以下、図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
まず、図1乃至図26を用いて、本発明の第1の実施形態について説明する。
<実施形態の全体構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る伝送システムの概略図である。図2は、伝送システムにおける画像データ、音データ、及び各種管理情報の送受信の状態を示した概念図である。図3は、画像データの画質を説明する概念図である。
また、伝送システム1には、複数の端末間で情報や感情等を相互に伝達するコミュニケーションシステムが含まれる。このコミュニケーションシステムは、コミュニケーション管理システム(本実施形態の「伝送管理システム」に相当)を介して複数のコミュニケーション端末(「伝送端末」に相当)間で情報や感情等を相互に伝達するためのシステムであり、テレビ(ビデオ)会議システム等が例として挙げられる。
まず、図1に示されている伝送システム1は、複数の伝送端末(10aa,10ab,…)、各伝送端末(10aa,10ab,…)用のディスプレイ(120aa,120ab,…)、複数の管理者端末(20a,20b,20c,20d)、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)、伝送管理システム40、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100によって構築されている。更に、伝送管理システム40は、端末管理システム50及び宛先登録システム80によって構築されている。
複数の伝送端末10は、コンテンツデータの一例としての画像データ及び音データの送受信による伝送を行う。なお、コンテンツデータの他の例として、テキストデータが挙げられる。また、コンテンツデータには、画像データ、音データ、テキストデータのうち少なくとも1つが含まれていればよい。
なお、以下では、複数の伝送端末(10aa,10ab,…)のうち任意の伝送端末は「伝送端末10」と表し、複数のディスプレイ(120aa,120ab,…)のうち任意のディスプレイは「ディスプレイ120」と表し、複数の中継装置(30a,30b,30c,30d)のうち任意の中継装置は「中継装置30」と表している。
また、テレビ会議等の開始を要求する要求元である伝送端末10は「開始端末」と表し、要求先である宛先(中継先)としての伝送端末10は「宛先端末」と表している。更に、自己の宛先リストに相手方の伝送端末10を登録するための要求をする伝送端末10を「要求元端末」と表し、この場合の相手方の伝送端末10を「要求先端末」と表している。
また、図2に示されているように、伝送システム1において、開始端末と宛先端末との間では、端末管理システム50を介して、各種の管理情報を送受信するための管理情報用セッションseiが確立される。また、開始端末と宛先端末との間では、中継装置30を介して、高解像度の画像データ、中解像度の画像データ、低解像度の画像データ、及び音データの4つの各データを送受信するための4つのセッションが確立される。ここでは、これら4つのセッションをまとめて、画像・音データ用セッションsedとして示している。なお、開始端末と宛先端末との間で必ずしも中継装置30を介する必要はなく、開始端末及び宛先端末との間で、直接、画像・音データ用セッションsedを確立してもよい。
ここで、本実施形態で扱われる画像データの画像の解像度について説明する。図3(a)に示されているように、横が160画素、縦が120画素から成り、ベース画像となる低解像度の画像と、図3(b)に示されているように、横が320画素、縦が240画素から成る中解像度の画像と、図3(C)に示されているように、横が640画素、縦が480画素から成る高解像度の画像とがある。このうち、狭帯域経路を経由する場合には、ベース画像となる低解像度の画像データのみから成る低画質の画像データが中継される。帯域が比較的広い場合には、ベース画像となる低解像度の画像データ、及び中解像度の画像データから成る中画質の画像データが中継される。また、帯域が非常に広い場合には、ベース画質となる低解像度の画像データ、中画解像度の画像データ、及び高解像度の画像データから成る高画質の画像データが中継される。
図1に示されている中継装置30は、複数の伝送端末10の間で、コンテンツデータの中継を行う。端末管理システム50は、伝送端末10からのログイン認証、伝送端末10の通話状況の管理、宛先リストの管理等、及び中継装置30の通信状況等を一元的に管理する。なお、画像データの画像は、動画であっても静止画であってもよく、動画と静止画の両方であってもよい。
複数のルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)は、画像データ及び音データの最適な経路の選択を行う。なお、以下では、ルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)のうち任意のルータは「ルータ70」と表されている。
プログラム提供システム90は、後述のHD(Hard Disk)204を備えており、伝送端末10に各種機能を実現させる(又は、伝送端末10を各種手段として機能させる)ための伝送端末用プログラムが記憶され、伝送端末10に伝送端末用プログラムを送信することができる。また、プログラム提供システム90のHD204には、中継装置30に各種機能を実現させる(又は、中継装置30を各種手段として機能させる)ための中継装置用プログラムも記憶されており、中継装置30に、中継装置用プログラムを送信することができる。
更に、プログラム提供システム90のHD204には、端末管理システム50に各種機能を実現させる(又は、端末管理システム50を各種手段として機能させる)ための伝送管理用プログラムも記憶されており、端末管理システム50に、伝送管理用プログラムを送信することができる。また、プログラム提供システム90のHD204には、宛先登録システム80に各種機能を実現させる(又は、宛先登録システム80を各種手段として機能させる)ための宛先登録用プログラムも記憶されており、宛先登録システム80に、宛先登録用プログラムを送信することができる。なお、端末管理用プログラム及び宛先登録用プログラムは、まとめて伝送管理用プログラムとして取り扱われる。
メンテナンスシステム100は、伝送端末10、中継装置30、端末管理システム50、宛先登録システム80、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、又は保守を行うためのコンピュータである。例えば、メンテナンスシステム100が国内に設置され、伝送端末10、中継装置30、端末管理システム50、宛先登録システム80又はプログラム提供システム90が国外に設置されている場合、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介して遠隔的に、伝送端末10、中継装置30、端末管理システム50、宛先登録システム80及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、保守等のメンテナンスを行う。また、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介さずに、伝送端末10、中継装置30、端末管理システム50、宛先登録システム80、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つにおける機種番号、製造番号、販売先、保守点検、又は故障履歴の管理等のメンテナンスを行う。
