する基であることがより好ましい。
一般式(X2−a)及び(Y1−a)において、Mでありうるホウ素を含有する基は、下記一般式(M−1)または下記一般式(M−2)で表される基であることが好ましい。
一般式(M−1)において、Ra1およびRa2は、水素原子、またはアルキル基を表し;好ましくは水素原子、もしくは炭素数が1〜8のアルキル基である。
一方、一般式(M−2)において、Ra3は、アルキレン基またはアリーレン基を表し;好ましくは炭素数が2〜10のアルキレン基、もしくは置換または未置換の1,2−フェニレン基であることが好ましい。Ra3でありうる置換または未置換の1,2−フェニレン基の炭素数は6〜10であることが好ましい。
一般式(X2−a)及び(Y1−a)において、Mでありうるスズを含有する基は、下記一般式(M−3)で表される基であることが好ましい。
一般式(M−3)において、Ra4はアルキル基を表し;好ましくは、炭素数1〜8のアルキル基である。
一般式(X2−a)及び(Y1−a)において、Mでありうるマグネシウムを含有する基は、下記一般式(M−4)で表される基であることが好ましい。
一般式(M−4)において、Za5はハロゲン原子を表し;好ましくは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である。

一般式(X2−a)及び(Y1−a)において、Mでありうる亜鉛を含有する基は、下記一般式(M−5)で表される基であることが好ましい。
一般式(M−5)において、Za6はハロゲン原子を表し;好ましくは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である。
[増感色素]
本発明の増感色素は上述のアミン化合物を1種、または複数含有する。
本発明の増感色素中の上述のアミン化合物の含有率は、特に限定されないが、好ましくは1重量%〜90重量%、さらに好ましくは10重量%〜80重量%である。
本発明の増感色素は、上述のアミン化合物の他に、上述のアミン化合物と異なる構造を有する増感色素用化合物を含有してもよい。
上述のアミン化合物と異なる構造を有する増感色素用化合物は、好ましくは酸性基を含有する増感色素用化合物(化合物Aとする)である。
化合物Aとしては、酸性基を含有し、増感色素として機能すれば特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム錯体化合物、インドリン化合物、トリアリールアミン化合物、メロシアニン化合物、シアニン化合物、クマリン化合物、フタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物等が挙げられる。
さらに好ましくはルテニウム錯体化合物、インドリン化合物、トリアリールアミン化合物、フタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物が挙げられる。
次に、本発明の化合物Aの具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[光電変換素子]
本発明の光電変換素子は、導電性支持体と、その導電性支持体表面上を被覆した半導体層と、その半導体層の半導体表面に吸着した本発明の光電変換材料からなる半導体電極、電荷移動層及び対極からなる。半導体層は単層構成でも積層構成でもよく、目的に応じて設計される。また、導電性支持体の導電層と半導体層の境界、半導体層と移動層の境界等、この素子における境界においては、各層の構成成分は相互に拡散、または混合していてもよい。
導電性支持体は、金属のように支持体そのものに導電性があるもの、または表面に導電剤を含む導電層を有するガラスあるいはプラスチックの支持体を用いることができる。後者の場合、導電剤としては白金、金、銀、銅、アルミニウム等の金属、炭素、あるいはインジウム−スズ複合酸化物(以降「ITO」と略記する)、フッ素をドーピングした酸化スズ等の金属酸化物(以降「FTO」と略記する)等が挙げられる。導電性支持体は、光を10%以上透過する透明性を有していることが好ましく、50%以上透過することがより好ましい。この中でも、ITOやFTOからなる導電層をガラス上に堆積した導電性ガラスが特に好ましい。
透明導電性支持体の抵抗を下げる目的で、金属リード線を用いてもよい。金属リード線の材質はアルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケル等の金属が挙げられる。金属リード線は透明支持体に蒸着、スパッタリング、圧着等で設置し、その上にITOやFTOを設ける方法、あるいは透明導電層上に金属リード線を設置する。
半導体としては、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化ニオブ、酸化ジルコニウムから選ばれる金属酸化物が好ましい。半導体電極の形成方法は問わないが、例えば、半導体電極となるべき酸化物の微粒子を形成し、これを適当な溶媒に分散させる。
得られた分散液の塗布方法としては、ローラ法、ディップ法、エアーナイフ法、ブレード法、ワイヤーバー等、スライドホッパー法、エクストルージョン法、カーテン法、スピン法、あるいはスプレー法を挙げることができる。
更に半導体層は、単層であっても多層であってもよい。多層の場合、粒径の異なる半導体微粒子の分散液を多層塗布し、種類の異なる半導体や、樹脂、添加剤の組成が異なる塗布層を多層塗布することもできる。また、一度の塗布で膜厚が不足する場合には多層塗布は有効な手段である
