JP2015041254A - Trimap生成装置、Trimap生成方法、及びプログラム - Google Patents

Trimap生成装置、Trimap生成方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】適切にクロマキー処理を実行するためのTrimapを全自動で生成するTrimap生成装置等を提供する。【解決手段】クロマキー合成装置100のTrimap生成部13は、被写体を撮影した原画像30の入力を受付け(S101)、頭頂部及び顎の位置の入力を受付ける(S102)。Trimap生成部13は、原画像30の各画素を前景領域と背景領域と未知領域とに分類して、Trimapを生成する(S103)。Trimap生成部13は、前景領域更新処理を実行し(S104)、未知領域の画素の色が前景領域の画素に基づいて生成した色ヒストグラムに存在する場合に、前景領域に更新する色ヒストグラム判定処理を実行する(S105)。Trimap生成部13は、マトリクス内カウンタ処理、及び膨張処理を実行して(S106、S107)、アルファマスク生成部14にて使用するTrimap52を生成する。【選択図】図4

Description

本発明は、被写体画像を自動的に前景領域と背景領域と未知領域とに分類するTrimap生成装置等に関するものである。
証明写真ボックスのサービスには、撮影した画像を対象にした様々な画像加工サービス(背景合成、美肌補正等)が存在し、その1つとしてクロマキー処理がある。クロマキー処理とは、単色の背景で撮影した被写体画像から被写体画像領域(以下、前景領域と表記)を抽出して、任意の背景画像に合成する処理である。
クロマキー処理には、色情報に基づく前景領域抽出手法が適用されるのが一般的である。色情報に基づく前景領域抽出手法として、非特許文献1〜3に記載の技術が知られている。
非特許文献1には、グレー画像を対象にして、所望の画像領域に前景領域を表すマーカー、及びそれ以外の領域(背景領域)を表すマーカーを予めユーザが付与し、付与されたマーカーに基づいて、グラフカット(Graph Cuts)により前景領域を抽出する技術が記載されている。
非特許文献2には、カラー画像を対象にして、グラフカットを応用して前景領域を抽出する技術が記載されている。
非特許文献3には、原画像を前景領域、背景領域、前景領域と背景領域のいずれに属すか不明の未知領域の3つの領域に分類したマップ(以下、Trimapと表記)を予め作成し、未知領域における前景画像領域の画素、背景領域の画素の混合比率(以下、α値と表記)を推定することで、前景領域を抽出する技術が記載されている。
Y.Boykov, M. Jolly, "Interactive graph cuts for optimal boundary and regionsegmentation of objects in N-Dimages", ICCV, 2001 C.Rother, V. Kolmogorov, A. Blake, "Grabcut - interactive foreground extractionusing iterated graph cuts",SIGGRAPH, 2004 C.Rhemann, C. Rother, A. Rav-Acha, T. Sharp, "High Resolution Matting viaInteractive Trimap Segmentation",CVPR, 2008
しかしながら、非特許文献1〜3に記載の技術では、前景領域、背景領域等の領域指定を手作業で入力する必要があり、証明写真ボックス等の無人機器へそのまま適用するのは困難である。
また、仮に自動でTrimapを作成するとしても、前景領域に背景色に類似する色が含まれている場合に、その領域が背景領域と判定されることや、被写体に背景の色が透き通る物体(レース、カーテン等)が含まれる場合、前景領域と背景領域の区別が困難であることがあった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、適切にクロマキー処理を実行するためのTrimapを全自動で生成するTrimap生成装置等を提供することである。
前述の課題を解決するために第1の発明は、単一の背景色で被写体を撮影した原画像を構成する各画素を、背景領域と、前記被写体の部分である前景領域と、前記背景領域又は前記前景領域のいずれに属するか不明の未知領域とに分類した3値画像であるTrimapを生成するTrimap生成装置であって、原画像を入力する原画像入力手段と、前記背景色に基づいて、入力した前記原画像のTrimapを生成する画像領域分類手段と、前記Trimapの前景領域に対応する前記原画像の色ヒストグラムに基づいて、前記Trimapを更新する色ヒストグラム判定手段と、を備えることを特徴とするTrimap生成装置である。
第1の発明のTrimap生成装置によれば、原画像の前景領域中に、背景と類似する色が存在する場合や、背景が透き通る領域が存在する場合においても、適切にクロマキー合成処理を実行することが可能なTrimapを自動的に生成することができる。
前記被写体は、ほぼ胸のラインより上の人物であって、前記原画像における肌色領域を特定することによって顔領域を特定するとともに、当該顔領域の幅から胸元領域を特定し、前記画像領域分類手段の生成した前記Trimapにおける前記顔領域及び前記胸元領域に対応する画素を、前記前景領域に更新する前景領域更新手段を、さらに備えることが望ましい。
これにより、原画像において明らかに前景領域とされるべき領域を、確実に前景領域とすることができるとともに、色ヒストグラム判定手段に適切な色ヒストグラムを生成させることができる。
前記色ヒストグラム判定手段は、前記Trimapの前記前景領域に対応する前記原画像の画素値の色ヒストグラムを生成する色ヒストグラム生成手段と、前記Trimapの前記未知領域に対応する前記原画像の各画素値について、色ヒストグラム上に存在する色番号と一致するか否かを判定する判定手段と、一致する場合は、前記Trimapにおいて、前記未知領域を構成する当該画素を前記前景領域に更新する第1の更新手段と、を備えることが望ましい。
