JP2015051033A - 遊技機 - Google Patents

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卓也 中野渡
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Abstract

【課題】演出手段を、メイン制御手段による制御に加えて、サブ制御手段からも容易に利用することができるように構成された遊技機を提供する。
【解決手段】スロットマシン1は、遊技の進行を制御するメイン制御基板100と、演出手段(ベットボタンランプ47やストップボタンランプ48)の作動を制御する演出制御基板300と、を有し、演出制御基板300は、メインモードが設定されているときはメイン制御基板100からの情報から生成されたメイン指示データに基づいて演出手段の作動を制御し、サブモードが設定されているときは演出制御基板300により生成されたサブ指示データに基づいて演出手段の作動を制御する。
【選択図】図20

Description

本発明は、メイン制御手段とサブ制御手段とを有し、サブ制御手段により作動が制御される演出手段に対して、メイン制御手段及びサブ制御手段から制御のための作動データが設定される遊技機に関し、特に詳細には、メイン制御手段からの作動データとサブ制御手段からの作動データのどちらで演出手段の作動を制御するかを、モードの切り替えで行うように構成された遊技機に関する。
スロットマシン等に代表される遊技機は、遊技の進行を制御するメイン制御手段と、この遊技に対する演出を実行するサブ制御手段とが、異なる基板(メイン制御基板及びサブ制御基板)に実装されている。そして、このような遊技機においては、メイン制御基板からサブ制御基板に対してのみ、情報の送信が可能に構成されている。
ところで、遊技の進行に利用されるストップボタンやベットボタンからの操作信号はメイン制御基板に入力されるように構成されており、また、これらのボタンが操作可能であることを示すランプ(これのボタンに内蔵され、内部からこれらのボタンの操作部分を照明するために用いられるランプ)の点灯・消灯の制御もメイン制御基板から行うように構成されていたが、演出によりこのランプを利用する(例えば、特別遊技において獲得した遊技メダルの枚数に応じてランプの色を変化させる等を行う)ために、ランプの点灯・消灯の制御をサブ制御基板で行うように構成された遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−186704号公報
しかしながら、従来の遊技機では、ストップボタンのランプの制御は予め実装されたパターンしか実行することができず、演出で利用する場合には全てのパターンを実装しなければならないという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、ストップボタンのランプのような演出手段を、メイン制御基板(メイン制御手段)による制御に加えて、サブ制御基板(サブ制御手段)からも容易に利用することができるように構成された遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る遊技機は、遊技の進行を制御するメイン制御手段と、演出手段の作動を制御するサブ制御手段と、を有し、前記メイン制御手段は、前記演出手段の作動を制御するための前記遊技の状態に関する情報を前記サブ制御手段に送信する状態送信手段を有し、前記サブ制御手段は、前記メイン制御手段から送信された前記情報に基づいて、前記演出手段の作動を制御するためのメイン指示データを設定する状態受信手段と、前記遊技に対する演出を実行するために、前記演出手段に対して、当該演出手段の作動を制御するためのサブ指示データを設定する演出制御手段と、メインモード及びサブモードからなる2つのモードを有し、前記メインモードが選択されているときは前記メイン指示データに基づいて前記演出手段の作動を制御し、前記サブモードが選択されているときは前記サブ指示データに基づいて前記演出手段の作動を制御する演出実行手段と、を有し、前記演出制御手段は、前記演出に応じて、前記メインモード又は前記サブモードを選択するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る遊技機を以上のように構成すると、メイン制御手段により演出手段の作動を制御するときはメインモードを選択し、演出制御手段により実行される演出に対応して演出手段の作動を制御するときはサブモードを選択することにより、サブ制御手段による制御の自由度を高くすることができ、演出のバリエーションを増加させることができる。
本発明に係る遊技機を以上のように構成すると、演出手段を、メイン制御手段による制御に加えて、サブ制御手段からも容易に利用することができる。
スロットマシンの正面図である。 スロットマシンの機能の概略構成を示すブロック図である。 スロットマシンにおける制御システムを示すブロック図である。 リールの外周面の図柄配列の一例を示す説明図である。 役と図柄の組み合わせを示す説明図である。 リールに対する有効ラインを説明するための説明図である。 操作手段の操作とリールの作動のタイミングを示す説明図である。 ステッピングモータのステップ数の割り当て状態を説明するための説明図である。 最小遊技時間を説明するための説明図である。 ストップボタンの操作態様と役との関係を示す説明図であって、(a)は小役に割り当てられた操作態様を示し、(b)はリプレイに割り当てられた押し順を示す。 スロットマシンの遊技状態の各々に対して設定された役抽選テーブルの当選確率を示す説明図である。 停止テーブルの構成を示す説明図であり、(a)第1停止の場合を示し、(b)は第2停止の場合を示し、(c)は第3停止の場合を示す。 停止ポイントデータの構成を示す説明図であり、(a)は1つの図柄に対するデータ領域を示し、(b)は左リールのデータ領域を示す。 電源投入時の設定値設定手段の処理を示すフローチャートである。 スロットマシンにおける遊技状態の遷移を示す説明図である。 遊技開始時に遊技者がベット操作及びスタートレバー操作をするまでの処理の流れを示すフローチャートである。 リールの回転から停止までの処理の流れを示すフローチャートである。 リール停止後の処理の流れを示すフローチャートである。 停止位置データ作成処理の流れを示すフローチャートである。 停止位置決定処理の前段の流れを示すフローチャートである。 停止位置決定処理の後段の流れを示すフローチャートである。 1回の単位遊技において、メイン制御基板からサブ制御基板に送信される制御コマンドの流れの一例を示す説明図である。 メイン制御基板における操作情報送信処理を説明するためのフローチャートである。 演出制御基板におけるベットボタンランプ及びストップボタンランプの制御処理を説明するためのフローチャートである。 ランプ制御指示コマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 ランプデータ切替処理を説明するためのフローチャートである。 ランプ出力開始処理を説明するためのフローチャートである。 メイン制御基板で管理するボタン操作の状態に関するフラグを説明するための説明図である。 ART遊技における押し順報知処理を説明するためのフローチャートである。 ベルリプレイ入賞処理を説明するためのフローチャートである。 サブリールの停止図柄を説明するための説明図である。 メイン制御手段で実行されるフリーズ実行処理を説明するためのフローチャートである。 演出制御手段で実行される疑似遊技演出処理の前段を説明するためのフローチャートである。 演出制御手段で実行される疑似遊技演出処理の後段を説明するためのフローチャートである。 演出制御基板で実行される演出状態の流れを示す説明図である。 通常演出処理の前段を示すフローチャートである。 通常演出処理の後段を示すフローチャートである。 準備中演出処理の前段を示すフローチャートである。 準備中演出処理の後段を示すフローチャートである。 ART演出処理の前段を示すフローチャートである。 ART演出処理の後段を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図1〜図15を用いて、本発明に係る遊技機の一例であるスロットマシン1の構成について説明する。ここで、図1はスロットマシン1の正面図であり、図2はスロットマシン1の機能の概略を示すブロック図であり、図3はこのスロットマシン1における制御システムを示すブロック図であり、図4はリールの外周面の図柄配列の一例を示す説明図であり、図5は役と図柄の組み合わせを示す説明図であり、図6はリールに対する有効ラインを説明するための説明図であり、図7は操作手段の操作とリールの作動のタイミングを示す説明図であり、図8はステッピングモータのステップ数の割り当て状態を説明するための説明図であり、図9は最小遊技時間を説明するための説明図であり、図10はストップボタンの操作態様と役との関係を示す説明図であり、図11は各遊技状態に対して設定された役抽選テーブルの当選確率を示す説明図であり、図12は停止テーブルの構成を示す説明図であり、図13は停止ポイントデータの構成を示す説明図であり、図14は電源投入時の設定値設定手段150の処理を示すフローチャートであり、図15はこのスロットマシン1における遊技状態の遷移を示す説明図である。
このスロットマシン1は、図1に示すように、3個のメインリール21a〜21c(まとめて、「メインリール21」とも呼ぶ)に表示されている図柄を所定のライン上に揃えることにより、所定の枚数の遊技メダルを獲得する遊技を提供するものであり、図2に示すように、メインリール21a〜21cにより図柄を表示する図柄表示手段20と、遊技者の操作を受け付ける操作手段30と、遊技の制御を行うメイン制御基板100と、遊技に対する演出を行う演出手段40と、この演出手段40を制御するサブ制御基板200と、から構成されている。なお、本実施形態に係るスロットマシン1においては、メイン制御基板100によりその作動が制御される上述の3個のメインリール21a〜21c(まとめて「メインリール21」とも呼ぶ)に加えて、サブ制御手段200によりその作動が制御される1個のサブリール46を有して構成されている(詳細は後述する)。
(メイン制御基板100)
メイン制御基板100は、スロットマシン1における遊技の進行や演出等を含む全体を統括制御する手段であり、役の抽選を行う役抽選手段110、図柄表示手段20の駆動(回転及び停止)制御を行うリール制御手段120、図柄表示手段20が停止したときの図柄の判定を行う停止図柄判定手段130、入賞時の遊技メダルの払い出し等を制御する払出し制御手段140、出玉率に関する設定値を設定する設定値設定手段150、役抽選手段110の抽選結果等を記憶するフラグ情報記憶手段160、役抽選手段110で特別役に当選したときに、後述する有効ライン上に対応する図柄の組み合わせが停止するまで(入賞するまで)当選した状態を保持する特別役持ち越し手段170、遊技の進行や状態を制御する遊技状態制御手段180、遊技に関する情報を外部出力端子70を介して外部機器(例えば、スロットマシン1を管理するホールコンピュータや各々のスロットマシン1の状態を表示する表示装置等)に出力する遊技情報出力手段185、及び、後述するフリーズ制御を行うフリーズ制御手段190を有して構成されている。このメイン制御基板100は、図3に示すように、演算等を行うメインCPU101と、役の抽選を行うための乱数発生器102と、メインCPU101が各種制御を行うときに、取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM103と、遊技の進行等に必要なプログラムを記憶しておくROM104と、サブ制御基板200と通信を行うI/F回路105と、を有しており、これらはバス106で接続されてデータの送受信が可能に構成されている。このメイン制御基板100において、メインCPU101は、ROM104に記録された遊技用制御プログラムをRAM103に展開して実行し、遊技の制御を行うように構成されている。
このメイン制御基板100の出力側(図2中、右側)には、図柄表示手段20が電気的に接続されている。この図柄表示手段20は、円筒外周面に沿って多種の図柄が描かれた回転可能な3個のメインリール21(左リール21a、中リール21b、右リール21c)、リール駆動手段22(左リール駆動手段22a、中リール駆動手段22b、右リール駆動手段22c)、及び、リール位置検出手段23(左リール位置検出手段23a、中リール位置検出手段23b、右リール位置検出手段23c)を有して構成されている。ここで、上述したサブリール46は、メインリール21a〜21cと同一形状をしており、図1に示すように、正面左側から順に、サブリール46、中リール21b、右リール21c及び左リール21aが左右方向に並列に設けられている。そして、3個のメインリール21a〜21cのうち、中リール21b及び右リール21cがサブリール46とともにスロットマシン1の前扉3に形成された第1リール表示窓11から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、これらのサブリール46、中リール21b及び右リール21cは、スロットマシン1の第1リール表示窓11からは、合計9個の図柄が見えるように配置されている。また、左リール21aが、スロットマシン1の前扉3に形成された第2リール表示窓12から、第1リール表示窓11内の下段の位置に相当する図柄が見えるように配置されている。なお、3つのメインリール21a〜21cのうち、サブリール46と対応付けられたメインリール(本実施形態では左リール21a)を「特定リール」と呼び、この特定リール以外のメインリール(本実施形態では、中リール21b及び右リール21c)を「通常リール」と呼ぶ。ここで、第1リール表示窓11を左右方向に並ぶ3つの表示窓に分割し、それぞれの表示窓をサブリール46、中リール21b及び右リール21cの各々に対応させて配置してもよい。
メインリール21a〜21c及びサブリール46の各々には、例えば、図4に示すように0番から19番までの20個の図柄が表示されており、番号が増加する順で、すなわち、図柄が上側から下側に向けて通過するように変動表示される。なお、この図4に示す図柄及びその配置は一例である。また、リール駆動手段22(22a〜22c)は、ステッピングモータ等で構成され、メインリール21a〜21cの各々の回転中心部に連結され、その作動はメイン制御基板100のリール制御手段120により制御される。さらに、リール位置検出手段23a〜23cは、各々のメインリール21a〜21cの停止位置を検出し、有効ライン上に表示されている図柄を判定するためのものであり、このリール位置検出手段23a〜23cによる検出値はメイン制御基板100により読み出され停止図柄判定手段130に送信される。なお、各々のリール駆動手段22(22a〜22c)の上方には、リールセンサが配置されている。このリールセンサは、メインリール21a〜21cの基準となる位置を検知するものであり、メインリール21(21a〜21c)とリール駆動手段22(22a〜22c)とを連結する部分に取り付けられた被検知部材(インデックス)がこのリールセンサの前を通過したときに、リールセンサで被検知部材を検出するように構成されている。これにより、メインリール21(21a〜21c)が一回転するごとに、それぞれの被検知部材がリールセンサにより検知され、基準となる位置を特定することができる。なお、リールセンサとしては、フォトセンサ、磁気センサ、タッチセンサ等を用いることができる。
また、第1リール表示窓11から見える9つの図柄のそれぞれの後方に、9個のバックランプ44が配置されている。このバックランプ44を点灯することにより、各図柄を強調表示することができる。なお、第2リール表示窓12から見える1つの図柄の後方にバックランプ44を配置してもよい。このように、メインリール21(21a〜21c)及びサブリール46は、複数の図柄が表示された複数の表示領域(第1リール表示窓11から見える合計9つの図柄の領域、及び、第2リール表示窓12から見える1つの図柄の領域)を変動表示させる変動表示手段としての機能を有し、また、バックランプ44は、この変動表示手段の表示領域に対する演出を行う表示領域演出手段としての機能を有している。
また、このメイン制御基板100の出力側には、遊技メダルを払出すホッパー装置50が接続されており、その動作は払出し制御手段140により制御される。
また、メイン制御基板100の入力側(図2中、左側)には、操作手段30が電気的に接続されており、この操作手段30はベットボタン31(1ベットボタン31a及びMAXベットボタン31b)、スタートレバー32、ストップボタン33(左ストップボタン33a、中ストップボタン33b、右ストップボタン33c)、及び、精算ボタン34を有している。スタートレバー32は、図柄表示手段20として設けられたメインリール21a〜21c及びサブリール46を始動させるときに操作するレバーであって、始動手段としての機能を有している。また、ストップボタン33(33a〜33c)は、回転しているメインリール21a〜21c及びサブリール46の各々を停止させるときに遊技者が操作するボタンであって、停止手段としての機能を有している。なお、以降の説明では、左ストップボタン33aを操作すると左リール21a及びサブリール46が停止し、中ストップボタン33bを操作すると中リール21bが停止し、右ストップボタン33cを操作すると右リール21cが停止するように構成されている場合について説明するが、本発明がこの構成に限定されることはない。
また、ベットボタン31は、遊技者が貯留メダル(クレジット)をスロットマシン1に投入する(ベットする)ときに操作するスイッチであって、その操作によって後述する図柄組み合わせラインが有効化される。なお、図1に示すメダル投入口51は、ベットボタン31と同様に、図柄組み合わせラインを有効化するために遊技メダルを投入する部分であり、このメダル投入口51からの遊技メダルの投入は、ベットボタン31の操作に含まれるものである。なお、1回の単位遊技にベット可能な枚数を超えて遊技メダルが投入された場合には、所定の枚数の範囲内でこのスロットマシン1の内部(遊技媒体貯留手段141)に貯留されるように構成されている。また、精算ボタン34は、スロットマシン1の内部に貯留された遊技メダル及びベットされている遊技メダルを払い出すためのボタンである。
(役抽選手段110)
役抽選手段110は、乱数値を発生させる乱数発生手段111と、この乱数発生手段111から乱数値を抽出する乱数抽出手段112と、複数の役の各々の当選確率が乱数値の取り得る範囲に対応して定義された役抽選テーブルを記憶する役抽選テーブル記憶手段114と、乱数抽出手段112により取得された乱数値及び役抽選テーブルにより役に当選したか否かを判定する乱数判定手段113と、を有して構成されている。ここで、本実施形態に係るスロットマシン1の役としては、図5に示すように、特別役、小役、及び、再遊技役が設けられている。この役抽選手段110は、何らかの役に当選したときは、後述するフラグ情報記憶手段160に対して当選した役のフラグをオンにする。このように、役抽選手段110は、当選役を決定し、変動表示手段の表示領域を変動表示させるときに、少なくともその変動表示内容(停止図柄)を決定する役決定手段としての機能を有している。
ここで、特別役とは、その役に対応する図柄の組み合わせが有効ライン上に停止(入賞)すると、遊技メダルは払い出されないが、特別遊技が実行されるという役であり、本実施形態においては、MB(ミドルボーナス)が設けられている。このMBは特別遊技の1つであるMB遊技(いわゆる、第二種特別役物に係る役物連続作動装置が作動する遊技)に移行させる役である。例えば、本実施形態に係るスロットマシン1においては、遊技メダルが3枚投入されて遊技が行われた場合には、図5に示す特別役MBの図柄の組み合わせが有効ライン上に停止(入賞)すると、MB遊技に移行するように構成されている。なお、MB遊技は、抽選結果に関わらず全ての入賞役(小役)が当選した状態となり、遊技メダルの払出枚数が所定枚数(例えば、30枚)を超えるまで繰り返し行うことができる遊技である。なお、このMB遊技においては、後述するリール制御手段120は、3つのメインリール21a〜21cのうちの少なくとも1つのリールに対して、ストップボタン33(33a〜33c)が押されたときから、1コマ分以内で、そのメインリール21a〜21cの回転を停止させるよう定められている(本実施形態に係るスロットマシン1では、左リール21aが該当する)。また、本実施形態に係るスロットマシン1では、MB遊技以外の遊技状態においてベットされる遊技メダルの枚数は3枚に設定され、MB遊技においてベットされる遊技メダルの枚数は2枚に設定されているが、この構成に限定されることはない。
なお、特別役はこのMBに限定されることはなく、BB(ビッグボーナス)、RB(レギュラーボーナス)、SB(シングルボーナス)、CB(チャレンジボーナス)等を設けることもできる。BBは、特別遊技の1つであるBB遊技(いわゆる、第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動する遊技)に移行させる役であり、RBは特別遊技の他の1つであるRB遊技(いわゆる、第一種特別役物に係る条件作動装置が作動する遊技)に移行させる役である。ここで、BB遊技は、一般遊技と所定小役が高確率で当選するボーナスゲームとを、遊技メダルの払出枚数が所定枚数(例えば、345枚)を超えるまで繰り返し行うことができる遊技である。また、RB遊技は、所定小役が高確率で当選するボーナスゲームを12回行うか、8回入賞するまで繰り返し行うことができる遊技である。また、SBの図柄の組み合わせが有効ライン上に揃うと、所定小役が高確率で当選するボーナスゲームを1遊技行うSB遊技が行われるが、このSBは遊技状態を制御するための役として用いられることもある。また、CBの図柄の組み合わせが有効ライン上に揃うと、抽選結果に関わらず全ての入賞役(小役)が当選した状態となり、1遊技の結果が得られた場合に終了する。このCB遊技において、後述するリール制御手段120は、3つのメインリール21a〜21cのうちの少なくとも1つのリールに対して、ストップボタン33(33a〜33c)が押されたときから1コマ分以内で、そのメインリール21a〜21cの回転を停止させるように定められている。
また、小役(ベル又はスイカ)とは、その図柄の組み合わせが有効ライン上に停止すると、予め定められた枚数の遊技メダルが払い出される役であり、図5に示すように、小役(ベル−01〜ベル−21及びスイカ)の種類に応じて、その役に対応する図柄の組み合わせ及び払出される遊技メダルの枚数が設定されている。なお、図5における払い出し枚数は、「3枚ベットのときの枚数/2枚ベットのときの枚数」として表示されている(例えば、ベル−01の場合、3枚ベットのときは8枚の遊技メダルが払い出され、2枚ベットのときは2枚の遊技メダルが払い出される)。
また、再遊技役(リプレイ)とは、この再遊技役の図柄の組み合わせが有効ライン上に揃った遊技で投入したメダル枚数を維持して再度遊技が行えるようにした役である。本実施形態に係るスロットマシン1においては、図5に示すようにリプレイ−01〜リプレイ−07が設定されている。
(リール制御手段120)
リール制御手段120は、操作手段30のスタートレバー32が操作されたタイミングで、メインリール21a〜21cの回転を開始させ、被検知部材をリールセンサが検知した後にリール駆動手段22a〜22c(ステッピングモータとして説明する)から出力されるパルス信号に基づいて、ストップボタン33a〜33cが操作された時点におけるメインリール21a〜21cの位置を検出し、所定位置でメインリール21a〜21cを停止させることによって、停止制御を行うように構成されている。より具体的には、図7に示すように、リール制御手段120は、時刻t0においてスタートレバー32が操作されると、メインリール21a〜21cを回転させ、その後、時刻t1〜t3においてストップボタン33a〜33cが操作される毎に、後述する遊技状態制御手段180で管理されている遊技状態(例えば、通常遊技状態RT0、内部中遊技状態RT1、特別遊技状態RT2等がり、詳細は後述する)、役抽選手段110による抽選の結果、並びに、ストップボタン33(左ストップボタン33a、中ストップボタン33b、右ストップボタン33c)が操作されたタイミングに基づいて、当該操作がされたストップボタン33a〜33cに対応するメインリール21a〜21cの停止位置を決定すると共に、リール駆動手段(ステッピングモータ)22a〜22cの駆動を制御して、その決定した位置でメインリール21a〜21cの各々の回転を停止させる。このように、リール制御手段120は、複数の図柄が表示された表示領域を変動表示させる変動表示手段としてのメインリール21a〜21cを、始動手段であるスタートレバー32の操作に応じて変動させ、また、停止手段であるストップボタン33a〜33cの操作に応じて停止させる変動表示制御手段の機能を有している。
ここで、スロットマシン1の第1リール表示窓11及び第2リール表示窓12に表示されているメインリール21a〜21cには、図柄組み合わせラインが設けられている。この「図柄組み合わせライン」とは、メインリール21a〜21cの停止時における図柄の並びラインであって、図柄の組み合わせを形成させるラインである。例えば、本実施形態に係るスロットマシン1では、図6に示すように第1リール表示窓11に表示される3×3の9個の図柄停止位置60〜68のうち、中リール21b及び右リール21cの6個の図柄停止位置63〜68と、第2リール表示窓12に表示される左リール21aの1個の図柄停止位置69に対して、それぞれのメインリール21a〜21cから1個ずつの図柄停止位置を選択してそれらを結ぶラインとして構成される。
