JP2015039471A - 針挿通補助具 - Google Patents

針挿通補助具 Download PDF

Info

Publication number
JP2015039471A
JP2015039471A JP2013171108A JP2013171108A JP2015039471A JP 2015039471 A JP2015039471 A JP 2015039471A JP 2013171108 A JP2013171108 A JP 2013171108A JP 2013171108 A JP2013171108 A JP 2013171108A JP 2015039471 A JP2015039471 A JP 2015039471A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle
suction surface
needle insertion
support member
subcutaneous tissue
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013171108A
Other languages
English (en)
Inventor
政弘 小野田
Masahiro Onoda
政弘 小野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP2013171108A priority Critical patent/JP2015039471A/ja
Publication of JP2015039471A publication Critical patent/JP2015039471A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrotherapy Devices (AREA)

Abstract

【課題】医療デバイスを皮下組織内に誘導するための針を、精度良く皮下組織内においてに挿通させることが可能な針挿通補助具を提供する。
【解決手段】皮下組織内に針を挿通させるための針挿通補助具であって、皮膚表面に対して吸着する吸着面を有する支持部材と、前記支持部材に固定されたもので、前記吸着面側に相対的に引き下ろされることにより、当該吸着面との間に所定の高さ間隔を保って配置される針挿入の位置決め部材と、を備えた針挿通補助具。
【選択図】図1

Description

本発明は医療用の針挿通補助具に関し、特には針を皮下組織内において挿通させる際に用いる針挿通補助具に関する。
疼痛緩和のための医療処置の一つに、末梢神経野刺激(Peripheral Nerve Field Stimulation:以下、PNFS)を行う療法がある。この療法は、患部近くの皮下組織に電気刺激リードを埋め込み、この電気刺激リードからの電気的信号により患部を直接刺激する方法である。このため、低侵襲で局所治療が可能な方法として注目されている。
また上記療法の他にも、治療やその他の医療行為を目的とした医療処置として、皮下に小型の医療デバイスを埋め込む様々な処置が行なわれているが、何れの処置においても、医療デバイスを皮下の目的とする深さ位置に埋め込むことが重要であり、このための埋込装置が提案されている。
この埋込装置は、先端にプローブが延設された長尺のターゲット部材と、L字状に屈曲した先端に医療デバイスが固定される長尺の挿入部材とを有し、これらの長尺状の部材を後端部で回動自在に連結した構成である。このような構成の埋込装置では、ターゲット部材のプローブを皮膚表面に垂直に突き刺した状態で、挿入部材を回転させることにより、挿入部材の先端に固定された医療デバイスを、皮膚の切開部から皮下の所定の深さに送達させることができる(下記特許文献1参照)。
米国特許第8,082,035号明細書
しかしながら上述した埋込装置では、皮下の所定深さに医療デバイスを送達させることができたとしても、その医療デバイスを皮下において皮膚表面に沿った状態で挿通させることはできない。このため、例えば上述したPNFS療法のように、皮下の所定深さに位置する皮下組織内において電気刺激リードのような長尺状の医療デバイスを挿通させる場合、施術者の経験と感覚に頼った施術が行われていた。
そこで本発明は、皮下組織内に医療デバイスを挿通させた状態で埋め込む際に、この医療デバイスを皮下組織内に誘導するための針を、精度良く皮下組織内において挿通させることが可能な針挿通補助具を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明の針挿通補助具は、皮下組織内に針を挿通させるための針挿通補助具であって、皮膚表面に対して吸着する吸着面を有する支持部材と、前記支持部材に固定されたもので、前記吸着面側に相対的に引き下ろされることにより、当該吸着面との間に所定の高さ間隔を保って配置される針挿入の位置決め部材とを備えている。
以上のような構成の針挿通補助具では、支持部材の吸着面に皮膚表面を吸着させた状態で当該支持部材を持ち上げることにより、持ち上げ方向に皮下組織を拡張させることができる。このように皮下組織を拡張させた状態で、さらに位置決め部材を吸着面側に引き下ろした状態とすることにより、吸着面との間に所定の高さ間隔を保った位置に針を挿入し、さらに吸着面に沿って拡張された皮下組織内に針を挿通させることができる。
以上の結果本発明の針挿通補助具によれば、施術者の感覚に頼ることなく皮下組織内において精度良好に針を挿通させることが可能になる。
第1実施形態の針挿通補助具の構成を説明するための図である。 第1実施形態の針挿通補助具を用いた皮下組織内への針の挿通方法を説明するための図である。 針の誘導によるガイドワイヤの挿通を示す図である。 第2実施形態の針挿通補助具の構成を説明するための図である。 第2実施形態の針挿通補助具を用いた皮下組織内への針の挿通方法を説明するための図である。 第3実施形態の針挿通補助具の構成を説明するための図である。 第3実施形態の針挿通補助具を用いた皮下組織内への針の挿通方法を説明するための図である。 第4実施形態の針挿通補助具の構成を説明するための図である。 第4実施形態の針挿通補助具を用いた皮下組織内への針の挿通方法を説明するための図である。 第5実施形態の針挿通補助具の構成を説明するための図である。 第5実施形態の針挿通補助具を用いた皮下組織内への針の挿通方法を説明するための図である。 第6実施形態の針挿通補助具の構成を説明するための図である。 第6実施形態の針挿通補助具を用いた皮下組織内への針の挿通方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて次に示す順に説明する。
1.第1実施形態(針誘導路を有する針挿通補助具)
2.第2実施形態(引き上げ部材を有する針挿通補助具)
3.第3実施形態(引き上げ部材を介して針誘導路が固定された針挿通補助具)
4.第4実施形態(一体形成された折り曲げ型の針挿通補助具:その1)
5.第5実施形態(一体形成された折り曲げ型の針挿通補助具:その2)
6.第6実施形態(押子を付属した折り曲げ型の針挿通補助具)
≪1.第1実施形態≫
(針誘導路を有する針挿通補助具)
図1は、第1実施形態の針挿通補助具の構成を説明するための図であり、図1Aは上面図、図1Bおよび図1Cは側面図である。以下、これらの図に基づいて第1実施形態の針挿通補助具の構成を説明し、次にこの針挿通補助具を用いた針の挿通方法を説明する。
<第1実施形態の針挿通補助具の構成>
図1A〜図1Cに示す針挿通補助具1は、皮下組織内に針を挿通させるために用いるものである。これらの図に示す針挿通補助具1は、支持部材10と、支持部材10の一主面に設けられた吸着層11と、支持部材10に固定された針の位置決め部材13とを備えている。本実施形態において、位置決め部材13は針誘導路15を有する。以下、これらの各部材の詳細を説明する。
