JP2015049330A - 交換レンズ、撮像装置、それらの制御方法および制御プログラム - Google Patents
交換レンズ、撮像装置、それらの制御方法および制御プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】撮像面位相差AFにおいて焦点検出時の絞り値によらず焦点検出結果を良好に補正する。【解決手段】交換レンズ2は、撮像素子を用いて位相差検出方式で焦点検出を行う撮像装置1に対して装着される。交換レンズは、絞り値が可変である撮像光学系と、撮像装置での焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応して互いに異なる補正情報を記憶した記憶手段31と、撮像装置から受信した焦点検出時の絞り値である要求絞り値に一致する記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信するレンズ側制御手段26とを有する。該制御手段は、要求絞り値が記憶絞り値に含まれないときは、要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信し、その後、要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信する。【選択図】図1
Description
本発明は、交換レンズの収差に応じて、オートフォーカス(AF)に用いられる焦点検出結果を補正する機能を有する撮像システムに用いられる交換レンズおよび撮像装置に関する。
上記のような補正機能を有する撮像システムとしては、特許文献1にて開示されたものがある。この撮像システムでは、交換レンズにおける異なる絞り状態に対応する最良像面位置に関する複数の収差補正データを交換レンズに設けられたメモリに記憶しておく。一方、撮像装置(カメラ本体)は、交換レンズから通信により受け取った上記複数の収差補正データと、撮像装置に設けられた重み付け係数とに基づいて焦点検出結果であるデフォーカス量を補正する。
また、特許文献1には、以下のような記載がある。「値の大きい方の所定F値としては、ほとんどの撮影レンズがF=5.6よりは明るい事を考え、それらでケラレが生じない事を前提にして記憶する所定F値を6〜10程度の範囲で決めるのが好ましいと考えられ、中央値の7〜8程度が最適と考えられる。又、大小2つの所定F値は値において1.5倍程度以上は違わないと独立性が少なくなり2つの値を入れた意味が失われる。焦点検出装置の開口相当F値は小さい方でも3以下にするのは焦点検出光学系の構成上も難しいので下限は3で十分であると考えられる。そして、小さい方の所定F値としては3〜6程度が適当であり、中央値の4〜5程度が最適である。」(7頁右上欄4〜16行)。これは、レンズレットアレイと称される光学系を通した光を、撮像面とは別の位置に配置された光電変換素子を用いて検出する構成を前提としたものである。
しかしながら、撮像面に配置された撮像素子内に位相差検出方式での焦点検出用画素を設ける場合(いわゆる撮像面位相差AFを採用する場合)は、以下のような問題がある。この場合は、絞り値の変化が小さくても撮像面に到達する光のケラレ状態が変化するため、焦点検出結果の補正に用いる補正データも異ならせる必要がある。このため、大きい間隔で選択された複数の絞り値に対応する補正データをメモリに記憶させたり交換レンズから撮像装置に送信したりするだけでは不十分である。
本発明は、撮像面位相差AFを行う場合において、焦点検出時の絞り値にかかわらず焦点検出結果を良好に補正することができ、高精度なピント合わせを行える撮像システムを構成する交換レンズおよび撮像装置を提供する。
本発明の一側面としての交換レンズは、絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズであり、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて位相差検出方式による撮像光学系の焦点検出を行う撮像装置に対して取り外し可能に装着される。該交換レンズは、撮像装置において行われた焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶した記憶手段と、撮像装置から焦点検出時の絞り値である要求絞り値を受信したときに、複数の記憶絞り値のうち要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信し、その後、要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信するレンズ制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の他の一側面としての交換レンズは、絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズであり、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて位相差検出方式による撮像光学系の焦点検出を行う撮像装置に対して取り外し可能に装着される。該交換レンズは、撮像装置において行われた焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶した記憶手段と、撮像装置から焦点検出時の絞り値である要求絞り値を受信したときに、補正情報を撮像装置に送信するレンズ制御手段とを有する。レンズ制御手段は、要求絞り値に一致する記憶絞り値が記憶手段に記憶されている場合は、要求絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信し、要求絞り値に一致する記憶絞り値が記憶手段に記憶されていない場合は、複数の記憶絞り値のうち要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信し、その後、要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信することを特徴とする。
本発明の他の一側面としての交換レンズの制御方法は、絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズであり、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて位相差検出方式による撮像光学系の焦点検出を行う撮像装置に対して取り外し可能に装着される交換レンズに適用される。交換レンズは、撮像装置において行われた焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶した記憶手段を有する。該制御方法は、該交換レンズに、撮像装置から焦点検出時の絞り値である要求絞り値を受信させ、複数の記憶絞り値のうち要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信させ、その後、要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信させることを特徴とする。
本発明の他の一側面としての交換レンズの制御方法は、絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズであり、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて位相差検出方式による撮像光学系の焦点検出を行う撮像装置に対して取り外し可能に装着される交換レンズに適用される。交換レンズは、撮像装置において行われた焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶した記憶手段を有する。該制御方法は、該交換レンズに、撮像装置から焦点検出時の絞り値である要求絞り値を受信させ、要求絞り値に一致する記憶絞り値が記憶手段に記憶されている場合は、要求絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信させ、要求絞り値に一致する記憶絞り値が記憶手段に記憶されていない場合は、複数の絞り値のうち要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信させ、その後、要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信させることを特徴とする。
本発明の他の一側面としての交換レンズ制御プログラムは、絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズであり、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて位相差検出方式による撮像光学系の焦点検出を行う撮像装置に対して取り外し可能に装着される交換レンズをコンピュータにより制御するためのコンピュータプログラムである。交換レンズは、撮像装置において行われた焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶した記憶手段を有する。該プログラムは、該交換レンズに、撮像装置から焦点検出時の絞り値である要求絞り値を受信させ、複数の記憶絞り値のうち要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信させ、その後、要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信させることを特徴とする。
