JP2015038323A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP2015038323A
JP2015038323A JP2011269684A JP2011269684A JP2015038323A JP 2015038323 A JP2015038323 A JP 2015038323A JP 2011269684 A JP2011269684 A JP 2011269684A JP 2011269684 A JP2011269684 A JP 2011269684A JP 2015038323 A JP2015038323 A JP 2015038323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compression chamber
scroll
chamber
recess
passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011269684A
Other languages
English (en)
Inventor
山田 定幸
Sadayuki Yamada
定幸 山田
阪井 学
Manabu Sakai
学 阪井
岳史 今西
Takeshi Imanishi
岳史 今西
淳 作田
Atsushi Sakuta
作田  淳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2011269684A priority Critical patent/JP2015038323A/ja
Priority to PCT/JP2012/007793 priority patent/WO2013084486A1/ja
Publication of JP2015038323A publication Critical patent/JP2015038323A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • F04C18/0215Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where only one member is moving
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • F04C18/0246Details concerning the involute wraps or their base, e.g. geometry
    • F04C18/0253Details concerning the base

Abstract

【課題】圧縮室給油経路の途中で通路面積が小さく絞られ抵抗となる部分があり、背圧室の圧力が連通する圧縮室の圧力より高くなるなど不安定になること。【解決手段】通路の一方の開口と凹部が重なる部分の通路面積と凹部が圧縮室に開口する通路面積より、凹部の断面積を大きくしたことにより、通路面積が小さく絞られ抵抗となることがないため、背圧室22の圧力が連通する圧縮室10の圧力より高くなることがなく、固定スクロール11と旋回スクロール12の摺動面にかかる力が増大せず、特に高速および高負荷運転時の信頼性が向上する。【選択図】図4

Description

本発明は、冷暖房空調装置や冷蔵庫等の冷却装置、あるいはヒートポンプ式の給湯装置等に用いられるスクロール圧縮機に関する。
従来、この種のスクロール圧縮機は、多くの製造業者等から同様の圧縮機に関するさまざまな出願がなされていると共に、家庭用ルームエアコン用や冷蔵庫用の圧縮機として種々の圧縮機が実際に利用されている。また、最近は自動車用空気調和装置の圧縮機としても利用され始めている。
また、これら圧縮機の圧縮機構部などの潤滑を行うために、例えば特許文献1で開示されているように、固定スクロールおよび旋回スクロールに形成された背圧室給油経路および圧縮室給油経路を設置することにより常時所定の制限の基に給油を行う方法がある。
国際公開第2010/087179号
