JP2015029385A - 電力制御装置、電力制御システム、制御可能な機器、方法、およびプログラム - Google Patents

電力制御装置、電力制御システム、制御可能な機器、方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】制御対象でない機器の電力変動を勘案しつつ、上限電力を満たすようにリアルタイムに大規模な電力消費システムの電力を制御することができる。【解決手段】電力制御装置は、複数の機器を備えた電力消費システムの電力を制御する。複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられる。情報取得部は、制御可能な機器の機器制御パラメータと直近に計測した電力消費システム全体の電力量とを取得する。パラメータ/電力変換部は、機器制御パラメータを電力量に変換する。装置/デマンド次元変換部は、装置制御次元評価関数をデマンド次元評価関数に変換する。デマンド制御部は、電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、制御可能な機器の電力量を、制御可能な機器それぞれに設定された評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算する。電力/機器設定値変換部は、電力制御設定値を機器制御設定値に変換する。【選択図】図13

Description

本発明は、複数の機器を備えた電力消費システムに上限電力が設定される環境下で、最も好適に電力消費システムを構成する各機器の電力を制御する電力制御装置、電力制御システム、制御可能な機器、方法、およびプログラムに関する
電力を制御するシステムに対する種々の検討がなされている。そのような電力制御システムには、例えば、家庭の電力を制御するHEMS(Home Energy Management System)、ビルの電力を制御するBEMS(Building Energy Management System)、自治体などの地域の電力を制御するCEMS(Community/City Energy Management System)がある。これら電力制御システムの目的は、電力使用を効率化する、または自然由来エネルギー(太陽光、風力、地熱など)を積極的に利用し、サスティナブルな社会を形成しようとするものである。
これまでは、電力制御と言えば、発電所などの供給側の電力制御を意味していた。しかしながら、エネルギーマネジメントシステムの台頭とともに、近年では、需要側の電力制御を行おうとする動きが活発である。これを「デマンドサイドマネジメント」と呼ぶ。デマンドサイドマネジメントにもいくつかの種類がある。たとえば、デマンドサイドマネジメントには、時間別に電力料金を変えるというダイナミックプライシングに対応して、できるだけ低料金を目指して電力需要を制御するものや、電力需要ピーク時のピークをカットし、停電などの障害を回避するために電力需要を制御するものなどである。後者の具体的な例としては、電力需給が逼迫したときに、ビルに対して節電要請がくる。各ビルに上限として使ってよい電力(以下、単に「上限電力」と呼ぶ)が通達されるわけである。各ビルは、その通達された上限電力以内に電力消費に抑えることが推奨される。
上限電力に対してデマンドを制御したいという要望は今後大きくなると予想される。なぜならば、使いたいだけ電力を使えばよいという風潮から、限りある電力を上手に使うという方向に政策も民意も動いているからである。需要に合わせて、発電所を増築していくと言うのは財政的にも無理があるし、発電所の総発電量を上回る可能性がある需要が発生するのは、年間でも数日程度とも言われている。このような状態で供給側をパワーアップするより、デマンド側を制御した方が理にかなっている。また、災害が起きたときにもフレキシブルにデマンドを制御できれば一斉計画停電のようなことはしなくても済むので、危機管理的にもデマンド制御は意味がある。
このような中、上限電力に対してデマンド制御をする研究が行われている。現在のBEMSで行われている方法は、予めビルの各機器(エアコン、照明、エレベータなど)に対して、節電要請時に停止するかどうかの計画を策定しておき、節電要請が来たときに、上限電力にあわせて、予め計画しておいた機器を止める方法である。このようにすれば簡単にデマンド制御ができるように思えるが、それがビル内の人々にとって快適であるか否かは別の話である。
ビル内には電力を制御できない機器もある。例えば、商用施設が一体となったビルでは、できるだけ商用施設の機器を節電したくない。お客様が不快に思うような節電をすれば、顧客が離れてしまうからである。このようなケースでは、商用施設の機器は電力制御対象外とする。その場合、商用施設が使用する電力が常に変動することになり、安全を見込んで、商用施設が使用する電力の最大量を見積もり、機器を止めていくというデマンド制御を行うことになる。商用施設が電力最大量を使っていないときでも、機器を制御されるフロアでは節電を過度に続けるという事態に陥る。つまり、節電要請は満たせるが、必要以上に節電してしまうことで、ビル内の人々に我慢をさせる節電となってしまう。他にも、停止計画がされていない機器がオフになっているケースもあるので、そのような機器の分も含めて余計に節電することになる。
上記の例だけでなく、現在のデマンド制御は、需要と供給の予想と、その中で機器をいつ使うか、いつ止めるかなどの計画を予め検討し、その計画に即して制御を行う。そのような制御の場合、予め立てた計画は外れる場合があることや、上記の例のように電力を制御できない機器を見越して、必要以上にマージンをとった節電となってしまう。上限電力を満たしながら、そこで生活や作業する人々が最大限快適に過ごせるようにするには、予め決めた計画ではなく、上限電力と現在使っている総電力とを見比べ、臨機応変に機器の電力を制御する手法が必要である。
本発明に関連する先行技術文献が種々知られている。
例えば、特開平11−178247号公報(特許文献1)は、電力会社との契約電力値に基づく許容最大消費電力値を保持し、すべての機器の消費電力の合計値と許容最大消費電力値とを比較し、外気温などの情報を集中管理装置に通知し、各機器の消費電力を制御する「消費電力管理システム」を開示している。また、この特許文献1に開示された消費電力管理システムでは、機器に対する電力供給の優先度を表す電力供給必要度を制御対象情報保持手段に通知している。
また、特開2004−145396号公報(特許文献2)は、電力需要と電力価格の間に決まった関数関係があるとして、需要が幾何ブラウン運動をした場合に価格が従う確率過程を伊藤のレンマを用いて導き、無裁定原理を用いてそのような確率過程の上に書かれた派生証券の価格を支配する微分方程式を導くようにした「電力取引リスク管理方法」を開示している。
特開2005−341646号公報(特許文献3)は、どのエネルギー機器を優先的に制御してよいかを決定する制御優先度情報を管理し、高い優先度の機器から順にエネルギー抑制を制御するようにした「省エネルギーシステム」を開示している。
また、特開2006−74952号公報(特許文献4)は、通知された電力削減量と、制御された後に削減された電力量を測定して比較し、電力削減量を達成するように比較判定することにより、電力ピークの削減をおこなうようにした「電力ピークオフ制御システム」を開示している。
さらに、特開2010−124605号公報(特許文献5)は、消費電力量データ同士で比較して評価関数を当てはめ、相関値の高い消費電力データを実績データから抽出するようにした「消費電力予測装置」を開示している。
特開2010−146387号公報(特許文献6)は、省エネ行動評価部が、機器情報データベースから昨日や先週のデータを取得し、評価関数を用いて評価し、この評価値を評価結果データベースに記録するようにした「省エネ行動評価装置」を開示している。
特開平11−178247号公報([0017]、[0019]) 特開2004−145396号公報([0091]) 特開2005−341646号公報([0037]、[0038]) 特開2006−74952号公報([0022]、[0023]) 特開2010−124605号公報([0079]) 特開2010−146387号公報([0024])
上述の通り、臨機応変に機器の電力を制御するデマンド制御が望まれている。しかしながら、実際にデマンド制御を実現するのは難しく、有効な手法は提案されていない。デマンド制御の実現を難しくする主な理由には、次のようなものがある。第1の理由は、制御するべき機器(制御可能な機器)が多数あることである。第2の理由は、制御対象でない機器(制御が困難な機器)の電力のリアルタイムな変動に追従できないことである。大きなビルになれば、制御すべきエアコン、照明などは1000個レベルに上り、ビル間で連携して節電要請に答えようとすれば、制御対象はさらに増えていく。将来的に、CEMSレベルになれば、BEMSの10倍レベルの機器を制御することになる。これらを、制御対象でない機器(制御が困難な機器)の電力変動を勘案しつつ、上限電力を満たすようにリアルタイムに制御するのは非常に困難である。無限にある状況と機器制御の組み合わせ問題を解かなければならない。
