JP2015042632A - ルテニウム錯体 - Google Patents

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Abstract

【課題】工業的な生産に適用できる還元触媒として有用となり得るルテニウム錯体の提供。【解決手段】式(I)で表されるルテニウム錯体。Ru(L1)(L2)(Px)n(Z)(I)〔L1及びL2は各々独立にアニオン性配位子;L1及びL2が一緒になって2座以上のアニオン性配位子を形成していてもよい;Pxはホスフィン配位子;nは1又は2の整数;Zはヘテロ環Aとヘテロ環Bとが単結合で繋がった構造を有する配位子;ヘテロ環Aはヘテロ環Bに単結合で繋がる環構成原子に隣接する原子の少なくとも一つが窒素原子であり、ヘテロ環A中にはN−H結合を有しない;ヘテロ環Bは1−メチル−ベンゾイミダゾール−2−イル、1−メチル−ピラゾール−3−イル、1−メチル−イミダゾール−2−イル、1,5−ジメチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル等〕【選択図】なし

Description

本発明は、ルテニウム錯体に関する。
ルテニウム錯体は不斉還元反応の触媒などとして様々な構造のものが提案されている。その一つとして、窒素含有二座配位子を有するルテニウム錯体が知られている。例えば、特許文献1は、式(1)で表されるルテニウム錯体(1)を開示している。
Figure 2015042632
非特許文献1は、式(2)で表されるルテニウム錯体を開示している。式(2)で表されるルテニウム錯体は、実験室スケールにて、1気圧82℃の水素雰囲気下、S/C=1000の条件で、3時間でアセトフェノンの水素化反応を完結させることができるようである。
Figure 2015042632
また、非特許文献2は、式(3)で表されるルテニウム錯体を開示している。式(3)で表されるルテニウム錯体は、実験室スケールにて、40気圧80℃の水素雰囲気下、S/C=約4300の条件で、2時間でアセトフェノンの水素化反応を、転換率79%まで進行させることができるようである。
Figure 2015042632
CN 102060877 A
M.P.deAraujo,A.L.deFigueiredo,A.L.Bogado,G.VonPoelhsitz,J.Ellena,E.E.Castellano,C.L.Donnici,J.V.Comasseto,A.A.Batista, Organometallics 2005,54,6159-6168. T.Jozak,D.Zabel,A.Schubert,Y.Sun,W.T.Thiel,Eur.J.Inorg.Chem.2010,5135-5145.
本発明の目的は、工業的な生産に適用できる触媒となり得るルテニウム錯体を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するために検討を重ねた結果、以下の態様を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕 式(I)で表されるルテニウム錯体。
Ru(L1)(L2)(Px)n(Z) (I)
〔式(I)中、L1及びL2はそれぞれ独立にアニオン性配位子を示す。L1およびL2が一緒になって2座以上のアニオン性配位子を形成していてもよい。
Pxはホスフィン配位子を示す。 nは1または2の整数を示す。
Zは、ヘテロ環Aとヘテロ環Bとが単結合で繋がった構造を有する配位子を示す。
ヘテロ環Aは、ヘテロ環Bに単結合で繋がる環構成原子に隣接する原子の少なくとも一つが窒素原子であり、ヘテロ環A中にはN−H結合を有しない。
ヘテロ環Bは、式b1〜b11から選択される一つである。
Figure 2015042632
〔式b1〜b11中、
Yは、O、S、またはN(R2)を示す。
2は、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、または無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
Rbは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールオキシ基、または無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
Rbbは、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、または無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
RbとRb、RbとR2、またはRbbとRbとが一緒になって環を形成していてもよい。
*はヘテロ環Aとの結合位置を示す。〕
〔2〕 ヘテロ環Aが、式a1〜a15から選択される一つである〔1〕に記載のルテニウム錯体。
Figure 2015042632
〔式a1〜a15中、
Xは、O、S、またはN(R1)を示す。
1は、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、または無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
Raは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールオキシ基、または無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。 mは1または2の整数を示す。
Raaは、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、または無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
RaとRa、又は、RaとR1とが一緒になって環を形成していてもよい。実線と点線の二重線部分は単結合又は二重結合を表し、*は環Bとの結合位置を示す。〕
〔3〕 前記〔1〕または〔2〕に記載のルテニウム錯体を含有する還元触媒。
〔4〕 前記〔3〕に記載の還元触媒の存在下に、ケトン類またはアルデヒド類の水素化反応をさせて、アルコール類を製造する方法。
本発明に係るルテニウム錯体は、還元触媒として有用である。本発明に係る還元触媒を用いると、例えば、ケトン類またはアルデヒド類からアルコール類への還元反応の速度を大幅に向上させることができる。本発明に係る触媒は活性が高いので少量の使用でも十分に還元反応速度を向上させることができる。
まず、本明細書における、「無置換の」および「置換基を有する」の意味を説明する。
「無置換の」の用語は、母核となる基のみであることを意味する。「置換基を有する」との記載がなく母核となる基の名称のみで記載しているときは、別段の断りがない限り「無置換の」意味である。
一方、「置換基を有する」の用語は、母核となる基のいずれかの水素原子が、母核と同種または異種の構造の基で置換されていることを意味する。従って、「置換基」は、母核となる基に結合した他の基である。置換基は1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。2つ以上の置換基は同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
「C1〜6」などの用語は、母核となる基の炭素原子数が1〜6個などであることを表している。この炭素原子数には、置換基の中に在る炭素原子の数を含まない。例えば、置換基としてエトキシ基を有するブチル基は、C2アルコキシC4アルキル基に分類する。
「置換基」は化学的に許容され、本発明の効果を有する限りにおいて特に制限されない。「置換基」となり得る基としては、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、イオド基などのハロゲノ基;メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などのC1〜8アルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのC3〜6シクロアルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基などのC2〜6アルケニル基;2−シクロプロペニル基、2−シクロペンテニル基、3−シクロヘキセニル基などのC3〜6シクロアルケニル基;エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基、2−メチル−3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1−メチル−2−ブチニル基、2−メチル−3−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、1,1−ジメチル−2−ブチニル基などのC2〜6アルキニル基;
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基などのC1〜6アルコキシ基;ビニルオキシ基、アリルオキシ基、プロペニルオキシ基、ブテニルオキシ基などのC2〜6アルケニルオキシ基;エチニルオキシ基、プロパルギルオキシ基などのC2〜6アルキニルオキシ基;フェニル基、ナフチル基などのC6〜10アリール基;フェノキシ基、1−ナフトキシ基などのC6〜10アリールオキシ基;ベンジル基、フェネチル基などのC7〜11アラルキル基;ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基などのC7〜11アラルキルオキシ基;ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、シクロヘキシルカルボニル基などのC1〜7アシル基;ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基などのC1〜7アシルオキシ基; メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などのC1〜6アルコキシカルボニル基;カルボキシル基;
