JP2015049118A - 検出器モジュール製造方法、検出器モジュール及び医用画像診断装置 - Google Patents

検出器モジュール製造方法、検出器モジュール及び医用画像診断装置 Download PDF

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修也 南部
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哲也 益子
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Abstract

【課題】歩留まりを向上すること。【解決手段】実施形態の検出器モジュール製造方法は、検出器モジュールを製造する方法である。検出器モジュールは、X線により発光するシンチレータアレイと、前記シンチレータアレイが発生した光を電気信号に変換するフォトダイオードアレイとが光学的に接合される。実施形態の検出器モジュール製造方法は、両面に接着面を有する透明接着シートの一方の接着面と、前記シンチレータアレイとを接着する。そして、前記透明接着シートの他方の接着面と、前記フォトダイオードアレイとを接着する。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、検出器モジュール製造方法、検出器モジュール及び医用画像診断装置に関する。
従来、固体検出器は、被検体を透過したX線の強度を電気信号に変換する検出器として、多くのX線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置に搭載されている。固体検出器は、X線の入射によりシンチレータ(scintillator)が発光したシンチレータ光をフォトダイオード(photodiode)により光電変換する検出器であり、複数の検出器モジュールにより構成される。
かかる検出器モジュールは、シンチレータアレイ(scintillator array)とフォトダイオードアレイ(photodiode array)とを光学的に接合することで製造される。一般的には、検出器モジュールは、シンチレータアレイとフォトダイオードアレイとを、UV(ultraviolet)硬化型接着剤等の液状接着剤で接着することで製造される。
しかし、接着剤で形成される接着層は、シンチレータアレイの反り等により、不均一となる場合がある。また、かかる製造方法は、接着剤を用いることにより、複雑な製造工程が必要となる。このため、かかる製造方法は、例えば、設備の機械障害による長時間の製造工程の停止(ドカ停)が発生したり、ランニングコストが増大したりする場合があった。このように、接着剤を用いた従来の製造方法は、歩留まりが低くなる場合がある。
特開平9−54162号公報
本発明が解決しようとする課題は、歩留まりを向上することができる検出器モジュール製造方法、検出器モジュール及び医用画像診断装置を提供することである。
実施形態の検出器モジュール製造方法は、検出器モジュールを製造する方法である。検出器モジュールは、X線により発光するシンチレータアレイと、前記シンチレータアレイが発生した光を電気信号に変換するフォトダイオードアレイとが光学的に接合される。実施形態の検出器モジュール製造方法は、両面に接着面を有する透明接着シートの一方の接着面と、前記シンチレータアレイとを接着する。そして、前記透明接着シートの他方の接着面と、前記フォトダイオードアレイとを接着する。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。 図2Aは、図1に示す検出器の構成例を示す図(1)である。 図2Bは、図1に示す検出器の構成例を示す図(2)である。 図3Aは、シンチレータアレイの製造方法の一例を示す図(1)である。 図3Bは、シンチレータアレイの製造方法の一例を示す図(2)である。 図3Cは、シンチレータアレイの製造方法の一例を示す図(3)である。 図3Dは、シンチレータアレイの製造方法の一例を示す図(4)である。 図4は、従来の検出器モジュール製造方法の一例を示す図である。 図5は、本実施形態に係る検出器モジュール製造方法の概要を示す図である。 図6は、図5に示す透明接着シートを説明するための図である。 図7Aは、第1工程を説明するための図(1)である。 図7Bは、第1工程を説明するための図(2)である。 図7Cは、第1工程を説明するための図(3)である。 図7Dは、第1工程を説明するための図(4)である。 図8Aは、第1工程を説明するための図(5)である。 図8Bは、第1工程を説明するための図(6)である。 図8Cは、第1工程を説明するための図(7)である。 図9Aは、第1工程を説明するための図(8)である。 図9Bは、第1工程を説明するための図(9)である。 図9Cは、第1工程を説明するための図(10)である。 図10Aは、第1工程を説明するための図(11)である。 図10Bは、第1工程を説明するための図(12)である。 図10Cは、第1工程を説明するための図(13)である。 図11は、第2工程を説明するための図(1)である。 図12は、第2工程を説明するための図(2)である。 図13Aは、第2工程を説明するための図(3)である。 図13Bは、第2工程を説明するための図(4)である。 図13Cは、第2工程を説明するための図(5)である。 図14Aは、第2工程を説明するための図(6)である。 図14Bは、第2工程を説明するための図(7)である。 図14Cは、第2工程を説明するための図(8)である。 図14Dは、第2工程を説明するための図(9)である。 図15Aは、第2工程を説明するための図(10)である。 図15Bは、第2工程を説明するための図(11)である。 図16Aは、第2工程を説明するための図(12)である。 図16Bは、第2工程を説明するための図(13)である。 図17は、第2工程を説明するための図(14)である。 図18Aは、第2工程を説明するための図(15)である。 図18Bは、第2工程を説明するための図(16)である。 図18Cは、第2工程を説明するための図(17)である。 図18Dは、第2工程を説明するための図(18)である。 図19Aは、第2工程を説明するための図(19)である。 図19Bは、第2工程を説明するための図(20)である。 図20は、第2工程を説明するための図(21)である。 図21は、第3工程で用いられる設備の一例を示す図である。 図22は、本実施形態に係る検出器モジュール製造方法で製造された検出器モジュールを示す図である。
以下、添付図面を参照して、検出器モジュール製造方法の実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態で製造される検出器モジュールは、シンチレータアレイとフォトダイオードアレイとが光学的に接合される。シンチレータアレイは、X線により発光し、フォトダイオードアレイは、シンチレータアレイが発生した光を電気信号に変換する。
以下では、検出器モジュール製造方法により製造される検出器モジュールが搭載される医用画像診断装置が、X線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置である場合を一例として説明する。
(実施形態)
まず、本実施形態に係る検出器モジュール製造方法により製造される検出器モジュールが搭載されるX線CT装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るX線CT装置は、架台装置10と、寝台装置20と、コンソール装置30とを有する。
架台装置10は、被検体PにX線を照射し、被検体Pを透過したX線の検出データから投影データを収集する装置であり、X線照射制御部11と、X線発生装置12と、検出器13と、収集部14と、回転フレーム15と、架台駆動部16とを有する。
回転フレーム15は、後述するX線管12aを有するX線発生装置12と検出器13とを被検体Pの周囲で回転可能に支持する。回転フレーム15は、X線発生装置12と検出器13とを被検体Pを挟んで対向支持し、後述する架台駆動部16によって被検体Pを中心とした円軌道にて高速に回転する円環状のフレームである。
