JP2015041421A - 面発光照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】点灯時に放射する光に影響を与えることなく、消灯時のデザイン性を向上することができる面発光照明装置を提供する。【解決手段】面発光照明パネル20の光放射面21bから放射された光が入射する位置に配設され、光透過性材によってなり、光放射面21bに対向する底面40aから上端40bに向かって径が減少するように形成された複数の光学素子40を含む。複数の光学素子40は、互いに隣接する光学素子40と底面40aの周縁が互いに接して設けられ、面発光照明パネル20が発した光は、光学素子40のそれぞれの底面40aに入射する。光学素子40の側面40cのうち底面40aの周縁と接する領域を含む少なくとも一部は反射膜90によって覆われ、反射膜90は、着色層80で覆われている。【選択図】図5

Description

本発明は、面発光照明パネルを備えた面発光照明装置に関する。
面発光照明装置において光を発する面発光照明パネルには、例えば、有機ELパネルが用いられる。有機ELパネルは、有機EL層が積層された金属電極を含む。有機ELパネルの消灯時には、この金属電極が外方からの光を反射する。従って、金属電極がアルミニウムである場合には、有機ELパネルの消灯時には、当該有機ELパネルの光放射面が灰色または銀色に見える。
特許文献1には、並設された複数の先細り光導波管の間に黒色の光吸収粒子が充填されている表示装置が記載されている。また、特許文献2には、並設された複数の先細り光導波管の間が当該先細り光導波管よりも屈折率が低い吸収材料で充填された光学構造体が記載されている。
特表平7−509327号公報 特表2001−505497号公報
特許文献1に記載された表示装置は、消灯時に先細り光導波管外に入射した光が黒色の光吸収粒子によって反射されない。従って、当該表示装置は、消灯時には、内蔵されている発光体の電極等の色に見えるだけで、消灯時のデザイン性が考慮されていない。
また、特許文献2に記載された光学構造体では、先細り光導波管外に入射した光は吸収材料によって反射されない。従って、当該光学構造体は、消灯時には、内蔵されている発光体の電極等の色に見えるだけで、消灯時のデザイン性が考慮されていない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、点灯時に放射する光に影響を与えることなく、消灯時のデザイン性を向上することができる面発光照明装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明による面発光照明装置は、面発光照明パネルを備えた面発光照明装置であって、前記面発光照明パネルの発光面から放射された光が入射する位置に配設され、光透過性材によってなり、底面から上端に向かって径が減少するように形成された複数の先細り状部材を含み、前記先細り状部材のそれぞれは、前記発光面に対向する前記底面に前記面発光照明パネルが発した光が入射し、隣接する先細り状部材と前記底面の周縁が互いに接して設けられ、側面のうち前記底面の周縁と接する領域を含む少なくとも一部は反射材によって覆われ、前記反射材は、着色層で覆われていることを特徴とする。そのような構成によれば、面発光照明パネルの点灯時に放射される光に影響を与えることなく、面発光照明装置が消灯時に外方から見たときの色を面発光照明パネルが点灯時に発する光の色から異なる所望の色にすることができる。
前記反射材は、膜状に構成された反射膜であることが好ましい。そのような構成によれば、先細り状部材の側面を薄く覆うことができる。また、反射材の使用量を抑え、材料コストを低減させることができる。
前記先細り状部材が、前記底面および前記上端に開口を有する中空構造であってもよい。
前記反射材は、光の反射率が50%以上であることが好ましい。そのような構成によれば、面発光照明装置の発光効率の低下を良好に防止することができる。
前記反射材は、金属からなっていてもよい。
前記反射材は、アルミニウム、銀、または銀もしくはアルミニウムの合金からなっていてもよい。アルミニウム、銀、または銀もしくはアルミニウムの合金は、広い波長範囲で光の反射率がほぼ一定であるので、反射材による反射時の着色を良好に防止することができ、かつ、反射率が高いので、高い効率で反射光を放射することができる。
前記反射材は、白色顔料、アルミニウムペースト、および銀ナノペーストのいずれかを含む有機化合物からなっていてもよい。白色顔料は、広い波長範囲で光の反射率がほぼ一定であるので反射層による反射時の着色を良好に防止することができる。また、アルミニウムペーストや銀ナノペーストは、広い波長範囲で光の反射率がほぼ一定であるので、反射層による反射時の着色を良好に防止することができ、かつ、反射率が高いので、高い効率で反射光を放射することができる。
前記反射材は、赤色光の反射率、緑色光の反射率、および青色光の反射率がいずれも70%以上となる素材からなることが好ましい。そのような構成によれば、反射層の反射率が高いので、発光効率の低下を良好に防止することができる。また、各色の光の反射率がいずれも高いので、反射層によって周波数スペクトルが偏った反射光となることを良好に防止できる。
前記面発光照明パネルと前記先細り状部材との間に、光透過性板状体が設けられ、前記光透過性板状体は、前記先細り状部材の前記底面に接して配設されていてもよい。そのような構成によれば、先細り状部材を光透過性板状体に、配列、取付、支持等をすることによって、当該先細り状部材を所定の位置に容易に配設することができる。
前記先細り状部材は、前記光透過性板状体と一体構造であってもよい。
前記面発光照明パネルは、発光部材と、前記発光部材を支持し、当該発光部材が発した光が通過する光透過性基板とを含み、前記光透過性基板は、前記発光部材と前記先細り状部材との間に当該先細り状部材の前記底面に接して配設されていてもよい。
前記反射材は、前記光透過性材よりも光の屈折率が低い物質からなり、前記各先細り状部材の互いの側面の間に形成される凹部に、前記反射材が充填されることにより、前記光透過性材と前記反射材との界面で前記光を全反射する屈折率制御層が形成され、前記先細り状部材の各々には、一方の開口部が前記底面に接合され、他方の開口部を前記面発光照明パネルに向けて立設された筒状体が設置されており、前記先細り状部材と前記筒状体との屈折率が等しいことが好ましい。そのような構成によれば、先細り状部材と反射材との界面で当該先細り状部材の底面から入射した光が全反射されるので、面発光照明装置の発光効率の低下を良好に防止することができる。