水酸基;オキソ基;クロロメチル基、クロロエチル基、トリフルオロメチル基、1,2−ジクロロ−n−プロピル基、1−フルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基などのC1〜6ハロアルキル基;2−クロロ−1−プロペニル基、2−フルオロ−1−ブテニル基などのC2〜6ハロアルケニル基;4,4−ジクロロ−1−ブチニル基、4−フルオロ−1−ペンチニル基、5−ブロモ−2−ペンチニル基などのC2〜6ハロアルキニル基;2−クロロ−n−プロポキシ基、2,3−ジクロロブトキシ基などのC1〜6ハロアルコキシ基; 2−クロロプロペニルオキシ基、3−ブロモブテニルオキシ基などのC2〜6ハロアルケニルオキシ基; 4−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基などのC6〜10ハロアリール基;4−フルオロフェニルオキシ基、4−クロロ−1−ナフトキシ基などのC6〜10ハロアリールオキシ基;クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、4−クロロベンゾイル基などのC1〜7ハロアシル基; シアノ基;イソシアノ基;ニトロ基;イソシアナト基;シアナト基;アジド基;
メルカプト基;イソチオシアナト基;チオシアナト基;メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基などのC1〜6アルキルチオ基;ビニルチオ基、アリルチオ基などのC2〜6アルケニルチオ基;エチニルチオ基、プロパルギルチオ基などのC2〜6アルキニルチオ基;フェニルチオ基、ナフチルチオ基などのC6〜10アリールチオ基;チアゾリルチオ基、ピリジルチオ基などのヘテロアリールチオ基;ベンジルチオ基、フェネチルチオ基などのC7〜11アラルキルチオ基;(メチルチオ)カルボニル基、(エチルチオ)カルボニル基、(n−プロピルチオ)カルボニル基、(i−プロピルチオ)カルボニル基、(n−ブチルチオ)カルボニル基、(i−ブチルチオ)カルボニル基、(s−ブチルチオ)カルボニル基、(t−ブチルチオ)カルボニル基などの(C1〜6アルキルチオ)カルボニル基;
メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、t−ブチルスルフィニル基などのC1〜6アルキルスルフィニル基;アリルスルフィニル基などのC2〜6アルケニルスルフィニル基;プロパルギルスルフィニル基などのC2〜6アルキニルスルフィニル基;フェニルスルフィニル基などのC6〜10アリールスルフィニル基;チアゾリルスルフィニル基、ピリジルスルフィニル基などのヘテロアリールスルフィニル基;ベンジルスルフィニル基、フェネチルスルフィニル基などのC7〜11アラルキルスルフィニル基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基などのC1〜6アルキルスルホニル基;アリルスルホニル基などのC2〜6アルケニルスルホニル基;プロパルギルスルホニル基などのC2〜6アルキニルスルホニル基;フェニルスルホニル基などのC6〜10アリールスルホニル基;チアゾリルスルホニル基、ピリジルスルホニル基などのヘテロアリールスルホニル基;ベンジルスルホニル基、フェネチルスルホニル基などのC7〜11アラルキルスルホニル基;
ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダニジル基、トリアジニル基などの6員ヘテロアリール基;アジリジニル基、エポキシ基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基などの飽和ヘテロ環基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのトリC1〜6アルキルシリル基;トリフェニルシリル基;などを挙げることができる。
また、これらの「置換基」はそれの中にさらに別の「置換基」を有するものであってもよい。例えば、置換基としてのブチル基に、別の置換基としてエトキシ基を有するもの、すなわち、エトキシブチル基のようなものであってもよい。
本発明のルテニウム錯体は、式(I)で表される化合物である。
Ru(L1)(L2)(Px)n(Z) (I)
式(I)において、L1およびL2はアニオン性配位子を示す。L1およびL2は同一であっても異なっていてもよい。また、L1およびL2が一緒になって2座以上のアニオン性配位子を形成していてもよい。
アニオン性配位子としては、
CF3SO3 -、BF4 -、PF6 -、ClO4 -; フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基などのハロゲノ基;ヒドリド基;ヒドロキシル基; アセチルアセトネートなどの無置換の若しくは置換基を有するジケトネート基; 無置換の若しくは置換基を有するシクロペンタジエニル基; ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基などの無置換の若しくは置換基を有するアルケニル基; メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などの無置換の若しくは置換基を有するアルキル基; フェニル基、ナフチル基などの無置換の若しくは置換基を有するアリール基;
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基などの無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基; フェノキシ基、1−ナフトキシ基などの無置換の若しくは置換基を有するアリールオキシ基; メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などの無置換の若しくは置換基を有するアルコキシカルボニル基; カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの無置換の若しくは置換基を有するカルボキシル基; メチルスルフォネート基、エチルスルフォネート基、t−ブチルスルフォネート基などの無置換の若しくは置換基を有するアルキルスルフォネート基; フェニルスルフォネート基などの無置換の若しくは置換基を有するアリールスルフォネート基; メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基などの無置換の若しくは置換基を有するアルキルチオ基; ビニルチオ基、アリルチオ基などの無置換の若しくは置換基を有するアルケニルチオ基; フェニルチオ基、ナフチルチオ基などの無置換の若しくは置換基を有するアリールチオ基; メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基などの無置換の若しくは置換基を有するアルキルスルホニル基;及び メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、t−ブチルスルフィニル基などの無置換の若しくは置換基を有するアルキルスルフィニル基を挙げることができる。これらのうち、ハロゲノ基が好ましい。
式(I)において、Pxはホスフィン配位子を表す。ホスフィン配位子としては、安定してルテニウム錯体を形成し得るものであれば、特に限定されない。Pxとしては、例えば、式(II)で表される単座ホスフィン配位子、式(III)で表される2座ホスフィン配位子を挙げることができる。
PRABC (II)
DEP−W−PRFG (III)
式(II)において、RA、RB及びRCは、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基,ヘキシル基、ヘプチル基、ノニル基、ドデシル基などの無置換の若しくは置換基を有するC1〜20アルキル基; 無置換の若しくは置換基を有するフェニル基; シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC3〜8シクロアルキル基; ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基などの無置換の若しくは置換基を有するC7〜20アラルキル基;などを示す。また、RA、RB及びRCのうちの2つが結合して、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環を形成してもよい。
本発明において好ましく用いられる式(II)で表される単座ホスフィン配位子としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリ(p−トリル)ホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、ジイソプロピルメチルホスフィン、1−[2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルメチルエーテル、2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−メトキシ−1,1’−ビナフチルなどの3級ホスフィンが挙げることができる。また、エチルメチルブチルホスフィン、エチルメチルフェニルホスフィン、イソプロピルエチルメチルホスフィン、シクロヘキシル(O−アニシル)メチルホスフィンなどのRA、RB及びRCの3つが相互に異なる基からなるホスフィン配位子を用いることもできる。
式(III)において、RD、RE、RF及びRGは、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基及びその異性体、ヘキシル基及びその異性体、ヘプチル基及びその異性体、ノニル基及びその異性体、ドデシル基及びその異性体などの無置換の若しくは置換基を有するC1〜20アルキル基; 無置換の若しくは置換基を有するフェニル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの無置換の若しくは置換基を有するC3〜8シクロアルキル基;などを示す。また、RDとRE 及び/又はRFとRGとが結合して無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環を形成してもよい。
Wは、メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基などの無置換の若しくは置換基を有するC1〜5アルカンジイル基; シクロプロパンジイル基、シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基などの無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルカンジイル基; フェニレン基、ナフチレン基、1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル基、1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイル基、1,1’−ビナフチル−7,7’−ジイル基などの無置換の若しくは置換基を有するアリーレン基; エテンジイル基、プロペンジイル基、イソプロペンジイル基、ブテンジイル基などの無置換の若しくは置換基を有するC2〜20アルケンジイル基、又はエチンジイル基、プロピンジイル基などの無置換の若しくは置換基を有するC2〜20アルキンジイル基を示す。