さらに、これらの図柄組み合わせラインの中から、有効ラインと無効ラインとが設定される。「有効ライン」とは、本実施形態では、いずれかの役に対応する図柄の組み合わせがそのライン上に停止したときに、入賞と判定されその役に応じた利益が遊技者に付与されるラインである。一方、「無効ライン」とは、図柄組み合わせラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組み合わせがそのライン上に停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(遊技メダルの払い出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組み合わせの成立対象となっていないラインである。これらの有効ライン及び無効ラインは、遊技者によって投入された遊技メダルの枚数に応じて設定されるように構成することもできるし、予め決めておくこともできる。なお、本実施形態に係るスロットマシン1では、中リール21b及び右リール21cの中段の図柄停止位置64,67及び左リール21aの図柄停止位置69を結ぶラインLが有効ラインとして設定されている。なお、この図柄組み合わせラインの構成は一例であって、本発明がこの構成に限定されることはない。
上述したリール駆動手段22a〜22cの各々を構成するステッピングモータは、特に図示していないが、メイン制御基板100から供給される駆動パルスにより励磁する4相のコイルを有している。そして、4相のコイルのうち、同時に2つが励磁した状態となる2相励磁と、4相のコイルのうちの1つが励磁した状態となる1相励磁とが交互に繰り返される1〜2相励磁により、ローターが回転するように構成されている。また、このステッピングモータにはメインリール21a〜21cの制御用に所定のステップ数が定められており、メインリール21a〜21cの各図柄に対してステップ数を割り当てることで、1図柄単位での停止を制御するように構成されている。
ここで、本実施形態に係るスロットマシン1が有するステッピングモータ(リール駆動手段22a〜22c)におけるステップ数の割り当てについて説明する。このステッピングモータは、全ステップ数として例えば504ステップ(=21×24)が設定され、かつ、回転速度が80rpmとなっている。また、このスロットマシン1では、ストップボタン33a〜33cが操作された時点から190ms以内に、かつ、当該時点から最大5個の図柄の範囲内で、リール21a〜21cの回転を停止させるように構成されている。
例えば、メインリール21a〜21cとして、周囲に21個の図柄が配置されたリールを使用する場合には、各図柄に対して、均等に24ステップを割り当てることができる。そして、上述したように、ステッピングモータの回転速度は80rpmであることから、1ステップ当たりの制御時間は1.49msとなる。すると、ストップボタン33a〜33cの各々が操作された時点から最大で5図柄先で停止させるとすると、5図柄分のステップ数は120ステップ(=24×5)であるため、ストップボタン33a〜33cが操作されてから対応するメインリール21a〜21cが停止するまでの時間は、178.8ms(=1.49×120)となる。なお、ストップボタン33a〜33cの操作タイミングによっては、1ステップ分、遅れて停止の処理が行われる可能性があるが、これを考慮しても、ストップボタン33a〜33cが操作されてから対応するリール21a〜21cが停止するまでの時間は、最大で180.29ms(=178.8+1.49)となり、190ms以内に収めることができる。
しかし、本実施形態に係るスロットマシン1のメインリール21a〜21cには、上述したように、周囲に20個の図柄が表示されており、各図柄に対して均等にステップ数を割り当てることができない。また、21個の場合よりも図柄の数が1個減ることにより、割り当てられるステップ数が多くなる図柄が必要となるため、ステップ数の割り当てが偏ると、ストップボタン33a〜33cが操作された時点から最大で5図柄先で停止させようとした場合、190ms以内に停止させることができなくなるおそれがある。そのため、本実施形態に係るスロットマシン1では、図8に示すように、全ステップ数として設定されている504ステップを20で除算したときの商M(すなわち25)及び余りP(すなわち4)に基づき、20個の図柄のうち、連続する5個の図柄の範囲のいずれにもM+1ステップ(すなわち、26ステップ)を割り当てたP/4個(すなわち、1個)の図柄と、Mステップ(すなわち、25ステップ)を割り当てた(20−P)/4個(すなわち、4個)の図柄とが含まれるように構成している。具体的には図8に示すように、25ステップ、25ステップ、25ステップ、25ステップ、26ステップという並びを4回繰り返すように、リール21a〜21cの各図柄に対してステップ数を割り当てている。
このように各メインリール21a〜21cにステップ数を割り当てることにより、20個の図柄のうち、いずれの連続する5個の範囲においても25ステップが割り当てられた4個と26ステップが割り当てられた1個が含まれることとなるため、5個の図柄の範囲におけるステップ数の合計は126ステップ(=25×4+26)となり、停止時間を190ms以内に収めることができる。
また、リール制御手段120は、役抽選手段110による抽選の結果、いずれの役にも当選していないときは、いずれかの役を構成する図柄が有効ライン上にあるときにストップボタン33a〜33cが押されたとしても、有効になっている図柄組み合わせライン(有効ライン)上にどの役の図柄の組み合わせも停止しないように、各メインリール21a〜21cの停止位置を定める。一方、何らかの役に当選している場合には、リール制御手段120は、上記所定の範囲内において、対応する図柄がある場合には有効になっている図柄組み合わせライン(有効ライン)上に当選した役の図柄の組み合わせが停止するように、各メインリール21a〜21cの停止位置を定める。
また、上述したように、役抽選手段110で決定される役に特別役が含まれるスロットマシン1のリール制御手段120は、特別役に当選し、特別役持ち越し手段170によりその特別役が持ち越されている遊技において、小役(ベル−01〜ベル−21,スイカ)や再遊技役(リプレイ−01〜リプレイ−07)に当選しているときは、これらの小役又は再遊技役を優先して有効ライン上に停止させるようにメインリール21a〜21cの作動を制御するように構成することができる。なお、このようなメインリール21a〜21cを停止させる際の制御は、後述するように、リール制御用のテーブルを用いて行ってもよい。
また、リール制御手段120は、前の遊技と次の遊技との間隔が所定の時間(最小遊技時間)T0以上になるようにメインリール21a〜21cの作動を制御するように構成されている。すなわち、図7に示すように、時刻t0においてスタートレバー32が操作されてメインリール21a〜21cが回転を開始したときから最小遊技時間T0が経過した後に次の遊技が開始されたとき(時刻t0から時間T0が経過した時刻t4よりも後の時刻t5において再びスタートレバー32が操作されたとき)は、そのスタートレバー32の操作に応じてメインリール21a〜21cの回転を開始させる(時刻t5にメインリール21a〜21cの回転を開始させる)。しかし、図9に示すように、最小遊技時間T0が経過する時刻t4より前の時刻t5′においてスタートレバー32が操作されたときは、リール制御手段120は、スタートレバー32が操作された時点(時刻t5′)ではメインリール21a〜21cの回転は開始させず、最小遊技時間T0が経過した時点(時刻t4)においてメインリール21a〜21cの回転を開始させる。なお、この最小遊技時間T0としては、例えば、4.1秒が設定される。
ここで、本実施形態に係るスロットマシン1において、小役は、上述したようにベル−01〜ベル−21及びスイカの22個の役から構成されている。このベル−01〜ベル−21及びスイカは、図5に示すようにそれぞれの図柄の組み合わせが異なるように構成されている。なお、ベル−18のように、一つの役に対して複数の図柄の組み合わせを対応付けるように構成することも可能である。
また、これらの小役のうち、ベル−01〜ベル−21に対しては、図11に示すように、これらのベル−01〜ベル−21を組み合わせた(重複当選されるように構成された)8個の当選役(小役1−A1,A2、小役1−B1,B2、小役1−C1,C2、及び、小役1−D1,D2)が割り当てられている(以下、小役1−A1,A2をまとめて「小役1−A」と呼び、小役1−B1,B2をまとめて「小役1−B」と呼び、小役1−C1,C2をまとめて「小役1−C」と呼び、小役1−D1,D2をまとめて「小役1−D」と呼ぶ)。この図11及び図10において、当選役の括弧内は、小役1−A〜小役1−Dに割り当てられたベル−01〜ベル−21を示し、例えば、当選役として小役1−A1が当選したときは、ベル−01、ベル−02、ベル−03及びベル−06が重複して当選することを示している。一方、スイカは単独当選し、この当選役を「小役2」と呼ぶ。もちろん、上記小役A〜小役Dを、いずれかの小役(ベル−01〜ベル−21)が単独当選するように構成してもよい。
また、再遊技役は、上述したように、リプレイ−01〜リプレイ−07の7個の役から構成されている。このリプレイ−01〜リプレイ−07は、図5に示すようにそれぞれの図柄の組み合わせが異なるように構成されおり、リプレイ−02のように、一つの役に対して複数の図柄の組み合わせを対応付けるように構成することも可能である。また、これらのリプレイ−01〜リプレイ−07に対しては、図11に示すように、これらの役を組み合わせた(重複当選されるように構成された)5個の当選役(再遊技役−A〜再遊技役−E)が割り当てられている。この再遊技役においても括弧内は重複当選する役を示している(再遊技役−Eはリプレイ−07が単独当選するように構成されている)。また、図5に示す「any」は、任意の図柄が停止することを示している。
また、上述したように特別役(MB)が当選すると、当選している役の図柄の組み合わせが有効ライン上に揃うまで、当該当選役は持ち越される。このように、特別役に当選はしているが、有効ライン上にこの特別役に対応する図柄の組み合わせを揃えていない状態(特別役が持ち越されている状態)を「内部中」と呼び、特別役が当選していない状態を「非内部中」と呼ぶ。
ここで、図10に示すように、これらの当選役のうち、小役1−A〜小役1−Dに対して、ストップボタン33a〜33cの押し順が割り当てられている(以下、これらの小役1を「押し順ベル」とも呼ぶ)。この図10において、例えば「左**」は、第1停止として左ストップボタン33aが操作され、第2及び第3停止は、中ストップボタン33b及び右ストップボタン33cが任意の順序で操作される場合を示している。また、「中左右」は、第1停止として中ストップボタン33bが操作され、第2停止として左ストップボタン33aが操作され、第3停止として右ストップボタン33cが操作される場合を示している。また、以降の説明において、左ストップボタン33aから停止操作が開始される操作態様を「順押し」と呼び、中ストップボタン33b又は右ストップボタン33cから停止操作が開始される操作態様を「変則押し」と呼ぶ。また、図10において、○及び△は、必ずベル−01の図柄の組み合わせが有効ライン上に停止されるときを「○」で示し、揃えることができるタイミングでストップボタン33a〜33cが操作されたときだけ当選している小役の図柄の組み合わせが停止され、揃えることができないときは図11に示すいずれの図柄の組み合わせにも該当しない図柄の組み合わせ(「はずれ目」と呼ぶ)が有効ライン上に停止されるときを「△or×」で示している。なお、以降の説明において、小役1−A〜小役1−Dに割り当てられた、必ずベル−01の図柄の組み合わせが有効ライン上に停止する押し順を「正解押し順」と呼ぶ。
上述したように、リール制御手段120は、ストップボタン33a〜33cの各々が操作されると、当該ストップボタンに対応するメインリール21a〜21cを、その操作がされたときに有効ライン上に位置する図柄を含めて5図柄以内に停止するように構成されている。そのため、図4に示すように、本実施形態に係るスロットマシン1では、メインリール21a〜21cにおいて、「ベル」及び「リプレイ」の図柄は、互いの間隔が5図柄以内になるように配置されているので、メインリール21a〜21cの各々がどのような回転位置にあったとしても、ストップボタン33a〜33cの操作がされると、リール制御手段120は、有効ライン上に「ベル」又は「リプレイ」の図柄を引き込んで停止させることができる。左リール21aにおける「ブランクA」及び「ブランクB」の図柄も同様である。
リール制御手段120は、上述したメインリール21a〜21cの制御を行うために、図2に示すように、回転開始制御手段121、停止テーブル記憶手段122、停止位置データ作成手段123、回転位置検出手段124及び回転停止制御手段125を有している。さらに、停止位置データ作成手段123は、停止ポイントデータ作成手段123a及び停止位置決定手段123bから構成されている。
(回転開始制御手段121)
回転開始制御手段121は、メインリール21a〜21cの回転の開始に関する制御を行うためのものであり、具体的には、スタートレバー32の操作に基づいて出力されるスタート信号が入力されることで、各々のメインリール21a〜21cに設けられているステッピングモータ(リール駆動手段22a〜22c)に回転開始信号を出力し、これらのステッピングモータを起動させることにより、全てのメインリール21a〜21cの回転を開始させるように構成されている。また、回転開始制御手段121は、スタートレバー32が操作されると、予め定められた所定の加速度で全てのメインリール21a〜21cを回転させ、全てのメインリール21a〜21cの回転速度が所定の速度に達すると、この所定の速度で定速回転を行わせるように構成されている。
(停止テーブル記憶手段122)
停止テーブル記憶手段122は停止テーブルを記憶しており、この停止テーブルは、役抽選手段110による抽選の結果及びメインリール21a〜21cの位置に応じて、メインリール21a〜21cの停止位置を定めたものである。具体的には、停止テーブルは、ストップボタン33a〜33cを操作した時点のメインリール21a〜21cの位置(表示されている図柄)に応じて、当該メインリール21a〜21cの位置から移動可能な図柄数(5個)の範囲において、いずれの位置でメインリール21a〜21cを停止させるのかの情報を、メインリール21a〜21c毎に設定したものである。具体的には、停止テーブルにおいては、当選フラグが成立していない役を構成する図柄の組み合わせが、いずれの有効ライン上にも停止しないようにしつつ、当選フラグが成立している役を構成する図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止するように、上述の移動可能な図柄数(5個)の範囲内で停止位置を決定している。なお、本実施形態に係るスロットマシン1では、遊技毎、及び、役抽選手段110による抽選の結果毎に、停止テーブルが設けられている。また、この停止テーブルは、遊技毎、及び、役抽選手段110による抽選の結果毎に、1つだけ設けることもできるし、複数個設けることもできる。
例えば、本実施形態に係るスロットマシン1は、後述する通常遊技状態における停止テーブルとして、特別役に当選した場合の停止テーブル、小役に当選した場合の停止テーブル、再遊技役に当選した場合の停止テーブル、及び、非当選の場合(すなわち、ハズレとなった場合)の停止テーブルを備えている。具体的な例として、図12は、内部中状態において、小役1−A1に当選し、ストップボタン33a〜33cが中左右の順(正解押し順)で操作されるときの停止テーブルを示している。この図12に示す停止テーブルは、例えば、図4に示す中リール21bにおける図柄番号が0番の図柄(リプレイ)が有効ライン上にあるときに、第1停止である中ストップボタン33bが操作されると、図12に示すように、リール制御手段120は、中リール21bの1番の図柄(ベル)を有効ライン上に停止させることを示している。
なお、停止テーブルには、所定の図柄番号に対応する停止位置として1つの図柄番号の停止位置を定めるだけでなく、複数の図柄番号の停止位置を定めておくこともでき、この場合には、停止テーブルを参照した上で、リール制御手段120のプログラムにより予め定められている条件(例えば、ストップボタン33a〜33cが押されたときに有効ライン上の図柄番号や所定の図柄番号から近い方の図柄番号を停止させる等の条件)に基づいて停止位置を決定するようにしてもよい。また、この停止テーブルのデータ量を削減するために、一部の停止テーブルを共用するようにしてもよい。例えば、図12に示すように、役として複数の入賞役を備え、役抽選手段110の1回の抽選で、複数の入賞役に当選する場合(例えば、小役1−A1のように、ベル−01、ベル−02、ベル−03、ベル−18及びベル−19に重複当選する場合)に、この重複当選する入賞役に対して、ストップボタン33a〜33cの操作順に応じた停止テーブルを設けることにより、遊技者がストップボタン33a〜33cを操作した順に応じて、いずれかの小役が停止表示されるように構成することができる。これにより、所定の操作順について定められた停止テーブルを共用するように設定することができる。
また、ベル−01及び再遊技役−01のように、ストップボタン33a〜33cが操作された時点におけるメインリール21a〜21cの位置に関わらず、必ず停止表示させることができる図柄の組み合わせを有する複数役に対して、いずれか一方の役(例えば再遊技役−01)に当選した場合の停止テーブルを設けず、この再遊技役−01に当選したときは、ベル−01を停止させるための停止テーブル(例えば、図12に示す停止テーブル)を共用するように設定することができる。なお、上述したように、停止テーブルを共用する場合には、役抽選手段110による抽選の結果、及び、所定の図柄番号に対応する停止位置として、メインリール21a〜21cを停止させるべきとは言えない位置(例えば、停止不可能位置(すなわち、蹴飛ばすべき位置)や、優先順位の高くない位置など)が定められていることがある。この場合には、停止テーブルを参照したとしても、上記位置を停止位置として決定するのではなく、プログラムにより予め定められている条件(例えば、所定の図柄番号から5図柄の範囲内において停止不可となっていない位置の中で、所定の図柄番号から最も遠くの図柄番号で停止させるという条件や、所定の図柄番号から最も近くの図柄番号で停止させるという条件等)に基づいて停止位置を決定するようにしてもよい。
また、特別役に当選していない状態(非内部中)における停止テーブルとは別に、特別役に当選した状態、すなわち、特別役の当選フラグを持ち越している状態である内部中の状態における停止テーブルを設けることもできるし、特別役の図柄の組み合わせが有効ライン上に揃って実行される特別遊技における停止テーブルを設けることもできる。なお、停止テーブルはこれらに限定されるものではない。また、停止テーブルには、メインリール21a〜21cの位置に応じた直接的な停止位置を定めてもよいし、メインリール21a〜21cにおいてストップボタン33a〜33cが操作された時点の位置からの移動図柄数を定めてもよい。
(停止位置データ作成手段123)
停止位置データ作成手段123は、役抽選手段110による抽選の結果に基づき、ストップボタン33a〜33cが操作された場合にメインリール21a〜21cを停止させる停止位置を、メインリール21a〜21cの各位置に対応して定めた停止位置データを作成するためのものである。この停止位置データ作成手段123は、スタートレバー32が操作されると、3個のメインリール21a〜21cが全て定速回転状態となるまでの間に、3個のメインリール21a〜21cの全位置について、停止位置データを作成する。また、第1停止のストップボタン(ストップボタン33a〜33cのいずれか)が操作された後は、この第1停止から遅くとも第2停止のストップボタンが操作されるまで(すなわち、第2停止のストップブタンの操作を受け付けた時点まで)の間に、第1停止のストップボタンが操作された時点でストップボタンの操作がいまだ行われていない残りの2個のリール(すなわち、第1停止のストップボタンが操作された時点で回転中の2個のリール)の全位置について、改めて停止位置データを作成しなおす。また同様に、第2停止のストップボタンが操作された後は、第2停止のストップボタンが操作されてから遅くとも第3停止のストップボタンが操作されるまで(すなわち、第3停止のストップボタンの操作を受け付けた時点まで)の間に、第2停止のストップボタンが操作された時点でストップボタンの操作がいまだ行われていない残りの1個のリール(すなわち、第2停止のストップボタンが操作された時点で回転中の1個のリール)の全位置について、改めて停止位置データを作成しなおす。
例えば、スタートレバー32が操作された後、左リール21aに対応する左ストップボタン33a、中リール21bに対応する中ストップボタン33b、右リール21cに対応する右ストップボタン33cという順番で(すなわち、順押しで)、ストップボタン33a〜33cの操作が行われるものとする。この場合には、停止位置データ作成手段123は、スタートレバー32が操作されると、3つ全てのメインリール21a〜21cの回転速度が定速となるまでの間に、全てのメインリール21a〜21cの全位置について停止位置データを作成する。そして、左ストップボタン33aが操作されると、中ストップボタン33bが操作されるまでの間に、回転中の中リール21b及び右リール21cの全位置について停止位置データを作成しなおす。さらに、中ストップボタン33bが操作されると、右ストップボタン33cが操作されるまでの間に、回転中の右リール21cの全位置について停止位置データを作成しなおす。
なお、停止位置データ作成手段123は、スタートレバー32が操作されたときは、3つ全てのメインリール21a〜21cの回転速度が定速となるまでの間ではなく、メインリール21a〜21cが回転を開始するまでの間に、全てのメインリール21a〜21cについて、停止位置データを作成するように構成してもよい。また、停止位置データ作成手段123は、ストップボタン33a〜33cのうち、前回のストップボタンの操作後、次のストップボタンが操作される時点までの間に、停止位置データを作成しなおすのではなく、前回のストップボタンの操作後、次のストップボタンの操作が可能となる時点(すなわち、次のストップボタンの操作を受付可能な状態となる時点)までの間に、停止位置データを作成しなおすように構成してもよい。
ここで、本実施形態に係るスロットマシン1では、スタートレバー32が操作されてから3つ全てのメインリール21a〜21cの回転速度が定速となるまでの時間は、これらのメインリール21a〜21cの全位置についての停止位置データを作成するために十分なものとなっている。また、本実施形態に係るスロットマシン1では、ストップボタン33a〜33cのうち、いずれか一つのストップボタンが操作されてから次のストップボタンが操作されるまでに、メインリール21a〜21cのうち、回転中の全てのリールの全位置についての停止位置データを作成できるようにすべく、ストップボタンが操作された後に、所定時間の間、次のストップボタンの操作を受付不可とする受付不可期間を設けている。
このような停止位置データ作成手段123の構成をさらに詳細に説明する。
(停止ポイントデータ作成手段123a)
停止ポイントデータ作成手段123aは、少なくとも役抽選手段110による抽選の結果に基づき、メインリール21a〜21cの各位置が、これらのメインリール21a〜21cを停止させることができない停止不可位置であるか、又は、メインリール21a〜21cを停止させることができる停止可能位置であるかを定め、停止可能位置について優先順位を定めた停止ポイントデータを作成するためのものである。
以下、より具体的に、停止ポイントデータ作成手段123aによる停止ポイントデータの作成方法について説明する。この停止ポイントデータ作成手段123aは、メインリール21a〜21cの各々に配置された20個の図柄が、それぞれ有効ライン上にあるときの位置について、停止不可位置であるか又は停止可能位置であるかを定める。また、停止可能位置については、停止の有効性の高低に基づいて優先順位を定める。
具体的には、図13(a)に示すように、RAM103に、メインリール21a〜21cの各位置(図柄)に対応してそれぞれ所定のビット数のデータ領域を設ける。なお、ここでは、各リールに8ビットのデータ領域を設ける場合について説明する。また、説明を簡単にするために、当選役を図10に示す小役1−A1に限定した場合(当選する可能性のある役をベル−01、ベル−02、ベル−03、ベル−18、ベル−19及び内部中のMBに限定した場合について説明する。すなわち、各8ビットのデータ領域は、最上位ビット(左端のビット)を「ベル−01」に対応させ、最上位ビットから1つ隣のビットを「ベル−02」に対応させ、最上位ビットから2つ隣のビットを「ベル−03」に対応させ、最上位ビットから3つ隣のビットを「ベル−18」に対応させ、最上位ビットから4つ隣のビットを「ベル−19」に対応させ、最上位ビットから6つ隣のビットを「MB」に対応させておく。また、停止ポイントデータ作成開始の時点で初期化処理を行い、各データ領域の最下位ビット(最上位ビットから7つ隣のビット)を「1」とする。すなわち、当該データ領域は「00000001」となる(この例では、最上位ビットから5つ隣のビットには対応する役がなく(予備としており)、当該ビットは「0」とする)。
そして、役抽選手段110による抽選の結果に基づき、メインリール21a〜21cの位置が、停止させてはいけない停止不可位置(例えば、小役1−A1が当選しているときに、この小役1−A1の当選図柄を構成しない、中リール21bにおける「リプレイ」、「チェリー」、「スイカ」、「バー」、「青7」、「赤7」の図柄が停止表示されてしまう位置)であると判断される場合には、当該リール(中リール21b)の位置に対応するデータ領域における最下位ビットを「0」とする。すなわち、当該データ領域は「00000000」となる。これに対して、メインリール21a〜21cの位置が、当選した役を構成する図柄を停止表示可能な位置である場合には、当該リール(中リール21b)の位置に対応するデータ領域における、当選した役を構成した図柄に対応するビットを「1」とする。
