JP2015038699A - 拡張現実画像生成システム、3次元形状データ生成装置、拡張現実提示装置、拡張現実画像生成方法、及びプログラム - Google Patents

拡張現実画像生成システム、3次元形状データ生成装置、拡張現実提示装置、拡張現実画像生成方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】マーカ画像の撮影のために別の撮影系を用意する必要がなく、任意の物体をマーカとして利用可能にする。【解決手段】3次元形状データ生成装置111は、スタジオ装置10の内部に第1の物体を配置し、第1のパターン画像を投影した状態で撮影装置113で撮影される画像から取得される3次元情報と、第2のパターン画像を投影した状態で撮影される画像から取得されテクスチャ情報とに基づいて第1の物体の3次元形状モデルを生成する。また、スタジオ装置10の内部に第2の物体を配置し、第2のパターン画像を投影した状態で撮影される画像から第2の物体の特徴量を抽出し、スタジオ装置10の座標系を基準にして第1の物体と第2の物体との間の空間的な位置関係情報を算出する。拡張現実提示装置12は、撮影装置122の撮影画像から認識される第2の物体の特徴量に対応する空間的な位置関係情報に基づいて3次元形状モデルを表示する。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、実空間を撮影した画像に仮想的な画像を表示する拡張現実画像生成システム、3次元形状データ生成装置、拡張現実提示装置、拡張現実画像生成方法、及びプログラムに関する。
対象物体を回転させたり、計測装置自体を移動させて、複数の方向から対象物体を撮影し、撮影画像と対象物体の概略形状から対象物体の3次元形状モデルを取得する手法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また、複数台のカメラを用いて3次元形状モデルを得る技術も提案されている。
特開2001−243497号公報
上記のような手法によって取得された3次元形状モデルは、画面上で閲覧されるが、その際、アプリケーションのビュアーに表示されたり、AR(Augmented Reality)技術を用いて指定されたマーカに表示される。しかし、3次元形状モデルとはそれぞれ別の撮影系で収集されていたため、システムとして見たときに両方の画像を対応付ける作業が面倒であった。また、実空間に存在する任意の物体をその場で撮影し、マーカとして利用することはできなかった。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、マーカ画像の撮影のために別の撮影系を用意する必要がなく、任意の物体をマーカとして利用可能な拡張現実画像生成システム、3次元形状データ生成装置、拡張現実提示装置、拡張現実画像生成方法、及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の第1の態様は、複数の平面鏡を鏡面が内側になるように接合することで底面が開放された箱形であり、上記複数の平面鏡が天面に対して一定の角度だけ内方向に狭まるように傾斜され、物体に被せて使用するスタジオ装置と、上記スタジオ装置の天面側に配置され、上記スタジオ装置の内部に3次元情報取得のための第1のパターン画像とテクスチャ情報取得のための第2のパターン画像とを切り替えて投影する投影装置と、上記スタジオ装置の天面側に配置され、上記スタジオ装置の内部に配置される上記物体の上面から見た実像及び各平面鏡に映る虚像を含む画像を撮影する撮影装置と、上記スタジオ装置の内部に第1の物体を配置し、上記投影装置で上記第1のパターン画像を投影した状態で上記撮影装置により撮影される画像から上記第1の物体の3次元情報を取得し、上記投影装置で上記第2のパターン画像を投影した状態で上記撮影装置により撮影される画像から上記第1の物体のテクスチャ情報を取得し、上記3次元情報と上記テクスチャ情報とに基づいて上記第1の物体の3次元形状モデルを生成する3次元形状モデル生成手段と、上記スタジオ装置の内部に第2の物体を配置し、上記投影装置で上記第2のパターン画像を投影した状態で上記撮影装置により撮影される画像から上記第2の物体の特徴量を抽出する第1の特徴量抽出手段と、上記スタジオ装置の座標系を基準にして上記第1の物体と上記第2の物体との間の空間的な位置関係情報を算出する位置関係算出手段と、上記第1の物体の3次元形状モデル、上記第2の物体の特徴量、および上記空間的な位置関係情報を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、外部の撮影装置で第3の物体を含む現実空間を撮影した画像から前記第3の物体の特徴量を抽出する第2の特徴量抽出手段と、上記第3の物体の特徴量を、上記データ記憶手段に記憶される上記第2の物体の特徴量と比較することにより上記第3の物体と類似度の高い上記第2の物体を認識する画像認識手段と、上記画像認識手段で認識された上記第2の物体の特徴量に対応付けられている上記第1の物体の3次元形状モデルおよび上記空間的な位置関係情報を上記データ記憶手段から取得し、当該空間的な位置関係情報に基づいて上記第1の物体の3次元形状モデルを上記第3の物体の撮影位置に応じて表示した拡張現実画像を生成する画像生成手段とを備える拡張現実画像生成システムと、これに対応する3次元形状データ生成装置、拡張現実提示装置、拡張現実画像生成方法、及びプログラムを提供する。