本発明の他の一側面としての交換レンズ制御プログラムは、絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズであり、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて位相差検出方式による撮像光学系の焦点検出を行う撮像装置に対して取り外し可能に装着される交換レンズをコンピュータにより制御するためのコンピュータプログラムである。交換レンズは、撮像装置において行われた焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶した記憶手段を有する。該プログラムは、該交換レンズに、撮像装置から焦点検出時の絞り値である要求絞り値を受信させ、要求絞り値に一致する記憶絞り値が記憶手段に記憶されている場合は、要求絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信させ、要求絞り値に一致する記憶絞り値が記憶手段に記憶されていない場合は、複数の記憶絞り値のうち要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信させ、その後、要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を撮像装置に送信させることを特徴とする。
本発明の他の一側面としての撮像装置は、絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズが取り外し可能に装着される。該撮像装置は、記録用画像を取得するための撮像素子と、該撮像素子からの出力を用いて位相差検出方式により撮像光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、交換レンズに焦点検出時の絞り値である要求絞り値を送信することによって該交換レンズから焦点検出の結果を補正するための補正情報を受信する撮像装置側制御手段とを有する。交換レンズは、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶している。撮像装置側制御手段は、交換レンズから受信した要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を用いて焦点検出の結果を補正し、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系の第1のフォーカス制御を行い、その後、交換レンズから受信した要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報と、開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報の両方を用いて焦点検出の結果を補正し、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系の第2のフォーカス制御を行うことを特徴とする。
本発明の他の一側面としての撮像装置は、絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズが取り外し可能に装着される。該撮像装置は、記録用画像を取得するための撮像素子と、該撮像素子からの出力を用いて位相差検出方式により撮像光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、交換レンズに焦点検出時の絞り値である要求絞り値を送信することによって該交換レンズから焦点検出の結果を補正するための補正情報を受信する撮像装置側制御手段とを有する。交換レンズは、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶している。撮像装置側制御手段は、交換レンズから要求絞り値に一致する記憶絞り値に対応する補正情報を受信した場合は、該補正情報を用いて焦点検出の結果を補正し、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系のフォーカス制御を行い、交換レンズから要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を受信した場合は、該開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を用いて焦点検出の結果を補正し、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系の第1のフォーカス制御を行い、その後、交換レンズから要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を受信した場合は、該小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報と開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報の両方を用いて焦点検出の結果を補正し、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系の第2のフォーカス制御を行うことを特徴とする。
本発明の他の一側面としての撮像装置の制御方法は、絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズが取り外し可能に装着される撮像装置であり、記録用画像を取得するための撮像素子と、該撮像素子からの出力を用いて位相差検出方式により撮像光学系の焦点検出を行う焦点検出手段とを有し、交換レンズに焦点検出時の絞り値である要求絞り値を送信することによって該交換レンズから焦点検出の結果を補正するための補正情報を受信する撮像装置に適用される。交換レンズは、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶している。該制御方法は、該撮像装置に、交換レンズから受信した要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を用いて焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系の第1のフォーカス制御を行わせ、その後、交換レンズから受信した要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報と、開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報の両方を用いて焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系の第2のフォーカス制御を行わせることを特徴とする。
本発明の他の一側面としての撮像装置の制御方法は、絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズが取り外し可能に装着される撮像装置であり、記録用画像を取得するための撮像素子と、該撮像素子からの出力を用いて位相差検出方式により撮像光学系の焦点検出を行う焦点検出手段とを有し、交換レンズに焦点検出時の絞り値である要求絞り値を送信することによって該交換レンズから焦点検出の結果を補正するための補正情報を受信する撮像装置に適用される。交換レンズは、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶している。該制御方法は、該撮像装置に、交換レンズから要求絞り値に一致する記憶絞り値に対応する補正情報を受信した場合は、該補正情報を用いて焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系のフォーカス制御を行わせ、交換レンズから要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を受信した場合は、該開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を用いて焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系の第1のフォーカス制御を行わせ、その後、交換レンズから要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を受信した場合は、該小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報と開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報の両方を用いて焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系の第2のフォーカス制御を行わせることを特徴とする。