これにより、未知領域において、前景領域に一致する色を持つ画素を前景領域とすることができる。
前記色ヒストグラム生成手段は、前記Trimapの前記前景領域に対応する前記原画像の画素であって、ほぼ胸のラインより上の人物である前記被写体の顎のラインより下の画素の画素値の前記色ヒストグラムを生成することが望ましい。
これにより、被写体である人物の服の領域や首の領域を正しく前景領域とすることができる。
前記色ヒストグラム生成手段は、生成した色ヒストグラム上に存在する色番号のうち、当該色番号に属する画素数の少ない色番号を、前記色ヒストグラムから除外することが望ましい。
これにより、当該原画像中の前景領域に存在するノイズを除外する効果が期待できる。
前記色ヒストグラム判定手段が更新した前記Trimapに対して、前記未知領域を構成する各画素を中心とした所定の大きさのマトリクスを生成し、生成された前記マトリクス内に存在する画素を、前記前景領域、前記背景領域、及び前記未知領域のいずれに属するかを判定して、それぞれの領域ごとの画素数をカウントするマトリクス内カウンタ手段と、カウントされた前記前景領域の画素数が、カウントされた前記未知領域の画素数より多い場合に、前記Trimapにおいて、当該マトリクスの中心の画素を前記前景領域に更新する第2の更新手段と、をさらに備えることが望ましい。
これにより、前景領域に囲まれた(内部にある)未知領域を前景領域とすることができる。
前記第2の更新手段は、前記マトリクス内カウンタ手段の生成した前記マトリクス内において、前記背景領域に属する画素が1以上カウントされた場合には、当該マトリクスの中心画素を変更しないことが望ましい。
これにより、背景領域に接する未知領域を、前景領域としないようにすることができる。
更新された前記Trimapの前記未知領域に対して、所定回数膨張処理を施して、前記未知領域を膨張させる膨張手段を、さらに備えることが望ましい。
これにより、未知領域を膨張させることができ、結果として、より適切に合成画像を生成することができる。
第2の発明は、コンピュータが行う、単一の背景色で被写体を撮影した原画像を構成する各画素を、背景領域と、前記被写体の部分である前景領域と、前記背景領域又は前記前景領域のいずれに属するか不明の未知領域とに分類した3値画像であるTrimapを生成するTrimap生成方法であって、原画像を入力する原画像入力ステップと、前記背景色に基づいて、入力した前記原画像のTrimapを生成する画像領域分類ステップと、前記Trimapの前景領域に対応する前記原画像の色ヒストグラムに基づいて、前記Trimapを更新する色ヒストグラム判定ステップと、を含むことを特徴とするTrimap生成方法である。
第2の発明のTrimap生成方法によれば、原画像の前景領域中に、背景と類似する色が存在する場合や、背景が透き通る領域が存在する場合においても、適切にクロマキー合成処理を実行することが可能なTrimapを自動的に生成することができる。
第3の発明は、コンピュータを、単一の背景色で被写体を撮影した原画像を構成する各画素を、背景領域と、前記被写体の部分である前景領域と、前記背景領域又は前記前景領域のいずれに属するか不明の未知領域とに分類した3値画像であるTrimapを生成するTrimap生成装置として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、原画像を入力する原画像入力手段、前記背景色に基づいて、入力した前記原画像のTrimapを生成する画像領域分類手段、前記Trimapの前景領域に対応する前記原画像の色ヒストグラムに基づいて、前記Trimapを更新する色ヒストグラム判定手段、として機能させるためのプログラムである。
第3の発明のプログラムによれば、原画像の前景領域中に、背景と類似する色が存在する場合や、背景が透き通る領域が存在する場合においても、適切にクロマキー合成処理を実行することが可能なTrimapを自動的に生成することができる。
本発明によって、適切にクロマキー処理を実行するためのTrimapを全自動で生成するTrimap生成装置等を提供することができる。
本実施形態に係るクロマキー合成装置のハードウエアの構成例を示すブロック図 本実施形態に係るクロマキー合成装置の機能構成例を示すブロック図 クロマキー合成装置の記憶部が保持するデータの一例 Trimap生成処理の流れを示すフローチャート 原画像を説明する図 前景領域更新処理の流れを示すフローチャート 前景領域更新処理を説明する図 色ヒストグラム判定処理の流れを示すフローチャート 色ヒストグラム判定処理実行前のTrimapを示す図 色ヒストグラム判定処理実行後のTrimapを示す図 マトリクス内カウンタ処理の流れを示すフローチャート マトリクス内カウンタ処理を説明する図 膨張処理実行後のTrimapを示す図 アルファマッティング処理を説明する図 アルファマスクを示す図
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るクロマキー合成装置100を実現するコンピュータのハードウエア構成図である。コンピュータは、図1に示すように、例えば、制御部21、記憶部22、メディア入出力部23、通信制御部24、入力部25、表示部26、周辺機器I/F部27等が、バス28を介して接続されて構成される。
制御部21は、CPU(Central
Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。
CPUは、記憶部22、ROM、記憶媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス28を介して接続された各装置を駆動制御し、クロマキー合成装置100が行う後述する処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持する。RAMは、揮発性メモリであり、ロードしたプログラムや、データ等を一時的に保持すると共に、制御部21が各処理を行うために使用するワークエリアを備える。
