JP2015039521A - 画像処理システム、超音波測定システム及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 測定結果として得られる画像に映る測定対象の位置関係を、測定者が容易に把握することができる画像処理システム、超音波測定システム及び画像処理方法の提供。【解決手段】 画像処理システムは、超音波画像に基づいて、被検体の身体が映るパノラマ画像を生成する画像生成部110と、パノラマ画像に対して画像処理を行う処理部130と、を含む。そして、処理部130は、パノラマ画像に映る身体についての身体中心線の特定処理を行い、特定した身体中心線に、パノラマ画像の画像中心線を合わせる処理を行う。【選択図】 図1
Description
本発明は、画像処理システム、超音波測定システム及び画像処理方法等に関係する。
超音波測定装置、CT(Computed Tomography)装置及びMRI(Magnetic Resonance Imaging system)装置などに代表される生体断層画像取得装置(画像処理装置、画像処理システム)を用いることで、病気を発見したり、病気の進行の様子、臓器形状の確認及び胎内や皮下組織の様子を知ったりすることができるようになった。生体断層画像を取得する発明としては、下記の特許文献1に示すような発明が開示されている。
生体断層画像の読影には専門的な知識が要求されるため、専門家ではない測定者(ノンエキスパート)だけで読影を行うことは困難であった。しかし、ハンディータイプの小型の超音波測定装置の登場などにより、ノンエキスパートだけで読影を行う機会が増加することが予想される。そのため、ノンエキスパートにとっても分かりやすいように測定結果を表示することが求められている。
本発明の幾つかの態様によれば、測定結果として得られる画像に映る測定対象の位置関係を、測定者が容易に把握することができる画像処理システム、超音波測定システム及び画像処理方法等を提供することができる。
本発明の一態様は、超音波画像に基づいて、被検体の身体が映るパノラマ画像を生成する画像生成部と、前記パノラマ画像に対して画像処理を行う処理部と、を含み、前記処理部は、前記パノラマ画像に映る前記身体についての身体中心線の特定処理を行い、特定した前記身体中心線に、前記パノラマ画像の画像中心線を合わせる処理を行う画像処理システムに関係する。
本発明の一態様では、生成したパノラマ画像に映る身体の身体中心線の特定処理を行う。そして、特定した身体中心線に、パノラマ画像の画像中心線を合わせる処理を行い、身体中心線と画像中心線とが一致したパノラマ画像を生成する。
よって、測定結果として得られる画像に映る測定対象の位置関係を、測定者が容易に把握することができる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記身体中心線に交差する方向を第1の方向とし、前記第1の方向の反対方向を第2の方向とした場合に、前記身体中心線から前記第1の方向への前記パノラマ画像の長さと、前記身体中心線から前記第2の方向への前記パノラマ画像の長さとが、同じ長さになるように、前記パノラマ画像を切り取る処理を行ってもよい。
これにより、身体中心線と画像中心線を一致させる処理と、パノラマ画像の長さを調整する処理を同時に行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記身体中心線に、前記パノラマ画像の画像中心線を合わせる処理を行った後に、前記身体中心線に交差する第1の方向での前記パノラマ画像の長さの調整処理を行ってもよい。
これにより、身体中心線と画像中心線との位置合わせ処理を行った後に、パノラマ画像の長さの調整処理を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、測定者が入力した入力情報に基づいて、前記パノラマ画像の長さの調整処理を行ってもよい。
これにより、例えば身体中心線と画像中心線が一致しており、過去に生成したパノラマ画像と長さが一致しているパノラマ画像を生成すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記パノラマ画像に映る生体組織の組織境界の検出処理を行い、前記組織境界の前記検出処理の結果に基づいて、前記身体中心線の前記特定処理を行ってもよい。
これにより、計算量を抑えつつ、身体中心線を特定すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記パノラマ画像のAモード波形データにおいて、前記組織境界に対応するピークを求めて、測定箇所表面から、求めた前記ピークまでの深さ方向での距離を算出し、前記距離に基づいて、前記身体中心線の前記特定処理を行ってもよい。
これにより、複雑な計算を行わずに、身体中心線を特定すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記パノラマ画像において仮想中心線を設定し、前記仮想中心線によって区分けされる第1の領域の画像と及び第2の領域の画像のマッチング処理を行って、前記マッチング処理の結果に基づいて、前記身体中心線を特定してもよい。
これにより、測定対象の形状に関わらず、身体中心線を特定すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記パノラマ画像を表示するパノラマモードと、前記超音波画像を表示する通常モードのいずれかのモードに、表示モードを切り替えるモード切り替え処理を行ってもよい。
これにより、表示モードがパノラマモードに設定された場合には、パノラマ画像を表示し、表示モードが通常モードに設定された場合には、超音波画像を表示すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記表示モードが前記パノラマモードに設定されている場合に、前記身体中心線と前記画像中心線が一致した前記パノラマ画像を表示する対称モードと、前記身体中心線と前記画像中心線が一致していない前記パノラマ画像を表示する非対称モードのいずれかのモードに、前記表示モードを切り替える前記モード切り替え処理を行ってもよい。