ところで、伝送端末(10aa,10ab,10ac,・・・)、中継装置30a、及びルータ70aは、LAN2aによって通信可能に接続されている。伝送端末(10ba,10bb,10bc,・・・)、中継装置30b、及びルータ70bは、LAN2bによって通信可能に接続されている。また、LAN2a及びLAN2bは、ルータ70abが含まれた専用線2abによって通信可能に接続されており、所定の地域A内で構築されている。例えば、地域Aは東京の事業所であり、LAN2aは営業一部内で構築されており、LAN2bは営業二部内で構築されている。
一方、伝送端末(10ca,10cb,10cc,・・・)、中継装置30c、及びルータ70cは、LAN2cによって通信可能に接続されている。伝送端末(10da,10db,10dc,・・・)、中継装置30d、及びルータ70dは、LAN2dによって通信可能に接続されている。また、LAN2c及びLAN2dは、ルータ70cdが含まれた専用線2cdによって通信可能に接続されており、所定の地域B内で構築されている。例えば、地域Bは大阪の事業所であり、LAN2cは開発一部内で構築されており、LAN2dは開発二部内で構築されている。地域A及び地域Bは、それぞれルータ(70ab,70cd)からインターネット2iを介して通信可能に接続されている。
また、端末管理システム50、宛先登録システム80、及びプログラム提供システム90は、インターネット2iを介して、伝送端末10、及び中継装置30と通信可能に接続されている。端末管理システム50、宛先登録システム80、及びプログラム提供システム90は、地域A又は地域Bに設置されていてもよいし、これら以外の地域に設置されていてもよい。
なお、本実施形態では、LAN2a、LAN2b、専用線2ab、インターネット2i、専用線2cd、LAN2c、及びLAN2dによって、本実施形態の通信ネットワーク2が構築されている。この通信ネットワーク2には、有線だけでなく、WiFi(Wireless Fidelity)や、Bluetooth(登録商標)等の無線による通信が行われる箇所があってもよい。
また、図1において、各伝送端末10、各中継装置30、端末管理システム50、各ルータ70、宛先登録システム80、及びプログラム提供システム90の下に示されている4組の数字は、一般的なIPv4におけるIPアドレスを簡易的に示している。例えば、伝送端末10aaのIPアドレスは「1.2.1.3」である。また、IPv4ではなく、IPv6を用いてもよいが、説明を簡略化するため、IPv4を用いて説明する。
なお、各伝送端末10は、複数の事業所間での通話や、同じ事業所内の異なる部屋間での通話だけでなく、同じ部屋内での通話や、屋外と屋内又は屋外と屋外での通話で使われてもよい。各伝送端末10が屋外で使われる場合には、携帯電話通信網等の無線による通信が行われる。
<実施形態のハードウェア構成>
続いて、図4乃至図6を用いて、本実施形態のハードウェア構成を説明する。図4は、伝送端末の外観図である。以下、伝送端末10の長手方向をX軸方向、水平面内でX軸方向に直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向(鉛直方向)をZ軸方向として説明する。
図4に示されているように、伝送端末10は、筐体1100、アーム1200、及びカメラハウジング1300を備えている。このうち、筐体1100の前側壁面1110には、複数の吸気孔によって形成された不図示の吸気面が設けられており、筐体1100の後側壁面1120には、複数の排気孔が形成された排気面1121が設けられている。これにより、筐体1100に内蔵された冷却ファンの駆動によって、不図示の吸気面を介して端末10の後方の外気を取り込み、排気面1121を介して端末10の後方へ排気することができる。筐体1100の右側壁面1130には、収音用孔1131が形成され、後述する内蔵型のマイク114によって音、物音、雑音等の音が収音可能となっている。
筐体1100の右側壁面1130側には、操作パネル1150が形成されている。この操作パネル1150には、後述の複数の操作ボタン(108a〜108e)、後述の電源スイッチ109、及び後述のアラームランプ119が設けられていると共に、後述の内蔵型のスピーカ115からの出力音を通すための複数の音出力孔によって形成された音出面1151が形成されている。また、筐体1100の左側壁面1140側には、アーム1200及びカメラハウジング1300を収容するための凹部としての収容部1160が形成されている。筐体1100の右側壁面1130には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にケーブルを接続するための複数の接続口(1132a〜1132c)が設けられている。一方、筐体1100の左側壁面1140には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にディスプレイ120用のケーブル120cを接続するための不図示の接続口が設けられている。
なお、以下では、操作ボタン(108a〜108e)のうち任意の操作ボタンを示す場合には「操作ボタン108」を用い、接続口(1132a〜1132c)のうち任意の接続口を示す場合には「接続口1132」を用いて説明する。
次に、アーム1200は、トルクヒンジ1210を介して筐体1100に取り付けられており、アーム1200が筐体1100に対して、135度のチルト角θ1の範囲で、上下方向に回転可能に構成されている。図4は、チルト角θ1が90度の状態を示している。
カメラハウジング1300には、後述の内蔵型のカメラ112が設けられており、利用者、書類、及び部屋等を撮像することができる。また、カメラハウジング1300には、トルクヒンジ1310が形成されている。カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介して、アーム1200に取り付けられている。そして、カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介してアーム1200に取り付けられており、カメラハウジング1300がアーム1200に対して、図4で示されている状態を0度として±180度のパン角θ2の範囲で、且つ、±45度のチルト角θ3の範囲で、上下左右方向に回転可能に構成されている。
なお、中継装置30、端末管理システム50、宛先登録システム80、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、それぞれ一般のサーバ・コンピュータの外観と同じであるため、外観の説明を省略する。
図5は、伝送端末のハードウェア構成図である。図5に示されているように、本実施形態の伝送端末10は、伝送端末10全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103、伝送端末用プログラム、画像データ、及び音データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ107、伝送端末10の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108、伝送端末10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F(Interface)111を備えている。