記憶部22は、HDD(Hard
Disk Drive)等であり、制御部21が実行するアプリケーションプログラムや、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納されている。これらのプログラムコードは、制御部21により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて実行される。
メディア入出力部23は、例えば、CDドライブ、DVDドライブ、MOドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、等のメディア入出力装置であり、原画像等のデータの入出力を行う。
通信制御部24は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク間の通信を媒介する通信インターフェースであり、ネットワークを介して、他の装置間との通信制御を行う。
入力部25は、データ入力を行い、例えば、キーボード、マウスなどのポインティングデバイス、テンキーなどの入力装置を有する。入力されたデータを制御部21へ出力する。
表示部26は、例えば、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置と、ディスプレイ装置と連携して表示処理を実行するための論理回路(ビデオアダプタ等)で構成され、制御部21の制御により入力された表示情報をディスプレイ装置上に表示させる。
尚、入力部25と表示部26は、それらの機能が一体化した、例えば、タッチパネル付ディスプレイであっても良い。
周辺機器I/F部(インターフェース)27は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部27を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部27は、USBやIEEE1394やRS−232C等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は、有線、無線を問わない。
バス28は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
図2は、本実施形態におけるクロマキー合成装置100の機能構成例を示すブロック図である。図2に示すように、クロマキー合成装置100は、原画像入力部11、頭頂部及び顎の位置入力部12、Trimap生成部13、アルファマスク生成部14、背景画像合成部15、画像出力部16等で構成される。
クロマキー合成装置100は、Trimap生成部13によって原画像入力部11から入力された原画像のTrimapを生成し、アルファマスク生成部14によってアルファマスクと前景画像を生成し、背景合成部15によって合成画像を生成する。
原画像入力部11は、例えば、ブルーバック、グリーンバック等の概ね単一色の背景で被写体を撮影した原画像をクロマキー合成装置100に入力する。
原画像は、証明写真ボックス等の撮影場所で人物等の被写体を撮影することによって得られ、メディア入出力部23や入力部25、ネットワークを介して通信制御部24から入力されてもよく、その方法は問わない。
頭頂部及び顎の位置入力部12は、入力された原画像に基づいて、主に入力部25により、頭頂部及び顎の位置の座標値等の情報が入力される。
Trimap生成部13は、記憶部22に記憶されているアプリケーションをRAMに読み出して、制御部21が実行することにより、実現される。
Trimap生成部13は、原画像入力部11により入力された原画像に対して、頭頂部及び顎の位置入力部12により入力された情報、記憶部22に記憶されているデータ(図3参照)等を使用して、原画像の各画素を背景領域、前景領域、未知領域のいずれかに分類したTrimapを生成する。Trimap生成部13の実行するTrimap生成処理の詳細は、後述する。
アルファマスク生成部14は、記憶部22に記憶されているアプリケーションをRAMに読み出して、制御部21が実行することにより、実現される。
アルファマスク生成部14は、原画像入力部11により入力された原画像と、Trimap生成部13から取得したTrimapを元に、原画像の各画素のα値を算出し、アルファマスクと前景画像とを生成する。アルファマスク生成部14の実行する処理は、非特許文献4に記載の処理に基づくものである。詳細は後述する。
<非特許文献4> Eduardo
S.L.Gastal, Manuel M.Oliveira, Shared Sampli-ng for Real-Time Alpha Matting,
Computer Graphics Forum Volume 29(2010),
November 2
Proceedings of Eurographics 2010, pp.575-584
背景合成部15は、記憶部22に記憶されているアプリケーションをRAMに読み出して、制御部21が実行することにより、実現される。
背景合成部15は、アルファマスク生成部14から取得した前景画像と、記憶部22に記憶されている背景画像を、アルファマスク生成部13により生成されたアルファマスクに応じて合成し、合成画像を生成する。背景合成部15の実行する処理は、後述する。
画像出力部16は、画像合成部16にて合成された合成画像を、表示部26等により出力する。
なお、本発明のTrimap生成装置は、本実施形態におけるクロマキー合成装置100の機能における少なくとも原画像入力部11、頭頂部及び顎の位置入力部12、Trimap生成部13の機能によって実現されるものである。
図3は、クロマキー合成装置100の記憶部22が保持するデータの一例を示す図である。