特許文献1は、各機器の消費電力を制御する消費電力管理システムを開示しているに過ぎず、制御が困難な機器の電力変動を勘案してはいない。
特許文献2は、将来の電力価格のリスク計量を行う電力取引リスク管理方法を開示しているだけであって、機器の電力制御を行ってはいない。
特許文献3は、エネルギー制御に需要家の要求や生活環境に応じて優先度で行う省エネルギーシステムを開示しているに過ぎず、特許文献1と同様に、制御が困難な機器の電力変動を勘案してはいない。
特許文献4は、地域全体の電力ピークを安定して容易に抑制することができる電力ピークオフ制御システムを開示しているだけであって、特許文献1および3と同様に、制御が困難な機器の電力変動を勘案してはいない。
特許文献5は、消費電力予測システムを開示しているに過ぎず、機器の電力を制御してはいない。
特許文献6は、機器の消費電力の測定だけでなく、機器の使用状況を計測する省エネ行動評価装置を開示しているに過ぎず、機器の電力を制御していはいない。
そこで、本発明の目的は、制御対象でない機器(制御が困難な機器)の電力変動を勘案しつつ、上限電力を満たすようにリアルタイムに電力消費システムの電力を制御することができる、電力制御装置、方法およびプログラムを提供することにある。
本発明の第1の態様による電力制御装置は、複数の機器を備えた電力消費システムの電力を制御する電力制御装置であって、複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、電力制御装置は、制御可能な機器の機器制御パラメータと、直近に計測した電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得部と、制御可能な機器の機器制御パラメータを、制御可能な機器の電力量に変換するパラメータ/電力変換部と、制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換部と、電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、制御可能な機器の電力量を、デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算するデマンド制御部と、電力制御設定値を、制御可能な機器の機器制御設定値に変換する電力/機器設定値変換部と、を有することを特徴とする。
本発明の第2の態様による電力制御システムは、複数の機器を備えた電力消費システムと、この電力消費システムの電力を制御する電力制御装置とを備えた電力制御システムであって、複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、制御可能な機器の各々は、当該機器の機器制御パラメータを電力量に変換するパラメータ/電力変換部と、電力制御装置から送出される電力制御設定値を、当該機器の機器制御設定値に変換する電力/機器設定値変換部と、を備え、電力制御装置は、制御可能な機器の電力量と、直近に計測した電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得部と、制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換部と、電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、制御可能な機器の電力量を、デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算するデマンド制御部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、制御対象でない機器の電力変動を勘案しつつ、上限電力を満たすようにリアルタイムに大規模な電力消費システムの電力を制御することができる。
本発明の一実施形態に係る電力制御装置を使用する電力消費システムの概略図である。 本発明の一実施形態に係る電力制御装置で用いられる評価関数の概略図である。 本発明の一実施形態に係る電力制御装置で用いる指標を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る電力制御装置で用いられるアナログ的に電力設定できる機器(エアコン)の装置制御次元評価関数の一例を示す図である。 図4に対応するアナログ的に電力設定できる機器(エアコン)のデマンド制御次元評価関数の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る電力制御装置で用いられるアナログ的に電力設定できる機器(LED電灯)の装置制御次元評価関数の一例を示す図である。 図6に対応するアナログ的に電力設定できる機器(LED電灯)のデマンド制御次元評価関数の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る電力制御装置で用いられるデジタル的に電力設定できる機器の装置制御次元評価関数の一例を示す図である。 図8に対応するデジタル的に電力設定できる機器のデマンド制御次元評価関数の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る電力制御装置で用いられるアナログ的に電力設定できる機器の評価関数(装置制御次元評価関数、デマンド制御次元評価関数)の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る電力制御装置で用いられるデジタル的に電力設定できる機器の評価関数(装置制御次元評価関数、デマンド制御次元評価関数)の一例を示す図である。 本発明の第1の実施例における電力消費システムの概略図である。 図12に示した電力消費システムで用いられる、制御部(電力制御装置)のブロック図である。 図12に示した電力消費システムで用いられる、LED電灯の照度と電力との間の関係を示すグラフである。 図12に示した電力消費システムで用いられる、エアコンの温度と電力との間の関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施例における電力消費システムにおける、総電力量の実験結果を示す図である。 本発明の第1の実施例における電力消費システムにおける、総優先度の実験結果を示す図である。 本発明の第2の実施例における電力消費システムの概略図である。 図18に示した電力消費システムで用いられる、変換部のブロック図である。 図18に示した電力消費システムで用いられる、制御部(電力制御装置)のブロック図である。 本発明の第3の実施例における電力消費システムの概略図である。 図21に示した電力消費システムで用いられる、制御部(電力制御装置)のブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[実施形態]
まず、ビルの電力制御を例に挙げて、本発明の一実施形態について説明する。
図1はビルに配置された複数の機器を備えた電力消費システム100の概略図である。図示の電力消費システム100は、機器として、多数の電灯102、多数のエアコン104、および複数台のエレベータ106を含む。
図1において、点線で囲まれた「非制御機器群」というのは制御対象外の機器(制御対象でない機器)110である。それ以外が制御対象120となる。ここでは、制御対象外の機器(制御対象でない機器)110は「制御が困難な機器」とも呼ばれ、制御対象120は「制御可能な機器」とも呼ばれる。すなわち、多数の機器は、制御可能な機器120と制御不可能な機器110とに分けられる。なお、制御が困難な機器には、制御対象であったが機器の故障等によって正常に制御できなくなった機器も含まれる。
本発明の実施の形態では、電力消費システム100にこのように多数の機器102、104、106があるときに、制御対象でない機器110の電力変動を勘案しつつ、上限電力を満たすようにリアルタイムに制御対象120を正しく制御する手法を考える。
まず、機器には優先度をつける必要がある。優先度は、ビルで活動する物や人にとって大切なものほど高い優先度をつけていく。それは即ち、節電要請下で機器が停止されたとしても、優先度が高い機器は停止されにくいという状況を作ることができ、物や人の活動を最大限妨げない制御ができるということである。
電力制限下で機器を止めるか止めないかの優先度は同じ機器でも、フロアの特性によって異なる。例えば、サーバ室のエアコン104の優先度は高いが、電灯102の優先度は低い。一方、オフィスフロアの電灯102の優先度はサーバ室の電灯102の優先度よりも高い。より細かい制御を考えるのであれば、人が多いフロアのエアコン104の優先度を上げ、人の少ないフロアのエアコン104の優先度を下げるなども考えられる。このようにビル内の機器の優先度は多様である。
機器に優先度をつけて制御する手法で最も容易に考え付く手法は、機器の数だけ優先順位をつけて並べる方法であろう。機器の数が限られている、あるいは優先度が明白な場合はそのようなことが可能であろう。しかしながら、実際のケースでは、機器の数は膨大で、かつ同じレベルの優先度のものも多い。さらにビルの場合など、レイアウト変更などで機器の優先度はすぐに変わる可能性がある。
