JP2015055327A - 管継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトで強力なパイプ耐引抜力を発揮する管継手を提供する。
【解決手段】管継手2は、継手本体10と、この継手本体10に外嵌状に取着される外嵌体1と、袋ナット20と、を備え、継手本体10は流路としての孔部11が貫設され、被接続パイプPが挿入される継手本体10の孔部11の開口内周端部に、挿入された上記被接続パイプPの外周面に食い込んで係止する爪片部5を、上記継手本体10に外嵌状に取着される外嵌体1と一体成型した。
【選択図】図1

Description

本発明は、管継手に関する。
従来、管継手の一種として、フレア継手が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
一般に図7に示すように、雄ネジ付き継手本体30のテーパ面31と、継手本体30の雄ネジ32に螺着される袋ナット33のテーパ面34の間に、金属製の被接続パイプ35の端部を拡径テーパ状に塑性加工して成るフレア端部37を、挟持させて抜止めし、かつ、その圧接力により密封する構造である。
しかし、被接続パイプ35の端部にフレア端部37を塑性加工にて形成するには熟練を要し、かつ、このようなフレア加工が配管作業現場の作業能率アップを阻害しているという問題があった。
また、それらの問題を回避するために種々の管継手が提案されている。例えば、本出願人は、図8及び図9に示したような管継手(抜止めリング)、あるいは、図10及び図11に示した管継手を、かつて提案した(特許文献2,3参照)。
即ち、図8,図9(特許文献2)に示した管継手は、継手本体30Aの雄ネジ32に螺着される袋ナット33の内周面にテーパ面38を形成し、抜止めリング39の複数のバネ片部41の外面をテーパ面41Aとして、上記テーパ面38に摺接することでバネ片部41が縮径して、バネ片部41の先端の係止爪部40をパイプ35の外周面に食い込ませて、抜止めさせる構成のものである。
また、図10と図11(特許文献3)に示した管継手は、継手本体30Bに取着されたテーパネジ状の雌ネジ42を有する短筒体43を備え、さらに、この雌ネジ42に螺合する雄ネジ44を有するリテーナ45を有し、リテーナ45の外周面側へ突出しかつ内周側に露出状としてリテーナの小窓部46に埋設された複数個の連珠形小円盤47を、具備している。図10から図11に示すように、リテーナ45をテーパネジ状の雌ネジ42に螺進してゆけば、小円盤47は、自転しつつ、図11の矢印48のように公転し、しだいに縮径方向に螺旋公転運動しつつパイプ35の外周面に食い込んで、耐引抜力を発揮する。
即ち、パイプ35の外周面には、小円盤47によって螺旋凹溝が形成されつつ、しだいに深く食い込む管継手であり、強力な耐引抜力の故に業界内で好評を博している。
特開2005− 42858号公報 特開2011− 12755号公報 特開2002−243074号公報
しかしながら、図8及び図9に示した管継手(特許文献2)には、次のような問題点がある。(なお、追加説明を図5に於て後述する。) (i) 抜止めリング39は大きな部品でなければ正規の姿勢を常に維持することが困難であり、正確にパイプ35の外周面に食い込んで係止できない点、 (ii) 抜止めリング39はパイプ35が矢印C方向に僅かに引抜かれることでテーパ面41A,38が摺接しつつバネ片部41が縮径方向に変形して係止爪部40がパイプ35の外周面に食い込む構成であるので、管継手内部に大きな空間部50を必要として管継手が大型となると共に、管継手とパイプ35が相対的にアキシャル方向に動く点、 (iii)袋ナット33は抜止めリング39をそのテーパ面38にて強力に押圧せねばならず、従って、テーパ面38近傍の肉厚を大きくせねばならない点、 (iv) 袋ナット33が大型である点、(v) 部品点数が多く、コスト高である点、 (vi) 管継手の全長(アキシャル方向寸法)が大きい点。
