JP2015047759A - 情報記録媒体、及び情報記録媒体の真偽判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】偽変造への耐性が高い情報記録媒体を提供する。【解決手段】一つの実施の形態に係る情報記録媒体は、基材と、第1の情報と、第2の情報とを備える。前記第1の情報は、前記基材に設けられ、識別性を有する。前記第2の情報は、前記基材に設けられ、前記第1の情報から得られる情報である。前記情報記録媒体は、所定の方法で前記第1の情報から得た情報と、前記第2の情報と、を比較することで真偽の判定が可能である。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、情報記録媒体、及び情報記録媒体の真偽判定方法に関する。
IDカードのような種々の情報記録媒体は、例えば、偽造品を製造されたり、写真や氏名のような種々の情報を書き換える変造がされたりするおそれがある。このような偽変造を防止するため、情報記録媒体に、セキュリティ情報を印刷したり、セキュリティ情報を記録したICインレットを設けたりすることがある。
情報記録媒体にセキュリティ情報が設けられたとしても、当該セキュリティ情報が解析されるおそれがある。
本発明の解決する課題の一つは、偽変造への耐性がより高い情報記録媒体、及び情報記録媒体の真偽判定方法を提供することである。
一つの実施の形態に係る情報記録媒体は、基材と、第1の情報と、第2の情報とを備える。前記第1の情報は、前記基材に設けられ、識別性を有する。前記第2の情報は、前記基材に設けられ、前記第1の情報から得られる情報である。前記情報記録媒体は、所定の方法で前記第1の情報から得た情報と、前記第2の情報と、を比較することで真偽の判定が可能である。
以下に、第1の実施の形態について、図1乃至図7を参照して説明する。なお、実施形態に係る構成要素や、当該要素の説明について、複数の表現を併記することがある。当該構成要素及び説明について、記載されていない他の表現がされることは妨げられない。さらに、複数の表現が記載されない構成要素及び説明について、他の表現がされることは妨げられない。
図1は、第1の実施の形態に係るIDカード10を示す平面図である。IDカード10は、情報記録媒体の一例であり、例えば、カード、偽変造防止媒体、印刷媒体、印刷物又は情報表示物のようにも称され得る。なお、情報記録媒体はIDカード10に限らず、パスポート、運転免許証、入館証、紙幣、有価証券、タグ、コンパクトディスク(CD)又はデジタルヴァーサタイルディスク(DVD)のような種々の媒体であっても良い。
図1に示すように、IDカード10は、カード状の基材11を有している。基材11は、例えば合成樹脂又は紙によって形成され、平坦な印刷面12を有する。印刷面12に、顔写真13と、文字情報14とが印刷される。顔写真13は、第1の情報の一例であり、情報、像、画像、顔画像、図、絵柄、又は表示要素のようにも称され得る。文字情報14は、第3の情報の一例であり、情報、像、文字、文字列、文章、言語情報又は表示要素のようにも称され得る。また、文字情報14も、文字を示す画像の一例である。文字情報14は、印刷面12以外の面に印刷されても良い。なお、本明細書において「文字」は、数字及び記号を含む。
第1及び第3の情報は、顔写真13及び文字情報14に限らず、種々の情報であっても良い。例えば、第1の情報が文字であっても良いし、第3の情報が画像であっても良い。また、第1及び第3の情報は、印刷以外の方法で基材11に設けられても良い。
IDカード10は、さらに、印刷面12を保護するオーバーコート層を有する。また、IDカード10の任意の部分に、蛍光インクやホログラムラベルのようなセキュリティ情報が設けられても良い。
顔写真13は、例えば、IDカード10の所有者の顔を表示する画像形式の情報である。画像形式は、第1の形式の一例である。顔写真13は、IDカード10毎に異なる、固有性を有する情報である。言い換えると、顔写真13は、対象となる人物を識別するための情報(識別情報)であり、IDカード10の所有者を識別したり、本人確認をしたりするために用いられる、識別性を有する情報である。顔写真13は、おおよそ、人物部分と、背景部分とに分けられる。なお、顔写真13はこれに限られない。