このような状況を鑑みると、機器の数だけ優先順位をつけて並べるのは現実的な手法ではない。したがって、機器に優先度はつけるとしても、各機器に独立に優先度を設定する方が望ましい。独立に設定できると言うことは同じレベルの優先度が違う機器についても良いと言うことでもある。
このように独立に優先度を機器に設定する場合、優先度の設定は簡単で、かつ実際の人々の活動の快適さと関連が取りやすいが、制御が複雑になる。同じ優先度で、しかも異なる機器が存在する場合、どれにどれだけ電力を割り振るのかを決めるのは容易ではない。しかも、制御対象でない機器110の電力変動を勘案しつつ、上限電力を満たすとするとなおさらである。
このような難しいリアルタイム制御を実現するために、本発明では、本出願人がすでに出願済みの「自律分散的負荷分散手法」を応用する。まず、その自律分散的負荷分散手法について簡単に説明する。
この自律分散的負荷分散手法とは、複数の要素を自律分散的に制御し、全体最適な負荷分散を実施する手法である。この場合、要素とはサーバ、発電機などなんでも良く、今回の発明では、電力制御を行うべき機器が要素にあたる。自律分散的負荷分散の手法では、まず要素それぞれに要素の性能見合いの評価関数を設定する。
図2に評価関数の概略を示す。図2において、横軸は各要素の状態に関するパラメータであり、サーバの負荷分散の例であれば、サーバの負荷量などに相当する。図2において、縦軸は、何らかの効率、利潤、要素の性能、要素の優先度などに関わる指標である。この評価関数を凸関数で表す。
凸関数を使用するのも本制御手法のポイントである。なぜなら、効率をはじめとする多くのシステムの指標は、図2に示すような凸関数で表されるからである。図2のような上に凸な関数を凹関数と呼び、下に凸な関数を凸関数と呼ぶこともあるが、ここでは、関数の性質上で区別する表現を採用し、凹関数も凸関数と表現することにする。
評価関数が凸関数である要素を連携させて、全体で最適化(各要素の評価関数の値の総和が最大となる状態)する問題は、「凸計画問題」として知られている。凸計画問題は、各要素の動作レベルにおける評価関数の微分値が等しい状況で最適化が達成されることが数学的に明らかにされている。負荷分散手法は、この原理を応用している。評価関数として凸関数を使う理由がここにある。
この原理を勘案し、各要素の状態変化を、例えば以下の数1で表される微分方程式に従い制御する。
Figure 2015029385
ここで、Demは要素全体が満たすべき出力値または負荷量または状態値、λは要素iの出力または負荷または状態値、fは要素iに設定された評価関数、K1、2は状態変更のゲインに相当する係数である。この制御をかけることで、各要素は、右辺第1項により、要素全体が満たすべき出力値に等しくなるように状態を変更し、かつ右辺第2項により、評価関数の微分値(df/dλ)を等しくするように状態を変更しようとする。
これは「凸計画問題」のところで説明したように、要素全体が満たすべき総状態量も満足しつつ、全体利潤を最大化するポイントに各要素の状態(負荷量)を制御するのと等価である。つまり、上記数1の制御により、評価関数の縦軸で設定された効率が系全体として最大化される。kは要素iに隣接する要素の番号を意味する。隣接要素kが複数個有る場合は、順次数1の制御を繰り返せばよい。この数1で示される数式は一例であって、ポイントは、各要素に設定された評価関数の微分値を等しい状態にするように、各要素の状態を決めていくということである。
具体的には、各要素が、制御の時間ステップdtごとに、数1で算出される値と時間ステップdtの積を、1時刻前(1時間ステップ前)の出力値に足したものを出力するという制御となる。非常に簡単な制御である。
負荷分散の問題は、動作していることにメリットがない要素を停止する判断も必要となってくる。負荷分散手法における上記判断は以下のように行う。
まず、要素自身と、その要素に隣接するノード(要素)の評価関数間にある指標を定義する。
それを説明するための図を図3に示す。負荷が0のときに、評価関数が負の値を取っている例を示しているが、これは起動によりコストが発生することを意味している。サーバなどのIT系だとやや想像しにくいが、例えば、発電所の場合、縦軸を利潤と考えれば、運転(起動)しているにも関わらず、需要がなければ、運転コストが回収(需要家から集める金額)を上回り、利潤がマイナスになる。評価関数の値が0になったところが、運転コストと回収が均衡した点であり、評価関数の値がプラスになるということは利益が発生している事を意味する。
サーバのレスポンスを最適化するようなときは、縦軸がレスポンス関連量となり、負荷0のところでも評価関数は正の値を持つ。つまり、負荷0において、評価関数は正負どちらもとる可能性があるのだが、負の値をとる方を考えておけば、正の値をとる場合はその一部として解くことができる。したがって、ここでは、負荷0において、評価関数が負の値をとる汎用的なケースを説明する。
ここで、ノードi(自身)のゼロクロス点をλ0,i、隣接ノードjの評価関数における、ノードiのゼロクロス点と同じ傾きの点をΖij、隣接ノードjの現在の負荷をλjとする。したがって、Ζijは以下の数2で書くことができる。
Figure 2015029385
そして、ここで以下の数3で表される指標Sを定義する。
Figure 2015029385
この指標Sは、現在の隣接ノードの負荷(総和)が、自身のゼロクロス点よりどれだけ大きいかを意味している。もしノードiが停止しているとして、ノードiを起動すべき条件は、起動することでノードiがゼロクロス点以上の負荷を担当する状況にあるかどうかである。そうすれば利潤はマイナス(評価関数値が負)にならないため、ノードiを起動することで不利はない。
指標Sはそれを数値化したものである。隣接ノードがノードiのゼロクロス点における評価関数微分値と等価なΖijよりどれだけ負荷を担当しているかを示すのが右辺第1項であり、それをゼロクロス点λ0,iで引くことで(右辺第2項)、自身のゼロクロス点以上の負荷が周りに存在しているかを示す指標となっている。
指標Sが0より大きければ、ノードiを起動したときにいずれ隣接ノードが担当している負荷はノードiが担当することになり、かつノードiの担当負荷はゼロクロス点以上となる。逆に、指標Sが0より小さければ、ノードiが隣接ノードの担当負荷を新たに担っても、ゼロクロス点以下となり、ノードiの起動により利潤をマイナスにしてしまう。
指標Sはこのようなものであり、指標Sの正負を見ることでノードiを起動すべきか停止すべきかがわかる。指標Sが負のときとは、その時点でノードiの負荷は評価関数が負の値をとる領域にあるということで、起動しているノードは評価関数が0以下になった時点で停止すると考えても良い。このように指標Sを使用して要素の起動・停止の判断をすることができる。
以上が、本出願人が以前に出願した自律的負荷分散手法の簡単な説明である。本発明ではこの手法を応用する。今回のケースに上記の手法を応用するには、右辺第1項の扱いと、評価関数の設定が鍵になる。
今回のケースでは、電力消費システム100に、制御可能な機器120と制御が困難な機器110とが混在する。そのような中で上限電力を満たそうとすれば、上記数1の右辺第1項のDemに上限電力を単に設定するのではうまくいかない。そこで、右辺第1項を変形した以下の数4で表される微分方程式を用いる。
Figure 2015029385
ここで、Pはビル全体の使用電力量である。ビルの制御でない場合は、Pは対象とする電力消費システム100全体の使用電力量(直近に計測した電力量)である。Pには制御可能な機器120と制御が困難な機器110とが使用している電力量がすべて含まれている。Demには上限電力量を設定する。本例の場合、λは制御可能な機器iの電力、fは制御可能な機器iの設定された評価関数、λは制御可能な隣接機器kの電力、fは制御可能な隣接機器kに設定された評価関数、K、Kは電力変更のゲインをそれぞれ表す。なお、直近に計測した電力量は、現在の電力量が最も好ましいが、電力消費システムの機器によっては数分〜数十分前に計測した電力量でも適用可能である。
次に評価関数の設定をどうするかについて考える。基本的に評価関数の横軸は機器の電力に相当する数値を設定する。何故ならば、自律的負荷分散手法では、全制御対象のトータルデマンド(本例では、使用電力量)と、制御対象の評価関数の横軸の値(機器の制御パラメータ)とを同じ次元にする必要があるからである。もし、評価関数の横軸の値の次元と、トータルデマンドの次元とが異なると、自律的負荷分散手法では、機器への設定値を計算することができないからである。
しかしながら、機器の制御パラメータの次元とトータルデマンドの次元とは、一般的に異なることが多い。そこで、本発明の実施形態では、評価関数として、「装置制御次元評価関数」と、「デマンド制御次元評価関数」との2種類を用意し、それらの間を次元変換部で変換することにした。装置制御次元評価関数は、制御可能な機器器120にそれぞれ設定される、制御機器評価関数である。デマンド制御次元評価関数は、自律的負荷分散手法を実現するデマンド制御部(後述する)において計算に用いる計算用評価関数である。