また、図10と図11に示した管継手(特許文献3)には、次のような問題点があった。
(i) リテーナ45が複雑な形状であってその製造が面倒(困難)である点、(ii) リテーナ45に多数個の連珠形小円盤47を埋込む作業が面倒で非能率である点、 (iii)配管作業に於てリテーナ45に大きな回転トルクを与える必要があり作業能率が悪く、かつ、多数回の回転(螺進)作業を要する点、 (iv)軸心方向に大きな寸法であって管継手として大型となる点。
そこで、本発明は、これらの問題点を解決して、(前述した被接続パイプの端部のフレア加工を施す必要がない管継手でありながら、)全体がコンパクトで、かつ、部品点数を少なくでき、しかも、大きいパイプ引抜力を発揮し、かつ、配管接続完了の後にパイプが引抜方向に全く移動せずに常に安定して大きい耐抜止力を発揮する管継手を提供することを目的とする。さらに、製造も容易で、能率良く製造可能であって、かつ、配管作業性を向上することを他の目的とする。
本発明は、被接続パイプが挿入される継手本体の孔部の開口端周壁部に、外嵌状に取着される外嵌体を設け、しかも、該外嵌体は、挿入された上記被接続パイプの外周面に食い込んで係止する爪片部を一体に有すると共に、外周面に雄ネジ部を有し、かつ、上記雄ネジ部に螺合する袋ナットを設けると共に、該袋ナットの螺進に伴って上記爪片部を縮径方向に変形しつつ上記パイプの外周面に食い込ませる内周テーパ面を有するテーパリングを具備する構成である。
また、上記爪片部は、微小スリットを介して円周方向に複数本並設して成り、かつ、上記テーパリングは、テーパ壁部と、該テーパ壁部の内端に連設された外鍔部と、から構成され、上記袋ナットの螺進の際に、上記外鍔部に上記袋ナットの内鍔部が摺動圧接して、上記テーパリングが上記継手本体の存在する継手内方向へ引込まれるように構成したものである。
また、上記外嵌体は継手外方向に開口する円環状凹溝が形成され、該凹溝の内周壁は、微小スリットを介して円周方向に並んだ複数本の上記爪片部によって構成され、さらに、上記凹溝の外周壁は、袋ナット螺合用の上記雄ネジ部を外周面に有する雄ネジ付き短筒壁によって構成され、上記袋ナットの螺進の際に、上記袋ナットの内鍔部に上記テーパリングの外端面が摺動圧接して、テーパリングが上記凹溝に押込まれるように構成した。
本発明に係る管継手によれば、爪片部が(小型化しても)常に安定姿勢を保つことが可能であって、パイプへの食い込みの際も安定した姿勢で高精度に食い込み、パイプの耐引抜力は安定して大である。
さらに、配管作業現場に於て、小型部品の紛失等が発生せず、迅速に、かつ、容易に配管接続を行い得る。しかも、(従来の図10,図11に比べて)製造が著しく容易となり、コストダウンも図り得る。
また、(請求項2によれば、)袋ナットの螺進の際に、テーパリングは(押込み力ではなくて)引き込み力がテーパリング内端に作用するので、テーパリングの外端の内周縁が、パイプ外周面に対して、軽く接触し、かつ、パイプの軸心に対してセンタリングを行われるので、軽い回転トルクにて螺進を行い得る。しかも、爪片部の小型化を図り得ると共に、確実かつ安定して、パイプ外周面に食い込み、大きなパイプ引抜力を発揮する。さらに、管継手内部に無駄な空間が無くなり、コンパクト化を図り得る。
また、(請求項3によれば、)爪片部及びテーパリングは小型化が可能で、十分に大きいパイプ引抜力を発揮する。さらに、袋ナットはテーパリングを押込むのみの力を与えればよいので内鍔部は薄肉化できる。また、管継手内部に無駄な空間が無くなり、一層のコンパクト化(小型化)を可能とした。特に、管継手の全長(アキシャル方向寸法)が従来よりも小さくできる。