[支持部材10]
支持部材10は、吸着層11が設けられた長尺状の一主面を有する略直方体であり、例えば直方体の長手方向に一部を突出させた外形形状を有している。支持部材10において、吸着層11が設けられた一主面は、この針挿通補助具1を用いて皮下組織に挿通させる針に対して、十分に大きい幅で、かつそれよりも短い長さを有する。吸着層11が設けられた一主面の大きさの具体的な一例としては、幅Wが5mm〜20mm、長さLが50mm〜200mm程度であることとする。また支持部材10は、吸着層11が設けられた一主面を下方に向けた状態で、施術者が指で掴み易い程度の大きさ、および外形形状であることする。
以上の支持部材10は、吸着層11が設けられたことにより、一主面側に吸着面Aを有する構成となっている。
[吸着層11]
吸着層11は、支持部材10の一主面側を、皮膚表面に対して吸着する吸着面Aとするための層である。このような吸着層11は、例えば複数の吸盤が配列された構成であったり、粘着剤または接着剤で構成された層であってもよい。吸着層11を粘着剤または接着剤で構成する場合は、皮膚に対して充分な接着力があり、皮膚を傷めることなく剥離ができ、皮膚に対する刺激の少ない材料を選択することが好ましい。以上のような吸着層11によって構成される吸着面Aは、一方向に延設された長尺形状であり、この針挿通補助具1を用いて皮下組織に挿通させる針よりも十分に大きい幅で、かつそれよりも短い長さを有する。
また吸着層11は、吸着面Aの全面が効果的に皮膚表面に対して吸着するように、皮膚表面の湾曲状態に沿った形状に変形可能な程度の弾性を有する構成としてもよい。このため吸着層11は、支持部材10側に弾性層を有し、この上部に吸盤を配列させたり接着剤または粘着剤の層を設けた多層構成であってもよく、接着剤または粘着剤の層自体が弾性を有していてもよい。尚、吸着層11を粘着剤または接着剤で構成する場合、吸着面Aは、ここでの図示を省略した剥離紙で覆うことで保護しておく。
[位置決め部材13]
位置決め部材13は、この針挿通補助具1を用いて皮下組織に挿通させる針の、皮膚表面に対する挿入位置を決めるための部材であり、吸着面Aの長手方向の端部において支持部材10に対して固定されている。この位置決め部材13は、吸着面Aの長手方向に沿って針を誘導するための針誘導路15と、針誘導路15を保持した状態で支持部材10に対して回動自在に固定された軸部材17とを備えている。そして、軸部材17の回動により、支持部材10の側周においての吸着面A側への針誘導路15の引き下ろしが自在に構成されている。針誘導路15は、吸着面A側へ引き下ろされた状態で、吸着面Aの短手方向の中央部において、吸着面Aとの間に所定の高さ間隔hを保った位置で、かつ吸着面Aの長手方向に沿って配置される(図1Cの状態)。
以上のような位置決め部材13の具体的な構成は、例えば次のようである。
針誘導路15は、針が貫通する円筒管またはU字管であり、針の進行方向を誘導できる程度の長さと内径とを有する。軸部材17は、針誘導路15の側周から針誘導路15に対して垂直方向に延設され、延設された先端部には固定用の孔部17aが設けられている。そして支持部材10において、吸着面Aの長手方向に位置する2つの端面のうちの一方から突出させた突出部分には、吸着面Aの短手方向の中央となる位置に、軸部材17を取り付けるための取り付け面Bが設けられている。この取り付け面Bは、吸着面Aに対して垂直で、かつ吸着面Aの長手方向に沿って設けられている。また取り付け面Bには、軸部材17を止め付けるための複数の孔部10aが吸着面Aの法線方向に沿って配列されている。
これにより位置決め部材13は、支持部材10の取り付け面Bに設けられた孔部10aのうちの1つに対して、軸部材17の孔部17aを重ね合わせ、これらの孔部10a,17aに止めピン19を突き刺すことで、支持部材10に対して固定された状態となる。この状態においては、位置決め部材13は、止めピン19を軸にして、支持部材10に対して回動自在に固定された構成となっている。
また支持部材10に対する位置決め部材13の回動により、針誘導路15は、吸着面Aの裏面側に配置された状態から、吸着面A側に引き下ろし自在となっている。この際、支持部材10において取り付け面Bとの間に入隅を構成する壁面を、位置決め部材13の回動を規制するストッパとして用いる。これにより、針誘導路15を吸着面A側に回動させて引き下ろした状態では、針誘導路15が吸着面Aに対して平行となった状態で、位置決め部材13の回動が停止する構成となっている。
さらに支持部材10に設けられた複数の孔部10aのうち、軸部材17の孔部17aに対して重ね合わせる孔部10aを選択することにより、針誘導路15を吸着面A側に引き下ろした状態においての吸着面Aと針誘導路15との間の高さ間隔hが設定される構成となっている。
<第1実施形態の針挿通補助具を用いた針挿通方法>
次に図2A〜図2Dを用いて、第1実施形態の針挿通補助具1を用いた皮下組織内への針の挿通方法を説明する。
[図2A]
先ず図2Aに示すように、針挿通補助具1において、位置決め部材13を吸着面Aの裏側に引き上げた状態としておく。また、支持部材10の孔部10aに対して軸部材17の孔部17aを位置合わせして止めピン19で固定し、針誘導路15が吸着面A側に引き下ろされた状態においての、吸着面Aと針誘導路15との間の高さ間隔hを予め設定しておく。この高さ間隔hは、皮膚表面Sからの皮下組織Tの深さであり、確実に皮下組織T内に位置する深さであることとする。
この状態で、針挿通補助具1の吸着面Aから剥離紙を剥がし、針を挿通させる部分の皮膚表面Sに対して、針挿通補助具1の吸着面Aを吸着させる。
[図2B]
次に図2Bに示すように、支持部材10を掴み上げることにより、吸着面Aに吸着された部分の皮膚表面Sを周辺部分に対して持ち上げる。支持部材10を持ち上げる高さは、5mm〜20mm程度とする。表皮の下方に位置する皮下組織Tを、持ち上げ方向に拡張させた状態とする。次いで、位置決め部材13を回動させて吸着面A側に引き下ろし、針誘導路15を吸着面Aに対して平行とし、吸着面Aと針誘導路15との間を予め設定した高さ間隔hとする。
[図2C]
次に図2Cに示すように、医療用の針Pを支持部材10の外側から針誘導路15に差し込み、針誘導路15に誘導された方向に針Pを押し出す。これにより、吸着面Aの一方の端部側から皮下組織T内に針Pを挿入し、皮下組織T内に針Pを挿通させ、さらに吸着面Aの他方の端部側から針先を突出させて針Pを貫通させた状態とする。ここで針Pは、医療用の針Pであり、後端にはここでの図示は省略したガイドワイヤのような長尺状の医療デバイスが接続されていることとする。
この状態においては、針Pの進行方向は、吸着面Aに沿って配置された針誘導路15によって誘導されることにより、吸着面Aの長手方向に沿って針Pが押し出される。このため、図2Dにも示すように、針Pは吸着面A下から逸れることなく皮下組織T内において挿通される。
以上のようにして針Pを皮下組織T内において挿通させた状態とした後は、図3に示すように針Pを、その針先側に引き抜き、針Pの後端に接続されたガイドワイヤP1を皮下組織T内に挿通させた状態とする。また、針Pを針誘導路15から抜き出した後、針挿通補助具1を皮膚表面Sから剥がし取り、さらにガイドワイヤP1の後端から針誘導路15を抜き取る。またその後は、例えばガイドワイヤP1に誘導させることで、電気刺激リードなどの長尺状の医療デバイスを皮下組織T内に挿通させることができる。
<第1実施形態の効果>
以上説明した第1実施形態の針挿通補助具1によれば、支持部材10の吸着面Aに皮膚表面Sを吸着させた状態で支持部材10を持ち上げることにより、持ち上げ方向に皮下組織Tを拡張させることができる。このように皮下組織Tを拡張させた状態で、位置決め部材13を吸着面A側に引き下ろした状態とすることにより、吸着面Aとの間に所定の高さ間隔hを保った位置に針Pを挿入し、さらに吸着面Aに沿って拡張された皮下組織T内に針Pを精度良好に挿通させることができる。