たとえば、小役1−A1役に当選すると、図11に示すように、ベル−01、ベル−02、ベル−03、ベル−18及びベル−19が重複当選する。そのため、スタートレバー32が操作された直後に作成される、中リール21bに対応するデータ領域のうち、ベル−01、ベル−18及びベル−19の「ベル」が配置されている図柄番号に対応するデータ領域は「10011001」となる。また、ベル−02及びベル−03の「緑7」が配置されている図柄番号に対応するデータ領域は「01100001」となる。なお、中リール21b以外のリールで、ベル−02でしか停止しない図柄の場合は「01000001」となり、ベル−03でしか停止しない図柄の場合は「00100001」となる。
また、例えばMB内部中の場合には、MBが重複当選して持ち越されている。そのため、上記のようにMBを考えた場合には、この役の中リール21bの図柄である「ブランクA」のビットも「1」となり、この「ブランクA」が配置されている図柄番号に対応するデータ領域は、「00000101」となる。
そして、このようにデータ領域のビットの値をセットすることで、データ領域にセットされた値の大小により優先順位が定められることとなる。すなわち、上述の場合には、ベル−02及びベル−03の図柄(「緑7」)を停止表示可能な位置(そのデータ領域は「01100001」)よりも、ベル−01、ベル−18及びベル−19の図柄(「ベル」)を停止表示可能な位置(そのデータ領域は「10011001」)は、データ領域の値が大きい値となる(「1」が設定されているビットの数が多くなる)ため、最も優先順位の高い停止可能位置ということとなる。
なお、特に図示していないが、停止ポイントデータ作成手段123aは、役抽選手段110による抽選の結果に基づき、メインリール21a〜21cのうち、回転中の全てのリールについて停止ポイントデータを作成する。したがって、上述の場合、停止ポイントデータ作成手段123aは、左リール21a及び右リール21cが回転中であれば、これらのリールについても停止ポイントデータを作成する。
また、8ビットのデータ領域に対応して定められる図柄は、常に固定してしまうのではなく、例えば、ストップボタン33a〜33cの操作順により変更されるように構成することもできる。具体的には、ストップボタン33a〜33cの操作順が中左右の場合には、ベル−01の図柄の組み合わせが揃う可能性があるため、データ領域のこれらの役の図柄の位置に「1」を設定し、上記操作順以外の場合には、データ領域のベル−02又はベル−03の図柄の位置に「1」を設定するように構成することも可能である。あるいは、非内部中及び内部中毎に、データ領域を設定するように構成することもできる。例えば、非内部中のときはベル−01、ベル−02及びベル−03の図柄の組み合わせが揃う可能性があるため、データ領域のこれらの役の図柄の位置に「1」を設定し、内部中のときはベル−01、ベル−02、ベル−03及びMBの図柄の組み合わせが揃う可能性があるため、データ領域のこれらの役の図柄の位置に「1」を設定するように構成する。このように定めることにより、ストップボタン33a〜33cの操作順に応じて、停止表示されやすい図柄を変化させることができる。また、データ領域に対応して定められる図柄の変更は、異なる種類の役(たとえば、特別役と小役、特別役と再遊技役、小役と再遊技役等)を構成する図柄の間で行ってもよいし、同じ種類の役(たとえば、特別役同士、小役同士等)を構成する図柄の間で行ってもよい。
(停止位置決定手段123b)
停止位置決定手段123bは、停止ポイントデータ作成手段123aにより作成された停止ポイントデータに基づき、メインリール21a〜21cの各位置について、ストップボタン33a〜33cが操作された時点のメインリール21a〜21cの位置から当該リールが停止するまでに移動可能な個数(5個)の図柄の範囲内におけるいずれの位置で、リールを停止させるかを定めた停止位置データを作成するためのものである。具体的には、停止位置決定手段123bは、停止ポイントデータ作成手段123aにより作成された停止ポイントデータにおいて、メインリール21a〜21cの各位置について、当該位置から5個の図柄の範囲内に、最も高い優先順位が定められた停止可能位置が1つのみある場合には、その停止可能位置を停止位置として定めた停止位置データを作成する。また、停止位置決定手段123bは、上述した範囲内に、最も高い優先順位が定められた停止可能位置が複数ある場合には、停止テーブル記憶手段122に記憶されている停止テーブルを検索し、この停止テーブルに定められた停止位置を、停止位置として定めた停止位置テーブルを作成する。
以下、停止位置決定手段123bによる停止位置データの作成方法について、図12及び図13(b)を用いて具体的に説明する。なお、ここでは、停止位置データの作成方法の例として、内部中であるときに小役1−A1が当選した場合(重複当選する入賞役のうち、ベル−01、ベル−02、ベル−03、ベル−18、ベル−19及びMBの図柄の組み合わせのいずれかが有効ライン上に揃う場合)に対して作成される停止ポイントデータ(図13(b)参照)から、3番の「赤7」の図柄が有効ライン上にあるときに中ストップボタン33bが操作されるとした場合、及び14番の「チェリー」の図柄が有効ライン上にあるときに中ストップボタン33bが操作されるとした場合の停止位置データの作成について説明する。
本実施形態に係るスロットマシン1では、中リール21bの3番の「赤7」の図柄が有効ライン上にあるときに中ストップボタン33bが操作されるとした場合には、4番の「チェリー」の図柄が中段(有効ライン上)となる位置、5番の「リプレイ」の図柄が中段となる位置、6番の「ベル」の図柄が中段となる位置、7番の「スイカ」の図柄が中段となる位置又は8番の「青7」の図柄が中段となる位置のいずれかの位置で、中リール21bは停止することとなる。ここで、停止ポイントデータにおいては、図13(b)に示すように、6番の「ベル」の図柄が中段となる位置に対応するデータ領域の値のみが「10011001」となっているため、当該位置のみが最も優先順位の高い停止可能位置となっている。したがって、停止位置決定手段123bは、6番の「ベル」の図柄が有効ライン上となる位置を停止位置として定めた停止位置データを作成する。
また、中リール21bの14番の「チェリー」の図柄が有効ライン上にあるときに中ストップボタン33bが操作されるとした場合には、15番の「リプレイ」の図柄が中段(有効ライン上)となる位置、16番の「ベル」の図柄が中段となる位置、17番の「スイカ」の図柄が中段となる位置、18番の「緑7」の図柄が中段となる位置又は19番の「チェリー」の図柄が中段となる位置のいずれかの位置で、中リール21bは停止することとなる。ここで、停止ポイントデータにおいては、図13(b)に示すように、16番の「ベル」の図柄が中段となる位置に対応するデータ領域の値のみが「10011001」となっているため、当該位置のみが最も優先順位の高い停止可能位置となっている。したがって、停止位置決定手段123bは、16番の「ベル」の図柄が有効ライン上となる位置を停止位置として定めた停止位置データを作成する。
なお、上述したように、停止テーブルには、所定の図柄番号に対応する停止位置として1つの図柄番号の停止位置のみならず、複数の図柄番号の停止位置を定めておくこともでき、この場合には、停止テーブルを参照した上で、プログラムにより定められている条件に基づいて停止位置を決定するように構成することができる。例えば、上述の場合において、停止テーブルに、16番の「ベル」の図柄が有効ライン上になる位置、及び、18番の「緑7」の図柄が有効ライン上になる位置の両方が定められていたとする。そして、停止テーブルに複数の図柄番号の停止位置が定められていたときは、中ストップボタン33bが操作された時点で有効ライン上に位置していた図柄番号から遠い方の図柄番号が中段となる位置を停止位置とすることが、プログラムにより予め定められていたものとする。すると、上述の場合には、停止位置決定手段123bは、14番の「チェリー」の図柄から遠い方の図柄番号である18番の「緑7」の図柄が中段となる位置を停止位置として定めた停止位置データを作成することとなる。
また、上述したように、データ量を削減するために一部の停止テーブルを共用する場合には、役抽選手段110による抽選の結果、及び、所定の図柄番号に対応する停止位置として、メインリール21a〜21cを停止させるべきとはいえない位置(たとえば、停止不可位置(すなわち、蹴飛ばすべき位置)や、優先順位の高くない位置など)が定められていることがある。この場合には、停止テーブルを参照したとしても、上記位置を停止位置として決定するのではなく、プログラムにより予め定められている条件に基づいて停止位置を決定するように構成することができる。例えば、上述の場合において、停止テーブルに、中リール21bを停止させるべきとはいえない17番の「スイカ」の図柄が有効ライン上となる位置が定められていたとする。そして、停止テーブルに中リール21bを停止させるべきとはいえない位置が定められていたときは、中ストップボタン33bが操作された時点で有効ライン上に位置していた図柄番号から5図柄の範囲内において停止不可となっていない位置の中で、この図柄番号から最も遠くの図柄番号で停止するという条件が、プログラムにより定められていたものとする。すると、上述の場合には、停止位置決定手段123bは、14番から18番までの範囲内において、停止不可となっていない図柄番号の中で、14番の「チェリー」から最も遠くの図柄番号である18番の「緑7」の図柄が中段となる位置を停止位置として定めた停止位置データを作成することとなる。
また、停止ポイントデータ作成手段123aにより作成された停止ポイントデータにおいて、メインリール21a〜21cの所定の位置から5個の図柄の範囲内がすべて停止不可位置となっていた場合には、予め定められた所定の優先順位に基づいて停止ポイントデータを作成し直すとともに、作成し直された停止ポイントデータの中で、最も優先順位の高い位置を停止位置として定めた停止位置データを作成し直すように構成することができる。また、最も優先順位の高い位置が複数あった場合には、所定の停止テーブルに基づいて停止位置を定めるように構成することができる。さらに、停止テーブルを参照したものの、当該停止テーブルに定められている停止位置と、上述した優先順位の高い位置とが異なっていた場合には、プログラムにより定められている条件(たとえば、ストップボタン33a〜33cが操作された時点で有効ライン上に位置していた図柄番号から最も遠い図柄番号が中段となる位置を停止位置とする等の条件)に基づいて停止位置を決定するように構成することができる。
なお、上述の「所定の優先順位」としては、たとえば、当該位置でメインリール21a〜21cが停止してしまった場合における遊技者の有利度合いに基づき、遊技者にとっての有利度合いが低ければ低い程、優先順位が高くなるように定めることができる。具体的には、当該位置でメインリール21a〜21cが停止してしまった場合に、遊技者が遊技メダルを獲得できる枚数(特別役においては、MBゲームの実行により獲得できる枚数)が少なければ少ない程、当該位置の優先順位が高くなるように定めることができる。すなわち、本実施形態に係るスロットマシン1では、MBで同時に当選する特別役の図柄の組み合わせが停止表示されることとなる位置が最も優先順位が低く、小役が停止表示されることとなる位置、再遊技役が停止表示されることとなる位置の順に優先順位が高くなるように定めることができる。このように定めることにより、メインリール21a〜21cの所定の位置が中段にあるときにストップボタン33a〜33cが操作された場合でも、遊技者が獲得できる利益を最小限に押さえた状態で、メインリール21a〜21cを停止させることができる。
また、特に図示していないが、停止位置決定手段123bは、停止ポイントデータに基づいて、上述以外の左リール21aの各位置についてもすべて、停止位置を定めた停止位置データを作成する。また、特に図示していないが、停止位置決定手段123bは、メインリール21a〜21cのうち、回転中のリールの全てについて、停止位置データを作成する。したがって、停止位置決定手段123bは、中リール21b及び右リール21cが回転中であれば、これらの中及び右リール21b、21cについて作成された停止ポイントデータに基づき、これらのリール21b21cについても停止位置データを作成する。そのため、本実施形態に係るスロットマシン1では、停止ポイントデータ作成手段123a及び停止位置決定手段123bにより、各ストップボタン33a〜33cが操作される前に、メインリール21a〜21cのうち、回転中の全てのリールについて、メインリール21a〜21cの各位置に応じた停止位置が決定されることとなる。
(回転位置検出手段124)
回転位置検出手段124は、ストップボタン33a〜33cが操作された時点におけるメインリール21a〜21cの位置を検出するためのものである。具体的には、回転位置検出手段124は、特に図示していないが、ステッピングモータ(リール駆動手段22a〜22c)から出力されるパルス信号をカウントするためのカウント手段、及び、このカウント手段によるパルス信号のカウント値をリセットするためのリセット手段などを備えている。より具体的には、各メインリール21a〜21cが回転を開始し、すべてのメインリール21a〜21cが所定の速度で定速回転するようになった後、リールセンサ(図示しておらず)により被検知部材(インデックス)の通過が検知されたことを契機として、カウント手段が、ステッピングモータから出力されるパルス信号のカウントを開始する。そして、ストップボタン33a〜33cが操作された時点におけるカウント値に基づいて、被検知部材(インデックス)の回転角度を算出し、これによりストップボタン33a〜33cが操作された時点におけるメインリール21a〜21cの位置を検出することとなる。また、カウント手段によるパルス信号のカウント値は、リールセンサにより被検知部材(インデックス)の通過が検知される都度、リセット手段によりリセットされ、この時点から新たにパルス信号のカウントが行われるものとなっている。
(回転停止制御手段125)
回転停止制御手段125は、ストップボタン33a〜33cの操作に基づき、停止位置データ作成手段123aにより作成された停止位置データにおいて当該ストップボタン33a〜33cが操作された時点のメインリール21a〜21cの位置に対応して定められた停止位置で、これらのメインリール21a〜21cを停止させるためのものである。すなわち、ストップボタン33a〜33cが操作されると、このストップボタン33a〜33cが操作された時点のメインリール21a〜21cの位置に対応して、停止位置データにおいて定められている停止位置で、メインリール21a〜21cは停止することとなる。
以下に、小役が当選したときのリール制御手段120による停止制御の例として、小役1−A1が当選役である場合について、その押し順毎に説明する。なお、図11に示すように小役1−A1に対しては、ベル−01、ベル−02、ベル−03、ベル−18及びベル−19が重複当選し、ストップボタン33a〜33cの操作態様により停止図柄が異なるように構成されている。
[ストップボタン33a〜33cが中左右の順で操作されたとき]
当選役として小役1−A1が決定されたときに、第1停止として中ストップボタン33bが操作されると、リール制御手段120は、上述した停止テーブル及び停止ポイントデータに基づいて、ベル−01を構成する図柄のうち、中リール21bに割り当てられた「ベル」の図柄を有効ライン上(中段)に引き込んで停止させる(図12参照)。例えば、中リール21bの4番の「チェリー」の図柄が有効ライン上にあるときに中ストップボタン33bが操作されると、リール制御手段120は、6番の「ベル」の図柄を有効ライン上に停止させる。
次に、第2停止として左ストップボタン33aが操作されると、リール制御手段120は、停止テーブル及び停止ポイントデータに基づいて、ベル−01を構成する図柄のうち、左リール21aに割り当てられた「ブランクB」の図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる(図12参照)。例えば、左リール21aの11番の「ベル」の図柄が有効ライン上にあるときに左ストップボタン33aが操作されると、リール制御手段120は、14番の「ブランクB」の図柄を有効ライン上に停止させる。
さらに、第3停止として右ストップボタン33cが操作されると、リール制御手段120は、停止テーブル及び停止ポイントデータに基づいて、ベル−01を構成する図柄のうち、右リール21cに割り当てられた「ベル」の図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる(図12参照)。例えば、右リール21cの11番の「バー」の図柄が有効ライン上にあるときに右ストップボタン33cが操作されると、リール制御手段120は、14番の「ベル」の図柄を有効ライン上に停止させる。上述したように、中リール21b及び右リール21cにおける「ベル」の図柄、及び、左リール21aにおける「ブランクB」の図柄は、4コマ間隔で配置されていることから、必ず有効ライン上に停止させることができる。このように、正解押し順でストップボタン33a〜33cを操作すると8枚(特別遊技中は2枚)の遊技メダルを獲得することができる。
[ストップボタン33a〜33cが中右左の順で操作された場合]
第1停止として中ストップボタン33bが操作されると、リール制御手段120は、上述したように、停止テーブル及び停止ポイントデータに基づいて、ベル−01を構成する図柄のうち、中リール21bに割り当てられた「ベル」の図柄を有効ライン上(中段)に引き込んで停止させる(図12参照)。次に、第2停止として右ストップボタン33cが操作されると、リール制御手段120は、停止テーブル及び停止ポイントデータに基づいて(図示せず)、ベル−18又はベル−19を構成する図柄のうち、「リプレイ」の図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる。さらに、第3停止として左ストップボタン33cが操作されると、リール制御手段120は、停止テーブル及び停止ポイントデータに基づいて(図示せず)、「ベル」または「リプレイ」の図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる。このように、第2停止で正解押し順と異なるストップボタンを操作すると、ベル−18又はベル−19の図柄が有効ライン上に停止することとなり、1枚の遊技メダルを獲得することができる。
[ストップボタン33a〜33cが左中右の順で操作された場合]
第1停止として左ストップボタン33aが操作されると、リール制御手段120は、停止テーブル及び停止ポイントデータに基づいて(図示せず)、ベル−02又はベル−03を構成する図柄のうち、左リール21aに割り当てられた「ブランクA」の図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる。次に、第2停止として中ストップボタン33bが操作されると、リール制御手段120は、「緑7」の図柄を有効ライン上に停止させることができるときはこの図柄を停止させ、停止させることができないときははずれ目となる図柄を有効ライン上に停止させる。さらに、第3停止として右ストップボタン33cが操作されると、リール制御手段は、「赤7」又は「緑7」の図柄を有効ライン上に停止させることができるときはこの図柄を停止させ、停止させることができないとははずれ目となる図柄を有効ライン上に停止させる。したがって、ストップボタン33a〜33cが左中右の順で操作がされたときは、その操作タイミングに応じて、ベル−02又はベル−03の図柄の組み合わせが有効ライン上に停止して1枚の遊技メダルを獲得できる場合とはずれとなる場合がある。
[ストップボタン33a〜33cが左右中の順で操作された場合]
第1停止として左ストップボタン33aが操作されると、リール制御手段120は、停止テーブル及び停止ポイントデータに基づいて(図示せず)、ベル−02又はベル−03を構成する図柄のうち、左リール21aに割り当てられた「ブランクA」の図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる。次に、第2停止として右ストップボタン33cが操作されると、リール制御手段120は、「緑7」又は「赤7」の図柄を有効ライン上に停止させることができるときはこの図柄を停止させ、停止させることができないときははずれ目となる図柄を有効ライン上に停止させる。さらに、第3停止として中ストップボタン33cが操作されると、リール制御手段は、「緑7」の図柄を有効ライン上に停止させることができるときはこの図柄を停止させ、停止させることができないとははずれ目となる図柄を有効ライン上に停止させる。したがって、ストップボタン33a〜33cが左右中の順で操作がされたときは、その操作タイミングに応じて、ベル−02又はベル−03の図柄の組み合わせが有効ライン上に停止して1枚の遊技メダルを獲得できる場合とはずれとなる場合がある。
[ストップボタン33a〜33cが右左中の順で操作された場合]
第1停止として右ストップボタン33cが操作されると、リール制御手段120は、停止テーブル及び停止ポイントデータに基づいて(図示せず)、ベル−02又はベル−03を構成する図柄のうち、右リール21cに割り当てられた「緑7」または「赤7」の図柄を有効ライン上に停止させることができるときはこの図柄を停止させ、停止させることができないときははずれ目となる図柄を有効ライン上に停止させる。次に、第2停止として左ストップボタン33aが操作されると、リール制御手段120は、「ブランクA」の図柄を有効ライン上に停止させる。さらに、第3停止として中ストップボタン33cが操作されると、リール制御手段は、「緑7」の図柄を有効ライン上に停止させることができるときはこの図柄を停止させ、停止させることができないとははずれ目となる図柄を有効ライン上に停止させる。したがって、ストップボタン33a〜33cが右左中の順で操作がされたときは、その操作タイミングに応じて、ベル−02又はベル−03の図柄の組み合わせが有効ライン上に停止して1枚の遊技メダルを獲得できる場合とはずれとなる場合がある。
[ストップボタン33a〜33cが右中左の順で操作された場合]
第1停止として右ストップボタン33cが操作されると、リール制御手段120は、停止テーブル及び停止ポイントデータに基づいて(図示せず)、ベル−02又はベル−03を構成する図柄のうち、右リール21cに割り当てられた「緑7」または「赤7」の図柄を有効ライン上に停止させることができるときはこの図柄を停止させ、停止させることができないときははずれ目となる図柄を有効ライン上に停止させる。次に、第2停止として中ストップボタン33cが操作されると、リール制御手段は、「緑7」の図柄を有効ライン上に停止させることができるときはこの図柄を停止させ、停止させることができないとははずれ目となる図柄を有効ライン上に停止させる。さらに、第3停止として左ストップボタン33aが操作されると、リール制御手段120は、「ブランクA」の図柄を有効ライン上に停止させる。したがって、ストップボタン33a〜33cが右左中の順で操作がされたときは、その操作タイミングに応じて、ベル−02又はベル−03の図柄の組み合わせが有効ライン上に停止して1枚の遊技メダルを獲得できる場合とはずれとなる場合がある。
以上のように、小役1−A〜小役1−Dに当選すると、予め割り当てられた操作態様(正解押し順)でストップボタン33a〜33cが操作されるとベル−01の図柄の組み合わせが有効ライン上に停止し、それ以外の押し順(不正解押し順)で操作されると、ストップボタン33a〜33cの操作タイミングに応じて、ベル−02、ベル−03、ベル−18又はベル−19の図柄の組み合わせを停止させることができるときはこの図柄の組み合わせが停止し、停止させることができないときは、はずれ目が停止する。
なお、以上の説明は、リール制御手段120によるメインリール120の停止制御を、停止テーブル及び停止ポイントデータに基づいて行った場合について説明したが、重複当選している小役のうち、どの小役の図柄を停止させるかは「個数優先制御」又は「枚数優先制御」に従って決定されるように構成してもよい。ここで、「個数優先停止制御」とは、1つのメインリール(21a〜21cの各々)の停止時に、その図柄を有効ラインに停止させたときに入賞可能性を有する役の数が最も多くなるように、メインリール21a〜21cを停止制御することを指す。また、「枚数優先停止制御」とは、重複当選している複数の小役のうち、最も払い出し枚数が多い役に対応する図柄の組み合わせが有効ライン上に停止するようにメインリール21a〜21cを停止制御することを指す。
なお、図11には、後述する各遊技状態における役の当選確率(役抽選テーブルの構成)も示している。ここで、各役に示される「−」は、その遊技状態では当該役の抽選は行われないことを示している。また、MBが当選してその図柄の組み合わせが有効ライン上に停止したときの特別遊技状態においては、役の抽選が行われた後、役の抽選結果に関わらず、全ての小役の当選フラグをオン状態に設定する。例えば、役の抽選結果がハズレの場合でも、小役に対応する図柄の組み合わせが停止可能な状態となる。また、役の抽選結果が再遊技役に当選した場合には、小役又は再遊技役のうちから予め定められた図柄の組み合わせが停止可能な状態となる。このMBによる特別遊技状態で用いられる役抽選テーブルにおいて、小役の当選確率は、この特別遊技に移行する前の遊技状態(内部中状態を含む)の当選確率と同じにすることができる。
また、どの役にも当選しない確率(いわゆる「ハズレ」の場合の確率)は、特別役、小役及び再遊技役の当選確率の合計を1から引いた確率である(特別役と小役又は再遊技役は重複当選する場合がある)。なお、「ハズレ」は設けなくてもよい(抽選により、何れかの役に必ず当選するように構成してもよい)。