文字情報14は、例えば、IDカード10の所有者の氏名、振り仮名、アルファベット表記、生年月日、住所及び電話番号のような個人情報と、IDカード10の発行年月日、有効期限及び発行番号(通し番号)のようなカード情報と、前記個人情報及びカード情報の各項目名と、を示す。
前記個人情報及びカード情報は、IDカード10毎に異なる、固有性を有する情報である。言い換えると、前記個人情報及びカード情報は、対象となる人物を識別するための情報(識別情報)であり、IDカード10の所有者又はIDカード10を識別したり、本人確認をしたりするために用いられる、識別性を有する情報である。一方、前記項目名は、IDカード10毎に共通する情報である。
図2は、文字情報14の一部である、項目名「生年月日」の「生」の字を示す平面図である。図2に示すように、文字情報14に含まれる「生」の字に、微小抜き文字16が組み込まれる(含まれる、入れられる)。言い換えると、微小抜き文字16は、印刷面12にある文字情報14に印刷される。微小抜き文字16は、第2の情報の一例であり、情報、秘匿情報、隠し文字、マイクロ文字、潜在文字、微小文字、文字、文字列、文章又は言語データのようにも称され得る。なお、第2の情報は、微小抜き文字16に限らず、例えばバーコードのような他の情報でも良い。また、微小抜き文字16は、文字情報14の一つの文字に限らず、複数個所に分散して設けられても良い。
微小抜き文字16は、例えば「abc...」のようなそれ単独では意味を成さない文字列形式の情報である。文字列形式は、第2の形式の一例である。なお、微小抜き文字16は、意味がある文字列であっても良い。
微小抜き文字16は、例えば、0.2〜0.3mm程度の大きさの複数の文字によって形成される。すなわち、微小抜き文字16を構成する各文字は、注視して初めて認識できるような大きさである。言い換えると、微小抜き文字16は、写真13及び文字情報14よりも視認され難い情報である。
微小抜き文字16は、白色の文字であり、黒色の文字である文字情報14の中に印刷される。すなわち、微小抜き文字16は、いわゆる白抜き文字である。なお、微小抜き文字16はこれに限らない。
図3は、IDカード10を製造する印刷装置20の構成を示すブロック図である。図4は、印刷装置20によるIDカード10の製造方法の一例を示すフローチャートである。以下、図3及び図4を参照して、印刷装置20の構成及び動作と、IDカード10の製造方法の一例と、について説明する。なお、印刷装置20の動作及びIDカード10の製造方法は、以下に説明されるものに限らない。
図3に示すように、印刷装置20は、入力部21と、制御部22と、出力部23とを有する。制御部22は、入力部21及び出力部23に接続される。
入力部21は、例えば、デジタルカメラ又は光学スキャナのような光学センサを有する装置である。制御部22は、例えば、CPUのような制御部と、メモリのような記憶部と、HDD及びODDのような外部記憶装置とを有するコンピュータである。出力部23は、例えばプリンタのような出力装置である。なお、入力部21、制御部22及び出力部23は、これに限らない。
図4に示すように、入力部21は、人物を撮影又は写真をスキャンすることによって、顔写真13の印刷用データである顔画像データを作成する。当該顔画像データは、画像形式の情報である。前記顔画像データは、制御部22に入力される(ステップS10)。
制御部22は、前記顔画像データから、特徴量を抽出する(ステップS11)。当該特徴量は、前記画像データから得られる情報であり、例えば、顔の大きさ若しくは目鼻の位置のような顔の特徴、又はsRGBデータのような画像の任意座標の色指定データである。なお、前記特徴量はこれに限らない。
次に、制御部22は、前記特徴量に基づくセキュリティ情報を作成する(ステップS12)。言い換えると、前記特徴量が、前記セキュリティ情報に変換される。例えば、前記特徴量が、所定の暗号化処理が施された暗号情報に変換される。当該暗号情報(セキュリティ情報)は、例えば「abc...」のような文字列形式の情報である。