本実施の形態の場合、デマンド制御次元評価関数の横軸は電力である。
一方、装置制御次元評価関数は、例えば、次のようになる。
エアコン104などのように比較的アナログ的に電力設定できる機器の場合、電力と相関のある連続的な指標を、装置制御次元評価関数の横軸に設定する。例えば、エアコン104の場合、装置制御次元評価関数の横軸を設定温度とする。何故なら、エアコン104は通常電力設定ではなく、温度設定によりコントロールするからである。装置制御次元評価関数の縦軸は優先度制御なので優先度に相当する値を設定する。
しかし、どのような評価関数(装置制御次元評価関数、デマンド制御次元評価関数)の形にするかは考察が必要である。最も動作させたい状態量は快適度が最大と考えられるので、本実施の形態では、上限電力制限がなかった場合の機器の電力最大値でピークを迎え、そのピーク値が優先度と相関している関数を使用する。
以上の考察より、図4に、エアコン104に設定する装置制御次元評価関数の例を示す。この例では、夏のエアコン104の装置制御次元評価関数の設定としており、その横軸として電力最大値をとる設定温度(ユーザ希望値)を26℃とした。ここで注意することは、夏の温度設定の場合、設定温度が下がるほど使用電力量が上がるので、横軸で右側に動くほど、設定温度の値が下がる。冬のエアコン104の温度設定は、この逆になるので、そのときは装置制御次元評価関数を設定しなおせば良い。26℃の設定温度(ユーザ希望値)が最大快適点と考え、そこで縦軸がピークを迎えるようになっている。ピーク値は設定する優先度の値そのものとする。
図5は、それに対応するエアコン104用のデマンド制御次元評価関数を示す図である。図5において、横軸は、電力を示し、26℃の設定温度(ユーザ希望値)で電力最大値を持つ。
優先度をどうするかはシステム運用者の設計指針による。優先度の値は、何段階でも、自然数でも、実数でも、他の機器と同じでも良い。その機器の相対的な優先度であれば問題ない。昨今普及が進んでいるLED(light emitting diode)電灯は連続的に明るさを調整できるものもあり、そのような電灯102の場合、図6に示されるように、エアコン104のように装置制御次元評価関数を設定すれば良い。つまり、横軸に明るさ(照度)の設定値を配置し、最大の明るさ設定値(設計指針における最大値)でピークを迎えるようにすれば良い。
図7は、それに対応するLED電灯102用のデマンド制御次元評価関数を示す図である。図7において、横軸は、電力を示し、最大の明るさ設定値で電力最大値を持つ。
では、通常の電灯102やエレベータ106のようにオン/オフが“0”か“1”のような機器の場合どうすれば良いだろうか。ここが難しいところだが、本実施形態では、このような機器を幾つかまとめて一つの機器として制御することで解決する。例えば、電灯102ならフロアごとでまとめて1つの機器とみなすとか、ビル1棟でエレベータ106をまとめて1つの機器とみなすとかである。このように考えた上で、装置制御次元評価関数の横軸を機器の台数とした。最大の使用台数(設計指針における最大値)においてピークを迎え、そのピーク値が機器をまとめたものを優先度とする。
図8に、このようにしてオン/オフ制御しかできない電灯群の装置制御次元評価関数を示す。これにより、オン/オフ制御しかできない機器も好適に優先度制御が可能となる。例えば、フロア全体の電灯102を50%にするという制御出力がでたならば、1台置きに電灯102を消すなどの制御を行う。その他のオン/オフ制御しかできない機器も図8のように装置制御次元評価関数を設定して制御すれば良い。
図9は、オン/オフ制御しかできない機器用のデマンド制御次元評価関数を示す図である。図9において、横軸は、電力を示し、最大の台数で電力最大値を持つ。
今回のケースでは、装置制御次元評価関数の横軸が設定温度や設定照度の場合でも、台数の場合でも、制御値が機器の設定値にない場合があり得る。そのような場合は、近傍の設定値を制御値にするなど、近似的な設定をすれば良い。例えば、台数の制御値が1.6となったときには2台と考えるなどである。
以上のように装置制御次元評価関数を機器に設定し、装置制御次元評価関数をデマンド制御次元評価関数に次元変換して、上記数4を用いれば、リアルタイムに複数の制御可能な機器120の電力制御を正しく好適に行うことができる。この制御により、制御可能な機器120と制御が困難な機器110を含めたビルやシステム全体の電力を上限電力と一致させながら、各機器の優先度の総和を最大値にできる。優先度は快適度に相関していることを考えれば、快適度がその状況では最大となっていると言える。本発明の実施形態により、我慢しすぎない好適なデマンドレスポンス制御が可能となる。
図4(図5)、図8(図9)と同じような効果をもたらす装置制御次元評価関数(デマンド制御次元評価関数)の設定は他にも存在する。
その例を図10、図11に示す。これは、縦軸を優先度または快適度の逆数と同義の不快度をとったものと考えられる。不快度なので最大ではなく最小となるように制御する必要があるが、その場合は、図10、図11に示すように下に凸の関数として描いておけば、自動的に上記数4が系全体の最小状態を探索する。この場合も下に凸のピーク値の値を優先度の逆数に相関(不快度)に相関させると良い。
上記数4はデマンド制御次元評価関数の微分値を使うので、デマンド制御次元評価関数にオフセットとして任意の定数を加算しても同様の効果が得られる。また、最初からデマンド制御次元評価関数を凸関数の微分したものとして表現し、上記数4の右辺第2項を要素間のデマンド制御次元評価関数の微分値の差ではなく、デマンド制御次元評価関数の差として制御しても同様の効果が得られる。
本発明の第1の実施例では、図12に示す構成でビル内の機器の電力制御を実施する場合の実施例を説明する。
この第1の実施例では、ビルの機器の情報をクラウド130上のサーバに上げ、クラウド130上に構築した制御部10(図13参照)により制御を行う。装置制御次元評価関数は図4、図6に準じたものを使用した。この例では、電灯102としてLED電灯を使用している。制御部10は、電力制御装置として働く。
図13にクラウド130上での制御部(電力制御装置)10の各処理部の流れを示す。制御部(電力制御装置)10は、情報取得部11と、パラメータ/電力変換部12と、装置/デマンド次元変換部13と、デマンド制御部14と、電力/機器設定値変換部15と、情報伝達部16とから構成される。
情報取得部11は、ビルの制御可能な機器120の機器制御パラメータと、現在のビル全体の電力量を取得とを取得し、機器制御パラメータをパラメータ/電力変換部12に、現在のビル全体の電力量をデマンド制御部14に渡す。
機器制御パラメータは、制御可能な機器120の種類によって異なる。制御可能な機器120がエアコン104の場合、その機器制御パラメータは、当該エアコン104が設置された部屋の温度(検出温度)である。制御可能な機器120がLED電灯102の場合、その機器制御パラメータは、当該LED電灯102の実際の照度(検出照度)である。
換言すれば、エアコン104は、機器制御パラメータとして検出温度を表す検出温度信号を制御部10へ送出し、LED電灯102は、機器制御パラメータとして検出照度を表す検出照度信号を制御部10へ送出する。
パラメータ/電力変換部12は、制御可能な機器120の機器制御パラメータを、制御可能な機器120の電力量に変換する。
図14は、LED電灯102の照度(L)と電力(E)との間の関係を示す図である。図14において、横軸は照度(L)を示し、縦軸は電力(E)を示す。本例では、照度を0〜10のレベルで指定できるとする。最小照度(=0)での電力をEminとし、照度レベル増加あたりの電力増加量をaとする。
制御可能な機器120がLED電灯102の場合、パラメータ/電力変換部12は、LED電灯102の検出照度Lを、下記の数式に従って、LED電灯102の電力Eに変換する。
E = Emin + a×L
図15は、エアコン104が設置されている部屋の温度(T)と電力(E)との間の関係を示す図である。図15において、横軸は温度(T)を示し、縦軸は電力(E)を示す。本例では、エアコン104で冷房する場合を示している。また、温度(T)を室温(Troom)より低く温度設定した場合、温度を1℃下げる毎に電力(E)が10%増加するとする。さらに、温度(T)を室温(Troom)以上で温度設定した場合、アイドル運転により電力(E)は一定である。図15では、室温(Troom)より1℃低い温度をTcで表し、その温度Tc時の電力をEcで表し、室温(Troom)以上の設定時の電力をEsで表すとする。
制御可能な機器120がエアコン104の場合、パラメータ/電力変換部12は、エアコン104の検出温度Tを、下記の数式に従って、エアコン104の電力Eに変換する。
E = Ec × 1.1(Tc−T) (T≦Tc)
E = Es (Tc<T)
装置/デマンド次元変換部13は、制御可能な機器120それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する。