これにより、表示モードが対称モードに設定された場合に、身体中心線と画像中心線とが一致したパノラマ画像を表示し、表示モードが非対称モードに設定された場合には、身体中心線と画像中心線とが一致していないパノラマ画像を表示すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、生成された複数のパノラマ画像の登録処理を行い、登録された前記複数のパノラマ画像の比較処理を行ってもよい。
これにより、登録されたパノラマ画像を比較すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記比較処理として、前記被検体の生体組織の厚さを比較する処理を行ってもよい。
これにより、被検体の体質変化として、各生体組織の厚さの変化を検出すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記パノラマ画像は、前記被検体の腹筋が映る画像であり、前記身体中心線は、左腹筋と右腹筋の境界線であってもよい。
これにより、腹部の測定結果として、身体中心線と画像中心線とが一致したパノラマ画像を表示すること等が可能になる。
また、本発明の他の態様では、前記画像処理システムを含む超音波測定システムに関係する。
また、本発明の他の態様では、超音波画像に基づいて、被検体の身体が映るパノラマ画像を生成する画像処理方法であって、前記パノラマ画像に映る前記身体の身体中心線と、前記パノラマ画像の画像中心線と、が合わされた前記パノラマ画像を生成する画像処理方法に関係する。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.本実施形態の手法
超音波測定装置、CT(Computed Tomography)装置及びMRI(Magnetic Resonance Imaging system)装置などに代表される生体断層画像取得装置(画像処理装置、画像処理システム)を用いることで、病気を発見したり、病気の進行の様子、臓器形状の確認及び胎内や皮下組織の様子を知ったりすることができるようになった。
超音波測定装置、CT(Computed Tomography)装置及びMRI(Magnetic Resonance Imaging system)装置などに代表される生体断層画像取得装置(画像処理装置、画像処理システム)を用いることで、病気を発見したり、病気の進行の様子、臓器形状の確認及び胎内や皮下組織の様子を知ったりすることができるようになった。
このような生体断層画像の読影には専門的な知識が要求されるため、医師などの専門家ではない測定者(ノンエキスパート)だけで読影を行うことは困難であった。しかし、ハンディータイプの小型の超音波測定装置の登場により、皮下脂肪や筋肉等をノンエキスパートだけで測定して、読影する機会が増加することが予想される。測定者がノンエキスパートである場合には、表示される超音波画像に測定対象のどの部分が映っているかを判別し、測定対象の全体像を把握すること自体も困難である。そのため、ノンエキスパートにとっても分かりやすいように測定結果を表示することが求められている。
このような課題を受け、例えば特許文献1に示すような発明がなされている。特許文献1において開示される発明では、超音波プローブを左右方向に移動しながら取得する複数の超音波画像からパノラマ画像を生成し、生成したパノラマ画像を表示する。これにより、測定者がノンエキスパートであっても、測定対象の全体像を把握することが比較的容易になる。
しかし、測定結果としてパノラマ画像を表示する場合であっても、測定対象の全体像を把握しにくいことがある。例えば、腹部や甲状腺などの左右方向に対称(略対称)な生体組織が、パノラマ画像では左右対称(略左右対称)に映っていない場合である。すなわち、パノラマ画像に映る生体組織の中心線(身体中心線)と、パノラマ画像の中心線(画像中心線)とがずれている場合である。逆に、測定対象が左右対称な生体組織であり、パノラマ画像における身体中心線と画像中心線とが一致している場合には、パノラマ画像における測定対象の各部の位置関係を認識しやすく、測定対象の全体像を容易に把握することができる。
そこで、本実施形態の画像処理システム等は、身体中心線と画像中心線とが一致したパノラマ画像を生成する。これにより、測定結果として得られる画像に映る測定対象の位置関係を、測定者が容易に把握することが可能になる。すなわち、測定者がノンエキスパートである場合でも、測定対象の全体像をより容易に把握することが可能になる。
2.システム構成例
次に、本実施形態の画像処理システムの詳細な構成例を図1を用いて説明する。画像処理システムは、例えば超音波測定システム(超音波測定装置、広義には電子機器)である。以下では、画像処理システムが超音波測定システムである場合を例にとって説明するが、これに限定されない。
次に、本実施形態の画像処理システムの詳細な構成例を図1を用いて説明する。画像処理システムは、例えば超音波測定システム(超音波測定装置、広義には電子機器)である。以下では、画像処理システムが超音波測定システムである場合を例にとって説明するが、これに限定されない。
画像処理システム(超音波測定システム)は、画像生成部110と、処理部130と、記憶部150と、報知情報出力部170と、送受信部105と、超音波プローブ200と、表示部300と、を含む。なお、画像処理システムは、図1の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加したりするなどの種々の変形実施が可能である。また、本実施形態の画像処理システムの一部又は全部の機能は、通信により接続されたサーバーにより実現されてもよい。
次に各部で行われる処理について説明する。