しかしながら、従来の構成では、圧縮室給油経路が、旋回スクロールの内部に形成された通路と、固定スクロールの鏡板に形成された凹部とから構成され、この通路の一方の開口が旋回スクロールの旋回運動に合わせて周期的に凹部が重なることで、背圧室と圧縮室が間欠的に連通するが、この連通時に、この通路の一方の開口と凹部が重なる部分の通路面積と凹部の断面積と凹部が圧縮室に開口する部分の通路面積において、いずれかの通路面積が小さく絞られ抵抗となる部分があり、背圧室の圧力が連通する圧縮室の圧力より異常に高くなる、その一例として0.2MPa以上高くなるなど不安定になるという課題を有していた。
本発明は、従来の課題を解決するもので、背圧室の圧力を安定させることにより、特に高速および高負荷運転時における信頼性の向上を図ることを目的とする。
第1の発明によるスクロール圧縮機は、容器内にモータと圧縮機構部とを収納し、前記圧縮機構部を、鏡板に渦巻状のラップを直立して形成した旋回スクロールと、前記旋回スクロールと組み合わされ鏡板に渦巻状のラップを直立して形成した固定スクロールと、前記固定スクロールとの間に前記旋回スクロールを配置するとともにシール部材を保持する主軸受部材とにより構成し、前記旋回スクロールと前記固定スクロールとの間に圧縮室が形成され、前記旋回スクロールの背面に前記シール部材が配置され、前記シール部材によって、前記シール部材の内側が高圧領域、前記シール部材の外側が背圧室に区画され、前記高圧領域から前記背圧室に潤滑油を供給する背圧室給油経路と、前記背圧室から前記圧縮室に潤滑油を供給する圧縮室給油経路を備え、前記背圧室給油経路の一方の開口が前記シール部材を往来することで、前記高圧領域と前記背圧室が間欠的に連通し、前記圧縮室給油経路が、前記旋回スクロールの内部に形成された通路と、前記固定スクロールの前記鏡板に形成された凹部とから構成され、前記通路の一方の開口が前記旋回スクロールの旋回運動にあわせて周期的に前記凹部に重なることで、前記背圧室と前記圧縮室が間欠的に連通するスクロール圧縮機であって、前記通路の一方の開口と前記凹部が重なる部分の通
路面積と前記凹部が前記圧縮室に開口する通路面積より、前記凹部の断面積を大きくしたことを特徴とする。これにより、通路面積が小さく絞られ抵抗となることがないため、背圧室の圧力が連通する圧縮室の圧力より異常に高くなることがなく、固定スクロールと旋回スクロールの摺動面にかかる力が増大せず、特に高速および高負荷運転時の信頼性が向上する。
第2の発明は、第1の発明によるスクロール圧縮機において、前記通路の一方の開口と前記凹部が重なる部分の通路面積が最大となる位置で、前記凹部が圧縮室に開口する通路面積との比率が0.9〜1.1倍であることを特徴とする。この構成により、通路抵抗を最小限に抑えることができるため、背圧室の圧力が安定し、信頼性が向上する。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明によるスクロール圧縮機において、前記凹部の開口径が前記旋回スクロールのラップ厚さより小さいことを特徴とする。この構成により、さらに背圧室の圧力が安定する。
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明によるスクロール圧縮機において、前記旋回スクロールラップ先端のチップシールを廃止したことを特徴とする。この構成により、高効率化とコストダウンの両方を実現できる。
第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明によるスクロール圧縮機において、前記凹部は作動流体を閉じこんだ後の圧縮室に設けたことを特徴とする。
本発明のスクロール圧縮機は、通路の一方の開口と凹部が重なる部分の通路面積と凹部が圧縮室に開口する通路面積より、凹部の断面積を大きくしたことにより、通路面積が小さく絞られ抵抗となることがないため、背圧室の圧力が連通する圧縮室の圧力より異常に高くなることがなく、固定スクロールと旋回スクロールの摺動面にかかる力が増大せず、特に高速および高負荷運転時の信頼性が向上する。
本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の断面図 (a)同スクロール圧縮機の圧縮機構部における背圧室給油経路の一方の開口がシール部材に対して高圧領域側に位置する場合の要部拡大断面図(b)同スクロール圧縮機の圧縮機構部における背圧室給油経路の一方の開口がシール部材の外側に位置する場合の要部拡大断面図 同スクロール圧縮機の旋回スクロールと固定スクロールとを組み合わせた状態を示す要部断面図 (a)同スクロール圧縮機の圧縮室側開口およびの軸方向を示す断面図(b)同スクロール圧縮機の凹部から圧縮室側開口を見た平面図(c)凹部を図4(b)の矢印の方向に見たときの断面図 同スクロール圧縮機の圧縮室の圧力変化を説明する図