前記筒状体は、前記筒状体の最大径aと、前記筒状体の筒長bとが以下の式を満たすように形成されていることが好ましい。
b/a≧(R/(1−R21/2−cotθc)/(1−(R/(1−R21/2)・cotθc
ただし、R:n2/n1、n1:前記先細り状部材および前記筒状体の屈折率、n2:前記屈折率制御層の屈折率、θc:前記先細り状部材の前記側面が前記面発光照明パネルに沿う方向に対してなす角度。
そのような構成によれば、先細り状部材の底面から入射した光を当該先細り状部材と反射材との界面でより確実に全反射させることができる。そして、面発光照明装置の発光効率の低下をより確実に防止することができる。
隣接する前記筒状体の界面には、前記光に対する光吸収率が60%以上となる光吸収層が形成されていることが好ましい。そのような構成によれば、筒状体から隣接する他の筒状体への光の進入を良好に抑制し、筒状体を通過した光が先細り状部材と反射材との界面で全反射するように、筒状体に入射した光を良好に先細り状部材の底面に導くことが可能になる。
前記着色層は、前記光透過性材よりも前記光の反射率が高い物質からなっていてもよい。
前記面発光照明パネルは、有機EL照明パネルであってもよい。
前記先細り状部材を挟んで前記面発光照明パネルに対向する位置に設けられ、入射した前記光を散乱して出射する光拡散性板状体を含むことが好ましい。そのような構成によれば、面発光照明パネルの消灯時に、先細り状部材の上端と、各先細り状部材の互いの間の領域とによる色むらを良好に防ぐことができる。
本発明によれば、面発光照明パネルの消灯時に、外方からの光の一部が着色層を通過して反射材によって反射されるので、面発光照明装置が消灯時に外方から見たときの色を面発光照明パネルが点灯時に発する光の色から異なる所望の色にすることができる。
また、面発光照明パネルの点灯時には、面発光照明パネルが発した光は、先細り状部材の側面を覆う反射材によって反射されて先細り状部材内を通過して外方に放射されるので、着色層の通過を良好に防止するとともに、面発光照明装置の発光効率の低下を良好に防止することができる。従って、面発光照明装置の発光効率の低下を良好に防止しつつ、面発光照明パネルが発した光を忠実にそのままの色で放射することができる。
本発明による面発光照明装置の基本構成例を示す斜視図である。 本発明による面発光照明装置の基本構成例を示す平面図である。 面発光照明パネルの例として有機EL面発光照明パネルの斜視図である。 面発光照明パネルの例として有機EL面発光照明パネルの断面図である。 本発明の第1の実施形態の面発光照明装置を示す断面図である。 光学素子の構成例を示す四面図である。 並設された各光学素子の底面図である。 並設された各光学素子の平面図および側面図である。 光学素子の他の例を示す三面図である。 光学素子の詳細構成を示す上面図である。 反射膜および着色層の形成方法を示す断面図である。 面発光照明パネルの消灯時の光の反射を示す断面図である。 他の構成例の反射膜および着色層を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の面発光照明装置を示す断面図である。 導光部材とハニカム構造体とを示す斜視図である。 導光部材と光学素子との配置関係を示す断面図である。 光学素子の側面と屈折率制御層との界面で光が全反射となる条件を示す断面図である。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明による面発光照明装置10の基本構成例を示す斜視図である。図2は、本発明による面発光照明装置10の基本構成例を示す平面図である。図1および図2に示すように、面発光照明装置10は、面発光照明パネル20と、当該面発光照明パネル20の発光面に重ねて配設された光制御部材30とを有する。光制御部材30は、分散配置された複数の光学素子40(図1および図2において図示せず)による光通過部31と、これら光学素子40の間に反射材が配置された光反射部32とを有する。なお、本例では、面発光照明パネル20は、有機ELパネルであるとして説明するが、他の形式の面発光照明パネルであってもよい。
(有機EL面発光パネル)
先ず、面発光照明装置10を構成する面発光照明パネル20について、図3および図4を参照しつつ詳細に説明する。ここで、図3は本実施例に係る面発光照明パネル20の斜視図であり、図4は本実施例に係る面発光照明パネル20の断面図である。
図3に示すように、面発光照明パネル20は、透明基板21、有機EL発光素子12、光拡散部13、および封止部14から構成されている。また、有機EL発光素子12は、発光色が赤色である有機EL発光素子12R、発光色が緑色である有機EL発光素子12G、発光色が青色である有機EL発光素子12Bの3種類に分類される。
本実施例において、透明基板21は、ガラス製の基板である。なお、透明基板21は、可視光を透過する特性を有する基板であればよく、例えば、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート又はポリスルホン等の透明な樹脂;セラミックスなどから構成されてもよい。
より具体的な面発光照明パネル20の構成として、透明基板21の有機EL発光素子形成面21a(後述する実施形態における裏面21aに相当)上には、有機EL発光素子12R、有機EL発光素子12G、および有機EL発光素子12Bが各々複数個ずつ、隣接する素子の有機層16(図3においては省略)同士が互いに離間してストライプ状に並設されている。これらの有機EL発光素子は、有機EL発光素子12R、12G、12Bの順序で繰り返して並置されている。このような構成により、有機EL発光素子12Rから放射される赤色の光、有機EL発光素子12Gから放射される緑色の光、および有機EL発光素子12Bから放射される青色の光を合成し、面発光照明パネル20から全体的に均一色の合成光を放射することになる。なお、各色の光を放射する有機EL発光素子12R、12G、12Bのそれぞれの個数は1個ずつであってもよいが、発光面の拡大化、面発光照明パネル20の高輝度化および良好な光の混合を図る場合には、多くの有機EL発光素子12R、12G、12Bを並置することが好ましい。また、各有機EL発光素子は、各有機EL発光素子の有機層16間に絶縁性の樹脂等からなる隔壁18を設けることによって離間させられている。