X線発生装置12は、X線を発生し、発生したX線を被検体Pへ照射する装置であり、X線管12aと、ウェッジ12bと、コリメータ12cとを有する。
X線管12aは、X線を曝射する。具体的には、X線管12aは、後述するX線照射制御部11により供給される高電圧により被検体PにX線ビームを発生する真空管である。X線管12aは、回転フレーム15の回転にともない、X線ビームを被検体Pに対して曝射する。X線管12aは、ファン角及びコーン角を持って広がるX線ビームを発生する。
ウェッジ12bは、X線管12aから曝射されたX線のX線量を調節するためのX線フィルタである。コリメータ12cは、後述するX線照射制御部11の制御により、ウェッジ12bによってX線量が調節されたX線の照射範囲を絞り込むためのスリットである。
X線照射制御部11は、高電圧発生部として、X線管12aに高電圧を供給する装置であり、X線管12aは、X線照射制御部11から供給される高電圧を用いてX線を発生する。X線照射制御部11は、X線管12aに供給する管電圧や管電流を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線量を調整する。また、X線照射制御部11は、コリメータ12cの開口度を調整することにより、X線の照射範囲(ファン角やコーン角)を調整する。
架台駆動部16は、回転フレーム15を回転駆動させることによって、被検体Pを中心とした円軌道上でX線発生装置12と検出器13とを旋回させる。
検出器13は、X線管12aから曝射され被検体Pを透過したX線を検出する。具体的には、検出器13は、2次元状に配列された検出素子により、X線管12aから曝射されて被検体Pを透過したX線を検出する。図1に示す検出器13は、被検体Pを透過したX線の強度分布を示すX線強度分布データを出力する2次元アレイ型検出器(面検出器)である。検出器13には、チャンネル方向(図1に示すY軸方向)に配列された複数の検出素子(検出素子列)が、被検体Pの体軸方向(図1に示すZ軸方向)に沿って複数列配列される。体軸方向は、スライス方向とも呼ばれる。例えば、検出器13は、被検体Pの体軸方向に沿って320列に配列された検出素子列を有し、被検体Pを透過したX線強度分布データを広範囲に検出する。
図2A及び図2Bは、図1に示す検出器の構成例を示す図である。図2Aに例示するように、検出器13は、検出器モジュール130が複数配列された構成となる。図2Aに例示する検出器13は、検出器モジュール130が、チャンネル方向(図1中のY軸方向)にN列、体軸方向(図1中のZ軸方向)にM列配置された面検出器である。また、検出器モジュール130は、図2Bに例示するように、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とが接着層を介して光学的に接合される。
シンチレータアレイ131は、反射材により複数の区画に分割されている。その結果、シンチレータアレイ131は、複数のシンチレータがチャンネル方向及び体軸方向に格子状に高密度で配列された構成となる。各区画のシンチレータは、入射したX線のエネルギーに応じた光量の光(シンチレータ光)を発生する。
フォトダイオードアレイ132は、複数のフォトダイオードがチャンネル方向及び体軸方向に格子状に高密度で基板上に配列されている。フォトダイオードアレイ132は、基板上に作成され基台に取り付けられる。各フォトダイオードは、受光した光のエネルギーに応じた電気信号を出力する。シンチレータアレイ131の各区画(各シンチレータ)と、フォトダイオードアレイ132の各フォトダイオードとは、対向する位置に配列される。これにより、対向する位置に配列されたシンチレータとフォトダイオードとは、光学的に接合され、1つの検出素子を形成する。上記の反射材は、シンチレータ光を遮光し、且つ、反射する材質により形成され、個々のシンチレータが発生した光が、対向する位置のフォトダイオードで効率的に受光されるために形成される。
ここで、シンチレータアレイ131の製造方法の一例について、図3A〜Dを用いて説明する。図3A〜Dは、シンチレータアレイの製造方法の一例を示す図である。まず、図3Aに例示するように、シンチレータ部材が直方体状のブロックに切り出されたシンチレータブロックと反射材とが交互にチャンネル方向に複数配列される。シンチレータブロックと反射材とは、接着剤により固定される。
そして、図3Bに示すように、図3Aの製造工程で製造された製造物に、チャンネル方向に平行な溝が、体軸方向に沿って複数形成される。そして、図3Cに示すように、図3Bの製造工程で形成された溝に、反射材が挿入される。例えば、図3Cでは、図3Bの製造工程で形成された溝に接着剤が注入された後に、反射材が挿入される。以下、図3Cの製造工程で製造された製造物を、シンチレータブロック1311と記載する。
そして、シンチレータブロック1311で溝が切り込まれた面は、研磨される。更に、シンチレータブロック1311で溝が切り込まれた面と反対側の面は、反射材が露出するように研磨加工により切り落とされる。これにより、図3Dに示すシンチレータアレイ131が製造される。なお、シンチレータアレイ131のX線入射面には、最終的に、白色ペイント等により反射層(表面リフレクター)が形成される。図3に例示する製造方法により製造されたシンチレータアレイ131には、反りが発生する場合がある。具体的には、反射材を接着剤により各区画のシンチレータと接着したことにより、シンチレータアレイ131には、溝が切り込まれた面と反対側の面(切り落とし面)が突出する反りが発生する場合がある。
なお、シンチレータアレイ131の製造方法は、図3A〜Dに例示する製造方法に限定されるものではない。例えば、反射材は、接着剤を用いる必要のない、液状反射材が用いられる場合であっても良い。また、シンチレータアレイ131は、平板状のシンチレータ部材に格子状の溝を形成し、この格子状の溝に液状反射材を注入することで製造される場合であっても良い。
図1に戻って、収集部14は、DAS(data acquisition system)であり、検出器13が検出したX線の検出データを収集して、投影データを生成する。例えば、収集部14は、検出器13により検出されたX線強度分布データに対して、増幅処理やA/D変換処理等を行なって投影データを生成し、生成した投影データを後述するコンソール装置30に送信する。
寝台装置20は、被検体Pを載せる装置であり、天板22と、寝台駆動装置21とを有する。天板22は、被検体Pが載置される板である。寝台駆動装置21は、後述するスキャン制御部33の制御のもと、天板22をZ軸方向へ移動することにより、被検体Pを回転フレーム15内(撮影空間内)に移動させる。
架台装置10は、例えば、天板22を移動させながら回転フレーム15を回転させて被検体Pをらせん状にスキャンするヘリカルスキャンを実行する。又は、架台装置10は、天板22を移動させた後に被検体Pの位置を固定したままで回転フレーム15を回転させて被検体Pを円軌道にてスキャンするコンベンショナルスキャンを実行する。又は、架台装置10は、天板22の位置を一定間隔で移動させてコンベンショナルスキャンを複数のスキャンエリアで行なうステップアンドシュート方式を実行する。
コンソール装置30は、操作者によるX線CT装置の操作を受け付けるとともに、検出器13が出力したデータを用いてX線CT画像データを生成する装置である。すなわち、コンソール装置30は、架台装置10によって収集された投影データからX線CT画像データを再構成する装置であり、入力装置31と、表示装置32と、スキャン制御部33と、前処理部34と、投影データ記憶部35と、画像再構成部36と、画像記憶部37と、制御部38とを有する。
入力装置31は、X線CT装置の操作者が各種指示や各種設定の入力に用いるマウスやキーボード、ボタン、ペダル(フットスイッチ)等を有し、操作者から受け付けた指示や設定の情報を、制御部38に転送する。
表示装置32は、操作者が参照するモニタであり、制御部38による制御のもと、X線CT画像データを操作者に表示したり、入力装置31を介して操作者から各種指示や各種設定等を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。