制御可能な機器120がエアコン104の場合、装置/デマンド次元変換部13は、図4に図示されたエアコン104の装置制御次元評価関数を、図5に図示されたエアコン104のデマンド制御次元評価関数に変換する。
制御可能な機器120がLED電灯102の場合、装置/デマンド次元変換部13は、図6に図示されたLED電灯102の装置制御次元評価関数を、図7に図示されたLED電灯102のデマンド制御次元評価関数に変換する。
装置/デマンド次元変換部13は、変換して得られたデマンド制御次元評価関数を、デマンド制御部14へ送出する。
デマンド制御部14では、上記数4を実行できるようになっており、各制御可能な機器120の次の時刻での制御値を数4にて計算する。デマンド制御部14は、それらの値を実際に制御できる値(電力制御設定値)に近似し、電力/機器設定値変換部15へ送出する。したがって、デマンド制御部14は、電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたとき、制御可能な機器120の電力量を、デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算する。
電力/機器設定値変換部15は、電力制御設定値を、制御可能な機器120の機器制御設定値に変換する。
制御可能な機器120がLED電灯102の場合、電力/機器設定値変換部15は、図14に示されるように、LED電灯102の電力Eを、下記の数式に従って、LED電灯102の設定照度Lに変換する。
L = (E−Emin)/a
制御可能な機器120がエアコン104の場合、電力/機器設定値変換部15は、図15に示されるように、エアコン104の電力Eを、下記の数式に従って、エアコン104の設定温度Tに変換する。
T = Tc − log1.1(E/Ec) (Ec≦E)
T = Troom (E<Ec)
電力/機器設定値変換部15は、変換により得られた制御可能な機器120の機器制御設定値を情報伝達部16へ送出する。
情報伝達部16は、電力/機器設定値変換部15から受け取った各制御可能な機器120の次の時刻の制御値(機器制御設定値)を各制御可能な機器120に伝える。
以後、上記処理を繰り返していく。デマンド制御部14では、仮想的に各機器がネットワークで繋がれていると仮定し、近隣の機器はそのネットワークに準じて決定する。
図16(C)に本発明の第1の実施例の制御結果を示す。図16(C)は、ビル全体の総電力値の時間変化を表している。比較のため、図16(B)に関連する技術である予め決められた機器を止める制御の結果を示し、図16(A)に何も制御しない場合の結果も示す。このように、図16は、本発明の第1の実施例を使用しない場合の結果も合わせて記載する。この図16に「制限値」とあるのが、節電要請された電力量である。
図16(A)に示されるように、何も制御しない場合は当然、節電要請値を超える電力を使用してしまう。
一方、図16(C)に示されるように、本発明の第1の実施例の場合、ビル全体の電力量が、節電要請された電力量に近づくと、優先度に応じて機器を止め、しっかり節電要請された電力量に正しく制御していることがわかる。
図16(B)に示される、関連する技術の制御では、節電要請以下に電力量を押さえているものの、節電要請よりかなり低い値となっており、不必要に節電してしまっていることがわかる。また、関連する技術の制御では、制御している間、非制御機器の電力が揺らぐので、総電力量も揺らいでいるのがわかる。この揺らぎの分を考慮する必要があるので、関連する技術の制御では多めの節電をすることになる。
図17(A)、(B)、(C)に全機器の優先度の総和を計算したものを示す。図17(A)、(B)、(C)は、ビル全体の快適度を示す図と考えても良い。図17(A)、(B)、(C)は、それぞれ、図16(A)、(B)、(C)の制御を実施しているときに合わせてとった結果である。
今回の評価関数(装置制御次元評価関数、デマンド制御次元評価関数)の設定では、電力を上げるほど優先度が上がるので、総電力量と相関した図となっている。制御しない場合(図17(A))と関連する技術の制御(図17(B))に関しては、本来、本発明の第1の実施例と同じ優先度の総和は計算できないが、本発明の第1の実施例と同じ評価関数(装置制御次元評価関数、デマンド制御次元評価関数)が各機器に設定できるとしたときに、どのような値をとるかを示した。
図17(A)に示されるように、制御しない場合は、自由に電力を使っているので当然快適度は高い。しかしながら、この場合は節電要請下でも自由に使ってしまっているので論外である。
図17(C)に示される本発明の第1の実施例と図17(B)に示される関連する技術の制御とを比べると、本発明の第1の実施例の方が、優先度総和が節電要請下で高いことがわかる。つまり、本発明の第1の実施例の方が、節電要請下でもビル全体の快適度を高めることに成功している。
以上より、本発明の第1の実施例により、節電要請下でも最大限快適な節電をすることが可能であることが実証され、本発明の有効性が示された。
尚、上記第1の実施例では、制御部(電力制御装置)10が、パラメータ/電力変換部12と、電力/機器設定値変換部15とを備えているが、それら2つの変換部のうちの一方を省略してもいい場合がある。何故なら、例えば、制御可能な機器120によっては、現在の電力情報を取得できるものや、電力制御設定値に基づいて制御可能なものがあるからある。パラメータ/電力変換部12を省略する場合、情報取得部11は、取得した制御可能な機器120の電力量を、直接、デマンド制御部14へ送出する。また、電力/機器設定値変換部15を省略する場合、デマンド制御部14は、計算して得られた電力制御設定値を、直接、情報伝達部16へ送出する。
本発明の第2の実施例では、図18に示す構成でビル内の機器の電力制御を実施する場合の実施例を説明する。本第2の実施例では上述した第1の実施例と異なり、ビル内の機器それぞれに変換部30を搭載し、制御部20が、各機器の電力を調整する実施例である。制御部20は、電力制御装置として働く。
電力消費システム100と電力制御装置20とによって、電力制御システムが構成される。
機器それぞれと言っても、デジタル的にオン/オフを設定するしかない機器は上述のようにまとめてひとつの機器と見なすため、まとめて一つの変換部30を使用する。このまとめた変換部30は、機器の外部に追加してもよいし、各機器に制御機能があるならば、まとめた機器の中のどれかひとつを使用するのでも良い。各機器はあるネットワーク構造で連結している。ネットワーク構造は連結していれば良く、トポロジーはそれほど気にしない。
図19は、変換部30の構成を示すブロック図である。変換部30は、パラメータ/電力変換部32と、電力/機器設定値変換部35とから構成されている。
パラメータ/電力変換部32は、図13に示したパラメータ/電力変換部12と同様の機能を有する。すなわち、パラメータ/電力変換部32は、制御可能な機器120の機器制御パラメータを電力量に変換する。パラメータ/電力変換部32は、変換により得られた制御可能な機器120の電力量を制御部(電力制御装置)20へ送出する。
電力/機器設定値変換部35は、図13に示した電力/機器設定値変換部15と同様の機能を有する。すなわち、電力/機器設定値変換部35は、後述するように制御部(電力制御装置)20から送出される電力制御設定値を、制御可能な機器120の機器制御設定値に変換する。設定値が機器制御設定値に等しくなるように、制御可能な機器120が制御される。
図20に制御部(電力制御装置)20の概略図を示す。制御部20は、情報取得部21と、装置/デマンド次元変換部23と、デマンド制御部24と、情報電探部26とから構成される。
情報取得部22は、ビルの制御可能な機器120の電力量と、現在のビル全体の電力量とを取得し、デマンド制御部24にそれを渡す。
装置/デマンド次元変換部23は、図13に示した装置/デマンド次元変換部13と同様の機能を有する。すなわち、装置/デマンド次元変換部23は、制御可能な機器120それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する。
デマンド制御部24では、上記数4を実行できるようになっており、各制御可能な機器120の次の時刻での制御値を数4にて計算する。デマンド制御部24は、それらの値を実際に制御できる値(電力制御設定値)に近似し、情報伝達部26へ送出する。したがって、デマンド制御部24は、図13に示したデマンド制御部14と同様に、電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、制御可能な機器の電力量を、デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算する。
情報伝達部26は、受け取った次の時刻の制御値(電力制御設定値)を、各制御可能な機器120に伝える。以後、上記処理を繰り返していく。
実際に制御したところ、第2の実施例では、上記第1の実施例と同様の結果を得た。第2の実施例においても、本発明の有効性が実証された。