また、伝送端末10は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112、このカメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113、音を入力する内蔵型のマイク114、音を出力する内蔵型のスピーカ115、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音信号の入出力を処理する音入出力I/F116、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを伝送するディスプレイI/F117、図4に示されている接続口1021gに取り付けられ各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118、伝送端末10の各種機能の異常を知らせるアラームランプ119及び上記各構成要素を図8に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン110を備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示部である。また、ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続される。このケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
カメラ112は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU101の制御に従って、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU101の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
なお、カメラ112、マイク114、及びスピーカ115は、必ずしも内蔵されている必要はなく、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカのみが接続可能な構成であってもよい。また、記録メディア106は、端末10に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU101の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に限らず、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。
更に、上記伝送端末用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア106等の、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記伝送端末用プログラムは、フラッシュメモリ104ではなくROM102に記憶させるようにしてもよい。
図6は、中継装置、端末管理システム、宛先登録システム、プログラム提供システム、及びメンテナンスシステムのハードウェア構成図である。端末管理システム50は、端末管理システム50全体の動作を制御するCPU201、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM202、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203、端末管理用プログラム等の各種データを記憶するHD204、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)205、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ207、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ208、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F209、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード211、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス212、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ214、及び、上記各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン210を備えている。
なお、上記端末管理用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記端末管理用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、中継装置30は、上記端末管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、中継装置30を制御するための中継装置用プログラムが記録されている。この場合も、中継装置用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記中継装置用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
更に、宛先登録システム80は、上記端末管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、宛先登録システム80を制御するための宛先登録用プログラムが記録されている。この場合も、宛先登録用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記宛先登録用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。
また、プログラム提供システム90及びメンテナンスシステム100は、上記端末管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、プログラム提供システム90を制御するためのプログラム提供用プログラムが記録されている。この場合も、プログラム提供用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、上記プログラム提供システム用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されるようにしてもよい。また、メンテナンスシステム100及びメンテナンス用プログラムについても同様である。
なお、上記着脱可能な記録媒体の他の例として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
<実施形態の機能構成>
以下に図7乃至図12を用いて、特に、端末管理システム50及び宛先登録システム80の機能構成を説明する。なお、図7は、伝送管理システムを構成する端末管理システム及び宛先登録システムの機能ブロック図である。
(端末管理システムの機能構成)
まず、端末管理システム50について説明する。端末管理システム50は、図6に示されているハードウェア構成及び端末管理用プログラムによって、第2通信部51、第2認証部52、記憶制御部53及び記憶部60を備える。記憶制御部53は、記憶・読出処理部54、第2抽出部55、端末管理部56、宛先リスト管理部57、要求管理部58、及び第2判断部59を備える。記憶部60は、端末認証管理DB61、端末管理DB62、宛先リスト管理DB63、要求管理DB64及び管理者DB65を備える。
