JP2015054304A - 有害物質除去剤およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セシウム、ストロンチウム等の除去効果が特に高い有害物質除去剤及びその製造方法を提供する。
【解決手段】茶殻などの植物葉茎部廃棄物に対して高温高圧水蒸気を直接負荷して還元的に直接加熱する方法によって得られたものであることを特徴とする有害物質除去剤。加熱水蒸気による還元的な加熱を行うことによって、炭素粒子の表面が活性化し、有害物質除去剤として使用できるような物質を得ることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、有害物質除去剤およびその製造方法に関する。
多孔質の炭素粒子は、多孔質部において種々の化合物を吸着する性質を有することが広く知られている。この性質を、ヒ素等の有害重金属類の除去のために使用する方法は公知である。
このような多孔質の炭素粒子の製造において、過熱水蒸気を使用することが知られている(特許文献1,2,3等)。しかし、このような過熱水蒸気を使用して得られた多孔質粒子の製造方法においては、800℃以上の高温における処理が行われており、これによって炭素粒子化している。
このような多孔質の炭素粒子の製造方法は、高温での処理であることから、製造設備の安全性を確保するために大掛かりな設備が必要であり、更に高温での処理のために製造に際しての経費が高くなるという欠点がある。
現在、世界各地で水の問題がきわめて重要な課題とされており、水を簡便かつ安価に浄化することが求められている。しかし、上述したような方法によって得られた多孔質の炭素粒子は、製造設備という点でも、得られた粒子の製造コストという点でも高価なものとなってしまう。このため、発展途上国において安定的にこれらの物質を製造・使用することは困難である。
更に、日本国内においては東日本大震災による福島原子力発電所の事故により、放射性物質への対策が必要とされている。しかしながら、公知の炭素系の吸着材である活性炭は、セシウム、ストロンチウムに対して充分な吸着性を有するものではない。
特開2008−63169号 特開2009−62250号 特開2011−79705号
本発明は、セシウム、ストロンチウム等の除去効果が特に高い有害物質除去剤及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、植物葉茎部に対して水蒸気を負荷して還元的に加熱する方法によって得られたものであることを特徴とする有害物質除去剤である。
前記加熱は、高温高圧水蒸気で直接加熱することによって行われたものであることが好ましい。
本発明は、植物葉茎部に対して水蒸気を負荷して還元的に加熱する工程を有することを特徴とする有害物質除去剤の製造方法でもある。
前記加熱は、高温高圧水蒸気で直接加熱することによって行われたものであることが好ましい。
本発明の有害物質除去剤は、水中の有害重金属や放射性同位元素を除去することができる。特に、従来の活性炭では除去能が不充分であったセシウムやストロンチウムを吸着することができる。更に、その製造方法が簡便で、装置も安全性の高いもので、使用する材料もどこにでも存在するものである。したがって、山間部や離島などの交通不便の地などで、有害物質除去剤を使用する場合でも、使用場所で簡単に製造することができる。更には、設備の整っていない発展途上国においても、安価かつ簡便に製造をすることができるものであるから、早期に導入することができるという利点も有する。
本発明の有害物質除去剤は、植物葉茎部を原料とするものである。使用する植物種としては特に限定されず任意のものを使用することができる。また、木の幹部も植物葉茎部に該当する。上記植物葉茎部としては、茶殻、木材、おがくず、間伐材、枯葉等任意のものを使用することができる。上記植物葉茎部としては、廃棄物を使用することもできる。廃棄物としては、茶殻、木材からなる廃材等を挙げることができる。
本発明の有害物質除去剤は、上記植物葉茎部に加熱水蒸気を負荷して還元的に加熱する方法によって得られたことを特徴とする。加熱水蒸気による還元的な加熱を行うことによって、炭素粒子の表面が活性化し、有害物質除去剤として使用できるような物質を得ることができる。
この時,蒸気温度は250〜450℃であることが好ましく、より好ましくは、300〜350℃である。処理時間は、所定温度に到達後5〜30分であることが好ましく、より好ましくは、10〜15分である。このような温度範囲での処理は、公知のいわゆる活性炭の製造においては800℃以上の高温での処理が一般的であるが、本発明においては低温で処理を行う。このため設備の耐熱性が低くてもよく、更に、製造に際しても安全性が高い。また、加熱のエネルギーコストも低い。