本発明の第3の実施例では、図21に示す構成でビル内の機器の電力制御を実施する場合の実施例を説明する。本第3の実施例では上述した第1の実施例と異なり、クラウド側で制御するのではなく、ビル内の機器それぞれに制御部40を搭載し、自立的に各機器が電力を調整する実施例である。複数の制御部40は、まとめて電力制御装置として働く。
機器それぞれと言っても、デジタル的にオン/オフを設定するしかない機器は上述のようにまとめてひとつの機器と見なすため、まとめて一つの制御部40を使用する。このまとめた制御部40は、機器の外部に追加してもよいし、各機器に制御機能があるならば、まとめた機器の中のどれかひとつを使用するのでも良い。各機器はあるネットワーク構造で連結している。ネットワーク構造は連結していれば良く、トポロジーはそれほど気にしない。
図22に制御部40の概略図を示す。自律的な構成になっているので、制御部40は、やや上述した第1の実施例の制御部10と動作が異なる。
制御部40は、情報取得部41と、パラメータ/電力変換部42と、装置/デマンド次元変換部43と、デマンド制御部44と、電力/機器設定値変換部45と、制御値設定部46とから構成される。
したがって、制御部40は、情報伝達部16が制御値設定部46に変更された点を除いて、図13に示した制御部10と同様の機能を有し、動作をする。
情報取得部41は、ビルの制御可能な機器120の機器制御パラメータ、および現在のビル全体の電力量ばかりでなく、ネットワーク的に隣接する他の制御可能な機器120の情報をも取得し、機器制御パラメータをパラメータ/電力変換部42に渡し、ビル全体の電力と他の制御可能な機器120の情報とをデマンド制御部44にそれを渡す。
パラメータ/電力変換部42は、図13に示したパラメータ/電力変換部12と同様に、制御可能な機器120の機器制御パラメータを、制御可能な機器120の電力量に変換する。
装置/デマンド次元変換部43は、図13に示した装置/デマンド次元変換部13と同様に、制御可能な機器120それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する。
デマンド制御部44では、上記数4を実行できるようになっており、自身の次の時刻での制御値を数4にて計算する。デマンド制御部44は、それらの値を実際に制御できる値(電力制御設定値)に近似し、電力/機器設定値変換部45へ送出する。すなわち、デマンド制御部44は、電力消費システム100全体に対する上限電力量が設定されたときに、当該制御可能な機器120の電力量を、デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算する。
電力/機器設定値変換部45は、図13に示した電力/機器設定値変換部15と同様に、電力制御設定値を、当該制御可能な機器120の機器制御設定値に変換する。この電力/機器設定値変換部45によって変換された機器制御設定値は、制御値設定部46へ送出される。
制御値設定部46は、受け取った次の時刻の制御値(機器制御設定値)を自身に設定する。以後、上記処理を繰り返していく。
実際に制御したところ、第3の実施例でも上記第1の実施例と同様の結果を得た。第3の実施例においても、本発明の有効性が実証された。
尚、上記第3の実施例では、制御部40が、パラメータ/電力変換部42と、電力/機器設定値変換部45とを備えているが、上述した第1の実施例の場合と同様に、それら2つの変換部のうちの一方を省略してもいい場合がある。
なお、上記に記載した方法は、コンピュータで実行させることのできるプログラムとして、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなどの磁気ディスク、CD-ROM、DVDなどの光ディスク、光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記録媒体に格納して頒布することもできる。
また、この記録媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記録媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。
また、記録媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステムや、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のミドルウェアなどが各処理の一部を実行してもよい。
さらに、上記記録媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネットなどにより伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記録媒体も含まれる。
また、記録媒体は1つに限らず、複数の媒体から上記実施形態における処理が実行される場合も本発明における記録媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であってもよい。
コンピュータは、記録媒体に記憶されたプログラムに基づき各処理を実行するものであって、パソコンなどからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステムなどの何れの構成であってもよい。
また、コンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置を含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置である。
以上、実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
例えば、上述した実施例は、節電要請以下に電力を合わせる例を示したが、ピーク電力を抑えるというピークカットに本発明を使用することもできる。ピーク電力で電気料金の基本料金が決まっているので、基本料金の上限電力を制御部に設定し、本発明を実施すれば、基本料金の上限電力以上になることはなく、基本料金を抑えることができる。
また、上記実施例では、ビルの電力制御であるBEMSの例を示したが、当然、HEMS、CEMSなど他のエネルギーマネジメントでも同様のことが可能である。
上記第1の実施例ではクラウド上のサーバにデータをアップロードして制御を行ったが、クラウドに限定されず、ビルや家屋内にサーバを置いて同様の制御を行っても構わない。
エネルギーコンシャスな社会では、節電要請や、電力のピークカットをしたいというニーズが多く発生するので、本発明を使用すれば、使える電力を最大限使い、最も快適に節電することが可能となる。
10 制御部(電力制御装置)
11 情報取得部
12 パラメータ/電力変換部
13 装置/デマンド次元変換部
14 デマンド制御部
15 電力/機器設定値変換部
16 情報伝達部
20 制御部(電力制御装置)
21 情報取得部
23 装置/デマンド次元変換部
24 デマンド制御部
26 情報伝達部
30 変換部
32 パラメータ/電力変換部
35 電力/機器設定値変換部
40 制御部(電力制御装置)
41 情報取得部
42 パラメータ/電力変換部
43 装置/デマンド次元変換部
44 デマンド制御部
45 電力/機器設定値変換部
46 制御値設定部
100 電力消費システム
102 電灯
104 エアコン
106 エレベータ
110 非制御機器群(制御が困難な機器)
120 制御対象(制御可能な機器)
130 クラウド

Claims (31)

  1. 複数の機器を備えた電力消費システムの電力を制御する電力制御装置であって、前記複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、
    前記電力制御装置は、
    前記制御可能な機器の機器制御パラメータと、直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得部と、
    前記制御可能な機器の機器制御パラメータを、前記制御可能な機器の電力量に変換するパラメータ/電力変換部と、
    前記制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換部と、
    前記電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、前記制御可能な機器の電力量を、前記デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算するデマンド制御部と、
    前記電力制御設定値を、前記制御可能な機器の機器制御設定値に変換する電力/機器設定値変換部と、
    を有することを特徴とする電力制御装置。
  2. 複数の機器を備えた電力消費システムの電力を制御する電力制御装置であって、前記複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、
    前記電力制御装置は、