図8は、端末認証管理DB61の概念図である。端末認証管理DB61では、端末ID及びパスワードを示す各情報が関連付けられた関連情報として管理されている。この端末IDは、伝送端末10を識別するための識別情報である。端末ID(端末識別情報の一例)は、予め伝送端末10に記憶されている識別情報であってもよいし、伝送端末10の利用者が伝送端末10に対して入力した識別情報であってもよい。パスワードは、伝送端末10が端末IDで伝送管理システム40にログインするためのパスワードである。なお、端末認証管理DB61のレコードは、上記以外のカラム(フィールド)を有していてもよい。
図9は、端末管理DB62の概念図である。端末管理DB62では、端末ID、名称、稼動状態、受信日時及び端末のIPアドレスを示す各情報が関連付けられた関連情報として管理されている。この端末IDは、伝送端末10を識別するための識別情報である。名称は、伝送端末10の名称である。但し、伝送端末10の利用者の名称や部署の名称等であってもよい。稼動状態は、伝送端末10の最新の稼動状態である。受信日時は、伝送端末10から伝送管理システム40へのログイン要求を受信した日時である。IPアドレスは、伝送端末10のIPアドレスである。なお、端末管理DB62のレコードは、上記以外のカラムを有していてもよい。
図10は、宛先リスト管理DB63の概念図である。宛先リスト管理DB63では、開始端末の端末ID及び宛先端末と成り得る宛先候補の端末IDが関連付けられた関連情報として管理されている。なお、宛先リスト管理DB63のレコードは、上記以外のカラムを有していてもよい。
図11は、要求管理DB64の概念図である。要求管理DBでは、要求元端末の端末ID及び要求先端末の端末IDが関連付けられた関連情報として管理されている。要求元端末の端末IDは、宛先候補の登録を要求した伝送端末10を識別するための識別情報である。要求先端末の端末IDは、要求元端末IDにより識別される伝送端末10が、宛先候補の登録対象として要求している伝送端末10を識別するための識別情報である。なお、要求管理DB64のレコードは、上記以外のカラムを有していてもよい。
図12は、管理者DB65の概念図である。管理者DB65では、管理者ID、パスワード、管理端末の端末ID、管理者メールアドレス、及び管理者の属性情報が関連付けられて関連情報として管理されている。なお、関連情報としては、少なくとも管理者ID、管理端末の端末ID、及び管理者の属性情報が関連付けられていればよい。
このうち、管理者IDは、伝送端末10の管理者を識別するための識別情報である。管理者IDは、管理者の氏名であってもよい。パスワードは、管理者IDで伝送管理システム40にログインするためのパスワードである。管理端末の端末IDは、管理者が管理している管理端末(伝送端末10)を識別するための識別情報である。管理者メールアドレスは、管理者のメールアドレスである。属性情報は、会社等の組織における管理者の所属部署を示す所属情報、役職を示す役職情報、権限等を示す権限情報である。属性情報は、これらの各情報(所属情報、役職情報、権限情報)のうちいずれか1つの情報でも良いし、これらの各情報のうち少なくとの2つ以上を組み合わせた情報であってもよい。なお、管理者DB65のレコードは、上記以外のカラムを有していてもよい。
また、本実施形態では、図1において、管理者Aは、管理者端末20aを利用すると共に、自己の管理端末として、LAN2aに接続されている複数の伝送端末(10aa,10ab,…)を管理している。管理者Bは、管理者端末20bを利用すると共に、自己の管理端末として、LAN2bに接続されている複数の伝送端末(10ba,10bb,…)を管理している。管理者Cは、管理者端末20cを利用すると共に、自己の管理端末として、LAN2cに接続されている複数の伝送端末(10ca,10cb,…)を管理している。管理者Dは、管理者端末20dを利用すると共に、自己の管理端末として、LAN2dに接続されている複数の伝送端末(10da,10db,…)を管理している。
図7に戻り、第2通信部51は、通信ネットワーク2を介して伝送端末10や他のシステム等と通信する。
第2認証部52は、伝送端末10が他の伝送端末10との通信を開始するために、端末管理システム50(伝送管理システム40)にログインする際の認証を行う。第2認証部52は、具体的には、第2認証部52は、第2通信部51が受信したログイン情報に含まれる端末ID及びパスワードを検索キーとし、記憶部60の端末認証管理DB61を検索する。第2認証部52は、検索キーと端末認証管理DB61の情報が一致するか否かを判断することにより、端末管理システム50へのログインを許可する否かの認証を行う。
端末管理部56は、伝送管理システム40にログイン要求した伝送端末10の稼動状態を管理する。端末管理部56は、伝送管理システム40にログイン要求した伝送端末10の端末IDに対応する端末管理DB62のレコードを更新する。具体的には、ログインが成功した場合には、「稼動状態」をオフラインからオンライン(伝送可能)へ変更し、「受信日時」および「IPアドレス」を更新する。
第2抽出部55は、例えば、伝送管理システム40へログイン要求した伝送端末10の端末IDを検索キーとして、宛先リスト管理DB63を検索し、ログイン要求した伝送端末10の宛先候補として登録されている端末IDを読み出す。また、第2抽出部55は、抽出された端末IDを検索キーとして、端末管理DB62を検索し、抽出された端末ID毎に伝送端末10の稼動状態を読み出す。この読み出された端末ID及び稼動状態は、第2通信部51を介して、伝送管理システム40にログイン要求した伝送端末10へ送信される。この処理によって、この要求した伝送端末10のディスプレイ120には、宛先候補が示された宛先リストが表示され、伝送端末10の利用者は宛先リストから所望の宛先を指定することによって、伝送端末10間でセッションsedを確立することが可能となり、伝送端末10間の通信を実現することができる。
なお、伝送端末10間のセッションsedの確立は、伝送管理システム40を介してもよいし、介さずに直接やり取りをしてもよい。また、伝送端末10は、セッションsedによって、コンテンツデータをやり取りすることができる。
また、第2抽出部55は、伝送管理システム40へログイン要求した伝送端末10の端末IDを検索キーとして、宛先リスト管理DB63を検索し、ログイン要求した伝送端末10の端末IDを宛先候補の端末IDとして登録しているレコードから、開始端末の端末IDも抽出することもできる。これにより、第2抽出部55は、ログイン要求した伝送端末10を宛先候補として登録している開始端末の端末IDを検索キーとして端末管理DB62を検索することにより、対応する稼動状態を抽出することができる。
要求管理部58は、要求管理DB64のレコードの追加、変更及び削除を行う。
宛先リスト管理部57は、宛先リスト管理DB63のレコードの追加、変更及び削除を行う。例えば、宛先リスト管理部57は、要求管理DB64で管理されている要求元端末の端末IDと、宛先リスト管理DB63における開始端末の端末IDとが一致する宛先リスト管理DB63のレコードを抽出する。そして、宛先リスト管理部57は、この抽出したレコードにおける宛先候補の端末IDのカラムに、要求先端末のIDを追加する。
記憶・読出処理部54は、記憶部60にデータを記憶する処理を行う。また、記憶・読出処理部54は、記憶部60に記憶されたデータを読み出す処理を行う。
第2判断部59は、第2通信部51によって受信された端末ID及び管理者ID(第1の管理者ID)が、上記関連情報において関連付けられているかを判断する(第1の判断)。また、第2判断部59は、第1の判断によって関連付けられていないと判断した場合には、この端末IDが関連情報において関連付けられている他の管理者ID(第2の管理者ID)があるかを判断する(第2の判断)。更に、第2判断部59は、第2の判断によって第2の管理者IDがあると判断した場合には、関連情報において第1の管理者IDに関連付けられている属性情報(第1の属性情報)と、関連情報において第2の管理者IDに関連付けられている属性情報(第2の属性情報)とが同じであるかを判断する(第3の判断)。
