JP2015039316A - 培養装置 - Google Patents

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純一 長瀬
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年孝 中村
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英樹 葉山
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Toshiaki Masaki
敏明 正木
直樹 坂
Naoki Saka
直樹 坂
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Akiko MIMOTO
亜希子 味元
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崇央 楠浦
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Abstract

【課題】培養槽内で藻類を効率良く培養することが可能な培養装置を提供する。
【解決手段】本発明の培養装置100は、培養液Cが収容される培養容器1と、培養容器1内に配置され、培養容器1内で培養液Cを移送するためのスクリューポンプ2と、培養容器1内に取り付けられた発光体3とを備える。スクリューポンプ2は、回転軸21と、回転軸21の外周面に回転軸21の軸方向に沿って所定の螺旋ピッチPで螺旋状に形成された羽根部22とを具備し、回転軸21が回転することで、羽根部22の螺旋面に沿って回転軸21の一端側から他端側に向けて培養液Cを移送し、発光体3は、移送される培養液Cに光Lが照射されるように、羽根部22の螺旋面に取り付けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、培養槽内で藻類を効率良く培養することが可能な培養装置に関する。
従来より、光合成を行う生物である藻類を培養するため、太陽光が照射される屋外型培養装置が利用されている。
しかしながら、屋外であるため、培養槽内の培養液が汚染され易く、水質を維持することが困難である。
また、太陽光を用いるため、照射される光を培養槽内の培養液全体に行き届かせるには、培養槽内の培養液の液深を小さくする必要がある。このため、藻類を大量に培養するには、面積の広い大型の培養槽が必要となり、その管理に人件費が嵩む。
さらに、気候条件によって太陽光の照度が変化するため、安定した培養効率が得られ難い。
このため、人工光源を利用した小型の培養装置が種々提案されているが、培養槽を小型化すると、藻類の培養量を稼ぐためには培養液中の藻類の濃度をできる限り高める必要が生じる。このため、培養液中の光の透過率が低下し、光源からの光が培養液全体に行き届き難い。また、高濃度の培養液は攪拌し難いため、培養槽内に供給したCOが培養液全体に行き届き難いという問題もある。このため、培養効率を高めることは困難である。
人工光源を利用した培養装置としては、例えば、特許文献1、2に記載の装置が提案されている。
特許文献1には、筒部を有する藻類育成用培養槽と、前記筒部に外嵌する環状筐体及びその筐体内に内向きに配置された複数のLEDを有し、前記筐体の内周面に設けた光射出口から筒部内に向かって光を射出する光照射装置と、を備えている藻類培養システムが提案されている(特許文献1の請求項1、図1等)。
しかしながら、特許文献1に記載の藻類培養システムでは、単に培養槽の外部から光を照射する構成であるため、高濃度の培養液、特に培養槽の中心部にある培養液に光を十分に照射できない。その結果、培養効率を十分に高めることは困難である。
特許文献2には、培養槽内に攪拌部材が回転可能に設けられ、前記攪拌部材にこれより培養槽内へ向けて光を放出する光放出部が設けられ、前記攪拌部材は攪拌軸と該攪拌軸に取り付けられた攪拌翼を有し、前記光放出部は前記攪拌翼或いは前記攪拌翼と前記攪拌軸とに設けられていることを特徴とする攪拌型培養装置が提案されている(特許文献2の特許請求の範囲第1項、第4項、第1図、第4図等)。
しかしながら、特許文献2に記載の攪拌型培養装置では、攪拌攪が攪拌軸の周方向に回転するだけであるため、培養液の攪拌が十分ではない上、攪拌翼近傍(具体的には、光放出面22b近傍)に位置する培養液にしか光を十分に照射できない。その結果、培養効率を十分に高めることは困難である。また、培養液の攪拌が十分でないため、培養槽内に供給したCOが培養液全体に十分に行き届き難いという問題もある。
特開2008−237067号公報 特開平3−58780号公報