式(III)で表される2座ホスフィン配位子としては、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジメチルホスフィノ)プロパン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンなどを挙げることができる。
さらに本発明においては、2,2’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(以下、BINAPと称す)、及びBINAPのナフチル環にアルキル基やアリール基などの置換基をもつBINAP誘導体、フッ素置換基を有するBINAP誘導体、リン原子上の2個のベンゼン環にそれぞれアルキル基やアルコキシ基などの置換基を1〜5個有するBINAPの誘導体などの不斉配位子も好適な2座ホスフィン配位子として例示することができる。より具体的には、2,2’−ビス−(ジ−p−トリルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(Tol−BINAP)、2,2’−ビス[ビス(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル(Xylyl−BINAP)、1−[1’,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルジアミン、2,2’−ビス−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル、2,3−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1−シクロヘキシル−1,2−ビス−(ジフェニルホスフィノ)エタン、1−置換−3,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ピロリジン、2,3−O−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−1,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,2−ビス[(O−メトキシフェニル)フェニルホスフィノ]エタン、置換−1,2−ビス(ホスホラノ)ベンゼン、5,6−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2−ノルボルネン、N,N’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−N,N’−ビス(1−フェニルエチル)エチレンジアミン、1,2−ビス−(ジフェニルホスフィノ)プロパン、2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、[(5,6),(5’,6’)−ビス(メチレンジオキシ)ビフェニル−2,2’−ジイル]ビス(ジフェニルホスフィン)、1,2−ビス(t−ブチルメチルホスフィノ)エタン、2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ペンタンなどを挙げることができる。
ホスフィン配位子(Px)の多くは、公知物質であり、公知の方法により製造・入手することができる。また、市販されているものをそのままで、あるいは所望により精製して用いることもできる。
式(I)において、nは1または2の整数を表す。
式(I)において、Zは、ヘテロ環Aとヘテロ環Bとが単結合で繋がった構造を有する配位子を示す。
ヘテロ環Aは、ヘテロ環Bに単結合で繋がる環構成原子に隣接する原子の少なくとも一つが窒素原子である。また、ヘテロ環A中にはN−H結合を有しない。
ヘテロ環Aは、式a1〜a15から選択される一つであることが好ましい。
Figure 2015042632
式a1〜a15中、Xは、O、S又は、N(R1)を示す。
式a1〜a15中、R1は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などの無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基; フェニル基、ナフチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基; ベンジル基、フェネチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
式a1〜a15中、Raは、それぞれ独立に、水素原子; ハロゲノ基; メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などの無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基; メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基などの無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基; フェニル基、ナフチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基; フェノキシ基、1−ナフトキシ基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールオキシ基; ベンジル基、フェネチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。mは1または2の整数を示す。
式a1〜a15中、Raaは、それぞれ独立に、 メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などの無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基; フェニル基、ナフチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基; ベンジル基、フェネチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
RaとRa、又は、RaとR1とが一緒になって環を形成していてもよい。
式a1〜a15中、RaとRa、又は、RaとR1とが一緒になって形成される環は、特に限定されないが、 フェニル基、ナフチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール環、無置換の若しくは置換基を有する5−10員ヘテロ環であるのが好ましい。
無置換の若しくは置換基を有する5−10員ヘテロ環としては、無置換の若しくは置換基を有する5員環のヘテロアリール環、無置換の若しくは置換基を有する6員環のヘテロアリール環、無置換の若しくは置換基を有する飽和・不飽和へテロ5員環、無置換の若しくは置換基を有する飽和・不飽和へテロ6員環などを挙げることができる。
実線と点線の二重線部分は単結合又は二重結合を表し、*は環Bとの結合位置を示す。
式a1で表されるヘテロ環Aとしては、1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル基、ベンゾオキサゾール−2−イル基、ベンゾチアゾール−2−イル基、1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル基、オキサゾール−2−イル基、チアゾール−2−イル基、1,4−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル基、4,5−ジヒドロオキサゾール−2−イル基、イミダゾ[1、5−a]ピリジン−3−イル基、1−ベンジル−1H−イミダゾール−2−イル基などを挙げることができる。
式a2で表されるヘテロ環Aとしては、1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル基、1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−4−イル基、チアゾール−4−イル基、2−メチルチアゾール−4−イル基、オキサゾール−4−イル基、2−メチルオキサゾール−4−イル基、4,5−ジヒドロオキサゾール−4−イル基、1,5−ジメチル−1H−イミダゾール−4−イル基、イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル基、イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル基などを挙げることができる。
式a3で表されるヘテロ環Aとしては、イソオキサゾール−3−イル基、イソチアゾール−3−イル基、1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル基、4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル基、1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル基、1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル基、1−ベンジル−1H−ピラゾール−3−イル基、ベンゾイソオキサゾール−3−イル基、1−メチル−1H−インダゾ−ル−3−イル基、ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル基などを挙げることができる。
式a4で表されるヘテロ環Aとしては、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル基、1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル基、5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、4,5−ジメチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基、[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−イル基、4−ベンジル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル基、5−tert−ブチル−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基などを挙げることができる。