スキャン制御部33は、後述する制御部38の制御のもと、X線照射制御部11、架台駆動部16、収集部14及び寝台駆動装置21の動作を制御することで、架台装置10における投影データの収集処理を制御する。
前処理部34は、収集部14によって生成された投影データに対して、チャンネル間の感度補正処理と、対数変換処理と、オフセット補正、感度補正及びビームハードニング補正等の補正処理とを行なって、補正済みの投影データを生成する。以下では、前処理部34が生成する補正済みの投影データを再構成用投影データと記載する。
投影データ記憶部35は、前処理部34により生成された再構成用投影データを記憶する。画像再構成部36は、投影データ記憶部35が記憶する再構成用投影データを用いてX線CT画像データを再構成する。再構成方法としては、種々の方法があり、例えば、逆投影処理が挙げられる。また、逆投影処理としては、例えば、FBP(Filtered Back Projection)法による逆投影処理が挙げられる。或いは、画像再構成部36は、逐次近似法を用いて、X線CT画像データを再構成しても良い。
また、画像再構成部36は、ヘリカルスキャンや、面検出器である検出器13を用いたコンベンショナルスキャン、ステップアンドシュート方式のコンベンショナルスキャンにより収集された投影データを用いて、3次元X線CT画像データを再構成することができる。例えば、画像再構成部36は、複数のアキシャル面の断層像データとして3次元X線CT画像データを再構成する。また、画像再構成部36は、3次元X線CT画像データから、各種レンダリング処理を行なって、表示用の2次元画像データを生成する。画像記憶部37は、画像再構成部36が生成した各種画像データを記憶する。
制御部38は、架台装置10、寝台装置20及びコンソール装置30の動作を制御することによって、X線CT装置の全体制御を行う。具体的には、制御部38は、スキャン制御部33を制御することで、架台装置10で行なわれるスキャンを制御する。また、制御部38は、前処理部34や、画像再構成部36を制御することで、コンソール装置30における画像再構成処理や画像生成処理を制御する。また、制御部38は、画像記憶部37が記憶する各種画像データを、表示装置32に表示するように制御する。
以上、本実施形態に係るX線CT装置の全体構成について説明した。かかる構成のもと、本実施形態に係るX線CT装置は、検出器13が検出したデータを用いてX線CT画像データを生成する。ここで、上述したように、検出器13は、複数の検出器モジュール130から構成され、各検出器モジュール130は、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とを光学的に接合することで製造される。図4は、従来の検出器モジュール製造方法の一例を示す図である。
従来の検出器モジュール製造方法では、図4に示すように、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とは、接着剤により接着される。かかる接着剤は、例えば、UV(ultraviolet)硬化型接着剤等の液状接着剤である。
しかし、接着剤で形成される接着層は、シンチレータアレイ131の反り等により、不均一となる場合がある。また、かかる製造方法は、接着剤を用いることにより、複雑な製造工程が必要となる。例えば、接着剤を用いる場合、接着前のシンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132との間の距離(アレイ間距離)を一定の範囲にするための位置決め工程や、一定の範囲に位置決めされたアレイ間距離を保持する工程が必要となる。また、接着剤を用いる場合、例えば、接着剤の仮硬化及び本硬化を行なう工程や、余剰接着剤を除去する工程が必要となる。
このため、従来の製造方法は、例えば、設備の機械障害による長時間の製造工程の停止(ドカ停)が発生したり、ランニングコストが増大したりする場合があった。このように、従来の製造方法は、歩留まりが低くなる場合がある。
そこで、本実施形態に係る検出器モジュール130は、歩留まりを向上するために、以下の製造方法により製造される。図5は、本実施形態に係る検出器モジュール製造方法の概要を示す図である。本実施形態に係る検出器モジュール製造方法では、図5に示すように、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とを、両面に接着面を有する透明接着シート133により接着する。具体的には、透明接着シート133は、テープ式接着剤であり、例えば、OCA(Optical Clear Adhesive)である。
本実施形態では、透明接着シート133を接着層とすることで、接着剤を用いる従来方法と比較して、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132との間の距離を、透明接着シート133の厚みにより容易にコントロールできる。換言すると、本実施形態では、検出性能上、好適な厚みを有する透明接着シート133を製造又は購入するだけで、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132との間の距離をコントロールすることができる。
例えば、本実施形態では、透明接着シート133の厚みは、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132との間の距離が、検出器13の性能上、最適な所定の範囲内となる厚みとされる。具体的には、本実施形態では、透明接着シート133の厚みは、反射材により複数の区画に分割されたシンチレータアレイ131の各区画のシンチレータが発生した光の略全てが、フォトダイオードアレイ132において対向する位置のフォトダイオードに入射する厚みとされる。接着層が厚い場合、シンチレータが発生した光が対向する位置のフォトダイオードとは別のフォトダイオードにて受光される可能性がある。本実施形態では、かかる可能性が略無い厚みの透明接着シート133を用いることで、検出器モジュール130の検出特性を安定化することができる。
また、図3A〜Dに例示した製造方法によりシンチレータアレイ131に反りが発生している場合、個々の検出器モジュール130の検出特性にばらつきが生じ、画質が低下する。また、シンチレータアレイ131に反りが発生している場合、散乱線の発生によりアーチファクトが発生し、画質が低下する。しかし、本実施形態では、透明接着シート133でシンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とを接着することで、シンチレータアレイ131の反りを、ある程度矯正することができ、個々の検出器モジュール130の検出特性が均一となり、更に、散乱線の発生が軽減して、画質を向上させることができる。また、本実施形態に係る製造方法は、透明接着シート133を貼るという簡易な方法であるため、設備や工程も簡素化でき、コストを削減することができる。このようなことから、本実施形態では、検出器モジュール130の製造における歩留まりが向上する。
以下、本実施形態に係る検出器モジュール製造方法の具体例について説明する。本製造方法は、第1工程と第2工程との2つの工程に大別される。本実施形態に係る第1工程では、シンチレータアレイ131と透明接着シート133の一方の接着面とが接着される。本実施形態に係る第2工程では、フォトダイオードアレイ132と透明接着シート133の他方の接着面とが接着される。
まず、透明接着シート133について、図6を用いて説明する。図6は、図5に示す透明接着シートを説明するための図である。透明接着シート133は、図6に示すように、両面の接着面が剥離シート133a及び剥離シート133bにより保護されている。剥離シート133aが剥離されることで、透明接着シート133の一方の接着面が露出し、剥離シート133bが剥離されることで、透明接着シート133の他方の接着面が露出する。剥離シート133a及び剥離シート133bは、例えば、セロハンテープを用いて手動で容易に剥がすことができる。透明接着シート133は、「剥離シート133a及び剥離シート133bで両面の接着層が保護された状態」、「剥離シート133aが剥がされて一方の接着面が露出し、他方の接着面が剥離シート133bで保護された状態」、「剥離シート133bが剥がされて一方の接着面が露出し、他方の接着面が剥離シート133aで保護された状態」及び「剥離シート133a及び剥離シート133bが剥がされて両面の接着層が露出した状態」のいずれかの状態となる。