上記第1の態様によれば、拡張現実として表示する第1の物体とマーカとして利用する第2の物体とをスタジオ装置を使用して同一の撮影系で撮影し、第1の物体と第2の物体の対応付けを行うようにする。これにより、マーカ画像の撮影のために別の撮影系を用意する必要がなく、任意の物体をマーカとして利用することが可能となる。
また、この発明の第2の態様は、上記スタジオ装置の内部に上記第1の物体と上記第2の物体とを配置する場合に、上記投影装置で上記第2のパターン画像を投影した状態で上記撮影装置により撮影される上記第1の物体と上記第2の物体とを同時に撮影した画像から上記特徴量抽出手段で上記第2の物体の特徴量を抽出する領域を判別する判別手段をさらに備えるものである。
上記第2の態様によれば、第1の物体と第2の物体とを同時に撮影することで、マーカ位置に対する拡張現実画像の生成位置を撮影時に確定できるようになる。
また、この発明の第3の態様は、上記判別手段は、上記3次元形状モデル生成手段で取得される前記3次元情報の高さ情報に基づいて上記第2の物体の特徴量を抽出する領域を判別するものである。
上記第3の態様によれば、第1の物体と第2の物体とを同時に撮影した場合でも、第1の物体と第2の物体とを適切に判別することが可能になる。
すなわちこの発明によれば、マーカ画像の撮影のために別の撮影系を用意する必要がなく、任意の物体をマーカとして利用可能な拡張現実画像生成システム、3次元形状データ生成装置、拡張現実提示装置、方法、及びプログラムを提供することができる。
第1の実施形態に係る拡張現実画像生成システムの構成図。 図1の拡張現実画像生成システムの具体的な構成を示すブロック図。 3次元形状計測装置を用いて対象物体を計測する場合の撮影状況を示す概念図。 3次元形状計測装置を用いてマーカまたは自然特徴量を検出する場合の撮影状況を示す概念図。 拡張現実提示装置を用いて拡張現実提示を行うときの状況を示す概念図。 3次元情報取得のためのパターン画像と取得画像を示す図。 テクスチャ情報取得のためのパターン画像と取得画像を示す図。 3次元形状計測装置の計測プロセスを示すフローチャート。 3次元形状計測装置の検出プロセスを示すフローチャート。 3次元形状計測装置の復元プロセスを示すフローチャート。 拡張現実提示装置における表示プロセスを示すフローチャート。 第2の実施形態に係る拡張現実画像生成システムの具体的な構成を示すブロック図。 第2の実施形態に係る3次元形状計測装置を用いて対象物体の計測とマーカまたは自然特徴量の検出とを同時に行う場合の撮影状況を示す概念図。 第2の実施形態の動作を示すフローチャート。 第2の実施形態において拡張現実提示装置を用いて拡張現実提示を行うときの状況を示す概念図。
以下、図面を参照してこの発明に係る実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る拡張現実画像生成システムの構成図である。この拡張現実画像生成システムは、スタジオ装置10と、3次元形状計測装置11と、拡張現実提示装置12とを備える。
先ず、スタジオ装置10は、パネルの一方面を鏡面加工した平面鏡101〜104を鏡面が内側になるように四方に配置して接合することで、少なくとも底面が開放された箱形に形成される。このスタジオ装置10を基台に載置した対象物体の上から被せることで、対象物体を撮影するためのスタジオとして使用する。スタジオ装置10の天面は天板を備えていてもよいが、その場合には撮影用の穴を形成しておく。側面の平面鏡101〜104は天面に対して一定の角度だけ内方向に狭まるように傾斜している。なお、平面鏡101〜104は4面が必須ではなく、対象物体を立体的に捉えることが可能であれば、2面または3面の構成であっても良い。
3次元形状計測装置11は、周辺機器の制御及び対象物体の3次元形状モデルの計測及び特徴量(マーカまたは自然特徴量)の検出を行う演算制御装置111を備える。周辺機器として、スタジオ装置10の天面側に配置され、スタジオ内部の対象物体に任意のパターン画像または光を投影する投影装置112、スタジオ内部全体を撮影する撮影装置113、及び拡張現実提示装置12との間のデータ送受信を行う通信部114を備える。