この結果、施術者の感覚に頼ることなく皮下組織T内において精度良好に針Pを挿通させ、この針Pの誘導により電気刺激リードなどの長尺状の医療デバイスを皮下組織T内に挿通させることができる。
≪2.第2実施形態≫
(引き上げ部材を有する針挿通補助具)
図4は、第2実施形態の針挿通補助具の構成を説明するための図であり、図4Aは上面図、図4Bおよび図4Cは側面図である。以下、これらの図に基づいて第2実施形態の針挿通補助具の構成を説明し、次にこの針挿通補助具を用いた針の挿通方法を説明する。
<第2実施形態の針挿通補助具の構成>
図4A〜図4Cに示す第2実施形態の針挿通補助具2が、第1実施形態と異なるところは、支持部材10の吸着面Aを引き上げるための引き上げ部材20を備えたところにあり、他の構成は第1実施形態の針挿通補助具と同様である。このため、第1実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
針挿通補助具2が備えている引き上げ部材20は、支持部材10に固定された状態で支持部材10の側周から吸着面A側に相対的に引き下ろされることにより、吸着面Aを引き上げた状態とするためのものである。この引き上げ部材20は、基台21と、基台21に設けられた支柱23と、支持部材10を支柱23に対して固定するための嵌合部材25とで構成され、支柱23と嵌合部材25とで高さ保持部を構成している。以下、これらの各部材の詳細を説明する。
[基台21(引き上げ部材20)]
基台21は、支持部材10における吸着面Aの外周を囲む状態で設けられたもので、吸着面Aと同じ高さに配置される支持面Cを備えている。このような基台21は、例えば、平板状の板材に開口21aを設けた構成であり、開口21a内に支持部材10が収納される構成である。
[支柱23および嵌合部材25(引き上げ部材20)]
支柱23は、基台21における底面Cと逆側の面上に立設されたもので、吸着面Aおよび支持面Cの法線方向に延設されている。嵌合部材25は、支持部材10の側壁に固定されたもので、支柱23を嵌合させるための嵌入孔25aが設けられている。
これにより、支柱23に沿って嵌合部材25に固定された支持部材10をスライドさせて動かし、基台21の底面Cに対して吸着面Aをその法線方向に移動可能な構成となっている(図4Bおよび図4C参照)。ここでは例えば基台21の底面Cに対して、吸着面Aが5mm〜20mmの高さで持ち上げられることとする(図4Cの状態)。底面Cに対して吸着面Aを持ち上げた状態において、基台21の底面Cは、支持部材10の側周から吸着面A側に相対的に引き下ろされた状態となる。また、このように引き下ろされた状態においての基台21の底面Cは、引き上げ部材20において吸着面A側に引き下ろされた先端部分に相当し、この先端部分である底面Cに対して吸着面Aが引き上げられた状態となる。
以上のような支柱23と嵌合部材25とは、例えばラチェット機構を構成しており、嵌合部材25が基台21から離れる方向のみにスライドし、基台21に向かう方向にはスライドしない構成となっている。すなわち、支柱23の側壁には、基台21と逆側に向けられた歯板が、支柱23の延設方向に複数配列されている。このような状態において、支柱23における歯板の並びは、基台21側に向かう方向が逆目となり、基台21から離れる方向が順目となっている。また嵌合部材25における嵌入孔25aの内壁には、支柱23に設けた歯板に対して基台21に向かう方向に引っかかる爪状の歯止めが設けられている。
これにより、基台21から離れる方向に嵌合部材25を移動させる場合には、嵌合部材25に設けた歯止めに対して支柱23の歯板が順目であるためこの移動を可能としている。これに対して、基台21に向かう方向には、嵌合部材25に設けた歯止めが支柱23の歯板に引っかかるため、嵌合部材25の移動が規制される。そして、基台21の底面Cと同じ高さから吸着面Aをその法線方向に移動させた所定の高さにおいて、支持部材10が保持される構成となっている(図4C)。
尚、引き上げ部材20の構成は、このようなラチェット機構に限定されることはなく、基台21に対して支持部材10を持ち上げた状態で、支持部材10の高さを保持できる構成であればよい。このような引き上げ部材20の他の構成としては、例えば、支持部材10の側壁に孔部を設け、さらに支柱23に貫通孔を設け、支持部材10の孔部と支柱23の貫通孔とを重ね合わせて止めピンを突き刺し、これによって支持部材10を固定する構成であってもよい。
<第2実施形態の針挿通補助具を用いた針挿通方法>
次に図5A〜図5Cを用いて、第2実施形態の針挿通補助具2を用いた皮下組織内への針の挿通方法を説明する。
[図5A]
先ず図5Aに示すように、針挿通補助具2は、基台21の底面Cと支持部材10の吸着面Aとを同じ高さにしておくか、底面Cから吸着面Aを突出させた状態としておく。また、位置決め部材13は、第1実施形態の方法と同様の状態としておく。すなわち、位置決め部材13は、吸着面Aの裏側に引き上げ、針誘導路15が吸着面A側に引き下ろされた状態においての、吸着面Aと針誘導路15との間の高さ間隔hを予め設定しておく。
このような状態で、針挿通補助具2の吸着面Aから剥離紙を剥がし、針挿通部の皮膚表面Sに対して、針挿通補助具2の吸着面Aを吸着させる。
[図5B]
次に図5Bに示すように、基台21を固定した状態で、支柱23に沿って支持部材10をスライドさせて持ち上げることにより、吸着面Aをその法線方向に移動させ、支柱23と嵌合部材25とのラチェット機構により、基台21に対する支持部材10の高さを保持する。そして、吸着面Aの移動により、表皮の下方に位置する皮下組織Tを、持ち上げ方向に拡張させた状態とする。次いで、位置決め部材13を回動させて吸着面A側に引き下ろし、針誘導路15を吸着面Aに対して平行とし、吸着面Aと針誘導路15との間を予め設定した高さ間隔hとする。
その後は、第1実施形態と同様の医療用の針Pを針誘導路15に差し込み、針誘導路15に誘導された方向に針Pを押し出す。これにより、吸着面Aの一方の端部側から皮下組織T内に針Pを挿入し、皮下組織T内に針Pを挿通させ、さらに吸着面Aの他方の端部側から針先を突出させて針Pを貫通させた状態とする。
この状態においては、針Pの進行方向が針誘導路15によって誘導されることにより、吸着面Aの長手方向に沿って針Pが押し出される。このため、図5Cにも示すように、針Pは吸着面A下から逸れることなく皮下組織T内に挿通される。
以上のようにして針Pを皮下組織T内に挿通させた状態とした後は、第1実施形態と同様に行なわれる。すなわち、針Pを、その針先側に引き抜き、針Pの後端に接続されたガイドワイヤのような医療デバイスを皮下組織T内に挿通させた状態とする。また、針Pを針誘導路15から抜き出した後、針挿通補助具2を皮膚表面Sから剥がし取り、さらにガイドワイヤの後端から針誘導路15を抜き取る。またその後は、例えばガイドワイヤに誘導させることで、電気刺激リードなどの長尺状の医療デバイスを皮下組織T内に挿通させることができる。
<第2実施形態の効果>
以上説明した第2実施形態の針挿通補助具2によれば、第1実施形態と同様に、吸着面Aとの間に所定の高さ間隔hを保った位置に針Pを挿入し、さらに吸着面Aに沿って拡張された皮下組織T内に針Pを精度良好に挿通させることができる。また特に本第2実施形態の針挿通補助具2は、引き上げ部材20を備えたことにより、吸着面Aの持ち上げ高さを保持することができるため、安定した施術により皮下組織T内において針Pを確実に挿通させた状態とすることが可能になる。この結果、電気刺激リードなどの長尺状の医療デバイスの皮下組織T内への挿通を確実に実施することが可能になる。
≪3.第3実施形態≫
(引き上げ部材を介して針誘導路が固定された針挿通補助具)
図6は、第3実施形態の針挿通補助具の構成を説明するための図であり、図6Aは上面図、図6Bおよび図6Cは側面図である。以下、これらの図に基づいて第3実施形態の針挿通補助具の構成を説明し、次にこの針挿通補助具を用いた針の挿通方法を説明する。