半導体層に増感色素(光電変換材料)を吸着させる方法としては、色素溶液中あるいは色素分散液中に半導体微粒子を含有する作用電極を浸漬する方法、色素溶液あるいは分散液を半導体層に塗布して吸着させる方法を用いることができる。前者の場合、浸漬法、ディップ法、ローラ法、エアーナイフ法等を用いることができ、後者の場合は、ワイヤーバー法、スライドホッパー法、エクストルージョン法、カーテン法、スピン法、スプレー法等を用いることができる。
増感色素を溶解、あるいは分散する溶媒は、例えば、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジメチルスルホキシド、N、N―ジメチルホルムアミド、ジエチルエーテル、アセトニトリル、エタノール、メタノール、t―ブタノール、水、等を挙げることができる。これらは単独、あるいは2種以上の混合溶媒として用いることができる。色素溶液の濃度としては、0.1〜10mmol/Lとすることが好ましい。
これらを用い、増感色素を吸着する際の時間としては、0.5〜100時間が好ましく、2〜50時間が更に好ましい。浸漬の際の温度としては、0〜100℃であることが好ましく、10〜50℃であることがより好ましい。
増感色素間の凝集等の相互作用を低減するために、界面活性剤としての性質を持つ無色の化合物を色素吸着液に添加し、半導体層に共吸着させてもよい。このような無色の化合物の例としては、カルボキシル基やスルホニル基を有するコール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、タウロデオキシコール酸等のステロイド化合物やスルホン酸塩類等が挙げられる。
ステロイド系化合物の量は、増感色素1質量部に対して0.01 〜 1000質量部が好ましく、0.1〜100質量部がより好ましい。
陽極は、導電性を有している限り特に制限はないが、例えば、透明導電性ガラス上に微量の白金又は導電性カーボンを付着させたものを好適に用いることができる。
電解質層としては、例えばレドックス系を含有する溶液若しくは固体、またはイオン性液体を使用することができる。
電解質層に使用される電解液は、電解質、溶媒、及び添加物から構成されることが好ましい。好ましい電解質は、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリム、ヨウ化カリウム、ヨウ化セシウム、ヨウ化カルシウム等の金属ヨウ化物−ヨウ素の組み合わせ、テトラアルキルアンモニウムヨーダイド、テトラプロピルヨーダイド(TPAI)、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩−ヨウ素の組み合わせ、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化セシウム、臭化カルシウム等の金属臭化物−臭素の組み合わせ、テトラアルキルアンモニウムブラマイド、ピリジニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムパークロレート(TBAP)等の4級アンモニウム化合物もしくは臭素塩−臭素との組み合わせ、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩、フェロセン−フェリシニウムイオン等の金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィド等のイオウ化合物、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノン等が挙げられる。上述の電解質は単独の組み合わせであっても混合であってもよい。また、電解質として、室温で溶融状態の塩を用いることもできる。この溶融塩を用いた場合は、特に溶媒を用いなくともよい。
電解液における電解質濃度は、0.05〜20Mが好ましく、0.1〜15Mが更に好ましい。電解液に用いる溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒等が好ましい。
電解質は、ポリマー添加、オイルゲル化剤添加、多官能モノマー類を含む重合、ポリマー架橋反応等の手法によりゲル化させることもできる。ポリマー添加によちゲル化させる場合の好ましいポリマーとしては、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン等を挙げることができる。オイルゲル化剤添加によりゲル化させる場合の好ましいゲル化剤としては、ジベンジルデン−D−ソルビトール、コレステトール誘導体、アミノ酸誘導体、トランス−(1R,2R)−1,2−シクロヘキサンジアミンのアルキルアミド誘導体、アルキル尿素誘導体、N−オクチル−D−グルコンアミドベンゾエート、双頭型アミノ酸誘導体、4級アンモニウム誘導体等を挙げることができる。
電解質の形成方法としては、マイクログラビアコーティング、ディップコーティング、スクリーンコーティング、スピンコーティング等を用いることができる。固体電解質又はp型半導体を用いる場合は、任意の溶媒を用いた溶液にした後、上記方法を用いて塗工し、基材を任意の温度に加熱して溶媒を蒸発させる等により形成する。
[光電変換素子の用途]
前述の光電変換素子は、主に色素増感太陽電池に利用されるが、色素増感光センサー等にも利用される。光電変換素子は、単独で発電システム等に適用されてもよいが、複数の光電変換素子を組み合わせた光電変換素子モジュールが、発電システムに適用されることが好ましい。発電システムに、光電変換素子モジュールが含まれると、発電容量が高まり、発電システムを種々の用途に適用できる