上述した加熱は、高温水蒸気で直接加熱することが好ましい。すなわち、上述した温度範囲に加熱した水蒸気を連続的に被処理物に対して負荷し続ける方法が好ましい。これによって、水蒸気が有する熱によって効率よく被処理物を加熱することができる。また、このような処理は密閉系ではなく、開放系で圧をかけずに行うことができる。これにより、耐圧容器も不要であり、設備を安価なものとすることができる。
このような有害物質除去剤の製造において使用する具体的な装置としては、水蒸気により加熱を行う任意の公知の装置によって行うことができるものであるが、本出願人が開発した「油分回収装置」(特許第3263351号)、「連続油分回収装置」(特許第3321415号)、「加熱装置、産業廃棄物処理方法及び水の淡水化方法」(特開2010-214364)、「難揮発性有機物質の分別分離方法」(特許3288995号)等において開示した装置を使用することが最も好ましい。
なお、上述した特許第3263351号、特許第3321415号、特許第3288995号に記載した装置は、揮発性有機溶媒等の除去に関するものでもあるため、加熱により発生する揮発性成分を回収するための設備が必要となるが、本発明においては、揮発性成分の回収は必要とされないため、蒸気発生装置、処理釜を有する処理装置によって処理することができる。また、必要な場合には揮発成分の回収手段を有する装置を使用し、得られた水を再度水蒸気の製造に使用してもよい。
また、本発明においては、100℃以上に加熱した加熱水蒸気を使用することが必要となる。このような加熱水蒸気の製造方法は特に限定されるものではないが、上記特開2010−214364号公報に記載されたような製造方法によって得られた加熱水蒸気を使用することが好ましい。
これらの装置による処理は、簡便・安価であり、安全に使用することができる。更に装置の小型化を図ることも容易であることから、有害物質の除去を行う現場において、その現場近くにある植物葉茎部の廃棄物を利用して、簡単に有害物質除去剤を製造することができる。
また別の装置として,加熱水蒸気を負荷した状態でロータリーキルンで処理してもよい。
このようにして得られた有害物質除去剤は、加熱後、必要に応じて粉砕、篩分等を行ってもよい。得られた有害物質除去剤は、各種有害物質を吸着する性質を有するものである。除去を行うことができる重金属としては、ヒ素、クロム、鉛、カドミウム、水銀等を挙げることができる。更に、炭素系の吸着材として周知の物質である活性炭においては、セシウム、ストロンチウム等の吸着能はほとんど有していない。しかし、本発明の有害物質除去剤においては、セシウム、ストロンチウムに対しても好適な除去性能を有する。したがって、セシウムやストロンジウム等の放射性同位元素を除去する際にも好適に使用することができる。
本発明の有害物質除去剤は、特に、水中に溶解したこれらの物質の除去に適している。これらの除去を行う場合の方法は特に限定されるものではないが、例えば、上記有害物質除去剤をカラム中に充填し、液体状の被処理物を流通させる方法、液体状の被処理物と本発明の有害物質除去剤とを混合・撹拌後、濾過することによって、液体を除去する方法等を挙げることができる。
実施例1――植物葉茎部/植物葉茎部廃棄物の加熱処理
特許第3263351号または特許3288995号記載の加熱方法(バッチ処理)により,植物葉茎部廃棄物(茶殻)を処理した.結果を表1に示す。
実施例2――植物葉茎部/植物葉茎部廃棄物の放射性物質除去への応用として、以下の実験を行った.
植物葉茎部廃棄物セシウム・ストロンチウム吸着試験
供試品:茶殻
試験方法:茶殻を320℃13分で、実施例1に準拠して処理後、粉砕した。
負荷試験水溶液は、Cs、Sr各1.00ppmの水溶液を調製した。負荷試験水溶液200mlの入ったガラス瓶(250ml)に、茶殻100mgを投入、200rpmで攪拌した。試験液は0,0.5,1,2,4時間後に採取した。
負荷試験で採取した溶液は、0.45μmメンブレンフィルターを用いろ過した後、超純水で10倍希釈し、本溶液をICP−MSを用いイオン濃度測定を行なった。
試験結果:
処理後の茶殻1g当たりのCs、Srの吸着量を表2に示した。この結果、Cs、Srに対し吸着特性を有していた。
実施例3――植物葉茎部/植物葉茎部廃棄物のヒ素・重金属除去への応用として、以下の実験を行った.