式a5で表されるヘテロ環Aとしては、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、1,2,4−チアジアゾール−3−イル基、1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、5−メチル−1,2,4−チアジアゾール−3−イル基、1,5−ジメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル基、5−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−3−イル基、5−フェニル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、5−tert−ブチル−1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基などを挙げることができる。
式a6で表されるヘテロ環Aとしては、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル基、1,2,4−チアジアゾール−5−イル基、1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル基、3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル基、3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル基、1,3−ジメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル基、3−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル基、3−フェニル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル基などを挙げることができる。
式a7で表されるヘテロ環Aとしては、1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾロ−4−イル基、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル基、1,2,3−チアジアゾール−4−イル基、1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、5−メチル−1,2,3−オキサジアゾール−4−イル基、5−メチル−1,2,3−チアジアゾール−4−イル基、1−ベンジル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、1−メチル−5−フェニル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、1−エチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、1−プロピル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基などを挙げることができる。
式a8で表されるヘテロ環Aとしては、2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、1,2,5−チアジアゾール−3−イル基、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル基、2,5−ジメチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、4−メチル−1,2,5−チアジアゾール−3−イル基、4−メチル−1,2,5−オキサジアゾール−3−イル基、2−エチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、2−ベンジル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、2−プロピル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、2−メチル−5−フェニル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基などを挙げることができる。
式a9で表されるヘテロ環Aとしては、1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル基、1−エチル−1H−テトラゾール−5−イル基、1−プロピル−1H−テトラゾール−5−イル基、1−ベンジル−1H−テトラゾール−5−イル基、1−フェニル−1H−テトラゾール−5−イル基などを挙げることができる。
式a10で表されるヘテロ環Aとしては、2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル基、2−エチル−2H−テトラゾール−5−イル基、2−プロピル−2H−テトラゾール−5−イル基、2−ベンジル−2H−テトラゾール−5−イル基、2−フェニル−2H−テトラゾール−5−イル基などを挙げることができる。
式a11で表されるヘテロ環Aとしては、ピリジン−2−イル基、イソキノリン−1−イル基、イソキノリン−3−イル基、キノリン−2−イル基、3−メチルピリジン−2−イル基、4−メチルピリジン−2−イル基、5−メチルピリジン−2−イル基、6−メチルピリジン−2−イル基、3−クロロピリジン−2−イル基、4−クロロピリジン−2−イル基、5−クロロピリジン−2−イル基、6−クロロピリジン−2−イル基、3−フェニルピリジン−2−イル基、4−フェニルピリジン−2−イル基、5−フェニルピリジン−2−イル基、6−フェニルピリジン−2−イル基などを挙げることができる。
式a12で表されるヘテロ環Aとしては、ピリミジン−4−イル基、キナゾリン−4−イル基、5−メチルピリミジン−4−イル基、6−メチルピリミジン−4−イル基、2−メチルピリミジン−4−イル基、5−クロロピリミジン−4−イル基、6−クロロピリミジン−4−イル基、2−クロロピリミジン−4−イル基、5−フェニルピリミジン−4−イル基、6−フェニルピリミジン−4−イル基、2−フェニルピリミジン−4−イル基などを挙げることができる。
式a13で表されるヘテロ環Aとしては、ピリミジン−2−イル基、キナゾリン−2−イル基、4−フェニルピリミジン−2−イル基、4−メチルピリミジン−2−イル基、4−クロロピリミジン−2−イル基、4,6−ジメチルピリミジン−2−イル基、4,6−ジクロロピリミジン−2−イル基、5−フェニルピリミジン−2−イル基などを挙げることができる。
式a14で表されるヘテロ環Aとしては、ピラジン−2−イル基、3−メチルピラジン−2−イル基、5−メチルピラジン−2−イル基、6−メチルピラジン−2−イル基、3−クロロピラジン−2−イル基、5−クロロピラジン−2−イル基、6−クロロピラジン−2−イル基、3,6−ジクロロピラジン−2−イル基、3,5−ジクロロピラジン−2−イル基などを挙げることができる。
式a15で表されるヘテロ環Aとしては、1,3,5−トリアジン−2−イル基、4−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル基、4,6−ジメチル−1,3,5−トリアジン−2−イル基、4−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル基、4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル基、4−フェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル基、4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル基などを挙げることができる。
ヘテロ環Bは、式b1〜b11から選択される一つである。
Figure 2015042632
式b1〜b11中、Yは、O、S、又はN(R2)を示す。
式b1〜b11中、R2は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などの無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基; フェニル基、ナフチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基; ベンジル基、フェネチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
式b1〜b11中、Rbは、それぞれ独立に、水素原子; ハロゲノ基; メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などの無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基; メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基などの無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基; フェニル基、ナフチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基; フェノキシ基、1−ナフトキシ基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールオキシ基; ベンジル基、フェネチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
式b1〜b11中、Rbbは、それぞれ独立に、 メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などの無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基; フェニル基、ナフチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基; ベンジル基、フェネチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