図4に示すように、発光色が赤色である有機EL発光素子12Rは、透明基板21上に形成された陽極(透明電極)15R、陽極15R上に形成された有機層16R、および有機層16R上に形成された陰極(金属電極)17Rから構成されている。同様に、発光色が緑色である有機EL発光素子12Gは、透明基板21上に形成された陽極(透明電極)15G、陽極15G上に形成された有機層16G、有機層16G上に形成された陰極(金属電極)17Gから構成され、発光色が青色である有機EL発光素子12Bは、透明基板21上に形成された陽極(透明電極)15B、陽極15B上に形成された有機層16B、有機層16B上に形成された陰極(金属電極)17Bから構成されている。なお、各有機層16R、16G、16Bは、隔壁18によって離間させられているが、陽極15R、15G、15Bは図4に示すように1層で(一体となって)形成されていてもよい。陰極17R、17G、17Bも同様である。そして、一体となった陰極17R、17G、17Bによって後述する実施形態の金属電極23が形成される。また、各有機層16R、16G、16Bと陰極17R、17G、17Bとによって後述する実施形態の有機EL層22が形成される。陽極15R、15G、15Bのいずれかを指定しない場合には単に陽極15と称し、有機層16R、16G、16Bのいずれかを指定しない場合には単に有機層16と称し、陰極17R、17G、17Bのいずれかを指定しない場合には単に陰極17と称する場合がある。すなわち、本実施例において、透明基板21上には、各有機EL発光素子12を構成する陽極15、有機層16および陰極17が順次積層されている。
本実施例においては、陽極15は、インジウム錫酸化物(ITO)から構成されている。このため、陽極15は、有機層16に正孔を注入する機能を有し、且つ有機層16からの発光に対して透光性を備えている。すなわち、陽極15は、透明電極として機能する。陽極15の形成は、スパッタリング法や真空蒸着法等により行われる。陽極15の表面には、陽極15上の不純物除去や、イオン化ポテンシャルの調整による正孔注入性向上の点から、紫外線照射やオゾン処理をしてから有機層16を形成することが好ましい。
なお、陽極15は、インジウム錫酸化物から構成されていることに限定されることなく、有機層16に正孔を注入する機能を有し、且つ有機層16からの発光に対して透光性を備えていれば、例えば、インジウム亜鉛酸化物等の金属酸化物、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属、ヨウ化銅等のハロゲン化金属、カーボンブラック、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール等の導電性高分子等から構成されてもよい。また、陽極15は、有機EL発光素子12R、12G、12B毎に異なる材料から構成されてもよい。
図4において図示されていないが、有機EL発光素子12は、更に正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および/または電子注入層を有してもよい。その場合、陽極15側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層および電子注入層の順に積層された構造を有していることが好ましい。なお、このような積層構造の場合、有機層16は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層および電子注入層から構成されてもよく、これらの一部の層から構成されてもよい。すなわち、各層の材料に有機材料を用いるか否かによって、有機層16を構成する層が異なってくる。
上記正孔注入層および正孔輸送層は、正孔輸送性の材料から形成されることが好ましく、芳香族アミン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ベンジルフェニル誘導体、フルオレン基で3級アミンを連結した化合物、ヒドラゾン誘導体、シラザン誘導体、シラナミン誘導体、ホスファミン誘導体、キナクリドン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ポリキノリン誘導体、ポリキノキサリン誘導体、カーボン等が挙げられる。また、電子輸送層は、電子輸送性の材料から形成されることが好ましく、例えば、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体、10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ジスチリルビフェニル誘導体、シロール誘導体、3−ヒドロキシフラボン金属錯体、5−ヒドロキシフラボン金属錯体、ベンズオキサゾール金属錯体、ベンゾチアゾール金属錯体、トリスベンズイミダゾリルベンゼン、キノキサリン化合物、フェナントロリン誘導体、2−t−ブチル−9,10−N,N’−ジシアノアントラキノンジイミン、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫化亜鉛、n型セレン化亜鉛などが挙げられる。電子注入層は、仕事関数の低い金属からなることが好ましい。例としては、ナトリウムやセシウム等のアルカリ金属、バリウムやカルシウムなどのアルカリ土類金属などが挙げられる。
上記発光層に用いられる発光材料としては、以下のものが挙げられる。赤色発光を与える発光材料としては、例えば、DCM(4−(dicyanomethylene)−2−methyl−6−(p−dimethylaminostyryl)−4H−pyran)系化合物、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、アザベンゾチオキサンテン等が挙げられる。また、緑色発光を与える発光材料としては、例えば、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、Al(C96NO)3等のアルミニウム錯体等が挙げられる。更に、青色発光を与える発光材料としては、例えば、ナフタレン、ペリレン、ピレン、アントラセン、クマリン、p−ビス(2−フェニルエテニル)ベンゼンおよびそれらの誘導体等が挙げられる。なお、上述した発光材料は、いずれか1種類のみを用いてもよく、2種類以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
本実施例においては、陰極17は、透光性を有する必要がないため、アルミニウムから構成されている。すなわち、陰極17は金属電極である。陰極17の形成は、スパッタリング法や真空蒸着法等により行われる。なお、陰極17は、アルミニウムに限定されること無く、例えば、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、銀等の金属又はそれらの合金等が用いられる。具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リチウム合金等の低仕事関数の合金電極等が挙げられる。また、陰極17は、有機EL発光素子12R、12B、12G毎に異なる材料から構成されてもよい。