次に、第1工程について、図7A〜D、図8A〜C、図9A〜C及び図10A〜Cを用いて説明する。図7A〜D、図8A〜C、図9A〜C及び図10A〜Cは、第1工程を説明するための図である。
シンチレータアレイ131と透明接着シート133とを接着する第1工程は、作業者が目視により手動で行なっても良いが、作業効率を上げるため、例えば、図7Aに示す治具(貼り合わせ治具)を用いて行なわれる。貼り合わせ治具は、図7Aに示すように、「被貼付側」のステージと、「貼付側」のステージとを有し、「貼付側」のステージは、回転移動により、「被貼付側」のステージと密着する。また、「被貼付側」のステージには、シンチレータアレイ131を固定可能なアタッチメントが設けられ、「貼付側」のステージには、透明接着シート133を固定可能なアタッチメントが設けられる。これら2つのアタッチメントの位置は、「貼付側」のステージが回転移動して「被貼付側」のステージと密着した場合に、シンチレータアレイ131と、シンチレータアレイ131と略同じ大きさにトリミングされた透明接着シート133とが正対するように調整されている。なお、透明接着シート133は、フォトダイオードアレイ132の基板とも略同じ大きさにトリミングされている。
作業者は、「被貼付側」のアタッチメントにシンチレータアレイ131をセットし、「貼付側」のアタッチメントに「剥離シート133a及び剥離シート133bで両面の接着層が保護された状態」の透明接着シート133をセットする。そして、作業者は、図7Bに示すように、セロハンテープを剥離シート133aの端部に貼り、セロハンテープを持ち上げることで、剥離シート133aを剥がす。そして、作業者は、図7Cに示すように、「貼付側」のステージを「被貼付側」のステージに向かって回転移動する。そして、作業者は、「貼付側」のステージを「被貼付側」のステージに対して若干の力を加えて圧着する。これにより、図7Dに示すように、シンチレータアレイ131と透明接着シート133との貼り付けが完了する。なお、シンチレータアレイ131が透明接着シート133と接着される面は、反射層(表面リフレクター)が形成される面と反対側の面となる。
図7Dに示す一例では、剥離シート133aが剥離されて露出した接着面がシンチレータアレイ131と接着され、もう一方の接着面は、剥離シート133bで保護された状態となっている。後述する第2工程では、剥離シート133bを透明接着シート133から剥離して露出した接着面とフォトダイオードアレイ132との接着が行なわれる。
図7Aに例示する「貼り合わせ治具」を用いることで、作業者は、効率的に第1工程を行なうことができる。しかし、本実施形態は、第1工程を、以下に説明する「貼り合わせ装置」を用いて半自動的又は自動的に行なっても良い。かかる「貼り合わせ装置」は、透明接着シート133を柔軟な素材により形成されたパッドに吸着する。そして、「貼り合わせ装置」は、パッドの吸着面と反対側の剥離シートを透明接着シート133から剥離して露出した接着面と、シンチレータアレイ131とをパッドにより圧着する。これにより、「貼り合わせ装置」は、シンチレータアレイ131と透明接着シート133とを接着する。図8A〜Cは、上記の「貼り合わせ装置」で行なわれる第1工程を示す図である。
図8Aに示すように、「貼り合わせ装置」は、柔軟な素材により形成されたパッドを有する。図8Aに示すパッドは、例えば、柔軟なゴム材により形成され、更に、透明接着シート133を吸引するために、複数個の穴が配置される。これら複数個の穴は、吸引ポンプ(図示せず)の吸引により、透明接着シート133をパッドに吸着させるために設けられる。吸引ポンプが作動することで、「剥離シート133a及び剥離シート133bで両面の接着層が保護された状態」の透明接着シート133は、図8Aに示すように、パッドに吸着される。
なお、透明接着シート133に、吸着による痕跡が残ると、検出器モジュール130の検出特性に悪影響を及ぼす場合がある。このため、複数個の穴それぞれの大きさ及び複数個の穴それぞれでの吸引力は、透明接着シート133に形状変化が発生しない大きさ及び吸引力に調整される。具体的には、穴の大きさ、穴の密度及び吸引力は、透明接着シート133の材質や、予備試験により決定される。
そして、図8Bに示すように、剥離シート133aが透明接着シート133から剥がされる。図8Bに示す工程は、図7Bで説明したように、作業者がセロハンテープを用いて手動で行なわれる。或いは、図8Bに示す工程は、接着テープが貼り付けられたステージが、剥離シート133aの端部と圧着するように上方向に移動され、その後、ゆっくりと下方向に移動することで、自動で行なわれる場合であっても良い。ただし、パッドの吸着面と反対側の剥離シート(剥離シート133a)を剥離する際の力は、透明接着シート133がパッドから離脱しない力に調整される。
そして、図8Cに示すように、「貼り合わせ装置」は、パッドを下方向に移動させて、パッドとシンチレータアレイ131とを圧着する。或いは、「貼り合わせ装置」は、シンチレータアレイ131がセットされたステージ(図示せず)を上方向に移動させて、パッドとシンチレータアレイ131とを圧着する。これにより、第1工程が完了する。その後、透明接着シート133に接着したシンチレータアレイ131は、パッドから取り外される。後述する第2工程では、パッドに吸着されていた剥離シート133bを透明接着シート133から剥離して露出した接着面と、フォトダイオードアレイ132とが接着される。
「貼り合わせ装置」を用いて、図8A〜Cに示す第1工程を実行することで、第1工程が容易となり更にコストを削減することができる。また、上記の「貼り合わせ装置」で柔軟な素材により形成されたパッドを用いることで、シンチレータアレイ131を透明接着シート133に対して緩やかに押し付けながら、密着することができる。その結果、図8に示す第1工程では、シンチレータアレイ131と透明接着シート133との間に気泡が生じる可能性を低減することができる。
また、図8A〜Cに示すように、「貼り合わせ装置」が有するパッドは、シンチレータアレイ131に圧着される面が、シンチレータアレイ131に対して凸に湾曲された形状となっている。かかるパッドを用いた場合、柔軟な素材により形成されたパッドがシンチレータアレイ131と接触すると、まず、シンチレータアレイ131の中央部と透明接着シート133の中央部とが接し、接着する。そして、シンチレータアレイ131が近接するに従って、シンチレータアレイ131と透明接着シート133との接着面は、間の空気を逃がしながら中央部から両端部に向かって広がることになる。これにより、上記の「貼り合わせ装置」を用いた第1工程では、シンチレータアレイ131と透明接着シート133との間に気泡が生じる可能性を更に低減することができる。
すなわち、第1工程を図8A〜Cに示す工程により実行することで、第1工程を簡易に実行することができるとともに、気泡抑制を行なうことができる。検出器モジュール130に気泡が残存している場合、検出特性が悪化し、画質が低下する。一方、気泡抑制が可能な図8に示す第1工程では、検出器モジュール130の検出特性の均一性を向上させることができる。
なお、「貼り合わせ装置」を用いた第1工程は、図9A〜Cに示すように実行されても良い。図8A〜Cでは、透明接着シート133は、貼り付けに適切なサイズにトリミングされている。しかし、第1工程は、図9Aに示すように、例えば、回転ドラムにより、トリミング前のシートをパッドに向かって送り出しながら型抜き装置により型抜きし、型抜きされたシートを透明接着シート133として、パッドに吸着する場合であっても良い。