RbとRb、RbとR2、または、RbbとRbとが一緒になって環を形成していてもよい。
RbとRb、RbとR2、または、RbbとRbとが一緒になって形成される環は、特に限定されないが、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール環、無置換の若しくは置換基を有する5−10員ヘテロ環であるのが好ましい。無置換の若しくは置換基を有する5−10員ヘテロ環としては、無置換の若しくは置換基を有する5員環のヘテロアリール環、無置換の若しくは置換基を有する6員環のヘテロアリール環、飽和・不飽和へテロ5員環、飽和・不飽和へテロ6員環などを挙げることができる。
式b1〜b11中、*は環Aとの結合位置を示す。
式b1で表されるヘテロ環Bとしては、オキサゾール−2−イル基、ベンゾオキサゾール−2−イル基、5−メチルオキサゾール−2−イル基、5−エチルオキサゾール−2−イル基、5−フェニルオキサゾール−2−イル基、4−メチルオキサゾール−2−イル基、4−エチルオキサゾール−2−イル基、4−フェニルオキサゾール−2−イル基などを挙げることができる。
式b2で表されるヘテロ環Bとしては、1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル基、1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル基、イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル基、1,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル基、5−エチル−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル基、1−メチル−5−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル基、1,4−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル基、4−エチル−1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル基、1−メチル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル基などを挙げることができる。
式b3で表されるヘテロ環Bとしては、オキサゾール−4−イル基、チアゾール−4−イル基、1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル基、1−エチル−1H−イミダゾール−4−イル基、1−ベンジル−1H−イミダゾール−4−イル基、1−フェニル−1H−イミダゾール−4−イル基、1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−4−イル基、5−メチルオキサゾール−4−イル基、5−メチルチアゾール−4−イル基などを挙げることができる。
式b4で表されるヘテロ環Bとしては、イソオキサゾール−3−イル基、イソチアゾール−3−イル基、1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル基、4−メチルイソチアゾール−3−イル基、4−メチルイソオキサゾール−3−イル基、1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル基、1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル基、5−メチルイソオキサゾール−3−イル基、5−メチルイソチアゾール−3−イル基、ベンゾイソオキサゾール−3−イル基、1−メチル−1H−インダゾール−3−イル基、ベンゾイソチアゾール−3−イル基、1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル基などを挙げることができる。
式b5で表されるヘテロ環Bとしては、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル基、1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基、4,5−ジメチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基、4−ベンジル−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基、[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−イル基、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル基、5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル基などを挙げることができる。
式b6で表されるヘテロ環Bとしては、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、1,2,4−チアジアゾール−3−イル基、1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、5−メチル−1,2,4−チアジアゾール−3−イル基、5−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−3−イル基、1,5−ジメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基、5−フェニル−1,2,4−オキサゾール−3−イル基、1−メチル−5−フェニル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基、1−フェニル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル基などを挙げることができる。
式b7で表されるヘテロ環Bとしては、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル基、1,2,4−チアジアゾール−5−イル基、1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル基、3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル基、3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル基、3−フェニル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル基、1,3−ジメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル基、3−フェニル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル基、1−メチル−3−フェニル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル基、1,3−ジフェニル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル基などを挙げることができる。
式b8で表されるヘテロ環Bとしては、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル基、1,2,3−チアジアゾール−4−イル基、1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、5−メチル−1,2,3−オキサジアゾール−4−イル基、5−メチル−1,2,3−オキサジアゾール−4−イル基、5−メチル−1,2,3−チアジアゾール−4−イル基、1,5−ジメチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、1−ベンジル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基などを挙げることができる。
式b9で表されるヘテロ環Bとしては、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル基、1,2,5−チアジアゾール−3−イル基、2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、2−エチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、2−ベンジル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、4−メチル−1,2,5−オキサジアゾール−3−イル基、4−メチル−1,2,5−チアジアゾール−3−イル基、2,5−ジメチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、2−エチル−5−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基、2−ベンジル−5−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル基などを挙げることができる。
式b10で表されるヘテロ環Bとしては、1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル基、1−エチル−1H−テトラゾール−5−イル基、1−ベンジル−1H−テトラゾール−5−イル基、1−フェニル−1H−テトラゾール−5−イル基などを挙げることができる。
式b11で表されるヘテロ環Bとしては、2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル基、2−エチル−2H−テトラゾール−5−イル基、2−ベンジル−2H−テトラゾール−5−イル基、2−フェニル−2H−テトラゾール−5−イル基などを挙げることができる。