第1の発明によるスクロール圧縮機は、高圧領域から背圧室に潤滑油を供給する背圧室給油経路と、背圧室から圧縮室に潤滑油を供給する圧縮室給油経路を備え、背圧室給油経路の一方の開口がシール部材を往来することで、高圧領域と背圧室が間欠的に連通し、圧縮室給油経路が、旋回スクロールの内部に形成された通路と、固定スクロールの鏡板に形成された凹部とから構成され、通路の一方の開口が旋回スクロールの旋回運動にあわせて周期的に凹部に重なることで、背圧室と圧縮室が間欠的に連通するスクロール圧縮機であって、通路の一方の開口と凹部が重なる部分の通路面積と凹部が圧縮室に開口する通路面
積より、凹部の断面積を大きくしたものである。この構成によれば、通路面積が小さく絞られ抵抗となることがないため、背圧室の圧力が連通する圧縮室の圧力より異常に高くなることがなく、固定スクロールと旋回スクロールの摺動面にかかる力が増大せず、特に高速および高負荷運転時の信頼性が向上する。
第2の発明は、特に、第1の発明のスクロール圧縮機において、通路の一方の開口と凹部が重なる部分の通路面積が最大となる位置で、凹部が圧縮室に開口する通路面積との比率を0.9〜1.1倍にしたものである。この構成によれば、双方の通路面積がほぼ同等かつ最大になり通路抵抗を最小限に抑えることができることから、背圧室の圧力が安定し、信頼性が向上する。
第3の発明は、特に、第1の発明または第2の発明のスクロール圧縮機において、凹部の開口径を旋回スクロールのラップ厚さより小さくすることで、通路の一方の開口が連通する圧縮室が一つに限定され、背圧室の圧力が安定し、あらゆる運転条件において信頼性が向上する。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明によるスクロール圧縮機において、前記旋回スクロールラップ先端のチップシールを廃止し、ラップ先端隙間を縮小しても、通路面積が小さく絞られ抵抗となることがないため、背圧室の圧力が安定し、かつ高効率を実現できる。
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明によるスクロール圧縮機において、前記凹部は作動流体を閉じこんだ後の圧縮室に設けたものである。この構成によれば、旋回スクロールが固定スクロールから離れることで能力が低下してしまう、いわゆるチルティング現象を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態におけるスクロール圧縮機の断面図、図2は図1の圧縮機構部の要部拡大断面図、図3は同スクロール圧縮機の旋回スクロールと固定スクロールとを組み合わせた状態を示す要部断面図、図4は同スクロール圧縮機の圧縮室給油経路の連通状態を示す図である。
図1は、スクロール圧縮機1の胴部の周りにある取付け脚2によって横向きに設置される横型のスクロール圧縮機を示している。スクロール圧縮機1は、その本体ケーシング3内に圧縮機構部4およびこれを駆動するモータ5を内蔵し、潤滑油7を貯留する貯液部6を備えている。モータ5は図示しないモータ駆動回路部によって駆動される。取り扱う作動流体はガス冷媒であり、潤滑油7は各摺動部の潤滑を行うとともに圧縮機構部4の摺動部のシールとして用いられ、冷媒に対して相溶性のあるものを用いる。しかし、本発明はこれらに限られることはない。基本的には、作動流体の吸入、圧縮および吐出を行う圧縮機構部4と、この圧縮機構部4を駆動するモータ5と、圧縮機構部4を含む各摺動部の潤滑に供する液を貯留する貯液部6を本体ケーシング3に内蔵し、モータ5をモータ駆動回路部により駆動するスクロール圧縮機1であればよく、以下の説明に限定されるものではない。
圧縮機構部4は、鏡板12aに渦巻状のラップ12bを直立して形成した旋回スクロール12と、旋回スクロール12と組み合わされ鏡板11aに渦巻状のラップ11bを直立して形成した固定スクロール11と、旋回スクロール12のラップ先端にチップシール1
9を配置するとともにシール部材24を保持する主軸受部材51とにより構成される。
