JP2015048492A - 多気筒エンジン用クランク軸の焼入れ硬化層深さ設定方法、そのクランク軸の製造方法、及びそのクランク軸 - Google Patents
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Abstract
Description
ピン部に焼入れを施す第1基準条件を決定し、この第1基準条件のときのクランク軸の曲がり量及び伸び量を把握する第1ステップと、
ジャーナル部に焼入れを施す第2基準条件を決定し、この第2基準条件のときのクランク軸の曲がり量及び伸び量を把握する第2ステップと、
前記第1基準条件から各ピン部の焼入れ硬化層深さを個別に変更し、これらの各第1変更条件のときのクランク軸の曲がり量及び伸び量を把握する第3ステップと、
前記第2基準条件から各ジャーナル部の焼入れ硬化層深さを個別に変更し、これらの各第2変更条件のときのクランク軸の曲がり量及び伸び量を把握する第4ステップと、
第1ステップ及び第3ステップで把握した曲がり量及び伸び量に基づき、前記第1変更条件ごとに、前記第1基準条件に対する曲がり量及び伸び量それぞれの変化率を求める第5ステップと、
第2ステップ及び第4ステップで把握した曲がり量及び伸び量に基づき、前記第2変更条件ごとに、前記第2基準条件に対する曲がり量及び伸び量それぞれの変化率を求める第6ステップと、
第5ステップ及び第6ステップで求めた、前記第1変更条件及び前記第2変更条件ごとの曲がり量変化率及び伸び量変化率に基づき、クランク軸の曲がり量及び伸び量が最小になる、各ピン部及び各ジャーナル部それぞれの焼入れ硬化層深さを算出し設定する第7ステップと、を含む、クランク軸の焼入れ硬化層深さ設定方法である。
ジャーナル部の中心軸に沿った長手方向を3次元座標系のz軸方向とし、ピン部のうちの先頭に配置された第1ピン部の偏心方向をy軸方向とし、y軸及びz軸と直交する方向をx軸方向とし、
さらに、各ピン部及び各ジャーナル部の各部位について、評価対象の部位をjとし、焼入れ硬化層深さを変更した部位をiとしたとき、
前記第7ステップにおいて、
ピン部及びジャーナル部の各部位jについて、x軸方向の曲がり量A’xjを下記の(1)式で表し、y軸方向の曲がり量A’yjを下記の(2)式で表し、z軸方向の伸び量B’zjを下記の(3)式で表し、これらの(1)式〜(3)式を用いて下記の(4)式で表される目的関数が最小となるように、下記の(5)式で表される焼入れ硬化層深さd’iを算出し設定する構成であることが好ましい。
αj、βjは重み係数であり、
Axj及びAyj、並びにBzjは、それぞれ予め任意に設定した焼入れ硬化層深さ条件での各部位jのx軸方向の曲がり量及びy軸方向の曲がり量、並びにz軸方向の伸び量であり、
axij及びayij、並びにbzijは、それぞれ前記第3ステップ及び前記第4ステップで各部位iの焼入れ硬化層深さを変更したときの部位jごとのx軸方向の曲がり量変化率及びy軸方向の曲がり量変化率、並びにz軸方向の伸び量変化率であり、
diは予め任意に設定した焼入れ硬化層深さ条件での部位iの焼入れ硬化層深さであり、
Δdiはdiに対する焼入れ硬化層深さの変化量である。
前記第1基準条件は、すべてのピン部の焼入れ硬化層深さが同じで、すべてのジャーナル部の焼入れ硬化層深さがゼロであり、
前記第2基準条件は、すべてのジャーナル部の焼入れ硬化層深さが同じで、すべてのピン部の焼入れ硬化層深さがゼロであることが好ましい。
クランク軸に高周波焼入れを施し、各ピン部及び各ジャーナル部の焼入れ硬化層深さを、上記(I)の焼入れ硬化層深さ設定方法により設定された焼入れ硬化層深さにする、クランク軸の製造方法である。
図2は、高周波焼入れ時のクランク軸の変形挙動を示す模式図であって、同図(a)はピン部のみに焼入れを施した場合を、同図(b)はジャーナル部のみに焼入れを施した場合をそれぞれ示す。図2(a)、(b)では、上段に1スローの断面図を、下段にその簡易線図をそれぞれ示しており、上段の断面図には、高周波焼入れによる焼入れ硬化層を斜線で表示している。
2−1.基準条件での曲がり量及び伸び量
下記の寸法の直列4気筒エンジン用クランク軸を例に挙げ、ピン部及びジャーナル部に個々のフィレット部の領域まで高周波焼入れを施すシミュレーションを実施した。
・ピン部の直径:φ60mm
・ジャーナル部の直径:φ75mm
・ピン部の偏心量(ピストンストロークの半分):55mm
・アーム部の最大厚み:20mm
・アーム部の最大幅:105mm
前記図3に示すクランク軸の解析モデルについて、上記の第1基準条件(ピン部の焼入れ深さが同じ)から各ピン部の焼入れ深さを個別に変更し、これらの各第1変更条件で焼入れシミュレーションを行った。第1変更条件は、ピン部のみに焼入れを施す場合であり、第1基準条件で焼入れ深さを4.63mmとしているピン部のうちから1つのピン部を順次選択し、選択したピン部のみで焼入れ深さを2.59mmと浅焼きに変更したものである。
上記の第1基準条件及び上記の各第1変更条件(ピン部の焼入れ深さを第1基準条件から個別に変更)のそれぞれでの曲がり量及び伸び量に基づき、第1変更条件ごとに、第1基準条件に対する曲がり量及び伸び量それぞれの変化率を求める。これと合わせ、上記の第2基準条件及び上記の各第2変更条件(ジャーナル部の焼入れ深さを第2基準条件から個別に変更)のそれぞれでの曲がり量及び伸び量に基づき、第2変更条件ごとに、第2基準条件に対する曲がり量及び伸び量それぞれの変化率を求める。