また、図8A〜Cでは、パッドとシンチレータアレイ131とが中央部から密着される場合について説明した。しかし、気泡抑制という観点からは、パッドとシンチレータアレイ131とは、一方の端部から他方の端部に向かって密着されても良い。例えば、図9Bに示すように、左側に傾けた下に凸のパッドを、左側からシンチレータアレイ131と接着させ、その後、右側に向かってゆっくりと倒すことで、空気を逃がしながら、シンチレータアレイ131と透明接着シート133とを接着しても良い。
また、例えば、図9Cに示すように、透明接着シート133を湾曲させて、シンチレータアレイ131の左端部と透明接着シート133の左端部とを接触させた状態で、ローラを左側から右側向かってゆっくりと移動させることで、空気を逃がしながら、パッドとシンチレータアレイ131と透明接着シート133とを接着しても良い。
更に、上記の第1工程は、気泡抑制の観点から、図10A〜Cに例示する方法で行なわれても良い。図10A〜Cに例示する方法は、シンチレータアレイ131に発生する可能性がある反りを利用して気泡抑制を行なう方法である。
図10A〜Cに例示する第1工程の変形例では、透明接着シート133の一方の接着面にシンチレータアレイ131を接着する際は、該接着面とシンチレータアレイ131が反りにより突出している突出面とを接着する。具体的には、この突出面は、図3A〜Dを用いて説明したシンチレータアレイ131の製造工程により定まる面である。より具体的には、この突出面は、シンチレータアレイ131の製造工程で、シンチレータアレイ131を複数の区画に分割するために形成された溝に反射材を接着した後に、当該反射材を露出するために切り落とされた面である。
すなわち、シンチレータアレイ131は、反射材を接着剤により固定接着することで、図10Aに示すように、切り落とし面が突出する反りが発生する。そこで、第1工程の変形例では、図10Bに示すように、シンチレータアレイ131の切り落とし面と、透明接着シート133の接着面とを圧着する。これにより、シンチレータアレイ131と透明接着シート133との間の空気を中央部から両端部に向かって逃がしながら、気泡が入ることなく、シンチレータアレイ131と透明接着シート133とを接着させることができる。図10Bに例示する変形例は、例えば、図7A〜Cに示す「貼り合わせ治具」を用いる場合に適用される。
或いは、例えば、図8A〜Cに示す「貼り合わせ装置」を用いる場合には、図10Cに示すように、シンチレータアレイ131は、切り落とし面がパッドの凸面と正対するようにセットされて、第1工程が行なわれる。これにより、シンチレータアレイ131と透明接着シート133との間に気泡が入る可能性を、確実に低減することができる。
次に、第2工程について、図11、図12、図13A〜C、図14A〜D、図15A〜B、図16A〜B、図17、図18A〜D、図19A〜B及び図20を用いて説明する。図11、図12、図13A〜C、図14A〜D、図15A〜B、図16A〜B、図17、図18A〜D、図19A〜B及び図20は、第2工程を説明するための図である。
第2工程では、図11に示すように、シンチレータアレイ131と接着した透明接着シート133の他方の接着面と、フォトダイオードアレイ132とが接着される。
フォトダイオードアレイ132と透明接着シート133とを接着する第2工程では、フォトダイオードアレイ132の各フォトダイオードとシンチレータアレイ131の各区画のシンチレータとが対向する位置となるように、位置決めを行なう必要がある。第2工程を手動により行なう場合、作業者は、シンチレータアレイ131と接着された透明接着シート133から剥離シート133bを剥がして、接着面を露出させる。そして、作業者は、目視により位置決めを行なった後、フォトダイオードアレイ132を、透明接着シート133の接着面にマウントする。
或いは、第2工程は、作業効率を上げるため、画像処理を用いた位置決めにより行なわれても良い。かかる第2工程は、例えば、図12に示す治具(マウント治具)を用いた画像処理により行われる。図12に示すマウント治具は、フォトダイオードアレイ132の各フォトダイオードと、シンチレータアレイ131の各シンチレータとが対向する位置となる位置決めを画像処理により行なうための装置である。図12に示すマウント治具は、位置決めの結果に基づいて、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とを、透明接着シート133により接着する。
本実施形態では、第1工程で透明接着シート133の一方の接着面とシンチレータアレイ131とが接着されている。このため、図12に示すマウント治具は、第1工程の後に、フォトダイオードアレイ132を撮影した画像と、透明接着シート133及びシンチレータアレイ131を撮影した画像とに基づいて位置決めを行なう。そして、図12に示すマウント治具により、フォトダイオードアレイ132は、位置決めの結果に基づいて、透明接着シート133の他方の接着面と接着される。
マウント治具は、図12に示すように、光学カメラ、ステージ及び吸着パッド等を有する。ステージは、光学カメラの直下と吸着パッドの直下との間を左右方向に移動可能である。ステージには、シンチレータアレイ131や、フォトダイオードアレイ132がセットされる。光学カメラは、ステージにセットされたフォトダイオードアレイ132や、ステージにセットされた透明接着シート133及びシンチレータアレイ131の画像を撮影する。光学カメラは、PC(Personal Computer)等の画像処理装置(図示せず)に接続され、光学カメラで撮影された画像は、画像処理装置のモニタに表示される。また、吸着パッドは、上下方向に移動可能である。
吸着パッドは、下方向に移動して、直下に移動されたステージにセットされている吸着対象物を吸着する。そして、吸着パッドは、上方向に移動して、吸着した吸着対象物をステージから取り外す。なお、光学カメラによる撮影、ステージの移動、吸着パッドの移動及び吸着パッドによる吸着等の動作は、画像処理装置によって制御される。具体的には、マウント治具の動作は、画像処理装置を操作する作業者の指示に基づいて制御される。
作業者は、まず、図13Aに示すように、シンチレータアレイ131をステージにセットする。なお、作業者は、シンチレータアレイ131に接着された透明接着シート133が下面となるように、シンチレータアレイ131をステージの上にセットする。そして、図13Bに示すように、光学カメラは、ステージにセットされたシンチレータアレイ131を撮影する。これにより、画像処理装置のモニタには、反射材により格子状に配列されたシンチレータの配列パターンが描出された画像が表示される。
そして、図13Cに示すように、ステージ上でシンチレータアレイ131の位置決めが行なわれる。例えば、画像処理装置は、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とが対向する位置となる絶対座標を記憶する。かかる絶対座標は、検出器モジュール130の規格と、マウント治具の座標系とにより決定される。画像処理装置は、この絶対座標に基づいて、位置決めを行なうための格子パターンをモニタに表示する。作業者は、モニタに表示された格子パターンと画像に描出された格子パターンとが一致するように、ステージの位置を微調整する。或いは、画像処理装置は、画像に描出された格子パターンを画像処理により抽出して、抽出した格子パターンと、絶対座標に基づく格子パターンとが一致するように、ステージの位置を微調整する。
これにより、ステージ上でのシンチレータアレイ131の位置決めが終了し、画像処理装置は、図13Cに示すように、作業者の指示により、ステージを吸着側(吸着パッドの直下)に移動する。すなわち、画像処理装置は、位置決めされた状態のステージ上のシンチレータアレイ131を左方向に平行移動する。そして、画像処理装置は、図13Cに示すように、作業者の指示により、吸着パッドを降下して、シンチレータアレイ131を吸着し、吸着パッドを上方向に移動する。すなわち、吸着パッドは、位置決めされた状態のシンチレータアレイ131及び透明接着シート133を上方向に平行移動する。シンチレータアレイ131が吸着パッドにより吸着される面は、透明接着シート133が接着されている面とは反対側の面である。