本発明の他の一側面としての撮像装置制御プログラムは、絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズが取り外し可能に装着される撮像装置であり、記録用画像を取得するための撮像素子と、該撮像素子からの出力を用いて位相差検出方式により撮像光学系の焦点検出を行う焦点検出手段とを有し、交換レンズに焦点検出時の絞り値である要求絞り値を送信することによって該交換レンズから焦点検出の結果を補正するための補正情報を受信する撮像装置をコンピュータにより制御するためのコンピュータプログラムである。交換レンズは、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶している。該プログラムは、該撮像装置に、交換レンズから受信した要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を用いて焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系の第1のフォーカス制御を行わせ、その後、交換レンズから受信した要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報と、開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報の両方を用いて焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系の第2のフォーカス制御を行わせることを特徴とする。
本発明の他の一側面としての撮像装置制御プログラムは、絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズが取り外し可能に装着される撮像装置であり、記録用画像を取得するための撮像素子と、該撮像素子からの出力を用いて位相差検出方式により撮像光学系の焦点検出を行う焦点検出手段とを有し、交換レンズに焦点検出時の絞り値である要求絞り値を送信することによって該交換レンズから焦点検出の結果を補正するための補正情報を受信する撮像装置をコンピュータにより制御するためのコンピュータプログラムである。交換レンズは、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶している。
該プログラムは、該撮像装置に、交換レンズから要求絞り値に一致する記憶絞り値に対応する補正情報を受信した場合は、該補正情報を用いて焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系のフォーカス制御を行わせ、交換レンズから要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を受信した場合は、該開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を用いて焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系の第1のフォーカス制御を行わせ、その後、交換レンズから要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を受信した場合は、該小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報と開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報の両方を用いて焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて撮像光学系の第2のフォーカス制御を行わせることを特徴とする。
本発明によれば、撮像面位相差AFを行う場合において、焦点検出時の絞り値にかかわらず焦点検出結果を良好に補正することができ、高精度なピント合わせを行うことができる。
以下、本発明の実施例について説明する。図1には、本発明の実施例である交換レンズ2および撮像装置(以下、カメラ本体という)1を含む撮像システムの構成を示している。カメラ本体1内に設けられた電気回路部3は、撮像素子4と、測光部5と、焦点検出部6と、シャッタ制御部7と、画像処理部8と、カメラCPU9と、レンズ装着検出部10と、カメラ側通信部11とを含む。
撮像素子4は、交換レンズ2を通過した光により形成された被写体像を電気信号に変換する光電変換素子であり、CCDセンサやCMOSセンサにより構成される。測光部5は、撮像素子4からの出力を用いて交換レンズ2を通過した光の量(輝度)を測定する。焦点検出部(焦点検出手段)6は、撮像素子4に設けられた複数の焦点検出用画素からの出力を用いて交換レンズ2の焦点状態(デフォーカス量)を算出する。
シャッタ制御部7は、撮像素子4の露光量を制御するために開閉動作する不図示のシャッタの動作を制御する。画像処理部8は、撮像素子4に設けられた所定画素数の撮像用画素からの出力に対して各種処理を行って画像を生成する。各種処理には、交換レンズ2に搭載された画像処理情報とカメラ本体1に搭載された画像処理情報とを用いる処理が含まれる。撮像装置側制御手段としてのカメラCPU9は、上述した撮像素子4や各部(5〜8)の動作を制御する。カメラCPU9は、カメラ側通信部11と交換レンズ2に設けられたレンズ側通信部25を介してレンズ側制御手段としてのレンズCPU26との通信が可能である。
カメラCPU9は、測光部5により得られた輝度に基づいて撮像時の絞り値やシャッタ秒時を算出し、該絞り値を含む絞り駆動命令をレンズCPU26に送信する。また、カメラCPU9は、焦点検出部6にて算出されたデフォーカス量に基づいて交換レンズ2内のフォーカスレンズ22の合焦位置への駆動方向と駆動量を算出する。そして、これら駆動方向と駆動量の情報を含むフォーカス駆動命令をレンズCPU26に送信する。すなわち、交換レンズ2に設けられた撮像光学系のフォーカス制御を行う。焦点検出部6によるデフォーカス量の演算(焦点検出動作)からカメラCPU9によるフォーカス駆動命令のレンズCPU26への送信(フォーカス制御)までをカメラ本体1側でのAF処理という。
レンズ装着検出部10は、スイッチや光検出器等により構成され、カメラ本体1に対して交換レンズ2が装着されたことを検出し、検出信号をカメラCPU9に出力する。カメラCPU9は、カメラ側通信部11と交換レンズ2に設けられたレンズ側通信部25を介して、交換レンズ2に設けられたレンズCPU26との通信を行う。
また、カメラ本体1内には、制御系電源12と、駆動系電源13と、撮像準備スイッチ(SW1)14と、撮像開始スイッチ(SW2)15と、画像記録部16も設けられている。制御系電源12は、撮像素子4、測光部5、焦点検出部6および画像処理部8等の比較的電力消費量が少なく安定した電圧供給を必要とする制御系回路に電力を供給する。また、駆動系電源13は、シャッタ制御部7や交換レンズ2等の比較的電力消費量が多い駆動系回路に電力を供給する。撮像準備スイッチ(SW1)14が使用者によってオンされることにより、カメラCPU9は、測光部5に測光動作を行わせるとともに、焦点検出部6に焦点検出動作を行われる。
撮像開始スイッチ(SW2)15が使用者によってオンされることにより、カメラCPU9は、撮像指示が入力されたものとして、以下の動作を行う。まず、カメラCPU9は、レンズCPU26に対して絞り24を撮像時の絞り値に駆動させる絞り駆動命令を送信するとともに、シャッタ制御部7にシャッタ駆動を行わせて所定のシャッタ秒時で撮像素子4を露光する。また、カメラCPU9は、画像処理部8に、このときに撮像素子4から得られた出力から記録用画像を生成させる。つまり、撮像素子4は、記録用画像を取得するために用いられるとともに、前述したようにデフォーカス量の算出のためにも用いられる。このように、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて行う位相差検出方式のAFを撮像面位相差AFともいう。さらに、カメラCPU9は、画像記録部16に、半導体メモリ等の記録媒体(図示せず)に記録用画像を記録させる。これらの露光、画像生成および記録を含めた一連の撮像動作を、レリーズ処理ともいう。
交換レンズ2には、変倍レンズ21、フォーカスレンズ22、振れ補正レンズ23および絞り24により構成される撮像光学系と、電気回路部20とが設けられている。変倍レンズ21は、光軸方向に移動して撮像光学系の焦点距離を変化させる。フォーカスレンズ22は、光軸方向に移動してフォーカシングを行う。振れ補正レンズ23は、光軸方向に対して直交する方向に移動して手振れ等のカメラ振れによる像振れを低減する。絞り24は、その開口径(絞り値)が可変であり、開口径に応じて光量を変化させる。