(宛先登録システムの機能構成)
続いて、宛先登録システム80について説明する。宛先登録システム80は、図6に示されているハードウェア構成及び端末管理用プログラムによって、第1通信部81、第1認証部82及び表示制御部83を備える。更に、表示制御部83は、記憶・読出処理部84、第1抽出部85、画面作成部86、及び第1判断部87を備える。
このうち、第1通信部81、記憶・読出処理部84及び第1抽出部85については、それぞれ第2通信部51、記憶・読出処理部54及び第2抽出部55と同様の機能を有するため、説明を省略する。なお、宛先登録システム80は、記憶部を備えていないが、通信ネットワーク2を介して端末管理システム50の記憶部60へアクセスすることによって、記憶・読出処理部84及び第1抽出部85は、記憶・読出処理部54及び第2抽出部55と同じ機能を実現できる。
第1認証部82は、伝送端末10又は管理者端末20が、宛先候補の追加や削除をするために、宛先登録システム80(伝送管理システム40)にログインする際の認証を行う。即ち、宛先候補の追加や削除の要求は、伝送端末10から行うことができるだけでなく、管理者端末20から行うこともできる。
また、第1認証部82は、第1通信部81が受信したログイン情報に含まれる端末ID(または管理者ID)及びパスワードを検索キーとし、記憶部60の端末認証管理DB61(または管理者DB65)を検索する。第1認証部82は、検索キーと端末認証管理DB61(または管理者DB65)の情報が一致するか否かを判断することにより、宛先登録システム80(伝送管理システム40)へのログインを許可するか否かの認証を行う。
画面作成部86は、認証画面(図17参照)、管理者登録画面(図18参照)、管理端末一覧画面(図19参照)、管理端末登録画面(図20参照)及び宛先候補登録画面(図22参照)等を作成する。画面作成部86は、例えば、HTML(HyperText Markup Language)により画面を作成する。
続いて、図13乃至15を用いて、宛先リストで管理する宛先候補の登録処理について、複数のパターンを説明する。
(第1のパターン)
第1のパターンは、図13に示されており、伝送端末10aaの利用者が自己の宛先リストに、宛先候補として異なる組織(例えば、異なる「事業所」)の伝送端末10daを登録したい場合の登録処理を示している。なお、図13は、宛先候補の登録処理の一例を示した概念図である。
まず、伝送端末10aaは、伝送端末10daを伝送端末10aaの宛先候補として登録することを要求する旨を示した宛先候補の登録要求を伝送管理システム40に送信する(ST11)。次に、伝送管理システム40は、伝送端末10daに、伝送端末10aaの宛先候補として登録するための承認を依頼する旨を示した承認依頼を送信する(ST12)。これに対して、伝送端末10daは、承認又は否認を示す応答を伝送管理システム40に送信する(ST13)。伝送管理システム40は、承認を示す応答を受信した場合、伝送端末10daを伝送端末10aaにおける宛先候補として宛先リスト管理DB63に登録し、伝送端末10aa及び伝送端末10daに、宛先の登録が完了した旨を示す登録完了通知を送信する(ST14)。
(第2のパターン)
第2のパターンは、図14に示されており、伝送端末10aaの利用者(第1の利用者aa)が自己の宛先リストに、宛先候補として同じ組織(例えば、同じ「部署」)の伝送端末10abを登録したい場合の登録処理を示している。なお、図14は、宛先候補の登録処理の一例を示した概念図である。
まず、伝送端末10aaは、伝送端末10abを伝送端末10aaの宛先候補として登録することを要求する旨を示した宛先候補の登録要求を伝送管理システム40に送信する(ST21)。次に、伝送管理システム40は、要求元端末である伝送端末10aaと、要求先端末である伝送端末10abとが同じ管理者Aの管理端末(管理者Aの管理下にある伝送端末)であるかを判断する(ST22)。これにより、伝送端末10aa及び伝送端末10abが管理者Aの同じ管理端末である場合には、伝送管理システム40は、上記ST12のように、わざわざ伝送端末10abに承認依頼をすることなく、伝送端末10abを伝送端末10aaにおける宛先候補として宛先リスト管理DB63に登録し、伝送端末10aa及び伝送端末10abに、宛先の登録が完了した旨を示す登録完了通知を送信する(ST23)。
なお、ST21で示されている宛先候補の登録要求は、管理者Aによって管理者端末20aから伝送管理システム40に行うようにしてもよい。また、管理者Aによって宛先候補の登録要求を行う場合には、複数の伝送端末10の宛先候補の登録要求をまとめて一括要求することも可能である。
(第3のパターン)
第3のパターンは、図15に示されており、伝送端末10aa及び伝送端末10abの管理者(管理者A)が、自己の管理下にある伝送端末10aa及び伝送端末10abの各宛先リストから、他の管理者(管理者C)の管理下にある伝送端末10caとしての宛先候補を一括削除したい場合の削除処理を示している。なお、図15は、宛先候補の削除処理の一例を示した概念図である。
まず、管理者端末20aは、伝送端末10aa及び伝送端末10abの各宛先リストから、伝送端末10caとしての宛先候補を一括削除することを要求する旨を示した宛先候補の削除要求を伝送管理システム40に送信する(ST31)。次に、伝送管理システム40は、伝送端末10aa及び伝送端末10abの各宛先リストから、伝送端末10caとしての宛先候補を一括削除する(ST32)。また、この際、伝送端末10caの宛先リストから、伝送端末10aa及び伝送端末10abとしての宛先候補を一括削除する。これにより、伝送端末10aaの利用者(第1の利用者aa)、及び伝送端末10abの利用者(第2の利用者ab)が、それぞれ宛先候補の削除要求をしなくても、管理者Aが一括して削除し、各伝送端末(10aa,10ab,10ca)に、宛先の削除が完了した旨を示す削除完了の通知を送信する(ST33)。
<実施形態の動作又は処理>
続いて、図16乃至図27を用いて、本実施形態の動作又は処理について説明する。図16は、伝送管理システム40による管理方法を示したフローチャートである。
まず、宛先登録システム80の第1認証部82は、通信ネットワーク2を介して管理者が操作している管理者端末20から管理者IDによりログイン要求を受け付けているかを判断する(ステップS101)。管理者IDによりログイン要求を受け付けている場合(ステップS101、Yes)は、ステップS102に進む。管理者IDによりログイン要求を受け付けていない(利用者によって端末IDによりログイン要求を受け付けている)場合(ステップS101、No)は、端末IDによるログイン処理を行う(ステップS199)。なお、伝送端末10は、自己の宛先リストに宛先候補を登録する処理しかできないが、管理者は、管理端末(管理下にある伝送端末10)の全ての宛先リストに宛先候補をそれぞれ登録する処理ができる。
図17は、伝送管理システム40の認証画面の概念図である。ステップS101のログイン要求前に、画面作成部86は、第1通信部81を介して、管理者が操作している管理者端末20上に、例えば、図17に示されている認証画面を表示させる。
図17乃至図25の各画面データは、画面作成部86自身によって保持されている。なお、図17乃至図25の各画面データは、記憶部60に記憶されていて、画面作成部86の命令により、記憶・読出処理部84が、記憶部60から各画面データを読み出すようにしてもよい。