拡張現実提示装置12は、周辺機器の制御及び特徴量の検出を行う演算制御装置121を備える。周辺機器として、撮影装置122と、撮影装置122で撮影された画像に3次元形状計測装置11で計測された3次元形状モデルを表示する表示装置123と、3次元形状計測装置11との間のデータ送受信を行う通信部124とを備える。
図2は、上記3次元形状計測装置11の内部にある演算制御装置111(3次元形状データ生成装置)と、拡張現実提示装置12の内部にある演算制御装置121の具体的な構成を示すブロック図である。
演算制御装置111は、3次元形状モデルの生成および特徴量データの抽出を行うものであり、パターン画像141、白色画像142、測定画像記憶部143、撮影画像記憶部144、3次元形状モデル生成部145、特徴量抽出部146、位置関係算出部147、およびデータ記憶部148を含む。
拡張現実提示装置12の内部にある演算制御装置121は、データ記憶部151、画像入力部152、特徴量抽出部153、画像認識部154、および画像生成出力部155を含む。演算制御装置121は、演算制御装置111で生成された3次元形状モデルおよび抽出された特徴量データを取得して、撮影装置122で撮影した現実空間のマーカ用画像をもとに、3次元形状モデルを表示装置123に表示する。これらの処理の詳細については後述する。
図3は、上記3次元形状計測装置11を用いて対象物体Tを計測する場合の撮影状況を示す概念図である。まず、図3に示すように、スタジオ装置10を底面の開口から対象物体Tに被せ、スタジオ内部のほぼ中央に対象物体Tを配置し、天面中央部に投影装置112及び撮影装置113を配置する。投影装置112は、スタジオ内部に向けて任意のパターン画像または光を投影する。撮影装置113は、対象物体Tの実像と共に、各平面鏡101〜104の反射による対象物体Tの虚像を含む5つの像を同時に撮影する。演算制御装置111は、撮影装置113で得られた多面画像から3次元形状モデルを計測する。
図4は、上記3次元形状計測装置11を用いて対象物体M(マーカまたは自然特徴量)を検出する場合の撮影状況を示す概念図である。ここで、自然特徴量と呼称するものは、現実の環境に自然に存在する木目や布地などの物体の輪郭情報や、物体表面のテクスチャ情報に相当する特徴量を意味する。ここで、3次元形状モデルを提示させる実空間の位置の指定先や物体としては、マーカ(特殊な2次元パターン)でも良いし、自然特徴量を多く含む台や床でも良い。
まず、図4に示すように、スタジオ装置10を底面の開口から対象物体M(マーカまたは自然特徴量を含む面)に被せ、スタジオ内部のほぼ中央に対象物体Mを配置し、天面中央部に撮影装置113を配置する。撮影装置113は、対象物体Mの実像を撮影する。演算制御装置111は撮影装置113で得られた画像から、対象物体Mの特徴量を検出する。演算制御装置111で計測された3次元形状モデルの情報と検出された特徴量情報とを通信部114にて拡張現実提示装置12の通信部124へ送信する。
図5は、拡張現実提示装置12を用いて拡張現実提示を行うときの状況を示す概念図である。上記拡張現実提示装置12の通信部124にて特徴量情報が受信されると、演算制御装置121において、撮影装置122で撮影される画像の中に当該特徴量が存在するか探索される。撮影装置122で撮影された画像の中に当該特徴量が検出されると、3次元形状モデルをもとに拡張現実画像が生成され、拡張現実提示装置12における表示装置123に表示される。
上記構成において、図6(a),(b)に3次元情報取得のためのパターン画像P1(パターン画像141)と取得画像A1の一例を示す。なお、パターン画像P1は図6(a)に限定されるものではなく、格子状の画像、市松模様の画像、あるいは白黒のモザイク画像などの、スタジオ内部に配置した対象物体Tの位置情報(3次元座標)の測定に利用できるものであれば、任意のパターン画像または光源を利用可能とする。
図7(a),(b)にテクスチャ情報取得のためのパターン画像P2(白色画像142)と取得画像A2の一例を示す。これらの図と図8〜図11を参照して、以下に第1実施形態の動作を詳細に説明する。
[計測プロセス]
最初に、演算制御装置111(3次元形状データ生成装置)の動作を示す。
まず、ユーザが対象物体にスタジオ装置10を被せ、本装置を起動すると、演算制御装置111では、計測プロセス(3次元情報の取得処理)のプログラムをロードして実行する。そのフローチャートを図8に示す。