<第3実施形態の針挿通補助具の構成>
図6A〜図6Cに示す第3実施形態の針挿通補助具3が、第2実施形態と異なるところは、針の位置決め部材13’が、引き上げ部材20を介して支持部材10に固定されているところにある。他の構成は第2実施形態の針挿通補助具と同様であり、吸着面Aを備えた支持部材10の構成は第1実施形態および第2実施形態と同様である。このため、第1実施形態および第2実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
針挿通補助具3が備えている位置決め部材13’は、引き上げ部材20を構成する基台21に対して固定されたことにより、引き上げ部材20を介して支持部材10に固定されたものであり、例えば次のような構成である。
[位置決め部材13’]
位置決め部材13’は、この針挿通補助具3を用いて皮下組織に挿通させる針の、皮膚表面に対する挿入位置を位置決めするための部材であり、吸着面Aの長手方向の端部において引き上げ部材20を構成する基台21に対して固定されている。これにより、位置決め部材13’は、基台21に対して吸着面Aを引き上げることにより、吸着面A側に相対的に引き下ろされる構成である。
このような位置決め部材13’は、吸着面Aの長手方向に沿って針を誘導するための針誘導路15と、基台21に設けられた支柱33と、針誘導路15を支柱33に対して固定するための嵌合部材35とで構成されている。
針誘導路15は、針が貫通する円筒管またはU字管であり、針の進行方向を誘導できる程度の長さと内径とを有する。
支柱33は、基台21において底面Cの逆側の面に立設されたもので、吸着面Aおよび基台21の底面Cの法線方向に延設されている。嵌合部材35は、針誘導路15の側部から針誘導路15に対して垂直に延設され、延設された先端部に支柱33を嵌合させるための嵌入孔35aが設けられている。この嵌入孔35aは、吸着面Aの短手方向の中央となる位置において、吸着面Aの延設方向に沿った方向に針誘導路15が保持されるように設けられている。
これにより、支柱33に沿って嵌合部材35に固定された針誘導路15をスライドさせて動かし、吸着面Aの法線方向に針誘導路15を移動可能な構成となっている(図6Bおよび図6C参照)。この際、針誘導路15は、吸着面Aの短手方向の中央となる位置において、針誘導路15と吸着面Aとの延設方向を一致させた状態に保たれる。
以上のような支柱33と嵌合部材35とは、例えば引き上げ部材20と同様のラチェット機構を構成しており、基台21から離れる方向のみに針誘導路15の移動を可能とし、移動させた所定の高さにおいて針誘導路15が保持される構成となっている。
尚、位置決め部材13’の構成は、このようなラチェット機構に限定されることはなく、針誘導路15に設けた孔部と支柱33に設けた貫通孔とを重ね合わせて止めピンを突き刺して固定する構成であってもよい。
<第3実施形態の針挿通補助具を用いた針挿通方法>
次に図7A〜図7Cを用いて、第3実施形態の針挿通補助具3を用いた皮下組織内への針の挿通方法を説明する。
[図7A]
先ず図7Aに示すように、針挿通補助具3は、基台21の底面Cと支持部材10の吸着面Aとを同じ高さにしておくか、底面Cから吸着面Aを突出させた状態としておく。
このような状態で、針挿通補助具3の吸着面Aから剥離紙を剥がし、針挿通部の皮膚表面Sに対して、針挿通補助具3の吸着面Aを吸着させる。
[図7B]
次に図7Bに示すように、基台21を固定した状態で、支柱23に沿って支持部材10をスライドさせて持ち上げることにより、吸着面Aをその法線方向に移動させ、支柱23と嵌合部材25とのラチェット機構により、基台21に対する支持部材10の高さを保持する。そして、吸着面Aの移動により、ここでの図示を省略した表皮の下方に位置する皮下組織Tを、持ち上げ方向に拡張させた状態とする。
また位置決め部材13’における針誘導路15を、支柱33に沿ってスライドさせて掴み上げることにより、吸着面Aと針誘導路15との間が所定の高さ間隔hとなるように、針誘導路15の高さ位置を設定する。この高さ間隔hは、皮膚表面Sからの皮下組織Tの深さであり、確実に皮下組織T内に位置する深さであることとする。そして、支柱33と嵌合部材35とのラチェット機構により、この高さ間隔hを保持する。
尚、針誘導路15を持ち上げる高さの設定は、支持部材10を持ち上げる前に行っても良い。この場合、基台21に対して支持部材10を持ち上げる高さを考慮して針誘導路15を持ち上げる高さを設定する。
以上の後には、第1実施形態と同様の医療用の針Pを針誘導路15に差し込み、針誘導路15に誘導された方向に針Pを押し出す。これにより、吸着面Aの一方の端部側から皮下組織T内に針Pを挿入し、皮下組織T内に針Pを挿通させ、さらに吸着面Aの他方の端部側から針先を突出させて針Pを貫通させた状態とする。
この状態においては、針Pの進行方向が針誘導路15によって誘導されることにより、吸着面Aの長手方向に沿って針Pが押し出される。このため、図7Cにも示すように、針Pは吸着面A下から逸れることなく皮下組織T内に挿通される。
以上のようにして針Pを皮下組織T内に挿通させた状態とした後は、第1実施形態と同様に行なわれる。すなわち、針Pを、その針先側に引き抜き、針Pの後端に接続されたガイドワイヤを皮下組織T内に挿通させた状態とする。また、針Pを針誘導路15から抜き出した後、針挿通補助具3を皮膚表面Sから剥がし取り、さらにガイドワイヤの後端から針誘導路15を抜き取る。またその後は、例えばガイドワイヤに誘導させることで、電気刺激リードなどの長尺状の医療デバイスを皮下組織T内に挿通させることができる。
<第3実施形態の効果>
以上説明した第3実施形態の針挿通補助具3によれば、第1実施形態と同様に、吸着面Aとの間に所定の高さ間隔hを保った位置に針Pを挿入し、さらに吸着面Aに沿って拡張された皮下組織T内に針Pを精度良好に挿通させることができる。また第2実施形態と同様に、引き上げ部材20を備えたことにより、吸着面Aの持ち上げ高さを保持することができるため、皮下組織T内において針Pを確実に挿通させた状態とすることが可能になる。この結果、安定した施術によって、電気刺激リードなどの長尺状の医療デバイスの皮下組織T内への挿通を確実に実施することが可能になる。
≪4.第4実施形態≫
(一体形成された折り曲げ型の針挿通補助具:その1)
図8は、第4実施形態の針挿通補助具の構成を説明するための図であり、図8Aは針挿通補助具の基本形状を示す斜視図、図8Bは針挿通補助具の作動を説明するための斜視図である。以下、これらの図に基づいて第4実施形態の針挿通補助具の構成を説明し、次にこの針挿通補助具を用いた針の挿通方法を説明する。
<第4実施形態の針挿通補助具の構成>
図8A〜図8Bに示す針挿通補助具4は、皮下組織内に針を挿通させるために用いるものである。これらの図に示す針挿通補助具4は、折り曲げ可能な一枚のプレートを用いて構成されたものである。この針挿通補助具4は、支持部材40と、支持部材40の一主面に設けられた吸着層41と、支持部材40に対して一体形成された位置決め部材43と、この位置決め部材43に設けられた針誘導路45とを備えている。さらに針挿通補助具4は、支持部材40に対して一体形成された引き上げ部材47を備えている。以下、これらの各部材の詳細を説明する。
[プレートについて]
針挿通補助具4を構成するプレートは、例えば塩化ビニール、ポリプロピレンなどの折り曲げ可能な樹脂材料で構成されていることとする。またプレートには、このプレートによって構成される各構成部材の境界部に、この境界部でプレートを折り曲げ易くするための溝や切り込みが設けられていることが好ましい。
[支持部材40]