その後、画像処理装置は、作業者の指示により、再度、ステージを光学カメラ側に移動する。そして、作業者は、図14Aに示すように、フォトダイオードアレイ132をステージにセットする。そして、図14Bに示すように、光学カメラは、フォトダイオードアレイ132を撮影する。これにより、画像処理装置のモニタには、格子状に配列されたフォトダイオードの配列パターンが描出された画像が表示される。
そして、図14Cに示すように、ステージ上でフォトダイオードアレイ132の位置決めが行なわれる。例えば、作業者は、上述したように、モニタに表示された格子パターンと画像に描出された格子パターンとが一致するように、ステージの位置を微調整する。或いは、画像処理装置は、画像に描出された格子パターンを画像処理により抽出して、抽出した格子パターンと、絶対座標に基づく格子パターンとが一致するように、ステージの位置を微調整する。
これにより、ステージ上でのフォトダイオードアレイ132の位置決めが終了し、画像処理装置は、図14Cに示すように、作業者の指示により、ステージを吸着側(吸着パッドの直下)に移動する。すなわち、画像処理装置は、位置決めされた状態のステージ上のフォトダイオードアレイ132を左方向に平行移動する。そして、作業者は、シンチレータアレイ131と接着された透明接着シート133から剥離シート133bを剥がす。そして、画像処理装置は、図14Cに示すように、作業者の指示により、吸着パッドを降下して、シンチレータアレイ131に貼り付けられた透明接着シート133の他方の接着面に、フォトダイオードアレイ132を圧着させる。すなわち、吸着パッドは、ステージ上で位置決めされた状態のフォトダイオードアレイ132に向かって、位置決めされた状態のシンチレータアレイ131を下方向に平行移動する。
これにより、フォトダイオードアレイ132は、透明接着シート133に接着される。なお、図14Dに示すように、作業者は、吸着パッドによりシンチレータアレイ131がフォトダイオードアレイ132に圧着された状態で、回転ローラにより、吸着パッドの周辺を軽く押さえておいても良い。
そして、画像処理装置は、作業者の指示により、吸着パッドを上方向に移動する。そして、作業者は、マウント治具からシンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とが透明接着シート133を介して積層された構造体を取り出す。これにより、第2工程の主な工程が終了する。このように、本実施形態では、接着層である透明接着シート133を一方の接着対象物に貼り付けた状態で、画像処理を用いた位置決めを行なうことができ、第2工程を簡易に実行することができる。
なお、図13A〜C及び図14A〜Dでは、マウント治具及び画像処理装置を用いた位置決めが、シンチレータアレイ131の配列パターンを撮影した画像と、フォトダイオードアレイ132の配列パターンを撮影した画像とに基づいて行なわれる場合について説明した。この方法は、図15Aに示すように、正面入射型であるフォトダイオードアレイ132を光学カメラにより撮影することを前提とした方法である。正面入射型の場合、フォトダイオードが受光面に配列され、受光面の下に電極等が形成されることから、フォトダイオードアレイ132の配列パターンは、光学カメラにより撮影可能である。
しかし、図15Bに示すように、フォトダイオードアレイ132が裏面入射型(裏面取り出し方式)である場合、受光面に電極等が形成され、フォトダイオードは、受光面の下(裏側)に配列される。このことから、裏面入射型のフォトダイオードアレイ132の配列パターンは、光学カメラにより撮影することができない。しかし、図15Bに示すように、裏面入射型のフォトダイオードアレイ132の配列パターンは、例えば、赤外カメラを用いて撮影することができる。かかる場合、マウント治具に光学カメラに加えて赤外カメラを設置する必要があり、更なる設備投資が必要となる。
そこで、本実施形態では、フォトダイオードアレイ132が裏面入射型である場合、マウント治具及び画像処理装置を用いた位置決めは、シンチレータアレイ131に接着された透明接着シート133に付与された模様を撮影した画像と、フォトダイオードアレイ132に付与された模様を撮影した画像とに基づいて行なわれる。
裏面入射型を用いる場合の変形例では、例えば、図16Aに示すように、透明接着シート133の四隅に凸状の突起が形成されたシート133Aが用いられる。また、裏面入射型のフォトダイオードアレイ132の表面には、図16Bに示すように、フォトダイオードが形成されていない四隅に、凹状の窪みが形成される。透明接着シート133における4つの突起と、フォトダイオードアレイ132の表面における4つの窪みとは、マウント後に、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とが対向する位置となるように形成されている。光学カメラは、ステージにセットされたシンチレータアレイ131及び透明接着シート133を撮影する。この画像には、シンチレータアレイ131の格子パターンに加え、4つの突起に対応する4つの点が描出される。また、光学カメラは、ステージにセットされたフォトダイオードアレイ132を撮影する。この画像には、4つの窪みに対応する4つの点が描出される。画像処理装置には、4つの点の絶対座標が格納されている。作業者、又は、画像処理装置は、画像に描出された4つの点と、絶対座標に基づいてモニタに表示された4つの点とを用いて、位置決めを行なう。
このように、透明接着シート133及びフォトダイオードアレイ132に加工を加えることで、フォトダイオードアレイ132が裏面取り出し方式であっても、赤外カメラ等の特殊な設備を用いることなく、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132との位置決めを行なうことができ、コストの削減を行なうことができる。
更に、上記の第2工程は、気泡抑制の観点から、図17及び図18A〜Dに例示する方法で行なわれても良い。図17に例示する方法は、シンチレータアレイ131に発生する可能性がある反りを利用して気泡抑制を行なう方法である。また、図18A〜Dに例示する方法は、フォトダイオードアレイ132の材質を利用して気泡抑制を行なう方法である。
第1工程では、透明接着シート133の一方の接着面と、シンチレータアレイ131とが接着される。ここで、図10A〜Cを用いて説明した第1工程の変形例では、シンチレータアレイ131の切り落とし面に透明接着シート133が接着される。かかる場合、シンチレータアレイ131において透明接着シート133が貼り付けられた面は、反りにより突出する。図10A〜Cを用いて説明した第1工程の変形例が行なわれた場合、フォトダイオードアレイ132は、図17に示すように、シンチレータアレイ131が反りにより突出している突出面(切り落とし面)と接着されることになる。図17に示す第2工程では、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132との間の空気を中央部から両端部に向かって逃がしながら、気泡が入ることなく、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とを接着させることができる。その結果、検出器モジュール130の検出特性を更に安定させることができる。
また、図18A〜Dに例示する第2工程の変形例では、フォトダイオードアレイ132が若干の柔軟性を有する材質で構成される場合、透明接着シート133でシンチレータアレイ131が接着された反対側の接着面と、フォトダイオードアレイ132を反らせることで突出した突出面とを接着する。
例えば、フォトダイオードアレイ132の基板は、検出器13の規格(例えば、16列、80列、320列等)に応じて、セラミック基板が用いられる場合や、プリント基板(PCB:Printed Circuit Board)が用いられる場合等がある。プリント基板が用いられる場合、フォトダイオードアレイ132は、若干の柔軟性を有する。そこで、この第2工程の変形例では、フォトダイオードアレイ132は、例えば、図18Aに示すように、中央部が上に向かって凸のパッドで押し上げられる。これにより、図18Bに示すように、下面に接着面が露出した透明接着シート133と貼り付けられるフォトダイオードアレイ132は、上側が若干突出した状態で反る。この状態で、マウント治具は、シンチレータアレイ131に接着された透明接着シート133の接着面を、フォトダイオードアレイ132の突出面から接着するために、上から下に向かって移動する(図18Cを参照)。これにより、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132との間の空気を中央部から両端部に向かって逃がしながら第2工程を行なうことができ、その結果、気泡を抑制することができる。