植物葉茎部廃棄物ヒ素・重金属吸着試験
試験方法
供試品および試料調製手順は実施例2と同じである。負荷試験水溶液は、As、Cr、Pb、Cd、Hg、各1.00ppmの水溶液を調整した。負荷試験水溶液200mlの入ったガラス瓶(250ml)に、茶殻100mgを投入、200rpmで攪拌した。試験液は1時間後に採取した。
負荷試験で採取した溶液は、0.45μmメンブレンフィルターを用いろ過した後、超純水で10倍希釈し、本溶液をICP−MSを用いイオン濃度測定を行なった。
試験結果
定量分析の結果は表3に示した。この結果、鉛に対して顕著な吸着特性を示した。
実施例4――水浄化への応用の際,有害性物質を溶出しないことの確認
植物葉茎部廃棄物溶出試験
試験方法:
茶殻試料調製手順は実施例2と同じである。茶殻100mgを超純水10g、24℃で静置・浸漬し、24時間経過後、上清を0.45μmメンブレンフィルターを用いろ過し、ICP−MS分析を行なった。
試験結果:
分析の結果は、表4に示した。この結果,有害物質のWHO水質基準値を超える溶出は認められなかった。
比較例1――加熱時に水蒸気を負荷しない場合のヒ素・重金属、セシウム・ストロンチウム吸着能を調べた.
供試品:茶殻
試験方法:茶殻を電気炉で320℃13分加熱処理後粉砕した。
負荷試験水溶液は、As、Cr、Pb、Cd、Hg、Cs、Sr各1.00ppmの水溶液を調整した。以降実施例3に準拠した。
試験結果
定量分析の結果は表5に示した。この結果、セシウム、ストロンチウム吸着能は、加熱水蒸気で処理した場合(実施例2)と比較して有意に低く、セシウム:0.16mg/1g−茶殻、ストロンチウム:0.2mg/g−茶殻であった。一方、鉛吸着能は加熱水蒸気処理した場合と同程度であった。また、水銀に対する吸着特性も見られた。
このことから、加熱時の水蒸気負荷は、セシウム、ストロンチウム吸着能の発揮に顕著に影響することが分かる。
比較例2――市販の活性炭のヒ素・重金属、セシウム・ストロンチウム吸着能を調べた.
供試品:
市販浄水用ヤシ殻系粒状活性炭
試験方法:
サンプル処理以外を実施例5に準拠して実施した。
試験結果
定量分析の結果は表6に示した。この結果、セシウム、ストロンチウム吸着能は確認されなかった。このことから、茶殻はセシウム、ストロンチウム吸着に非常に有用であることが分かる。
比較例3――植物(木本)樹幹部のヒ素・重金属、セシウム・ストロンチウム吸着能を調べた.
供試品:
市販木材の鋸屑(以下、木屑)
試験方法:
木屑を電気炉で320℃13分加熱した。負荷試験水溶液は、As、Cr、Pb、Cd、Hg、Cs、Sr各1.00 ppmの水溶液を調整した。以降実施例3に準拠した。
試験結果:
木屑1 g当たりのヒ素・重金属、セシウム・ストロンチウムの吸着量を表7に示した。この結果,Cr、Hgに対し吸着特性を有していた。一方、Cs、Srに対する吸着能は、茶殻(加熱水蒸気処理、実施例2)と比較して、低い値となった。
本発明の有害物質除去剤は、有害金属の除去、放射性同位性元素の除去において好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. 植物葉茎部に対して水蒸気を負荷して還元的に加熱する方法によって得られたものであることを特徴とする有害物質除去剤。
  2. 前記加熱は、高温高圧水蒸気で直接加熱することによって行われたものである請求項1記載の有害物質除去剤。
  3. 植物葉茎部に対して水蒸気を負荷して還元的に加熱する工程を有することを特徴とする有害物質除去剤の製造方法。
  4. 前記加熱は、高温高圧水蒸気で直接加熱することによって行われたものである請求項3記載の有害物質除去剤の製造方法。
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