また、以上のように、本実施形態に係るスロットマシン1では、特別遊技中(MB遊技中)は、全ての小役が当選した状態(後述するように、フラグ情報記憶手段160の全ての小役のフラグがオンとなっている状態)で、予め定められた役の図柄の組み合わせを有効ライン上に停止させる(入賞させる)ように構成されている。すなわち、特別遊技状態では、全ての小役が当選している状態で、予め定められた小役(例えば、ベル−01)の図柄の組み合わせを有効ライン上に停止させるように構成されている。このとき、再遊技役の当選確率は、上述したように、この特別遊技に移行する前の遊技状態の当選確率と同じである。しかしながら、本実施形態に係るスロットマシン1がこの構成に限定されることはなく、例えば、遊技に対してベットされる遊技メダルの枚数(規定数)に応じて、役の当選確率を変化させる(参照する役抽選テーブルを切り替える)ように構成することができる。さらにこのとき、上述のように役の抽選結果に関わらず所定の小役(例えばベル−01)の図柄の組み合わせを有効ライン上に停止させるのではなく、このようにして切り替えられた役抽選テーブルによる抽選の結果に応じて、有効ライン上に停止する図柄の組み合わせを決定するように構成することができる。具体的には、上述したように、非内部中の遊技(通常遊技状態における遊技)と内部中遊技状態の遊技は、規定数を3枚とし、特別遊技は規定数を2枚とする。そして、規定数によって参照する役抽選テーブルを切り替えることにより、非内部中及び内部中の遊技のときの役の当選確率と、特別遊技のときの役の当選確率とが異なるようにすることもできる。つまり、同じ遊技状態でも、規定数によってリプレイの当選確率を異なる値にすることができる。この場合、特別遊技が終了すると、規定数が3枚となり、この特別遊技が実行される前の遊技状態に戻り、当該遊技状態の役の当選確率で遊技が行われる。
(停止図柄判定手段130)
停止図柄判定手段130は、メインリール21a〜21cの全てが停止したときに、上述の有効ライン上に役の図柄の組み合わせが並んでいるか否かを判定し、並んでいるものがあれば当該遊技でその役が成立した(入賞した)、又は、遊技状態が移行する特定図柄が停止したと判定する。このとき、停止図柄判定手段130は、リール位置検出手段23a〜23cを用いて、例えばステッピングモータの停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上に位置する図柄を判定し、これに基づいて、役の成立(入賞)の有無を判定する。なお、メインリール21a〜21cを停止させる際の制御にテーブルを用いている場合には、メインリール21a〜21cが実際に停止してから停止図柄判定手段130が図柄の組み合わせを判定するのではなく、リール制御手段120によってテーブルを用いてメインリール21a〜21cの停止位置が定められた時に、有効ライン上に停止する図柄の組み合わせを判定するようにしてもよい。
(払出し制御手段140)
払出し制御手段140は、停止図柄判定手段130による判定の結果、成立(入賞)している役(本実施形態に係るスロットマシンにおいてはベル−01〜ベル−21及びスイカ)に応じた遊技メダルの払い出しを行う。ここで、本実施形態に係るスロットマシン1においては、払出し制御手段140に設けられた遊技媒体貯留手段141により、内部に所定の枚数(例えば50枚)の遊技メダルを貯留することができる(以下、このスロットマシン1の内部に貯留されている遊技メダルを「クレジット」と呼ぶ)。メダル投入口51から最大のベット数(本実施の形態では3枚)以上の遊技メダルが投入されるか、若しくは、遊技メダルが払い出される役に入賞すると、払出し制御手段140は、その遊技メダルを遊技媒体貯留手段141に記憶(内部に貯留)する。なお、貯留されている遊技メダル(クレジット)の枚数が所定の枚数(上述の場合50枚)を超えると、払出し制御手段140は、超えた枚数の遊技メダルの払い出しを、ホッパー装置50に行わせるように構成されている。また、払出し制御手段140は、精算ボタン34が操作されると、ベットされている遊技メダル及び貯留されている遊技メダル(クレジット)の払い出しを、ホッパー装置50に行わせるように構成されている。このとき、ベットされている遊技メダル及び遊技媒体貯留手段141の貯留数は0になる。
(設定値設定手段150)
設定値設定手段150は、図示しない設定キーの操作により、本実施形態に係るスロットマシン1における役の抽選や払い出しに関する設定等を行うものである。このスロットマシン1においては、電源がオフされている状態で設定キーをオンにして電源を投入し、所定の操作を行って設定値を入力した後、設定キーをオフすると、この設定値が設定値記憶手段151に記憶されるように構成されている。例えば、1〜6までの6段階の設定値を設定することができ、役抽選手段110は、当該設定値に応じて役の当選確率を変化させ、これにより、払い出される遊技メダルの出玉率(払出し率)を変化させるように構成されている。したがって、図11に示す当選確率は一例である。また、設定値の変更が行われると遊技に関する情報のうちの一部(特別役の当選フラグや通常遊技状態、再遊技確率変動遊技状態などの遊技状態)は保持される一方、他の情報(リールの駆動状態や小役の当選フラグなど)は初期化されるように構成することもできる。また、特別役を有するスロットマシンにおいては、特別遊技状態にあるときは、上記操作を行っても設定値の変更ができないように構成することもできる。さらに、内部中遊技状態においても設定値の変更ができないように構成してもよい。
図14に示すように、設定値設定手段150は、電源が投入されると、前扉3が開放されていて、且つ、設定キーがオンになっているかを判定する(ステップS530)。さらに、設定値設定手段150は、前扉3が開放された状態で設定キーがオンになっていると判断すると、RAM103の状態をチェックする(ステップS531)。例えば、RAM103が、記憶しているデータのチェックサムを生成してこれらのデータとともに記憶する機能を有する場合、設定値設定手段150は、RAM103の現在のデータから求められるチェックサムと、RAM103に記憶されているチェックサムとを比較し、一致をすればRAM103が正常であると判断し、一致しなければ異常であると判断する。設定値設定手段150は、このRAM103の状態のチェックの結果から(ステップS532)、正常であると判断すると正常な状態で設定値の変更が開始される旨の制御コマンド(正常設定値変更開始コマンド)をサブ制御基板200に送信し(ステップS533)、異常であると判断すると異常がある状態で設定値の変更が開始される旨の制御コマンド(異常設定値変更開始コマンド)をサブ制御基板200に送信する(ステップS534)。そして、設定値設定手段150は、設定キーがオフされるのを監視し(ステップS535)、設定キーがオフされると、設定された設定値を設定値記憶手段151に記憶させるとともに、この設定値を含む制御コマンド(設定値変更終了コマンド)をサブ制御基板200に送信する(ステップS536)。また、ステップS530で設定キーがオフであると判断すると、設定値設定手段150はサブ制御基板200に対して電源断復帰時コマンドを送信する(ステップS537)。
(フラグ情報記憶手段160)
フラグ情報記憶手段160は、役抽選手段110によって何らかの役に対するフラグがオンになった場合に、当選した役の種類及びそのフラグがオンになったことを記憶するように構成されている。なお、特別役を有するスロットマシンにおいては、フラグ情報記憶手段160に記憶されている情報が消去されるタイミング(当選フラグがオフとなるタイミング)は、特別役とそれ以外の役とで異なっている。すなわち、特別役の場合、フラグ情報記憶手段160に記憶されている情報は、特別役の図柄が有効ライン上に揃ったことを条件として消去され、特別役の図柄が有効ライン上に揃わなければ次遊技以降、当該図柄が有効ライン上に揃うまで持ち越されるのに対し、それ以外の役の場合には、その役に対する図柄が有効ライン上に揃うか否かに関わらず、当該遊技の終了の際に消去され、次遊技まで持ち越されることはない。
(特別役持ち越し手段170)
特別役持ち越し手段170は、役抽選手段110により特別役に当選し、フラグ情報記憶手段160に、この特別役に対するフラグが立てられると、当選した特別役の図柄が有効ライン上に揃うまで、その当選役を持ち越し(フラグが立てられた状態を維持し)、特別役の図柄が有効ライン上に揃うと特別役の持ち越しを終了する(フラグが下げられる)。なお、特別役のうちCB及びSBと、その他の役は、当選した遊技で図柄を揃えることができないと、フラグは下げられる(次遊技に持ち越すことはできない)。この特別役持ち越し手段170は、当選役記憶手段としての機能を有する。
(遊技状態制御手段180)
遊技状態制御手段180は、このスロットマシン1における遊技状態を制御するものであり、通常遊技制御手段181、特別遊技制御手段182、及び、再遊技確率変動遊技制御手段183を有して構成される。図15に示すように、このスロットマシン1の電源が投入されたときやリセットされたとき(「RAMクリア」とも呼ばれる)のような初期状態において、遊技状態制御手段180は、通常遊技制御手段181を実行し、このスロットマシン1は、通常遊技状態(非内部中)RT0になる。ここで、「非内部中」とは、電源投入やRAMクリア時のように特別役に当選していない状態のことを指す。
そして、この通常遊技状態RT0において、役抽選手段110により特別役に当選すると、遊技状態制御手段180は、再遊技確率変動遊技制御手段183を起動し、このスロットマシン1は、内部中遊技状態RT1に移行する。ここで、「内部中」とは、特別役に当選はしているが、有効ライン上にこの特別役に対応する図柄の組み合わせを揃えていない状態のことである。また、再遊技確率変動遊技とは、リプレイ(再遊技役)の当選確率が通常遊技状態RT0とは異なるように構成された遊技である。また、図11に示す内部中遊技状態RT1の当選確率のように、リプレイ(再遊技役)の当選確率が通常遊技状態RT0よりも高く設定されている遊技状態を「リプレイタイム(RT)」とも呼ぶ。このように、内部中遊技状態RT1に移行すると、特別役持ち越し手段170により、当選した特別役の図柄の組み合わせが有効ライン上に揃うまで当選役が持ち越される(すなわち、内部中遊技状態RT1が継続される)。
また、内部中遊技状態RT1において、当選した特別役に対応する図柄の組み合わせを有効ライン上に揃えると、遊技状態制御手段180は特別遊技制御手段182を実行し(作動させ)、このスロットマシン1は、特別遊技状態RT2になる。特別遊技状態RT2に移行すると、所定の終了条件を満たすまで通常遊技以上の遊技メダルの獲得を期待できる遊技者にとって有利な遊技(特別遊技)が実行される。ここで、所定の終了条件とは、上述したように、例えばその特別遊技状態RT2において、遊技者に対して所定の枚数以上の遊技メダルが払い出された場合である。この特別遊技状態RT2において所定の終了条件が満たされると、特別遊技制御手段182の作動が終了し、通常遊技制御手段181が実行されて通常遊技状態RT0に移行する。
なお、いずれの遊技状態においても、入賞役(小役)に当選して対応する図柄の組み合わせを有効ライン上に揃える(入賞する)と払出し制御手段140により所定の枚数の遊技メダルが払い出され(若しくは貯留され)、再遊技役(リプレイ)に当選して対応する図柄の組み合わせを有効ライン上に揃えると再遊技が実行されるように構成されている。また、以上の遊技状態の説明は一例であり、本発明がこの遊技状態の遷移に限定されることはない。例えば、有効ライン上に当選役の図柄の組み合わせが揃うことにより遊技状態を移行させるように構成してもよいし、当選役の図柄の組み合わせが揃う有効ライン以外の有効ラインに、当選役とは異なる遊技状態移行図柄を表示させて、遊技状態を移行させてもよい。
(遊技情報出力手段185)
遊技情報出力手段185は、メイン制御基板100に接続された外部出力端子70を介して、遊技に関する情報を出力するものである。ここで、遊技に関する情報とは、スタートレバー32が操作されたときの情報、投入された遊技メダルや払い出された遊技メダルの情報、特定の図柄の組み合わせ(例えば「7−7−7」)が有効ライン上に表示されたときの情報等であって、これらの情報に基づいて遊技回数やボーナスゲームの開始を外部装置で表示する(若しくは管理する)ための情報である。例えば、スタートレバー32が操作されたときの情報により遊技回数を表示することができ、投入された遊技メダルと払い出された遊技メダルの差から差枚数を表示することができる。また、特定の図柄が有効ライン上に表示されたときの情報により、ボーナスの回数を表示することができる。具体的な処理については後述する。
(フリーズ制御手段190)
フリーズ制御手段190は、所定の条件を満たしたときに、遊技の進行を所定時間不能にする(一時停止状態にする)又は抽選結果を停止表示させる制御を遅延するフリーズを行う。
遊技の進行を所定期間一時停止状態にして遅延させる「フリーズ演出」としては、例えば、遊技媒体(遊技メダル)の受付け、予めクレジットされた遊技媒体の賭け枚数を定めるためのベットボタン31の操作の受付け、遊技を開始するためのスタートレバー32の操作の受付け、又は、メインリール21a〜21cの停止操作の受付け(ストップボタン33a〜33cの操作の受付け)に関する機能を一時停止状態にすることが挙げられる。
フリーズ演出としては、前述した遊技の進行に関わる全ての機能に関して一時停止状態にしてもよいし、一部の機能に関してのみ一時停止状態にしてもよい。
遊技の進行を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく制御処理(通過センサによる遊技媒体の投入検出処理、ベットボタン31の操作に基づいた賭け枚数設定処理、スタートレバー32の操作に基づいたリール回転処理または役抽選処理、ストップボタン33a〜33cの操作に基づいたリール停止処理)を行わないことが挙げられる。
フリーズ演出によって遊技の進行を一時停止している期間中に遊技者の操作に基づいた入力信号が発せられたときは、入力信号に基づく制御処理を行わない、入力信号を受付けない、入力信号の送信を所定期間が経過するまで遅延させるなどの処理を行うことで、フリーズ演出を行わない場合と比べ1回の遊技における終了タイミングが遅延することになる。
スタートレバー32の操作に基づいて行われるフリーズ演出に関しては、スタートレバー32が操作されたときに所定期間はメインリール21a〜21cの回転を行わずに所定期間の経過後にメインリール21a〜21cの回転を行う場合や、スタートレバー32が操作されたときに所定期間は役抽選とメインリール21a〜21cの回転を行わずに所定期間の経過後に役抽選とメインリール21a〜21cの回転を行う場合や、スタートレバー32が操作されたときに所定期間は役抽選を行うがメインリール21a〜21cの回転は行わずに所定期間の経過後にメインリール21a〜21cの回転を行う場合や、スタートレバー32が操作されて役抽選が行われた後に所定期間を設定し所定期間中はメインリール21a〜21cの回転や停止を行う場合が挙げられる。
ストップボタン33a〜33cの操作に基づいて行われるフリーズ演出に関しては、ストップボタン33a〜33cの操作の受付けに基づいて行うフリーズ演出とストップボタン33a〜33cの操作の結果、特定の図柄がメインリール21a〜21c上に停止表示されたことに基づいて行うフリーズ演出において、フリーズ演出の制御処理が異なる。
ストップボタン33a〜33cの操作の受付けに基づいて行うフリーズ演出の制御処理は、回転しているメインリール21a〜21cの停止制御処理を行わないことが挙げられる。これにより所定期間においては、遊技者が回転しているメインリール21a〜21cを停止できなくなるが、所定期間が経過したことによりストップボタン33a〜33cの操作の受付け処理より後の停止制御処理を行うので、停止受付けからリール停止までのタイミングを遅延させることができる。
ストップボタン33a〜33cの操作の結果、特定の図柄がメインリール21a〜21c上に停止表示されたことに基づいて行うフリーズ演出の制御処理は、ストップボタン33a〜33cのうち、最後のストップボタン以外のストップボタンの操作で特定の図柄がリール上に停止表示されたときは、次に停止するストップボタンの停止制御を行わず、最後のストップボタンの操作で特定の図柄がリール上に停止表示されたときは、次の遊技を開始するベットボタン31の操作に基づいた賭け枚数設定処理、通過センサによる遊技媒体の投入検出処理、または、再遊技役(リプレイ)の図柄の組み合わせが有効ライン上に停止したときに行う自動賭け枚数設定処理に基づく制御処理を行わないことが挙げられる。
フリーズ演出を行う所定期間は、遊技者の操作に基づく遊技進行制御を一時停止させるが、遊技の進行に関わらない遊技機動作は実行可能である。例えば、ストップボタン33a〜33cの操作に基づく停止制御処理は行わないが、メインリール21a〜21cの回転態様は任意に設定することができる。
所定期間におけるメインリール21a〜21cの回転態様として、メインリール21a〜21cを通常回転とは逆方向に回転すること、メインリール21a〜21cを所定図柄数だけ回転させて特定の図柄組合せを停止すること、複数のメインリール21a〜21cのうち所定のリールを停止状態にして他のリールを回転状態にすること、メインリール21a〜21cの回転速度を変化すること、または、遊技者の操作に起因してメインリール21a〜21cの動作を変化することが挙げられる。
フリーズ演出を行う所定期間は、所定の条件(遊技者の操作、抽選等)によって変化させることができる。ここで、所定の条件とは、遊技者による操作(スタートレバー32、ベットボタン31、ストップボタン33a〜33c、清算ボタン32)に基づく信号の検出や抽選による所定の結果が挙げられる。また、変化させることとは一時停止期間を短くすることや長くすることが挙げられる。
一時停止期間を短くする制御処理として、一時停止期間を強制終了すること、または、一時停止期間よりも短い期間に書き換えることが挙げられる。そして、一時停止期間を長くする制御処理として、一時停止期間の後に他の期間を追加すること、または、一時停止期間よりも長い期間に書き換えることが挙げられる。また、フリーズ演出に基づく一時停止期間は、最大時間が定められたものでなく、遊技者の操作に基づき一定の結果が得られるまで継続してもよい。
フリーズ演出を行う一時停止期間は、ウエイト期間の経過後に設定してもよいし、ウエイト期間を含んで設定してもよい。ウエイト期間を含んだ場合は、ウエイト期間中にフリーズ演出が終了するか否かを判断して、終了する場合は、ウエイト期間後にフリーズ演出期間を設定する態様やフリーズ演出終了後に残りのウエイト期間を再開する態様が挙げられる。または、予めウエイト期間よりも長い期間のフリーズ演出期間を設けることで、このような判断処理を省略することも可能である。
フリーズ演出として、あたかも通常の遊技を進行しているかのような疑似遊技フリーズ演出を行うことが挙げられる。疑似遊技フリーズ演出は、スタートレバー32が操作されたことに基づいたスタートレバー受付け処理からメインリール21a〜21cの回転開始処理までの間にフリーズ演出期間を定め、フリーズ演出期間中は、通常の遊技のようにスタートレバー32の操作に基づいてリール回転制御を行い、ストップボタン33a〜33cの操作に基づいてリール停止制御を行う。但し、スタートレバー32の操作に基づく役抽選処理やストップボタン33a〜33cの操作に基づく入賞判定処理または払出し制御処理は行わない。
疑似遊技フリーズ演出では、ストップボタン33a〜33cが操作されたタイミング、メインリール21a〜21cのうち、特定のリールが回転したタイミング、又は、全てのリールが停止したタイミングで上下に揺動する動きを行ってもよい。これにより、通常の遊技であるか疑似遊技フリーズ演出であるかを示唆することができる。
なお、フリーズ制御は、所定の時間が経過すると終了するように構成されている。但し、所定の時間が経過する前に、所定の操作(スタートレバー32やストップボタン33a〜33cの操作)を行うと、フリーズ制御をキャンセルできるように構成することも可能である。また、所定の時間が経過する前に、さらに所定の時間だけフリーズ制御を実行するか否かを抽選で決定するように構成することも可能である。
(サブ制御基板200)
このようなスロットマシン1においては、遊技の結果に外部からの影響を加えることができないように、遊技を制御するメイン制御基板100とその遊技に対する演出を制御するサブ制御基板200とは分離して構成されている。そのため、メイン制御基板100は、サブ制御基板200で実行される演出を制御するために、上述の当選結果や遊技状態等の遊技に関する情報(制御状態)を含む制御コマンドをサブ制御基板200に送信するように構成されており、サブ制御基板200の演出制御基板300は、この制御コマンドを受信してその演出の態様を決定し、演出手段40を構成する画像表示装置41、各種演出用ランプ42、放音部(スピーカー)43、バックランプ44、サブリール46、ベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48により映像、光及び音響効果並びに第1リール表示窓11に表示される図柄を用いて演出を行うように構成されている。
このサブ制御基板200において演出制御基板300と画像音響生成基板400とは、図7に示すように、バス210に接続されている。演出制御基板300には、サブCPU310、乱数発生器320、RAM330、ROM340及びI/F回路350が設けられており、これらはバス210に接続されている。一方、画像音響生成基板400には、上述のバス210に接続された画像制御IC410及び音源IC440が設けられている。さらに、画像制御IC410には、ビデオRAM420及び画像ROM430と、画像表示装置41が接続されている。また、音源IC440には音源ROM450及びアンプ460が接続され、アンプ460には上部及び下部スピーカー43(43a,43b)が接続されている。また、バス210には、上述の各種演出用ランプ42(42a,42b)、バックランプ44、ベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48も接続されてその点灯・消灯動作が演出制御基板300により制御される。さらにバス210には、サブ入力手段45が接続されている。このサブ入力手段45は、サブ制御基板200で実行される演出に対して遊技者からの指示を与えるものであり、例えば、ボタン及び方向キーから構成されている。このサブ入力手段45は、例えば、図1に示すように、ストップボタン33a〜33cの上方に配置されている。
上述したように、サブリール46は、メインリール21a〜21cと同一の形状を有しており、また、中リール21b及び右リール21cとともに第1リール表示窓11を通して視認可能に配置されている。したがって、本実施形態に係るスロットマシン1は、遊技者に対し、第1リール表示窓11から見える3つのリール(9つの図柄)が、一般的なスロットマシンのリールであると認識させることができる。上述のように、メイン制御基板100のリール制御手段120で制御されるメインリール21a〜21cの停止図柄は、役抽選手段110の抽選結果により決定されるが、サブ制御手段200(演出制御手段300)により制御されるサブリール46はこの抽選結果に影響されることなく、図柄の停止位置を決定することができる。また、上述したように、メインリール21a〜21cは、ストップボタン33a〜33cが操作された時点から所定の時間内にその回転を停止させなければならないが、サブリール46にはこのような制約はない。但し、中リール21b及び右リール21cと一体のリールであることを遊技者に認識させるために、サブリール46の作動は、特定の場合を除いて、メインリール21a〜21cと同じ停止制御が行われる。このサブ制御手段200(演出制御手段300)によるサブリール46の制御の詳細については後述する。
サブCPU310は、ROM340に記録された演出用制御プログラムをRAM330に展開して実行し、画像音響生成基板400に設けられた画像制御IC410及び音源IC440を制御して、画像表示装置41やスピーカー43(43a,43b)を用いて映像や音響効果による遊技の演出を行うように構成されている。なお、画像表示装置41に表示される映像は、画像制御IC410が、画像ROM430に記憶された画像情報をビデオRAM420に展開して実行することにより表示され、また、スピーカー43(43a,43b)から出力される音響効果(音楽、音声、効果音等)は、音源IC440が音源ROM450から取り出した音響情報から再生され、アンプ460を介してスピーカー43(43a,43b)から出力される。
なお、このサブCPU310で実行される演出は、上述したように、メイン制御基板100から送信される制御コマンドを、サブCPU310がI/F回路350を介して受信し、この制御コマンドに応じて決定・制御されるが、この演出の態様(パターン)の一部は、演出制御基板300に設けられた乱数発生器320で発生された乱数値を用いて決定されるように構成されている。
また、ベットボタンランプ47は、ベットボタン31(1ベットボタン31a及びMAXベットボタン31b)の内部に配置されており、メイン制御基板100から送信される制御コマンドに基づいて演出制御基板300により制御が行われる(例えば、ベット可能なときに点灯し、ベットされたときに消灯する)。同様に、ストップボタンランプ48は、ストップボタン33a〜33cの各々の内部に配置されており、メイン制御基板100から送信される制御コマンドに基づいて演出制御基板300により制御が行われる(例えば、停止操作が受け付け可能となったときに点灯し、停止操作がされたときに消灯する)。
(メイン制御基板100での処理)
次に、図16〜図23を合わせて用いてメイン制御基板100で制御される各遊技における処理について説明する。ここで、図16は遊技開始時に遊技者がベット操作及びスタートレバー操作をするまでの処理の流れを示すフローチャートであり、図17はリールの回転から停止までの処理の流れを示すフローチャートであり、図18はリール停止後の処理の流れを示すフローチャートであり、図19は停止位置データ作成処理の流れを示すフローチャートであり、図20は停止位置決定処理の前段の流れを示すフローチャートであり、図21は停止位置決定処理の後段の流れを示すフローチャートであり、図23は1回の単位遊技において、メイン制御基板100からサブ制御基板200(演出制御基板300)に送信される制御コマンドの流れの一例を示す説明図である。なお、以降の説明において、メイン制御基板100のメインCPU101で実行される遊技用制御プログラムによる機能を「メイン制御手段」と呼ぶ。