また、フォトダイオードアレイ132の若干の柔軟性を利用した第2工程の変形例は、シンチレータアレイ131の反りを利用した変形例(図10A〜C及び図17を参照)と組み合わせることが可能である。かかる場合、第2工程では、シンチレータアレイ131に貼り付けられた透明接着シート133で露出している接着面は、図18Dに示すように、フォトダイオードアレイ132が反りにより突出している突出面に対して突出している。これにより、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132との間の空気を中央部から両端部に向かって更に効率的に逃がしながら第2工程を行なうことができ、その結果、気泡を抑制することができる。
なお、図18A〜Dに示す変形例を行なう場合は、基台を外したフォトダイオードアレイ132を用いて基板の柔軟性を利用した第2工程を行ない、その後、基台を取り付ける必要がある。
更に、上記の第2工程は、シンチレータアレイ131の反りを抑制する反り抑制の観点から、以下に説明する2つの方法で行なわれても良い。
本実施形態では、透明接着シート133でシンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とを接着することで、シンチレータアレイ131の反りを、ある程度矯正することができる。すなわち、本実施形態では、シンチレータアレイ131の反りを、平板なフォトダイオードアレイ132に貼り付けることで、矯正することができる。そこで、この変形例では、フォトダイオードアレイ132を、シンチレータアレイ131の剛性より高い剛性の素材を有するアレイとする。
具体的には、検出器モジュール130の製造に用いるフォトダイオードアレイ132の基板を、シンチレータアレイ131の剛性より高い剛性の素材の基板とする。例えば、フォトダイオードアレイ132の基板を、セラミック基板とする。
このように、この変形例では、フォトダイオードアレイ132の基板を、変形しづらい材料とする。これにより、例えば、シンチレータアレイ131の反りによる応力が強い場合でも、反りを効果的に抑制し、検出器モジュール130の検出特性を更に安定させることができる。
また、反り抑制は、図19A〜Bに例示する方法で行なわれても良い。図19A〜Bに例示する方法は、シンチレータアレイ131の製造過程の途中の製造物を用いた貼り合わせを行なう方法である。
すなわち、図19A〜Bに例示する第2工程の変形例では、シンチレータアレイ131の製造途中の製造物であり、反りが発生する要因となる所定工程前の段階の製造物を用いる。上記の所定工程は、図3A〜Dを用いて説明した切り落とし工程である。また、上記の製造物は、切り落とし工程前の製造物、すなわち、シンチレータブロック1311である。
そして、この変形例では、シンチレータブロック1311とフォトダイオードアレイ132とを透明接着シート133により接着する。この変形例では、透明接着シート133は、シンチレータブロック1311にて所定工程(切り落とし工程)が行なわれる面(切り落とし面)とは反対側の面と接着される。すなわち、透明接着シート133は、図19Aに示すように、シンチレータブロック1311にて溝が切り込まれた面と接着される。
そして、この変形例では、透明接着シート133を介してフォトダイオードアレイ132と接着されたシンチレータブロック1311に切り落とし工程を行なう。これにより、図19Bに示すように、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とが透明接着シート133により接着された構造体が製造される。なお、この変形例では、図19Bに示す構造物において、シンチレータアレイ131のX線入射面に、反射層(表面リフレクター)が形成される。
このように、図19A〜Bに例示する第2工程の変形例では、「切り落とし」前に貼り合わせをし、「切り落とし」後に、表面リフレクターを形成するという方法が行なわれる。これにより、シンチレータアレイ131の反り、並びに、反りによる位置ずれを効果的に抑えることができ、検出特性を安定化させることができる。なお、図19A〜Bに例示する第2工程を行なう場合、位置決め処理で画像に格子パターンが描出されるように、切り落とし面の厚さが調整されている必要がある。
そして、本実施形態では、第2工程の最終工程として、更に、以下の処理が行なわれても良い。第2工程の最終工程では、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とが透明接着シート133を介して積層された構造体を、加圧により圧着する。具体的には、この構造体は、図20に示すように、ローラにより圧着される。なお、図20に示す構造体(シンチレータアレイ131+透明接着シート133+フォトダイオードアレイ132)は、柔軟な素材により形成された圧着パッドにより圧着されても良い。
この第2工程の最終工程を行なうことで、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132との間の接着強度を増して気泡が抑制でき、検出特性を更に安定化させることができる。第2工程の最終工程は、手動で行なわれる場合であっても、自動で行なわれる場合であっても良い。
第2工程の最終製造物(シンチレータアレイ131+透明接着シート133+フォトダイオードアレイ132)は、検出器13を組み立てるための検出器モジュール130として用いることができる。しかし、本実施形態に係る検出器モジュール製造方法は、歩留まりを更に向上させるために、以下に説明する第3工程を行なっても良い。
第3工程では、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とが透明接着シート133を介して積層された構造体を、所定条件で加圧及び加熱する。図21は、第3工程で用いられる設備の一例を示す図である。
上記の加圧加熱処理は、例えば、図21に示すオートクレーブにより行なわれる。図21に示すオートクレーブは、一般的には、液晶ディスプレイの偏光フィルム等、各種フィルムの貼り付け工程で粘着材に入り込んだ気泡を除去するための装置である。図21に示すオートクレーブは、対象物をチャンバー内で加熱しながら圧縮空気により均等な圧力を加えることにより粘着材の気泡を拡散して除去すると同時に、粘着強度も高めることができる。
図21に示すオートクレーブでは、圧力、温度及び時間が、加圧加熱処理の条件として設定される。第3工程では、加圧加熱処理の条件として、構造体に残存する気泡を拡散可能な条件(圧力、温度及び時間)が設定される。
残存する気泡を拡散可能な条件で加圧加熱処理されることで、第2工程の最終製造物から気泡を除去することができ、検出特性を安定化させることができる。
或いは、第3工程では、加圧加熱処理の条件として、シンチレータアレイ131の反りが緩和する条件(圧力、温度及び時間)が設定される。例えば、シンチレータアレイ131の製造工程で、反射材の固定に用いた接着剤が、熱硬化型接着剤である場合、加圧加熱処理により、シンチレータアレイ131の反りが緩和し、反りが緩和したシンチレータアレイ131をフォトダイオードアレイ132の平板形状に沿って矯正して接着固定することができる。
シンチレータアレイ131の反りが緩和される条件で加圧加熱処理されることで、第2工程の最終製造物の反りを確実に抑制することができ、検出特性を安定化させることができる。なお、第3工程は、残存する気泡を拡散可能な条件であり、且つ、シンチレータアレイ131の反りが緩和する条件により、加圧加熱処理が行なわれる場合であっても良い。図22は、本実施形態に係る検出器モジュール製造方法で製造された検出器モジュールを示す図である。