図3および図4に示すように、光拡散部13は、透明基板21の有機EL発光素子非形成面21b(後述する実施形態における光放射面21bに相当)の全面を覆うように形成されている。光拡散部13は、有機EL発光素子12から放射される各色の光を拡散させ、均一に混色させる効果がある。このような効果により、ガラス基板である透明基板21と光拡散部13とからなる部材は、全体が単一の光源として機能する。本実施例において、光拡散部13は透明樹脂に微粒子を分散したフィルムから構成されている。なお、光拡散部13は、このフィルムに限定されることなく、例えば、基板表面を粗面化することによっても形成できる。なお、後述する光拡散性板状体が採用される場合には、光拡散部13は、省略されてもよいし両者を備えていてもよい。
上述したように、透明基板21は各有機EL発光素子12から放射された各色の光を透過する特性を備えている。このため、図4に示すように、各有機EL発光素子12から放射された光は、透明基板21および光拡散部13を透過して、面発光照明パネル20から外部へ放射される。
図3および図4に示され、他図では省略されている封止部14は、各有機EL発光素子12を覆い、各有機EL発光素子12の発光材料が大気によって酸化劣化すること等を防止する機能がある。本実施例において、封止部14は、透光性を備えるエポキシ樹脂である。なお、封止部14は、エポキシ樹脂以外にもシリコーン樹脂等の透光性を備える他の透明樹脂であってもよい。
また、封止部14は、上述したような樹脂から構成されていることに限定されることはない。例えば、封止部14は、複数の有機EL発光素子12を全体的に覆うようなプラスチック等の透光性部材であってもよい。
本実施例においては、ボトムエミッションタイプの面発光照明パネル20を用いたが、トップエミッションタイプの有機EL面発光パネルを用いてもよい。この場合には、複数の有機EL発光素子12を支持する透明基板21に代えて不透明な各種の支持基板を用いることができる。層構成は陽極から陰極までをボトムエミッションタイプとは逆向きに形成すればよい。また、上述した実施例においては、有機EL発光素子12ごとに発光色の異なる有機層16が用いられていたが、全ての有機EL発光素子12の有機層16が、赤色光用の発光材料、緑色光用の発光材料、および青色光用の発光材料が均一に分散された高分子分散型のEL材料から構成されてもよい。また、赤色光用の発光材料からなる層、緑色光用の発光材料からなる層、および青色光用の発光材料からなる層を積層した積層型の有機EL発光素子を用いてもよいし、いずれか2色の発光材料を混合させた層と残りの1色の発光材料を含む層を積層させた積層型の有機EL発光素子を用いてもよい。これら積層型の有機EL発光素子においては、隔壁18を省略してもよい。
なお、本実施例においては、面発光パネルとして面発光照明パネル20を用いたが、無機EL発光体や、LEDと導光板とを組み合わせた発光体パネル用いてもよい。また、本実施例において、面発光パネルの形状は長方形であるが、その形状は限定されるものではなく、正方形、円形、楕円形、三角形、又はその他の形状であってもよい。
また、図1および図2に示すように、光制御部材30における光放射側の面は、斑点状に分散配置された光通過部31と光反射部32とに画定されている。なお、光制御部材30の構成は様々な形式が考えられるので、以下、実施形態に応じて説明する。
第1の実施形態
まず、本発明の第1の実施形態の面発光照明装置11について説明する。図5は、本発明の第1の実施形態の面発光照明装置11を示す断面図である。図5に示すように、本発明の第1の実施形態の面発光照明装置11は、面発光照明パネル20と前述した光制御部材30に対応する光制御部材35とを含む。図5に示すように、面発光照明パネル20は、透明電極を有する透明基板(光透過性基板)21を備え、透明基板21の一方の面21aに、有機EL層(発光部材)22および金属電極23が順に積層されている。なお、透明基板21の一方の面21aの反対側の他方の面21bを光放射面21bともいい、一方の面21aを裏面21aともいう。透明基板21は、例えば、ガラスによってなる。金属電極23は、例えば、アルミニウムによってなる。また、透明基板21の光放射面21bに接するように、光制御部材35が配設されている。
光制御部材35について説明する。光制御部材35は、透明基板21の光放射面21bに並設された複数の光学素子40を含む。光学素子40は、底面40aを有し、底面40aから上端40bに向かって径が減少するように先細り状に形成された光透過性の部材である。そして、光学素子40は、各底面40aが透明基板21の光放射面21bに接するとともに隣接する光学素子40と互いの底面40aの周縁が接して配設され、側面40cは光を反射する反射膜90によって覆われており、反射膜90は、両面が光を反射する特性を有する。また、隣接する光学素子40の互いの側面40cの間に形成される凹部には、着色層80が形成されている。より具体的には、光学素子40の側面40cは反射膜(反射材)90によって覆われているので、着色層80は、反射膜90上に積層されて形成されている。なお、反射膜90において光学素子40の側面40cに対向する面を内面90aといい、内面90aの反対側の面を外面90bという。従って、着色層80は、反射膜90の外面90bに積層される。
なお、光制御部材35の光放射側の面において、光通過部31は、光制御部材35の光学素子40の上端40bによって画定され、光反射部32は、光放射側の面における光通過部31以外の部分に着色層80および反射膜90が形成されることによって画定される。
次に、光学素子40について説明する。図6は、光学素子40の構成例を示す四面図である。図6(a)は平面図であり、図6(b)は正面図であり、図6(c)は底面図であり、図6(d)は側面図である。図6に示す例では、光学素子40の底面40aは正六角形状である。また、上端40bには底面40aに平行な円形状の上面が形成されている。
図7は、並設された光学素子40を底面側から見た図が示されている。図7に示すように、本実施形態では、図6に例示した光学素子40が、隣接する光学素子40と互いの底面40aの周縁を接して配設される。図6に示すように、光学素子40の底面40aが正六角形状であれば、図7に示すように、底面40a側において隙間なく光学素子40を並設し、底面40aが透明基板21の光放射面21bを高い割合で覆うことができる。そして、面発光照明パネル20が発した光を高い割合で底面40aに入射させることができる。