図16に示すように、遊技が開始されると、メイン制御手段は、遊技状態制御手段180により、遊技状態を管理する(ステップS500)。すなわち、前回の遊技において遊技状態が変化したときは、当該遊技状態での遊技の開始のための処理(初期設定等)を行う。そして、メイン制御手段は、遊技の実行が可能になると、現在の遊技状態及び遊技メダルの受け付け(ベット)が可能になったことを示す遊技状態コマンドC1000をサブ制御基板200に送信する(ステップS501)。なお、メイン制御基板100からサブ制御基板200(演出制御基板300)に送信される制御コマンドは、図23に示されている。
遊技の開始時には、遊技者は、メダル投入口51から遊技メダルを投入するか、若しくは、ベットボタン31(1ベットボタン31a又はMAXベットボタン31b)を操作して遊技者の望む遊技メダルの数のベットを行う。なお、本実施形態に係るスロットマシン1のベット数は3枚(特別遊技時は2枚)に設定されている。メイン制御手段は、このベット操作が行われることを監視し(ステップS502)、ベット操作が行われると、メダル投入口51から投入された遊技メダルの枚数か若しくはベットボタン31の操作によりベットされた遊技メダルの枚数等の情報を含むベット情報をベットコマンドC1001としてサブ制御基板200に送信する(ステップS503)。ここで、前の遊技でリプレイ(再遊技役)の図柄の組み合わせが有効ライン上に停止したときは、遊技メダルが自動投入されたことを示すベットコマンドC1001が送信される。
さらに、メイン制御手段は、遊技者によりスタートレバー32が操作されたか否かを監視する(ステップS504)。そして、メイン制御手段は、スタートレバー32が操作されたと判断すると、役抽選手段110により役の抽選を行う(ステップS505)。具体的には、この役抽選手段110による役抽選処理は、現在の遊技状態に応じて、図11に示す設定の抽選テーブルを選択し、選択した抽選テーブルを用いて役の抽選を行う。なお、メイン制御手段は、当選役にレア役(例えば、当選確率が低く設定された当選役)が含まれるか否かを判断し、当選役にレア役が含まれていると判断したときは、上述したフリーズを実行するように構成してもよい。このフリーズの実行は、レア役に当選したときに必ず実行するように構成してもよいし、抽選で実行するか否かを決定してもよい。また、遊技状態に応じてフリーズを実行するか否かを決定してもよい。また、レア役に当選したときだけでなく、他の小役に当選したときにフリーズを実行するように構成してもよい(当選した小役に応じて、フリーズを実行するか否かの抽選の確率を変化させてもよい)。
役抽選手段110による役の抽選が行われると、メイン制御手段は、スタートレバー32が操作された情報(始動操作情報)をスタートレバー受付コマンドC1002としてサブ制御基板200に送信し(ステップS506)、また、例えば、スタートレバー32が操作されたときに、所定時間だけリール21a〜21cの少なくとも一部の回転開始を遅らせる制御(上述のフリーズ制御)が行われる場合は、メイン制御手段のフリーズ制御手段180はサブ制御基板200に対して待機演出コマンドC1003を送信し(ステップS507)、さらに役の抽選結果である当選情報を含み演出態様の決定を指示するための条件装置状態番号コマンドC1004をサブ制御基板200に送信する(ステップS508)。この条件装置状態番号コマンドC1004には、役抽選処理S505で押し順が設定された役(例えば、図11に示す小役1−A〜小役1−D)に当選している場合には、その押し順に関する情報も含まれる。
続いて、メイン制御手段は、図17に示すように、リール制御手段120により、リール駆動手段22a〜22cを駆動制御して、すべてのリール21a〜21cを回転させるように制御するが、まず、所定の条件を満たすと判定したときは(例えば、上述したように、レア役に当選してフリーズが実行されると判定したときは)、フリーズ制御を実行する(ステップS509)。本実施形態に係るスロットマシン1におけるフリーズ制御の具体的な処理については、後述する。
また、メイン制御手段は、前の遊技の開始(リール21a〜21cの回転開始)から最小遊技時間が経過しているかを監視し(ステップS510)、最小遊技時間を経過しているときはこの最小遊技時間のカウントを0にセットして次の遊技のために再度計時を開始する(ステップS511)とともに、リール駆動制御により全てのリール21a〜21cを回転させる(ステップS512)。なお、このステップS512においてリール制御手段120は、リール21a〜21cの各々の回転を開始させたときに、変動開始情報である第1〜第3回胴回転開始コマンドC1005〜C1007をサブ制御基板200に送信する。ここで、3つのリール21a〜21cのうち、左リール21aの回転が開始すると第1回胴回転開始コマンドC1005が送信され、中リール21bの回転が開始すると第2回胴回転開始コマンドC1006が送信され、右リール21cの回転が開始されると第3回胴回転開始コマンドC1007が送信される。そのため、第1〜第3回胴回転開始コマンドC1005〜C1007は、必ずしも図23に示される順番で送信されるわけではない。このようにして、リール21a〜21cがリール駆動手段22a〜22cによって回転されることで、リール21a〜21c上の図柄は、所定の速度でリール表示窓11において上下方向に変動表示される。
次に、メイン制御手段は、リール制御手段120により、停止位置データを作成する(ステップS513)。図19に示すように、リール制御手段120は、最初に停止ポイントデータを作成するリール(左リール21a)に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RAM103のアドレスをセットする(ステップS5131)。そして、停止ポイントデータを作成するリールが回転中であるか否かが判定される(ステップS5132)。このステップS5132で、回転中であると判定された場合、リール制御手段120は、停止ポイントデータを作成するために、計20個の8ビットのデータ領域(配列データ)を取得し(ステップS5133)、20個のデータ領域を初期化、すなわち、すべてのデータ領域の値を「00000001」とし(ステップS5134)、停止ポイントデータを作成する図柄の停止位置、すなわち、図柄番号として0番をセットする(ステップS5135)。
そして、リール制御手段120は、セットされた図柄番号が有効ライン上(中段)に位置する場合に、役抽選手段110による抽選の結果に基づき、いわゆる蹴飛ばし図柄(たとえば、MB−2に当選していない場合の、左リール21aにおける「赤7」又は「バー」の図柄)が停止表示されることとなるか否かが判定され(ステップS5136)、蹴飛ばし図柄が停止表示されると判定された場合は、セットされた図柄番号に対応するデータ領域の値を「00000000」とする(ステップS5137)。すなわち、当該図柄番号が中段となる位置を、停止不可位置と定める。
次に、リール制御手段120は、セットされた図柄番号が有効ライン上(中段)に位置する場合に、役抽選手段110による抽選の結果に対応する役を構成する図柄(いわゆる引き込み図柄)が停止表示されることとなるか否かが判定され(ステップS5138)、引き込み図柄が停止表示されると判定された場合は、セットされた図柄番号に対応するデータ領域において、引き込み図柄に対応するビットを「1」とする(ステップS5139)。また、リール制御手段120は、次に停止ポイントデータを作成する図柄の図柄番号をセットし(ステップS5141)、20個分の図柄の停止位置(図柄番号)について、停止ポイントデータの作成が終了したか否かが判定され(ステップS5141)、終了していないと判定されるとステップS5163に戻る、上記の処理を繰り返す。一方、終了したと判定された場合、作成された停止ポイントデータに基づき、リール21a〜21cの各位置の停止位置を定めた停止位置データを作成する停止位置決定処理が行われる(ステップS5142)。
この停止位置決定処理S5142において、リール制御手段120は、図20に示すように、停止テーブルを参照するために、当該停止テーブルが記憶されているアドレスをセットし(ステップS5150)、リール21a〜21cのうち、停止位置データを作成するリールの位置、すなわち、停止位置データ作成用図柄番号として0番をセットし(ステップS5151)、停止位置データ作成用図柄番号としてセットされている番号の次の番号を、検査用図柄番号としてセットする(ステップS5152)。次に、リール制御手段120は、停止ポイントデータの最大値を記憶しておくための最大値記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、最大値記憶データ領域の値を「00000000」とし(ステップS5153)、当該リールを停止させることが可能な停止可能位置を記憶しておくための停止可能位置記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする(ステップS5154)。そして、リール制御手段120は、作成された停止ポイントデータにおいて、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値よりも大きいか否かが判定され(ステップS5155)、大きいと判定された場合は、記憶されている最大値データ記憶領域の値が、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値に更新され(ステップS5157)、記憶されている停止可能位置記憶データ領域の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする(ステップS5157)。
次に、リール制御手段120は、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、記憶されている最大値データ記憶領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいか否かが判定され(ステップS5158)、検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいと判定された場合は、セットされている検査用図柄番号が停止位置データ作成用図柄番号からどの程度の距離(すなわち、図柄の数)離れているかを判定し、この距離に対応した停止可能位置記憶データ領域のビットを「1」とする(ステップS5159)。
また、リール制御手段120は、検査用図柄番号として次の図柄番号をセットし(ステップS5160)、セットされている停止位置データ作成用図柄番号から5図柄分について、上記処理が行われたか否かが判定され(ステップS5161)、5図柄分について上記処理が行われていないと判定された場合、ステップS5155に戻り上記の処理を繰り返す。一方、5図柄分について上記処理が行われたと判定された場合は、セットされている停止位置データ作成用図柄番号の次の番号を、テーブル検査用図柄番号としてセットする(ステップS5162)。
次に、リール制御手段120は、図21に示すように、セットされているテーブル検査用図柄番号は、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止位置として停止テーブルにおいて定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているものか否かを判定し(ステップS5163)、停止テーブルにおいて定められておらず、又は、停止可能位置として記憶されていないと判定された場合は、テーブル検査用図柄番号として次の図柄番号をセットする(ステップS5164)。さらに、リール制御手段120は、セットされている停止位置データ作成用図柄番号から5図柄分について、上記の停止テーブルにおける検索が行われたか否かが判定され(ステップS5165)、5図柄分について上記検索が行われていないと判定された場合は、ステップS5163に戻って上記の処理を繰り返し、5図柄分について上記検索が行われたと判定された場合は、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているもののうち、停止位置データ作成用図柄番号から最も遠くの停止可能位置の図柄番号を取得する(ステップS5166)。また、ステップS5163で停止テーブルにおいて定められ、かつ、停止可能位置として記憶されていると判定された場合は、ステップS5164〜ステップS5165を実行しないで次のステップに進む。
そして、リール制御手段120は、上記ステップS5163で、セットされているテーブル検査用図柄番号は、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止位置として停止テーブルにおいて定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されていると判定した場合には、セットされているテーブル検査用図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRAM103に記憶し、上記ステップS5163で図柄番号が取得された場合には、この取得された図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データとしてRAM103に記憶する(ステップS5167)。さらに、リール制御手段120は、停止位置データ作成用図柄番号として次の図柄番号をセットする(ステップS5168)。また、最後に、リール制御手段120は、20図柄分の停止位置データが作成されたか否かが判定し(ステップS5169)、作成されたと判定された場合は、停止位置決定処理を終了し、作成されていないと判定された場合はステップS5153に戻って上記処理を繰り返す。
図19に戻りリール制御手段120は、リール21a〜21cのうち、次に停止ポイントデータを作成するリールに対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RAM103のアドレスをセットし(ステップS5143)、全てのリール21a〜21cについて停止ポイントデータが作成されたか否かを判定し(ステップS5144)、作成されたと判定された場合は、停止位置データ作成処理S513を終了し、作成されていないと判定した場合は、ステップS5132に戻って上記処理を繰り返す。また、ステップS5132で現在のリールが回転中でないと判断した場合も、ステップS5143に進んで上記の処理を実行する。
図17に戻り、遊技者が、各ストップボタン33a〜33cを操作すると、そのときに発生する操作信号がメイン制御基板100に入力される。リール21a〜21cが変動表示されている状態で、メイン制御手段は、遊技者のストップボタン33a〜33cに対する停止操作によりこの操作信号が入力されるのを監視し(ステップS514)、この操作信号を受信すると、リール制御手段120により、役の抽選結果とストップボタン33a〜33cが操作されたときのリール21a〜21c上の図柄の位置(受付位置)により、一意の停止位置を決め、ストップボタン33a〜33cに対応するリール駆動手段22a〜22cを駆動制御することにより、そのリール駆動手段22a〜22cに係るリール21a〜21cの停止制御を行う(ステップS515)。ここで、回転する3つのリール21a〜21cに対する停止操作のうち、3つのストップボタン33a〜33cがどの順序で操作されたとしても、最初の操作を第1停止と呼び、次の操作を第2停止と呼び、最後の操作を第3停止と呼ぶ。また、メイン制御手段は、3つのストップボタン33a〜33cが遊技者により押されて、対応するリール21a〜21cの回転が停止される毎に、ストップボタン33a〜33cの操作情報として、第1停止受付コマンドC1008及び第1回胴回転停止コマンドC1009、第2停止受付コマンドC1010及び第2回胴回転停止コマンドC1011、並びに、第3停止受付コマンドC1012及び第3回胴回転停止コマンドC1013をサブ制御基板200に送信する(ステップS516)。これらの制御コマンドのうち、第1〜第3停止受付コマンドC1008,C1010,C1012は、ストップボタン33a〜33cの操作を受け付けたことを示すコマンドであり、また、第1〜第3回胴回転停止コマンドC1009,C1011,C1013は、リール21a〜21cが停止したこと示すコマンドである。また、このストップボタン33a〜33cの操作情報には、3つのストップボタン33a〜33cのうちの操作されたストップボタンの順番や、中段に停止した図柄の情報(停止位置)、及び、ストップボタン33a〜33cが押されたときのリール21a〜21c各々の位置の情報であって、リール21a〜21cにおけるリール表示窓11の中段にある図柄に関する情報(図柄受付位置情報)が含まれる。このステップS513〜S515の処理は、全てのリール21a〜21cの回転が停止するまで繰り返される(ステップS517)。
次に、全てのリール21a〜21cが停止すると、メイン制御手段は、停止図柄判定手段130により、有効ライン上にいずれかの役(抽選により当選した役)に対応する図柄の組み合わせが停止したか否かを判定し(ステップS518)、リール21a〜21cに停止した図柄の組み合わせに応じた演出の開始を指示するための、表示されている図柄の組み合わせに関する情報を示す作動図柄表示コマンドC1014をサブ制御基板200に送信する(ステップS519)。この作動図柄表示コマンドC1014は、例えば、特別役や入賞役(小役)、再遊技役(リプレイ)の図柄が有効ライン上に揃った場合に、対応する演出の実行をサブ制御基板200に指示するためのコマンドであり、図柄に応じた演出が無い場合も送信される。
また、メイン制御手段は、図18に示すように、遊技メダルの払い出しが開始されたことを示す情報をメダル払出開始コマンドC1015としてサブ制御基板200に送信する(ステップS520)。このメダル払出開始コマンドC1015には、払出されるメダルの枚数が設定されており、遊技メダルが払出される小役以外の図柄が有効ライン上に揃っているときは0枚が設定される。そして、メイン制御手段は、ステップS518の停止図柄の判定の結果、有効ライン上に特別役に対応する図柄(ボーナス図柄)の組み合わせが表示されていると判定したときは(ステップS521)、次遊技から特別遊技を実行する。また、有効ライン上にボーナス図柄が揃っていない場合に、入賞役(小役及び特殊役)に対応する図柄(小役図柄)が揃っている(入賞している)と判定したときは(ステップS522)、メイン制御手段は、払出し制御手段140により入賞した小役に対応する遊技メダルの払い出しを行い(ステップS523)、遊技メダルの払い出しが終了するとメダル払出終了コマンドC1016をサブ制御基板200に送信する(ステップS524)。一方、有効ライン上に入賞役の図柄が揃っていない場合に、有効ライン上にリプレイ(再遊技役)に対応する図柄(リプレイ図柄)が揃っていると判定したときは(ステップS525)、メイン制御手段は、現在ベットされている遊技メダルを次の遊技のベットとして持ち越す処理を行う(ステップS526)。
そして、メイン制御手段は、図15に示す条件、すなわち、全てのリール21a〜21cが停止したときに有効ライン上に並んでいる図柄の組み合わせに応じて遊技状態制御手段180により遊技状態を設定する(ステップS527)。こうして、一回の遊技に対する処理が終了すると、メイン制御手段はその情報を作動終了コマンドC1017としてサブ制御基板200に送信する(ステップS528)。
なお、図23には図示していないが、ベットボタン31及びストップボタン33a〜33cに対する操作の状態(受付け不可/受付け可能)が変化すると、その状態が受付状態コマンドとしてメイン制御基板100から演出制御基板300に送信され、ベットボタン31、スタートレバー32及びスタートボタン33a〜33cが操作されると、その状態が操作状態コマンドとしてメイン制御基板100から演出制御基板300に送信される。なお、ベットボタン31の操作状態には、遊技メダルの投入によるベットも含まれる。
また同様に、このスロットマシン1においてエラーが発生したことをメイン制御基板100が検知すると、サブ制御基板200に対してエラー通知コマンドが送信される。例えば、前扉3が開放されたことを検知すると、その旨を通知する制御コマンドとしてエラー通知コマンドがサブ制御基板200に対して送信される。また、エラー状態から正常な状態に復帰したことを検知すると、その旨を通知する制御コマンドとしてエラー解除コマンドがサブ制御基板200に対して送信される。例えば、前扉3が閉じられるとその旨を通知するエラー解除コマンドが送信される。また、メイン制御基板100は、ホッパー装置50において、遊技メダルが詰まったり、払い出す遊技メダルが無いために、遊技メダルの払い出しに所定の時間以上を要していたりすることを検知すると、このホッパー装置50に異常がある旨を通知するエラー通知コマンドをサブ制御基板200に送信し、異常状態が解除されてエラー前の状態に戻ると、その旨を通知するエラー解除コマンドが送信される。また、遊技中に何らかの理由により電源が切断された場合には、再度電源が投入されたときに、図14を用いて説明したように、その旨を通知するエラー解除コマンドがサブ制御基板200に対して送信される。さらに、前回の遊技が終了してから次の遊技のスタートレバー32が操作されるまでの間に精算ボタン34が操作されると、精算が開始されたことと精算が終了したことを示す制御コマンドがメイン制御基板100からサブ制御基板200に送信される。
(ベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48の制御)
上述したように、本実施形態に係るスロットマシン1においては、ベットボタン31及びストップボタン33a〜33cのそれぞれには、ベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48が内蔵されており、演出制御手段300によりこれらのランプの点灯及び消灯を制御することにより、演出が行われるように構成されている。また、通常の遊技では、メイン制御基板100で制御される遊技の進行にしたがって、ベット可能な状態になるとベットボタン31が点灯し、ベットが行われると消灯するように構成されている。同様に、ストップボタン33a〜33cに対する停止操作の受付けが不可のときは、各々のストップボタン33a〜33cが赤色に点灯し、受付けが可能になると青色に点灯し、停止操作が行われたストップボタン33a〜33は消灯する制御が行われる。
それでは、図23〜図28を用いて、メイン制御基板100から送信される制御コマンドに基づいて、演出制御基板300により、ベットボタン31及びストップボタン33aの点灯・消灯を制御する構成について説明する。ここで、図23はメイン制御基板100における操作情報送信処理を説明するためのフローチャートであり、図24は演出制御基板300におけるベットボタンランプ及びストップボタンランプの制御処理を説明するためのフローチャートであり、図25はランプ制御指示コマンド受信処理を説明するためのフローチャートであり、図26はランプデータ切替処理を説明するためのフローチャートであり、図27はランプ出力開始処理を説明するためのフローチャートであり、図28はメイン制御基板100で管理するボタン操作の状態に関するフラグを説明するための説明図である。
−メイン制御基板100における処理−
まず、メイン制御基板100において、ベットボタン31やストップボタン33a〜33cの状態を監視し、それらの状態に変化が発生したときに、その情報を制御コマンドとして演出制御基板300に送信する構成について説明する。
なお、メイン制御基板100は、図28に示すように、このスロットマシン1に関連する状態を、RAM103でフラグとして管理している。図28(a)は、遊技機の状態を管理するフラグであり、電断(電源が切断された状態)から電源がオンの状態になったときに1が設定されるフラグ、ドアが開放されたときに1が設定され、閉鎖されたときに0が設定されるフラグ、上述した設定値設定手段150に関連し、設定キー等を格納する箇所のドアの開閉を監視するフラグ、設定キーのオン/オフを監視するフラグ、リセットボタンのオンオフを管理するフラグ、電断復帰時に1が設定されるフラグを有している。また、図28(b)は、ベットボタン31及びストップボタン33a〜33cの受付状態を管理するフラグであり、それぞれのボタンの受付が有効なときは1が設定され、無効なときは0が設定される。また、図28(c)はベットボタン31、スタートレバー32、ストップボタン33a〜33c及び精算ボタン34の操作状態を管理するフラグであり、これらのボタンの操作が検出されると、該当するフラグに1が設定される。メイン制御基板100は、上述した状態を監視し、その状態を上記フラグに設定するように構成されている。
図23に示す操作情報送信処理は、メイン制御基板100のROM104に格納されており、メインCPU101において、定期的な割り込みタイミングを契機とした割り込み処理として実行される。例えば、このメイン制御基板100は、所定の間隔で信号を出力するクロックを有しており、このクロック信号に基づいて、操作情報送信処理を所定の間隔で繰り返し実行する。この図23に示すように、操作情報送信処理が起動されると、受付状態送信カウンタICの値が7より小さいか否かを判断し(ステップS540)、7より小さいと判断したときは受付状態送信カウンタICに1を加算する(ステップS541)。一方、7以上であると判断すると、受付状態送信カウンタICに0を設定してリセットし(ステップS542)、上述した遊技機状態フラグ及び受付状態フラグが変化したか否かを判断し(ステップS543)、変化したと判断したときは、そのフラグの内容を受付状態コマンドとして演出制御基板300に送信する(ステップS544)。このように、遊技状態フラグ及び受付状態フラグの変化は、メイン制御基板100における8クロック毎に検出されて演出制御基板300に通知される。