記憶部22が保持するデータとして、例えば、原画像入力部11から入力される原画像の画像データ22a、原画像の背景色22b、後述するTrimap生成処理にて使用するマトリクスサイズ22c及び未知領域の膨張処理回数22d、Trimap生成部13により生成されるTrimap22e、アルファマスク生成部14により生成されるアルファマスク22f及び前景画像22g、背景画像合成部15にて使用する背景画像22h、Trimap生成部13及びアルファマスク生成部14が実行する処理にて使用する各種パラメータ22iである。
背景色22bとは、原画像の背景として使用されるブルーバック等の背景色の代表色であり、RGB値あるいはHSV表色系等の色相/彩度/明度の組み合わせで指定される。
[Trimap生成処理]
続いて、クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)が実行するTrimap生成処理について、図4〜図13を参照して説明する。Trimap生成処理とは、原画像のTrimapを自動で生成する処理である。
図4は、Trimap生成処理の流れを示すフローチャートである。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、原画像入力部11から原画像の入力を受付ける(ステップS101)。
図5は、原画像30の一例を示す図である。
図5に示すように、原画像30はブルーバック等を背景30bとした被写体(人物)30aを撮影した写真の画像データである。ここでは、写真を全体に漫画化してある。背景30bの代表色(背景色22b)は、記憶部22に記憶されている。
ここで、被写体30aの一部(例えば、破線で囲む部分30c)に背景30bと類似の色が含まれているとする。その場合、従来手法ではTrimapのその領域が背景領域と判定されてしまい、生成された合成画像の被写体の一部の色が抜けてしまうことがあった。本実施形態のTrimap生成処理を実行することで、前景領域(被写体30a)内の背景30bに類似する色領域においても、前景領域と判定してTrimapを生成することが可能であり、これにより適切な合成画像を得ることができる。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、頭頂部及び顎の位置入力部12から、頭頂部の位置及び顎の位置の座標値の入力を受付ける(ステップS102)。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、画像領域分類処理を実行する(ステップS103)。
画像領域分類処理とは、原画像30の各画素の色と背景色22bとを比較して、原画像30の各画素を背景領域、未知領域、前景領域のいずれかに分類してTrimapを生成する処理である。
クロマキー合成装置100は、原画像30を構成する全ての画素を入力し、各画素の色が背景色22bと類似していれば当該画素を背景領域に分類し、背景色22bとやや類似していれば当該画素を未知領域に分類し、背景色22bと類似していなければ当該画素を前景領域に分類する。色の類似性は、例えば、色空間上の距離によって判断される。背景領域とみなす色範囲の許容量、及び未知領域とみなす色範囲の許容量は予め設定されている。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、前景領域更新処理を実行する(ステップS104)。
前景領域更新処理とは、被写体30aの肌の色を特定して原画像30から肌領域を抽出して前景領域とみなす領域を特定し、ステップS103にて生成したTrimapのうち、特定された領域内の画素を全て前景領域に更新する処理である。詳細は後述する。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、色ヒストグラム判定処理を実行する(ステップS105)。
色ヒストグラム判定処理とは、ステップS104にて生成したTrimap内の前景領域の画素に基づいて色ヒストグラムを生成し、未知領域の各画素の画素値が色ヒストグラム上に存在するか否かを判定し、存在する場合には当該画素を前景領域に更新する処理である。詳細は後述する。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、マトリクス内カウンタ処理を実行する(ステップS106)。
マトリクス内カウンタ処理とは、ステップS105にて生成したTrimap内の未知領域の各画素に対し、当該画素を中心としたマトリクスサイズ22c(図3参照)のマトリクスを配置し、マトリクス内において、前景領域の画素数の占める割合が未知領域の画素数の占める割合よりも多ければ、当該画素を前景領域に更新する処理である。詳細は後述する。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS106にて生成したTrimap内の未知領域の画素に対して、膨張処理を実行してTrimapを生成し(ステップS107)、生成したTrimapを記憶部22に記憶して、処理を終了する。
膨張処理とは、未知領域の画素の周辺の、背景領域又は前景領域の画素を未知領域とする処理であり、例えば、未知領域の各画素を中心として、任意の定数によって囲まれる画素領域(例えば、3×3画素、5×5画素)内の画素を、未知領域とする処理である。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、記憶部22に記憶される未知領域の膨張処理回数22dに応じて、所定回数膨張処理を繰り返す。尚、膨張回数の値が大きい程、演算時間が増大し、高精度な結果が得られる。
以上の様に、クロマキー合成装置100は、原画像の入力を受付け、画像領域分類処理を実行して、原画像を前景領域、背景領域、未知領域に分類するTrimapを生成する。そして、クロマキー合成装置100は、生成したTrimapに対して前景領域更新処理、色ヒストグラム判定処理、マトリクス内カウンタ処理を実行することで、Trimap内の未知領域に属する画素を前景領域に更新し、膨張処理を施してTrimapを生成する。