この計測プロセスでは、まず、パターン画像141と投影装置112を接続し、また、撮影装置113と測定画像記憶部143を接続する。次に、パターン画像141から得た図6(a)に示すストライプ状のパターン画像P1を投影装置112を用いてスタジオ内部に投影させ(ステップS11)、そのときのスタジオ内部全体を撮影装置113により撮影させる(ステップS12)。これにより、図6(b)に示すように、対象物体Tの平面鏡101〜104による4つの虚像領域A11〜A14及び実像領域A15を含む画像、すなわちスタジオ内部に配置され、ストライプ状のパターン画像P1が投影された対象物体Tを前後左右上方から同時に見た画像A1が得られる。この画像A1は3次元情報として測定画像記憶部143に蓄積される。
次に、白色画像142と投影装置112を接続して投影画像を切り替え(ステップS13)、撮影装置113と測定画像記憶部144ならびに特徴量抽出部146を接続する。投影装置112には図7(a)に示すパターン画像P2(白色画像142)をスタジオ内部に投影させ(ステップS14)、そのときのスタジオ内部全体を撮影装置113に撮影させる(ステップS15)。これにより、図7(b)に示すように、対象物体Tの平面鏡101〜104による4つの虚像領域A21〜A24及び実像領域A25を含む画像、すなわちスタジオ内部に配置され、対象物体Tを前後左右上方から同時に見た画像A2が得られる。この場合、平面鏡101〜104によって白色画像を内側に反射させ、対象物体を前後左右上方から照らすようにしているため、これを撮影することにより、影のないテクスチャ画像を得ることができる。この画像A2はテクスチャ情報として撮影画像記憶部144に蓄積される(ステップS16)。
[復元プロセス]
上記計測プロセスが完了すると、演算制御装置111では復元プロセス(3次元形状モデルの作成・表示)を実行する。そのフローチャートを図9に示す。
この復元プロセスでは、まず、3次元形状モデル生成部145において、測定画像記憶部143および撮影画像記憶部144から領域A1n,A2nの3次元情報及びテクスチャ情報をそれぞれ読み出す(ステップS21)。この時点で、カウントnをいったん0にリセットし(ステップS22)、さらにカウントnにn+1をセットして(ステップS23)、領域A1n,A2nそれぞれで得られた情報より、方向n=1すなわち領域A11,A21に映る対象物体Tの3次元形状を算出する(ステップS24)。
このステップS23,S24の処理をnがn>5となるまで繰り返し(ステップS25)、これによって領域A12,A13,A14,A22,A23,A24それぞれに映る対象物体Tの3次元形状(虚像)と領域A15,A25の上方から見た対象物体Tの3次元形状(実像)とが得られる。上記の各領域における3次元形状が取得されると、この5方向の形状を統合して3次元形状モデルを作成し(ステップS26)、3次元形状モデル生成部145に格納する(ステップS27)。なお、3次元形状モデル生成部145では一定閾値を超える高さがない対象物体Tについては、3次元形状モデルの生成および格納を行わないこととしても良い。
上記ステップS24,S26による3次元形状モデルの作成方法としては、3次元形状情報とテクスチャ情報の対応する各領域A1n,A2nに対して、それぞれ3次元座標を求める。このとき、3次元形状の復元アルゴリズムは、スリット光投影法や空間コード化法などのアクティブステレオ法を用いるものとする。各方向から見た対象物体の3次元座標が求められたら、これを統合する。
上記復元プロセスが終了すると、ユーザは対象物体Tに被せていたスタジオ装置10を取り外す。
[検出プロセス]
次に、ユーザが復元結果を提示させたい実空間の位置または実空間に存在する物体(対象物体M)にスタジオ装置10を被せ、演算制御装置111では検出プロセス(マーカまたは自然特徴量検出)のプログラムを実行する。そのフローチャートを図10に示す。
この検出プロセスでは、投影装置112により図7(a)に示すパターン画像P2(白色画像)をスタジオ内部に投影させ(ステップS31)、撮影装置113により対象物体Mを含めた装置内全体を撮影する(ステップS32)。この場合、平面鏡101〜104によって白色画像を内側に反射させ、対象物体を前後左右上方から照らすようにしているため、これを撮影することにより、影のないテクスチャ画像を得ることができる。この画像が特徴量抽出対象情報として特徴量抽出部146へ送られる。(ステップS33)。
特徴量抽出部146では、対象物体Mの特徴量抽出対象情報の上記実像領域A25に対して特徴量抽出を行う(ステップS34)。このとき、自然特徴量抽出には、パターンマッチングやSIFT、SURFなどの特徴量検出アルゴリズムを用いるものとする。得られた特徴量は、位置関係算出部147において、スタジオ装置10の座標系を基準にして、先に3次元形状モデル生成部145で得た対象物体Tの3次元形状モデルとの間で位置関係を算出することができる(ステップS35)。つまり、同一のスタジオ装置10を用いて対象物体Mと対象物体Tとを撮影することで、同一の3次元座標系を基準することができ、例えば、対象物体Mに対する対象物体Tの3次元の相対座標を求めることができる。この結果、対象物体Mの特徴量に対し、対象物体Tの3次元形状モデルと、対象物体Mと対象物体Tとの位置関係情報の3つの情報を対応付けた形で、データ記憶部148へ保存する(ステップS36)。