固定スクロール11は、鏡板11aの外周部に吸入口16を、鏡板11aの中央部に吐出口31を形成している。旋回スクロール12は、背面に筒型ボス部12cを形成している。駆動軸14の一端には偏心軸14aが一体に形成され、偏心軸14aは、偏心転がり軸受43を介して筒型ボス部12cで支持されている。なお、偏心軸14aはブッシュ30を装着している。そして、偏心転がり軸受43の内輪43aは、ブッシュ30に嵌合されており、偏心転がり軸受43の外輪43bは、筒型ボス部12cにわずかな隙間をもってルーズに嵌合されている。また駆動軸14の一端側は、主転がり軸受42を介して主軸受部材51で支持されている。
シール部材24は、旋回スクロール12の鏡板12aの背面に配置される。旋回スクロール12の鏡板12aの背面は、シール部材24の内側が高圧領域21、シール部材24の外側が背圧室22を形成するようにシール部材24によって区画されている。
高圧領域21は、筒型ボス部12c内部と偏心転がり軸受43とによって囲まれる第1の高圧領域21aと、主軸受部材51、筒型ボス部12c外部、偏心転がり軸受43、及び主転がり軸受42によって囲まれる第2の高圧領域21bからなる。第2の高圧領域21bの下部は油溜まりを構成する。
旋回スクロール12の鏡板12aには、高圧領域21から背圧室22に潤滑油7を供給する背圧室給油経路25が形成されている。背圧室給油経路25は、第1の高圧領域21aに連通する第1の背圧室給油経路25aと、一方の開口25cがシール部材24を往来する第2の背圧室給油経路25bとから構成され、第1の背圧室給油経路25aと第2の背圧室給油経路25bとは連通している。
圧縮室給油経路26は、旋回スクロール12の内部に形成された通路26aと、固定スクロール11の鏡板11aのラップ底面に形成された凹部26bとから構成され、背圧室22から圧縮室10に潤滑油7を供給する。通路26aの圧縮室側開口26cは旋回スクロール12の渦巻状のラップ12b歯先に形成されており、旋回スクロール12の旋回運動にあわせて周期的に凹部26bに重なることで、背圧室22と圧縮室10が間欠的に連通する。
圧縮室10は、固定スクロール11の渦巻状のラップ11bと旋回スクロール12の渦巻状のラップ12bを噛み合わせて形成され、旋回スクロール12のラップ先端にチップシール19を配置するとともに、旋回スクロール12を固定スクロール11に対し旋回運動をさせたときに、移動を伴い容積を変化させる。外部サイクルから帰還する冷媒ガスは、吸入口16から圧縮室10に吸入され、圧縮室10で圧縮された冷媒ガスは、吐出口31から吐出室62に吐出される。
本体ケーシング3には圧縮された冷媒ガスを吐出する吐出口9が設けられ、サブケーシング80には圧縮する冷媒ガスを吸入する吸入口8が設けられている。本体ケーシング3とサブケーシング80によって容器が構成される。
さらに、スクロール圧縮機1は、本体ケーシング3内の軸線方向の一方の端部壁3a側から順に、ポンプ13、副転がり軸受41、モータ5、主転がり軸受42を持った主軸受部材51を配置してある。ポンプ13は端部壁3aの外面から収容され、蓋体52で嵌め付け固定される。また、蓋体52の内側にはポンプ室53を形成し、ポンプ室53は吸上げ通路54を介して貯液部6に通じている。副転がり軸受41は、端部壁3aにて支持され、駆動軸14のポンプ13に連結している側を軸支してある。モータ5は、固定子5a
と回転子5bから構成され、駆動軸14を回転駆動する。固定子5aは本体ケーシング3の内周に焼き嵌めなどにより固定され、回転子5bは駆動軸14に固定されている。
主軸受部材51はサブケーシング80の内周にボルト17などにて固定され、駆動軸14の圧縮機構部4側を主転がり軸受42により軸受している。主軸受部材51の外面には、固定スクロール11を図示しないボルトなどによって取付け、旋回スクロール12は主軸受部材51と固定スクロール11との間に挟み込まれている。主軸受部材51と旋回スクロール12との間には、旋回スクロール12の自転を防止して旋回運動させるためのオルダムリング57が設けられている。