本発明は、培養槽内で藻類を効率良く培養することが可能な培養装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、培養液が収容される培養容器と、前記培養容器内に配置され、前記培養容器内で培養液を移送するための移送装置と、前記培養容器内に取り付けられた発光体とを備え、前記移送装置は、回転軸と、該回転軸の外周面に該回転軸の軸方向に沿って所定の螺旋ピッチで螺旋状に形成された羽根部とを具備し、前記回転軸が回転することで、前記回転軸の一端側から他端側に向けて前記羽根部の螺旋面に沿って培養液を移送し、前記発光体は、移送される培養液に光が照射されるように、前記羽根部に取り付けられていることを特徴とする培養装置を提供する。
本発明に係る培養装置は、螺旋状に形成された羽根部を具備する移送装置を備えるため、たとえ培養液中の藻類の濃度が高濃度であっても、培養液が効率良く移送される。具体的には、移送装置が具備する回転軸が回転することで、回転軸の外周面に螺旋状に形成された羽根部も回転する。これにより、回転軸の一端側から他端側に向けて、羽根部の螺旋面に沿った流路で培養液が効率良く移送される。
また、本発明に係る培養装置が備える発光体は、移送される培養液に光が照射されるように、羽根部の螺旋面に取り付けられている。そして、回転軸の軸方向に沿って隣接する螺旋面の間隔は、羽根部の同一の螺旋ピッチ内では一定である。
このため、羽根部の螺旋ピッチを比較的小さくする(螺旋面の間隔を小さくする)ことで、たとえ培養液中の藻類の濃度が高濃度であっても、羽根部の螺旋面に沿った流路で移送される培養液に発光体からの光が均一且つ十分に照射されることが期待できる。また、羽根部の螺旋面全体に発光体を取り付ければ、培養液の単位体積当たりの発光体の発光面積を極めて大きくすることが可能である。
また、羽根部の螺旋面に沿った流路で培養液が効率良く移送されるため、培養容器内に供給するCOが培養液全体に十分に行き届くことが期待できる。
さらに、移送装置は、回転軸と、該回転軸の外周面に該回転軸の軸方向に沿って所定の螺旋ピッチで螺旋状に形成された羽根部とを具備し、前記回転軸が回転することで、前記回転軸の一端側から他端側に向けて前記羽根部の螺旋面に沿って培養液を移送することから、原理的にラジアル荷重が少ないため、培養液に大きなせん断力をかけることなく移送可能である。このため、攪拌等で大きなせん断力がかかると細胞が損傷し易い藻類が培養対象であっても、問題がない。
以上のように、本発明に係る培養装置によれば、光及びCOが培養液全体に行き届き、培養効率が高まることが期待できる。
前記羽根部の螺旋ピッチは、前記回転軸の一端側から他端側に向けて一定の値にすることも可能である。
しかしながら、好ましくは、前記羽根部の螺旋ピッチは、前記回転軸の一端側から他端側に向けて小さく設定される。
培養液中の藻類の濃度は、培養液が羽根部の螺旋面に沿って移送されていくうちに高くなっていくのが一般的である。
前記好ましい構成によれば、回転軸の一端側(培養液の移送開始側)から他端側(培養液の移送終了側)に向けて、羽根部の螺旋ピッチが小さく設定されている、すなわち、羽根部の螺旋面の間隔が小さくなるため、回転軸の他端側で培養液中の藻類の濃度が高くなっても、移送される培養液に発光体からの光が十分に照射されることが期待できる。
なお、回転軸の一端側から他端側に向けて、羽根部の螺旋ピッチが小さく設定されているとは、連続的に小さく設定されるだけではなく、段階的に小さく設定される(すなわち、同一の螺旋ピッチがいくつか続いた後、螺旋ピッチが小さくなり、その小さくなった螺旋ピッチがいくつか続くような形態)場合も含む概念である。
前記発光体としては、例えば、可撓性を有する有機エレクトロルミネッセンス素子を好適に用いることが可能である。
本発明に係る培養装置によれば、培養槽内で藻類を効率良く培養することが可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係る培養装置の概略構成を示す図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る培養装置の概略構成を示す図である。図1(a)は培養容器の内部を透視した状態で示す正面図であり、図1(b)は図1(a)に示す発光体の一例を示す拡大断面図(厚み方向に切断した拡大断面図)であり、図1(c)は図1(a)の破線Xで囲った部分の拡大断面図である。なお、図1(c)では、便宜上、スクリューポンプの羽根部の螺旋面が水平面であるように図示している。
図1に示すように、本実施形態に係る培養装置100は、培養液Cが収容される培養容器1と、培養容器1内に配置され、培養容器1内で培養液Cを移送するための移送装置(具体的には、スクリューポンプ)2と、培養容器1内に取り付けられた発光体3とを備えている。