[表示プロセス]
上記検出プロセスが終了し、対象物体Mの特徴量と、対象物体Tの3次元形状モデルと、対象物体Mと対象物体Tとの位置関係情報の3つの情報が対応付けて保存されると、次は拡張現実提示装置12の動作となる。
実空間の位置または実空間に存在する対象物体Mをマーカとして拡張現実画像を取り出す方法は以下の通りである。そのフローチャートを図11に示す。
データ記憶部148に保存されたデータは、通信部114および通信部124を介して送信され、拡張現実提示装置12のデータ記憶部151で受信される(ステップS41)。ユーザが撮影装置122を用いて、対象物体Mに相当する画像を撮影し、その画像(静止画像または動画像)を、画像入力部152へ送出する(ステップS42)。その画像に対して、特徴量抽出部153において特徴量抽出が行われる(ステップS43)。自然特徴量抽出の方法は、特徴量抽出部146と同一である。
特徴量抽出部153で得られた特徴量は、画像認識部154において、データ記憶部151に記憶されている複数の対象物体Mの特徴量と比較され、最も類似度の高い対象物体Mが特定される(ステップS44)。特定された対象物体Mには、対象物体Tの拡張現実画像と、対象物体MとのTとの位置関係が対応付けられていることから、これらの情報を取得し(ステップS45)、対象物体Mの撮影位置に応じて、拡張現実画像の生成が可能となる(ステップS46)。その結果、画像生成出力部155において対象物体Tの拡張現実画像(3次元形状モデル)が生成され、表示装置123にて拡張現実提示される(ステップS47)。
以上述べたように第1の実施形態では、拡張現実として表示する対象物体Tとマーカとして利用する対象物体Mとをスタジオ装置10を使用して同一の座標系で撮影し、対象物体Tと対象物体Mの対応付けを行うようにする。これにより、マーカ画像の撮影のために別の撮影系を用意する必要がなく、任意の物体をマーカとして利用することが可能となる。なお、データ記憶部151は演算制御装置111のデータ記憶部148と同一であっても構わない。また、拡張現実提示装置12は、撮影装置122と表示装置123とが一体化していない構成(PCとウェブカメラ等)であっても良い。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、物体の形状を計測するプロセスにおいて、AR表示に必要なマーカや自然特徴量を含む台の上に拡張現実画像として3次元形状モデルを生成したい対象物体を設置して計測することにより、3次元形状計測と特徴量検出を同時に行う拡張現実画像生成システムである。
第2の実施形態におけるシステム構成図は、上記第1の実施形態と同様であるため省略し、図12に拡張現実画像生成システムの具体的な構成を示すブロック図を示す。第2の実施形態では、第1の実施形態の演算制御装置111の構成にマーカ判別部149を追加する。マーカ判別部149は、撮影装置113で撮影した画像を撮影画像記憶部144から取得し、3次元形状モデル生成部145で取得される3次元情報の高さ情報に基づいてマーカや自然特徴量を抽出する領域を判別する。
図13は、第2の実施形態に係る3次元形状計測装置を用いて対象物体の計測とマーカまたは自然特徴量の検出とを同時に行う場合の撮影状況を示す概念図である。図14は、第2の実施形態の動作を示すフローチャートである。
まず、図13に示すように、ユーザが拡張現実画像としたい対象物体Tと、マーカの代用として機能させたい対象物体または自然特徴量を含む平面Mが同時に存在する状態で、スタジオ装置10を被せ、本装置を起動すると、演算制御装置111では図8に示す計測プロセス(3次元情報の取得処理)のプログラムを実行する(ステップS51)。上記計測プロセスが完了すると、演算制御装置111では図9に示す復元プロセス(3次元形状モデルの作成・表示)のプログラムを実行する(ステップS52)。ここで、計測プロセス及び復元プロセスは、第1の実施形態と同様であるので、詳細は省略する。
[検出プロセス]
上記復元プロセスが終了すると、続いて検出プロセスに移る。この第2の実施形態での検出プロセスでは、まずマーカ判別部146において、撮影画像記憶部144から撮影した画像を取得し、特徴量抽出対象情報の実像領域A25のうち、上記計測プロセスで平面であると計測された領域(例えば、復元プロセスの結果、高さが所定の閾値以下であることから、3次元形状モデルの復元対象である対象物体Tではないと判定された領域)を判定し、この領域情報を特徴量抽出部146へ送出する(ステップS53)。