上述した第1工程、第2工程及び第3工程が行なわれることで、図22に例示する検出器モジュール130が製造される。図22に例示する検出器モジュール130は、例えば、図2に例示するように、チャンネル方向及び体軸方向(スライス方向)に配列され、検出器13とされる。かかる検出器13は、図1に例示するX線CT装置に組み込まれ、X線CT画像データの生成に用いられる。なお、上述した第1工程、第2工程及び第3工程では、表面リフレクター付きのシンチレータアレイ131を用いるか、表面リフレクター無しのシンチレータアレイ131を用いて最後に表面リフレクターを形成するかは、製造方法に応じて適宜決定される。
上述したように、本実施形態では、シンチレータアレイ131とフォトダイオードアレイ132とを光学的に接合する接着層として、透明接着シート133を用いる。本実施形態では、透明接着シート133を用いることにより、接着剤を用いる従来方法と比較して、アレイ間距離を容易にコントロールでき、また、貼り付け工程で発生する気泡や、シンチレータアレイ131の反りを簡易に抑制することができる。
また、従来方法では、接着剤注入前には、アレイ間距離を確保した状態での位置決め工程及びアレイ間距離維持工程が必要となり、接着剤注入後には、余剰接着剤の除去工程、UV照射による接着剤硬化工程が必要となる。一方、本実施形態に係る方法では、アレイ間距離維持工程、余剰接着剤の除去工程及び硬化工程が不要となる。更に、本実施形態に係る方法では、位置決め工程を一方の接着対象物に透明接着シートを貼り付けた状態で行なえることから、位置決め工程を簡易に行なうことができる。
また、本実施形態に係る方法では、気泡及び反りを容易に抑制可能であることから、検出器モジュール130の検出特性を安定化させて、画質を安定化させることができる。従って、本実施形態に係る方法では、不良品の発生率を低く押さえることができ、歩留まりを向上することができる。
また、本実施形態で用いられるOCA等は、UV硬化型の接着剤と比較して安価であり、また、本実施形態に係る方法は、従来方法と比較して、少ない工程数で簡易に検出器モジュール130を製造可能であることから、製造に要する時間を低減可能である。また、本実施形態に係る方法は、製造に要する時間を低減可能であることから、製造工程に要する人員を少なくすることも可能である。従って、本実施形態に係る方法では、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態では、最初に、シンチレータアレイ131に透明接着シート133を貼り付けることにより、透明接着シート133の貼り付け不良の手直しが容易となり、透明接着シート133のはみ出しを抑制することができる。また、本実施形態では、最初に、シンチレータアレイ131に透明接着シート133を貼り付けることにより、フォトダイオードアレイ132の表面が露出される状態を短くできる。その結果、本実施形態では、貼り付け工程で、ハンドリング不良によりフォトダイオードアレイ132に不良が発生することを低減でき、更なるコスト削減を図ることができる。
なお、上記の実施形態で説明した検出器モジュール製造方法は、例えば、X線診断装置の検出器モジュールの製造方法としても適用可能である。また、上記の実施形態で説明した検出器モジュール製造方法は、ガンマ線で効率的に発光するシンチレータ部材から製造されたシンチレータアレイ131を用いることで、核医学イメージング装置の検出器モジュールの製造方法としても適用可能である。
また、上記の実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行なわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行なうこともでき、或いは、手動的に行なわれるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行なうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
以上、説明したとおり、本実施形態によれば、歩留まりを向上することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
131 シンチレータアレイ
132 フォトダイオードアレイ
133 透明接着シート

Claims (8)

  1. X線により発光するシンチレータアレイと、前記シンチレータアレイが発生した光を電気信号に変換するフォトダイオードアレイとが光学的に接合された検出器モジュールを製造する検出器モジュール製造方法であって、
    両面に接着面を有する透明接着シートの一方の接着面と、前記シンチレータアレイとを接着し、
    前記透明接着シートの他方の接着面と、前記フォトダイオードアレイとを接着する、
    ことを特徴とする検出器モジュール製造方法。
  2. 前記透明接着シートは、前記両面の接着面が剥離シートにより保護されており、
    前記シンチレータアレイと前記透明接着シートとを接着する際は、
    前記透明接着シートを柔軟な素材により形成されたパッドに吸着し、
    前記パッドの吸着面と反対側の剥離シートを前記透明接着シートから剥離して露出した接着面と、前記シンチレータアレイとを前記パッドにより圧着して、前記シンチレータアレイと前記透明接着シートとを接着し、
    前記透明接着シートに接着した前記シンチレータアレイを前記パッドから取り外した後に、前記パッドに吸着されていた剥離シートを前記透明接着シートから剥離して露出した接着面と前記フォトダイオードアレイとを接着する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の検出器モジュール製造方法。
  3. 前記透明接着シートの一方の接着面に前記シンチレータアレイを接着する際は、該接着面と前記シンチレータアレイが反りにより突出している突出面とを接着することを特徴とする請求項1又は2に記載の検出器モジュール製造方法。
  4. 前記フォトダイオードアレイを撮影した画像と、前記透明接着シート及び前記シンチレータアレイを撮影した画像とに基づいて位置決めを行ない、当該位置決めの結果に基づいて、前記透明接着シートの他方の接着面と、前記フォトダイオードアレイとを接着することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の検出器モジュール製造方法。
  5. 前記シンチレータアレイと前記フォトダイオードアレイとが前記透明接着シートを介して積層された構造体を、加圧により圧着することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の検出器モジュール製造方法。
  6. 前記シンチレータアレイと前記フォトダイオードアレイとが前記透明接着シートを介して積層された構造体を、所定条件で加圧及び加熱することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の検出器モジュール製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の検出器モジュール製造方法により製造されたことを特徴とする検出器モジュール。
  8. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の検出器モジュール製造方法により製造されたことを特徴とする検出器モジュールが複数配列された検出器と、
    前記検出器が出力したデータを用いて医用画像データを生成するコンソール装置と、
    を備えたことを特徴とする医用画像診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015049122A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 株式会社東芝 検出器モジュール製造方法、検出器モジュール及び医用画像診断装置

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