Zの具体例としては、2−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4,5−ジヒドロオキサゾール、1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール、2−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピリジン、2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリジン、2−(1,5−ジメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジンなどを挙げることができる。Zは、公知の方法、例えば、参考例に示すような方法により、製造することができる。
本発明のルテニウム錯体は、ルテニウム単体又はルテニウム錯体に、ホスフィン配位子(Px)と窒素含有二座配位子(Z)とを反応させることによって製造することができる。中心元素であるルテニウムは、0価、1価、2価、3価、、またはそれより高い原子価のものであってもよい。ルテニウム単体又はルテニウム錯体に、ホスフィン配位子(Px)と窒素含有二座配位子(Z)とを同時に反応させてもよいし、ルテニウム単体又はルテニウム錯体に、どちらか一方を先に反応させ、次いでもう一方を反応させてもよい。本発明においては、2価のルテニウム−ハライド錯体に、ホスフィン配位子(Px)を反応させて、次いで窒素含有二座配位子(Z)を反応させることが好ましい。
以下、出発原料として2価のルテニウム−ハライド錯体を用いた場合の製造法を一例として示して、本発明のルテニウム錯体の製造方法を詳しく説明する。
a)2価のルテニウム−ハライド錯体に、ホスフィン配位子(Px)を反応させる。この反応によって、ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体が生成する。生成したホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体は、公知の精製方法によって、単離してもよい。
2価のルテニウム−ハライド錯体としては、ホスフィン配位子(Px)及び窒素含有二座配位子(Z)と置換可能な配位子を有するルテニウム錯体であれば、特に制限されない。2価のルテニウム−ハライド錯体としては、例えば、[2塩化ルテニウム(ノルボルナジエン)]多核錯体、[2塩化ルテニウム(シクロオクタジエン)]多核錯体、[ビス(メチルアリル)ルテニウム(シクロオクタジエン)]などのジエンが配位したハロゲン化ルテニウム錯体; [2塩化ルテニウム(ベンゼン)]二核錯体、[2塩化ルテニウム(p−シメン)]二核錯体、[2塩化ルテニウム(トリメチルベンゼン)]二核錯体、[2塩化ルテニウム(ヘキサメチルベンゼン)]二核錯体などの芳香族化合物が配位したハロゲン化ルテニウム;などを挙げることができる。
ホスフィン配位子(Px)の使用量は、2価のルテニウム−ハライド錯体1モルに対して、ホスフィン配位子(Px)が単座配位子の場合は、好ましくは2〜3モル、より好ましくは2モルであり、ホスフィン配位子(Px)が2座配位子の場合は、好ましくは1〜2モル、より好ましくは1モルである。
この反応に用いる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール類;N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセタミド、1,3−ジメチルイミダゾリジン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPT)などのアミド類;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;ジメチルスルホキシド(DMSO)などを挙げることができる。これらの溶媒は単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
溶媒の使用量は、反応物質1gに対して、好ましくは1ml〜100ml、より好ましくは1ml〜10mlである。反応温度は、好ましくは0〜200℃、より好ましくは室温〜120℃である。
b)ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体に窒素含有二座配位子(Z)を反応させる。この反応によって、窒素含有二座配位子−ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体が生成する。
この反応に用いる窒素含有二座配位子(Z)の使用量は、ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体1モルに対して、好ましくは1〜2モル、より好ましくは1モルである。
この反応に用いる溶媒としては、ホスフィン配位子(Px)を反応させるために用いる溶媒として、例示したものと同じものを挙げることができる。
溶媒の使用量は、反応物質1gに対して、好ましくは1ml〜100ml、より好ましくは1ml〜10mlである。反応温度は、好ましくは−100〜+200℃、より好ましくは−10〜+120℃である。
c)窒素含有二座配位子−ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体に、溶媒中で、塩基と反応させると、窒素含有二座配位子−ホスフィン−ルテニウムヒドリド錯体(式(I)で表される錯体のうち、L1=L2=Hである錯体。)が生成する。
用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、1,4−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデ−7−エン(DBU)などの有機塩基;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、マグネシウムエトキシドなどの金属アルコキシド類;n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)などの有機リチウム錯体;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩;水素化ナトリウムなどの金属水素化物;などを挙げることができる。
塩基の使用量は、窒素含有二座配位子−ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体1モルに対して、好ましくは2〜10000モル、より好ましくは2〜40モルである。
この反応に用いる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン炭化水素類;ジエチルエーテル、THF、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール類;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;DMF、N,N−ジメチルアセタミド、1,3−ジメチルイミダゾリジン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドンなどのアミド類;DMSOなどを挙げることができる。これらの溶媒は単独で若しくは2種以上を混合して使用することができる。
溶媒の使用量は、窒素含有二座配位子−ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体1gに対して、好ましくは1mL〜10L、より好ましくは1mL〜1Lである。また、反応温度は、好ましくは−100〜+200℃、より好ましくは−10〜+50℃である。
d)窒素含有二座配位子−ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体に、RCOONaまたはRONa(Rはアルキル基を表す。)を反応させると、式(I)中、X及び/又はYがカルボキシル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基であるルテニウム錯体が生成する。
この反応に用いるRCOONaまたはRONa(Rはアルキル基を示す。)の使用量は、ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体1モルに対して、好ましくは1〜2モル、より好ましくは1モルである。
この反応に用いる溶媒としては、ホスフィン配位子(Px)を反応させるために用いる溶媒として、例示したものと同じものを挙げることができる。
溶媒の使用量は、反応物質1gに対して、好ましくは1ml〜100ml、より好ましくは1ml〜10mlである。反応温度は、好ましくは−100〜+200℃、より好ましくは−10〜+120℃である。
本発明のルテニウム錯体は、還元反応などの触媒として有用である。例えば、水素ガスなどの安価な水素源を用いてカルボニル基を水酸基に転化させる反応において触媒として用いることができる。
次に、実施例を示し、本発明をより詳しく説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例において、物性の測定に用いた装置は次の通りである。
NMRスペクトル:JNM−ECS400、日本電子社製
ガスクロマトグラフィー:GC−17A、C−R7A Plus、島津製作所(株)製
また、以下に示す略語は次の意味を表す。
DPPP:1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン
BINAP:2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル
参考例1
下記のスキームにて窒素含有二座配位子(z5)、(z10)、(z11)、(z12)および(z13)を製造した。また、他の配意子は公知方法で製造した。
Figure 2015042632
実施例1
錯体1:RuCl2(DPPP)(1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール)の製造
ジメチルホルムアミド1mLに、DPPP206mgおよびジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ルテニウム(II)140mgを加え、アルゴン雰囲気下、120℃で1時間攪拌した。これに1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール(式(z1))110mgを加え、120℃で10分間攪拌した。室温まで冷却した後、ジメチルホルムアミドを減圧下留去した。次いで残渣に酢酸エチルを加えて析出した結晶をろ過、乾燥して、錯体1を380mg(収率96%)得た。
Figure 2015042632
錯体1のNMRは以下のとおりであった。