    前記制御可能な機器の電力量と、直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得部と、
    前記制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換部と、
    前記電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、前記制御可能な機器の電力量を、前記デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算するデマンド制御部と、
    前記電力制御設定値を、前記制御可能な機器の機器制御設定値に変換する電力/機器設定値変換部と、
    を有することを特徴とする電力制御装置。
  3. 複数の機器を備えた電力消費システムの電力を制御する電力制御装置であって、前記複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、
    前記電力制御装置は、
    前記制御可能な機器の機器制御パラメータと、直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得部と、
    前記制御可能な機器の機器制御パラメータを、前記制御可能な機器の電力量に変換するパラメータ/電力変換部と、
    前記制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換部と、
    前記電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、前記制御可能な機器の電力量を、前記デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算するデマンド制御部と、
    を有することを特徴とする電力制御装置。
  4. 前記デマンド制御部は、前記上限電力量と前記直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量との間の差を無くすように、前記電力制御設定値を計算する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電力制御装置。
  5. 前記デマンド制御部は、前記デマンド制御次元評価関数から導き出される微分値を前記制御可能な機器間で比較し、前記デマンド制御次元評価関数から導き出される微分値を前記制御可能な機器間で等しくなるように、前記電力制御設定値を計算する、ことを特徴とする請求項4に記載の電力制御装置。
  6. 前記装置制御次元評価関数は、前記制御可能な機器の機器制御パラメータに対する関数であって、前記制御可能な機器の優先度に相関したピーク値を持つ、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電力制御装置。
  7. 複数の機器を備えた電力消費システムと、該電力消費システムの電力を制御する電力制御装置とを備えた電力制御システムであって、前記複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、
    前記制御可能な機器の各々は、
    当該機器の機器制御パラメータを電力量に変換するパラメータ/電力変換部と、
    前記電力制御装置から送出される電力制御設定値を、当該機器の機器制御設定値に変換する電力/機器設定値変換部と、
    を備え、
    前記電力制御装置は、
    前記制御可能な機器の電力量と、直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得部と、
    前記制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換部と、
    前記電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、前記制御可能な機器の電力量を、前記デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための前記電力制御設定値を計算するデマンド制御部と、
    を有することを特徴とする電力制御システム。
  8. 前記デマンド制御部は、前記上限電力量と前記直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量との間の差を無くすように、前記電力制御設定値を計算する、ことを特徴とする請求項7に記載の電力制御システム。
  9. 前記デマンド制御部は、前記デマンド制御次元評価関数から導き出される微分値を前記制御可能な機器間で比較し、前記デマンド制御次元評価関数から導き出される微分値を前記制御可能な機器間で等しくなるように、前記電力制御設定値を計算する、ことを特徴とする請求項8に記載の電力制御システム。
  10. 前記装置制御次元評価関数は、前記制御可能な機器の機器制御パラメータに対する関数であって、前記制御可能な機器の優先度に相関したピーク値を持つ、ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の電力制御システム。
  11. 電力制御装置を含む電力制御システムによって制御される、制御可能な機器であって、
    当該機器の機器制御パラメータを電力量に変換するパラメータ/電力変換部と、
    前記電力制御装置から送出される電力制御設定値を、当該機器の機器制御設定値に変換する電力/機器設定値変換部と、
    を備える、制御可能な機器。
  12. 複数の機器を備えた電力消費システムの電力を制御する電力制御方法であって、前記複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、
    前記電力制御方法は、
    前記制御可能な機器の機器制御パラメータと、直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得ステップと、
    前記制御可能な機器の機器制御パラメータを、前記制御可能な機器の電力量に変換するパラメータ/電力変換ステップと、
    前記制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換ステップと、
    前記電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、前記制御可能な機器の電力量を、前記デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算する計算ステップと、
    前記電力制御設定値を、前記制御可能な機器の機器制御設定値に変換する電力/機器設定値変換ステップと、
    を有することを特徴とする電力制御方法。
  13. 複数の機器を備えた電力消費システムの電力を制御する電力制御方法であって、前記複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、
    前記電力制御方法は、
    前記制御可能な機器の電力量と、直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得ステップと、
    前記制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換ステップと、
    前記電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、前記制御可能な機器の電力量を、前記デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算する計算ステップと、
    前記電力制御設定値を、前記制御可能な機器の機器制御設定値に変換する電力/機器設定値変換ステップと、
    を有することを特徴とする電力制御方法。
  14. 複数の機器を備えた電力消費システムの電力を制御する電力制御方法であって、前記複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、
    前記電力制御方法は、
    前記制御可能な機器の機器制御パラメータと、直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得ステップと、
    前記制御可能な機器の機器制御パラメータを、前記制御可能な機器の電力量に変換するパラメータ/電力変換ステップと、
    前記制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換ステップと、
    前記電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、前記制御可能な機器の電力量を、前記デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算する計算ステップと、
    を有することを特徴とする電力制御方法。