前記特徴量から前記セキュリティ情報への暗号化処理、及び、前記セキュリティ情報から前記特徴量への復元処理には、鍵情報(キー)が用いられる。すなわち、制御部22は、当該鍵情報を有する。なお、前記特徴量は、暗号化処理されることなく、単純に文字列に変換処理されても良い。
制御部22は、前記セキュリティ情報を微小抜き文字16として文字情報14のデータに組み込む(ステップS13)。すなわち、前記セキュリティ情報は、微小抜き文字16のデータである。微小抜き文字16は、文字情報14を形成する一つの文字に組み込まれても良いし、複数の文字に分散して組み込まれても良い。
次に、制御部22は、顔写真13の前記顔画像データと、文字情報14及び微小抜き文字16のデータと、を含む印刷データを出力部23に入力する。出力部23は、当該印刷データに基づき、基材11の印刷面12に顔写真13、文字情報14、及び微小抜き文字16を印刷する(ステップS14)。
次に、印刷面12に前記オーバーコート層が形成される。これにより、顔写真13、文字情報14及び微小抜き文字16が前記オーバーコート層に覆われる。以上により、IDカード10が製造される。以上説明したような正規の方法によって印刷された顔写真13は、真の第1の情報の一例である。
図5は、IDカード10の真偽を判定する判定装置30の構成を示すブロック図である。図6は、IDカード10の真偽を判定する方法の一例を示すフローチャートである。図7は、偽変造IDカード100を示す平面図である。
以下、図5乃至図7を参照し、判定装置30の構成及び動作と、IDカード10の真偽判定方法の一例と、について説明する。なお、判定装置30の動作と、IDカード10の真偽判定方法とは、以下に説明されるものに限らない。
図5に示すように、判定装置30は、入力部31と、処理部32と、表示部33とを有する。処理部32は、入力部31及び表示部33に接続される。
入力部31は、例えば、デジタルカメラ又は光学スキャナのような光学センサを有する装置である。処理部32は、例えば、CPUのような制御部と、メモリのような記憶部と、HDD及びODDのような外部記憶装置とを有するパーソナルコンピュータである。表示部33は、例えば、ディスプレイ又は液晶表示部のような情報を表示する装置である。なお、入力部31、処理部32及び表示部33は、これに限らない。
図6に示すように、入力部31は、IDカード10を撮影又はスキャンすることによって、IDカード10のスキャンデータを取得する(ステップS100)。IDカード10の当該スキャンデータは、顔写真13、文字情報14及び微小抜き文字16を含む画像形式の情報である。すなわち、入力部31は、IDカード10から顔写真13を読み取る。IDカード10の前記スキャンデータは、処理部32に入力される。
処理部32は、IDカード10の前記スキャンデータに含まれる顔写真13から、前記特徴量を抽出する(ステップS101)。当該特徴量は、印刷装置20の制御部22が用いた前記特徴量と同じものである。すなわち、印刷装置20の制御部22が顔の特徴を前記特徴量として用いた場合、処理部32は、読み取られた顔写真13から、顔の特徴を特徴量として抽出する。
次に、処理部32は、抽出した前記特徴量から、図1の下部に示す比較用情報D1(第1のセキュリティ情報)を作成する(ステップS102)。処理部32は、印刷装置20が前記顔画像データから前記セキュリティ情報を作成する処理と同じ処理を行う。例えば、顔写真13から抽出された前記特徴量から、前記暗号化処理が施された比較用情報(暗号情報)D1が作成される。
比較用情報D1は、例えば「abc...」のような文字列形式の情報である。前記特徴量から比較用情報D1を作成する処理に、前記鍵情報が用いられる。すなわち、判定装置30の処理部32は、印刷装置20の制御部22が有する前記鍵情報と同じ鍵情報を有する。
次に、処理部32は、IDカード10の前記スキャンデータから、微小抜き文字16(第2のセキュリティ情報)を抽出する(ステップS103)。例えば、処理部32は、IDカード10の前記スキャンデータから、光学式文字認識(OCR)によって微小抜き文字16を文字列形式の情報として読み取る。