圧縮機構部4のサブケーシング80からの露出部分は、本体ケーシング3により覆われる。サブケーシング80は、端部壁3aと軸線方向に反対側に端部壁80aを形成している。本体ケーシング3とサブケーシング80とはそれぞれの開口どうしを突き合わせてボルト18にて固定される。圧縮機構部4はサブケーシング80の吸入口8と本体ケーシング3の吐出口9との間に位置し、固定スクロール11の吸入口16がサブケーシング80の吸入口8と接続され、固定スクロール11の吐出口31がリード弁31aを介して吐出室62と接続されている。吐出室62は固定スクロール11および主軸受部材51に形成した連絡通路63によってモータ5側の空間に通じている。連絡通路63は、固定スクロール11および主軸受部材51と本体ケーシング3との間に形成してもよい。
モータ5は、モータ駆動回路部によって駆動され、駆動軸14を介して圧縮機構部4を旋回運動させるとともに、ポンプ13を駆動する。このとき圧縮機構部4はポンプ13により貯液部6の潤滑油7が供給されて潤滑およびシール作用を受ける。吐出室62に吐出された冷媒ガスは、連絡通路63からモータ5を通過し、モータ5を冷却しながら本体ケーシング3の吐出口9から吐出される。容器内において冷媒ガスに含まれる潤滑油7は、衝突や絞り作用によって冷媒ガスから分離し、副転がり軸受41の潤滑を行う。
本体ケーシング3の貯液部6に貯留されている潤滑油7は、駆動軸14にてポンプ13を駆動することで、駆動軸14内に形成した給油路15に供給される。給油路15の出口は偏心軸14aの端部に形成されている。なお、給油路15への潤滑油7の供給は、ポンプ13の駆動に代えて本体ケーシング3内の差圧を利用してもよい。
ここで、図2を用いて圧縮機構部4における潤滑油7の流れを説明する。
旋回スクロール12の旋回駆動に伴い、給油路15からの潤滑油7は第1の高圧領域21aに供給される。
図2(a)の状態では、背圧室給油経路25の一方の開口25cがシール部材24に対して高圧領域21側に位置し、潤滑油7は背圧室22に供給されない。
この状態では、第1の高圧領域21aに供給された潤滑油7の一部は、偏心転がり軸受43を経て第2の高圧領域21bに供給される。また、第1の高圧領域21aに供給された潤滑油7の別の一部は、第2の背圧室給油経路25bの一方の開口25cがシール部材24の内側に位置することにより、第1の高圧領域21aから第2の高圧領域21bに供給される。このようにして第2の高圧領域21bに供給された潤滑油7は、主転がり軸受42を経てモータ5側空間に流出し、貯液部6へと回収される。
図2(b)の状態では、背圧室給油経路25の一方の開口25cがシール部材24の外側に位置することにより、第1の高圧領域21aに供給された潤滑油7の一部が背圧室22に供給され、旋回スクロール12の背圧をバックアップする。
さらに、図2(a)の状態で、背圧室22に供給された潤滑油7は、背圧室22から圧縮室給油経路26の圧縮室側開口26cと固定スクロール11の鏡板11aのラップ底面に形成された凹部26bとの連通によって圧縮室10に供給され、固定スクロール11と旋回スクロール12との間のシールおよび潤滑を図る。なお、図2(b)に示すように、圧縮室側開口26cと凹部26bとが連通しない位置の時には圧縮室10に潤滑油7は供給されない。
図3は、固定スクロール11に対する旋回スクロール12の位相を90度ずつずらした状態を示している。圧縮室側開口26cが凹部26bに重なる場合、潤滑油7は、圧縮室給油経路26を通って、背圧室22から圧縮室10に供給される。これに対し、圧縮室側開口26cが凹部26bに重ならない場合、背圧室22から圧縮室10に潤滑油7が供給されることはない。
図4は圧縮室給油経路26の圧縮室側開口26cと固定スクロール11の鏡板11aのラップ底面に形成された凹部26bとの重なりが最大となる位置での連通状態を示しており、図4(a)は圧縮室側開口26cおよび凹部26bの軸方向断面図、図4(b)は凹部26bから圧縮室側開口26cを見た平面図、図4(c)は図4(b)の矢印の方向に見たときの凹部26bの断面図である。
図4(a)に示すように、潤滑油7は圧縮室側開口26cから凹部26bを経て圧縮室10に供給される。図4(b)および図4(c)で圧縮室側開口26cと凹部26bとが重なり連通する部分の面積をA、凹部26bの直径と深さで決まる面積をB、凹部26bが圧縮室10に連通する部分の面積をCとすると、B>AかつB>Cとしたものである。