さらに、爪片部を(ラジアル内方向へ押圧して)パイプ外周面に食い込ませる外力は、(従来の袋ナットのみによるのではなくて、)袋ナットの周囲壁部と、(凹溝の)外周壁と、テーパリングとの合計3部材により発生し、各部材が共働きして、無駄がなく、合理的に全体のコンパクト化を達成できる。
本発明の実施の一形態を示す断面図であり、上半分は袋ナット締付前状態を、下半分は袋ナット締付完了状態を、各々示す断面図である。 作用説明図である。 要部拡大断面図である。 他の実施の形態を示す断面図であり、上半分は袋ナット締付前状態を、下半分は袋ナット締付完了状態を、各々示す断面図である。 本発明の利点(作用・効果)を従来例との比較に於て説明するための図である。 管継手の全体の種々の具体例を示した斜視図である。 一つの従来例を示す断面図である。 他の従来例を示す要部断面図である。 他の従来例に用いられる部品の斜視図である。 別の従来例を示す未接続状態の一部断面側面図である。 別の従来例を示す接続完了状態の一部断面側面図である。
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
図1〜図3に於て、本発明の実施の一形態を示し、Pは被接続パイプ、2は本発明に係る管継手であって、図1ではその要部のみを示しているが、全体としては、図6(A)のエルボ型、図6(B)のチーズ型、図6(C)のソケット型等の各種管継手2であり、図示省略したが、図1の他端を、テーパネジやフランジ等の別の構造とすることも自由である。
そして、管継手2は、継手本体10と、この継手本体10に外嵌状に取着される外嵌体1と、袋ナット20と、を備えている。継手本体10は流路としての孔部11が貫設されているが、パイプPが挿入される孔部11の開口端周壁部11Bには、その外周面に凹周溝11Cを形成し、また、外嵌体1の内周面に凹周溝1Cを形成して、両凹周溝11C,1CにC型止め輪4を係着(介在)して、上記開口端周壁部11Bに(外嵌状として)外嵌体1を回転可能に取着する。
この外嵌体1は、円筒部1Aと、その外端に連設された内鍔部1Bと、を有すると共に、円筒部1Aの外周面には中間乃至内端に、作業工具にて掴持するためのアキシャル方向凹溝、若しくはアキシャル方向凸条、又は、平坦面部等を形成し、かつ、円筒部1Aの外周面には中間乃至外端にわたって雄ネジ部3が形成されている。この外嵌体1の雄ネジ部3に、袋ナット20の雌ネジ部21が螺進退自在に螺着する。
この袋ナット20の外周面には、作業工具にて掴持するためのアキシャル方向凹溝、若しくはアキシャル方向凸条、又は、平坦面部等が形成される。
そして、外嵌体1は、挿入されたパイプPの外周面に食い込んで係止するための爪片部5を、一体に有する。
6はテーパリングであって、このテーパリング6は、アキシャル外方向に縮径する内周テーパ面6Aを有するテーパ壁部26と、このテーパ壁部26の(アキシャル方向の)内端に連設された外鍔部27と、から構成される。図1の上半分の螺進(締付)前状態から、下半分の螺進完了(締付完了)状態に示すように、袋ナット20を外嵌体1の雄ネジ部3に螺進してゆくと、外鍔部27に内鍔部22が摺動圧接して、テーパリング6が(継手本体10の存在する)アキシャル内方向(継手内方向)Gへ引き込まれるように移動し、テーパリング6の内周テーパ面6Aは、爪片部5を縮径方向に変形しつつパイプPの外周面に、爪片部5の係止爪5Aを食い込ませて、パイプPの引抜けを阻止する。
図3に示すように、爪片部5は、微小スリット16を介して、円周方向に複数本並設されており、爪片部5は先端に、三角形状の係止爪5Aを有する。また、図1に於て、9はOリング等のシール材を示し、継手本体10の外端面の内角部を断面四角形に切欠形成したシール溝部にシール材9を嵌着し、外嵌体1の内鍔部1Bにて閉鎖して、パイプPと継手本体10との間の密封作用を、確実に行う。