[前景領域更新処理]
続いて、クロマキー合成装置100が、図4のステップS104にて実行する前景領域更新処理について、図6と図7を参照して説明する。
図6は、前景領域更新処理の流れを示すフローチャートである。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、原画像30の被写体30aの肌の代表色を特定する(ステップS201)。クロマキー合成装置100は、被写体30aの目の位置を元に鼻領域付近を推定し、その領域を肌の代表色とする(その領域の平均値を肌の代表色としてもよい)。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、肌の代表色と原画像30の各画素の画素値のマハラノビス距離を測定し、距離が所定値以内の画素を、被写体30aの肌色部分である肌マスクとして抽出する。(ステップS202)。
図7の(a)に、原画像30から肌マスク32aを抽出した肌マスク画像32を示す。
肌マスクを抽出する処理の詳細は、特許文献1に記載されている。
<特許文献1> 特許第5029545号
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、顔の左右幅を取得する(ステップS203)。
図7の(b)に、取得された顔の左右幅を示す。肌マスク32aの左端(左耳)33aから右端(右耳)33bまでの距離が左右幅である。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、顔の左右の中心点より上部と下部にそれぞれ楕円の半分を生成する(ステップS204)。
クロマキー合成装置100の制御部21は、図7の(b)に示すように、肌マスク32aの左右幅33a、33bから顔の中心線34と、顔の中心点36を取得し、顔の中心線34から肌マスク32aの左端33a(右端33b)までの距離に対する所定の割合(図7の(b)に示す例では、3分の2)を顔中心領域の左端37a(右端37b)とする。
クロマキー合成装置100の制御部21は、ステップS102にて入力を受付けた頭頂部の位置及び顎の位置の座標値から肌マスク32aの上端35a、顎の位置35bを取得する。
顔の中心点36の上部に、短軸の長さが顔中心領域の左右幅37a、37bで、
長軸の半分の長さが顔の中心点36から肌マスク32aの上端35aである楕円の上半分38aを描く。
顔の中心点36の下部に、短軸の長さが顔中心領域の左右幅37a、37bで、長軸の半分の長さが顔の中心点36から肌マスク32aの顎の位置35bである楕円の下半分38bを描く。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS103にて生成したTrimapに対し、ステップS204にて生成した楕円部38a、38bで囲まれる領域内の画素を前景領域に更新する(ステップS205)。
クロマキー合成装置100は、図7の(c)に示すように、楕円の上半分38aと下半分38bで囲まれる領域内の画素を、全て前景領域に更新する。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS205にて生成したTrimapに対し、被写体30aの胸元領域の画素を前景領域に更新して(ステップS205)、前景領域更新処理後のTrimapとし、記憶部22に記憶し、処理を終了する。
図7の(c)に示すように、クロマキー合成装置100は、肌マスク32aの顎の位置35bから所定のピクセル数下げた位置を胸元領域の上端39とする。胸元領域41とは、顔中心領域の左右幅37a、37bと、胸元領域の上端39と肌マスク画像32の下端とによって囲まれる領域である。クロマキー合成装置100は、胸元領域41内の画素を、全て前景領域に更新する。
[色ヒストグラム判定処理]
次に、クロマキー合成装置100が、図4のステップS105にて実行する色ヒストグラム判定処理について、図8から図10を参照して説明する。
図8は、色ヒストグラム判定処理の流れを示すフローチャートである。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS104にて生成したTrimapのうち、顎の位置から下の領域に対して、前景領域に属する画素を抽出する(ステップS301)。
図9に、色ヒストグラム判定処理実行前のTrimap44を示す。Trimap44とは、原画像30に対して前景領域更新処理(ステップS104)を施して生成したものである。Trimap44は、背景領域を黒色、前景領域を白色、未知領域を灰色で表現する。Trimap44内に、肌マスク32aの顎の位置35bから下の領域44aを示す。クロマキー合成装置100は、領域44a内画素のうち、前景領域に属する画素を抽出する。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS301にて抽出した画素に対応する原画像30の画素の画素値を入力して、色ヒストグラムを生成する(ステップS302)。
ここで画素値とは、原画像30の各画素の色を表す値であり、例えば、RGB値あるいはHSV表色系等の色相/彩度/明度の組み合わせで表される。色ヒストグラムの横軸は色のレベルを示す色番号であり、例えば、輝度レベルを0〜255で表し、縦軸はそのレベルに存在する画素数(度数)を示す。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS302にて生成した色ヒストグラムから、度数の少ない色番号を除去する(ステップS303)。除去するか否か判断するための度数の閾値は、予め設定されている。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS104にて生成したTrimapのうち、顎の位置から下の領域44aの未知領域の画素に対応する原画像30の画素の画素値を入力する(ステップS304)。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS304にて入力した画素の画素値が、ステップS303にて生成した色ヒストグラム上に存在する色番号と一致するか否かを判定する(ステップS305)。