図8には、並設された各光学素子40を図7とは別の方向から示すものであって、図8(a)は並設された光学素子40を上面側から見た図であり、図8(b)は側方から見た図である。図8(a),(b)に示す例では、それぞれの光学素子40の底面40aに入射した光はほとんど上端40bからそれぞれ放射される。
なお、光学素子40は、底面40aおよび上端40bに開口を有する中空構造であってもよい。
図9は、光学素子40の他の例を示す三面図である。図9(a)に示す光学素子41は、底面41aが正四角形状であり、上端41bに正四角形状の平面が底面41aに平行に設けられている。図9(b)に示す光学素子42は、底面42aが正四角形状であり、上端42bに各角が面取りされた略正四角形状の平面が底面42aに平行に設けられている。図9(c)に示す光学素子43は、底面43aが正四角形状であり、上端43bに円形状の平面が底面43aに平行に設けられている。図9(d)に示す光学素子44は、底面44aが正四角形状であり、上端44bは外形形状がドーム状となるような略釣り鐘状に形成されている。図9(e)に示す光学素子45は、底面45aが正六角形状であり、上端45bに正六角形状の平面が底面45aに平行に設けられている。図9(f)に示す光学素子46は、底面46aが正六角形状であり、上端46bに各角が面取りされた略正六角形状の平面が底面46aに平行に設けられている。図9(g)に示す光学素子47は、底面47aが正六角形状であり、上端47bは外形形状がドーム状となるような略釣り鐘状に形成されている。光学素子40を含むこれらの光学素子はいずれも底面から上端に向かって径が減少するように形成され、特許請求の範囲の表現では先細り状部材となっている。
次に、光学素子の詳細構成について説明する。図10は、光学素子40の詳細構成を示す上面図である。ここでは、図6等に示した光学素子40を例に説明するが、図9に示した他の光学素子も同様な詳細構成である。
図10に示すように、光学素子40の側面40cは、めっき処理や蒸着、スパッタリングによって形成された反射膜90によって覆われている。なお、図10に示す例では、光学素子40の側面40cは全て反射膜90の内面90aによって覆われているが、側面40cのうち、上端40bに近い範囲は反射膜90によって覆われていなくてもよい。
次に、反射膜90について説明する。反射膜90は、内面90aおよび外面90bともに高い割合で光を反射する。反射膜90に用いられる反射材の反射率は、具体的には、例えば、50%以上であり、好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは80%以上であり、特に好ましくは90%以上である。また、赤色光の反射率、緑色光の反射率、および青色光の反射率がいずれも50%以上であり、好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは80%以上であり、特に好ましくは90%以上である。
また、反射膜90は、例えば、アルミニウム、銀、または、銀もしくはアルミニウムの合金からなってもよいし、白色顔料、アルミニウムペースト、および銀ナノペーストのいずれかを含む有機化合物からなってもよい。白色顔料は、広い波長範囲で光の反射率がほぼ一定であることから、反射膜90による反射時の着色を良好に防止することができるので好ましい。アルミニウム、銀、または、銀もしくはアルミニウムの合金は、広い波長範囲で光の反射率がほぼ一定であることから、反射膜90による反射時の着色を良好に防止することができ、かつ、反射率が高いので、反射膜90には、アルミニウム、銀、または銀もしくはアルミニウムの合金が用いられることがより好ましい。
反射膜90が金属を含む場合には、酸化等によって反射膜90が腐食する可能性があるので、反射膜90上に当該反射膜90を覆う酸化防止層が形成されていてもよいし、着色層80が反射膜90の酸化防止機能を有するように形成されていてもよい。酸化防止層は、水蒸気や酸素を通さない層や、アルカリ性の皮膜であってもよい。
次に、着色層80について説明する。着色層80は、光が入射すると所定の色の光を出射する。着色層80には、着色物が用いられる。具体的には、着色層80に用いられる着色物には、顔料や染料、着色用の多孔質微粒子が含まれていてもよいし、インクや塗料であってもよい。また、着色層80は、反射膜90上で固有の色の光を反射するようにめっき処理されて形成されてもよい。着色層80が固有の色の光を反射するようにめっき処理されて形成された場合には、面発光照明パネル20の消灯時に光反射部32を指向した光は、着色層80によって反射されて当該着色層80の固有の色になる。着色層80は、着色層80自身が外部からの光を直接反射してもよいし、透過性のある着色物質からなり、裏面の反射膜90による反射光が通過する際に当該反射光を着色して面発光照明パネル20の消灯時に見える構造としてもよい。
反射膜90および着色層80の形成方法について説明する。図11は、反射膜90および着色層80の形成方法を示す断面図である。図11には、めっき処理、スパッタリング、または蒸着によって形成された反射膜90および当該反射膜90上に形成された着色層80の例が示されている。図11に示す例では、めっき処理等によって光学素子40の側面40cに形成された反射膜90上に着色層80が形成される。そして、光学素子40の上端40bの上面に形成された反射膜90および着色層80は、当該上面に沿って(図11において破線で示す線に沿って)、切削または研磨によって取り除かれる。
図11に示すようにめっき処理、スパッタリング、または蒸着によって形成された反射膜90および着色層80は、光学素子40の側面40cの全面を薄く覆うことができることが分かる。
次に、面発光照明パネル20の点灯時の光の放射について説明する。面発光照明パネル20の点灯時に、当該面発光照明パネル20が発した光は、光通過部31を通過して、外方に放射される。具体的には、図5に示すように、有機EL層22が発した光71,72(より具体的には、有機EL層22に含まれる発光層(図示せず)が発した光71,72)は透明基板21の光放射面21bから光学素子40の底面40aに入射される。ここで、有機EL層22が発した光の一部である光71は、光学素子40の底面40aに入射すると反射膜90の内面90aによって反射されることなく上端40bを指向し、上端40bから外方に放射される。
また、有機EL層22が発した光の残部である光72は、光学素子40の底面40aに入射すると側面40cを覆う反射膜90の内面90aによって反射されて上端40bに向かって導かれ、上端40bから外方に放射される。