特徴量抽出部146では、マーカ判別部146で判別された領域に限定し、撮影装置113から得られた特徴量抽出対象情報を取得し(ステップS54)、特徴量抽出を行う(ステップS55)。このとき、自然特徴量抽出には、パターンマッチングやSIFT、SURFなどの特徴量検出アルゴリズムを用いるものとする。得られた対象物体Mの特徴量は、位置関係算出部147において、スタジオ装置10の座標系を基準にして、先に3次元形状モデル生成部145で得た対象物体Tの3次元形状モデルとの間で位置関係を算出する(ステップS56)。この対象物体Mの特徴量に対し、3次元形状モデル生成部145で予め得た対象物体Tの3次元形状モデルと、位置関係算出部147で得た対象物体Mと対象物体Tとの位置関係情報の3つの情報を対応付けた形で、データ記憶部148に保存する(ステップS57)。そして、通信部114にて拡張現実提示装置12の通信部124に3次元形状モデル情報と特徴量情報を送信する。
[表示プロセス]
上記検出プロセスが終了すると、ユーザは対象物体Mと対象物体Tに被せていたスタジオ装置10を取り外し、対象物体Tを取り除く。
上記検出プロセスを完了後、拡張現実画像を取り出す方法は、上記第1の実施形態における図11のフローチャートと同一である。すなわち、特徴量情報を上記拡張現実提示装置12の通信部124が受信し、(ステップS41)、ユーザが撮影装置122を用いて対象物体Mに相当する画像を撮影し、その撮影画像を画像入力部152に送出する(ステップS42)と、演算制御装置121において当該撮影画像から特徴量が抽出される(ステップS43)。続いて、当該特徴量を探索するプログラムが実行され、その結果、復元された3次元形状モデルが表示装置123にて拡張現実提示される(ステップS44〜S47)。すなわち、図15に示すように実の対象物体Tが取り除かれた空間に、復元された3次元形状モデルが表示される。
以上述べたように、第2の実施形態では、対象物体Tと対象物体Mとを同時に撮影することで、マーカ位置に対する拡張現実画像の生成位置を撮影時に確定できるようになる。また、3次元形状モデルの計測プロセスで取得される3次元情報の高さ情報に基づいて対象物体Tと対象物体Mとを識別し、特徴量を抽出する領域を判別することで、対象物体Tと対象物体Mとを同時に撮影した場合でも、対象物体Tと対象物体Mとを適切に判別することが可能になる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
10…スタジオ装置、101〜104…平面鏡、11…3次元形状計測装置、111…演算制御装置(3次元形状データ生成装置)、112…投影装置、113…撮影装置、114…通信部、12…拡張現実提示装置、121…演算制御装置(拡張現実提示装置)、122…撮影装置、123…表示装置、124…通信部、141…パターン画像、142…白色画像、143…測定画像記憶部、144…撮影画像記憶部、145…3次元形状モデル生成部、146…特徴量抽出部、147…位置関係算出部、148…データ記憶部、149…マーカ判別部、151…データ記憶部、152…画像入力部、153…特徴量抽出部、154…画像認識部、155…画像生成出力部。

Claims (7)

  1. 複数の平面鏡を鏡面が内側になるように接合することで底面が開放された箱形であり、前記複数の平面鏡が天面に対して一定の角度だけ内方向に狭まるように傾斜され、物体に被せて使用するスタジオ装置と、
    前記スタジオ装置の天面側に配置され、前記スタジオ装置の内部に3次元情報取得のための第1のパターン画像とテクスチャ情報取得のための第2のパターン画像とを切り替えて投影する投影装置と、
    前記スタジオ装置の天面側に配置され、前記スタジオ装置の内部に配置される前記物体の上面から見た実像及び各平面鏡に映る虚像を含む画像を撮影する撮影装置と、
    前記スタジオ装置の内部に第1の物体を配置し、前記投影装置で前記第1のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される画像から前記第1の物体の3次元情報を取得し、前記投影装置で前記第2のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される画像から前記第1の物体のテクスチャ情報を取得し、前記3次元情報と前記テクスチャ情報とに基づいて前記第1の物体の3次元形状モデルを生成する3次元形状モデル生成手段と、
    前記スタジオ装置の内部に第2の物体を配置し、前記投影装置で前記第2のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される画像から前記第2の物体の特徴量を抽出する第1の特徴量抽出手段と、