次に、操作状態送信カウンタHCの値が9より小さいか否かを判断し(ステップS545)、9より小さいと判断したときは操作状態送信カウンタHCに1を加算する(ステップS546)。一方、9以上であると判断すると、操作状態送信カウンタHCに0を設定してリセットし(ステップS547)、上述したボタン操作フラグが変化したか否かを判断し(ステップS548)、変化したと判断したときは、そのフラグの内容を操作状態コマンドとして演出制御基板300に送信する。ここで、操作状態コマンドは、操作状態コマンド(0)と操作状態コマンド(1)の2つの制御コマンドから構成されており、操作フラグの状態は、この2つの制御コマンドを交互に用いて送信される。具体的には、0または1が設定される振り分けフラグFFを有し、この振り分けフラグFFが0であると判断したときは(ステップS549)、操作状態コマンド(0)を用いて操作フラグの状態を演出制御基板300に送信し(ステップS550)、振り分けフラグFFに1を設定する(ステップS551)。一方、振り分けフラグFFが1である判断したときは(ステップS549)、操作状態コマンド(1)を用いて操作フラグの状態を演出制御基板300に送信し(ステップS552)、振り分けフラグFFに0を設定する(ステップS553)。このように、2つの制御コマンドを用いて操作フラグを送信することにより、演出制御基板300側では、この制御コマンドの受信に失敗したことを検出することができる(操作状態コマンド(0)又は操作状態コマンド(1)を連続して受信した場合には、その間に送信された操作状態コマンドの受信失敗したことを検出することができる)。このように、操作フラグの変化は、メイン制御基板100における10クロック毎に検出されて演出制御基板300に通知される。
以上のように構成すると、受付状態コマンド及び操作状態コマンド(0/1)という制御コマンドを用いて、メイン制御基板100から、ベットボタン31やストップボタン33a〜33cの状態を演出制御基板300に通知することができる。このとき、この操作情報送信処理は、メイン制御基板100のメインCPU101において、クロック信号に基づいて、所定の間隔が実行され、受付状態送信カウンタIC及び操作状態送信カウンタHCにより所定のクロック数毎に演出制御基板300に制御コマンドが送信されるため、メイン制御基板100における状態の変化を確実に演出制御基板300に通知することができる。
なお、以上の説明において、「割り込み処理」とは、メイン制御基板100のメインCPU101において、現在行われている処理を中断し、別の処理を実行することを意味しており、割り込み方式は特に限定されない(例えば、ハードウェア割り込みやソフトウェア割り込みといった方式を採用することができる)。この割り込み処理の説明は、演出制御基板300においても同様である。
−演出制御基板300における処理−
次に、上述のようにしてメイン制御基板100から送信される制御コマンド(受付状態コマンド及び操作状態コマンド(0/1))を用いて、演出制御基板300により、ベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48の点灯・消灯を制御する構成について説明する。
図24に示すベットボタン(BB)/ストップボタン(SB)ランプ制御処理は、演出制御基板300のROM340に格納されており、サブCPU310において、定期的な割り込みタイミングを契機とした割り込み処理として実行される。例えば、この演出制御基板300は、所定の間隔で信号を出力するクロックを有しており、このクロック信号に基づいて、BB/SBランプ制御処理を所定の間隔で繰り返し実行する。この図24に示すように、BB/SBランプ制御処理が起動されると、メイン制御基板100から、上述した制御コマンド(受付状態コマンド又は操作状態コマンド(0/1))を受信したか否かが判断され(ステップS700)、少なくとも一方の制御コマンドを受信したと判断すると、ランプ制御指示コマンド受信処理を実行する(ステップS710)。このランプ制御指示コマンド受信処理は、メイン制御基板100からの制御コマンドにより、ベットボタン31及びストップボタン33a〜33cを点灯する際の態様(例えば色)を設定するものである。なお、ベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48の点灯・消灯の制御や、点灯するときの色(点灯色)については、RAM103に指示データとして記憶されており、これらのランプ47,48の点灯・消灯を行うときは、この指示データに従って制御が行われる。以下、メイン制御基板100からの制御コマンドによる指示データを「メイン指示データ」と呼び、演出制御手段300から設定される指示データを「サブ指示データ」と呼ぶ。
図25に示すように、ランプ制御指示コマンド受信処理S710が実行されると、上述の遊技機状態フラグの情報から設定キーがオンになっているか否かを判断し(ステップS7101)、設定キーがオンになっていると判断したときは、左ストップボタン(左SB)33a、中ストップボタン(中SB)33b、右ストップボタン(右SB)33c及びベットボタン(BB)31が点灯されたときの色を白色としてメイン指示データに設定する(ステップS7102〜S7105)。一方、ステップS7101で設定キーがオフであると判断すると、ストップボタン33a〜33cの各々について停止可能状態であるか(上述する受付状態フラグにおいて各ストップボタン33a〜33cが有効であるか)否かにより、それぞれのストップボタン33a〜33cが点灯されたときの色をメイン指示データとして設定し、また、ベットボタン31について遊技メダルが投入可能であるか(上述する受付状態フラグにおいてベットボタン31が有効であるか)否かにより、ベットボタン31が点灯されたときの色をメイン指示データとして設定する。具体的には、左ストップボタン33aが停止可能状態であるか否かを判断し(ステップS7106)、停止可能状態でないときは赤色を設定し(ステップS7107)、停止可能状態であるときは青色を設定する(ステップS7108)。また、中ストップボタン33bが停止可能状態であるか否かを判断し(ステップS7109)、停止可能状態でないときは赤色を設定し(ステップS7110)、停止可能状態であるときは青色を設定する(ステップS7111)。また、右ストップボタン33cが停止可能状態であるか否かを判断し(ステップS7112)、停止可能状態でないときは赤色を設定し(ステップS7113)、停止可能状態であるときは青色を設定する(ステップS7114)。さらに、ベットボタン31が投入可能状態であるか否かを判断し(ステップS7115)、投入可能状態でないときは消灯を設定し(ステップS7113)、投入可能状態であるときは赤色を設定する(ステップS7114)。このようなランプ制御指示コマンド受信処理S710によると、設定キーがオンになっているときは、ストップボタン33a〜33c及びベットボタン31の点灯色が白色に設定され、設定キーがオフになっているときは、ストップボタン33a〜33cの各々が、停止可能状態でないときは点灯色が赤色に設定され、停止可能状態であるときは点灯色が青色に設定される。また、ベットボタン31に対しては、投入可能状態でないときは消灯状態が設定され、投入可能状態であるときは点灯色が赤色に設定される。
図24に戻り、ベットボタン/ストップボタンランプ制御処理は、次に、ランプデータ切替カウンタSCが4よりも小さいか否かを判断し、4よりも小さいときはこのランプデータ切替カウンタSCに1を加算する(ステップS721)。一方、ランプデータ切替カウンタSCが4以上であると判断すると、ランプデータ切替カウンタSCに0を設定してクリアし(ステップS722)、ランプデータ切替処理を実行する(ステップS730)。
図26に示すように、ランプデータ切替処理S730が実行されると、演出制御基板300で実行される演出の処理により、演出としてベットボタンランプ47またはストップボタンランプ48の点灯を制御するためのデータ(以下、「演出用ランプ制御データ」呼ぶ)が設定されているか否かを判断し(ステップS7301)、演出用ランプ制御データがあるときは、この演出用ランプ制御データを用いてサブ指示データを更新する(ステップS7302)。なお、以降の説明において、演出制御基板300で実行される演出により、ベットボタン31またはストップボタン33a〜33cの点灯・消灯を制御するモードを「サブモード」と呼び、メイン制御基板100からの制御コマンドに基づいてベットボタン31またはストップボタン33a〜33cの点灯・消灯を制御するモードを「メインモード」と呼ぶ。
そして、演出によりサブモードが設定され、左ストップボタン33aに対してサブモードを適用する(優先要求がある)ときは(ステップS7303)、左ストップボタン優先状態を設定する(ステップS7304)。また、中ストップボタン33bに対してサブモードを適用する(優先要求がある)ときは(ステップS7305)、中ストップボタン優先状態を設定する(ステップS7305)。また、右ストップボタン33cに対してサブモードを適用する(優先要求がある)ときは(ステップS7307)、右ストップボタン優先状態を設定する(ステップS7308)。さらに、ベットボタン31に対してサブモードを適用する(優先要求がある)ときは(ステップS7309)、ベットボタン優先状態を設定する(ステップS7310)。このように、本実施形態に係るスロットマシン1では、ベットボタン31及びストップボタン33a〜33cの各々に対して、サブモードを適用するか、メインモードを適用するかを設定することができる。
図24に戻り、ベットボタン/ストップボタンランプ制御処理は、次に、ランプ出力開始カウンタHCが79よりも小さいか否かを判断し、79よりも小さいときはこのランプ出力開始カウンタHCに1を加算する(ステップS741)。一方、ランプ出力開始カウンタHCが79以上であると判断すると、ランプ出力開始カウンタHCに0を設定してクリアし(ステップS742)、ランプ出力開始処理を実行する(ステップS750)。
ランプ出力開始処理は、上述したメイン指示データもしくはサブ指示データに基づいて、ベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48の点灯・消灯の制御を行う処理である。図27に示すように、ランプ出力開始処理S750が実行されると、左ストップボタン優先状態であるか否かが判断され(ステップS7501)、左ストップボタン優先状態でないときは、メイン指示データに基づいて左ストップボタン33aに対応するストップボタンランプ48の点灯・消灯を制御し(ステップS7502)、左ストップボタン優先状態であるときは、サブ指示データに基づいて左ストップボタン33aに対応するストップボタンランプ48の点灯・消灯を制御する(ステップS7503)。また、中ストップボタン優先状態であるか否かが判断され(ステップS7504)、中ストップボタン優先状態でないときは、メイン指示データに基づいて中ストップボタン33bに対応するストップボタンランプ48の点灯・消灯を制御し(ステップS7505)、中ストップボタン優先状態であるときは、サブ指示データに基づいて中ストップボタン33bに対応するストップボタンランプ48の点灯・消灯を制御する(ステップS7506)。また、右ストップボタン優先状態であるか否かが判断され(ステップS7507)、右ストップボタン優先状態でないときは、メイン指示データに基づいて右ストップボタン33cに対応するストップボタンランプ48の点灯・消灯を制御し(ステップS7508)、右ストップボタン優先状態であるときは、サブ指示データに基づいて右ストップボタン33cに対応するストップボタンランプ48の点灯・消灯を制御する(ステップS7509)。さらに、ベットボタン優先状態であるか否かが判断され(ステップS7510)、ベットボタン優先状態でないときは、メイン指示データに基づいてベットボタンランプ47の点灯・消灯を制御し(ステップS7511)、ベットボタン優先状態であるときは、サブ指示データに基づいてベットボタンランプ47の点灯・消灯を制御する(ステップS7512)。
以上のように、演出制御基板300において、ベットボタン/ストップボタンランプ制御処理を、所定のクロック信号に基づいて起動することにより、メイン制御手段から制御コマンド(受付状態コマンド及び操作状態コマンド(0/1))を受信したときに、これらの制御コマンドに基づいてベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48の点灯・消灯の制御の態様(メイン指示データ)を設定することができる。また、5クロック毎に、演出用ランプ制御データに基づいてベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48の点灯・消灯の制御の態様(サブ指示データ)を設定するとともに、メインモードかサブモードかを設定することができ、80クロック毎に、設定されたモードにより、メイン指示データかサブ指示データに基づいて、ベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48の点灯及び消灯を行うことができる。例えば、1クロックを0.2m秒とすると、ランプデータ切替処理S730は1m秒毎に実行され、ランプ出力開始処理S750は16m秒毎に実行される。そのため、ベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48に対して、メイン制御基板100からも演出制御基板300からも、その点灯・消灯の制御を行うことができる。
このような制御を行うと、演出制御手段がモードを切り替える(メインモードからサブモードに切り替える)ことを決定してから、割り込み処理でベットボタンランプ47又はストップボタンランプ48による点灯態様を出力する(サブ指示データでこれらのランプの点灯・消灯を実際に制御する)までの期間を、サブモード要求リセット状態とすることができ、メインモードを維持することができるので、ベットボタンランプ47又はストップボタンランプ48の切り替えのメインモードからサブモードの切り替えのタイムラグを、割り込み処理に関する僅かな時間に抑えることができる。同様に、ランプデータ切替処理S730が1m秒毎に実行され、ランプ出力開始処理S750が16m秒毎に実行されるため、ランプデータ切替処理S730で演出用ランプ出力データを更新してサブモード優先状態を設定してから、ランプ出力開始処理S750が実行されるまでの間にタイムラグが発生するが、この間はメインモードが設定されているため、ベットボタンランプ47又はストップボタンランプ48の点灯・消灯状態に齟齬が生じることはない。
−演出によるストップボタンランプ48の制御について−
それでは、以上のような構成のスロットマシン1において、演出制御基板300で実行される演出によりストップボタンランプ48の点灯・消灯の制御を行う場合について、一例を説明する。ここでは、図29を用いて、上述した押し順ベル(小役1−A〜小役1−D)が当選したときに、ART遊技において、演出制御手段300で実行される演出により、その正解押し順を報知する場合について説明する。ここで、ART遊技とは、AT遊技とRT遊技とが組み合わされた遊技である。AT遊技とは、上述した小役1−A〜小役1−Dのように、ストップボタン33a〜33cを操作するときに、その押し順を上述の画像表示装置41等を用いて遊技者に報知する(アシストする)ことで、この小役の図柄の組み合わせを有効ライン上に揃えることができるという遊技者に有利な遊技を提供するものである。また、RT遊技とは、遊技状態制御手段180により制御される再遊技確率変動遊技状態のうち、特に、リプレイ(再遊技役)の当選確率が通常遊技状態と異なる遊技状態において行われる遊技のことを示している。例えば、本実施形態に係るスロットマシン1においては、このリプレイ(再遊技役)の当選確率が通常遊技状態よりも高く設定されている遊技状態(内部中遊技状態)において行われる遊技であるが、これに限定されず、リプレイ確率が通常遊技状態と同じかそれよりも低く設定されている遊技状態においてRT遊技を実行するように構成しても良い。ここで、図29はART遊技における押し順報知処理を説明するためのフローチャートである。
図29に示すように、演出制御手段は、押し順報知処理の実行を開始すると、メイン制御基板100から送信される制御コマンド(スタートレバー受付コマンドC1002)を監視し、スタートレバー32が操作されたか否かを判定する(ステップS760)。そして、スタートレバー32が操作されたと判断すると、メイン制御基板100から送信される条件装置状態番号コマンドC1004を受信し、このコマンドに含まれる当選結果(条件装置状態番号)から、当選役が押し順ベルであるか否かを判定する(ステップS761)。押し順ベルでなかったときは、この押し順報知処理を終了する(すなわち、ストップボタン33a〜33cに対するストップボタンランプ38の点灯・消灯制御はメインモードに基づいて、メイン指示データにより制御される)。
一方、ステップS761で押し順ベルに当選していると判断すると、演出制御手段は、当該押し順ベルに割り当てられた押し順により、ストップボタンランプ38の点灯・消灯態様(演出用ランプ制御データ)をサブ指示データとして設定する(ステップS762)。本実施形態に係るスロットマシン1の演出制御手段は、押し順ベルに割り当てられた押し順のパターン(上述した説明の構成では、中左右、中右左、右左中、右中左の4パターン)のそれぞれに対して(それぞれの識別情報を「ナビ番号」と呼ぶ)、表示態様(スタートレバー32の操作から停止受付可能となるまで、停止受付可能から第1停止がされるまで、及び、第1停止がされて停止受付可能となるまで、及び、停止受付可能から第2停止がされるまでの、点灯及び消灯のパターンと、その点灯色)が定義されている。すなわち、演出制御手段は、ステップS762において、条件装置状態番号コマンドC1004に含まれる条件装置状態番号からナビ番号を決定し、当該ナビ番号に対応する表示態様をサブ指示データとして設定する。
本実施形態に係るスロットマシン1において、押し順報知がされるときは、ストップボタン33a〜33cのうち、次に操作すべきストップボタンのストップボタンランプ38に対し、受付可能状態となるまでは、青色の点灯色で高速に点滅し、受付可能状態となると低速に点滅し、当該ストップボタンに操作がされると消灯し、次に操作すべきストップボタンランプ38の制御を繰り返すという構成となっている。したがって、ステップS762にサブ指示データを設定すると、正解押し順に従って、第1停止で操作すべきストップボタンのストップボタン38が高速点滅した後、受付可能状態になったところで低速点滅となり、第1停止の操作がされると当該低速点滅が消灯する(これらの制御は上述したように、ベットボタン/ストップボタンランプ制御処理で実行される)。
このとき、演出制御手段は、制御コマンドのうち、第1停止受付コマンドC1008により第1停止の操作がされたことを検出すると(ステップS763)、当該操作が行われたストップボタンが正解押し順であるか否かを判断し(ステップS764)、正解押し順であるときは、当該操作で正解押し順が確定したか否かを判断し(ステップS765)、確定していないときはステップS763に戻って第2停止の操作を監視する。この場合も、上述したように、ベットボタン/ストップボタンランプ制御処理により、第2停止のストップボタンに対するストップボタンランプ38が、停止受付可能となるまでは高速点滅し、停止受付可能となると低速点滅し、停止操作がなされると消灯する。なお、上述した押し順ベルでは、第2停止の操作がされるまで正解押し順は確定しないが、押し順の設定によっては第1停止のみを正解押し順に設定する場合もある。また、上記の例では、第2停止が操作された時点で、第3停止で操作されるストップボタンは確定するため、第2停止で正解押し順は確定する。このステップS765で正解押し順が確定したと判断すると、演出制御手段は、メインモードに設定する。これにより、第3停止のストップボタンに対しては、上述したように、メイン指示データによる点灯・消灯制御が行われる(すなわち、停止受付不可のときは赤色に点灯し、停止受付可能になると青色に点灯し、停止操作がされると消灯する)。
一方、ステップS764で、正解押し順でないと判定すると、演出制御手段は、その時点でメインモードに切り替える(ステップS766)。これにより、以降のストップボタン33a〜33cに対しては、通常のメイン指示データによる点灯・消灯制御が行われる(すなわち、残りのストップボタンが青色に点灯し、停止操作がされたストップボタンが消灯する)。
本実施形態に係るスロットマシン1では、図24等を用いて説明した、メイン制御手段から送信されるストップボタン33a〜33c(又はベットボタン31)の状態によるメインモードにおけるストップボタンランプ38(又はベットボタンランプ37)の表示態様の設定(メイン指示データの設定)と、演出制御手段によるストップボタンランプ38の表示態様の設定(サブ指示データの設定)を、それぞれ別の処理として並行して実行し、メイン指示データを選択するかサブ指示データを選択するかを、表示優先度に応じて、演出制御手段により、表示するモードを切り替える(メインモードかサブモードを選択する)ように構成されている。このように構成することにより、モードを切り替えたときの状態(メイン指示データ及びサブ指示データとして設定されている状態)に応じて、ストップボタンランプ38の表示態様(点灯態様)の切り替えをスムーズに行うことができる(ベットボタンランプ37の場合も同様である)。このような構成を用いず、全てのパターンを想定してランプ点灯パターン(メイン指示データ及びサブ指示データの全てのパターン)を備えることが考えられるが、このような構成とするとデータ量が多くなり処理が複雑化されてしまう。すなわち、上述したような構成とすることにより、押し順ベルの種類(ナビ番号)に対応した演出用ランプ制御データだけをROM340に記憶すればよく、データ量を少なくし、効率良く管理することができる。また、押し順を失敗したときや正解押し順が確定したときはメインモードに切り替えることにより、演出制御基板300側に失敗後や確定後のデータを記憶する必要がなくなるため、記憶容量を小さくすることができる。
なお、上述した電断が発生したときは、メイン制御基板100において、このメイン制御基板100に設けられたバックアップエリア(電池等の電源により情報が保持される記憶領域)に、内部抽選に関する制御で用いるデータや、遊技メダルの払い出しに関する制御で用いるデータ、メインリール21a〜21cの回転及び停止に関する制御で用いるデータ、制御コマンドの入出力に関する制御で用いるデータを格納して、メイン制御基板100のバックアップフラグを記憶するように構成されている(このバックアップフラグが記憶されていることで、バックアップされているか否かの状態を判断することができる)。一方、サブ制御基板200(演出制御基板300及び画像音響生成基板400)のバックアップエリアには、演出制御手段による演出(例えば、後述するART演出)に関する制御で用いるデータや画像の表示に関する制御で用いるデータを格納して、サブ制御基板200のバックアップフラグを記憶するように構成されている。そして、電断復帰時の起動処理として、メイン制御基板100及びサブ制御基板200においてバックアップフラグを記憶していた場合には、各バックアップフラグに応じて復帰処理が実行される。このとき、画像音響制御基板400)での画像復帰処理には時間がかかるが、上述したように、ストップボタンランプ38の制御を演出制御基板300側(演出制御手段)で実行するように構成することにより、画像復帰を待たずにストップボタンランプ38で押し順を報知することができるので、遊技者は画面に押し順が表示されるのを待たずとも、ストップボタンランプの点灯態様で押し順を知ることができる。
−演出によるストップボタンランプ48の制御の変形例−
以上の説明では、演出によるストップボタンランプ48を制御する例として、押し順ベルに当選したときにその押し順をストップボタンランプ48の点灯・消灯を制御して報知する場合について説明したが、この例に限定されることはない。そこで、変形例として、押し順が割り当てられていない役(例えば、再遊技役)に当選したときに、押し順を報知して、メイン制御手段の状態を変化させる構成について説明する。
本実施形態に係るスロットマシン1では、メイン制御手段(メイン制御基板100)から演出制御手段(サブ制御基板200又は演出制御基板300)に対して制御コマンドを送信して、演出の実行を制御する(演出制御手段による演出の決定のための情報を送信する)ことが可能であるが、演出制御手段からメイン制御手段に対して直接情報を送信することはできない。しかしながら、メイン制御手段において複数の状態があり(例えば、その状態に応じて、上述したフリーズ制御の実行又はその内容の選択確率が変化する)、演出制御手段における演出の状態に応じてこのメイン制御手段の状態を変化させるという構成の場合、演出制御手段からメイン制御手段の状態を制御する必要がある。
メイン制御手段は、上述した役抽選処理(図16のステップS505)において、所定の役に当選したときに(ここでは、一例として、図11に示す再遊技役−Bに当選した場合について説明する)、メイン制御手段は、中ストップボタン33b又は右ストップボタン33cから停止制御を開始する押し順(すなわち、変則押しの押し順)のいずれかを、抽選で決定し、制御コマンドにより演出制御手段に送信する。そして、メイン制御手段は、全てのリールが停止したときに(例えば、図17に示す停止図柄を判定する処理(ステップS518)において)、上述のステップS505において抽選で決定した押し順でストップボタン33a〜33cが操作されたか否かを判断し、この所定の役(再遊技役−B)が当選した2回の遊技で連続して決定した押し順で操作がされたと判断したときは、メイン制御手段の状態を変更する(遊技者にとってより有利な状態に変更する)ように構成する。一方、上記押し順で操作されていないと判断したときはメイン制御手段の状態を元に戻す(遊技者にとって有利でない状態に変更する)。このように構成すると、演出制御手段において、メイン制御手段で決定された押し順を報知することにより、この演出制御手段からメイン制御手段の状態を制御することができる。なお、本実施形態に係るスロットマシン1では、後述するように、演出制御手段により押し順が報知されていないにもかかわらず、遊技者が変則押しをするとペナルティが与えられるように構成されているため、状態を変化させるための押し順を変則押しの中から決定することより、演出制御手段の状態に関わらず、メイン制御手段の状態が変更されてしまうことを防止することができる。