一致する場合は(ステップS305のYES)、クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS104にて生成したTrimapに対し、入力した画素を前景領域に更新する(ステップS306)。一致しない場合は(ステップS305のNO)、クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS307に進む。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS104にて生成したTrimapのうち、顎の位置から下の領域44aにおける未知領域の画素を全て入力済みであるか否かを判定する(ステップS307)。入力済みでない場合には(ステップS307のNO)、クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS304に戻る。入力済みである場合には(ステップS307のYES)、クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、原画像30の色ヒストグラム判定処理実行後のTrimapとして、記憶部22に記憶して、処理を終了する。
なお、前述の色ヒストグラム判定処理のステップS305において、入力した画素の画素値が、生成した色ヒストグラム上に存在する色番号と一致するか否か判定するとしたが、色番号と類似する(色番号の近傍にある)か否かを判定してもよい。
図10に、色ヒストグラム判定処理実行後のTrimap45を示す。Trimap45と色ヒストグラム判定処理実行前のTrimap44(図9参照)を比較すると、Trimap44は、被写体33aの洋服部分に未知領域を示す灰色部分が多いのに対し、Trimap45は、被写体33aの洋服部分に前景領域を示す白色部分が多い。これにより、被写体33a領域のうち背景色と類似する色領域についても、前景領域として設定されたことがわかる。
[マトリクス内カウンタ処理]
次に、クロマキー合成装置100が、図4のステップS106にて実行するマトリクス内カウンタ処理について、図11から図13を参照して説明する。
図11は、マトリクス内カウンタ処理の流れを示すフローチャートである。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS105にて生成したTrimap(図10のTrimap45)のうち、未知領域に属する画素を入力する(ステップS401)。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS105にて生成したTrimap上に、ステップS401にて入力した画素を中心とした記憶部22に記憶するマトリクスサイズ(ピクセルサイズ)22cのマトリクスを生成する(ステップS402)。
図12の(a)に、注目画素50を中心とした3×3ピクセルサイズのマトリクスの例を示す。ピクセル内の“F”は、前景領域の画素であることを示し、ピクセル内の“U”は、未知領域の画素であることを示す。注目画素50とは、ステップS401にて入力した画素である。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS402にて生成したマトリクス内に、背景領域の画素があるか否かを判定する(ステップS403)。背景領域の画素がある場合には(ステップS403のYES)、クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS407に進む。
背景領域の画素がない場合には(ステップS403のNO)、クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS402にて生成したマトリクス内の未知領域(U)の画素数(ピクセル数)と前景領域(F)の画素数(ピクセル数)をカウントする。
図12の(a)に示す例では、マトリクス内の未知領域(U)の画素数は3ピクセルであり、前景領域(F)の画素数は6ピクセルである。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、未知領域(U)の画素数と前景領域(F)の画素数を比較し(ステップS405)、未知領域(U)の画素数の方が多い、または同数の場合には(ステップS405のNO)、ステップS407に進む。
前景領域(F)の画素数の方が多い場合には(ステップS405のYES)、クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS401にて入力した画素(注目画素50)を前景領域(F)に更新する(ステップS406)。
図12の(a)に示す例では、前景領域(F)の方が多いので、図12の(b)に、注目画素50を未知領域(U)から前景領域(F)に更新した後のマトリクスを示す。
クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、Trimap45の未知領域に属する全ての画素を入力済みであるか否かを判定する(ステップS407)。入力済みで無い場合には(ステップS407のNO)、クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、ステップS401に戻る。入力済みである場合には(ステップS407のYES)、クロマキー合成装置100の制御部21(Trimap生成部13)は、原画像30のマトリクス内カウンタ処理実行後のTrimapとして、記憶部22に記憶して処理を終了する。