次に、処理部32は、顔写真13から作成した比較用情報D1(第1のセキュリティ情報)と、微小抜き文字16(第2のセキュリティ情報)とを比較する(ステップS104)。処理部32は、比較用情報D1と微小抜き文字16とが一致する場合、表示部33に、IDカード10が正規品であると表示させる(ステップS105)。
図1に示すように、文字列「abc...」である比較用情報D1は、文字列「abc...」である微小抜き文字16と一致する。このため、表示部33は、判定に係るIDカード10が正規品であると表示する(真の判定)。
一方、判定装置30は、図7に示すような、偽変造IDカード100の真偽判定をすることがある。偽変造IDカード100は、IDカード10の顔写真13を、偽変造写真101に張り替えた偽変造品である。すなわち、偽変造IDカード100の文字情報14及び微小抜き文字16は、正規品であるIDカード10の文字情報14及び微小抜き文字16と同じである。
判定装置30の入力部31は、偽変造IDカード100のスキャンデータを取得する(ステップS100)。すなわち、入力部31は、偽変造IDカード100から偽変造写真101を読み取る。
処理部32は、入力部31が取得した偽変造写真101から、前記特徴量を抽出する(ステップS101)。偽変造写真101は顔写真13と異なる。このため、偽変造写真101から抽出された前記特徴量は、顔写真13から抽出された前記特徴量と異なる。
図7に示すように、処理部32は、偽変造写真101の前記特徴量から、比較用情報D2を作成する(ステップS102)。すなわち、偽変造写真101から抽出された前記特徴量から、前記暗号化処理が施された比較用情報(暗号情報)D2が作成される。
偽変造写真101の比較用情報D2は、例えば「xyz...」のような文字列形式の情報である。顔写真13の前記特徴量と偽変造写真101の前記特徴量とが異なるため、顔写真13から作成された比較用情報D1は、偽変造写真101から作成された比較用情報D2と異なる。
次に、処理部32は、偽変造IDカード100の前記画像データから、微小抜き文字16を抽出する(ステップS103)。偽変造IDカード100の微小抜き文字16は、IDカード10の微小抜き文字16と同じである。このため、偽変造IDカード100の微小抜き文字16は、例えば「abc...」のような文字列形式の情報である。
次に、処理部32は、偽変造写真101から作成した比較用情報D2と、微小抜き文字16とを比較する(ステップS104)。文字列「xyz...」である比較用情報D2と、文字列「abc...」である微小抜き文字16とは、不一致である。この場合、処理部32は、表示部33に、IDカード10が偽造品である可能性があると警告を表示させる(偽の判定)(ステップS106)。
以上のように、判定装置30は、比較用情報D1,D2と微小抜き文字16との比較結果に基づいて、IDカード10や偽変造IDカード100の真偽を判定する。この真偽判定の結果は、表示部33の表示に限らず、例えばスピーカが発する音のような種々の方法で示されても良い。
なお、処理部32は、比較用情報D1と微小抜き文字16とが一致する割合が閾値以上ならば、IDカード10が正規品と判定しても良い。すなわち、比較用情報D1と微小抜き文字16とが、完全に一致しなくても、判定装置30はIDカード10が正規品と判定して良い。
また、例えば、偽変造者のスキャン精度又は印刷精度が低い場合、微小抜き文字16が破損又は消失することがある。このため、判定装置30は、偽変造IDカード100から微小抜き文字16のデータが読み取れなかった場合、表示部33にIDカード10が偽造品である可能性の警告を表示させても良い。
第1の実施の形態において、IDカード10は、顔写真13と、正規の当該顔写真13から得られる微小抜き文字16とを有する。すなわち、IDカード10は、紐付けされた二つの情報である顔写真13と微小抜き文字16とを有する。
顔写真13から得られる比較用情報D1が微小抜き文字16と比較されることで、IDカード10の真偽の判定がされる。このため、顔写真13及び微小抜き文字16の一方のみを改変する局所的な偽変造がされた場合であっても偽変造を検知することができ、IDカード10の偽変造への耐性が高まる。また、識別性がある情報である顔写真13は、真偽判定に用いる比較用情報D1の基礎となることが感知され難い。