ところで、図2に於て、袋ナット20の螺進の際について追加説明すれば、テーパリング6は、自動車のFF駆動方式の如く、引込力Fが外鍔部27に(袋ナット20によって)付与されるので、テーパリング6のテーパ壁部26の外端が、矢印Bに示すように僅かに弾性変形し、パイプPの外周面に対して(テーパリング6の外端の内周縁が接触する)接触面圧が、低減し、しかも、パイプPの外周面と、テーパリング6とのセンタリングも、スムースに(自然に)行われるので、軽快に螺進を行い得る。
図1と図3に示したように複数の爪片部5は、外嵌体1に一体に形成されているが、例えば、ロストワックス法によって、容易に製造可能であって、この外嵌体1は継手本体10に比較して小型の部品であるので、一層安価に、かつ、容易に高精度に製造可能であって、材質としては、ステンレス鋼等が好適である。なお、後述の(他の実施形態としての)図4に於ける外嵌体1も、図1,図3と同様の製法と材質であって、同様の利点を有するものとする。
次に、図4に於て、他の実施の形態を示し、外嵌体1は継手外方向Yへ開口する円環状凹溝14が、形成されている。即ち、孔部11の軸心L11に沿って外方向(アキシャル外方向Y)へ開口状の凹溝14が内鍔部1Bの外端面に形成されている。
この凹溝14の外周壁17は、袋ナット20の螺着される雄ネジ部3を外周面に有する(雄ネジ付き)短筒壁18によって構成される。また、凹溝14の内周壁15は、微小スリット16を介して円周方向に並んだ複数本の爪片部5によって構成される(図3参照)。つまり、上記軸心L11方向から見て、爪片部5は短円弧型であり、全体の爪片部5をもって、薄い円筒状を成しており、この薄い円筒状を成す複数の爪片部5全体によって、凹溝14の内周壁15が形成されている。
そして、円環状凹溝14の溝底面19は、軸心L11に直交する軸心直交平面上にあり、外端面13から所定小寸法だけ継手本体10の内方に上記溝底面19が存在する。
また、(図4(A)の上半に示した)袋ナット20の未締付状態では、内周壁15の外周面は軸心L11と平行に表れ、外周壁17の内周面も軸心L11と平行に表れる。即ち、軸心L11を中心軸とする円筒面として、内周壁15の外周面、及び、外周壁17の内周面が形成され、凹溝14は図4(A)の上半に示した如く、縦断面形状では矩形を呈する。
そして、7は、(切れ目の無い)閉円環状のテーパリングであって、内周テーパ面8を有し、凹溝14に対して、袋ナット20の内鍔部22にて押圧させつつ侵入し、爪片部5の先端(外端)の係止爪5AをパイプPの外周面に食い込ませる(図4(A)下半部及び図4(B)参照)。
テーパリング7の断面形状は、図4の実施の形態では、外周7Aが軸心L11と平行であり、内端面7B,外端面7Cは軸心直交平面状である。内周テーパ面8は、外方へ縮径する勾配面であり、テーパリング7は、くさびとして作用する円環体である。
なお、9はOリング等のシール材を示し、図1と同様の構成であり、孔部11のパイプ挿入部と、パイプ先端部の外周面との密封作用をなす。
また、図4でも明らかなように、テーパリング7の軸心方向寸法は、凹溝14の深さ寸法よりも、小寸法(例えば1mm〜7mm)だけ大きく設定する。
図4(A)の上半に示した状態から袋ナット20を作業工具にて回転してゆけば、袋ナット20の内鍔部22の内面が、テーパリング7の外面に摺接しつつ押圧し、テーパリング7は、その内周テーパ面8によって、爪片部5の係止爪5Aが縮径する方向へ押圧しつつ凹溝14へ侵入してゆき、(図4(A)の上半の状態から)図4(A)の下半及び図4(B)に示す袋ナット締付(完了)状態となり、配管接続作業が迅速に完了する。