本実施形態に係る培養容器1は、円筒形状とされている。培養容器1には、適宜の注入口から培養すべき藻類が混合された培養液Cが注入され、適宜の排出口から培養液Cが排出される。本実施形態では、培養容器1の右端近傍に設けられた注入口(図示せず)から培養液Cが注入され、培養容器1の左端近傍に設けられた排出口(図示せず)から培養液Cが排出される。
培養液Cには、炭素源、ビタミン、無機塩類など、藻類に対する栄養素の供給源となるものが含まれる。培養液Cとしては、培養すべき藻類の生育環境として適切なものを適宜選択すればよい。
培養液Cに混合される藻類は、クロロフィル又はバクテリオクロロフィルを有する光合成細菌であり、シアノバクテリア、紅色細菌、緑色硫黄細菌、緑色非硫黄細菌、ヘリオテリアなどを例示できる。
スクリューポンプ2は、回転軸21と、回転軸21の外周面に回転軸21の軸方向に沿って所定の螺旋ピッチ(本実施形態では一定の螺旋ピッチ)Pで螺旋状に形成された羽根部22とを具備し、回転軸21が回転することで、羽根部22の螺旋面に沿って回転軸21の一端側(本実施形態では右端側)から他端側(本実施形態では左端側)に向けて培養液Cを移送する。すなわち、培養液Cは、羽根部22の隣接する螺旋面の間を通って、回転軸21の一端側から他端側に移送される。本実施形態では、羽根部22の螺旋面の直径(螺旋面を回転軸21の軸方向から見たときの螺旋面の外縁の直径)Rが培養容器1の内径に略等しく(少しだけ小さく)設定されている。
発光体3としては、培養すべき藻類の種類に応じて適切な波長の光を出射できるものを選択すればよい。具体的には、藻類の光合成に必要な400〜800nmの波長の光を出射できる(好ましくは紫外線を出射しないもの)ものが選択される。例えば、クロロフィルaは、波長435nm前後の青い光と波長680nm前後の赤い光を強く吸収するため、クロロフィルaを含有する藻類に対しては、これらの波長域の光を出射できる発光体3を選択することが好ましい。
発光体3は、移送される培養液Cに光が照射されるように、羽根部22の螺旋面に取り付けられている。
本実施形態の発光体3は、羽根部22の螺旋面全体(表裏面全体)に取り付けられた(接着された)有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)とされている。具体的には、発光体3としては、例えば特開2012−169236号公報に記載のような、防水構造とされた可撓性を有する複数のリボン状有機EL素子が好適に用いられる。
本実施形態に係る発光体(有機EL素子)3は、例えば、図1(b)に示すように、金属基材31と、電気的な短絡を防止するための絶縁層32を介して金属基材31の上に設けられた有機EL素子本体(陽極33、有機EL層34及び陰極35からなる積層体)と、有機EL素子本体を覆うように設けられたプレバリア層36と、プレバリア層36及び有機EL素子本体を覆うように設けられた封止樹脂37と、封止樹脂37の上に設けられたバリアフィルム38と、これら各要素31〜38の端面を封止する防水材39とを備えた構成とされる。斯かる構成を有する発光体3の金属基材31側が羽根部22の螺旋面に取り付けられ、バリアフィルム38側から光が出射する。
金属基材31としては、可撓性を有し且つ防水性を発現するため、例えば、10μm〜50μm程度の厚みを有する、ステンレス、銅、チタン、アルミニウム、合金などからなる薄板が用いられる。
例えば、ステンレスからなる厚み50μmの薄板を金属基材31として用いれば、10mm以下の可撓性(破断する曲率半径)を有し、1.0×10−7(g/m/day)以下の水蒸気バリア性を有する金属基材が得られる。
陽極33の形成材料は、特に限定されないが、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、アルミニウム、金、白金、ニッケル、タングステン、銅、合金などが挙げられる。陽極33の厚みは、特に限定されないが、通常、0.01μm〜1.0μmである。
陰極35の形成材料は、特に限定されないが、本実施形態では、陰極35側から光を射出するため、透明な材料が用いられる。透明及び導電性を有する陰極35の形成材料としては、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、アルミニウムなどの導電性金属を添加した酸化亜鉛(ZnO:Al)、マグネシウム−銀合金などが挙げられる。陰極35の厚みは、特に限定されないが、通常、0.01μm〜1.0μmである。