光電変換素子モジュールには、前述の光電変換素子のみが複数含まれてもよく、前述の光電変換素子と他の光電変換素子とが含まれてもよい。互いに異なる波長帯の光を光電変換可能な光電変換素子が二種以上含まれると、太陽光スペクトルの広い波長帯の光を有効活用でき、発電容量が高まりやすい。前述の光電変換素子と組み合わせる他の光電変換素子は、従来の増感色素が含まれる色素増感光電変換素子や、シリコン系光電変換素子等でありうる。

光電変換素子モジュールの構造は特に制限されず、電気的に接続された複数の光電変換素子が、二枚の透明基板(例えばガラス基板)の間に挟み込まれた構造等でありうる。各光電変換素子の間には、必要に応じて樹脂が充填される。光電変換素子モジュールにおける、光電変換素子の配置方法等は、光電変換素子モジュールの用途に応じて適宜選択される。光電変換素子は、平面状に並列に配置されてもよく;複数層積層されてよい。
前述の光電変換素子や、光電変換素子モジュールが含まれる発電システムは、例えば、電子機器、移動体、動力装置、建設機械、工作機械等に利用される。当該発電システムには、通常、光電変換素子の他に、蓄電池や、直流交流変換素子や、配電盤等が含まれる。
発電システムが含まれる電子機器の例には、携帯電話、モバイル機器、ロボット、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、車載機器、家庭電気製品等、各種工業製品が含まれる。また、発電システムが含まれる移動体の例には、自動車、二輪車、航空機、ロケット、宇宙船、宇宙探査機、人工衛星等が含まれる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例等に限定されるものではない。
(実施例1)<化合物M−24の合成>
100mL−4口フラスコに、下記式(X1−bM24)で表される化合物0.30g(0.74mmol)、下記式(Y1−aM24)で表される化合物0.33g(1.62mmol)、テトラキス(トリフェニルフォスフィノ)パラジウム0.042g(0.037mmol)、炭酸セシウム0.72g(2.21mmol)を入れて窒素置換した。さらに脱酸素した乾燥ジメチルホルムアミド15mL、及び乾燥トルエン15mLを加え、窒素気流下で24時間還流および撹拌した。当該反応溶液を室温まで冷却後、飽和食塩水を加えた。そして、ジクロロメタンで抽出した液に、硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。その後、溶媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:ジクロロメタン混合溶剤)で精製した。得られた粉末をメタノールで洗浄後、乾燥させて、黄色固体状の下記式(M−24)で表される化合物0.19g(収率62%)を得た。当該化合物を質量分析したところ、m/z=404であった。また、分光光度計で測定した吸収極大波長(テトラヒドロフラン中)は385nmであった。
(実施例2)<化合物M−25の合成>
前述の式(X1−bM24)で表される化合物0.30g(0.74mmol)の代わりに、下記式(X1−bM25)で表される化合物0.50g(1.02mmol)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(M−25)で表される化合物0.34g(収率68%)を得た。当該化合物を質量分析したところ、m/z=486であった。また、分光光度計で測定した吸収極大波長(テトラヒドロフラン中)は409nmであった。
(実施例3)<化合物M−26の合成>
前述の式(X1−bM24)で表される化合物0.30g(0.74mmol)の代わりに、下記式(X1−bM26)で表される化合物0.61g(0.82mmol)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(M−26)で表される化合物0.44g(収率72%)を得た。当該化合物を質量分析したところ、m/z=742であった。また、分光光度計で測定した吸収極大波長(テトラヒドロフラン中)は422nmであった。
(実施例4)<化合物M−33の合成>
前述の式(X1−bM24)で表される化合物0.30g(0.74mmol)の代わりに、下記式(X1−bM33)で表される化合物0.52g(1.08mmol)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(M−33)で表される化合物0.28g(収率60%)を得た。当該化合物を質量分析したところ、m/z=430であった。また、分光光度計で測定した吸収極大波長(テトラヒドロフラン中)は406nmであった。
(実施例5)<化合物M−44の合成>
前述の式(X1−bM24)で表される化合物0.30g(0.74mmol)の代わりに、下記式(X1−bM44)で表される化合物0.68g(0.95mmol)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(M−44)で表される化合物0.53g(収率78%)を得た。当該化合物を質量分析したところ、m/z=718であった。また、分光光度計で測定した吸収極大波長(テトラヒドロフラン中)は413nmであった。
(実施例6)<化合物D−4の合成>
前述の式(X1−bM24)で表される化合物0.30g(0.74mmol)の代わりに、下記式(X1−bD4)で表される化合物1.12g(1.88mmol)を、前述の式(Y1−aM24)で表される化合物0.33g(1.62mmol)の代わりに、下記式(Y1−aD4)で表される化合物0.64g(5.21mmol)を、使用した以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(D−4)で表される化合物0.80g(収率72%)を得た。当該化合物を質量分析したところ、m/z=591であった。また、分光光度計で測定した吸収極大波長(テトラヒドロフラン中)は391nmであった。