このような場合にも、押し順ベルの場合と同様に、上述した押し順報知処理(図29)を用いてストップボタンランプ38の点灯・消灯制御を行うことにより、メイン制御手段の状態を変化させるための押し順をこのストップボタンランプ38の点灯・消灯により報知することができる。
−演出によるベットボタンランプ47の制御について−
次に、以上のような構成のスロットマシン1において、演出制御基板300で実行される演出によりベットボタンランプ47の点灯・消灯の制御を行う場合について、一例を説明する。本実施形態に係るスロットマシン1では、上述したサブリール46を有しているため、3つのメインリール21a〜21cの有効ライン上に停止する図柄の組み合わせではなく、第1リール表示窓11から見える3つのリール(サブリール46並びに中及び右リール21b,21c)の9つの図柄停止位置に停止する図柄により入賞役が決定しているように感じさせることができる。ここで、上述したリプレイ−07(再遊技役−E)は、この役を構成する図柄が中リール21b及び右リール21cの中段に停止すると、その上段に「ベル」の図柄が停止する役である。そのため、この図柄が停止するときに、サブリール46の上段に「ベル」の図柄が停止すると、入賞した役は再遊技役(リプレイ)であるにも関わらず、遊技者に対しては小役1(第1リール表示窓11の上段に「ベル−ベル−ベル」の図柄の組合せが停止して、この図柄の組み合わせを有する小役1)に当選したと思わせることができる(以下、このリプレイ−07を「ベルリプレイ」とも呼ぶ)。しかしながら、このリプレイ−07(再遊技役−E)はリプレイ(再遊技役)であるため、次の遊技における遊技メダルの投入の必要はなく、ベットボタン47の点灯はされず、スタートレバー32が受付可能となってしまい、遊技者にリプレイであることを認識させてしまうことになる。
そこで、リプレイ−07(再遊技役−E)に当選し、演出制御手段によりサブリール46を制御して、上段に「ベル」の図柄を停止させたときは、演出制御手段によりベットボタンランプ47を点灯させ、あたかも小役1に入賞し、遊技メダルの投入(ベット)が可能であるという感覚を与える演出を行う。以下に、図30及び図31を用いてベルリプレイ当選時の演出制御手段の処理について説明する。なお、図30はベルリプレイ入賞処理を説明するためのフローチャートであり、図31はサブリール46の停止図柄を説明するための説明図である。
図30に示すように、演出制御手段は、メイン制御基板100から送信される制御コマンド(スタートレバー受付コマンドC1002)を監視し、スタートレバー32が操作されたか否かを判定する(ステップS770)。そして、スタートレバー32が操作されたと判断すると、サブリール46の回転を開始させ(ステップS771)、さらに、メイン制御基板100から送信される条件装置状態番号コマンドC1004を受信し、このコマンドに含まれる当選結果(条件装置状態番号)から、当選役がベルリプレイ(リプレイ−07)であるか否かを判定する(ステップS772)。ここで、ベルリプレイでなかったときは、このベルリプレイ入賞処理を終了する(すなわち、ベットボタン31に対するベットボタンランプ37の点灯・消灯制御はメインモードに基づいて、メイン指示データにより制御される)。
一方、ステップS772で当選役がベルリプレイであると判定すると、演出制御手段は、制御コマンドのうち第1〜第3停止受付コマンドC1008,C1010,C1012により、ストップボタン33a〜33cが操作された否かを判定し(ステップS773)、ストップボタンが操作されたと判定したときは、当該操作がされたストップボタンが左ストップボタン33aであるか否かを判定する(ステップS774)。そして演出制御手段は、左ストップボタン33aが操作されたと判定すると、第1リール表示窓11の上段に「ベル」の図柄が停止するようにサブリール46を停止させる(ステップS775)。なお、上述したようにメインリール21a〜21cは停止操作がされてから停止するまでの時間に制約があるが、サブリール46にはそのような制約はない。しかし、図4に示すように、このサブリール46において「ベル」の図柄は5コマ毎に配置されているため、どのタイミングで左ストップボタン33aが操作されても、メインリール21a〜21cと同じ制約で「ベル」の図柄を上段に停止させることができる。もちろん、メインリール21a〜21cの制約以上の時間で停止させても(滑らせても)よい。
そして、演出制御手段は、全てのメインリール21a〜21cが停止したか否かを判定し(ステップS776)、回転しているメインリール21a〜21cがある場合はステップS773に戻る。一方、全てのメインリール21a〜21cが停止したと判断すると、演出制御手段は、第1リール表示窓11内に停止しているサブリール46の3個の図柄、並びに、メイン制御手段から送信される制御コマンド(メインリール21a〜21cが停止したときに、メイン制御手段が第1及び第2リール表示窓11,12に表示されている図柄を送信するための作動図柄表示コマンドC1014)により、第1リール表示窓11内に停止している中リール21b及び右リール21cの3個×2列=6個の図柄を検出し、これらの合計9個の図柄のいずれかのライン(本実施形態では上段のライン)に「ベル」の図柄が停止しているか否かを判定し(ステップS777)、「ベル」の図柄が揃っていないときはそのまま処理を終了する。一方、「ベル」の図柄が揃っていると判定したときは、演出制御手段は、小役1が入賞したときの演出(「ベルリプレイ演出」と呼ぶ)を実行する(ステップS778)。ここで、ベルリプレイ演出としては、第1リール表示窓11のサブリール46並びに中及び右リール21b,21cの後ろ側に配置されているバックランプ44のうち、「ベル」の図柄が並んでいるものを点灯(又は点滅)させたり、小役1が入賞したときの効果音を再生したり、画像音響生成基板400を介して画像表示装置41に小役1が入賞したときの画像を再生することが含まれる。
さらに、演出制御手段は、演出用ランプ出力データとしてベットボタン31を赤色に点灯させるデータをサブ指示データに設定し、また、サブモードに設定する(ステップ779)。この処理により、リプレイの図柄が揃い、次遊技の遊技メダルが自動投入されているにもかかわらず、ベットボタン31が点灯するため、遊技者に対し、次遊技のベットが可能であると認識させることができる。そして、演出制御手段はスタートレバー32が操作されたか否かを判定し(ステップS780)、スタートレバー32が操作されていないときはベットボタン31が操作されたか否かを判定し(ステップS781)、ベットボタンが操作されたと判定したときはベットがされたときの演出(ベット演出)を実行する(ステップS782)。このベット演出としては、ベットがされたときの効果音を再生したり、画像表示装置41で再生されている画像を変化させたりすることが含まれる。また、ベットボタン31の操作されていないと判定したときは、演出制御手段はステップS780に戻り、ステップS780でスタートレバー32が操作されたと判定したとき、及び、ステップS782でベット演出が実行されたときは、メインモードに切り替える(ステップS783)。このようにメインモードに切り替えることにより、ベットボタンランプ48が消灯する。
なお、上述したように、第1リール表示窓11の上段に停止している3つのベルの図柄に対して、この上段に位置するバックラップ44を点灯しているときは、ベットボタン31が操作されたときに実行されるベット演出(ステップS782)においてこのバックラップ44を消灯する。このように構成することにより、バックランプ44の制御を、通常の小役1(上述した小役1−A〜小役1−D)の図柄が停止したときと同じとすることができる。ここで、上述したベットボタン/ストップボタンランプ制御では、ベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48を制御対象としていたが、このバックランプ44の制御も同様の方法で行うことにより、モードの切り替えで、上記処理を簡単に制御することができる。具体的には、通常の遊技ではメイン制御手段からの制御コマンドに応じて、メインモードを選択してバックラップ44の制御を行い、ベルリプレイのときは、演出制御手段でバックラップ44の作動を制御するデータ(サブ指示データ)を設定し、サブモードにしてバックランプ44を点灯させ、さらに、ベットボタン31が操作されたときに演出制御手段でメインモードを設定することにより、バックランプ44を消灯させることができる。
ここで、再遊技役−E(リプレイ−07)に当選し、ストップボタン33a〜33cを左中右の順で操作された場合の停止図柄について説明する。この再遊技役−Eは、ストップボタンが順押しされたときにリプレイ−07の図柄を有効ライン上に停止させる役である。まず、第1停止として左ストップボタン33aが操作されると、メイン制御手段は左リール21aの下段に「ブランクA」の図柄を停止させ、演出制御手段はサブリール46の中段に「リプレイ」を、また、上段に「ベル」の図柄を停止させる(図31(a))。次に、第2停止として中リール21bの14番の「チェリー」の図柄が中段にあるときに中ストップボタン33bが操作されると、15番の「リプレイ」の図柄が中段に停止し、これにより16番の「ベル」の図柄が上段に停止する(図31(b))。そして、第3停止として右リール21cの16番の「チェリー」の図柄が中段にあるときに右ストップボタン33cが操作されると、18番の「緑7」の図柄が中段に停止し、これにより19番の「ベル」の図柄が上段に停止することで、第1リール表示窓11の上段に「ベル」の図柄が揃うことになる(図31(c))。
以上のような構成によると、ベットボタンランプ47の点灯・消灯の態様を設定するとともにサブモードに設定することにより演出制御手段からベットボタンランプ47の制御を行うことができ、演出制御手段の処理を複雑にすることがない。
なお、以上の制御において、演出制御手段は、役抽選手段110によりベルリプレイ(リプレイ−07)に当選したと判断したときに、サブリール46の停止図柄を決定し、また、全てのリールが停止したときに「ベル」の図柄が第1リール表示窓11の上段に揃っているか否かを判断してサブモードを設定するように構成した場合について説明したが、さらに、演出制御手段で所定の条件を満たすか否かにより、ベットボタンランプ47の点灯・消灯制御のためのモードを決定するように構成してもよい。ここで、所定の条件とは、演出制御手段による演出の状態(ART演出状態か、高確率状態か、ペナルティ状態か、等)、メイン制御手段による遊技の状態(フリーズ状態か、RT状態か、内部中状態か、等)、ストップボタン33a〜33cの押し順、役抽選手段110で決定された役(条件装置状態番号)が含まれ、これらの所定の条件を判断した結果に応じて、上述の例で示した「ベル−ベル−ベル」が第1リール表示窓11の上段に停止していても、演出制御手段でベットボタンランプ47を点灯・消灯制御しない(メインモードを設定する)ように構成してもよい。
また、以上のベットボタン31の点灯・消灯処理はベルリプレイに限定されることはない。例えば、メインリール21a〜21cの停止図柄にかかわらず、演出制御手段によりサブリール46の停止制御を行い、第1リール表示窓11の下段に「チェリー」の図柄を停止させて特別な小役(一般的に「チェリー」と呼ばれる)が揃った演出(特に、ベットボタンランプ47の点灯・消灯制御)を行うこともできる(図31(d))。また、チャンス目やリーチ目に対応した図柄の組み合わせをサブリール46で実現して、その組み合わせに対応した演出を実行することもできる。
また、上述した再遊技役−Eの場合は、ストップボタン33a〜33cを順押しすることでリプレイ−07の図柄が揃う役であるため、第1停止でサブリール46を停止させることになるが、変則押しをして、第1停止及び第2停止で中リール21b及び右リール21cのいずれかのラインに「リプレイ」の図柄が揃い、第3停止でサブリール46(及び左リール21a)を停止させるような当選役を設けることも可能である。例えば、中リール21b及び右リール21cの図柄の配置を、「ベル」及び「リプレイ」の図柄が上下に並んで配置されるように構成すると、図31(e)に示すように、第1及び第2停止で中リール21b及び右リール21cが停止したときに、上段に「リプレイ」の図柄が停止、中段に「ベル」の図柄が停止する。そのため、演出制御手段によりサブリール46の上段に「リプレイ」の図柄を停止すれば再遊技役が揃ったように見せることができるし、サブリール46の中段に「ベル」の図柄を停止すれば小役が揃ったように見せることができる。すなわち、メインリール(中リール21b及び右リール21c)で2つの図柄の組み合わせを揃える(リーチにする)ことにより、演出制御手段で第3停止のときにサブリール46の停止図柄を制御することにより、この演出制御手段により、複数の図柄の組み合わせから一つを選択することができる。
このような図31(e)に示す状態では、演出制御手段によるサブリール46の停止制御により、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が第1リール表示窓11の上段に揃う場合と、「ベル−ベル−ベル」が第1リール表示窓11の中段に揃う場合とがあり、メイン制御手段からベットボタンランプ47の表示態様を決定することはできない。そのため、上述したように、第1リール表示窓11内のサブリール46並びに中リール21b及び右リール21cに停止している3×3(9個)の図柄を演出制御手段が判断することにより、表示されている図柄の組み合わせ(リプレイ又はベル)に応じたベットボタンランプ47の点灯・消灯制御を行うことが可能となる。
また、以上の説明では、中リール21b及び右リール21cの停止図柄に対して、演出制御手段でサブリール46の停止図柄を決定し、ベルリプレイ時のベットボタンランプ47の点灯・消灯制御をする場合について説明したが、サブリール46が設けられておらず、通常の3つのメインリール21a〜21cだけを有するスロットマシンでも、ベルリプレイを構成することができる。具体的には、有効ライン上(例えば中段)にリプレイを構成する図柄の組み合わせが停止したときに、無効ライン上(例えば上段)に「ベル」の図柄の組み合わせ(例えば、「ベル−ベル−ベル」)が停止するように、メインリールの図柄の配列及び役の図柄の組み合わせを決めておくことで、停止図柄は再遊技役であるが、演出として小役1に入賞したように見せることができる。この場合の演出制御手段によるベットボタンランプ47等の制御は、上述した制御と同じである。
[フリーズ制御による疑似遊技について]
次に、メイン制御基板100のフリーズ制御手段190で実行されるフリーズ制御により実行される疑似遊技について、演出制御基板300で実行される演出との関係を説明する。上述したように、疑似遊技とは、フリーズ制御手段190によりフリーズが実行されているときに、メインリール21a〜21cのうちの少なくとも一つのリールを回転させ、遊技者によるストップボタン33a〜33cに応じて、疑似的に停止させて所定の図柄を揃えることによる演出を行うものである。本実施形態に係るスロットマシン1では、第1リール表示窓11から見える中リール21b及び右リール21cが疑似遊技における回転制御の対象となる。すなわち、第1リール表示窓11から視認できるサブリール46と合わせて、所定のライン上に所定の図柄の組み合わせを停止させる演出を行うものである。サブリール46が設けられていない遊技機では、3つのメインリール21a〜21cを用いて疑似遊技が行われるが、各リールの制御は、本実施形態の場合と同一である。なお、疑似遊技(フリーズ)が終了した後に、メインリール21a〜21cが回転を開始して行われる遊技を「本遊技」と呼ぶ。
それでは、図32〜図34を用いて疑似遊技における制御について説明する。ここで、図32はメイン制御手段で実行されるフリーズ実行処理を説明するためのフローチャートであり、図33は演出制御手段で実行される疑似遊技演出処理の前段を説明するためのフローチャートであり、図34は演出制御手段で実行される疑似遊技演出処理の後段を説明するためのフローチャートである。
−メイン制御基板100側の処理−
まず、メイン制御基板100で実行される制御について、図17を用いて説明したフリーズ実行処理S590を説明する。図32に示すように、メイン制御手段はフリーズ実行処理S509を実行すると、まず、疑似遊技(フリーズ)の実行条件が成立しているか否かを判断し(ステップS5091)、成立していないときはこのフリーズ実行処理を終了する。ここで、疑似遊技(フリーズ)の実行条件とは、例えば、役抽選手段110の抽選によりレア役(小役のうち、当選確率の低い役であり、本実施形態においては「スイカ」が相当する)に当選したときに、抽選を行って疑似遊技(フリーズ)を実行するか否かを決定するように構成することができる。あるいは、ストップボタン33a〜33cをどの順序で操作してもリプレイの図柄が揃う再遊技役であって、中ストップボタン33b又は右ストップボタン33cから操作を開始する押し順が割り当てられた役を設けておき、所定の回数だけ連続して正解押し順で操作された遊技から所定の遊技数後の遊技(例えば、次の遊技)で疑似遊技(フリーズ)の実行条件を満たしていると判断してもよい。この場合、演出制御手段で該当する再遊技役に当選したときに正解押し順を報知することにより、疑似遊技(フリーズ)の実行タイミングを演出制御手段から制御することができる。このとき、押し順により遊技者に対する有利度を変化させてもよい(有利度に応じて、疑似遊技で揃う図柄の組み合わせの選択確率を変化させることにより、疑似遊技の後に演出制御手段でART遊技が実行される場合、このART遊技への移行確率を疑似遊技で揃った図柄の組み合せにより変化させることができる)。
メイン制御手段は、ステップS5091で疑似遊技(フリーズ)の実行条件を満たしていると判断すると、疑似遊技において中リール21b及び右リール21cに停止させる図柄の組み合わせを抽選等により決定し、停止図柄に関する情報を制御コマンドとして演出制御基板300に送信する(ステップS5092)。なお、この停止図柄の組み合わせは、例えば、役抽選処理を行うときに合わせて決定するようにしてもよい。この疑似遊技における停止図柄としては、例えば、第1リール表示窓11の中段に「緑7」、「青7」、「赤7」の図柄や「バー」の図柄(もしくはこれらの図柄の組み合わせ)を停止させることが含まれる。そして、メイン制御手段は、中リール21b及び右リール21cの回転を開始させ、回転が開始されたことを示す制御コマンド(疑似遊技状態における回転開始に関する制御コマンドであるが、本遊技で用いられる制御コマンド(第1〜第3回胴回転開始コマンドC1005〜C1007を用いてもよいし、疑似遊技専用の制御コマンドを用いてもよい)を演出制御基板300に送信する(ステップS5093)。なおこのとき、後述するように、サブリール46は演出制御手段で回転が開始される。また、左リール21aは、この疑似遊技において、回転させてもよいし、回転させなくてもよいが、ここでは停止させたままとして説明する(疑似遊技で左リール21aを回転させたときは、後述する左ストップボタン33aの操作でこの左リール21aを停止させるが、そのときの停止態様は中リール21b及び右リール21cと同じとする(後述する疑似停止)。そして、メイン制御手段はタイマーを例えば、20秒に設定する(ステップS5094)。このタイマーは、疑似遊技で遊技者がストップボタン33a〜33cを操作しないときに、自動的にこの疑似遊技を終了させるためのものである。
メイン制御手段は、タイマーが経過したかを判断し(ステップS5095)、経過していないと判断したときはストップボタン33a〜33cが操作された否かを判断し(ステップS5096)、操作されていないときはステップS5095に戻る。そして、ストップボタン33a〜33cが操作されたと判断すると、メイン制御手段は、ストップボタンが操作されたことを示す制御コマンド(疑似遊技においてストップボタン33a〜33cの操作がされたことをメイン制御手段からサブ制御手段に送信する制御コマンド(停止受付コマンド)は、図22に示す本遊技で送信される制御コマンド(上述した第1〜第3停止受付コマンドC1008,C1010,C1012)を用いてもよいし、これらの制御コマンドとは別の停止受付に関する制御コマンドを用いてもよい)を演出制御基板300に送信し(ステップステップS5097)、さらに、当該操作がされたストップボタンが中ストップボタン33b又は右ストップボタン33cであるか否かを判断する(ステップS5098)。このステップS5098において中ストップボタン33b又は右ストップボタン33cが操作されたと判断したときは、メイン制御手段は、当該ストップボタンに対応するメインリール(中リール21b又は右リール21c)を、ステップS5092で決定した図柄が、第1リール表示窓11の中段に位置するように停止させる(ステップS5099)。なお、疑似遊技においては、ストップボタンが操作されてからメインリールが停止するまでの時間の制限はないため、停止図柄が第1リール表示窓11の中段に位置するまで当該メインリールを回転させる。また、疑似遊技においては、通常の遊技(本遊技)におけるメインリールの停止と判別可能とするために、停止図柄を中心に、上下に振動させる(揺動させる)。この停止態様を「疑似停止」と呼ぶ。また、当該メインリールが疑似停止したときに、メイン制御手段は、このメインリールが停止したことを示す制御コマンド(疑似遊技においてメインリール(本実施形態の場合は中リール21b及び右リール21c)が停止したことを示す制御コマンド(停止コマンド)であるが、この制御コマンドは図22に示す本遊技で送信される制御コマンド(上述した第1〜第3回胴回転停止コマンドC1009,C1011,C1013)を用いてもよいし、これらの制御コマンドとは別の停止に関する制御コマンドを用いてもよい)を演出制御基板300に送信する。さらに、メイン制御手段は、全てのストップボタン33a〜33cが操作された否か(全てのリール(中及び右リール21b,21c)が停止したか否か)を判断し(ステップS5100)、操作されていないストップボタンがある(回転しているリールがある)ときはステップS5094に戻る。一方、ステップS5095で、タイマーが所定の時間を経過したと判断したときは、メイン制御手段は、全てのメインリール(中リール21b及び右リール21c)を疑似停止させる(ステップS5101)。なお、ステップS5094で設定された時間内にストップボタン33a〜33cが操作されたときは、ステップS5094において、再度、タイマーの時間が設定される(延長される)。
ステップS5100で全てのストップボタン33a〜33cが操作された(すなわち、全てのリールが停止した)と判断したときは、メイン制御手段は、再度所定の時間にタイマーを設定し(ステップS5102)、スタートレバー32が操作されるか(ステップS5103)、タイマーに設定した時間が経過したと判断する(ステップS5104)と、このフリーズ実行処理S509を終了する。
なお、このフリーズ実行処理S509を終了すると、上述したように、メイン制御手段は、ステップS512において、メインリール21a〜21cの回転を開始するが、このとき、3つのメインリール21a〜21cの回転の開始時間を、互いにランダムな時間だけ異なるようにしている。上述したように、疑似遊技においては、一旦、所定の図柄の組み合わせが第1リール表示窓11の所定のライン(例えば中段)に停止するが、これらのリールを本遊技において同時に回転開始させると、本遊技におけるストップボタン33a〜33cの操作の補助となるおそれがあるからである。
−疑似遊技に対応する演出について−
次に、図33及び図34を用いて、演出制御手段による上記疑似遊技に対応する演出(疑似遊技演出処理)について説明する。図33に示すように、演出制御手段は、メイン制御基板100から送信される制御コマンド(スタートレバー受付コマンドC1002)を監視し、スタートレバー32が操作されたか否かを判定する(ステップS800)。そして、スタートレバー32が操作されたと判断すると、メイン制御手段から送信されたメインリール(中リール21b及び右リール21c)の図柄の組み合わせから、サブリール46に停止させる図柄(以下、「停止図柄」と呼ぶ)を決定する(ステップS801)。例えば、中リール21b及び右リール21cの中段に「緑7」の図柄が停止するときは、サブリール46の中段に「緑7」を停止すると決定する(図柄を揃えるラインを「停止ライン」と呼ぶ)。あるいは、抽選により停止図柄を決定してもよい。なお、後述するように、本実施形態に係るスロットマシン1では、この疑似遊技演出処理が行われた次の遊技でART遊技を実行する(ART演出状態に移行する)ように構成されている。そのため、サブリール46の停止図柄に応じて、ART遊技に移行する又はしないを決定してもよいし、ART遊技の遊技数を関連づけてもよい。
次に、演出制御手段は、サブリール46の回転を開始させる(ステップS802)。また、演出制御手段は、メイン制御手段から送信されたストップボタン33a〜33cに対する停止操作を受付たことを示す制御コマンド(停止受付コマンドであって、例えば、第1〜第3停止受付コマンドC1008,C1010,C1012(図32のステップS5097で送信される制御コマンド))により、ストップボタン33a〜33cが操作された否かを判定し(ステップS803)、ストップボタンが操作されたと判定したときは、当該操作がされたストップボタンが左ストップボタン33aであるか否かを判定する(ステップS804)。ここで、特定の図柄が停止ライン上にあるときに左ストップボタン33aの操作を受け付けた場合を「ビタ押し」と呼ぶ。そして演出制御手段は、左ストップボタン33aが操作されたと判定すると、ビタ押しされたか否かを判定し(ステップS805)、ビタ押しされたと判断したときはビタ押し音を再生する(ステップS806)。また、演出制御手段は、スベリ音を再生する(ステップS807)。ここで、「ビタ押し音」はストップボタン33a〜33cがビタ押しされたときに短時間で再生される効果音である。また、「スベリ音」はリールが停止するまでの間再生される効果音である。このビタ押し音及びスベリ音はそれぞれ、画像音響制御基板400の音源IC440により、別チャネルで同時に出力される。そのため、ビタ押し音とスベリ音とは同時に再生することができる。ここで、スベリ音は、例えば、停止するまでの時間に応じて音階が上がるようにしたり、音量が上がるようにしてもよい。これにより、遊技者は、スベリ量を想定することができる。あるいは、ストップボタンが操作されてから所定の時間は無音とし、所定の時間が経過してからスベリ音を再生するようにしてもよい。この構成により、通常のスベリの範囲(5コマ以内)ではスベリ音が発生せず、それ以上滑るときにスベリ音を発生させることができる。