    前記スタジオ装置の座標系を基準にして前記第1の物体と前記第2の物体との間の空間的な位置関係情報を算出する位置関係算出手段と、
    前記第1の物体の3次元形状モデル、前記第2の物体の特徴量、および前記空間的な位置関係情報を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、
    外部の撮影装置で第3の物体を含む現実空間を撮影した画像から前記第3の物体の特徴量を抽出する第2の特徴量抽出手段と、
    前記第3の物体の特徴量を、前記データ記憶手段に記憶される前記第2の物体の特徴量と比較することにより前記第3の物体と類似度の高い前記第2の物体を認識する画像認識手段と、
    前記画像認識手段で認識された前記第2の物体の特徴量に対応付けられている前記第1の物体の3次元形状モデルおよび前記空間的な位置関係情報を前記データ記憶手段から取得し、当該空間的な位置関係情報に基づいて前記第1の物体の3次元形状モデルを上記第3の物体の撮影位置に応じて表示した拡張現実画像を生成する画像生成手段と
    を具備することを特徴とする拡張現実画像生成システム。
  2. 複数の平面鏡を鏡面が内側になるように接合することで底面が開放された箱形であり、前記複数の平面鏡が天面に対して一定の角度だけ内方向に狭まるように傾斜され、物体に被せて使用するスタジオ装置と、前記スタジオ装置の天面側に配置され、前記スタジオ装置の内部に3次元情報取得のための第1のパターン画像とテクスチャ情報取得のための第2のパターン画像とを切り替えて投影する投影装置と、前記スタジオ装置の天面側に配置され、前記スタジオ装置の内部に配置される前記物体の上面から見た実像及び各平面鏡に映る虚像を含む画像を撮影する撮影装置とを備える拡張現実画像生成システムに用いられる3次元形状データ生成装置であって、
    前記スタジオ装置の内部に第1の物体を配置し、前記投影装置で前記第1のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される画像から前記第1の物体の3次元情報を取得し、前記投影装置で前記第2のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される画像から前記第1の物体のテクスチャ情報を取得し、前記3次元情報と前記テクスチャ情報とに基づいて前記第1の物体の3次元形状モデルを生成する3次元形状モデル生成手段と、
    前記スタジオ装置の内部に第2の物体を配置し、前記投影装置で前記第2のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される画像から前記第2の物体の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
    前記スタジオ装置の座標系を基準にして前記第1の物体と前記第2の物体との間の空間的な位置関係情報を算出する位置関係算出手段と、
    前記第1の物体の3次元形状モデル、前記第2の物体の特徴量、および前記空間的な位置関係情報を対応付けて記憶するデータ記憶手段と
    を具備することを特徴とする3次元形状データ生成装置。
  3. 前記スタジオ装置の内部に前記第1の物体と前記第2の物体とを配置する場合に、
    前記投影装置で前記第2のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される前記第1の物体と前記第2の物体とを同時に撮影した画像から前記特徴量抽出手段で前記第2の物体の特徴量を抽出する領域を判別する判別手段をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載の3次元形状データ生成装置。
  4. 前記判別手段は、前記3次元形状モデル生成手段で取得される前記3次元情報の高さ情報に基づいて前記第2の物体の特徴量を抽出する領域を判別することを特徴とする請求項3に記載の3次元形状データ生成装置。
  5. 複数の平面鏡を鏡面が内側になるように接合することで底面が開放された箱形であり、前記複数の平面鏡が天面に対して一定の角度だけ内方向に狭まるように傾斜され、物体に被せて使用するスタジオ装置と、前記スタジオ装置の天面側に配置され、前記スタジオ装置の内部に3次元情報取得のための第1のパターン画像とテクスチャ情報取得のための第2のパターン画像とを切り替えて投影する投影装置と、前記スタジオ装置の天面側に配置され、前記スタジオ装置の内部に配置される前記物体の上面から見た実像及び各平面鏡に映る虚像を含む画像を撮影する撮影装置とを備える拡張現実画像生成システムに用いられる拡張現実提示装置であって、