まず、送受信部105は、超音波トランスデューサーデバイスに対して超音波の送受信制御を行う。例えば送受信部105は、送信パルス発生器と、送信遅延回路と、送受信切替スイッチと、受信遅延回路と、フィルター回路と、メモリーと、A/D変換回路等を含む。
次に、画像生成部110は、送受信部105から得られる超音波の受信信号(超音波信号)に基づいて、被検体の身体が映る超音波画像を生成する。
例えば、画像生成部110は、超音波の受信信号の振幅を主として解析して、被検体の内部構造を画像化したB(Brightness)モード画像(生体断層画像)のデータを生成する。Bモード画像データとは、超音波のA(Amplitude)モード波形における振幅を点の明るさ(輝度)として表した画像データのことをいう。このようなBモード画像データを生成する場合には、画像生成部110は、例えば検波処理部と、対数変換処理部と、ゲイン・ダイナミックレンジ調整部と、STC(Sensitivity Time Control)と、DSC(Digital Scan Converter)と、を含む。
また、画像生成部110は、生成した超音波画像に基づいて、パノラマ画像を生成する。パノラマ画像生成処理(パノラマ合成処理)では、複数の超音波画像を特徴点などによって対応付け、幾何変換して一枚の画像に合成する。特徴点の抽出と対応付けには、SIFT(Scale-Invariant Feature Transform)やSURF(Speeded Up Robust Feature)などの手法を用いる。ただし、これらに限定されず任意の手法で行ってよく、例えば他にもテンプレートによるマッチング処理などを行ってもよい。そして、SIFT等により対応付けられた特徴点のペアから、RANSAC(RANdom SAmple Consensus)などの手法を用いて、幾何変換行列を推定する。
そして、処理部130は、パノラマ画像に対して画像処理を行う。処理部130が行う画像処理の詳細については後述する。なお、画像生成部110及び処理部130の機能は、各種プロセッサー(CPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
次に、記憶部150は、超音波画像やパノラマ画像を記憶する。また、記憶部150は、画像生成部110及び処理部130等のワーク領域になるものであってもよく、その機能はRAM等のメモリーやHDDなどにより実現できる。
さらに、報知情報出力部170は、処理部130の画像処理の結果に基づいて、表示部300に報知情報を出力する。報知情報は、例えばパノラマ画像、超音波画像及び文字情報等である。また、報知情報出力部170は、例えば有線及び無線の少なくとも一方を含むネットワークを介して表示部300と通信を行う通信部(インターフェース部)であってもよい。
また、超音波プローブ200は、超音波トランスデューサーデバイスを含む。
そして、超音波トランスデューサーデバイスは、走査面に沿って対象物をスキャンしながら、対象物に対して超音波ビームを送信すると共に、超音波ビームを送信したことにより得られる超音波エコーを受信する。圧電素子を用いるタイプを例にとれば、超音波トランスデューサーデバイスは、複数の超音波トランスデューサー素子(超音波素子アレイ)と、複数の開口がアレイ状に配置された基板とを有する。そして、超音波トランスデューサー素子としては、薄手の圧電素子と金属板(振動膜)を貼り合わせたモノモルフ(ユニモルフ)構造を用いたものを用いる。超音波トランスデューサー素子(振動素子)は、電気的な振動を機械的な振動に変換するものであるが、この場合には、圧電素子が面内で伸び縮みすると貼り合わせた金属板(振動膜)の寸法はそのままであるため反りが生じる。従って、圧電体膜に交流電圧を印加することで、振動膜が膜厚方向に対して振動し、この振動膜の振動により超音波が放射される。なお、圧電体膜に印加される電圧は、例えば10〜30Vであり、周波数は例えば1〜10MHzである。
また、超音波トランスデューサーデバイスでは、近隣に配置された数個の超音波トランスデューサー素子で一つのチャンネルを構成し、1回に複数のチャンネルを駆動しながら、超音波ビームを順次移動させるものであってもよい。
なお、超音波トランスデューサーデバイスとしては、圧電素子(薄膜圧電素子)を用いるタイプのトランスデューサーを採用できるが、本実施形態はこれに限定されない。例えばc‐MUT(Capacitive Micro-machined Ultrasonic Transducers)などの容量性素子を用いるタイプのトランスデューサーを採用してもよいし、バルクタイプのトランスデューサーを採用してもよい。
そして、表示部300は、報知情報出力部170から取得された報知情報を表示する。なお、表示部300は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ、電子ペーパーなどにより実現できる。
ここで、本実施形態の画像処理システムが超音波測定装置(超音波測定システム)である場合の具体的な機器構成の例を、図2(A)〜図2(C)に示す。図2(A)はハンディータイプの超音波測定装置の例であり、図2(B)は据置タイプの超音波測定装置の例である。図2(C)は超音波プローブ200が本体に内蔵された一体型の超音波測定装置の例である。
図2(A)及び図2(B)の超音波測定装置は、超音波プローブ200と超音波測定装置本体101(広義には電子機器本体)を含み、超音波プローブ200と超音波測定装置本体101はケーブル210により接続される。また、超音波プローブ200の先端部分には、プローブヘッド220が設けられており、超音波測定装置本体101には、画像を表示する表示部300が設けられている。図2(C)では、表示部300を有する超音波測定装置本体101に超音波プローブ200が内蔵されている。図2(C)の場合、超音波測定装置は、例えばスマートフォンなどの汎用の携帯情報端末により実現できる。
3.処理の詳細
まず、本実施形態の測定対象の一例として、被検体(人間)の腹部(腹直筋)を図3(A)に示し、その際の被検体の腹部の断面図(エコー画像)を図3(B)に示す。図3(A)のように、超音波プローブPBを腹部に押し付けた場合には、図3(B)に示す測定領域EAの生体組織(生体組織層)の解析処理が行われる。なお、生体組織層とは、例えば脂肪層、筋肉層、骨、内臓及び血管等のことを指す。