支持部材40は、吸着層41が設けられた長尺状の一主面を有するプレート部分である。支持部材40において、吸着層41が設けられた一主面は、この針挿通補助具4を用いて皮下組織に挿通させる針に対して、十分に大きい幅で、かつそれよりも短い長さを有する。吸着層41が設けられた一主面の大きさの具体的な一例としては、幅Wが5mm〜20mm、長さLが50mm〜200mm程度であることとする。
以上の支持部材40は、吸着層41が設けられたことにより、一主面側に吸着面Aを有する構成となっている。
[吸着層41]
吸着層41は、支持部材40の一主面側を、皮膚表面に対して吸着する吸着面Aとするための層である。このような吸着層41は、例えば複数の吸盤が配列された構成であったり、粘着剤または接着剤で構成された層であってもよい。吸着層41によって構成される吸着面Aは、一方向に延設された長尺形状であり、この針挿通補助具4を用いて皮下組織に挿通させる針よりも十分に大きい幅で、かつそれよりも短い長さを有する。
また吸着層41は、吸着面Aの全面が効果的に皮膚表面に対して吸着するように、皮膚表面の湾曲状態に沿った形状に変形可能な程度の弾性を有する構成としてもよい。このため吸着層41は、支持部材40側に弾性層を有し、この上部に吸盤を配列させたり接着剤または粘着剤の層を設けた多層構成であってもよく、接着剤または粘着剤の層自体が弾性を有していてもよい。尚、吸着層41を粘着剤または接着剤で構成する場合、吸着面Aは、ここでの図示を省略した剥離紙で覆うことで保護しておく。
[位置決め部材43]
位置決め部材43は、この針挿通補助具4を用いて皮下組織に挿通させる針の、皮膚表面に対する挿入位置を位置決めするための部材であり、支持部材40と一体形成されたプレート状の折曲げ片40aに設けられている。折曲げ片40aには、吸着面Aの長手方向に沿って針を誘導するための針誘導路45が設けられている。
折曲げ片40aは、支持部材40における吸着面Aの長手方向の端縁のうちの何れかの一方において吸着面A側に折り曲げ自在に設けられており、吸着面A側に折り曲げられることにより、支持部材40の側周において吸着面A側に相対的に引き下ろされた状態となる。この折曲げ片40aは、支持部材40の幅Wを両側に広げた幅W1を有していることとする。また折曲げ片40aは、支持部材40に対する折り曲げ端縁から所定の折り曲げ長さt1となるように構成されていることとする。
針誘導路45は、針が貫通する円筒管またはU字管であり、針の進行方向を誘導できる程度の長さと内径とを有する。この針誘導路45は、折曲げ片40aにおける吸着面Aの裏側の面において、折曲げ片40aから突出させて設けられている。この針誘導路45は、折曲げ片40aに対して垂直に突出されていることとする。
また折曲げ片40aにおける針誘導路45の配置位置は、吸着面Aの短手方向の中央部で、かつ支持部材40の端縁から所定の間隔hに保たれた位置である。これにより、針誘導路45は、折曲げ片40aを吸着面A側へ90度程度に折り曲げた状態で、吸着面Aの短手方向の中央部において、吸着面Aとの間に所定の高さ間隔hを保った位置で、吸着面Aの長手方向に沿って配置される(図8Bの状態)。尚、この高さ間隔hは、皮膚表面からの皮下組織の深さであり、確実に皮下組織内に位置する深さであることとする。
またここでの図示は省略したが、折曲げ片40aにおいて、針誘導路45が設けられる位置には孔部が設けられており、針誘導路45が吸着面A側に連通した状態となっている。
[引き上げ部材47]
引き上げ部材47は、支持部材40に固定された状態で支持部材40の側周から吸着面A側に相対的に引き下ろされることにより、吸着面Aを引き上げた状態とするためのものである。この引き上げ部材47は、支持部材40に一体形成されたプレート状の折曲げ片として構成され、吸着面Aの端縁において吸着面A側に折り曲げ自在である。引き上げ部材47が吸着面A側に折り曲げられることにより、引き上げ部材47の先端が支持部材40の側周から吸着面A側に相対的に引き下ろされることにより、引き下ろされた先端部分に対して吸着面Aが引き上げられた状態となる。
このような引き上げ部材47は、吸着面Aの長手方向に沿って吸着面Aを挟んで設けられている。引き上げ部材47の形状は、矩形形状であってよい。また引き上げ部材47は、支持部材40に対する折り曲げ端縁から所定の折り曲げ長さtは、位置決め部材43の折曲げ片40aの折り曲げ長さt1以上であり、長さt=5mm〜20mm程度である。ただしこの長さtは、吸着面Aを下方に向けた状態で、吸着面Aを挟んだ両側から施術者が指で掴んで折り曲げ易い程度の大きさであることが好ましい。
このような引き上げ部材47は、吸着面A側に折り曲げた状態において、位置決め部材43を構成する折曲げ片40aを吸着面A側に折り曲げる際の折り曲げ角度を90度に規制するストッパともなる。
尚、この針挿通補助具4は、吸着面Aを挟んで位置決め部材43と対向する位置に、位置決め部材43の折曲げ片40aと同様の、孔部を有するもう一つの折曲げ片40bを設けても良い。
<第4実施形態の針挿通補助具を用いた針挿通方法>
次に図9A〜図9Bを用いて、第4実施形態の針挿通補助具4を用いた皮下組織内への針の挿通方法を説明する。
[図9A]
先ず図9Aに示すように、針挿通補助具4は、支持部材40に対して位置決め部材43および引き上げ部材47を折り曲げることなく、これらを構成するプレートを平板状としておく。
この状態で、針挿通補助具4の吸着面Aから剥離紙を剥がし、針挿通部の皮膚表面Sに対して、針挿通補助具4の吸着面Aを吸着させる。この際、針誘導路45を皮膚表面Sにおける針の挿入部S1に重ねると共に、針の挿通方向に沿って支持部材40を重ねるように、皮膚表面Sに対して針挿通補助具4を位置合わせする。
[図9B]
次に図9Bに示すように、支持部材40を中心にした両側から引き上げ部材47を摘むことにより、引き上げ部材47を吸着面A側に折り曲げる。これにより、吸着面Aをその法線方向に移動させ、支持部材40の高さを保持する。そして、吸着面Aの移動により、ここでの図示を省略した表皮の下方に位置する皮下組織を、持ち上げ方向に拡張した状態とする。
次いで、位置決め部材43の折曲げ片40aを折り曲げて吸着面A側に引き下ろす。この際、先に折り曲げられた引き上げ部材47に達する程度にまで折曲げ片40aを折り曲げることで針誘導路45を吸着面Aに対して平行とし、吸着面Aと針誘導路45との間を予め設定した高さ間隔hとする。更に必要に応じて位置決め部材43と対向する折曲げ片40bを吸着面A側に折り曲げる。
その後、第1実施形態と同様の医療用の針Pを針誘導路45に差し込み、針誘導路45に誘導された方向に針Pを押し出す。これにより、吸着面Aの一方の端部側から皮下組織内に針Pを挿入し、皮下組織内に針Pを挿通させ、さらに吸着面Aの他方の端部側から針先を突出させて針Pを貫通させた状態とする。
この状態においては、針Pの進行方向が針誘導路45によって誘導されることにより、吸着面Aの長手方向に沿って針Pが押し出される。このため、針Pは吸着面A下から逸れることなく皮下組織内に挿通される。
以上のようにして針Pを皮下組織内に挿通させた状態とした後は、第1実施形態と同様に行なわれる。すなわち、針Pを、その針先側に引き抜き、針Pの後端に接続されたガイドワイヤを皮下組織内に挿通させた状態とする。また、針Pを針誘導路45から抜き出した後、針挿通補助具4を皮膚表面Sから剥がし取り、さらに医療デバイスの後端から針誘導路45を抜き取る。またその後は、例えばガイドワイヤに誘導させることで、電気刺激リードなどの長尺状の医療デバイスを皮下組織内に挿通させることができる。
<第4実施形態の効果>
以上説明した第4実施形態の針挿通補助具4によれば、支持部材40の吸着面Aに皮膚表面Sを吸着させた状態で引き上げ部材47を折り曲げて支持部材40を持ち上げることにより、持ち上げ方向に皮下組織を拡張させることができる。このように皮下組織を拡張させた状態で、位置決め部材43を吸着面A側に引き下ろした状態とすることにより、吸着面Aとの間に所定の高さ間隔hを保った位置に針Pを挿入し、さらに吸着面Aに沿って拡張された皮下組織内に針Pを精度良好に挿通させることができる。