微小抜き文字16は、文字情報14に組み込まれる。このため、微小抜き文字16の存在が偽変造者に感知され難くなる。また、微小抜き文字16の消失や変質等により、偽変造を検知することができる。
微小抜き文字16は、画像形式の顔写真13から得られる一方で、画像形式と異なる文字列形式の情報である。このため、顔写真13と微小抜き文字16との関連性が分かり難くなり、IDカード10の偽変造への耐性が高まる。
微小抜き文字16は、顔写真13から得られた前記特徴量が、印刷装置20及び判定装置30がそれぞれ有する前記鍵情報を用いて暗号化されたものである。このため、偽変造者が、顔写真13と微小抜き文字16との間に関連性があることを感知したとしても、例えば偽変造写真101に合致する偽の微小抜き文字16を作ることが困難になる。
以下に、第2の実施の形態について、図8及び図9を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明において、既に説明された構成要素と同様の機能を持つ構成要素は、当該既述の構成要素と同じ符号が付され、さらに説明が省略される場合がある。また、同じ符号が付された複数の構成要素は、全ての機能及び性質が共通するとは限らず、各実施形態に応じた異なる機能及び性質を有していても良い。
図8は、第2の実施の形態に係るIDカード10を示す平面図である。図8に示すように、第2の実施形態のIDカード10は、ICインレット41を有する。ICインレット41は、記憶部の一例である。
ICインレット41は、例えば、情報を電気的に記憶するICチップと、読取装置との間で情報の送受信を行うアンテナと、を有する。ICインレット41は、例えば、基材11に設けられた開口部に嵌め込まれる。
ICインレット41は、顔写真13の前記顔画像データを記録する。IDカード10を製造する印刷装置20は、ICインレット41に情報を電気的に書き込む装置を有する。IDカード10の製造時において、印刷装置20は、前記顔画像データをIDカード10の印刷面12に印刷するとともに、同じ顔画像データを電気的な書き込み方法によってICインレット41に記録する。
図9は、第2の実施形態のIDカード10の真偽を判定する方法の一例を示すフローチャートである。以下、図8及び図9を参照し、第2の実施形態のIDカード10の真偽判定方法の一例について説明する。なお、IDカード10の真偽判定方法は、以下に説明されるものに限らない。
図9に示すように、入力部31は、IDカード10を撮影又はスキャンすることによって、IDカード10のスキャンデータを取得する(ステップS200)。入力部31は、IDカード10の当該スキャンデータを処理部32に入力する。
判定装置30は、ICインレット41に記録された情報を読み取る装置を有する。当該装置は、例えば、IDカード10が入力部31によってスキャンされる位置に配置されたとき、IDカード10のICインレット41から情報を取得する。
入力部31がIDカード10をスキャンすると、前記装置がICインレット41から、前記顔画像データを読み込む(ステップS201)。前記装置は、ICインレット41から得た顔写真13の顔画像データを、処理部32に入力する。
次に、処理部32は、IDカード10の前記スキャンデータの顔写真13と、ICインレット41の前記顔画像データの顔写真13とを比較する(ステップS202)。言い換えると、処理部32は、印刷面12に印刷された顔写真13と、ICインレット41に記録された顔写真13とを比較する。
前記スキャンデータの顔写真13と、ICインレット41の顔写真13とが一致する割合が閾値より低い場合、処理部32は、表示部33に、IDカード10が偽造品である可能性があると警告を表示させる(ステップS203)。例えば、顔写真13が偽変造写真101に張り替えられた場合、この偽変造写真101と、ICインレット41の顔写真13とは、不一致となる。この場合、判定装置30は、IDカード10が偽造品である可能性を警告する。