まず、本実施形態の測定対象の一例として、被検体(人間)の腹部(腹直筋)を図3(A)に示し、その際の被検体の腹部の断面図(エコー画像)を図3(B)に示す。図3(A)のように、超音波プローブPBを腹部に押し付けた場合には、図3(B)に示す測定領域EAの生体組織(生体組織層)の解析処理が行われる。なお、生体組織層とは、例えば脂肪層、筋肉層、骨、内臓及び血管等のことを指す。
また、超音波画像の表示方法は数種類あり、超音波の受信信号における振幅を輝度に変換して2次元画像として表示するBモードと呼ばれる方法と、超音波の振幅をグラフとして描くAモードと呼ばれる方法がある。具体的に、Bモード画像の一例を図4(A)に示し、Aモード波形の一例を図4(B)に示す。図4(A)のBモード画像では、縦軸が被検体の表層面(測定箇所表面)からの深さを表しており、横軸が被検体の表層面での位置を表している。一方で、図4(B)のAモード波形は、図4(A)のBモード画像中の破線L1部分の輝度値を表しており、縦軸は表層面からの深さを表す。なお、前述したように、一般的なAモード波形の横軸は、受信信号の振幅強度(受信強度)を表すが、図4(B)の例では振幅を輝度値に変換した値を用いている。このようなBモード画像やAモード波形を解析することにより、皮下脂肪層と筋肉層との境界はBD1であり、筋肉層と内臓との境界はBD2であると判別すること等が可能である。
次に、図5のフローチャートを用いて、本実施形態の処理の流れについて説明する。
まず、画像生成部110が、測定対象である被検体の身体(生体組織)が映る超音波画像を複数取得する(S101)。例えば、図6(A)に示すような超音波画像SIM1〜超音波画像SIM6を取得する。ここでは、測定対象が人間の腹部である場合について説明するが、これに限定されない。
ここで取得される超音波画像は、前述したように超音波プローブ200を移動させながら超音波の送受信処理を行い、受信した超音波の受信信号に基づいて生成された画像である。ただし、本実施形態の画像処理システムは、超音波プローブ200を含まないサーバー等により実現されることもある。この場合には、超音波画像は他の装置により生成された画像であってもよい。
次に、画像生成部110が、取得した複数の超音波画像からパノラマ画像を生成する(S102)。パノラマ画像生成処理は、前述した方法により行う。例えば、図6(A)に示す複数の超音波画像SIM1〜SIM6から、図6(B)に示すパノラマ画像PIM1を生成する。
そして、処理部130が、生成したパノラマ画像に映る身体の身体中心線の特定処理を行う(S103)。ここで、ステップS102で生成したパノラマ画像PIM1は、人間の腹部が映る画像であり、より具体的には図7(A)に示すように、上から皮膚層SK、皮下脂肪層SF、右腹筋RAM、左腹筋LAM及び内臓脂肪層IOFが映っている。このように、人間の腹部は、右腹筋RAMと左腹筋LAMとの境界線を軸として、線対称(略線対称)になっている。そのため、右腹筋RAMと左腹筋LAMとの境界線を身体の身体中心線として特定することができる。例えば、図7(B)に示すように、身体中心線BCLが特定できる。なお、身体中心線の特定処理の詳細については後述する。
次に、特定した身体中心線と、パノラマ画像の画像中心線との位置合わせ処理を行い(S104)、位置合わせ処理の結果に基づいて、パノラマ画像の長さの調整処理を行う(S105)。例えば、図7(B)のパノラマ画像PIM1では、画像中心線がICL1であるため、身体中心線BCLと位置がずれている。このような場合にパノラマ画像の長さの調整処理を行って、図7(C)に示すように、身体中心線BCLと画像中心線ICL2を一致させ、身体中心線BCLを対称軸とした左右対称なパノラマ画像PIM2を生成する。以上で処理を終了する。
以上のように、本実施形態の画像処理システムは、図1に示すように、超音波画像に基づいて、被検体の身体が映るパノラマ画像を生成する画像生成部110と、パノラマ画像に対して画像処理を行う処理部130と、を含む。そして、処理部130は、パノラマ画像に映る身体についての身体中心線の特定処理を行い、特定した身体中心線に、パノラマ画像の画像中心線を合わせる処理を行う。
ここで、パノラマ画像とは、通常の超音波画像よりも、画像の横サイズ及び縦サイズの少なくとも一方が大きい画像のことを指す。また、パノラマ画像は、通常の超音波画像よりも、撮像範囲(画角)が広い(大きい)画像とも言える。パノラマ画像は、例えば、図6(B)の画像PIM1などであり、複数の超音波画像を合成することにより生成される。
また、身体中心線(身体基準線)は、例えばパノラマ画像において、その線を対称軸とした場合に、パノラマ画像に映る被検体の身体が線対称(略線対称)になるような線(基準線)である。例えば、図7(B)のパノラマ画像PIM1の例では、直線BCLを身体中心線として特定している。なお、被検体の腹部や甲状腺などは左右対称な生体組織であるが、完全に左右対称であるとは限らない。そのため、身体中心線を対称軸としてパノラマ画像を折り返してマッチング処理を行い、マッチング度(相関値)を算出した際に、マッチング度が所与の閾値以上である場合には、左右対称であるものとみなしてよい。なお、身体中心線の特定処理については、後に詳述する。
さらに、画像中心線(画像基準線)は、例えばパノラマ画像の中心(略中心)を表す線(基準線)である。画像中心線は、パノラマ画像の縦軸又は横軸に平行であって、パノラマ画像を同じ面積(略同じ面積)の二つの領域に分ける直線であるとも言える。例えば、画像中心線は、図7(B)のパノラマ画像PIM1では直線ICL1であり、同じく図7(C)のパノラマ画像PIM2では直線ICL2である。また、図7(A)〜図7(C)では、パノラマ画像の全体に被検体の身体が映っているが、場合によっては、パノラマ画像の一部に文字情報や他の画像等を重畳して表示したり、一部に余白を残したりする場合もある。この場合には、パノラマ画像において被検体の身体が主に映っている領域での中心線を、画像中心線として特定してもよい。さらに、パノラマ画像において、基準となる線(画像基準線)が決まっている場合には、画像基準線と身体中心線とを一致させる処理を行ってもよい。この場合には、画像基準線は、必ずしもパノラマ画像の中心線と正確に一致しなくてもよい。