また特に、平板状のプレートに位置決め部材43を設けたことにより、位置決め部材43における針誘導路45を、皮膚表面Sにおける針Pの挿入部S1に対して正確に位置合わせすることができ、皮下組織内において位置精度良好に医療デバイスを挿通させることが可能になる。
この結果、施術者の感覚に頼ることなく皮下組織内において位置精度良好に針Pを挿通させ、この針Pの誘導により電気刺激リードなどの長尺状の医療デバイスを皮下組織内において正確な配置状態で挿通させることができる。
≪5.第5実施形態≫
(一体形成された折り曲げ型の針挿通補助具:その2)
図10は、第5実施形態の針挿通補助具の構成を説明するための図であり、図10Aは針挿通補助具の基本形状を示す平面図、図10Bは針挿通補助具の作動を説明するための斜視図である。以下、これらの図に基づいて第5実施形態の針挿通補助具の構成を説明し、次にこの針挿通補助具を用いた針の挿通方法を説明する。
<第5実施形態の針挿通補助具の構成>
図10A〜図10Bに示す針挿通補助具5が、第4実施形態と異なるところは、針の位置決め部材の構成にあり、他の構成は第4実施形態の針挿通補助具と同様である。このため、第4実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
針挿通補助具5が備えている位置決め部材50は、支持部材40を構成するプレートに一体形成された折曲げ片に設けられていることは、第4実施形態と同様である。この位置決め部材50が、第4実施形態の位置決め部材と異なるところは、針誘導路が折曲げ片に作りこまれているところである。このような位置決め部材50の構成は、次のようである。
[位置決め部材50]
位置決め部材50は、この針挿通補助具5を用いて皮下組織に挿通させる針の、皮膚表面に対する挿入位置を位置決めするための部材であり、支持部材40に一体形成されたプレート状の折曲げ片に設けられている。この折曲げ片は、支持部材40の長手方向に延設され、吸着面Aの長手方向に沿って針を誘導するための針誘導路が作りこまれている。
位置決め部材50は、支持部材40の周縁側から順に、吸着面A側に折り曲げられる第1の折曲げ片51、その逆側に折り曲げられる第2の折曲げ片52、これと同方向に折り曲げられる第3の折曲げ片53を有している。
第1の折曲げ片51と第2の折曲げ片52との折り曲げ長さt2は、引き上げ部材47の折り曲げ長さtと同程度である。これらの第1の折曲げ片51と第2の折曲げ片52には、それぞれ孔部51a,52aが設けられている。これらの孔部51a,52aは、吸着面Aの短手方向の中央部に設けられており、第1の折曲げ片51と第2の折曲げ片52とを折り曲げて重ね合わせた場合に、一致して重ね合わせられることとする。
これにより、第1の折曲げ片51と第2の折曲げ片52とが谷折りされた状態において、これらに設けられた孔部51a,52aが間隔を有して対向配置されることにより、孔部51aと孔部52aとの間に針誘導路が形成される構成である。またこれらの孔部51a,52aは、図示したように連通して孔部として形成されていることが好ましい。これにより、第1の折曲げ片51と第2の折曲げ片52とを折り曲げた場合に、孔部51a,52aが外側に解放される構成となる。
また第3の折曲げ片53の折り曲げ長さt3は、第3の折曲げ片53を折り曲げた状態で、第3の折曲げ片53が十分に支持部材40に重なる長さであることとする。このような第3の折曲げ片53には、支持部材40に重ねた状態で吸着面A側に折り曲げられる第4の折曲げ片54が延設されている(図10B)。第4の折曲げ片54の折り曲げ方向の長さt4は、引き上げ部材47の折り曲げ長さtと同程度かそれよりも短くてよい。
これにより、プレートを折り曲げた状態において、第4の折曲げ片54に支持された第3の折曲げ片53を、支持部材40の延設方向にスライドさせ易くなる。このスライドにより、第3の折曲げ片53に連続する第1の折曲げ片51と第2の折曲げ片52との谷折り折り曲げ角度が調整され、孔部51a,52aと吸着面Aとの高さ間隔hが調整される構成となっている。
<第5実施形態の針挿通補助具を用いた針挿通方法>
次に図11A〜図11Bを用いて、第5実施形態の針挿通補助具5を用いた皮下組織内への針の挿通方法を説明する。
[図11A]
先ず図11Aに示すように、針挿通補助具5は、吸着面Aの裏側に第2の折曲げ片52と第3の折曲げ片53とを折り曲げ、第3の折曲げ片53を支持部材40に重ねると共に、第1の折曲げ片51の孔部51aと第2の折曲げ片52の孔部52aとを一致して重ね合わせた状態とする。
この状態で、針挿通補助具5の吸着面Aから剥離紙を剥がし、針挿通部の皮膚表面Sに対して、針挿通補助具5の吸着面Aを吸着させる。この際、孔部51a,52aを皮膚表面Sにおける針の挿入部S1に重ねると共に、針の挿通方向に沿って支持部材40を重ねるように、皮膚表面Sに対して針挿通補助具5を位置合わせする。
[図11B]
次に図11Bに示すように、支持部材40および第3の折曲げ片53を中心にした両側から、引き上げ部材47および第4の折曲げ片54を摘むことにより、引き上げ部材47および第4の折曲げ片54を吸着面A側に折り曲げ、吸着面Aに対して90度程度に保持する。これにより、吸着面Aをその法線方向に移動させ、支持部材40の高さを保持する。そして、吸着面Aの移動により、ここでの図示を省略した表皮の下方に位置する皮下組織を、持ち上げ方向に伸ばした状態とする。
次いで、第1の折曲げ片51と第2の折曲げ片52とを吸着面A側に折り曲げて吸着面A側に引き下ろす。この状態で、第3の折曲げ片53の両側から第4の折曲げ片54を摘んで支持部材40の長手方向にスライドさせることにより、第3の折曲げ片53に連続する第1の折曲げ片51と第2の折曲げ片52との谷折りの折り曲げ角度を調整する。これにより、第1の折曲げ片51と第2の折曲げ片52に設けられた孔部51a,52aと吸着面Aとの間を、所定の高さ間隔hに設定する。この高さ間隔hは、皮膚表面Sからの皮下組織Tの深さであり、確実に皮下組織T内に位置する深さであることとする。
この状態で、第1実施形態と同様の医療用の針Pを孔部51a,52aで構成された針誘導路に差し込み、針誘導路に誘導された方向に針Pを押し出す。これにより、吸着面Aの一方の端部側から皮下組織内に針Pを挿入し、皮下組織内に針を挿通させ、さらに吸着面Aの他方の端部側から針先を突出させて針Pを貫通させた状態とする。
この状態においては、針Pの進行方向が針誘導路によって誘導されることにより、吸着面Aの長手方向に沿って針Pが押し出される。このため、針Pは吸着面A下から逸れることなく皮下組織内に挿通される。
以上のようにして針Pを皮下組織内に挿通させた状態とした後は、針Pを、その針先側に引き抜き、針Pの後端に接続されたガイドワイヤを皮下組織内に挿通させた状態とする。そして、針挿通補助具5を皮膚表面Sから剥がし取る。この際、針誘導路を構成する孔部51a,52aが外側に解放された構成であるため、針挿通補助具5を皮膚表面Sから剥がし取るタイミングは、針Pを皮下組織内に挿通させた後であれば、いつでもよい。またその後は、例えばガイドワイヤの誘導により、電気刺激リードなどの長尺状の医療デバイスを皮下組織内に挿通させることができる。
<第5実施形態の効果>
以上説明した第5実施形態の針挿通補助具5によれば、第4実施形態と同様に、吸着面Aとの間に所定の高さ間隔hを保った位置に針Pを挿入し、さらに吸着面Aに沿って拡張された皮下組織内に針Pを精度良好に挿通させることができる。また、平板状のプレートに位置決め部材50を設けたことにより、皮膚表面Sにおける針Pの挿入部S1に対して位置決め部材50を正確に位置合わせすることができ、皮下組織内において位置精度良好に医療デバイスを挿通させることが可能になる。この結果、施術者の感覚に頼ることなく皮下組織内において位置精度良好に針Pを挿通させ、この針Pの誘導により電気刺激リードなどの長尺状の医療デバイスを皮下組織内において正確な配置状態で挿通させることが可能になる。