この構成によれば、圧縮室給油経路26の圧縮室側開口26cから凹部26bを経て圧縮室10に至る潤滑油7の給油経路において、途中で連通面積が小さく絞られ抵抗となることがないため、潤滑油7が安定して圧縮室10に供給される。このことから背圧室22の圧力が連通する圧縮室10の圧力より異常に高くなることがなく、固定スクロール11と旋回スクロール12の摺動面にかかる力が増大せず、特に高速および高負荷運転時の信頼性が向上する。
また、本実施の形態の圧縮室側開口26cと凹部26bとが重なり連通する部分の面積Aと凹部26bが圧縮室10に連通する部分の面積Cとの比率を0.9〜1.1倍としたことにより、面積AおよびCがほぼ同等となり、特に一方の面積が小さくなることがない。このことから通路抵抗を最小限に抑えることができるため、背圧室22の圧力が安定し、信頼性が向上する。
例えば、比率が0.9を下回ると圧縮室側開口26cと凹部26bの通路面積が小さく絞られ抵抗となり背圧室22の圧力が異常に高くなることがあり、一方で比率が1.1を上回ると凹部26bと圧縮室10との通路面積が小さく絞られ抵抗となり背圧室22の圧力が異常に高くなることがあり、いずれの場合も信頼性が低下する。
また、本実施の形態の固定スクロール11の鏡板11aのラップ底面に形成された凹部26bの開口径を渦巻き状のラップ12bの厚さより小さくすることで、圧縮室給油経路26は渦巻状のラップ12bの内側に形成される圧縮室10aBとのみ連通する。
これに対し凹部26bの開口径が渦巻き状のラップ12bの厚さより大きい場合、圧縮室給油経路26は渦巻状のラップ12bの内側に形成される圧縮室10aBと渦巻状のラップ12bの外側に形成される圧縮室10aAの両方と連通する。
図5は圧縮室10の圧力変化を示す図であり、旋回スクロール12の渦巻状のラップ12bの内側圧縮室10aBの圧力変化を実線で、渦巻き状のラップ12bの外側圧縮室10aAの圧力変化を破線でそれぞれ示している。
前述のように、固定スクロール11の鏡板11aのラップ底面に形成された凹部26bの開口径が渦巻き状のラップ12bの厚さより小さい場合、圧縮室給油経路26は渦巻状のラップ12bの内側に形成される圧縮室10aBとのみ連通し、圧縮室内圧力はBである。よって背圧室22の圧力が安定する。
これに対し凹部26bの開口径が渦巻き状のラップ12bの厚さより大きい場合、圧縮室給油経路26は渦巻状のラップ12bの内側に形成される圧縮室10aBと連通し、このときの圧縮室内圧力はBである。また渦巻状のラップ12bの外側に形成される圧縮室10aAとも連通し、このときの圧縮室内圧力はAである。この場合、背圧室22が異なる二つの圧縮室10aBと10aAに連通するため、背圧室22の圧力が図5の圧力Bから圧力Aの間で変動し、不安定となる。
以上のことから、凹部26bの開口径を渦巻き状のラップ12bの厚さより小さくすることで、圧縮室給油経路26が連通する圧縮室が一つに限定されることから、複数の圧縮室に交互に切り替わり連通することがなく、背圧室22の圧力が安定し、あらゆる運転条件において信頼性が向上する。
また、本実施の形態のチップシール19を廃止することでコストダウンを実現できるが、旋回スクロール12の渦巻き状のラップ12bの先端に隙間が生じシール性が低下する可能性がある。そこで旋回スクロール12の渦巻状のラップ12bの先端隙間を縮小するとシール性は向上するが、凹部26bの軸方向断面積Bが小さいと通路が絞られ抵抗となり背圧室22の圧力が異常に上昇する可能性がある。本実施の形態では凹部26bの軸方向断面積Bが圧縮室側開口26cと凹部26bとが重なり連通する部分の面積Aおよび凹部26bが圧縮室10に連通する部分の面積Cより大きいことから、渦巻状のラップ12bの先端隙間を縮小しても通路が絞られるはない。よって潤滑油7が安定して圧縮室10に供給され背圧室22の圧力が異常に上昇することなく信頼性が向上し、かつ渦巻状のラップ12b先端の先端と鏡板11aとの隙間のシール性が向上して高効率を実現できる。
また、本実施の形態の圧縮室給油経路26の圧縮室側開口26cが連通する圧縮室10を、図3に示すように作動流体を閉じこんだ後の圧縮室10aに設け、冷媒ガスを閉じ込む前の状態の圧縮室10bには設けない。すなわち、圧縮室給油経路26を介して背圧室22が連通する圧縮室10を、作動流体を閉じ込んだ後の圧縮室10aとしたことにより、旋回スクロール12が固定スクロール11から離れることで能力が低下してしまう、いわゆるチルティング現象を防止することができる。また仮にチルティングが発生しても、作動流体を閉じこむ前の圧力より高い圧縮室10の圧力を背圧室22へと導くことが可能であるため、旋回スクロール12を固定スクロール11に押し付ける力が作用し、正常運転への早期復帰が可能となる。