図16に戻り、上記ステップS101において、管理者IDでログイン要求されたと判断された場合には(ステップS101、Yes)、第1認証部82は、管理者IDやパスワード等の管理者情報が管理者DB65に登録されているかを判断する(ステップS102)。そして、管理者情報が管理者DB65に登録されている場合(ステップS102、No)は、第1認証部82は、ログインを認める(ステップS104)。一方、管理者情報が管理者DB65に登録されていない場合(ステップS102、Yes)は、画面作成部86は第1通信部81を介して、管理者が操作している管理者端末20上に登録画面を表示させ、登録画面に対して入力された管理者情報を管理者DB65に登録した後に、宛先登録システム80にログインする(ステップS103)。なお、管理者情報が管理者DB65に登録されていない場合の例として、例えば、初期設定パスワードを利用して、はじめて管理者する場合等がある。
図18は、管理者登録画面の概念図である。ステップS103では、管理者端末20には、例えば、図18の管理者登録画面が表示される。
図16に戻り、画面作成部86は図19に示されている管理端末一覧画面を作成し、第1の通信部81は管理端末一覧画面のデータを管理者端末20へ送信することによって画面表示させる(ステップS105)。図19は、管理端末一覧画面の概念図である。この管理端末一覧画面は、管理者が管理している伝送端末の一覧を示している。管理端末一覧画面は、端末管理DB62における端末ID及び名称、並びに宛先リスト管理DB63における開始端末の端末ID(端末管理DB62における端末IDと同じ)及び宛先候補の端末IDによって作成されている。
画面作成部86が、図19に示されている管理端末一覧画面を作成するために、具体的には、第1抽出部85は、宛先登録システム80が受け付けた管理者IDを検索キーとして管理者DB65を検索し、管理者IDに関連付けられた管理者端末の端末IDを取得する。これにより、特定の管理者が管理している伝送端末10を特定することができる。さらに、第1抽出部85は、取得した各端末IDを検索キーとして宛先リスト管理DB63の開始端末の端末IDを検索し、各端末IDに関連付けられた宛先候補の端末IDを取得する。また、第1抽出部85は、上記同様にして取得した端末IDを検索キーとして端末管理DB62を検索し、各端末IDに関連付けられた名称を取得する。このようにして第1抽出部85が取得した情報に基づいて、画面作成部86は、管理端末一覧画面を作成することができる。
管理端末一覧画面には、新たに伝送端末10を管理端末として登録するための「管理端末登録」ボタン、既に管理端末として登録されている伝送端末10を管理端末から削除するための「管理端末削除」ボタン、新たに伝送端末10を宛先候補として登録するための「宛先候補登録」ボタン、及び、既に宛先候補として登録されている伝送端末10を宛先候補から削除するための「宛先候補削除」ボタンが表示されている。
また、管理端末一覧画面には、端末ID毎に、端末IDを選択するためのチェックボックス(C1,C2,C3,CN)が表示されている。更に、全ての端末IDを一括選択するためのチェックボックスCAが表示されている。また、管理端末一覧画面には、ログアウトするための「ログアウト」ボタンも表示されている。各チェックボックスや各ボタンは、管理者によって押下されることで選択される。
次に、画面作成部86は、管理者端末20側で、「管理端末登録」ボタン又は「管理端末削除」ボタンが選択されたかを判断する(ステップS106)。「管理端末登録」ボタン又は「管理端末削除」ボタンが選択された場合は(ステップS106、Yes)、後述の(管理端末の登録及び削除の処理)が実施される(ステップS107)。一方、「管理端末登録」ボタン及び「管理端末削除」ボタンのいずれも選択されない場合は(ステップS106、No)、ステップS108に進む。
次に、画面作成部86は、管理者端末20側で、「宛先候補登録」ボタン又は「宛先候補削除」ボタンが選択されたかを判断する(ステップS108)。「宛先候補登録」ボタン又は「宛先候補削除」ボタンが選択された場合は(ステップS108、Yes)、後述の(宛先候補の登録及び削除の処理)が実施される(ステップS109)。一方、「宛先候補登録」ボタン及び「宛先候補削除」ボタンのいずれも選択されない場合は(ステップS108、No)、ステップS110に進む。
次に、画面作成部86は、管理者端末20側で、「ログアウト」ボタンが選択されたかにより、管理者の操作が終わるかを判断する(ステップS110)。「ログアウト」ボタンが選択された場合には(ステップS110、Yes)、宛先登録システム40は、管理者端末20に対してログアウトする(ステップS111)。「ログアウト」ボタンが選択されない場合は(ステップS110、No)、ステップS106に戻る。
(管理端末の登録及び削除の処理)
続いて、図19乃至図21及び図25を用い、ステップS107の管理端末の登録及び削除の処理ついて説明する。図20は、管理端末登録画面の概念図である。図21は、管理端末削除の確認画面の概念図である。図25は、管理端末の登録及び削除の処理を示すフローチャートである。
まず、第1判断部87は、図19に示されている管理端末一覧画面において、管理者による「管理端末登録」ボタンの選択か、「管理端末削除」ボタンの選択かを判断することにより、管理端末を登録するかを判断する(ステップS201)。「管理端末登録」ボタンが選択された場合には(ステップS201、Yes)、画面作成部86は、第1通信部81を介して、管理者端末20に対し、図20に示されているような管理端末登録画面のデータを送信する。
これに対して、管理者端末20では、図20に示されているような管理端末登録画面が表示される。この管理端末登録画面には、管理者が新たに自己の管理端末として登録を希望する伝送端末10の端末IDを入力するための「登録端末ID」入力欄が複数表示されている。そして、管理者が「登録端末ID」入力欄に伝送端末10の端末IDを入力して、「登録」ボタンを押下すると、管理者端末20は、「登録端末ID」入力欄に入力された端末ID及び入力した管理者の管理者IDを含む登録要求を宛先登録システム80へ送信する。これにより、宛先登録システム80の第1の通信部81は登録要求を受信する。そして、記憶・読出処理部84は、端末管理システム50の管理者DB65において、上記ステップS101のログイン処理に使用された管理者IDが含まれているレコードにおける端末IDのカラムに、上記登録端末IDとして入力された端末IDを追加する(ステップS202)。
一方、管理端末の登録でない場合(ステップS201、No)は、第1判断部87は、伝送端末10の削除であるかを判断する(ステップS203)。管理端末の削除である場合(ステップS203、Yes)は、画面作成部86は、第1通信部81を介して、図19においてチェックボックス(CA,C1〜CN)にチェック(選択)された端末ID及び入力した管理者の管理者IDを含む削除要求を端末管理システム50へ送信することによって、端末管理システム50の記憶・読出処理部54が、ログイン処理に使用されている管理者IDが管理されている管理者DB65のレコードから、削除要求された端末IDを削除する(ステップS204)。伝送端末10の削除でない場合(ステップS203、No)は、処理を終了する。また、上記ステップS203の処理に際して、画面作成部86は、第1通信部81を介して、管理者端末20に図21に示されている管理端末削除の確認画面を表示させる。図21は、管理端末削除の確認画面である。この場合、管理者によって「OK」ボタンが押下されると、上記ステップS204の処理が実行され、「キャンセル」ボタンが押下されると、上記ステップS204の処理が実行されない。