前記スキャンデータの顔写真13と、ICインレット41の顔写真13とが一致する割合が閾値以上である場合、処理部32は、ICインレット41の顔写真13のデータから、前記特徴量を抽出する(ステップS204)。すなわち、第2の実施形態において、前記特徴量は、印刷面12に印刷された顔写真13からではなく、ICインレット41の顔画像データの顔写真13から抽出される。
次に、処理部32は、抽出した前記特徴量から、比較用情報D1(第1のセキュリティ情報)を作成する(ステップS205)。図8に示すように、ICインレット41の顔写真13から抽出された前記特徴量から、前記暗号化処理が施された比較用情報(暗号情報)D1が作成される。
次に、処理部32は、IDカード10の前記スキャンデータから、微小抜き文字16(第2のセキュリティ情報)を抽出し(ステップS206)、比較用情報D1と比較する(ステップS207)。
処理部32は、比較用情報D1と微小抜き文字16とが一致する場合、表示部33に、IDカード10が正規品であると表示させる(ステップS207)。一方、処理部32は、比較用情報D1と微小抜き文字16とが不一致である場合、表示部33に、IDカード10が偽造品である可能性の警告を表示させる(ステップS203)。以上のように、判定装置30は、ICインレット41の顔写真13から得られる比較用情報D1と微小抜き文字16との比較結果に基づいて、IDカード10の真偽を判定する。
第2の実施形態によれば、ICインレット41が顔写真13の顔画像データを記録する。印刷面12に印刷された顔写真13と、ICインレット41の顔写真13と、を比較することでも、IDカード10の真偽判定をすることができる。さらに、ICインレット41に記録された顔写真13は印刷された顔写真13よりも経年劣化し難いため、印刷された顔写真13が劣化したとしても、ICインレット41の顔写真13の顔画像データに基づいて正確にIDカード10の真偽判定をすることができる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、情報記録媒体は、第1の情報と、当該第1の情報から得られる第2の情報とを有する。第1の情報から得られる情報を第2の情報と比較することで、情報記録媒体の真偽の判定をすることができる。このため、第1又は第2の情報の一方のみを改変する偽変造がされた場合、容易に検知することができ、情報記録媒体の偽変造への耐性を高めることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態において、微小抜き文字16が第2の情報の一例であったが、第2の情報はこれに限らない。第2の情報は、例えば、蛍光材料によって形成された情報であったり、視認容易なバーコードであったりしても良い。
10…IDカード、11…基材、12…印刷面、13…顔写真、14…文字情報、16…微小抜き文字、41…ICインレット、100…偽変造IDカード、101…偽変造写真、D1,D2…比較用情報。
Claims (7)
- 基材と、
前記基材に設けられ、識別性を有する第1の情報と、
前記基材に設けられ、前記第1の情報から得られる情報である第2の情報と、
を具備するとともに、所定の方法で前記第1の情報から得た情報と、前記第2の情報と、を比較することで真偽の判定が可能な情報記録媒体。 - 前記第2の情報が前記第1の情報よりも視認され難い、請求項1の情報記録媒体。
- 前記基材に設けられる第3の情報をさらに具備し、
前記第2の情報が前記第3の情報に組み込まれる、請求項1又は請求項2の情報記録媒体。 - 前記第1の情報は、第1の形式の情報であり、
前記第2の情報は、前記第1の形式と異なる第2の形式の情報である、請求項3の情報記録媒体。 - 前記第2の情報は、前記第1の情報から得られた情報が暗号化された情報である、請求項3の情報記録媒体。
- 前記第1の情報を電気的に記憶する記憶部、をさらに具備する請求項5の情報記録媒体。
- 情報記録媒体に設けられた第1の情報を読み取り、
前記情報記録媒体に設けられた第2の情報を読み取り、
前記第1の情報から比較用情報を作成し、
前記比較用情報と、前記第2の情報と、の比較結果に基づいて、前記情報記録媒体の真偽を判定する、
情報記録媒体の真偽判定方法。
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