    前記スタジオ装置の内部に第1の物体を配置し、前記投影装置で前記第1のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される画像から前記第1の物体の3次元情報を取得し、前記投影装置で前記第2のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される画像から前記第1の物体のテクスチャ情報を取得し、前記3次元情報と前記テクスチャ情報とに基づいて生成された前記第1の物体の3次元形状モデル、前記スタジオ装置の内部に第2の物体を配置し、前記投影装置で前記第2のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される画像から抽出された前記第2の物体の特徴量、および前記スタジオ装置の座標系を基準にして算出された前記第1の物体と前記第2の物体との間の空間的な位置関係情報を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、
    外部の撮影装置で第3の物体を含む現実空間を撮影した画像から前記第3の物体の特徴量を抽出する第2の特徴量抽出手段と、
    前記第3の物体の特徴量を、前記データ記憶手段に記憶される前記第2の物体の特徴量と比較することにより前記第3の物体と類似度の高い前記第2の物体を認識する画像認識手段と、
    前記画像認識手段で認識された前記第2の物体の特徴量に対応付けられている前記第1の物体の3次元形状モデルおよび前記空間的な位置関係情報を前記データ記憶手段から取得し、当該空間的な位置関係情報に基づいて前記第1の物体の3次元形状モデルを上記第3の物体の撮影位置に応じて表示した拡張現実画像を生成する画像生成手段と
    を具備することを特徴とする拡張現実提示装置。
  6. 複数の平面鏡を鏡面が内側になるように接合することで底面が開放された箱形であり、前記複数の平面鏡が天面に対して一定の角度だけ内方向に狭まるように傾斜され、物体に被せて使用するスタジオ装置と、前記スタジオ装置の天面側に配置され、前記スタジオ装置の内部に3次元情報取得のための第1のパターン画像とテクスチャ情報取得のための第2のパターン画像とを切り替えて投影する投影装置と、前記スタジオ装置の天面側に配置され、前記スタジオ装置の内部に配置される前記物体の上面から見た実像及び各平面鏡に映る虚像を含む画像を撮影する撮影装置とを備える拡張現実画像生成システムに用いられる拡張現実提示方法であって、
    前記スタジオ装置の内部に第1の物体を配置し、前記投影装置で前記第1のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される画像から前記第1の物体の3次元情報を取得し、前記投影装置で前記第2のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される画像から前記第1の物体のテクスチャ情報を取得し、前記3次元情報と前記テクスチャ情報とに基づいて前記第1の物体の3次元形状モデルを生成する3次元形状モデル生成ステップと、
    前記スタジオ装置の内部に第2の物体を配置し、前記投影装置で前記第2のパターン画像を投影した状態で前記撮影装置により撮影される画像から前記第2の物体の特徴量を抽出する第1の特徴量抽出ステップと、
    前記スタジオ装置の座標系を基準にして前記第1の物体と前記第2の物体との間の空間的な位置関係情報を算出する位置関係算出ステップと、
    前記第1の物体の3次元形状モデル、前記第2の物体の特徴量、および前記空間的な位置関係情報を対応付けてデータ記憶手段に記憶するデータ記憶ステップと、
    外部の撮影装置で第3の物体を含む現実空間を撮影した画像から前記第3の物体の特徴量を抽出する第2の特徴量抽出ステップと、
    前記第3の物体の特徴量を、前記データ記憶手段に記憶される前記第2の物体の特徴量と比較することにより前記第3の物体と類似度の高い前記第2の物体を認識する画像認識ステップと、
    前記画像認識ステップで認識された前記第2の物体の特徴量に対応付けられている前記第1の物体の3次元形状モデルおよび前記空間的な位置関係情報を前記データ記憶手段から取得し、当該空間的な位置関係情報に基づいて前記第1の物体の3次元形状モデルを前記第3の物体の撮影位置に応じて表示した拡張現実画像を生成する画像生成ステップと
    を有することを特徴とする拡張現実画像生成方法。
  7. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の3次元形状データ生成装置および請求項5に記載の拡張現実提示装置の各手段をそれぞれを実行するためのプログラム。
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