(実施例7)<化合物D−18の合成>
前述の式(X1−bM24)で表される化合物0.30g(0.74mmol)の代わりに、下記式(X1−bD18)で表される化合物0.79g(0.92mmol)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(D−18)で表される化合物0.52g(収率66%)を得た。当該化合物を質量分析したところ、m/z=855であった。また、分光光度計で測定した吸収極大波長(テトラヒドロフラン中)は431nmであった。
(実施例8)<化合物D−28の合成>
前述の式(X1−bM24)で表される化合物0.30g(0.74mmol)の代わりに、下記式(X1−bD28)で表される化合物0.98g(0.95mmol)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(D−28)で表される化合物0.66g(収率68%)を得た。当該化合物を質量分析したところ、m/z=1025であった。また、分光光度計で測定した吸収極大波長(テトラヒドロフラン中)は420nmであった。


(実施例9)<化合物T−4の合成>
前述の式(X1−bM24)で表される化合物0.30g(0.74mmol)の代わりに、下記式(X1−bT4)で表される化合物0.97g(1.33mmol)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(T−4)で表される化合物0.54g(収率56%)を得た。当該化合物を質量分析したところ、m/z=720であった。また、分光光度計で測定した吸収極大波長(テトラヒドロフラン中)は392nmであった。

(実施例10)<化合物T−16の合成>
前述の式(X1−bM24)で表される化合物0.30g(0.74mmol)の代わりに、下記式(X1−bT16)で表される化合物1.59g(1.20mmol)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(T−16)で表される化合物1.06g(収率67%)を得た。当該化合物を質量分析したところ、m/z=1316であった。また、分光光度計で測定した吸収極大波長(テトラヒドロフラン中)は429nmであった。

(実施例11)<化合物T−19の合成>
前述の式(X1−bM24)で表される化合物0.30g(0.74mmol)の代わりに、下記式(X1−bT19)で表される化合物1.02g(1.10mmol)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(T−19)で表される化合物0.59g(収率58%)を得た。当該化合物を質量分析したところ、m/z=920であった。また、分光光度計で測定した吸収極大波長(テトラヒドロフラン中)は421nmであった。