次に、図4に示した実施の形態では、袋ナット20の内鍔部22の内側面に座グリ24を形成し、その内周面部24Aと、テーパリング7の外周角部とを嵌合(嵌着)して、組立作業の際や接続作業の際に、テーパリング7の落下や紛失を防止する。
ところで、図5に於て、爪片部5をラジアル内方向(縮径方向)へ押圧する力(ベクトル)について説明する。図5(A)と図5(B)は、既述した2つの実施の形態を示し、点々をもって示した部分が、爪片部5を押圧して、爪食込力(ベクトル)Fp を発生する部位である。
図5(A)と図1に於て、テーパリング6のみによって、あるいは、さらに袋ナット20の内鍔部22をプラスして、爪片部5をラジアル内方向に押圧して、爪食込力(ベクトル)Fp として強力にパイプPの外周面に食い込ませる。即ち、図1と図5(A)では、短い軸心方向寸法のテーパリング6の範囲内で爪食込力Fp が付与される。
図4(C)は、本発明の作用効果と比較するために、図8の従来例における作用と構成を示す図である。図4(C)に於て、点々をもって示す部分が、バネ片部41を押圧して、爪部40がパイプP(35)の外周面に食込む力(ベクトル)Fp を発生する部位である。即ち、袋ナット33のみにてバネ片部41をベクトルF33のように押圧して、爪部40に爪食込力(ベクトル)Fp を生じている。従って、ベクトルF33を付与するために、袋ナット33には、矢印Kにて示した外方側に、大きな断面積の袋ナット縮径肉厚部51を必要とする。
しかも、図5(C)と図8に於て、抜止めリング39が矢印C方向に所定寸法Tだけ引抜かれつつバネ片部41が縮径方向に変形して係止爪部40がパイプ35の外周面に食い込む必要があるので、継手本体30Aの先端と、袋ナット33の内部には、大きな空間部50を必要とし、袋ナット33も大型化せざるを得ない。
図5(A)と(C)とを比較すれば、アキシャル方向に大きな差ΔL1 が存在していることが判る。これによって、図5(A)と図1に示した本発明の管継手が、アキシャル方向にコンパクトであることが明らかである。
また、図5(A)と図1に示した本発明に係る管継手と、図10と図11に示した別の従来例と比較した場合、継手本体10,30Bが同一形状・同一寸法であるので、本発明のものが著しくアキシャル方向にコンパクトであるかが、明らかとなる。
次に、図4(B)及び図5(B)に於て、爪片部5をラジアル内方向へ押圧する力(ベクトル)Fp は、図5(B)の図中に点々をもって示した部分が、爪片部5を押圧して爪食込力(ベクトル)Fp を発生する。特に、内鍔部22の座グリ24の内周面部24Aと、袋ナット20の円筒部20Aと、継手本体10の前記外周壁17と、テーパリング7の縮径方向の各ベクトルF22,F20,F17,F7 の合計ベクトルが爪片部5に作用して爪食込力(ベクトル)Fp として、強力にパイプPの外周面に食い込ませる。しかも、図5(B)中に矢印Xにて示したように、継手本体10の外端面13の(軸心L11方向の)位置よりも略内方位置に、点々をもって示す爪食込力(ベクトル)Fp 発生部位が在る。
具体的には、図4の実施の形態では、短い軸心方向(厚さ)寸法のテーパリング7の軸心方向位置に、爪食込力(Fp )の発生部位が存在しているといえる。
図5(C)は、本発明の作用効果を比較するために、図8と図9の従来例における作用と構成を示す要部断面(説明)図である。図5(C)に於て、点々をもって示す部分が、バネ片部41を押圧して、爪部40がパイプP(35)の外周面に食込む力(ベクトル)Fp を発生する部位である。即ち、袋ナット33のみにてバネ片部41をベクトルF33のように押圧して、爪部40に爪食込力(ベクトル)Fp を生じさせる。従って、ベクトルF33を付与するために、袋ナット33には、矢印Kにて示した外方側に大きな断面積の袋ナット縮径肉厚部51を必要とする。