このように本実施形態では、超音波画像に基づいて、被検体の身体が映るパノラマ画像を生成する。そして、パノラマ画像に映る身体の身体中心線の特定処理を行い、特定した身体中心線に、パノラマ画像の画像中心線を合わせる処理を行う。なお、身体中心線に、パノラマ画像の画像中心線を合わせる処理については、後に詳述する。
よって、身体中心線と画像中心線とが一致したパノラマ画像を生成することができる。そして、測定結果として、身体中心線と画像中心線とが一致したパノラマ画像(例えば図7(C)のパノラマ画像PIM2)を表示部300に表示することが可能になる。
そのため、例えば図6(A)の超音波画像SIM1〜超音波画像SIM6や、図7(A)のパノラマ画像PIM1を表示する場合よりも、測定対象の位置関係を測定者が容易に把握することができる。
以上のように、測定者がノンエキスパートである場合でも、測定結果として得られる画像(パノラマ画像)における測定対象の位置関係を、より容易に把握することが可能となる。
具体的に説明すると、図7(A)のパノラマ画像PIM1では、身体中心線BCLが画像中心線ICL1と一致していないため、測定者がノンエキスパートである場合には、左右対称な生体組織である腹部を測定しているにも関わらず、一見すると左腹筋LAMと右腹筋RAMが左右対称になっておらず、どの領域がどの生体組織を表すかが分からなくなってしまうことがある。これに対して、図7(C)のパノラマ画像PIM2では、身体中心線BCLが画像中心線ICL2と一致しており、左右対称になっているため、右側中央の領域に映っているのが左腹筋LAMであり、左側中央の領域に映っているのが右腹筋RAMであるなどと、容易に認識することができる。図6(A)の各超音波画像(SIM1〜SIM6)を表示する場合と比べた時にはさらに顕著である。
以下では、本実施形態の各処理の詳細についてまとめる。
次に、身体中心線に画像中心線を合わせる処理について説明する。この処理としては、主に二種類の方法が考えられる。
まず、一つ目の方法として、身体中心線と画像中心線とが一致するように、パノラマ画像を切り取る方法がある。
すなわち、処理部130は、身体中心線に交差(直交)する方向を第1の方向とし、第1の方向の反対方向を第2の方向とした場合に、身体中心線から第1の方向へのパノラマ画像の長さと、身体中心線から第2の方向へのパノラマ画像の長さとが、同じ長さになるように、パノラマ画像を切り取る処理を行ってもよい。
ここで、第1の方向とは、身体中心線に交差する方向のことをいう。より具体的には、第1の方向は、身体中心線に直交(略直交)する方向である。例えば、図7(B)及び図7(C)の例では、矢印DR1により表される方向である。
また、第2の方向とは、第1の方向の反対(略反対)の方向のことをいう。例えば、図7(B)及び図7(C)の例では、矢印DR2により表される方向である。なお、身体中心線は、被検体によっては、パノラマ画像の縦軸又は横軸と平行にならない場合もある。この場合には、第1の方向及び第2の方向は、身体中心線と交差し、パノラマ画像の縦軸又は横軸と平行な方向であってもよい。
次に、身体中心線から第1の方向へのパノラマ画像の長さとは、例えば図7(B)ではL1である。また、身体中心線から第2の方向へのパノラマ画像の長さとは、例えば図7(B)ではL2である。そして、この二つの長さが、図7(C)に示すように同じ長さ(略同じ長さ)L3になるように、パノラマ画像を切り取る処理を行う。
これにより、身体中心線と画像中心線を一致させる処理と、パノラマ画像の長さを調整する処理を同時に行うこと等が可能になる。すなわち、図5のステップS104とステップS105の処理を一度に行うことができる。本処理は、実装が簡単であり、処理量も小さい点で優れている。
また、二つ目の方法として、身体中心線に画像中心線を合わせる処理と、パノラマ画像の長さの調整処理を別々に行う方法がある。
すなわち、処理部130は、身体中心線に、パノラマ画像の画像中心線を合わせる処理を行った後に、身体中心線に交差(直交)する第1の方向でのパノラマ画像の長さの調整処理を行ってもよい。
例えば、身体中心線に画像中心線を合わせる処理としては、身体中心線に対する画像中心線の相対位置を算出する処理などを行う。そして、算出した相対位置に基づいて、パノラマ画像の長さの調整処理を行う。
これにより、身体中心線と画像中心線との位置合わせ処理を行った後に、パノラマ画像の長さの調整処理を行うこと等が可能になる。例えば、位置合わせ処理の途中経過を確認したい場合などに有用である。
また、超音波プローブを用いてパノラマ画像を生成する場合には、パノラマ画像の長さが超音波プローブの移動距離に応じて決まるため、各回で生成されるパノラマ画像の長さが異なってしまい、過去に生成したパノラマ画像と比較し辛いことがあった。
そこで、処理部130は、測定者が入力した入力情報に基づいて、パノラマ画像の長さの調整処理を行ってもよい。
ここで、入力情報とは、パノラマ画像の長さそのものであってもよいし、測定部位を表す情報(測定部位情報)などであってもよい。例えば、入力情報として測定部位情報を取得した場合には、処理部130は、測定部位情報に関連付けて記憶されているパノラマ画像の長さを記憶部150から取得してもよい。また、入力した入力情報は、次回の測定でも継続して用いても良い。
これにより、例えば身体中心線と画像中心線が一致しており、過去に生成したパノラマ画像と長さが一致しているパノラマ画像を生成すること等が可能になる。その結果、過去に生成したパノラマ画像との比較を容易にすること等が可能になる。
また、パノラマ画像は、被検体の腹筋が映る画像であってもよい。そして、身体中心線は、左腹筋と右腹筋の境界線であってもよい。