有機EL層34は、少なくとも2つの層からなる積層構造である。有機EL層34の構造としては、例えば、(A)正孔輸送層、発光層及び電子輸送層の3つの層からなる構造、(B)正孔輸送層及び発光層の2つの層からなる構造、(C)発光層及び電子輸送層の2つの層からなる構造などが挙げられ、何れの構造であってもよい。前記(B)の有機EL層は、発光層が電子輸送層を兼用している。前記(C)の有機EL層は、発光層が正孔輸送層を兼用している。
正孔輸送層の形成材料は、正孔輸送機能を有する材料であれば特に限定されない。正孔輸送層の形成材料としては、4,4’,4”−トリス(カルバゾール−9−イル)−トリフェニルアミン(略称:TcTa)などの芳香族アミン化合物、1,3−ビス(N−カルバゾリル)ベンゼンなどのカルバゾール誘導体、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9’−スピロビスフルオレン(略称:Spiro−NPB)などのスピロ化合物、高分子化合物などが挙げられる。正孔輸送層の形成材料は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。また、正孔輸送層は、2層以上の多層構造であってもよい。正孔輸送層の厚みは、特に限定されないが、駆動電圧を下げるという観点から、1nm〜500nmが好ましい。
発光層は、正孔輸送層の表面に設けられる。
発光層の形成材料は、発光性を有する材料であれば特に限定されない。発光層の形成材料としては、例えば、低分子蛍光発光材料や低分子燐光発光材料などの低分子発光材料を用いることができる。
低分子発光材料としては、例えば、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)−ビフェニル(略称:DPVBi)などの芳香族ジメチリデン化合物、5−メチル−2−[2−[4−(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)フェニル]ビニル]ベンゾオキサゾールなどのオキサジアゾール化合物、3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−t−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾールなどのトリアゾール誘導体、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼンなどのスチリルベンゼン化合物、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、フルオレノン誘導体、アゾメチン亜鉛錯体やトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)などの有機金属錯体などが挙げられる。
発光層の厚みは、特に限定されないが、例えば、2nm〜500nmが好ましい。
電子輸送層は、発光層の表面に設けられる。もっとも、有機EL層34の発光効率を低下させないことを条件として、陰極35と電子輸送層の間にこれら以外の任意の機能層が介在されていてもよい。例えば、電子注入層が、電子輸送層の表面に設けられ、電子注入層の表面に、陰極35が設けられていてもよい。電子注入層は、陰極35から電子輸送層へ電子の注入を補助する機能を有する層である。
電子輸送層の形成材料は、電子輸送機能を有する材料であれば特に限定されない。電子輸送層の形成材料としては、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)やビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)などの金属錯体、2,7−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]−9,9−ジメチルフルオレン(略称:Bpy−FOXD)や2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)や2,2’,2’'−(1,3,5−フェニレン)−トリス(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール)(略称:TPBi)などの複素芳香族化合物、ポリ(2,5−ピリジン−ジイル)(略称:PPy)などの高分子化合物などが挙げられる。電子輸送層の形成材料は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。また、電子輸送層は、2層以上の多層構造であってもよい。電子輸送層の厚みは、特に限定されないが、駆動電圧を下げるという観点から、1nm〜500nmが好ましい。