しかも、図5(C)と図8に於て、抜止めリング39が矢印C方向に所定寸法Tだけ引抜かれつつバネ片部41が縮径方向に変形して係止爪部40がパイプ35の外周面に食い込む必要があるので、継手本体30Aの先端と、袋ナット33の内部には、大きな空間部50を必要とし、袋ナット33も大型化せざるを得ない。
図5(B)と(C)とを比較すれば、継手本体10,30Aの外端面13から、本発明では小寸法L20の突出であるのに対して、従来例では大きな寸法L33分が突出し、その差ΔL1 は著しく大きいといえる。
また、図5(B)と(C)とを比較すると、パイプ挿入部11Aが本発明ではアキシャル寸法ΔLだけ小さくできる。即ち、図5(C)では、パイプP(35)が矢印(C)方向に少し引抜かれて初めて爪食込みが開始されるのに対して、本発明(図5(B))では、袋ナット20の締付(螺進)完了と同時に爪食込みが完了して、パイプ引抜け移動が全く生じない。
本発明に係る管継手が適用できるパイプPとしては、ステンレス鋼等の硬いパイプ材質が挙げ得るが、それ以外の各種材質であっても適用できる。また、外嵌体1はロストワックス法にて製造するのがコスト面と製造の容易性と品質面から望ましく、材質はステンレス鋼が好ましい。そして、ロストワックス法で製造する場合、円環状凹溝14は、機械加工を付与しないでも十分な性能と品質を発揮できる。また、爪片部5の内周面部(あるいは、さらに係止爪5Aの一部)は、研削等の機械加工にて形成するのが望ましい。
本発明の用途は限定するものではないが、湯・水を供給する配管に用いるのに最も適する。また、図1と図2に示した、自動車のFF駆動方式のようにテーパリング6を(押込むのではなく)引込む方式の場合は、パイプPに対してテーパリング6の同芯となる作用(センタリング作用)が著しく、従って、軽い力(引込力F)にて、締付け作業が行える利点があるが、この図1と図2の変形例としては、(図示省略したが)継手本体10と外嵌体1とを一体とし、従って、爪片部5を(結局)継手本体10に一体に形成するも、自由である。
本発明は、以上述べたように、被接続パイプPが挿入される継手本体10の孔部11の開口端周壁部11Bに、外嵌状に取着される外嵌体1を設け、しかも、該外嵌体1は、挿入された上記被接続パイプPの外周面に食い込んで係止する爪片部5を一体に有すると共に、外周面に雄ネジ部3を有し、かつ、上記雄ネジ部3に螺合する袋ナット20を設けると共に、該袋ナット20の螺進に伴って上記爪片部5を縮径方向に変形しつつ上記パイプPの外周面に食い込ませる内周テーパ面6A,8を有するテーパリング6,7を具備する構成であるので、爪片部5は小さな寸法でも十分に常時安定姿勢を保ちつつ食い込み作用をなす。従って、パイプ耐引抜力は強力かつ安定している。さらに、爪片部5が小さな寸法であることで、ラジアル内方向へ変形する際に、先端(係止爪)は、ラジアル内方向へのみ動き、アキシャル方向へはほとんど移動しないので、パイプPが軸心L11方向へは移動しない。従って、配管作業に於て、現場に合わせてパイプ長さ寸法を、楽に、正確に決定できる。
さらに、従来のパイプ端部のフレア加工が省略できると共に、アキシャル方向(軸心L11方向)の寸法が短く、コンパクトであり、しかも、強力な耐引抜力を発揮する。
さらに、外嵌体1は(継手本体10よりは、)比較的小型の部品であり、爪片部5を、ロストワックス法等によって、容易かつ高精度に製造でき、図6に例示したような各種の管継手に、外嵌体1を共用することも容易である。