  15. 前記計算ステップは、前記上限電力量と前記直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量との間の差を無くすように、前記電力制御設定値を計算する、ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の電力制御方法。
  16. 前記計算ステップは、前記デマンド制御次元評価関数から導き出される微分値を前記制御可能な機器間で比較し、前記デマンド制御次元評価関数から導き出される微分値を前記制御可能な機器間で等しくなるように、前記電力制御設定値を計算する、ことを特徴とする請求項15に記載の電力制御方法。
  17. 前記装置制御次元評価関数は、前記制御可能な機器の機器制御パラメータに対する関数であって、前記制御可能な機器の優先度に相関したピーク値を持つ、ことを特徴とする請求項12乃至16のいずれか1項に記載の電力制御方法。
  18. 複数の機器を備えた電力消費システムの電力を制御する電力制御方法であって、前記複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、
    前記電力制御方法は、
    前記制御可能な機器の電力量と、直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得ステップと、
    前記制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換ステップと、
    前記電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、前記制御可能な機器の電力量を、前記デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算する計算ステップと、
    を有することを特徴とする電力制御方法。
  19. 前記計算ステップは、前記上限電力量と前記直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量との間の差を無くすように、前記電力制御設定値を計算する、ことを特徴とする請求項18に記載の電力制御方法。
  20. 前記計算ステップは、前記デマンド制御次元評価関数から導き出される微分値を前記制御可能な機器間で比較し、前記デマンド制御次元評価関数から導き出される微分値を前記制御可能な機器間で等しくなるように、前記電力制御設定値を計算する、ことを特徴とする請求項19に記載の電力制御方法。
  21. 前記装置制御次元評価関数は、前記制御可能な機器の機器制御パラメータに対する関数であって、前記制御可能な機器の優先度に相関したピーク値を持つ、ことを特徴とする請求項18乃至20のいずれか1項に記載の電力制御方法。
  22. 複数の機器を備えた電力消費システムの電力を、コンピュータに制御させる電力制御プログラムであって、前記複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、
    前記コンピュータに、
    前記制御可能な機器の機器制御パラメータと、直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得手順と、
    前記制御可能な機器の機器制御パラメータを、前記制御可能な機器の電力量に変換するパラメータ/電力変換手順と、
    前記制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換手順と、
    前記電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、前記制御可能な機器の電力量を、前記デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算する計算手順と、
    前記電力制御設定値を、前記制御可能な機器の機器制御設定値に変換する電力/機器設定値変換手順と、
    を実行させるための電力制御プログラム。
  23. 複数の機器を備えた電力消費システムの電力を、コンピュータに制御させる電力制御プログラムであって、前記複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、
    前記コンピュータに、
    前記制御可能な機器の電力量と、直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得手順と、
    前記制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換手順と、
    前記電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、前記制御可能な機器の電力量を、前記デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算する計算手順と、
    前記電力制御設定値を、前記制御可能な機器の機器制御設定値に変換する電力/機器設定値変換手順と、
    を実行させるための電力制御プログラム。
  24. 複数の機器を備えた電力消費システムの電力を、コンピュータに制御させる電力制御プログラムであって、前記複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、
    前記コンピュータに、
    前記制御可能な機器の機器制御パラメータと、直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得手順と、
    前記制御可能な機器の機器制御パラメータを、前記制御可能な機器の電力量に変換するパラメータ/電力変換手順と、
    前記制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換手順と、
    前記電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、前記制御可能な機器の電力量を、前記デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算する計算手順と、
    を実行させるための電力制御プログラム。
  25. 前記計算手順は、前記コンピュータに、前記上限電力量と前記直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量との間の差を無くすように、前記電力制御設定値を計算させる、請求項22乃至24のいずれか1項に記載の電力制御プログラム。
  26. 前記計算手順は、前記コンピュータに、前記デマンド制御次元評価関数から導き出される微分値を前記制御可能な機器間で比較させ、前記デマンド制御次元評価関数から導き出される微分値を前記制御可能な機器間で等しくなるように、前記電力制御設定値を計算させる、請求項25に記載の電力制御プログラム。
  27. 前記装置制御次元評価関数は、前記制御可能な機器の機器制御パラメータに対する関数であって、前記制御可能な機器の優先度に相関したピーク値を持つ、ことを特徴とする請求項22乃至26のいずれか1項に記載の電力制御プログラム。
  28. 複数の機器を備えた電力消費システムの電力を、コンピュータに制御させる電力制御方法であって、前記複数の機器は、制御可能な機器と制御が困難な機器とに分けられ、
    前記コンピュータに、
    前記制御可能な機器の電力量と、直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量とを取得する情報取得手順と、
    前記制御可能な機器それぞれに設定された装置制御次元評価関数を、デマンド制御次元評価関数に変換する装置/デマンド次元変換手順と、
    前記電力消費システム全体に対する上限電力量が設定されたときに、前記制御可能な機器の電力量を、前記デマンド制御次元評価関数をもとに制御するための電力制御設定値を計算する計算手順と、
    を実行させるための電力制御プログラム。
  29. 前記計算手順は、前記コンピュータに、前記上限電力量と前記直近に計測した前記電力消費システム全体の電力量との間の差を無くすように、前記電力制御設定値を計算させる、請求項28に記載の電力制御プログラム。
  30. 前記計算手順は、前記コンピュータに、前記デマンド制御次元評価関数から導き出される微分値を前記制御可能な機器間で比較させ、前記デマンド制御次元評価関数から導き出される微分値を前記制御可能な機器間で等しくなるように、前記電力制御設定値を計算させる、請求項29に記載の電力制御プログラム。
  31. 前記装置制御次元評価関数は、前記制御可能な機器の機器制御パラメータに対する関数であって、前記制御可能な機器の優先度に相関したピーク値を持つ、ことを特徴とする請求項28乃至30のいずれか1項に記載の電力制御プログラム。
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