さらに、本第5実施形態の針挿通補助具5は、針誘導路を有する位置決め部材50を、他の部材と共にプレートに一体形成した構成である。このため、使用前の保管時における嵩高さが解消され、保管性に優れた構成となっている。
≪6.第6実施形態≫
(押子を付属した折り曲げ型の針挿通補助具)
図12は、第6実施形態の針挿通補助具の構成を説明するための図であり、図12Aは針挿通補助具の基本形状を示す平面図、図12Bは付属する押子と針挿通補助具の作動を説明するための斜視図である。以下、これらの図に基づいて第6実施形態の針挿通補助具の構成を説明し、次にこの針挿通補助具を用いた針の挿通方法を説明する。
<第6実施形態の針挿通補助具の構成>
図12A〜図12Bに示す針挿通補助具6が、第4実施形態と異なるところは、針の位置決め部材の構成、および付属部品として押子を備えているところにある。他の構成は第4実施形態の針挿通補助具と同様であり、吸着面Aを備えた支持部材40および引き上げ部材47の構成は第4実施形態および第5実施形態と同様である。このため、第4実施形態および第5実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
針挿通補助具6が備えている位置決め部材60は、皮下組織内に針を挿通させるために用いるものである。これらの図に示す針挿通補助具6は、支持部材40および引き上げ部材47と共に、一枚のプレートに対して一体形成された位置決め部材60を備えており、この位置決め部材60に、押子7によって誘導される針誘導路が作りこまれている。以下、第6実施形態に特徴的な各部材の詳細を説明する。
[位置決め部材60]
位置決め部材60は、この針挿通補助具6を用いて皮下組織に挿通させる針の、皮膚表面に対する挿入位置を位置決めするための部材であり、支持部材40と共にプレートに一体形成されている。この位置決め部材60は、支持部材40の長手方向の両側に延設された折曲げ片として構成され、吸着面Aの長手方向に沿って針を誘導するための針誘導路が作りこまれている。
一組の位置決め部材60のそれぞれは、支持部材40の周縁側から順に、吸着面Aと逆側に折り曲げられる第1の折曲げ片61、その逆側に折り曲げられる第2の折曲げ片62、第2の折曲げ片62から延設される第3の折曲げ片63を有している。
それぞれの第1の折曲げ片61と第2の折曲げ片62とは、同じ折り曲げ長さを有している。これらの第1の折曲げ片61と第2の折曲げ片62には、それぞれ孔部61a,62aが設けられている。第1の折曲げ片61と第2の折曲げ片62とを折り曲げた状態において、これらの各孔部61a,62aは一致して重ね合わせられることとする。また支持部材40の長手方向の両側の各孔部61a,62aは、吸着面Aの長手方向に対して平行に配列された状態となる。
各第3の折曲げ片63には、針を通過させる孔部63a,63a’が設けられている。これらの孔部63a,63a’は、吸着面Aの短手方向の中央部に設けられていればよい。このうち、少なくとも針の挿入側となる一方側の孔部63aは、外側に解放された構成であることが好ましい。また、2つの孔部63a,63a’の両方ともが外側に解放されていれば、使用後に針挿通補助具6を容易に撤去できるため、さらに好ましい。
[押子7]
押子7は、受け部71と、受け部71から延設された誘導棒73とを備えている。このうち受け部71には、針Pの後端が挿入される針収納穴71aが設けられている。この針収納穴71aは、針Pの後端を挿入し易くかつ挿入された針Pを安定した状態で保持可能で、かつ針Pを抜き取ることが可能な内径および深さを有していることとする。尚、針Pにガイドワイヤを装着した状態である場合であれば、針収納穴71aの内径は、ガイドワイヤを装着した針Pを安定して保持可能な形状であることとする。
誘導棒73は、受け部71における針収納穴71aが設けられた面に設けられている。この誘導棒73は、針収納穴71aが穿設された方向とは逆方向に延設され、針収納穴71aと平行に設けられている。また誘導棒73と針収納穴71aとの間隔d1は、第2の折曲げ片62の孔部62aと第3の折曲げ片63の孔部63aとの間隔dと一致している。
誘導棒73の長さは、支持部材40の長さLと、針収納穴71aに収納した状態で受け部71から突出している針Pの長さを合わせた長さよりも大きい。
<第6実施形態の針挿通補助具を用いた針挿通方法>
次に図13A〜図13Bを用いて、第6実施形態の針挿通補助具6を用いた皮下組織内への針の挿通方法を説明する。
[図13A]
先ず図13Aに示すように、針挿通補助具6は、支持部材40の両側の第1の折曲げ片61を吸着面Aの裏側に折り曲げ、第2の折曲げ片62を逆側に折り曲げ、さらに第3の折曲げ片63を逆側に折り曲げた状態とする。これにより、吸着面Aの裏側に、支持部材40を挟んで配置された、第1の折曲げ片61および第2の折曲げ片62の孔部61a,62aで構成された針誘導路を形成する。
この状態で、針挿通補助具6の吸着面Aから剥離紙を剥がし、針挿通部の皮膚表面Sに対して、針挿通補助具6の吸着面Aを吸着させる。この際、第3の折曲げ片63の孔部63aを皮膚表面Sにおける針の挿入部S1に重ねると共に、針の挿通方向に沿って支持部材40を重ねるように、皮膚表面Sに対して針挿通補助具6を位置合わせする。
[図13B]
次に図13Bに示すように、支持部材40を中心にした両側から、引き上げ部材47を摘むことにより、引き上げ部材47を吸着面A側に折り曲げ、吸着面Aに対して90度程度に保持する。これにより、吸着面Aをその法線方向に移動させ、支持部材40の高さを保持する。そして、吸着面Aの移動により、ここでの図示を省略した表皮の下方に位置する皮下組織を、持ち上げ方向に拡張させた状態とする。また支持部材40両側において、第1の折曲げ片61と第2の折曲げ片62とを吸着面Aに対して略垂直としておく。
一方、押子7の針収納穴71aに医療用の針Pの後端を挿入し、押子7の受け部71に針Pを保持させた状態とする。
この状態で、押子7の誘導棒73を、2組の孔部61a,62aで構成された針誘導路に挿入し、針の誘導方向を決定する。その後、誘導棒73を軸にして受け部71を回転させることで、受け部71に保持させた針Pの針先を第3の折曲げ片63の孔部63aに位置合わせする。これにより、針Pと吸着面Aとの間を、所定の高さ間隔hに設定する。この高さ間隔hは、皮膚表面Sからの皮下組織の深さであり、確実に皮下組織内に位置する深さであることとする。
この状態で、押子7の受け部71を誘導棒73の先端側に押し込み、この誘導棒73に誘導された方向に針Pを押し出す。これにより、吸着面Aの一方の端部側から皮下組織内に針Pを挿入し、皮下組織内に針Pを挿通させ、さらに吸着面Aの他方の端部側から針先を突出させて針Pを貫通させた状態とする。
この状態においては、針Pの進行方向が誘導棒73によって誘導されることにより、吸着面Aの長手方向に沿って針Pが押し出される。このため、針Pは吸着面A下から逸れることなく皮下組織内に挿通される。
以上のようにして針Pを皮下組織内に挿通させた状態とした後は、押子7を針Pの後端側から引き抜き、針Pの後端に接続されたガイドワイヤを皮下組織内に挿通させた状態とする。そして、針挿通補助具6を皮膚表面Sから剥がし取る。この際、位置決め部材60を構成する挿入側の孔部63aが外側に解放された構成であるため、針挿通補助具6を皮膚表面Sから剥がし取るタイミングは、針Pを皮下組織内に挿通させた後であれば、いつでもよい。またその後は、例えばガイドワイヤの誘導により、電気刺激リードなどの長尺状の医療デバイスを皮下組織内に挿通させることができる。
<第6実施形態の効果>