電気回路部20は、前述したレンズ通信部25およびレンズCPU26と、ズーム駆動部27と、フォーカス駆動部28と、振れ補正駆動部29と、絞り駆動部30とを含む。レンズCPU26は、カメラ側通信部11およびレンズ通信部25を介してカメラCPU9から受信したフォーカス駆動命令に応じて、フォーカス駆動部28にフォーカス駆動信号を出力する。フォーカス駆動部28は、ステッピングモータ、振動型モータまたはボイスコイルモータ等のアクチュエータを含み、レンズCPU26からのフォーカス駆動信号に応じてフォーカスレンズ22を駆動する。このようにしてフォーカスレンズ22が合焦位置に移動する。フォーカス駆動命令の順からフォーカスレンズ22の合焦位置への駆動を、交換レンズ2側でのAF処理という。
また、レンズCPU26は、絞り駆動命令に応じて、絞り駆動部30に絞り駆動信号を出力する。絞り駆動部30は、ステッピングモータ等のアクチュエータを含み、レンズCPU26からの絞り駆動信号に応じて絞り24を駆動する。
また、レンズCPU26は、交換レンズ2に設けられた不図示のズーム操作リングの操作に応じたズーム方向とズーム駆動速度で変倍レンズ21を移動させるためのズーム駆動信号をズーム駆動部27に出力する。ズーム駆動部27はステッピングモータ等のアクチュエータを含み、レンズCPU26からのズーム駆動信号に応じて変倍レンズ21を駆動する。
さらに、レンズCPU26は、交換レンズ2に設けられた不図示の振れセンサ(加速度センサ等)からの振れ検出信号に基づいて振れ補正駆動部29に振れ駆動信号を出力する。振れ補正駆動部29はボイスコイルモータ等のアクチュエータを含み、レンズCPU26からの振れ補正駆動信号に応じて振れ補正レンズ23を駆動する。
また、レンズCPU26は、その内部に設けられた記憶部31に記憶された、焦点検出結果(デフォーカス量)を補正するために用いられる補正情報である焦点位置ずれ情報を、レンズ通信部25とカメラ側通信部11を介してカメラCPU9に送信する。記憶部31は、レンズCPU26の外部に設けられていてもよい。焦点検出により得られたデフォーカス量をこの焦点位置ずれ情報を用いて補正することで、撮像光学系の最良像面位置が撮像素子4の撮像面に一致し、ベストピントが得られる。撮像光学系の最良像面位置は、変倍レンズ21、フォーカスレンズ22および振れ補正レンズ23の位置および絞り24の絞り値によって変動する撮像光学系の収差(特に球面収差)に応じて変化する。したがって、焦点位置ずれ情報も、変倍レンズ21、フォーカスレンズ22および振れ補正レンズ23の位置および絞り24の絞り値によって異なる値となる。
図2には、撮像素子4上に形成された焦点検出光学系および焦点検出用画素の構成を示す。図2において、32は絞り24の開口径(射出瞳)に応じて制限された光束を示し、33,34は焦点検出用の光束を示す。37は撮像素子の半導体基板であり、38,39は該半導体基板37上に形成された焦点検出用画素(フォトダイオード)である。35,36は焦点検出用画素38,39の前面に設けられた遮光マスクである。
図3には、絞り24によるケラレがない状態での光束32,33,34を示す。41は光束33と光束34との中心間の長さであり、この長さを用いて焦点検出部6は撮像光学系の焦点状態(デフォーカス量)を演算する。一方、図4には、絞り24によるケラレがある状態、すなわち図3の状態に比べて絞り値(以下、F値という)が大きく、絞り24の開口径が小さい状態での光束33,34,40を示す。40は絞り24によって制限された光束を示す。この状態では、本来必要な光束33,34のそれぞれの一部が光束40内に含まれておらず(すなわちケラレが生じており)、このときの焦点検出用画素38,39に実際に到達する光束33,34の中心間長さは42で示す長さとなる。この中心間長さ42は、図3における中心間長さ41よりも短く、該中心間長さ42を用いて演算されたデフォーカス量は誤差を含むので、演算されたデフォーカス量を補正するための補正値が必要となる。本実施例では、この補正値を焦点位置ずれ量という。
図5および表1には、ある変倍レンズ21、フォーカスレンズ22および振れ補正レンズ23の位置に対するF値と光学中心での焦点位置ずれ量との関係を示す。この例での絞り24の開放状態でのF値(開放F値)は1.4である。また、この特性は、主として、F値に応じた撮像光学系の球面収差の変化と撮像素子4上でのケラレ状態の変化が合成されたものである。
この例では、F値が小さいほど焦点位置ずれ量が大きく(F値が大きいほど焦点位置ずれ量が小さく)なっている。
ここで、図5および表1に示した焦点位置ずれ量は、撮像素子4の中心での値を示しており、撮像素子4の周辺部での焦点位置ずれ量は図5および表1に示した値とは異なる値となる。このため、撮像素子4の撮像面全体での焦点位置ずれ量(平面または曲面のデータ)がカメラCPU9において得られるようにする必要がある。本実施例では、レンズCPU26は、F値ごとの撮像素子4の撮像面全体での焦点位置ずれ量の計算を可能とするための焦点位置ずれ情報として、2次から4次の次数の多項式におけるF値ごとの係数をカメラCPU9に送信する。以下に多項式の例を示す。焦点位置ずれ情報としての係数は、該多項式中のa00,a01,a10,a02,a20,a11,a12,a21,a22である。
Z=a00+a01x+a10y+a02x2+a20y2
+a11xy+a12xy2+a21x2y+a22x2y2 …(1)
ただし、Zは焦点位置ずれ量であり、x,yはそれぞれ撮像面の横方向および縦方向での座標である。
Z=a00+a01x+a10y+a02x2+a20y2
+a11xy+a12xy2+a21x2y+a22x2y2 …(1)
ただし、Zは焦点位置ずれ量であり、x,yはそれぞれ撮像面の横方向および縦方向での座標である。
各係数のデータを2バイトとすると、係数が9つあるので、合計18バイトとなり、データ量が大きくなる。この結果、レンズCPU26からカメラCPU9への送信に長時間を要する。従来では、F値の変化の影響を受けないように、焦点検出用の光電変換素子を撮像素子4とは別に設けていたので、開放絞り状態に対応する焦点位置ずれ情報を送信することで十分であった。しかし、焦点検出光学系および焦点検出用画素を撮像素子4上に配置したことによってF値の変化に対して焦点位置ずれ量が敏感となったため、各F値での焦点位置ずれ情報を送信する必要がある。
表2には、カメラCPU9からレンズCPU26に送信される送信要求命令のデータを示す。この送信要求命令に応じてレンズCPU26はカメラCPU9に送信する焦点位置ずれ情報に対応するF値を選択する。
また、表2は、レンズCPU26内の記憶部31に記憶された焦点位置ずれ情報のF値も示している。つまり、記憶部31には、複数の絞り値であるF=1.4、2、2.8、4、5.6、8、11および16に対応する焦点位置ずれ情報が記憶されている。以下、カメラCPU9からレンズCPU26に送信される送信要求命令に含まれるF値、つまりは焦点検出部6が焦点検出を行うときの特定絞り値(焦点検出時の絞り値)を要求F値(要求絞り値)という。また、記憶部31に焦点位置ずれ情報が記憶されている複数のF値を記憶F値(記憶絞り値という)。
例えば、焦点検出部6がF=1.8の状態で焦点検出を行う場合、F=1.8はF=1.4とF=2との間のF値である。このため、F=1.8よりも開放絞り側のF=1.4に対応する焦点位置ずれ情報と、F=1.8よりも小絞り側のF=2に対応する焦点位置ずれ情報が必要となる。この場合、カメラCPU9は、レンズCPU26に対して、送信要求命令として11000000Bを送信する。この送信要求命令を受けたレンズCPU26は、F=1.4とF=2の焦点位置ずれ情報をカメラCPU9に送信する。
図6のフローチャートには、カメラCPU9とレンズCPU26におけるAF処理の開始からレリーズ処理に至るまでの動作(制御方法)の流れを示している。図中の「S」は処理を示すステップを略記したものである。コンピュータであるカメラCPU9とレンズCPU26はそれぞれ、コンピュータプログラムである撮像装置制御プログラムおよび交換レンズ制御プログラムに従って動作を行う。
ステップ101において、カメラCPU9は、撮像準備スイッチ(SW1)14がオンされたか否かを判定し、オンされるとステップ102に進む。
ステップ102では、カメラCPU9は、焦点検出部6に撮像素子4の焦点検出用画素からの出力を用いたデフォーカス量の演算を行わせる。
次にステップ103では、カメラCPU9は、焦点検出を行うときのF値(例えば、F=1.8)である要求F値を含む送信要求命令をレンズCPU26に送信する。
レンズCPU26は、ステップ201において、カメラCPU9から送信要求命令を受信したか否かを判定し、受信したときはステップ202に進む。
ステップ202では、レンズCPU26は、受信した送信要求命令に含まれる要求F値が、記憶部31に焦点位置ずれ情報が記憶されている記憶F値のいずれかに一致するか否かを判定する。いずれかの記憶F値に一致する場合はステップ203に、いずれの記憶F値にも一致しない場合はステップ205に進む。