図13は、マトリクス内カウンタ処理実行後のTrimapに、膨張処理(図4のステップS107)を施したTrimap52である。Trimap52は、クロマキー合成装置100のTrimap生成部13が、Trimap生成処理を実行して生成した原画像30のTrimap52である。Trimap52は、アルファマスク生成部14にて使用される。
[アルファマッティング処理]
続いて、クロマキー合成装置100のアルファマスク生成部14が実行するアルファマッティング処理(非特許文献4参照)について、図14を参照して説明する。
アルファマッティング処理とは、原画像30と、原画像30のTrimap52から、原画像30の前景画像と、原画像30のアルファマスクとを生成する処理である。
クロマキー合成装置100のアルファマスク生成部14は、原画像30を、Trimap52に基づいて、前景領域と背景領域と未知領域とに分割する。原画像30における未知領域の各画素の色は、アルファマッティング処理によって特定された前景領域の画素の色と背景領域の画素の色が混合した色によってモデル化される。未知領域の画素における混合比率のうち、前景領域の画素の色の比率をα値(0≦α≦1)で表す。以下、前景領域をTf、前景領域に属する画素をFと表記し、背景領域をTb、背景領域に属する画素をBと表記し、未知領域をTuと表記することとする。
クロマキー合成装置100のアルファマスク生成部14は、未知領域の各画素に対して、当該画素近傍の前景領域の画素と、当該画素近傍の背景領域の画素をサンプリングし、サンプリングされた画素の組み合わせの中から、最適な組み合わせ(F、B)とα値を推定する。クロマキー合成装置100のアルファマスク生成部14は、前景画像とアルファマスクを生成する。前景画像とは、前景領域の画素の色成分と、未知領域の各画素において選択された前景領域の画素の色成分を有する画像である。アルファマスクとは、前景領域に属する画素に対応する画素に対して「1」をラベル付し、背景領域に属する画素に対応する画素に対して「0」をラベル付し、未知領域に属する画素に対応する画素に対して算出されたα値(0≦α≦1)をラベル付した画像である。
まず、画素p∈Tuに対して、画素pの近傍の背景領域の画素と前景領域の画素をサンプリングする。画素pを起点として、任意のサンプリング回数(以下、kgとも表記)に対応するFと、kgに対応するBを探索する。画素p∈Tuに対して、サンプリングされたFとBの組合せの中から、画素pに対する最適なFとBの組合せを選択することとなる。
図14に示す画素p∈Tuを起点とする矢印60a、60b、60c、60dは、画素pに対する前景領域と背景領域のサンプルを探索する経路である。探索された前景領域の画素を黒塗りの四画形で表し、背景領域の画素を黒塗りの丸印で表す。
矢印60a、60b、60c、60d上に存在する前景領域の画素と背景領域の画素の中で、画素pから最短距離となる前景領域の1つの画素と、画素pから最短距離となる背景領域の1つの画素とがサンプリングされる。
図14に示すように、画素pを起点として、2π/kgに対応する角度毎に、前景領域と背景領域のサンプルが探索される。kgの値が大きい程、サンプリング回数が増大する。そのため、画素pに対して最終的に選択される前景領域の画素と背景領域の組み合わせ(F、B)の精度が高まるが、演算時間が増大する。
同様にして、図14に示す画素q∈Tuを起点とする矢印61a、61b、61c、61dは、画素qに対する前景領域と背景領域のサンプルを探索する経路である。探索された前景領域の画素を白抜きの四画形で表し、背景領域の画素を白抜きの丸印で表す。
続いて、クロマキー合成装置100のアルファマスク生成部14は、サンプリングされた前景領域の画素と背景領域の画素の様々な組み合わせを、様々な混合比率で混合する。そして、画素pの色をモデル化するのに最も適当な前景領域の画素(色成分)と背景領域の画素(色成分)の組み合わせと混合比率を選択する。
クロマキー合成装置100のアルファマスク生成部14は、背景領域の各画素のα値を0とし、前景領域の各画素のα値を1とし、未知領域の各画素のα値を選択した混合比率とし、α値を画素値とする画像であるアルファマスクを生成する。
図15に、アルファマッティング処理によって生成された原画像30のアルファマスク70を示す。アルファマスク70は、α=0である画素を白色、α=1である画素を黒色、0<α<1である画素を中間色で示す。
クロマキー合成装置100のアルファマスク生成部14は、前景領域の画素の色成分と、未知領域の各画素に選択された前景領域の画素の色成分を有する画像である前景画像を生成する。
[背景合成処理]
クロマキー合成装置100の背景合成部15は、アルファマッティング処理によって生成された前景画像とアルファマスク70とから、前景画像領域を切り抜いて、所望の背景画像に合成する。クロマキー合成装置100の背景合成部15は、各画素(各色成分)において、P=α・F+(1−α)・Bを算出して、画素値を決定する。Pとは合成後画像の画素値であり、αとはアルファマスク画像のα値であり、Fとは前景画像の画素値であり、Bとは所望の背景画像の画素値である。背景合成部15は、生成された合成画像を画像出力部16に出力する。
以上説明したように、クロマキー合成装置100は、原画像の前景領域中に、背景と類似する色が存在する場合や、レース、カーテン等の背景が透き通る領域が存在する場合においても、正確に領域指定されたTrimapを自動で生成し、これにより、適切な合成画像を生成することが可能となる。
人手を介してTrimapを生成する必要が無いため、例えば、証明写真ボックスなどの無人機器において、利用者を被写体とする原画像と、利用者の所望の背景画像を自動的にクロマキー合成して提供することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係るクロマキー合成装置100等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される
100………クロマキー合成装置
11………原画像入力部
12………頭頂部及び顎の位置入力部
13………Trimap生成部