また、上記爪片部5は、微小スリット16を介して円周方向に複数本並設して成り、かつ、上記テーパリング6は、テーパ壁部26と、該テーパ壁部26の内端に連設された外鍔部27と、から構成され、上記袋ナット20の螺進の際に、上記外鍔部27に上記袋ナット20の内鍔部22が摺動圧接して、上記テーパリング6が上記継手本体10の存在する継手内方向Gへ引込まれるように構成したので、(図2で説明したように)袋ナット20を軽く回転させて確実に接続作業を行い得る。さらに、図5(A)にて説明したように、袋ナット20が著しく小型のものでも、十分なベクトルFp を爪5Aに付与できる。即ち、全体がコンパクトであっても、強力な爪食込力Fp が発揮できる。
また、上記外嵌体1は継手外方向Yに開口する円環状凹溝14が形成され、該凹溝14の内周壁15は、微小スリット16を介して円周方向に並んだ複数本の上記爪片部5によって構成され、さらに、上記凹溝14の外周壁17は、袋ナット螺合用の上記雄ネジ部3を外周面に有する雄ネジ付き短筒壁18によって構成され、上記袋ナット20の螺進の際に、上記袋ナット20の内鍔部22に上記テーパリング7の外端面7Cが摺動圧接して、テーパリング7が上記凹溝14に押込まれるように構成したので、図4(B)と図5(B)(C)にて説明したように、袋ナット20が著しく小型のものでも、外嵌体1の外周壁及びテーパリング7が袋ナット20に協力して、十分なベクトルFp を爪5Aに付与できる。即ち、全体がコンパクトであっても、強力な爪食込力Fp が発揮できる。テーパリング7は、くさびとして、凹溝14に押込まれるので、強固に安定して、パイプPの外周面に、爪片部5の爪5Aが食込状態を保持できる。
1 外嵌体
3 雄ネジ部
5 爪片部
6,7 テーパリング
6A,8 内周テーパ面
7C 外端面
10 継手本体
11 孔部
11B 開口端周壁部
13 端面(外端面)
14 円環状凹溝
15 内周壁
16 微小スリット
17 外周壁
18 短筒壁
20 袋ナット
22 内鍔部
26 テーパ壁部
27 外鍔部
G 継手内方向(アキシャル内方向)
P 被接続パイプ
Y 継手外方向(アキシャル外方向)

Claims (3)

  1. 被接続パイプ(P)が挿入される継手本体(10)の孔部(11)の開口端周壁部(11B)に、外嵌状に取着される外嵌体(1)を設け、しかも、該外嵌体(1)は、挿入された上記被接続パイプ(P)の外周面に食い込んで係止する爪片部(5)を一体に有すると共に、外周面に雄ネジ部(3)を有し、
    かつ、上記雄ネジ部(3)に螺合する袋ナット(20)を設けると共に、該袋ナット(20)の螺進に伴って上記爪片部(5)を縮径方向に変形しつつ上記パイプ(P)の外周面に食い込ませる内周テーパ面(6A)(8)を有するテーパリング(6)(7)を具備することを特徴とする管継手。
  2. 上記爪片部(5)は、微小スリット(16)を介して円周方向に複数本並設して成り、かつ、上記テーパリング(6)は、テーパ壁部(26)と、該テーパ壁部(26)の内端に連設された外鍔部(27)と、から構成され、上記袋ナット(20)の螺進の際に、上記外鍔部(27)に上記袋ナット(20)の内鍔部(22)が摺動圧接して、上記テーパリング(6)が上記継手本体(10)の存在する継手内方向(G)へ引込まれるように構成した請求項1記載の管継手。
  3. 上記外嵌体(1)は継手外方向(Y)に開口する円環状凹溝(14)が形成され、該凹溝(14)の内周壁(15)は、微小スリット(16)を介して円周方向に並んだ複数本の上記爪片部(5)によって構成され、さらに、上記凹溝(14)の外周壁(17)は、袋ナット螺合用の上記雄ネジ部(3)を外周面に有する雄ネジ付き短筒壁(18)によって構成され、
    上記袋ナット(20)の螺進の際に、上記袋ナット(20)の内鍔部(22)に上記テーパリング(7)の外端面(7C)が摺動圧接して、テーパリング(7)が上記凹溝(14)に押込まれるように構成した請求項1記載の管継手。
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