ステップ203では、レンズCPU26は、要求F値に一致する記憶F値に対応する焦点位置ずれ情報を記憶部31から読み出す。そして、ステップ204にて、読み出した焦点位置ずれ情報をカメラCPU9に送信する。この後、レンズCPU26はステップ208に進む。
一方、ステップ205では、レンズCPU26は、要求F値よりも1段開放絞り側の記憶F値(例えば、F=1.4)に対応する焦点位置ずれ情報と、要求F値よりも1段小絞り側の記憶F値(例えば、F=2)に対応する焦点位置ずれ情報とを記憶部31から読み出す。そして、ステップ206にて、まず、読み出した開放絞り側の記憶F値に対応する焦点位置ずれ情報(以下、開放絞り側の焦点位置ずれ情報ともいう)をカメラCPU9に送信する。
カメラCPU9は、ステップ104において、レンズCPU26から受信した焦点位置ずれ情報(要求F値に対応する焦点位置ずれ情報または要求F値より開放絞り側の焦点位置ずれ情報)を用いて、上述した式(1)等の多項式を用いて焦点位置ずれ量を演算する。このとき、レンズCPU26から受信した焦点位置ずれ情報が要求F値より開放絞り側の焦点位置ずれ情報(ステップ206)である場合は、カメラCPU9は、その開放絞り側の焦点位置ずれ情報を用いて要求F値に対応する焦点位置ずれ量を推定演算する。そして、カメラCPU9は、演算した要求F値に対応する焦点位置ずれ量を用いて(例えば、焦点位置ずれ量をデフォーカス量に加算して)、補正デフォーカス量を算出する。
次に、カメラCPU9は、ステップ105において、補正デフォーカス量から算出したフォーカスレンズ22の駆動方向と駆動量を含むフォーカス駆動命令をレンズCPU26に送信する(第1のフォーカス制御を行う)。
レンズCPU26は、ステップ208において、カメラCPU9から受信したフォーカス駆動命令に含まれる駆動方向に、同じくフォーカス駆動命令に含まれる駆動量だけフォーカスレンズ22を駆動する。
また、レンズCPU26は、このフォーカスレンズ駆動よりも早いタイミングで、ステップ207にて、ステップ205で読み出した小絞り側の記憶F値に対応する焦点位置ずれ情報(以下、小絞り側の焦点位置ずれ情報ともいう)をカメラCPU9に送信する。この後、レンズCPU26は、ステップ208を経てステップ209に進む。
カメラCPU9は、ステップ105でレンズCPU26に送信したフォーカス駆動命令に対するフォーカスレンズ駆動(ステップ208)が交換レンズ2側で終了すると、ステップ106において、撮像開始スイッチ(SW2)15がオンされたか否かを判定する。カメラCPU9は、オンされていない場合はステップ107に進み、オンされた場合はステップ110に進む。また、この判定結果をレンズCPU26に送信する。
ステップ107では、カメラCPU9は、ステップ104と同様に、ステップ102で演算したデフォーカス量を補正して補正デフォーカス量を算出する。ただし、このステップでは、カメラCPU9は、レンズCPU26から先に受信した開放絞り側の焦点位置ずれ情報(ステップ206)と小絞り側の焦点位置ずれ情報(ステップ207)の両方を用いて、要求F値に対応する焦点位置ずれ量を推定演算する。そして、この推定演算した焦点位置ずれ量を用いて補正デフォーカス量を算出する。
次にステップ108において、カメラCPU9は、再び撮像開始スイッチ(SW2)15がオンされたか否かを判定する。カメラCPU9は、オンされていない場合はステップ109に進み、オンされた場合はステップ110に進む。また、この判定結果もレンズCPU26に送信する。
ステップ109において、カメラCPU9は、ステップ107で得られた補正デフォーカス量から算出したフォーカスレンズ22の駆動方向と駆動量を含むフォーカス駆動命令をレンズCPU26に送信する(第2のフォーカス制御を行う)。
レンズCPU26は、ステップ209において、カメラCPU9からステップ106,108での撮像開始スイッチ(SW2)15がオンされたか否かの判定結果を受信する。そして、撮像開始スイッチ(SW2)15がオンされたとの判定結果を受信した場合は、レンズCPU26は、ステップ210に進み、受信していない場合はそのまま処理を終了する。
ステップ210では、レンズCPU26は、カメラCPU9から受信したフォーカス駆動命令(ステップ109)に含まれる駆動方向に、同じくフォーカス駆動命令に含まれる駆動量だけフォーカスレンズ22を駆動する。そして、処理を終了する。
カメラCPU9は、ステップ110において、レリーズ処理を行い、その後、処理を終了する。
図7は、カメラCPU9がレンズCPU26から焦点位置ずれ情報を受信してAF処理を終了してからレリーズ処理を開始する場合、すなわち焦点検出の開始からレリーズ処理の開始までに通信時間が十分に確保される場合の例を示すタイミングチャートである。また、図8は、カメラCPU9が焦点位置ずれ情報を受信してAF処理を終了する前にレリーズ処理を開始する場合、すなわち焦点検出の開始からレリーズ処理の開始までに通信時間が十分に確保されない場合の例を示すタイミングチャートである。これらの図を用いて、本実施例の効果について説明する。ここでも、F=1.8の状態で焦点検出が行われるものとする。
図7,8の左側から右側に向かって時間が進む。また、図7,8の上から、使用者による操作、カメラ本体1でのカメラCPU9および焦点検出部6の動作、カメラCPU9からレンズCPU26への通信、レンズCPU26からカメラCPU9への通信、レンズCPU26およびフォーカス駆動部28の動作を示す。なお、図中にSを用いて示したステップ番号は、図6のフローチャート中のステップ番号に対応している。
図7において、時刻T1にて使用者が撮影準備スイッチ(SW1)14をオンすると(ステップ101)、これに応じて時刻T2においてカメラCPU9はカメラ本体1側でのAF処理を開始する(ステップ102)。具体的には、撮像素子4上の焦点検出用画素からの出力を用いてデフォーカス量を算出する。これとともに、カメラCPU9は、レンズCPU26に対して、F=1.8に対応する焦点位置ずれ情報を演算するのに必要なF=1.4に対応する焦点位置ずれ情報とF=2に対応する焦点位置ずれ情報の送信を要求する送信要求命令を送信する(ステップ103)。
時刻T3において、上記送信要求命令を受信したレンズCPU26は、まずF=1.8より1段開放絞り側のF=1.4に対応する焦点位置ずれ情報(係数a00〜a22)をカメラCPU9に送信する(ステップ205,206)。上記送信要求命令に比較して、F=1.4に対応する焦点位置ずれ情報のデータ量が大きいので、タイミングチャートで示すようにF=1.4に対応する焦点位置ずれ情報の送信に要する時間が長く、送信終了は時刻T4となる。
F=1.4に対応する焦点位置ずれ情報を受信したカメラCPU9は、時刻T4の後から、レンズCPU26から受信したF=1.4に対応する焦点位置ずれ情報を用いてF=1.8に対応する焦点位置ずれ量Z1を推定演算する(ステップ104)。具体的には、カメラCPU9は、F=1.4に対応する焦点位置ずれ量とF=64に対応する焦点位置ずれ量がそれぞれ0であるとみなして、1次式を用いてF=1.8に対応する焦点位置ずれ量Z1を補間演算する。F=1.8に対応する本来の焦点位置ずれ量0.1647に対し、推定演算結果である焦点位置ずれ量Z1は0.1557であり、誤差は0.0090である。
そして、カメラCPU9は、この焦点位置ずれ量Z1を用いて、先に演算したデフォーカス量を補正し、補正デフォーカス量を演算する(ステップ104)。さらに、カメラCPU9は、補正デフォーカス量に対応するフォーカスレンズ22の駆動量および駆動方向を演算する。これら焦点位置ずれ量、補正デフォーカス量およびフォーカスレンズ22の駆動量・駆動方向の演算は、時刻T5の直前までに行われる。そして、カメラCPU9は、時刻T5からT6において、演算したフォーカスレンズ22の駆動量および駆動方向を含むフォーカス駆動命令をレンズCPU26に送信する(ステップ105)。
フォーカス駆動命令を受信したレンズCPU26は、時刻T6からT8において、フォーカス駆動命令に含まれた駆動方向に、同じくフォーカス駆動命令に含まれた駆動量だけ、フォーカスレンズ22を駆動する(ステップ208)。
一方、レンズCPU26は、F=1.4に対応する焦点位置ずれ情報の送信に続いて、時刻T4からT7において、F=1.8より1段小絞り側のF=2に対応する焦点位置ずれ情報をカメラCPU9に送信する(ステップ207)。
F=2に対応する焦点位置ずれ情報を受信したカメラCPU9は、時刻T7の後から、焦点位置ずれ量Z2を演算する(ステップ107)。ここでは、先に受信したF=1.4に対応する焦点位置ずれ情報と、今回受信したF=2に対応する焦点位置ずれ情報とを用いて、F=1.8に対応する焦点位置ずれ量Z2を推定演算する。このときは、カメラCPU9は、F=1.4に対応する焦点位置ずれ量とF=64に対応する焦点位置ずれ量がそれぞれ0であるとみなして、2次式を用いてF=1.8に対応する焦点位置ずれ量Z2を補間演算する。F=1.8に対応する本来の焦点位置ずれ量0.1647に対し、推定演算結果である焦点位置ずれ量Z2は0.1719であり、誤差は−0.0072である。つまり、ステップ101で算出した焦点位置ずれ量Z1=0.1557に比べて、誤差の絶対値が0.0018だけ減少している。