(実施例12)<化合物M−52の合成>
100mL−4口フラスコに、下記式(X1−bM52)で表される化合物0.22g(0.30mmol)、下記式(Y1−aM52)で表される化合物0.075(0.71mmol)、酢酸パラジウム3.3mg(0.015mmol)、トリフェニルホスフィン3.9mg(0.015mmol)、トリエチルアミン0.19g(1.3mmol)、乾燥ジメチルホルムアミド5mLを入れて窒素置換した。窒素気流下、100℃で24時間撹拌した。
当該反応溶液を室温まで冷却後、飽和食塩水を加えた。そして、ジクロロメタンで抽出した液に、硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。その後、溶媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール:ジクロロメタン混合溶剤)で精製した。得られた粉末をメタノールで洗浄後、乾燥させて、褐色固体状の下記式(M−52)で表される化合物0.14g(収率62%)を得た。当該化合物を質量分析したところ、m/z=769であった。また、分光光度計で測定した吸収極大波長(テトラヒドロフラン中)は438nmであった。
(実施例13)<光電変換素子の作製>
酸化チタンペースト(Ti−Nanoxide T/SP(ソラロニクス社製)及びTi−Nanoxide D/SP(ソラロニクス社製)の混合物)をFTOガラス基板(導電性支持体)上に膜厚3〜4μmになるように塗布した。その後、500℃で30分間焼成し、半導体層を得た。
化合物(M−4)の濃度が0.2mMとなるように、エタノールに溶解させて増感色素含有溶液を得た。増感色素含有溶液に、前述の半導体層を3時間浸漬し、酸化チタンに増感色素を吸着させて、導電性支持体と、増感色素担持半導体層とを有する半導体電極を得た。
一方、ヨウ化リチウム0.1M、ヨウ素0.025M、t−ブチルピリジン0.5M、ヨウ化1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリウム0.6Mのアセトニトリル溶液を電解液として準備した。さらに、ガラス板上に白金をスパッタリングした対向電極を準備した。そして、上記半導体電極と対向電極とを対向させて配置し、これらの電極間に電解液を充填して、光電変換素子を得た。
(実施例14〜実施例22)<光電変換素子の作製>
実施例13と同様にして得た半導体層を、表1に記載の増感色素1の溶液に3時間浸漬することにより、増感色素を酸化チタンに吸着させて、導電性支持体と、増感色素担持半導体層とを有する半導体電極を得た以外は、実施例13と同様に光電変換素子を得た。
(実施例23、24、26〜30)<光電変換素子の作製>
実施例13と同様にして得た半導体層を、表1に記載の増感色素1と増感色素2の混合溶液に3時間浸漬することにより、2種類の増感色素を酸化チタンに吸着させて、導電性支持体と、増感色素担持半導体層とを有する半導体電極を得た以外は、実施例13と同様に光電変換素子を得た。
(実施例25)<光電変換素子の作製>
実施例13と同様にして得た半導体層を、表1に記載の増感色素2の溶液に3時間浸漬した後に、表1に記載の増感色素1の溶液に3時間浸漬することにより、2種類の増感色素を酸化チタンに吸着させて、導電性支持体と、増感色素担持半導体層とを有する半導体電極を得た以外は、実施例13と同様に光電変換素子を得た。
(比較例1〜3)<光電変換素子の作製>
実施例13と同様にして得た半導体層を、表1に記載の増感色素2の溶液に3時間浸漬することにより、増感色素を酸化チタンに吸着させて、導電性支持体と、増感色素担持半導体層とを有する半導体電極を得た以外は、実施例13と同様に光電変換素子を得た。
なお、比較例の増感色素は、下記化学式で表される公知の増感色素である。
増感色素A−3 : シグマ−アルドリッチ社 N719色素
増感色素A−13: 非特許文献3に記載
増感色素A−14: 非特許文献3に記載
(光電変換素子の評価)
実施例13〜30、及び比較例1〜3で作製した光電変換素子について、半導体電極側から擬似太陽光(AM1.5G、照射強度100mW/cm)を照射し、電気化学測定装置にて、電流−電圧曲線における短絡電流密度、開放電圧、曲線因子、および光電変換効率を測定した。疑似太陽光の光源は、ソーラーシミュレーター(三永電気製作所社製(XES−70S1))とした。得られた光電変換特性の結果を表1に示す。
(光電変換素子の増感色素の溶出評価)
実施例13〜30、及び比較例1〜3で作成した半導体電極について、半導体層に対する増感色素の吸着安定性を以下のように評価した。
実施例13〜30、及び比較例1〜3で作製した半導体電極をt−ブチルピリジン/アセトニトリル溶液(50mM)の混合溶液に浸漬した。そしてこの状態で遮光及び密閉し、室温下で12時間保存した。そして、保存後のt−ブチルピリジン/アセトニトリル溶液(50mM)に溶出した増感色素と半導体電極上に残留する増感色素を目視(着色の有無)で評価した。評価は以下の基準で行った。結果を表1に示す。
○:増感色素の溶出は見られず
△:色素は若干溶出するが、半導体電極上にも残留
表1に示されるように、本発明の一般式(1)で表される化合物を吸着した半導体電極を用いた光電変換素子(実施例13〜22)は、公知のルテニウムを含まない増感色素を吸着した半導体電極を用いた光電変換素子(比較例2、3)より、光電変換効率が高かった。
また、本発明の一般式(1)で表される化合物、および公知の増感色素を吸着した半導体電極を用いた光電変換素子(実施例23〜30)は、各化合物単独を吸着した半導体電極を用いた光電変換素子より、光電変換効率が高かった。
また、本発明の一般式(1)で表される化合物の内、分子構造中の一般式(2)で表される基の数が2または3の化合物は、当該置換基の数が1の化合物に比べ、半導体に対する吸着性が高く、半導体電極をt−ブチルピリジン/アセトニトリル溶液(50mM)の混合溶液に浸漬しても、増感色素が溶出しなかった。
本発明のアミン化合物を含む光電変換素子は、光電変換効率が非常に高く、さらに当該化合物は、半導体に対する吸着性が高い。したがって、各種発電システムに適用可能である。