31P-NMR(160MHz、CDCL3):δ=36.46(s、isomer a)、34.60(d、J=45.1Hz、isomer b)、31.64(d、J=45.1Hz、isomer b)
実施例2
錯体2:RuCl2((R)BINAP)(1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾールの製造
DPPP206mgを(R)BINAP311mgに変えた以外は実施例1と同じ手法で錯体2を製造した。
実施例3
錯体3:RuCl2(DPPP)(1−メチル−2−(オキサゾリン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール)
1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール110mgを1−メチル−2−(オキサゾリン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール(式(z2))105mgに変えた以外は実施例1と同じ手法で錯体3を製造した。
Figure 2015042632
実施例4
錯体4:RuCl2(DPPP)(1−メチル−3−(ピリジン−2−イル)−ピラゾール)
1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール110mgを1−メチル−3−(ピリジン−2−イル)−ピラゾール(式(z3))100mgに変えた以外は実施例1と同じ手法で錯体4を製造した。
Figure 2015042632
実施例5
錯体5:RuCl2(DPPP)(1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−イミダゾール)
1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール110mgを1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−イミダゾール(式(z4))160mgに変えた以外は実施例1と同じ手法で錯体5を製造した。
Figure 2015042632
実施例6
錯体6:RuCl2(DPPP)(1,5−ジメチル−3−(ピリジン−2−イル)−1,2,4−トリアゾール)
1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール110mgを1,5−ジメチル−3−(ピリジン−2−イル)−1,2,4−トリアゾール(式(z5))100mgに変えた以外は実施例1と同じ手法で錯体6を製造した。
Figure 2015042632
錯体6のNMRは以下のとおりであった。
31P-NMR (ppm) 39.42, 35.24(isomer 1); 36.77, 30.90(isomer 2)
実施例7
錯体7:RuCl2((R)BINAP)(5−メチル−3−(ピリジン−2−イル)−1,2,4−オキサジアゾール)
1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール110mgを5−メチル−3−(ピリジン−2−イル)−1,2,4−オキサジアゾール(式(z10))90mgに変えた以外は実施例2と同じ手法で錯体7を製造した。
Figure 2015042632
錯体7のNMRは以下のとおりであった。
31P-NMR (ppm) 47~51(b); 29.03(s)
実施例8
錯体8:RuCl2((R)BINAP)(2−ベンジル−5−(ピリジン−2−イル)−テトラゾール)
1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール110mgを2−ベンジル−5−(ピリジン−2−イル)−テトラゾール(式(z11))130mgに変えた以外は実施例2と同じ手法で錯体8を製造した。
Figure 2015042632
錯体8のNMRは以下のとおりであった。
31P-NMR (ppm) 53.64, 44.06(isomer 1); 49.94, 46.94(isomer 2)
実施例9
錯体9:RuCl2(DPPP)(1−ベンジル−5−(ピリジン−2−イル)−テトラゾール)
1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール110mgを1−ベンジル−5−(ピリジン−2−イル)−テトラゾール(式(z12))130mgに変えた以外は実施例1と同じ手法で錯体9を製造した。
Figure 2015042632
錯体9のNMRは以下のとおりであった。
31P-NMR (ppm) 47.07, 35.14
実施例10
錯体10:RuCl2(DPPP)(1−(ピリジン−2−イル)−3−フェニルイミダゾ[1,5−a]ピリジン)
1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール110mgを1−(ピリジン−2−イル)−3−フェニルイミダゾ[1,5−a]ピリジン(式(z13))140mgに変えた以外は実施例1と同じ手法で錯体10を製造した。
Figure 2015042632
錯体10のNMRは以下のとおりであった。
31P-NMR (ppm) 40.14, 34.25(isomer 1); 39.00, 32.79(isomer 2)
比較例1
錯体11:RuCl2(DPPP)(2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール)
1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール110mgを2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール(式(z6))110mgに変えた以外は実施例1と同じ手法で錯体11を製造した。
Figure 2015042632
比較例2
錯体12:RuCl2(DPPP)(2−(オキサゾリン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール)
1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール110mgを2−(オキサゾリン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール(式(z7))100mgに変えた以外は実施例1と同じ手法で錯体12を製造した。
Figure 2015042632
比較例3
錯体13:RuCl2(DPPP)(3−(ピリジン−2−イル)−ピラゾール)
1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール110mgを3−(ピリジン−2−イル)−ピラゾール(式(z8))90mgに変えた以外は実施例1と同じ手法で錯体13を製造した。
Figure 2015042632
比較例4
錯体14:RuCl2(DPPP)(2−(ピリジン−2−イル)−イミダゾール)
(1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール)110mgを2−(ピリジン−2−イル)−イミダゾール(式(z9))80mgに変えた以外は実施例1と同じ手法で錯体14を製造した。
Figure 2015042632
実施例11 (水素化反応)
ガラス製オートクレーブに、実施例1で得られた錯体1を8mg、およびカリウムt−ブトキシドを11mg入れ、アルゴン雰囲気に置換した。続いて、アセトフェノン1.20gをイソプロパノール(以下、IPAを記載することがある)5mLに加え脱気した溶液を、前記オートクレーブに移送した。該オートクレーブ内に1MPaの水素を圧入し、ただちに2気圧になるまで放出する操作を5回繰り返した。その後、1MPaの水素を圧入して室温で20分間攪拌して水素化反応を行った。次いで、残圧を開放した。
反応液をガスクロマトグラフィー(移動相:ヘリウム、キャピラリーカラム:TC−WAX(長さ30m、内径0.25mm)、ジーエルサイエンス社製)で測定したところ、転換率99%以上であった。このことは、転換率99%になるための反応時間が20分間未満であることを意味する。
Figure 2015042632
実施例12〜15 (水素化反応)
錯体1を錯体2〜5に変えた以外は実施例11と同じ方法で水素化反応を行った。いずれも転換率は99%以上であった。このことは、転換率99%になるための反応時間がいずれも20分間未満であることを意味する。
実施例16 (水素化反応)
錯体1を錯体6に変えた以外は実施例11と同じ方法で水素化反応を行った。反応開始から15分経過後に水素の吸収が止まった。転換率は99%以上であった。このことは、転換率99%になるための反応時間が20分間未満であることを意味する。
実施例17 (水素化反応)
錯体1を錯体10に変えた以外は実施例11と同じ方法で水素化反応を行った。反応開始から5分経過後に水素の吸収が止まった。転換率は99%以上であった。このことは、転換率99%になるための反応時間が20分間未満であることを意味する。
比較例5 (水素化反応)
錯体1を錯体11に変えた以外は実施例11と同じ方法で水素化反応を行った。反応時間は60分間で、転換率は98%であった。
比較例6 (水素化反応)
錯体1を錯体12に変えた以外は実施例11と同じ方法で水素化反応を行った。反応時間は120分間で、転換率は99%以上であった。
比較例7 (水素化反応)
錯体1を錯体13に変えた以外は実施例11と同じ方法で水素化反応を試みた。反応時間は120分間で、ほとんど反応していなかった。
比較例8 (水素化反応)
錯体1を錯体14に変えた以外は実施例11と同じ方法で水素化反応を行った。反応時間は120分間で、転換率は51%であった。
参考例2
1−メチル−2−(ピリミジン−2−イル)イミダゾール(z14)の合成
Figure 2015042632
2-(ピリミジン−2−イル)イミダゾール0.86gをジメチルホルムアミド2mLに溶解し、水素化ナトリウム(60%)0.26gを加えて攪拌した。p−トルエンスルホン酸メチルエステル1.10gを加えて1時間攪拌した。ジメチルホルムアミドを留去し、残渣に3M塩酸1mLを加え、ヘキサンで洗浄した。3M水酸化ナトリウム溶液で中和し、その後、クロロホルムで抽出して、目的物を0.98g(純度81%)得た。
目的物のNMRによる測定結果は以下のとおりであった。
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.81(d, 2H), 7.22(d, 1H), 7.20(d, 1H), 7.03(d, 1H), 4.14 (s, 3H).