以上説明した第6実施形態の針挿通補助具6によれば、第4実施形態と同様に、吸着面Aとの間に所定の高さ間隔hを保った位置に針Pを挿入し、さらに吸着面Aに沿って拡張された皮下組織内に針Pを精度良好に挿通させることができる。また、平板状のプレートに位置決め部材60を設けたことにより、皮膚表面Sにおける針Pの挿入部S1に対して位置決め部材60を正確に位置合わせすることができ、皮下組織内において位置精度良好に医療デバイスを挿通させることが可能になる。この結果、施術者の感覚に頼ることなく皮下組織内において位置精度良好に針Pを挿通させ、この針Pの誘導により電気刺激リードなどの長尺状の医療デバイスを皮下組織内において正確な配置状態で挿通させることが可能になる。
1,2,3,4,5,6…針挿通補助具、
7…押子
10,40…支持部材、
10a…孔部
11…吸着層
13,13’,43,50,60…位置決め部材、
15,45…針誘導路、
17…軸部材
17a…孔部
19…ピン
20,47…引き上げ部材、
21…基台(引き上げ部材)、
21a…開口
23…支柱(引き上げ部材の高さ保持部)
25…嵌合部材(引き上げ部材の高さ保持部)
25a…嵌入孔
33…支柱
35…嵌合部材
35a…嵌入孔
40a…折曲げ片、
40b…折曲げ片
41…吸着層
51…第1の折曲げ片
51a,52a…孔部
52…第2の折曲げ片
53…第3の折曲げ片
54…第4の折曲げ片
61…第1の折曲げ片
61a,62a…孔部
62…第2の折曲げ片
63…第3の折曲げ片
63a…孔部
71…受け部
71a…針収納穴
73…誘導棒
A…吸着面、
d1…間隔
h…高さ間隔、
P…針、
P1…ガイドワイヤ
S…皮膚表面、
S1…針の挿入部
T…皮下組織
W1…幅

Claims (8)

  1. 皮下組織内に針を挿通させるための針挿通補助具であって、
    皮膚表面に対して吸着する吸着面を有する支持部材と、
    前記支持部材に固定されたもので、前記吸着面側に相対的に引き下ろされることにより、当該吸着面との間に所定の高さ間隔を保って配置される針挿入の位置決め部材と、
    を備えた針挿通補助具。
  2. 前記位置決め部材は、前記吸着面に沿って針を誘導するための針誘導路を有する
    請求項1に記載の針挿通補助具。
  3. 前記吸着面は、一方向に延設された長尺形状であり、
    前記位置決め部材は、前記吸着面の長尺方向に配置される
    請求項1または2に記載の針挿通補助具。
  4. 前記位置決め部材は、前記吸着面の端縁において当該吸着面側に折り曲げ自在となるように前記支持部材に対して一体形成された折曲げ片に設けられた
    請求項1〜3の何れかに記載の針挿通補助具。
  5. 前記支持部材に固定された状態で当該支持部材の側周から前記吸着面側に相対的に引き下ろされることにより、引き下ろされた先端部分に対して当該吸着面を引き上げた状態とする引き上げ部材を有する
    請求項1〜4の何れかに記載の針挿通補助具。
  6. 前記引き上げ部材は、前記吸着面の端縁において当該吸着面側に折り曲げ自在となるように前記支持部材に対して一体形成されている
    請求項5に記載の針挿通補助具。
  7. 前記引き上げ部材は、
    基台と、
    前記基台と前記支持部材とに固定されたもので、当該基台の底面と同じ高さから前記吸着面をその法線方向に引き上げた状態で当該支持部材の高さを保持する高さ保持部とを備えている
    請求項5に記載の針挿通補助具。
  8. 前記位置決め部材は、前記引き上げ部材を介して前記支持部材に固定されている
    請求項7に記載の針挿通補助具。
JP2013171108A 2013-08-21 2013-08-21 針挿通補助具 Pending JP2015039471A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013171108A JP2015039471A (ja) 2013-08-21 2013-08-21 針挿通補助具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013171108A JP2015039471A (ja) 2013-08-21 2013-08-21 針挿通補助具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015039471A true JP2015039471A (ja) 2015-03-02

Family

ID=52693983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013171108A Pending JP2015039471A (ja) 2013-08-21 2013-08-21 針挿通補助具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015039471A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11464966B2 (en) Delivery of implantable neurostimulators
US11793998B2 (en) Minimally invasive implantable neurostimulation system
ES2550995T3 (es) Aparato para proporcionar una inserción de un sensor de analitos
EP1719540A2 (en) Lead insertion tool
CN103550859B (zh) 医疗器械固定装置
US20060282043A1 (en) Intrathecal catheter having a stylet with a curved tip
US20140324067A1 (en) Subcutaneous tunneling and implantation tools for a disk-shaped sensor
JP2016515021A (ja) 皮下送達用具
JPH06339532A (ja) ワイヤパッチ型皮下電極の挿入・穿設器具
JP2016539769A (ja) 外科用ステープラ
US9839785B2 (en) Surgical instrument for implanting leads for baroreceptor stimulation therapy
WO2006060657A2 (en) Methods and devices for coupling a needle to an ultrasound device and guiding advancement of the needle
JPWO2009041057A1 (ja) 医療用器具
CN106456204A (zh) 植入磁铁的插入和移除工具
EP3042690B1 (en) Micro-needle sheet
JP2015039471A (ja) 針挿通補助具
US20180279926A1 (en) Sensor insertion
JP2006509605A (ja) 電気的なカップリングを備えた深経皮的な装置
US20220280188A1 (en) Medical microdevice anchoring apparatus, installation and retrieval tools, and methods of using same
ES2627582T3 (es) Sistemas para aplicar suturas percutáneas
US20170209685A1 (en) Tools and methods for removing anchors from medical leads
EP3332703A1 (en) A surgical insertion device
JP2005527251A (ja) 吻合搬送システム
JP6052818B2 (ja) 疑似皮膚
JP2013042920A (ja) 心臓刺激装置システム