プレバリア層36は、有機EL素子本体(陽極33、有機EL層34及び陰極35からなる積層体)を保護し、水分や酸素などの浸入を防止するための層である。プレバリア層36の形成材料は、特に限定されないが、金属酸化物膜、酸化窒化膜、窒化膜、酸化炭化窒化膜などが挙げられる。前記金属酸化物としては、例えば、MgO、SiO、Si、Al、GeO、TiOなどが挙げられる。中でも、プレバリア層36の形成材料としては、酸化炭化窒化ケイ素膜(SiOCN)、酸化窒化ケイ素膜(SiON)、窒化ケイ素膜(SiN)が好ましい。プレバリア層26の厚みは、特に限定されないが、例えば、50nm〜50μmである。
封止樹脂37としては、低水分・低アウトガスのエポキシ系の樹脂が好ましく用いられる。例えば、特許第4780275号記載の封止材を使用することが可能である。
バリアフィルム38は、可撓性を有し且つ水分や酸素などの浸入を防止するためのフィルムである。
バリアフィルム38の形成材料としては、エチレンテトラフルオロエチル共重合体(ETFE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、延伸ナイロン(ONy)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド、ポリエーテルスチレン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などの合成樹脂フィルムを好適に用いることができる。バリアフィルム38としては、透明なフィルムが用いられ、その厚みは、特に限定されないが、例えば、5μm〜1mmであり、好ましくは10μm〜500μmである。
例えば、厚み50μmのPETベースのフィルム(例えば、三菱樹脂製「X−barrier」)をバリアフィルム38として用いれば、10mm以下の可撓性(破断する曲率半径)を有し、1.0×10−4(g/m/day)程度の水蒸気バリア性を有するバリアフィルムが得られる。
防水材39としては、熱耐久性や絶縁耐久性を有するポリウレタン樹脂やエポキシ樹脂等の可撓性を有する材料が好ましく用いられる。例えば、味の素ファインテクノ社製AE−400を使用することができる。
以上の構成を有する発光体(有機EL素子)3のトータルの厚みは、例えば、120μm程度とされる。
また、本実施形態に係る培養装置100は、図1(a)に示すように、回転軸21に連結され、回転軸21を回転させるためのモータ4と、発光体3に電力を供給するための電源5と、培養装置100内にCOを供給するためのCO供給ポンプ6とを備えている。
なお、本実施形態の発光体3は、羽根部22の螺旋面に取り付けられているため、回転軸21の回転に伴って回転することになる。このため、電源5に接続された導線L1と、発光体3に接続された導線L2とは、回転トランス51やスリップリングなどを介して電気的に接続されている。電源5としては、培養すべき藻類の種類に応じて、発光体3から出射される光の光量、出射時間、出射タイミングなどを制御できる機能を有することが好ましい。さらには、発光体3の近傍に光量センサを配置し、この光量センサで実測した光量をフィードバック制御できるものが好ましい。
本実施形態に係る培養装置1を構成する部材のうち培養液Cに浸る部材(発光体3を除く)の材料は、通常の化学装置に慣用されている、金属、プラスチック、木材などの中から任意に選択することが可能である。
以上の構成を有する培養装置100によれば、スクリューポンプ2を備えるため、たとえ培養液C中の藻類の濃度が高濃度であっても、培養液Cが効率良く移送される。具体的には、スクリューポンプ2が具備する回転軸21がモータ4によって回転することで、回転軸21の外周面に螺旋状に形成された羽根部22も回転する。これにより、回転軸21の一端側から他端側に向けて、羽根部22の螺旋面に沿った流路(図1(a)に破線の矢符で示す流路)で培養液Cが効率良く移送される。
なお、本実施形態では、前述のように、羽根部22の螺旋面の直径Rが培養容器1の内径に略等しく設定されているため、移送中に培養液Cが螺旋面に沿った流路から外れ難く、培養液Cがより効率良く移送される。
また、培養装置100が備える発光体3は、図1(c)に示すように、移送される培養液Cに光Lが照射されるように、羽根部22の螺旋面に取り付けられている。そして、回転軸21の軸方向に沿って隣接する螺旋面の間隔は一定(一定の螺旋ピッチP)である。このため、羽根部22の螺旋ピッチPを比較的小さくする(螺旋面の間隔を小さくする)ことで、たとえ培養液C中の藻類の濃度が高濃度であっても、光Lの減衰が問題にならず、羽根部22の螺旋面に沿った流路で移送される培養液Cに発光体3からの光Lが均一且つ十分に照射されることが期待できる。また、本実施形態のように、羽根部22の螺旋面全体に発光体3が取り付けられると共に、羽根部22の螺旋面の直径Rが培養容器1の内径に略等しく設定されていることにより、培養液Cが移送中に常に発光体3から光Lを照射されることが期待できる。