Claims (15)

  1. 下記一般式(1)で表されるアミン化合物。
    (一般式(1)において、R11〜R13は、各々独立に水素原子、直鎖、分岐または環状のアルキル基、置換または未置換のアリール基、あるいは下記一般式(2)で表される基を表し、R11〜R13のうち、少なくともひとつは下記一般式(2)で表される基であり、R11〜R13は互いに連結して環を形成してもよい)
    (一般式(2)において、R21、R22は、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基、直鎖、分岐または環状のアシル基、直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基あるいは置換または未置換のアリール基を表し、mは3〜11の整数を表し、それぞれのR21、およびそれぞれのR22は互いに連結して環を形成してもよく、環Aは、置換または未置換のピリジン環を表す)
  2. 前記一般式(1)において、環Aが未置換のピリジン環である、請求項1に記載のアミン化合物。
  3. 前記一般式(1)において、一般式(2)で表される基が、一般式(3)で表される基である、請求項2に記載のアミン化合物
    (一般式(3)において、R31〜R34は、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルキルチオ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシカルボニル基、直鎖、分岐または環状のアシル基、直鎖、分岐または環状のアルキルシリル基あるいは置換または未置換のアリール基を表し、R31〜R34は、互いに連結して環を形成してもよく、nは0または1を表し、pは1または2を表す)
  4. 前記一般式(1)において、R11〜R13のうち、いずれか2つが一般式(2)で表される基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアミン化合物。
  5. 前記一般式(1)において、R11〜R13の全てが一般式(2)で表される基である請求項1〜3のいずれか一項に記載のアミン化合物。
  6. テトラヒドロフラン溶液中で測定した極大吸収波長が400nm以上600nm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のアミン化合物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のアミン化合物を1種以上含む、増感色素。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のアミン化合物を1種以上、および請求項1〜6のいずれか一項に記載のアミン化合物と異なる構造を有し、酸性基を含有する増感色素用化合物(以下、化合物Aと記載する)を1種以上含む、増感色素。
  9. 導電性支持体と、その導電性支持体表面上に被覆された半導体層と、その半導体層の半導体の表面に吸着した増感色素からなる半導体電極において、増感色素として請求項7、8記載の増感色素を少なくとも一種含有することを特徴とする半導体電極。
  10. 前記半導体が、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化ニオブ、酸化ジルコニウムから選ばれる金属酸化物を少なくとも1種含む、請求項9記載の半導体電極。
  11. 請求項9または10に記載の半導体電極と前記半導体電極に対向する対向電極と、前記半導体電極及び対向電極との間に充填される電解質層とを含む、光電変換素子。
  12. 請求項11に記載の光電変換素子を1つ以上含む、光電変換素子モジュール。
  13. 請求項11に記載の光電変換素子を含む、発電システム。
  14. 請求項13に記載の発電システムを含む、電子機器。
  15. 請求項13に記載の発電システムを含む、移動体。

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