なお、図20では、管理者が端末IDを入力する例を説明したが、これに限らず、例えば端末IDが記載されたファイルを指定(画面作成部86が当該ファイルを参照するために必要なパスの指定など)することによって、端末IDを入力するようにしてもよい。
(宛先候補の登録及び削除の処理)
続いて、図22乃至図24及び図26を用い、宛先候補の登録及び削除の処理について説明する。なお、図22は、宛先候補登録画面の概念図である。図23及び図24は、宛先候補削除画面の概念図である。図26は、宛先候補の登録及び削除の処理を示すフローチャートである。ここでは、図15に示されている(パターン3)の例について説明する。
まず、第1判断部87は、管理者Aによって管理者端末20aから、管理者Aの管理下にある管理端末のうち要求先端末の登録又は削除を希望する要求元端末を受け付けることで、要求元端末を特定する(ステップS301)。具体的には、管理者Aが図19に示されている管理端末一覧画面で、要求元端末としたい伝送端末(端末ID)のチェックボックスにチェックし、「宛先候補登録」ボタンを押下すると、宛先候補の登録を希望する要求元端末が特定される。また、管理者Aが図19に示されている管理端末一覧画面で、要求元端末としたい伝送端末(端末ID)のチェックボックスにチェックし、「宛先候補削除」ボタンを押下すると、宛先候補の削除を希望する要求元端末が特定される。
次に、第1判断部87は、管理者端末20aから受け付けた押下等の操作が宛先候補の登録を示す操作であるか否かを判断する(ステップS302)。例えば、第1判断部87は、図19に示されている管理端末一覧画面の「宛先候補登録」ボタンが押下されたか否かを判断する。宛先候補の登録を示す操作でない場合(ステップS302、No)は、ステップS313に進む。宛先候補の登録を示す操作である場合(ステップS302、Yes)は、表示制御部83は、第1通信部81を介して、管理端末20aに図22に示されているような宛先候補登録画面のデータを送信し、管理端末20aで宛先候補登録画面を表示させる(ステップS303)。
図22に示されているように、宛先候補登録画面には、宛先候補として新たに登録希望される伝送端末10の端末IDを入力するための「登録端末ID」入力欄が複数表示されている。また、登録端末ID毎に、図13のST12に示されているように、要求先端末に、要求元端末の宛先リストに要求先端末を宛先候補として登録しても良いかを尋ねるための承認依頼をすることを省略するか否かを選択する項目としてチェックボックスが表示されている。
次に、図26に戻り、管理者Aによって、図22で示されている宛先候補登録画面の「登録端末ID」入力欄に、所望の端末IDが入力され、「登録」ボタンが押下されることで、宛先候補として登録要求される伝送端末10の指定を受け付ける(ステップS304)この登録要求される伝送端末10の端末IDは、宛先登録システム80から端末管理システム50へ送信される。より具体的には、宛先登録システム80の第1通信部81は、端末管理システム50の第2の通信部51へ宛先候補の登録要求を送信する。この登録要求には、宛先候補の登録を要求する要求元端末(ステップS301で特定された要求元端末)の端末IDと、宛先候補として登録要求された要求先端末(図22の画面で入力された端末IDで示される要求先端末)の端末IDと、ログイン中の管理者IDが含まれる。また、図22に示されている宛先候補登録画面の各登録端末IDにおける承認省略のチェックボックスにチェックされていた場合には、登録要求に、要求先端末へ登録の承認依頼の省略を要求する旨を示す承認依頼省略要求情報が含まれる。
次に、端末管理システム50の第2判断部59は、受信した登録要求に基づいて宛先候補として登録される可能性がある要求先端末毎に、承認処理の省略が要求されているか否かを判断する(ステップS305)。具体的には、受信した登録要求に承認依頼省略要求情報が含まれていた場合には、第2判断部59は、図22に示されているチェックボックスにチェックされた要求先端末に対しては承認依頼が必要でないと判断し、上記チェックボックスにチェックされていない要求先端末に対しては承認依頼が必要であると判断する。
そして、図22でチェックボックスにチェックされていない場合には、第2判断部59は、管理者DB65を参照することによって、宛先候補として登録を要求された要求先端末の端末ID(特定の端末ID)及び管理者ID(第1の管理者ID)が関連付けられているかを判断する(ステップS306)。そして、関連付けられていれば(ステップS306、YES)、承認の処理が必要でないとして、ステップS307へ進み、関連付けられていなければ(ステップS306、NO)、更なる判断のためにステップS308へ進む。
次に、ステップS308において、第2判断部59は、特定の端末IDが管理者DB65において関連付けられている他の管理者ID(第2の管理者ID)があるかを判断することにより、登録される宛先候補は、他の管理者によっても管理されているかを判断する。そして、関連付けられている他の管理者IDがある場合には(ステップS308、YES)、更に、第2判断部59は、管理者DB65において、第1の管理者IDに関連付けられている第1の属性情報と第2の管理者IDに関連付けられている第2の属性情報が同じであるかを判断する(ステップS309)。そして、第1の属性情報と第2の属性情報が同じである場合には(ステップS309、YES)、ステップS307へ進む。また、上記ステップS308において、関連付けられている他の管理者IDがない場合(ステップS308、NO)及び、上記ステップS309において、第1の属性情報と第2の属性情報が同じでない場合(ステップS309、NO)には、ステップS310へ進む。
次に、ステップS310において、宛先登録システム80の第1通信部81は、宛先候補として登録要求された伝送端末10に宛先登録の承認要求を送信する。より詳細には、例えば、以下のような処理によって実現できる。
即ち、ステップS305において承認を省略しないと選択された場合に、端末管理システム50の要求管理部58が、受信された登録要求に含まれる要求元端末IDと要求先端末IDとを関連付けた新たなレコードを、要求管理DB64へ追加記憶する。そして、端末管理システム50の第2抽出部55は、要求管理DB64における要求先端末の端末IDを検索キーとして端末管理DB62を検索することによって、対応する稼動状態情報を抽出する。そして、稼動状態が通信可能(例えば、オンライン(伝送可能)など)である場合には、第2通信部51が、通信可能な伝送端末10に対して宛先登録の承認要求を送信する。なお、稼動状態が通信不可能(例えば、オフライン)である伝送端末10に対しては、稼動状態が通信可能に更新された場合に承認要求を送信する。
次に、ステップS310の後、伝送管理システム40の第2判断部59は、承認要求を受信した要求先端末から承認の応答を受信したか否かを判断する(ステップS311)。そして、第2通信部51が承認の応答を受信した場合には、(ステップS311、Yes)、ステップS307へ進む。このステップS307では、宛先リスト管理部57は、宛先リスト管理DB63において、要求元端末が開始端末となる場合の宛先候補として、要求先端末の端末IDを登録すると共に、要求先端末が開始端末となる場合の宛先候補として、要求元端末の端末IDを登録する(ステップS307)。即ち、要求元端末と要求先端末は、互いに宛先候補として登録されることになる。なお、ステップS307において、要求元端末と要求先端末が、互いに宛先候補として登録されずに、要求元端末の宛先候補に、要求先端末の端末IDが登録されるだけでもよい。