従って、有機EL層22が発した光71,72のうち、一部の光71は反射膜90によって反射されることなく、また、残部の光72は反射膜90の内面90aによって反射され、いずれも着色層80を通過することなく光学素子40の上端40bから外方に放射される。よって、有機EL層22が発した光71,72は、発光効率の低下を良好に防ぎつつ、かつ、面発光照明パネル20が発した光を忠実にそのままの色で外方に放射される。
次に、面発光照明パネル20の消灯時の光の反射について説明する。面発光照明パネル20の消灯時には、外方から面発光照明装置10を指向する光のうち光通過部31を指向する光は、光通過部31を通過して面発光照明パネル20によって反射され、当該面発光照明パネル20に応じた色になって再度光通過部31を通過して外方に放射される。図12は、面発光照明パネル20の消灯時の光の反射を示す断面図である。図12に示すように、外方から面発光照明パネル20を指向する光81,82,83のうち、光81は、光反射部32に入射して互いに隣接する光学素子40の間に形成された凹部に形成された着色層80を通過し、反射膜90の外面90bによって反射されて再度着色層80を通過して外方に放射されるか、着色層80自身によって着色された光として反射され、外部に放射される。従って、外方から面発光照明パネル20を指向する光の一部である光81は、着色層80の素材等に応じた所定の色になって反射される。
なお、外方から面発光照明パネル20を指向する光81,82,83のうち、光反射部32に入射しなかった残部の光82,83は、光通過部31を通過して金属電極23によって反射され、さらに一部の光82は反射膜90によって反射されることなく光学素子40の上端40bから外方に放射される。また、さらに残部である光83は、金属電極23によって反射された後に反射膜90の内面90aによって反射されて光学素子40の上端40bに導かれ、上端40bから外方に放射される。
ここで、面発光照明パネル20が有機ELパネルである場合には、後述するようにアルミニウム等によってなる金属電極23によって反射され、一般に、金属電極23は、アルミニウムである場合には銀色または灰色に見えるので、光通過部31は銀色や灰色に見える。そうすると、面発光照明パネル20は、消灯時には外方から、光81と光82,83とによって、着色層80の素材等に応じた所定の色と、金属電極23の銀色または灰色とが混じり合って見える。従って、本実施例によれば、面発光照明パネル20の消灯時に、当該面発光照明パネルが点灯時に発する色から異なる所望の色にすることが可能になり、当該面発光照明パネルのデザイン性を向上させることができる。
図13は、他の構成例の反射膜90および着色層80を示す断面図である。図13(a)に示す例では、各光学素子40の互いの側面40cの間の凹部において、底部から上方に向かって、上端40bよりも低い高さまで反射膜90と着色層80とが順に層状をなして形成されている。なお、図13(b)は、反射材料が各光学素子40の互いの側面40cに塗布されて反射膜90が形成され、形成された反射膜90上および側面40cにおいて反射材料が塗布されなかった領域に着色物が塗布されて着色層80が形成された例が示されている。図13(b)に示すように、塗布によって反射膜90および着色層80が形成された場合には、反射膜90および着色層80には多少の凹凸が生じる。
アルミニウムや銀等の金属をめっき処理や蒸着、スパッタリングによって光学素子40の側面40cに反射膜90を形成した場合には、図10に示すように、反射膜90を光学素子40の側面40cの表面に薄く設けることが可能になる。それに対して、銀ペーストや白色顔料を含むインクなどを用いて塗布した場合には、図13に示すように、反射膜90は、各光学素子40の互いの側面40cの間の凹部を埋めるように設けられる。
以上に説明したような本実施形態によれば、面発光照明パネル20の消灯時に、外方からの光の一部が着色層80を通過して反射膜90によって反射されるので、面発光照明装置11が消灯時に外方から見たときの色を面発光照明パネル20が点灯時に発する光の色から異なる所望の色にすることができる。
また、面発光照明パネル20の点灯時には、面発光照明パネル20が発した光は、光学素子40の側面40cを覆う反射膜90によって反射されて光学素子40内を通過して外方に放射されるので、着色層80の通過を良好に防止するとともに、面発光照明装置11の発光効率の低下を良好に防止することができる。従って、面発光照明装置11の発光効率の低下を良好に防止しつつ、面発光照明パネル20が発した光を忠実にそのままの色で放射することができる。
第2の実施形態
次に、本発明の第2の実施形態の面発光照明装置12について説明する。図14は、本発明の第2の実施形態の面発光照明装置12を示す断面図である。図5等を例示して説明した第1の実施形態の面発光照明装置11は、反射膜90に反射率が高い物質を採用していた。それに対して、本発明の第2の実施形態の面発光照明装置12では、光学素子40よりも屈折率が低い物質を採用して各光学素子40の間に充填することによって第1の実施形態における反射膜90に対応する屈折率制御層(反射材)91を形成する。
また、図5等を例示して説明した第1の実施形態の面発光照明装置11は、光学素子40の底面40aが透明基板21の光放射面21bに接していた。それに対して第2の実施形態の面発光照明装置12では、図14に示すように、光学素子40の底面40aと面発光照明パネル20の透明基板21の光放射面21bとの間に、ハニカム構造体(光吸収層)70と導光部材(筒状体60)とが配設されている。従って、第2の実施形態の面発光照明装置12は、前述した光制御部材30および第1の実施形態における光制御部材35に相当する光制御部材36が光学素子40と導光部材60とハニカム構造体70とを含む。
第2の実施形態の面発光照明装置12におけるその他の構成要素である面発光照明パネル20は、図5等を例示して説明した第1の実施形態の面発光照明装置11における面発光照明パネル20と同様なため、図5等と同じ符号を付して説明を省略する。
まず、ハニカム構造体70について説明する。図15は、ハニカム構造体70の例を示す斜視図である。図14および図15に示すように、ハニカム構造体70は、第1開口70aと第2開口70bとを接続する側壁70cを有する中空の柱状構造体の集合であり、図15に示すように、本例では、ハニカム構造体70は、中空の正六角柱構造体の集合である。各正六角柱構造体は、隣接する正六角柱構造体と近接して配設され、図14および図15に示す例では、隣接する他の正六角柱構造体と側壁70cを共有している。