これにより、腹部の測定結果として、身体中心線と画像中心線とが一致したパノラマ画像を表示すること等が可能になる。
次に、身体中心線の特定処理の詳細について説明する。ここでは、身体中心線の特定処理として、二つの方法について説明する。ただし、身体中心線の特定処理は、これらに限定されず、任意の方法により行ってよい。
まず、第1の方法として、生体組織の組織境界の形状に基づいて、身体中心線を特定する方法がある。
すなわち、処理部130は、パノラマ画像に映る生体組織の組織境界の検出処理を行い、組織境界の検出処理の結果に基づいて、身体中心線の特定処理を行ってもよい。
これにより、計算量を抑えつつ、身体中心線を特定すること等が可能になる。
具体的には、生体組織の組織境界の検出処理として、処理部130は、パノラマ画像のAモード波形データにおいて、組織境界に対応するピークを求めてもよい。そして、処理部130は、測定箇所表面から、求めたピークまでの深さ方向での距離を算出し、距離に基づいて、身体中心線の特定処理を行ってもよい。
ここで、Aモード波形データのピークとは、Aモード波形データの振幅(又は輝度値)の極値のことをいう。本例では、Aモード波形データのピークのうち、組織境界に対応するピークを検出する。例えば前述した図4(B)の例では、BD1及びBD2により指し示される点などのことである。
ここで、図8(A)及び図8(B)を用いて具体例を説明する。図8(A)には、人間の腹部が映るパノラマ画像PIMのAモード波形データを用いて、組織境界の検出処理を行った結果を模式図で示す。Aモード波形データにおける組織境界に対応するピークは、組織境界のある1点を表すにすぎないが、連続するAモード波形データにおいてピーク検出を行い、検出したピークを繋げると図8(A)に示すような組織境界を描くことができる。図8(A)の例では、皮膚と皮下脂肪層との境界線SLと、皮下脂肪層と筋肉層との境界線AMLと、筋肉層と内臓脂肪層との境界線IOLが検出されている。
次に、図8(A)のパノラマ画像PIMの横軸をx軸とし、図8(A)における測定箇所表面からの距離(パノラマ画像PIMの深さ方向の距離)をy軸としたグラフを、図8(B)に示す。そして、測定箇所表面から境界線AMLまでの距離を、図8(B)のグラフにプロットする。一般的に、測定対象が人間の腹部である場合には、測定箇所表面から、皮下脂肪層と筋肉層との境界線までの距離は、左腹筋と右腹筋の境界部分において最大になる。そのため、図8(B)のグラフにおいて、y軸の値が最大となる点(x1、y1)を特定し、x=x1で表される直線を身体中心線として特定する。なお、y軸の値が最大となる点を探索する際には、パノラマ画像の画像中心線を中心とした所与の範囲(例えば、パノラマ画像全体の20%の領域)でのみ探索を行ってもよい。
これにより、複雑な計算を行わずに、身体中心線を特定すること等が可能になる。なお、生体組織の組織境界の検出処理は、前述した方法には限定されず、任意の方法により行ってよい。
ただし、第1の方法は、計算量は少ないものの、測定対象の形状に依存するため、被検体によっては上手く身体中心線を特定できない場合もある。
そこで、第2の方法として、仮想中心線によって区分けされる第1の領域と第2の領域とのマッチング処理を行い、最もマッチング度が高い仮想中心線を身体中心線として特定する方法がある。
すなわち、処理部130は、パノラマ画像において仮想中心線を設定し、仮想中心線によって区分けされる第1の領域の画像と及び第2の領域の画像のマッチング処理を行って、マッチング処理の結果に基づいて、身体中心線を特定してもよい。
ここで、図9(A)〜図9(D)を用いて具体例を説明する。まず、第1の方法と同様に、人間の腹部が映るパノラマ画像のAモード波形データを用いて、組織境界の検出処理を行う。図9(A)において、その結果をパノラマ画像PIMの模式図により示す。図9(A)の例では、図8(A)と同様に、皮膚と皮下脂肪層との境界線SLと、皮下脂肪層と筋肉層との境界線AMLと、筋肉層と内臓脂肪層との境界線IOLが検出されている。
そして、図9(A)に仮想中心線を設定する。仮想中心線とは、身体中心線の探索(特定処理)に用いる仮の身体中心線のことである。例えば、仮想中心線Aを設定した場合には、図9(B)に示すように、仮想中心線Aによりパノラマ画像PIMが第1の領域AR1と第2の領域AR2に区切られる。
そして、図9(C)に示すように、仮想中心線Aを軸に、第1の領域AR1を折り返し、第2の領域AR2に重畳させて、第1の領域AR1の画像と及び第2の領域AR2の画像のマッチング処理を行う。
マッチング処理では、重複する各画素において画素値(又は輝度値)の積を算出し、算出した積の総和を、その仮想中心線におけるマッチング度(相関値)として算出する処理を行う。なお、本マッチング処理では、境界線上の画素の画素値を1とし、それ以外の画素の画素値を0とする。また、重複していない画素についてはマッチング処理の対象外とする。
次に、算出したマッチング度を図9(D)のグラフにプロットする。図9(D)のグラフは、図9(A)のパノラマ画像PIMの横軸をx軸とし、マッチング処理において算出したマッチング度をy軸としたグラフである。例えば、仮想中心線Aのマッチング度yAは、点(xA、yA)にプロットされる。
そして、図9(A)のパノラマ画像PIMの左端から仮想中心線を設定し、仮想中心線を矢印DRの方向に移動させながら、以上の処理を順次行う。
最後に、図9(D)のグラフにおいて、マッチング度が最大になる点(xB、yB)を特定し、x=xBで表される仮想中心線Bを身体中心線として特定する。なお、以上の処理は、第1の方法と同様に、画像中心線を中心とした所与の範囲(例えば、パノラマ画像全体の20%の領域)でのみ行ってもよい。
以上のような処理を行うため、第2の方法は測定対象の形状に依存しない。これにより、測定対象の形状に関わらず、身体中心線を特定すること等が可能になる。