そして、カメラCPU9は、この焦点位置ずれ量Z2を用いて、先に演算したデフォーカス量(ステップ102)を補正し、補正デフォーカス量を演算する(ステップ107)。さらに、カメラCPU9は、補正デフォーカス量に対応するフォーカスレンズ22の駆動量および駆動方向を演算する。これら焦点位置ずれ量、補正デフォーカス量およびフォーカスレンズ22の駆動量・駆動方向の演算は、ステップ102における時刻T8の直前までに行われる。そして、カメラCPU9は、時刻T8において、演算したフォーカスレンズ22の駆動量および駆動方向を含むフォーカス駆動命令をレンズCPU26に送信する(ステップ109)。
フォーカス駆動命令を受信したレンズCPU26は、時刻T9からT10において、フォーカス駆動命令に含まれた駆動方向に、同じくフォーカス駆動命令に含まれた駆動量だけフォーカスレンズ22を駆動する(ステップ210)。
この後、時刻T11において使用者が撮像開始スイッチ(SW2)15をオンすると(ステップ108)、カメラCPU9は、レリーズ処理を時刻T12まで行う(ステップ110)。
一方、図8において、時刻T1からT8までの動作は、図7に示した場合と同じである。ただし、図8に示す場合では、時刻T8の直後である時刻T13において使用者が撮像開始スイッチ(SW2)15をオンし、カメラCPU9は時刻T13の直後から時刻T14においてレリーズ処理を行う。
この場合、F=1.4に対応する焦点位置ずれ情報を用いて焦点位置ずれ量Z1を推定演算し、これに基づいて補正デフォーカス量の算出およびフォーカスレンズ駆動を行った状態(ステップ206,104,208)でAF処理が途中終了することになる。このため、誤差0.0090が残る。しかし、AF処理が完全に終了する前に撮像開始スイッチ(SW2)15をオンした使用者の速写性を求める意思を優先して、前述した第2のフォーカス制御を行うことなく、レリーズ処理を行う(ステップ110)。
ここで、図8に示す時刻T3(ステップ206)において、F=1.4ではなく、F=2に対応する焦点位置ずれ情報をレンズCPU26からカメラCPU9が受信した場合を考える。この場合、カメラCPU9は、F=2とF=64のそれぞれに対応する焦点位置ずれ量が0であるとみなして、1次式によりF=1.8に対応する焦点位置ずれ量を推定演算することになる。F=1.8に対応する本来の焦点位置ずれ量0.1647に対し、推定演算結果である焦点位置ずれ量Z1は0.1832であり、誤差は0.0185となる。つまり、F=1.4に対応する焦点位置ずれ情報を用いて推定演算した焦点位置ずれ量Z1の誤差0.0090に対して約2倍の誤差となる。
推定演算した焦点位置ずれ量の誤差が小さい順は以下のようになる。
(1)F=1.4とF=2のそれぞれに対応する焦点位置ずれ情報を用いて演算した場合(誤差0.0072)。
(2)F=1.4に対応する焦点位置ずれ情報を用いて演算した場合(誤差0.0090)。
(3)F=2に対応する焦点位置ずれ情報を用いて演算した場合(誤差0.0185)。
(1)F=1.4とF=2のそれぞれに対応する焦点位置ずれ情報を用いて演算した場合(誤差0.0072)。
(2)F=1.4に対応する焦点位置ずれ情報を用いて演算した場合(誤差0.0090)。
(3)F=2に対応する焦点位置ずれ情報を用いて演算した場合(誤差0.0185)。
(1)の場合が最も精度が高く、望ましい。しかし、レリーズ処理の開始までに十分な通信時間を確保できないときは、開放絞り側のF=1.4に対応する焦点位置ずれ情報を用いる(2)の場合が、小絞り側のF=2に対応する焦点位置ずれ情報を用いる(3)の場合に比べて誤差を少なくすることができる。
以上のことから、要求F値よりも開放絞り側の記憶F値に対応する焦点位置ずれ情報を、小絞り側の記憶F値に対応する焦点位置ずれ情報よりも先にレンズCPU26からカメラCPU9に送信する。これにより、速写が要求される場合のAF精度を高く維持することができる。
なお、本実施例で説明した要求F値は例にすぎず、その他のF値であってもよい。例えば、要求F値がF=2.4である場合、F=2.4より1段開放絞り側のF=2の記憶F値に対応する焦点位置ずれ情報とF=2.4より1段小絞り側のF=2.8の記憶F値に対応する焦点位置ずれ情報をレンズCPU26からカメラCPU9に送信すればよい。また、本実施例で表2に示した記憶F値も例にすぎず、他の記憶F値であってもよい。
さらに、本実施例では焦点位置ずれ情報として多項式の係数を交換レンズからカメラ本体に送信する場合について説明したが、焦点位置ずれ情報として他の情報を送信してもよい。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
1 カメラ本体
2 交換レンズ
6 焦点検出部
9 カメラCPU
22 フォーカスレンズ
26 レンズCPU
31 記憶部
2 交換レンズ
6 焦点検出部
9 カメラCPU
22 フォーカスレンズ
26 レンズCPU
31 記憶部
Claims (17)
- 絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズであり、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて位相差検出方式による前記撮像光学系の焦点検出を行う撮像装置に対して取り外し可能に装着される交換レンズであって、
前記撮像装置において行われた前記焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶した記憶手段と、
前記撮像装置から前記焦点検出時の前記絞り値である要求絞り値を受信したときに、前記複数の記憶絞り値のうち前記要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報を前記撮像装置に送信し、その後、前記要求絞り値よりも小絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を前記撮像装置に送信するレンズ制御手段とを有することを特徴とする交換レンズ。 - 前記複数の補正情報は、前記絞り値に応じた前記撮像光学系の収差と前記撮像素子に達する光束のケラレ状態とによって決められることを特徴とする請求項1に記載の交換レンズ。
- 前記補正情報は、前記焦点検出の結果を補正するための補正値の算出に用いられる多項式に含まれる係数であることを特徴とする請求項1または2に記載の交換レンズ。
- 前記撮像装置は、
前記開放絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報を用いて前記焦点検出の結果を補正し、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第1のフォーカス制御を行い、
その後、前記開放絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報と前記小絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報の両方を用いて前記焦点検出の結果を補正し、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第2のフォーカス制御を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の交換レンズ。 - 前記撮像装置は、前記第1のフォーカス制御を行った後に撮像指示が入力されたときは、前記第2のフォーカス制御を行うことなく、前記記録用画像を取得するための撮像動作を行うことを特徴とする請求項4に記載の交換レンズ。
- 絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズであり、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて位相差検出方式による前記撮像光学系の焦点検出を行う撮像装置に対して取り外し可能に装着される交換レンズであって、
前記撮像装置において行われた前記焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶した記憶手段と、
前記撮像装置から前記焦点検出時の前記絞り値である要求絞り値を受信したときに、前記補正情報を前記撮像装置に送信するレンズ制御手段とを有し、
前記レンズ制御手段は、前記要求絞り値に一致する前記記憶絞り値が前記記憶手段に記憶されている場合は、前記要求絞り値に対応する補正情報を前記撮像装置に送信し、前記要求絞り値に一致する前記記憶絞り値が前記記憶手段に記憶されていない場合は、前記複数の記憶絞り値のうち前記要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報を前記撮像装置に送信し、その後、前記要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報を前記撮像装置に送信することを特徴とする交換レンズ。 - 絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズであり、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて位相差検出方式による前記撮像光学系の焦点検出を行う撮像装置に対して取り外し可能に装着される交換レンズの制御方法であって、