また、羽根部22の螺旋面に沿った流路で培養液Cが効率良く移送されるため、CO供給ポンプ6から培養容器1内に供給されたCOが培養液C全体に十分に行き届くことが期待できる。
さらに、原理的にラジアル荷重が少ないスクリューポンプ2を用いるため、培養液Cに大きなせん断力をかけることなく移送可能である。このため、攪拌等で大きなせん断力がかかると細胞が損傷し易い藻類が培養対象であっても、問題がない。
以上のように、本実施形態に係る培養装置100によれば、光及びCOが培養液C全体に行き届き、培養効率が高まることが期待できる。
なお、本実施形態では、発光体3が羽根部22の螺旋面全体に取り付けられている場合を例示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、一つの螺旋ピッチPに相当する領域にのみ取り付けたり、螺旋面の表裏面のうちいずれか一方の面にのみ取り付けるなど、発光体3を羽根部22の螺旋面の一部にのみ取り付けることも可能である。
また、本実施形態では、発光体3として有機EL素子を用いる場合を例示した。低消費電力である点で有機EL素子を用いることが好ましいものの、本発明はこれに限るものではなく、発光ダイオード(LED)などを用いることも可能である。
また、本実施形態では、回転軸21の軸方向が水平方向に延びる構成を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、回転軸21の軸方向が水平方向に対して所定の角度で傾斜するように回転軸21を配置することも可能である。
また、本実施形態では、羽根部22の螺旋ピッチPが羽根部22全体において一定である場合を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、螺旋ピッチPを回転軸21の一端側から他端側に向けて変更することも可能である。具体的には、羽根部22の螺旋ピッチPを回転軸21の一端側から他端側に向けて小さく設定することが好ましい。
培養液C中の藻類の濃度は、培養液Cが羽根部22の螺旋面に沿って移送されていくうちに高くなっていくのが一般的である。
前記好ましい構成によれば、回転軸21の一端側(培養液Cの移送開始側)から他端側(培養液Cの移送終了側)に向けて、羽根部22の螺旋ピッチPが小さく設定される、すなわち、羽根部22の螺旋面の間隔が小さくなるため、回転軸21の他端側で培養液C中の藻類の濃度が高くなっても、移送される培養液Cに発光体からの光が十分に照射されることが期待できる。
さらに、本実施形態では、羽根部22の螺旋面が全て連続的に繋がっているが、本発明はこれに限るものではない。
例えば、羽根部22の螺旋面が所定の螺旋ピッチP毎に分断されている構成を採用することも可能である。具体的には、それぞれが図1に示すような構成を有するものの、螺旋ピッチPが異なる複数の培養装置を設け、各培養装置を培養液Cの移送方向に沿って連結し、培養液Cが各培養装置内を順次移送されるように構成することも可能である。この際、前述のように、培養液Cの移送方向上流側に位置する培養装置の螺旋ピッチPよりも、移送方向下流側に位置する培養装置の螺旋ピッチPの方を小さくすることが好ましい。
また、例えば、培養液Cの移送方向が逆になっている一対の培養装置を併設し、双方の培養装置の端部同士を連結することで、一対の培養装置内で培養液Cを循環させる構成を採用することも可能である。
1・・・培養容器
2・・・移送装置(スクリューポンプ)
3・・・発光体
21・・・回転軸
22・・・羽根部
100・・・培養装置

Claims (3)

  1. 培養液が収容される培養容器と、
    前記培養容器内に配置され、前記培養容器内で培養液を移送するための移送装置と、
    前記培養容器内に取り付けられた発光体とを備え、
    前記移送装置は、回転軸と、該回転軸の外周面に該回転軸の軸方向に沿って所定の螺旋ピッチで螺旋状に形成された羽根部とを具備し、前記回転軸が回転することで、前記羽根部の螺旋面に沿って前記回転軸の一端側から他端側に向けて培養液を移送し、
    前記発光体は、移送される培養液に光が照射されるように、前記羽根部の螺旋面に取り付けられていることを特徴とする培養装置。
  2. 前記羽根部の螺旋ピッチは、前記回転軸の一端側から他端側に向けて小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の培養装置。
  3. 前記発光体は、可撓性を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の培養装置。
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