また、ハニカム構造体70は、光吸収層によって形成され、面発光照明パネル20が発して当該ハニカム構造体70に入射した光の、例えば、60%以上を吸収するように構成されている。また、ハニカム構造体70の一方の開口部である第1開口70aが面発光照明パネル20の光放射面21bに対向し、他方の開口部である第2開口70bが光学素子40の底面40aに対向する。
そして、各ハニカム構造体70内には、光学素子40と同様な光透過性材が充填されて、導光部材60が形成されている。
導光部材60について説明する。図14に示すように、導光部材60のそれぞれは、面発光照明パネル20の光放射面21bに対向して当該面発光照明パネルが発した光が入射する底面である入射面(他方の開口部)60aと、入射面60aに入射した光が放射される天面である出射面(一方の開口部)60bと、ハニカム構造体70に覆われた側面60cとを有する。
図14に示す例では、各光学素子40の底面40aと各導光部材60の出射面60bとが同心状になるように、各導光部材60が並設されている。なお、出射面60bの面積は、ハニカム構造体70の側壁70cの厚さを考慮すると、底面40aの面積以下となるが、図14に示すように、出射面60bの面積と底面40aの面積との差は小さいことが好ましい。
次に、導光部材60と光学素子40との配置関係について説明する。本実施形態では、導光部材60の入射面60aに入射した光が、当該導光部材60内を通過して光学部材40の底面40aに入射し、当該光学部材40の側面40cと屈折率制御層91との界面で全反射されて上端40aに導かれる。以下に、導光部材60の入射面60aに入射した光を、当該光学部材40の側面40cと屈折率制御層91との界面で効率よく全反射させるための条件について説明する。
図16は、導光部材60と光学素子40との配置関係を示す断面図である。図16を参照して、光学素子40の底面40aから入射して側面40cを指向する光が光学部材40の側面40cと屈折率制御層91との界面で全反射する条件を説明する。ここで、光学素子40の側面40cを指向する光の当該側面40cに対する入射角が臨界角以上になった場合には当該光は全反射する。従って、導光部材60から光学素子40の底面40aに入射した光の全ての当該側面40cに対する入射角が臨界角以上になれば、導光部材60から入射した光の全てが当該光学部材40の側面40cと屈折率制御層91との界面で反射され、発光効率の低下を良好に防いで当該光学素子40の上端40bから外方に放射される。
ここで、導光部材60の入射面60aの最大径をaとし、導光部材60の高さ(筒長)をbとし、光学素子40および導光部材60の屈折率をn1とし、屈折率制御層91の屈折率をn2とし、光学素子40の側面40cが面発光照明パネル20の光放射面21bに沿う方向に対して成す角度をθcとして、光学素子40の底面40aに入射した光が光学部材40の側面40cと屈折率制御層91との界面で全反射される条件を求める。
なお、導光部材60の最大径とは、導光部材60の入射面60aが多角形である場合には対角線のうち最も長いものの長さを指し、入射面60aが真円形である場合には直径を指し、楕円形である場合には長径を指す。また、導光部材60の出射面60bは、面発光照明パネル20の光放射面21bと平行であるとする。すると、光学素子40の側面40cが面発光照明パネル20の光放射面21bに沿う方向に対して成す角度をθcは、図16に示すように、光学素子40の側面40cが導光部材60の出射面60bに対して成す角度になる。
図17は、光学部材40の側面40cと屈折率制御層91との界面で光が全反射される条件を示す断面図である。図17(a)を参照すると、全反射となる最小入射角は臨界角θbであり、物理パラメータとの関係は以下の式となり、入射角がθb以上になった場合に、入射光は全反射する。
sinθb=n1/n2・・・(式1)
図17(b)に示すように、第2の実施形態の面発光照明装置12の構成において、図17(b)における点Cを通過し、光学素子40の側面40cの点Dを指向した光は、光学素子40の側面40cに対する入射角が最も小さくなる。この条件の光の入射角が臨界角以上になれば、光学素子40の底面40aに入射した光は全反射されて発光効率の低下を防いで上端40bに導かれ、当該上端40bから外方に放射される。
ここで、図17(b)に示す点Cを通過して点Dを指向する光の入射角が上記の臨界角以上となる条件を満たすaとbとの比を求めると、
b/a≧(R/(1−R21/2−cotθc)/(1−(R/(1−R21/2)・cotθc)・・・(式2)
となる。ただし、R=n2/n1
式2に示した関係によれば、aとbとの関係が上記の条件に従う場合に、光学素子40の底面40aに入射した光は光学部材40の側面40cと屈折率制御層91との界面で全反射されて発光効率の低下を防いで上端40bに導かれ、当該上端40bから外方に放射される。
以上に説明したような本実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様に、面発光照明パネル20の消灯時に、外方からの光の一部が着色層80を通過して屈折率制御層91によって反射されるので、面発光照明装置11が消灯時に外方から見たときの色を面発光照明パネル20が点灯時に発する光の色から所望の異なる色にすることができる。
さらに、面発光照明パネル20の点灯時には、面発光照明パネル20が発した光は、光学部材40の側面40cと屈折率制御層91との界面で全反射されて光学素子40内を通過して外方に放射されるので、着色層80の通過を良好に防止するとともに、発光効率の低下を良好に防止することができる。従って、面発光照明装置11の発光効率の低下を良好に防止しつつ、面発光照明パネル20が発した光を忠実にそのままの色で放射することができる。
なお、図5等に示すように、第1の実施形態の面発光照明装置11では透明基板21の光放射面21bと光制御部材35の光学素子40の底面40aとが接するように面発光照明パネル20と光制御部材35とが配置されていたが、光制御部材35は、面発光照明パネル20から離間されて配置されていてもよい。また、光制御部材35と面発光照明パネル20との間に光学素子40の底面40aに接するように光透過性板状体が配設されてもよいし、光制御部材35が当該光透過性板状体と一体構造となっていてもよい。また、図14等に示すように、第2の実施形態の面発光照明装置12では透明基板21の光放射面21bと光制御部材36の導光部材60の入射面60aとが接するように面発光照明パネル20と光制御部材36とが配置されていたが、光制御部材36は、面発光照明パネル20から離間されて配置されていてもよい。また、光制御部材36と面発光照明パネル20との間に導光部材60の入射面60aに接するように光透過性板状体が配設されてもよいし、光制御部材36が当該光透過性板状体と一体構造となっていてもよい。