前記交換レンズは、前記撮像装置において行われた前記焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶した記憶手段を有しており、
該制御方法は、該交換レンズに、
前記撮像装置から前記焦点検出時の前記絞り値である要求絞り値を受信させ、
前記複数の記憶絞り値のうち前記要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報を前記撮像装置に送信させ、その後、前記要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報を前記撮像装置に送信させることを特徴とする交換レンズの制御方法。 - 絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズであり、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて位相差検出方式による前記撮像光学系の焦点検出を行う撮像装置に対して取り外し可能に装着される交換レンズの制御方法であって、
前記交換レンズは、前記撮像装置において行われた前記焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶した記憶手段を有しており、
該制御方法は、該交換レンズに、
前記撮像装置から前記焦点検出時の前記絞り値である要求絞り値を受信させ、
前記要求絞り値に一致する前記記憶絞り値が前記記憶手段に記憶されている場合は、前記要求絞り値に対応する補正情報を前記撮像装置に送信させ、
前記要求絞り値に一致する前記記憶絞り値が前記記憶手段に記憶されていない場合は、前記複数の記憶絞り値のうち前記要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報を前記撮像装置に送信させ、その後、前記要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報を前記撮像装置に送信させることを特徴とする交換レンズの制御方法。 - 絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズであり、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて位相差検出方式による前記撮像光学系の焦点検出を行う撮像装置に対して取り外し可能に装着される交換レンズをコンピュータにより制御するためのコンピュータプログラムである交換レンズ制御プログラムであって、
前記交換レンズは、前記撮像装置において行われた前記焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶した記憶手段を有しており、
該プログラムは、前記交換レンズに、
前記撮像装置から前記焦点検出時の前記絞り値である要求絞り値を受信させ、
前記複数の記憶絞り値のうち前記要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報を前記撮像装置に送信させ、その後、前記要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報を前記撮像装置に送信させることを特徴とする交換レンズ制御プログラム。 - 絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズであり、記録用画像を取得するための撮像素子を用いて位相差検出方式による前記撮像光学系の焦点検出を行う撮像装置に対して取り外し可能に装着される交換レンズをコンピュータにより制御するためのコンピュータプログラムである交換レンズ制御プログラムであって、
前記交換レンズは、前記撮像装置において行われた前記焦点検出の結果の補正に用いられ、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の補正情報を記憶した記憶手段を有しており、
該プログラムは、前記交換レンズに、
前記撮像装置から前記焦点検出時の前記絞り値である要求絞り値を受信させ、
前記要求絞り値に一致する前記記憶絞り値が前記記憶手段に記憶されている場合は、前記要求絞り値に対応する補正情報を前記撮像装置に送信させ、
前記要求絞り値に一致する前記記憶絞り値が前記記憶手段に記憶されていない場合は、前記複数の記憶絞り値のうち前記要求絞り値よりも開放絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報を前記撮像装置に送信させ、その後、前記要求絞り値よりも小絞り側の記憶絞り値に対応する前記補正情報を前記撮像装置に送信させることを特徴とする交換レンズ制御プログラム。 - 絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズが取り外し可能に装着される撮像装置であって、
記録用画像を取得するための撮像素子と、
該撮像素子からの出力を用いて位相差検出方式により前記撮像光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、
前記交換レンズに前記焦点検出時の前記絞り値である要求絞り値を送信することによって該交換レンズから前記焦点検出の結果を補正するための補正情報を受信する撮像装置側制御手段とを有し、
前記交換レンズは、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の前記補正情報を記憶しており、
前記撮像装置側制御手段は、
前記交換レンズから受信した前記要求絞り値よりも開放絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を用いて前記焦点検出の結果を補正し、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第1のフォーカス制御を行い、
その後、前記交換レンズから受信した前記要求絞り値よりも前記小絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報と、前記開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報の両方を用いて前記焦点検出の結果を補正し、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第2のフォーカス制御を行うことを特徴とする撮像装置。 - 前記撮像装置側制御手段は、前記第1のフォーカス制御を行った後に撮像指示が入力されたときは、前記第2のフォーカス制御を行うことなく、前記記録用画像を取得するための撮像動作を行うことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
- 絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズが取り外し可能に装着される撮像装置であって、
記録用画像を取得するための撮像素子と、
該撮像素子からの出力を用いて位相差検出方式により前記撮像光学系の焦点検出を行う焦点検出手段と、
前記交換レンズに前記焦点検出時の前記絞り値である要求絞り値を送信することによって該交換レンズから前記焦点検出の結果を補正するための補正情報を受信する撮像装置側制御手段とを有し、
前記交換レンズは、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の前記補正情報を記憶しており、
前記撮像装置側制御手段は、
前記交換レンズから前記要求絞り値に一致する前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を受信した場合は、該補正情報を用いて前記焦点検出の結果を補正し、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系のフォーカス制御を行い、
前記交換レンズから前記要求絞り値よりも開放絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を受信した場合は、該開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を用いて前記焦点検出の結果を補正し、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第1のフォーカス制御を行い、