本発明の構成によれば、通路面積が小さく絞られ抵抗となることがないため、背圧室の圧力が連通する圧縮室の圧力より高くなることがなく、固定スクロールと旋回スクロールの摺動面にかかる力が増大せず、特に高速および高負荷運転時の信頼性の向上が図れるので、作動流体を冷媒と限ることなく、空気スクロール圧縮機、真空ポンプ、スクロール型膨張機等のスクロール流体機械の用途にも適用できる。
1 スクロール圧縮機
2 取付け脚
3 本体ケーシング
3a 端部壁
4 圧縮機構部
5 モータ
6 貯液部
7 潤滑油
8 吸入口
9 吐出口
10 圧縮室
11 固定スクロール
11a 鏡板
11b 渦巻状のラップ
12 旋回スクロール
12a 鏡板
12b 渦巻状のラップ
12c 筒型ボス部
13 ポンプ
14 駆動軸
14a 偏心軸
15 給油路
16 吸入口
17 ボルト
18 ボルト
19 チップシール
21 高圧領域
21a 第1の高圧領域
21b 第2の高圧領域
22 背圧室
24 シール部材
25 背圧室給油経路
25a 第1の背圧室給油経路
25b 第2の背圧室給油経路
25c 開口
26 圧縮室給油経路
26a 通路
26b 凹部
26c 圧縮室側開口
30 ブッシュ
31 吐出口
31a リード弁
41 副転がり軸受
42 主転がり軸受
43 偏心転がり軸受
43a 内輪
43b 外輪
51 主軸受部材
52 蓋体
53 ポンプ室
54 吸上げ通路
57 オルダムリング
62 吐出室
63 連絡通路
80 サブケーシング
80a 端部壁

Claims (5)

  1. 容器内にモータと圧縮機構部とを収納し、前記圧縮機構部を、鏡板に渦巻状のラップを直立して形成した旋回スクロールと、前記旋回スクロールと組み合わされ鏡板に渦巻状のラップを直立して形成した固定スクロールと、前記固定スクロールとの間に前記旋回スクロールを配置するとともにシール部材を保持する主軸受部材とにより構成し、前記旋回スクロールと前記固定スクロールとの間に圧縮室が形成され、前記旋回スクロールの背面に前記シール部材が配置され、前記シール部材によって、前記シール部材の内側が高圧領域、前記シール部材の外側が背圧室に区画され、前記高圧領域から前記背圧室に潤滑油を供給する背圧室給油経路と、前記背圧室から前記圧縮室に潤滑油を供給する圧縮室給油経路を備え、前記背圧室給油経路の一方の開口が前記シール部材を往来することで、前記高圧領域と前記背圧室が間欠的に連通し、前記圧縮室給油経路が、前記旋回スクロールの内部に形成された通路と、前記固定スクロールの前記鏡板に形成された凹部とから構成され、前記通路の一方の開口が前記旋回スクロールの旋回運動にあわせて周期的に前記凹部に重なることで、前記背圧室と前記圧縮室が間欠的に連通するスクロール圧縮機であって、
    前記通路の一方の開口と前記凹部が重なる部分の通路面積と前記凹部が前記圧縮室に開口する通路面積より、前記凹部の断面積を大きくしたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記通路の一方の開口と前記凹部が重なる部分の通路面積が最大となる位置で、前記凹部が圧縮室に開口する通路面積との比率が0.9〜1.1倍であることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記凹部の開口径が旋回スクロールのラップ厚さより小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記旋回スクロールラップ先端のチップシールを廃止したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記凹部は作動流体を閉じこんだ後の圧縮室に設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