また、以上に述べた各実施形態の面発光照明装置11,12の光放射側に、入射した光が通過するときに散乱する光拡散性板状体が配設されていてもよい。光拡散性板状体には、例えば、入射した光を散乱させる散乱材が含有されていたり、表面に凹凸を形成させる粗面処理や梨地処理が施されていたりする。そのような構成によれば、面発光照明装置11,12側から光拡散性板状体に入射した光は当該光拡散性板状体を通過するときに散乱するので、面発光照明パネル20の消灯時に、光反射部32と、残領域である光通過部31とによる色むらを良好に防ぐことができる。また、光学素子40から放射される光は通常指向性を有するため、放射光を、指向性を持たない拡散光としたい場合に、光拡散性板状体は有用である。
光学素子の形状は、図6や図9に例示した形状に限られず他の形状であってもよい。具体的には、例えば、円筒形状や、多角錐状(四角錐状や六角錐状)等であってもよい。
10、11、12 面発光照明装置
20 面発光照明パネル
21 透明基板
22 有機EL層
40 光学素子
60 導光部材
70 ハニカム構造体
80 着色層
90 反射膜
91 屈折率反射層

Claims (17)

  1. 面発光照明パネルを備えた面発光照明装置であって、
    前記面発光照明パネルの発光面から放射された光が入射する位置に配設され、光透過性材によってなり、底面から上端に向かって径が減少するように形成された複数の先細り状部材を含み、
    前記先細り状部材のそれぞれは、前記発光面に対向する前記底面に前記面発光照明パネルが発した光が入射し、隣接する先細り状部材と前記底面の周縁が互いに接して設けられ、側面のうち前記底面の周縁と接する領域を含む少なくとも一部は反射材によって覆われ、
    前記反射材は、着色層で覆われている
    ことを特徴とする面発光照明装置。
  2. 前記反射材は、膜状に構成された反射膜である
    ことを特徴とする請求項1に記載の面発光照明装置。
  3. 前記先細り状部材が、前記底面および前記上端に開口を有する中空構造である
    ことを特徴とする請求項2に記載の面発光照明装置。
  4. 前記反射材は、光の反射率が50%以上である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の面発光照明装置。
  5. 前記反射材は、金属からなる
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の面発光照明装置。
  6. 前記反射材は、アルミニウム、銀、または銀もしくはアルミニウムの合金からなる
    ことを特徴とする請求項5に記載の面発光照明装置。
  7. 前記反射材は、白色顔料、アルミニウムペースト、および銀ナノペーストのいずれかを含む有機化合物からなる
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の面発光照明装置。
  8. 前記反射材は、赤色光の反射率、緑色光の反射率、および青色光の反射率がいずれも70%以上となる素材からなる
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の面発光照明装置。
  9. 前記面発光照明パネルと前記先細り状部材との間に、光透過性板状体が設けられ、
    前記光透過性板状体は、前記先細り状部材の前記底面に接して配設されている
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の面発光照明装置。
  10. 前記先細り状部材は、前記光透過性板状体と一体構造である
    ことを特徴とする請求項9に記載の面発光照明装置。
  11. 前記面発光照明パネルは、
    発光部材と、
    前記発光部材を支持し、当該発光部材が発した光が通過する光透過性基板とを含み、
    前記光透過性基板は、前記発光部材と前記先細り状部材との間に当該先細り状部材の前記底面に接して配設されている
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の面発光照明装置。
  12. 前記反射材は、前記光透過性材よりも光の屈折率が低い物質からなり、
    前記各先細り状部材の互いの側面の間に形成される凹部に、前記反射材が充填されることにより、前記光透過性材と前記反射材との界面で前記光を全反射する屈折率制御層が形成され、
    前記先細り状部材の各々には、一方の開口部が前記底面に接合され、他方の開口部を前記面発光照明パネルに向けて立設された筒状体が設置されており、
    前記先細り状部材と前記筒状体との屈折率が等しい
    ことを特徴とする請求項1に記載の面発光照明装置。
  13. 前記筒状体は、前記筒状体の最大径aと、前記筒状体の筒長bとが以下の式を満たすように形成されている
    ことを特徴とする請求項12に記載の面発光照明装置。
    b/a≧(R/(1−R21/2−cotθc)/(1−(R/(1−R21/2)・cotθc
    ただし、R:n2/n1、n1:前記先細り状部材および前記筒状体の屈折率、n2:前記屈折率制御層の屈折率、θc:前記先細り状部材の前記側面が前記面発光照明パネルに沿う方向に対してなす角度。
  14. 隣接する前記筒状体の界面には、前記光に対する光吸収率が60%以上となる光吸収層が形成されている
    ことを特徴とする請求項12または請求項13に記載の面発光照明装置。
  15. 前記着色層は、前記光透過性材よりも前記光の反射率が高い物質からなる
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の面発光照明装置。
  16. 前記面発光照明パネルは、有機EL照明パネルである
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の面発光照明装置。
  17. 前記先細り状部材を挟んで前記面発光照明パネルに対向する位置に設けられ、入射した前記光を散乱して出射する光拡散性板状体を含む
    ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の面発光照明装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016152792A1 (ja) * 2015-03-23 2016-09-29 コニカミノルタ株式会社 有機エレクトロルミネッセンスパネルモジュール

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