そして、演出制御手段は、サブリール46の停止ライン上に停止図柄を停止させ(ステップ808)、スベリ音が再生されているときはこのスベリ音を停止するとともに停止音を再生する(ステップS809)。この停止音は、リール(サブリール46並びに中及び右リール21b,21c)が停止したときに再生される効果音である。
一方、ステップS804で左ストップボタン33aが操作されていないと判断したときは、中ストップボタン33b又は右ストップボタン33cが操作された場合である。そこで、演出制御手段は、メイン制御手段から送信された停止受付コマンド(第1〜第3回胴停止受付コマンドC1008,C1010,C1012又は、疑似遊技専用の停止受付に関する制御コマンド)により、図34に示すように、当該ストップボタンの操作がビタ押しか否かを判定し(ステップS810)、ビタ押しされたと判断したときはビタ押し音を再生する(ステップS811)。そして、演出制御手段はスベリ音を再生する(ステップS812)。さらに、演出制御手段は、メイン制御手段から送信された停止コマンド(第1〜第3回胴回転停止コマンドC1009,C1011,C1013又は、疑似遊技専用のメインリールの停止に関する制御コマンド(図32のステップS5099で送信される制御コマンド))により、当該メインリールが停止したか否かを判定し(ステップS813)、停止したと判定すると、スベリ音が再生されているときはこのスベリ音を停止するとともに停止音を再生する(ステップS814)。
上述の左ストップボタン33aもしくは中又は右ストップボタン33b,33cの操作に対する処理が終了すると、全てのリールが停止したか否かを判定し(ステップS815)、全てのリールが停止していないと判定すると演出制御手段は図33のステップS802に戻る。なお、この疑似遊技においても、ストップボタン33a〜33cに対するストップボタンランプ38の点灯・消灯制御を、上述した押し順報知処理と同様に演出制御手段で行う。この場合、押し順を報知してもよいし、通常の遊技と同様に(メインモードによるメイン指示データに基づく制御と同様に)、疑似遊技によるストップボタン33a〜33cの停止操作が不可能なときに赤色に点灯させ、受付可能となったときに青色に点灯させ、停止操作を受け付けたときに消灯するように制御してもよい。なお、この疑似遊技の際のストップボタンランプ38の点灯・消灯制御は、メイン制御手段からの制御コマンドに基づいて上述したランプ制御指示コマンド受信処理(図25に示すステップS710)で設定してもよいし(この場合メインモードが設定される)、演出制御手段で演出として設定してもよい(この場合サブモードが設定される)。
一方、ステップS815で全てのリールが停止したと判定すると、演出制御手段は、演出用ランプ出力データとしてベットボタン31を赤色に点灯させるデータ設定し、また、サブモードに設定する(ステップS816)。この処理により、フリーズ演出が実行されているときにベットボタン31が点灯するため、遊技者に対し、次遊技のベットが可能であると認識させることができる。そして、演出制御手段はフリーズの終了条件を満たしているかを判定する(ステップS817)。このフリーズの終了条件としては、全てのリールの停止(疑似停止)から所定の時間が経過したとき(図31のステップS5104)や、当該所定の経過前にスタートレバー32が操作されたときである(図31のステップS5103)。演出制御手段は、ステップS817でフリーズが終了していないと判断すると、ベットボタン31が操作されたか否かを判定し(ステップS818)、ベットボタン31が操作されたと判定したときはベットがされたときの演出(ベット演出)を実行する(ステップS819)。このベット演出としては、ベットがされたときの効果音を再生したり、画像表示装置41で再生されている画像を変化させたりすることが含まれる。また、ベットボタン31の操作されていないと判定したときは、演出制御手段はステップS817に戻る。また、ステップS817でフリーズの終了条件を満足していると判断したとき、または、ステップS819のベット演出が実行されたときは、演出制御手段は、メインモードに切り替える(ステップS820)。このようにメインモードに切り替えることにより、ベットボタンランプ48が消灯する。なお、フリーズが終了したときは、通常の演出(本遊技に対する演出)が実行される。
なお、疑似遊技の開始後、ストップボタン33a〜33cに対する第3停止の操作後(すなわち、疑似遊技に対して遊技者が全てのストップボタン33a〜33cを操作してサブリール46並びに中及び右リール21b,21cを停止させたとき)は、上記のようなベットボタン31の操作を行えるが、第3停止の操作が行われる前に、図32のステップS5095でタイマーが経過したと判断され、メイン制御手段により全てのリールが停止されたときは(ステップS5101)、その後、メイン制御手段により本遊技が開始されるためベットボタン31の操作を行うことができない。そのため、ステップS803でタイムアウトにより全リールが停止したと判断したとき(図32のステップS5101でタイムアウトによる全リール停止の制御コマンドが送信されたとき)は、演出制御手段は、フリーズが終了したと判断し、ベット演出を行わない。
なお、ビタ押ししたときは、ビタ押しされなかったときよりも、以降に実施されるART遊技の遊技数が多くなるように構成することもできる。このように、ビタ押し音又はスベリ音を再生し、ビタ押し又はスベリを以降の演出に反映することにより、演出を効果的に利用することができる。
また、ストップボタン33a〜33cがビタ押しされて、当該ストップボタンに対応するリール(サブリール46、中リール21b又は右リール21c)がその停止受付位置で停止するときは、スベリ音を再生しないように構成してもよい。
(演出制御基板300による演出)
上述したように、本実施形態に係るスロットマシン1では、メイン制御基板(メイン制御手段)100で制御される遊技の進行に応じて、単位遊技ごとに、サブ制御基板200の演出制御基板300で実行される演出制御手段(例えば、演出制御基板300のサブCPU310で実行されるプログラム)により演出パターンが選択され、画像表示装置41、演出用ランプ42、放音部43、バックランプ44、サブリール46、ベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48からなる演出手段40を用いた演出が実行される。まず、図35を用いてこの演出制御基板300で実行される演出の流れについて説明する。ここで、図35は演出制御基板300で実行される演出状態の流れを示す説明図である。
ここで、本実施形態に係るスロットマシン1において、通常遊技状態RT0の遊技で用いられる役抽選テーブルによる役の抽選では、図11に示すように、1/3の確率でMBに当選する。そのため、通常遊技状態RT0にあるときは、すぐに、内部中遊技状態RT1に移行する。よって、このスロットマシン1においては、通常遊技状態で遊技が実行される場合はほとんどない。
(演出状態の遷移)
図35に示すように、本実施形態に係るスロットマシン1において、工場出荷時のようにメイン制御手段の遊技状態が通常遊技状態RT0にあるときは、演出制御手段は通常演出状態D1の演出を実行する。また、役抽選手段110によりMBに当選し、この通常遊技状態RT0から内部中遊技状態RT1に移った遊技でも、基本的には通常演出状態D1の演出が実行される。また、この通常演出状態D1の遊技において、所定の移行条件を満足すると(詳細は後述するが、以降の説明では、通常演出状態D1で所定の遊技数の遊技が実行された場合)、演出制御手段は、演出状態を準備中演出状態D2に移行させ、この準備中演出状態D2の演出を実行する。この準備中演出状態D2も、基本的には内部中遊技状態RT1で実行される。そして、準備中演出状態D2において、メイン制御手段により疑似遊技(フリーズ)が実行されると、次の遊技から、演出制御手段は、演出状態をART演出状態D3に移行させ、所定の終了条件を満たすまでART演出状態D3の演出によるART遊技を実行する。
(各演出状態における演出制御手段の処理)
それでは、図35に示す上述の各演出状態における演出制御手段の処理について図36〜図41を用いて説明する。ここで、図36は通常演出処理の前段を示すフローチャートであり、図37は通常演出処理の後段を示すフローチャートであり、図38は準備中演出処理の前段を示すフローチャートであり、図39は準備中演出処理の後段を示すフローチャートであり、図40はART演出処理の前段を示すフローチャートであり、図41はART演出処理の後段を示すフローチャートである。
なお、演出制御手段の基本的な処理は、遊技者によりスタートレバー32が操作されると、現在の演出状態に応じて、抽選により演出パターンを決定し、遊技の進行(ストップボタン33a〜33cの操作や、遊技メダルの払い出し等)に応じて、演出パターンにより決定される演出を画像表示装置41、演出用ランプ42、放音部43、及び、バックランプ44等を用いて実行する。ここで、演出パターンには、スタートレバー32が操作されてから第3停止のストップボタン33(33a〜33cのいずれか)が操作されて全てのメインリール21a〜21cが停止するまでの間に行う演出パターン(この演出パターンによる演出を「演出1」と呼ぶ)、全てのメインリール21a〜21cが停止したときに実行される演出パターン(「演出2」)、及び、次の遊技のベットボタン31の操作時に行う演出パターン(「演出3」)が含まれる。また、演出制御手段は、通常演出状態D1のときは、通常演出処理S600を実行し、準備中演出状態D2のときは、準備中演出処理S620を実行し、ART演出状態D3のときはART演出処理S640を実行するが、これらは、RAM330等に記憶されて管理される演出状態によって切り換えられるように構成されている。この演出状態は、例えば工場出荷時のような初期状態においては、通常演出状態D1に設定されているものとする。
[通常演出状態D1]
まず、図36及び図37を用いて、通常演出状態D1における演出制御手段の処理(通常演出処理S600)について説明する。演出制御手段は、図36に示すように、メイン制御基板100から送信されるスタートレバー受付コマンドC1002を受信してスタートレバー32が操作されたと判断すると(ステップS601)、遊技状態コマンドC1000に含まれる遊技状態、待機演出コマンドC1003に含まれるフリーズ制御の有無、及び、条件装置状態番号コマンドC1004に含まれる条件装置状態番号(役抽選手段110による役の抽選結果)等の遊技情報を取得し、これらの情報をRAM330に記憶する(ステップS602)。そして、演出制御手段は、通常演出状態D1に対応した演出パターンを抽選で決定する(ステップS603)。また、演出制御手段は、ステップS603で決定された演出パターンに基づいて、通常演出状態D1における通常の演出1を実行する(ステップS604)。ここで、通常の演出1には、上述したように、演出パターンにより決定される演出を画像表示装置41、演出用ランプ42及び放音部43を用いて音声(音楽を含む)、映像により行う演出に加えてバックランプ44を用いて行う演出、サブリール46を用いて行う演出、並びに、ベットボタンランプ47及びストップボタンランプ48を用いた選出が含まれる。なお、この通常演出状態D1では、上述した押し順ベル(小役1−A〜小役1−D)が当選しても、その押し順等の報知は行われない。また、上述したステップS604で実行される通常の演出1には、役抽選手段110によりリプレイ−07(再遊技役−E)に当選したときのベルリプレイ入賞演出(ベルリプレイ入賞処理)が含まれる。
さらに、演出制御手段は、例えば、メイン制御基板100から送信される第3停止受付コマンドC1012やそれに対応する第3回胴回転停止コマンドC1013に基づいて全てのメインリール21a〜21cが停止したと判断すると(ステップS605)、作動図柄表示コマンドC1004等に基づいて有効ライン上に停止した図柄(停止図柄)を判定する(ステップS606)。また、演出制御手段は、ストップボタン33a〜33cに対して変則押し(中ストップボタン33b又は右ストップボタン33cを第1停止とする押し順)がされたか否かを判断し(ステップS607)、変則押しがされたときは、罰則処理により遊技者にペナルティを与える(遊技者に不利益を与える)処理を行う(ステップS608)。ここで、ペナルティとは、所定の遊技数の遊技の間、遊技者にとって有利な処理の少なくとも1つを実行しない等を行うことである。例えば、ペナルティが発生したときは、演出制御手段は、準備中演出状態D2へ移行する条件を満たしていても、当該ペナルティが発生した遊技から所定の遊技数の遊技が経過するまでの間、準備中演出状態D2に移行しないように構成される。また、5ゲームの間、AT抽選を行わないように構成することや、AT遊技時に、5ゲーム又は5回の報知を行わないように構成することもできる。
次に、図37に示すように、演出制御手段は、準備中演出状態D2に移行する条件を満足するか否かを判断する(ステップS609)。本実施形態におけるスロットマシン1においては、通常演出状態D1において所定の遊技数が実行されると、準備中演出状態D2に移行することができるように設定されている。なお、準備中演出状態D2に移行することができる遊技数は、予め設定されていてもよいし、通常演出状態D1に移行するとき(工場出荷時のように初期設定状態にある場合や、後述するように、ART演出状態D3から移行したとき)に、抽選で決定してもよい。このとき、演出制御手段は、遊技者に有利な状態の度合いを管理しておき、この度合いに応じて決定される遊技数の大きさを変化させるように構成してもよい。また、準備中演出状態D2への移行条件は遊技数に限定されることはなく、例えば、役抽選手段110によりレア役に当選したときに移行させるか否かを抽選で決定するように構成してもよい。
そして、演出制御手段は、ステップS609において、準備中演出状態D2への移行条件を満足していないと判断したときは、上述の演出パターンに基づいて通常演出状態D1における演出2を実行する(ステップS610)。この演出2としては、例えば、何らかの役の図柄の組み合わせが有効ライン上に停止したとき、又は、第1リール表示窓11内の所定のライン上に所定の図柄が停止したときに、当該図柄の後方にあるバックランプ44を点灯又は点滅させたり、画像表示装置41にその役に応じた画像を表示する等が行われる。以降の演出状態でも同様である。一方、演出制御手段は、ステップS609において、準備中演出状態D2の移行条件を満足していると判断したときは、次遊技からの演出状態を準備中演出状態D2に設定する(ステップS611)。
最後に、演出制御手段は、次の遊技のベット操作が行われ、メイン制御基板100から送信されたベットコマンドC1001によりベット操作がされたと判断すると(ステップS612)、上述の演出パターンに基づいて演出3を実行し(ステップS613)、一回の単位遊技に対する演出を終了する。
このように、通常演出状態D1にあるときは、演出制御手段は、押し順ベル(小役1−A〜小役1−D)に当選しても、その押し順が報知されないため、小役に入賞する可能性は低い。しかしながらリプレイ−07(再遊技役−E)に対してベルリプレイ演出を実行することにより、小役に入賞した感覚を遊技者に与えることができる。
[準備中演出状態D2]
準備中演出状態D2において、演出制御手段は、ART遊技を実行するために、メイン制御手段で疑似遊技(フリーズ)を実行させるための演出を実行する。このとき実行される準備中演出処理S620について、図38及び図39を用いて説明する。図38に示すように、演出制御手段は、スタートレバー32が操作されたと判断すると(ステップS621)、遊技情報を取得してRAM330に記憶し(ステップS622)、さらに、準備中演出状態D2に対応した演出パターンを抽選で選択する(ステップS623)。
そして、演出制御手段は、ステップS623で選択された演出パターンに基づいて、メイン制御手段で疑似遊技(フリーズ)を実行させるためのストップボタン33a〜33cの操作態様を、リール21a〜21cが回転を開始し、ストップボタン33a〜33cの操作が有効となるまでの間に、演出1として報知する(ステップS624)。なお、疑似遊技を実行させるためのストップボタン33a〜33cの操作態様としては、図11等には示していないが、再遊技役等に中ストップボタン33b又は右ストップボタン33cから停止操作を開始する押し順(変則押し)を割り当て、当該再遊技役が当選したときに正解押し順を報知して、所定の回数(例えば2回)連続して正解押し順で操作されたときに、メイン制御手段に疑似遊技を実行させるように構成する(例えば、上述した演出によるストップボタンランプ48の制御の変形例で示した構成が用いられる)。上述したように、本実施形態に係るスロットマシン1では、押し順が報知されていないにも関わらずストップボタン33a〜33cを変則押しするとペナルティが課されるため、演出制御手段が疑似遊技を実行したいときだけ報知することにより遊技者に操作させることができるので、演出制御手段から疑似遊技の実行を制御することができる。なお、上述したように、疑似遊技の実行はメイン制御手段により抽選により実行するか否かを決定するように構成することも可能である。なお、押し順の報知は、上述した押し順報知処理によりストップボタンランプ38の点灯・消灯が制御される。
なお、メイン制御手段で疑似遊技が実行されたときは、ステップS624の演出1において、上述した疑似遊技演出処理が実行される。また、役抽選手段110によりリプレイ−07(再遊技役−E)に当選したときは、上述したベルリプレイ入賞演出(ベルリプレイ入賞処理)が実行される。
そして、演出制御手段は、例えば、メイン制御基板100から送信される第3停止受付コマンドC1012やそれに対応する第3回胴回転停止コマンドC1013に基づいて全てのメインリール21a〜21cが停止したと判断すると(ステップS625)、作動図柄表示コマンドC1004等に基づいて有効ライン上に停止した図柄(停止図柄)を判定する(ステップS626)。また、演出制御手段は、ストップボタン33a〜33cに対して上述のステップS624で報知された押し順以外の操作が行われたか否かを判断し(ステップS627)、押し順が報知されていないにも関わらず変則されたとき、及び、報知された押し順と異なる操作が行われたときは、罰則処理により遊技者にペナルティを与える(遊技者に不利益を与える)処理を行う(ステップS628)。ペナルティとしては上述した内容を行うことができる。
次に、図39に示すように、演出制御手段は、ART演出状態D3へ移行する条件が成立しているか、すなわち、メイン制御手段で疑似遊技(フリーズ)が実行されたか否かを判断し(ステップS629)、移行条件を満たしていないと判断したときは、上述の演出パターンに基づいて、準備中演出状態D2の通常の演出2を実行する(ステップS630)。一方、ART演出状態D3への移行条件を満たしていると判断したときは、次遊技からの演出状態をART演出状態D3に設定し(ステップS631)、演出2としてART遊技が実行されることを報知する(ステップS632)。そして、最後に、演出制御手段は、次の遊技のベット操作が行われ、メイン制御基板100から送信されたベットコマンドC1001によりベット操作がされたと判断すると(ステップS633)、上述の演出パターンに基づいて演出3を実行し(ステップS634)、一回の単位遊技に対する演出を終了する。
このように、準備中演出状態D2において演出制御手段は、ART遊技を行うために、メイン制御手段で疑似遊技(フリーズ)を実行させるためのストップボタン33a〜33cの操作態様(押し順)を報知する演出を実行し、疑似遊技が実行されると次の遊技からART演出状態D3に移行する。
[ART演出状態D3]
準備中演出状態D2の遊技において、ART演出状態D3に移行することが決定すると、次の遊技から、ART演出状態D3の演出の処理(ART演出処理S640)が演出制御手段により実行される。このART演出処理S640について、図40及び図41を用いて説明する。図40に示すように、演出制御手段は、スタートレバー32が操作されたと判断すると(ステップS641)、遊技情報を取得してRAM330に記憶し(ステップS642)、さらに、ART演出状態D3に対応した演出パターンを抽選で選択する(ステップS643)。
次に、演出制御手段は、役抽選手段110により押し順ベル(小役1−A〜小役1−D)に当選したときは、ステップS643で選択された演出パターン及び役抽選手段110で決定された当選役に基づいて、メインリール21a〜21cが回転を開始し、ストップボタン33a〜33cの操作が有効となるまでの間に、当選した押し順ベルに割り当てられている操作態様(正解押し順)を、演出1として報知する(ステップS644)。なお、押し順ベルに対する正解押し順の報知は、上述した押し順報知処理によりストップボタンランプ38の点灯・消灯が制御される。そして、演出制御手段は、全てのメインリール21a〜21cが停止したか否かを判断し(ステップS645)、全てのメインリール21a〜21cが停止したと判断すると、停止図柄を判定する(ステップS646)。
また、演出制御手段は、図41に示すように、ART演出状態D3の終了条件を満足しているか否かを判断する(ステップS647)。ここで、ART演出状態D3の終了条件とは、通常演出状態D1から準備中演出状態D2を経由して実行されたART演出状態D3での総遊技数が所定の値になった場合でもよいし、小役に当選してストップボタン33a〜33cの操作態様(目押し又は押し順)が報知された回数が所定の値になった場合でもよいし、ART演出状態D3の遊技において払い出された遊技メダルの枚数(または、その間に獲得した遊技メダルの枚数からベットした枚数の差である差枚数)が所定の値を超えた場合でもよい。そして、演出制御手段は、このステップS647において、終了条件を満足していないと判断すると、ART演出状態D3における通常の演出2を実行する(ステップS648)。一方、演出制御手段は、ステップS647でART演出状態D3の終了条件を満たしていると判断したときは、次遊技からの演出状態を通常演出状態D1に設定し(ステップS649)、演出2としてART遊技の終了を報知する(ステップS650)。
最後に、演出制御手段は、次の遊技のベット操作がされたと判断すると(ステップS651)、演出3を実行して(ステップS652)、一回の単位遊技に対する演出を終了する。
このように、本実施形態に係るスロットマシン1は、押し順ベルに当選したときに、当該押し順ベルに割り当てられた操作態様(正解押し順)が報知されるので、ベル−01の図柄の組み合わせを有効ライン上に停止させることができ、8枚(特別遊技中は2枚)の遊技メダルを獲得することができる。
なお、以上の説明では、ART演出状態D3の終了条件は、予め決められた値(遊技数、アシスト数又は遊技メダル数)で判断していたが、このART演出状態D3にあるときに所定の条件を満たしたことにより(例えば、レア役に当選したことにより)、抽選等を行って、終了条件の値を変化させてもよい(例えば、上乗せ演出を行って、ART演出状態D3の遊技数に上乗せを行う等の演出を行ってもよい)。このとき、例えば、上乗せ演出を行う前に、メインリール21a〜21cの停止図柄に関わらず、サブリール46の中段を挟むように特殊図柄(上)及び特殊図柄(下)を停止させるという特別な停止態様を表示するという演出を行うこともできる。
また、以上の説明では、演出制御手段による演出手段40の制御として、ベルリプレイに対するベットボタンランプ47の点灯・消灯制御と、押し順ベルに対するストップボタンランプ48の点灯・消灯制御を中心に説明したが、これらの演出手段40の制御はこの態様に限定されることはない。例えば、演出制御手段により実行される演出が、遊技者に有利な状態のとき(例えば、上述の準備中演出状態D2に移行したことにより、ART演出状態D3に移行することが決定しているときや、上記演出では説明しなかったが、演出制御手段により演出が高確率状態にあるときなど)に、ベットボタン31の受付可能なときにベットボタンランプ47をレインボーに光らせたり、役抽選手段110によりレア役(例えば、スイカ)に当選したときに、ストップボタン33a〜33cに対する停止受付が可能なときにストップボタンランプ48を緑色に光らせたりする演出を行うことができる。この場合も、上述したように、演出制御手段によりサブ指示データを設定し、ベットボタンランプ47又はストップボタンランプ48を点灯させるタイミングでサブモードを選択することで、これらの演出を実行することができる。
1 スロットマシン(遊技機)
48 ストップボタンランプ(演出手段)
100 メイン制御基板(メイン制御手段、状態送信手段)
300 演出制御基板(サブ制御手段、状態受信手段、演出制御手段、演出実行手段)

Claims (1)

  1. 遊技の進行を制御するメイン制御手段と、
    演出手段の作動を制御するサブ制御手段と、を有し、
    前記メイン制御手段は、前記演出手段の作動を制御するための前記遊技の状態に関する情報を前記サブ制御手段に送信する状態送信手段を有し、
    前記サブ制御手段は、
    前記メイン制御手段から送信された前記情報に基づいて、前記演出手段の作動を制御するためのメイン指示データを設定する状態受信手段と、
    前記遊技に対する演出を実行するために、前記演出手段に対して、当該演出手段の作動を制御するためのサブ指示データを設定する演出制御手段と、
    メインモード及びサブモードからなる2つのモードを有し、前記メインモードが選択されているときは前記メイン指示データに基づいて前記演出手段の作動を制御し、前記サブモードが選択されているときは前記サブ指示データに基づいて前記演出手段の作動を制御する演出実行手段と、を有し、
    前記演出制御手段は、前記演出に応じて、前記メインモード又は前記サブモードを選択するように構成されていることを特徴とする遊技機。
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