実施例18
錯体15:RuCl2(DPPP)(1−メチル−2−(ピリミジン−2−イル)イミダゾール)の製造
ジメチルホルムアミド1mLに、DPPP275mgおよびジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ルテニウム(II)187mgを加え、アルゴン雰囲気下、120℃で1時間攪拌した。これに1−メチル−2−(ピリミジン−2−イル)イミダゾール(式(z14))150mg(純度81%)を加え、120℃で10分間攪拌した。室温まで冷却し、その後、ジメチルホルムアミドを減圧下で留去した。次いで残渣に酢酸エチルを加え、析出した固形分をろ過、乾燥して、錯体15を470mg(収率95%)得た。
錯体15のNMRによる測定結果は以下のとおりであった。
31P-NMR(160MHz、CDCl3):δ=47.27、35.46
実施例19
錯体16:RuCl2(DPPP)(1−メチル−2−(チアゾール−4−イル)ベンズイミダゾール)の製造
DPPPの量を206mgに変え、1−メチル−2−(ピリミジン−2−イル)イミダゾール(式(z14))150mg(純度81%)を1−メチル−2−(チアゾール−4−イル)ベンズイミダゾール110mg(式(z15))に変えた以外は、実施例18と同じ手法で錯体16を製造した。
Figure 2015042632
錯体16のNMRによる測定結果は以下のとおりであった。
31P-NMR(160MHz、CDCl3):δ=42.17、33.93
参考例3
1−メチル−2−(4−メトキシピリジン−2−イル)ベンズイミダゾール(z16)の合成
Figure 2015042632
2−(4−メトキシピリジン−2−イル)ベンズイミダゾール0.50gをジメチルホルムアミド2mLに溶解し、水素化ナトリウム(60%)0.10gを加えて攪拌した。p−トルエンスルホン酸メチルエステル0.43gを加えて1時間攪拌した。ジメチルホルムアミドを留去し、残渣に3M塩酸1mLを加え、ヘキサンで洗浄した。3M水酸化ナトリウム溶液で中和した後、酢酸エチル抽出して目的物を0.48g得た。
目的物のNMRの測定結果は以下のとおりであった。
1H-NMR(400MHz, CDCl3):δ 8.50(d, 1H), 7.92(d, 1H), 7.84(m, 1H), 7.44(m, 1H), 7.33(m, 2H), 6.89(dd, 1H), 4.27(s, 3H), 3.96 (s, 3H).
実施例20
錯体17:RuCl2(DPPP)(1−メチル−2−(4−メトキシピリジン−2−イル)ベンズイミダゾール)の製造
DPPPの量を206mgに変え、1−メチル−2−(ピリミジン−2−イル)イミダゾール(式(z14))150mg(純度81%)を1−メチル−2−(4−メトキシピリジン−2−イル)ベンズイミダゾール120mg(式(z16))に変えた以外は実施例18と同じ手法で錯体17を製造した。
錯体17のNMRによる測定結果は以下のとおりであった。
31P-NMR(160MHz、CDCL3):δ=40.37, 31.51(isomer 1); 37.77, 29.86(isomer 2)
実施例15、および16 (水素化反応)
錯体1を錯体15および16にそれぞれ変えた以外は実施例11と同じ方法で水素化反応を行った。いずれも転換率が99%以上であった。このことは、転換率99%になるための反応時間がいずれも20分間未満であることを意味する。
実施例17 (水素化反応)
錯体1を錯体17に変え、S/Cを10000に変えた以外は実施例11と同じ方法で水素化反応を行った。反応時間は110分間で、転換率は99%以上であった。

Claims (4)

  1. 式(I)で表されるルテニウム錯体。

    Ru(L1)(L2)(Px)n(Z) (I)

    〔式(I)中、L1及びL2はそれぞれ独立にアニオン性配位子を示す。L1およびL2が一緒になって2座以上のアニオン性配位子を形成していてもよい。
    Pxはホスフィン配位子を示す。 nは1または2の整数を示す。
    Zは、ヘテロ環Aとヘテロ環Bとが単結合で繋がった構造を有する配位子を示す。
    ヘテロ環Aは、ヘテロ環Bに単結合で繋がる環構成原子に隣接する原子の少なくとも一つが窒素原子であり、ヘテロ環A中にはN−H結合を有しない。
    ヘテロ環Bは、式b1〜b11から選択される一つである。

    Figure 2015042632
    〔式b1〜b11中、
    Yは、O、S、またはN(R2)を示す。
    2は、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、または無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
    Rbは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールオキシ基、または無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
    Rbbは、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、または無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
    RbとRb、RbとR2、またはRbbとRbとが一緒になって環を形成していてもよい。
    *はヘテロ環Aとの結合位置を示す。〕
  2. ヘテロ環Aが、式a1〜a15から選択される一つである請求項1に記載のルテニウム錯体。

    Figure 2015042632
    〔式a1〜a15中、
    Xは、O、S、またはN(R1)を示す。
    1は、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、または無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
    Raは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールオキシ基、または無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。 mは1または2の整数を示す。
    Raaは、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、または無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリールC1〜6アルキル基を示す。
    RaとRa、又は、RaとR1とが一緒になって環を形成していてもよい。実線と点線の二重線部分は単結合又は二重結合を表し、*は環Bとの結合位置を示す。〕
  3. 請求項1または2に記載のルテニウム錯体を含有する還元触媒。
  4. 請求項3に記載の還元触媒の存在下に、ケトン類またはアルデヒド類の水素化反応をさせて、アルコール類を製造する方法。
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