本発明の焼入れ深さの設定方法は、以上の知見に基づいて完成されたものであり、多気筒エンジン用クランク軸のピン部及びジャーナル部のすべてに個々のフィレット部の領域まで高周波焼入れを施すに際し、下記の第1ステップ〜第7ステップの一連のステップを経て、各部位の焼入れ深さを設定するものである。
J、J1〜J5:ジャーナル部、 P、P1〜P4:ピン部、
Fr:フロント部、 Fl:フランジ部、
W、W1〜W8:クランクアーム部、
H、HP、HJ:焼入れ硬化層
Claims (5)
- 多気筒エンジン用のクランク軸のピン部及びジャーナル部のすべてに個々のフィレット部の領域まで高周波焼入れを施す際の焼入れ硬化層深さの設定方法であって、
ピン部に焼入れを施す第1基準条件を決定し、この第1基準条件のときのクランク軸の曲がり量及び伸び量を把握する第1ステップと、
ジャーナル部に焼入れを施す第2基準条件を決定し、この第2基準条件のときのクランク軸の曲がり量及び伸び量を把握する第2ステップと、
前記第1基準条件から各ピン部の焼入れ硬化層深さを個別に変更し、これらの各第1変更条件のときのクランク軸の曲がり量及び伸び量を把握する第3ステップと、
前記第2基準条件から各ジャーナル部の焼入れ硬化層深さを個別に変更し、これらの各第2変更条件のときのクランク軸の曲がり量及び伸び量を把握する第4ステップと、
第1ステップ及び第3ステップで把握した曲がり量及び伸び量に基づき、前記第1変更条件ごとに、前記第1基準条件に対する曲がり量及び伸び量それぞれの変化率を求める第5ステップと、
第2ステップ及び第4ステップで把握した曲がり量及び伸び量に基づき、前記第2変更条件ごとに、前記第2基準条件に対する曲がり量及び伸び量それぞれの変化率を求める第6ステップと、
第5ステップ及び第6ステップで求めた、前記第1変更条件及び前記第2変更条件ごとの曲がり量変化率及び伸び量変化率に基づき、クランク軸の曲がり量及び伸び量が最小になる、各ピン部及び各ジャーナル部それぞれの焼入れ硬化層深さを算出し設定する第7ステップと、を含む
ことを特徴とするクランク軸の焼入れ硬化層深さ設定方法。 - ジャーナル部の中心軸に沿った長手方向を3次元座標系のz軸方向とし、ピン部のうちの先頭に配置された第1ピン部の偏心方向をy軸方向とし、y軸及びz軸と直角な方向をx軸方向とし、
さらに、各ピン部及び各ジャーナル部の各部位について、評価対象の部位をjとし、焼入れ硬化層深さを変更した部位をiとしたとき、
前記第7ステップにおいて、
ピン部及びジャーナル部の各部位jについて、x軸方向の曲がり量A’xjを下記の(1)式で表し、y軸方向の曲がり量A’yjを下記の(2)式で表し、z軸方向の伸び量B’zjを下記の(3)式で表し、これらの(1)式〜(3)式を用いて下記の(4)式で表される目的関数が最小となるように、下記の(5)式で表される焼入れ硬化層深さd’iを算出し設定する
ことを特徴とする請求項1に記載のクランク軸の焼入れ硬化層深さ設定方法。
αj、βjは重み係数であり、
Axj及びAyj、並びにBzjは、それぞれ予め任意に設定した焼入れ硬化層深さ条件での各部位jのx軸方向の曲がり量及びy軸方向の曲がり量、並びにz軸方向の伸び量であり、
axij及びayij、並びにbzijは、それぞれ前記第3ステップ及び前記第4ステップで各部位iの焼入れ硬化層深さを変更したときの部位jごとのx軸方向の曲がり量変化率及びy軸方向の曲がり量変化率、並びにz軸方向の伸び量変化率であり、
diは予め任意に設定した焼入れ硬化層深さ条件での各部位iの焼入れ硬化層深さであり、
Δdiはdiに対する焼入れ硬化層深さの変化量である。 - 前記第1基準条件は、すべてのピン部の焼入れ硬化層深さが同じで、すべてのジャーナル部の焼入れ硬化層深さがゼロであり、
前記第2基準条件は、すべてのジャーナル部の焼入れ硬化層深さが同じで、すべてのピン部の焼入れ硬化層深さがゼロである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のクランク軸の焼入れ硬化層深さ設定方法。 - 多気筒エンジン用のクランク軸の製造方法であって、
クランク軸に高周波焼入れを施し、各ピン部及び各ジャーナル部の焼入れ硬化層深さを、請求項1から3のいずれかに記載の焼入れ硬化層深さ設定方法により設定された焼入れ硬化層深さにする
ことを特徴とするクランク軸の製造方法。 - 請求項4に記載の製造方法により製造された
ことを特徴とする多気筒エンジン用のクランク軸。
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JP2013179218A JP2015048492A (ja) | 2013-08-30 | 2013-08-30 | 多気筒エンジン用クランク軸の焼入れ硬化層深さ設定方法、そのクランク軸の製造方法、及びそのクランク軸 |
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JP2013179218A Pending JP2015048492A (ja) | 2013-08-30 | 2013-08-30 | 多気筒エンジン用クランク軸の焼入れ硬化層深さ設定方法、そのクランク軸の製造方法、及びそのクランク軸 |
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