さて、測定者がノンエキスパートである場合には特に、一枚のパノラマ画像を見ても、トレーニングなどによる体質変化を把握することが難しい。そのため、過去のパノラマ画像と比較できることが望ましい。
そこで、処理部130は、生成された複数のパノラマ画像の登録処理を行い、登録された複数のパノラマ画像の比較処理を行ってもよい。
これにより、登録されたパノラマ画像を比較すること等が可能になる。また、生成された全てのパノラマ画像を比較するのではなく、登録されたパノラマ画像だけを比較すること等が可能になる。そのため、例えばトレーニング開始前と現在の二枚のパノラマ画像を比較して、トレーニングの効果を確認することなどが容易になる。
また、登録されたパノラマ画像をサーバー等の記憶部に記憶すること等も可能になる。その結果、ネットワークを介して記憶部に接続されたPC(Personal Computer)などを用いてパノラマ画像を比較すること等が可能になる。また、他のサーバー等にパノラマ画像を記憶すれば、画像処理システムに比較用のパノラマ画像を記憶し続けなくてもよくなり、記憶容量を有効に利用すること等が可能になる。
また、処理部130は、比較処理として、被検体の生体組織の厚さを比較する処理を行ってもよい。
これにより、被検体の体質変化として、各生体組織の厚さの変化を検出すること等が可能になる。例えば、脂肪層の薄くなれば、脂肪が減り、筋肉層が厚くなれば、筋肉が増えたことなどが分かる。
また、測定者は常にパノラマ画像を確認したいとは限らず、場合によっては通常の超音波画像(例えば図6(A)のSIM1〜SIM6)を確認したい場合もある。
そこで、処理部130は、パノラマ画像を表示するパノラマモードと、超音波画像を表示する通常モードのいずれかのモードに、表示モードを切り替えるモード切り替え処理を行ってもよい。
本例では、表示モードがパノラマモードに設定された場合に、パノラマ画像を生成し、表示モードが通常モードに設定された場合には、超音波画像のみを生成し、パノラマ画像を生成しなくてもよい。他にも、表示モードがパノラマモードであっても、通常モードであっても、パノラマ画像を生成し、超音波画像とパノラマ画像の両方を記憶しておき、表示モードに応じて、表示する画像を切り替えてもよい。
これにより、表示モードがパノラマモードに設定された場合には、パノラマ画像を表示し、表示モードが通常モードに設定された場合には、超音波画像を表示すること等が可能になる。
同様にして、測定者は常に身体中心線と画像中心線とが一致したパノラマ画像(例えば図7(C)のPIM2)を確認したいとは限らず、場合によっては超音波プローブの実際の移動距離に対応したパノラマ画像(例えば図7(A)のPIM1)を確認したい場合もある。
そこで、処理部130は、表示モードがパノラマモードに設定されている場合に、身体中心線と画像中心線が一致したパノラマ画像を表示する対称モードと、身体中心線と画像中心線が一致していないパノラマ画像を表示する非対称モードのいずれかのモードに、表示モードを切り替えるモード切り替え処理を行ってもよい。
本例では、表示モードが対称モードに設定された場合に、パノラマ画像の身体中心線と画像中心線とを合わせる処理を行い、表示モードが非対称モードに設定された場合には、パノラマ画像を生成するが、身体中心線と画像中心線とを合わせる処理を行わなくてもよい。他にも、表示モードが対称モードであっても、非対称モードであっても、パノラマ画像の身体中心線と画像中心線とを合わせる処理を行い、中心線を合わせる処理の前後のパノラマ画像を記憶しておき、表示モードに応じて、表示する画像を切り替えてもよい。
これにより、表示モードが対称モードに設定された場合に、身体中心線と画像中心線とが一致したパノラマ画像を表示し、表示モードが非対称モードに設定された場合には、身体中心線と画像中心線とが一致していないパノラマ画像を表示すること等が可能になる。
4.変形例
また、他の実施形態の画像処理方法は、超音波画像に基づいて、被検体の身体が映るパノラマ画像を生成する画像処理方法であって、パノラマ画像に映る身体の身体中心線と、パノラマ画像の画像中心線とが合わされたパノラマ画像を生成する。
また、他の実施形態の画像処理方法は、超音波画像に基づいて、被検体の身体が映るパノラマ画像を生成する画像処理方法であって、パノラマ画像に映る身体の身体中心線と、パノラマ画像の画像中心線とが合わされたパノラマ画像を生成する。
例えば、超音波プローブを移動させながら、複数の超音波画像を取得し、取得した複数の超音波画像の中から、身体の中心が映る超音波画像を選択する。そして、選択した超音波画像の前に取得した超音波画像と、選択した超音波画像の後に取得した超音波画像とを、同じ数だけ選択する。そして、選択した全ての超音波画像を用いて、パノラマ合成処理を行い、パノラマ画像を生成する。その結果、身体の身体中心線と、画像の画像中心線とが(略)一致したパノラマ画像を生成することができる。
これによっても、測定者がノンエキスパートである場合でも、測定結果として得られる画像(パノラマ画像)における測定対象の位置関係を、より容易に把握することが可能となる。
なお、本実施形態の画像処理システム及び超音波測定システム等は、その処理の一部または大部分をプログラムにより実現してもよい。この場合には、CPU等のプロセッサーがプログラムを実行することで、本実施形態の画像処理システム及び超音波測定システム等が実現される。具体的には、情報記憶媒体に記憶されたプログラムが読み出され、読み出されたプログラムをCPU等のプロセッサーが実行する。ここで、情報記憶媒体(コンピューターにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(DVD、CD等)、HDD(ハードディスクドライブ)、或いはメモリー(カード型メモリー、ROM等)などにより実現できる。そして、CPU等のプロセッサーは、情報記憶媒体に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち、情報記憶媒体には、本実施形態の各部としてコンピューター(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピューターに実行させるためのプログラム)が記憶される。