14………アルファマスク生成部
15………背景画像合成部
16………画像出力部
21………制御部
22………記憶部
23………メディア入出力部
24………通信制御部
25………入力部
26………表示部
27………周辺機器I/F部
30………原画像
32………肌マスク画像
45………原画像30に色ヒストグラム判定処理を施したTrimap
52………Trimap生成処理によって生成した原画像30のTrimap
70………原画像30のアルファマスク

Claims (10)

  1. 単一の背景色で被写体を撮影した原画像を構成する各画素を、背景領域と、前記被写体の部分である前景領域と、前記背景領域又は前記前景領域のいずれに属するか不明の未知領域とに分類した3値画像であるTrimapを生成するTrimap生成装置であって、
    原画像を入力する原画像入力手段と、
    前記背景色に基づいて、入力した前記原画像のTrimapを生成する画像領域分類手段と、
    前記Trimapの前景領域に対応する前記原画像の色ヒストグラムに基づいて、前記Trimapを更新する色ヒストグラム判定手段と、
    を備えることを特徴とするTrimap生成装置。
  2. 前記被写体は、ほぼ胸のラインより上の人物であって、
    前記原画像における肌色領域を特定することによって顔領域を特定するとともに、当該顔領域の幅から胸元領域を特定し、前記画像領域分類手段の生成した前記Trimapにおける前記顔領域及び前記胸元領域に対応する画素を、前記前景領域に更新する前景領域更新手段を、さらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のTrimap生成装置。
  3. 前記色ヒストグラム判定手段は、
    前記Trimapの前記前景領域に対応する前記原画像の画素値の色ヒストグラムを生成する色ヒストグラム生成手段と、
    前記Trimapの前記未知領域に対応する前記原画像の各画素値について、色ヒストグラム上に存在する色番号と一致するか否かを判定する判定手段と、
    一致する場合は、前記Trimapにおいて、前記未知領域を構成する当該画素を前記前景領域に更新する第1の更新手段と、を備える
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のTrimap生成装置。
  4. 前記色ヒストグラム生成手段は、
    前記Trimapの前記前景領域に対応する前記原画像の画素であって、ほぼ胸のラインより上の人物である前記被写体の顎のラインより下の画素の画素値の前記色ヒストグラムを生成する
    ことを特徴とする請求項3に記載のTrimap生成装置。
  5. 前記色ヒストグラム生成手段は、
    生成した色ヒストグラム上に存在する色番号のうち、当該色番号に属する画素数の少ない色番号を、前記色ヒストグラムから除外する
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のTrimap生成装置。
  6. 前記色ヒストグラム判定手段が更新した前記Trimapに対して、前記未知領域を構成する各画素を中心とした所定の大きさのマトリクスを生成し、生成された前記マトリクス内に存在する画素を、前記前景領域、前記背景領域、及び前記未知領域のいずれに属するかを判定して、それぞれの領域ごとの画素数をカウントするマトリクス内カウンタ手段と、
    カウントされた前記前景領域の画素数が、カウントされた前記未知領域の画素数より多い場合に、前記Trimapにおいて、当該マトリクスの中心の画素を前記前景領域に更新する第2の更新手段と、をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のTrimap生成装置。
  7. 前記第2の更新手段は、
    前記マトリクス内カウンタ手段の生成した前記マトリクス内において、前記背景領域に属する画素が1以上カウントされた場合には、当該マトリクスの中心画素を変更しない
    ことを特徴とする請求項6に記載のTrimap生成装置。
  8. 更新された前記Trimapの前記未知領域に対して、所定回数膨張処理を施して、前記未知領域を膨張させる膨張手段を、さらに備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のTrimap生成装置。
  9. コンピュータが行う、単一の背景色で被写体を撮影した原画像を構成する各画素を、背景領域と、前記被写体の部分である前景領域と、前記背景領域又は前記前景領域のいずれに属するか不明の未知領域とに分類した3値画像であるTrimapを生成するTrimap生成方法であって、
    原画像を入力する原画像入力ステップと、
    前記背景色に基づいて、入力した前記原画像のTrimapを生成する画像領域分類ステップと、
    前記Trimapの前景領域に対応する前記原画像の色ヒストグラムに基づいて、前記Trimapを更新する色ヒストグラム判定ステップと、
    を含むことを特徴とするTrimap生成方法。
  10. コンピュータを、単一の背景色で被写体を撮影した原画像を構成する各画素を、背景領域と、前記被写体の部分である前景領域と、前記背景領域又は前記前景領域のいずれに属するか不明の未知領域とに分類した3値画像であるTrimapを生成するTrimap生成装置として機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    原画像を入力する原画像入力手段、
    前記背景色に基づいて、入力した前記原画像のTrimapを生成する画像領域分類手段、
    前記Trimapの前景領域に対応する前記原画像の色ヒストグラムに基づいて、前記Trimapを更新する色ヒストグラム判定手段、
    として機能させるためのプログラム。
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