JP2011269684A 2011-12-09 2011-12-09 スクロール圧縮機 Pending JP2015038323A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011269684A JP2015038323A (ja) 2011-12-09 2011-12-09 スクロール圧縮機
PCT/JP2012/007793 WO2013084486A1 (ja) 2011-12-09 2012-12-05 スクロール圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011269684A JP2015038323A (ja) 2011-12-09 2011-12-09 スクロール圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015038323A true JP2015038323A (ja) 2015-02-26

Family

ID=48573876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011269684A Pending JP2015038323A (ja) 2011-12-09 2011-12-09 スクロール圧縮機

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2015038323A (ja)
WO (1) WO2013084486A1 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59185892A (ja) * 1983-04-05 1984-10-22 Toyoda Autom Loom Works Ltd スクロ−ル型圧縮機
WO2010070790A1 (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 パナソニック株式会社 スクロール圧縮機
WO2010087179A1 (ja) * 2009-01-30 2010-08-05 パナソニック株式会社 スクロール圧縮機

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013084486A1 (ja) 2013-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5491420B2 (ja) スクロール圧縮機
JPWO2005038254A1 (ja) スクロール圧縮機
JP2011027076A (ja) スクロール圧縮機
JP2004011482A (ja) 回転式圧縮機
JP5433604B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2007315261A (ja) 密閉型圧縮機
JPWO2008139680A1 (ja) 流体機械及びそれを備えた冷凍サイクル装置
JP5359997B2 (ja) スクロール圧縮機
US8172560B2 (en) Fluid machinery having annular back pressure space communicating with oil passage
JP2007085297A (ja) スクロール圧縮機
JP5209279B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2006307753A (ja) スクロール膨張機
WO2016016917A1 (ja) スクロール圧縮機
JP5355361B2 (ja) 密閉型回転圧縮機
JP2015038323A (ja) スクロール圧縮機
JP6611648B2 (ja) スクロール圧縮機
JP3574904B2 (ja) 密閉式容積形圧縮機
JP5141432B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2019056336A (ja) スクロール型流体機械
JP2012052494A (ja) 密閉型圧縮機
JP7139718B2 (ja) 圧縮機
JP2006214335A (ja) スクロール圧縮機
JP4301122B2 (ja) スクロール圧縮機
WO2013150714A1 (ja) スクロール圧縮機
JP2014105692A (ja) スクロール圧縮機