以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、画像処理システム及び超音波測定システムの構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
101 超音波測定装置本体、105 送受信部、110 画像生成部、
130 処理部、
150 記憶部、170 報知情報出力部、200 超音波プローブ、
210 ケーブル、
220 プローブヘッド、300 表示部
130 処理部、
150 記憶部、170 報知情報出力部、200 超音波プローブ、
210 ケーブル、
220 プローブヘッド、300 表示部
Claims (14)
- 超音波画像に基づいて、被検体の身体が映るパノラマ画像を生成する画像生成部と、
前記パノラマ画像に対して画像処理を行う処理部と、
を含み、
前記処理部は、
前記パノラマ画像に映る前記身体についての身体中心線の特定処理を行い、特定した前記身体中心線に、前記パノラマ画像の画像中心線を合わせる処理を行うことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項1において、
前記処理部は、
前記身体中心線に交差する方向を第1の方向とし、前記第1の方向の反対方向を第2の方向とした場合に、前記身体中心線から前記第1の方向への前記パノラマ画像の長さと、前記身体中心線から前記第2の方向への前記パノラマ画像の長さとが、同じ長さになるように、前記パノラマ画像を切り取る処理を行うことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項1において、
前記処理部は、
前記身体中心線に、前記パノラマ画像の画像中心線を合わせる処理を行った後に、前記身体中心線に交差する第1の方向での前記パノラマ画像の長さの調整処理を行うことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記処理部は、
測定者が入力した入力情報に基づいて、前記パノラマ画像の長さの調整処理を行うことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記処理部は、
前記パノラマ画像に映る生体組織の組織境界の検出処理を行い、前記組織境界の前記検出処理の結果に基づいて、前記身体中心線の前記特定処理を行うことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項5において、
前記処理部は、
前記パノラマ画像のAモード波形データにおいて、前記組織境界に対応するピークを求めて、測定箇所表面から、求めた前記ピークまでの深さ方向での距離を算出し、前記距離に基づいて、前記身体中心線の前記特定処理を行うことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記処理部は、
前記パノラマ画像において仮想中心線を設定し、前記仮想中心線によって区分けされる第1の領域の画像と第2の領域の画像のマッチング処理を行って、前記マッチング処理の結果に基づいて、前記身体中心線を特定することを特徴とする画像処理システム。 - 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記処理部は、
前記パノラマ画像を表示するパノラマモードと、前記超音波画像を表示する通常モードのいずれかのモードに、表示モードを切り替えるモード切り替え処理を行うことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項8において、
前記処理部は、
前記表示モードが前記パノラマモードに設定されている場合に、前記身体中心線と前記画像中心線が一致した前記パノラマ画像を表示する対称モードと、前記身体中心線と前記画像中心線が一致していない前記パノラマ画像を表示する非対称モードのいずれかのモードに、前記表示モードを切り替える前記モード切り替え処理を行うことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
前記処理部は、
生成された複数のパノラマ画像の登録処理を行い、登録された前記複数のパノラマ画像の比較処理を行うことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項10において、
前記処理部は、
前記比較処理として、前記被検体の生体組織の厚さを比較する処理を行うことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項1乃至11のいずれかにおいて、
前記パノラマ画像は、
前記被検体の腹筋が映る画像であり、
前記身体中心線は、
左腹筋と右腹筋の境界線であることを特徴とする画像処理システム。 - 請求項1乃至12のいずれかに記載の画像処理システムを含むことを特徴とする超音波測定システム。
- 超音波画像に基づいて、被検体の身体が映るパノラマ画像を生成する画像処理方法であって、
前記パノラマ画像に映る前記身体の身体中心線と、前記パノラマ画像の画像中心線と、が合わされた前記パノラマ画像を生成することを特徴とする画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013172037A JP2015039521A (ja) | 2013-08-22 | 2013-08-22 | 画像処理システム、超音波測定システム及び画像処理方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2013
- 2013-08-22 JP JP2013172037A patent/JP2015039521A/ja active Pending
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