その後、前記交換レンズから前記要求絞り値よりも前記小絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を受信した場合は、該小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報と前記開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報の両方を用いて前記焦点検出の結果を補正し、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第2のフォーカス制御を行うことを特徴とする撮像装置。 - 絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズが取り外し可能に装着される撮像装置であり、記録用画像を取得するための撮像素子と、該撮像素子からの出力を用いて位相差検出方式により前記撮像光学系の焦点検出を行う焦点検出手段とを有し、前記交換レンズに前記焦点検出時の前記絞り値である要求絞り値を送信することによって該交換レンズから前記焦点検出の結果を補正するための補正情報を受信する撮像装置の制御方法であって、
前記交換レンズは、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の前記補正情報を記憶しており、
該制御方法は、該撮像装置に、
前記交換レンズから受信した前記要求絞り値よりも開放絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を用いて前記焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第1のフォーカス制御を行わせ、
その後、前記交換レンズから受信した前記要求絞り値よりも前記小絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報と、前記開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報の両方を用いて前記焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第2のフォーカス制御を行わせることを特徴とする撮像装置の制御方法。 - 絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズが取り外し可能に装着される撮像装置であり、記録用画像を取得するための撮像素子と、該撮像素子からの出力を用いて位相差検出方式により前記撮像光学系の焦点検出を行う焦点検出手段とを有し、前記交換レンズに前記焦点検出時の前記絞り値である要求絞り値を送信することによって該交換レンズから前記焦点検出の結果を補正するための補正情報を受信する撮像装置の制御方法であって、
前記交換レンズは、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の前記補正情報を記憶しており、
該制御方法は、該撮像装置に、
前記交換レンズから前記要求絞り値に一致する前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を受信した場合は、該補正情報を用いて前記焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系のフォーカス制御を行わせ、
前記交換レンズから前記要求絞り値よりも開放絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を受信した場合は、該開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を用いて前記焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第1のフォーカス制御を行わせ、
その後、前記交換レンズから前記要求絞り値よりも前記小絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を受信した場合は、該小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報と前記開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報の両方を用いて前記焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第2のフォーカス制御を行わせることを特徴とする撮像装置の制御方法。 - 絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズが取り外し可能に装着される撮像装置であり、記録用画像を取得するための撮像素子と、該撮像素子からの出力を用いて位相差検出方式により前記撮像光学系の焦点検出を行う焦点検出手段とを有し、前記交換レンズに前記焦点検出時の前記絞り値である要求絞り値を送信することによって該交換レンズから前記焦点検出の結果を補正するための補正情報を受信する撮像装置をコンピュータにより制御するためのコンピュータプログラムである撮像装置制御プログラムであって、
前記交換レンズは、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の前記補正情報を記憶しており、
該プログラムは、該撮像装置に、
前記交換レンズから受信した前記要求絞り値よりも開放絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を用いて前記焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第1のフォーカス制御を行わせ、
その後、前記交換レンズから受信した前記要求絞り値よりも前記小絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報と、前記開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報の両方を用いて前記焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第2のフォーカス制御を行わせることを特徴とする撮像装置制御プログラム。 - 絞り値が可変である撮像光学系を有する交換レンズが取り外し可能に装着される撮像装置であり、記録用画像を取得するための撮像素子と、該撮像素子からの出力を用いて位相差検出方式により前記撮像光学系の焦点検出を行う焦点検出手段とを有し、前記交換レンズに前記焦点検出時の前記絞り値である要求絞り値を送信することによって該交換レンズから前記焦点検出の結果を補正するための補正情報を受信する撮像装置をコンピュータにより制御するためのコンピュータプログラムである撮像装置制御プログラムであって、
前記交換レンズは、複数の記憶絞り値のそれぞれに対応する複数の前記補正情報を記憶しており、
該プログラムは、該撮像装置に、
前記交換レンズから前記要求絞り値に一致する前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を受信した場合は、該補正情報を用いて前記焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系のフォーカス制御を行わせ、
前記交換レンズから前記要求絞り値よりも開放絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を受信した場合は、該開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報を用いて前記焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第1のフォーカス制御を行わせ、
その後、前記交換レンズから前記要求絞り値よりも前記小絞り側の前記記憶絞り値に対応する前記補正情報を受信した場合は、該小絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報と前記開放絞り側の記憶絞り値に対応する補正情報の両方を用いて前記焦点検出の結果を補正させ、該補正した焦点検出の結果に基づいて前記撮像光学系の第2のフォーカス制御を行わせることを特徴とする撮像装置制御プログラム。
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JP2019219499A (ja) * | 2018-06-19 | 2019-12-26 | キヤノン株式会社 | 制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体 |
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-
2013
- 2013-08-30 JP JP2013180046A patent/JP2015049330A/ja active Pending
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