そして、登録が完了した場合には、第2通信部51は、要求元端末及び要求先端末に対して、登録完了の通知を送信する(ステップS312)。以上の処理が完了すると、端末管理システム50の要求管理部58が、要求管理DB64から、登録が完了したレコードを削除する。なお、ステップS305において承認の省略が要求されていない場合には(NO)、要求元端末の端末ID及び要求先端末の端末IDの組については、要求管理DB64に新たなレコードが追加されていないため、削除の必要はない。
なお、ステップS305においてNOの場合であっても、ステップS306を実行してもよい。この場合には、宛先候補を登録するための承認要求の応答があったか否か、さらにはその応答が承認を示すか否かに拘らずステップS307を実行することができる。
続いて、宛先候補を削除する処理について説明する。
上記ステップS302においてNOの場合には、第1判断部87は、宛先候補の削除を示す操作であるか否かを判断する(ステップS313)。具体的には、図19の管理端末一覧画面の「宛先候補削除」ボタンが押下されたことにより、第1判断部87は、第1の通信部81が管理者端末20から宛先候補の削除要求を受信したか否かを判断する。この場合、管理端末一覧画面のチェックボックス(CA,C1〜CN)にチェックされた伝送端末10の宛先候補が削除の対象となる。
そして、宛先候補の削除を示す操作でない場合(ステップS313、No)は、図26に示されている処理が終了する。宛先候補の削除を示す操作である場合(ステップS313、Yes)は、画面作成部86は、第1通信部81を介して、管理者端末20に、図23又は図24に示されているような宛先候補削除画面を表示させ、第1判断部87は、管理者によって選択及び入力された端末IDに基づいて、削除する宛先候補を特定する(ステップS314)。なお、図23及び図24は、宛先候補削除画面の概念図である。
ここで、ステップS314について、図23及び図24を用いて更に詳細に説明する。図23及び図24に示される宛先候補削除画面では、「宛先候補を全て削除する」場合に選択されるラジオボタン、及び「指定した宛先候補を削除する」ラジオボタンが表示されている。また、宛先候補削除画面には、管理者が削除したい宛先候補の端末IDを入力するための複数の「削除端末ID」入力欄、並びに、削除を実行する際に押下される「削除」ボタン及び削除を取り止める際に押下される「キャンセル」ボタンが表示されている。
図23では、管理者によって、「指定した宛先候補を削除する」ラジオボタンが押下され、「削除端末ID」入力欄に、宛先候補の端末ID「01ca」が入力された状態が示されている。一方、図24では、「宛先候補を全て削除する」ラジオボタンが押下された状態が示されている。図24に示されている場合には、削除対象が全ての宛先候補となるため、「削除端末ID」入力欄には網掛けが表示され、管理者は端末IDを入力することができない。
ここでは、図15に示されている第3のパターンについて説明する。即ち、管理者Aが、図19に示されている管理端末一覧画面のチェックボックスCAをチェックして「宛先候補削除」ボタンを押下後、更に、図23に示されている「指定した宛先候補を削除する」ラジオボタンを押下して「削除端末ID」入力欄に端末ID「01ca」を入力し、最後に「削除」ボタンを押下した場合について、以下に説明する。
この場合、宛先リスト管理DB63において、端末ID「01ca」を宛先候補としている開始端末は、端末ID「01aa」及び端末ID「01ab」で示される開始端末であるため、管理者Aは、端末ID「01aa」及び端末ID「01ab」で示される要求元端末(10aa,10ab)を選択したことになる。また、管理者Aによって、管理者端末20aは、端末ID「01aa」及び端末ID「01ab」で示される各開始端末の宛先候補から、端末ID「01ca」で示される宛先候補の削除要求を行ったことになる。これにより、第1の通信部81は、管理者端末20から宛先候補の削除要求を受信し、第1判断部87は、開始端末として、端末ID「01aa」及び端末ID「01ab」で示される伝送端末(10aa,10ab)を特定し、削除される宛先候補として、端末ID「01ca」で示される伝送端末10caを特定する。
次に、記憶・読出処理部84は、第1の通信部81を介して第2の通信部51によって受信された削除要求に基づき、宛先リスト管理DB63における開始端末の端末IDが「01aa」及び「01ab」の各レコードにおいて、宛先候補の端末IDから端末ID「01ca」を削除する(ステップS315)。これによって、第2通信部51は、要求元端末(伝送端末(10aa,10ab))及び要求先端末(伝送端末10ca)に、宛先の削除が完了した旨を示す削除完了の通知を送信する(ステップS316)。
なお、ステップS315では、開始端末の端末IDが「01ca」のレコードにおいても、宛先候補の端末IDから端末ID「01aa」及び「01ab」を削除してもよい。
<実施形態の主な効果>
以上説明したように本実施形態によれば、伝送管理システム40側で宛先リスト管理DB63を管理している場合であっても、この宛先リスト管理DB63から所望の宛先候補を削除することができるという効果を奏する。
更に、宛先リスト管理DB63における複数又は全ての開始端末の宛先候補から、複数又は全ての宛先候補の端末IDを一括して削除することができる。これにより、各開始端末(伝送端末10)の利用者が、それぞれ複数又は全ての宛先候補の端末IDを削除する手間を省くことができるという効果を奏する。
〔第2の実施形態〕
続いて、図27を用いて、本実施形態の第2の実施の形態について説明する。ここでは、上記第1の実施形態で示した管理者DB65の他の例について説明する。なお、図27(a)、(b)は、第2の実施の形態に係る管理者DBの概念図である。図27に示されているように、本実施形態の管理者DB65´は、2つのテーブルによって構築されている。即ち、図27(a)に示されているように、第1のテーブルとして、管理者ID、パスワード、管理者メールアドレス、及び属性情報が関連付けて管理されている。また、図27(b)に示されているように、第2のテーブルとして、管理者ID及び端末IDが関連付けて管理されている。このように、図27(a)及び図27(b)で示した情報が、上記第1の実施形態で示した「関連情報」に相当する。なお、管理者ID、パスワード、端末ID、管理者メールアドレス、及び属性情報は、第1の実施形態と同じ内容であるため、これらの説明を省略する。
この場合も、上記第1の実施形態と同様の効果を奏する。
〔その他の実施形態〕
なお、上記実施形態おいて、ステップS306の処理及びステップS308の処理のうち、少なくとも一方の処理を省略してもよい。
また、伝送管理システム40は、伝送端末10間がコミュニケーション可能なコミュニケーションシステムであれば、任意のシステムに適用できる。例えば、テレビ(ビデオ)会議システム、音会議システム、音電話システム(携帯電話システムを含む)、テキストチャットシステム、又はホワイトボード共有システムなどに適用できる。また、伝送端末10は、上述したコミュニケーションシステムの専用端末やゲームの専用端末であってもよいし、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話端末又はタブレット型端末などの汎用端末であってもよい。また、端末管理システム50及び宛先登録システム80は、図7に例示した機能ブロックを備える情報処理装置であればよく、専用のサーバ装置であっても汎用の端末装置であってもよい。